JP2009255561A - 液滴吐出ヘッドおよび液滴吐出装置 - Google Patents

液滴吐出ヘッドおよび液滴吐出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の駆動ICの特性に個体差があっても、或いは、配線長さの違い等に起因して駆動信号波形のTr/Tf特性にばらつきが生じている場合でも、液滴の着弾位置ずれが目立ち難いようにすることのできる、液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置を提供する。
【解決手段】液滴吐出ヘッドでは、同色の液滴を吐出する複数のノズル85に対応する全ての個別電極接続ランド60を該個別電極接続ランド60に対応するノズル85がノズル列方向Xに並ぶ順番に従って「同色ノズル位置順」に並べてみたときに、該接続ランドに電気的に接続された駆動IC66,67が一方から他方に切り替わる「駆動IC切替箇所」が該接続ランドの並びの中に複数個所存在している。
【選択図】図8

Description

本発明は、液滴を吐出する液滴吐出ヘッド及び、この液滴吐出ヘッドを備えた液滴吐出装置に関する。
液滴吐出装置の1つとしてのインクジェットプリンタは、液滴吐出ヘッドを備えている。液滴吐出ヘッドは、液タンクから供給された液体を複数の圧力室に分配し、全圧力室の中から一又は複数の圧力室に対してパルス状の圧力を付与することにより、圧力が付与された圧力室と連通しているノズルから液滴を吐出するものである。ここで、圧力室に圧力を付与するための手段の1つとして、圧電アクチュエータがある。
圧電アクチュエータは、例えば、特許文献1に示されるように、各圧力室に対向して配置された個別電極と、複数の圧力室に跨って形成された共通電極と、前記個別電極及び前記共通電極で挟まれた圧電セラミックスから成る圧電層とを備え、圧力室の上壁を形成するように液滴吐出ヘッドに備えられたものが知られている。このような圧電アクチュエータにおいて、個別電極、共通電極、並びに前記個別電極及び前記共通電極に挟まれた圧電層の部分は、圧力室に液滴吐出圧を付与するエネルギー発生部となっている。そして、各エネルギー発生部において、個別電極が駆動ICから駆動信号(駆動電圧)の供給を受けて該個別電極と共通電極との間に所定の電位差が生じると、圧電層がいわゆる圧電縦効果により積層方向に伸縮することにより圧力室内の容積が変動し、圧力室に液滴吐出圧が付与される。
前記駆動ICは、各個別電極の電極端子に対応して配置された個別電極接続ランドを備えた配線板に実装されている。この配線板には前記個別電極接続ランドと前記駆動ICの出力側とを結ぶ導線(信号線)などが配線されている。
ところで、近年では、インクジェットプリンタに関して、小型化、高解像度化、及び高速化の要望がある。これに応えるために、液滴吐出ヘッドのノズル数を増やして高密度化することで、高解像度化及び高速化を実現している。このため、液滴吐出ヘッドでは、各ノズルに対応するエネルギー発生部の数が増加し、これに伴って各個別電極の接続端子並びに配線板の個別電極接続ランドの数も増加し、配線板上の配線数が増加している。しかしながら、大型化することなく、1枚の配線板上に1方向に引き出された複数の配線を高密度に形成するには限度がある。そこで、特許文献2に記載のインクジェットヘッドでは、配線板上に2つの駆動ICを備えて、1枚の配線板上で2方向に配線を引き出すようにして、配線板の大型化と配線の過密とを回避している。
特開2003−159795号公報 特開2006−62211号公報
特許文献2に記載のインクジェットヘッドのように、液滴吐出ヘッドに2つの駆動ICを備える場合、例えば、図13の配線板上の駆動ICと個別電極接続ランドとを結ぶ配線パターンの参考例に示すように、配線板が備える複数の個別電極接続ランドを単純に二つに分けて、各個別電極接続ランドといずれか近い方の駆動ICとを配線で接続することができる。
ところが、図14(a)の駆動ICの駆動電圧の出力波形に示されるように、駆動ICから個別電極に付与される駆動信号波形のTr/Tf特性(立ち上がりTr/立ち下がりTf特性)には個体差があり、複数の駆動ICからの信号出力のTr/Tf特性を完全に一致させることは困難である。このことから、図14(b)のノズルからの吐出速度と駆動ICのTr/Tf特性との関係に示されるように、相互に異なる駆動ICに接続されたノズル間で液滴の吐出タイミング(吐出速度)がずれてしまう。
また、駆動ICにおいては、駆動信号波形を生成する過程において熱が発生し、当該熱が導線(信号線)及び個別電極接続ランド等を介してエネルギー発生部に伝わるため、駆動ICからエネルギー発生部までの導線(信号線)の長さが短ければ、エネルギー発生部に伝わる熱量が大きくなり、導線(信号線)の長さが長ければ、エネルギー発生部に伝わる熱量が小さくなる。さらに、当該導線(信号線)の長さが短ければ、その電気抵抗が小さくなり、当該導線(信号線)の長さが長ければ、その電気抵抗(以下、「配線抵抗」という。)が大きくなる。このため、個々のエネルギー発生部間に温度差及び配線抵抗差が生じるとともに、当該温度差と配線抵抗差とに起因して駆動信号波形のTr/Tf特性にばらつきが生じ、温度差及び配線抵抗差が生じているエネルギー発生部のそれぞれに対応するノズル間で液滴の吐出タイミング(吐出速度)がずれてしまう。
この結果、同一色の液滴を吐出するノズルからの液滴の着弾位置がずれてしまうことがあり、この場合、図15の「図13の配線パターンを備えた液滴吐出ヘッドで印字した直線の拡大図」に示されるように、直線を印字したときに一際目立つ段差が現れてしまう。
そこで、以下に示す本発明では、複数のノズル、各ノズルに連通された圧力室、各圧力室に吐出圧を付与するエネルギー発生部、及び各エネルギー発生部の接続端子を備えたヘッド本体と、接続端子と接続される接続ランド、エネルギー発生部に駆動信号を付与する複数の駆動IC、及びこれらを接続する配線を備えた配線板とを備えて成る液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置において、ノズルの高密度化を実現するとともに、複数の駆動ICの駆動信号波形のTr/Tf特性に個体差が存在している場合や、配線長さの違いに起因して駆動信号波形のTr/Tf特性にばらつきが生じている場合でも液滴の着弾位置ずれを目立ち難いようにすることを目的とする。
本発明の液滴吐出ヘッドは、吐出する液滴の色ごとに第一方向に延在する一又は複数の列を成している複数のノズルと、前記ノズルから吐出する液体を一時的に貯留するために各ノズルにつき1つ設けられた複数の圧力室と、前記圧力室内に液滴吐出圧を加えるために各圧力室につき1つ設けられた複数のエネルギー発生部と、前記エネルギー発生部に駆動信号を伝達するために各エネルギー発生部につき1つ設けられた複数の接続端子と、を有するヘッド本体と、前記接続端子の各々につき1つ設けられて該接続端子に接続された複数の接続ランドと、前記複数のエネルギー発生部に対し選択的に駆動信号を付与するための2つの駆動ICと、前記2つの駆動ICのいずれかと前記接続ランドの各々とに接続された複数の配線と、を有する配線板とを備え、同色の液滴を吐出する複数のノズルに対応する全ての接続ランドを該接続ランドに対応するノズルが前記第一方向に並ぶ順番に従って「同色ノズル位置順」に並べてみたときに、該接続ランドに電気的に接続された前記駆動ICが一方から他方に切り替わる「駆動IC切替箇所」が該接続ランドの並びの中に複数箇所存在しているものである。
上記構成の液滴吐出ヘッドは、複数の駆動ICを備えて駆動ICと接続ランドとを接続する配線を分散させているので、駆動ICと接続ランドとを接続する配線の過密や配線板の大型化を回避しながら、ノズルの高密度化を実現することができる。さらに、上記構成の液滴吐出ヘッドは、同色の液滴を吐出するノズルを第一方向に並べたときに、相互に異なる駆動ICに接続されたエネルギー発生部から吐出圧を受けて液滴を吐出する隣接するノズルの組が複数存在することとなる。これにより、液滴吐出ヘッドに備えられた複数の駆動ICの駆動信号波形のTr/Tf特性に個体差が存在していても、或いは、駆動ICと接続ランドとを接続する配線の長さ等の違いに起因してエネルギー発生部の温度差や配線抵抗差が生じ、駆動信号波形のTr/Tf特性にばらつきが生じていても、液滴の着弾位置がずれる部分において印字の外郭をぼかすことができるので、液滴の着弾位置ずれを目立ち難くすることができる。
前記液滴吐出ヘッドにおいて、複数の前記駆動IC切替箇所が、前記同色ノズル位置順に並べられた接続ランドの並びにおいて、少なくとも一カ所の接続ランドが連続する範囲内に存在していることが、望ましい。
また、前記液滴吐出ヘッドにおいて、複数の前記駆動IC切替箇所が、前記同色ノズル位置順に並べられた接続ランドの並びの略中間部にのみ存在していてもよい。
これらの構成は、複数の駆動IC切替箇所が同色ノズル位置順に並べられた接続ランドの並びにおける少なくとも一カ所の接続ランドが連続する範囲内(すなわち、少なくとも一部の範囲内)に存在しているものであり、当該範囲内において液滴の着弾位置ずれを目立ち難くすることができる。
また、前記液滴吐出ヘッドにおいて、複数の前記駆動IC切替箇所が、前記同色ノズル位置順に並べられた接続ランドの並びの全体に亘って存在していてもよい。
この構成では、複数の駆動IC切替箇所が接続ランドの並びの全体に亘って存在しているため、液滴の着弾位置ずれをより効果的に目立ち難くすることができる。
また、本発明の液滴吐出ヘッドにおいて、前記複数の接続ランドは、前記第一方向に延在する一又は複数の列を成しており、前記2つの駆動ICは、前記複数の接続ランドを挟んで前記第一方向に並んで配置されており、前記複数の配線は前記第一方向に延びて前記接続ランドと前記2つの駆動ICのいずれか一方とに接続されていることが、望ましい。
この構成では、接続ランドが成す列に沿って配線を配設することができるので、配線の配設スペースを容易に確保することが可能であり、ノズルの高密度化に対応することができる。また、2つの駆動ICが複数の接続ランドを挟んで第一方向に並んで配置されているので、2つの駆動ICのそれぞれから接続ランドの第一方向における並びの中央部までの距離を同じに設計することができ、2つの駆動ICのそれぞれに対応する配線の配設パターン及び長さをほぼ同じに設計することができる。したがって、2つの駆動ICのそれぞれから接続ランドに伝わる熱の分布をほぼ同じにすることが可能となり、駆動IC切替箇所が複数個所存在していることと相俟って、熱の分布をより均一化することができる。また、配線パターン及び配線長さを同じにすることができるため、配線抵抗も均一とすることができる。これにより、温度差及び配線抵抗差に起因するTr/Tf特性のばらつきを少なくすることができ、液滴の着弾位置ずれを目立ち難くすることができる。
前記液滴吐出ヘッドにおいて、前記複数のノズルは、前記第一方向に延在する複数のノズル列を成しており、同色の液滴を吐出し、かつ、少なくとも2つの前記ノズル列を成す複数のノズルは、前記ノズル列の延びる方向に対するノズル行方向に千鳥状にずれて配置されているものであってもよい。
この構成では、少なくとも2つのノズル列を成す複数のノズルがノズル行方向に千鳥状にずれて配置されているので、第一方向(ノズル列方向)におけるノズル間の間隔を狭くすることができ、同色の液滴を吐出するノズルをより高密度に配設することができる。
前記液滴吐出ヘッドにおいて、複数の前記駆動IC切替箇所が、前記同色ノズル位置順に並べられた接続ランドの並びの奇数番目の接続ランドと偶数番目の接続ランドとの間に存在しているものであってもよい。
この構成では、接続ランドの並びにおいて、接続ランドの1つおきに駆動ICが切り替わるため、2つの駆動ICの駆動信号波形のTr/Tf特性に個体差が存在していても、或いは、配線長さ等の違いに起因して配線を伝わる熱量や配線抵抗に差が生じ、これにより駆動信号波形のTr/Tf特性にばらつきが生じていても、接続ランドの全体を見たときには、液滴の着弾位置ずれを均一化して目立ち難くすることができる。
さらに、本発明の液滴吐出装置は、上記液滴吐出ヘッドと、当該液滴吐出ヘッドを保持するとともに前記第一方向と略直交する方向へ走査させるキャリッジとを備えているものである。
本発明は、以下に示すような効果を奏する。
本発明によれば、液滴吐出ヘッド及びこれを備える液滴吐出装置において、駆動ICと接続ランドとを接続する配線の過密や配線板の大型化を回避しながら、ノズルの高密度化を実現することができる。また、液滴吐出ヘッドに備えられた複数の駆動ICの駆動信号波形のTr/Tf特性に個体差が存在していても、或いは、駆動ICと接続ランドとを接続する配線の長さ等の違いに起因してエネルギー発生部の温度差及び配線抵抗差が生じ、駆動信号波形のTr/Tf特性にばらつきが生じていても、液滴の着弾位置がずれる部分において印字の外郭がぼやけるので、液滴の着弾位置ずれが目立ち難い。
本発明の実施の形態に係る液滴吐出ヘッドの構成を示す分解斜視図である。 ヘッド本体のノズル列方向の一部断面図である。 ヘッド本体のノズル行方向の一部断面図である。 圧電アクチュエータの平面図である。 配線板の底面図である。 同色の液滴を吐出するノズルに対応する個別電極の接続端子の位置関係を説明する平面図である。 同色の液滴を吐出するノズルに対応する個別電極接続ランドの位置関係を説明する平面図である。 配線板の底面において駆動ICと個別電極接続ランドとを結ぶ配線パターンを示す図である。 図8の配線パターンを備えた液滴吐出ヘッドで印字した直線の拡大図である。 配線板の底面において駆動ICと個別電極接続ランドとを結ぶ配線パターンの第一変形例を示す図である。 配線板の底面において駆動ICと個別電極接続ランドとを結ぶ配線パターンの第二変形例を示す図である。 配線板の底面において駆動ICと個別電極接続ランドとを結ぶ配線パターンの第三変形例を示す図である。 配線板上の駆動ICと個別電極接続ランドとを結ぶ配線パターンの参考例を示す図である。 (a)は駆動ICの駆動電圧の出力波形を示す図、(b)はノズルからの吐出速度と駆動ICのTr/Tf特性との関係を示す図である。 図13の配線パターンを備えた液滴吐出ヘッドで印字した直線の拡大図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面を参照しながら説明する。なお、以下では全ての図を通じて同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複説明を省略する。また、以下において、液滴を吐出する側を下面及び下方向とし、その反対側を上面及び上方向とする。
液滴吐出装置としてのインクジェットプリンタは、図示しないが、ガイド軸にキャリッジとして機能するヘッドホルダが取り付けられていて、ヘッドホルダには、その下面に形成されたノズルから液滴を吐出して記録用紙に記録する液滴吐出ヘッドと、有色の液体(例えば、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローのインク)が色別に収容された液タンクとが搭載されている。そして、インクジェットプリンタでは、ヘッドホルダを記録用紙に沿ってその幅方向に往復走査しながら、液滴吐出ヘッドの圧電アクチュエータを駆動して、記録用紙に印字する。
次に、図1〜図5を用いて液滴吐出ヘッドについて説明する。図1は本発明の実施の形態に係る液滴吐出ヘッドの構成を示す分解斜視図、図2はヘッド本体のノズル列方向の一部断面図、図3はヘッド本体のノズル行方向の一部断面図、図4は圧電アクチュエータの平面図、図5は配線板の底面図である。
図1に示すように、液滴吐出ヘッド2は、圧電アクチュエータ12及び流路ユニット11を上下に接合して成るヘッド本体15と、このヘッド本体15の上部に接合された配線板13とを、備えている。
まず、流路ユニット11について説明する。図1〜4に示すように、流路ユニット11は、複数のプレート部材の積層体であって、その下面には複数のノズル85が開口している。ノズル85は、或一方向に延びる一又は複数の列を成している。1つのノズル列に並ぶ複数のノズル85は、互いに所定間隔をおいて配置されて同色の液滴が吐出されるようになっている。このノズル列は、該ノズル列と略直交する方向に適宜間隔で配置されて、吐出される液滴の色ごとに6列ずつ設けられている。そして、同色の液滴(インク)を吐出し、かつ、少なくとも2つのノズル列を成す複数のノズル85は、ノズル列の延びる方向に対するノズル行方向に千鳥状にずれて配置されている(図6)。以下、ノズル列の延びる方向を「ノズル列方向X」といい、このノズル列方向Xに対するノズル行方向を「ノズル行方向Y」という。液滴吐出ヘッド2は、ノズル行方向Yに往復走査される。
流路ユニット11の内部には、有色の液体(インク)を一時的に貯留する共通貯留室であるマニホールド81と、マニホールド81と各ノズル85とを連通する個々のチャンネルとが形成されている。チャンネルは、各ノズル85に対応して設けられて液体を一時的に貯留する圧力室83、マニホールド81と圧力室83とを連通する絞り部82、及びノズル85と圧力室83とを連通するディセンダ孔84などの各空間で構成されている。
流路ユニット11の上面には液タンク(図示せず)に接続されている液体供給口17が液体の色別に設けられている。液タンクから各液体供給口17に供給された液体は、流路ユニット11内のマニホールド81に流入し、絞り部82を介して圧力室83に至る。圧力室83内の液体は、該圧力室83内が吐出圧を受けることによってディセンダ孔84を通じてノズル85から吐出される。
次に、圧電アクチュエータ12について説明する。圧電アクチュエータ12は、圧電材料(例えば、PZT)で構成される圧電層23を、基板となるボトム層24上に積層して備えている。ここで圧電層23は、上部圧電層であるトップ層21と、下部圧電層である中間層22との上下二層で構成されている。以下、圧電アクチュエータ12を構成する圧電層の積層方向を「積層方向Z」という。圧電アクチュエータ12は流路ユニット11の上面に接合されて、ボトム層24が流路ユニット11の上面に開口している圧力室83を閉塞している。
トップ層21の上部側には、各圧力室83に対応して個別電極42が形成されている。トップ層21と中間層22との間には、各個別電極42(圧力室83)に対応して上部定電位電極46が形成されている。中間層22とボトム層24との間には、下部定電位電極47が形成されている。
複数の個別電極42は、圧力室83と対向するようにトップ層21の上にノズル列方向Xに略一定間隔で並設され、ノズル行方向Yには千鳥状にずれて配置されている。個別電極42の一部はノズル行方向Yに突出して、この突出部が配線板13の個別電極接続ランド60に接続される接続端子41となっている。
複数の上部定電位電極46は、中間層22の上にノズル列方向Xに略一定間隔で並んでいる。この上部定電位電極46の列は、ノズル行方向Yに複数並んでいる。上部定電位電極46と個別電極42とは積層方向Zに重複している。圧電アクチュエータ12に具備される全ての上部定電位電極46は電気的に接続されていて、全ての上部定電位電極46に対して共通電位が付与されるようになっている。
下部定電位電極47は、ノズル列方向Xの圧力室83に共通の電極となるように、ノズル列方向Xに延びる帯状に形成されている。下部定電位電極47と上部定電位電極46と、個別電極42とは、積層方向Zに重複している。圧電アクチュエータ12に具備される全ての下部定電位電極47は電気的に接続されていて、全ての下部定電位電極47に対して共通電位が付与されるようになっている。
上記個別電極42、上部定電位電極46及び下部定電位電極47の各電極において、上部定電位電極46のノズル列方向Xの長さは、個別電極42のノズル列方向Xの長さよりも短い。従って、個別電極42のノズル列方向Xの略中央部では、個別電極42、上部定電位電極46、及び下部定電位電極47が積層方向Zに重複している。このように圧電アクチュエータ12において個別電極42と上部定電位電極46との間にトップ層21が挟まれている部分を、以下、「第一活性部36」という。一方、個別電極42のノズル列方向Xの両端部では、個別電極42と下部定電位電極47とが積層方向Zに重複しており、これらの電極の間に上部定電位電極46が存在しない。このように圧電アクチュエータ12において個別電極42と下部定電位電極47との間にトップ層21及び中間層22が挟まれている部分を、以下、「第二活性部37,37」という。
圧電アクチュエータ12の上面のノズル行方向Yの両端部には、第一表面共通電極44と第二表面共通電極43とが形成されている。第一表面共通電極44は、トップ層21を積層方向Zに貫通したスルーホールに充填された導電性材料を介して、上部定電位電極46と電気的に接続されている。また、第二表面共通電極43は、トップ層21及び中間層22を積層方向Zに貫通したスルーホールに充填された導電性材料を介して、下部定電位電極47と電気的に接続されている。
上記構成の圧電アクチュエータ12において、個別電極42と、上部定電位電極46と、下部定電位電極47と、個別電極42と下部定電位電極47とで挟まれた圧電層23の部分は、圧力室83内に液滴吐出圧を加えるために各圧力室83に対応して設けられたエネルギー発生部40となっている。このエネルギー発生部40に駆動信号(駆動電圧)を入力するために各エネルギー発生部40に対応して設けられた接続端子41は、ノズル列方向Xに延びる一又は複数の列を成して圧電アクチュエータ12の上面に配置されている。
続いて、配線板13について説明する。図1及び図5に示すように、配線板13は、駆動IC66,67が実装された第一のフレキシブル基盤としてのCOF(チップ・オン・フィルム)64と、第二のフレキシブル基盤としてのFFC(フレキシブル・フラット・ケーブル)65,65とから構成されている。COF64は駆動IC66,67の入力側及び出力側にそれぞれ接続される入力側配線71及び出力側配線72を電気絶縁フィルムの上に印刷形成して備えている。FFC65,65は、COF64の入力側配線71の数と対応する配線数を有する平行な配線パターンが形成された汎用のケーブルであって、一方の端子部がCOF64の入力側配線71の端部に接続されて、他方の端子部が中継基板(図示せず)に接続されている。
配線板13のCOF64は、電気絶縁性を有する可撓性の合成樹脂材(例えば、ポリイミド樹脂)であるベース材を基盤としている。このベース材の片面(下面)には、銅箔からなる複数の個別電極接続ランド60及び複数の共通電極接続ランド32,34、そして複数の配線パターン71,72,31,33がフォトレジスト等により形成されていて、これらの表面が、電気絶縁性を有する可撓性の合成樹脂(例えば、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂)からなるカバー層で被覆されている。COF64の下面を覆っているカバー層において、個別電極接続ランド60及び共通電極接続ランド61と重複する部位には孔があけられて、この孔内に露出する個別電極接続ランド60及び共通電極接続ランド61にバンプ電極が固着されている。このバンプ電極を介して、個別電極42の接続端子41と個別電極接続ランド60とが接続される。或いは、このバンプ電極を介して第一表面共通電極44又は第二表面共通電極43と共通電極接続ランド32,34とが接続される。
配線板13のCOF64の下面のノズル列方向Xの両端部には、駆動IC66,67が設けられている。そして、これらの駆動IC66,67の間に複数の個別電極接続ランド60が設けられている。各個別電極接続ランド60は、圧電アクチュエータ12の個別電極42の接続端子41と接続されるとともに、配線板13上の出力側配線72によりいずれか一方の駆動IC66,67の出力側と接続されている。
同じく配線板13のCOF64の下面において、ノズル列方向Xの両端には入力電極部35,35が設けられている。入力電極部35には、駆動IC66,67に駆動データを入力するために入力側配線71で接続された入力電極26、駆動IC66,67に電位を供給する駆動VSS電極27及び駆動VDD電極28などが設けられている。
また、配線板13のノズル行方向Yの両端縁には、入力電極部35,35に両端が接続されて、ノズル列方向Xに延びる2つの第一接続線31,31が設けられている。この第一接続線31のノズル列方向Xの略中央部は内側へ突出して、この突出部に共通電極接続ランド61である第一接続ランド32が設けられている。第一接続ランド32のノズル列方向Xの両側には、該第一接続ランド32と電気的に非接続な共通電極接続ランド61である第二接続ランド34,34が設けられている。この第二接続ランド34と最寄りの入力電極部35とは、ノズル列方向Xに延びる第二接続線33で接続されている。なお、第一接続線31と駆動VDD電極28とは電気的に接続され、第二接続線33と駆動VSS電極27とは電気的に接続されている。
次に、上記構成の液滴吐出ヘッド2の動作について説明する。
圧力室83の容積を変化させるために、個別電極42には配線板13を通じて、待機時に第一の電位(例えば、グランド電位)が付与され、駆動時にそれと異なる第二の電位(例えば、20V)が選択的に付与される。また、下部定電位電極47には第一の電位が常時付与され、上部定電位電極46には、第二の電位が常時付与される。
なお、図2及び図3に示すように、第一活性部36は待機時に印加される電圧の方向と同じ方向(分極方向)に分極されて、活性化されている。一方、第二活性部37,37は、駆動時に印加される電圧の方向と同じ方向(分極方向)に分極されて、活性化されている。
上記構成の液滴吐出ヘッド2において、電極と電極との間にある電位差が生じたときには、これらの電極に挟まれた圧電層23に電圧が印加されることとなり、厚み方向の電界が生じる。ここで、圧電層23の分極方向と電界の方向とが同じ場合には逆圧電効果が生じ、圧電層23はその分極方向である厚み方向に伸びて水平方向に収縮する。従って、待機時は、逆圧電効果が生じるために有効な電圧が印加されていない第二活性部37,37の圧電層23は変形せず、有効な電圧が印加されている第一活性部36の圧電層23は圧力室83に向かう積層方向Zに伸張しノズル列方向Xに収縮する。このとき、中間層22はボトム層24に接合されているので、トップ層21と中間層22との間でノズル列方向Xへの歪みに差が生じる。これにより、圧電層23とボトム層24とが、圧力室83に向かう積層方向Zへ突出変形し、圧力室83の容積が低下する。
一方、駆動時は、逆圧電効果が生じるために有効な電圧が印加されていない第一活性部36の圧電層23は変形から回復し、有効な電圧が印加されている第二活性部37,37は、圧力室83に向かう積層方向Zに伸張してノズル列方向Xに収縮しようとするので、第二活性部37,37の圧電層23が圧力室83から離れる方向に反るように変形する。第一活性部36及び第二活性部37,37の圧電層23の変形により圧力室83の容積が増大し、マニホールド81から圧力室83に液体が吸い込まれる。
そして、駆動時の状態から、再び個別電極42と下部定電位電極47とを同じ電位(グランド電位)とすると、待機時と同様に第一活性部36に逆圧電効果が生じるために有効な電圧が印加されて第二活性部37,37に有効な電圧が印加されない状態となって、圧力室83の容積が一気に減少する。これにより、ノズル85から液滴が吐出する。
ここで、配線板13における、駆動IC66,67と個別電極接続ランド60との接続配線(出力側配線72)の配線パターンについて、図6〜図8を用いて説明する。
図6は同色の液滴を吐出するノズルに対応する個別電極の接続端子の位置関係を説明する図、図7は同色の液滴を吐出するノズルに対応する個別電極接続ランドの位置関係を説明する図、図8は配線板の底面において駆動ICと個別電極接続ランドとを結ぶ配線パターンを示す図、図9は図8の配線パターンを備えた液滴吐出ヘッドで印字した直線の拡大図である。
液滴吐出ヘッド2のヘッド本体15は、吐出する液滴の色ごとにノズル列方向Xに延びる一又は複数の列を成している複数のノズル85と、ノズル85から吐出する液体を一時的に貯留するためにノズル85の各々につき1つ設けられた複数の圧力室83と、圧力室83内に液滴吐出圧を加えるために圧力室83の各々につき1つ設けられた複数のエネルギー発生部40と、このエネルギー発生部40に駆動信号を伝達するために該エネルギー発生部40の各々につき1つ設けられた複数の個別電極42の接続端子41とを有している。また、図5に示すように、液滴吐出ヘッド2の配線板13は、個別電極42の接続端子41の各々につき1つ設けられて接続端子41に接続された複数の個別電極接続ランド60と、エネルギー発生部40の各々に選択的に駆動信号を付与するための2つの駆動IC66,67と、これら2つの駆動ICのいずれかと個別電極接続ランド60の各々とに接続された複数の出力側配線72とを、備えている。この液滴吐出ヘッド2では、1つのノズル85に対して1つの個別電極接続ランド60が設けられている。このように、ノズル85と該ノズル85に連通している圧力室83に液滴吐出圧を付与するエネルギー発生部40と電気的に接続されている個別電極接続ランド60との関係を、以下、ノズル85と個別電極接続ランド60とが「対応している」という。
上記液滴吐出ヘッド2は、複数の駆動IC66,67を備えることにより、駆動IC66,67と個別電極接続ランド60とを接続する出力側配線72を分散させているので、駆動IC66,67と個別電極接続ランド60とを接続する出力側配線72の過密や配線板の大型化を回避しながら、ノズル85の高密度化を実現することができる。さらに、液滴吐出ヘッド2の配線板13において、駆動IC66,67は個別電極接続ランド60から見てノズル列方向Xの両側に配置されているので、出力側配線72は個別電極接続ランド60から列間を通ってノズル列方向Xに延びて駆動IC66(67)に接続されている。なお、配線板13の大きさを変化せずにノズル85を高密度化すると、ノズル85の行間が狭まることから、個別電極接続ランド60の行間も狭くなる。よって、個別電極接続ランド60と駆動IC66,67とを繋ぐ出力側配線72が、個別電極接続ランド60の列間を通るようにすることは、より多い本数を配線できるという点で優位である。
液滴吐出ヘッド2はノズル行方向Yに走査されることから、同色の液滴を吐出する各ノズル85のノズル列方向X位置は、相互に異なっている。図6に示すように、本実施の形態においては、同色の液滴を吐出する6列のノズル列を順に第一列から第六列としたときに、ノズル列方向X位置で見れば、第一列、第三列、第五列、第二列、第四列、第六列の順に、ノズル85が並んでいる。ここで、同色の液滴を吐出するノズル85をノズル列方向X位置の順に並べたときの順番通りに、ノズルN1〜N6とする。また、ノズルN1〜N6に連通している圧力室83に吐出圧を付与するエネルギー発生部40に設けられた接続端子41を、それぞれ接続端子P1〜P6とする。さらに、図7に示すように、接続端子P1〜P6に接続される配線板13の個別電極接続ランド60を、それぞれ個別電極接続ランドL1〜L6とする。ここで、ノズルN1に連通している圧力室83に吐出圧を付与するエネルギー発生部40に設けられた接続端子41が接続端子P1であり、この接続端子P1に接続される個別電極接続ランド60が個別電極接続ランドL1であることを意味している。なお、本実施の形態において、同色の液滴を吐出するノズル列は6列であるので、ノズルN1〜N6を1セットとし、このノズルN1〜N6のセットをノズル列方向Xに繰り返すように、流路ユニット11の下面にノズル85が開口している。
本実施の形態においては、ノズルN1〜N6に対応している個別電極接続ランドL1〜L6は、ノズル列方向X位置の順に並んでいる。但し、個別電極42の接続端子41の形状によれば、ノズルN1〜N6に対応している個別電極接続ランドL1〜L6は必ずしもノズル列方向X位置の順に並ぶとは限らない。
上記において、図8に示すように、個別電極接続ランドL1,L3,L5は第一駆動IC66に出力側配線72を介して電気的に接続され、個別電極接続ランドL2,L4,L6は第二駆動IC67に出力側配線72を介して電気的に接続されている。
つまり、同色の液滴を吐出する複数のノズル85に対応する全ての個別電極接続ランド60を、該個別電極接続ランド60に対応するノズル85がノズル列方向Xに並ぶ順番に従って並べて、個別電極接続ランドL1〜L6としてみたときに、第一駆動IC66に接続されている個別電極接続ランドL1,L3,L5と、第二駆動IC67に接続されている個別電極接続ランドL2,L4,L6とが、交互に現れている。
以下、同色の液滴を吐出する複数のノズル85に対応する全ての個別電極接続ランド60を、該個別電極接続ランド60に対応するノズル85がノズル列方向Xに並ぶ順番に従って並べることを、「個別電極接続ランド60を『同色ノズル位置順』に並べる」という。また、以下、個別電極接続ランドL1と個別電極接続ランドL2の間のように、接続される駆動IC66,67が一方から他方に切り替わる箇所を「駆動IC切替箇所」という。
上述のように、個別電極接続ランド60と駆動IC66,67との接続配線パターンを形成することによれば、同色の液滴を吐出するノズル85をノズル列方向Xに並べたときに、相互に異なる駆動ICに接続されたエネルギー発生部40から吐出圧を受けて液滴を吐出する隣接するノズル85の組が複数存在することとなる。これにより、液滴吐出ヘッド2に備えられた複数の駆動IC66,67の駆動信号波形のTr/Tf特性に個体差が存在していても、或いは、駆動IC66,67と個別電極接続ランド60とを接続する出力側配線72の長さの違い等に起因してエネルギー発生部40の温度差及び配線抵抗差が生じ、駆動信号波形のTr/Tf特性にばらつきが生じていても、例えば図9に示すように、ノズル85から吐出された液滴の着弾位置がずれる部分において印字の外郭がぼやけるので、液滴の着弾位置ずれが目立たなくなる。
図8に示す配線板13では、個別電極接続ランド60を同色ノズル位置順に並べてみたときに、この接続ランドの並びの全体に亘って各接続ランド間に駆動IC切替箇所が存在している。つまり、複数の駆動IC切替箇所が、同色ノズル位置順に並べられた個別電極接続ランド60の並びの奇数番目の個別電極接続ランド60と偶数番目の個別電極接続ランド60との間に存在している。また、配線板13では、同色の液滴を吐出するノズル列の間に出力側配線72が配設されており、一方の駆動IC66に接続された複数の出力側配線72及び他方の駆動IC67に接続された複数の出力側配線72のそれぞれが、ノズル列間に位置する列方向に長い略矩形状の領域内に位置する略三角形の配線領域に、互いに対向する側から均等に配設されている。したがって、配線板13によれば、出力側配線72が配設された領域の全体において限られた配線領域にコンパクトに配線されるととおもに、温度分布を均質化することができ、Tr/Tf特性のばらつきを抑制することができる。
但し、これに限定されず、個別電極接続ランド60を同色ノズル位置順に並べてみたときに、その並びにおいて隣接する2つの個別電極接続ランド間に存在する駆動IC切替箇所が、複数箇所存在すればよい。
<配線パターンの第一変形例>
図10は配線板の底面において駆動ICと個別電極接続ランドとを結ぶ配線パターンの第一変形例を示す図である。例えば、図10に示す第一変形例では、個別電極接続ランド60を同色ノズル位置順に並べてみたときに、略中間部に存在する2セットの個別電極接続ランドS1,S2において、各個別電極接続ランドL1〜L6間に駆動IC切替箇所が存在するようにしている。つまり、駆動IC切替箇所は、同色ノズル位置順に並べられた接続ランド60において、少なくとも一カ所の連続する接続ランド間(少なくとも一ヵ所の接続ランドが連続する範囲内)に、複数箇所存在している。そして、これら複数の駆動IC切替箇所は、全て、同色ノズル位置順に並べられた接続ランド60の略中間部に位置する複数の接続ランド間にのみ存在している。なお、残りの個別電極接続ランド60は、いずれか近い方の駆動IC66,67と出力側配線72により接続されている。
また、個別電極接続ランド60を同色ノズル位置順に並べてみたときに、連続する個別電極接続ランド間ではなく、不連続な個別電極接続ランド間に駆動IC切替箇所が存在してもよい。
<配線パターンの第二変形例>
図11は配線板の底面において駆動ICと個別電極接続ランドとを結ぶ配線パターンの第二変形例を示す図である。例えば、図11に示す第二変形例では、個別電極接続ランド60を同色ノズル位置順に並べてみたときに、3つおき或いは4つおきの個別電極接続ランド間に駆動IC切替箇所が存在している。このように、個別電極接続ランド60を同色ノズル位置順に並べてみたときに、3つおき或いは4つおきの個別電極接続ランド間に駆動IC切替箇所を設けた場合、各個別電極接続ランド間に駆動IC切替箇所を設ける場合と比較して出力側配線72の配線間隔が疎になり配線が容易となる。なお、図11では、理解を容易とするために、1色のノズル列が1列であるものとして、説明している。
さらに、駆動IC66,67と個別電極接続ランド60とを接続する出力側配線72は、ノズル列方向Xに引き出されたものであることに限定されない。
<配線パターンの第三変形例>
図12は配線板の底面において駆動ICと個別電極接続ランドとを結ぶ配線パターンの第三変形例を示す図である。例えば、図12に示す第三変形例では、第一駆動IC66と第二駆動IC67とを、個別電極接続ランド60を挟んでノズル行方向Yに並ぶように配置し、駆動IC66、67の出力側と個別電極接続ランド60とを接続する出力側配線72を、個別電極接続ランド60の行間を通ってノズル行方向Yに引き出すように形成している。この場合も、個別電極接続ランド60を同色ノズル位置順に並べてみたときに、各個別電極接続ランド間に駆動IC切替箇所が存在している。
なお、上述の液滴吐出ヘッド2は、単色の液滴を吐出するものであっても複色の液滴を吐出するものであってもよい。また、上述の液滴吐出ヘッド2は、圧力室83に液滴吐出圧を付与するエネルギー発生部40として圧電アクチュエータ12を備えているが、これに限定されず、液滴吐出ヘッド2のエネルギー発生部40として圧力室83ごとに該圧力室83内の液体を加熱するヒータを備え、該ヒータで液体を気化させることによって圧力室83に液滴吐出圧を付与するものであってもよい。
本発明は、複数ノズルと、各ノズルに連通する圧力室と、各圧力室に吐出圧を付与するエネルギー発生部と、各エネルギー発生部に駆動信号を付与する駆動ICとを備えた液滴吐出ヘッド及びこれを備える液滴吐出装置に、適用することができる。
X ノズル列方向
Y ノズル行方向
2 液滴吐出ヘッド
11 流路ユニット
12 圧電アクチュエータ
13 配線板
15 ヘッド本体
17 液体供給口
21 トップ層
22 中間層
23 圧電層
24 ボトム層
26 入力電極
27 駆動グランド電極
28 駆動電極
32,34 共通電極接続ランド
35,35 入力電極部
36 第一活性部
37 第二活性部
40 エネルギー発生部
41 接続端子
42 個別電極
43 第二表面共通電極
44 第一表面共通電極
46 上部定電位電極
47 下部定電位電極
60 個別電極接続ランド
61 共通電極接続ランド
66,67 駆動IC
71 入力側配線
72 出力側配線
81 マニホールド
82 絞り部
83 圧力室
84 ディセンダ孔
85 ノズル

Claims (8)

  1. 吐出する液滴の色ごとに第一方向に延在する一又は複数の列を成している複数のノズルと、前記ノズルから吐出する液体を一時的に貯留するために各ノズルにつき1つ設けられた複数の圧力室と、前記圧力室内に液滴吐出圧を加えるために各圧力室につき1つ設けられた複数のエネルギー発生部と、前記エネルギー発生部に駆動信号を伝達するために各エネルギー発生部につき1つ設けられた複数の接続端子と、を有するヘッド本体と、
    前記接続端子の各々につき1つ設けられて該接続端子に接続された複数の接続ランドと、前記複数のエネルギー発生部に対し選択的に駆動信号を付与するための2つの駆動ICと、前記2つの駆動ICのいずれかと前記接続ランドの各々とに接続された複数の配線と、を有する配線板とを備え、
    同色の液滴を吐出する複数のノズルに対応する全ての接続ランドを該接続ランドに対応するノズルが前記第一方向に並ぶ順番に従って「同色ノズル位置順」に並べてみたときに、該接続ランドに電気的に接続された前記駆動ICが一方から他方に切り替わる「駆動IC切替箇所」が該接続ランドの並びの中に複数箇所存在している、液滴吐出ヘッド。
  2. 複数の前記駆動IC切替箇所が、前記同色ノズル位置順に並べられた接続ランドの並びにおいて、少なくとも一カ所の接続ランドが連続する範囲内に存在している、請求項1に記載の液滴吐出ヘッド。
  3. 複数の前記駆動IC切替箇所が、前記同色ノズル位置順に並べられた接続ランドの並びの略中間部にのみ存在している、請求項2に記載の液滴吐出ヘッド。
  4. 複数の前記駆動IC切替箇所が、前記同色ノズル位置順に並べられた接続ランドの並びの全体に亘って存在している、請求項1又は請求項2に記載の液滴吐出ヘッド。
  5. 前記複数の接続ランドは、前記第一方向に延在する一又は複数の列を成しており、
    前記2つの駆動ICは、前記複数の接続ランドを挟んで前記第一方向に並んで配置されており、
    前記複数の配線は前記第一方向に延びて前記接続ランドと前記2つの駆動ICのいずれか一方とに接続されている、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の液滴吐出ヘッド。
  6. 前記複数のノズルは、前記第一方向に延在する複数のノズル列を成しており、同色の液滴を吐出し、かつ、少なくとも2つの前記ノズル列を成す複数のノズルは、前記ノズル列の延びる方向に対するノズル行方向に千鳥状にずれて配置されている、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の液滴吐出ヘッド。
  7. 複数の前記駆動IC切替箇所が、前記同色ノズル位置順に並べられた接続ランドの並びの奇数番目の接続ランドと偶数番目の接続ランドとの間に存在している、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の液滴吐出ヘッド。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の液滴吐出ヘッドと、
    前記液滴吐出ヘッドを保持するとともに前記第一方向と略直交する方向へ走査させるキャリッジとを備えている、液滴吐出装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011177903A (ja) * 2010-02-26 2011-09-15 Brother Industries Ltd アクチュエータの駆動制御装置
JP2015112733A (ja) * 2013-12-09 2015-06-22 株式会社リコー 液滴吐出装置、画像形成装置及び液滴吐出装置の制御方法
JP2015193239A (ja) * 2014-03-26 2015-11-05 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置

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