以下本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1によるDRAMのメモリセル領域の平面模式図を示している。図1を参照して、本発明の実施の形態1によるDRAMのメモリセルは、半導体基板の主表面に形成された活性領域39と、半導体基板の主表面上に形成され、電界効果型トランジスタのゲート電極としても作用するワード線43a、43b、43e、43fと、ビット線174と、キャパシタ下部電極170a、170bを含むキャパシタとを含む。ビット線174は、コンタクトホール49において活性領域39と電気的に接続されている。キャパシタ下部電極170a、170bは、コンタクトホール38a、38bにおいて、活性領域39と電気的に接続されている。そして、このメモリセル領域の線分500−500における断面図が図2に示されている。
図2は、本発明の実施の形態1によるDRAMのメモリセルの線分500−500断面における断面図と周辺回路領域の一部の断面図とを示している。図2を参照して、本発明の実施の形態1によるDRAMの構造を説明する。
図2を参照して、本発明の実施の形態1によるDRAMのメモリセル領域においては、トレンチ分離酸化膜40に囲まれた活性領域39に、電界効果型トランジスタのソース/ドレイン領域201a〜201cが形成されている。1対のソース/ドレイン領域201a、201bに挟まれたチャネル領域上には、ゲート絶縁膜42aを介してゲート電極43aが形成されている。ここで、ゲート絶縁膜42aは、熱酸化膜、シリコン窒化膜もしくは窒化酸化膜などにより構成される。また、ゲート電極43aは、リンやヒ素をドープしたポリシリコンやアモルファスシリコンあるいはタングステンもしくはチタンなどの高融点金属膜、あるいはこれらのシリサイド膜から構成してもよく、また、これらの材質を重ねた多層構造であってもよい。ゲート電極43a上には、シリコン窒化膜44aが形成されている。ゲート電極43aとシリコン窒化膜44aとの側面には、シリコン窒化膜からなるサイドウォール46a、46bが形成されている。サイドウォール46aとシリコン窒化膜44aとの上には、ノンドープトシリコン酸化膜47が形成されている。
トレンチ分離酸化膜40上には、ゲート絶縁膜42bを介してゲート電極43bが形成されている。ゲート電極43b上にはシリコン窒化膜44bが形成されている。ゲート電極43bとシリコン窒化膜44bとの側面には、シリコン窒化膜からなるサイドウォール46c、46dが形成されている。サイドウォール46dとシリコン窒化膜44bとの上には、ノンドープトシリコン酸化膜47が形成されている。このノンドープトシリコン酸化膜47上には、第1の層間絶縁膜48が形成されている。第1の層間絶縁膜48とノンドープトシリコン酸化膜47との一部をエッチングにより除去することにより、コンタクトホール49が形成されている。コンタクトホール49の内部と第1の層間絶縁膜48上とには、ドープトポリシリコン膜52が形成されている。ドープトポリシリコン膜52上には高融点金属シリサイド膜53が形成されている。このドープトポリシリコン膜52と高融点金属シリサイド膜53とから、ビット線174が構成されている。高融点金属シリサイド膜53上には、シリコン窒化膜54が形成されている。シリコン窒化膜54と高融点金属シリサイド膜53とドープトポリシリコン膜52との側面には、シリコン窒化膜からなるサイドウォール55a、55bが形成されている。第1の層間絶縁膜48とサイドウォール55a、55bとシリコン窒化膜54との上には、第2の層間絶縁膜37が形成されている。
第1および第2の層間絶縁膜48、37およびノンドープトシリコン酸化膜47の一部を除去することにより、キャパシタ下部電極170aとソース/ドレイン領域の一方とを電気的に接続するためのコンタクトホール38aが形成されている。コンタクトホール38aの内部には、ドープトポリシリコンからなるプラグ57が形成されている。第2の層間絶縁膜37上には、シリコン窒化膜58が形成されている。そして、プラグ57aと第2の層間絶縁膜37との上には、キャパシタ下部電極170aが形成されている。このキャパシタ下部電極170aは、少ない占有面積でキャパシタの容量を確保するために、円筒型の構造を備えている。シリコン窒化膜58上とキャパシタ下部電極170aの側面上とには、第3の層間絶縁膜59が形成されている。そして、この第3の層間絶縁膜59の上部表面は、円筒型のキャパシタ下部電極170aの側面部であるキャパシタ下部電極部分の頂面301と底面302との間に位置するように形成されている。キャパシタ下部電極170aと第3の層間絶縁膜59との上には、誘電体膜150が形成されている。誘電体膜150上には、キャパシタ上部151が形成されている。キャパシタ上部電極151上には、第4の層間絶縁膜205が形成されている。
本発明の実施の形態1によるDRAMの周辺回路領域においては、半導体基板1の主表面上に電界効果型トランジスタと配線202とが形成されている。具体的には、半導体基板1の主表面には、ソース/ドレイン領域201d、201eが形成されている。ソース/ドレイン領域201d、201eに隣接するチャネル領域上には、ゲート絶縁膜42c、42dを介して、ゲート電極43c、43dが形成されている。ゲート電極43c、43d上には、シリコン窒化膜44c、44dが形成されている。ゲート電極43c、43dとシリコン窒化膜44c、44dとの側面には、シリコン窒化膜からなるサイドウォール46e〜46gが形成されている。半導体基板1の主表面とシリコン窒化膜44c、44dとサイドウォール46e〜46gとの上には、ノンドープトシリコン酸化膜47が形成されている。ノンドープトシリコン酸化膜47上には、第1の層間絶縁膜48が形成されている。第1の層間絶縁膜48とノンドープトシリコン酸化膜47とシリコン窒化膜44cとの一部を除去することにより、コンタクトホール50、51が形成されている。第1の層間絶縁膜48上とコンタクトホール50、51の内部とには、ドープトポリシリコン膜52が形成されている。ドープトポリシリコン膜52上には、高融点金属シリサイド膜53が形成されている。このドープトポリシリコン膜52と高融点金属シリサイド膜53とから、周辺回路領域における配線202が形成されている。高融点金属シリサイド膜53上には、シリコン窒化膜203が形成されている。シリコン窒化膜203と配線層202との側面には、シリコン窒化膜からなるサイドウォール204a、204bが形成されている。第1の層間絶縁膜48とシリコン窒化膜203とサイドウォール204a、204bとの上には、第2の層間絶縁膜37が形成されている。第2の層間絶縁膜37上には、シリコン窒化膜58が形成されている。シリコン窒化膜58上には、第3の層間絶縁膜59が形成されている。第3の層間絶縁膜59上には、メモリセル領域から延在するように形成されているキャパシタの誘電体膜150が形成されている。この誘電体膜150上にはキャパシタ上部電極151が形成されている。第3の層間絶縁膜59上とキャパシタ上部電極151上とには、メモリセル領域から延在するように第4の層間絶縁膜205が形成されている。
このように、本発明の実施の形態1によるDRAMにおいては、キャパシタ下部電極170aが第3の層間絶縁膜59に部分的に埋込まれた状態になっている。このため、第3の層間絶縁膜59の上部表面とキャパシタ下部電極170aの頂面301との段差を小さくすることができる。このため、この第4の層間絶縁膜205を形成した場合にも、第4の層間絶縁膜205のメモリセル領域における上部表面と、周辺回路領域における上部表面との段差を従来より小さくすることができる。このため、第4の層間絶縁膜205上にアルミニウムなどからなる配線層を写真製版加工により形成する場合でも、第4の層間絶縁膜205の上部表面における段差に起因して、この配線層のパターンが不鮮明になることを防止できる。このため、上記パターンが不鮮明なために、上記配線層の断線や短絡とった問題が発生することを防止できる。この結果、高集積化を図ると同時にキャパシタの容量を確保するとともに、高い信頼性を有する半導体装置を得ることができる。
また、本発明の実施の形態1によるDRAMにおいては、キャパシタ下部電極170aが第3の層間絶縁膜59に部分的に埋込まれた状態になっているので、キャパシタ下部電極170aの外部側面上にも誘電体膜150とキャパシタ上部電極151とを形成することができる。このため、キャパシタ下部電極170aの外部側面もキャパシタとして利用することができるので、キャパシタの容量を増加させることができる。
また、第3の層間絶縁膜59の上部表面の位置を変化させることにより、キャパシタとして利用されるキャパシタ下部電極170aの外部側面の面積を変化させることができる。これにより、このキャパシタ下部電極170aの形状を変えることなく、キャパシタの容量を変更することが可能となる。
図3〜13は、本発明の実施の形態1によりDRAMの製造工程を説明するための断面図である。以下、図3〜13を参照して、本発明の実施の形態1によるDRAMの製造工程を説明する。
図3は、本発明の実施の形態1によるDRAMの製造工程の第1工程を説明するための断面図である。図3を参照して、本発明の実施の形態1によるDRAMのメモリセル領域においては、半導体基板1の主表面にトレンチ分離酸化膜40を形成する。半導体基板1の主表面上にゲート絶縁膜となる絶縁膜(図示せず)を形成する。この絶縁膜上にポリシリコン膜(図示せず)を形成する。このポリシリコン膜上にシリコン窒化膜(図示せず)を形成する。このシリコン窒化膜上にレジストパターン(図示せず)を形成した後、このレジストパターンをマスクとして、異方性エッチングにより上記絶縁膜とドープトポリシリコン膜とシリコン窒化膜との一部を除去する。その後、レジストパターンを除去する。このようにして、図3に示すようなゲート絶縁膜42a、42bとゲート電極43a、43bとシリコン窒化膜44a、44bとを形成する。そして、このシリコン窒化膜44a、44bをマスクとして用いて、半導体基板1の活性領域39に不純物を注入することにより、電界効果型トランジスタのソース/ドレイン領域201a〜201cを形成する。その後、半導体基板の全面を900℃以下のドライ雰囲気において酸化する。これにより、シリコン窒化膜44a、44b上とゲート電極43a、43bとの側面と、半導体基板1の主表面上とに、50〜100Å程度の膜厚を有する酸化膜(図示せず)を形成する。その後、全体を覆うように、シリコン窒化膜45を形成する。
そして、周辺回路領域においても、メモリセル領域において行なわれた製造工程と同様の工程により、半導体基板1上に電界効果型トランジスタのソース/ドレイン領域201d、201eとゲート絶縁膜42c、42dとゲート電極43c、43dとシリコン窒化膜42c、42d、45とを形成する。
次に、異方性エッチングによりシリコン窒化膜45の一部を除去することにより、シリコン窒化膜44a〜44dとゲート電極43a〜43dとゲート絶縁膜42a〜42dとの側面上にサイドウォール46a〜46gを形成する。そして、図4に示すように、全体を覆うようにノンドープトシリコン酸化膜47を形成する。ノンドープトシリコン酸化膜47上にリンドープトシリコン酸化膜からなる第1の層間絶縁膜48を形成する。このノンドープトシリコン酸化膜47とリンドープトシリコン酸化膜からなる第1の層間絶縁膜48とは、減圧あるいは常圧CVD法を用いて形成する。また、ここではノンドープトシリコン酸化膜37とリンドープトシリコン酸化膜からなる第1の層間絶縁膜48との2層を形成しているが、いずれか一方の材質により第1の層間絶縁膜を形成してもよい。そして、第1の層間絶縁膜48を形成した後、この第1の層間絶縁膜48の表面を化学機械研磨法(CMP法)あるいはリフロー法により平坦化する。
次に、第1の層間絶縁膜48上にレジストパターン(図示せず)を形成した後、このレジストパターンをマスクとして用いたエッチングにより、第1の層間絶縁膜48とノンドープトシリコン酸化膜47との一部を除去することにより、図5に示すようにコンタクトホール49を形成する。その後、レジストパターンを除去する。このコンタクトホール49を形成するエッチングにおいては、ゲート電極43a上に形成されているシリコン窒化膜44aとサイドウォール46aとをマスクの一部として用いて、自己整合的にコンタクトホール49を形成してもよい。
次に、周辺回路領域において、第1の層間絶縁膜48上にレジストパターン(図示せず)を形成し、このレジストパターンをマスクとして、第1の層間絶縁膜48とノンドープトシリコン酸化膜47とシリコン窒化膜44cとの一部を除去することにより、図6に示したような、コンタクトホール50、51を形成する。その後、レジストパターンを除去する。
次に、コンタクトホール49、50、51の内部と第1の層間絶縁膜48上とにドープトポリシリコン膜(図示せず)を形成する。このドープトポリシリコン膜上に高融点金属シリサイド膜(図示せず)を形成する。この高融点金属シリサイド膜上にシリコン窒化膜(図示せず)を形成する。このシリコン窒化膜上にレジストパターン(図示せず)を形成する。このレジストパターンをマスクとして、シリコン窒化膜と高融点金属シリサイド膜とドープトポリシリコン膜との一部をエッチングにより除去することにより、図7に示すように、ビット線174を構成するドープトポリシリコン膜52および高融点金属シリサイド膜53と、シリコン窒化膜54とを形成する。また同様に、周辺回路領域における配線202を構成するドープトポリシリコン膜52および高融点金属シリサイド膜53と、シリコン窒化膜203とを形成する。その後、全体を覆うように、シリコン窒化膜(図示せず)を形成した後、このシリコン窒化膜の一部を異方性エッチングにより除去することにより、サイドウォール55a、55b、204a、204bを形成する。このようにして、図7に示すような構造を得る。
次に、第1の層間絶縁膜48とシリコン窒化膜54、203とサイドウォール55a、55b、204a、204bとの上にリンドープトシリコン酸化膜からなる第2の層間絶縁膜37(図8参照)を形成する。この第2の層間絶縁膜37上にレジストパターン(図示せず)を形成した後、このレジストパターンをマスクとして用いたエッチングにより第2の層間絶縁膜37と第1の層間絶縁膜48とノンドープトシリコン酸化膜47との一部を除去することにより、コンタクトホール38a(図8参照)を形成する。このコンタクトホール38aを形成するためのエッチングにおいては、反応性イオンエッチング法(Reactive Ion Etching法:以下RIE法と記す)を用いてもよい。また、サイドウォール46b、46cをマスクの一部として用いて、コンタクトホール38aを自己整合的に形成してもよい。その後、コンタクトホール38aの内部と第2の層間絶縁膜37上とにCVD法を用いて、ポリシリコン膜56を形成する。このポリシリコン膜56はアモルファスシリコン膜を用いてもよい。このようにして、図8に示すような構造を得る。
そして、CMP法あるいはドライエッチングにより第2の層間絶縁膜37上に位置するポリシリコン膜56を除去する。このようにして、図9に示すような構造を得る。
次に、全体を覆うように、シリコン窒化膜58(図10参照)を形成する。このシリコン窒化膜58上に、シリコン酸化膜からなる第3の層間絶縁膜59(図10参照)を形成する。この第3の層間絶縁膜59上にボロンドープトシリコン酸化膜60(図10参照)を形成する。このボロンドープトシリコン酸化膜60の代わりに、リンドープトシリコン酸化膜を用いてもよい。ボロンドープトシリコン酸化膜60上にレジストパターン(図示せず)を形成した後、このレジストパターンをマスクとして、ボロンドープトシリコン酸化膜60と第3の層間絶縁膜59との一部をエッチングにより除去することにより、開口部61(図10参照)を形成する。開口部61の底部に存在するシリコン窒化膜58の一部をリン酸溶液あるいはドライエッチングにより除去する。その後、レジストパターンを除去する。このようにして、図10に示すような構造を得る。なお、開口部61を形成するためのエッチングにはRIE法を用いてもよい。
次に、全体を覆うように、ポリシリコン膜62(図11参照)を形成する。このポリシリコン膜62の代わりにアモルファスシリコンを用いてもよい。このようにして、図11に示すような構造を得る。
次に、開口部61の内部に位置するポリシリコン膜62上にレジスト70(図12参照)を形成する。その後、ドライエッチングによりボロンドープトシリコン酸化膜60上に位置するポリシリコン膜62を除去する。このようにして、図12に示すように、キャパシタ下部電極170aが分離される。ここで、ボロンドープトシリコン酸化膜60上に位置するポリシリコン膜62を除去する工程においては、CMP法を用いてもよい。
次に、ボロンドープトシリコン酸化膜60を気相HFを用いることにより除去することで、図13に示すような構造を得る。なお、ここではキャパシタ下部電極170aの材質としてポリシリコンやアモルファスシリコンを用いているが、キャパシタの誘電体膜としてBSTやPZTなどの高誘電体膜を用いる場合には、白金やルテニウムなどの金属、チタンなどの高融点金属、窒化チタン、さらにはこれらの複数の層からなる膜を用いてもよい。
その後、キャパシタ下部電極170aと第3の層間絶縁膜59上とに誘電体膜150(図2参照)を形成する。誘電体膜150上にキャパシタ上部電極151(図2参照)を形成する。キャパシタ上部電極151と第3の層間絶縁膜59との上に第4の層間絶縁膜205(図2参照)を形成することにより、図2に示すような構造を得る。
図14および15は、本発明の実施の形態1の製造工程の変形例を説明するための断面図である。図14および15を参照して、本発明の実施の形態1のDRAMの製造工程の変形例を説明する。
本発明の実施の形態1によるDRAMの製造工程の図9に示した第7工程を実施した後、シリコン窒化膜58(図14参照)、第3の層間絶縁膜59(図14参照)、ボロンドープトシリコン酸化膜60(図14参照)を形成する。そして、ボロンドープトシリコン酸化膜60上にポリシリコン膜141(図14参照)を形成する。そして、このポリシリコン膜141上にレジストパターン(図示せず)を形成し、このレジストパターンをマスクとして、ポリシリコン膜141の一部を異方性エッチングにより除去する。その後、レジストパターンを除去する。そして、ポリシリコン膜141をマスクとして、ボロンドープトシリコン酸化膜60と第3の層間絶縁膜59との一部を除去することにより、開口部61を形成する。そして、開口部61の底部においてシリコン窒化膜58を除去し、図14に示すような構造を得る。ここで、開口部61を形成するためのエッチングのマスクとして、ポリシリコン膜141のような導電膜を用いているので、マスクとしてレジストなどを用いる場合よりもより精度の高いマスクパターンを形成することができる。このため、半導体装置の高集積化が可能となる。
その後、図15に示すように、開口部61の内部とポリシリコン膜141との上に、ポリシリコン膜62を形成する。そして、この工程以降の製造工程については、図11〜13に示した本発明の実施の形態1によるDRAMの製造工程と同様の工程を実施する。
図16は、本発明の実施の形態1によるDRAMの第1の変形例を説明するための断面図である。図16を参照して、本発明の実施の形態1によるDRAMの第1の変形例は、基本的に図2に示した本発明の実施の形態1と同様の構造を備える。ただし、本発明の実施の形態1のDRAMの第1の変形例では、キャパシタ下部電極170aの表面にシリコンからなる粒状結晶74を形成している。この粒状結晶74の形成方法としては、キャパシタ下部電極170aをリンやヒ素をドープしたアモルファスシリコンもしくはノンドープのアモルファスシリコンにより形成し、加熱炉内においてSiH4 ガスを雰囲気ガスの一部として利用することにより、キャパシタ下部電極170aの露出部分表面にシリコンの核を付着させる。その後、雰囲気ガスの一部としてPH3 ガスを導入し、高温でアニールすることにより粒状結晶74を形成する。また、キャパシタ下部電極170aにノンドープのアモルファスシリコンを用いた場合には、粒状結晶74を形成した後、イオン注入法や気相法を用いてリンやヒ素をキャパシタ下部電極170aに導入してもよい。このように、キャパシタ下部電極170aの表面に粒状結晶74を形成するので、キャパシタ下部電極170aの表面積を大きくすることができる。これにより、キャパシタの容量を大きくすることが可能となる。このため、一定のキャパシタ容量を確保しながら、従来よりキャパシタ下部電極170aの占有面積を小さくすることができる。この結果、半導体装置をより微細化することが可能となる。
この実施の形態1によるDRAMの第1の変形例の製造方法としては、実施の形態1によるDRAMの図13に示した製造工程の後、キャパシタ下部電極170aの表面に上記したような方法を用いて粒状結晶74を形成する。その後、誘電体膜150(図16参照)、キャパシタ上部電極151(図16参照)、第4の層間絶縁膜205(図16参照)を実施の形態1によるDRAMと同様の工程により形成することで、図16に示すような構造を得る。
図17は、本発明の実施の形態1によるDRAMの第2の変形例を説明するための断面図である。図17を参照して、本発明の実施の形態1のDRAMの第2の変形例は、基本的には図2に示した本発明の実施の形態1によるDRAMと同様の構造を備える。しかし、この第2の変形例においては、キャパシタ下部電極170aの内部側面および底面に粒状結晶74が形成されている。このように、実施の形態1のDRAMの第2の変形例においては、図16に示した第1の変形例と同様、粒状結晶74を形成しているので、キャパシタ下部電極170aの表面積を増やすことができる。このため、図16に示した第1の変形例と同様の効果が得られる。
図18〜20は、本発明の実施の形態1によるDRAMの第2の変形例の製造工程を説明するための断面図である。以下、図18〜20を参照して、本発明の実施の形態1によるDRAMの第2の変形例の製造工程を説明する。
本発明の実施の形態1によるDRAMの図11に示した製造工程の後、図18に示すように、ポリシリコン膜62上に粒状結晶74を形成する。
その後、開口部61の内部における粒状結晶74上にレジスト70(図19参照)を形成した後、ドライエッチングを用いて、ボロンドープトシリコン酸化膜60上に位置する粒状結晶74とポリシリコン膜62とを除去する。このようにしてい、図19に示すような構造を得る。
次に、レジスト70を除去した後、気相HFを用いてボロンドープトシリコン酸化膜60を除去する。このようにして、図20に示すような構造を得る。
その後、誘電体膜150(図17参照)、キャパシタ上部電極151(図17参照)、および第4の層間絶縁膜205(図17参照)などを本発明の実施の形態1によるDRAMの製造工程と同様の工程により形成することによって、図17に示すような構造を得る。
図21は、本発明の実施の形態1によるDRAMの第3の変形例を示した断面図である。図21を参照して、本発明の実施の形態1によるDRAMの第3の変形例は、基本的には、図17に示した第2の変形例と同様の構造を備える。しかし、この第3の変形例においては、後述する製造工程に示すように、第3の層間絶縁膜77の上部をエッチングなどにより除去することによって、図21に示すような構造を得る。
図22〜24は、本発明の実施の形態1によるDRAMの第3の変形例の製造工程を説明するための断面図である。以下、図22〜24を参照して、本発明の実施の形態1によるDRAMの第3の変形例の製造工程を説明する。
まず、図3〜9に示した本発明の実施の形態1によるDRAMの製造工程を実施した後、第2の層間絶縁膜37(図22参照)上にシリコン窒化膜58(図22参照)を形成する。その後、シリコン窒化膜58上に第3の層間絶縁膜77(図22参照)を形成する。第3の層間絶縁膜77上にレジストパターン(図示せず)を形成した後、このレジストパターンをマスクとして、第3の層間絶縁膜77とシリコン窒化膜58との一部を除去することにより、開口部61(図22参照)を形成する。開口部61内部と第3の層間絶縁膜77上とにポリシリコン膜62(図22参照)を形成する。ポリシリコン膜62の表面に粒状結晶74(図22参照)を形成する。このようにして、図22に示すような構造を得る。
次に、開口部61内部における粒状結晶74上にレジスト70(図23参照)を形成した後、第3の層間絶縁膜77上に位置するポリシリコン膜62と粒状結晶74とをドライエッチングにより除去する。このようにして、図23に示すような構造を得る。
次に、レジスト70を除去した後、第3の層間絶縁膜77の一部をHF水溶液によって除去する。このようにして、図24に示すような構造を得る。このように、第3の層間絶縁膜77の一部をHF水溶液により除去するので、このHF水溶液に第3の層間絶縁膜77が接触している時間を制御することにより、第3の層間絶縁膜77の除去される膜厚を制御することができる。これによって、キャパシタ下部電極170aの外部側面において露出している面積を変更することができる。これにより、キャパシタとして利用されるキャパシタ下部電極170aの外部側面の面積を変化させることによって、キャパシタの容量を制御することが可能となる。
その後、誘電体膜150(図21参照)などを本発明の実施の形態1によるDRAMの製造工程と同様に形成することによって、図21に示すような構造を得る。
図25は、本発明の実施の形態1によるDRAMの第4の変形例を示した断面図である。図25を参照して、本発明の実施の形態1によるDRAMの第4の変形例は、基本的には図21に示した本発明の実施の形態1の第3の変形例とほぼ同様の構造を備える。しかし、この第4の変形例では、第3の層間絶縁膜77(図21参照)をほとんど除去している。そして、キャパシタ下部電極170aの内部側面上に粒状結晶74を形成することによって、キャパシタ下部電極170aの第2の層間絶縁膜37の上部表面からの高さを低くしている。これにより、メモリセル領域と周辺回路領域との間の第4の層間絶縁膜205の上部表面における段差の低減を図っている。
図26は、本発明の実施の形態1によるDRAMの第4の変形例の製造工程を説明するための断面図である。
本発明の実施の形態1によるDRAMの第4の変形例の製造工程は、図23に示した第3の変形例の製造工程の後、第3の層間絶縁膜77(図23参照)をほとんどすべてエッチングにより除去する。そのようにして、図26に示すような構造を得る。
その後、誘電体膜150(図25参照)などを形成し、図25に示すような構造を得る。
(実施の形態2)
図27は、本発明の実施の形態2によるDRAMの断面図である。図27を参照して、本発明の実施の形態2によるDRAMは、基本的には、図2に示した本発明の実施の形態1によるDRAMと同様の構造を備える。ただし、この実施の形態2によるDRAMでは、キャパシタ下部電極92が厚膜型である。そして、このようにキャパシタ下部電極92が第3の層間絶縁膜59に部分的に埋込まれた状態になっているので、第3の層間絶縁膜59の上部表面とキャパシタ下部電極92の上部表面との段差を従来より小さくすることができる。これにより、メモリセル領域と周辺回路領域とにおける第4の層間絶縁膜205の上部表面での段差を従来より小さくすることができる。また、第3の層間絶縁膜59の上部表面の位置を変更することにより、キャパシタ下部電極92のキャパシタとして作用する表面積を変更することができ、これによりキャパシタの容量を任意に変更することができる。
図28および29は、本発明の実施の形態2によるDRAMの製造工程を説明するための断面図である。以下、図28および29を参照して、本発明の実施の形態2によるDRAMの製造工程を説明する。
まず、図3〜10に示した本発明の実施の形態1によるDRAMの製造工程を実施した後、図28に示すように、開口部61の内部とボロンドープトシリコン酸化膜60上とにポリシリコン膜91を形成する。
次に、ドライエッチングもしくはCMP法を用いて、ボロンドープトシリコン酸化膜60上に位置するポリシリコン膜91を除去する。そして、ボロンドープトシリコン酸化膜60を、気相HFを用いて除去する。このようにして、図29に示すような構造を得る。
その後、誘電体膜150(図27参照)、キャパシタ上部電極151(図27参照)、および第4の層間絶縁膜205(図27参照)などを形成することによって、図27に示すような構造を得る。なお、周辺回路領域は図3〜13に示した本発明の実施の形態1によるDRAMの周辺回路領域と同様の製造工程により形成される。
図30は、本発明の実施の形態2によるDRAMの第1の変形例を説明するための断面図である。図30を参照して、本発明の実施の形態2によるDRAMの第1の変形例は、基本的には図27に示した本発明の実施の形態2によるDRAMと同様の構造を備える。しかし、この第1の変形例では、キャパシタ下部電極92の上部側面にポリシリコンからなるサイドウォール96、97が形成されている。そして、このサイドウォール96、97の表面は、曲面状の部分を有している。このため、このサイドウォール96、97を形成しない場合よりも、キャパシタ下部電極92のキャパシタとして作用する表面積を大きくすることができる。これにより、キャパシタの容量を大きくすることが可能となる。このため、キャパシタの容量を確保しながら、従来よりキャパシタ下部電極92の占有面積を小さくすることができる。この結果、半導体装置をより微細化することが可能となる。
図31および32は、本発明の実施の形態2によるDRAMの第1の変形例の製造工程を説明するための断面図である。以下、図31および32を参照して、本発明の実施の形態2によるDRAMの第2の変形例の製造工程を説明する。
まず、図28および29に示した本発明の実施の形態2によるDRAMの製造工程を実施した後、図31に示すように、第3の層間絶縁膜59とキャパシタ下部電極92との上にアモルファスシリコン膜95を形成する。
次に、このアモルファスシリコン膜95の一部を異方性エッチングにより除去することにより、図32に示すように、サイドウォール96、97を形成する。
その後、誘電体膜150(図30参照)、キャパシタ上部電極151(図30参照)および第4の層間絶縁膜205(図30参照)などを形成することにより、図30に示すような構造を得る。
図33は、本発明の実施の形態2によるDRAMの第2の変形例を示した断面図である。図33を参照して、本発明の実施の形態2によるDRAMの第2の変形例は、基本的には図27に示した本発明の実施の形態2によるDRAMと同様の構造を備える。しかし、この第2の変形例では、キャパシタ下部電極92の第3の層間絶縁膜59より上に位置する表面に、粒状結晶74が形成されている。これにより、キャパシタ下部電極92の占有面積を大きくすることなく、キャパシタ下部電極の表面積を大きくすることが可能となる。これにより、キャパシタの容量を大きくすることができる。
図34は、本発明の実施の形態2によるDRAMの第2の変形例の製造工程を説明するための断面図である。以下、図34を参照して、本発明の実施の形態2によるDRAMの第2の変形例の製造工程を説明する。
まず、図28および29に示した本発明の実施の形態2によるDRAMの製造工程を実施した後、図34に示すように、キャパシタ下部電極92の表面に粒状結晶74を形成する。この粒状結晶74の形成方法としては、本発明の実施の形態1の第1の変形例または第2の変形例で用いた方法と同様の方法を用いる。
その後、誘電体膜150(図33参照)などを形成して、図33に示すような構造を得る。
図35は、本発明の実施の形態2によるDRAMの第3の変形例を示した断面図である。図35を参照して、本発明の実施の形態2によるDRAMの第3の変形例は、基本的には図30に示した本発明の実施の形態2によるDRAMの第1の変形例と同様の構造を備える。しかし、この第3の変形例では、アモルファスシリコンからなるサイドウォール96、97の表面にシリコンからなる粒状結晶98を形成している。このため、この第3の変形例では、サイドウォール96、97の形成によりキャパシタ下部電極92の表面積を増大させると同時に、粒状結晶98によってもキャパシタ下部電極92の表面積を増加させることができる。これにより、キャパシタの容量をより増大させることができる。
図36は、図35に示した本発明の実施の形態2によるDRAMの第3の変形例の製造工程を説明するための断面図である。以下、図36を参照して、本発明の実施の形態2によるDRAMの第3の変形例の製造工程を説明する。
まず、図31および32に示した、本発明の実施の形態2によるDRAMの第1の変形例の製造工程を実施した後、図33に示した本発明の実施の形態2によるDRAMの第2の変形例における粒状結晶74(図33参照)を形成したのと同様の工程により、サイドウォール96、97の表面に粒状結晶98を形成する。
その後、誘電体膜150(図35参照)などを形成することによって、図35に示すような構造を得る。
図37は、本発明の実施の形態2によるDRAMの第4の変形例を示した断面図である。図37を参照して、本発明の実施の形態2によるDRAMの第4の変形例は、基本的には図30に示した本発明の実施の形態2のDRAMの第1の変形例と同様の構造を備える。ただし、この第4の変形例では、キャパシタ下部電極92とサイドウォール96、97との表面上に粒状結晶98が形成されている。このため、キャパシタ下部電極の表面積をサイドウォール96、97や粒状結晶98が形成されていない場合よりも増大させることができ、よりキャパシタの容量を大きくすることができる。これにより、一定のキャパシタ容量を確保しながら、従来よりキャパシタ下部電極の占有面積をより小さくすることができる。この結果、半導体装置をより微細化することができる。
図38は、図37に示した本発明の実施の形態2によるDRAMの第4の変形例の製造工程を説明するための断面図である。図38を参照して、図37に示した本発明の実施の形態2によるDRAMの第4の変形例の製造工程を説明する。
まず、図31および32に示した本発明の実施の形態2によるDRAMの第1の変形例の製造工程を実施する。その際、キャパシタ下部電極92はアモルファスシリコンにより形成する。そして、図38に示すように、キャパシタ下部電極92とサイドウォール96、97との表面に、図18に示したような本発明の実施の形態1の第2の変形例の製造工程において用いた工程により、粒状結晶98を形成する。
その後、誘電体膜150(図37参照)などを形成して、図37に示すような構造を得る。
(実施の形態3)
図39は、本発明の実施の形態3によるDRAMを説明するための断面図である。この図39におけるメモリセル領域の断面図は、図1における線分600−600における断面を示している。図39を参照して、本発明の実施の形態3によるDRAMのメモリセル領域には、半導体基板1の主表面に活性領域39を囲むようにトレンチ分離酸化膜40が形成されている。半導体基板1の主表面には、ソース/ドレイン領域201a〜201cが形成されている。ソース/ドレイン領域201a〜201cに隣接するチャネル領域上には、ゲート絶縁膜42a、42b、42eを介してゲート電極43a、43b、43eが形成されている。ゲート電極43a、43b、43e上にはシリコン窒化膜44a、44b、44eが形成されている。そして、このゲート絶縁膜42a、42b、42eとゲート電極43a、43b、43eとシリコン窒化膜44a、44b、44eとの側面には、シリコン窒化膜からなるサイドウォール46a〜46d、46h、46iが形成されている。シリコン窒化膜44a、44b、44eとサイドウォール46a〜46d、46h、46iと半導体基板1の主表面との上にはノンドープトシリコン酸化膜47が形成されている。ノンドープトシリコン酸化膜47上には第1の層間絶縁膜48が形成されている。第1の層間絶縁膜48上には第2の層間絶縁膜37が形成されている。第1および第2の層間絶縁膜48、37とノンドープトシリコン酸化膜47との一部を除去することにより、コンタクトホール38a、38bが形成されている。コンタクトホール38a、38bの内部にはそれぞれポリシリコンからなるプラグ57a、57bが形成されている。第2の層間絶縁膜37の上部表面の一部にはシリコン窒化膜58が形成されている。プラグ57a、57bと第2の層間絶縁膜37との上にはキャパシタ下部電極170a、170bが形成されている。キャパシタ下部電極170aと170bとの横には第3の層間絶縁膜77が形成されている。キャパシタ下部電極170a、170bの内側表面には粒状結晶74が形成されている。粒状結晶74と第3の層間絶縁膜77との上にはキャパシタの誘電体膜150が形成されている。誘電体膜150上にはキャパシタ上部電極151が形成されている。キャパシタ上部電極151上には第4の層間絶縁膜205が形成されている。そして、キャパシタ下部電極170aと170bとの間に位置する第3の層間絶縁膜77の一部の幅W2は、写真製版加工により形成可能な最小加工寸法より小さい。
本発明の実施の形態3によるDRAMの周辺回路領域における断面図は、基本的に図2に示した本発明の実施の形態1によるDRAMの周辺回路領域における断面図と同様の構造を示している。
このように、本発明の実施の形態3によるDRAMでは、図39に示すように、キャパシタ下部電極170a、170bの頂面と第3の層間絶縁膜77の上部表面とのそれぞれの高さがほぼ同一になっているので、メモリセル領域と周辺回路領域との間における、第4の層間絶縁膜205の上部表面での段差の発生を防止できる。このため、この第4の層間絶縁膜205上に配線層を写真製版加工により形成する場合にも、上記段差があることに起因して配線層のパターンが不鮮明になることを防止できる。これにより、上記配線層のパターンが不鮮明なことによって上記配線の断線や短絡といった問題が発生することを防止できる。これにより、高集積化を図ると同時にキャパシタの容量を確保するとともに、高い信頼性を有する半導体装置を得ることができる。また、第3の層間絶縁膜77の幅W2が写真製版加工により形成可能な最小加工寸法より小さいので、従来よりもキャパシタ下部電極107a、107bの間の間隔を小さくすることができる。この結果、半導体装置をより高集積化することができる。なお、第1および第2の実施の形態においても、この実施の形態3と同様にキャパシタ下部電極の間の層間絶縁膜の幅を写真製版加工により形成可能な最小加工寸法より小さくすれば、同様の効果が得られる。
図40〜42は、図39に示した本発明の実施の形態3によるDRAMの製造工程を説明するための断面図である。以下、図40〜42を参照して、本発明の実施の形態3によるDRAMの製造工程を説明する。
まず、本発明の実施の形態3によるDRAMのメモリセル領域においては、半導体基板1(図40参照)の主表面にトレンチ分離酸化膜40(図40参照)を形成する。半導体基板1の主表面上にゲート絶縁膜となるシリコン酸化膜(図示せず)を形成する。このシリコン酸化膜上にゲート電極となるポリシリコン膜(図示せず)を形成する。このポリシリコン膜上にシリコン窒化膜(図示せず)を形成する。このシリコン窒化膜上にレジストパターンを形成する。このレジストパターンをマスクとして、シリコン窒化膜とポリシリコン膜とシリコン酸化膜とをエッチングすることにより、ゲート絶縁膜42a、42b、42eと、ゲート電極43a、43b、43eと、シリコン窒化膜44a、44b、44e(図40参照)とを形成する。そして、全体を覆うように、シリコン窒化膜(図示せず)を形成する。その後、このシリコン窒化膜を異方性エッチングすることにより、サイドウォール46a〜46d、46h、46i(図40参照)を形成する。そして、全体を覆うように、ノンドープトシリコン酸化膜47(図40参照)を形成する。ノンドープトシリコン酸化膜47上に、リンドープトシリコン酸化膜からなる第1の層間絶縁膜48(図40参照)を形成する。第1の層間絶縁膜48上に、第2の層間絶縁膜37(図40参照)を形成する。第2の層間絶縁膜37上にレジストパターンを形成した後、このレジストパターンをマスクとして、第1および第2の層間絶縁膜48、37およびノンドープトシリコン酸化膜47の一部を除去することにより、コンタクトホール38a、38b(図40参照)を形成する。コンタクトホール38a、38bの内部にポリシリコンからなるプラグ57a、57bを形成する。第2の層間絶縁膜37とプラグ57a、57bとの上に、シリコン窒化膜58(図40参照)を形成する。シリコン窒化膜58上にシリコン酸化膜からなる第3の層間絶縁膜77を形成する。第3の層間絶縁膜77上にレジストパターンを形成した後、このレジストパターンをマスクとして、第3の層間絶縁膜77とシリコン窒化膜58との一部を除去することにより、開口部61a、61bを形成する。このようにして、図40に示すような構造を得る。ここで、開口部61aの幅をL1、開口部61aと61bとの間に位置する第3の層間絶縁膜77の一部の幅をW1とする。
次に、アルカリや酸などの水溶液を用いたウェットエッチングにより、第3の層間絶縁膜77の表面の一部を除去する。これにより、開口部61aの幅がL1からL2(図41参照)へ広がると同時に、開口部61aと61bとの間に位置する第3の層間絶縁膜77の一部の幅が、W1からW2(図41参照)へと小さくなる。このようにして、図41に示すような構造を得る。
次に、図22および23に示した本発明の実施の形態1によるDRAMの第3の変形例の製造工程を用いて、第3の層間絶縁膜77上と開口部61a、61bの内部とにアモルファスシリコン膜(図示せず)を形成する。そして、このアモルファスシリコン膜上に粒状結晶74(図42参照)を形成する。そして、第3の層間絶縁膜77の上部表面上に位置するアモルファスシリコン膜と粒状結晶とをドライエッチングなどを用いて除去することにより、図42に示すような構成を得る。
その後、粒状結晶74上と第3の層間絶縁膜77上とに誘電体膜150(図39参照)などを形成することにより、図39に示すような構造を得る。なお周辺回路領域は図3〜13に示した本発明の実施の形態1によるDRAMの周辺回路領域と同様の製造工程により形成される。
図43は、本発明の実施の形態3によるDRAMの第1の変形例を示した断面図である。図43を参照して、本発明の実施の形態3によるDRAMの第1の変形例は、基本的には図39に示した本発明の実施の形態3によるDRAMと同様の構造を備える。ただし、この図43に示した本発明の実施の形態3によるDRAMの第1の変形例では、第3の層間絶縁膜をノンドープトシリコン酸化膜85とボロンドープトシリコン酸化膜86とから構成している。このように、第3の層間絶縁膜を2層構造にすることによって、後述する製造工程において、開口部61a、61bの幅を広げる際に、気相HFを用いて、上層のノンドープトシリコン酸化膜85をエッチングすることなく、ボロンドープトシリコン酸化膜86のみをエッチングし、開口部61a、61bの幅を広げることができる。これにより、開口部61a、61bの幅を広げ、その間に位置する第3の層間絶縁膜の一部の幅を小さくする工程において、この第3の層間絶縁膜の上部表面がエッチングにより除去されることを防止できる。このため、その後に形成されるキャパシタ下部電極170a、170bの側面の高さが低くなることを防止できる。この結果、キャパシタ下部電極の表面積が小さくなることを防止し、キャパシタの容量が低減することを防止できる。
図44〜46は、図43に示した本発明の実施の形態3によるDRAMの第1の変形例の製造工程を説明するための断面図である。以下、図44〜46を参照して、本発明の実施の形態3によるDRAMの第1の変形例の製造工程を説明する。
まず、図40に示した本発明の実施の形態3によるDRAMの製造工程と基本的に同様の工程により、図44に示したような構造を得る。ただし、図40に示した工程においては、第3の層間絶縁膜77は1層であったのに対し、この図44に示した工程においては、第3の層間絶縁膜はシリコン窒化膜58上にボロンドープトシリコン酸化膜86を形成した後、このボロンドープトシリコン酸化膜上にノンドープトシリコン酸化膜85を形成している。そして、このときの開口部61aの幅をL1、開口部61aと61bとの間に位置する第3の層間絶縁膜86、85の一部の幅をW1とする。
次に、図45に示すように、気相HFを用いて、ボロンドープトシリコン酸化膜86の側面のみをエッチングにより除去する。このため、開口部61aの幅はL2となり、開口部61aと61bの間に位置する第3の層間絶縁膜86の一部の幅をW2と、最初のエッチングにより形成された幅W1よりも小さくすることができる。
そして、図42に示した本発明の実施の形態3によるDRAMの製造工程において、キャパシタ下部電極170a、170b(図42参照)と粒状結晶74(図42参照)とを形成した工程と同様の工程により、図46に示すように、開口部61a、61bの内部にキャパシタ下部電極170a、170bと粒状結晶74とを形成する。
その後、誘電体膜150(図43参照)などを形成することにより、図43に示すような構造を得る。
図47は、本発明の実施の形態3によるDRAMの第2の変形例を示した断面図である。図47を参照して、本発明の実施の形態3によるDRAMの第2の変形例は、基本的には、図39に示した本発明の実施の形態3によるDRAMと同様の構造を備えている。ただし、この図47に示した本発明の実施の形態3によるDRAMの第2の変形例では、キャパシタ下部電極170a、170bの側面が湾曲面を有している。このため、キャパシタ下部電極170a、170bの側面の表面積を、図39に示したようなキャパシタの下部電極170a、170bのように平面状にした場合よりも、大きくすることができる。このため、一定のキャパシタ容量を確保しながら、従来よりもよりキャパシタの占有面積を小さくすることができ、この結果、半導体装置をより微細化することが可能となる。
図48および49は、図47に示した本発明の実施の形態3によるDRAMの第2の変形例の製造工程を説明するための断面図である。図48および49を参照して、以下に本発明の実施の形態3によるDRAMの第2の変形例の製造工程を説明する。
まず、図40に示した本発明の実施の形態3によるDRAMの製造工程の第1工程を実施する。ただし、第3の層間絶縁膜77(図48参照)をドライエッチングする際に、このエッチングの雰囲気圧力を高圧にする。これにより、図48に示すように、開口部61a、61bの内部における第3の層間絶縁膜77の側面を湾曲面を有するように形成することができる。なお、このエッチング工程においては、第3の層間絶縁膜77の側面を保護する膜を形成するためのエッチングガスの雰囲気ガスへの混入量を減少させてもよい。このエッチング工程において用いるエッチングガスとしては、CHF3 /CF4 系のガスを用いてもよい。この場合には、CF4 の流量を増やすことが湾曲面を形成することに対し有効であり、また、O2 などのガスを混合することも有効である。
次に、図49に示すように、本発明の実施の形態3によるDRAMの図42に示した製造工程と同じように、開口部61a、61bの内部にキャパシタ下部電極170a、170bと粒状結晶74とを形成する。
その後、誘電体膜150(図47参照)などを形成することにより、図47に示すような構成を得る。なお、このようにキャパシタ下部電極170a、170bの側面を湾曲面を有するように形成することは、図1〜26に示した本発明の実施の形態1によるDRAMのキャパシタ下部電極に適用しても、また他の円筒型キャパシタ下部電極を有する実施例に適用しても同様の効果が得られる。
(実施の形態4)
図50は、本発明の実施の形態4によるDRAMの断面図を示している。ここで、図50に示したメモリセル領域の断面は、図1に示したDRAMのメモリセルの平面模式図の線分500−500における断面を示している。そして、この図50に示した本発明の実施の形態4によるDRAMは、基本的には図2に示した本発明の実施の形態1によるDRAMと同様の構造を備える。ただし、この実施の形態4によるDRAMでは、キャパシタ下部電極170aと第3の層間絶縁膜77との間に後述する製造工程に示すように空隙が形成され、この空隙において誘電体膜150とキャパシタ上部電極151とが形成されている。また、第3の層間絶縁膜77の上部表面の位置はキャパシタ下部電極170aの頂面とほぼ同様の高さに位置するように形成されている。このように、本発明の実施の形態4によるDRAMでは、後述する製造工程においてキャパシタ下部電極170aと第3の層間絶縁膜77との間に空隙を形成するので、キャパシタ下部電極170aの側面をキャパシタとして利用できる。このため、キャパシタ下部電極170aの形状を変えずに、キャパシタの容量を増大させることができる。
また、第3の層間絶縁膜77をメモリセル領域から周辺回路領域にまで延在するように形成しているので、メモリセル領域と周辺回路領域とにおいてキャパシタ上部電極151上に第4の層間絶縁膜を形成した場合でも、メモリセル領域と周辺回路領域との間における上記第4の層間絶縁膜の上部表面において段差の発生を防止できる。また、後述する製造工程において示すように、キャパシタ下部電極170aの側面のみに空隙を形成するので、キャパシタ下部電極170aの底面においてはキャパシタ下部電極170aと第2の層間絶縁膜37とが上記空隙を形成した際にも、常に接触した状態になっている。このため、上記空隙が形成された状態で半導体基板を洗浄するような工程においても、キャパシタ下部電極170aの底面が第2の層間絶縁膜37と接触していることにより、この第2の層間絶縁膜37が物理的な衝撃に対する補強部材として作用する。このため、上記したような洗浄工程などにおける物理的な振動によりキャパシタ下部電極170aが折損するといった問題の発生を防止できる。
図51〜55は、図50に示した本発明の実施の形態4によるDRAMの製造工程を説明するための断面図である。図51〜55を参照して、本発明の実施の形態4によるDRAMの製造工程を説明する。
まず、図3〜9に示した本発明の実施の形態1によるDRAMの製造工程を実施した後、第2の層間絶縁膜37(図51参照)上にシリコン窒化膜58(図51参照)と第3の層間絶縁膜77(図51参照)とを形成する。第3の層間絶縁膜77上にレジストパターン(図示せず)を形成した後、このレジストパターンをマスクとして第3の層間絶縁膜77の一部を異方性エッチングにより除去する。これにより開口部61(図51参照)を形成する。そして、開口部61の底部においてシリコン窒化膜58をエッチングにより除去する。ここで、図39に示した本発明の実施の形態3のように、エッチングにより開口部61の幅を広げてもよい。このようにすることにより、さらに実施の形態3と同様の効果が得られる。その後、第3の層間絶縁膜77上と開口部61の内部とにシリコン窒化膜99(図51参照)を形成する。このようにして、図51に示すような構造を得る。この際、開口部61の底部におけるシリコン窒化膜58を除去せずに、シリコン窒化膜99を第3の層間絶縁膜77上と開口部61の内部とに形成してもよい。
次に、シリコン窒化膜99の一部を異方性エッチングにより除去することにより、開口部61の内部にシリコン窒化膜からなるサイドウォール100を形成することにより、図52に示すような構造を得る。
次に、図53に示すように、第3の層間絶縁膜77上と開口部61内部とにポリシリコンやアモルファスシリコンなどの導電体膜101を形成する。
次に、実施の形態1と同様にエッチングなどにより第3の層間絶縁膜77上に位置する導電体膜101の一部を除去する。これにより、図54に示すような構造を得る。この工程により、各ビットごとのキャパシタ下部電極170aが分離される。
次に、エッチングによりシリコン窒化膜からなるサイドウォール100を選択的に除去することにより、キャパシタ下部電極170aと第3の層間絶縁膜77との間に空隙を形成する。このようにして、図55に示すような構造を得る。
その後、誘電体膜150(図50参照)などを形成することにより、図50に示すような構造を得る。なお周辺回路領域は図3〜13に示した本発明の実施の形態1によるDRAMの周辺回路領域と同様の製造工程により形成される。
図56は、本発明の実施の形態4によるDRAMの第1の変形例を示した断面図である。図56を参照して、本発明の実施の形態4によるDRAMの第1の変形例は、基本的には図50に示した本発明の実施の形態4によるDRAMと同様の構造を備える。ただし、この第1の変形例では、キャパシタ下部電極170aと第3の層間絶縁膜77との間に位置するシリコン窒化膜からなるサイドウォール100が一部残存した状態で、キャパシタが形成されている。このように、サイドウォール100を一部残存させているので、このサイドウォール100の残存量を変更することで、キャパシタとして作用するキャパシタ下部電極170aの外部側面の表面積を変更することができる。これにより、キャパシタ下部電極170aの構造を変更することなく、キャパシタの容量を変更することが可能となる。また、残存するサイドウォール100の一部も物理的衝撃に対する上記補強部材の一部として作用するので、洗浄工程などにおける物理的な振動によるキャパシタ下部電極170aの折損といった問題の発生をより有効に防止できる。
図57は、図56に示した本発明の実施の形態4によるDRAMの第1の変形例の製造工程を説明するための断面図である。以下、図57を参照して、本発明の実施の形態4によるDRAMの第1の変形例の製造工程を説明する。
まず、図51〜54に示した本発明の実施の形態4によるDRAMの製造工程を実施した後、図57に示すように、サイドウォール100の一部が残存するようにサイドウォール100の一部をエッチングにより除去する。この際、ウェットエッチングを用いる場合には、エッチング液への浸漬時間を制御することにより、このようにサイドウォール100の一部のみを除去することができる。
その後、誘電体膜150(図56参照)などを形成することにより、図56に示すような構造を得る。
図58は、本発明の実施の形態4によるDRAMの第2の変形例を示した断面図である。図58を参照して、本発明の実施の形態4によるDRAMの第2の変形例は、基本的には図50に示した本発明の実施の形態4によるDRAMと同様の構造を備える。ただし、図58に示した本発明の実施の形態4によるDRAMの第2の変形例では、後述する製造工程において、キャパシタ下部電極170aと第3の層間絶縁膜77との間に位置する空隙が、キャパシタ下部電極170aの底面の一部も露出させるように形成されている。そして、このキャパシタ下部電極170aの底面の一部もその上に誘電体膜150などが形成されることにより、キャパシタとして作用している。このように形成することで、キャパシタの容量をより増大させることができる。
図59は、図58に示した本発明の実施の形態4によるDRAMの第2の変形例の製造工程を説明するための断面図である。図59を参照して、以下に本発明の実施の形態4によるDRAMの第2の変形例の製造工程を説明する。
まず、図51〜54に示した本発明の実施の形態4によるDRAMの製造工程を実施した後、図59に示すように、キャパシタ下部電極170aと第3の層間絶縁膜77との間に位置するサイドウォール100(図54参照)を除去するエッチングを実施した後、そのサイドウォール100の下に位置する第2の層間絶縁膜37の一部も除去するようにエッチングを行なう。このようにして、キャパシタ下部電極170aの外部側面と底面の一部とを露出させるように、空隙を形成することができる。そして、このときキャパシタ下部電極170aの底面のその他の一部は、第2の層間絶縁膜37と接触した状態なので、この後に洗浄工程などを実施した場合でも、洗浄工程などにおける物理的な衝撃に対して、第2の層間絶縁膜37がキャパシタ下部電極170aの折損などを防止する補強部材として作用する。
その後、誘電体膜150(図58参照)などを形成することにより、図58に示すような構造を得る。
図60は、本発明の実施の形態4によるDRAMの第3の変形例を示した断面図である。図60を参照して、本発明の実施の形態4によるDRAMの第3の変形例は、基本的には図50に示した本発明の実施の形態4によるDRAMと同様の構造を備える。ただし、この本発明の実施の形態4によるDRAMの第3の変形例では、キャパシタ下部電極170aの内側表面に粒状結晶74が形成されている。このため、キャパシタ下部電極170aの占有面積を大きくすることなく、キャパシタ下部電極170aの表面積を大きくすることができる。これにより、キャパシタの容量を大きくすることができる。その結果、一定のキャパシタ容量を確保しながら、キャパシタ下部電極170aの占有面積を小さくすることができる。これにより、半導体装置の微細化を図ることが可能となる。
図61〜63は、図60に示した本発明の実施の形態4によるDRAMの第3の変形例の製造工程を説明するための断面図である。以下、図61〜63を参照して、本発明の実施の形態4によるDRAMの第3の変形例の製造工程を説明する。
まず、図51〜53に示した本発明の実施の形態4によるDRAMの製造工程を実施した後、導電体膜101上に粒状結晶74を実施の形態1などで用いた工程と同様の工程により形成する。このようにして、図61に示すような構造を得る。
次に、図62に示すように、第3の層間絶縁膜77上に位置する導電体膜101と粒状結晶74とをエッチングにより除去する。なお、ここではCMP法を用いてもよい。
次に、開口部61の内部におけるサイドウォール100をエッチングにより除去することにより、図63に示すように、キャパシタ下部電極170aと第3の層間絶縁膜77との間に空隙を形成する。
その後、キャパシタの誘電体膜150(図60参照)などを形成することにより、図60に示したような構造を得る。
図64は、本発明の実施の形態4によるDRAMの第4の変形例を示した断面図である。図64を参照して、本発明の実施の形態4によるDRAMの第4の変形例は、基本的には、図50に示した本発明の実施の形態4によるDRAMと同様の構造を備える。ただし、この本発明の実施の形態4によるDRAMの第4の変形例では、キャパシタ下部電極170aの内側表面および外部側面全体に粒状結晶74が形成されている。このため、キャパシタ下部電極170aの占有面積を大きくすることなく、キャパシタ下部電極170aの表面積をより大きくできる。これにより、一定のキャパシタ容量を確保しながら、従来よりキャパシタ下部電極170aの占有面積をより小さくすることが可能となる。この結果、半導体装置をより微細化することができる。また、ここで、開口部61を形成した後、実施の形態3のようにこの開口部61の幅をエッチングにより広げることにより、キャパシタ下部電極170aと他のキャパシタ下部電極との間に位置する第3の層間絶縁膜77の幅を写真製版加工により形成可能な最終加工寸法よりも小さくしてもよい。これにより、半導体装置をより高集積化することが可能となる。
図65は、図64に示した本発明の実施の形態4によるDRAMの第4の変形例の製造工程を説明するための断面図である。図65を参照して、図64に示した本発明の実施の形態4によるDRAMの第4の変形例の製造工程を説明する。
まず、図51〜55に示した本発明の実施の形態4によるDRAMの製造工程を実施する。その後、キャパシタ下部電極170aの表面に本発明の実施の形態1で用いた工程と同じ工程により粒状結晶74(図65参照)を形成する。このようにして、図65に示すような構造を得る。
その後、誘電体膜150(図64参照)などを形成することにより、図64に示したような構造を得る。
(実施の形態5)
図66は、本発明の実施の形態5によるDRAMを示した断面図である。図66を参照して、本発明の実施の形態5によるDRAMは、基本的には図50に示した本発明の実施の形態4によるDRAMと同様の構造を備える。ただし、この実施の形態5によるDRAMのキャパシタ下部電極105は、厚膜型の形状を有している。そして、このように本発明の実施の形態5によるDRAMでは、キャパシタ下部電極105の側面と第3の層間絶縁膜77との間に空隙を形成し、キャパシタ下部電極105の側面上に誘電体膜150およびキャパシタ上部電極151を形成しているので、キャパシタの容量を増大させることができる。また、キャパシタ下部電極105の側面と第3の層間絶縁膜77との間にのみ、後述する製造工程において空隙を形成するので、このような空隙を形成した状態において、キャパシタ下部電極105の底面と第2の層間絶縁膜37とが接触した状態にすることができる。このため、上記空隙が形成された状態で、この半導体装置が形成されている半導体基板を洗浄するような工程を実施しても、このキャパシタ下部電極105の底面と接触している第2の層間絶縁膜37が補強部材として作用し、上記洗浄工程などにおける物理的な振動によりキャパシタ下部電極105の一部が折損するというような問題の発生を防止できる。
また、キャパシタ下部電極105が第3の層間絶縁膜77に埋込まれた状態になっているので、このキャパシタ下部電極105に起因して、メモリセル領域と周辺回路領域等における第4の層間絶縁膜205の上部表面に段差が発生することを防止できる。このため、第4の層間絶縁膜205上にアルミニウムなどからなる配線層を写真製版加工により形成する場合にも、第4の層間絶縁膜205の上部表面に段差があることに起因してこの配線層のパターンが不鮮明になることを防止できる。このため、上記配線層のパターンが不鮮明なことに起因して、上記配線層の断線や短絡といった問題が発生することを防止できる。この結果、高集積化を図ると同時に、キャパシタの容量を確保するとともに、高い信頼性を有する半導体装置を得ることができる。
また、この実施の形態5において、開口部61の幅をエッチングにより広げることにより、キャパシタ下部電極105と他のキャパシタ下部電極との間に位置する第3の層間絶縁膜77の一部の幅を写真製版加工により形成可能な最小加工寸法より小さくしてもよい。これにより、従来よりもキャパシタ下部電極105と他のキャパシタ下部電極との間の間隔を小さくすることができる。この結果、半導体装置をより高集積化することも可能となる。
図67〜69は、図66に示した本発明の実施の形態5によるDRAMの製造工程を説明するための断面図である。図67〜69を参照して、以下に本発明の実施の形態5によるDRAMの製造工程を説明する。
まず、図51および52に示した本発明の実施の形態4によるDRAMの製造工程を実施した後、図67に示すように第3の層間絶縁膜77上と開口部61内部とに、アモルファスシリコンなどからなる誘電体膜104を形成する。
次に、ドライエッチングもしくはCMP法を用いて、第3の層間絶縁膜77上に位置する誘電体膜104の一部を除去することにより、図68に示すような構造を得る。このようにして、キャパシタ下部電極105が形成される。
次に、図69に示すようにサイドウォール100(図68参照)をエッチングにより除去することにより、キャパシタ下部電極105と第3の層間絶縁膜77との間に空隙を形成する。
その後、キャパシタ下部電極105の表面と第3の層間絶縁膜77上とに誘電体膜150(図66参照)などを形成することにより、図66に示すような構造を得る。なお周辺回路領域は図3〜13に示した本発明の実施の形態1によるDRAMの周辺回路領域と同様の製造工程により形成される。
図70は、本発明の実施の形態5によるDRAMの変形例を示した断面図である。図70を参照して、本発明の実施の形態5によるDRAMの変形例は、基本的には図66に示した本発明の実施の形態5によるDRAMと同様の構造を備える。ただし、この本発明の実施の形態5によるDRAMの変形例では、キャパシタ下部電極105の表面に粒状結晶74が形成されている。このため、図66に示した本発明の実施の形態5による効果に加えて、キャパシタ下部電極105の占有面積を大きくすることなく、キャパシタ下部電極の表面積をより大きくすることが可能となる。これにより、キャパシタの容量を大きくすることができる。このため、一定のキャパシタ容量を確保しながら、従来よりキャパシタ下部電極105の占有面積をより小さくすることができる。この結果、半導体装置をより微細化することができる。
図71は、図70に示した本発明の実施の形態5によるDRAMの変形例の製造工程を説明するための断面図である。図71を参照して、以下に本発明の実施の形態5によるDRAMの製造工程を説明する。
まず、図67〜69に示した本発明の実施の形態5によるDRAMの製造工程を実施した後、図71に示すように、キャパシタ下部電極105の表面に粒状結晶74を形成する。この粒状結晶74の形成工程としては、実施の形態1において用いた粒状結晶を形成する工程と同様の工程を用いる。
その後、第3の層間絶縁膜77上とキャパシタ下部電極105の表面上とに誘電体膜150(図70参照)などを形成することにより、図70に示すような構造を得る。
(実施の形態6)
図72は、本発明の実施の形態6によるDRAMを示した断面図である。図72におけるメモリセル領域の断面図は、図1に示したDRAMのメモリセルの平面模式図における線分700−700における断面を示している。
図72を参照して、本発明の実施の形態6によるDRAMのメモリセル領域においては、半導体基板1の主表面に活性領域39を囲むようにトレンチ分離酸化膜40が形成されている。半導体基板1の主表面には、ソース/ドレイン領域201b、201cが形成されている。半導体基板1の主表面上には、ゲート絶縁膜42bを介してゲートで43bが形成されている。ゲート電極43b上にはシリコン窒化膜44bが形成されている。シリコン窒化膜44bとゲート電極43bとゲート絶縁膜42bとの側面には、シリコン窒化膜からなるサイドウォール46c、46dが形成されている。シリコン窒化膜44bとサイドウォール46c、46dと半導体基板1の主表面上とには、ノンドープトシリコン酸化膜47が形成されている。ノンドープトシリコン酸化膜47上には、第1の層間絶縁膜48が形成されている。第1の層間絶縁膜48上には、ドープトポリシリコン膜52と高融点金属シリサイド膜53とからなるビット線174が形成されている。ビット線174上には、シリコン窒化膜54が形成されている。シリコン窒化膜54とビット線174との側面には、シリコン窒化膜からなるサイドウォール55a、55bが形成されている。シリコン窒化膜54とサイドウォール55a、55bと第1の層間絶縁膜48との上には、第2の層間絶縁膜37が形成されている。第1および第2の層間絶縁膜48、37とノンドープトシリコン酸化膜47との一部を除去することにより、開口部110が形成されている。そして、この第2の層間絶縁膜37は、メモリセル領域から周辺回路領域にまで延在するように形成されている。開口部110の内部には、アモルファスシリコンもしくはポリシリコンからなるキャパシタ下部電極112が、その一部が第2の層間絶縁膜37の上方に延びるように形成されている。キャパシタ下部電極112上と第2の層間絶縁膜37上とに、誘電体膜150が形成されている。誘電体膜150上には、キャパシタ上部電極151が形成されている。キャパシタ下部電極151上には、第3の層間絶縁膜205が形成されている。そして、この実施の形態6によるDRAMの周辺回路領域における構造は、基本的に図2に示した本発明の実施の形態1によるDRAMと同様である。
このように、本発明の実施の形態6によるDRAMでは、キャパシタ下部電極112が、第2の層間絶縁膜37に部分的に埋込まれた状態になっている。このため、従来と比べて、メモリセル領域における第2の層間絶縁膜37の上部表面と、キャパシタ下部電極112の頂面との段差を小さくすることができる。これにより、第3の層間絶縁膜205をメモリセル領域と周辺回路領域とに形成した場合でも、第3の層間絶縁膜205の上部表面において、メモリセル領域と周辺回路領域との間における段差を小さくすることができる。この結果、第3の層間絶縁膜205上にアルミニウムなどからなる配線層を写真製版加工により形成する場合にも、第3の層間絶縁膜205の上部表面の段差に起因して、この配線層のパターンが不鮮明になることを防止できる。その結果、この配線層のパターンが不鮮明なために上記配線層の断線や短絡といった問題の発生を防止できる。この結果、高集積化を図ると同時にキャパシタの容量を確保するとともに、高い信頼性を有する半導体装置を得ることができる。
また、図72に示すように、キャパシタ下部電極112とシリコン窒化膜54とサイドウォール55bとが接触しているので、後述する製造工程において、開口部110を形成するためのエッチングにおいて、シリコン窒化膜54とサイドウォール55bとをマスクとして利用できる。このため、従来のように、キャパシタ下部電極と、半導体基板1の主表面におけるソース/ドレイン領域201bとを接続するためのコンタクトホールを形成するために、レジストパターンのパターニングをする工程が不要となる。このため、製造工程数を削減することができる。
図73〜77は、図72に示した本発明の実施の形態6によるDRAMの製造工程を説明するための断面図である。図73〜77を参照して、以下に本発明の実施の形態6によるDRAMの製造工程を説明する。
まず、半導体基板1(図73参照)の主表面に活性領域39を囲むようにトレンチ分離酸化膜40(図73参照)を形成する。半導体基板1の主表面上にゲート絶縁膜となるシリコン酸化膜(図示せず)を形成する。シリコン酸化膜上にゲート電極となるポリシリコン膜(図示せず)を形成する。ポリシリコン膜上にシリコン窒化膜(図示せず)を形成する。シリコン窒化膜上にレジストパターン(図示せず)を形成し、このレジストパターンをマスクとして、上記シリコン窒化膜、ポリシリコン膜、シリコン酸化膜の一部をエッチングにより除去する。このようにして、ゲート絶縁膜42b(図73参照)、ゲート電極43b(図73参照)、シリコン窒化膜44b(図73参照)を形成する。その後、レジストパターンを除去する。次に、全体を覆うようにシリコン窒化膜(図示せず)を形成する。このシリコン窒化膜の一部を異方性エッチングにより除去することにより、ゲート絶縁膜42b、ゲート電極43b、シリコン窒化膜44bの側面にサイドウォール46c、46d(図73参照)を形成する。全体を覆うように、ノンドープトシリコン酸化膜47(図73参照)を形成する。ノンドープトシリコン酸化膜47上に第1の層間絶縁膜48(図73参照)を形成する。第1の層間絶縁膜48上にドープトポリシリコン膜(図示せず)を形成する。ドープトポリシリコン膜上に高融点金属シリサイド膜(図示せず)を形成する。高融点金属シリサイド膜上にシリコン窒化膜(図示せず)を形成する。シリコン窒化膜上にレジストパターン(図示せず)を形成した後、このレジストパターンをマスクとして、上記シリコン窒化膜、高融点金属シリサイド膜、ドープトポリシリコン膜の一部を除去することにより、ドープトポリシリコン膜52(図73参照)と高融点金属シリサイド膜53(図73参照)とからなるビット線174(図73参照)とシリコン窒化膜54(図73参照)とを形成する。全体を覆うようにシリコン窒化膜(図示せず)を形成した後、このシリコン窒化膜の一部を異方性エッチングにより除去することにより、サイドウォール55a、55b(図73参照)を形成する。シリコン窒化膜54上に第2の層間絶縁膜37(図73参照)を形成する。第2の層間絶縁膜37上にボロンドープトシリコン酸化膜60(図73参照)を形成する。このようにして、図73に示すような構造を得る。なお、周辺回路領域における電界効果型トランジスタおよび配線の製造工程は、本発明の実施の形態1によるDRAMの周辺回路領域の電界効果型トランジスタおよび配線の製造工程と同様である。
次に、ボロンドープトシリコン酸化膜60上にレジストパターン(図示せず)を形成した後、このレジストパターンをマスクとして用いて、ボロンドープトシリコン酸化膜60と第2の層間絶縁膜37と第1の層間絶縁膜48とノンドープトシリコン酸化膜47との一部を除去することにより、開口部110(図74参照)を形成する。この開口部110を形成するエッチングにおいては、シリコン窒化膜54、44bと、サイドウォール55b、46cとが、マスクの一部として使用されることになり、開口部110を自己整合的にソース/ドレイン領域201bにまで到達させることができる。その後、レジストパターンを除去することにより、図74に示すような構造を得る。
ここで、開口部110の幅を等方性エッチングを用いることによって、この開口部110の幅を広げてもよい。これにより、開口部110と他のキャパシタ下部電極のための開口部との間に位置する第2の層間絶縁膜37の一部の幅を写真製版加工による形成可能な最小加工寸法よりも小さくすることが可能となる。これにより、この開口部110においてキャパシタ下部電極112(図72参照)を形成した場合にも、このキャパシタ下部電極112と他のキャパシタ下部電極との間の間隔を従来よりも小さくすることができる。この結果、半導体装置をより高集積化することが可能となる。
次に、図75に示すように、ボロンドープトシリコン酸化膜60上と開口部110の内部とにアモルファスシリコンなどからなる導電体膜111を形成する。
次に、図76に示すように、ボロンドープトシリコン酸化膜60上に位置する導電体膜111(図75参照)をドライエッチングもしくはCMP法を用いて除去することにより、キャパシタ下部電極112を形成する。
次に、図77に示すように、ボロンドープトシリコン酸化膜(図76参照)をエッチングにより除去する。
その後、キャパシタ下部電極112上と第2の層間絶縁膜37上とに誘電体膜150(図72参照)などを形成することにより、図72に示すような構造を得る。
図78は、本発明の実施の形態6によるDRAMの第1の変形例を示した断面図である。図78を参照して、本発明の実施の形態6によるDRAMの第1の変形例は、基本的には図72に示した本発明の実施の形態6によるDRAMと同じ構造を備える。但し、この本発明の実施の形態6によるDRAMの第1の変形例では、キャパシタ下部電極112の内部表面に粒状結晶74が形成されている。このため、キャパシタ下部電極112の半導体基板1上での占有面積を大きくすることなく、キャパシタ下部電極112の表面積を大きくすることができる。これにより、キャパシタの容量を大きくすることができる。この結果、一定のキャパシタ容量を確保しつつキャパシタ下部電極112の占有面積を小さくすることができる。この結果、半導体装置をより微細化することができる。
この実施の形態6によるDRAMの第1の変形例の製造工程としては、図73〜75に示した本発明の実施の形態6によるDRAMの製造工程を実施した後、図22に示した本発明の実施の形態1によるDRAMの第3の変形例の製造工程を実施する。その後、図76および77に示した本発明の実施の形態6によるDRAMの製造工程を実施することにより、図78に示すような構造を得ることができる。
図79は、本発明の実施の形態6によるDRAMの第2の変形例を示した断面図である。図79を参照して、本発明の実施の形態6によるDRAMの第2の変形例は、基本的には図72に示した本発明の実施の形態6によるDRAMと同様の構造を備える。しかし、この図79に示した本発明の実施の形態6によるDRAMの第2の変形例では、キャパシタ下部電極112の内側表面および外部側面にも粒状結晶74が形成されている。このため、キャパシタ下部電極112の占有面積を大きくすることなく、キャパシタ下部電極112の表面積を大きくすることができる。このため、一定のキャパシタ容量を確保しながら、よりキャパシタ下部電極112の占有面積を小さくすることが可能となる。
図80は、図79に示した本発明の実施の形態6によるDRAMの第2の変形例の製造工程を説明するための断面図である。図80を参照して、以下に本発明の実施の形態6によるDRAMの第2の変形例の製造工程を説明する。
まず、図73〜77に示した本発明の実施の形態6によるDRAMの製造工程を実施した後、キャパシタ下部電極112の表面に粒状結晶74(図80参照)を形成する。この粒状結晶74の形成工程としては、本発明の実施の形態1において粒状結晶を形成するのに用いた工程を用いる。このようにして、図80に示すような構造を得る。
その後、粒状結晶74上と第2の層間絶縁膜37上とに誘電体膜150(図79参照)などを形成することにより、図79に示すような構造を得る。
図81は、本発明の実施の形態6によるDRAMの第3の変形例を示した断面図である。図81を参照して、本発明の実施の形態6によるDRAMの第3の変形例は、基本的には図72に示した本発明の実施の形態6によるDRAMと同様の構造を備える。ただし、この本発明の実施の形態6によるDRAMの第3の変形例では、キャパシタ下部電極92が厚膜型となるように形成されている。そして、この図81に示した本発明の実施の形態6によるDRAMの第3の変形例においても、図72に示した本発明の実施の形態6によるDRAMと同様の効果が得られる。
この図81に示した本発明の実施の形態6によるDRAMの第3の変形例の製造工程としては、まず、図73および74に示した、本発明の実施の形態6によるDRAMの製造工程を実施した後、図28および29に示した本発明の実施の形態2によるDRAMの製造工程を実施する。このようにして、図81に示すような構造を得る。
図82は、本発明の実施の形態6によるDRAMの第4の変形例を示した断面図である。図82を参照して、本発明の実施の形態6によるDRAMの第4の変形例は、基本的には図81に示した本発明の実施の形態6によるDRAMの第3の変形例と同様の構造を備える。しかし、この図82に示した第4の変形例では、キャパシタ下部電極92の側面にサイドウォール96、97を備えている。サイドウォール96、97は、その表面の少なくとも1部が曲面状に形成されている。このため、キャパシタ下部電極92にサイドウォール96、97を形成しない場合よりも、キャパシタ下部電極92の側面における表面積を大きくすることができる。これにより、キャパシタ容量を大きくすることが可能となる。このため、一定のキャパシタ容量を確保しながら、従来よりキャパシタ下部電極の占有面積を小さくすることができる。この結果、半導体装置をより微細化することができる。
この図82に示した本発明の実施の形態6によるDRAMの第4の変形例の製造工程としては、図73および74に示した本発明の実施の形態6によるDRAMの製造工程を実施した後、図28および29に示した本発明の実施の形態2によるDRAMの製造工程を実施する。その後、図31、32に示した本発明の実施の形態2によるDRAMの第1の変形例の製造工程を実施する。このようにして、図82に示すような構造を得る。
図83は、本発明の実施の形態6によるDRAMの第5の変形例を示した断面図である。図83を参照して、本発明の実施の形態6によるDRAMの第5の変形例は、基本的には図82に示した本発明の実施の形態6によるDRAMの第4の変形例と同様の構造を備えるが、キャパシタ下部電極92の側面に形成されたサイドウォール96、97の表面に粒状結晶98をさらに備える。このため、この本発明の実施の形態6によるDRAMの第5の変形例は、粒状結晶98を備えるので、キャパシタ下部電極92の占有面積を大きくすることなく、キャパシタ下部電極の表面積をさらに大きくすることができる。これにより、キャパシタの容量を大きくすることができる。これにより、一定のキャパシタ容量を確保しながら、従来よりキャパシタ下部電極92の占有面積を小さくすることができ、半導体装置をより微細化することができる。
この図83に示した本発明の実施の形態6によるDRAMの第5の変形例の製造工程としては、まず、図73および74に示した本発明の実施の形態6によるDRAMの製造工程を実施した後、図28および29に示した本発明の実施の形態2によるDRAMの製造工程を実施する。そして、図31および32に示した本発明の実施の形態2によるDRAMの第1の変形例の製造工程を実施した後、図36に示した本発明の実施の形態2によるDRAMの第3の変形例の製造工程を実施する。このようにして、図83に示すような構造を得る。
図84は、本発明の実施の形態6によるDRAMの第6の変形例を示した断面図である。図84を参照して、本発明の実施の形態6によるDRAMの第6の変形例は、基本的には図83に示した本発明の実施の形態6によるDRAMの第5の変形例と同様の構造を備える。ただし、この図84に示した第6の変形例では、キャパシタ下部電極92の上部表面にも粒状結晶98が形成されている。このため、キャパシタ下部電極92の占有面積を大きくせずに、キャパシタ下部電極92の表面積をより大きくすることができる。これにより、図83に示した本発明の実施の形態6によるDRAMの第5の変形例と同様の効果が得られる。
この図84に示した本発明の実施の形態6によるDRAMの第6の変形例の製造工程は、図83に示した本発明の実施の形態6によるDRAMの第5の変形例の製造工程によりサイドウォール96、97を形成した後、図38に示す本発明の実施の形態2によるDRAMの第4の変形例の製造工程を実施することにより、図84に示すような構造を得る。
(実施の形態7)
図85は、本発明の実施の形態7によるDRAMのメモリセルの平面模式図である。この実施の形態7によるDRAMのメモリセルは、基本的には図1に示した本発明の実施の形態1によるDRAMのメモリセルと同様の構造を備える。しかし、この実施の形態7によるDRAMにおいては、コンタクトホール49の幅よりもビット線174の幅の方が小さくなっている。そして、線分500−500における断面を、図86に示す。図86を参照して、本発明の実施の形態7によるDRAMは、基本的には図16に示した本発明の実施の形態1によるDRAMの第1の変形例と同様の構造を備える。ただし、この図86に示した本発明の実施の形態7によるDRAMは、ビット線174の幅がコンタクトホール49の幅よりも小さくなるように形成されている。このため、図16に示した本発明の実施の形態1によるDRAMの第1の変形例による効果に加えて、従来のように、ビット線174の幅をコンタクトホール49の幅よりも大きくする場合に比べて、半導体装置をより微細化することができる。また、ビット線174は第2の層間絶縁膜37と直接接触しており、ビット線174と第2の層間絶縁膜37との間にシリコン窒化膜などの配線保護絶縁膜は形成されていない。このため、従来のように、ビット線174上に配線保護絶縁膜を形成する場合よりも、メモリセル領域において形成される層の数を削減することができる。これにより、メモリセル領域における第4の層間絶縁膜205の上部表面の高さを低くすることが可能となり、第4の層間絶縁膜205の上部表面のメモリセル領域における高さと周辺回路領域における高さとの段差をより低減することが可能となる。これにより、第4の層間絶縁膜205上にアルミニウムなどからなる配線層を写真製版加工により形成する場合にも、第4の層間絶縁膜205の上部表面における上記段差に起因して、この配線層のパターンが不鮮明になることを防止できる。これにより、上記配線層の断線や短絡といった欠陥の発生を防止でき、高集積化しつつキャパシタの容量を確保するとともに高い信頼性を有する半導体装置を得ることができる。
この図86に示した本発明の実施の形態7によるDRAMの製造工程は、基本的には図16に示した本発明の実施の形態1によるDRAMの第1の変形例の製造工程と同様であるが、図7に示した製造工程において、コンタクトホール49の内部にチタンなどの高融点金属膜127およびタングステン膜126を形成する。そして、このタングステン膜126上にレジストパターンを形成した後、このレジストパターンをマスクとして、タングステン膜126と高融点金属膜127との一部をエッチングにより除去することによって、図86に示すようなビット線174を形成する。そして、このビット線174上には、シリコン窒化膜などの配線保護絶縁膜を形成しないので、第2の層間絶縁膜37を形成した後、その表面の平坦化がより容易になる。
図87は、本発明の実施の形態7によるDRAMの変形例を示した断面図である。図87を参照して、本発明の実施の形態7によるDRAMの変形例は、基本的には図86に示した本発明の実施の形態7によるDRAMと同様の構造を備える。ただし、この図87に示した本発明の実施の形態7によるDRAMの変形例では、コンタクトホール49の内部にリンドープトポリシリコンからなるプラグ128を形成する。このプラグ128上にチタンなどの高融点金属膜127とタングステン膜126とからなるビット線174を形成する。そして、このビット線174の幅はコンタクトホール49の幅よりも小さくなるように形成されている。このように形成することで、図86に示した本発明の実施の形態7によるDRAMと同様の効果が得られる。
図87に示した本発明の実施の形態7によるDRAMの変形例の製造工程は、基本的には図86に示した本発明の実施の形態7によるDRAMと同様である。ただし、この図87に示した実施の形態7によるDRAMの変形例のビット線174を形成する工程は、まずコンタクトホール49の内部にリンドープトポリシリコンからなるプラグ128を形成した後、ビット線174を形成している。
(実施の形態8)
図88は、本発明の実施の形態8によるDRAMの断面図である。この実施の形態8によるDRAMのメモリセル領域の構造は、基本的には図2に示した本発明の実施の形態1によるDRAMのメモリセル領域の構造と同様である。また、実施の形態8によるDRAMの周辺回路領域の構造は、基本的には図2に示した本発明の実施の形態1によるDRAMの周辺回路領域の構造と同様である。しかし、この図88に示した本発明の実施の形態8によるDRAMでは、周辺回路領域において、第4の層間絶縁膜205上に形成される配線とキャパシタ上部電極151とを接続するためのコンタクトホール135が形成されている。また、コンタクトホール135の下に位置する領域には、周辺回路領域における電界効果トランジスタなどの周辺回路素子を保護するためのダミー配線138が形成されている。このように、ダミー配線138を備えるので、コンタクトホール135を形成するエッチングにおいて、コンタクトホール135がキャパシタ上部電極151および誘電体膜150を突き抜けてその下に位置する第3の層間絶縁膜59などに到達した場合でも、ドープトポリシリコン膜52と高融点金属シリサイド膜53とからなるダミー配線138においてそのエッチングの進行を停止させることができる。その結果、このダミー配線138の下に位置する上記周辺回路素子が上記エッチングによって損傷を受けることを防止できる。これにより、半導体装置がこの周辺回路素子の損傷に起因して動作不良を起こすことを防止できる。この結果、信頼性の高い半導体装置を得ることができる。
この図88に示した本発明の実施の形態8によるDRAMの製造工程は、基本的には図3〜14に示した本発明の実施の形態1によるDRAMの製造工程と同様である。ただし、ダミー配線138は、図2に示した周辺回路領域における配線202と同じ工程において形成される。
図89は、本発明の実施の形態8によるDRAMの第1の変形例を示した断面図である。図89を参照して、本発明の実施の形態8によるDRAMの第1の変形例は、基本的には図88に示した本発明の実施の形態8によるDRAMと同様の構造を備える。ただし、図89に示した本発明の実施の形態8によるDRAMの第1の変形例では、周辺回路領域において、コンタクトホール135の下に位置する領域には、周辺回路領域における配線および電界効果型トランジスタなどの周辺回路素子が形成されていない。これにより、コンタクトホール135を形成するためのエッチング工程において、コンタクトホール135がキャパシタ上部電極151などを突き抜けてその下に位置する第3の層間絶縁膜59に到達した場合にも、上記エッチングによって周辺回路素子が損傷を受けることがない。
図89に示した本発明の実施の形態8によるDRAMの第1の変形例の製造工程は、基本的には図88に示した本発明の実施の形態8によるDRAMの製造工程と同様である。ただし、コンタクトホール135と周辺回路素子とは、それぞれ平面的に重ならない領域に形成する。
図90は、本発明の実施の形態8によるDRAMの第2の変形例を示した断面図である。図90を参照して、本発明の実施の形態8によるDRAMの第2の変形例のメモリセル領域は、基本的に図88に示した本発明の実施の形態8によるDRAMと同様の構造を備える。そして、周辺回路領域においては、第3の層間絶縁膜59とシリコン窒化膜58との一部を除去することにより、開口部303が形成されている。開口部303の内部には、メモリセル領域におけるキャパシタ下部電極170aと同様の材質からなるダミーのキャパシタ下部電極140が形成されている。第3の層間絶縁膜59上とダミーのキャパシタ下部電極140上とには、誘電体膜150が形成されている。誘電体膜150上にはキャパシタ上部電極151が形成されている。そして、コンタクトホール135は、ダミーのキャパシタ下部電極140の底部においてキャパシタ上部電極151に到達している。このように、ダミーのキャパシタ下部電極140を形成し、その上部に位置する領域においてコンタクトホール135を形成するので、コンタクトホール135の深さを、図88に示した本発明の実施の形態8によるDRAMにおけるコンタクトホール135の深さよりも深くすることができる。これにより、周辺回路領域における配線層202(図2参照)にまで到達させる他のコンタクトホール(図示せず)と、本発明の実施の形態8によるDRAMのコンタクトホール135(図90参照)との深さの差を短縮することができる。その結果、コンタクトホール135を形成するためのエッチングにおいて、コンタクトホール135の底部においてキャパシタ上部電極151が過剰にエッチングされることを防止できる。この結果、そのエッチングがキャパシタ上部電極151を突き抜けてその下の第2の層間絶縁膜37にまで到達することを防止できる。
この図90に示した本発明の実施の形態8によるDRAMの第2の変形例の製造工程は、基本的には図89に示した本発明の実施の形態8によるDRAMの第1の変形例と同様であるが、ダミーのキャパシタ下部電極140は、メモリセル領域におけるキャパシタ下部電極170aを形成する工程により、キャパシタ下部電極170aと同時に形成する。
図91は、本発明の実施の形態8によるDRAMの第3の変形例を示した断面図である。図91を参照して、本発明の実施の形態8によるDRAMの第3の変形例は、基本的には図90に示した本発明の実施の形態8によるDRAMの第2の変形例と同様の構造を備える。ただし、図91に示した本発明の実施の形態8によるDRAMの第3の変形例では、ダミーのキャパシタ下部電極140の水平方向の幅を小さくし、ダミーのキャパシタ下部電極140の内部におけるキャパシタ上部電極151の垂直方向の厚さを図90に示した第2の変形例よりも厚くしている。そして、この垂直方向の厚さが厚くなっているキャパシタ上部電極151の上部にコンタクトホール135が形成されている。このように、コンタクトホール135の下に位置するキャパシタ上部電極151の垂直方向の厚さを厚くしているので、コンタクトホール135を形成するエッチングの際、コンタクトホール135がキャパシタ上部電極151を突き抜けて第2の層間絶縁膜37にまで到達することを防止できる。また、開口部303の幅およびキャパシタ上部電極151の膜厚を調整することで、コンタクトホール135の到達深さを任意に変更することができる。
図91に示した本発明の実施の形態8によるDRAMの第3の変形例の製造工程は、基本的には図90に示した本発明の実施の形態8によるDRAMの第2の変形例の製造工程と同様である。
ここで、一定のキャパシタ容量を確保しながら高集積化を可能とし、かつ高い信頼性を有する半導体装置を得るためには、メモリセル領域や周辺回路領域において用いられる配線についても、より低抵抗かつ低容量の配線が求められる。
図118は、ダマシン法を用いて形成された従来の配線を示す断面図である。図118を参照して、従来の配線は、半導体基板1001の主表面上にシリコン窒化膜1002が形成されている。シリコン窒化膜1002上にはノンドープトシリコン酸化膜1143が形成されている。ノンドープトシリコン酸化膜1143とシリコン窒化膜1002との一部を除去することにより、開口部1003が形成されている。開口部1003の内部にはポリシリコンからなる配線1005が形成されている。
図119および120は、図118に示した従来の配線の製造工程を説明するための断面図である。図119および120を参照して、以下に従来の配線の製造工程を説明する。
まず、半導体基板1001(図119参照)の主表面上にシリコン窒化膜1002(図119参照)を形成する。このシリコン窒化膜1002はシリコン酸化窒化膜またはシリコン窒化膜とシリコン酸化窒化膜との積層構造を有する膜でもよい。シリコン窒化膜1002上にノンドープトシリコン酸化膜1143(図119参照)を形成する。このノンドープトシリコン酸化膜1143はリンあるいはボロンをドープしたシリコン酸化膜でもよい。このノンドープトシリコン酸化膜1143上にレジストパターン(図示せず)を形成した後、このレジストパターンをマスクとして、ノンドープトシリコン酸化膜1143とシリコン窒化膜1002との一部を除去することにより、開口部1003(図119参照)を形成する。このようにして、図119に示すような構造を得る。
次に、図120に示すように、ノンドープトシリコン酸化膜1143上と開口部1003の内部とにポリシリコン膜1004を形成する。このポリシリコン膜1004は、アモルファスシリコンを用いてもよい。また、リンまたはヒ素をドープしてもよいし不純物をドープしなくてもよい。また、タングステンあるはチタンなどの高融点金属膜を用いてもよいし上記高融点金属のシリサイドを用いてもよい。また銅あるいはアルミニウムといった金属膜を用いてもよいしこれらを積層した構造を用いてもよい。
その後、ノンドープトシリコン酸化膜1143上に位置するポリシリコン膜1004をエッチングもしくはCPM法を用いて除去することにより、図118に示すような構造を得る。
また、従来提案されている配線の構造のもう1つの例としては、図121に示すようなものが挙げられる。図121を参照して、従来のもう1つの提案された配線は、半導体基板1001の主表面上にシリコン窒化膜1002を形成する。シリコン窒化膜1002上にはノンドープトシリコン酸化膜1143が形成されている。ノンドープトシリコン酸化膜1143とシリコン窒化膜1002との一部を除去することにより、開口部1003が形成されている。開口部1003の内部には、ポリシリコンからなる配線1015が形成されている。配線1015の表面には粒状結晶1016が形成されている。このように、配線1015の表面に粒状結晶1016が形成されているので、配線1015の抵抗を下げることができる。
図122〜124は、図121に示した従来の提案されているもう1つの配線の製造工程を説明するための断面図である。以下、図122〜124を参照して、従来の提案されているもう1つの配線の製造工程を説明する。
半導体基板1001(図122参照)の主表面上にシリコン窒化膜1002(図122参照)を形成する。シリコン窒化膜1002上にノンドープトシリコン酸化膜1143(図122参照)を形成する。ノンドープトシリコン酸化膜1143上にレジストパターン(図示せず)を形成した後、このレジストパターンをマスクとして、ノンドープトシリコン酸化膜1143とシリコン窒化膜1002との一部をエッチングにより除去することにより、開口部1003(図122参照)を形成する。その後、レジストパターンを除去する。このようにして、図122に示すような構造を得る。
次に、図123に示すように、開口部1003の内部とノンドープトシリコン酸化膜1143上とにポリシリコンからなる導電体膜1014を形成する。
次に、ノンドープトシリコン酸化膜1143上に位置する導電体膜1014の一部をエッチングにより除去することにより、図124に示すような構造を得る。この後、配線1015の表面に、本発明の実施の形態1の変形例で用いた工程と同様の工程により粒状結晶1016(図121参照)を形成する。このようにして、図121に示すような構造を得る。
このように、従来も低抵抗な配線が提案されてはいるが、半導体装置の微細化が進み、従来の提案されている配線においても配線抵抗の上昇によるアクセスの遅延などデバイス特性の劣化が問題となってきている。このため、配線のさらなる低抵抗化および低容量化が求められている。そして、このような要求を満たす配線を得る目的で、本発明においてキャパシタ下部電極の形状に適用された構造を応用することができる。以下に、このような考えに基づいた本発明の実施の形態8によるDRAMにおける配線の変形例を説明する。
図92は、本発明の実施の形態8によるDRAMの配線の第1の変形例を示した断面図である。図92を参照して、本発明の実施の形態8によるDRAMの配線の第1の変形例は、半導体基板1の主表面上にシリコン窒化膜2を形成している。シリコン窒化膜2上にノンドープトシリコン酸化膜143が形成されている。ノンドープトシリコン酸化膜143とシリコン窒化膜2とに部分的に埋込まれた状態になるように、ポリシリコンからなる配線5が形成されている。配線5の内側表面と外側側面とには粒状結晶9が形成されている。このように、配線5をノンドープトシリコン酸化膜143の上部表面より上に延びるように形成するので、配線5の占有面積を小さくしても、配線5の断面積を大きくすることができる。これにより、配線5の抵抗を低減することができる。また、配線5の表面に粒状結晶9を形成しているので、より低抵抗な配線を得ることができる。
図93〜96は、図92に示した本発明の実施の形態8によるDRAMの配線の第1の変形例の製造工程を説明するための断面図である。以下、図93〜96を参照して、本発明の実施の形態8によるDRAMの配線の第1の変形例の製造工程を説明する。
まず、半導体基板1(図93参照)の主表面上にシリコン窒化膜2(図93参照)を形成する。シリコン窒化膜2上にノンドープトシリコン酸化膜143(図93参照)を形成する。ノンドープトシリコン酸化膜143上にボロンドープトシリコン酸化膜6(図93参照)を形成する。ボロンドープトシリコン酸化膜6上にレジストパターン(図示せず)を形成した後、このレジストパターンをマスクとして、ボロンドープトシリコン酸化膜6とノンドープトシリコン酸化膜143とシリコン窒化膜2との一部を異方性エッチングにより除去する。これにより、開口部3(図93参照)を形成する。その後、レジストパターンを除去することにより、図93に示すような構造を得る。
次に、図94に示すように、ボロンドープトシリコン酸化膜6上と開口部3の内部とにポリシリコン膜4を形成する。
次に、ボロンドープトシリコン酸化膜6上に位置するポリシリコン膜4をエッチングもしくはCMP法により除去することにより、図95に示すような構造を得る。
次に、ボロンドープトシリコン酸化膜6をエッチングにより除去することにより、図96に示すような構造を得る。
その後、本発明の実施の形態1の変形例において用いた工程を応用して、配線5の表面に粒状結晶9(図92参照)を形成することにより、図92に示すような構造を得る。
図97〜100は、図92に示した本発明の実施の形態8によるDRAMの配線の第1の変形例のプロセスの変形例を説明するための断面図である。以下、図97〜100を参照して、本発明の実施の形態8によるDRAMの配線の第1の変形例の製造工程の変形例を説明する。
半導体基板1(図97参照)上にシリコン窒化膜2(図97参照)を形成する。シリコン窒化膜2上にノンドープトシリコン酸化膜143(図97参照)を形成する。ノンドープトシリコン酸化膜143上にレジストパターン(図示せず)を形成した後、このレジストパターンをマスクとして、ノンドープトシリコン酸化膜143とシリコン窒化膜2との一部を異方性エッチングにより除去する。これにより、開口部3(図97参照)を形成する。このようにして、図97に示すような構造を得る。
次に、ノンドープトシリコン酸化膜143上と開口部3の内部とにポリシリコン膜4(図98参照)を形成する。このようにして、図98に示すような構造を得る。
次に、ノンドープトシリコン酸化膜143上に位置するポリシリコン膜4をエッチングもしくはCMP法により除去することにより、図99に示すような構造を得る。ここで開口部3の内部には配線5が形成されている。
次に、図100に示すように、HF水溶液によるウェットエッチングによって、ノンドープトシリコン酸化膜143の上部の一部を除去する。このとき、HF水溶液への浸漬時間を変えることにより、ノンドープトシリコン酸化膜143が除去される量を制御することができる。
その後、配線5の表面に粒状結晶9を形成することにより、図92に示すような構造を得る。
図101は、本発明の実施の形態8によるDRAMの配線の第2の変形例を示した断面図である。図101を参照して、本発明の実施の形態8によるDRAMの配線の第2の変形例は、半導体基板1の主表面上にシリコン窒化膜2が形成されている。シリコン窒化膜2上にはノンドープトシリコン酸化膜143が形成されている。ノンドープトシリコン酸化膜143とシリコン窒化膜2とに部分的に埋込まれた状態になるように、ポリシリコンからなる配線15が形成されている。ポリシリコンからなる配線15の側面には、サイドウォール23が形成されている。このように、配線15がポリシリコンからなるサイドウォール23を備えるので、配線の断面積を大きくすることができる。このため、配線をより低抵抗にすることができる。
図102〜104は、図101に示した本発明の実施の形態8によるDRAMの配線の第2の変形例の製造工程を説明するための断面図である。以下、図102〜104を参照して、本発明の実施の形態8によるDRAMの配線の第2の変形例の製造工程を説明する。
まず、図93に示した本発明の実施の形態8によるDRAMの配線の第1の変形例の製造工程を実施した後、ボロンドープトシリコン酸化膜6(図102参照)上と開口部3(図93参照)の内部とにポリシリコン膜(図示せず)を形成する。その後、ボロンドープトシリコン酸化膜6上に位置するポリシリコン膜を除去することにより、図102に示すような配線15を形成する。
次に、ボロンドープトシリコン酸化膜6をエッチングにより除去することにより、図103に示すような構造を得る。これにより、配線15の側面の一部25を露出させることができる。
次に、図104に示すように、全体を覆うようにポリシリコン膜24を形成する。
その後、ポリシリコン膜24の一部を異方性エッチングにより除去することにより、図101に示すような構造を得る。
図105は、本発明の実施の形態8によるDRAMの配線の第3の変形例を示した断面図である。図105を参照して、本発明の実施の形態8によるDRAMの配線の第3の変形例は、基本的には図101に示した本発明の実施の形態8によるDRAMの第2の変形例と同様の構造を備える。ただし、この図105に示した第3の変形例では、配線304がアモルファスシリコンにより構成されている。また、サイドウォール23もアモルファスシリコンにより構成されており、配線304とサイドウォール23との表面には粒状結晶26が形成されている。このように、配線304とサイドウォール23との表面に粒状結晶を備えるので、より配線の低抵抗化を図ることができる。
また、この本発明の実施の形態8によるDRAMの配線の第3の変形例の製造工程としては、図102〜104に示した製造工程を実施した後、本発明の実施の形態1の変形例において実施した粒状結晶の形成工程を実施することにより、図105に示すような構造を得ることができる。
図106は、本発明の実施の形態8によるDRAMの配線の第4の変形例を示した断面図である。図106を参照して、本発明の実施の形態8によるDRAMの配線の第4の変形例は、基本的には図105に示した第3の変形例と同様の構造を備える。ただし、図106に示した第4の変形例では、配線15がポリシリコンにより構成されており、アモルファスシリコンからなるサイドウォール23の表面に粒状結晶26が形成されている。また、配線15の上部表面には、粒状結晶26より小さい粒状結晶35が形成されている。このように構成することで、本発明の実施の形態8によるDRAMの配線の第3の変形例と同様の効果が得られる。
図107は、本発明の実施の形態8によるDRAMの配線の第5の変形例を示した断面図である。図107を参照して、本発明の実施の形態8によるDRAMの配線の第5の変形例は、半導体基板1の主表面上にシリコン窒化膜2が形成されている。シリコン窒化膜2上にはノンドープトシリコン酸化膜143が形成されている。ノンドープトシリコン酸化膜143とシリコン窒化膜2とに埋込まれた状態になるように、ポリシリコンからなる配線30が形成されている。配線30とノンドープトシリコン酸化膜143およびシリコン窒化膜2との間には、空隙33が形成されている。そして、全体を覆うように、シリコン酸化膜32が形成されている。このように、配線30の側面に空隙33を備えるので、配線30における寄生容量を低減することができる。これにより、寄生容量があることによる半導体素子のアクセス時間の遅延を防止でき、デバイスの電気的特性の劣化を防止することができる。
図108〜112は、図107に示した本発明の実施の形態8によるDRAMの配線の第5の変形例の製造工程を説明するための断面図である。以下、図108〜112を参照して、本発明の実施の形態8によるDRAMの配線の第5の変形例の製造工程を説明する。
まず、半導体基板1(図108参照)の主表面上にシリコン窒化膜2(図108参照)を形成する。シリコン窒化膜2上にノンドープトシリコン酸化膜143(図108参照)を形成する。ノンドープトシリコン酸化膜143上にレジストパターン(図示せず)を形成した後、このレジストパターンをマスクとして、ノンドープトシリコン酸化膜143とシリコン窒化膜2との一部をエッチングにより除去することにより、開口部3(図108参照)を形成する。このようにして、図108に示すような構造を得る。
次に、ノンドープトシリコン酸化膜143上と開口部3の内部とにシリコン窒化膜などの絶縁膜27(図109参照)を形成する。このようにして、図109に示すような構造を得る。
次に、異方性エッチングを用いて、絶縁膜27の一部を除去することにより、開口部3の内部にサイドウォール28(図110参照)を形成する。そして、図110に示すように、ノンドープトシリコン酸化膜143上と開口部3の内部とにポリシリコン膜29を形成する。
次に、ノンドープトシリコン酸化膜143上に位置するポリシリコン膜29の一部を異方性エッチングあるいはCMP法を用いて除去することにより、図111に示すような構造を得る。
次に、図112に示すように、サイドウォール28(図111参照)をエッチングにより選択的に除去する。これにより、配線30の側面に空隙33を形成する。
その後、全体を覆うようにカバレッジの悪いシリコン酸化膜32(図107参照)を形成することにより、図107に示すような構造を得る。
図113は、本発明の実施の形態8によるDRAMの配線の第6の変形例を示した断面図である。図113を参照して、本発明の実施の形態8によるDRAMの配線の第6の変形例は、基本的には図107に示した本発明の実施の形態8によるDRAMの配線の第5の変形例と同様の構造を備える。但し、この図113に示した第6の変形例では、空隙33の下にサイドウォール28の一部が残存した状態となっている。このように構成しても、図107に示した本発明の実施の形態8によるDRAMの配線の第5の変形例と同様の効果が得られる。
また、この図113に示した本発明の実施の形態8によるDRAMの配線の第6の変形例の製造工程は、基本的には図108〜112に示した本発明の実施の形態8によるDRAMの配線の第5の変形例の製造工程と同様である。但し、図112に示した工程において、配線30の側面にあるサイドウォール28をすべて除去するのではなく、一部を残存させるようにしている。
なお、この配線の第1〜第6の変形例は、本発明の実施の形態1〜7にも応用することができる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。