JP2009259351A - 不揮発性記憶装置および不揮発性記憶装置の制御方法 - Google Patents

不揮発性記憶装置および不揮発性記憶装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】リーク電流が存在するメモリセルから正確にデータを読み出すことができる不揮発性記憶装置および不揮発性記憶装置の制御方法を提供すること。
【解決手段】NOR型フラッシュメモリ1は、電気的にデータの書き換えが可能な複数の不揮発性のメモリセルMC1ないしMC4が接続されたビット線BLと、ビット線BLに対応して備えられる電圧検出型センスアンプVSAと、ビット線BLと電圧検出型センスアンプVSAとの接続経路間に備えられる選択トランジスタSQとを備える。選択トランジスタSQは、メモリセルMC1ないしMC4からデータを読み出す際にパルス時間Tの間導通状態とされ、パルス時間Tの経過後に非導通状態とされる。電圧検出型センスアンプVSAは、選択トランジスタSQが非導通状態とされた後にセンス動作を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は不揮発性記憶装置および不揮発性記憶装置の制御方法に関し、特に、リーク電流が存在するメモリセルから正確にデータを読み出すことができる不揮発性記憶装置および不揮発性記憶装置の制御方法に関するものである。
従来、リーク電流が存在するメモリセルからのデータ読み出しを行うためには、電流検出型のセンスアンプが用いられる。なお、リーク電流が存在するメモリセルの例としては、NOR型フラッシュメモリのセルが挙げられる。
尚、上記の関連技術として特許文献1ないし3が開示されている。
特開平10−241386号公報 特開平7−147087号公報 特開2006−302465号公報
しかし電流検出型センスアンプは、回路面積が大きく、また消費電流が大きい。よって多数のセンスアンプを配置することができないため、問題である。
本発明は前記背景技術に鑑みなされたものであり、リーク電流が存在するメモリセルから正確にデータを読み出すことができる不揮発性記憶装置および不揮発性記憶装置の制御方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するためになされた本発明に係る不揮発性記憶装置は、電気的にデータの書き換えが可能な複数の不揮発性のメモリセルが接続されたビット線と、ビット線に対応して備えられる電圧検出型センスアンプと、ビット線と電圧検出型センスアンプとの接続経路間に備えられる選択トランジスタとを備え、選択トランジスタは、メモリセルからデータを読み出す際に所定時間の間導通状態とされ、所定時間の経過後に非導通状態とされ、電圧検出型センスアンプは、選択トランジスタが非導通状態とされた後にセンス動作を行うことを特徴とする。
メモリセルからデータを読み出す際には、選択トランジスタが所定時間の間導通状態とされ、ビット線と電圧検出型センスアンプとが電気的に接続される。そして電圧検出型センスアンプ、ビット線、メモリセルを含む電流経路をセル電流が流れる。ここでセル電流の値は、メモリセルに記憶されたデータに応じた値とされる。そしてビット線の電圧および電圧検出型センスアンプの入力端子の電圧は、セル電流の値およびセル電流の流れる時間に応じて変化する。
所定時間が経過すると、選択トランジスタは非導通状態とされ、ビット線と電圧検出型センスアンプとは切り離される。よって所定時間の経過後は、電圧検出型センスアンプの入力端子の電圧は、セル電流によって影響を受けない。電圧検出型センスアンプは、選択トランジスタが非導通状態とされた後に、電圧検出型センスアンプの入力端子の電圧値に基づいてセンス動作を行う。ここで電圧検出型センスアンプの入力端子の電圧値は、セル電流の値と所定時間の値とに応じて定まる値とされる。
これにより、選択トランジスタを所定時間の間導通状態とすることにより、電圧検出型センスアンプの入力端子の電圧を、メモリセルに記憶されたデータに応じた電圧とすることができる。そして所定時間の経過後には、選択トランジスタを非導通状態とすることで、電圧検出型センスアンプの入力端子の電圧がセル電流によって影響を受けることを防止することができる。よって、セル電流の影響を受けずに、電圧検出型センスアンプを用いてで正確にデータをセンスすることが可能となる。
また本発明に係る不揮発性記憶装置の制御方法は、電気的にデータの書き換えが可能な複数の不揮発性のメモリセルが接続されたビット線と、ビット線に対応して備えられる電圧検出型センスアンプとを備える不揮発性記憶装置の制御方法において、ビット線と電圧検出型センスアンプとを所定時間の間電気的に接続するステップと、所定時間の経過後に電圧検出型センスアンプによってセンス動作を行うステップとを備えることを特徴とする。
ビット線と電圧検出型センスアンプとを所定時間の間電気的に接続するステップにより、電圧検出型センスアンプの入力端子の電圧は、メモリセルに記憶されたデータに応じた値とされる。そして所定時間が経過すると、ビット線と電圧検出型センスアンプとは切り離される。所定時間の経過後に電圧検出型センスアンプによってセンス動作を行うステップにより、メモリセル電流によって影響を受けずに、データを読み出すことができる。
これにより、電圧検出型センスアンプを用いてで正確にデータをセンスすることが可能となる。
本発明によれば、リーク電流が存在するメモリセルから正確にデータを読み出すことができる不揮発性記憶装置および不揮発性記憶装置の制御方法を提供することができる。
本発明の第1実施形態を図1ないし図4を用いて説明する。図1および図2を用いて、第1実施形態に係るMirror Bit(登録商標)のNOR型フラッシュメモリ1を説明する。図1に回路図、図2にその動作波形図を示す。図1に、NOR型フラッシュメモリ1の一部拡大図を示す。メモリセルアレイCAには、ワード線WL1ないしWL4と、ビット線BLとが直交するように配置されている。ビット線BLとワード線WL1ないしWL4との交点の各々には、メモリセルMC1ないしMC4が配置されている。メモリセルMC1ないしMC4のコントロールゲートはワード線WL1ないしWL4に各々接続される。また、メモリセルMC1ないしMC4のドレイン端子はビット線BLに接続される。
またビット線BLにはプリチャージ回路PC1が接続される。プリチャージ回路PC1はトランジスタQ11を備える。トランジスタQ11のソース端子には電源電圧VCCが入力され、ゲート端子にはリセット信号PREが入力される。またトランジスタQ11のドレイン端子は、ビット線BLに接続される。
ビット線BLに対応して電圧検出型センスアンプVSAが備えられる。電圧検出型センスアンプVSAの入力端子SBLは、選択トランジスタSQを介してビット線BLに接続される。選択トランジスタSQのゲート端子には選択信号線SLが接続され、選択信号SSが入力される。なお選択トランジスタSQは、ビット線BLと入力端子SBLとの間のリーク電流を極力少なくするために、十分にサイズの大きいトランジスタを使用することが好ましい。
電圧検出型センスアンプVSAには、入力端子SBLの入力端子電圧VSBLおよびセンスアンプ基準電圧SREFが入力される。また電圧検出型センスアンプVSAには、トランジスタQ2を介して電源電圧VCCが入力され、トランジスタQ3を介して接地電圧VSSが入力される。トランジスタQ2のゲートにはセンスアンプ駆動信号PSAが入力され、トランジスタQ3のゲートにはセンスアンプ駆動信号NSAが入力される。
なお、センスアンプ基準電圧SREFは、ビット線BLと同様にして、選択トランジスタSQを介して電圧検出型センスアンプVSAに入力される形態としてもよいことは言うまでもない。また、電圧検出型センスアンプVSAの内部回路については、一般的なクロスカップル型センスアンプの回路でよいため、ここでは詳細な説明は省略する。
入力端子SBLにはプリチャージ回路PC2が接続される。プリチャージ回路PC2はトランジスタQ12を備える。トランジスタQ12のソース端子には電源電圧VCCが入力され、ゲート端子にはリセット信号PREが入力される。またトランジスタQ12のドレイン端子は、入力端子SBLに接続される。また、入力端子SBLには、等価回路的に、寄生容量CC1が存在する。
なおメモリセルアレイCAはメモリセルアレイの一部拡大図である。よってビット線BL、ワード線WL1ないしWL4、メモリセルMC1ないしMC4の数はこの数に限られないことは言うまでもない。
図2の動作波形図を参照して、NOR型フラッシュメモリ1の動作を説明する。例として、データ1が保持され、イレース状態(メモリセルトランジスタのしきい値電圧が低い状態)とされているメモリセルMC3から、データを読み出す場合を説明する。まずプリチャージ時間にリセット信号PREをローレベルにして、ビット線BLと入力端子SBLの電圧を電源電圧VCCにリセットしておく。時刻t1において、リセット信号PREをハイレベルにすることで、プリチャージ回路PC1のトランジスタQ11およびプリチャージ回路PC2のトランジスタQ12が非導通状態とされ、アクティブ時間に移行する。
時刻t2において、NOR型フラッシュメモリ1の外部から入力されたロウアドレスに応じてワード線WL3が選択され、ワード線WL3にハイレベルの電圧が印加される。また時刻t2とほぼ同時期である時刻t3において、選択信号SSがハイレベルにされることで、選択トランジスタSQが導通状態となり、ビット線BLと電圧検出型センスアンプVSAの入力端子SBLとが電気的に接続される。
メモリセルMC3はイレース状態であるため、メモリセルMC3はオン状態となる。すると、入力端子SBLから、選択トランジスタSQ、ビット線BL、メモリセルMC3を介して接地電圧VSSへ至る電流経路CP1が形成され、セル電流I1が流れるため、ビット線電圧VBLおよび入力端子電圧VSBLは除々に低下する。
時刻t3からパルス時間Tが経過した時刻t4において、選択信号SSはローレベルにされ、ビット線BLと入力端子SBLとは切り離される。よって時刻t4以降は、入力端子電圧VSBLの電圧は、セル電流I1によって影響を受けない。
ここでパルス時間Tの間における、入力端子電圧VSBLの低下量は、寄生容量CC1の放電電荷量DQによって決まる。放電電荷量DQは、下式(1)で求められる。
DQ=I1×T …式(1)
時刻t5においてセンスアンプ駆動信号NSAをハイに、PSAをローにすることで、電圧検出型センスアンプVSAが活性状態とされる。電圧検出型センスアンプVSAは、入力端子電圧VSBLとセンスアンプ基準電圧SREFとを比較することによって、メモリセルMC3に保持されたデータ1をセンスし増幅する。
第1実施形態に係るNOR型フラッシュメモリ1の効果を説明する。まず効果を説明するための比較対象として、電流検出型センスアンプの動作を説明する。例として、図3に示すNOR型フラッシュメモリ2を用いて説明する。NOR型フラッシュメモリ2は、電流検出型センスアンプCSAを備えるメモリである。電流検出型センスアンプCSAは、ビット線BLの8本当たりに1個の割合で備えられる。これは後述するように、電流検出型センスアンプCSAの回路面積が大きいこと、そして消費電流が大きいことに起因する。電流検出型センスアンプCSAはセレクタ回路SCを介して複数のビット線BLに接続される。セレクタ回路SCは、不図示のコラムデコーダの出力を受けて、どのビット線BLを電流検出型センスアンプCSAに接続するかを決める回路である。なおNOR型フラッシュメモリ2のその他の構成は、図1に係るNOR型フラッシュメモリ1と同様であるため、ここでは詳細な説明は省略する。
図4に電流検出型センスアンプCSAの回路図を示す。電流検出型センスアンプCSAは、カスケード回路11と差動アンプ12とを備える。カスケード回路11は、トランジスタQ21と抵抗素子R1とを備える。トランジスタQ21のソース端子は電源電圧VCCに接続され、ゲート端子は差動アンプ12の出力端子に接続され、ドレイン端子は抵抗素子R1の一端に接続される。また抵抗素子R1の他端はビット線BLに接続される。抵抗素子R1の一端からは、データ電圧DATABが出力される。
差動アンプ12は、トランジスタQ22ないしQ26を備える。トランジスタQ24およびQ25は入力トランジスタである。トランジスタQ24のゲートにはデータ電圧DATABが入力され、トランジスタQ25のゲートにはリファレンス電圧CASREFが入力される。ここでリファレンス電圧CASREFは、不図示のカスケード回路において、基準電流を電圧に変換することで得られる。トランジスタQ26のゲートには、差動アンプ12を活性化させるバイアス電圧CASBIASが入力される。カスケード回路11とトランジスタQ24のゲートとの間には、寄生容量CC2が存在する。なお、差動アンプ12のその他の構成については一般的であるため、ここでは詳細な説明は省略する。
電流検出型センスアンプCSAの動作を説明する。カスケード回路11で電流−電圧変換が行われ、メモリセルMCに流れるセル電流I2からデータ電圧DATABが得られ、差動アンプ12に入力される。差動アンプ12では、データ電圧DATABとリファレンス電圧CASREFとの差分が増幅されることで、メモリセルMCに保持されるデータが読み出される。
電流検出型センスアンプCSAの利点を説明する。電流検出型センスアンプCSAでは、セル電流I2と基準電流との電流差をセンスする。よってリーク電流が存在するメモリセルからのデータ読み出しや、セル電流の大小でデータを出力するメモリセルからのデータ読み出しを行う場合にも、正確にデータを読み出すことができる。一方、電圧検出型センスアンプでは、ビット線に読み出した電圧をセンスする。よってリーク電流が存在するとビット線電圧が変化してしまうため、リーク電流が存在するメモリセル等からは正確にデータを読み出すことができない。従って、リーク電流等のあるメモリでは、電流検出型のセンスアンプを使うのが一般的である。
しかし電流検出型センスアンプCSAの欠点として、第1に、必要なトランジスタ数が多い(トランジスタQ21ないしQ26)ため、回路面積が大きいことが挙げられる。よってセンスアンプを多数配置することが困難とされる。また第2に、センス動作の速度を上げるために、消費電流が多いことが挙げられる。よって同時に動作できるアンプ数が少なくなる。以上から、ビット線ごとに電流検出型センスアンプCSAを配置することはできない。
なおここで、リーク電流が存在するメモリセルとは、例えば、NOR型フラッシュメモリのセルが挙げられる。NOR型フラッシュメモリでは、ビット線に繋がる隣りのセルの電流が流れ込むため、リーク電流が存在する。またセル電流の大小でデータを出力するメモリセルとは、例えば、抵抗変化型メモリのセルや、相変化型メモリのセルが挙げられる。よって本発明は、ほぼ全ての不揮発性メモリに適用することができることが分かる。
一方、第1実施形態に係るNOR型フラッシュメモリ1(図1)では、選択トランジスタSQをパルス時間Tの間導通状態とすることで、セル電流I1の電流値に応じた電圧を発生させて、発生させた電圧を電圧検出型センスアンプVSAに転送することができる。よってセル電流I1の影響を受けずに電圧検出型センスアンプVSAでデータをセンスすることができる。これにより、リーク電流が存在するメモリセルからのデータ読み出しや、セル電流の大小でデータを出力するメモリセルからのデータ読み出しを行う場合にも、正確にデータを読み出すことができる。
また電圧検出型センスアンプVSAは、電流検出型センスアンプに比して回路面積も小さく、しかも消費電流も少ない。よって、ビット線BLの本数と同じ、例えば2048回路を配置し、同時に2048個の情報(1ページ分)をセンスする事が可能となる。
本発明の第2実施形態に係るNOR型フラッシュメモリ1aを、図5を用いて説明する。図5にNOR型フラッシュメモリ1aの回路図を示す。NOR型フラッシュメモリ1aは、リアルメモリセルアレイRCAおよびダミーメモリセルアレイDCAを備える。リアルメモリセルアレイRCAには、リアルビット線RBL1およびRBL2が備えられる。またダミーメモリセルアレイDCAには、ダミービット線DBLが備えられる。ダミービット線DBLの構造は、リアルビット線RBL1およびRBL2の構造と同一とされる。またリアルビット線RBL1およびRBL2は、ダミービット線DBLとロウデコーダRDとの間に配置される。
リアルビット線RBL1には、リアルメモリセルRMC11ないしRMC14、プリチャージ回路RPC1が接続される。またリアルビット線RBL2には、リアルメモリセルRMC21ないしRMC24、プリチャージ回路RPC2が接続される。またダミービット線DBLには、ダミーメモリセルDMC1ないしDMC4、プリチャージ回路DPCが接続される。ダミーメモリセルDMC1ないしDMC4の構造は、リアルメモリセルの構造と同一とされる。またダミーメモリセルDMC1ないしDMC4は、データ1が保持され、イレース状態(メモリセルトランジスタのしきい値電圧が低い状態)とされる。
ロウデコーダRDからはワード線WL1ないしWL4が引き出される。ワード線WL1は、リアルメモリセルRMC11、RMC21およびダミーメモリセルDMC1のコントロールゲートに共通に接続される。なおワード線WL2ないしWL4の構造は、ワード線WL1と同様であるため、ここでは詳細な説明は省略する。
リアルビット線RBL1は、選択トランジスタSQ1を介して電圧検出型センスアンプVSA1の入力端子SBL1に接続される。またリアルビット線RBL2は、選択トランジスタSQ2を介して電圧検出型センスアンプVSA2の入力端子SBL2に接続される。またダミービット線DBLは、ダミー選択トランジスタDSQを介してパルス期間設定部PSの入力端子DSBLに接続される。
パルス期間設定部PSは、電圧比較回路31およびインバータ32を備える。電圧比較回路31の第1の入力トランジスタQ41のゲート端子には、ダミー選択トランジスタDSQが接続される。また第2の入力トランジスタQ42のゲート端子には、基準電圧VREFが入力される。基準電圧VREFの値は各種の値を使用することができる。本実施形態では、例として、基準電圧VREFの値をセンスアンプ基準電圧SREFよりも低い値に設定する場合を説明する。電圧比較回路31から出力された出力電圧VO1はインバータ32に入力される。インバータ32から出力される出力電圧VO2はドライバ回路DRに入力される。
ドライバ回路DRは、選択信号SSを発生させる回路であり、ロウデコーダRDに隣接して配置される。ドライバ回路DRは、デコーダ33とインバータ34を備える。インバータ34の入力端子には、デコーダ33の出力端子が接続される。またインバータ34のPMOSトランジスタQ31のソース端子には出力電圧VO2が入力され、NMOSトランジスタQ32のソース端子には接地電圧VSSが入力される。インバータ34の出力端子からは選択信号線SLが引き出される。選択信号線SLは、選択トランジスタSQ1、SQ2およびダミー選択トランジスタDSQのゲート端子に共通に接続される。また選択信号線SLの構造は、ワード線WL1ないしWL4の構造と同一とされる。
ここで、ドライバ回路DRをロウデコーダRDに隣接して配置すること、また、選択信号線SLの構造をワード線の構造と同一にすることによって、選択信号SSの波形の立ち上がり形状を、ワード線電圧の波形の立ち上がり形状に近づけることができる。
なお、メモリセルアレイをセグメントに分け、選択信号SSのドライバ回路DRを各セグメントに配置しても良い。これにより、ワード線WLおよび選択信号線SLの負荷を小さくすることができ、信号遅延量を小さくすることができる。
NOR型フラッシュメモリ1aの動作を説明する。例として、データ1(イレース状態)が保持されたリアルメモリセルRMC13およびRMC23から、データを読み出す場合を説明する。まずプリチャージ回路RPC1、RPC2およびDPCによってプリチャージが行われ、入力端子SBL1、SBL2およびDSBLの電圧が電源電圧VCCにリセットされる。すると入力端子DSBLの電圧は基準電圧VREFよりも高くされるため、電圧比較回路31の出力電圧VO1はローレベルとされ、インバータ32の出力電圧VO2はハイレベルとされる。
次にロウデコーダRDにロウアドレスが入力されてワード線WL3が選択され、ワード線WL3にハイレベルの電圧が印加される。また同時期に、デコーダ33によって選択が行われ、デコーダ33からローレベルの信号が出力されることに応じて、トランジスタQ31が導通し、選択信号SSがハイレベルにされる。よってパルス時間Tが開始される。そして選択トランジスタSQ1、SQ2およびダミー選択トランジスタDSQが導通する。
リアルメモリセルRMC13およびRMC23、ダミーメモリセルDMC3はイレース状態であるため、セル電流が流れる。ここでダミーメモリセルDMCはリアルメモリセルRMCと同じ構造とされているため、リアルメモリセルRMC13およびRMC23に流れるセル電流と、ダミーメモリセルDMC3に流れるセル電流とは等しい。よって入力端子DSBLの電圧の低下傾きは、入力端子SBL1およびSBL2の電圧の低下傾きと同じとなるため、入力端子DSBLの電圧をモニタすれば入力端子SBL1およびSBL2の電圧を知ることができる。また入力端子DSBLの電圧の低下傾きは、セル電流が大きいほど大きくなる。
入力端子DSBLの電圧が基準電圧VREF以下になると、電圧比較回路31の出力電圧VO1はハイレベルに反転し、インバータ32の出力電圧VO2はローレベルに反転する。これにより、インバータ34から出力される選択信号SSはハイレベルからローレベルに反転するため、選択トランジスタSQ1、SQ2およびダミー選択トランジスタDSQが非導通状態とされる。よってパルス時間Tが終了する。
第2実施形態に係るNOR型フラッシュメモリ1aの効果を説明する。パルス期間設定部PSは、放電後の入力端子DSBLの電圧が基準電圧VREFとなるように、パルス時間Tを決定する。すると基準電圧VREFの値はセンスアンプ基準電圧SREFよりも低い値に設定されているため、放電後の入力端子DSBLの電圧は必ずセンスアンプ基準電圧SREFよりも低くされる。よって、正確にデータ1を読み出すことができる。これにより、環境温度の変化やリーク電流の発生などによりセル電流が変化した場合においても、放電後の入力端子DSBLの電圧を一定値に維持することが可能となるため、電圧検出型センスアンプでより正確にデータ検出を行うことが可能となる。
また選択信号線SLは大きな負荷を有しており、CR時定数が大きいため、ドライバ回路DRから出力される選択信号SSには遅延が発生する。そして、ダミービット線DBLとロウデコーダRDとの間にリアルビット線RBLを配置することで、ダミービット線DBLをドライバ回路DRから最も遠い所に配置している。よって選択信号SSのタイミングマージンが最も厳しいのは、ダミービット線DBLである。そしてパルス期間設定部PSは、ダミービット線DBLに接続される入力端子DSBLの放電後の電圧が基準電圧VREFとなるように、パルス時間Tを決定する。これにより、パルス期間設定部PSにおいて、選択信号SSの信号遅延を考慮してパルス時間Tを決定することができるため、電圧検出型センスアンプにおいてより正確にデータをセンスすることが可能となる。
また、ダミーメモリセルDMCはリアルメモリセルRMCと同じワード線に接続されているために、メモリセルの劣化も等しくされる。これにより、メモリセルの劣化も考慮してパルス時間Tを決定することができる。
以上より、リーク電流が存在するメモリセや、セル電流の大小でデータを出力するメモリセルにおいても、電圧検出型センスアンプを用いて安定かつ正確にデータをセンスすることが可能となる。
本発明の第3実施形態に係るNOR型フラッシュメモリ1bを、図6ないし図8を用いて説明する。図6に、NOR型フラッシュメモリ1bのブロック図を示す。第3実施形態に係るNOR型フラッシュメモリ1bは、第2実施形態に係るNOR型フラッシュメモリ1aに加えて、ECC(Error Correcting Code)回路ECを備える。NOR型フラッシュメモリ1bでは、ビット線BLごとに電圧検出型センスアンプVSAが備えられる。そして電圧検出型センスアンプVSAの各々から出力される読み出しデータが、ECC回路ECに入力される。なおその他の構成は、第2実施形態に係るNOR型フラッシュメモリ1aと同様であるため、ここでは詳細な説明は省略する。
NOR型フラッシュメモリ1bの作用を説明する。まず比較対象として、図3に示す電流検出型センスアンプを用いたNOR型フラッシュメモリ2にECC回路を付加する場合を説明する。NOR型フラッシュメモリ2は、回路サイズが大きく消費電流が大きい電流検出型センスアンプCSAを用いているため、ビット線BLごとに電流検出型センスアンプCSAを備えることができない。よって、セレクタ回路SCを用いることで、複数のビット線BLで1つの電流検出型センスアンプCSAを共用する構成とされている。
図7に、NOR型フラッシュメモリ2においてECC動作を行う場合の概念図を示す。時刻t21において、リードコマンドがNOR型フラッシュメモリ2に入力され、コマンドがデコードされる。時刻t22において、ロウアドレスがロウデコーダRDに入力され、ロウアドレスがデコードされる。時刻t23において、ロウデコーダRDによってロウアドレスに応じたワード線が選択され、選択ワード線が昇圧される。時刻t26において、コラムアドレスがコラムデコーダ(不図示)に入力され、コラムアドレスがデコードされる。そしてセレクタ回路SCは、コラムアドレスに応じて、電流検出型センスアンプCSAに接続するビット線BLを決定する。時刻t27において、電流検出型センスアンプCSAによってデータがセンスされる。時刻t28において、検出したデータを用いてECC動作が行われる。時刻t29において、検出データおよびECCデータがNOR型フラッシュメモリ2から出力される。
一方、第3実施形態に係るNOR型フラッシュメモリ1b(図6)においてECC動作を行う場合を説明する。NOR型フラッシュメモリ1bは、回路サイズが小さく消費電流が小さい電圧検出型センスアンプVSAを用いているため、ビット線BLごとに電圧検出型センスアンプVSAを備える構成とされる。
図8に、NOR型フラッシュメモリ1bにおいてECC動作を行う場合の概念図を示す。この場合、NOR型フラッシュメモリ1bの時刻t11からt13までの動作は、NOR型フラッシュメモリ2の時刻t21からt23までの動作と同じである。時刻t14において、電圧検出型センスアンプVSAの各々においてデータがセンスされる。時刻t15において、それぞれの電圧検出型センスアンプVSAから読み出されたデータを用いて、ECC回路ECにおいてECC動作が行われる。時刻t16において、コラムアドレスがコラムデコーダ(不図示)に入力され、コラムアドレスがデコードされる。時刻t17において、検出データおよびECCデータがNOR型フラッシュメモリ1bから出力される。
NOR型フラッシュメモリ1bの効果を説明する。図3に示すNOR型フラッシュメモリ2では、コラムアドレス入力後の時刻t28にならないとECC動作を行うことができない。これはセレクタ回路SCを用いているため、コラムアドレス入力後の時刻t27の時点にならないとデータをセンスできないためである。よって、時刻t23(ワード線の昇圧)から時刻t26(コラムアドレス入力)までの間に空き時間がある場合においても、当該空き時間にECC動作を行うことはできない。よってコラムアドレスアクセス時間CT1が長くなることから、コマンド入力からデータ出力までのページアクセス時間AT1も長くなる。
しかし、図8に示すNOR型フラッシュメモリ1bでは、ロウアドレス入力後の時刻t14の時点で情報をセンスできるため、時刻t15の時点でECC動作を行うことができる。これはビット線ごとにセンスアンプが備えられるため、コラムアドレスの入力により動作するセレクタ回路SCが不要なためである。よって時刻t23からコラムアドレスの入力の時刻t26までの間に空き時間がある場合に、当該空き時間においてECC動作を行うことができる。よってコラムアドレスアクセス時間CT2を短くすることができることから、ページアクセス時間AT2を短くすることができる。よってNOR型フラッシュメモリ1bのアクセススピードを上げることができる。
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは言うまでもない。第1ないし第3実施形態では、NOR型フラッシュメモリを例として本発明を説明したが、この形態に限られない。本発明はNAND型フラッシュメモリにも適用可能であることは言うまでもない。図9に本発明を適用したNAND型フラッシュメモリ3のブロック図を示す。NANDメモリセルではメモリセルが直列接続され、NANDストリングスNSが形成されている。またダミーメモリセルが直列接続され、ダミーNANDストリングスDNSが形成されている。NANDストリングスNSは、選択トランジスタSQを介して電圧検出型センスアンプVSAに接続される。またダミーNANDストリングスDNSは、ダミー選択トランジスタDSQを介してパルス期間設定部PSに接続される。なおNAND型フラッシュメモリ3のその他の構成は、図6に係るNOR型フラッシュメモリ1bと同様であるため、ここでは詳細な説明は省略する。
NAND型フラッシュメモリ3の効果を説明する。NAND型フラッシュメモリにおいても、将来的にシュリンクが進むと、ショートチャネル効果により、プログラム状態(メモリセルトランジスタのしきい値電圧が高い状態)のメモリセルにリーク電流が発生する。そしてこの場合においても、NAND型フラッシュメモリ3の回路構成を適用することにより、リーク電流が存在するメモリセルから正確にデータを読み出すことができる。
また本発明はMIM(metal-insulator-metal)型メモリにも適用可能であることは言うまでもない。図10に本発明を適用したMIM型メモリ4のブロック図を示す。電圧検出型センスアンプVSAには、MIM型メモリセルMMCに備えられるダイオードのカソード端子が、選択トランジスタSQを介して接続される。同様にしてパルス期間設定部PSには、ダミーMIM型メモリセルDMMCに備えられるダイオードのカソード端子が、ダミー選択トランジスタDSQを介して接続される。またワード線WLには、MIM型メモリセルMMCおよびダミーMIM型メモリセルDMMCに備えられるダイオードのアノード側端子が接続される。またダミービット線DBLは、パルス期間設定部PSに接続される。なおMIM型メモリ4のその他の構成は、図6に係るNOR型フラッシュメモリ1bと同様であるため、ここでは詳細な説明は省略する。
MIM型メモリ4の動作を説明する。ワード線WLをハイレベルにすると、ダイオードを介してビット線BLおよびダミービット線DBLに電流が流れ込む。パルス期間設定部PSにおいて、ダミービット線DBLに流れ込む電流に応じてパルス時間Tが決定される。電圧検出型センスアンプVSAは、パルス時間Tに応じて上昇したビット線BLの電圧をセンスする。これにより、MIM型メモリセルからのデータ読み出しを行う場合にも、正確にデータを読み出すことができる。
また第1実施形態に係るNOR型フラッシュメモリ1では、プリチャージ回路PC1およびPC2の両方を備えるとしたが、この形態に限られず、何れか一方を備える形態としてもよい。この場合、プリチャージ時間中に選択信号SSをハイレベルにすることにより、ビット線BLと入力端子SBLとを接続すればよい。これにより、1つのプリチャージ回路で、ビット線BLと入力端子SBLとをプリチャージすることが可能となる。
なお、パルス時間Tは所定時間の一例、電圧比較回路31は電圧比較器の一例、入力端子DSBLは第1入力端子の一例、基準電圧VREFは第1基準電圧の一例、センスアンプ基準電圧SREFは第2基準電圧の一例、電源電圧VCCは所定電圧のそれぞれ一例である。
NOR型フラッシュメモリ1の回路図 NOR型フラッシュメモリ1の動作波形図 NOR型フラッシュメモリ2の回路図 電流検出型センスアンプCSAの回路図 NOR型フラッシュメモリ1aの回路図 NOR型フラッシュメモリ1bの回路図 NOR型フラッシュメモリ2のECC動作の概念図 NOR型フラッシュメモリ1bのECC動作の概念図 NAND型フラッシュメモリ3の回路図 MIM型メモリ4の回路図
符号の説明
MC メモリセル
WL ワード線
BL ビット線
DBL ダミービット線
VSA 電圧検出型センスアンプ
CSA 電流検出型センスアンプ
SQ 選択トランジスタ
DSQ ダミー選択トランジスタ
T パルス時間
DSBL 入力端子
31 電圧比較回路
RD ロウデコーダ
VREF 基準電圧
SREF センスアンプ基準電圧

Claims (10)

  1. 電気的にデータの書き換えが可能な複数の不揮発性のメモリセルが接続されたビット線と、
    前記ビット線に対応して備えられる電圧検出型センスアンプと、
    前記ビット線と前記電圧検出型センスアンプとの接続経路間に備えられる選択トランジスタとを備え、
    前記選択トランジスタは、前記メモリセルから前記データを読み出す際に所定時間の間導通状態とされ、所定時間の経過後に非導通状態とされ、
    前記電圧検出型センスアンプは、前記選択トランジスタが非導通状態とされた後にセンス動作を行う
    ことを特徴とする不揮発性記憶装置。
  2. ダミーメモリセルが接続されたダミービット線と、
    前記ダミービット線が接続される第1入力端子と第1基準電圧が入力される第2入力端子とを備える電圧比較器と、
    前記ダミービット線と前記第1入力端子との接続経路間に備えられるダミー選択トランジスタとを備え、
    前記ダミー選択トランジスタは、前記選択トランジスタが導通状態とされると同時に導通状態とされ、
    前記電圧比較器は、前記第1入力端子の電圧が前記第1基準電圧を下回ることに応じて前記選択トランジスタを非導通状態とする
    ことを特徴とする請求項1に記載の不揮発性記憶装置。
  3. 前記メモリセルは記憶されている前記データに応じて該メモリセルを流れるセル電流の電流値が変化するセルであり、
    前記ダミーメモリセルは、該ダミーメモリセルのトランジスタのしきい値を最も低くする前記データが記憶される
    ことを特徴とする請求項2に記載の不揮発性記憶装置。
  4. 前記メモリセルおよび前記ダミーメモリセルに接続されるワード線が引き出されるロウデコーダを備え、
    前記ビット線は、前記ダミービット線と前記ロウデコーダとの間に配置される
    ことを特徴とする請求項2に記載の不揮発性記憶装置。
  5. 前記ビット線または前記電圧検出型センスアンプの少なくとも一方に備えられるプリチャージ回路を備え、
    前記プリチャージ回路は、前記メモリセルからデータを読み出す前に、前記ビット線および前記電圧検出型センスアンプを所定電圧とする
    ことを特徴とする請求項1に記載の不揮発性記憶装置。
  6. 前記プリチャージ回路は前記ビット線または前記電圧検出型センスアンプの何れか一方に備えられ、
    前記選択トランジスタ制御回路は、前記プリチャージ回路の動作期間中において前記選択トランジスタを導通状態にする
    ことを特徴とする請求項5に記載の不揮発性記憶装置。
  7. 前記電圧検出型センスアンプは、前記選択トランジスタから入力される電圧と第2基準電圧との差分を増幅する動作を行い、
    前記第1基準電圧の値は、前記第2基準電圧の値以下とされる
    ことを特徴とする請求項2に記載の不揮発性記憶装置。
  8. 前記選択トランジスタのサイズは前記メモリセルのトランジスタのサイズよりも大きくされる
    ことを特徴とする請求項1に記載の不揮発性記憶装置。
  9. 電気的にデータの書き換えが可能な複数の不揮発性のメモリセルが接続されたビット線と、
    前記ビット線に対応して備えられる電圧検出型センスアンプと
    を備える不揮発性記憶装置の制御方法において、
    前記ビット線と前記電圧検出型センスアンプとを所定時間の間電気的に接続するステップと、
    前記所定時間の経過後に前記電圧検出型センスアンプによってセンス動作を行うステップと
    を備えることを特徴とする不揮発性記憶装置の制御方法。
  10. 入力されるロウアドレスに応じて前記メモリセルを選択するステップと、
    選択された前記メモリセルに保持される前記データを前記ビット線ごとにセンスするステップと、
    コラムアドレスが入力される前に、センスした前記データを用いてECC動作を開始するステップと、
    を備えることを特徴とする請求項9に記載の不揮発性記憶装置の制御方法。
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