JP2009256280A - 染毛用後処理剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】染毛時の後処理により、毛髪改質効果に加えて、毛髪全体の疎水性を持続させて毛髪の褪色を持続的に抑制する。
【解決手段】炭素数4〜6の不飽和ジカルボン酸と炭素数12〜24の直鎖状又は分岐状の飽和又は不飽和のアルコールとのエステル化合物を含有する染毛用後処理剤組成物。特に好ましくは、エステル化合物がジエステル化合物である。
【選択図】なし

Description

本発明は、染毛処理した毛髪に適用することで染色した毛髪の褪色抑制を改善させることができ、さらに染毛によって低下した機械的強度を改良することができる染毛用後処理剤組成物に関する。
近年、白髪を隠す白髪染めから、黒髪を明るくするブリーチカラーなど、酸化染料を用いた種々のヘアカラーや酸性染毛料を用いたヘアマニキュアなどの染毛剤が広く使用されている。前記操作を行うことで毛髪へ染色することは可能だが、それと同時に染毛剤などの影響で毛髪内部又は表面が損傷し、その結果、染色した毛髪の染料の流出により褪色しやすくなったり、毛髪の機械的強度が低下してしまうという問題があった。
従来、例えば下記の特許文献1に開示されているように、染毛剤の褪色を抑制するために高分子を配合した毛髪化粧料などが使用されており、毛髪表面に高分子被膜を形成して褪色抑制することが提案されてきた。
特開2002−114642号公報 しかしながら、高分子を配合した毛髪化粧料などでは、洗髪時に毛髪表面から高分子被膜が脱離するため、毛髪内部から染料が流出してしまうという問題や、分子量の大きい高分子では毛髪内部にまで浸透しないために機械的強度を改良することができないという問題があった。また、上記方法では紫外線などの日光からの褪色抑制は低く、染毛した毛髪の褪色抑制や機械的強度には未だに改善の余地があった。
本発明は、染毛後に毛髪へ処理することで損傷部分と健康部分へ均一に吸着し、毛髪全体の疎水性を持続的に改善することが可能であるため、染色処理された毛髪の褪色を抑制させることができ、さらに毛髪内部に浸透して機械的強度を改良することができる染毛用後処理剤組成物を提供することを目的とする。
本願発明者は、炭素数4〜6の不飽和ジカルボン酸と、炭素数12〜24の直鎖状又は分岐状の飽和又は不飽和のアルコールとのエステル化合物を含有する組成物を用いて染毛後処理を行った場合、毛髪内部のダメージを低減・修復する毛髪改質効果に加えて、毛髪全体の疎水性が著しく良好に持続するため染毛処理後の毛髪の褪色が抑制されることを見出して、本発明を完成した。
(第1発明)
上記課題を解決するための本願第1発明の構成は、炭素数4〜6の不飽和ジカルボン酸と、炭素数12〜24の直鎖状又は分岐状の飽和又は不飽和のアルコールとのエステル化合物の1種以上を含有する、染毛用後処理剤組成物である。
第1発明の染毛用後処理剤組成物においては、第1の効果として、上記した特定のエステル化合物が毛髪内部に強く結合し又は吸着され、染毛処理前に存在し及び染毛処理時に更に生じた毛髪内部のダメージを良好に低減・修復する。この効果には、炭素数が4〜6の不飽和ジカルボン酸における不飽和結合と2個のカルボキシル基との関係、及びカルボキシル基に結合した上記のアルコールが関係しているものと考えられる。この第1の効果は、上記した特定のエステル化合物が染毛処理剤自体に含有され、又は染毛処理剤の前処理剤に含有される場合にも期待できる。
第1発明の染毛用後処理剤組成物における第2の効果として、上記特定のエステル化合物を含有する組成物を用いて染毛の後処理を行った場合、注目すべきことに、毛髪全体の疎水性が著しく良好に持続する。その結果、染毛処理後における洗髪の繰り返しや日光への暴露等にも耐えて、毛髪内部からの染料の流出が抑制され、褪色抑制効果が持続的に確保される。
この第2の効果は、染毛用後処理剤としての特有の効果であって、明細書の実施例の項で実証されるように、上記した特定のエステル化合物が染毛処理剤自体に含有され、又は染毛処理剤の前処理剤に含有される場合には実質的に期待できない。その理由は、染毛直後の毛髪は膨潤しやすい状態にあり、染毛用後処理剤を適用することで上記した特定のエステル化合物が毛髪内部まで浸透しやすく、毛髪内で強固に結合又は吸着し、毛髪全体の疎水性を持続させるためであると推定している。
(第2発明)
上記課題を解決するための本願第2発明の構成は、前記第1発明に係るエステル化合物がジエステル化合物であり、かつ不飽和ジカルボン酸の一方又は双方のカルボキシル基が炭素数12〜24の直鎖状又は分岐状の飽和又は不飽和のアルコールとエステル結合を形成している、染毛用後処理剤組成物である。
前記第1発明に係るエステル化合物にはモノエステル化合物もジエステル化合物も含まれるが、第2発明に規定するように、ジエステル化合物であることが特に好ましい。このようなジエステル化合物は、不飽和ジカルボン酸の一方又は双方のエステル部分に第1発明に規定するアルコールを結合しているが、このようなアルコールを双方のエステル部分に結合しているものが、とりわけ好ましい。
(第3発明)
上記課題を解決するための本願第3発明の構成は、前記第1発明又は第2発明に係る不飽和ジカルボン酸が、少なくとも一方のカルボキシル基を構成する炭素原子が炭素−炭素不飽和結合を構成する炭素原子と単結合しているものである、染毛用後処理剤組成物である。
前記第1発明又は第2発明に係る不飽和ジカルボン酸としては、第3発明に規定するように、少なくとも一方のカルボキシル基(エステル部位)が炭素間不飽和結合部位と隣接しているものが、より好ましい。このような炭素間不飽和結合はより高い反応活性を持つため、エステル化合物が毛髪表面により強く結合し又は吸着される。
なお、不飽和ジカルボン酸の炭素数が4又は5である場合には、必然的に第3発明に規定する不飽和ジカルボン酸となる。
本発明の染毛用後処理剤組成物においては、染毛による毛髪内部のダメージを低減・修復する毛髪改質効果に加えて、染色処理された毛髪の褪色を持続的に抑制することができる。
次に、本発明を実施するための形態を、その最良の形態を含めて説明する。
〔染毛用後処理剤組成物の成分〕
(染毛用後処理剤組成物の特徴的な成分)
本発明の染毛用後処理剤組成物は、炭素数4〜6の不飽和ジカルボン酸と、炭素数12〜24の直鎖状又は分岐状の飽和又は不飽和アルコールとのエステル化合物(以下、「毛髪改質剤成分」という)の1種以上を含有する点に特徴があり、かつ、染毛用後処理剤として用いられる点に特徴がある。
この毛髪改質剤成分は、上記の不飽和ジカルボン酸のモノエステルであっても良いが、本発明の効果を良好に確保する上で、ジエステルであることが特に好ましい。
又、不飽和ジカルボン酸における二つのカルボキシル基のうちの一方又は双方のカルボキシル基が、炭素数12〜24の直鎖状又は分岐状の飽和又は不飽和アルコールとエステル結合を形成していることが必要である。毛髪改質剤成分が上記の不飽和ジカルボン酸のジエステルである場合には、該不飽和ジカルボン酸の二つのカルボキシル基が炭素数12〜24の直鎖状又は分岐状の飽和又は不飽和アルコールとエステル結合を形成している場合と、前記二つのカルボキシル基の一方のみが炭素数12〜24の直鎖状又は分岐状の飽和又は不飽和アルコールとエステル結合を形成し、もう一方のカルボキシル基は他のアルコールとエステル結合を形成している場合とがある。これらのうちでも、上記の不飽和ジカルボン酸のジエステルである毛髪改質剤成分、とりわけ不飽和ジカルボン酸の二つのカルボキシル基が炭素数12〜24の直鎖状又は分岐状の飽和又は不飽和アルコールとエステル結合を形成している毛髪改質剤成分が好ましい。
本発明の染毛用後処理剤組成物におけるこれらのエステル化合物は、前記エステル結合を有するエステル化合物であればよく、対応するジカルボン酸及びアルコールから製造されるものに何ら限定されない。
不飽和ジカルボン酸における二つのカルボキシル基が炭素数12〜24の直鎖状又は分岐状の飽和又は不飽和アルコールとエステル結合を形成しているエステル化合物は、例えば、不飽和ジカルボン酸又は不飽和ジカルボン酸無水物と、対応する長鎖アルコール化合物とをトルエンなどの共沸脱水可能な溶媒中で触媒を添加して脱水エステル化した後、溶媒を除去することにより得ることができる。
また、不飽和ジカルボン酸における二つのカルボキシル基の一方が炭素数12〜24の直鎖状又は分岐状の飽和又は不飽和アルコールとエステル結合を形成し、もう一方のカルボキシル基が他のアルコールとエステル結合を形成しているエステル化合物は、例えば、不飽和ジカルボン酸又は不飽和ジカルボン酸無水物と、対応する2種類以上のアルコール化合物とをトルエンなどの共沸脱水可能な溶媒中で触媒を添加して脱水エステル化した後、蒸留又は適当な展開溶媒を用いたシリカゲルカラムにより分離精製することにより得ることができる。
炭素数4〜6の不飽和ジカルボン酸としては、少なくとも一方のカルボキシル基を構成する炭素原子が炭素−炭素不飽和結合を構成する炭素原子と単結合しているものが、より好ましい。炭素数4〜6の不飽和ジカルボン酸の好適な具体例として、フマル酸、マレイン酸、アセチレンジカルボン酸、イタコン酸、シトラコン酸、トランス−グルタコン酸、トランス,トランス−ムコン酸、シス,シス−ムコン酸等が挙げられる。中でも、マレイン酸が好ましい。
また、炭素数12〜24の直鎖状又は分岐状の飽和又は不飽和アルコールとしては、例えば、ラウリルアルコール、1−トリデカノール、ミリスチルアルコール、1−ペンダデカノール、セチルアルコール、1−ヘプタデカノール、ステアリルアルコール、1−ノナデカノール、アラキンアルコール、1−ヘンイコサノール、べヘニルアルコール、1−トリコサノール、1−テトラコサノール、2−ドデカノール、4−メチル−1−ドデカノール、2−トリデカノール,4−メチル−1−トリデカノール,2−テトラデカノール、4−メチル−1−テトラデカノール、2−ペンタデカノール、2−ヘキサデカノール、7−メチル−1−ヘキサデカノール、4−ヘプタデカノール、イソステアリルアルコール、2−オクタデカノール、2−ノナデカノール、9−メチル−1−ノナデカノール、2−ドデセン−1−オール、8,10−ドデカジエン−1−オール、7−ドデシン−1−オール、2−トリデセン−1−オール、9−テトラデセン−1−オール、9,12−テトラデカジエン−1−オール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール、リノレニルアルコール、11−イコセン−1−オール、5,8,11,14−イコサテトラエン−1−オール、13−ドコセン−1−オール、2,6,10−トリメチル−5,9−ウンデカジエン−1−オール、3,7,11,15−テトラメチル−2−ヘキサデセン−1−オール、3,7,11,15−テトラメチル−2,6,10,14−ヘキサデカテトラエン−1−オール等が挙げられる。なかでも、炭素数18〜22の直鎖状又は分岐状の飽和又は不飽和アルコールが好ましく、更には、炭素数18〜22の直鎖状又は分岐状の不飽和アルコールが好ましく、とりわけオレイルアルコールが好ましい。毛髪改質剤成分の構成要素としてのこれらのアルコールは、単一種類のものが用いられても良く、毛髪改質剤成分がジエステルである場合において2種のものが用いられても良い。
更に、不飽和ジカルボン酸における二つのカルボキシル基の一方が炭素数12〜24の直鎖状又は分岐状の飽和又は不飽和アルコールとエステル結合を形成し、もう一方のカルボキシル基が他のアルコールとエステル結合を形成しているエステル化合物の場合における、他のアルコールとしては、例えば炭素数1〜11のアルコール、好ましくは炭素数1〜8のアルコール、具体的にはメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、オクチルアルコール等が挙げられる。
不飽和ジカルボン酸における二つのカルボキシル基が炭素数12〜24の直鎖状又は分岐状の飽和又は不飽和アルコールとエステル結合を形成しているエステル化合物としては、例えば前記不飽和ジカルボン酸と前記アルコールとのエステル化合物が挙げられ、具体的にはマレイン酸ジラウリル、マレイン酸ジミリスチル、マレイン酸ジセチル、マレイン酸ジステアリル、マレイン酸ジベヘニル、マレイン酸ジオレイル、マレイン酸ジリノレイル、マレイン酸ジリノレニル、マレイン酸ジ(11−イコセニル)、マレイン酸ジイソステアリル、マレイン酸ジ(3,7,11,15−テトラメチル−2−ヘキサデセニル)、マレイン酸(セチル)(オレイル)、マレイン酸(オレイル)(ステアリル)、マレイン酸(リノレイル)(オレイル)、マレイン酸(イコセニル)(オレイル)、マレイン酸(リノレニル)(オレイル)、マレイン酸(リノレニル)(リノレイル)、マレイン酸(リノレイル)(ステアリル)、フマル酸ジラウリル、フマル酸ジミリスチル、フマル酸ジセチル、フマル酸ジステアリル、フマル酸ジベヘニル、フマル酸ジイソステアリル、フマル酸ジオレイル、フマル酸ジリノレイル、フマル酸ジリノレニル、フマル酸ジ(11−イコセニル)、フマル酸ジ(3,7,11,15−テトラメチル−2−ヘキサデセニル)、フマル酸(セチル)(オレイル)、フマル酸(オレイル)(ステアリル)、フマル酸(リノレイル)(オレイル)、フマル酸(イコセニル)(オレイル)、フマル酸(リノレニル)(オレイル)、フマル酸(リノレニル)(リノレイル)、フマル酸(リノレイル)(ステアリル)、アセチレンジカルボン酸ジステアリル、アセチレンジカルボン酸ジオレイル、イタコン酸ジステアリル、イタコン酸ジオレイル、シトラコン酸ジステアリル、シトラコン酸ジオレイル、トランス−グルタコン酸ジステアリル、トランス−グルタコン酸ジオレイル、トランス,トランス−ムコン酸ジステアリル、トランス,トランス−ムコン酸ジオレイル、シス,シス−ムコン酸ジステアリル、シス,シス−ムコン酸ジオレイル等が挙げられる。なかでも毛髪内部のダメージ部分との親和性や褪色抑制効果を考えるとマレイン酸ジラウリル、マレイン酸ジミリスチル、マレイン酸ジセチル、マレイン酸ジステアリル、マレイン酸ジベヘニル、マレイン酸ジイソステアリル、マレイン酸ジオレイル、マレイン酸ジリノレイル、マレイン酸ジリノレニル、マレイン酸ジ(11−イコセニル)、マレイン酸ジ(3,7,11,15−テトラメチル−2−ヘキサデセニル)、マレイン酸(セチル)(オレイル)、マレイン酸(オレイル)(ステアリル)、マレイン酸(リノレイル)(オレイル)、マレイン酸(イコセニル)(オレイル)、マレイン酸(リノレニル)(オレイル)、マレイン酸(リノレニル)(リノレイル)、マレイン酸(リノレイル)(ステアリル)といったジエステル化合物が好ましく、マレイン酸ジステアリル、マレイン酸ジオレイルが更に好ましい。更に、飽和あるいは不飽和アルコールといった点では、不飽和アルコールとのジエステル化合物の方が、日光による褪色抑制、いわゆる日光堅牢性の点で好ましい。
また、不飽和ジカルボン酸における二つのカルボキシル基の一方が炭素数12〜24の直鎖状又は分岐状の飽和又は不飽和アルコールとエステル結合を形成し、もう一方のカルボキシル基が他のアルコールとエステル結合を形成しているエステル化合物としては、例えば、マレイン酸(エチル)(オレイル)、マレイン酸(エチル)(ステアリル)、マレイン酸(エチル)(イソステアリル)、マレイン酸(エチル)(セチル)、マレイン酸(オクチル)(オレイル)、マレイン酸(オクチル)(ステアリル)、マレイン酸(オクチル)(イソステアリル)等が挙げられる。
これらの毛髪改質剤成分は単一種類を配合してもよく、2種以上を組み合わせて配合してもよい。染毛用後処理剤組成物における毛髪改質剤成分の含有量は、毛髪のうるおい感、指通り性を効率的に改善でき、かつ好ましい感触を与える点から、好ましくは0.01〜20質量%、より好ましくは0.05〜10質量%、更に好ましくは0.1〜5質量%である。
(染毛用後処理剤組成物のその他の成分)
更に本発明の染毛用後処理剤組成物には、本発明の効果を阻害しない限りにおいて、その他の任意の成分を配合することができる。例えば、油性成分、界面活性剤、カチオン性ポリマー、アニオン性ポリマー、両性ポリマー、非イオン性ポリマー等の高分子化合物から選ばれる成分を配合することができる。
油性成分は、毛髪にうるおい感を付与し、指通り性を向上させる観点から、配合されることが好ましく、具体的な成分としては、油脂類、ロウ類、高級アルコール、炭化水素、高級脂肪酸、アルキルグリセリルエーテル、前記毛髪改質剤成分とは異なるエステル類、シリコーン類等が挙げられる。
油脂類としては、例えばオリーブ油、ツバキ油、シア脂、アーモンド油、サフラワー油、ヒマワリ油、大豆油、綿実油、ゴマ油、トウモロコシ油、ナタネ油、コメヌカ油、コメ胚芽油、ブドウ種子油、アボカド油、マカデミアナッツ油、ヒマシ油、ヤシ油、及び月見草油が挙げられる。
ロウ類としては、例えばミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、ホホバ油、及びラノリンが挙げられる。
高級アルコールとしては、例えばラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、2−ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、デシルテトラデカノール、オレイルアルコール、及びラノリンアルコールが挙げられる。
炭化水素としては、例えばパラフィン、オレフィンオリゴマー、ポリイソブテン、水添ポリイソブテン、ミネラルオイル、スクワラン、ポリブテン、ポリエチレン、マイクロクリスタリンワックス、及びワセリンが挙げられる。
高級脂肪酸としては、例えばラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、及びラノリン脂肪酸が挙げられる。
アルキルグリセリルエーテルとしては、例えばバチルアルコール、キミルアルコール、セラキルアルコール、及びイソステアリルグリセリルエーテルが挙げられる。
上記のエステル類としては、例えばアジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ステアリル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸イソトリデシル、パルミチン酸2−エチルへキシル、リシノール酸オクチルドデシル、脂肪酸(C10−30)(コレステリル/ラノステリル)、乳酸セチル、酢酸ラノリン、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、カプリン酸セチル、トリカプリル酸グリセリル、リンゴ酸ジイソステアリル、及びコハク酸ジオクチルが挙げられる。
シリコーン類としては、例えばジメチルポリシロキサン(ジメチコン)、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、末端水酸基変性ジメチルポリシロキサン、平均重合度が650〜10000の高重合未変性シリコーンもしくは高重合アミノ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、ベタイン変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、及びフッ素変性シリコーンが挙げられる。ポリエーテル変性シリコーンとしては、例えばPEG−12ジメチコンが挙げられる。アミノ変性シリコーンとしては、例えば(アミノエチルアミノプロピルメチコン/ジメチコン)コポリマー、アミノプロピルジメチコン、アモジメチコンが挙げられる。
これらのシリコーン類のうち、アミノ変性シリコーン、特に0.5〜5質量%程度のアミノプロピルジメチコンの配合は、毛髪の機械的強度を向上させる。
以上の油性成分は単独で配合してもよく、2種以上を組み合わせて配合してもよい。染毛用後処理剤組成物における油性成分の含有量は限定されないが、例えば乳液状のものであれば0.5〜10質量%程度とすることができる。
界面活性剤は、組成物の乳化剤又は組成物中の各成分の可溶化剤として組成物の安定性を保持するために好適に配合される。染毛用後処理剤組成物における界面活性剤の含有量は限定されないが、例えば、0.5〜50質量%程度とすることができる。界面活性剤としては、イオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤が挙げられる。イオン性界面活性剤としては、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤が挙げられる。アニオン界面活性剤としては、例えばアルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩、アルケニルエーテル硫酸塩、アルケニル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、飽和又は不飽和脂肪酸塩、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、α−スルホン脂肪酸塩、N−アシルアミノ酸型界面活性剤、リン酸モノ又はジエステル型界面活性剤、及びスルホコハク酸エステルが挙げられる。アルキルエーテル硫酸塩としては、例えばラウレス硫酸ナトリウムが挙げられる。N−アシルアミノ酸型界面活性剤としては、例えばN−ラウロイル-L-グルタミン酸ナトリウムが挙げられる。これらの界面活性剤のアニオン基の対イオンとしては、例えばナトリウムイオン、カリウムイオン、及びトリエタノールアミンが挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、例えばアルキルトリメチルアンモニウム塩、アルケニルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、ジアルケニルジメチルアンモニウム塩、ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、及びアルキロイルアミドプロピルジメチルアミンが挙げられる。アルキルトリメチルアンモニウム塩としては、例えば塩化ステアリルトリメチルアンモニウムが挙げられる。ジアルキルジメチルアンモニウム塩としては、塩化ジステアリルジメチルアンモニウムが挙げられる。これらの界面活性剤のカチオン基の対イオンとしては、例えば塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、アルキル硫酸イオン、及びサッカリンが挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばココベタイン、ラウラミドプロピルベタイン、コカミドプロピルベタイン、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、及びココアンホ酢酸ナトリウムが挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル、アルキルサッカライド界面活性剤、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、脂肪酸アルカノールアミド、及びアルキルアミンオキサイドが挙げられる。ポリオキシアルキレンアルキルエーテルとしては、例えばラウレス、セテス、ステアレス、及びパレスが挙げられる。これらの界面活性剤の具体例は、単独で使用されてもよく、二種以上を組み合わせて使用されてもよい。
カチオン性ポリマー、アニオン性ポリマー、両性ポリマー、非イオン性ポリマーは、一般的に高分子化合物として知られている。染毛用後処理剤組成物におけるこれらの高分子化合物の含有量は限定されないが、例えば、0.1〜3質量%程度とすることができる。これらの高分子化合物の具体例としては、以下のようなものがある。
カチオン性ポリマーは、ポリマー鎖に結合したアミノ基又はアンモニウム基を含むか、又は少なくともジメチルジアリルアンモニウムハライドを構成単位として含む水溶性のものであり、例えばカチオン化セルロース誘導体、カチオン性澱粉、カチオン化グアーガム誘導体、ジアリル4級アンモニウム塩重合物、ジアリル4級アンモニウム塩・アクリルアミド共重合物及び4級化ポリビニルピロリドン誘導体などが挙げられる。
カチオン化セルロース誘導体の市販品としては、ライオン(株)の商品名「レオカードG」,「同GP」、ユニオンカーバイド社のポリマー「JR−125」,「JR−400」,「JR−30M」,「LR−400」,「LR−30M」等が挙げられる。その他のカチオン化セルロース誘導体としてはヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリドが挙げられ、市販品としてはナショナルスターチアンドケミカル社の商品名「セルコートH−100」,「L−200」等が挙げられる。カチオン化グアーガム誘導体としては、例えば、RHONE−POULENC杜の商品名「ジャガーC−13S」,「同−14S」,「同−17」,「同−210」,「同−162」,「HI−CARE1000」として市販されている。ジアリル4級アンモニウム塩重合物としては、市販品としてオンデオ・ナルコ社の商品名「マーコート100」等が挙げられる。カチオン性のジアリル4級アンモニウム塩・アクリルアミド共重合物としては、市販品としては、オンデオ・ナルコ社の商品名「マーコート2200」,「同550」等が挙げられる。4級化ポリビニルピロリドン誘導体としては、分子量1万〜200万のものが好ましく、市販品としては、アイエスピー・ジャパン(株)の商品名「ガフコート734」,「同755」,「同755N」等が挙げられる。
その他、有用なカチオン性ポリマーとしては、塩化メタクリル酸エステル重合体類が挙げられ、具体的には2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン重合体、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン重合体、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド共重合体、塩化メタクリル酸コリン重合体等が挙げられる。塩化メタクリル酸エステル重合体類を含有する市販品としては、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製の「サルケア SC95」,「同SC96」、日本油脂(株)製の「リピジュアHM」,「同PMB」,「同C」等が挙げられる。これらのカチオン化ポリマーは単独で配合してもよく、二種以上を組み合わせて配合してもよい。
アニオン性ポリマーとしては、例えば、アクリル酸・アクリル酸アミド・アクリル酸エチル共重合体、アクリル酸・アクリル酸アミド・アクリル酸エチル共重合体カリウム塩液、アクリル酸アルキルエステル・メタクリル酸アルキルエステル・ジアセトンアクリルアミド・メタクリル酸共重合体液、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、アクリル樹脂アルカノールアミン液、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ブチルアミノエチル、アクリル酸オクチルアミドの共重合体、酢酸ビニル・クロトン酸共重合体、酢酸ビニル・クロトン酸・ネオデカン酸ビニル共重合体、酢酸ビニル・クロトン酸・プロピオン酸ビニル共重合体、メチルビニルエーテル・マレイン酸モノブチルエステル共重合体等が挙げられる。
両性ポリマーとしては、N−メタクリロイルエチルN,N−ジメチルアンモニウムα−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸ブチル共重合体(市販名「ユカフォーマーAM−75」;三菱化学(株)製)、アクリル酸ヒドロキシプロピル・メタクリル酸ブチルアミノエチル・アクリル酸オクチルアミド共重合体(市販名「アンフォマー28−4910」;ナショナルスターチ社製)、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体(市販名「マーコート280」,「同295」;オンデオ・ナルコ社製)、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド・アクリル酸のターポリマー(市販名「マーコートプラス3330」,「同3331」;オンデオ・ナルコ社製)、アクリル酸・アクリル酸メチル・塩化メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム共重合体(市販名「マーコート2001」;オンデオ・ナルコ社製)等が挙げられる。
非イオン性ポリマーの種類は限定されないが、例えば、天然系、半合成系及び合成系のものが挙げられる。天然系非イオン性ポリマーとしては、セルロース、グアーガム、寒天、デンプン・加水分解デンプン及びデキストリン等が挙げられる。また、半合成系非イオン性ポリマーとしては、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等が挙げられる。更に、合成系非イオン性ポリマーとしては、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸アミド、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレン(以下、POEという)ポリオキシプロピレン(以下、POPという)共重合体、POE・POPブチルエーテル、POE・POPヘキシレングリコールエーテル、POPブチルエーテル、ポリビニルピロリドン、POEモノステアレート及びPOEジステアレート等が挙げられる。
本発明の染毛用後処理剤組成物には、前記成分のほか、本発明の効果を阻害しない限りにおいて、通常の毛髪化粧料に用いられる成分を目的に応じて適宜配合できる。このような成分としては、例えば、溶剤、抗フケ剤、ビタミン剤、防腐剤、抗炎症剤、キレート剤、染料、顔料等の着色剤、カルボキシビニルポリマー、キサンタンガム、粘土鉱物等の粘度調整剤、クエン酸、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、水酸化ナトリウム等のpH調整剤、加水分解ケラチン、加水分解コラーゲン、加水分解小麦タンパク等の加水分解PPT類、グリシン、アラニン、グルタミン酸、テアニン等のアミノ酸及びその誘導体、ビタミンA,B,C等のビタミン類及びその誘導体、イノシトール、キシリトール等の糖アルコール類、還元剤、酸化剤、植物・動物・微生物から抽出されるエキス類、パール化剤、香料、色素、紫外線吸収剤、酸化防止剤、噴射剤等が挙げられる。これらの具体的な成分としては、例えば、化粧晶原料基準、化粧品種別配合成分規格、法定色素ハンドブック、日本化粧品工業速合会成分表示名称リスト、INCI辞書(The International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook)、医薬部外品原料規格、医薬部外晶原料規格2006、日本薬局方、医薬品添加物規格、食品添加物公定書等に収載されている成分が挙げられる。
本発明の染毛用後処理剤組成物のpHは、1種類のpH調整剤を用いる、もしくは緩衝作用を有する有機酸又は無機酸及びその塩を用いたpH緩衝剤により、pH3〜10、更にはpH4.5〜8.5の間で調整されるのが好ましい。特には、pH6.0〜8.0の間で調整するのがより好ましい。pH緩衝剤として用いられる有機酸としては、例えばクエン酸、グリコール酸、コハク酸、酒石酸、乳酸、フマル酸、リンゴ酸、レブリン酸等を挙げることができ、無機酸としては、例えばリン酸、硫酸、硝酸等を挙げることができる。また、これらの酸の塩としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩やアンモニウム塩、トリエタノールアミン塩等のアルカノールアミン塩などが挙げられる。
本発明の染毛用後処理剤組成物は、液体、油中水型エマルジョン、水中油型エマルジョン、複合エマルジョン、マイクロエマルジョン、スプレー、ゲル、フォーム、顆粒、ローション、クリーム状等の剤型にすることが可能である。また、使用時に混合する用時調製タイプとすることもできる。
本発明の染毛用後処理剤組成物は、染毛操作を行い、シャンプーで洗浄した毛髪に適用した後に水や温水で洗い流して使用してもよく、毛髪に付着した同組成物を水や温水で洗い流さないで使用してもよい。あるいは、本発明の染毛用後処理剤組成物を毛髪に塗布後、加温することにより、当該成分の毛髪表面への反応性や毛髪内部への浸透を促進することができる。加温には、加温器具(ドライヤー、加温機、スチーマー、高温整髪用アイロン、加温ロット、自己発熱式器具等)による加温放置をしても差し支えなく、その放置時間は1〜30分程度が適当である。また、高温整髪用アイロンを用いて加温する場合は、一箇所あたりの毛髪との接触時間は2秒から1分程度が適当である。
〔染毛後処理方法〕
染毛後処理方法においては、染毛処理後に、上記いずれかの染毛用後処理剤組成物による後処理を行う。この染毛後処理方法を実施することにより、第1発明に関して前記した第1の効果及び第2の効果が発揮されるので、毛髪のダメージが低減・修復されると共に、染毛処理後における洗髪の繰り返しや日光への暴露等にも耐えて、褪色抑制効果が持続的に確保される。
ここにおいて、「染毛処理」の種類は特段に限定されず、いわゆる酸化染毛剤や酸性染毛料等による各種の染毛処理を限定なく包含する。
このような後処理方法の実施にあたり、本発明の後処理剤組成物は、毛髪に適用した後に水や温水で洗い流して使用しても良く、毛髪に付着した同組成物を水や温水で洗い流さないで使用しても良い。あるいは、本発明の後処理剤組成物を毛髪に塗布後、加温することにより、当該成分の毛髪表面への反応性や毛髪内部への浸透を促進することができる。
以下に本発明の実施例を説明する。本発明の技術的範囲は以下の実施例によって限定されない。
〔実施例1〜8及び比較例1〜4〕
末尾の表1に示す組成の染毛用後処理剤組成物(実施例1〜8及び比較例1〜4)を以下の方法で調製し、洗浄堅牢性、日光堅牢性、及び機械的強度を評価するための試験を行った。その試験結果を表1にまとめて示す。
表1の成分欄に示した数値は質量%を示す(表2、表3においても同様)。表1の実施例1〜8、比較例1〜3にそれぞれ配合したマレイン酸ジオレイルないしマレイン酸(エチル)(オクチル)はいずれも、3×10−3モル/100gとなるように配合されている。
なお、表1における「pH調整剤(80%モノエタノールアミン又はリン酸)」との表記は80%モノエタノールアミン又はリン酸にてpH=7.0に調整したことを示し、「アミノプロピルジメチコン」としてはシリコンKF8020(信越化学工業(株)製)を用いており、「セルコートL−200」とはナショナルスターチアンドケミカル社製のヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリドであり、「高重合ジメチルポリシロキサン」としては、表2においても同じであるが、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製のシリコーン×F49−B7082を用いた。
<調製方法>
1)300mLのビーカーに精製水、pH調整剤以外の成分を最終製造量が200gとなる所要量を入れ80℃に加熱して、均一に溶解させた。
2)200mLのビーカーに精製水を所要量入れ、80℃に加熱し、1)で得た混合物に添加し、乳化した。その後、攪拌冷却した。
3)40℃以下に冷却後、pH調整剤、精製水を加え、最終製造量が200gとなる染毛用後処理剤組成物を調製した。
人毛白髪の毛束に対して、市販のヘアカラー(ホーユー(株)製、プロマスターN−8/7)を毛髪に適量塗布した後、室温にて30分間放置した。その後、市販のシャンプー(ホーユー(株)製、プロマスターカラーケア)で洗浄した。
表1の実施例1〜8及び比較例1〜4の染毛用後理剤組成物を塗布し、室温で15分間放置した後洗い流し、乾燥させた。各毛束について、分光測色計(コニカミノルタ社製、型番:CM508d)を用いて、L表色系(CIE1976)における値(L値)を測定した。各毛束を2つに分け、洗浄堅牢性及び日光堅牢性について評価を行った。
<洗浄堅牢性の評価>
各毛束をシャンプーで10回洗浄する洗浄処理を行った後、分光測色計でL値を測定して、下記式により洗浄処理前後の色差ΔEを算出し、下記基準により洗浄堅牢性を評価した。
ΔE={(ΔL)+(Δa)+(Δb)1/2
(評価基準)
5:ΔEが4未満
4:ΔEが4以上6未満
3:ΔEが6以上8未満
2:ΔEが8以上10未満
1:ΔEが10以上
<日光堅牢性の評価>
各毛束を2週間日光に曝露する日光曝露処理を行った後、分光測色計でL値を測定して、上記式により日光曝露処理前後の色差ΔEを算出し、下記基準により日光堅牢性を評価した。
(評価基準)
5:ΔEが4未満
4:ΔEが4以上6未満
3:ΔEが6以上8未満
2:ΔEが8以上10未満
1:ΔEが10以上
<毛髪の機械的強度の評価>
市販のヘアカラー(同上)をヒト黒毛束に適量塗布した後、室温にて30分間放置した。その後、市販のシャンプー(同上)で洗浄し、表1の実施例1〜8及び比較例1〜4の染毛用後理剤組成物を塗布し、室温で15分間放置した後洗い流し、乾燥させた。このとき、各例の染毛用後処理剤組成物で処理する前後の毛髪について、引張試験機(テンシロンUTM−II;東洋ボールドウィン社製)を用いて破断強度値を測定し、下記式より機械的強度増加率を算出し、下記基準にて評価した。
機械的強度増加率(%)=〔(処理後の破断強度値)/(処理前の破断強度値)−1〕×100
(評価基準)
5:機械的強度増加率が10%以上
4:機械的強度増加率が8%以上10%未満
3:機械的強度増加率が6%以上8%未満
2:機械的強度増加率が4%以上6%未満
1:機械的強度増加率が4%未満
表1に示す評価結果から、本発明実施例品は、染色処理された毛髪に充分な褪色抑制効果を得ると同時に、毛髪の機械的強度を改良することが可能であることが確認できた。
〔実施例9(オイルトリートメント)〕
末尾の表2に示す組成のオイルトリートメントを常法により調製し、実施例1と同様の試験を行ったところ、洗浄堅牢性、日光堅牢性、毛髪の機械的強度の改良について、実施例1と同等の結果が得られた。
〔実施例10(透明ジェルトリートメント)〕
市販のヘアマニキュア(ホーユー(株)製、ルミアップカラーエクセル(オレンジブラウン))で染毛処理を行った毛髪に対して、前記成分を常法により混合して調製した末尾の表3に示す組成の透明ジェルトリートメントを使用した結果、洗浄堅牢性(前記評価基準での判定:3)、日光堅牢性(前記評価基準での判定:4)にも優れ、また毛髪の機械的強度の改良(前記評価基準での判定:4)にも優れるものだった。
〔比較例5(実施例1の組成物を染毛用前処理剤として使用した場合)〕
表1の実施例1の染毛用後処理剤組成物を人毛白髪毛束に塗布し、室温で15分間放置した後洗い流し、乾燥させた。その後、市販のヘアカラー(同上)を適量塗布した後、室温にて30分放置し、市販のシャンプー(同上)で洗浄し、乾燥させた。この毛束を2つに分け、洗浄堅牢性及び日光堅牢性について評価を行ったところ、実施例1と比較して有意に劣る結果となった。
本発明の染毛用後処理剤組成物によって、毛髪改質効果に加え、染色処理された毛髪の褪色を持続的に抑制することができる。

Claims (3)

  1. 炭素数4〜6の不飽和ジカルボン酸と、炭素数12〜24の直鎖状又は分岐状の飽和又は不飽和のアルコールとのエステル化合物の1種以上を含有することを特徴とする染毛用後処理剤組成物。
  2. 前記エステル化合物がジエステル化合物であり、かつ不飽和ジカルボン酸の一方又は双方のカルボキシル基が炭素数12〜24の直鎖状又は分岐状の飽和又は不飽和アルコールとエステル結合を形成していることを特徴とする請求項1に記載の染毛用後処理剤組成物。
  3. 前記不飽和ジカルボン酸が、少なくとも一方のカルボキシル基を構成する炭素原子が炭素−炭素不飽和結合を構成する炭素原子と単結合しているものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の染毛用後処理剤組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015140326A (ja) * 2014-01-30 2015-08-03 日本精化株式会社 染色した毛髪の褪色防止剤及びこれを用いた褪色防止方法
WO2021153634A1 (ja) * 2020-01-31 2021-08-05 株式会社 資生堂 染毛退色防止用組成物又は染毛用キット

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