JP2009257781A - 電子機器監視装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】温度による電子機器の寿命へ悪影響を与える状況を判別することができる。
【解決手段】温度偏差積算値算出部12は、電子機器の温度偏差の積算値を、温度上昇分と温度下降分の2種類、算出する。状況判定・報知部13は、この2種類の温度偏差の積算値に基づいて状況判定し、必要に応じて報知する。状況判定内容は、例えば、「冷却不足状態」、「ヒートショック状態」、「過冷却状態」等である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、温度による電子機器の寿命へ悪影響を与える状況を判別する装置等に関する。
従来より、温度ストレスが電子機器の寿命に悪影響を与える(寿命を縮める)ことが知られている。例えば、任意の電子機器に対して規格で定められた常時運転時の温度T0よりも高い温度で運転し続けると、この電子機器の寿命が短くなること等が知られている。
上記電子機器の一例として計器盤を例にすると、従来は計器盤などが設置されている計器室の温度あるいは、計器盤内の温度を単純に測定し、温度の異常上昇時に警報を出していた。例えば、上記温度T0よりも高い温度(寿命に関して異常温度と考えられるような温度)を閾値として、測定温度がこの閾値を越えたら警報を出していた。つまり、瞬間的な温度上昇の監視しかできなかった。
ここで、特許文献1,2記載の従来技術が知られている。
特許文献1の発明は、コンピュータにおいて一定間隔毎に電気機器の寿命損失を計算し、その結果を自動的に積算して表示するものである。寿命損失は、電気機器の温度に応じて計算され、温度が高いほど寿命が短くなるものである。
また、特許文献2の発明は、温度センサと湿度センサの測定値と時間の関数の積算値を演算することで、温度と湿度と時間による電気回路の寿命を予測するものである。
特開平2−159574号公報 特開2002−174652号公報
ここで、電子機器の寿命を出来るだけ長くすることが要望される。上記の通り、従来技術では、計器盤内の温度が異常上昇した場合に警報を出す等することで、電気機器の寿命を短くするような状況(異常温度)がオペレータ等により改善されることが期待でき、これによって電気機器の寿命を出来るだけ長くするようにしていた。
しかしながら、計器盤内の温度が異常温度に達しないまでも、ある程度高い温度が継続する場合にも、電子機器の寿命が短くなってしまう。
また、例えば、温度が高いときと低いときとが繰返される場合、所謂“ヒートショック”の影響によって寿命が短くなることも考えられる。
また、上記のように温度が高いほど電気機器の寿命が短くなることから、上記計器室内の計器盤等の場合には空調設備によって計器室内の温度を下げることによって、計器盤の温度を低くするように出来るが、あまり低くすると、空調設備による電力消費が多大なものとなり、経済的には不適切なものとなる。
本発明の課題は、電子機器の温度の上昇・下降変化を長期にわたって監視し、温度による電子機器の寿命へ悪影響を与える状況を判別して報知等することができ、又は寿命に関しては問題なくても経済的に不適切なものとなる状況にあることを判別して報知等を行える電子機器監視装置等を提供することである。
本発明の電子機器監視装置は、対象の電子機器の温度の測定値を入力する入力手段と、該温度測定値と予め設定される基準温度とに基づいて、温度上昇分と温度下降分の2種類の温度偏差の積算値を算出する温度偏差積算値算出手段と、該2種類の温度偏差の積算値と予め設定される所定の閾値とに基づいて状況判定し、必要に応じて報知する状況判定・報知手段とを有する。
上記状況判定・報知手段による前記状況判定結果は、例えば、「冷却不足状態」、「ヒートショック状態」、「過冷却状態」の何れかである。
例えば、上記状況判定・報知手段は、前記2種類の温度偏差の積算値の差を求め、前記温度上昇分が前記温度下降分より大きく、且つこの差が予め設定される所定の第1の閾値を超えた場合には、「冷却不足状態」と判定する。
また、例えば、上記状況判定・報知手段は、前記2種類の温度偏差の積算値の差を求め、この差の絶対値が0又は0に近い場合あるいは所定の第2の閾値未満の場合であって、更に前記温度上昇分の温度偏差の積算値が所定の第3の閾値を越える場合には、「ヒートショック状態」と判定する。
あるいは、例えば、上記状況判定・報知手段は、前記2種類の温度偏差の積算値の差を求め、前記温度下降分が前記温度上昇分より大きく、且つこの差の絶対値が予め設定される所定の第4の閾値を超えた場合には、「過冷却状態」と判定する。
また、例えば、上記基準温度は、前記電子機器が安定的な寿命を得ることができる経済的な温度である。
本発明の電子機器監視装置等によれば、電子機器の温度の上昇・下降変化を長期にわたって監視し、温度による電子機器の寿命へ悪影響を与える状況を判別して報知等することができ、又は寿命に関しては問題なくても経済的に不適切なものとなる状況にあることを判別して報知等を行える。これによって、予防保全的に部品の検査/保全を行う等の対応を行うことが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
本手法は、電子機器の温度の上昇・下降変化を長期にわたって監視し、温度による電子機器の寿命へ悪影響を与える状況を判別して報知等することができるものである。すなわち、温度の影響を基準温度下で上昇、下降分の両方に分けて時間積分監視し、上記状況として「冷却不足状態」、「ヒートショック状態」、「過冷却状態」等を提示するものである。
尚、電子機器とは、電子部品を使用している機器全般を意味する。
まず、電子機器の寿命に対する温度ストレスによる影響度は、アレニウス則で決まってくることが知られている。例えば、電子機器内の電子部品としての電解コンデンサは、温度が10°上昇すれば寿命が半減することが、一般的に知られている。
・アレニウス則
L=A・exp(Ea/kT)
(L:寿命、A:定数、Ea:活性化エネルギ(eV)、T:絶対温度、k:ボルツマン定数[8.6159×10(eV)] )
電子部品はアレニウス則によれば、温度の上昇で寿命が短くなり、温度の下降で長くなる。
本手法においては、温度を放射能と同様の扱いにし、放射能であれば監視対象は被爆量になるのであるが、温度においてはその被爆量にあたるものとして、基準温度を超えた分(その温度下にさらされたとみなす)の温度偏差の積分値が考えられる。
すなわち、単純に温度がある値を超えた場合だけでなく、温度偏差の積分を行うことにより、電子機器のダメージ度が具体的に測定可能になる。
ここでは、対象電子機器の温度(盤内温度等)をT1(℃)とし、電子機器が安定的な寿命を得ることができる経済的な基準温度をTbとする。“経済的な”と言っているのは、上記の通り、温度が低いほど寿命が長くなるからといって室内温度を下げすぎると、空調設備による電力消費量が増大し、経済的な損失が大きくなることから、この点も考慮する必要があるからである。よって、上記基準温度Tbは、オペレータ等が経済性も考慮して適宜決定するものである。但し、この例に限らず、基準温度Tbを例えば対象電子機器に対して規格で定められた常時運転時の温度としてもよい。
図1に、本例の電子機器監視装置10の概略構成図を示す。
図示の電子機器監視装置10は、上記対象電子機器の温度を計測する不図示の温度センサAによる温度計測結果(上記温度T1(℃))を入力する入力部11と、この温度T1と上記基準温度Tbとから、温度偏差の積算値を算出する温度偏差積算値算出部12と、この温度偏差の積算値と予め設定される所定の閾値とに基づいて状況判定し、必要に応じて報知する状況判定・報知部13とを有する。尚、報知の方法としては、例えば、電子機器監視装置10が備えるディスプレイに所定のメッセージを表示する等する。
また、上記入力部11は、上記不図示の温度センサAに接続して温度センサAによる計測データをリアルタイムで入力するようにしてもよいし、温度センサAによる計測データが不図示の他の装置や記録媒体に記録されたものを、当該他の装置や記録媒体から取得するものであってもよい。
温度偏差積算値算出部12が算出する上記温度偏差の積算値は、温度上昇分と温度下降分の2種類ある。詳しくは後述する。
温度偏差積算値算出部12と状況判定・報知部13による処理機能は、電子機器監視装置10が有する不図示のCPU/MPU等が、不図示のメモリ等の記憶装置に記憶されている所定のアプリケーションプログラムを実行することにより実現される。
尚、電子機器監視装置10は、DCS(Distributed Control System:分散型制御システム)によって実現してもよいし、汎用のパソコン等で実現してもよい。DCSで実現する場合、上記温度偏差の積算は、DCSが備える標準の積算モジュールを使用してもよい。
温度偏差積算値算出部12は、例えば図2に示すフローチャートの処理により、上記温度偏差の積算を行う。
図2に示す処理は、例えば所定のサンプリング周期で上記温度計測結果(温度T1(℃))を取得する毎に実行する。
図2に示す処理では、まず、上記取得した温度T1と上記基準温度Tbとの差(温度偏差)を求める(ステップS11)。
すなわち、
温度偏差ΔT=T1−Tb
を求める。
そして、求めた温度偏差ΔTが、正の値か負の値かにより処理を分岐させる(ステップS12)。
すなわち、ΔT>0(正)の場合には(ステップS12,YES)、このΔTをΔTupとし(ステップS13)、以下の(1)式により、温度上昇分の積算値Tupを求める(ステップS14)。
温度上昇分の積算値Tup=∫ΔTup…(1)式
尚、(1)式におけるΔTは、今回も含めてこれまでに取得した全てのΔTupを意味する。よって、過去に図2の処理においてそれまでの積算値Tupを求めて保持しているならば、(1)式の代わりにTup=Tup+ΔTupとしてもよい。これは、以下の(2)式に関しても同様である。
一方、ΔT<0(負)の場合には(ステップS12,NO)、このΔTをΔTdownとし(ステップS15)、以下の(2)式により、温度下降分の積算値Tdownを求める。
温度下降分の積算値Tdown=∫ΔTdown…(2)式
但し、この場合には温度下降分の積算値Tdownが負の値となるので、図2に示す処理では、これが正の値となるようにしている。すなわち、図2の処理では、上記ΔTdownの絶対値をとり(S=|ΔTdown|とする)(ステップS16)、この絶対値Sの積算を行っている(ステップS17)。
つまり、この例では、
温度下降分の積算値Tdown=∫S…(2)’式
となる。
上記(2)式、(2)’式のどちらを用いてもよいが、ここでの説明では後述するようにTupとTdownの差を求めることから、(2)’式を用いるものとする。すなわち、図2に示すステップS16,S17の処理を行うものとする。
尚、ΔT=0であれば、当然、積算処理は行われない。
状況判定・報知部13は、上記温度偏差積算値算出部12によって随時算出・更新される上記2種類の温度偏差積算値、すなわち温度上昇分の積算値Tup、温度下降分の積算値Tdownに基づいて、以下に説明する状況判定を行い、必要に応じて報知等を行う。
尚、状況判定・報知部13による処理は、上記図2の処理が実行される毎に行ってもよいし、予め設定される所定時間経過する毎に行っても良い。
尚、以下に説明する状況判定処理のうち、以下の(i)の方法のみは、温度上昇分の積算値Tupのみを用いて状況判定を行う。よって、この方法のみを実行する場合には、上記ステップS12の判定がNOの場合には何も処理を行わないようにしてもよい。
(i)温度の影響度を厳しく監視するときは、温度T1が基準値Tb以下の状態は考慮しない(上述の(2)式=0または(2)’=0とみなす)。すなわち、温度上昇分の積算値Tupのみを用いて状況判定を行う。
例えば、予め設定される所定の閾値Pと温度上昇分の積算値Tupとを比較し、Tupが閾値Pを越えた場合(Tup>P)には、「冷却不足状態」と判定する。例えば、図3に示すような状態では、「冷却不足状態」と判定される。そして、この判定結果をディスプレイに表示する等の報知を行う。
この報知によって、オペレータ等は、対象電子機器が空調設備により室温調整可能な環境下にある場合には、空調設備により冷房強化により室温を下げることで対象電子機器の温度を下げる等の対応を行うことができる。あるいは、オペレータ等は、予防保全的に部品の検査/保全を行う等の対応を行うことができる。
尚、更に、温度上昇分の積算値Tupに基づいて上記アレニウス則による寿命の算出を行うようにしてもよい。
また、尚、(i)の手法では、長期間にわたってΔTupの積算を続ければ、何れTupが閾値Pを越えることになるので、所定期間毎に(例えば一ヶ月毎に)温度上昇分の積算値Tupをリセットする(0にする)ようにしてもよい。
(ii)温度の影響度を温度下降分も考慮する時には、積算値の差分Y=Tup−Tdownを算出し、この差分Yと予め設定される所定の閾値Qとを比較し、差分Yが閾値Qを越えた場合には(Y>Q)、「冷却不足状態」と判定する。例えば、図3に示すような状態が続けば何れ「冷却不足状態」と判定されることになる。そして、この判定結果をディスプレイに表示する等の報知を行う。尚、閾値Qは正の値である。よって、少なくともTup>Tdownとならなければ、「冷却不足状態」と判定されることはないことになる。
この報知によって、オペレータ等は、対象電子機器が空調設備により室温調整可能な環境下にある場合には、空調設備により冷房強化により室温を下げることで対象電子機器の温度を下げる等の対応を行うことができる。あるいは、オペレータ等は、予防保全的に部品の検査/保全を行う等の対応を行うことができる。
上記のように、電子部品は、温度の上昇で寿命が短くなり、温度の下降で長くなる。よって、Tup分によって寿命が短くなっても、Tdownによって寿命が長くなる分だけ相殺されると考えられるので、全体として、基準温度Tbの場合の寿命と比べてそれほど寿命が短くならなければ問題ないと考えられる(逆に寿命が基準温度Tbの場合の寿命よりも長くなる場合もあり得る(Y<0の場合))。これより、上記のように、積算値の差分Yを用いて判定を行うものとしている。
(iii)上記(ii)の方法は、図3に示すような状況では有効であるが、図4に示すような状況では有効ではなくなる。すなわち、図4に示す例では、温度が高い期間と温度が低い期間とが混在しているが、温度偏差が大きく且つ積算値TupとTdownがほぼ同じ程度の値となっている。この場合、上記(ii)の方法では、積算値の差分Yは低い値となるので、報知等は行われないし、また上記アレニウス則による寿命に関しては特に問題ないと考えられる。
しかしながら、このような温度の変化が起きる状況では、ヒートショックの影響により電子機器の寿命が短くなってしまう可能性がある。例えば一例としては、空調設備の設定温度を一定にした場合でも、日中は外気温度が高い為に空調が十分に効かずに電子機器温度が上昇するが、夜間は外気温度が下がる為に今度は空調が効き過ぎて電子機器温度が下がる場合等が考えられる。あるいは、対象電子機器が例えば自動車車載の電子機器である場合、気温変化が激しい環境に置かれる場合もあり、この場合にも図4に示すような状況が起こり得る。
図4に示す例では、上記(ii)の方法によって積算値の差分Y=Tup−Tdownを算出すると、例えばY≒0程度となってしまう。勿論、図4は極端な例であり実際にはY≒0程度となる場合は少ないかもしれないが、それでも温度変動の大きさに比べてYの値は非常に小さくなってしまう。
これより、本手法では、積算値の差分Y=Tup−Tdownを算出する点では上記(ii)の方法と同様であるが、この差分Yを所定の閾値Rと比較・判定すると共に、温度上昇分の積算値Tupを所定の閾値Uと比較・判定する。
閾値Rは、例えば上記Y≒0となるような状況であるか否かを判定する為の閾値であり、例えば‘0’に近い任意の値となる。そして、差分Yの絶対値|Y|が閾値R未満であるか否かを判定する(|Y|<R?)。
閾値Uは、例えば上記閾値Pと同じ値としてもよいが、この例に限らない。閾値U=閾値Pとする場合には、上記(i)のようにTupのみで判断する場合に「冷却不足状態」と判定されるような状況であるか否かを判定することになる。Tupのみで判断する場合に「冷却不足状態」と判定されるような状況であるにも係らず、差分Yの絶対値|Y|が閾値R未満となるような場合には、図4に示すような温度変動が激しい状況である可能性が高いと考えられる。
これより、上記“|Y|<R?”の判定と共にTup>Uとなるか否かを判定する。
そして、Tup>U且つ|Y|<Rと判定された場合には、ヒートショックの影響により電子機器の寿命が短くなってしまう可能性があると判定し、その旨を報知する。温度上昇分の積算値Tupがある程度以上高いにも係らず、積算値の差分Yが小さい場合には、温度下降分の積算値Tdownも大きいことになり、温度変化が大きいことになりヒートショックの影響を受ける状況にある可能性があるからである。
この報知によって、オペレータ等は、予防保全的に部品の検査/保全を行う等の対応を行うことができる。あるいは、オペレータ等は、対象電子機器が空調設備により室温調整可能な環境下にある場合には、空調設備により温度調整(例えば日中は冷房を強化し夜間は冷房を弱くする等)を行う等の対応を行うことができる。
(iv)上述したように、電子機器の温度が低いほど寿命が長くなるからといって室内温度を下げすぎると、空調設備による電力消費量が増大し、経済的な損失が大きくなり、経済的には不適切なものとなる。
上記の通り、本例における基準温度Tbは、電子機器が安定的な寿命を得ることができる経済的な基準温度としているので、例えば図5に示すように温度下降分の積算値Tdownの値が大きい状況(過冷却状態)は、経済的には不適切なものとなる。
これより、当該(iv)の方法では、積算値の差分Y=Tup−Tdownを算出し、この差分Yと予め設定される所定の閾値Vとを比較して、差分Yが閾値V未満となった場合には(Y<V)、「過冷却状態」と判定し、その旨を報知する。尚、閾値Vは負の値である。よって、少なくともTup<Tdownでない限り、「過冷却状態」と判定されることはないことになる。尚、閾値Vは正の値としてもよい。この場合には差分Yの絶対値を閾値Vとを比較して、差分Yの絶対値が閾値Vを越えた場合であって且つ差分Yが負の値である場合に、「過冷却状態」と判定することになる。
この報知によって、オペレータ等は、空調設備の設定温度を高くすることで冷房能力を弱めることで電力消費量が小さくなるようにする等の対応を行うことができる。
尚、上記(i)〜(iv)の何れの方法においても、上記のように報知を行うだけに限らず、オペレータ等に対して更に他の有意な情報を提供(表示等)するようにしてもよい。例えば、図3、図4、図5に示すような温度偏差ΔTの変動を示すグラフ(時系列データ)を表示するようにしてもよい。このようなグラフを表示する為には、上記図2の処理を行う毎に当該処理中に求めた上記温度偏差ΔTを、そのときの時刻に対応付けて記憶しておけばよい。
この様なグラフが表示されることで、オペレータ等は、例えば図5のグラフを見ることで、どの時間帯で「過冷却状態」となっているのかが分かるので、これを分析することで何等かの対応を行うことが可能となる。例えば分析の結果、夜間にのみ「過冷却状態」となっていることが分かれば、夜間における空調設備の設定温度を上げる等の対応を行なうことが可能となる。
また、尚、上記(i)〜(iv)の何れの方法においても、更に、温度上昇分の積算値Tup、温度下降分の積算値Tdownに基づいて、あるいは上記温度偏差ΔTの時系列データに基づいて、電子機器の寿命を算出するようにしてもよい。
従来は電子部品を使用した機器(電子機器)の絶対値的な温度監視しかできなかった。しかし、本手法では、時間を考慮することにより電子部品の寿命の予測が可能となり、また、温度による電子機器の寿命へ悪影響を与える状況を判別することができるので、状況改善の為の対応を行うことができ、また予防保全的に部品の検査/保全時期の把握が出来るようになる。
本手法は、電子部品を使用した機器(電子機器)の温度測定値を偏差積算できる環境下にあるもの全てに適用可能となる。例えば、計器盤内など温度の測定が容易で、DCSなどの制御装置が併設されている装置において特に有効である。
本例の電子機器監視装置の概略構成図である。 温度偏差積算値算出部の処理フローチャート図である。 冷却不足状態の温度偏差ΔTの一例である。 ヒートショック時の温度偏差ΔTの一例である。 過冷却状態の温度偏差ΔTの一例である。
符号の説明
10 電子機器監視装置
11 入力部
12 温度偏差積算値算出部
13 状況判定・報知部

Claims (7)

  1. 対象の電子機器の温度の測定値を入力する入力手段と、
    該温度測定値と予め設定される基準温度とに基づいて、温度上昇分と温度下降分の2種類の温度偏差の積算値を算出する温度偏差積算値算出手段と、
    該2種類の温度偏差の積算値と予め設定される所定の閾値とに基づいて状況判定し、必要に応じて報知する状況判定・報知手段と、
    を有することを特徴とする電子機器監視装置。
  2. 前記状況判定・報知手段による前記状況判定結果は、「冷却不足状態」、「ヒートショック状態」、「過冷却状態」の何れかであることを特徴とする請求項1記載の電子機器監視装置。
  3. 前記状況判定・報知手段は、前記温度上昇分の温度偏差の積算値が、予め設定される所定の第1の閾値を超えた場合には、「冷却不足状態」と判定することを特徴とする請求項1記載の電子機器監視装置。
  4. 前記状況判定・報知手段は、前記2種類の温度偏差の積算値の差を求め、前記温度上昇分が前記温度下降分より大きく、且つこの差が予め設定される所定の第2の閾値を超えた場合には、「冷却不足状態」と判定することを特徴とする請求項1記載の電子機器監視装置。
  5. 前記状況判定・報知手段は、前記2種類の温度偏差の積算値の差を求め、この差の絶対値が0又は0に近い場合あるいは所定の第3の閾値未満の場合であって、更に前記温度上昇分の温度偏差の積算値が所定の第4の閾値を越える場合には、「ヒートショック状態」と判定することを特徴とする請求項1記載の電子機器監視装置。
  6. 前記状況判定・報知手段は、前記2種類の温度偏差の積算値の差を求め、前記温度下降分が前記温度上昇分より大きく、且つこの差の絶対値が予め設定される所定の第5の閾値を超えた場合には、「過冷却状態」と判定することを特徴とする請求項1記載の電子機器監視装置。
  7. 前記基準温度は、前記電子機器が安定的な寿命を得ることができる経済的な温度であることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の電子機器監視装置。
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