JP2009257611A - 空気調和機 - Google Patents
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Abstract
【課題】火災が発生している環境下で適切な動作制御が行われる空気調和機を提供する。
【解決手段】室外機の周囲温度を検知する室外温度検知部と、室内機の周囲温度を検知する室内温度検知部と、室外温度検知部及び室内温度検知部によって検知される温度に基づいて、室外機周辺又は室内機周辺での火災発生、或いは室外機周辺及び室内機周辺の両方での火災発生を検知する火災検知部と、室外機及び室内機の間で冷媒を循環させる冷媒循環機構と、冷媒循環機構を含む当該空気調和機の各機構の動作を制御する制御部とを備え、制御部は、火災検知部が室外機周辺での火災発生を検知した場合は冷媒循環機構に冷媒を室内機側に移動させ、火災検知部が室内機周辺での火災発生を検知した場合は冷媒循環機構に冷媒を室外機側に移動させる(S13,S14)。
【選択図】図4
【解決手段】室外機の周囲温度を検知する室外温度検知部と、室内機の周囲温度を検知する室内温度検知部と、室外温度検知部及び室内温度検知部によって検知される温度に基づいて、室外機周辺又は室内機周辺での火災発生、或いは室外機周辺及び室内機周辺の両方での火災発生を検知する火災検知部と、室外機及び室内機の間で冷媒を循環させる冷媒循環機構と、冷媒循環機構を含む当該空気調和機の各機構の動作を制御する制御部とを備え、制御部は、火災検知部が室外機周辺での火災発生を検知した場合は冷媒循環機構に冷媒を室内機側に移動させ、火災検知部が室内機周辺での火災発生を検知した場合は冷媒循環機構に冷媒を室外機側に移動させる(S13,S14)。
【選択図】図4
Description
本発明は、空気調和装置に関し、特に、火災検知時における装置の動作制御に関する。
従来、火災発生の検知が可能な空気調和機としては、下記特許文献1に示されるものが提案されている。この空気調和機は、火元や火災時特有のガスを検知するセンサを備えており、当該センサによって火元や上記ガスが検知されると、火災原因が発生したことを示す火災原因発生信号を出力して警報機を作動させるようになっている。
特開2001−324191号公報
しかしながら、上記従来の空気調和機は、火災や火災原因の検知を目的としているため、火災が発生している状況下における適切な空気調和機の動作制御を行うものではない。火災発生時は空気調和機の周囲環境が通常時とは異なるため、当該通常とは異なる環境下に適した動作を空気調和機が行うことが望まれる。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたもので、火災が発生している環境下で適切な動作制御が行われる空気調和機を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に記載の発明は、室外機及び室内機を有する空気調和機であって、
前記室外機の周囲温度を検知する室外温度検知部と、
前記室内機の周囲温度を検知する室内温度検知部と、
前記室外温度検知部及び前記室内温度検知部によって検知される温度に基づいて、前記室外機周辺又は前記室内機周辺での火災発生、或いは前記室外機周辺及び室内機周辺の両方での火災発生を検知する火災検知部と、
前記室外機及び室内機の間で冷媒を循環させる冷媒循環機構と、
前記冷媒循環機構を含む当該空気調和機の各機構の動作を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、前記火災検知部が前記室外機周辺での火災発生を検知した場合は前記冷媒循環機構に前記冷媒を前記室内機側に移動させ、前記火災検知部が前記室内機周辺での火災発生を検知した場合は前記冷媒循環機構に前記冷媒を前記室外機側に移動させるものである。
前記室外機の周囲温度を検知する室外温度検知部と、
前記室内機の周囲温度を検知する室内温度検知部と、
前記室外温度検知部及び前記室内温度検知部によって検知される温度に基づいて、前記室外機周辺又は前記室内機周辺での火災発生、或いは前記室外機周辺及び室内機周辺の両方での火災発生を検知する火災検知部と、
前記室外機及び室内機の間で冷媒を循環させる冷媒循環機構と、
前記冷媒循環機構を含む当該空気調和機の各機構の動作を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、前記火災検知部が前記室外機周辺での火災発生を検知した場合は前記冷媒循環機構に前記冷媒を前記室内機側に移動させ、前記火災検知部が前記室内機周辺での火災発生を検知した場合は前記冷媒循環機構に前記冷媒を前記室外機側に移動させるものである。
この発明では、火災検知部が室外機周辺での火災発生を検知すると、制御部が冷媒循環機構に冷媒を室内機側に移動させ、災検知部が室内機周辺での火災発生を検知すると、制御部が冷媒循環機構に冷媒を室外機側に移動させるので、火災が発生して周囲温度が上昇している環境下にある機内に冷媒が集中することを防止できる。これにより、冷媒が火災発生時の高温環境におかれることで生じる悪影響を回避することができる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の空気調和機であって、前記制御部は、前記火災検知部が前記室外機周辺及び室内機周辺の両方での火災発生を検知した場合、前記冷媒循環機構により前記冷媒を前記室外機及び前記室内機の両方に均等に分布させるものである。
この発明では、火災検知部が室外機周辺及び室内機周辺の両方での火災発生を検知しているときには、制御部が、冷媒循環機構により冷媒を室外機及び室内機の両方に均等に分布させるので、火災が発生して周囲温度が上昇した環境下で室外機又は室内機の一方でのみ冷媒圧力が上昇してしまうことを防止できる。これにより、冷媒が火災発生時の高温環境に集中することで生じる悪影響を低減することができる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の空気調和機であって、前記室外機は、室外機側熱交換器に通風する室外側送風機構を更に備え、
前記制御部は、前記火災検知部が前記室内機周辺での火災発生を検知した場合、前記室外側送風機構に前記室外機側熱交換器への通風動作を行わせるものである。
前記制御部は、前記火災検知部が前記室内機周辺での火災発生を検知した場合、前記室外側送風機構に前記室外機側熱交換器への通風動作を行わせるものである。
この発明では、室内機周辺での火災発生時に室外機に回収した冷媒に対して、制御部が室外側送風機構により室外機側熱交換器に通風させることで、当該室外機に回収された冷媒を冷却し、火災が発生していない室外機側に回収された冷媒が及ぼす悪影響を低減することができる。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の空気調和機であって、前記室内機は、室内機側熱交換器に通風させる室内側送風機構を備え、
前記制御部は、前記火災検知部が前記室外機周辺での火災発生を検知した場合、前記室内側送風機構に前記室内機側熱交換器への通風動作を行わせるものである。
前記制御部は、前記火災検知部が前記室外機周辺での火災発生を検知した場合、前記室内側送風機構に前記室内機側熱交換器への通風動作を行わせるものである。
この発明によれば、室外機周辺での火災発生時に室内機側へ回収した冷媒に対して、制御部が室内側送風機構により室内機側熱交換器に対して通風させることで、当該室内機に回収された冷媒を冷却し、火災が発生していない室外機側に回収された冷媒が及ぼす悪影響を低減することができる。
また、請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の空気調和機であって、前記制御部は、前記火災検知部が前記室外機周辺での火災発生を検知した場合、前記室外側送風機構を停止させるものである。
この発明によれば、火災検知部によって室外機周辺での火災発生が検知された場合、制御部は室外側送風機構を停止させるので、火災が発生している室外側で積極的に熱交換が行われて冷媒が熱を吸収してしまうことを避け、当該室外機側に回収された冷媒が及ぼす悪影響を更に低減できる。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の空気調和機であって、前記室内機は、当該室内機周囲を加湿する加湿機構を更に備え、
前記制御部は、前記火災検知部が前記室内機周辺での火災発生を検知した場合、前記加湿機構に前記室内機周囲を加湿させるものである。
前記制御部は、前記火災検知部が前記室内機周辺での火災発生を検知した場合、前記加湿機構に前記室内機周囲を加湿させるものである。
この発明によれば、制御部が、火災が発生している室内機周辺を加湿機構により加湿させるので、火災が発生している室内機周辺の湿度を上げることで火災による被害を低減することが可能になる。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の空気調和機であって、前記室内機は、ドレンパン内の水を排水させるドレンポンプを備え、
前記制御部は、前記火災検知部が前記室内機周辺又は前記室外機周辺の少なくとも一方で火災発生を検知した場合、前記ドレンポンプに前記排水動作を行わせるものである。
前記制御部は、前記火災検知部が前記室内機周辺又は前記室外機周辺の少なくとも一方で火災発生を検知した場合、前記ドレンポンプに前記排水動作を行わせるものである。
この発明では、制御部は、火災検知部が室内機周辺又は前記室外機周辺の少なくとも一方で火災発生を検知した場合に、ドレンポンプに排水動作を行わせるので、火災発生時にドレンパン内の水が漏れだしてしまうといった弊害を防止できる。
また、請求項8に記載の発明は、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の空気調和機であって、前記室外機は、当該室外機を水により冷却する水冷機構を更に備え、
前記制御部は、前記火災検知部が前記室内機周辺又は前記室外機周辺の少なくとも一方で火災発生を検知した場合、前記水冷機構に前記室外機全体を水により冷却させるものである。
前記制御部は、前記火災検知部が前記室内機周辺又は前記室外機周辺の少なくとも一方で火災発生を検知した場合、前記水冷機構に前記室外機全体を水により冷却させるものである。
この発明によれば、制御部は、火災検知部が室内機周辺又は前記室外機周辺の少なくとも一方で火災発生を検知した場合に、水冷機構で室外機全体を水により冷却させることで、室外機内の冷媒温度を低下させて冷媒圧力を下げ、火災発生時に室外機側にある冷媒の及ぼす悪影響が更に低減される。
また、請求項9に記載の発明は、請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の空気調和機であって、前記室外機または室内機は、当該室外機または室内機内の前記冷媒の圧力を検出する圧力センサを備え、
前記火災検知部は、前記室外温度検知部及び前記室内温度検知部によって検知される温度に代えて、又は前記室外温度検知部及び前記室内温度検知部によって検知される温度と共に、前記圧力センサによって検出される冷媒圧力に基づいて、前記火災発生検知を行うものである。
前記火災検知部は、前記室外温度検知部及び前記室内温度検知部によって検知される温度に代えて、又は前記室外温度検知部及び前記室内温度検知部によって検知される温度と共に、前記圧力センサによって検出される冷媒圧力に基づいて、前記火災発生検知を行うものである。
この発明では、火災検知部が、室外温度検知部及び室内温度検知部によって検知される温度に代えて、圧力センサで検出される冷媒圧力に基づいて火災発生検知を行うので、火災発生時における上記室内機及び室外機間での冷媒移動動作が、冷媒圧力変化に応じて行われることになり、火災発生時に冷媒が及ぼす悪影響を冷媒圧力に合わせて正確に低減させることができる。或いは、火災検知部は、室外温度検知部及び室内温度検知部によって検知される温度と共に、圧力センサによって検出される冷媒圧力に基づいて、火災発生検知を行うので、室外機及び室内機の周囲温度に加えて冷媒圧力に応じて、火災発生時における上記室内機及び室外機間での冷媒移動動作が行われることになり、周囲温度変化により冷媒圧力に生じる変化に基づいて火災発生をより正確に検知すると共に、冷媒が及ぼす悪影響を冷媒圧力に合わせて正確に低減させることができる。なお、冷媒の圧力を直接検知するかわりに冷媒の温度を検知して圧力に換算してもよいし、換算せずにそのまま制御させてもよい。
また、請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の空気調和機であって、前記圧力センサは、前記冷媒の高圧側の圧力を検出する高圧センサと、前記冷媒の低圧側の圧力を検出する低圧センサとを備え、
前記火災検知部は、当該空気調和機による冷房動作時に、前記高圧センサ及び低圧センサの両方が予め定められた値よりも高い値を示す場合に室外機周辺での火災発生と判断し、前記低圧センサのみが前記予め定められた値よりも高い値を示す場合に室内機周辺での火災発生と判断するものである。
前記火災検知部は、当該空気調和機による冷房動作時に、前記高圧センサ及び低圧センサの両方が予め定められた値よりも高い値を示す場合に室外機周辺での火災発生と判断し、前記低圧センサのみが前記予め定められた値よりも高い値を示す場合に室内機周辺での火災発生と判断するものである。
この発明によれば、火災検知部が、当該空気調和機による冷房動作時に、高圧センサ及び低圧センサの両方が予め定められた値よりも高い値を示す場合に室外機周辺での火災発生と判断し、低圧センサのみが前記予め定められた値よりも高い値を示す場合に室内機周辺での火災発生と判断するので、火災発生時における上記室内機及び室外機での冷媒移動動作が、冷媒圧力が異常な値を示すことに応じて行われることになり、火災発生時に冷媒が及ぼす悪影響を冷媒圧力に応じて正確に低減させることができる。
また、請求項11に記載の発明は、請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の空気調和機であって、当該空気調和機を管理制御する中央管理センターとネットワーク接続され、当該中央管理センターとの間で当該空気調和機の動作情報を送受信する通信部を備え、
前記制御部は、前記火災検知部によって火災発生が検知された場合に、前記通信部に前記中央管理センターに対して火災発生情報を送信させるものである。
前記制御部は、前記火災検知部によって火災発生が検知された場合に、前記通信部に前記中央管理センターに対して火災発生情報を送信させるものである。
この発明では、制御部は、火災検知部で火災発生が検知されると、通信部に中央管理センターに対して火災発生情報を送信させるので、中央管理センターは、当該火災発生情報に基づいて、当該空気調和機の設置場所で火災が発生しているか否かを管理することが可能になる。
本願発明は、火災が発生して周囲温度が上昇している環境下にある室外機内または室内機内に冷媒が集中することを防止でき、冷媒が火災発生時の高温環境におかれることで生じる悪影響を回避することができる。このため、本願発明に係る空気調和機では、火災が発生している状況下で、火災の弊害を低減するために適切な動作制御が行われる。
以下、本発明の一実施形態に係る空気調和機について図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態に係る空気調和機1の外観を示す図である。
空気調和機1は、室外に設置される室外機2と、室内の壁面などに取り付けられる室内機3とに分かれて構成されている。室内機3には室内側熱交換器が収納され、室外機2内には室外側熱交換器が収納されている。そして、各熱交換器が連絡冷媒配管12,13でなる集合連絡管11で接続されることにより冷媒回路を構成している。
室外機2は、図1に示すように、主として前板201、側板202,203、底フレーム204、天板205により構成される室外機ケーシング20を備えている。室外機ケーシング20は、室外機2内の冷媒回路構成部品やその他の構成部品を収容する。
前板201は、室外機2の前面を覆う樹脂製の部材である。前板201には、複数のスリット状の開口からなる吹出口201aが設けられており、室外側熱交換器24を通った空気は、室外機2の内部の通風室からこの吹出口201aを通って室外機2の外部へと吹き出す。また、前板201のすぐ後方には、空気が通る開口を有するベルマウスが設けられている。
側板202,203には右側板202及び左側板203があり、これらは室外機2の側方を覆う部材である。ここでは、室外機2の正面視において右側に右側板202、左側に左側板203が設けられている。底フレーム204は、室外機2の下方を覆う部材であり、室外側熱交換器24や後述する機械室モジュール8等が取り付けられる。天板205は、室外機2の上方を覆う部材であり、室外機ケーシング20の上面を構成する。なお、室外機2の背面には、図示しない保護金網が設けられている。
図2は、空気調和機1の冷媒循環機構の全体構成の概略を示す図である。室内機3内には、室内側熱交換器31が収容されており、室内機3内で冷媒循環機構の一部を構成している。この室内側熱交換器31は、長さ方向両端で複数回折り返されてなる伝熱管と、伝熱管が挿通される複数のフィンとからなり、接触する空気との間で熱交換を行う。また、室内機3内には、クロスフローファン(室内側送風機構)32と、クロスフローファン32を回転駆動する室内ファンモータ(室内側送風機構)33とが設けられている。クロスフローファン32は、円筒形状に構成され、周面には多数の羽根が設けられており、回転軸と交わる方向に空気流を生成する。このクロスフローファン32は、室内空気を室内機3内に吸い込ませるとともに、室内側熱交換器31との間で熱交換を行った後の空気を室内に吹き出させる。
室外機2には、圧縮機21と、圧縮機21の吐出側に接続される四路切換弁22と、圧縮機21の吸入側に接続されるアキュムレータ23と、四路切換弁22に接続された室外側熱交換器24と、室外側熱交換器24に接続された膨張機構25とが設けられている。これらは、室外機2内で冷媒循環機構の一部を構成している。膨張機構25は、閉鎖弁27を介して連絡冷媒配管12に接続されており、この連絡冷媒配管12を介して電子膨張弁35を経て室内側熱交換器31の一端と接続される。また、四路切換弁22は、閉鎖弁28を介して連絡冷媒配管13に接続されており、この連絡冷媒配管13を介して室内側熱交換器31の他端と接続されている。連絡冷媒配管12,13は、室内機3内の冷媒循環機構の構成部品と室外機2内の冷媒循環機構の構成部品とを連絡している。連絡冷媒配管12,13は、室内機3内の制御基板と室外機2内の制御基板とを電気的に接続する図示しない通信線と共に、集合連絡管11を形成する。
また、室外機2内には、室外側熱交換器24に対して通風を行うと共に、熱交換後の空気を外部に排出するプロペラファン(室外側送風機構)29が設けられている。このプロペラファン29は、室外ファンモータ(室外側送風機構)291によって回転駆動される。
膨張機構25は、冷媒を減圧する機構である。この膨張機構25は、ブリッジ回路で構成される方向制御回路41を有する。方向制御回路41は、冷房運転時には室外側熱交換器24からの冷媒をレシーバ43に案内し、暖房運転時には室内側熱交換器31からの冷媒をレシーバ43に案内する。
レシーバ43は、冷媒を貯留しつつ冷媒を流出させる。レシーバ43の下流側には、開度調整可能な電子膨張弁44がレシーバ43に対して直列に配置されている。従って、レシーバ43には、冷媒の循環方向に拘わらず常に液冷媒が流入する。なお、レシーバ43と電子膨張弁44との間には、冷媒中の塵埃を除去する図略のフィルタが設置されている。
方向制御回路41は、第1流入路48と、第1流出路49と、第2流入路50と、第2流出路51とがブリッジ状に接続されて構成されている。各流入路及び各流出路には、それぞれ逆止弁(CV)が設けられている。
第1流入路48は、室外側熱交換器24が接続される第1接続点52から、レシーバ43の上流側に接続する第2接続点53に向かう冷媒流れを形成している。また、第1流出路49は、レシーバ43の下流側と接続する第3接続点54から、室内側熱交換器31に接続される第4接続点55に向かう冷媒流れを形成している。
第2流入路50は、第4接続点55から第2接続点53に向かう冷媒流れを形成している。また、第2流出路51は、第3接続点54から第1接続点52に向かう冷媒流れを形成している。
また、室外機2における圧縮機21の吐出側には、高圧冷媒圧力を検出して、高圧冷媒圧力を検出して検出値を出力する高圧センサHSが配置されている。また、圧縮機21の吸入側には、低圧冷媒圧力を検出して、該低圧冷媒圧力を検出して検出値を出力する低圧センサLSが配置されている。高圧センサHS及び低圧センサLSが出力する検出値は、コントローラ60の制御部61に入力される。なお、火災検知部62が高圧センサHS及び低圧センサLSが出力する検出値に基づいて火災検知を行う場合には火災検知部62にも当該検出値が入力される。なお、圧縮機21および高圧センサHS、低圧センサLSは室内機に配置されてもよい。
さらに、室外機2には、室外温度検知部71と、水冷機構72とが設けられている。室外温度検知部71は、室外機2の周囲温度を検知するセンサである。水冷機構72は、室外機2を水により冷却する水冷機構である。なお、水冷機構72は、水道から冷却水の供給を受ける(冷却水としてドレン排水を利用してもよい)。
そして、室内機3には、室内温度検知部36と、加湿機構37と、ドレンポンプ38とが設けられている。室内温度検知部36は、室内機の周囲温度を検知するセンサである。加湿機構37は、室内機3の周囲を加湿する加湿機構である。ドレンポンプ38は、ドレンパン内の水を排水させるポンプである。なお、加湿機構37は、水道から冷却水の供給を受ける。
コントローラ60は、制御部61と、火災検知部62と、通信部63とを備えている。なお、コントローラ60は、空気調和機1の一部として、室外機2又は室内機3に内蔵されていてもよいし、室外機2又は室内機3とは別個に設けられてもよい。
制御部61は、空気調和機1の各部の動作を制御して、室外機2及び室内機3の全体的な動作制御を司る。制御部61は、例えば、冷媒の圧力が所定範囲外になると圧縮機21を停止させる。具体的には、制御部61は、高圧センサHSの検出値が目標値を上回ると、圧縮機21の作動を停止させる。また、制御部61は、低圧センサLSの検出値が目標値を下回ると、圧縮機21の作動を停止させる。制御部61は、低圧センサLSの検出値が目標値の示す所定範囲内に戻ったときに、圧縮機21を再起動する(すなわち、リトライ動作を行わせる)。具体的には、冷媒の圧力が上記所定範囲外になり、制御部61により圧縮機21が停止されると、冷媒循環機構内の冷媒圧力が均圧され、高圧センサHS又は低圧センサの検出値も低下又は上昇する。そして、当該検出値が、上記目標値の示す範囲内になると、制御部61が圧縮機21を再起動させる。
火災検知部62は、室外温度検知部71及び室内温度検知部36によって検知される各温度に基づいて、室外機2の周辺又は室内機3の周辺での火災発生、或いは室外機2の周辺及び室内機3の周辺の両方での火災発生を検知する。火災検知部62による当該火災発生検知処理の詳細は後述する。
制御部61は、例えば、火災検知部62が室外機2の周辺での火災発生を検知した場合は、図2に示した冷媒循環機構に、冷媒を室内機3側に移動させ、火災検知部62が室内機3周辺での火災発生を検知した場合は、上記冷媒循環機構に、冷媒を室外機2側に移動させる等の制御を行う。このような、火災検知部62が火災発生を検知した場合における制御部61による動作制御の詳細は後述する。
通信部63は、当該空気調和機1を管理制御する図略の中央管理センターと例えばインターネット等によりネットワーク接続され、当該中央管理センターとの間で当該空気調和機1の動作情報を送受信する。制御部61は、火災検知部62によって火災発生が検知された場合に、通信部63に中央管理センターに対して火災発生情報を送信させる。
なお、室外機2及び室内機3は、上気した構成以外にも、空調動作に必要な各種の構成を備えているが、上記には本発明に有用な構成を示している。
次に、冷媒循環動作について説明する。冷房運転時には、四路切換弁22が図中の実線で示す接続に切り換わる。圧縮機21から吐出された冷媒が四路切換弁22を通過して、室外側熱交換器24に流入する。室外側熱交換器24において、冷媒が室外空気と熱交換して凝縮する。この凝縮した冷媒が第1流入路48を通過してレシーバ43に一旦貯溜される。そして、冷媒がレシーバ43から流出し、電子膨張弁44により減圧される。その後、第1流出路49を経て連絡冷媒配管12に設置される閉鎖弁27を通過し、電子膨張弁35を経て室内側熱交換器31に流入する。そして、室内側熱交換器31において冷媒が室内空気を冷却すると共に蒸発する。この蒸発した冷媒が連絡冷媒配管13に設置される閉鎖弁28を通過し、室外機2に流入する。室外機2に流入した冷媒が圧縮機21に吸入される。
暖房運転時には、四路切換弁22が図中の破線で示す接続に切り換わる。圧縮機21から吐出された冷媒が四路切換弁22を通過した後、連絡冷媒配管13に設置される閉鎖弁28を通過し、室内側熱交換器31に流入する。室内側熱交換器31において、冷媒が室内空気を暖房して凝縮する。この凝縮した冷媒が電子膨張弁35を経て連絡冷媒配管12に設置される閉鎖弁27を通過し、室外機2に流入する。室外機2に流入した冷媒が第2流入路50を通過してレシーバ43に一旦貯溜される。そして、冷媒がレシーバ43から流出し、電子膨張弁44により減圧される。その後、第2流出路51を経て室外側熱交換器24に流入する。室外側熱交換器24において、冷媒が室外空気と熱交換して蒸発し、圧縮機21に吸入される。
次に、空気調和機1による火災発生検知処理について説明する。図3は空気調和機1による火災発生検知処理を示すフローチャートである。
コントローラ60の火災検知部62は、空気調和機1の駆動開始以降、室内温度検知部36及び室外温度検知部71の両方から検出値を継続的又は間欠的に取得する。火災検知部62は、室内温度検知部36の検出値が80℃を超えるか否かと(S1)、室外温度検知部71の検出値が90℃を超えるか否かとを(S2,S5)、空気調和機1動作中において常時監視している。
ここで、火災検知部62は、室内温度検知部36の検出値が80℃を超えず(S1でNO)、かつ、室外温度検知部71の検出値が90℃を超えていないときは(S5でNO)、室内機3が設置されている室内及び室外機2が設置されている室外のいずれにおいても火災が発生していないと判断し、処理をS1に戻す。
一方、火災検知部62は、室内温度検知部36の検出値が80℃を超えず(S1でNO)、室外温度検知部71の検出値が90℃を超えているときは(S5でYES)、室外機2が設置されている室外において火災が発生していると判断し、制御部61は、予め定められている室外火災時運転制御を行う(S6)。当該室外火災時運転制御時に行われる処理は後述する。
また、火災検知部62は、室内温度検知部36の検出値が80℃を超えているが(S1でYES)、室外温度検知部71の検出値が90℃を超えていないときは(S3でNO)、室内機3が設置されている室内において火災が発生していると判断し、制御部61は、予め定められている室内火災時運転制御を行う(S3)。当該室内火災時運転制御時に行われる処理は後述する。
さらに、火災検知部62は、室内温度検知部36の検出値が80℃を超えており(S1でYES)、室外温度検知部71の検出値が90℃を超えているときは(S3でYES)、室内機3が設置されている室内及び室外機2が設置されている室外の両方で火災が発生していると判断し、制御部61は、予め定められている全体火災時運転制御を行う(S4)。当該全体火災時運転制御時に行われる処理は後述する。
なお、火災検知部62は、上記火災検知を、室内温度検知部36又は室外温度検知部71の検出値がS1,S2,S5で火災発生判定に用いている温度値に達した時点で直ちに、室内温度検知部36又は室外温度検知部71の検出値が当該判定用の温度値に達したと判断してもよいし、検出値が予め定められた時間(例えば、5分間)だけ当該判定用の温度値を超える状態を継続した場合に、室内温度検知部36又は室外温度検知部71の検出値が当該判定用の温度値に達したと判断するようにしてもよい。
或いは、火災検知部62は、S1,S2,S5における、室内温度検知部36又は室外温度検知部71の検出値が上記判定用の温度値を超えるか否かの判断に代えて、室内温度検知部36又は室外温度検知部71の検出値が予め定められた上昇速度(例えば、1分間に10℃上昇等)を示したか否かを判断するものとしてもよい。
さらには、火災検知部62は、S1,S2,S5において、(1)室内温度検知部36又は室外温度検知部71の検出値が予め定められた上昇速度(例えば、1分間に10℃上昇等)を示し、かつ、(2)室内温度検知部36又は室外温度検知部71の検出値が上記判定用の温度値を超えたか否かを判断し、当該(1)(2)の両方を満たしたことをもって、S1,S2,S5におけるYESの判断を行うようにしてもよい。
また、火災検知部62は、S2,S5における、室外温度検知部71及び室内温度検知部36の検出値が上記判定用の温度値を超えるか否かの判断に代えて、高圧センサHS又は低圧センサLSの少なくともいずれか一方が、予め定められた異常な高圧値(例えば、室外温度90℃を超える状況下でしかあり得ない圧力値、又は室内温度80℃を超える状況下でしかあり得ない圧力値)を示すか否かを判断し、高圧センサHS又は低圧センサLSが当該異常な高圧値を示したことをもって、S2,S5におけるYESの判断を行うようにしてもよい。
例えば、火災検知部62は、当該空気調和機1による冷房動作時に、高圧センサHS及び低圧センサLSの両方が予め定められた値よりも高い値を示す場合に室外機2周辺での火災発生と判断し、低圧センサLSのみが上記予め定められた値よりも高い値を示す場合に室内機3周辺での火災発生と判断するようにしてもよい。
さらには、火災検知部62は、S2,S5において、(3)室外温度検知部71の検出値が予め定められた上昇速度(例えば、1分間に10℃上昇等)を示し、かつ、(4)高圧センサHS又は低圧センサLSの少なくともいずれか一方が、予め定められた異常な高圧値を示すか否かを判断し、当該(3)(4)の両方を満たしたことをもって、S2,S5におけるYESの判断を行うようにしてもよい。
次に、火災発生検知時における空気調和機1の動作制御を説明する。最初に室内火災発生時における空気調和機1の動作制御を説明する。図4は室内火災発生時における空気調和機1の動作制御を示すフローチャート、図5は室内火災発生時における冷媒循環機構での冷媒移動を示す図である。
火災検知部62が火災発生検知処理(図3)において室内機3が設置されている室内で火災が発生していると判断し、制御部61が室内火災時運転を実施する場合(S11でYES)、まず、制御部61は、通信部63に、当該空気調和機1の室内機3が設置されている室内で火災が発生している旨を上記中央管理センター(サービスセンター)に対して通報させる(S12)。
続いて、制御部61は、空気調和機1の室外機2及び室内機3による通常の空調動作を停止させ、室内火災時運転として予め設定されている室内機3の動作制御を行う(S13)。すなわち、制御部61は、(a)室内機3の電子膨張弁35を開状態とし、(b)加湿機構37を動作させて室内の加湿を行わせ、(c)フロートスイッチがオフの場合にはドレンポンプ38を動作させてドレンパンに溜まっている水を排出させる(フロートスイッチがオンの場合はドレンポンプ38を動作させなくてもよい)、といった(a)〜(c)の一連の処理を行う。なお、制御部61は、室内ファンモータ33を駆動停止させてクロスフローファン32の回転を止める。これは、クロスフローファン32が回転して室内側熱交換器31に通風が行われると、熱交換が行われて、火災が生じている室外の熱を吸収してしまうためである。
続いて、制御部61は、室内火災時運転として予め設定されている室外機2の動作制御を行う(S14)。すなわち、制御部61は、(d)圧縮機21をポンプダウン運転として電子膨張弁44を閉状態とし(閉鎖弁27,28は開状態とされる)、(e)水冷機構72を動作させて、水冷機構72により室外機2全体を水で冷却させ、(f) 室外ファンモータ291を回転駆動させてプロペラファン29を回転させる、といった(d)〜(f)の一連の処理を行う。
制御部61は、室内温度検知部36から取得する検出値が50℃を下回らない限り(S15でNO)、上記S13,S14に示した室内火災時運転を継続する。また、制御部61は、室内温度検知部36から取得する検出値が50℃を下回ると(S15でYES)、上記S13,S14に示した室内火災時運転を中止して通常の空調動作制御を行い、処理はS11に戻る。
上記のように、制御部61が、上記(a)及び(d)の制御を行うことで、冷媒循環機構においては、図5に示すように、室内機3側から連絡冷媒配管13を通って室外機2側に移動してきた冷媒は、圧縮機21のポンプダウン運転により、室外側熱交換器24を通った後、レシーバ43に溜まり、室内機3側には冷媒が溜まらない。さらに、上記室外ファンモータ291によるプロペラファン29の回転で室外側熱交換器24内の冷媒、さらには室外機2側に移動してきた冷媒が冷却される。なお、制御部61は、高圧センサHS及び低圧センサLSの検出値に基づいて、冷媒が室外機2側に移動したと判断できた場合に、上記圧縮機21のポンプダウン運転を停止させる。
このように、火災が発生している室内側の冷媒が減少し、火災が発生していない室外側に冷媒を移動させることで、火災が発生して温度が上昇している室内環境下の室内機3に冷媒が集中することを防止できる。
続いて、室外火災発生時における空気調和機1の動作制御を説明する。図6は室外火災発生時における空気調和機1の動作制御を示すフローチャート、図7は室外火災発生時における冷媒循環機構での冷媒移動を示す図である。
火災検知部62が火災発生検知処理(図3)において室外機2設置されている室内で火災が発生していると判断し、制御部61が室外火災時運転を実施する場合(S21でYES)、まず、制御部61は、通信部63に、当該空気調和機1の室外機2が設置されている室外で火災が発生している旨を上記中央管理センターに対して通報させる(S22)。
続いて、制御部61は、空気調和機1の室外機2及び室内機3による通常の空調動作を停止させ、室外火災時運転として予め設定されている室内機3の動作制御を行う(S23)。すなわち、制御部61は、(g)室内機3の電子膨張弁35を閉状態とし、(h)加湿機構37を動作させて室内の加湿を行わせ、(i)フロートスイッチがオフの場合にはドレンポンプ38を動作させてドレンパンに溜まっている水を排出させる(フロートスイッチがオンの場合はドレンポンプ38を動作させない)、さらに、(j) 室内ファンモータ33を駆動してクロスフローファン32を回転させる、といった(g)〜(j)の一連の処理を行う。
そして、制御部61は、室外火災時運転として予め設定されている室外機2の動作制御を行う(S24)。すなわち、制御部61は、(k)圧縮機21をポンプダウン運転として電子膨張弁44を開状態とし(閉鎖弁27,28は開状態とされる)、(l)水冷機構72を動作させて、水冷機構72により室外機2全体を水で冷却させる、といった(k) (l)の処理を行う。なお、制御部61は、(m) 室外ファンモータ291を駆動停止させてプロペラファン29の回転を止める。これは、プロペラファン29が回転して室外側熱交換器24に通風が行われると、熱交換が行われて、火災が生じている室外の熱を吸収してしまうためである。
制御部61は、室外温度検知部71から取得する検出値が60℃を下回らない限り(S25でNO)、上記S23,S24に示した室外火災時運転を継続する。また、制御部61は、室外温度検知部71から取得する検出値が60℃を下回ると(S25でYES)、上記S23,S24に示した室外火災時運転を中止して通常の空調動作制御を行い、処理はS21に戻る。
上記のように、制御部61が、上記(g)及び(k)の制御を行うことで、冷媒循環機構において、図7に示すように、室外機2側から連絡冷媒配管13を通って室内機3側に移動してきた冷媒は、圧縮機21がポンプダウン運転とされ、室内機3の電子膨張弁35が閉状態とされていることで、室内機3側に溜まり、室外機2側には冷媒が溜まらない。さらに、室内機3では、室内ファンモータ33の駆動によるクロスフローファン32の回転で室内側熱交換器31内の冷媒、さらには室内機3側に移動してきた冷媒が冷却される。なお、制御部61は、高圧センサHS及び低圧センサLSの検出値に基づいて、冷媒が室内機3側に移動したと判断できた場合に、上記圧縮機21のポンプダウン運転を停止させる。
このように、火災が発生している室外側の冷媒が減少し、火災が発生していない室内側に冷媒を移動させることで、火災が発生して温度が上昇している環境下の室外機2に冷媒が集中することを防止できる。
続いて、室内及び室外の両方での火災発生時(全体火災発生時)における空気調和機1の動作制御を説明する。図8は全体火災発生時における空気調和機1の動作制御を示すフローチャート、図9は全体火災発生時における冷媒循環機構での冷媒移動を示す図である。
火災検知部62が火災発生検知処理(図3)において室外機2設置されている室内で火災が発生していると判断し、制御部61が全体火災時運転を実施する場合(S31でYES)、まず、制御部61は、通信部63に、当該空気調和機1の室外機2が設置されている室外と、室内機3が設置されている室内との両方で火災が発生している旨を上記中央管理センターに対して通報させる(S32)。
続いて、制御部61は、空気調和機1の室外機2及び室内機3による通常の空調動作を停止させ、全体火災時運転として予め設定されている室内機3の動作制御を行う(S33)。すなわち、制御部61は、(n)室内機3の電子膨張弁35を開状態とし、(o)加湿機構37を動作させて室内の加湿を行わせ、(p)フロートスイッチがオフの場合にはドレンポンプ38を動作させてドレンパンに溜まっている水を排出させる(フロートスイッチがオンの場合はドレンポンプ38を動作させない)、といった(n)〜(p)の一連の処理を行う。
そして、制御部61は、室外火災時運転として予め設定されている室外機2の動作制御を行う(S34)。すなわち、制御部61は、(q)電子膨張弁44、及び閉鎖弁27,28を開状態として、圧縮機21の運転を停止させ、(r)水冷機構72を動作させて、水冷機構72により室外機2全体を水で冷却させる、といった(q) (r)の処理を行う。
制御部61は、室内温度検知部36から取得する検出値が50℃を下回らない限り(S35でNO)、上記S33,S34に示した全体火災時運転を継続する。また、制御部61は、室内温度検知部36から取得する検出値が50℃を下回ると(S35でYES)、上記S33,S34に示した全体火災時運転を中止して通常の空調動作制御を行い、処理はS31に戻る。
上記のように、制御部61が、上記(n)及び(q)の制御を行うことで、冷媒循環機構において、図9に示すように、冷媒は室外機2及び室内機3の両方に均等に分布する。
このように、制御部61が、冷媒循環機構により、室外及び室内の両方で火災が発生している状況下では、冷媒を室外機2及び室内機3に均等に分布させることで、冷媒循環機構における一部分、すなわち、室外機2又は室内機3の一方において冷媒圧力が上昇する事態を避けることができる。
なお、本発明は上記実施の形態の構成に限られず種々の変形が可能である。上記図1乃至図9に示した構成等はあくまでも本発明の一実施形態に過ぎず、本発明を上記実施形態に限定する趣旨ではない。
1 空気調和機
2 室外機
21 圧縮機
22 四路切換弁
23 アキュムレータ
24 室外側熱交換器
25 膨張機構
27,28 閉鎖弁
29 プロペラファン
291 室外ファンモータ
3 室内機
31 室内側熱交換器
32 クロスフローファン
33 室内ファンモータ
35 電子膨張弁
36 室内温度検知部
37 加湿機構
38 ドレンポンプ
41 方向制御回路
43 レシーバ
44 電子膨張弁
60 コントローラ
61 制御部
62 火災検知部
63 通信部
71 室外温度検知部
72 水冷機構
HS 高圧センサ
LS 低圧センサ
2 室外機
21 圧縮機
22 四路切換弁
23 アキュムレータ
24 室外側熱交換器
25 膨張機構
27,28 閉鎖弁
29 プロペラファン
291 室外ファンモータ
3 室内機
31 室内側熱交換器
32 クロスフローファン
33 室内ファンモータ
35 電子膨張弁
36 室内温度検知部
37 加湿機構
38 ドレンポンプ
41 方向制御回路
43 レシーバ
44 電子膨張弁
60 コントローラ
61 制御部
62 火災検知部
63 通信部
71 室外温度検知部
72 水冷機構
HS 高圧センサ
LS 低圧センサ
Claims (11)
- 室外機(2)及び室内機(3)を有する空気調和機(1)であって、
前記室外機(2)の周囲温度を検知する室外温度検知部(71)と、
前記室内機(3)の周囲温度を検知する室内温度検知部(36)と、
前記室外温度検知部(71)及び前記室内温度検知部(36)によって検知される温度に基づいて、前記室外機(2)周辺又は前記室内機(3)周辺での火災発生、或いは前記室外機(2)周辺及び室内機(3)周辺の両方での火災発生を検知する火災検知部(62)と、
前記室外機(2)及び室内機(3)の間で冷媒を循環させる冷媒循環機構と、
前記冷媒循環機構を含む当該空気調和機(1)の各機構の動作を制御する制御部(61)とを備え、
前記制御部(61)は、前記火災検知部(62)が前記室外機(2)周辺での火災発生を検知した場合は前記冷媒循環機構に前記冷媒を前記室内機(3)側に移動させ、前記火災検知部(62)が前記室内機(3)周辺での火災発生を検知した場合は前記冷媒循環機構に前記冷媒を前記室外機(2)側に移動させる空気調和機。 - 前記制御部(61)は、前記火災検知部(62)が前記室外機(2)周辺及び室内機(3)周辺の両方での火災発生を検知した場合、前記冷媒循環機構により前記冷媒を前記室外機(2)及び前記室内機(3)の両方に均等に分布させる請求項1に記載の空気調和機。
- 前記室外機(2)は、室外機側熱交換器(24)に通風する室外側送風機構(29,291)を更に備え、
前記制御部(61)は、前記火災検知部(62)が前記室内機(2)周辺での火災発生を検知した場合、前記室外側送風機構(29,291)に前記室外機側熱交換器(24)への通風動作を行わせる請求項1又は請求項2に記載の空気調和機。 - 前記室内機(3)は、室内機側熱交換器(31)に通風させる室内側送風機構(32,33)を備え、
前記制御部(61)は、前記火災検知部(62)が前記室外機(2)周辺での火災発生を検知した場合、前記室内側送風機構(32,33)に前記室内機側熱交換器(31)への通風動作を行わせる請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の空気調和機。 - 前記制御部(61)は、前記火災検知部(62)が前記室外機(2)周辺での火災発生を検知した場合、前記室外側送風機構(29,291)を停止させる請求項3に記載の空気調和機。
- 前記室内機(2)は、当該室内機(2)周囲を加湿する加湿機構(37)を更に備え、
前記制御部(61)は、前記火災検知部(62)が前記室内機(2)周辺での火災発生を検知した場合、前記加湿機構(37)に前記室内機(2)周囲を加湿させる請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の空気調和機。 - 前記室内機(2)は、ドレンパン内の水を排水させるドレンポンプ(38)を備え、
前記制御部(61)は、前記火災検知部(26)が前記室内機(2)周辺又は前記室外機(3)周辺の少なくとも一方で火災発生を検知した場合、前記ドレンポンプ(38)に前記排水動作を行わせる請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の空気調和機。 - 前記室外機(2)は、当該室外機(2)を水により冷却する水冷機構(72)を更に備え、
前記制御部(61)は、前記火災検知部(62)が前記室内機(3)周辺又は前記室外機(2)周辺の少なくとも一方で火災発生を検知した場合、前記水冷機構(72)に前記室外機(2)全体を水により冷却させる請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の空気調和機。 - 前記室外機(2)または室内機(3)は、当該室外機(2) または室内機(3)内の前記冷媒の圧力を検出する圧力センサ(HS,LS)を備え、
前記火災検知部(62)は、前記室外温度検知部(71)及び前記室内温度検知部(36)によって検知される温度に代えて、又は前記室外温度検知部(71)及び前記室内温度検知部(36)によって検知される温度と共に、前記圧力センサ(HS,LS)によって検出される冷媒圧力に基づいて、前記火災発生検知を行う請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の空気調和機。 - 前記圧力センサ(HS,LS)は、前記冷媒の高圧側の圧力を検出する高圧センサ(HS)と、前記冷媒の低圧側の圧力を検出する低圧センサ(LS)とを備え、
前記火災検知部(62)は、当該空気調和機(1)による冷房動作時に、前記高圧センサ(HS)及び低圧センサ(LS)の両方が予め定められた値よりも高い値を示す場合に室外機(2)周辺での火災発生と判断し、前記低圧センサ(LS)のみが前記予め定められた値よりも高い値を示す場合に室内機(2)周辺での火災発生と判断する請求項9に記載の空気調和機。 - 当該空気調和機(1)を管理制御する中央管理センターとネットワーク接続され、当該中央管理センターとの間で当該空気調和機(1)の動作情報を送受信する通信部(63)を備え、
前記制御部(61)は、前記火災検知部(62)によって火災発生が検知された場合に、前記通信部(63)に前記中央管理センターに対して火災発生情報を送信させる請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の空気調和機。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101485350B1 (ko) * | 2013-07-24 | 2015-01-26 | 이원일 | 화재 방어 기능을 가진 에어컨 |
CN113465119A (zh) * | 2021-06-30 | 2021-10-01 | 青岛海尔空调电子有限公司 | 空调器的起火检测控制方法 |
WO2022160832A1 (zh) * | 2021-01-26 | 2022-08-04 | 青岛海尔空调器有限总公司 | 一种基于空调器室内机的火灾提醒方法及设备 |
-
2008
- 2008-04-11 JP JP2008104069A patent/JP2009257611A/ja active Pending
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