JP2009260932A - マルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置及び画像処理方法並びにマルチプロジェクションシステム - Google Patents

マルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置及び画像処理方法並びにマルチプロジェクションシステム Download PDF

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Abstract

【課題】重畳領域における画像の位置ずれの影響を受けにくいエッジブレンディング処理を実現する。
【解決手段】スクリーンSCR上で隣接する2つの画像G1,G2が重畳領域20を有するようにそれぞれの画像G1,G2の投射を行う少なくとも2つのプロジェクタPJ1、PJ2を有するマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置10であって、前記重畳領域20における輝度を前記重畳領域20の空間周波数に応じて設定された輝度重み関数によって制御する重畳領域輝度制御部300を有する。
【選択図】図1

Description

本発明はマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置及び画像処理方法並びにマルチプロジェクションシステムに関する。
高精細な大画面画像を実現するための方法として、複数のプロジェクタからの投射画像をスクリーン上に並べて表示させることによって1つの画像を形成するマルチプロジェクションシステムが知られている。このようなマルチプロジェクションシステムにおいては、スクリーン上で1つの画像を形成する際、画像のつなぎ目を視認されにくくするために、隣接する画像間に重畳領域が形成されるように各プロジェクタによって画像を投射させ、かつ、各プロジェクタの個体差(輝度、色の違いなど)を吸収するために、重畳領域においてエッジブレンディング処理を施すことが一般的に行われている。
図28は、隣接する画像間に重畳領域が形成されるように各プロジェクタによって画像を投射させた例を示す図である。図28に示すように、プロジェクタPJ1,PJ2からスクリーンSCR上に投射される画像G1,G2には重畳領域20が形成される。エッジブレンディング処理は、図28に示す重畳領域20の画像のつなぎ目が視認されにくくするように輝度を制御するものである。具体的には、プロジェクタPJ1から投射される画像G1においては、重畳領域20の開始位置Psから画像G1の端部Peに向かうにしたがって輝度を連続的に減少させるような輝度制御を行い、プロジェクタPJ2から投射される画像G2においても同様に、重畳領域20の開始位置Psから画像G2の端部Peに向かうにしたがって輝度を連続的に減少させるような輝度制御を行う。
重畳領域20におけるエッジブレンディング処理は、従来から多数提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
特許文献1に開示されている技術(第1従来技術という)は、複数のプロジェクタによってスクリーン上に投射された隣接する画像をカメラで撮像し、その撮像データに基づいて各階調における輝度を測定し、各プロジェクタから投射される画像間の輝度差を考慮してエッジブレンディング処理を行う。
また、特許文献2に開示されている技術(第2従来技術という)は、複数のプロジェクタによってスクリーン上に投射された隣接する画像をカメラで撮像し、その撮像データに基づいて重畳領域の開始位置及び終了位置(例えば、図28においてPs,Peの位置)を検出して、自動的にエッジブレンディング処理を行うというものである。
特開2002−238064号公報 特開平11−98439号公報
画像のつなぎ目を視認されにくくするためには輝度制御だけではなく、隣接する画像(例えば図28における画像G1,G2)の重畳領域におけるそれぞれ対応する画素のずれがないように、隣接する画像の位置を適切に設定することも重要である。しかしながら、
マルチプロジェクションシステムの構築時には、隣接する画像の位置ずれがないように設定され、かつ、適切なエッジブレンディング処理がなされていたとしも、経時変化などにより、隣接する画像の位置がずれてしまう場合もある。隣接する画像の位置がずれると、重畳領域の画像にいわゆる「ボヤケ」が生じ、特に、重畳領域における画像のエッジ部分は二重に視認されやすくボヤケがより目立ってしまい、画質の低下につながるといった問題がある。
上記第1従来技術は、各プロジェクタから投射される画像間の輝度差を考慮してエッジブレンディング処理を行うことにより、画像のつなぎ目を視認されにくくすることができると考えられるが、隣接する画像の重畳領域における位置ずれについては考慮されていないので、隣接する画像の位置にずれが生じて、それぞれ対応する画素が数画素ずれただけでもその部分の画像にボヤケが生じてしまうといった問題がある。
一方、第2従来技術は、重畳領域の開始位置及び終了位置を検出して自動的にエッジブレンディング処理を行うというものであるため、隣接する画像の位置ずれにより、それぞれ対応する画素が多少ずれたとしても、比較的容易に補正が可能である。しかしながら、第2従来技術は、エッジブレンディング処理を行う際に、特定の輝度制御信号を発生して、スクリーン上に投射された画像を撮像して、その撮像データに基づいて最適な位置を検出するといった処理を行うものである。このため、第2従来技術は、マルチプロジェクションシステムにおいて例えば映画などのコンテンツを投射中に、何らかの原因で画像にずれが生じた場合には、投射中に補正を行うことはできないといった問題がある。
そこで本発明は、重畳領域における画像の位置ずれの影響を受けにくいエッジブレンディング処理を実現するマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置及び画像処理方法を提供するとともに、高画質な大画面画像の投射を可能とするマルチプロジェクションシステムを提供することを目的とする。
(1)本発明のマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置は、スクリーン上で隣接する画像が重畳領域を有するようにそれぞれの画像の投射を行う少なくとも2つのプロジェクタを有するマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置であって、前記重畳領域における輝度を前記重畳領域の空間周波数に応じて設定された輝度重み関数によって制御する重畳領域輝度制御部を有することを特徴とする。
本発明の画像処理装置は、隣接する画像間に形成される重畳領域の画像のつなぎ目を視認されにくくするための画像処理を行うものである。本発明の画像処理装置においては、重畳領域の空間周波数に応じて設定された輝度重み関数を用いて、各画像ごとに重畳領域における輝度を制御するようにしている。これにより、重畳領域における画像の内容に応じた輝度制御が可能となり、隣接する画像に位置ずれが生じたとしても、位置ずれによる重畳領域の画像のボヤケを抑制することができる。
隣接する画像に位置ずれが生じると、特に、重畳領域におけるエッジ部分は二重に視認されやすくなり、エッジ部分のボヤケが目立って画質の低下にもつながるが、エッジ部分の空間周波数に応じた輝度重み関数によって輝度制御を行うことにより、位置ずれによる重畳領域のエッジ部分のボヤケを抑制することができる。
(2)本発明のマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置において、前記重畳領域輝度制御部は、前記重畳領域における輝度を低周波成分と高周波成分に分離する周波数成分分離部と、前記低周波成分に対応して設定された輝度重み関数によって前記隣接する画像の各画像ごとに前記低周波成分の輝度を制御する低周波成分輝度制御部と、前
記高周波成分に対応して設定された輝度重み関数によって前記隣接する画像の各画像ごとに前記高周波成分の輝度を制御する高周波成分輝度制御部と、前記低周波成分輝度制御部によって輝度の制御が行われた輝度制御後の低周波成分と前記高周波成分輝度制御部によって輝度の制御が行われた輝度制御後の高周波成分とを前記各画像ごとに合成する周波数成分合成部とを有することが好ましい。
これは、空間周波数を低周波成分と高周波成分の2つの周波成分に分けて、低周波成分に対しては低周波成分に対応した輝度重み関数によって輝度制御を行い、高周波成分に対しては高周波成分に対応した輝度重み関数によって輝度制御を行うというものである。これにより、重畳領域における空間周波数に応じた輝度制御が可能となる。そして、輝度制御された低周波成分と高周波成分とを周波数成分合成部で合成することにより、重畳領域において輝度制御がなされた画像を得ることができる。
(3)本発明のマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置において、前記低周波成分に対応した輝度重み関数は、前記各画像における重畳領域の開始位置から当該画像の端部に向かうにしたがって輝度を連続的に減少させるような輝度重みの取得が可能な関数であって、前記高周波成分に対応した輝度重み関数は、前記各画像における重畳領域の開始位置と当該画像の端部との間に前記重畳領域の分割位置を設定し、前記重畳領域の開始位置と前記分割位置との間においては前記各画像が元々有する輝度を出力させる輝度重みの取得が可能であって、前記分割位置と当該画像の端部との間においては前記各画像の輝度をゼロとする輝度重みの取得が可能な輝度重み関数であることが好ましい。
低周波成分に対応した輝度重み関数は、一般的に行われているエッジブレンディング処理として用いられているものであり、このような輝度重み関数を低周波成分に適用することによって、各プロジェクタの個体差(輝度や色の違い)が吸収され、画像につなぎ目を視認されにくくすることができる。
一方、高周波成分に対応した輝度重み関数は、各画像において重畳領域の開始位置と分割位置との間においては各画像が元々有する輝度を出力させる輝度重み(輝度重み=1)の取得が可能であって、分割位置と当該画像の端部との間においては輝度をゼロとするような輝度重み(輝度重み=0)の取得が可能な輝度重み関数である。このような輝度重み関数によって高周波成分に対する輝度制御することにより、各画像における重畳領域のそれぞれの開始点から分割位置までは一方のプロジェクタから投射される画像の高周波成分のみが現れた画像となる。これにより、隣接する画像に位置ずれが生じたとしても、エッジ部分を二重に視認されにくくすることができるので、位置ずれによるエッジ部分のボヤケを抑制することができる。
(4)本発明のマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置において、前記分割位置は、前記重畳領域の開始位置と当該画像の端部との間の中間位置に設定されることが好ましい。
このように、重畳領域のそれぞれの開始位置と当該画像の端部との間の中間位置に分割位置を設定することにより、輝度重み関数の設定処理などを簡素化することができる。
(5)本発明のマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置において、前記分割位置は、前記重畳領域における高周波成分の分布を検出し、前記重畳領域の開始位置と当該画像の端部との間において前記高周波成分の分布が最少となる位置に設定されることもまた好ましい。
このように、重畳領域の開始位置と当該画像の端部との間において高周波成分の分布が
最少となる位置を分割位置として設定することにより、重畳領域における高周波成分の分布に適応した輝度重み関数を設定することができる。このような輝度重み関数を用いて高周波成分に対する輝度制御を行うことによって、位置ずれによるエッジ部分のボヤケをより適切に抑制することができる。
(6)本発明のマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置において、前記周波数成分合成部は、前記輝度制御後の低周波成分と前記輝度制御後の高周波成分とを前記各画像ごとに合成して得られた周波数成分合成結果に負の輝度を有する周波数成分が生じた場合、前記周波数成分合成結果を正の輝度を有する周波数成分と負の輝度を有する周波数成分とに分けて出力し、前記負の輝度を有する周波数成分は、他方の画像側に与えることが好ましい。
このように、負の輝度を有する周波数成分を他方の画像側に与えることで、周波数成分合成結果として現れた負の輝度を有する周波数成分を有効に処理することができる。
(7)本発明のマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置において、前記重畳領域における輝度を3つ以上の周波数成分に分離する周波数成分分離部と、前記3つ以上の周波数成分の各周波数成分ごとに対応して設定された輝度重み関数によって前記隣接する画像の各画像ごとに前記各周波数成分ごとの輝度を制御する周波数成分輝度制御部と、前記周波数成分輝度制御部によって前記各周波数成分ごとに輝度の制御が行われた輝度制御後の周波数成分を前記各画像ごとに合成する周波数成分合成部とを有することもまた好ましい。
これは、空間周波数を3つ以上の周波数成分に分けて考えるものであり、3つ以上の各周波成分に対応した輝度重み関数によって輝度制御を行うものである。これにより、重畳領域の空間周波数に応じたきめ細かい輝度制御が可能となる。
(8)本発明のマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置において、前記各周波数成分ごとに対応した輝度重み関数のうち、最も低い周波数成分に対応する輝度重み関数は、前記各画像における重畳領域の開始位置から当該画像の端部に向かうにしたがって輝度を連続的に減少させるような輝度重みの取得が可能な関数であることが好ましい。
最も低い周波数成分に対応した輝度重み関数は、一般的に行われているエッジブレンディング処理として用いられているものであり、このような輝度重み関数を低い周波成分に適用することによって、各プロジェクタの個体差(輝度や色の違い)が吸収され、画像のつなぎ目を視認されにくくすることができる。
(9)本発明のマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置において、前記最も低い周波数成分以外の各周波数成分に対応する輝度重み関数は、前記各画像における重畳領域の開始位置と当該画像の端部との間に設定された基準位置よりも前記重畳領域の開始位置側の位置に前記重畳領域の第1分割位置を設定するとともに、前記基準位置よりも当該画像の端部側の位置に前記重畳領域の第2分割位置を設定し、前記重畳領域の開始位置と前記第1分割位置との間においては前記各画像が元々有する輝度を出力させる輝度重みの取得が可能であって、前記第1分割位置から前記第2分割位置に向かって輝度を連続的に減少させるような輝度重みの取得が可能な関数であって、前記重畳領域の第2分割位置と当該画像の端部との間においては前記各画像の輝度をゼロとする輝度重みの取得が可能な輝度重み関数であることが好ましい。
高周波成分に対応した輝度重み関数をこのように設定することにより、それぞれの周波
数成分に応じた輝度重みによる輝度制御が可能となる。
(10)本発明のマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置において、前記第1分割位置と前記第2分割位置は、周波数成分の高いものほど、前記基準位置に近づいていくように設定されることが好ましい。
このようにして輝度重み関数を設定することにより、高い周波数成分ほど隣接する画像と重なり合う領域が狭くなる。これにより、隣接する画像に位置ずれが生じたとしても、位置ずれによる重畳領域の画像のボヤケを抑制することができる。特に、位置ずれによる重畳領域のエッジ部分のボヤケを抑制することができる。
(11)本発明のマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置において、前記第1分割位置、前記第2分割位置及び前記基準位置は、互いに異なる位置に設定されることが好ましい。
第1分割位置、前記第2分割位置及び前記基準位置がこのように設定されることによって、どの周波数成分においても隣接する画像と重なり合う領域ができ、画像のつなぎ目をスムースにすることができる。
(12)本発明のマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置において、前記基準位置は、前記重畳領域の開始位置と当該画像の端部との間の中間位置に設定されることが好ましい。
このように、重畳領域の開始位置と当該画像の端部との間の中間位置を基準位置として設定することにより、第1分割位置及び第2分割位置を容易に設定することができ、それによって、輝度重み関数の設定処理などを簡素化することができる。
(13)本発明のマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置において、前記基準位置は、前記重畳領域における高周波成分の分布を検出し、前記重畳領域の開始位置と当該画像の端部との間において前記高周波成分の分布が最少となる位置に設定されることもまた好ましい。
このように、重畳領域のそれぞれの開始点と当該画像の端部との間において高周波成分の分布が最少となる位置を基準位置として設定し、設定された基準位置に基づいて第1分割位置と第2分割位置を設定することにより、重畳領域における高周波成分の分布に適応した第1分割位置と第2分割位置とを設定することができる。それによって、重畳領域における高周波成分の分布に適応した輝度重み関数を設定することができる。
(14)本発明のマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置において、前記周波数成分合成部は、前記輝度制御後の各周波成分を前記各画像ごとに合成して得られた周波数成分合成結果に負の輝度を有する周波数成分が生じた場合、前記周波数成分合成結果を正の輝度を有する周波数成分と負の輝度を有する周波数成分とに分けて出力し、前記負の輝度を有する周波数成分は、他方の画像側に与えることが好ましい。
このように、負の輝度を有する周波数成分を他方の画像側に与えることで、周波数成分合成結果として現れた負の輝度を有する周波数成分を有効に処理することができる。
(15)本発明のマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置において、前記周波数成分合成部から出力される前記正の輝度を有する周波数成分と他方の画像側から与えられる前記負の輝度を有する周波数成分とを合成する負成分合成部をさらに有するこ
とが好ましい。
このように、自身の周波数成分合成部で合成された周波数成分合成結果のうち正の輝度を有する周波数成分と他方の画像側から与えられた負の輝度を有する周波数成分とを合成する処理を行うことで、重畳領域において、隣接する画像が位置ずれのない状態で重なると、低周波成分と高周波成分とを合成した画像は元の画像と等しくなる。
(16)本発明のマルチプロジェクションシステムにおける画像処理方法は、スクリーン上で隣接する画像が重畳領域を有するようにそれぞれの画像の投射を行う少なくとも2つのプロジェクタを有するマルチプロジェクションシステムにおける画像処理方法であって、前記重畳領域における輝度を前記重畳領域の空間周波数に応じて設定された輝度重み関数によって制御することを特徴とする。
このような画像処理方法をマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置において実行することにより、前記マルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置で得られる効果と同様の効果を得ることができる。なお、本発明のマルチプロジェクションシステムにおける画像処理方法においても、前記本発明のマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置の各特徴を有することが好ましい。
(17)本発明のマルチプロジェクションシステムは、スクリーン上で隣接する画像が重畳領域を有するようにそれぞれの画像の投射を行う少なくとも2つのプロジェクタを有するマルチプロジェクションシステムであって、前記重畳領域の空間周波数に応じて設定された輝度重み関数により、前記重畳領域における輝度を制御する機能を有する重畳領域輝度制御部を有する画像処理装置を備えたことを特徴とする。
本発明のマルチプロジェクションシステムがこのような画像処理装置を備えることにより、前記マルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置で得られる効果と同様の効果を得ることができ、それによって、高品質な大画面画像を表示することができる。なお、本発明のマルチプロジェクションシステムにおいても、前記本発明のマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置の各特徴を有することが好ましい。
実施形態1に係るマルチプロジェクションシステムの構成を示す図。 実施形態1に係る画像処理装置における重畳領域輝度制御部300の構成を示す図。 周波数成分分離部320が行う低周波成分の抽出処理について説明する図。 周波数成分分離部320が行う高周波成分の抽出処理について説明する図。 ローパスフィルタのフィルタ係数の一例を示す図。 重畳領域における輝度制御処理について説明する図。 低周波成分輝度制御部331,341が行う低周波成分の輝度制御処理について説明する図。 高周波成分輝度制御部332,342が行う高周波成分の輝度制御処理について説明する図。 周波数成分合成部333,343が行う低周波成分及び高周波成分の合成処理について説明する図。 負成分合成部334,344が行う負成分合成処理について説明する図。 実施形態2に係る画像処理装置における重畳領域輝度制御部300の構成を示す図。 高周波成分輝度重み関数設定部360の構成を示す図。 実施形態2に係る画像処理装置において用いられる高周波成分の輝度重み関数の一例を示す図。 実施形態3に係る画像処理装置における重畳領域輝度制御部300の構成を示す図。 実施形態3に係る画像処理装置における周波数成分分離部320の構成を示す図。 実施形態3に係る画像処理装置における周波数成分分離部320において適用されるローパスフィルタ(LPF)の周波数特性の一例を示す図。 第1フィルタ処理部321が行う処理(その1)を説明する図。 第1フィルタ処理部321が行う処理(その2)を説明する図。 第2フィルタ処理部321が行う処理(その1)を説明する図。 第2フィルタ処理部321が行う処理(その2)を説明する図。 第3フィルタ処理部321が行う処理(その1)を説明する図。 第3フィルタ処理部321が行う処理(その2)を説明する図。 実施形態3に係る画像処理装置における左画像輝度制御部330の構成を示す図。 実施形態3に係る画像処理装置における右画像輝度制御部340の構成を示す図。 実施形態3に係る画像処理装置の輝度制御処理について説明する図。 左画像輝度制御部330における周波数成分輝度制御部335の第1周波成分輝度制御部335mが行う輝度制御処理について説明する図。 高周波成分の分布によって設定された基準位置Piに基づいて第1分割位置P1及び第2分割位置P2を設定する例について説明する図。 隣接する画像間に重畳領域が形成されるように各プロジェクタによって画像の投射を行った例を示す図。
以下、本発明の実施形態について説明する。
[実施形態1]
図1は、実施形態1に係るマルチプロジェクションシステムの構成を示す図である。実施形態1に係るマルチプロジェクションシステムは、図1に示すように、複数(2台とする)のプロジェクタPJ1,PJ2と、画像処理装置10とを有している。プロジェクタPJ1から投射される画像G1(左画像G1という)及びプロジェクタPJ2から投射される画像G2(右画像G2という)は、スクリーンSCR上で重畳領域20が形成されるようにプロジェクタPJ1,PJ2からスクリーンSCR上に投射されている。
画像処理装置10は、投射すべき画像に対応する画像データ(以下では画像とそれに対応する画像データとを区別せずに画像データについても単に画像と表記する)を入力する画像入力部100、画像入力部100に入力された画像をプロジェクタPJ1が投射すべき左画像G1とプロジェクタPJ2が投射すべき右画像G2とに分割する画像分割部200、分割された左画像G1及び右画像G2の重畳領域20における輝度を制御することによって重畳領域20の輝度を最適化する重畳領域輝度制御部300、重畳領域輝度制御部300で処理された各画像をそれぞれ対応するプロジェクタPJ1,PJ2に出力する画像出力部400を有している。なお、本発明の実施形態では、入力される画像は、RGB色空間の画像であるとする。
図2は、実施形態1に係る画像処理装置における重畳領域輝度制御部300の構成を示す図である。重畳領域輝度制御部300は、重畳領域20の各画素値(RGBの各値)を輝度Yと色度xyとで表されるYxy色空間に変換する第1色空間変換部310と、第1色空間変換部310によって得られた輝度Y成分の空間周波数を高周波成分と低周波成分
とに分離する周波数成分分離部320と、左画像G1における重畳領域20の輝度制御を行う左画像輝度制御部330と、右画像G2における重畳領域20の輝度制御を行う右画像輝度制御部340と、輝度Yと色度xyとで表されるYxy色空間を元の色空間(RGB色空間)に変換する第2色空間変換部350とを有する。
ここで、色度xyは、XYZ表色系におけるXYZの各値(XYZ値という)から、
x=X/(X+Y+Z)・・・・・・・(1)
y=Y/(X+Y+Z)・・・・・・・(2)
と求めることができる。なお、XYZ表色系におけるXYZ値は、RGBの各値(RGB値という)と所定の3×3の行列式との掛け算による公知の変換式によって求めることができる。なお、本発明の各実施形態では、第1色空間変換部310よりもあとに行われる処理は、第1色空間変換部310で変換された輝度Yについて処理を行うものとする。また、左画像輝度制御部330及び右画像輝度制御部340の構成やその処理内容などについては後述する。
図3は、周波数成分分離部320が行う低周波成分の抽出処理について説明する図である。また、図4は、周波数成分分離部320が行う高周波成分の抽出処理について説明する図である。
周波数成分分離部320は、輝度Yで表される画像(元画像)から低周波成分を抽出する処理を行い(図3参照)、抽出された低周波成分を用いて高周波成分を抽出する(図4参照)。
低周波成分の抽出処理は、例えば、図3(a)に示すような輝度Yで表される画像(元画像aとする)にローパスフィルタ(LPF)を適用することによって、図3(b)のような低周波成分(低周波成分bとする)を抽出する。
図5は、ローパスフィルタのフィルタ係数の一例を示す図であり、このようなフィルタ係数が設定されたローパスフィルタを適用することによって、図3(b)のような低周波成分bを抽出することができる。
このようにして、元画像aから低周波成分bが抽出されると、抽出された低周波成分を用いて、図4に示すような処理を行うことにより高周波成分(高周波成分cとする)を得る。すなわち、図4(a)に示す元画像aから図4(b)に示す低周波成分bを差し引く処理(a−b)を行うことにより、図4(c)に示すような高周波成分cを得ることができる。なお、図4(a),(b)は図3(a),(b)と同じものである。
以上のようにして、周波数成分分離部320で分離された重畳領域20の低周波成分及び高周波成分は、左画像輝度制御部330及び右画像輝度制御部340に与えられ、左画像輝度制御部330及び右画像輝度制御部340それぞれにおいて輝度制御処理がなされる。
左画像輝度制御部330は、図2に示すように、低周波成分輝度制御部331、高周波成分輝度制御部332、周波数成分合成部333、負成分合成部334を有している。同様に、右画像輝度制御部340も、低周波成分輝度制御部341、高周波成分輝度制御部342、周波数成分合成部343、負成分合成部344を有している。なお、左画像輝度制御部330及び右画像輝度制御部340は、ほぼ同様の処理を行うため、主には左画像輝度制御部330側を例にとって説明する。
低周波成分輝度制御部331は、左画像G1側の重畳領域20における低周波成分の輝
度Yを制御する処理を行い、高周波成分輝度制御部332は、左画像G1側の重畳領域20における高周波成分の輝度Yを制御する処理を行う。
図6は、重畳領域における輝度制御処理について説明する図である。図6(a)はスクリーンSCR(図6では図示せず)上の投射画像(左画像G1及び右画像G2)であり、図6(b)は左画像G1及び右画像G2を個々に拡大して示す図である。
図6(b)に示すように、左画像G1及び右画像G2の各重畳領域20を所定の位置Piで2分割し、左画像G1においては分割重畳領域A(領域Aという)及び分割重畳領域B(領域Bという)を設定し、右画像G2においては分割重畳領域C(領域Cという)及び分割重畳領域D(領域Dという)を設定する。なお、実施形態1においては、位置Piは、重畳領域20の横方向(図6におけるx軸方向)の長さの中間位置であるとする。
ここで、各領域A,B,C,Dにおける輝度重み関数について説明する。低周波成分に対しては、図6(c)に示す輝度重み関数を適用し、高周波成分に対しては、図6(d)に示す輝度重み関数を適用する。
すなわち、低周波成分に対して適用される輝度重み関数は、重畳領域20のそれぞれの開始位置Psから当該画像の端部Peに向かうにしたがって輝度を連続的に減少させるような輝度重みw(以下では重みwという)の取得が可能な関数である。具体的には、左画像G1においては、重畳領域20の開始位置Ps(x=0)では重みw=1であって、左画像G1の端部Peに向かうにしたがって重みwを連続的に減少させ、左画像G1の端部Peで重みw=0となるような輝度重み関数が設定される。また、右画像G2においては、重畳領域20の開始位置Psでは重みw=1であって、右画像G2の端部Peに向かうにしたがって重みwを連続的に減少させ、右画像G2の端部Pe(x=0)で重みw=0となるような輝度重み関数が設定される。
一方、高周波成分に対して適用される重み関数は、重畳領域20の開始位置Psと重畳領域20の位置Piとの間においては各画像が元々有する輝度を出力させる重み(重みw=1)の取得が可能であって、重畳領域の位置Piと当該画像の端部との間においては各画像の輝度をゼロとする重み(重みw=0)の取得が可能な輝度重み関数である。具体的には、左画像G1における領域Aでは重みw=1、領域Bでは重みw=0が取得可能な輝度重み関数であり、右画像G2における領域Cでは重みw=0、領域Dでは重みw=1が取得可能な輝度重み関数である。
このように、実施形態1に係る画像処理装置においては、各画像G1,G2における重畳領域の開始位置Psと当該画像の端部Peとの間に設定された位置Piを重畳領域の分割位置としている。したがって、実施形態1に係る画像処理装置においては、位置Piを分割位置Piと呼ぶことにする。そして、当該分割位置Piと重畳領域の開始位置Psとの間においては各画像が元々有する輝度を出力させる輝度重みの取得を可能とし、分割位置Piと当該画像の端部Peとの間においては各画像の輝度をゼロとする輝度重みの取得を可能とする輝度重み関数を設定するようにしている。
図7は、低周波成分輝度制御部331,341が行う低周波成分の輝度制御処理について説明する図である。なお、ここでは、左画像輝度制御部330の低周波成分輝度制御部331について説明する。図7(a)は周波数成分分離部320で抽出された低周波成分bであり、これは、図3(b)に示した低周波成分bである。なお、低周波成分bは、領域Aおよび領域Bにおいて図7(a)に示すような輝度を有しているものとする。
このような低周波成分bが低周波成分輝度制御部331に入力されると、低周波成分輝
度制御部331では、図6(c)に示す輝度重み関数によって領域A,Bにおける各位置(図6におけるx軸に沿った位置)の重みwを取得し、取得した重みwを輝度Yに掛け算(Y×w)する。これにより、低周波成分輝度制御部331からは、図7(b)のような輝度制御された低周波成分(輝度制御後の低周波成分dとする)が出力される。
図8は、高周波成分輝度制御部332,342が行う高周波成分の輝度制御処理について説明する図である。なお、ここでも左画像輝度制御部330の高周波成分輝度制御部332について説明する。図8(a)は周波数成分分離部320で抽出された高周波成分cであり、これは、図4(c)に示した高周波成分cである。なお、高周波成分cは、領域Aおよび領域Bにおいて図8(a)に示すような輝度を有しているものとする。このような高周波成分cが高周波成分輝度制御部332に入力されると、高周波成分輝度制御部332では、図6(d)に示す輝度重み関数によって分割重畳領域A,Bにおける各位置(図6におけるx軸に沿った位置)の重みwを取得して、取得した重みwを輝度Yに掛け算(Y×w)する。
これにより、高周波成分輝度制御部332からは、図8(b)のような輝度制御された高周波成分(輝度制御後の高周波成分eとする)が出力される。図8(b)は輝度制御後の高周波成分eを示すものであり、図8(b)に示すように、領域Aにおいては、重みw=1であるので、図4(c)に示した高周波成分cがそのまま出力され、領域Bにおいては、輝度重みw=0であるので、高周波成分の輝度Yは0となる。
なお、図7及び図8では左画像輝度制御部330側の処理について説明したが、右画像輝度制御部340側についても同様の考えで輝度制御することができる。次に、周波数成分合成部333,343による低周波成分と高周波成分とを合成する処理を行う。
図9は、周波数成分合成部333,343が行う低周波成分及び高周波成分の合成処理について説明する図である。ここでも左画像輝度制御部330の周波数成分合成部333について説明する。図9(a)は周波数成分合成部333に入力される輝度制御後の低周波成分dであり、これは、図7(b)と同じものである。また、図9(b)は周波数成分合成部333に入力される輝度制御後の高周波成分eであり、これは、図8(b)と同じものである。
周波数成分合成部333では、図9(a),(b)に示すような輝度制御後の低周波成分dの輝度Yと輝度制御後の高周波成分eの輝度Yとを足し合わせる処理(d+e)を行う。これにより、図9(c),(d)に示すような周波数成分合成結果が得られる。
なお、高周波成分は図4に示すように負の輝度成分が現れる場合があり、このような負の輝度成分を有する高周波成分(輝度制御後の高周波成分e)と輝度制御後の低周波成分dとを周波数成分合成部333によって合成した場合、その周波数成分合成結果にも負の輝度成分が現れてくる場合がある。そこで、周波数成分合成結果を正の輝度成分と負の輝度成分とに分けて、正の輝度成分を正成分合成結果f(図9(c)参照)とし、また、負の輝度成分を負成分合成結果g(図9(d)参照)としてこれらを別々に出力する。
なお、図9では左画像輝度制御部330の処理について説明したが、右画像輝度制御部340側についても同様の考えで周波数成分合成処理を行うことができる。そして、左画像輝度制御部330の周波数成分合成部333で得られた負成分合成結果g(図9(d)参照)及び右画像輝度制御部340の周波数成分合成部343で得られた負成分合成結果gは、互いに他方の負成分合成部(自身とは異なる負成分合成部)に与える。すなわち、左画像輝度制御部330の周波数成分合成部333で得られた負成分合成結果gは、右画像輝度制御部340の負成分合成部344に与え、右画像輝度制御部340の周波数成分合
成部343で得られた負成分合成結果gは、左画像輝度制御部330の負成分合成部334に与える。
そして、左画像輝度制御部330の負成分合成部334では、右画像輝度制御部340から与えられた負成分合成結果gと自身の周波数成分合成部333で得られた正成分合成結果fとを合成する処理を行う。この合成処理は、右画像輝度制御部340から与えられた負成分合成結果gの輝度と自身の周波数成分合成部333で得られた正成分合成結果fの輝度とを足し合わせることによって行う。同様に、右画像輝度制御部340の負成分合成部344では、左画像輝度制御部330から与えられた負成分合成結果gと自身の周波数成分合成部343で得られた正成分合成結果とを合成する処理を行う。
図10は、負成分合成部334,344が行う負成分合成処理について説明する図である。図10においては、右画像輝度制御部340側における負成分合成部344の負成分合成処理ついて説明する。ここで、右画像輝度制御部340における周波数成分合成部343において、図10(a)に示すような正成分合成結果hが得られたとする。また、図10(b)は左画像輝度制御部330の周波数成分合成部333から与えられた負成分合成結果gであり、これは、図9(d)と同じものである。
右画像輝度制御部340における負成分合成部344では、自身の周波数成分合成部343で合成された正成分合成結果h(図10(a)参照)と左画像輝度制御部330の周波数成分合成部333から与えられた負成分合成結果g(図10(b)参照)とを合成する処理(h+g)を行う。この合成処理は、自身の周波数成分合成部343で得られた正成分合成結果hの輝度Yと左画像輝度制御部330の周波数成分合成部333から与えられた負成分合成結果gの輝度Yとを足し合わせることによって行う。図10(c)は負成分合成部344による合成処理によって得られた合成結果であり、この合成結果は右画像G2における重畳領域画像iとして出力される。
一方、左画像輝度制御部330側における負成分合成部334においても同様の合成処理を行う。左画像輝度制御部330側における負成分合成部334においては、自身の周波数成分合成部333で合成された正成分合成結果f(図9(c)参照)と右画像輝度制御部340から渡された負成分合成結果g(図示せず)とを合成する処理を行う。
このように、左画像輝度制御部330及び右画像輝度制御部340の各周波数成分合成部333,343によって得られた正成分合成結果に、他方の周波数成分合成部333,343によって得られた負成分合成結果gを足すことによって、左画像G1と右画像G2とが重畳領域において、隣接する画像が位置ずれのない状態で重なると、低周波成分と高周波成分とを合成した画像は元の画像と等しくなる。
以上のようにして、左画像輝度制御部330の負成分合成部334による合成結果(左画像G1における重畳領域画像i)及び右画像輝度制御部340の負成分合成部344による合成結果(右画像G2における重畳領域画像i)が得られると、得られたそれぞれの重畳領域画像iは、第2色空間変換部350に与えられる。第2色空間変換部350は、輝度Yと色度xyで表されるYxy色空間を元のRGB色空間に変換する。
第2色空間変換部350からは、RGB色空間に変換後の左画像G1における重畳領域画像と右画像G2における重畳領域画像とがそれぞれ出力される。そして、RGB色空間に変換後の左画像G1における重畳領域画像は、画像出力部400に与えられ、画像出力部400からプロジェクタPJ1に与えられる。また、RGB色空間に変換後の右画像G2における重畳領域画像も画像出力部400に与えられ、画像出力部400からプロジェクタPJ2に与えられる。なお、画像出力部400からは重畳領域以外の画像も各プロジ
ェクタPJ1,PJ2に与えられるので、プロジェクタPJ1、PJ2からは、それぞれに割り当てられた画像(左画像G1及び右画像G2)がスクリーンSCR上に投射される。
重畳領域輝度制御部300が以上説明したような処理を行うことにより、左画像G1及び右画像G2の重畳領域20は輝度が適切に制御されたものとなる。すなわち、スクリーンSCRにおける左画像G1及び右画像G2の重畳領域20における低周波成分の画像は、図6(c)に示す輝度重み関数による一般的なエッジブレンディング処理がなされたものとなる。このように、低周波成分については、一般的に行われているエッジブレンディング処理が適用されるので、プロジェクタPJ1,PJ2の個体差(輝度や色の違い)が吸収され、画像のつなぎ目を視認されにくくすることができる。
一方、重畳領域20における高周波成分は、図6(d)に示す重み関数により、左画像G1の領域Aにおいては元画像の輝度Yがそのまま保持され、同じく左画像G1の領域Bにおいては輝度Yは0となる。また、右画像G2の領域Cにおいては輝度Yが0、同じく右画像G2の領域Dにおいては元画像の輝度Yがそのまま保持される。したがって、これらをスクリーンSCR上において重ね合わせた場合の重畳領域20における左画像G1及び右画像G2の高周波成分は、重畳領域20において、一方のプロジェクタから投射される画像のみとなる。
これにより、仮に、左画像G1及び右画像G2に位置ずれが生じたとしても、重畳領域において、位置ずれによる画像のボヤケを抑制することができる。すなわち、高周波成分は、一般に、画像のエッジ部分に多く含まれるので、プロジェクタPJ1の投射画像(左画像G1)及びプロジェクタPJ2の投射画像(右画像G2)に位置ずれが生じると、重畳領域20におけるエッジ部分が二重に視認されて、画像にずれが生じるが、高周波成分においては、図6(d)のような重み関数を用いることにより、重畳領域20におけるエッジ部分が二重に視認されないようにすることができる。それによって、位置ずれによる重畳領域の画像のボヤケを抑制することができる。特に、位置ずれによる重畳領域のエッジ部分のボヤケを抑制することができる。
[実施形態2]
実施形態1では高周波成分の輝度の重みwを1と0とに分ける位置(分割位置Pi)を重畳領域20の中間位置(x軸方向の中間位置)としたが、実施形態2においては、重畳領域における高周波成分の分布を判定して、その判定結果に基づいて、分割位置Piを設定する。
これは、重畳領域20の中間位置付近に高周波成分の分布が多い画像の場合、中間位置で高周波成分の輝度重みwを1と0とに分けると、左画像G1と右画像G2とに位置ずれが生じたときに、位置ずれによるエッジ部分のボヤケが目立つ場合もあり得るからである。
図11は、実施形態2に係る画像処理装置における重畳領域輝度制御部300の構成を示す図である。図11に示す重畳領域輝度制御部300において図1と同一部分には同一符号が付されている。図11に示すように、実施形態2に係る画像処理装置における重畳領域輝度制御部300は、周波数成分分離部320と左画像輝度制御部330及び右画像輝度制御部340の各高周波成分輝度制御部332,342との間に、高周波成分の分布を判定してその判定結果に基づいて輝度重み関数を設定する高周波成分輝度重み関数設定部360が設けられている。
図12は、高周波成分輝度重み関数設定部360の構成を示す図である。高周波成分輝
度重み関数設定部360は、高周波成分の分布を示すヒストグラムを生成するヒストグラム生成部361、ヒストグラム生成部361により生成されたヒストグラムに基づいて重畳領域における高周波成分の分布の最も少ない位置を算出する高周波成分最少位置算出部362、高周波成分最少位置算出部362によって算出された高周波成分最少位置を重畳領域20の分割位置Piとし、その分割位置Piに基づいて高周波成分の輝度重み関数を設定する輝度重み関数設定部363とを有している。
図13は、実施形態2に係る画像処理装置において用いられる高周波成分の輝度重み関数の一例を示す図である。図13(a)はスクリーンSCR(図13では図示せず)上の投射画像(左画像G1及び右画像G2)を個々に拡大して示す図である。図13(b)はヒストグラム生成部361により生成された高周波成分のヒストグラムであり、左画像G1及び右画像G2における各重畳領域20において、図13(b)に示すようなヒストグラムが生成されたとする。なお、図13(b)における横軸は重畳領域20における横方向(x軸方向)の位置、縦軸は各位置における高周波成分の画素数nである。
図13(b)に示すヒストグラムによれば、高周波成分の最少位置は位置Piであることがわかる。したがって、実施形態2においては、重畳領域20の分割位置Piを高周波成分の最少位置とし、左画像G1においては、重畳領域の開始位置Psから分割位置Piまでを領域A、分割位置Piから左画像G1の端部Peまでを領域Bとする。一方、右画像G2においては、右画像G2の端部Peから分割位置Piまでを領域C、分割位置Piから重畳領域の開始位置Psまでを領域Dとする。
これにより、輝度重み関数設定部363では、図13(c)に示すような輝度重み関数を設定する。すなわち、左画像G1において設定される輝度重み関数は、図13(c)に示すように、重畳領域の開始位置Psから分割位置Piまで(領域A)が輝度重みw=1、分割位置Piから左画像G1の端部Peまで(領域B)が輝度重みw=0となるような関数である。また、右画像G2において設定される輝度重み関数は、同じく図13(c)に示すように、右画像G2の端部Peから分割位置Piまで(領域C)が輝度重みw=0、分割位置Piから重畳領域の開始位置Psまで(領域D)が輝度重みw=1となる関数である。
図13(c)に示す輝度重み関数は、高周波成分の最も少ない位置を境にして重みwを1と0とのいずれかに設定するようにしているので、重畳領域20における高周波成分の分布に適応した輝度重み関数となる。
輝度重み関数設定部363で設定された輝度重み関数(図13(c)参照)は、左画像輝度制御部330の高周波成分輝度制御部332及び右画像輝度制御部340の高周波成分輝度制御部342のそれぞれに与えられる。
左画像輝度制御部330の高周波成分輝度制御部332及び右画像輝度制御部340の高周波成分輝度制御部342では、輝度重み関数設定部363で設定された輝度重み関数に基づいて高周波成分の輝度制御を行う。低周波成分については実施形態1に係る画像処理装置と同じ輝度重み関数を用いるものとする。なお、低周波成分輝度制御部331,341及び高周波成分輝度制御部332,高周波成分輝度制御部342の輝度制御処理及びそれ以降の各構成要素が行う処理は実施形態1と同様に行うことができる。
このように、実施形態2に係る画像処理装置では、図13(c)に示す輝度重み関数を用いて高周波成分の輝度制御処理を行うことによって、位置ずれによる重畳領域の画像のボヤケを抑制することができる。特に、位置ずれによる重畳領域のエッジ部分のボヤケを抑制することができる。
[実施形態3]
前述の実施形態1及び実施形態2に係る画像処理装置10は、空間周波数を低周波成分と高周波成分の2つの周波数成分に分離し、低周波成分に対応して設定された輝度重み関数と高周波成分に対応して設定された輝度重み関数によって重畳領域の輝度を制御するようにしたが、実施形態3に係る画像処理装置は、空間周波数を3つ以上の周波数成分に分離し、分離された3つ以上の各周波数成分に対応して設定された輝度重み関数によって重畳領域の輝度を制御するものである。
なお、実施形態3に係る画像処理装置の構成は、実施形態1に係る画像処理装置10と同様に、画像入力部100、画像分割部200、重畳領域輝度制御部300、画像出力部400とによって構成される(図1参照)。実施形態3に係る画像処理装置が実施形態1に係る画像処理装置と異なるのは、重畳領域輝度制御部300であり、特に、周波数成分分離部320、左画像輝度制御部330及び右画像輝度制御部340の構成と機能が異なる。
図14は、実施形態3に係る画像処理装置における重畳領域輝度制御部300の構成を示す図である。実施形態3に係る画像処理装置における重畳領域輝度制御部300は、重畳領域20の各画素値(RGBの各値)を輝度Yと色度xyとで表される色空間に変換する第1色空間変換部310と、第1色空間変換部310によって得られた輝度Y成分の空間周波数を2つ以上の周波成分に分離する周波数成分分離部320と、左画像G1における重畳領域20の輝度制御を行う左画像輝度制御部330と、右画像G2における重畳領域20の輝度制御を行う右画像輝度制御部340と、輝度Yと色度xyとで表される色空間を元の色空間(RGB色空間)に変換する第2色空間変換部350とを有する。なお、実施形態3に係る画像処理装置においては、空間周波数を4つの周波数成分に分離する場合について説明する。
図15は、実施形態3に係る画像処理装置における周波数成分分離部320の構成を示す図である。周波数成分分離部320は、図15に示すように、第1フィルタ処理部321、第2フィルタ処理部322及び第3フィルタ処理部323を有する。
図16は、実施形態3に係る画像処理装置における周波数成分分離部320において適用されるローパスフィルタ(LPF)の周波数特性の一例を示す図である。図16(a)は第1フィルタ処理部321で適用されるローパスフィルタの周波数特性、図16(b)は第2フィルタ処理部322で適用されるローパスフィルタの周波数特性、図16(c)は第3フィルタ処理部323で適用されるローパスフィルタの周波数特性である。
図17は、第1フィルタ処理部321が行う処理(その1)を説明する図である。また、図18は、第1フィルタ処理部321が行う処理(その2)を説明する図である。
第1フィルタ処理部321は、図17(a)に示すような輝度Yで表される元画像aに図16(a)のような周波数特性を持つローパスフィルタを適用することによって、図17(b)に示すような第1周波成分mを抽出する。
このようにして、元画像aから第1周波成分mが抽出されると、抽出された第1周波成分mを用いて、図18に示すような処理を行うことにより、高周波側の成分(第1高周波成分nとする)を得る。すなわち、図18(a)に示す元画像aから図18(b)に示す第1周波成分mを差し引く処理(a−m)を行うことにより、図18(c)に示すような第1高周波成分nを得る。なお、図18(a),(b)は図17(a),(b)と同じものである。
図19は、第2フィルタ処理部322が行う処理(その1)を説明する図である。また、図20は、第2フィルタ処理部322が行う処理(その2)を説明する図である。
第2フィルタ処理部322は、第1フィルタ処理部321で抽出された第1高周波成分n(図19(a)参照)に対して、図16(b)のような周波数特性を持つローパスフィルタを用い、第1フィルタ処理部321と同様の処理を施すことで第2周波成分oを抽出する(図19(b)参照)。
このようにして、第1高周波成分nの画像から第2周波成分oが抽出されると、抽出された第2周波成分oを用いて、図20に示すような処理を行うことにより、さらに高周波側の成分(第2高周波成分pとする)を得る。すなわち、図20(a)に示す第1高周波成分nの画像から図20(b)に示す第2周波成分oを差し引く処理(n−o)を行うことにより、図20(c)に示すような第2高周波成分pを得る。なお、図20(a),(b)は図19(a),(b)と同じものである。
図21は、第3フィルタ処理部323が行う処理(その1)を説明する図である。また、図22は、第3フィルタ処理部323が行う処理(その2)を説明する図である。
第3フィルタ処理部323は、第2フィルタ処理部322で抽出された第2高周波成分p(図21(a)参照)に対して、図16(c)のような周波数特性を持つローパスフィルタを用い、第1及び第2フィルタ処理部321,322と同様の処理を施すことで第3周波成分qを抽出する(図21(b)参照)。
このようにして、第2高周波成分pの画像から第3周波成分qが抽出されると、抽出された第3周波成分qを用いて、図22に示すような処理を行うことにより、さらに高周波側の成分(第3高周波成分rとする)を得る。すなわち、図22(a)に示す第2高周波成分pの画像から図22(b)に示す第3周波成分qを差し引く処理(p−q)を行うことにより、図22(c)に示すような第3高周波成分rを得る。なお、図22(a),(b)は図21(a),(b)と同じものである。第3フィルタ処理部323で得られた第3高周波成分rを以下では第4周波成分rと呼ぶことにする。
上記したような処理を行うことによって、周波数成分分離部320の第1フィルタ処理部321からは、第1周波成分mが出力され、第2フィルタ処理部322からは、第2周波成分oが出力され、第3フィルタ処理部323からは、第3周波成分qと第4周波成分rが出力される(図15参照)。なお、これら4つの周波成分(第1〜第4周波成分)のうち、第1周波成分が最も低い周波数成分で、第2周波成分、第3周波成分、第4周波成分の順で高い周波数成分となる。
以上のようにして、周波数成分分離部320で分離された4つの周波数成分(第1周波成分m、第2周波成分o、第3周波成分q、第4周波成分r)の画像は、左画像輝度制御部330及び右画像輝度制御部340にそれぞれ与えられ、左画像輝度制御部330及び右画像輝度制御部340において輝度制御処理がなされる。
図23は、実施形態3に係る画像処理装置における左画像輝度制御部330の構成を示す図である。左画像輝度制御部330は、図23に示すように、周波数成分輝度制御部335、周波数成分合成部333、負成分合成部334を有している。
周波数成分輝度制御部335は、実施形態1に係る画像処理装置における低周波成分輝度制御部331及び高周波成分輝度制御部332に相当するものであり、実施形態3に係る画像処理装置においては、周波数成分分離部320によって4つの周波数成分(第1周波成分m、第2周波成分o、第3周波成分q、第4周波成分r)に分離されているので、これら第1〜第4周波成分に対応した周波数成分輝度制御部(第1周波成分輝度制御部3
31m、第2周波成分輝度制御部335o、第3周波成分輝度制御部335q、第4周波成分輝度制御部335r)を有している。
図24は、実施形態3に係る画像処理装置における右画像輝度制御部340の構成を示す図である。右画像輝度制御部340は、図24に示すように、周波数成分輝度制御部345、周波数成分合成部343、負成分合成部344を有している。
周波数成分輝度制御部345は、実施形態1に係る画像処理装置における低周波成分輝度制御部341及び高周波成分輝度制御部342に相当するものであり、実施形態3に係る画像処理装置においては、周波数成分分離部320によって4つの周波数成分(第1周波成分m、第2周波成分o、第3周波成分q、第4周波成分r)に分離されているので、これら第1〜第4周波成分に対応した周波数成分輝度制御部(第1周波成分輝度制御部345m、第2周波成分輝度制御部345o、第3周波成分輝度制御部345q、第4周波成分輝度制御部345r)を有している。
周波数成分輝度制御部335の第1周波成分輝度制御部335mは、左画像G1側の重畳領域20における第1周波成分mの輝度Yを制御する処理を行い、第2周波成分輝度制御部335oは、左画像G1側の重畳領域20における第2周波成分oの輝度Yを制御する処理を行い、第3周波成分輝度制御部335qは、左画像G1側の重畳領域20における第3周波成分qの輝度Yを制御する処理を行い、第4周波成分輝度制御部335rは、左画像G1側の重畳領域20における第4周波成分rの輝度Yを制御する処理を行う。
同様に、周波数成分輝度制御部345の第1周波成分輝度制御部345mは、右画像G2側の重畳領域20における第1周波成分mの輝度Yを制御する処理を行い、第2周波成分輝度制御部345oは、右画像G2側の重畳領域20における第2周波成分oの輝度Yを制御する処理を行い、第3周波成分輝度制御部345qは、右画像G2側の重畳領域20における第3周波成分qの輝度Yを制御する処理を行い、第4周波成分輝度制御部345rは、右画像G2側の重畳領域20における第4周波成分rの輝度Yを制御する処理を行う。
図25は、実施形態3に係る画像処理装置の輝度制御処理について説明する図である。図25(a)はスクリーンSCR(図25では図示せず)上の投射画像(左画像G1及び右画像G2)であり、図25(b)は、左画像G1及び右画像G2を個々に拡大して示す図である。
図25(b)に示すように、左画像G1及び右画像G2の各重畳領域20を重畳領域20における横方向(図25におけるx軸方向)の所定の位置Piで2分割する。なお、位置Piは、実施形態3に係る画像処理装置においては、重畳領域20の開始位置Psと当該画像の端部Peとの間の中間位置に設定されるものとする。また、図25(d),(e),(f)に示すように、重畳領域20の開始位置Psと位置Piとの間に第1分割位置P1を設定し、位置Piと当該画像の端部Peとの間に第2分割位置P2を設定する。なお、実施形態3に係る画像処理装置においては、位置Piは第1分割位置P1及び第2分割位置P2を設定する際の基準位置として使用されるため、実施形態3に係る画像処理装置においては、位置Piを基準位置Piと呼ぶことにする。
ここで、各周波成分における輝度重み関数について説明する。第1周波成分mに対しては、図25(c)に示す輝度重み関数を適用し、第2周波成分oに対しては、図25(d)に示す輝度重み関数を適用し、第3周波成分qに対しては、図25(e)に示す輝度重み関数を適用し、第4周波成分rに対しては、図25(f)に示す輝度重み関数を適用する。
すなわち、最も低い周波数成分である第1周波成分mに対して適用される輝度重み関数は、重畳領域20のそれぞれの開始位置Psから当該画像の端部Peに向かうにしたがって輝度を連続的に減少させるような重みwの取得が可能な関数である。
これは、実施形態1に係る画像処理装置の低周波成分で適用される輝度重み関数(図6(c)参照)と同様である。すなわち、左画像G1においては、重畳領域20の開始位置Ps(x=0)では重みw=1であって、左画像G1の端部Peに向かうにしたがって重みwを連続的に減少させ、左画像G1の端部Peで重みw=0となるような輝度重み関数である。また、右画像G2においては、重畳領域20の開始位置Psでは重みw=1であって、右画像G2の端部Peに向かうにしたがって重みwを連続的に減少させ、右画像G2の端部Pe(x=0)で重みw=0となるような輝度重み関数が設定される。
第2周波成分o、第3周波成分q、第4周波成分rに対して適用される輝度重み関数は、重畳領域20の開始位置Psと第1分割位置P1との間においては各画像が元々有する輝度を出力させる重み(重みw=1)の取得が可能であって、第1分割位置P1から第2分割位置P2に向かうにしたがって輝度を連続的に減少させるような輝度重みwの取得が可能な関数であって、第2分割位置P2と当該画像の端部Peとの間においては各画像の輝度をゼロとする重み(重みw=0)の取得が可能な輝度重み関数である。
具体的には、左画像G1においては、重畳領域20の開始位置Ps(x=0)と第1分割位置P1との間においては重みw=1で、第1分割位置P1から第2分割位置P2に向かうにしたがって重みwを連続的に減少させ、第2分割位置P2と左画像G1の端部Peとの間においては重みw=0となるような輝度重み関数が設定される。
また、右画像G2においては、重畳領域20の開始位置Ps(x=0)と第1分割位置P1との間においては重みw=1で、第1分割位置P1から第2分割位置P2に向かうにしたがって重みwを連続的に減少させ、第2分割位置P2と右画像G2の端部Peとの間においては重みw=0となるような輝度重み関数が設定される。
上記第1分割位置P1と第2分割位置P2は、高い周波数成分に対する輝度重み関数であるほど、基準位置Piに近づくように設定される。つまり、高い周波数成分ほど第1分割位置P1と第2分割位置P2は基準位置Piに近づくように設定される。したがって、この場合、第1分割位置P1と第2分割位置P2は、第2周波成分o、第3周波成分q、第4周波成分rの順で、基準位置Piに近づくように設定される。ただし、最も高い周波数(この場合、第4周波成分r)においては、第1分割位置P1と第2分割位置P2とが基準位置Piに一致しないように設定される。
図26は、左画像輝度制御部330における周波数成分輝度制御部335の第1周波成分輝度制御部335mが行う輝度制御処理について説明する図である。図26(a)は周波数成分分離部320で抽出された第1周波成分mであり、これは、図17(b)に示した第1周波成分mである。
このような第1周波成分mが第1周波成分輝度制御部335mに入力されると、第1周波成分輝度制御部335mでは、図25(c)に示す輝度重み関数によって重畳領域20における各位置(図25におけるx軸に沿った位置)の重みwを取得し、取得した重みwを輝度Yに掛け算(Y×w)する。これにより、第1周波成分輝度制御部335mからは、図26(b)のような輝度制御後の第1周波成分mが出力される。
なお、図26では第1周波成分輝度制御部335mの処理について説明したが、第2周
波成分輝度制御部335o、第3周波成分輝度制御部335q、第4周波成分輝度制御部335rにおいてもそれぞれ対応する輝度重み関数を用いて輝度制御することができる。これにより、第2周波成分輝度制御部335oからは輝度制御後の第2周波成分oが出力され、第3周波成分輝度制御部335qからは輝度制御後の第3周波成分qが出力され、第4周波成分輝度制御部335rからは輝度制御後の第4周波成分rが出力される。
また、右画像輝度制御部340側についても同様の考え方で輝度制御することができる。すなわち、右画像輝度制御部340における第1周波成分輝度制御部345mからは、輝度制御後の第1周波成分mが出力され、周波数成分輝度制御部345の第2周波成分輝度制御部345oからは輝度制御後の第2周波成分oが出力され、第3周波成分輝度制御部345qからは輝度制御後の第3周波成分qが出力され、第4周波成分輝度制御部345rからは輝度制御後の第4周波成分rが出力される。
次に、左画像輝度制御部330の周波数成分合成部333及び右画像輝度制御部340の周波数成分合成部343によってそれぞれ周波成分の合成処理を行う。
左画像輝度制御部330の周波数成分合成部333では、輝度制御後の第1周波成分mの輝度Yと輝度制御後の第2周波成分oの輝度Yと輝度制御後の第3周波成分qの輝度Yと輝度制御後の第4周波成分rの輝度Yとを足し合わせる処理を行う。同様に、右画像輝度制御部340の周波数成分合成部343においても、輝度制御後の第1周波成分mの輝度Yと輝度制御後の第2周波成分oの輝度Yと輝度制御後の第3周波成分qの輝度Yと輝度制御後の第4周波成分rの輝度Yとを足し合わせる処理を行う。
これら周波数成分合成部333,343が行う輝度制御後の各周波数成分の合成処理(輝度の足し合わせ処理)は、実施形態1に係る画像処理装置と同様の考え方で行うことができる(図9参照)。
ところで、周波数成分分離部320で分離されることによって出力された第1〜第4周波成分には、負の輝度成分が現れる場合があり(図19(b)、図21(b)及び図22(b)参照)、このような負の輝度成分を有する周波成分を周波数成分合成部333,343によって合成した場合、その合成結果にも負の輝度成分が現れてくる場合がある。
そこで、実施形態1に係る画像処理装置の図9において説明したように、周波数成分合成結果を正の輝度成分と負の輝度成分とに分けて、正の輝度成分を正成分合成結果とし、また、負の輝度成分を負成分合成結果としてこれらを別々に出力する。そして、左画像輝度制御部330の周波数成分合成部333で得られた負成分合成結果及び右画像輝度制御部340の周波数成分合成部343で得られた負成分合成結果は、互いに他方の負成分合成部(自身とは異なる負成分合成部)に与える。すなわち、左画像輝度制御部330の周波数成分合成部333で得られた負成分合成結果は、右画像輝度制御部340の負成分合成部344に与え、右画像輝度制御部340の周波数成分合成部343で得られた負成分合成結果は、左画像輝度制御部330の負成分合成部334に与える。
そして、左画像輝度制御部330の負成分合成部334では、右画像輝度制御部340から与えられた負成分合成結果と自身の周波数成分合成部333で得られた正成分合成結果とを合成する処理を行う。この合成処理は、実施形態1に係る画像処理装置で説明したように、右画像輝度制御部340から与えられた負成分合成結果の輝度と自身の周波数成分合成部333で得られた正成分合成結果の輝度とを足し合わせることによって行う。同様に、右画像輝度制御部340の負成分合成部344では、左画像輝度制御部330から与えられた負成分合成結果と自身の周波数成分合成部343で得られた正成分合成結果とを合成する処理を行う。
このように、左画像輝度制御部330及び右画像輝度制御部340の各周波数成分合成部333,343によって得られた正成分合成結果に、他方の周波数成分合成部333,343によって得られた負成分合成結果を足すことによって、左画像G1と右画像G2とが重畳領域において、隣接する画像が位置ずれのない状態で重なると、合成した画像は元の画像と等しくなる。
以上のようにして、左画像輝度制御部330の負成分合成部334による合成結果、及び右画像輝度制御部340の負成分合成部344による合成結果が得られると、得られたそれぞれの合成結果画像は、第2色空間変換部350に与えられる。第2色空間変換部350は、輝度Yと色度xyで表されるYxy色空間を元のRGB色空間に変換する。
第2色空間変換部350からは、RGB色空間に変換後の左画像G1における重畳領域画像と右画像G2における重畳領域画像とがそれぞれ出力される。そして、RGB色空間に変換後の左画像G1における重畳領域画像は、画像出力部400(図1参照)に与えられ、画像出力部400からプロジェクタPJ1に与えられる。また、RGB色空間に変換後の右画像G2における重畳領域画像も画像出力部400に与えられ、画像出力部400からプロジェクタPJ2に与えられる。なお、画像出力部400からは重畳領域以外の画像も各プロジェクタPJ1,PJ2に与えられるので、プロジェクタPJ1、PJ2からは、それぞれに割り当てられた画像(左画像G1及び右画像G2)がスクリーンSCR上に投射される。
重畳領域輝度制御部300が以上説明したような処理を行うことにより、左画像G1及び右画像G2の重畳領域20は輝度が適切に制御されたものとなる。すなわち、スクリーンSCRにおける左画像G1及び右画像G2の重畳領域20における第1周波成分mの画像は、図25(c)に示す輝度重み関数による一般的なエッジブレンディング処理がなされたものとなる。このように、低周波側の成分については、一般的に行われているエッジブレンディング処理が適用されるので、プロジェクタPJ1,PJ2の個体差(輝度や色の違い)が吸収され、画像のつなぎ目を視認されにくくすることができる。
一方、重畳領域20における第2周波成分oの画像、第3周波成分qの画像、第4周波成分rの画像は、図25(d)、(e)、(f)に示す重み関数により、高い周波成分の画像ほど隣接する画像と重なり合う領域が狭くなる。これにより、隣接する画像に位置ずれが生じたとしても、エッジ分が二重に視認されにくくすることができるので、エッジのボヤケを抑制することができる。
すなわち、高周波側の成分は、一般に、画像のエッジ部分に多く含まれるので、プロジェクタPJ1の投射画像(左画像G1)及びプロジェクタPJ2の投射画像(右画像G2)に位置ずれが生じると、重畳領域20におけるエッジ部分が二重に視認されて、画像にボケが生じるが、高周波成分においては、図25(d)、(e)、(f)のような重み関数を用いることにより、重畳領域20におけるエッジ部分が二重に視認されにくくすることができる。それによって画像のボケを抑制することができる。
また、重畳領域20の第1分割位置P1、第2分割位置P2及び基準位置Piは、それぞれが一致しないように設定されているため、どの周波数成分も隣接する画像と重なり合う領域ができ、画像のつなぎ目を視認されにくくすることができる。
[実施形態4]
前述の実施形態3においては、基準位置Piは重畳領域20の開始位置Psと当該画像の端部Peとの間の中間位置に設定した場合を例示したが、実施形態2において説明したように、基準位置Pi(実施形態2においては分割位置Pi)は必ずしも中間位置ではな
く、重畳領域20における高周波成分の分布を判定して、その判定結果に基づいて設定してもよい。
実施形態4に係る画像処理装置においては、重畳領域における高周波成分の分布の判定結果によって基準位置Piを設定し、設定された基準位置Piに基づいて各周波成分(第2周波成分o、第3周波成分q及び第4周波成分r)における第1分割位置P1及び第2分割位置P2を設定する。なお、重畳領域における高周波成分の分布を判定して、その判定結果に基づいて基準位置Piを決定する方法は、実施形態2と同様に行うことができるので、ここではその説明は省略する。
図27は、高周波成分の分布によって設定された基準位置Piに基づいて第1分割位置P1及び第2分割位置P2を設定する例について説明する図である。高周波成分の分布により、基準位置Piが図27に示すように設定されたとすると、この基準位置Piに基づいて第2周波成分o、第3周波成分q及び第4周波成分rにおける第1分割位置P1及び第2分割位置P2を設定する。ここでは、基準位置Piから開始位置Psまでの長さ全体を「100%」として考えるとともに、基準位置Piから端部Peまでの長さ全体を同じく「100%」として考え、基準位置Piを基準として、第2周波成分o、第3周波成分q及び第4周波成分rにおける第1分割P1及び第2分割位置P2を「100%」に対する率(%)で表すものとする。
例えば、第2周波成分oに対する第1分割位置P1は、基準位置Piを基準に開始位置Ps方向に50%の位置とし、第3周波成分qに対する第1分割位置P1は、基準位置Piを基準に開始位置Ps方向に30%の位置とし、第4周波成分rに対する第1分割位置P1は、基準位置Piを基準に開始位置Ps方向に20%の位置とする。
同様に、第2周波成分oに対する第2分割位置P2は、基準位置Piを基準に端部Pe方向に50%の位置とし、第3周波成分qに対する第2分割位置P2は、基準位置Piを基準に端部Pe方向に30%の位置とし、第4周波成分rに対する第2分割位置P2は、基準位置Piを基準に端部Pe方向に20%の位置とする。
実施形態4に係る画像処理装置では、重畳領域20における高周波成分の分布に適応した輝度重み関数を設定することができる。図27に示す輝度重み関数を用いて高周波側の成分(第2周波成分o、第3周波成分q及び第4周波成分r)の輝度制御処理を行うことによって、位置ずれによる重畳領域の画像のボヤケを抑制することができる。特に、位置ずれによる重畳領域のエッジ部分のボヤケを抑制することができる。
なお、本発明は前述の各実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能となるものである。たとえば、前述の実施形態3及び実施形態4では、周波数成分を4つに分離した場合について説明したが、例えば、周波数成分を5つ以上に分けてそれぞれの周波成分に対応した輝度重み関数を設定して、設定された輝度重み関数に基づいて重畳領域の輝度制御を行うようにしてもよい。
また、前述の各実施形態では、横方向(図1におけるx軸方向)に隣接する画像(左画像G1及び右画像G2)の重畳領域について考えたが、上下方向(図1におけるy軸方向)に隣接する画像の重畳領域についても同様に実施することができる。
また、前述の各実施形態では、マルチプロジェクションシステムを構成するプロジェクタは、2台として説明したが、プロジェクタは3台以上であってもよいことは勿論である。
10・・・画像処理装置、20・・・重畳領域、100・・・画像入力部、200・・・画像分割部、300・・・重畳領域輝度制御部、310・・・第1色空間変換部、320・・・周波数成分分離部、330・・・左画像輝度制御部、340・・・右画像輝度制御部、331,341・・・低周波成分輝度制御部、332,342・・・高周波成分輝度制御部、333,343・・・周波数成分合成部、334,344・・・負成分合成部、335,345・・・周波成分輝度制御部、335m,345m・・・第1周波成分輝度制御部、335o,345o・・・第2周波成分輝度制御部、335q,345q・・・第3周波成分輝度制御部、335r,345r・・・第4周波成分輝度制御部、350・・・第2色空間変換部、360・・・高周波成分輝度重み関数設定部、361・・・ヒストグラム生成部、362・・・高周波成分最少位置算出部、363・・・輝度重み関数設定部、400・・・画像出力部、G1・・・左画像、G2・・・右画像、PJ1,PJ2・・・プロジェクタ、SCR・・・スクリーン、Ps・・・重畳領域の開始位置、Pe・・・画像の端部、Pi・・・分割位置(基準位置)

Claims (17)

  1. スクリーン上で隣接する画像が重畳領域を有するようにそれぞれの画像の投射を行う少なくとも2つのプロジェクタを有するマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置であって、
    前記重畳領域における輝度を前記重畳領域の空間周波数に応じて設定された輝度重み関数によって制御する重畳領域輝度制御部を有することを特徴とするマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置。
  2. 請求項1に記載のマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置において、
    前記重畳領域輝度制御部は、
    前記重畳領域における輝度を低周波成分と高周波成分に分離する周波数成分分離部と、
    前記低周波成分に対応して設定された輝度重み関数によって前記隣接する画像の各画像ごとに前記低周波成分の輝度を制御する低周波成分輝度制御部と、
    前記高周波成分に対応して設定された輝度重み関数によって前記隣接する画像の各画像ごとに前記高周波成分の輝度を制御する高周波成分輝度制御部と、
    前記低周波成分輝度制御部によって輝度の制御が行われた輝度制御後の低周波成分と前記高周波成分輝度制御部によって輝度の制御が行われた輝度制御後の高周波成分とを前記各画像ごとに合成する周波数成分合成部と、
    を有することを特徴とするマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置。
  3. 請求項2に記載のマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置において、
    前記低周波成分に対応した輝度重み関数は、前記各画像における重畳領域の開始位置から当該画像の端部に向かうにしたがって輝度を連続的に減少させるような輝度重みの取得が可能な関数であって、
    前記高周波成分に対応した輝度重み関数は、前記各画像における重畳領域の開始位置と当該画像の端部との間に前記重畳領域の分割位置を設定し、前記重畳領域の開始位置と前記分割位置との間においては前記各画像が元々有する輝度を出力させる輝度重みの取得が可能であって、前記分割位置と当該画像の端部との間においては前記各画像の輝度をゼロとする輝度重みの取得が可能な輝度重み関数であることを特徴とするマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置。
  4. 請求項3に記載のマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置において、
    前記分割位置は、前記重畳領域の開始位置と当該画像の端部との間の中間位置に設定されることを特徴とするマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置。
  5. 請求項3に記載のマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置において、
    前記分割位置は、前記重畳領域における高周波成分の分布を検出し、前記重畳領域の開始位置と当該画像の端部との間において前記高周波成分の分布が最少となる位置に設定されることを特徴とするマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置。
  6. 請求項2〜5のいずれかに記載のマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置において、
    前記周波数成分合成部は、前記輝度制御後の低周波成分と前記輝度制御後の高周波成分とを前記各画像ごとに合成して得られた周波数成分合成結果に負の輝度を有する周波数成分が生じた場合、前記周波数成分合成結果を正の輝度を有する周波数成分と負の輝度を有する周波数成分とに分けて出力し、前記負の輝度を有する周波数成分は、他方の画像側に与えることを特徴とするマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置。
  7. 請求項1に記載のマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置において
    前記重畳領域輝度制御部は、
    前記重畳領域における輝度を3つ以上の周波数成分に分離する周波数成分分離部と、
    前記3つ以上の周波数成分の各周波数成分ごとに対応して設定された輝度重み関数によって前記隣接する画像の各画像ごとに前記各周波数成分ごとの輝度を制御する周波数成分輝度制御部と、
    前記周波数成分輝度制御部によって前記各周波数成分ごとに輝度の制御が行われた輝度制御後の周波数成分を前記各画像ごとに合成する周波数成分合成部と、
    を有することを特徴とするマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置。
  8. 請求項7に記載のマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置において、
    前記各周波数成分ごとに対応した輝度重み関数のうち、最も低い周波数成分に対応する輝度重み関数は、前記各画像における重畳領域の開始位置から当該画像の端部に向かうにしたがって輝度を連続的に減少させるような輝度重みの取得が可能な関数であることを特徴とするマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置。
  9. 請求項7に記載のマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置において、
    前記最も低い周波数成分以外の各周波数成分に対応する輝度重み関数は、前記各画像における重畳領域の開始位置と当該画像の端部との間に設定された基準位置よりも前記重畳領域の開始位置側の位置に前記重畳領域の第1分割位置を前記各周波数成分ごとに設定するとともに、前記基準位置よりも当該画像の端部側の位置に前記重畳領域の第2分割位置を前記各周波数成分ごとに設定し、前記重畳領域の開始位置と前記第1分割位置との間においては前記各画像が元々有する輝度を出力させる輝度重みの取得が可能であって、前記第1分割位置から前記第2分割位置に向かって輝度を連続的に減少させるような輝度重みの取得が可能な関数であって、前記重畳領域の第2分割位置と当該画像の端部との間においては前記各画像の輝度をゼロとする輝度重みの取得が可能な輝度重み関数であることを特徴とするマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置。
  10. 請求項9に記載のマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置において、
    前記第1分割位置と前記第2分割位置は、周波数成分の高いものほど、前記基準位置に近づいていくように設定されることを特徴とするマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置。
  11. 請求項9又は請求項10に記載のマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置において、
    前記第1分割位置、前記第2分割位置及び前記基準位置は、互いに異なる位置に設定されることを特徴とするマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置。
  12. 請求項9〜11のいずれかに記載のマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置において、
    前記基準位置は、前記重畳領域の開始位置と当該画像の端部との間の中間位置に設定されることを特徴とするマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置。
  13. 請求項9〜11のいずれかに記載のマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置において、
    前記基準位置は、前記重畳領域における高周波成分の分布を検出し、前記重畳領域の開始位置と当該画像の端部との間において前記高周波成分の分布が最少となる位置に設定されることを特徴とするマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置。
  14. 請求項7〜13のいずれかに記載のマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置において、
    前記周波数成分合成部は、前記輝度制御後の各周波成分を前記各画像ごとに合成して得られた周波数成分合成結果に負の輝度を有する周波数成分が生じた場合、前記周波数成分合成結果を正の輝度を有する周波数成分と負の輝度を有する周波数成分とに分けて出力し、前記負の輝度を有する周波数成分は、他方の画像側に与えることを特徴とするマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置。
  15. 請求項6又は14に記載のマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置において、
    前記周波数成分合成部から出力される前記正の輝度を有する周波数成分と他方の画像側から与えられる前記負の輝度を有する周波数成分とを合成する負成分合成部をさらに有することを特徴とするマルチプロジェクションシステムにおけるマルチプロジェクションシステムにおける画像処理装置。
  16. スクリーン上で隣接する画像が重畳領域を有するようにそれぞれの画像の投射を行う少なくとも2つのプロジェクタを有するマルチプロジェクションシステムにおける画像処理方法であって、
    前記重畳領域における輝度を前記重畳領域の空間周波数に応じて設定された輝度重み関数によって制御することを特徴とするマルチプロジェクションシステムにおける画像処理方法。
  17. スクリーン上で隣接する画像が重畳領域を有するようにそれぞれの画像の投射を行う少なくとも2つのプロジェクタを有するマルチプロジェクションシステムであって、
    前記重畳領域における輝度を前記重畳領域の空間周波数に応じて設定された輝度重み関数によって制御する機能を有する重畳領域輝度制御部を有する画像処理装置を備えたことを特徴とするマルチプロジェクションシステム。
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