JP2009255467A - インモールド用転写フィルム - Google Patents

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【課題】熱転写プリンターで印刷した絵柄層がインモールド転写時に流れないようにし、且つ耐傷性、耐溶剤性等の堅牢性を与えることのできるインモールド用転写フィルムを提供するものである。
【解決手段】(1)基材上に少なくとも電離放射線硬化性樹脂を主成分とする保護層、熱硬化性樹脂を含有する耐熱層、受像層兼接着層をこの順に積層したインモールド用転写フィルムを用いる。(2)さらに、上記耐熱層中にポリイソシアネートを30重量%以上含有する(1)項記載のインモールド用転写フィルムを用いる。(3)さらに、保護層と耐熱層の間に、軟化点が50〜130℃である熱可塑性樹脂を主成分とする中間接着層を設けた(1)、(2)項記載のインモールド用転写フィルム
【選択図】 なし

Description

近年、携帯電話、ノートパソコンなどの機器でデザインの差別化を図る傾向がある。この加飾工法として、成型同時加飾の採用が増えてきている。成型同時加飾の工法としては、インモールド転写、インモールド成型、インサートモールドがある。この中で、本発明は、インモールド転写に用いられる転写フィルムに関するものである。さらに絵柄層の印刷を熱転写プリンターで行うことのできるインモールド用転写フィルムに関する。
インモールド転写は、射出成型金型内に転写フィルムを送り込み、フィルムの接着側に溶融樹脂を注入することで樹脂の溶融温度と射出圧力を利用して成型と同時に絵柄を転写する技術である。成型と加飾の2つの工程を一括しておこなえるうえに成型後のトリミング等も不要であるなど生産性が高い特徴がある。さらに、従来インモールド用転写フィルムへの絵柄層の印刷は、従来グラビア印刷、シルクスクリーン印刷等を用いていたが、デザインの差別化から小ロット印刷が可能な方法として、熱転写プリンターにより、絵柄を形成の可能なインモールド用転写フィルムが望まれてきた。
インモールド転写により加飾された成型物の用途によっては、擦過性、耐薬品性などの堅牢性が要求されるものがある。この場合、インモールド用転写フィルムの転写層に保護層を設け、成型物の表面に保護層が転写されるようにしていた。保護層の堅牢性を上げるためには、硬化性樹脂を主成分とする保護層にする必要がある。しかし、インモールド転写を行う前に保護層を硬化すると成型物の3次元への追従性が低下する傾向がある。この為、インモールド転写後に、成型物表面の保護層を硬化する必要があり、硬化タイプの樹脂としては、電離放射線硬化タイプが適切である。熱硬化タイプでは、硬化による熱処理で成型物の変形を与えてしまう。しかし、インモールド用転写フィルムの転写層に電離放射線硬化性樹脂を主成分とする保護層を未硬化状態でインモールド転写を行うと射出成型時の加熱樹脂の注入により、金型の樹脂注入ゲート近傍で絵柄層が、流れる不具合を生じていた。(特許文献1)
特開平6−155518号
本発明は、熱転写プリンターで印刷した絵柄層がインモールド転写時に流れないようにし、且つ耐傷性、耐溶剤性等の堅牢性を与えることのできるインモールド用転写フィルムを提供するものである。
(1)基材上に少なくとも電離放射線硬化性樹脂を主成分とする保護層、熱硬化性樹脂を含有する耐熱層、受像層兼接着層をこの順に積層したインモールド用転写フィルムを用いる。
(2)さらに、上記耐熱層中にポリイソシアネートを30重量%以上含有する(1)項記載のインモールド用転写フィルムを用いる。
(3)さらに、保護層と耐熱層の間に、軟化点が50〜130℃である熱可塑性樹脂を主成分とする中間接着層を設けた(1)、(2)項記載のインモールド用転写フィルムを用いる。
熱転写プリンターで印刷した絵柄層がインモールド転写時に流れないようになり、且つ耐傷性、耐溶剤性等の堅牢性を与えることのできるインモールド用転写フィルムを提供することができる。
本発明に用いるインモールド用転写フィルムは、基材上に少なくとも電離放射線硬化性樹脂を主成分とする保護層、熱硬化性樹脂を含有する耐熱層、受像層兼接着層をこの順に積層したものである。
基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートを始めとするポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、酢酸セルロース、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、フッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、アイオノマー等のプラスチックフィルム、及びグラシン紙、コンデンサー紙、パラフィン紙等の紙類、セロファン等があり、また、これらの2種以上を積層した複合フィルムなども使用できる。さらに、プラスチック成形物への転写を考慮する場合には、転写フィルムが成形物の形に添うように熱変形することが好ましく、易成形PETフィルムやアクリルフィルム等、熱変形が容易な基材を使用するのが良い。これらの基材の厚さは、その強度及び耐熱性が適切になるように材料に応じて適宜変更しているが、通常は10〜100μm程度が好ましい。
上記保護層に用いられる、電離放射線硬化性樹脂としては、例えば、分子中にラジカル重合性不飽和基を有するプレポリマー又はモノマーの、単体又は混合物からなる組成物を使用できる。或いは、カチオン重合性官能基を有するプレポリマーやモノマーからなる組成物も電離放射線硬化性樹脂として使用できる。
ラジカル重合性不飽和基を有するプレポリマーの例としては、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、トリアジン(メタ)アクリレートなどである。なお、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートの意味である。ラジカル重合性不飽和基を有するモノマーの例としては、単官能モノマーとして、メチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレートなどがある。また、多官能モノマーとして、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイドトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどがある。
更に好ましい電離放射線硬化性樹脂としては、電離放射線硬化可能なアクリル−シリカハイブリッド樹脂である。アクリル−シリカハイブリッド樹脂は、そのシリカ成分が15〜60重量%であることが好ましく、さらに好ましくは20〜30重量%であることが好ましい。上記範囲以外では膜強度が低下し、保護層としての機能が劣化することがある。
また、該アクリル−シリカハイブリッド樹脂は硬化前には常温でタックがないことが好ましい。タックがなければ、基材上に保護層を塗布乾燥して設けたものを一旦巻物にした場合に、保護層が基材の反対側の面に貼りついて基材からはがれてしまう、いわゆるブロッキングと呼ばれる不具合が起こりにくくなるだけでなく、保護層の上にさらに耐熱層を積層する場合においても、積層しやすくなるなど、フィルム設計が容易になるメリットがある。また、該アクリル−シリカハイブリッド樹脂の硬化前のTgは30℃以上であることが好ましい。30℃未満では常温でタックが出やすくなる傾向がある。
カチオン重合性官能基を有するプレポリマーの例としては、ビスフェノール型エポキシ系樹脂、ノボラック型エポキシ化合物等のエポキシ系樹脂、脂肪酸系ビニルエーテル、芳香族系ビニルエーテル等のビニルエーテル系樹脂のプレポリマーがある。
また上記電離放射線硬化樹脂以外にも熱可塑性樹脂を添加することができる。熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、セルロース系樹脂、ポリエステル系樹脂、熱可塑性ウレタン系樹脂、或いは、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ブチラール樹脂等のビニル系樹脂を、1種又は2種以上混合使用することができる。上記アクリル系樹脂は、そのモノマーとして、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸−n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸−n−アミル、(メタ)アクリル酸−n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸−n−オクチル、(メタ)アクリル酸ラウリル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸−2−クロルエチル、(メタ)アクリル酸−3−クロルプロピル等の(メタ)アクリル酸ハロゲン化アルキル、(メタ)アクルル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル等の水酸基を持つ(メタ)アクリル酸エステル、α−クロル(メタ)アクリル酸メチル、α−クロル(メタ)アクリル酸エチルなどのハロゲン化(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクルル酸−1−クロル−2−ヒドロキシエチルなどの水酸基を持つα−アルキル(メタ)アクリル酸エステル、及び(メタ)アクリル酸グリシジル等の(メタ)アクリル系モノマーの1種又は2種以上からなる単独重合体又は共重合体である。なお、(メタ)アクリルとはアクリル又はメタクリルを意味する。
電離放射線硬化性樹脂を、紫外線又は可視光線にて硬化させる場合には、該混合物に更に光重合開始剤を添加する。ラジカル重合性不飽和基を有する樹脂系の場合は、光重合開始剤として、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル類を単独又は混合して用いることができる。また、カチオン重合性官能基を有する樹脂系の場合は、光重合開始剤として、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタロセン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル等を単独又は混合物として用いることができる。なお、これらの光重合開始剤の添加量としては、電離放射線硬化性樹脂分100重量部に対して、0.1〜10重量部程度である。
更に必要に応じて、各種添加剤を添加しても良い。これらの添加剤としては、例えば、炭酸カルシウム、硫酸バリウムの粉末等の体質顔料(充填剤)、アルミナ、シリカ等の粉末からなる減磨剤、ワックス等の滑剤、着色剤、紫外線吸収剤等がある。
なお、電離放射線としては、電離放射線硬化性樹脂中の分子を架橋させ得るエネルギーを有する電磁波又は荷電粒子が用いられる。通常用いられるものは、紫外線又は電子線であるが、この他、可視光線、X線、イオン線等を用いる事も可能である。紫外線源としては、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク灯、ブラックライト、メタルハライドランプ等の光源が使用される。紫外線の波長としては通常190〜380nmの波長域が主として用いられる。電子線源としては、コッククロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、或いは、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器を用い、100〜1000keV、好ましくは、100〜300keVのエネルギーをもつ電子を照射するものが使用される。
保護層の厚みとしては、絵柄の転写される成型物の耐摩耗性や耐薬品性の要求に応じて適宜調整可能であり、3〜20μmが適当である。さらに好ましくは、4〜15μmの範囲とする。
耐熱層としては、熱硬化性樹脂を含有するものである。さらに、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂の混合物を主成分とすることが好ましく、熱硬化性樹脂としては、ポリイソシアネートを用いることが好ましい。耐熱層には、ポリイソシアネートを30〜90重量%の範囲で用いることが好ましい。反応基を有する熱可塑性樹脂とポリイソシアネートとの反応硬化物としてもよいし、反応基を有さない熱可塑性樹脂とポリイソシアネートとの混合物としてもよい。反応基を有する熱可塑性樹脂とポリイソシアネートの混合物において、耐熱層が全て硬化層となると、インモールド転写時に成型物の3次元形状への追従性が劣り、クラックが発生する可能性があるので、耐熱層には、反応基のない熱可塑性樹脂を一部含有するのが好ましい。耐熱層中に反応基のない熱可塑性樹脂の含有率は、20〜90重量%の範囲が好ましい。さらに好ましくは、30〜70重量%の範囲とする。
熱可塑性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、アクリル系樹脂、セルロース系樹脂、ポリエステル系樹脂、熱可塑性ウレタン系樹脂、或いは、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、等の変性オレフィン系樹脂、或いは、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ブチラール樹脂等のビニル系樹脂を、1種又は2種以上混合使用することができる。上記アクリル系樹脂は、そのモノマーとして、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸−n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸−n−アミル、(メタ)アクリル酸−n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸−n−オクチル、(メタ)アクリル酸ラウリル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸−2−クロルエチル、(メタ)アクリル酸−3−クロルプロピル等の(メタ)アクリル酸ハロゲン化アルキル、(メタ)アクルル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル等の水酸基を持つ(メタ)アクリル酸エステル、α−クロル(メタ)アクリル酸メチル、α−クロル(メタ)アクリル酸エチルなどのハロゲン化(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクルル酸−1−クロル−2−ヒドロキシエチルなどの水酸基を持つα−アルキル(メタ)アクリル酸エステル、及び(メタ)アクリル酸グリシジル等の(メタ)アクリル系モノマーの1種又は2種以上からなる単独重合体又は共重合体である。
上記耐熱層の厚みは、0.3〜5.0μmが好ましい。さらに好ましくは、0.5〜2.0μmの範囲とする。0.3μm以下では、印刷された絵柄層がインモールド転写時に流れないようにすることが難しくなる。5.0μm以上では、成型性が損なわれる傾向がある。
耐熱層と保護層の密着性を向上させる為、2つの層の間に中間接着層を適宜設けても良い。中間接着層としては、軟化点が50〜130℃の熱可塑性樹脂が用いることが出来る。軟化点が前記範囲未満であると保存安定性にかける。前記範囲を超えると密着性が低下する傾向になる。熱可塑性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、アクリル系樹脂、セルロース系樹脂、ポリエステル系樹脂、熱可塑性ウレタン系樹脂、或いは、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、等の変性オレフィン系樹脂、或いは、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ブチラール樹脂等のビニル系樹脂を、1種又は2種以上混合使用することができる。
中間接着層の厚みは、0.1〜5.0μmが好ましい。さらに好ましくは、0.3〜1.0μmの範囲とする。厚みが前記範囲未満であると密着性が低下する傾向になる。前記範囲を超えると強度低下をまねく。
受像層兼接着層としては、熱可塑性樹脂が用いられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、アクリル系樹脂、セルロース系樹脂、ポリエステル系樹脂、熱可塑性ウレタン系樹脂、或いは、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、等の変性オレフィン系樹脂、或いは、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ブチラール樹脂等のビニル系樹脂を、1種又は2種以上混合使用することができる。また、特に好ましくは、アクリル変性ポリエステルウレタン樹脂を使用するとよい。
また、ブロッキング、タック防止の意味で各種フィラを添加することが可能である。たとえば、フッ素樹脂系粒子、メラミン樹脂粒子、シリコン系粒子、タルク、カオリン、炭酸マグネシュウム、炭酸カリウム、酸化チタン、シリカ、デンプン等があげられる。
受像層兼接着層の厚みは、0.1〜5.0μmが好ましい。さらに好ましくは、0.1〜1.0μmの範囲とする。前記範囲未満であると受像性、接着性が得られない。前記範囲を超えると耐熱性が低下する傾向になる。
各層には、製膜助剤、塗液安定剤、レベリング剤、消泡剤等の添加剤を添加することもできる。各層は、構成材料を適切な溶剤に溶解して塗工液を作り、各種のコーティング方法で基材上に塗布、乾燥することで形成することができる。耐熱層中の熱硬化性樹脂は、塗布乾燥時に加熱して硬化させておく。
熱転写シートは、基材上に少なくとも熱溶融性の着色インク層が設けられたものである。基材としては、厚み1〜10μmのPETフィルムを好適に用いる。着色インク層は、着色剤と主にバインダからなるものである。バインダとしては、熱可塑性樹脂やワックス類から選択される。絵柄層がインモールド転写時に流れにくくするためには、バインダは熱可塑性樹脂を主成分とする。バインダ中の熱可塑性樹脂の割合は、50〜90重量%とするのが好ましい。着色インク層の厚みとしては、0.2〜3μm程度のものとする。好ましくは、0.4〜1.0μmの範囲とする。厚みが前記範囲未満であると着色濃度がでにくくなる。前記範囲を超えるとインサート転写時に絵柄層が流れやすくなる。特に、着色インク層をイエロー、マゼンタ、シアン等の3色以上の着色インク層を用いて、重ね熱転写することによりフルカラーの絵柄層を形成する場合の各着色インク層の厚みは、0.2〜2.0μmの範囲とする。基材上に着色インク層を設ける方法は、従来熱転写記録媒体の分野で用いられる方法で形成すればよい。
(実施例1)
1.熱転写シートの作製
裏面に耐熱処理を施した厚さ4.5μmのPETフィルム上に、イエロー、マゼンタ、シアンの顔料を溶剤と共に塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂に分散し、3色の着色インキとし、グラビアコートにより、塗布厚み0.5μmにて塗布し、3色の溶融型熱転写シートをそれぞれ作製した。
2.インモールド用転写フィルムの作製
厚さ38μmのPETフィルムの表面に下記の保護層用塗工液1を、乾燥厚みが5μmとなるようバーコーターにて塗工した。続いて、保護層の上に下記の耐熱層用塗工液1を乾燥厚みが、2μmとなるようにバーコーターにて塗工した、さらにその上に下記の受像層兼接着層用塗工液1を乾燥厚みが0.1μmとなるようにバーコーターにて塗工してインモールド用転写フィルム1を作製した。
さらに、上記の熱転写シートと熱転写プリンター(ヘッド解像度600dpi)を用いて、インモールド用転写フィルム1の受像層兼接着層面にフルカラーの絵付けをおこなった。
保護層用塗工液1
UV硬化性アクリル−シリカハイブリッド樹脂 70重量部(固形分30%、シリカ成分23%、Tg45℃、重量平均分子量20,000)
光開始剤 1.0重量部(ダロキュア1173、チバスペシャリティケミカル製)
MEK 30重量部
耐熱層用塗工液1
アクリル樹脂 15重量部(分子量300,000 Tg105℃)
ポリイソシアネート 10重量部(タケネートD−204、固形分50%、武田薬品製)
MEK 75重量部
受像層兼接着層用塗工液1
ポリエステル樹脂 15重量部(分子量30,000、Tg68℃)
MEK 45重量部
トルエン 40重量部
(実施例2)
実施例1のインモールド用転写フィルムの作製において保護層と耐熱層の間に中間接着層を下記の中間接着層塗工液1を乾燥厚みが、0.5μmとなるようにバーコーターにて塗工して設けた以外は、実施例1と同様にインモールド用転写フィルム2を作製した。
中間接着層用塗工液1
アクリル変性ポリエステルウレタン樹脂 50重量部(サンプレンIB582、固形分42%、軟化点120℃、三洋化成製)
トルエン 40重量部
IPA 10重量部
(比較例1)
実施例1の耐熱層塗工液を下記の耐熱層塗工液2にて乾燥厚みが、2μmとなるようにバーコーターにて塗工し、作製した以外は、同様にインモールド用転写フィルム3を作製した。
耐熱層塗工液2
アクリル樹脂 15重量部(分子量300,000、Tg105℃)
MEK 45重量部
トルエン 40重量部
以上のようにして得られた絵付け済みのインモールド用転写フィルムをインモールド用成型金型にいれ、アクリル樹脂を注入し、インモールド転写による成型同時加飾を行い、加飾の施された成型品を作成した。つづいて、コンベア式UV照射装置(GS製CS30)にて、200mj/cmの積算光量のUV光を照射して保護層を硬化した。
評価方法
(1)成型樹脂注入ゲート近傍の絵柄流れ
○:流れ無し、△:やや流れが見られる、×:流れる
(2)箔切れ性
○:箔切れ性良好、△:面状剥離傾向あり、×:面状剥離大
(3)耐水・耐溶剤性
試料に水、エタノール、MEK、トルエンをそれぞれ1滴滴下し、30分後に拭き取り試料の様子を観察する。
○:変化無し、△:若干侵される、×:完全に侵される
(4)耐傷性
試料を250g/cmの荷重をかけたスチールウール(ボンスター#0000)で10回擦る。
○:変化無し、△:若干の傷あり、×:キズ大
(5)密着性
碁盤目テスト:JIS K5400に準ずる。
以上の評価結果は表1の通りである。
表1
Figure 2009255467

Claims (3)

  1. 基材上に少なくとも電離放射線硬化性樹脂を主成分とする保護層、熱硬化性樹脂を含有する耐熱層、受像層兼接着層をこの順に積層したことを特徴とするインモールド用転写フィルム
  2. 前記耐熱層中にポリイソシアネートを30重量%以上含有することを特徴とする請求項1記載のインモールド用転写フィルム。
  3. 前記保護層と耐熱層の間に、軟化点が50〜130℃である熱可塑性樹脂を主成分とする中間接着層を設けることを特徴とする請求項1または2記載のインモールド用転写フィルム。
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