JP2009261184A - 電動モータの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 運転範囲を広げつつ、燃費に配慮する制御を行うことができる電動モータの制御装置を提供すること。
【解決手段】 3相交流同期モータ201を制御する電動モータ制御装置1において、3相交流同期モータ201に対して設定したD軸及びQ軸に対しての制御演算により3相交流同期モータ201の回転速度を制御する、動作モード切替部11、目標回転速度設定部12、モータトルク推定部13、目標回転速度上限制限部14、回転速度検出部15、相電流検出部16、通電パターン生成部17からなる制御ブロック構成を備え、この制御ブロック構成は、モータトルクに対して上限を抑制する目標回転速度特性と、抑制しない目標回転速度と特性を切り替えた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電動モータの制御装置の技術分野に属する。
従来では、車両の空調系として、インバータにより可変速制御される電動圧縮機を用い、温度コントロールレバーのポジションに応じて設定された温度なるようインバータの制御により電動圧縮機の回転数を制御している(例えば、特許文献1参照。)。
特開平9−66722号公報(第2−7頁、全図)
この従来の電動圧縮機のモータの制御に対して、弱め磁束制御を行うことによって、運転範囲を広げることが可能である。但し、弱め磁束制御を行う領域のモータ効率は、他の領域に比較して低くなる傾向にあり、その結果、消費電力が大きくなり、燃費を低下させるため問題であった。
本発明は、上記問題点に着目してなされたもので、その目的とするところは、運転範囲を広げつつ、燃費に配慮する制御を行うことができる電動モータの制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明では、3相交流同期モータを制御する電動モータの制御装置において、前記3相交流同期モータに対して設定したD軸及びQ軸に対しての制御演算により前記3相交流同期モータの回転速度を制御する制御手段を備え、前記制御手段は、モータトルクに対して上限を抑制する目標回転速度特性と、抑制しない目標回転速度と特性を切り替えること、を特徴とする。
よって、本発明にあっては、運転範囲を広げつつ、燃費に配慮する制御を行うことができる。
以下、本発明の電動モータの制御装置を実現する実施の形態を、請求項1,2,3に係る発明に対応する実施例1と、請求項1,2,4に係る発明に対応する実施例2と、請求項1,2,3,5に係る発明に対応する実施例3と、請求項1,2,4,6に係る発明に対応する実施例4と、請求項1,2,3,5,7に係る発明に対応する実施例5とに基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
実施例1は、電気自動車やHEVのように車両のバッテリが駆動に用いられることがあり、充放電が制御される車両の空調装置において、冷媒圧縮に用いられる電動コンプレッサのモータを制御する電動モータ制御装置である。
図1は実施例1の電動モータ制御装置の制御ブロック図である。
電動モータ制御装置1は、動作モード切替部11、目標回転速度設定部12、モータトルク推定部13、目標回転速度上限制限部14、回転速度検出部15、相電流検出部16、通電パターン生成部17を備え、モータインバータ2を制御する。
モータインバータ2の例としては、インバータを介して駆動される3相ブラシレスモータを例とする。
動作モード切替部11は、車両に搭載されるバッテリの充電率が所定値以下で低消費電力モードとし、所定値以上の場合に、通常モードとする。なお、頻繁な切替を避けるためにヒステリシスを設けてもよい。
目標回転速度設定部12は、運転者が操作する目標温度設定レバーに、目標回転速度(インバータ駆動周波数)が割り付けられており、フィードフォワード制御の考え方で目標回転速度を設定する。または、実際の車室内温度を検知し、目標温度との比較から、目標回転速度を設定するフィードバック制御を行うものであってもよい。
モータトルク推定部13は、次の式を用いてモータトルクを推定する。
(数1)
Tm_e=P・(φ・Ip+(Ld−Lq)・Id・Iq*)
この式において、Tm_eはモータトルク推定値(Nm)、Pは極対数、φはモータの永久磁石による鎖交磁束(Wb)、LdはD軸インダクタンス(H)、LqはQ軸インダクタンス(H)、IdはD軸電流指令値(A)、Iq*はQ軸電流指令値(A)である。そして、P、φ、Ld、Lqは所定の定数とする。
このトルク推定では、D軸電流指令値に対する実際のD軸電流の遅れと、Q軸電流指令値に対する実際のQ軸電流の遅れは、無視できるほど小さいとした。
この遅れが無視できない場合は、実際のD軸電流と実際のQ軸電流を検出し、この値を用いてトルクを推定してもよい、もしくは、予め実験などで求めた遅れの時定数、D軸電流指令値から、実際のD軸電流を推定し、また、Q軸電流指令値から実際のQ軸電流を推定し、この推定電流値を用いてトルクを推定してもよい。
目標回転速度上限制限部14は、目標回転速度の上限制限を行う。詳細については、後述する。
回転速度検出部15は、推定演算により回転速度を推定する。
推定演算の例として、電気学会論文誌(産業応用部門誌)127巻第7号に記載の論文「圧縮機用PMSM位置センサレスベクトル制御のためのBPFを用いた周期的速度変動抑制制御」の図1に記載の推定演算を挙げておく。
または、センサにより回転速度を検出するものであってもよい。
相電流検出部16は、3相同期電動モータのU相、V相、W相のコイルに流れる電流(Iu,Iv,Iw)を検出する。なお、全ての電流の和は0アンペアになるので、その関係を用いて、3相のうち2つをセンシングして、残りは計算で算出してもよい。その場合は、次の式によるものとする。
(数2)
Iu=-(Iv+Iw)
通電パターン生成部17は、指令値演算部171と通電パターン演算部172を備え、PWM制御における通電パターンをモータインバータ2へ出力する。
図2はD軸電流指令値設定マップを示す説明図である。
指令値演算部171は、まず目標回転速度と指令回転速度の偏差を求める。そして、PI制御から、この回転速度偏差が小さくなるように、Q軸電流指令値を求め、Q軸電流指令値と目標回転速度から図2のマップによって、D軸電流指令値を求める。
通電パターン演算部172は、まず検出した回転速度を積分して、回転角度を求め、次の2式の計算により検出した相電流(U相、V相、W相電流)をD軸電流、Q軸電流に変換する。
Figure 2009261184
Figure 2009261184
ここで、IuはU相電流、IvはV相電流、IwはW相電流、IdはD軸電流、IqはQ軸電流、θはモータ回転角度である。
次にD軸電流、Q軸電流それぞれに対し、指令値と実値(上記2式で演算した値)との偏差を計算し、その偏差が小さくなるようにPI制御によって電圧指令値(D軸指令値、Q軸指令値)を計算する。
ここで、求めた指令電圧に対し、非干渉制御、デッドタイム補償といった補正を行う場合があり、それらを実施してもよい。ここでは、補正しないことを想定し説明を行う。
D軸指令電流、Q軸指令電流から、次の式の演算によって、U相指令電圧、V相指令電圧、W相指令電圧を算出する。
Figure 2009261184
Figure 2009261184
ここで、VdはD軸指令電圧、VqはQ軸指令電圧、VuはU相指令電圧、VvはV相指令電圧、VwはW相指令電圧とする。
図3は通電パターン信号を生成する状態の説明図である。
そして、3相指令電圧と3角波を比較して、スイッチング信号を生成します。図3は特定の1相(V相)のアッパーアーム側のスイッチング信号のみを表示したもので、他の相でも同じように求めることができる。また、ロワアーム側のスイッチング信号は、アッパーアーム側の反転信号となる。
次に目標回転速度上限制限部14について説明する。
図4は目標回転速度上限制限部14の制御ブロック図である。図5は回転速度上限設定テーブルを示す説明図である。
図4に示すように、目標回転速度上限制限部14は、回転速度上限設定部141、セレクトロー142、切替スイッチ143を備えている。
回転速度上限設定部141は、モータトルク推定値から図5のテーブルデータを参照し、回転速度上限を設定する。
セレクトロー142は、目標回転速度とテーブルで設定した上限回転速度を比較して小さい方を出力する。
切替スイッチ143は、動作モードとして、通常モードが選択されていれば、上の信号、つまりセレクトロー142を通過してない目標回転速度を選択し、低消費電力モード選択時は、下の信号、つまりセレクトローを通過した目標回転速度を選択する。なお、モード切替によって、目標回転速度が不連続な値となることを避けるために、所定時間かけて連続的に切り替えてもよい。
次に、実施例1の動作モード切替部11について説明する。
図6は動作モード切替部11の制御ブロック図である。
実施例1の動作モード切替部11は、充電率比較部111とモード選択部112を備えている。
充電率比較部111は、予め記憶している所定値と、入力される充電率を比較し、所定値以下かどうかの判断結果を出力する。
モード選択部112は、充電率が所定値以下ならば低消費電力モードを出力し、所定値を超えるならば通常モードを出力する。
図7に示すのは、モータインバータ2の概要説明図である。
モータインバータ2は、3相交流同期モータ201と、インバータ回路である電源202、トランジスタ203〜208、電流検出抵抗209、210を備えている。
3相交流同期モータ201のロータの構造は埋め込み磁石型であるとする。
電源202は、3相交流同期モータ201へ駆動電源を供給する。
トランジスタ203〜208は、それぞれ3相交流同期モータ201の3相(U相、V相、W相)のコイルへの出力を行う。3相のアッパーアーム側には、それぞれ、トランジスタ203〜205のエミッタを3相コイルのそれぞれへ接続し、コレクタを電源供給側に接続する。そして、ベースへの入力は、通電パターン生成部17からのゲート制御信号が入力される接続にする。
次に、3相のロワアーム側には、それぞれ、トランジスタ206〜208のコレクタを3相コイルのそれぞれへ接続し、エミッタを電源への帰還側へ接続する。そして、ベースへの入力は、通電パターン生成部17からのゲート制御信号が入力される接続にする。なお、ロワアーム側は、それぞれのアッパーアーム側のゲート制御信号の反転した波形が入力されることになる。
さらに、3相のうち、2相のロワアーム側には、電流検出抵抗209、210を設けるようにする。残りの相の電流値は演算で求めるものとする(上記数式2参照)。なお、電流検出抵抗209、210の例としてシャント抵抗を挙げておく。
作用を説明する。
[モータ制御]
実施例1の電動モータ制御装置1では、上位に設けられる制御により、情報が目標回転速度設定部12へ入力され、これに基づいて制御を行う。
例えば、車室内の空調制御では、電動コンプレッサの目標回転速度が設定される。
これに対して電動モータの制御装置では、この目標回転速度を実現するように交流同期モータをベクトル制御方式によって制御する。
図8は実施例1の電動モータの制御装置のベクトル制御の説明図である。
このベクトル制御では、図8に示すように、交流電流を直流化し、1対の磁極のロータに対して、磁極方向のD軸と磁極と直交するQ軸を考え、制御上、D軸電流とQ軸電流として取り扱う。
そのため、D軸電流を増加すればトルクが増加し、Q軸電流を増加すれば回転速度が増加する。
そして、指令値演算部171によって、目標回転速度と指令回転速度の偏差が小さくなるようPI制御が行われ、D軸電流指令値、Q軸電流指令値が決定される。そして、通電パターン演算部172により3相駆動電圧として出力される。
[運転範囲を広げつつ、燃費に配慮する作用]
図9は一定回転速度で運転した場合の電流ベクトル図である。図10は弱め磁束のモータ効率への影響の説明図である。図11は実施例1のモータの回転速度の制限状態を示す説明図である。
実施例1では、例えば、電気自動車やHEVでエンジン駆動や回生等により、充放電を行うバッテリの充電率をバッテリコントローラ等から得て、動作モードを判断する。
バッテリの充電率が所定値を超える場合には、充電率比較部111でこれを判断し、モード選択部112で通常モードが選択出力される。
この場合には、目標回転速度上限制限部14で、切替スイッチ143は、セレクトロー142を通過していない目標回転速度を選択する。
すると、弱め磁束制御を行っている状態の回転速度−トルク特性(以下、NT特性)での回転速度の上限までが使用されることになり、消費電力を考慮せずにモータの性能を発揮した状態で制御を行うようにする。
図9に示すように、モータでは、最もよい効率での電流は、当初直線的だが(図9のA1参照)、誘起電圧(逆起電圧)の影響で、その直線的な特性のまま電流を流すことはできなくなる(図9のA2参照)。そのため、D軸電流を流し、誘起電圧を抑えつつ、高トルクにするのが、弱め磁束制御である(図9のA3参照)。
その結果、図10に示すように、高回転領域において回転数を高くするとトルクが減少する部分のNT特性が(図10のB1参照)、より高トルクにすることができる(図10のB2参照)。これによりモータの性能を発揮した状態にすることができる。
これに対して、バッテリの充電率が所定値以下の場合には、充電率比較部111でこれを判断し、モード選択部112で低消費電力モードが選択出力される。
この場合には、目標回転速度上限制限部14で、切替スイッチ143は、セレクトロー142を通過した目標回転速度を選択する。
すると、弱め磁束制御を行っていない状態のNT特性での回転速度の上限までが使用されることになり、消費電力を優先した状態で制御を行うようにする。
例えば、図11に示すように、トルクT1、T2を出力する際に、弱め磁束制御を行っていない状態のNT特性での回転速度N1、N2を選択する。
次に、効果を説明する。
実施例1の電動モータの制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1)3相交流同期モータ201を制御する電動モータ制御装置1において、3相交流同期モータ201に対して設定したD軸及びQ軸に対しての制御演算により3相交流同期モータ201の回転速度を制御する図1に示す、動作モード切替部11、目標回転速度設定部12、モータトルク推定部13、目標回転速度上限制限部14、回転速度検出部15、相電流検出部16、通電パターン生成部17からなる制御ブロック構成を備え、この制御ブロック構成は、モータトルクに対して上限を抑制する目標回転速度特性と、抑制しない目標回転速度と特性を切り替えるため、運転範囲を広げつつ、燃費に配慮する制御を行うことができる。
(2)上記(1)において、制御ブロック構成は、車両の運転状態から3相交流同期モータ201の目標回転速度を設定する目標回転速度設定部12と、3相交流同期モータ201の実回転速度を検出する回転速度検出部15と、3相交流同期モータ201の相電流を検出する相電流検出部16と、目標回転速度と、実回転速度と、相電流から、Q軸電流指令値とD軸電流指令値を内部で演算し、3相交流同期モータ201の通電パターン信号を生成する通電パターン生成部17と、Q軸電流指令値とD軸電流指令値からトルク値を推定するモータトルク推定部13と、3相交流同期モータ201の動作モードを通常モードと低消費電力モードに切り替える動作モード切替部11と、低消費電力モードが選択されると、目標回転速度を、モータトルクに対して上限を抑制する目標回転速度特性に基づくよう変更する目標回転速度上限制限部14手段を備えるため、通常モードでは、モータトルクに対して回転速度の上限を抑制せずに性能限界に近い領域を充分に用いて性能を発揮し、低消費電力モードが選択されると、モータトルクに対して回転速度の上限を抑制して消費電力を抑制した運転状態にして、運転範囲を広げつつ、燃費に配慮する制御を行うことができる。
(3)上記(2)において、動作モード切替部11は、充電率比較部111により、バッテリの充電率を判断し、モード選択部112により動作モードを選択し、動作モードの切替を行うため、バッテリの充電率が充分な場合には、モータ性能を充分に発揮させるようにし、バッテリの充電率が低い場合には、低消費電力となるようにして、車両のバッテリの状態に合わせた制御を行うようにすることで、電気自動車やHEVの場合に走行可能距離を長くすることや燃費を向上することができる。
実施例2は、動作モード切替部を切替スイッチとした例である。
構成を説明する。
図12は実施例2の動作モード切替部のブロック構成を示す図である。
実施例2では、動作モード切替部11は、切替スイッチ113とモード選択部114を備える。
切替スイッチ113は操作入力による結果をモード選択部114へ出力する。
モード選択部114は、操作入力に応じて、通常モードと低消費電力モードを選択し、出力する。
その他構成は、実施例1と同様であるので説明を省略する。
作用を説明する。
[操作意思を尊重して制御を行う作用]
実施例2では、動作モード切替部11の切替スイッチ113への入力により切り替えを行う。
操作者によっては、性能を重視する場合や、燃費を重視する場合があるため、これに対応できる装置となることは、操作者の意思に沿って使うことのできる装置になる。
効果を説明する。
実施例2の電動モータの制御装置にあっては、上記(1),(2)に加えて、以下の効果を有する。
(4)上記(2)において、動作モード切替部11は、切替スイッチ113への操作入力によって、動作モードの切替を行うため、操作者の意思に沿って使うことができる。
その他作用効果は、実施例1と同様であるので説明を省略する。
実施例3は、充電率の判断に加えて、車室内目標温度と実温度の差が小さい場合に低消費電力モードを選択する例である。
構成を説明する。
図13は実施例3の動作モード切替部のブロック構成を示す図である。
実施例2では、動作モード切替部11は、充電率比較部111、温度差比較部115、モード選択部116を備えている。
温度差比較部115は、空調装置における車室内目標温度と実温度の差が所定値より小さいかどうかを判断する。
モード選択部116は、充電率が所定値以下で、且つ温度差が小さい場合に低電力消費モードを選択し出力する。
その他構成は、実施例1と同様であるので説明を省略する。
作用を説明する。
[空調状態を考慮する作用]
図14は低消費電力モードを行わない場合の温度、最高回転速度、回転速度のタイムチャートである。図15は実施例3における低消費電力モードを行う場合の温度、最高回転速度、回転速度のタイムチャートである。
実施例3では、目標温度に近い温度に達している状態で、空調の能力を落としても快適性への影響が小さく、逆に、温度差が大きい場合に空調の能力を落とすのは、不快に感じられやすい。そのため、快適性の低下が少ない、温度差が小さい場合に限定して、低消費電力モードを選択する。
又、モータの目標回転速度を温度差を入力とするPI制御で算出する場合、例えば、真夏で外に放置された車両に乗り込み、エアコンをオンした場合の車室内温度と目標回転数は図14のように変化する。このような条件では、目標回転数は、実際の温度が目標温度に近い状態になっても、しばらくは最高回転数に張り付いている。これは、積分制御での過去の温度偏差を蓄積しているためである。
よって、温度差が小さくても弱め磁束制御をしようとする運転状態が考えられ、低消費電力モードを車室内温度差が小さい場合に限定しても、効果(燃費向上、EVの場合の航続距離の増加)を得ることができる(図15参照)。
効果を説明する。
実施例3の電動モータの制御装置にあっては、上記(1),(2),(3)に加えて、以下の効果を有する。
(5)上記(3)において、動作モード切替部11は、充電率比較部111の判断に加えて、温度差比較部115で判断する車両の空調装置の車室内目標温度と実温度の差が小さい場合に、動作モードの切替を行うため、使用者を不快にさせないように低消費電力を行うことができる。また、積分制御により必要以上に高い回転数にしている部分を排除して低消費電力を行うことができる。
その他作用効果は実施例1と同様であるので説明を省略する。
実施例4は、操作入力に加えて、車室内目標温度と実温度の差が小さい場合に低消費電力モードを選択する例である。
構成を説明する。
図16は実施例4の動作モード切替部のブロック構成を示す図である。
実施例4では、動作モード切替部11は、切替スイッチ113、温度差比較部115、モード選択部117を備えている。
モード選択部117は、切替スイッチ113に低電力消費モードの操作入力があり、且つ温度差が小さい場合に低電力消費モードを選択し出力する。
その他構成は、実施例1、2、3と同様であるので説明を省略する。
作用を説明する。
[空調状態を考慮する作用]
実施例4では、操作入力で低電力消費モードが選択され、且つ温度差が小さい場合に低電力消費モードを選択する。操作者の意思を尊重しつつ、他の乗員の快適性も考慮して、低電力消費モードを行う。そのため、車両への空調装置の操作者以外も含めた乗員の配慮を行うことができる。
効果を説明する。実施例4の電動モータの制御装置にあっては、上記(1),(2),(4)に加えて、以下の効果を有する。
(6)上記(4)において、動作モード切替部11は、切替スイッチ113への操作入力に加えて、温度差比較部115で判断する車両の空調装置の車室内目標温度と実温度の差が小さい場合に、動作モードの切替を行うため、使用者を不快にさせないように低消費電力を行うことができる。
その他作用効果は実施例1と同様であるので説明を省略する。
実施例5は、充電率、操作入力、温度差によってモード選択を行う例である。
構成を説明する。
図17は実施例5の動作モード切替部のブロック構成を示す図である。
実施例4では、動作モード切替部11は、切替スイッチ113、温度差比較部115、充電率比較部111、モード選択部118を備えている。
モード選択部118は、充電率が所定値以下で、切替スイッチ113に低電力消費モードの操作入力があり、且つ温度差が小さい場合に低電力消費モードを選択し出力する。
その他構成は、実施例1、2、3、4と同様であるので説明を省略する。
作用を説明する。
[空調状態を考慮する作用]
実施例5では、充電率が低く、操作入力で低電力消費モードが選択され、且つ温度差が小さい場合に低電力消費モードを選択する。バッテリの状態、操作者の意思、他の乗員の快適性を考慮して、低電力消費モードを行う。そのため、車両への空調装置の操作者以外も含めた乗員の配慮、車両バッテリの燃費、航続距離への配慮を行うことができる。
効果を説明する。実施例5の電動モータの制御装置にあっては、上記(1),(2),(3),(5)に加えて、以下の効果を有する。
(7)上記(5)において、動作モード切替部11は、バッテリの充電率から、動作モードの切替を行うため、電気自動車やHEVの場合に走行可能距離を長くすることや燃費を向上することができる。
その他作用効果は実施例4と同様であるので、説明を省略する。
以上、本発明の電動モータの制御装置を実施例1〜実施例5に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1の電動モータ制御装置の制御ブロック図である。 D軸電流指令値設定マップを示す説明図である。 通電パターン信号を生成する状態の説明図である。 目標回転速度上限制限部の制御ブロック図である。 回転速度上限設定テーブルを示す説明図である。 動作モード切替部の制御ブロック図である。 モータインバータの概要説明図である。 実施例1の電動モータの制御装置のベクトル制御の説明図である。 一定回転速度で運転した場合の電流ベクトル図である。 弱め磁束のモータ効率への影響の説明図である。 実施例1のモータの回転速度の制限状態を示す説明図である。 実施例2の動作モード切替部のブロック構成を示す図である。 実施例3の動作モード切替部のブロック構成を示す図である。 低消費電力モードを行わない場合の温度、最高回転速度、回転速度のタイムチャートである。 実施例3における低消費電力モードを行う場合の温度、最高回転速度、回転速度のタイムチャートである。 実施例4の動作モード切替部のブロック構成を示す図である。 実施例5の動作モード切替部のブロック構成を示す図である。
符号の説明
1 電動モータ制御装置
11 動作モード切替部
111 充電率比較部
112 モード選択部
113 切替スイッチ
114 モード選択部
115 温度差比較部
116 モード選択部
117 モード選択部
118 モード選択部
12 目標回転速度設定部
13 モータトルク推定部
14 目標回転速度上限制限部
141 回転速度上限設定部
142 セレクトロー
143 切替スイッチ
15 回転速度検出部
16 相電流検出部
17 通電パターン生成部
171 指令値演算部
172 通電パターン演算部
2 モータインバータ
201 3相交流同期モータ
202 電源
203〜208 トランジスタ
209,210 電流検出抵抗

Claims (7)

  1. 3相交流同期モータを制御する電動モータの制御装置において、
    前記3相交流同期モータに対して設定したD軸及びQ軸に対しての制御演算により前記3相交流同期モータの回転速度を制御する制御手段を備え、
    前記制御手段は、
    モータトルクに対して上限を抑制する目標回転速度特性と、抑制しない目標回転速度と特性を切り替えること、
    を特徴とする電動モータの制御装置。
  2. 請求項1に記載の電動モータの制御装置において、
    前記制御手段は、
    車両の運転状態から3相交流同期モータの目標回転速度を設定する目標回転速度設定手段と、
    前記3相交流同期モータの実回転速度を検出する回転速度検出手段と、
    前記3相交流同期モータの相電流を検出する相電流検出手段と、
    前記目標回転速度と、前記実回転速度と、前記相電流から、Q軸電流指令値とD軸電流指令値を内部で演算し、前記3相交流同期モータの通電パターン信号を生成する通電パターン生成手段と、
    Q軸電流指令値とD軸電流指令値からトルク値を推定するモータトルク推定手段と、
    前記3相交流同期モータの動作モードを通常モードと低消費電力モードに切り替える動作モード切替手段と、
    前記低消費電力モードが選択されると、前記目標回転速度を、モータトルクに対して上限を抑制する目標回転速度特性に基づくよう変更する目標回転速度上限制限手段と、
    を備える電動モータの制御装置。
  3. 請求項2に記載の電動モータの制御装置において、
    前記動作モード切替手段は、
    バッテリの充電率から、動作モードの切替を行う、
    ことを特徴とする電動モータの制御装置。
  4. 請求項2に記載の電動モータの制御装置において、
    前記動作モード切替手段は、
    操作入力によって、動作モードの切替を行う、
    ことを特徴とする電動モータの制御装置。
  5. 請求項3に記載の電動モータの制御装置において、
    前記動作モード切替手段は、
    車両の空調装置の車室内目標温度と実温度の差が小さい場合に、動作モードの切替を行う、
    ことを特徴とする電動モータの制御装置。
  6. 請求項4に記載の電動モータの制御装置において、
    前記動作モード切替手段は、
    車両の空調装置の車室内目標温度と実温度の差が小さい場合に、動作モードの切替を行う、
    ことを特徴とする電動モータの制御装置。
  7. 請求項6に記載の電動モータの制御装置において、
    前記動作モード切替手段は、
    バッテリの充電率から、動作モードの切替を行う、
    ことを特徴とする電動モータの制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017229127A (ja) * 2016-06-21 2017-12-28 日産自動車株式会社 モータの制御装置、及び、制御方法
WO2019207678A1 (ja) * 2018-04-25 2019-10-31 三菱電機株式会社 インバータ制御装置およびインバータの制御方法

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