JP2009256704A - 横吊り治具および表面処理装置並びに長尺材の表面処理方法 - Google Patents

横吊り治具および表面処理装置並びに長尺材の表面処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 簡単設備による尺材の表面処理装置及び表面処理方法を提供し、処理液の垂痕の付かない、綺麗な仕上がりの長尺材を得る。
【解決手段】 横吊りされた複数の長尺材を処理槽に対して上下移動させるための横吊り治具であって、水平ビームと該水平ビームに取り付けた2本の治具柱を備え、前記2本の治具柱の一つには前記複数の長尺材の一端を揃えて保持するための保持治具を有し、また他方の治具柱には前記複数の長尺材の他端を前記の一端より高い位置に保持して傾斜させて横吊りに保持するための保持治具が取り付けられてなり、前記2本の治具柱のうち少なくとも他端よりも低い位置に保持具を有する治具柱を前記水平ビームの鉛直線に対して任意の角度傾斜させる手段を備えた長尺材の横吊り治具およびこの横吊り治具を使用した表面処理装置で液切りの際に処理液が下段に保持した長尺材の上に滴下しないようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、アルミニウム建材等の長尺材を横吊り状態に吊って処理液中で表面処理を行う際に使用する横吊り治具、及びそれを使用した表面処理装置、並びに表面処理方法に関するものである。
トラックのアオリ板や、住宅用建材、ビル用建材等のアルミニウム製長尺材料は、表面に陽極酸化処理を施したり、さらにその後の電解着色、染色、封孔、電着塗装、乾燥等の各種の表面処理を施して使用されるのが通例である。これらの表面処理を施すには、被処理長尺材を目的の処理に従って、例えば前処理用のアルカリ水性溶液槽、酸性水溶液槽、洗浄用の水洗処理槽等の各種の処理槽に順次送給し、被処理長尺材を各種処理液等に浸漬させた後液切りをして、乾燥または焼付炉に移送する。
これら一連の処理は多数の被処理長尺材を一度に処理することが生産性の点から極めて重要である。そこで、通常多数の被処理長尺材を上下に連ねて吊り下げて処理液に浸漬させる方法が行われている。この方法に依れば、被処理長尺材が処理液から出されて乾燥炉あるいは焼付炉等の加熱炉に入るまでに、被処理長尺材は液切りされて乾燥が始まるが、上位に吊り下げられた被処理長尺材の残液が、下位に吊り下げられた被処理長尺材の乾燥箇所に垂下することがある。すると、その部分が垂痕となって仕上がり不良個所となる。この垂痕は特に加熱炉を通過すると顕著となる。前記液切り時間は10〜15分程度予定されているが、この間に液切りを行って被処理長尺材の表面をほとんど乾燥状態にすることが重要である。
従来、アルミニウム製建材等の長尺材の表面処理を行う方法として、処理効率に優れた横吊り方式の長尺材表面処理装置が提案されている。この表面処理装置は、長尺材を横長に把持して処理槽中の表面処理液に浸漬させる方式であり、左右の昇降体ごとにこれらを駆動する左右一対の電動機が設けられており、左右の昇降体は長尺材が表面処理液中に浸漬させるときは同レベルに、長尺材の液切りをするときは異なるレベルに位置するように構成されている(例えば、特許文献1参照。)。
この方式によれば、左右の各昇降体はそれぞれ独立した電動機により個別に駆動されるので、左右の昇降体が浸漬位置にあるときは同レベルに、液切り位置にあるときは異なるレベルに位置するので、処理時には長尺材を処理槽内に無駄が生じないように浸漬することができ、また液切り時には長尺材を傾斜させて確実に液切りすることができるので、極めて効率よく処理できるとされている。
特開平09−041197号公報
しかし、上記特許文献1に開示された表面処理装置では、左右夫々に速度調整が可能で、しかも処理枠が昇降体から外れないように連動する複雑な電動機が必要となり、構造が複雑で設備コストがかさむ難点がある。
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであって、構造が簡単で設備コストの安い長尺材の表面処理装置及び表面処理方法を提供することを目的とする。特に、被処理長尺材を横吊り状態に吊って処理液中で表面処理を行う際に使用する横吊り治具であって、複雑な移送装置を不要とし、処理液が下段に保持されている長尺材に落下して処理液の垂痕が付きことがない長尺材を得るための横吊り治具と、該横吊り治具を使用した表面処理装置並びに表面処理方法を提供することを目的とする。
本発明では、水平ビームと該水平ビームに取り付けた2本の治具柱を備え、前記2本の治具柱のうち一方の治具柱には前記複数の長尺材の一端を揃えて保持するための保持治具を有し、また他方の治具柱には前記複数の長尺材の他端を前記の一端より高い位置に保持して傾斜させて横吊りに保持するための保持治具が取り付けられてなり、前記2本の治具柱のうち少なくとも一方の治具柱を、前記他方の治具柱側に任意の角度傾斜させる手段を備えてなることを特徴とする長尺材の横吊り治具を使用することとした。
このような長尺材の横吊り治具を使用して、2本の治具柱に複数の長尺材の一端を揃えて保持し、他端を前記一端より上方位置になるようにして水平ビームの鉛直方向に対して所定角度を保つように傾斜して保持して横吊りして、横吊り治具を処理槽に対し上下移動させれば、上記課題を解決することができる。
本発明で使用する長尺材の横吊り治具は、前記一方の治具柱には該治具柱を前記他方の治具柱の方向に傾斜させる傾倒機構を備え、他方の治具柱は連結桿を介して前記一方の治具柱の動きに追随して同じ方向に傾斜する構造を備えた長尺材の横吊り治具とすることができる。
このような長尺材の横吊り治具を使用すれば、一方の治具柱を所定角度傾斜させることにより、対向する他の治具柱も複数の長尺材を支持しながら傾斜し、複数の長尺材の傾斜角度を大きくすることができるので、垂痕の発生を防いで液切り効果を高めることができる。
本発明で使用する長尺材の横吊り治具は、前記2本の治具柱にそれぞれ2本の治具柱を同じ方法に傾斜させるための傾倒機構を備え、該双方の傾倒機構が長尺材を保持しながら、所定の間隔を保って、互いに連動して治具柱を傾斜させるように構成することができる。
このような構成をした長尺材の横吊り治具を使用すれば、長さの長い長尺材や、太い長尺材等重量のある長尺材を一度に大量に処理することが可能となる
本発明横吊り治具では、前記一方の治具柱の傾斜角度が少なくとも6度以上であることが好ましい。
このような傾斜角度の範囲にしておけば垂痕の発生を防止し、液切り効果も充分高く、傾倒機構に掛かる荷重負担も軽くてすむからである。
本発明の長尺材の表面処理装置は、処理槽の向かい合う側壁の上面に軌道を敷設し、該軌道上を走行可能な門型架台を備え、該門型架台の横梁に上記に記載の本発明の長尺材の横吊り治具の両端を門型架台に備えた上下動手段で上下させて、長尺材を処理槽内の処理液中に浸漬・引き上げするように構成した長尺材の表面処理装置とした。
このような表面処理装置とすれば、設備も簡単で単純な操作によって長尺材を処理液に浸漬・引き上げすることが可能で、しかも処理液が下位にある長尺材に垂れる範囲が狭くなり、処理液の垂痕が付かなくなるので製品歩留まりが向上する。
本発明の長尺材の表面処理方法の一つは、上記に記載の本発明の長尺材の横吊り治具に、複数の長尺材を縦一列に配置して取り付けて斜め横吊に保持し、次いで該長尺材を横吊り保持した横吊治具を前記請求項5に記載の長尺材の表面処理装置を使用して、処理槽の処理液内に浸漬して長尺材に表面処理を施した後、該横吊り治具を前記処理液から引き上げ、次いで上記に記載の本発明の横吊り治具の傾倒装置を作動させ、治具柱を傾斜させて長尺材に付着していた処理液を液切りする長尺材の表面処理方法とした。
この方法によれば、簡単な操作で多量の長尺材を処理液に浸漬・引き上げることができ、所定角度に傾斜させた治具柱に複数の長尺材の一端を揃えて保持し、該長尺材の他端側の治具柱に長尺材の他端を一端より高い位置に保持して傾斜しているので処理液が長尺材の下端から滴り落ち、しかも長尺材の一端は取り付けた治具柱の傾斜角度分ずれて存在することになるので下位に取り付けられた長尺材に処理液が滴下する範囲が狭くなり、垂痕に依る製品の仕上がり不良を未然に防ぐことができるようになる。
本発明の長尺材の表面処理方法の他の一つは、上記に記載の本発明の長尺材の横吊り治具に、複数の長尺材をその側面からの投影が重ならないように、かつ他端または一端からの投影が千鳥状になるように複数列配置して取り付けて斜め横吊に保持し、次いで該長尺材を横吊り保持した長尺材の横吊治具を前記請求項5に記載の長尺材の表面処理装置を使用して、処理槽の処理液内に浸漬して長尺材に表面処理を施した後、該長尺材の横吊り治具を前記処理液から引き上げ、次いで上記に記載の本発明の横吊り治具の傾倒装置を作動させ、治具柱を傾斜させて長尺材に付着していた処理液を液切りすることを特徴とする長尺材の表面処理方法である。
この方法によっても、簡単な操作で多量の長尺材を処理液に浸漬・引き上げることができ、所定角度に傾斜させた治具柱に複数の長尺材の一端を揃えて保持し、該長尺材の他端側の治具柱に長尺材の他端を一端より高い位置に保持して傾斜しているので処理液が長尺材の下端から滴り落ち、しかも長尺材の一端は取り付けた治具柱の傾斜角度分ずれて存在することになるので下位に取り付けられた長尺材に処理液が滴下する範囲が狭くなり、垂痕に依る製品の仕上がり不良を未然に防ぐことができるようになる。さらに、電流密度が乱されずに均一な表面処理を施すことができる。
本発明によれば簡単な構造の長尺材の横吊り治具を採用することにより、処理液の液切りを確実に行うことがで、しかも処理液が下段に保持されている長尺材の上に落下することもなくなる。従って低い設備投資をして簡単な表面処理装置となり、単純な操作で表面処理長尺材の仕上がり品質が良く、製品歩留まりも高いので経済効果は極めて大きい。
また、処理液槽の幅を狭くできるので、設備投資を抑制し使用する処理液の量も少なくて済む利点がある。
図1は、本発明の長尺材の表面処理装置の主要部の構造を説明する側面図である。
本発明の長尺材の表面処理装置20は、処理槽5の向かい合う側壁5a、5bの上面に軌条21a,21bを敷設し、該軌条21a,21b上を走行可能な門型架台22を備え、該門型架台22の横梁24に本発明の長尺材の横吊り治具1の水平ビーム3の両端3a,3bをワイヤー25a,25bで吊り下げ、該ワイヤー25a,25bを専用の巻き取り支持部26a、26bを介して専用の電動機27により上下させて被処理長尺材2を処理槽5内の処理液8中に浸漬・引き上げするように構成されている。また、電動機27を正逆回転させることにより横吊り治具1ごと被処理長尺材2を処理槽5内の処理液8中に浸漬・引き上げできるようになっている。尚、図中9,10は保持具、23a,23bは門型架台22を構成する門柱、28a,28bは給電用軌条である。
本発明の長尺材の表面処理装置20を使用して長尺材2の表面処理を行うには、被処理長尺材2を処理槽5内の処理液8中に浸漬して処理する場合には、図1のように治具柱4a、4bを水平ビーム3に対して直角の方向に垂直にし、処理が終了して処理液を液切りする場合には、図1のように長尺材2を横吊り治具1ごと処理槽5内の処理液8から吊り出して、治具柱4a、4bの一方又は双方(図4参照)を水平ビーム3に対して斜めの方向に傾倒させて、処理液を図の右端から落下させて液切りを行う。
次に、本発明の長尺材の横吊り治具について説明する。
図2は、本発明の横吊り治具の主要部構造を示す側面図である。図は横吊り治具を処理液から吊り上げて、液切りする状態を示している。
本発明の長尺材の横吊り治具1は、主として図1の水平ビーム3と該水平ビーム3に取り付けた相対向する一対の治具柱4a,4bからなっている。
長尺材2を取り付けた時に、長尺材2の右側一端部左側端部よりも低い位置関係になるように保持具10を有する一方の治具柱4bは、水平ビーム3の鉛直線に対して所定角度を保って傾斜可能に取り付けてある。図2の状態では長尺材2は保持具10に押されて保持具9に沿ってせり上がるが、図右側が図左側より低くなるように傾斜している。
図2の例では、片方の治具柱(図2の例では右側の治具柱4b)のみを動力で傾倒させ、もう一方の治具柱(図2の例では左側の治具柱)4aは、水平ビーム3に対して直角方向に向いている。
細い長尺材や比較的長さの短い長尺材等、小規模な表面処理装置とする場合は、この方式で充分実用に耐えるものとなる。
あるいは大規模な装置に対しては、もう一方の治具柱4aを連結桿18や動力によって傾斜させる構造とすることができる。
処理後の液切りを効率よく行い、垂痕の発生を防ぐには、治具柱4a、4bの傾倒角度は、6度以上で充分である。
治具柱4a,4bの間には、多数の長尺材2が保持具9,10によって斜め横にして保持されている。保持具9,10の取り付け位置は、一方の保持具(図2の例では左側の保持具9)が他方の保持具(図2の例では右側の保持具10)よりも高い位置に取り付けてあり、長尺材2を保持した際に若干傾斜する(図2では左上がりにする)ようにしてある。傾斜角度は長尺材2が水平位置から3度程度以上とすればよい。
左右の保持具9,10は、治具柱4a,4bが傾斜するときには長尺材2が斜めにずれるので、長尺材2が落下しないように、例えば保持具9は長尺材2の他端(図では左端)に挿入し、一端(図では右端)は長尺材2を挟むようにして保持する構造のものが好ましい。
また、一方の保持具(図2の例では右側の保持具10)は電解処理用の電流を供給する給電端子を兼ねた構造としておく。
次に図3に、本発明の横吊り治具の治具柱4a,4bを水平ビーム3に対して垂直にした状態を示す。この状態は長尺材2が処理槽5内に浸漬された場合である。
治具柱4a,4bの間には、それぞれ多段の保持具9,10が取り付けてある。保持具9,10の取り付け位置は、図の左側の保持具9が他方の保持具10よりも高い位置に取り付けてあり、長尺材2を保持した際に左上がりに若干傾斜するようにしてある。傾斜角度は水平位置から3〜5度程度である。
この状態では各長尺材2の一端2aは、垂直方向にほぼ一直線に揃えて並んでいる。
この例では、片側の治具柱4bに傾倒装置7が取り付けてあり、治具柱4bを長尺材2の方向に傾けるようになっている。治具柱4bを長尺材2の方向に傾けると、長尺材2は押されて保持具9に沿ってせり上がり、治具柱4a方向に近づいて、図2に示した状態になる。
図4には、本発明の横吊り治具の治具柱4a,4bを水平ビーム3に対して傾斜させた状態を示す。この状態は処理が終わり、長尺材2が処理槽5内から引き揚げられて液切りする場合である。図4では左右の治具柱4a,4bにそれぞれ傾倒装置6,7を配置した例を示している。この場合、左右の治具柱4a,4bの動きは常に長尺材2を保持し続けるように、それぞれの治具柱の動きを調整する必要がある。
治具柱4a,4bを水平ビーム3に対して傾斜させていくと、長尺材2の端末2aは、垂直方向において少しずつ治具柱4a方向にずれていく。従って処理液が下段に保持されている長尺材の上に滴下することはなく、垂痕の発生を防ぐことができる。
この方式は大型の表面処理装置に適する。
図5には、本発明の横吊り治具の治具柱4a,4bを水平ビーム3に対して傾斜させるもう一つの例を示す。
図5の例では片方の治具柱4b側に駆動装置7を取り付け、両方の治具柱4a,4bの上端をピン19を使用して連結桿18で連結しておく。
傾倒装置7を作動させて治具柱4bを他方の治具柱4a側に傾けると、治具柱4aも傾倒して傾斜させることができる。
次に、本発明の横吊り治具で使用する傾倒装置の一例を図6に示す。図6(a)は側面図、図6(b)は正面図である。
図6に示すように、本発明で使用する傾倒装置6,7は、水平ビーム3に巻きつけるように箱形のフレーム11があり、該箱形のフレーム11の上には電動機又は油圧装置等からなる押出装置14が固定されている。
また、箱形のフレーム11の下端中央部11aには、回転軸12が回転可能に貫通して挿入してあり、回転軸12は治具柱4aに固定して取り付けてある。
さらに、傾倒装置6はコネクティングロッド17を介して治具柱4a上端に取り付けられたピン13に連結されている。押出装置14のコネクティングロッド17が伸びると、ピン13を介して治具柱4aが回転軸12を中心として図の矢印の方向に傾倒する。
箱形のフレーム11内に貫通している水平ビーム3は上面が円弧状をなしており、押さえねじ16により摺動可能に箱形のフレーム11の側壁に固定してある。一方、水平ビーム3の下面は、止めねじ15により箱形構造とすることにより、長尺材2のフレーム11の底板に固定してある。このような長さに合わせて治具柱4a,4bの傾きを任意に調整できるようにしてある。
次に、図7〜図10に本発明の横吊り持具に長尺材をセットする方法を説明する。
図7、図9は横吊り持具に長尺材をセットした状態を横から見た図であり、図8,図10はそれぞれ 図7の線A−A’又は図9の線B−B’に沿った断面を示す。図7、図9は横吊り持具1を上に引き上げて、傾倒装置6,7により持具柱4a,4bを傾斜させた状態を示している。
長尺材2,2,2,・・・を固定具9,9,9,・・・、及び10,10,10,・・・に取り付ける場合、図8に示すように長尺材2,2,2,・・・が縦一列になるように配置しても良い。長尺材2,2,2,・・・の間隔は2cm程度あればよい。
あるいは図10に示すように、複数の長尺材2,2,2,・・・がその側面からの投影が重ならないように、千鳥状に配置して取り付けても良い。この場合隣り合う長尺材の列の間隔は長尺材の太さと同程度以上(図では7cm)、千鳥状下段の長尺材との間隔は」2cm程度あればよい。
このように長尺材を配置すれば、電解表面処理をする際に電流密度が乱されずに、均一な表面処理を施すことが出来るようになる。
図中の矢印は、処理液の液滴が落下していく状態を示しており、図8,図10のように液滴30が下段の長尺材2,2,2,・・・方向に落下しても、図7、図9に示すように長尺材2に一端2aが下段の長尺材と重なっていないので、下段の被処理長尺材に処理液が落下することはなく、処理液の垂痕による表面処理不良は発生することはない。
[実施例]
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
長尺材2として、断面サイズが縦20cm×横4cmで長さが6mのアルミ合金中空押出形材5本を図3に示した如く傾斜治具柱4a,4bに長尺材2の両端を揃え、長尺材2の一端を他端2aより高い位置にして取り付けた。この時長尺材2は図8に示すように、側面からの投影方向で縦一列の直線状になるように、2cmの間隔を開けて各々平行に配置して取り付けて横吊りに保持した。
このように前記中空押出形材5本を横吊りした横吊り治具1を図1に示した処理装置20に装填し、専用の巻き取り支持部で処理槽5中に浸漬して表面処理を施した。
次いで該処理槽5から横吊り治具1を吊り出し、図7に示すように傾斜治具柱4a,4bの角度θを水平ビーム3の鉛直線に対して種々の角度に変えて傾け、5分間静止させて処理液の液切りをし、更に7分間乾燥炉に入れて乾燥した後、最上位の形材を除く各形材に発生する垂痕の長さを測定した。測定結果を表1に示す。
なお、図7中矢印は処理液がしたたり落ちる方向を示している。
Figure 2009256704
本実施例では、長尺材2の側面からの投影方向が互いに重ならないようにして、2cmの間隔を開けて各々平行に配置して取付け、斜め横吊りに保持した。断面方向から見ると図10に示すように、長尺材2は千鳥状に交互に縦2列に並んだ配置となっている。一段下がった隣の列との間隔は、2cmとなっている。
図10中矢印は処理液がしたたり落ちる方向を示している。
このように長尺材2を5本横吊りした横吊り治具1を実施例1と同様に図1に示した処理装置20に装填し、専用の巻き取り支持部で処理槽5中に浸漬して表面処理を施した。
実施例1と同様の条件で表面処理及び液切り・乾燥を施した後、最上位の形材を除く各形材の垂痕を測定した。測定結果を表2に示す。
Figure 2009256704
表1及び表2の結果から判るように、本発明の表面処理方法によれば水平ビームの鉛直線と斜め治具柱のなす角度θが6度以上になれば垂痕が全く発生しないことが判る。
また、複雑な装置を設けなくても操作上なんら支障なく、モーター一つで能率良く作業ができることが判る。
本発明の長尺材の表面処理装置の構造を説明する側面図である。 本発明の横吊り治具の主要部構造を示す側面図である。 本発明の横吊り治具の治具柱を水平ビームに対して垂直にした状態を示す図である。 本発明の横吊り治具の治具柱を水平ビームに対して傾斜させた状態を示す図であって、双方の治具柱に傾倒装置を取り付けた例を示す。 本発明の横吊り治具の治具柱を水平ビームに対して傾斜させた状態の他の例を示す図であって、一方の治具柱に傾倒装置を取り付けた例を示す。 本発明の横吊り治具の傾倒機構の構成を説明する図で(a)は側面図、(b)は正面図である。 横吊り持具に長尺材をセットした状態を横から見た図である。 図7の線A−A’に沿った断面を示す図である。 横吊り持具に長尺材をセットした状態を横から見た図である。 図9の線B−B’に沿った断面を示す。
符号の説明
1 横吊り治具、
2 長尺材、
3 水平ビーム、
4a、4b 治具柱、
5 処理槽、
6、7 傾倒装置
8 処理液、
9、10 保持具、
11 フレーム
12 回転軸
13 ピン
14 押出装置
15 止めねじ
16 押さえねじ
17 コネクティングロッド
18 連結桿
20 表面処理装置、
21a、21b 軌条、
22 門型架台、
23a、23b 門柱、
24 横梁、
25a、25b ワイヤー、
26a、26b 巻き取り支持部、
27 電動機、
28a、28b 給電用軌条、
30 液滴

Claims (7)

  1. 横吊された複数の長尺材を処理槽に対して上下移動させるための横吊り治具であって、水平ビームと該水平ビームに取り付けた2本の治具柱を備え、前記2本の治具柱のうち一方の治具柱には前記複数の長尺材の一端を揃えて保持するための保持治具を有し、また他方の治具柱には前記複数の長尺材の他端を前記の一端より高い位置に保持して傾斜させて横吊りに保持するための保持治具が取り付けられてなり、前記2本の治具柱のうち少なくとも一方の治具柱を、前記他方の治具柱側に任意の角度傾斜させる手段を備えてなることを特徴とする長尺材の横吊り治具。
  2. 前記一方の治具柱には該治具柱を前記他方の治具柱の方向に傾斜させる傾倒機構を備え、他方の治具柱は連結桿を介して前記一方の治具柱の動きに追随して同じ方向に傾斜する構造を備えたことを特徴とする請求項1記載の長尺材の横吊り治具。
  3. 前記2本の治具柱にそれぞれ2本の治具柱を同じ方法に傾斜させるための傾倒機構を備え、該双方の傾倒機構が長尺材を保持しながら所定の間隔を保って、互いに連動して治具柱を傾斜させるように構成されてなることを特徴とする請求項1または2に記載の長尺材の横吊り治具。
  4. 前記一方の治具柱の傾斜角度が少なくとも6度以上であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の長尺材の横吊り治具。
  5. 処理槽の向かい合う側壁の上面に軌道を敷設し、該軌道上を走行可能な門型架台を備え、該門型架台の横梁に前記請求項1から4のいずれか1項に記載の長尺材の横吊り治具の両端を門型架台に備えた上下動手段で上下させて、長尺材を処理槽内の処理液中に浸漬・引き上げするように構成してなることを特徴とする長尺材の表面処理装置。
  6. 請求項1から4のいずれか1項に記載の長尺材の横吊り治具に、複数の長尺材を縦一列に配置して取り付けて斜め横吊に保持し、次いで該長尺材を横吊り保持した横吊治具を前記請求項5に記載の長尺材の表面処理装置を使用して、処理槽の処理液内に浸漬して長尺材に表面処理を施した後、該横吊り治具を前記処理液から引き上げ、次いで請求項1から4のいずれか1項に記載の横吊り治具の傾倒機構を作動させて治具柱を傾斜させ、長尺材に付着していた処理液を液切りすることを特徴とする長尺材の表面処理方法。
  7. 請求項1から4のいずれか1項に記載の長尺材の横吊り治具に、複数の長尺材をその側面からの投影が重ならないように、かつ他端または一端からの投影が千鳥状になるように複数列配置して取り付けて斜め横吊に保持し、次いで該長尺材を横吊り保持した長尺材の横吊治具を前記請求項5に記載の長尺材の表面処理装置を使用して、処理槽の処理液内に浸漬して長尺材に表面処理を施した後、該長尺材の横吊り治具を前記処理液から引き上げ、次いで請求項1から4のいずれか1項に記載の横吊り治具の傾倒機構を作動させ、治具柱を傾斜させて長尺材に付着していた処理液を液切りすることを特徴とする長尺材の表面処理方法。
JP2008105104A 2008-04-14 2008-04-14 横吊り治具および表面処理装置並びに長尺材の表面処理方法 Expired - Fee Related JP4890493B2 (ja)

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