本実施例において、語句の対応は次に示す通りである。第一始動入賞領域とは、図1及び図2等に示される第一始動口10Aである。第二始動入賞領域とは、第二始動口10Bである。入賞増大手段及び判定機会増大手段は、ともに第二始動入賞領域変位部に相当し、図示における第二始動口羽根部材11a,11bである。特定入賞領域とは、第一大入賞口15である。特定入賞領域変位部とは開閉扉部材であり、開閉板61である。第二始動入賞領域流路とは、流路6rである。侵入防止部とは、遊技釘7である。当否判定用入賞領域とは、第二大入賞口16である。当否判定用入賞領域変位部とは、大入賞口羽根部材17a,17bである。
また、判定手段、第一判定手段、第二判定手段、特典遊技状態実行手段、特典遊技状態終了手段、特典遊技実行判定手段、当否判定用入賞領域変位判定手段、特別遊技状態実行判定手段とは、ともに図7に示すメイン制御回路70である。
請求項の語句と本実施例の語句との対応は、上記の通りであるが、本実施例は請求項の一実施例であり、必ずしも請求項の内容が以下の実施例に限定されるものではない。
図1及び図2に示す弾球遊技機1は、遊技盤3の縁に遊技球Pの外側誘導レール4及び内側誘導レール5が略円形に立設され、前記内側誘導レール5によって囲まれた遊技領域6の中心線上にその上部から下部に向かって順に表示装置9、第一始動口10A(第一始動入賞領域)、第一大入賞口15(特定入賞領域)、アウト口30が配設される。表示装置9の上方左側にはランプ風車18a、当該表示装置9の右側に遊技球を通過可能とする普通図柄変動開始用ゲート21が設けられる。続いて、表示装置9の右側、普通図柄変動開始用ゲート21の下方に第二始動口10B(第二始動入賞領域)が設けられ、さらにその下方側に第二大入賞口16(当否判定用入賞領域)が設けられる。実施例では図示していないが、上記以外の入賞口を適式に配置することも可能である。符号6rは遊技領域6において遊技球Pが第二始動口10B(第二始動入賞領域)に向けて流下する第二始動入賞領域流路である。さらに符号7は遊技釘であり侵入防止部である。つまり、前記第二始動入賞領域流路6rを流下する遊技球が第一始動口10A(第一始動入賞領域)に侵入することを困難あるいは不可能にするために列設されている遊技釘である。むろん、当該侵入防止部は釘以外の部材を用いることは当然可能である。本実施例においては、第二始動入賞領域流路6rを流下する遊技球が第一始動口10Aに侵入することは不可能な構成である。
前記遊技盤3の前面側には、払い出された遊技球を受けるための上側球受け皿32、該上側球受け皿32を取り付けるための取付板33、前記上側球受け皿32の飽和時に遊技球を受けるための下側球受け皿34、遊技状態を報知するランプ表示器35,36及び飾りランプ39L,39R、音声や効果音を発して遊技状態を遊技者に報知するスピーカ37、発射ハンドルHがそれぞれ組み付けられている。符号2は弾球遊技機1の機枠である。次に所要の各部についてさらに詳述する。なお、前出のランプ表示器35,36及び飾りランプ39L,39R、スピーカ37は、報知手段に相当する。
前記表示装置9には、液晶、ドットマトリックスもしくはLED表示装置等の表示装置からなる図柄表示装置43が中央に設けられる。実施例では、窓枠部49内にカラー表示可能な液晶表示器(TFT−LCDモジュール)等からなる画像表示部50が設けられている。前記画像表示部50は、図柄表示装置43と伴って複数の数字、アルファベット、記号あるいは絵(キャラクタ)等からなる図柄を変動可能に表示する。前記画像表示部50に表示される図柄としては、図3に示す通り、大当たり当否判定に用いられる第一特別図柄Tzaと、中当たり当否判定に用いられる第二特別図柄Tzbと、小当たり当否判定に用いられる普通図柄Fzがある。実施例の弾球遊技機1では、前記第一特別図柄Tza、第二特別図柄Tzb、普通図柄Fzはともに画像表示部50において設定時間変動表示され、予め定められた当たりもしくは外れ図柄で設定時間停止表示される。
実施例においては、図示の通り画像表示部50は、第一特別図柄を変動・停止表示する第一特別図柄表示領域50A、第二特別図柄を変動・停止表示する第二特別図柄表示領域50B、普通図柄を変動・停止表示する普通図柄表示領域50C、及び遊技情報を報知する演出表示領域50Dの4区画に区分される。
この実施例において画像表示部50に表示される第一特別図柄Tza(左,中,右第一特別図柄)について、全てを図示はしないが各々『0,1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11』の12通りの数字からなる図柄とされている。個々の第一特別図柄は、第一特別図柄表示領域50Aを例えば、縦スクロール変動することにより変動表示される。この実施例における第一特別図柄の当たり、いわゆる「大当たり」とは、設定時間変動表示される左,中,右第一特別図柄が全て同一の図柄(ぞろ目の図柄)、例えば、図示の『7,7,7』で揃って確定停止することである。
画像表示部50に表示される第二特別図柄Tzbにあっても、全てを図示はしないが各々『AAA,BBB,CCC,DDD,EEE,FFF,GGG,HHH,III,JJJ,KKK,LLL』の12通りの英文字からなる図柄とされている。個々の第二特別図柄は、第二特別図柄表示領域50Bを例えば、縦スクロール変動することにより変動表示される。この実施例における第二特別図柄の当たり、いわゆる「中当たり」とは、後述する中当たり第二特別図柄を決定するC4カウンタの取得値に応じて確定停止することである。
また、普通図柄Fzにあっても、全てを図示はしないが各々『OX,XO』の2通りの図形からなる図柄とされている。個々の普通図柄は、普通図柄表示領域50Cを例えば、切換表示することにより変動表示される。この実施例における普通図柄の当たり、いわゆる「小当たり」とは、後述する小当たり普通図柄を決定するC6カウンタの取得値に応じて確定停止することである。
前記演出表示領域50Dには、例えば図3に示すように右向き矢印Hzが表示され、第二始動口10B、第二大入賞口16を目標に、遊技球Pの弾発発射すべき報知が行われる。なお、第一大入賞口15を目標にすべき場合には左向き矢印(図示せず)となる。むろん、当該演出表示領域50Dに表示される情報はこれらに限られることはなく、後述するラウンド数、特典遊技回数等の表示を行うこともできる。
第二始動口10Bには、電動役物として作動する2つの第二始動口羽根部材11a,11bが設けられ、図示しない背面の始動口用ソレノイド(作動装置)により可動制御される。可動態様は図2の通り、実線で示す拡大状態と、破線で示す狭小状態との間で行われる。すなわち、第二始動口羽根部材11a,11bは、第二始動口10B(第二始動入賞領域)への遊技球の入賞を困難もしくは不可能とする通常状態(狭小状態:第二始動入賞領域第二状態)よりも、同第二始動口への遊技球の入賞を容易とする有利状態(拡大状態:第二始動入賞領域第一状態)に移行させる入賞増大手段に相当する。
さらに、第二始動口羽根部材11a,11bは、遊技球の入賞を容易(つまり入賞数の増大)させることにより、当該第二始動口10B(第二始動入賞領域)における判定機会(後述する第二始動口スイッチ、メイン制御回路70等との協動による当否判定の機会)を増大させることとなる。ゆえに判定機会増大手段としても作用する。
前記第二始動口10B(第二始動口羽根部材11a,11b)の拡大開放は、普通図柄Fz(図3参照)が変動停止して前述の特定の普通図柄が表示された普通図柄当たり(小当たり)となったときに行われる。
実施例では、後述の通常遊技状態時における普通図柄表示領域50Cの確定停止普通図柄が当たりである特定図柄の場合には、0.4秒間、第二始動口10Bの入賞領域の拡大開放を1回行い、当該拡大開放を強制終了するようにされている。一方、後述の確率変動状態及び時間短縮状態時、通常変動状態及び時間短縮状態時において普通図柄表示領域41の確定停止普通図柄が特定図柄の場合には、2秒間、第二始動口10Bの入賞領域の拡大開放を行い当該拡大開放を強制終了する。
前記第一始動口10Aの直下に設けられた第一大入賞口15は、特定入賞領域に相当し、特別遊技状態時の遊技球の入賞に用いられる。この第一大入賞口15には、開閉扉部材として開閉扉61が備えられ、前記第一大入賞口への遊技球の入賞を容易とする開放状態(特定入賞領域第一状態)と、入賞を困難もしくは不可能(実施例では不可能である。)とする閉塞状態(特定入賞領域第二状態)との間で開閉動により変位する。つまり、開閉扉61は特定入賞領域変位部に相当する。開閉扉61は開放状態(特定入賞領域第一状態)にあっては、紙面手前側に開口するため、この開閉扉が流下する遊技球を受けることとなり、より多くの入賞を可能とする。
開閉扉61は、後述する特別遊技状態において、ラウンドと称される開放動作が行われる。実施例の弾球遊技機にあっては、1回の特別遊技状態が15ラウンドから構成され、1ラウンドにつき30秒間にわたり開閉扉61は開放する。また、このラウンドとラウンドの間にはインターバルと称される時間が設定され、開閉扉61は閉鎖(閉塞)される。また、この第一大入賞口15には第一大入賞口スイッチSW4が備えられ、入賞した遊技球は計測される。
図2に示す通り、第二始動口10B(第二始動入賞領域)の下方側に設けられている第二大入賞口16(当否判定用入賞領域)には、上方から順に大入賞口羽根部材17a,17b(当否判定用入賞領域変位部)、第二大入賞口カウントスイッチSW5、クルーン21、特定領域20、第二大入賞口大当たり決定用スイッチSW6が備えられる。
前記大入賞口羽根部材17a,17b(当否判定用入賞領域変位部)は、前述の第二始動口10Bと同様に第二大入賞口16(当否判定用入賞領域)への遊技球の入賞を容易とする当否判定用入賞領域第一状態(図2中実線で図示の拡大状態)と、遊技球の入賞を困難(実施例では不可能である。)とする当否判定用入賞領域第二状態(図2中破線で図示の狭小状態)との間で変位する。
大入賞口羽根部材17a,17bが当否判定用入賞領域第一状態(図2中実線で図示の拡大状態)時に入賞すると第二大入賞口カウントスイッチSW5により入賞数が計測され、続いて、クルーン21上に流下する。このクルーンとは、略凹レンズ状の円盤であり、円盤内には遊技球が通過可能な通過孔22が設けられている。この通過孔22のうち、1箇所が特定領域20に接続され、該特定領域20に入賞した場合のみ第二大入賞口大当たり決定用スイッチSW6により検出される。特定領域20に接続されていないクルーン21上の通過孔22を通過した遊技球はそのまま遊技盤3の裏面に回収される。なお、クルーン21を設けたことにより、遊技者は第二大入賞口16の大当たり抽選を認識することが可能となり、趣向性を高めることができる。また、クルーン21の位置や傾きを適宜変更することにより、任意に特定領域への入賞確率を変更することも可能である。
ここで、他の実施形態を例示する。図4に示す第二実施例の通り、第一大入賞口15Tを表示装置9の直上に配置する構成とすることもできる。このように配置すると、弾発発射された遊技球Pは即座に第一大入賞口15Tに入賞し易くなり、大当たり実行の時間効率を高めることができる。さらに、後述する第一始動口10Aへの入賞に起因する大当たり実行(特別遊技状態実行)が終了後の時間短縮状態が開始された場合に、遊技球の発射方向を変更することなく同様の発射ハンドルHの操作により第二始動口10Bに向けて弾発発射させることができる。
さらに、図4においては、第二始動口10Bの上方に誘導釘7tが設置されているため、第二始動口羽根部材11a,11bの動作と相まって遊技球の入賞に難易の調節を行うことができる。
図5及び図6に示す第三,四実施例は第二大入賞口16K,16Qに関するものである。第二大入賞口16Kは、前記クルーン21に代えて適宜の乱数抽選器24を備え、抽選結果が当たりの場合に振り分け器23により、特定領域20遊技球が誘導される。このような第三実施例の第二大入賞口16Kの構成とすることにより、抽選は内部的に行うことができ、外部からの不正の可能性を低減させられる。また、当該第二大入賞口16Kにおける中当たりの確率の変更も容易となる。
また、第四実施例の第二大入賞口16Qのように、クルーン21qと適宜の乱数抽選器24の両方を備え、抽選結果が当たりの場合に振り分け器23により、特定領域20遊技球が誘導される構成とすることも可能である。このように2種類を備えることにより、中当たり経由の大当たりの可能性に変化を与えることができ、遊技者は見た目上の演出を楽しむことが可能となる。
図4ないし図6において、本実施例の弾球遊技機1(図1及び図2)と共通する箇所には同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施例の弾球遊技機1に戻って、前記遊技盤3の背面には、各入賞口、ゲート等に対応した遊技球を検出するスイッチが設置される。第一始動口スイッチSW1(第一始動口10Aに対応)、第二始動口スイッチSW2(第一始動口10Bに対応)が入賞球の通路に設けられている。そして、第一始動口への入賞球の検出に起因して前記図柄表示装置43(特に第一特別図柄表示領域50A)の第一特別図柄Tzaの変動を開始するようになっている。また、第二始動口への入賞球の検出に起因して前記図柄表示装置43(特に第二特別図柄表示領域50B)の第二特別図柄Tzbの変動を開始するようになっている。
同じく、前記遊技盤3の背面には、普通図柄変動開始用ゲート21に対応してゲートスイッチSW3が備えられている。このゲートスイッチで普通図柄変動開始用ゲート21を通過する遊技球を検出することによって普通図柄表示領域50Cの普通図柄の変動を開始させるようになっている。
続いて、図1等の実施例の弾球遊技機1における一連の遊技の流れを説明する。前記のように第一始動口10Aに遊技球が入賞し、第一始動口スイッチSW1によって入賞球が検出されると、前記第一始動口スイッチSW1により入賞信号が後述する図4に示すメイン制御回路70へ送られ、それに伴ってメイン制御回路70(判定手段)のC1カウンタ等の各種乱数値(Q1等)が取得(抽出)され、その取得数値がメイン制御回路70のRAM73の各種乱数記憶領域等に一旦格納される。そして、当該格納された各数値に基づいて大当たりの判定、リーチの有無決定、第一特別図柄の変動・停止パターン、第一特別図柄の停止図柄組合せの決定(作成)等が行われ、前記図柄表示装置43における画像表示部50の第一特別図柄表示領域50Aで第一特別図柄Tzaの変動を開始する。前記メイン制御回路70は、遊技機1のメイン制御を行うメイン制御手段に相当するものである。
第一特別図柄Tzaは、変動開始から設定時間(各特別図柄変動・停止パターンで定められている時間、この例では最低約20秒から最高50秒)変動表示後、停止図柄として確定停止表示される。この場合「左」,「右」,「中」の順に第一特別図柄が変動停止して停止図柄として確定表示される。その際、例えばリーチ決定処理を設定することにより決定されたリーチ図柄の表示態様等によっては、リーチ状態が成立することがある。
ここで、リーチ状態とは、第一特別図柄の変動表示が開始された後、表示制御が進行して表示結果が停止表示される前段階において、特定の表示態様、つまり大当たり図柄の組合せ(同一図柄の組合せ)が表示され易い可変表示態様となったと遊技者に思わせるための表示態様をいう。この実施例では、リーチ状態の1つとして、前記第一特別図柄表示領域のうち、最終停止図柄(ここでは中の第一特別図柄)を表示する表示領域だけを残して、残りの2つの表示領域で図柄が特定の組合せ(例えば同一図柄)となるように仮停止するリーチ変動表示処理がなされている。
また、前記リーチ状態時には、第一特別図柄表示領域50Aにおける第一特別図柄の変動時間を長くしたり、第一特別図柄を利用した図柄利用演出や特別図柄の背後に表示されるキャラクタや背景等を表示してリーチアクションが演出されるようになっている。なお、前記リーチ状態になる前に、該リーチ状態になる可能性又は大当たりになる可能性が高いことを報知する予告(予兆)が演出されるようにしてもよい。前記予告としては、演出表示領域50Dへのキャラクタの表示や残像表示等が挙げられる。
確定停止した第一特別図柄の組合せが、例えば同一図柄等の組合せからなる大当たり図柄組合せ(ぞろ目)となる場合(1/315の抽選)、大当たり状態を意味する特別遊技状態(大当たり遊技)に移行する。特別遊技状態になると、第一大入賞口15(特定入賞領域)の開閉板61が第一大入賞口開放用ソレノイドの励磁により開いて遊技領域6表面を落下してくる遊技球を受け止め、第一大入賞口15へ入賞可能にし、該大入賞口15への入賞があると、図示しない賞球払出装置により所定数の遊技球が賞品球として払い出される。
この場合、開閉板61は、所定時間(例えば29.5秒)経過後、あるいは第一大入賞口スイッチSW4で検出された入賞球数が所定個数(例えば10個)となった時点で一旦閉じ、大入賞口への入賞球数を正確(例えば10個)に計測するようにされている。前記開閉板61の開放に伴う遊技球が入賞し易くなる状態は、ラウンドと称される。なお、前記入賞球数カウントスイッチで検出された入賞球数は、演出表示領域50Dに、0〜10までの数字又は棒グラフのように表示されるようになっている。
そして、第一大入賞口15の開放中又は第一大入賞口15が閉じてから約2秒以内に入賞球を検出すると、前記大当たりを再度繰り返す継続権利が発生し、所定最高回数(実施例では15回)、前記開閉板61の開放を繰り返すようになっている。このようにして15ラウンド繰り返されることにより、約2250個の賞球が生じる。
さらに、実施例の弾球遊技機1では、第一始動口10Aにおける特別遊技状態終了後に当該特別遊技状態の特典とは異なる特典を遊技者に付与する「特典遊技状態」が後述するメイン制御回路70(特典遊技実行判定手段)により実行される。具体的には、この弾球遊技機1は、確率変動(確変)機能及び時間短縮(時短)機能を備えた機種である。特に、大当たり成立時に設定時間確定停止表示される第一特別図柄の当たり図柄組合せが確変図柄組合せ(‘0’,‘1’,‘2’,‘3’のいずれかのぞろ目)であるときには、特別遊技終状態了後に次回の大当たり発生確率が平時における通常遊技状態(通常確率状態、1/315)よりも高い確率変動状態(高確率状態、7/315)に移行され、次回の大当たりまで継続する。
大当たり成立時に設定時間確定停止表示される第一特別図柄の当たり図柄組合せが時短図柄組合せ(‘4’,‘5’,‘6’,‘7’のいずれかのぞろ目)であるときには、特別遊技状態終了後に第一特別図柄Tza、第二特別図柄Tzb及び普通図柄Fzの変動時間が短縮される時間短縮が生じる。すなわち、第一特別図柄、第二特別図柄及び普通図柄が変動開始してから確定停止表示されるまでの時間(判定結果表示に要する時間)が通常より短くなる(各設定時間の変更を伴う)時間短縮状態に移行される。上記の時間短縮状態に移行されると、所定期間として第一特別図柄の変動表示及び停止表示が所定回数繰り返される期間(実施例では、時短用設定回数として100回分の第一特別図柄の変動及び停止する期間)が設定され、この時短用設定回数である100回(設定判定回数)を順次減算して0回にするまでの期間に亘り、時間短縮状態が継続される。この時間短縮状態が特典遊技状態に相当する。次に、大当たり成立時に設定時間確定停止表示される第一特別図柄の当たり図柄組合せが通常図柄組合せ(‘8’,‘9’,‘10’,‘11’のいずれかのぞろ目)であるときには、前記の確率変動状態及び時間短縮状態(特典遊技状態)に移行されることなく当該特別遊技状態を終了してそのまま通常遊技状態となる。
なお、実施例の弾球遊技機では、特別遊技状態終了後に特典遊技状態が付与される構成であるが、第一始動口10Aへの入賞に起因して特別遊技状態が決定された直後に特典遊技状態が実行される構成でも良い。さらに、第一始動口10Aへの入賞に起因して生じる特別遊技状態中に特典遊技状態が実行される構成とすることもできる。また、前記時短用設定回数である100回(設定判定回数)については、必ずしも100回に限られるものではなく、適宜の回数が設定される。
以上の遊技の流れにおいて、本発明の主体部分をまとめると、第一始動入賞領域(第一始動口10A)に入賞し、第一始動入賞領域における判定手段(第一判定手段)により、特別遊技状態の実行が決定されることに起因して特別遊技状態とは異なる特典遊技状態を少なくとも特別遊技状態終了後(もしくは判定手段により特別遊技状態が実行されることが決定された時点以降あるいは特別遊技状態中)に実行し得るものである。
以上に示した通り、実施例の弾球遊技機1にあっては、前記特典遊技状態を実行するか否かを判定する特典遊技実行判定手段(メイン制御回路70)を備え、第一始動口10A(第一始動入賞領域)に入賞した場合には、当該入賞に起因してメイン制御回路70(この場合、第一始動入賞領域のおける判定手段(第一判定手段))の判定結果に応じて前記特典遊技実行判定手段により特別遊技状態とは異なる特典遊技状態を実行するか否かが決定される一方、前記第二始動口10B(第二始動入賞領域)に入賞した場合には前記特典遊技実行判定手段は特典遊技状態を実行するか否かを決定しない構成である。したがって、当該弾球遊技機1の遊技状態が確率変動状態、通常遊技状態である限りは第一始動口10Aを目標に遊技球を発射することが望ましい。この場合、例えば演出表示領域50Dに左向き矢印(図示せず)が表示される。
前述において時間短縮状態が選択された場合、第二始動口10Bにおける第二始動口羽根部材11a,11bは、通常遊技状態より多く、かつ長く拡大開放する。実施例の弾球遊技機にあっては、0.4秒の開放が2秒の開放となる。すなわち、遊技球の入賞を容易(入賞数の増大)させることにより、当該第二始動口10B(第二始動入賞領域)における判定機会(後述する第二始動口スイッチ、メイン制御回路70等との協動による当否判定の機会)を増大させることとなる。よって、予め定められた期間である時間短縮状態(時短用設定回数:100回(判定手段により行われる判定回数))、つまり第一特別図柄を変動・停止させる回数が順次減算されて0回になるまでの期間においては、第二始動口10B(第二始動入賞領域)を目標に遊技球を発射することが望ましい。この場合、例えば演出表示領域50Dに右向き矢印Hz(図3参照)が表示される。加えて、遊技釘7が列設されてなる侵入防止部により、第二始動口10Bを目標に発射された遊技球は、第一始動口10Aに入賞しない構成である。
第二始動口10B(第二始動入賞領域)に入賞した場合、第二特別図柄が変動を開始し当否判定がメイン制御回路70(判定手段、特に第二判定手段)により行われる。そして当たり(中当たり)の場合(抽選確率1/4)、当該第二始動口10Bの下方側に位置する第二大入賞口16(当否判定用入賞領域)の大入賞口羽根部材17a,17b(当否判定用入賞領域変位部)が拡大開放する(中当たりの実行)。そして、第二大入賞口カウントスイッチSW5を経由して入賞してきた遊技球は、クルーン21上を回りながら10個ある通過孔22のいずれかに入球する。この通過孔22のうち、唯一1箇所のみが特定領域20に接続されており、該特定領域20に入賞した場合のみ第二大入賞口大当たり決定用スイッチSW6により検出され、前記第一大入賞口15の開放が開始する。すなわち、中当たり経由の大当たり実行開始(中当たり経由の特別遊技状態実行開始)となる。この場合も前述と同様に特別遊技状態として15ラウンドからなる第一大入賞口15の開閉が繰り返されることにより、約2250個の賞球が生じる。
なお、中当たり経由の大当たり(中当たり経由の特別遊技状態)が終了すると、現在の遊技状態(確率変動状態、時間短縮状態)に関わりなく通常遊技状態となる。このため、過度の大当たり(特別遊技状態)の実行が抑制される。むろん、通常遊技状態に変更することなく、現在の遊技状態(確率変動状態、時間短縮状態)を持続させることも可能である。このことにより、大当たりの可能性をさらに多くして遊技者の趣向を高めることが可能である。ただし、過度な大当たり回数を望まない場合には、大当たりの連続回数に制限を設けて確率変動状態、時間短縮状態を強制的に終了させるようにしても良い。
これまでに述べた本実施例の弾球遊技機1によると、時間短縮状態(時短用設定回数である100回が順次減算されて0回になるまでの期間)においては、第一特別図柄が変動しない限りは減算されることはない。また、第二始動口10Bを目標に遊技球を発射する場合には、前記遊技釘7(侵入防止部)により、第一始動口10Aに入賞しない(第一特別図柄が変動しない)構成である。したがって、時間短縮状態中に1度は大当たり(ただし、中当たり経由の大当たり)が行われることがある。
図示から自明の通り、第二大入賞口16(当否判定用入賞領域)は、第二始動口10B(第二始動入賞領域)の下方側に設けられていることにより、前記第二始動口10Bに向けて流路6rを流下する遊技球は第二大入賞口16にも入賞し易くなる。このため、当該第二大入賞口16における判定機会の増大となり、中当たり経由の大当たりが実行され易くなる。同時に第二大入賞口16への入賞数が増大するため、賞球も増す。
特に、実施例においては、第一始動口10Aへの入賞に起因する大当たり(第一特別図柄経由の大当たり)実行中(特別遊技状態実行中)、あるいは前述の中当たり経由の大当たり(中当たり経由の特別遊技状態)が実行中には、第二始動口10Bに遊技球が入賞した場合であっても、第二特別図柄の変動は行われない(つまり、中当たりの当否判定は行われず、時間短縮中の変動回数にはカウントされない)構成である。よって、大当たり(特別遊技状態)中に中当たりが実行されることはなく、中当たり経由の大当たりが決定されることはない。
また、実施例において、中当たり実行中に第一始動口10Aに遊技球が入賞した場合には第一特別図柄の変動は行われない(つまり、大当たりの当否判定は行われない)構成である。よって、中当たり中に第一始動口10Aへの入賞に起因する大当たり(第一特別図柄経由の大当たり)が決定することはない。
以上より、第一始動口10Aへの入賞に起因する大当たり(第一特別図柄経由の大当たり)実行が決定した場合には、当該中当たり経由の大当たりを無効(実行しない)とする。あるいは、中当たり経由の大当たり実行中に、当該中当たり経由の大当たりを無効とする構成である。
実施例においては上述の構成であるが、これに代えて、第一特別図柄経由の大当たりもしくは中当たり経由の大当たりの実行が決定された場合に、いずれか一方の大当たり実行終了後にこれとは異なるもう一方の大当たりを実行する構成とすることも可能である。当該構成によると、更なる大当たりの実行回数を増加させる可能性が高まり、遊技者の興趣をいっそう高めることができる。
実施例の構成の弾球遊技機と比して、従前の弾球遊技機にあっては、例えば遊技盤に1つの始動口と1つの大入賞口が配置され、この始動口に入賞すると大入賞口を開放(つまり特別遊技状態の実行)するか否かの抽選は、予め定められた確率(例えば、1/315)に基づき行われていた。そして、大当たり(特別遊技実行)が決定した後には、高確率状態(例えば、7/315)にする他、確率はそのままで時間短縮状態にし、特別図柄(判定図柄)の所定回数変動させてから時間短縮状態を解除して通常遊技状態に移行する構成である。しかしながら、従前の弾球遊技機では、時間短縮状態中も予め定められた確率の下で大当たりの抽選が行われているため、時間経過は良いものの必ずしも大当たりが実行されるとは言えなかった。これに対して実施例の弾球遊技機では、時間短縮状態中においても大当たりの可能性が高まる(本実施例では必ず1回は大当たりとなる)ため、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
既に述べた通り、演出表示領域50Dに報知される誘導に従い遊技球を弾発発射すると、第一大入賞口15、または第二始動口10Bと第二大入賞口16に入賞させ易くなる。ところで、予め定められた期間である時間短縮状態は、設定判定回数である時短用設定回数:100回(つまり判定手段の判定回数)が順次減算されて0回になるまでの期間が設定されているため、例えば、時間短縮状態において、時短用設定回数が残り1回になるまでは第一始動口10Aに向けて遊技球を発射し、第一判定手段に基づく大当たりの抽選を狙い、これまでの間に大当たりの確定がないならば第二始動口10Bに目標を変更して中当たり経由の大当たりを狙うことも可能である。したがって、遊技者にとり、有利な状態が出現する可能性は向上するとともに、遊技上の選択枝が増し、従前の弾球遊技機では得られない遊技の興趣を得ることができる。
本実施例は、第一大入賞口15において15回のラウンドの終了により、大当たり(特別遊技状態)を終了させる構成である。この構成の他に、例えば、大当たり(特別遊技状態)開始から450秒経過、あるいは150球の入賞を第一大入賞口スイッチSW4において検出した場合に当該大当たり(特別遊技状態)を終了させる構成とすることができる。また、実施例の弾球遊技機1では、第一始動口10Aへの入賞に起因する大当たり(第一特別図柄経由の大当たり)と中当たり経由の大当たりによる大当たりの態様(特別遊技状態の態様)は、ともに同じである。そこで、この2種類の大当たりの態様をそれぞれ異ならせることも可能である。例えば、大当たり(特別遊技状態)を通して得られる賞球数に差を設けることである。この結果、遊技者は、いずれの大当たりを目標とするかによって遊技を選択することができ、高い興趣を得ることができる。
図7には、弾球遊技機1の裏側に設置された遊技系統の主制御を行うメイン制御回路70、及び該メイン制御回路70の制御下で前記図柄表示装置43の画像表示部50における第一特別図柄、第二特別図柄、普通図柄、リーチ演出時の各種表示態様の選択や制御等を行う表示制御回路(サブ制御回路)90、スピーカ37の音声制御を行う音声制御回路85、ランプ表示器35,36、飾りランプ39L,39R及びLED等の各種発光体の制御を行う発光体制御回路88、払い出し制御回路110等、当該弾球遊技機1のシステム制御ブロックが示されている。
メイン制御回路70は、内部に遊技制御用プログラムに従って制御動作を行うCPU72、該CPU72のワーク用メモリとして機能するRAM73、遊技制御用プログラムを記憶するROM74を備えたワンチップマイクロコンピュータ71と、該コンピュータ71と前記表示制御回路90等を結ぶI/O(入出力)バス75,76、出力ポート77、ドライバ78、バッファゲート79、インターフェイス80、初期リセット回路81、定期リセット回路82等により構成されている。実施例において、前記メイン制御回路70は、判定手段、第一判定手段、第二判定手段、特典遊技状態実行手段、特典遊技状態終了手段、特典遊技実行判定手段、当否判定用入賞領域変位判定手段、特別遊技状態実行判定手段に相当するものである。
前記CPU72は、制御部、演算部、各種カウンタ、各種レジスタ、各種フラグ等を備え、演算制御を行う他、大当たり(特別遊技状態)の発生確率や普通図柄による当たり(第二始動口10Bの拡大開放)の発生確率を定める乱数等も生成し、メイン制御回路70とともに判定手段、第一判定手段、第二判定手段、特典遊技状態実行手段、特典遊技状態終了手段、特典遊技実行判定手段、当否判定用入賞領域変位判定手段、特別遊技状態実行判定手段に相当する。
前記RAM73は第一始動口スイッチSW1等の各種スイッチからの検出信号用の記憶領域、CPU72で生成される各種乱数値用の記憶領域、各種データを一時的に記憶する記憶領域(コマンドバッファ)やフラグ、並びにCPU72の作業領域を備えている。
なお、前記ROM74には、遊技上の制御プログラムや変動時間データ等の制御データ、制御コマンドが書き込まれている他、大当たり及び普通図柄による当たりの判定値等が書き込まれている。
初期リセット回路81は、電源回路87による電源投入時にワンチップマイクロコンピュータ71をリセットするための回路である。初期リセット回路81から送られてきた初期リセットパルスに応答して、ワンチップマイクロコンピュータ71は各種制御情報を初期化する。定期リセット回路82は、ワンチップマイクロコンピュータ71に対し、定期的(この例では2msec毎)にリセットパルスを与え、ワンチップマイクロコンピュータ71のROM74に記憶されている遊技制御用プログラムを先頭から繰り返し実行させるための回路である。
前記メイン制御回路70から出力される制御信号に基づいて、ドライバ78に接続された第二始動口10B(図示しない第二始動口羽根部材11a,11bの可動用のソレノイド)、第一大入賞口15(図示しない開閉板61の可動用のソレノイド)、第二大入賞口16(図示しない大入賞口羽根部材17a,17bの可動用のソレノイド)等が制御されている。その他、ドライバ78及び情報出力回路83を介して、大当たり情報や図柄確定情報、確率変動情報、賞球払い出し情報等の各種情報がホストコンピュータであるホール用の管理装置84に出力されている。
この他、前記ワンチップマイクロコンピュータ71には、前記出力ポート77を介して表示制御回路90が接続される。この表示制御回路90には、第一特別図柄表示領域50A、第二特別図柄表示領域50B、普通図柄表示領域50C、演出表示領域50Dを含む画像表示部50からなる図柄表示装置43が接続され、これらは制御されている。また、前記出力ポート77及び表示制御回路90を介し、発光体制御回路88は発光体制御信号を受け取り、当該制御信号に基づき各種発光体であるランプ表示器35,36及び飾りランプ39L,39R等の発光手段の発光制御を行う。
この他、前記ワンチップマイクロコンピュータ71には、I/Oバス75及び表示制御回路90を介して音声制御回路85も接続されている。前記音声制御回路85にはスピーカ37が接続され、当該制御信号に基づき音声発生手段であるスピーカ37の音声発生制御を行う。
さらに、各種入賞口に入賞した遊技球を検出する第一始動口スイッチSW1、第二始動口スイッチSW2、ゲートスイッチSW3、第一大入賞口スイッチSW4、第二大入賞口カウントスイッチSW5、第二大入賞口大当たり決定用スイッチSW6等の各検出器から出力される検出信号は、前記インターフェイス80を介してメイン制御回路70に送信されるようになっている。
その他、前記メイン制御回路70には、電源回路87と、前記発射ハンドルHによる遊技球の発射を制御するための発射制御回路100と、払い出し装置(図示せず)による入球に起因した設定個数の賞品球や貸球の払い出しを制御するための払い出し制御回路110(賞球払い出し制御手段)が接続されている。
表示制御回路90は、前記メイン制御回路70からの制御信号に基づいて所定の表示制御処理を行うサブ制御回路に相当する。また、表示制御回路90は、前記メイン制御回路70とともに図柄表示装置に相当し、前記表示装置9(特には図柄表示装置43の画像表示部50)に表示される遊技画像(第一,第二特別図柄、普通図柄、図示はしないがキャラクタ、風景等の背景画像等)の表示制御に関する信号をメイン制御回路70から受信し、表示用データを設定して表示制御を行う。
前出の図7に表す音声制御回路85及び発光体制御回路88についても、図示はしないが、それぞれに制御用CPU、制御データROM、制御データRAMが適式に備えられ、メイン制御回路70及び表示制御回路90から送信される遊技上の各種コマンド(リーチ、大当たり、中当たり、小当たり、特別遊技状態実行中、特典遊技状態実行中等)を受信し、各種コマンドに応答した音声、発光が実行される。
本実施例における前記メイン制御回路70のCPU72の主なカウンタとしては、大当たり当否判定に供されるC1カウンタ(乱数:Q1、乱数範囲:0〜314)、大当たり第一特別図柄組合せの決定に供されるC2カウンタ(乱数:Q2、乱数範囲:0〜11)、中当たり当否判定に供されるC3カウンタ(乱数:Q3、乱数範囲:0〜3)、中当たり第二特別図柄組合せの決定に供されるC4カウンタ(乱数:Q4、乱数範囲:0〜11)、小当たり当否判定に供されるC5カウンタ(乱数:Q5、乱数範囲:0〜9)、小当たり普通図柄組合せの決定に供されるC6カウンタ(乱数:Q6、乱数範囲:0〜1)が備えられる。なお、前記RAM73に記憶された各カウンタの数値は、該カウンタに基づく一連の遊技動作処理された後にクリアされる。各カウンタの作動については次に示す。
C1カウンタは、大当たり及び外れを判定する乱数カウンタであり、当該弾球遊技機1における判定手段、特に第一判定手段に相当するものである。このC1カウンタは、弾球遊技機1の電源投入時、‘0’から始まり、所定の割り込み時間(例えば2msec)毎に1ずつ加算され、数値が‘314’に至ると、再び‘0’に戻って前記加算を繰り返すようになっている。C1カウンタの数値は、遊技球が第一始動口10Aに入賞して前記第一始動口スイッチSW1によって検出されたときに取得され、予め決定されている大当たり数値、この実施例では通常図柄組合せである平時(通常確率状態時)には‘7’と対比され、確変図柄組合せである確率変動状態時(高確率状態時)には‘7’,‘57’,‘107’,‘157’,‘207’,‘257’,‘307’と対比されて大当たりか否か判断される。
C2カウンタは、大当たり成立時、第一特別図柄表示領域50Aに確定停止して揃う大当たり第一特別図柄組合せを決定する。C2カウンタは、電源投入時に‘0’から始まって前記割り込み時間毎に‘1’ずつ加算され、‘11’に至ると再び‘0’に戻る繰り返しを行う。C2カウンタの数値は、第一始動口10Aへの入賞球が第一始動口スイッチSW1によって検出されたときに取得され、メイン制御回路70のRAM73の第一特別図柄乱数記憶領域に格納される。前記C2カウンタの数値には、各数値に対応する確定大当たり停止特別図柄組合せが予め割り当てられている。実施例においては、以下の表1の通り、前記C2カウンタの取得数値‘0’〜‘11’に対応した第一特別図柄のぞろ目を確定大当たり停止図柄組合せとして変動表示させた後、最終的に確定停止表示する。
併せて、上記表1に付される特別遊技状態後(大当たり遊技後)の態様から理解されるように、前出の確変図柄を決定するC2カウンタの数値Q2(遊技情報)が取得された場合、取得数値に応じて特別遊技状態後(大当たり遊技後)、確率変動状態が生じ次回の大当たりまで継続する場合がある。また、特別遊技状態後(大当たり遊技後)の特典遊技状態として、時間短縮状態(第一特別図柄が100回分変動する期間中)が生じ、第一特別図柄が100回分変動した後、通常遊技状態に移行する場合がある。加えて、確率変動状態、時間短縮状態とならない、つまり通常遊技状態となる場合もある。
C3カウンタは、中当たり及び外れを判定する乱数カウンタである。このC3カウンタは、弾球遊技機1の電源投入時、‘0’から始まり、所定の割り込み時間(例えば2msec)毎に1ずつ加算され、数値が‘3’に至ると、再び‘0’に戻って前記加算を繰り返すようになっている。C3カウンタの数値は、遊技球が第二始動口10Bに入賞して前記第二始動口スイッチSW2によって検出されたときに取得され、予め決定されている中当たり数値である‘1’と対比されて中当たりか否か判断される。
C4カウンタは、中当たり成立時、第二特別図柄表示領域50Bに確定停止して揃う中当たり第二特別図柄を決定する。C4カウンタは、電源投入時に‘0’から始まって前記割り込み時間毎に‘1’ずつ加算され、‘11’に至ると再び‘0’に戻る繰り返しを行う。C4カウンタの数値は、第二始動口10Bへの入賞球が第二始動口スイッチSW2によって検出されたときに取得され、メイン制御回路70のRAM73の第二特別図柄乱数記憶領域に格納される。前記C4カウンタの数値には、各数値に対応する確定中当たり停止第二特別図が予め割り当てられている。実施例においては、以下の表2の通り、前記C4カウンタの取得数値‘0’〜‘11’に対応した第二特別図柄を確定中当たり停止図柄として変動表示させた後、最終的に確定停止表示する。
C5カウンタは、小当たりの当否を判定する乱数カウンタである。このC5カウンタは、弾球遊技機1の電源投入時、‘0’から始まり、所定の割り込み時間(例えば2msec)毎に1ずつ加算され、数値が‘9’に至ると、再び‘0’に戻って前記加算を繰り返すようになっている。C5カウンタの数値は、遊技球が普通図柄変動開始用ゲート21を通過してゲートスイッチSW3によって検出されたときに取得され、予め決定されている小当たり数値、この実施例では‘7’と対比されて小当たりか否か判断される。
C6カウンタは、小当たり成立時、普通図柄表示領域50Cに確定停止する普通図柄を決定する。C6カウンタは、電源投入時に‘0’から始まって前記割り込み時間毎に‘1’ずつ加算され、‘1’に至ると再び‘0’に戻る繰り返しを行う。C6カウンタの数値は、遊技球が普通図柄変動開始用ゲート21を通過してゲートスイッチSW3によって検出されたときに取得され、メイン制御回路70のRAM73の普通図柄乱数記憶領域に格納される。実施例においては、前記C6カウンタの取得数値‘0’に対応して『XO』、‘1’に対応して『OX』を確定小当たり停止図柄組合せとして交互に変動表示させた後、最終的に確定停止表示する。
また、メイン制御回路70に設けられる他カウンタとして、リーチの有無を決定するカウンタ、リーチ態様の種類を決定するカウンタが設けられる。加えて、特別図柄の変動時におけるその他の表示態様、例えば大当たり又はリーチ状態となる可能性が高いことを報知するための予告を演出するか否かを決定するカウンタ、該予告の態様を決定するカウンタ、確定当たり特別図柄組合せの確定停止表示前に仮の当たり第一特別図柄組合せ(ここではぞろ目)を微妙な揺れ変動等の所定動作態様で仮停止表示し、その後、前記仮停止によって一旦揃った全ての特別図柄を、図柄が揃った状態のまま一緒に所定時間スクロール変動させてから、前記確定当たり図柄組合せを確定停止表示する、所謂再抽選演出を行うか否かを決定するカウンタ等が適宜追加されることがある。
前記メイン制御回路70に設けられる複数のフラグとしては、第一始動口入賞フラグF1、第二始動口入賞フラグF2、普通図柄変動開始用ゲート通過フラグ(ゲート通過フラグ)F3、特定領域入賞フラグF7、小当たりフラグF8、時間短縮フラグF9、中当たりフラグF10、確率変動フラグF11、大当たりフラグF12、中当たり経由の大当たり実行中フラグF13、第一特別図柄経由の大当たり実行中フラグF14、小当たり実行中フラグF16、中当たり実行中フラグF17等が挙げられ、その他適宜のカウンタにより成立するリーチフラグ等が挙げられる。なお、これらのフラグは、初期設定時には全て0にセットされている。
次に、本発明に係る弾球遊技機1において前記メイン制御回路70が行う一連の処理について、前記カウンタとの関係から詳述する。なお、図7に示したメイン制御回路70のCPU72は、割り込み時間(2msec)毎にメイン制御回路70のROMに記憶されている各プログラム(メインルーチン)を実行する。
図8のフローチャートから理解されるように、メイン処理Mにおいては、出力処理(S10)、入力処理(S20)、乱数更新処理(S30)、乱数取得処理(S40)、小当たり当否判定条件成立の確認(S50)、取得数値Q5,Q6の有無の確認(S60)、小当たり当否判定処理(S70)、普通図柄変動態様及び普通図柄決定処理(S80)、小当たり実行処理(S90)、中当たり当否判定条件成立の確認(S110)、取得数値Q3,Q4の有無の確認(S120)、中当たり当否判定処理(S130)、第二特別図柄変動態様及び第二特別図柄決定処理(S140)、中当たり実行処理(S160)、大当たり当否判定条件成立の確認(S180)、取得数値Q1,Q2の有無の確認(S190)、大当たり当否判定処理(S200)、第一特別図柄変動態様及び第一特別図柄決定処理(S210)、大当たり実行処理(S240)、その他の処理(S300)が行われる。
出力処理(S10)では、図9のフローチャートから理解されるように、前記メイン制御回路70のRAM73中の出力バッファ内に出力データの有無が確認され(S11)、出力データがある場合には、当該出力バッファ内の出力データが出力される(S12)。出力データがない場合には、データの出力は行われず終了する。なお、出力データには、特別遊技状、特典遊技状態、確率変動状態、時間短縮状態等の各種遊技状態に応じたコマンドがある。前記の各コマンドは、表示制御回路90、音声制御回路85、発光体制御回路88、払い出し制御回路110等に送信される。
入力処理(S20)では、図10のフローチャートから理解されるように、第一始動口10A内の第一始動口スイッチSW1が遊技球を検出した際の信号の有無が確認され(S21)、このスイッチSW1による検出信号がある場合、第一始動口入賞フラグF1が1にセットされる(S22)。第二始動口10B内の第二始動口スイッチSW2が遊技球を検出した際の信号の有無が確認され(S25)、このスイッチSW2による検出信号がある場合、第二始動口入賞フラグF2が1にセットされ(S24)、普通図柄変動開始用ゲート21内のゲートスイッチSW3が遊技球を検出した際の信号の有無が確認され(S25)、このスイッチSW3による検出信号がある場合、ゲート通過フラグF3が1にセットされる(S26)。第二大入賞口16の特定領域20内の第二大入賞口大当たり決定用スイッチSW6が遊技球を検出した際の信号の有無が確認され(S27)、このスイッチSW6による検出信号がある場合、特定領域入賞フラグF7が1にセットされる(S28)。
むろん、前記の各スイッチSW1,SW2,SW3,SW6において検出信号がない場合、フローチャートから理解されるように第一始動口入賞フラグF1、第二始動口入賞フラグF2、ゲート通過フラグF3、特定領域入賞フラグF7のセットは行われない。
乱数更新処理(S30)では、図11のフローチャートから理解されるように、各カウンタの各数値Qn(n=1,2,3,4,5,6)が前記所定時間毎に1ずつ加算され(S31)、前記各数値Qnが所定最大値X(C1カウンタの場合は314等)に至ると次に再び‘0’に戻る繰り返しを行う(S32,S33)。そして、各カウンタの更新数値がメイン制御回路70のRAM73の各カウンタと対応する乱数記憶エリアにそれぞれ記憶される(S34)。なお、各カウンタは割り込み時間(2msec)毎に1ずつ加算され、前記RAMの乱数記憶エリアにそれぞれ記憶されるようになっている。
乱数取得処理(S40)では、図12のフローチャートから理解されるように、第一始動口入賞フラグF1が1であるか否か確認され(S41)、該フラグが1である場合、つまり第一始動口への入賞がある場合、この第一始動口入賞フラグF1は0にセットされ(S42)、C1カウンタ,C2カウンタの更新数値(Q1,Q2)が取得される(S43)。同じく、第二始動口入賞フラグF2が1であるか否か確認され(S44)、該フラグが1である場合、つまり第二始動口への入賞がある場合、この第二始動口入賞フラグF2は0にセットされ(S45)、C3カウンタ,C4カウンタの更新数値(Q3,Q4)が取得される(S46)。さらに、ゲート通過フラグF3が1であるか否か確認され(S47)、該フラグが1である場合、つまり普通図柄変動開始用ゲートの通過がある場合、このゲート通過フラグF3は0にセットされ(S48)、C5カウンタ,C6カウンタの更新数値(Q5,Q6)が取得される(S49)。自明ながら、前記の第一始動口入賞フラグF1、第二始動口入賞フラグF2、ゲート通過フラグF3について、フラグが0である場合には各々のフラグに対応した更新数値の取得は行われない。
乱数取得処理(S40)の後、小当たり当否判定条件が成立しているか否かが確認される(S50)。ここで、小当たり当否判定条件が成立しているとは、現在、小当たり実行中でないこと、すなわち、第二始動口羽根部材11a,11bが開放していないこと、普通図柄が変動していないこという。そして、小当たり当否判定条件成立と判断された場合には、C5カウンタ,C6カウンタの更新数値(Q5,Q6)が取得されているか否かについて確認され(S60)、当該取得数値有りの場合、以降の小当たり当否判定処理(S70)、普通図柄変動態様及び普通図柄決定処理(S80)が行われる。一方、小当たり当否判定条件が不成立の場合及び前記取得数値無しの場合には上記S70,S80の処理は省略される。
小当たり当否判定処理(S70)では、図13のフローチャートから理解されるように、小当たりの当否を判定するC5カウンタの取得数値であるQ5が‘7’であるか否か確認され(S71)、当該取得数値Q5が‘7’である場合には、小当たりフラグF8が1にセットされる(S72)。一方、取得数値Q5が‘7’以外の場合には、小当たりフラグF8が0にセットされる(S73)。
普通図柄変動態様及び普通図柄決定処理(S80)では、図14のフローチャートから理解されるように、まず、小当たりフラグF8が1であること、つまり小当たり成立であることが確認され(S81)、該フラグF8が1の場合に、時間短縮フラグF9が1であるか否かが確認される(S82)。時間短縮フラグF9が1の場合、時間短縮状態中当たり普通図柄変動態様として実施例では20秒間の変動態様が設定され(S83)、時間短縮フラグF9が1でない場合、通常遊技状態中当たり普通図柄変動態様として実施例では50秒間の変動態様が設定され(S84)、C6カウンタの取得数値であるQ6に基づく普通図柄が、当たり普通図柄として決定される(S85)。
前記小当たりフラグF8が1でない場合、時間短縮フラグF9が1であるか否かが確認される(S86)。時間短縮フラグF9が1の場合、時間短縮状態中外れ普通図柄変動態様として実施例では20秒間の変動態様が設定され(S87)、時間短縮フラグF9が1でない場合、通常遊技状態中外れ普通図柄変動態様として実施例では50秒間の変動態様が設定され(S88)、外れ普通図柄が決定される(S89)。なお、外れ普通図柄の決定についての詳細は割愛する。以上のように時間短縮フラグF9=1(つまり、時間短縮状態中)であるか否かにより普通図柄の変動時間を変更している。このため、時間短縮状態中は通常遊技状態と比べて小当たりの抽選結果の判定までの時間が短縮され、一定期間において時間短縮状態中では小当たり発生の可能性が高くなる。
小当たり実行処理(第二始動口開放処理)(S90)では、図15及び図16のフローチャートから理解されるように、まず、小当たり実行中フラグF16が1であるか否かが確認され(S91)、小当たりフラグF8が1であるか否かが確認される(S92)。小当たりフラグF8が1である場合、普通図柄が停止しているか否かが確認され(S93)、普通図柄が停止しているならば、小当たり実行中フラグF16が1にセットされ(S94)、第二始動口10B(第二始動口羽根部材11a,11b)の拡大開放が行われ(S95)、前記小当たりフラグF8が0にセットされる(S96)。なお、S92にて小当たりフラグF8が1でない場合(小当たりではない場合)、S93にて普通図柄が変動中の場合には、小当たり実行処理(S90)は行われず当該処理を終了する。
続いて、S91にて小当たり実行中フラグF16が1である場合(現在小当たり実行中である場合)、もしくは、前記小当たりフラグF8が0にセットされた後(S96)、時間短縮フラグF9が1であるか否かが確認され(S97)、該フラグF9が1の場合(時間短縮状態)には、第二始動口10Bの拡大開放が2秒経過したか否かが確認され(S98)、該フラグF9が1でない場合(通常遊技状態)には、第二始動口10Bの拡大開放が0.4秒経過したか否かが確認される(S99)。さらに、前記第二始動口10Bに遊技球が6球入賞したか否かも確認される(S100)。S98,S99にてそれぞれ記載の時間が経過した場合及びS100にて遊技球が6球入賞した場合には、第二始動口10B(第二始動口羽根部材11a,11b)はソレノイド(作動装置)により閉鎖(狭小状態:第二始動入賞領域第二状態)となり(S101)、小当たり実行中フラグF16は0にセットされる(S102)。ここで、前記S100において第二始動口10Bに遊技球が6球入賞していない場合には、小当たりは実行中であるため、当該小当たり実行処理(S90)を終了する。
小当たり実行処理(S90)の後、中当たり当否判定条件が成立しているか否かが確認される(S110)。ここで、中当たり当否判定条件が成立しているとは、現在、中当たり実行中でないこと、すなわち、大入賞口羽根部材17a,17bが開放していないこと、第二特別図柄が変動していないこという。そして、中当たり当否判定条件成立と判断された場合には、C3カウンタ,C4カウンタの更新数値(Q3,Q4)が取得されているか否かについて確認され(S120)、当該取得数値有りの場合、以降の中当たり当否判定処理(S130)、第二特別図柄変動態様及び第二特別図柄決定処理(S140)が行われる。一方、中当たり当否判定条件が不成立の場合及び前記取得数値無しの場合には上記S130,S140の処理は省略される。
中当たり当否判定処理(S130)では、図17のフローチャートから理解されるように、中当たりの当否を判定するC3カウンタの取得数値であるQ3が‘1’であるか否か確認され(S131)、当該取得数値Q3が‘1’である場合には、中当たりフラグF10が1にセットされる(S132)。一方、取得数値Q3が‘1’以外の場合には、中当たりフラグF10が0にセットされる(S133)。
第二特別図柄変動態様及び第二特別図柄決定処理(S140)では、図18及び図19のフローチャートから理解されるように、まず、中当たり経由の大当たり実行中フラグF13、もしくは第一特別図柄経由の大当たり実行中フラグF14のいずれかが1であるか否か確認され(S141)、前記両フラグF13,F14のうち、少なくとも1つのフラグが1である場合、すなわち第一大入賞口15が開放中(大当たり中(特別遊技実行中))である場合には、中当たりフラグF10が1であるか否か確認され(S142)、フラグF10が1である場合(中当たり成立の場合)、この中当たりフラグF10は0にセットされる(S143)。
前記中当たり経由の大当たり実行中フラグF13、もしくは第一特別図柄経由の大当たり実行中フラグF14のいずれもが0である場合、すなわち大当たり中(特別遊技実行中))でない場合には、中当たりフラグF10が1であること、つまり中当たり成立であることが確認され(S144)、該フラグF10が1の場合に、時間短縮フラグF9が1であるか否かが確認される(S145)。時間短縮フラグF9が1の場合、時間短縮状態中当たり第二特別図柄変動態様として実施例では20秒間の変動態様が設定され(S146)、時間短縮フラグF9が1でない場合、通常遊技状態中当たり第二特別図柄変動態様として実施例では50秒間の変動態様が設定され(S147)、C4カウンタの取得数値であるQ4に基づく第二特別図柄が、当たり第二特別図柄として決定される(S148)。
前記中当たりフラグF10が1でない場合、時間短縮フラグF9が1であるか否かが確認される(S149)。時間短縮フラグF9が1の場合、時間短縮状態中外れ第二特別図柄変動態様として実施例では20秒間の変動態様が設定され(S150)、時間短縮フラグF9が1でない場合、通常遊技状態中外れ第二特別図柄変動態様として実施例では50秒間の変動態様が設定され(S151)、外れ第二特別図柄が決定される(S152)。なお、外れ第二特別図柄の決定についての詳細は割愛する。すなわち、当該処理(S140)に示すように、第一始動口10Aへの入賞に起因する大当たり(第一特別図柄経由の大当たり)実行中(特別遊技状態実行中)、あるいは中当たり経由の大当たり(中当たり経由の特別遊技状態)が実行中には、第二特別図柄の変動及び決定は行われない、あるいはこのような中当たりを無効とする構成である。なお、第二特別図柄の変動については、時間短縮状態中に関わらず図柄変動の秒数を通常遊技状態と同じとしても良い。
中当たり実行処理(第二大入賞口開放処理)(S160)では、図20及び図21のフローチャートから理解されるように、まず、中当たり実行中フラグF17が1であるか否かが確認され(S161)、該フラグF17が1である場合、第一特別図柄が変動停止表示(確定停止表示)されているか否か確認され(S162)、変動停止表示されていないときには、第一特別図柄の変動表示態様が0秒に変更される(S163)。すなわち、中当たり実行中の場合には、第一特別図柄の変動は生じず、第一特別図柄経由の大当たりの当否判定も行われない。また、第一始動口10Aにおける第一特別図柄の変動回数もカウントされない。
前記中当たり実行中フラグF17が1でない場合、中当たりフラグF10が1であるか否かが確認され(S164)、該中当たりフラグF10が1である場合、第二特別図柄が停止しているか否かが確認される(S165)。第二特別図柄が停止しているならば、中当たり実行中フラグF17が1にセットされ(S166)、第二大入賞口16(大入賞口羽根部材17a,17b)の拡大開放が行われ(S167)、前記中当たりフラグF10が0にセットされる(S168)。なお、S164にて中当たりフラグF10が1でない場合(中当たりではない場合)、S165にて第二特別図柄が変動中の場合には、中当たり実行処理(S160)は行われず当該処理を終了する。
続いて、S162にて第一特別図柄が変動停止表示されている場合、もしくは中当たりフラグF10が0にセットされた後(S168)、特定領域入賞フラグF7が1であるか否か(特定領域20への入賞の有無)が確認される(S169)。当該フラグF7が1でない場合(特定領域20への入賞無し)には、第二大入賞口16の拡大開放が10秒経過したか否かが確認され(S170)、同第二大入賞口16の拡大開放が10秒経過していない場合、第二大入賞口16に遊技球が1球入賞したか否か、つまり第二大入賞口カウントスイッチSW5による検出信号の受信の有無が確認される(S171)。前記S169にて特定領域入賞フラグF7が1である場合、S170にて第二大入賞口16の拡大開放が10秒経過した場合、S171にて検出信号の受信がある場合のいずれかであれば、第二大入賞口16(大入賞口羽根部材17a,17b)はソレノイド(第二大入賞口の作動装置)により閉鎖(狭小状態:当否判定用入賞領域第二状態)となり(S172)、中当たり実行中フラグF17は0にセットされる(S173)。ここで、前記S171において第二大入賞口16に遊技球が1球も入賞していない場合には、中当たりは実行中であるため、当該中当たり実行処理(S160)を終了する。
中当たり実行処理(S160)の後、大当たり当否判定条件が成立しているか否かが確認される(S180)。ここで、大当たり当否判定条件が成立しているとは、現在、大当たり実行中(特別遊技状態実行中)でないこと、すなわち、第一大入賞口15の開閉扉61が開放・閉鎖していないこと(ラウンド・インターバルの実行中ではないこと)、第一特別図柄が変動していないこという。そして、大当たり当否判定条件成立と判断された場合には、C1カウンタ,C2カウンタの更新数値(Q1,Q2)が取得されているか否かについて確認され(S190)、当該取得数値有りの場合、以降の大当たり当否判定処理(S200)、第一特別図柄変動態様及び第一特別図柄決定処理(S210)が行われる。一方、大当たり当否判定条件が不成立の場合及び前記取得数値無しの場合には上記S200,S210の処理は省略される。
以上の処理から把握されるように、第二始動口10B(第二始動入賞領域)における判定手段(特には第二判定手段)は、当該第二始動口10Bに遊技球が入賞することに起因して第二大入賞口16(当否判定用入賞領域)を前記当否判定用入賞領域第一状態に変位させるか否かが行われる当否判定用入賞領域変位判定手段(前記S131に相当)と、特定領域20(第二大入賞口16(当否判定用入賞領域)内部)に遊技球が入賞することに起因して特別遊技状態を実行するか否かを判定する特別遊技状態実行判定手段(前記クルーン21(図2参照)に相当)とにより構成されている。
大当たり当否判定処理(S200)では、図22のフローチャートから理解されるように、確率変動フラグF11が1であるか否か確認され(S201)、該フラグF11が1でない場合、すなわち通常遊技状態時(1/315)では、前記C1カウンタの取得数値Q1が大当たり数値である‘7’と対比される(S202)。前記の大当たり数値であれば特別遊技実行可、つまり大当たりとなり、大当たりフラグF12が1にセットされる(S203)。一方、前記確率変動フラグF11が1である場合、すなわち確率変動状態時(高確率状態時:7/315)では、C1カウンタの取得数値Q1が大当たり数値である‘7’,‘57’,‘107’,‘157’,‘207’,‘257’,‘307’と対比される(S204)。前記の大当たり数値のいずれかと一致すれば大当たりとなり、大当たりフラグが1にセットされる(S203)。なお、S202,S204において対比の結果、一致がない場合には大当たり当否判定は外れとして大当たりフラグF12は0にセットされる(S205)。
第一特別図柄変動態様及び第一特別図柄決定処理(S210)では、図23及び図24のフローチャートから理解されるように、まず、中当たり実行中フラグF17が1であるか否か確認され(S211)、該フラグF17が1である場合、すなわち第二大入賞口16が開放中(中当たり中)である場合には、大当たりフラグF12が1であるか否か確認され(S212)、該フラグF12が1である場合(大当たり成立の場合)、この大当たりフラグF12は0にセットされる(S213)。
前記中当たり実行中フラグF17が0である場合、すなわち中当たり中でない場合には、大当たりフラグF12が1であること、つまり大当たり成立であることが確認され(S214)、該フラグF12が1の場合に、時間短縮フラグF9が1であるか否かが確認される(S215)。時間短縮フラグF9が1の場合、時間短縮状態中当たり第一特別図柄変動態様として実施例では20秒間の変動態様が設定され(S216)、時間短縮フラグF9が1でない場合、通常遊技状態中当たり第一特別図柄変動態様として実施例では50秒間の変動態様が設定され(S217)、C2カウンタの取得数値であるQ2に基づく第一特別図柄が、当たり第一特別図柄として決定される(S218)。
前記大当たりフラグF12が1でない場合、時間短縮フラグF9が1であるか否かが確認される(S219)。時間短縮フラグF9が1の場合、時間短縮状態中外れ第一特別図柄変動態様として実施例では20秒間の変動態様が設定され(S220)、時短用設定回数減算処理(S230)が行われ、時間短縮フラグF9が1でない場合、通常遊技状態中外れ第一特別図柄変動態様として実施例では50秒間の変動態様が設定され(S221)、外れ第一特別図柄が決定される(S222)。なお、外れ第一特別図柄の決定についての詳細は割愛する。
すなわち、当該処理(S210)に示すように、中当たり実行中には第一特別図柄の変動及び決定は行われない(さらに変動回数もカウントされない)。また、第一特別図柄経由の大当たりの判定は無効とされる。
ここで、前記第一特別図柄変動態様及び第一特別図柄決定処理(S210)内にて示した時短用設定回数減算処理(S230)を図25のフローチャートを用いて説明する。この時短用設定回数減算処理(S230)では、後述する第一特別図柄経由の大当たり実行処理(S250)において101回と設定された時短用設定回数、つまり設定判定回数(判定手段の判定回数)が、第一始動口10Aへの遊技球の入賞に起因して判定手段(第一判定手段)の当否判定結果が行われる毎に1回ずつ減算される(S231)。この場合判定結果は、第一特別図柄の変動・停止として第一特別図柄表示領域50Aに表示され、当たりの場合には前述の通りぞろ目の数字となる。時短用設定回数は減算の後、0回になっているか否か確認され(S232)、当該回数が0回の場合、前記時間短縮フラグF9は0にセットされる。一方、時短用設定回数が0回でなければ、そのまま時短用設定回数減算処理(S230)を終了する。つまり、時間短縮状態は持続することとなる。
大当たり実行処理(第一大入賞口開放処理)(S240)では、図26のフローチャートから理解されるように、第一特別図柄経由の大当たり実行処理(S250)、中当たり経由の大当たり実行処理(S280)が行われる。以下に個別の処理を説明する。なお、第一特別図柄経由の大当たり実行処理(S250)の構成は特典遊技実行判定手段にも相当する。すなわち、第一始動口10A(第一始動入賞領域)に入賞した場合には特典遊技状態を実行するか否かを決定する一方、第二始動口10B(第二始動入賞領域)に入賞した場合には前記特典遊技状態を実行するか否かを決定しない構成である。
第一特別図柄経由の大当たり実行処理(S250)では、図27及び図28のフローチャートから理解されるように、中当たり経由の大当たり実行中フラグF13が1であるか否か確認され(S251)、該フラグF13が1でない場合(中当たり経由の大当たり実行中でない場合)、特定領域入賞フラグF7が1であるか否か確認され(S252)、該フラグF7が1でない場合(特定領域20への入賞がない場合)、第一特別図柄経由の大当たり実行中フラグF14が1であるか否か確認される(S253)。当該フラグF14が1でない場合(第一特別図柄経由の大当たり実行中でない場合)、大当たりフラグF12が1であるか否か確認され(S254)、該フラグF12が1である場合(大当たりの場合)、第一特別図柄が変動を停止しているか否か確認され(S255)、停止の場合(第一特別図柄確定停止表示の場合)、大当たり実行中フラグF14が1にセットされる(S256)。
続いて、第一特別図柄経由の大当たり、すなわち特別遊技状態が実行される(S257)。この特別遊技状態状態にあっては、前述の通り、第一大入賞口15(特定入賞領域)の開閉板61(特定入賞領域変位部であり開閉扉部材)の開放と閉鎖を実施例では15回繰り返し、ラウンドを演出する。この間、約2250個の賞球が生じる。そして、大当たりフラグF12は0にセットされる(S258)。また、前記S253において第一特別図柄経由の大当たり実行中フラグF14が1である場合(第一特別図柄経由の大当たり実行中の場合)、第二特別図柄が変動を停止しているか否か確認され(S259)、停止していない場合(第二特別図柄変動中)、第二特別図柄の変動表示態様が0秒に変更される(S260)。すなわち、第一特別図柄経由の大当たり実行中は、第二特別図柄の変動が生じず、第二特別図柄経由の大当たりの当否判定も行われない。
終了条件成立(特別遊技状態終了条件成立)の確認においては、大当たりフラグF12が1でない(=0)であること、第二特別図柄の変動が停止していること、第二特別図柄の変動表示態様が0秒に変更されていることが確認される(S261)。この結果、第一特別図柄経由の大当たり実行終了条件成立(特別遊技状態終了条件成立)の場合、C2カウンタの取得数値Q2が‘0’,‘1’,‘2’,‘3’であるか否か確認され(S262)、該値と一致する場合、すなわち、第一特別図柄の当たり図柄組合せが確変図柄組合せである場合、確率変動フラグF11が1にセットされる(S263)。
前記取得数値Q2が‘4’,‘5’,‘6’,‘7’であるか否か確認され(S264)、該値と一致する場合、すなわち、第一特別図柄の当たり図柄組合せが時短図柄組合せである場合、時間短縮フラグF9が1にセットされ(S265)、時短用設定回数が101回に設定される(S266)。さらに、前記取得数値Q2が‘0’〜‘7’以外の場合、つまりQ2が‘8’,‘9’,‘10’,‘11’の場合、確率変動フラグF11及び時間短縮フラグF9はともに0にセットされ(S267,S268)、時短用設定回数も0回に設定される(S269)。この場合には、確率変動状態及び時間短縮状態(特典遊技状態)に移行されることなく当該特別遊技状態を終了してそのまま通常遊技状態となる。
以上、各フラグ等のセット、設定の後、第一特別図柄経由の大当たり実行中フラグF14は0にセットされる(S270)。この処理(S250)において、前記S251にてフラグF13が1の場合(中当たり経由の大当たり実行中)、S252にて特定領域入賞フラグF7が1である場合(特定領域20への入賞あり)、S254にて大当たりフラグF12が1でない場合(大当たり不成立)、S255にて第一特別図柄が変動中の場合、当該第一特別図柄経由の大当たり実行処理(S250)は実行されずそのまま終了する。また、前記S261にて第一特別図柄経由の大当たり実行終了条件不成立(特別遊技状態終了条件不成立)の場合には、特典遊技状態への移行はなく当該第一特別図柄経由の大当たり実行処理(S250)を終了する。
中当たり経由の大当たり実行処理(S280)では、図29及び図30のフローチャートから理解されるように、第一特別図柄経由の大当たり実行中フラグF14が1であるか否か確認され(S281)、該フラグF14が1でない場合(第一特別図柄経由の大当たり実行中でない場合)、大当たりフラグF12が1であるか否か確認され(S282)、該フラグF12が1でない場合(大当たり不成立の場合)、中当たり経由の大当たり実行中フラグF13が1であるか否か確認される(S283)。当該フラグF13が1でない場合(中当たり経由の大当たり実行中でない場合)、特定領域入賞フラグF7が1であるか否か確認され(S284)、該フラグF7が1である場合(特定領域20に入賞の場合)、中当たり経由の大当たり実行中フラグF13が1にセットされ(S285)、中当たり経由の大当たり(中当たり経由による特別遊技状態)が実行される(S286)。この場合の大当たり(特別遊技状態)も前記S257と同様に第一大入賞口15(特定入賞領域)の開閉板61(特定入賞領域変位部であり開閉扉部材)の開放と閉鎖によるラウンドを演出する。そして、特定領域入賞フラグF7が0にセットされる(S287)。
また、前記S283において中当たり経由の大当たり実行中フラグF13が1である場合(中当たり経由の大当たり実行中の場合)、第二特別図柄が変動を停止しているか否か確認され(S288)、停止していない場合(第二特別図柄変動中)、第二特別図柄の変動表示態様が0秒に変更される(S289)。すなわち、前記S260と同様に中当たり経由の大当たり実行中は、第二特別図柄の変動は生じず、第二特別図柄経由の大当たりの当否判定も行われない。
終了条件成立(特別遊技状態終了条件成立)の確認においては、特定領域入賞フラグF7が1でない(=0)であること、第二特別図柄の変動が停止していること、第二特別図柄の変動表示態様が0秒に変更されていることが確認される(S290)。この結果、中当たり経由の大当たり実行終了条件成立(特別遊技状態終了条件成立)の場合、確率変動フラグF11が1であるか否か確認され(S291)、該フラグF11が1である場合(確率変動状態中)、この確率変動フラグF11は0にセットされる(S292)。また、前記確率変動フラグF11が1でない場合、併せて時間短縮フラグF9が1であるか否か確認され(S293)、該フラグF9が1である場合(時間短縮状態中)、この時間短縮フラグF9は0にセットされ(S294)、時短用設定回数も0回に設定される(S295)。
以上、各フラグ等のセット、設定の後、第一特別図柄経由の大当たり実行中フラグF14は0にセットされる(S296)。この処理(S280)において、前記S281にてフラグF14が1の場合(第一特別図柄経由の大当たり実行中)、S282にて大当たりフラグF12が1である場合(大当たり成立)、S284にて特定領域入賞フラグF7が1でない場合(特定領域20への入賞なしの場合)、当該中当たり経由の大当たり実行処理(S280)は実行されずそのまま終了する。また、前記S290にて中当たり経由の大当たり実行終了条件不成立(特別遊技状態終了条件不成立)の場合には、特典遊技状態の終了とはならず当該中当たり経由の大当たり実行処理(S280)を終了する。
前記中当たり経由の大当たり実行処理(S280)において詳述したように、第二始動口10B(第二始動入賞領域)における大当たりの条件の成立(中当たり経由の大当たりの条件の成立)を起因とするため、見かけ上の特別遊技状態の開始あるいは終了、もしくは特別遊技状態の実行中のいずれの態様中であっても、時間短縮状態の終了、すなわち特典遊技状態終了条件が成立する(前記S293ないしS295参照)。
また、メイン処理Mにおいて、上述した各処理の他、遊技状態時に必要となるその他の処理(S230)として、例えば初期設定、表示装置表示処理、エラーの処理等が行われ、爾後また当該メイン処理の最初から制御を実行する。ちなみに初期設定ではスタックの設定、定数設定、CPUの設定、SIO,PIO,CTCの設定等が行われる。なお、電源投入時のみに必要な処理は1順目のみに実行され、後は実行されることがない。その他詳細な部分は本フローチャートより想定可能なため省略する。
なお、本発明は、上述の実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて構成の一部を適宜変更することができる。例えば、実施例の弾球遊技機1にあっては、第二特別図柄表示領域50Bを備えているが、これを省略することができる。そして、第二始動口10Bに入賞した場合には、必ず第二大入賞口16(大入賞口羽根部材17a,17b)開放させる構成である(第二始動口における当否の確率は1/1)。このようにすると、画像表示装置43(画像表示部50)の表示の効率を上げることができる。同時に、第二始動口への入賞後、第二大入賞口の開放と中当たり経由の大当たりの抽選が速まり、中当たり経由の大当たりが迅速に実行される可能性が高まる。
前記第一始動口10Aにも第二始動口10Bと同様に可動する羽根部材等を取り付けることが可能である。例えば、時間短縮状態中には第二始動口の羽根部材の開放を行い、確率変動状態中には第一始動口の羽根部材の開放を行うことができる。このような場合、確率変動状態中は次回の第一特別図柄経由の大当たりが実行されるまでの間の第一始動口への入賞を容易とし、時間短縮状態中は次回の中当たり経由の大当たりが実行されるまでの間の第二始動口への入賞を容易とすることができる。したがって、遊技の進行に合わせて前記いずれかの大当たりが実行されるまでの期間を短縮する可能性が高まる。併せて、第一,第二始動口に入賞する毎に賞球が得られるため、確率変動状態中、時間短縮状態中の賞球を通常遊技状態に比べて多くすることができる。
第二大入賞口16を省略した構成とし、第二始動口10Bに入賞した場合には、第一大入賞口15(開閉扉61)を開放させるか否かの抽選を行う構成とすることもできる。この場合、遊技領域内の各種役物(表示装置、各種入賞口、風車等)の配置が自由となる。また、簡素化した遊技の流れで時間短縮状態中に大当たりを1回は実行させることが可能となる。
実施例の弾球遊技機1における普通図柄変動開始用ゲート21と普通図柄表示領域50Cは、第二始動口10Bを開放させる契機(前記50Cは判定結果表示)とするために設けられているが、この普通図柄変動開始用ゲートと普通図柄表示領域省略し、ある期間毎に第二始動口(第二始動口羽根部材)を開放させる構成も可能である。例えば、通常遊技状態中よりも時間短縮状態中の第二始動口の開放時間を長くする設定がある。このような設定により、遊技者は第二始動口の開放タイミングを認識して第二始動口に遊技球を発射することが可能となり、遊技球の無駄な消耗を防ぐことができる。
さらに、確率変動状態中には第二始動口10Bの開放が行われない構成とすることもできる。例えば、確率変動状態中には通常、次回の第一特別図柄経由の大当たり及び更なる確率変動状態の持続を得ようとして第一始動口に向けて遊技球を発射することになる。しかしながら、遊技者の意図に反して第二始動口に入賞し、これを契機に中当たり経由の大当たりが実行され、確率変動状態が終了してしまう可能性ある。この結果、遊技者の遊技に対する興趣を減退させることとなる。そこで、当該構成とすることにより、確率変動状態中の第二始動口への入賞を防止し、遊技者の意に反する確率変動状態の終了を防ぎ、遊技の興趣を持続させることができる。
本実施例においては、第一特別図柄経由の大当たり(特別遊技状態)終了後の遊技態様として「確率変動状態、時間短縮状態(特典遊技状態に相当)、通常遊技状態」とする3種類の状態が設定されている。そこで、大当たり(特別遊技状態)終了後の遊技態様として「時間短縮状態と通常遊技状態」、「確率変動状態と時間短縮状態」、「時間短縮状態のみ」とすることもできる。すなわち、少なくとも時間短縮状態が含まれていれば良い。よって、自由に遊技態様を組み合わせることにより、多様な遊技性を演出することができる。