以下、本発明を遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」と示す)に具体化した一実施形態を図1〜図35にしたがって説明する。
図1には、パチンコ機10の機表側が略示されており、機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付けられている。中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を透視可能な状態で保護するためのガラス枠を備えた前枠14と上球皿15が共に横開き状態で開閉可能に組み付けられている。前枠14の前面側及び遊技盤13の遊技領域13aには、点灯(点滅)又は消灯し、発光装飾に基づく遊技演出(発光演出)を行うランプ・LED16が設けられている。外枠11の下部(パチンコ機10の下部)には、各種音声(効果音)を出力し、音声出力に基づく遊技演出(音声演出)を行うスピーカ17が配置されている。中枠12の下部には、下球皿18及び遊技球を遊技領域13aに発射させる際に遊技者によって回動操作される遊技球発射用の発射ハンドル19が装着されている。なお、遊技領域13aに向けて発射される遊技球は、発射ハンドル19の回動量に応じて発射の強弱が設定される。
遊技盤13の遊技領域13aの略中央には、各種表示装置が配設される演出表示装置20が配設されている。図2に示すように、演出表示装置20の略中央には、液晶式の表示部としての第1始動口用演出表示装置(以下、「第1演出表示装置」と示す)21が設けられている。また、該第1演出表示装置21の上方には7セグメント式の表示部としての第2始動口用演出表示装置(以下、「第2演出表示装置」と示す)22が設けられている。本実施形態では、第2演出表示装置22の表示領域に比べて第1演出表示装置21の表示領域の方が大きく形成されている。また、演出表示装置20の下側左寄りの位置には、1列の図柄を表示可能な表示領域を有する第1特別図柄表示装置23が設けられているとともに、演出表示装置20の下側右寄りの位置には、1列の図柄を表示可能な表示領域を有する第2特別図柄表示装置24が設けられている。
第1演出表示装置21、第2演出表示装置22、第1特別図柄表示装置23、及び第2特別図柄表示装置24では、変動画像(又は画像表示)に基づく遊技演出(表示演出)が行われるとともに、当該表示演出に関連して、複数種類の図柄(特別図柄及び飾り図柄)を変動させて表示する図柄変動ゲームが行われるようになっている。そして、第1演出表示装置21及び第2演出表示装置22で行われる図柄変動ゲームでは、何れも3列の飾り図柄による図柄組み合わせが表示されるようになっている。また、第1特別図柄表示装置23及び第2特別図柄表示装置24で行われる図柄変動ゲームでは、何れも1列の特別図柄が表示されるようになっている。なお、特別図柄は内部抽選(大当り抽選)の結果を表示するために用いられる報知用の図柄であり、飾り図柄は表示演出を多様化するために用いられる演出用の図柄である。
そして、本実施形態においては、第1演出表示装置21と第1特別図柄表示装置23が連動して図柄変動ゲームが行われるとともに、第2演出表示装置22と第2特別図柄表示装置24が連動して図柄変動ゲームが行われるようになっている。以下、第1演出表示装置21と第1特別図柄表示装置23で行われる図柄変動ゲームを「第1の変動ゲーム」と示し、第2演出表示装置22と第2特別図柄表示装置24で行われる図柄変動ゲームを「第2の変動ゲーム」と示す。また、本実施形態においては、第1特別図柄表示装置23で表示される特別図柄を第1特別図柄とも言い、第2特別図柄表示装置24で表示される特別図柄を第2特別図柄とも言う。第1の変動ゲームでは、第1演出表示装置21と第1特別図柄表示装置23において図柄(特別図柄と飾り図柄)の変動が同時に開始し、1列の特別図柄による図柄と3列の飾り図柄による図柄組み合わせが同時に確定停止表示されるようになっている。また、第2の変動ゲームでは、第2演出表示装置22と第2特別図柄表示装置24において図柄(特別図柄と飾り図柄)の変動が同時に開始し、1列の特別図柄による図柄と3列の飾り図柄による図柄組み合わせが同時に確定停止表示されるようになっている。
また、本実施形態では、第1,第2特別図柄表示装置23,24に比べて第1,第2演出表示装置21,22の表示領域の方が大きく形成されている。このため、遊技者は、第1の変動ゲームが行われる場合には第1演出表示装置21に表示される表示内容を視認し、第2の変動ゲームが行われる場合には第2演出表示装置22に表示される表示内容を視認することとなる。そして、遊技者は、第1演出表示装置21又は第2演出表示装置22に最終的に確定停止表示された飾り図柄の図柄組み合わせ(図柄変動ゲームの表示結果)から大当り、又ははずれを認識している。第1演出表示装置21又は第2演出表示装置22に確定停止表示された全列の図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせから大当りを認識できる。この大当りを認識できる図柄組み合わせが大当りの図柄組み合わせ(大当り表示結果)となる。大当りの図柄組み合わせが表示された場合、遊技者には、大当り遊技状態が付与される。なお、第1,第2特別図柄表示装置23,24に特別図柄が確定停止表示される場合には、第1,第2演出表示装置21,22に対応する特別図柄表示装置で確定停止表示されている特別図柄に応じた飾図による図柄組み合わせが表示される。以下、大当りの図柄組み合わせを「大当り図柄」とも言う。なお、特別図柄と飾り図柄を用いるパチンコ機10では、内部抽選の結果である大当りか否かは特別図柄によって定められており、その結果を演出用の飾り図柄で導出して遊技者に認識させるようにしている。
一方、第1演出表示装置21又は第2演出表示装置22に最終的に確定停止表示された全列の図柄が異なる種類の場合、又は1列の図柄がリーチを形成する図柄とは異なる種類の場合には、その図柄組み合わせからはずれを認識できる。このはずれを認識できる図柄組み合わせがはずれの図柄組み合わせとなる。
また、第1演出表示装置21又は第2演出表示装置22には、遊技者側から見て左列(左図柄)→右列(右図柄)→中列(中図柄)の順に図柄が表示される。そして、遊技者は、左図柄と右図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせからリーチを認識できる。以下、リーチを形成し得るはずれの図柄組み合わせを「はずれリーチ図柄」とも言い、リーチを形成し得ないはずれの図柄組み合わせを単に「はずれ図柄」とも言う。なお、リーチは、飾り図柄による組み合わせで形成され、特別図柄にはリーチを示す図柄の設定はされていない。このため、第1演出表示装置21でリーチが形成される場合であっても第1特別図柄表示装置23では図柄の変動が継続されるとともに、第2演出表示装置22でリーチが形成される場合であっても第2特別図柄表示装置24では図柄の変動が継続される。すなわち、第1特別図柄表示装置23及び第2特別図柄表示装置24では、図柄変動ゲームの終了時に特別図柄が停止表示されるようになっている。
また、演出表示装置20には、該演出表示装置20の上方に形成されたワープ入球口20aに入球した遊技球をステージST側に案内する案内通路としてのワープ通路20cが設けられている。演出表示装置20に設けられたステージSTは、遊技球が転動可能に構成されている。ステージSTは、演出表示装置20の下方側に形成されている(図2参照)。また、ステージSTの中央には、ステージSTを転動する遊技球が入球可能な球通路STaが形成されている。球通路STaの出口は、演出表示装置20の最下方に形成される球出口STbに連通している。このため、遊技球は、球通路STaを通過して、ステージSTから球出口STbに移動することができる。
そして、ワープ通路20cのワープ出球口20bは、ステージSTに連通するように配置されており、ワープ通路20cで案内された遊技球はワープ出球口20bからステージST上に排出されるようになっている。本実施形態では、演出表示装置20の左側にのみワープ入球口20a、ワープ出球口20b及びワープ通路20cが設けられており、演出表示装置20の右方側には設けられていない。このため、遊技領域13aに発射された遊技球は、演出表示装置20を中心として左方側に流下案内される場合にワープ入球口20aに入球する可能性があり、該ワープ入球口20aに入球するとワープ出球口20bから排出されることでステージSTに到達するようになっている。そして、ステージSTに到達した遊技球は、該ステージST上を転動した結果、球通路STaに入球して球出口STbから排出される場合と、該球通路STaに入球しないでステージSTから下方側に流下する場合とに振分けられる。一方、遊技領域13aに発射された遊技球は、演出表示装置20を中心として右方側に流下案内される場合にはワープ入球口20aに入球する可能性がなく、ステージSTに到達しないようになっている。
また、図1及び図2に示すように、演出表示装置20の下方には、第1始動入賞口(第1始動用入球口)25aが形成された第1始動入賞装置(第1の始動口装置)25が配設されている。第1始動入賞装置25の奥方には、第1始動入賞口25aに入球した遊技球を検知する第1始動口スイッチSE1(図3に示す)が設けられている。第1始動入賞装置25は、遊技球の入球を契機に、第1の変動ゲームの始動条件を付与し得るとともに、所定球数の賞球としての遊技球の払出条件を付与する。また、演出表示装置20の右方には、普通電動役物ソレノイドSOL1(図3に示す)の作動により開閉動作を行う作動体としての開閉羽根26bを備え、第2始動入賞口(第2始動入球口)26aが形成された第2始動入賞装置(第2の始動口装置)26が第1始動入賞装置25とは各別に配設されている。第2始動入賞装置26の奥方には、第2始動入賞口26aに入球した遊技球を検知する第2始動口スイッチSE2(図3に示す)が設けられている。第2始動入賞装置26は、遊技球の入球を契機に、第2の変動ゲームの始動条件を付与し得るとともに、所定球数の賞球としての遊技球の払出条件を付与する。図2では、開状態とされた開閉羽根26bを実線で示し、閉状態とされた開閉羽根26bを2点破線で示している。第2始動入賞装置26は、開閉羽根26bが開状態になると、閉状態に比較して遊技球が入球し易い状態とされる。なお、本実施形態では、第1始動入賞装置25に遊技球が入球した場合には、前記始動条件と賞球として3球の遊技球を払出す払出条件が付与されるとともに、第2始動入賞装置26に遊技球が入球した場合には、前記始動条件と賞球として4球の遊技球を払出す払出条件が付与される。
本実施形態のパチンコ機10において、第1始動入賞装置25と第2始動入賞装置26は、遊技盤13の遊技領域13aに離間されて配設されている。遊技領域13aに発射された遊技球は、発射ハンドル19の回動量に応じた強度によって遊技領域13aを流下し、第1始動入賞装置25、第2始動入賞装置26や遊技盤13の最下部に設けられるアウト口Dなどに流下案内され、その案内される流下経路(通過経路)が異なるようになっている。アウト口Dに入球する遊技球は、アウト球とされ、機内部に排出されるようになっている。すなわち、発射ハンドル19の回動量に応じて遊技球は、演出表示装置20を中心として、遊技領域13aの左方側に流下案内される場合と、遊技領域13aの右方側に流下案内される場合とに振分けられる。そして、遊技球は、遊技領域13aの左方側に流下する強度で発射される場合には、第1始動入賞装置25に向って流下案内される流下経路上を流下する。一方、遊技球は、遊技領域13aの右方側に流下する強度で発射される場合には、第2始動入賞装置26に向って流下案内される流下経路上を流下する。このため、遊技領域13aに発射される発射強度により遊技球は、異なる流下経路で案内され、第1始動入賞装置25に流下案内される場合には第2始動入賞装置26に流下案内されないとともに、第2始動入賞装置26に流下案内される場合には第1始動入賞装置25に流下案内されないようになっている。すなわち、遊技者は、第1始動入賞装置25に遊技球を流下案内させたい場合には、第1始動入賞装置25に流下案内される発射強度で遊技球を発射させれば良く、第2始動入賞装置26に遊技球を流下案内させたい場合には、第2始動入賞装置26に流下案内される発射強度で遊技球を発射させれば良い。そして、遊技者は、遊技領域13aの左方側に流下する強度で遊技球が発射される場合、第1始動入賞装置25を狙って遊技を行うこととなり、遊技領域13aの右方側に流下する強度で遊技球が発射される場合、第2始動入賞装置26を狙って遊技を行うこととなる。したがって、遊技領域13aの発射強度により振分けられる異なる流下経路上に図柄変動ゲームの始動条件を付与し得る始動入賞口が複数設けられていることとなる。
また、本実施形態において第1始動入賞装置25は、演出表示装置20の球出口STbの直ぐ下方に位置するとともに、ステージSTの真下に位置するよう配置されている。このため、ワープ入球口20aからワープ通路20cを通ってワープ出球口20bから排出された遊技球は、ステージSTを転動して第1始動入賞装置25に誘導され易いようになっている。そして、ステージSTに排出された遊技球は、球通路STaに入球する経路と、球通路STaに入球しない経路とに振分けられ、球通路STaに入球する場合には球通路STaに入球しない場合に比較して高い確率で第1始動入賞装置25に誘導されるようになっている。また、ワープ入球口20aに入球しなかった遊技球は、演出表示装置20の左方側の流下経路を案内され、演出表示装置20の下方を通って、第1始動入賞装置25に流下案内されるようになっている。なお、遊技球は、球通路STaに入球しない場合であっても、ステージSTから下方側へ流下後、演出表示装置20の下方側に設けられる釘などに衝突することで第1始動入賞装置25に誘導される場合もある。
また、第2始動入賞装置26の直ぐ上方には第2始動入賞口26aへの遊技球の入球を規制する障害部材としての複数(本実施形態では、三角形状に配置された3本)の障害釘27aが配設されている。そして、開閉羽根26bの閉状態においては障害釘27aと開閉羽根26bによって、第2始動入賞装置26に遊技球がし得ない状態となるようになっている。すなわち、第2始動入賞装置26への遊技球の入球は、開閉羽根26bが開状態である場合にのみ許容されるように構成され、常時、遊技球の入球が許容されないように構成されている。
一方、第1始動入賞装置25の直ぐ上方には、遊技球の流下経路を変化させる複数本(本実施形態では、2本)の釘(命釘などと呼ばれることがある。以下、命釘25bと示す)が第1始動入賞口25aへ遊技球を誘導し得るように配列されている。この命釘25bは、1個の遊技球が通過可能な間隔を空けて配列されており、この間隔の大きさによって遊技球が第1始動入賞装置25に誘導されるか否かを振分けている。そして、命釘25bは、当該釘同士の間を、常時、遊技球が通過可能とすることで、球出口STbから排出される遊技球や、演出表示装置20の左方側の流下経路を案内された遊技球が命釘25bの間を通過することで第1始動入賞装置25に遊技球を誘導させるようになっている。すなわち、第1始動入賞装置25への遊技球の入球は、常時、遊技球の入球が許容されるように構成されている。また、開閉羽根26bの開状態においては、開閉羽根26bが開状態となる分だけ第2始動入賞口26aが拡大されることとなる。すなわち、第1始動入賞口25aと第2始動入賞口26aが同一の大きさに形成されている場合には、開閉羽根26bの開状態では第2始動入賞口26aが拡大される分だけ遊技球が入球し易くなる。したがって、第2始動入賞装置26の開閉羽根26bの開状態では、第1始動入賞装置25に比べて遊技球が入球し易いようになっている。
また、本実施形態において第1始動入賞装置25は、第2始動入賞装置26に比較して遊技盤13の下方に位置するように配置されている。さらに、第2始動入賞装置26から第1始動入賞装置25へ向う流下経路上には、壁部としての複数(本実施形態では、流下方向に向って直線状に4本)の壁釘27bが配列されている。また、壁釘27bは、1個の遊技球が壁釘27bの間を通過不可能な間隔で配列されている。このため、第2始動入賞装置26を狙って発射された遊技球は、第2始動入賞装置26に向かった後、該第2始動入賞装置26に入球しなかった場合、壁釘27bに向って流下案内されるようになっている。なお、演出表示装置20の下方側には、該演出表示装置20の右方側を流下案内される遊技球が壁釘27bに流下案内される釘が配列されている。そして、壁釘27bに衝突する遊技球は、衝突後、壁釘27bを通過することなくアウト口Dに向う流下経路で流下案内されるようになっている。その結果、演出表示装置20の右方側に発射された遊技球は、第1始動入賞装置25に流下案内されない構成とされている。したがって、第1及び第2始動入賞装置25,26に向って発射された遊技球は、各始動入賞装置に向った後、お互いに他方の始動入賞装置に入球し得ない構成となっている。
また、図1に示すように、第1始動入賞装置25の下方には、大入賞口ソレノイドSOL2(図3に示す)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉29を備えた大入賞装置としての大入賞口装置28が配設されている。大入賞口装置28の奥方には、入球した遊技球を検知するカウントスイッチSE3(図3に示す)が設けられている。大入賞口装置28は、遊技球の入球を契機に所定球数(本実施形態では15球)の賞球としての遊技球の払出条件を付与するようになっている。また、大入賞口装置28に入球する遊技球1球に対する賞球の数は、15球の一定に定められている。そして、大当り遊技状態が生起されると、大入賞口扉29の開動作によって大入賞口装置28が開放されて遊技球が入球可能となるため、遊技者は、多数の賞球が獲得できるチャンスを得ることができる。なお、遊技領域13aに発射された遊技球は、演出表示装置20の左方側又は右方側のいずれの流下経路に案内されたとしても、大入賞口装置28に流下案内可能に構成されている。すなわち、遊技領域13aに発射された遊技球は、壁釘27bに衝突する場合であっても、大入賞口装置28に案内される。
大当り遊技は、図柄変動ゲームにて第1,第2特別図柄表示装置23,24のいずれかに大当り図柄が確定停止表示されて該ゲームの終了後、開始される。大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出終了後には、大入賞口装置28が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限(本実施形態では15ラウンド又は2ラウンド)として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、大入賞口装置28が開放されてから閉鎖されるまでであり、1回のラウンド遊技中に大入賞口装置28は、規定入賞個数(本実施形態では10個)の遊技球が入球するまでの間、又は規定開放時間(25秒又は0.1秒)が経過するまでの間、開放される。また、ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、規定ラウンド数に定める15回目又は2回目のラウンド遊技の終了時、大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われ、大当り遊技は終了される。また、本実施形態では、1回のラウンド遊技における大入賞口装置28の規定開放時間が第1の開放時間である25秒とした第1の開放パターンで行われる第1大当り遊技と、規定開放時間が第2の開放時間である0.1秒とした第2の開放パターンで行われる第2大当り遊技とが用意されている。なお、第1大当り遊技では、当該大当り遊技中に行われるラウンド遊技の全てが第1の開放パターンに基づき行われるとともに、第2大当り遊技では、当該大当り遊技中に行われるラウンド遊技の全てが第2の開放パターンに基づき行われる。また、第1の大当り遊技では、規定ラウンド数の上限を第1の規定回数である15回として大当り遊技が行われ、第2の大当り遊技では、規定ラウンド数の上限を第2の規定回数である2回として大当り遊技が行われるようになっている。また、規定開放時間は、1回のラウンド遊技で大入賞口装置28が開放される最大時間であり、規定開放時間が経過するよりも前に規定入賞個数の遊技球が大入賞口装置28に入球する場合には、規定開放時間の経過前であっても大入賞口装置28は閉鎖される。
本実施形態において、第1大当り遊技の規定開放時間(第1の開放時間)は、大入賞口装置28が開放されてから発射される遊技球数が規定入賞個数(本実施形態では10個)以上の遊技球数となる時間に定めている。本実施形態では、発射ハンドル19の回動状態を保持することにより1分間に100個の遊技球を連続的に発射可能とされており、0.6秒間隔で遊技球が発射されることとなる。このため、発射ハンドル19の回動状態を保持した状態において、大入賞口装置28が開放されてから規定入賞個数である10個の遊技球を発射するまでに要する時間は、6.0秒となる。すなわち、第1大当り遊技では、大入賞口装置28の規定開放時間を6.0秒よりも十分長い25秒に定めることで、前記規定入賞個数分の遊技球を大入賞口装置28へ高い割合(略、100%)で入球可能になっている。したがって、第1大当り遊技では、規定ラウンド数のラウンド遊技において、規定入賞個数の遊技球を入球させ、各ラウンド遊技で規定入賞個数の遊技球を入球させた分の賞球(10(規定入賞個数)×15(賞球数)×15(規定ラウンド数)=2250個)を獲得できるチャンスが遊技者に与えられる大当り遊技となる。なお、賞球を獲得とは、パチンコ機10から払出された遊技球の数であり、必ずしも遊技者の保有する遊技球が賞球分だけ増加するとは限らない。
一方、第2大当り遊技の規定開放時間は、発射ハンドル19の回動状態を保持した状態において、連続して発射される遊技球の1球の発射間隔未満に定められているとともに、大入賞口装置28が開放されてから発射される1個の遊技球が大入賞口装置28に到達(入賞)する迄の時間未満に定められている。本実施形態では、遊技盤13の左上方から遊技領域13aに発射される遊技球は、当該遊技領域13a上に配置される遊技部材(複数本の釘、演出表示装置20、第1及び第2始動入賞装置25,26など)に衝突しながら遊技領域13aの下方(アウトロD)に流下して行く。このため、遊技領域13aに発射された遊技球は、発射された直後に遊技領域13aの下方に設けられる大入賞口装置28に到達するわけでなく、遊技領域13aに配置される遊技部材に衝突するなどして大入賞口装置28に到達するまでには、到達時間(本実施形態では大体、1.0秒)を要することとなる。すなわち、第2大当り遊技では、大入賞口装置28の規定開放時間は、前記発射間隔より短い時間(本実施形態では0.1秒)、かつ前記到達時間より短い時間(本実施形態では0.1秒)に定めている。このため、少なくとも大入賞口装置28が開放されてから発射された遊技球と、次に発射された遊技球に関しては、当該遊技球を入球させないように(遊技球の入球が困難な状態に)することができ、遊技者が略賞球を獲得できない大当り遊技となる。なお、大入賞口装置28が開放された時点で既に発射されている遊技球に関しては、大入賞口装置28に遊技球が入球する場合があり、第2の大当り遊技でも遊技球が入球する場合もある。
そして、大入賞口装置28に遊技球が入球する場合、入球する遊技球1個に対する賞球の数は、一定に定められている。このため、第2大当り遊技で遊技者は、略賞球を獲得できない一方で、第1大当り遊技で遊技者は、第2大当り遊技に比べて大幅に多い各ラウンド遊技で規定入賞個数の遊技球を入球させた分の賞球(10(規定入賞個数)×15(賞球数)×15(規定ラウンド数)=2250個)を獲得することができる。したがって、第1大当り遊技は、賞球を第2大当り遊技に比較して大幅に多く獲得できる有利な大当り遊技であり、第2大当り遊技は、賞球を略獲得できない不利な大当り遊技となる。
また、図2に示すように、第1特別図柄表示装置23の左側には、第1特別図柄保留表示装置30が配設されている。第1特別図柄保留表示装置30は、第1始動入賞装置25に入球し、始動保留球となって機内部(RAM37c)で記憶された始動保留球の記憶数(以下、「第1特別図柄始動保留記憶数」と示す)を表示する表示器であり、第1特別図柄保留表示装置30の表示内容によって保留されている第1の変動ゲームの開始の回数が報知される。第1特別図柄始動保留記憶数は、第1始動入賞装置25へ遊技球が入球すると1加算(+1)され、第1の変動ゲームが開始されることにより1減算(−1)され、第1の変動ゲーム中に第1始動入賞装置25へ遊技球が入球すると第1特別図柄始動保留記憶数は更に加算(+1)されて所定の上限数(本実施形態では4)まで累積される。そして、第1特別図柄保留表示装置30は、保留1ランプ30a、保留2ランプ30b、保留3ランプ30c及び保留4ランプ30dからなる複数(4個)の発光手段で構成されている。例えば、保留1ランプ30aのみが点灯している場合には1回の第1の変動ゲームが保留中であることを報知している。
また、図2に示すように、第2特別図柄表示装置24の右側には、第2特別図柄保留表示装置31が配設されている。第2特別図柄保留表示装置31は、第2始動入賞装置26に入球し、始動保留球となって機内部(RAM37c)で記憶された始動保留球の記憶数(以下、「第2特別図柄始動保留記憶数」と示す)を表示する表示器であり、第2特別図柄保留表示装置31の表示内容によって保留されている第2の変動ゲームの開始の回数が報知される。第2特別図柄始動保留記憶数は、第2始動入賞装置26へ遊技球が入球すると1加算(+1)され、第2の変動ゲームが開始されることにより1減算(−1)され、第2の変動ゲーム中に第2始動入賞装置26へ遊技球が入球すると第2特別図柄始動保留記憶数は更に加算(+1)されて所定の上限数(本実施形態では4)まで累積される。そして、第2特別図柄保留表示装置31は、保留1ランプ31a、保留2ランプ31b、保留3ランプ31c及び保留4ランプ31dからなる複数(4個)の発光手段で構成されている。例えば、保留1ランプ31aと保留2ランプ31bとが点灯している場合には2回の第2の変動ゲームが保留中であることを報知している。
また、図1に示すように、演出表示装置20の斜め右下方には、可変表示装置としての普通図柄表示装置32が配設されている。普通図柄表示装置32では、変動画像(又は画像表示)に基づく遊技演出(表示演出)が行われるとともに、当該表示演出に関連して、複数種類の図柄(普通図柄)を変動させて表示する普通図柄変動ゲーム(以下、「普図ゲーム」と示す)が行われるようになっている。本実施形態の普図ゲーム(可変表示ゲーム)では、1列の普通図柄が表示されるようになっている。また、本実施形態では、普通図柄の種類を、当り図柄「○」とはずれ図柄「×」の2種類としており、図柄変動ゲーム(第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲーム)とは異なる種類の図柄とされている。そして、遊技者は、普通図柄表示装置32に最終的に確定停止表示された普通図柄が当り図柄[○]の場合には当りを認識できるとともに、はずれ図柄[×]の場合にははずれを認識できる。普通図柄表示装置32で行われる普図ゲームは、第2始動入賞装置26の開閉羽根26bを開動作させるか否かの抽選結果を導出するために行われる演出である。
また、図1に示すように、演出表示装置20の右方であって、第2始動入賞装置26の上には、可変表示ゲーム始動条件装置としての作動ゲート33が配設されている。また、作動ゲート33は、第2始動入賞装置26と上下に並設されている。作動ゲート33の奥方には、通過(入球)した遊技球を検知する作動ゲートスイッチSE4(図3に示す)が設けられている。作動ゲート33は、遊技球の通過(入球)を契機に、複数種類の図柄(普通図柄)を変動させて表示する普図ゲームの始動条件を付与し得る。なお、本実施形態では、作動ゲート33を遊技球が通過した場合には、普図ゲームの始動条件のみを付与し、賞球の払出条件を付与しない。
本実施形態において、作動ゲート33は、遊技領域13aに発射された遊技球が第2始動入賞装置26に向って流下案内される場合の流下経路上に配置されている。すなわち、第2始動入賞装置26に向って遊技球が流下案内される場合には、作動ゲート33へも同時に流下案内されるように構成されている。このため、演出表示装置20の右方側に流下案内される強度で遊技球を発射させる場合には、第2始動入賞装置26に遊技球を入球させることと、開閉羽根26bを開放させるか否かの抽選を受けることとを付与され得るようになっている。
また、普通図柄表示装置32の下方には、普通図柄保留表示装置34が配設されている。普通図柄保留表示装置34は、作動ゲート33を通過し、始動保留球となって機内部(RAM37c)で記憶された始動保留球の記憶数(以下、「普通保留記憶数」と示す)を表示する表示器であり、普通図柄保留表示装置34の表示内容によって保留されている普図ゲームの開始の回数が報知される。普通保留記憶数は、作動ゲート33を遊技球が通過すると1加算(+1)され、普図ゲームが開始されることにより1減算(−1)され、普図ゲーム中に作動ゲート33を遊技球が通過すると普通保留記憶数はさらに加算(+1)されて所定の上限数(本実施形態では4)まで累積される。そして、普通図柄保留表示装置34は、保留1ランプ34a、保留2ランプ34b、保留3ランプ34c及び保留4ランプ34dからなる複数(4個)の発光手段で構成されている。例えば、保留1ランプ34aのみが点灯している場合には1回の普図ゲームが保留中であることを報知している。
また、図1に示すように、遊技盤13の遊技領域13aであって大入賞口装置28の左方には、左下外入賞口装置35aと、左下内入賞口装置35bとが、遊技盤13の左右方向に並列し、かつ上下方向に高さを異ならせて配設されている。左下外入賞口装置35a及び左下内入賞口装置35bの奥方には、入球した遊技球を検知する入賞口スイッチSE5(図3に示す)が設けられている。また、遊技盤13の遊技領域13aであって大入賞口装置28の右方には、右下外入賞口装置36aと、右下内入賞口装置36bとが配設されている。右下外入賞口装置36a及び右下内入賞口装置36bの奥方には、入球した遊技球を検知する入賞口スイッチSE6(図3に示す)が設けられている。これらの各入賞口装置35a,35b,36a,36bは、遊技球の入球を契機に所定球数(本実施形態では10球)の賞球としての遊技球の払出条件を付与するようになっている。なお、左下外入賞口装置35a及び左下内入賞口装置35bでは、1つの入賞口スイッチSE5で遊技球の入球を検知している。また、右下外入賞口装置36a及び右下内入賞口装置36bでは、1つの入賞口スイッチSE6で遊技球の入球を検知している。以下の説明では、左下外入賞口装置35a、左下内入賞口装置35b、右下外入賞口装置36a及び右下内入賞口装置36bを総称して、普通入賞口装置Fと現す場合もある。
また、本実施形態のパチンコ機10は、確率変動(以下、「確変」と示す)機能を備えている。確変機能は、大当り遊技終了後に大当りの抽選確率(当選確率)が低確率(通常状態)である通常確率から高確率に変動する確変状態を付与する機能である。また、確変状態が付与されると、開閉羽根26bを開動作させるか否かの抽選結果を導出する普図ゲームの変動時間が短縮されるとともに、作動ゲート33の通過に基づく普図ゲームの抽選確率(当り当選確率)が低確率である通常確率から高確率に変動する入球率向上状態が特典として付与されるようなっている。入球率向上状態において、第2始動入賞装置26の開閉羽根26bは、入球率向上状態が付与されていない場合と比較して、普図ゲームに当選した際、異なる動作パターンで開閉動作するようになっている。入球率向上状態が付与されていない状態で普図ゲームに当選する場合には、開閉羽根26bが1回開放し、開放してから100ms経過するまで開放状態を維持するようになっている。また、入球率向上状態時に普図ゲームに当選する場合には、開閉羽根26bがインターバル(例えば、0.1秒)を挟んで3回開放するとともに、1回の開放において開放してから1400ms(通常状態に比較して長い時間)が経過するまで開放状態を維持するようになっている。すなわち、開閉羽根26bは、入球率向上状態が付与されている場合、入球率向上状態が付与されていない状態に比較して、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。すなわち、確変状態が付与されている場合、開閉羽根26bは、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。
また、確変状態は、予め定めた回数(本実施形態では10000回)の図柄変動ゲーム(第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲーム)が行われる迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される迄の間、付与される。すなわち、確変状態は、予め定めた回数に相当する図柄変動ゲームの終了時迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される図柄変動ゲームの終了時迄の間、付与される。本実施形態では、確変状態を予め定めた回数として10000回を定めているため、実質的に次回の大当りが生起される迄の間付与されることと同等となっている。
また、本実施形態のパチンコ機10は、変動時間短縮機能を備えている。変動時間短縮機能は、大当り遊技終了後に大当りの抽選確率(当選確率)を低確率(通常状態)として、入球率向上状態を特典として付与する機能である。また、変動時間短縮機能では、大当りの抽選確率は低確率であるが、入球率向上状態が特典として付与されるようになっている。すなわち、開閉羽根26bは、変動時間短縮機能により入球率向上状態が付与されている場合、大当りへの当選確率は通常状態であるが、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。
また、通常状態での入球率向上状態は、予め定めた回数(本実施形態では100回)の図柄変動ゲームが行われる迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される迄の間、付与される。すなわち、通常状態での入球率向上状態は、予め定めた回数に相当する図柄変動ゲームの終了時迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される図柄変動ゲームの終了時迄の間、付与される。そして、通常状態での入球率向上状態では、大当りへの抽選確率は変動しないようになっている。このため、本実施形態のパチンコ機10において、通常状態での入球率向上状態は、確変状態が付与される回数(10000回)に比較して十分に少ない回数を上限(例えば、100回)として付与される。したがって、通常状態での入球率向上状態が付与される図柄変動ゲームにおいては、確変状態が付与される図柄変動ゲームに比べて、大当りに当選する可能性は低いこととなる。すなわち、通常状態での入球率向上状態中に第2始動入賞装置26を狙って遊技が行われたとしても、確変状態と比較した場合には、通常状態であって、入球率向上状態が付与されていない状態と略同等であると位置付けすることができる。したがって、本実施形態において、確変状態は、通常状態に比較して有利な遊技状態となる。
本実施形態では、大当り遊技終了後に確変状態を付与する(抽選確率が高確率である状態が付与される)大当りが確変大当りとなり、大当り遊技終了後に確変状態が付与されない(抽選確率が低確率である非確変状態が付与される)大当りが非確変大当りとなる。また、大当り終了後に高確率状態が付与される確変大当りが特定大当りとなり、当該特定大当りの場合には入球率向上状態も特典として付与される。一方、大当り終了後に低確率状態が付与される非確変大当りが非特定大当りとなり、当該非特定大当りの場合には入球率向上状態が100回を上限として付与される。確変状態が付与されると、大当りの抽選確率が高確率に変動して大当りが生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。
そして、本実施形態において確変状態が付与されていない場合の大当りの抽選確率は、第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲームでともに低確率となっている。一方で確変状態が付与されている場合の大当りの抽選確率は、第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲームでともに高確率に変動されるようになっている。すなわち、大当りの抽選は、第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲームに拘らず同一の状態(確変状態である高確率及び通常状態である低確率)に依存して行われるようになっている。したがって、大当り抽選は、当該大当り抽選の開始時の遊技状態に依存して行われ、確変状態時には高確率で行われ、低確率状態時には低確率で行われるように構成されている。
次に、パチンコ機10の制御構成を図3に従って説明する。
パチンコ機10の機裏側には、パチンコ機10全体を制御する主制御基板37が装着されている。主制御基板37は、パチンコ機10全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種の制御信号(制御コマンド)を演算処理し、該制御信号を出力する。また、機裏側には、統括制御基板38と、演出表示制御基板39と、ランプ・音声制御基板40とが装着されている。統括制御基板38は、主制御基板37が出力した制御信号に基づき、演出表示制御基板39とランプ・音声制御基板40とを統括的に制御する。演出表示制御基板39は、主制御基板37と統括制御基板38が出力した制御信号に基づき、第1,第2演出表示装置21,22の表示態様をそれぞれ各別に制御する。ランプ・音声制御基板40は、主制御基板37と統括制御基板38が出力した制御信号に基づき、ランプ・LED16の発光態様(点灯(点滅)/消灯のタイミングなど)と、スピーカ17の音声出力態様(音声出力のタイミングなど)とを制御する。なお、本実施形態では、統括CPU38aの出力する制御コマンドに基づき各種演出は、演出表示制御基板39による演出表示装置20での表示演出だけでなく、ランプ・音声制御基板40によるランプ・LED16やスピーカ17での発光演出や音声演出も表示演出に同調して行われるようになっている。
以下、主制御基板37、統括制御基板38及び演出表示制御基板39の具体的な構成を説明する。
主制御基板37には、メインCPU37aと、ROM37bと、RAM37cとが設けられている。メインCPU37aには、ROM37bと、RAM37cと、第1始動口スイッチSE1と、第2始動口スイッチSE2と、カウントスイッチSE3と、作動ゲートスイッチSE4とが接続されている。また、メインCPU37aには、第1特別図柄表示装置23と、第2特別図柄表示装置24と、第1特別図柄保留表示装置30と、第2特別図柄保留表示装置31と、普通図柄表示装置32と、普通図柄保留表示装置34とが接続されている。また、メインCPU37aには、普通電動役物ソレノイドSOL1と、大入賞口ソレノイドSOL2とが接続されている。
メインCPU37aは、第1大当り判定用乱数、第1大当り図柄用乱数、第2大当り判定用乱数、第2大当り図柄用乱数、第1リーチ判定用乱数、第2リーチ判定用乱数、変動パターン振分用乱数、当り判定用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に順次更新している。そして、メインCPU37aは、更新後の値をRAM37cの設定領域に設定して更新前の値を書き換えている。なお、第1大当り判定用乱数は、第1始動入賞装置25への入球に基づく第1の変動ゲームが大当りか否かを決定する際(第1大当り判定時)に用いる乱数であるとともに、第2大当り判定用乱数は、第2始動入賞装置26への入球に基づく第2の変動ゲームが大当りか否かを決定する際(第2大当り判定時)に用いる乱数である。また、第1大当り図柄用乱数は、大当りの場合に第1特別図柄表示装置23に確定停止表示させる第1特別図柄を決定する際に用いる乱数であるとともに、第2大当り図柄用乱数は、大当りの場合に第2特別図柄表示装置24に確定停止表示させる第2特別図柄を決定する際に用いる乱数である。また、第1リーチ判定用乱数は、第1の変動ゲームがはずれである場合にリーチ演出を実行させるか否かを決定する際(リーチ判定時)に用いる乱数であるとともに、第2リーチ判定用乱数は、第2の変動ゲームがはずれである場合にリーチ演出を実行させるか否かを決定する際(リーチ判定時)に用いる乱数である。また、変動パターン振分用乱数は、変動パターンを決定する際に用いる乱数である。また、当り判定用乱数は、遊技球の作動ゲート33の通過に基づく普図ゲームが当りか否かを決定する際(当り判定時)に用いる乱数である。
ROM37bには、パチンコ機10を制御するためのメイン制御プログラム(図4〜図35のフローチャートで示す各種処理の内容を含む)や、複数種類の各種テーブル(図22及び図24参照)や、各種判定値(大当り判定値、リーチ判定値など)や、複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、図柄変動ゲーム(第1の変動ゲーム又は第2の変動ゲーム)が開始してから該ゲームが終了する迄の遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンを示すものである。そして、変動パターンには、該変動パターン毎に遊技演出の演出時間(変動時間)が定められている。
本実施形態において変動パターンは、第1特別図柄表示装置23及び第1演出表示装置21で行われる第1の変動ゲーム用の変動パターンと、第2特別図柄表示装置24及び第2演出表示装置22で行われる第2の変動ゲーム用の変動パターンに分類されている。そして、これらの変動パターンは、さらに大当り演出用、はずれリーチ演出用、及びはずれ演出用に夫々分類されている。大当り演出は、図柄変動ゲームが、最終的に大当りの図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。はずれリーチ演出は、図柄変動ゲームが、リーチ状態を経て、最終的にはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。はずれ演出は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経ることなく最終的にはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。リーチ演出は、第1演出表示装置21及び第2演出表示装置22の飾り図柄による図柄変動ゲームにおいて、リーチが形成されてから、大当りの図柄組み合わせ、又ははずれの図柄組み合わせが導出される迄の間に行われる演出である。
また、ROM37bには、第1大当り判定値が記憶されている。第1大当り判定値は、第1始動入賞装置25への遊技球の入球を契機に行われる大当り抽選の抽選結果が大当りか否かを判定する第1大当り判定時に用いる判定値であり、第1大当り判定用乱数の取り得る値(本実施形態では「0〜630(全631通りの整数)」)の中から定められている。そして、通常状態時(確変状態でない場合)に用いられる低確率用の第1大当り判定値として2個の値(本実施形態では「3」、「7」の2個)が記憶されている。また、確変状態時に用いられる高確率用の第1大当り判定値として10個の値(本実施形態では「3」、「7」、「19」・・・などの10個)が記憶されている。このため、通常状態時に第1始動入賞装置25に遊技球が入球した場合の大当り抽選において、大当りとなる確率(大当り当選確率)は315.5分の1(2/631)となっている。一方で確変状態時に第1始動入賞装置25に遊技球が入球した場合の大当り抽選において、大当りとなる確率(大当り当選確率)は63.1分の1(10/631)となっている。
また、ROM37bには、第1リーチ判定値が記憶されている。第1リーチ判定値は、第1大当り判定の判定結果が否定の場合(はずれの場合)に、第1の変動ゲームでリーチ演出を行うか否かを判定する第1リーチ判定時に用いる判定値であり、第1リーチ判定用乱数の取り得る値(本実施形態では「0」〜「49」(全50通りの整数))の中から定められている。そして、通常状態時に用いられる低確率用の第1リーチ判定値として5個の値(本実施形態では「0〜4」の5個)が記憶されている。また、確変状態時に用いられる第1リーチ判定値として1個の値(本実施形態では「0」の1個)が記憶されている。このため、通常状態時にはずれリーチ演出が出現する確率は、はずれ演出のうち10分の1となっている。一方で確変状態時にはずれリーチ演出が出現する確率は、はずれ演出のうち50分の1となっている。
また、ROM37bには、第2大当り判定値が記憶されている。第2大当り判定値は、第2始動入賞装置26への遊技球の入球を契機に行われる大当り抽選の抽選結果が大当りか否かを判定する第2大当り判定時に用いる判定値であり、第2大当り判定用乱数の取り得る値(本実施形態では「0〜630(全631通りの整数)」)の中から定められている。そして、通常状態時に用いられる低確率用の第2大当り判定値として2個の値(本実施形態では「3」、「7」の2個)が記憶されている。また、確変状態時に用いられる高確率用の第2大当り判定値として10個の値(本実施形態では「3」、「7」、「19」・・・などの10個)が記憶されている。このため、通常状態時に第2始動入賞装置26に遊技球が入球した場合の大当り抽選において、大当りとなる確率(大当り当選確率)は315.5分の1(2/631)となっている。一方で確変状態時に第2始動入賞装置26に遊技球が入球した場合の大当り抽選において、大当りとなる確率(大当り当選確率)は63.1分の1(10/631)となっている。
また、ROM37bには、第2リーチ判定値が記憶されている。第2リーチ判定値は、第2大当り判定の判定結果が否定の場合(はずれの場合)に、第2の変動ゲームでリーチ演出を行うか否かを判定する第2リーチ判定時に用いる判定値であり、第2リーチ判定用乱数の取り得る値(本実施形態では「0」〜「49」(全50通りの整数))の中から定められている。そして、通常状態時に用いられる低確率用の第2リーチ判定値として5個の値(本実施形態では「0〜4」の5個)が記憶されている。また、確変状態時に用いられる第2リーチ判定値として1個の値(本実施形態では「0」の1個)が記憶されている。このため、通常状態時にはずれリーチ演出が出現する確率は、はずれ演出のうち10分の1となっている。一方で確変状態時にはずれリーチ演出が出現する確率は、はずれ演出のうち50分の1となっている。
また、ROM37bには、当り判定値が記憶されている。当り判定値は、作動ゲート33の遊技球の通過を契機に行われる当り抽選の抽選結果が当りか否かを判定する当り判定時に用いる判定値であり、当り判定用乱数の取り得る値(本実施形態では「0〜255(全256通りの整数)」)の中から定められている。そして、通常状態時に用いられる低確率用の当り判定値として1個の値(本実施形態では「0」の1個)が記憶されている。また、入球率向上状態時に用いられる当り判定値として255個の値(本実施形態では「1〜255」の255個)が記憶されている。このため、通常状態時に作動ゲート33を遊技球が通過した場合の当り抽選において、当りとなる確率(当り当選確率)は256分の1となっている。一方で入球率向上状態時に作動ゲート33を遊技球が通過した場合の当り抽選において、当りとなる確率(当り当選確率)は1.004分の1(255/256)となっている。
また、ROM37bには、図22及び図24に示すように、図柄変動ゲーム(第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲーム)に係る大当りの決定時に用いられる各種テーブルが記憶されている。そして、メインCPU37aは、各種テーブルに基づき、付与する大当り遊技の種類と、当該大当り遊技の終了後に付与する遊技状態を設定するようになっている。
そして、ROM37bに記憶される大当り図柄テーブル1(図22(a)参照)には、第1大当り図柄用乱数に基づく第1特別図柄の種類が定められている。大当り図柄テーブル1では、第1大当り図柄用乱数「0〜19(20個の整数)」の各値にそれぞれ第1特別図柄が対応付けされている。本実施形態では、第1特別図柄として[0]〜[9]の10種類の図柄が定められている。そして、第1特別図柄[0(零)]には第1大当り図柄用乱数「1」の1個の値が対応付けられ、第1特別図柄[1]には第1大当り図柄用乱数「2」、「5」、「10」、「17」の4個の値が対応付けられている。また、第1特別図柄[2]には第1大当り図柄用乱数「3」の1個の値が対応付けられ、第1特別図柄[3]には第1大当り図柄用乱数「0」、「18」の2個の値が対応付けられ、第1特別図柄[4]には第1大当り図柄用乱数「7」、「14」の2個が対応付けられている。また、第1特別図柄[5]には第1大当り図柄用乱数「9」、「15」の2個の値が対応付けられ、第1特別図柄[6]には第1大当り図柄用乱数「11」の1個の値が対応付けられ、第1特別図柄[7]には第1大当り図柄用乱数「6」、「12」の2個の値が対応付けられている。そして、第1特別図柄[8]には第1大当り図柄用乱数「19」の1個の値が対応付けられ、第1特別図柄[9]には第1大当り図柄用乱数「4」、「8」、「13」、「16」の4個の値が対応付けられている。
また、ROM37bに記憶される特別図柄1種別フラグテーブル(図22(b)参照)には、各第1特別図柄を大当り遊技の種類と、大当り遊技終了後の遊技状態に基づき区別する特別図柄1種別フラグが定められている。そして、第1特別図柄[0]、[2]、[6]、[8]には、第2大当り遊技を付与することと、大当り遊技の終了後に通常状態(非確変状態)を付与することを示す特別図柄1種別フラグ[00H]が定められている。また、第1特別図柄[4]には、第2大当り遊技を付与することと、大当り遊技の終了後に確変状態を付与することを示す特別図柄1種別フラグ[01H]が定められている。また、第1特別図柄[1]、[3]、[5]、[7]、[9]には、第1大当り遊技を付与することと、大当り遊技の終了後に確変状態を付与することを示す特別図柄1種別フラグ[02H]が定められている。
また、ROM37bに記憶される特別図柄1用の特別図柄確変予備フラグテーブル(図22(c)参照)には、特別図柄1種別フラグに基づき確変状態を付与するか否かを示す特別図柄確変予備フラグが定められている。特別図柄確変予備フラグは、大当りの決定後、当該大当りとなる図柄変動ゲームの開始から当該図柄変動ゲームに伴い大当り遊技中において、当該大当り遊技終了後に遊技状態として確変状態を付与するか否かの情報を示すものである。大当り遊技の終了後、特別図柄確変予備フラグに応じた確変状態又は通常状態が付与されるようになっている。そして、特別図柄1種別フラグ[00H]には、確変状態を付与しないことを示す特別図柄確変予備フラグ[00H]が定められている。また、特別図柄1種別フラグ[01H]及び[02H]には、確変状態を付与することを示す特別図柄確率変動フラグ[01H]が定められている。
また、ROM37bに記憶される特別図柄1用の変動時間短縮予備フラグテーブル(図22(d)参照)には、特別図柄1種別フラグに基づき通常状態での入球率向上状態を付与するか否かを示す変動時間短縮予備フラグが定められている。変動時間短縮予備フラグは、大当りの決定後、当該大当りとなる図柄変動ゲームの開始から当該図柄変動ゲームに伴い大当り遊技中において、当該大当り遊技終了後に遊技状態として通常状態での入球率向上状態を付与するか否かの情報を示すものである。大当り遊技終了後、変動時間短縮予備フラグに応じて通常状態での入球率向上が付与されるようになっている。そして、特別図柄1種別フラグ[00H]には、通常状態での入球率向上状態を付与することを示す変動時間短縮予備フラグ[01H]が定められている。また、特別図柄1種別フラグ[01H]及び[02H]には、通常状態での入球率向上状態を付与しないことを示す変動時間短縮予備フラグ[00H]が定められている。
また、ROM37bに記憶される特別図柄1用の普図確変予備フラグテーブル(図22(e)参照)には、特別図柄1種別フラグに基づき確変状態の付与に関して普図ゲームの当り抽選の当選確率を高確率に変動させることを示す普図確変予備フラグが定められている。そして、特別図柄1種別フラグ[00H]、[01H]及び[02H]には、当り抽選の当選確率を高確率に変動することを示す普図確変予備フラグ[01H]が定められている。
また、ROM37bに記憶される特別図柄1用の変動時間短縮回数予備テーブル(図22(f)参照)には、特別図柄1種別フラグに基づき通常状態での入球率向上状態の付与に関して入球率向上状態を付与する上限回数を示す変動時間短縮回数予備が定められている。そして、特別図柄1種別フラグ[00H]には、通常状態での入球率向上状態を大当り遊技の終了後から100回の図柄変動ゲームを上限として付与することを示す変動時間短縮回数予備[64H]が定められている。また、特別図柄1種別フラグ[01H]及び[02H]には、通常状態での入球率向上状態を付与しないため変動時間短縮回数予備[00H]が定められている。
また、ROM37bに記憶される特別電動役物設定1テーブル(図22(g)参照)には、特別図柄1種別フラグに基づき大当り遊技中に用いるラウンド遊技の規定ラウンド数、及び1回のラウンド遊技における特別電動役物としての大入賞口装置28の規定開放時間を定めた特別電動役物設定1テーブルの種類が定められている。そして、特別図柄1種別フラグ[00H]及び[01H]には、特別電動役物設定1テーブル1が定められている。また、特別図柄1種別フラグ[02H]には、特別電動役物設定1テーブル0(零)が定められている。
また、ROM37bに記憶される特別電動役物設定1テーブル0(図22(h)参照)には、規定ラウンド回数である特別電動役物連続作動回数最大値として15回であることと、1回のラウンド遊技において大入賞口装置28の規定開放時間として最大で25000ms(25秒)が定められている。また、ROM37bに記憶される特別電動役物設定1テーブル1(図22(i)参照)には、規定ラウンド回数である特別電動役物連続作動回数最大値として2回であることと、1回のラウンド遊技において大入賞口装置28の規定開放時間として最大で100ms(0.1秒)であるが定められている。
また、ROM37bに記憶される大当り図柄テーブル2(図24(a)参照)には、第2大当り図柄用乱数に基づく第2特別図柄の種類が定められている。大当り図柄テーブル2では、第2大当り図柄用乱数「0〜19(20個の整数)」の各値にそれぞれ第2特別図柄が対応付けされている。本実施形態では、第2特別図柄として[0.(ドット)]〜[9.(ドット)]の10種類の図柄が定められている。そして、第2特別図柄[0.]には第2大当り図柄用乱数「18」が対応付けられ、第2特別図柄[1.]には第2大当り図柄用乱数「2」、「9」、「14」、「17」の4個の値が対応付けられ、第2特別図柄[2.]には第2大当り図柄用乱数「16」の1個の値が対応付けられている。また、第2特別図柄[3.]には第2大当り図柄用乱数「1」、「19」の2個の値が対応付けられ、第2特別図柄[4.]には第2大当り図柄用乱数「5」、「12」の2個が対応付けられている。また、第2特別図柄[5.]には第2大当り図柄用乱数「4」、「10」の2個の値が対応付けられ、第2特別図柄[6.]には第2大当り図柄用乱数「8」の1個の値が対応付けられている。また、第2特別図柄[7.]には第2大当り図柄用乱数「7」、「13」の2個の値が対応付けられている。そして、第2特別図柄[8.]には第2大当り図柄用乱数「0」の1個の値が対応付けられ、第2特別図柄[9.]には第2大当り図柄用乱数「3」、「6」、「11」、「15」の4個の値が対応付けられている。
また、ROM37bに記憶される特別図柄2種別フラグテーブル(図24(b)参照)には、各第2特別図柄を大当り遊技の種類と、大当り遊技終了後の遊技状態に基づき区別する特別図柄2種別フラグが定められている。そして、第2特別図柄[4.]、[9.]には、第2大当り遊技を付与することと、大当り遊技の終了後に確変状態を付与することを示す特別図柄2種別フラグ[00H]が定められている。また、第2特別図柄[0.]、[2.]、[6.]、[8.]には、第1大当り遊技を付与することと、大当り遊技の終了後に通常状態(非確変状態)を付与することを示す特別図柄2種別フラグ[01H]が定められている。また、第2特別図柄[1.]、[3.]、[5.]、[7.]には、第1大当り遊技を付与することと、大当り遊技の終了後に確変状態を付与することを示す特別図柄2種別フラグ[02H]が定められている。
また、ROM37bに記憶される特別図柄2用の特別図柄確変予備フラグテーブル(図24(c)参照)には、特別図柄2種別フラグに基づき確変状態を付与するか否かを示す特別図柄確変予備フラグが定められている。そして、特別図柄2種別フラグ[00H]及び[02H]には、確変状態を付与することを示す特別図柄確変予備フラグ[01H]が定められている。また、特別図柄2種別フラグ[01H]には、確変状態を付与しないことを示す特別図柄確変予備フラグ[00H]が定められている。なお、本実施形態では、図22(c)及び図24(c)に示す各特別図柄確変予備フラグテーブルに基づき決定される特別図柄確変予備フラグは、同一の特別図柄確変予備フラグであって、当該フラグがRAM37cに設定(セット)される場合には、メインCPU37aの異なる処理により異なるタイミングでセットされるようになっている。
また、ROM37bに記憶される特別図柄2用の変動時間短縮予備フラグテーブル(図24(d)参照)には、特別図柄2種別フラグに基づき通常状態での入球率向上状態を付与するか否かを示す変動時間短縮予備フラグが定められている。そして、特別図柄2種別フラグ[00H]及び[02H]には、通常状態での入球率向上状態を付与しないことを示す変動時間短縮予備フラグ[00H]が定められている。また、特別図柄2種別フラグ[01H]には、通常状態での入球率向上状態を付与することを示す変動時間短縮予備フラグ[01H]が定められている。
また、ROM37bに記憶される特別図柄2用の普図確変予備フラグテーブル(図24(e)参照)には、特別図柄2種別フラグに基づき確変状態の付与に関して普図ゲームの当り抽選の当選確率を高確率に変動させることを示す普図確変予備フラグが定められている。そして、特別図柄2種別フラグ[00H]、[01H]及び[02H]には、当り抽選の当選確率を高確率に変動することを示す普図確変予備フラグ[01H]が定められている。なお、本実施形態では、図22(e)及び図24(e)に示す各普図確変予備フラグテーブルに基づき決定される普図確変予備フラグは、同一の普図確変予備フラグであって、当該フラグが設定(セット)される場合には、メインCPU37aの異なる処理により異なるタイミングでセットされるようになっている。
また、ROM37bに記憶される特別図柄2用の変動時間短縮回数予備テーブル(図24(f)参照)には、特別図柄2種別フラグに基づき通常状態での入球率向上状態の付与に関して入球率向上状態を付与する上限回数を示す変動時間短縮回数予備が定められている。そして、特別図柄2種別フラグ[00H]及び[02H]には、通常状態での入球率向上状態を付与しないため変動時間短縮回数予備[00H]が定められている。また、特別図柄2種別フラグ[01H]には、通常状態での入球率向上状態を大当り遊技の終了後から100回の図柄変動ゲームを上限として付与することを示す変動時間短縮回数予備[64H]が定められている。
また、ROM37bに記憶される特別電動役物設定2テーブル(図24(g)参照)には、特別図柄2種別フラグに基づき大当り遊技中に用いるラウンド遊技の規定ラウンド数、及び1回のラウンド遊技における大入賞口装置28の規定開放時間を定めた特別電動役物設定2テーブルの種類が定められている。そして、特別図柄2種別フラグ[00H]には、特別電動役物設定2テーブル1が定められている。また、特別図柄2種別フラグ[01H]及び[02H]には、特別電動役物設定2テーブル0(零)が定められている。
また、ROM37bに記憶される特別電動役物設定2テーブル0(図24(h)参照)には、規定ラウンド回数である特別電動役物連続作動回数最大値として15回であることと、1回のラウンド遊技において大入賞口装置28の規定開放時間として最大で25000ms(25秒)が定められている。また、ROM37bに記憶される特別電動役物設定2テーブル1(図24(i)参照)には、規定ラウンド回数である特別電動役物連続作動回数最大値として2回であることと、1回のラウンド遊技において大入賞口装置28の規定開放時間として最大で100ms(0.1秒)が定められている。
また、ROM37bには、各種変動パターンが振分けられる変動パターン振分テーブルが記憶されている。そして、変動パターン振分テーブルとして、各変動ゲームで用いられる特別図柄1と、特別図柄2用の大当り演出用の変動パターン振分テーブル、はずれリーチ演出用の変動パターン振分テーブル及びはずれ演出用の変動パターン振分テーブルがそれぞれ合計6種類記憶されている。
また、RAM37cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報(各種フラグ、各種保留記憶数、変動タイマの値、カウント値など)が記憶(設定)されるようになっている。変動タイマは、各変動ゲームで選択され得る各変動パターンに定める変動時間を計時するものであり、各変動ゲームの開始から終了までの時間を示すデータである。なお、変動タイマには、第1の変動ゲームで選択され得る変動パターンに定める変動時間又は変動インターバル時間に対応する特別図柄1タイマと、第2の変動ゲームで選択され得る変動パターンに定める変動時間又は変動インターバル時間に対応する特別図柄2タイマと、普図ゲームに定める変動時間又は普通図柄インターバル時間に対応する普通図柄変動タイマとがある。また、変動タイマには、大当り遊技中に設定されうるオープニング時間、大入賞口装置28の開放時間、ラウンドインターバルや、エンディング時間に対応する特別電動役物タイマがある。
本実施形態のパチンコ機10では、図22(j)及び図24(j)に示すように、第1及び第2特別図柄に応じた大当り遊技の種類と、遊技状態が付与されるようになっている。そして、第1特別図柄[1]、[3]、[5]、[7]、[9]は、第1大当り判定で肯定となる(第1の変動ゲームで大当りとなる)場合の10分の7(14/20(全第1大当り図柄用乱数のうち対応する乱数の個数))で決定されるようになっている。さらに、第1特別図柄[1]、[3]、[5]、[7]、[9]では、大当り遊技の終了後に確変状態が付与されるとともに、第1大当り遊技が付与されるようになっている。また、第1大当り遊技では、ラウンド遊技の終了から次のラウンド遊技が開始されるまでのラウンドインターバル(インターバル時間)が2000ms(2秒)と定められている。
また、第1特別図柄[4]は、第1大当り判定で肯定となる(第1の変動ゲームで大当りとなる)場合の10分の1(2/20(全第1大当り図柄用乱数のうち対応する乱数の個数))で決定されるようになっている。さらに、第1特別図柄[4]では、大当り遊技の終了後に確変状態が付与されるとともに、第2大当り遊技が付与されるようになっている。また、第2大当り遊技では、ラウンド遊技の終了から次のラウンド遊技が開始されるまでのラウンドインターバル(インターバル時間)が2000ms(2秒)と定められている。
また、第1特別図柄[0]、[2]、[6]、[8]は、第1大当り判定で肯定となる(第1の変動ゲームで大当りとなる)場合の10分の2(4/20(全第1大当り図柄用乱数のうち対応する乱数の個数))で決定されるようになっている。さらに、第1特別図柄[0]、[2]、[6]、[8]では、大当り遊技の終了後に非確変状態が付与されるとともに、第2大当り遊技が付与されるようになっている。
また、第2特別図柄[1.]、[3.]、[5.]、[7.]は、第2大当り判定で肯定となる(第2の変動ゲームで大当りとなる)場合の10分の5(10/20(全第2大当り図柄用乱数のうち対応する乱数の個数))で決定されるようになっている。さらに、第2特別図柄[1.]、[3.]、[5.]、[7.]では、大当り遊技の終了後に確変状態が付与されるとともに、第1大当り遊技が付与されるようになっている。また、第2特別図柄[0.]、[2.]、[6.]、[8.]は、第2大当り判定で肯定となる(第2の変動ゲームで大当りとなる)場合の10分の2(4/20(全第2大当り図柄用乱数のうち対応する乱数の個数))で決定されるようになっている。さらに、第2特別図柄[0.]、[2.]、[6.]、[8.]では、大当り遊技の終了後に非確変状態が付与されるとともに、第1大当り遊技が付与されるようになっている。また、第2特別図柄[4]、[9]では、大当り遊技の終了後に確変状態が付与されるとともに、第2大当り遊技が付与されるようになっている。
このため、第1及び第2大当り判定で肯定となる場合において、確変状態が付与される確変割合は、ともに10分の8(第1の変動ゲームでは7/10+1/10、第2の変動ゲームでは5/10+3/10)となるようになっている。すなわち、大当り判定で大当りが決定される場合、特定大当りは、非特定大当りに比較して高い割合で決定されるようになっている。また、大当り遊技は、第1大当り遊技で規定ラウンド数(特別電動役物連続作動回数最大値)を15回として付与され、第2大当り遊技で規定ラウンド数(特別電動役物連続作動回数最大値)を2回として付与されるようになっている。すなわち、第1及び第2大当り判定においては、規定ラウンド数を15回とする第1大当り遊技と、規定ラウンド数を2回とする第2大当り遊技とが決定されるようになっている。さらに、第1,第2大当り判定において大当りを決定する場合に第1大当り遊技(15回を規定ラウンド数とする)が選択される割合は、10分の7(第1の変動ゲームでは7/10、第2の変動ゲームでは5/10+2/10)と設定している。また、第1,第2大当り判定において大当りを決定する場合に第2大当り遊技(2回を規定ラウンド数とする)が選択される割合は、10分の3(第1の変動ゲームでは1/10+2/10、第2の変動ゲームでは3/10)と設定している。すなわち、第1,第2大当り判定で各規定ラウンド数が決定される割合は、同じ割合となるように設定している。なお、本実施形態では、通常状態時、確変状態時の各状態における大当りにおいて前記確変大当りとなる確変割合(非確変大当りとなる割合)は同一となるようになっている。また、第1及び第2大当り判定で肯定となる場合の両方において、第2大当り遊技が付与される可能性があるとともに、第1大当り判定で肯定となる場合にのみ第2大当り遊技とともに当該大当り遊技終了後に通常状態が付与される可能性がある。また、第2の大当り判定で肯定となる場合には、大当り遊技終了後に通常状態が付与されるときには必ず第1大当り遊技を経由するようになっている。したがって、第2始動入賞装置26に遊技球を入球させることで、遊技を行う場合には、大当りであって、当該大当りが第2大当り遊技であってもその大当り遊技を契機として通常状態へ移行せず必ず確変状態へ移行するようになっている。特に、確変状態中において第2始動入賞装置26で遊技を行う場合には、第2大当り遊技を契機に確変状態が終了(通常状態へ移行)する可能性がなく、第2大当り遊技が付与される場合には必ず確変状態が継続されるようになっている。
また、第1始動入賞装置25又は第2始動入賞装置26の入球に基づき実行される第1大当り判定及び第2大当り判定において、各判定で肯定判定となる(大当りとなる)確率は、遊技状態毎にともに同じ当選確率となるようになっている。すなわち、遊技状態に拘らず、いずれの始動入賞装置25,26を狙って遊技を行った場合でも、1回の各大当り判定で肯定判定される(大当りに当選する)確率は同じである。
本実施形態においては、第1大当り遊技及び第2大当り遊技の終了後には確変状態が付与される場合と、通常状態が付与される場合との両方があり、第1及び第2大当り判定で決定され得る種類が異なるようになっている。そして、第1始動入賞装置25で遊技を行う場合には、第1大当り遊技の終了後は確変状態が付与され、第2大当り遊技の終了後には確変状態及び通常状態のいずれかが付与される可能性がある。一方、第2始動入賞装置26で遊技を行う場合には、第1大当り遊技の終了後は確変状態及び通常状態のいずれが付与される可能性があり、第2大当り遊技終了後には確変状態が付与される可能性がある。このため、第1始動入賞装置25で遊技を行う場合と、第2始動入賞装置26で遊技を行う場合とで、各大当り遊技の役割は、異なっている。したがって、第1大当り遊技を伴う大当りは、第1始動入賞装置25で遊技を行うときには賞球を獲得するとともに確変状態を獲得するための大当りであり、第2始動入賞装置26で遊技を行うときには賞球を獲得できるが通常状態が付与される可能性のある大当りとなる。また、第2大当り遊技を伴う大当りは、第1始動入賞装置25で遊技を行うときには賞球を獲得できないとともに通常状態が付与される可能性のある大当りであり、第2始動入賞装置26で遊技を行うときには賞を獲得できないが確変状態を獲得するための大当りである。
また、本実施形態においては、開閉羽根26bが開放されている場合にのみ、第2始動入賞装置26の第2始動入賞口26aに遊技球を入球させることができる。すなわち、普図ゲームにおいて当り抽選に当選する場合にのみ、第2始動入賞装置26に遊技球を入球させることができる。また、確変状態においては、普図ゲームの当り抽選に当選する確率が向上するとともに、開閉羽根26bは、通常状態時に比較して遊技者に有利な態様で開動作するようになっている。したがって、確変状態時においては、第2始動入賞装置26に遊技球を入球させる可能性が通常状態で入球率向上が付与されていない場合に比較して向上されることとなる。
このような構成のパチンコ機10では、通常状態であって入球率向上状態が付与されていない時には第2始動入賞装置26を狙って遊技球を発射させたとしても、障害釘27aに入球が阻止されるとともに、普図ゲームで当選する確率が低い(ほぼ当らない)ため、遊技者は、第1始動入賞装置25を狙って遊技球を発射させて遊技を行う。一方、入球率向上状態が付与されている場合(確変状態時)には普図ゲームで当選する確率が高い(ほぼ当る)ため、遊技者は、第2始動入賞装置26を狙って遊技球を発射させて遊技を行うことで、通常状態時に比較して有利に遊技を行うことができる。有利に遊技を行う場合には、遊技者の保有する遊技球の減少を抑えつつ遊技を行うことができ、第1始動入賞装置25を狙って遊技を行う場合に比較して、第2始動入賞装置26を狙って遊技を行う方が遊技球を第2始動入賞口26aに入球させることができるため、遊技球の減少を抑えることができる。また、遊技球は、第2始動入賞装置26に向って発射される場合、壁釘27bにより流下経路がアウト口Dに向って変化され、第1始動入賞装置25への入球が阻止されるため、第2始動入賞装置26を狙って遊技球を発射させている間は、第2の変動ゲームに係る図柄変動ゲームのみが行われる状態となる。その結果、確変状態においては、第2の始動口装置を狙って遊技を行わせることで、第2大当り遊技が付与されることを契機として確変状態から通常状態に移行する可能性がなくなる。このため、確変状態が終了する場合には、大当りに当選する毎に賞球を多く獲得する可能性が高まる第1大当り遊技を付与した上で終了されることとなる。したがって、第1始動入賞装置25で遊技を行う場合には、第2大当り遊技による遊技の興趣を遊技者に付与し、第2始動入賞装置26で遊技を行う場合には、確変状態中において当該確変状態が第2大当り遊技が行われることを契機にして終了されない構成にすることで該確変状態中の遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10において、主制御基板37(メインCPU37a)は、図22(b)及び図24(b)に示すように、特別図柄1フラグ及び特別図柄2種別フラグにより大当りの種類をグループ化し、各種別フラグに基づき大当り遊技における規定ラウンド数、ラウンド遊技での規定開放時間、及び大当り遊技終了後の遊技状態を把握可能な構成とした。グループ化とは、大当り遊技終了後に付与する遊技状態と、大当り遊技の種類とにより大当りの種類を区分けし、該大当りの種類毎に各種内容(規定ラウンド数、規定開放時間、大当り遊技終了後の遊技状態)が定められている。このため、主制御基板37(メインCPU37a)は、特図の種類を決定し、特別図柄1種別フラグ又は特別図柄2種別フラグを特定することで前記各種内容を決定することができる。したがって、特図毎に前記各種内容が定められている場合に比較して、主制御基板37がROM37bに記憶するデータ量を減少させることができる。
次に、図3に基づき統括制御基板38について説明する。
統括制御基板38には、統括CPU38aと、ROM38bと、RAM38cとが設けられている。また、統括CPU38aは、図柄決定用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値をRAM38cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。また、ROM38bには、演出表示制御基板39、ランプ・音声制御基板40を統括的に制御するための統括制御プログラムが記憶されている。また、RAM38cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報が記憶(設定)されるようになっている。また、RAM38cには、変動タイマの値が記憶され、図柄変動ゲームの経過を計時するようになっている。
次に、図3に基づき演出表示制御基板39について説明する。
演出表示制御基板39には、サブCPU39aと、ROM39bと、RAM39cとが設けられている。また、演出表示制御基板39には、第1演出表示装置21及び第2演出表示装置22からなる演出表示装置20が接続されている。また、ROM39bには、演出表示装置20の各第1演出表示装置21及び第2演出表示装置22の表示内容を各別に制御するための演出制御プログラムが記憶されている。また、ROM39bには、各種の画像データ(図柄、背景、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。また、RAM39cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。また、RAM39cには、変動タイマの値が記憶され、図柄変動ゲームの経過を計時するようになっている。また、ランプ・音声制御基板40にも変動タイマの値が記憶されるようになっており、図柄変動ゲームの経過を計時するようになっている。
以下、主制御基板37(メインCPU37a)、統括制御基板38(統括CPU38a、演出表示制御基板39(サブCPU39a)が実行する制御内容を説明する。
最初に主制御基板37にて実行される制御内容について説明する。
主制御基板37のメインCPU37aは、所定の制御周期毎(本実施形態では4ms毎)にタイマ割込み処理(図4)を実行する。タイマ割込み処理において、メインCPU37aは、入力処理(図5)、特別図柄入力処理(図6)、特別電動役物入力処理(図7)、賞球記憶数設定処理(図8)、特別図柄1処理(図9)、特別図柄2処理(図10)、特別電動役物処理(図11)、普通図柄処理(図12)、普通電動役物処理(図13)、賞球処理(図14)、を実行する。また、タイマ割込み処理において、メインCPU37aは、特別図柄1開始処理(図16)、特別図柄2開始処理(図17)、特別図柄1はずれ変動設定処理(図18)、特別図柄2はずれ変動設定処理(図19)、変動パターン決定処理(図20)を実行する。また、タイマ割込み処理において、メインCPU37aは、特別図柄1大当り変動設定処理(図21)、特別図柄2大当り変動設定処理(図23)、特別図柄カウント処理(図25)、特別図柄1変動処理(図26)、特別図柄2変動処理(図27)、特別図柄1表示処理(図28)、特別図柄2表示処理(図29)を実行する。また、タイマ割込み処理において、メインCPU37aは、大当り設定処理(図30)、大入賞口閉鎖2処理(図31)、大入賞口開放処理(図32)、大入賞口閉鎖1処理(図33)、大当り終了処理(図34及び図35)などの各種処理を実行する。
まず、メインCPU37aが実行するタイマ割込み処理を図4にしたがって説明する。
タイマ割込み処理は、パチンコ機10の起動後、所定の制御周期毎(4ms毎)に繰り返し実行する処理であり、このタイマ割込み処理にて各種遊技に係る処理を実行する。
タイマ割込み処理においてメインCPU37aは、普通電動役物ソレノイドSOL1や大入賞口ソレノイドSOL2などに制御信号を出力する出力処理を実行するとともに(ステップMC1)、統括CPU38aなどに制御コマンドを出力するコマンド出力処理を実行する(ステップMC2)。次に、メインCPU37aは、第1始動口スイッチSE1、第2始動口スイッチSE2、カウントスイッチSE3、作動ゲートスイッチSE4などの各種スイッチや、各種制御基板から入力した各種制御信号(制御コマンド)に応じた処理(入力処理(図5))を実行する(ステップMC3)。次に、メインCPU37aは、第1及び第2大当り判定用乱数、第1及び第2大当り図柄用乱数などの各種乱数を更新する乱数処理を実行する(ステップMC4)。
次に、メインCPU37aは、第1特別図柄表示装置23で行われる第1の変動ゲームに係る特別図柄1処理(図9)を実行する(ステップMC5)。次に、メインCPU37aは、第2特別図柄表示装置24で行われる第2の変動ゲームに係る特別図柄2処理(図10)を実行する(ステップMC6)。次に、メインCPU37aは、大当り遊技に係る大入賞口装置28の大入賞口扉29の開放及び閉鎖などを制御する特別電動役物処理(図11)を実行する(ステップMC7)。次に、メインCPU37aは、普通図柄表示装置32で行われる普図ゲームに係る普通図柄処理(図12)を実行する(ステップMC8)。次に、メインCPU37aは、普通電動役物としての開閉羽根26bの開放及び閉鎖に係る普通電動役物処理(図13)を実行する(ステップMC9)。次に、メインCPU37aは、賞球の払出条件が成立したことに伴う遊技球の払出しに係る賞球処理(図14)を実行する(ステップMC10)。次に、メインCPU37aは、第1及び第2特別図柄表示装置23,24で行われる図柄変動ゲームに係る特別図柄変動中処理を実行する(ステップMC11)。
次に、タイマ割込み処理にて実行される入力処理(ステップMC3)について図5〜図8にしたがってさらに詳しく説明する。
図5の入力処理においてメインCPU37aは、各種スイッチSE1〜SE6の検出信号の入力確認を行うポート入力処理を実行する(ステップMD1)。次に、メインCPU37aは、図柄変動ゲームの始動条件を付与し得る第1,第2始動入賞装置25,26の第1,第2始動口スイッチSE1,SE2から検知信号の入力に伴う特別図柄入力処理(図6)を実行する(ステップMD2)。特別図柄入力処理の具体的な処理内容は、図6のフローチャートに示しており、詳細は後述する。
次に、メインCPU37aは、賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る大入賞口装置28に入球した遊技球を検出するカウントスイッチSE3からの検出信号の入力に伴う特別電動役物入力処理(図7)を実行する(ステップMD3)。特別電動役物入力処理の具体的な処理内容は、図7のフローチャートに示しており、詳細は後述する。
次に、メインCPU37aは、作動ゲート33を通過した遊技球を検出する作動ゲートスイッチSE4からの検出信号の入力に伴う普通図柄入力処理を実行する(ステップMD4)。普通図柄入力処理においてメインCPU37aは、作動ゲートスイッチSE4からの検出信号の入力が確認された場合、保留中の普図ゲームの回数に対応する普通保留記憶数の加算や、当り判定用乱数の取得及び格納などを行う。そして、メインCPU37aは、作動ゲート33を遊技球が通過すると、RAM37cに記憶される普通保留記憶数の値を1加算して更新する。また、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている普通保留記憶数の値が上限数である4の場合には該普通保留記憶数を更新しない。また、普通図柄入力処理の終了後、メインCPU37aは、次周期以降の出力処理でRAM37cに記憶されている普通保留記憶数の値に応じた表示態様を示すように普通図柄保留表示装置34に制御信号を出力する。
次に、メインCPU37aは、第2始動入賞装置26に入球した遊技球を検出する第2始動口スイッチSE2からの検出信号の入力に伴う普通電動役物入力処理を実行する(ステップMD5)。普通電動役物入力処理においてメインCPU37aは、第2始動口スイッチSE2からの検出信号の入力を確認し、1回の開閉羽根26bの開放中に第2始動入賞装置26へ入球した遊技球の数をカウントする。
次に、メインCPU37aは、第1,第2始動入賞装置25,26、大入賞口装置28、普通入賞口装置Fに入球した遊技球を検出する、第1,第2始動口スイッチSE1,SE2、カウントスイッチSE3、入賞口スイッチSE5,SE6からの検出信号の入力に伴う賞球記憶数設定処理を実行する(ステップMD6)。賞球記憶数設定処理においてメインCPU37aは、第1,第2始動口スイッチSE1,SE2、カウントスイッチSE3、入賞口スイッチSE5,SE6のいずれかのスイッチの検出信号の入力が確認された場合、その時の遊技球の入球に伴って付与する払出条件に対応する数をRAM37cに賞球数として累積加算するとともに記憶して管理する。賞球記憶数設定処理の具体的な処理内容は、図8のフローチャートに示しており、詳細は後述する。そして、メインCPU37aは、ステップMD6の終了後、入力処理を終了し、タイマ割込み処理のステップMC4からの処理を実行する。
次に、入力処理のステップMD2で実行される特別図柄入力処理について図6にしたがって説明する。
特別図柄入力処理において、メインCPU37aは、第1始動入賞装置25に遊技球が入球したか否か(第1始動口スイッチSE1から検出信号を入力したか否か)を判定する(ステップS1)。この判定結果が否定の場合、メインCPU37aは、ステップS5に移行する。一方、ステップS1の判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている第1特別図柄始動保留記憶数が4未満であるか否か(上限数に達しているか否か)を判定する(ステップS2)。この判定結果が否定の場合、メインCPU37aは、ステップS5に移行する。
一方、ステップS2の判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている第1特別図柄始動保留記憶数を+1(1加算)して更新する(ステップS3)。続いて、メインCPU37aは、第1大当り判定用乱数と、第1大当り図柄用乱数を取得し、RAM37cの所定の記憶領域に記憶(設定)する(ステップS4)。そして、メインCPU37aは、ステップS5に移行する。
ステップS1、ステップS2、又はステップS4からステップS5に移行したメインCPU37aは、第2始動入賞装置26に遊技球が入球したか否か(第2始動口スイッチSE2から検出信号を入力したか否か)を判定する。この判定結果が否定の場合、メインCPU37aは、特別図柄入力処理を終了し、入力処理のステップMD3からの処理を実行する。一方、ステップS5の判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている第2特別図柄始動保留記憶数が4未満であるか否か(上限数に達しているか否か)を判定する(ステップS6)。この判定結果が否定の場合、メインCPU37aは、特別図柄入力処理を終了し、入力処理のステップMD3からの処理を実行する。
一方、ステップS6の判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている第2特別図柄始動保留記憶数を+1(1加算)して更新する(ステップS7)。続いて、メインCPU37aは、第2大当り判定用乱数と、第2大当り図柄用乱数を取得し、RAM37cの所定の記憶領域に記憶(設定)する(ステップS8)。そして、メインCPU37aは、ステップS8の終了後、特別図柄入力処理を終了し、入力処理のステップMD3からの処理を実行する。
次に、入力処理のステップMD3で実行される特別電動役物入力処理について図7にしたがって説明する。
特別電動役物入力処理において、メインCPU37aは、大入賞口装置28に遊技球が入球したか否か(カウントスイッチSE3から検知信号を入力したか否か)を判定する(ステップS10)。この判定結果が否定の場合、メインCPU37aは、特別電動役物入力処理を終了し、入力処理のステップMD4からの処理を実行する。
一方、ステップS10の判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、システムフラグ1の内容を確認するためRAM37cからシステムフラグ1を読み出す(ステップS11)。システムフラグ1は、図柄変動ゲーム(第1及び第2の変動ゲーム)の結果に基づく大当り遊技が実行中であるか否かを示すフラグであり、メインCPU37aによって大当り遊技中には「01H」が設定されており、大当り遊技中以外には「00H」が設定されている。
続いて、メインCPU37aは、ステップS11で読み出したシステムフラグ1に「01H」が設定されているか否か(大当り遊技中であるか否か)を判定する(ステップS12)。この判定結果が肯定の場合(大当り遊技中である場合)、メインCPU37aは、特別電動役物処理フラグの内容を確認するためRAM37cから特別電動役物処理フラグを読み出す(ステップS13)。特別電動役物処理フラグは、大当り遊技に係る大当り設定処理、大入賞口閉鎖1処理、大入賞口閉鎖2処理、大入賞口開放処理、大当り終了処理のいずれの処理を実行するかを示すフラグである。そして、図15(c)に示すように、特別電動役物処理フラグは、メインCPU37aによって大当り設定処理の処理を実行する場合には「00H」が設定されており、大入賞口閉鎖2処理の処理を実行する場合には「01H」が設定されており、大入賞口開放処理の処理を実行する場合には「02H」が設定されている。また、特別電動役物処理フラグは、メインCPU37aによって大入賞口閉鎖1処理の処理を実行する場合には「03H」が設定されており、大当り終了処理の処理を実行する場合には「04H」が設定されている。そして、メインCPU37aは、各処理において特別電動役物処理フラグに次に実行する処理を示すフラグを設定し、そのフラグに応じた処理を特別電動役物処理が到来する毎に実行する。
続いて、メインCPU37aは、ステップS13で読み出した特別電動役物処理フラグに「02H」が設定されている否か(大入賞口装置28が開放中であるか否か)を判定する(ステップS14)。この判定結果が否定の場合、メインCPU37aは、特別電動役物入力処理を終了し、入力処理のステップMD4からの処理を実行する。一方、ステップS14の判定結果が肯定の場合(大入賞口装置28が開放中の場合)、メインCPU37aは、大入賞口装置28の開放中に遊技球の入球を検出しているので、大入賞口入賞数を+1(1加算)する(ステップS15)。大入賞口入賞数は、大当り遊技中の1回のラウンド遊技中に大入賞口装置28に入球した遊技球の個数を示すものである。そして、ステップS15の処理の終了後、メインCPU37aは、特別電動役物入力処理を終了し、入力処理のステップMD4からの処理を実行する。
一方、ステップ12の判定結果が否定の場合(大当り遊技中でない場合)、メインCPU37aは、大当り遊技中以外に大入賞口装置28のカウントスイッチSE3で遊技球の入球が検出されたため、不正な入球であると判定してその旨を報知(ホールコンピュータや、遊技店の従業員や、遊技者に対して)するためのエラー指定コマンドをRAM37cにセットする(ステップS16)。なお、ステップS16でRAM37cにセットしたエラー指定コマンドは、次周期以降のタイマ割込み処理の出力処理により、ホールコンピュータと、統括制御基板38に出力される。なお、統括制御基板38(統括CPU38a)は、エラー指定コマンドを入力すると当該コマンドをランプ・音声制御基板40に出力し、前記不正な入球である旨をランプ・LED16やスピーカ17で報知させるようになっている。そして、ステップS16の終了後、メインCPU37aは、特別電動役物入力処理を終了し、入力処理のステップMD4からの処理を実行する。
次に、入力処理のステップMD6で実行される賞球記憶数設定処理について図8にしたがって説明する。
賞球記憶数設定処理において、メインCPU37aは、賞球の払出し対象となる入賞口装置(本実施形態では、第1始動入賞装置25、第2始動入賞装置26、大入賞口装置28、普通入賞口装置F)に入球した遊技球を検出可能な検出スイッチの数に対応する処理数Nをセットする(ステップMF1)。本実施形態のパチンコ機10には、前記検出スイッチとして第1始動口スイッチSE1、第2始動口スイッチSE2、カウントスイッチSE3、入賞口スイッチSE5,SE6の5個のスイッチが装備されている。したがって、メインCPU37aは、賞球記憶数設定処理において5つの検出スイッチ毎に入球の有無を確認するために前記処理数Nとして「5」をセットする。
次に、メインCPU37aは、No.Nの検出スイッチが遊技球を検出したか否かを判定する(ステップMF2)。ステップMF2の判定は、全ての検出スイッチの判定が終了するまで検出スイッチ毎に繰り返し行われ、ステップMF2の「N」には、ステップMF1でセットした「5」を最初として前記判定が終了する毎に順に「4」→「3」→「2」→「1」の数値がセットされる。これらの番号は、予め検出スイッチと対応付けられており、ステップMF2の判定対象となる検出スイッチを特定する情報となる。本実施形態では、No.5が第1始動口スイッチSE1を示し、No.4が第2始動口スイッチSE2を示し、No.3がカウントスイッチSE3を示し、No.2が入賞口スイッチSE5を示し、No.1が入賞口スイッチSE6を示す。
ステップMF2の判定結果が否定の場合、すなわちステップMF2で入球の確認を行った検出スイッチが遊技球を検出していない場合、メインCPU37aは、前記処理数Nを1減算し、その減算後の数字を新たな処理数Nとしてセットする(ステップMF3)。次に、メインCPU37aは、ステップMF3でセットした処理数Nが「0(零)」であるか否かを判定する(ステップMF4)。この判定結果が否定の場合、メインCPU37aは、確認すべき検出スイッチが残っているのでステップMF2に戻る。一方、ステップMF4の判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、全ての検出スイッチの確認が終了したので賞球記憶数設定処理を終了し、入力処理のステップMD7からの処理を実行する。
ステップMF2の判定結果が肯定の場合、すなわちステップMF2で入球の確認を行った検出スイッチが遊技球を検出している場合、メインCPU37aは、その検出スイッチ(入賞口装置(第1始動入賞装置25、第2始動入賞装置26及び大入賞口装置28、普通入賞口装置F))に対応する賞球記憶数(X)データを+1(1加算)する(ステップMF5)。賞球記憶数(X)データとは、賞球数毎に入球数を対応付けて記憶したデータである。本実施形態のパチンコ機10では、賞球数として「3球」、「4球」、「10球」、「15球」の4種類が設定されている。なお、(X)は、賞球数を区別するための情報を意味し、本実施形態では4種類の賞球数が設定されているので、賞球記憶数データとしては4種類となる。そして、メインCPU37aは、遊技球を検出した前記検出スイッチに対応する賞球数を賞球総数に加算し、該賞球総数を書き換える(ステップMF6)。ステップMF5,MF6にてメインCPU37aは、例えば、賞球数「4球」の検出スイッチが遊技球を検出した場合、賞球数「4球」に対応する賞球記憶数データを1加算するとともに、賞球総数に「4」を加算する。その後、メインCPU37aは、ステップMF3に戻り、以降の処理を実行する。
賞球記憶数設定処理では、賞球の払出し対象となる入賞口装置への遊技球の入球を契機に賞球総数が加算されるとともに、その加算後の数が記憶されて管理される。すなわち、賞球総数は、払出条件が成立する毎に賞球記憶数設定処理にて逐次加算される。賞球総数は賞球の未払出し数を示すものであり、この数は払出条件の成立時に加算される一方で、賞球としての遊技球を払出す毎に減算される。また、本実施形態においてメインCPU37aは、図示しない賞球の払出しに係る処理を実行する払出制御基板から構成される払出ユニットに払出しに係る制御コマンド(払出す賞球の数を示すなど)を出力することにより賞球総数に応じて順次、遊技球を払出させる。
次に、タイマ割込み処理のステップMC5で実行される特別図柄1処理について図9にしたがって説明する。
特別図柄1処理においてメインCPU37aは、システムフラグ1の内容を確認するためRAM37cからシステムフラグ1を読み出す(ステップS20)。続いて、メインCPU37aは、ステップS20で読み出したシステムフラグ1が「00H」であるか否か(大当り遊技中でないか否か)を判定する(ステップS21)。この判定結果が否定の場合(大当り遊技中である場合)、メインCPU37aは、特別図柄1処理を終了し、タイマ割込み処理のステップMC6からの処理を実行する。一方、ステップS21の判定結果が肯定の場合(大当り遊技中でない場合)、メインCPU37aは、特別図柄1処理フラグの内容を確認するためRAM37cから特別図柄1処理フラグを読み出す(ステップS22)。続いて、メインCPU37aは、ステップS22で読み出した特別図柄1処理フラグに応じた各処理に移行(ジャンプ)する(ステップS23)。
特別図柄1処理フラグは、第1始動入賞装置25への遊技球の入球に基づく、第1の変動ゲームに係る特別図柄1開始処理、特別図柄1変動処理、特別図柄1表示処理のいずれの処理を実行するか示すフラグである。そして、図15(a)に示すように、特別図柄1処理フラグは、メインCPU37aによって特別図柄1開始処理の処理を実行する場合には「00H」が設定されており、特別図柄1変動処理の処理を実行する場合には「01H」が設定されており、特別図柄1表示処理の処理を実行する場合には「02H」が設定されている。これらの具体的な処理内容は、図16、図26、図28のフローチャートに示しており、詳細は後述する。
そして、ステップS23において、メインCPU37aは、特別図柄1処理フラグに「00H」が設定されている場合には図16に示す特別図柄1開始処理に移行する。また、ステップS23において、メインCPU37aは、特別図柄1処理フラグに「01H」が設定されている場合には図26に示す特別図柄1変動処理に移行する。また、ステップS23において、メインCPU37aは、特別図柄1処理フラグに「02H」が設定されている場合には図28に示す特別図柄1表示処理に移行する。そして、メインCPU37aは、ステップS23で移行先の処理の終了後(ステップS23の終了後)、特別図柄1処理を終了し、タイマ割込み処理のステップMC6からの処理を実行する。
次に、タイマ割込み処理のステップMC6で実行される特別図柄2処理について図10にしたがって説明する。
特別図柄2処理においてメインCPU37aは、システムフラグ1の内容を確認するためRAM37cからシステムフラグ1を読み出す(ステップS24)。続いて、メインCPU37aは、ステップS24で読み出したシステムフラグ1が「00H」であるか否か(大当り遊技中でないか否か)を判定する(ステップS25)。この判定結果が否定の場合(大当り遊技中である場合)、メインCPU37aは、特別図柄2処理を終了し、タイマ割込み処理のステップMC7からの処理を実行する。一方、ステップS25の判定結果が肯定の場合(大当り遊技中でない場合)、メインCPU37aは、特別図柄2処理フラグの内容を確認するためRAM37cから特別図柄2処理フラグを読み出す(ステップS26)。続いて、メインCPU37aは、ステップS26で読み出した特別図柄2処理フラグに応じた各処理に移行(ジャンプ)する(ステップS27)。
特別図柄2処理フラグは、第2始動入賞装置26への遊技球の入球に基づく、第2の変動ゲームに係る特別図柄2開始処理、特別図柄2変動処理、特別図柄2表示処理のいずれの処理を実行するか示すフラグである。そして、図15(b)に示すように、特別図柄2処理フラグは、メインCPU37aによって特別図柄2開始処理の処理を実行する場合には「00H」が設定されており、特別図柄2変動処理の処理を実行する場合には「01H」が設定されており、特別図柄2表示処理の処理を実行する場合には「02H」が設定されている。これらの具体的な処理内容は、図17、図27、図29のフローチャートに示しており、詳細は後述する。
そして、ステップS27において、メインCPU37aは、特別図柄2処理フラグに「00H」が設定されている場合には図17に示す特別図柄2開始処理に移行する。また、ステップS27において、メインCPU37aは、特別図柄2処理フラグに「01H」が設定されている場合には図27に示す特別図柄2変動処理に移行する。また、ステップS27において、メインCPU37aは、特別図柄2処理フラグに「02H」が設定されている場合には図29に示す特別図柄2表示処理に移行する。そして、メインCPU37aは、ステップS27で移行先の処理の終了後(ステップS27の終了後)、特別図柄2処理を終了し、タイマ割込み処理のステップMC7からの処理を実行する。
次に、タイマ割込み処理のステップMC7で実行される特別電動役物処理について図11にしたがって説明する。
特別電動役物処理においてメインCPU37aは、システムフラグ1の内容を確認するためRAM37cからシステムフラグ1を読み出す(ステップS28)。続いて、メインCPU37aは、ステップS28で読み出したシステムフラグ1が「01H」であるか否か(大当り遊技中であるか否か)を判定する(ステップS29)。この判定結果が否定の場合(大当り遊技中でない場合)、メインCPU37aは、特別電動役物処理を終了し、タイマ割込み処理のステップMC8からの処理を実行する。一方、ステップS29の判定結果が肯定の場合(大当り遊技中である場合)、メインCPU37aは、特別電動役物処理フラグの内容を確認するためRAM37cから特別電動役物処理フラグを読み出す(ステップS30)。続いて、メインCPU37aは、ステップS30で読み出した特別電動役物処理フラグに応じた各処理に移行(ジャンプ)する(ステップS31)。
そして、ステップS31において、メインCPU37aは、図15(c)に示すように、特別電動役物処理フラグに応じた処理に移行する。ステップS31において、メインCPU37aは、特別電動役物処理フラグに「00H」が設定されている場合には図30に示す大当り設定処理に移行する。また、ステップS31において、メインCPU37aは、特別電動役物処理フラグに「01H」が設定されている場合には図31に示す大入賞口閉鎖2処理に移行する。また、ステップS31において、メインCPU37aは、特別電動役物処理フラグに「02H」が設定されている場合には図32に示す大入賞口開放処理に移行する。また、ステップ31において、メインCPU37aは、特別電動役物処理フラグに「03H」が設定されている場合には図33に示す大入賞口閉鎖1処理に移行する。また、ステップS31において、メインCPU37aは、特別電動役物処理フラグに「04H」が設定されている場合には図34及び図35に示す大当り終了処理に移行する。そして、メインCPU37aは、ステップS31で移行先の処理の終了後(ステップS31の終了後)、特別電動役物処理を終了し、タイマ割込み処理のステップMC8からの処理を実行する。大当り設定処理、大入賞口閉鎖2処理、大入賞口開放処理、大入賞口閉鎖1処理、大当り終了処理の具体的な処理内容は、図30〜図35のフローチャートに示しており、詳細は後述する。
次に、タイマ割込み処理のステップMC8で実行される普通図柄処理について図12にしたがって説明する。
普通図柄処理においてメインCPU37aは、システムフラグ2の内容を確認するためRAM37cからシステムフラグ2を読み出す(ステップS32)。続いて、メインCPU37aは、ステップS32で読み出したシステムフラグ2が「00H」であるか否か(普図ゲーム中であるか否か)を判定する(ステップS33)。システムフラグ2は、普図ゲームの結果に基づき開閉羽根26bの開閉動作中であるか否か(普図ゲーム中であるか否か)を示すフラグであり、メインCPU37aによって開閉羽根26bの開閉動作中(普図ゲーム中でない場合)には「01H」が設定されており、開閉動作中以外(普図ゲーム中である場合)には「00H」が設定されている。そして、メインCPU37aは、ステップS33の判定結果が否定の場合、普通図柄処理を終了し、タイマ割込み処理のステップMC9からの処理を実行する。一方、ステップS33の判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、普通図柄処理フラグの内容を確認するためRAM37cから普通図柄処理フラグを読み出す(ステップS34)。続いて、メインCPU37aは、ステップS34で読み出した普通図柄処理フラグに応じた各処理に移行(ジャンプ)する(ステップS35)。
普通図柄処理フラグは、作動ゲート33への遊技球の通過に基づく、普図ゲームに係る普通図柄開始処理、普通図柄変動処理、普通図柄表示処理のいずれの処理を実行するか示すフラグである。そして、図15(d)に示すように、普通図柄処理フラグは、メインCPU37aによって普通図柄開始処理の処理を実行する場合には「00H」が設定されており、普通図柄変動処理の処理を実行する場合には「01H」が設定されており、普通図柄表示処理の処理を実行する場合には「02H」が設定されている。本実施形態では、普通図柄開始処理、普通図柄変動処理、普通図柄表示処理の順に普図ゲームに係る処理を実行する。そして、メインCPU37aは、各処理において普通図柄処理フラグに次に実行する処理を示すフラグを設定し、そのフラグに応じた処理を普通図柄処理が到来する毎に実行する。
そして、ステップS35において、メインCPU37aは、普通図柄処理フラグに「00H」が設定されている場合には普通図柄開始処理に移行する。普通図柄開始処理においてメインCPU37aは、普通保留記憶数が存在している(0(零)でない)場合に普通保留記憶数を1減算し、普通図柄入力処理で取得した当り判定用乱数が当りであるか否かの当り判定を実行する。当り判定において、メインCPU37aは、通常状態時には低確率用の当り判定値に基づき当り判定を実行するとともに、確変状態時には高確率用の当り判定値に基づき当り判定を実行する。メインCPU37aは、普通図柄確率変動フラグにしたがい当り判定で参照する判定値の種類を特定する。普通図柄確率変動フラグは、遊技状態として入球率向上状態が付与されているか否かを示すものであり、メインCPU37aによって特別図柄確率変動フラグに「01H」又は変動時間短縮フラグに「01H」が設定されている場合に「01H」が設定されており、特別図柄確率変動フラグ及び変動時間短縮フラグに「00H」が設定されている場合に「00H」が設定されている。
そして、当り判定に当選する場合、メインCPU37aは、普図ゲームで普通図柄表示装置32に確定停止表示させる停止図柄「○」を決定する。一方、当り判定に非当選する場合、メインCPU37aは、普図ゲームで普通図柄表示装置32に確定停止表示させる停止図柄「×」を決定する。続いて、メインCPU37aは、普通図柄確率変動フラグにしたがい普図ゲームの変動時間を示す普通図柄変動タイマの値をセットする。メインCPU37aは、普通図柄変動タイマとして、特別図柄確率変動フラグ及び変動時間短縮フラグに「00H」が設定されている場合に10000ms(10秒)を設定し、特別図柄確率変動フラグに「01H」又は変動時間短縮フラグに「01H」が設定されている場合に1000ms(1秒)を設定する。そして、メインCPU37aは、普通図柄開始処理の終了時、普通図柄処理フラグに「01H」を設定し、普通図柄表示装置32の変動制御を実行する。
また、ステップS35において、メインCPU37aは、普通図柄処理フラグに「01H」が設定されている場合には普通図柄変動処理に移行する。普通図柄変動処理において、メインCPU37aは、普通図柄開始処理でセットした普通図柄変動タイマの値をタイマ割込み処理毎に減算していく。そして、メインCPU37aは、普通図柄変動タイマの値が0(零)となるまでタイマ割込み処理毎に普通図柄変動タイマを減算する。続いて、メインCPU37aは、普通図柄変動タイマの値が0(零)となる場合、普通図柄開始処理の当り判定の結果に基づく普通図柄を確定停止表示させるように普通図柄表示装置32の停止制御を実行する。そして、メインCPU37aは、普通図柄変動処理の終了時、普通図柄処理フラグに「02H」を設定する。
また、ステップS35において、メインCPU37aは、普通図柄処理フラグに「02H」が設定されている場合には普通図柄表示処理に移行する。普通図柄表示処理において、メインCPU37aは、普通図柄変動処理により終了された普図ゲームの次の普図ゲームを開始させるまでのインターバル時間を普通図柄変動タイマにセットし、当該変動タイマをタイマ割込み処理毎に普通図柄変動タイマを減算する。この間(インターバル時間が経過するまで)、メインCPU37aは、普通図柄表示装置32に前回の普図ゲームの結果(直前まで行われていた普図ゲームで確定停止表示された普図)を継続的に表示させるように普通図柄表示装置32の表示制御を実行する。続いて、メインCPU37aは、普通図柄変動タイマの値が0(零)となる場合、次の普図ゲームを実行可能な状態に移行する。そして、メインCPU37aは、普通図柄表示処理の終了時、普通図柄処理フラグに「00H」を設定する。
そして、ステップS35で移行先の処理の終了後(ステップS35の終了後)、普通図柄処理を終了し、メインCPU37aは、タイマ割込み処理のステップMC9からの処理を実行する。なお、これら普通図柄開始処理、普通図柄変動処理、普通図柄表示処理は、制御周期においてそれぞれ異なる制御周期のタイミングで実行され、同時に実行されることはない。
次に、タイマ割込み処理のステップMC9で実行される普通電動役物処理について図13にしたがって説明する。
普通電動役物処理においてメインCPU37aは、システムフラグ2の内容を確認するためRAM37cからシステムフラグ2を読み出す(ステップS36)。続いて、メインCPU37aは、ステップS36で読み出したシステムフラグ2が「01H」であるか否か(開閉羽根26bが開放中であるか否か)を判定する(ステップS37)。この判定結果が否定の場合(開放中である場合)、メインCPU37aは、普通電動役物処理を終了し、タイマ割込み処理のステップMC10からの処理を実行する。一方、ステップS37の判定結果が肯定の場合(開放中でない場合)、メインCPU37aは、普通電動役物処理フラグの内容を確認するためRAM37cから普通電動役物処理フラグを読み出す(ステップS38)。続いて、メインCPU37aは、ステップS38で読み出した普通電動役物処理フラグに応じた各処理に移行(ジャンプ)する(ステップS39)。
普通電動役物処理フラグは、開閉羽根26bの開放及び閉鎖に係る普通電動役物開放設定処理、普通電動役物開放処理、普通電動役物閉鎖処理、普通電動役物終了処理のいずれの処理を実行するか示すフラグである。そして、図15(e)に示すように、普通電動役物処理フラグは、メインCPU37aによって普通電動役物設定処理の処理を実行する場合には「00H」が設定されており、普通電動役物開放処理の処理を実行する場合には「01H」が設定されている。また、普通電動役物処理フラグは、メインCPU37aによって普通電動役物閉鎖処理の処理を実行する場合には「02H」が設定されており、普通電動役物終了処理の処理を実行する場合には「03H」が設定されている。本実施形態では、普通電動役物開放設定処理、普通電動役物開放処理、普通電動役物閉鎖処理、普通電動役物終了処理の順に開閉羽根26bの開放及び閉鎖に係る処理を実行する。なお、複数回(本実施形態では3回)に亘って開閉羽根26bの開放及び閉鎖を実行する場合、メインCPU37aは、普通電動役物開放設定処理の実行後、普通電動役物開放処理と、普通電動役物閉鎖処理を交互に実行し、複数回の最終である3回目の開閉羽根26bの閉鎖時に普通電動役物終了処理を実行する。そして、メインCPU37aは、各処理において普通電動役物処理フラグに次に実行する処理を示すフラグを設定し、そのフラグに応じた処理を普通電動役物処理が到来する毎に実行する。
そして、ステップS39において、メインCPU37aは、普通電動役物処理フラグに「00H」が設定されている場合には普通電動役物開放設定処理に移行する。普通電動役物開放設定処理において、メインCPU37aは、開閉羽根26bを開動作させるため、開閉羽根26bを開閉させる回数を設定するとともに、1回目の開閉羽根26bの開閉を示す情報をRAM37cに設定する。そして、メインCPU37aは、普通電動役物設定処理の終了時、普通電動役物処理フラグに「01H」を設定するとともに、開閉羽根26bを開動作させるための情報をRAM37cにセットする。そして、メインCPU37aは、開閉羽根26bを開動作させるための情報がRAM37cにセットされている場合、タイマ割込み処理の出力処理で開閉羽根26bを開動作させるように駆動信号を出力して普通電動役物ソレノイドSOL1を制御する。
また、ステップS39において、メインCPU37aは、普通電動役物処理フラグに「01H」が設定されている場合には普通電動役物開放処理に移行する。普通電動役物開放設定処理において、メインCPU37aは、開閉羽根26bを開動作させてから、予め定めた時間(100ms又は1400ms)が経過する又は、予め定めた数(10個)の遊技球が第2始動入賞装置26に入球するまでの間、開状態を維持するように開閉羽根26bを制御する。本実施形態においてメインCPU37aは、特別図柄確率変動フラグ及び変動時間短縮フラグに「00H」が設定されている場合には、予め定めた時間として100msをセットし、当該時間が経過した、又は予め定めた数の遊技球が第2始動入賞装置26に入球した場合に開閉羽根26bを閉動作させるため普通電動役物開放処理を終了する。また、メインCPU37aは、特別図柄確率変動フラグに「01H」又は変動時間短縮フラグに「01H」が設定されている場合には、予め定めた時間として1400msをセットし、当該時間が経過した又は、予め定めた数の遊技球が第2始動入賞装置26に入球した場合に開閉羽根26bを閉動作させるため普通電動役物開放処理を終了する。そして、メインCPU37aは、普通電動役物開放処理の終了時に普通電動役物処理フラグに「02H」を設定するとともに、開閉羽根26bを閉動作させるための情報をRAM37cにセットする。そして、メインCPU37aは、開閉羽根26bを閉動作させるための情報がRAM37cにセットされている場合、タイマ割込み処理の出力処理で開閉羽根26bを閉動作させるように普通電動役物ソレノイドSOL1を制御する。
また、ステップS39において、メインCPU37aは、普通電動役物処理フラグに「02H」が設定されている場合には普通電動役物閉鎖処理に移行する。そして、メインCPU37aにより普通電動役物開放処理で普通電動役物処理フラグに「02H」がセットされる場合には、前記予め定めた時間(100ms又は1400ms)が経過した又は、前記予め定めた数の遊技球が第2始動入賞装置26に入球したことを示している。そして、メインCPU37aは、通常状態である場合には、普通電動役物閉鎖処理を終了し、当該終了時に普通電動役物処理フラグに「03H」を設定する。一方、メインCPU37aは、確変状態である場合には、普通電動役物開放処理において、前記予め定めた数の遊技球の入球に基づき普通電動役物処理フラグに「02H」をセットした場合、又は普図ゲームの終了から3回目の開閉羽根26bの開動作終了に基づき普通電動役物処理フラグに「02H」をセットした場合には、普通電動役物閉鎖処理を終了し、当該終了時に普通電動役物処理フラグに「03H」を設定する。他方、メインCPU37aは、確変状態である場合には、普通電動役物開放処理において、普図ゲームの終了から3回目未満(1回目又は2回目)の開閉羽根26bの開動作終了に基づき普通電動役物処理フラグに「02H」をセットした場合には、普通電動役物閉鎖処理を終了し、当該終了時に普通電動役物処理フラグに「01」を設定し次の(2回目又は3回目)の開閉羽根26bの開動作に係る処理に移行する。
また、ステップS39において、メインCPU37aは、普通電動役物処理フラグに「03H」が設定されている場合には普通電動役物終了処理に移行する。普通電動役物終了処理において、メインCPU37aは、開閉羽根26bの開閉動作に係る処理を終了し、次の普図ゲームを実行するための処理を実行する。そして、メインCPU37aは、普通電動役物終了処理の終了時、普通電動役物処理フラグに「00H」を設定する。
そして、ステップS39で移行先の処理の終了後(ステップS39の終了後)、普通電動役物処理を終了し、メインCPU37aは、タイマ割込み処理のステップMC10からの処理を実行する。
次に、タイマ割込み処理のステップMC10で実行される賞球処理について図14にしたがって説明する。
賞球処理にてメインCPU37aは、賞球の区分数に対応する処理数Mをセットする(ステップMH1)。本実施形態のパチンコ機10では、賞球数が「3球」、「4球」、「10球」及び「15球」の4つに区分されている。したがって、メインCPU37aは、賞球処理において4つの賞球の区分毎に処理を実行するために前記処理数Mとして「4」をセットする。
次に、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている賞球記憶数データのうち、何れかの賞球記憶数(X)データ(例えば、賞球数が15球に対応する賞球記憶数データ)を読み出し、その賞球記憶数(X)データを判定対象とする賞球記憶数データとしてセットする(ステップMH2)。ステップMH2にてメインCPU37aは、賞球記憶数データを順次読み出す。次に、メインCPU37aは、ステップMH2でセットした賞球記憶数データが「0(零)」であるか否かを判定する(ステップMH3)。ステップMH3にてメインCPU37aは、ステップMH3の判定対象となる賞球記憶数データに対応する球数の賞球を付与し得る入賞口装置へ遊技球が入球していないか否かを判定する。
ステップMH3の判定結果が否定の場合、すなわち前記賞球記憶数データに対応する球数の賞球を付与し得る入賞口装置へ遊技球が入球している場合、メインCPU37aは、ステップMH2でセットした賞球記憶数データを−1(1減算)する(ステップMH4)。そして、メインCPU37aは、ステップMH4で減算した減算後の賞球記憶数データを元の賞球記憶数(X)データのアドレスにセットする(ステップMH5)。次に、メインCPU37aは、ステップMH2にてセットした賞球記憶数データに対応する球数の賞球の払出しを指示するための賞球制御信号(賞球制御コマンド)を作成し(ステップMH6)、ステップMH10に移行する。
一方、ステップMH3の判定結果が肯定の場合、すなわち前記賞球記憶数データに対応する球数の賞球を付与し得る入賞口装置へ遊技球が入球していない場合、メインCPU37aは、次の賞球数記憶データ(X)を新たに判定対象とする賞球記憶数データとしてセットする(ステップMH7)。そして、メインCPU37aは、処理数Mを1減算(−1)し、その減算後の数字を新たな処理数Mとしてセットする(ステップMH8)。次に、メインCPU37aは、ステップMH1でセットした処理数Mが「0(零)」であるか否かを判定する(ステップMH9)。この判定結果が否定の場合、メインCPU37aは、確認すべき賞球記憶数データが残っているのでステップMH3に戻る。一方、ステップMH9の判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、全ての賞球記憶数データの確認が終了しているのでステップMH10に移行する。
ステップMH10に移行したメインCPU37aは、賞球LED作動指定コマンドデータをセットする。賞球LED作動指定コマンドは、賞球の払出し時に点灯する賞球LEDの点灯を指示するためのコマンドである。なお、賞球LEDは、前枠14の上部のランプ・LED16内に装備されている。そして、メインCPU37aは、賞球処理を終了し、タイマ割込み処理のステップMC11からの処理を実行する。
賞球処理では、賞球の払出条件の成立により、その払出条件に応じた数の賞球の払出しを指示する賞球制御信号を作成している。なお、賞球処理にて作成した賞球制御信号は、次周期以降のタイマ割込み処理のコマンド出力処理において図示しない払出しユニットに出力される。そして、賞球制御信号を入力した払出しユニットは、該制御コマンドに指定される数の賞球に応じた遊技球を払出す。
次に、特別図柄1処理のステップS23から移行することで実行される特別図柄1開始処理について図16にしたがって説明する。
特別図柄1開始処理において、メインCPU37aは、第1特別図柄始動保留記憶数を確認するためRAM37cから第1特別図柄始動保留記憶数を読み出す(ステップS40)。続いて、メインCPU37aは、ステップS40で読み出した第1特別図柄始動保留記憶数が0(零)よりも大きいか否かを判定する(ステップS41)。この判定結果が否定の場合(第1特別図柄始動保留記憶数が存在しない場合)、メインCPU37aは、特別図柄1開始処理を終了するとともに、特別図柄1処理を終了し、タイマ割込み処理のステップMC6からの処理を実行する。
一方、ステップS41の判定結果が肯定の場合(第1特別図柄始動保留記憶数が存在する場合)、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている第1特別図柄始動保留記憶数を−1(1減算)して更新する(ステップS42)。続いて、メインCPU37aは、大当りフラグ2の内容を確認するためRAM37cから大当りフラグ2を読み出す(ステップS43)。続いて、メインCPU37aは、ステップS43で読み出した大当りフラグ2が「00H」であるか否かを判定する(ステップS44)。大当りフラグ2は、第2大当り判定で大当りと決定され、第2特別図柄表示装置24で大当りとなる第2の変動ゲームが行われているか否かを示すフラグである。そして、大当りフラグ2は、メインCPU37aによって大当りとなる第2の変動ゲームの実行中には「01H」が設定されており、第2の変動ゲームの非実行時及び大当りとならない第2の変動ゲームの実行中には「00H」が設定されている。
ステップS44の判定結果が否定の場合、メインCPU37aは、ステップS49に移行する。一方、ステップS44の判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、特別図柄入力処理で取得し、RAM37cに記憶されている第1特別図柄保留記憶数の「1」に対応する第1大当り判定用乱数を読み出す(ステップS45)。なお、ステップS45において、メインCPU37aは、第1特別図柄保留記憶数の「1」に対応する第1大当り判定用乱数を読み出すと、第1特別図柄保留記憶数の「2」に対応する第1大当り判定用乱数を第1特別図柄保留記憶数の「1」に対応する第1大当り判定用乱数に更新する。また、メインCPU37aは、各第1特別図柄保留記憶数に対応する第1大当り判定用乱数を1減算(「4」なら「3」、「3」なら「2」のように)した第1特別図柄保留記憶数に対応する第1大当り判定用乱数に更新する。
そして、メインCPU37aは、ステップS45で読み出した第1大当り判定用乱数が第1大当り判定値と一致するか否かを判定(第1大当り判定を実行)する(ステップS46)。ステップS46において、メインCPU37aは、第1大当り判定値に定める各値と、ステップS45で読み出した第1大当り判定用乱数とが一致するか否かを比較(判定)する。また、メインCPU37aは、特別図柄確率変動フラグの内容を確認し、特別図柄確率変動フラグが「01H」である場合には高確率用の大当り判定値に基づいて第1大当り判定を実行し、特別図柄確率変動フラグが「00H」である場合には低確率用の大当り判定値に基づいて第1大当り判定を実行する。特別図柄確率変動フラグは、遊技状態として確変状態が付与されているか否かを示すものであり、メインCPU37aによって確変状態時には「01H」が設定されており、通常状態時には「00H」が設定されている。
続いて、ステップS46の判定結果が否定の場合(はずれを決定する場合)、メインCPU37aは、ステップS49に移行する。一方、ステップS46の判定結果が肯定の場合(大当りを決定する場合)、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている大当りフラグ1に「01H」を設定(セット)する(ステップS47)。そして、メインCPU37aは、大当りとなる第1の変動ゲームの実行に伴う特別図柄1大当り変動設定処理を実行する(ステップS48)。大当りフラグ1は、第1特別図柄表示装置23で第1大当り判定により大当りと決定される(肯定判定される)ことに基づく第1の変動ゲームが行われているか否かを示すフラグである。そして、大当りフラグ1は、メインCPU37aによって大当りとなる第1の変動ゲームの実行中には「01H」が設定されており、第1の変動ゲームの非実行時及び大当りとならない第1の変動ゲームの実行中には「00H」が設定されている。特別図柄1大当り変動設定処理において、メインCPU37aは、実行する第1の変動ゲームの変動パターンと大当り図柄(第1特別図柄)を決定する。特別図柄1大当り変動設定処理の具体的な処理内容は、図21のフローチャートに示しており、詳細は後述する。そして、ステップS48の終了後、メインCPU37aは、ステップS50に移行する。
ステップS44及びステップS46からステップS49に移行したメインCPU37aは、はずれとなる第1の変動ゲームの実行に伴う特別図柄1はずれ変動設定処理を実行する(ステップS49)。特別図柄1はずれ変動設定処理において、メインCPU37aは、実行する第1の変動ゲームの変動パターンとはずれ図柄(第1特別図柄)を決定する。そして、本実施形態では、大当りとなる第2の変動ゲームの実行中である場合と、第1大当り判定に当選しなかった場合とにおいて、ステップS49に移行するようになっている。このため、大当りとなる第2の変動ゲームの実行中、メインCPU37aは、第1大当り判定用乱数が例えステップS46で肯定判定される値であっても、第1大当り判定を実行することなく、第1大当り判定ではずれを決定することと同等の結果を導出する。このため、メインCPU37aは、第2大当り判定ですでに大当りを決定している場合には第1大当り判定で大当りを決定しないようになっている。特別図柄1はずれ変動設定処理の具体的な処理内容は、図18のフローチャートに示しており、詳細は後述する。そして、ステップS49の終了後、メインCPU37aは、ステップS50に移行する。
ステップS48又はステップS49からステップS50に移行したメインCPU37aは、ステップS48又はステップS49で決定した変動パターンに応じた変動時間データを、RAM37cに記憶されている特別図柄1タイマに設定(セット)する(ステップS50)。続いて、メインCPU37aは、ステップS48及びステップS49で決定した第1特別図柄を指定する図柄番号指定コマンドをRAM37cにセットする(ステップS51)。なお、ステップS51でRAM37cにセットした図柄番号指定コマンドは、次周期以降のタイマ割込み処理のコマンド出力処理により、統括制御基板38に出力される。
続いて、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別図柄1処理フラグに「01H」をセットする(ステップS52)。そして、メインCPU37aは、特別図柄カウント処理を実行する(ステップS53)。特別図柄カウント処理の具体的な処理内容は、図25のフローチャートに示しており、詳細は後述する。そして、ステップS53の終了後、メインCPU37aは、特別図柄1開始処理を終了し、タイマ割込み処理のステップMC6からの処理を実行する。
次に、特別図柄2処理のステップS27から移行することで実行される特別図柄2開始処理について図17にしたがって説明する。
特別図柄2開始処理において、メインCPU37aは、第2特別図柄始動保留記憶数を確認するためRAM37cから第2特別図柄始動保留記憶数を読み出す(ステップS60)。続いて、メインCPU37aは、ステップS60で読み出した第2特別図柄始動保留記憶数が存在するか否か(0(零)でないか否か)を判定する(ステップS61)。この判定結果が否定の場合(第2特別図柄始動保留記憶数が存在しない場合)、メインCPU37aは、特別図柄2開始処理を終了するとともに、特別図柄2処理を終了し、タイマ割込み処理のステップMC7からの処理を実行する。
一方、ステップS61の判定結果が肯定の場合(第2特別図柄始動保留記憶数が存在する場合)、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている第2特別図柄始動保留記憶数を−1(1減算)して更新する(ステップS62)。続いて、メインCPU37aは、大当りフラグ1の内容を確認するためRAM37cから大当りフラグ1を読み出す(ステップS63)。続いて、メインCPU37aは、ステップS63で読み出した大当りフラグ1が「00H」であるか否かを判定する(ステップS64)。ステップS64の判定結果が否定の場合、メインCPU37aは、ステップS69に移行する。一方、ステップS64の判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、特別図柄入力処理で取得し、RAM37cに記憶されている第2特別図柄保留記憶数の「1」に対応する第2大当り判定用乱数を読み出す(ステップS65)。なお、ステップS65において、メインCPU37aは、第2特別図柄保留記憶数の「1」に対応する第2大当り判定用乱数を読み出すと、第2特別図柄保留記憶数の「2」に対応する第2大当り判定用乱数を第2特別図柄保留記憶数の「1」に対応する第2大当り判定用乱数に更新する。また、メインCPU37aは、各第2特別図柄保留記憶数に対応する第2大当り判定用乱数を1減算(「4」なら「3」、「3」なら「2」のように)した第2特別図柄保留記憶数に対応する第2大当り判定用乱数に更新する。
そして、メインCPU37aは、ステップS65で読み出した第2大当り判定用乱数が第2大当り判定値と一致するか否かを判定(第2大当り判定を実行)する(ステップS66)。ステップS66において、メインCPU37aは、第2大当り判定値に定める各値と、ステップS65で読み出した第2大当り判定用乱数とが一致するか否かを比較(判定)する。また、メインCPU37aは、特別図柄確率変動フラグの内容を確認し、特別図柄確率変動フラグが「01H」である場合には高確率用の大当り判定値に基づいて第2大当り判定を実行し、特別図柄確率変動フラグが「00H」である場合には低確率用の大当り判定値に基づいて第2大当り判定を実行する。
続いて、ステップS66の判定結果が否定の場合(はずれを決定する場合)、メインCPU37aは、ステップS69に移行する。一方、ステップS66の判定結果が肯定の場合(大当りを決定する場合)、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている大当りフラグ2に「01H」を設定(セット)する(ステップS67)。そして、メインCPU37aは、大当りとなる第2の変動ゲームの実行に伴う特別図柄2大当り変動設定処理を実行する(ステップS68)。特別図柄2大当り変動設定処理において、メインCPU37aは、実行する第2の変動ゲームの変動パターンと大当り図柄(第2特別図柄)を決定する。特別図柄2大当り変動設定処理の具体的な処理内容は、図23のフローチャートに示しており、詳細は後述する。そして、ステップS68の終了後、メインCPU37aは、ステップS70に移行する。
ステップS64及びステップS66からステップS69に移行したメインCPU37aは、はずれとなる第2の変動ゲームの実行に伴う特別図柄2はずれ変動設定処理を実行する(ステップS69)。そして、本実施形態では、大当りとなる第1の変動ゲームの実行中である場合と、第2大当り判定に当選しなかった場合とにおいて、ステップS69に移行するようになっている。このため、大当りとなる第1の変動ゲームの実行中、メインCPU37aは、第2大当り判定用乱数が例えステップS66で肯定判定される値であっても、第2大当り判定を実行することなく、第2大当り判定ではずれを決定することと同等の結果を導出する。このため、メインCPU37aは、第1大当り判定ですでに大当りを決定している場合には第2大当り判定で大当りを決定しないようになっている。特別図柄2はずれ変動設定処理において、メインCPU37aは、実行する第2の変動ゲームの変動パターンとはずれ図柄(第2特別図柄)を決定する。特別図柄2はずれ変動設定処理の具体的な処理内容は、図19のフローチャートに示しており、詳細は後述する。そして、ステップS69の終了後、メインCPU37aは、ステップS70に移行する。
ステップS68及びステップS69からステップS70に移行したメインCPU37aは、ステップS68又はステップS69で決定した変動パターンに応じた変動時間データを、RAM37cに記憶されている特別図柄2タイマに設定(セット)する(ステップS70)。続いて、メインCPU37aは、ステップS68及びステップS69で決定した第2特別図柄を指定する図柄番号指定コマンドをRAM37cにセットする(ステップS71)。なお、ステップS71でRAM37cにセットした図柄番号指定コマンドは、次周期以降のタイマ割込み処理のコマンド出力処理により、統括制御基板38に出力される。
続いて、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別図柄2処理フラグに「01H」をセットする(ステップS72)。そして、メインCPU37aは、特別図柄カウント処理を実行する(ステップS73)。特別図柄カウント処理の具体的な処理内容は、図25のフローチャートに示しており、詳細は後述する。そして、ステップS73の終了後、メインCPU37aは、特別図柄2開始処理を終了し、タイマ割込み処理のステップMC7からの処理を実行する。
次に、特別図柄1開始処理のステップS49で実行される特別図柄1はずれ変動設定処理について図18にしたがって説明する。
特別図柄1はずれ変動設定処理において、メインCPU37aは、はずれを示すはずれ図柄を第1特別図柄として決定する(ステップS80)。そして、メインCPU37aは、ステップS80で決定したはずれ図柄(第1特別図柄)を特別図柄1停止番号としてRAM37cに記憶する(ステップS81)。特別図柄1停止番号とは、第1特別図柄表示装置23に確定停止表示させる特別図柄を示すものである。本実施形態では、はずれ図柄として[−]図柄を定めており、[−]図柄を示す特別図柄1停止番号を記憶する。
続いて、メインCPU37aは、第1リーチ判定用乱数を取得し、取得した第1リーチ判定用乱数と、第1リーチ判定値とを比較するリーチ判定を実行する(ステップS82)。そして、メインCPU37aは、ステップS82のリーチ判定の判定結果に基づき特別図柄1用の変動パターン振分テーブルを決定する(ステップS83)。ステップ83において、メインCPU37aは、ステップS82でリーチ判定を肯定判定する場合には特別図柄1用のはずれリーチ演出用の変動パターン振分テーブルを決定し、リーチ判定を否定判定する場合には特別図柄1用のはずれ演出用の変動パターン振分テーブルを決定する。変動パターン振分テーブルには、各種変動パターンが振分けられており、はずれリーチ演出用の変動パターン振分テーブルにははずれリーチ演出用の変動パターンが振分けられており、はずれ演出用の変動パターン振分テーブルにははずれ演出用の変動パターンが振分けられている。続いて、メインCPU37aは、変動パターン決定処理を実行する(ステップS84)。変動パターン決定処理において、メインCPU37aは、実行する第1の変動ゲームの変動パターンを決定する。変動パターン決定処理の具体的な処理内容は、図20のフローチャートに示しており、詳細は後述する。そして、ステップS84の終了後、メインCPU37aは、特別図柄1はずれ変動設定処理を終了し、特別図柄1開始処理のステップS50からの処理を実行する。
次に、特別図柄2開始処理のステップS69で実行される特別図柄2はずれ変動設定処理について図19にしたがって説明する。
特別図柄2はずれ変動設定処理において、メインCPU37aは、はずれを示すはずれ図柄を第2特別図柄として決定する(ステップS90)。そして、メインCPU37aは、ステップS90で決定したはずれ図柄(第2特別図柄)を特別図柄2停止番号としてRAM37cに記憶する(ステップS91)。特別図柄2停止番号とは、第2特別図柄表示装置24に確定停止表示させる特別図柄を示すものである。本実施形態では、はずれ図柄として[−]図柄を定めており、[−]図柄を示す特別図柄2停止番号を記憶する。
続いて、メインCPU37aは、第2リーチ判定用乱数を取得し、取得した第2リーチ判定用乱数と、第2リーチ判定値とを比較するリーチ判定を実行する(ステップS92)。そして、メインCPU37aは、ステップS92のリーチ判定の判定結果に基づき特別図柄2用の変動パターン振分テーブルを決定する(ステップS93)。ステップ93において、メインCPU37aは、ステップS92でリーチ判定を肯定判定する場合には特別図柄2用のはずれリーチ演出用の変動パターン振分テーブルを決定し、リーチ判定を否定判定する場合には特別図柄2用のはずれ演出用の変動パターン振分テーブルを決定する。続いて、メインCPU37aは、変動パターン決定処理を実行する(ステップS94)。変動パターン決定処理において、メインCPU37aは、実行する第2の変動ゲームの変動パターンを決定する。変動パターン決定処理の具体的な処理内容は、図20のフローチャートに示しており、詳細は後述する。そして、ステップS94の終了後、メインCPU37aは、特別図柄2はずれ変動設定処理を終了し、特別図柄2開始処理のステップS70からの処理を実行する。
次に、特別図柄1開始処理のステップS48で実行される特別図柄1大当り変動設定処理について図21にしたがって説明する。
特別図柄1大当り変動設定処理において、メインCPU37aは、第1大当り図柄用乱数を確認するため、特別図柄入力処理で取得し、RAM37cに記憶されている第1特別図柄保留記憶数の「1」に対応する第1大当り図柄用乱数を読み出す(ステップS100)。なお、ステップS100において、メインCPU37aは、第1特別図柄保留記憶数の「1」に対応する第1大当り図柄用乱数を読み出すと、第1特別図柄保留記憶数の「2」に対応する第1大当り図柄用乱数を第1特別図柄保留記憶数の「1」に対応する第1大当り図柄用乱数に更新する。また、メインCPU37aは、各第1特別図柄保留記憶数に対応する第1大当り図柄用乱数を1減算(「4」なら「3」、「3」なら「2」のように)した第1特別図柄保留記憶数に対応する第1大当り図柄用乱数に更新する。
そして、メインCPU37aは、ステップS100で読み出した第1大当り図柄用乱数に基づき、大当り図柄テーブル1から第1特別図柄を選択する(ステップS101)。続いて、メインCPU37aは、ステップS101で選択した第1特別図柄を特別図柄1停止番号としてRAM37cに記憶(設定)する(ステップS102)。そして、メインCPU37aは、ステップ102で設定した特別図柄1停止番号に基づき、特別図柄1種別フラグテーブルから特別図柄1種別データを選択し(ステップS103)、選択したデータを特別図柄1種別フラグとしてRAM37cに記憶(設定)する(ステップ104)。特別図柄1種別データは、特別図柄1種別フラグに設定する内容を示すものであり、特別図柄1種別フラグ毎に対応する特別図柄1種別データが用意され、メインCPU37aによって、該データが選択され対応する特別図柄1種別フラグが設定される。
続いて、メインCPU37aは、ステップS104で設定した特別図柄1種別フラグに基づき、特別図柄1用の特別図柄確変予備フラグテーブルから特別図柄確変予備フラグデータを選択し(ステップS105)、選択したデータを特別図柄確変予備フラグとしてRAM37cに記憶(設定)する(ステップS106)。特別図柄確変予備フラグデータは、特別図柄確変予備フラグに設定する内容を示すものであり、特別図柄確変予備フラグ毎に対応する特別図確変予備フラグデータが用意され、メインCPU37aによって、該データが選択され対応する特別図柄確変予備フラグが設定される。続いて、メインCPU37aは、ステップS104で設定した特別図柄1種別フラグに基づき、特別図柄1用の変動時間短縮予備フラグテーブルから変動時間短縮予備フラグデータを選択し(ステップS107)、選択したデータを変動時間短縮予備フラグとしてRAM37cに記憶(設定)する(ステップS108)。変動時間短縮予備フラグデータは、変動時間短縮予備フラグに設定する内容を示すものであり、変動時間短縮予備フラグ毎に対応する変動時間短縮予備フラグデータが用意され、メインCPU37aによって、該データが選択され対応する変動時間短縮予備フラグが設定される。続いて、メインCPU37aは、ステップS104で設定した特別図柄1種別フラグに基づき、特別図柄1用の普図確変予備フラグテーブルから普図確変予備フラグデータを選択し(ステップS109)、選択したデータを普図確変予備フラグとしてRAM37cに記憶(設定)する(ステップS110)。普図確変予備フラグデータは、普図確変予備フラグに設定する内容を示すものであり、普図確変予備フラグ毎に対応する普図確変予備フラグデータが用意され、メインCPU37aによって、該データが選択され対応する普図確変予備フラグが設定される。
続いて、メインCPU37aは、ステップS104で設定した特別図柄1種別フラグに基づき、特別図柄1用の変動時間短縮回数予備テーブルから変動時間短縮回数予備データを選択し(ステップS111)、選択したデータを変動時間短縮回数予備としてRAM37cに記憶(設定)する(ステップS112)。変動時間短縮回数予備データは、変動時間短縮回数予備に設定する内容を示すものであり、変動時間短縮回数予備毎に対応する変動時間短縮回数予備データが用意され、メインCPU37aによって、該データが選択され対応する変動時間短縮回数予備が設定される。続いて、メインCPU37aは、ステップS104で設定した特別図柄1種別フラグに基づき、特別電動役物設定1テーブルから特別電動役物設定テーブルデータを選択し(ステップS113)、選択したデータから特別電動役物設定1テーブルを特定して、該テーブルに定める特別電動役物連続作動回数最大値及び特別電動役物予備タイマをRAM37cに記憶(設定)する(ステップS114)。特別電動役物設定テーブルデータは、特別電動役物設定1テーブルの種類を示すものであり、特別電動役物設定1テーブル毎に対応する特別電動役物設定テーブルデータが用意され、メインCPU37aによって、該データが選択され対応する特別電動役物設定1テーブルが特定される。特別電動役物連続作動回数最大値は、大当り遊技において、ラウンド遊技を行う規定ラウンド数を示すものである。また、特別電動役物予備タイマは、1回のラウンド遊技で大入賞口装置28を開放させる開放時間を示すものである。
続いて、メインCPU37aは、特別図柄1用の変動パターン振分テーブルを決定する(ステップS115)。ステップS115において、メインCPU37は、特別図柄1用の大当り演出用の変動パターン振分テーブルを決定する。大当り演出用の変動パターン振分テーブルには、大当り演出用の変動パターンが振分けられている。そして、メインCPU37aは、変動パターン決定処理を実行する(ステップS116)。変動パターン決定処理において、メインCPU37aは、実行する第1の変動ゲームの変動パターンを決定する。変動パターン決定処理の具体的な処理内容は、図20のフローチャートに示しており、詳細は後述する。そして、ステップS112の終了後、メインCPU37aは、特別図柄1大当り変動設定処理を終了し、特別図柄1開始処理のステップS50からの処理を実行する。
次に、特別図柄2開始処理のステップS68で実行される特別図柄2大当り変動設定処理について図23にしたがって説明する。
特別図柄2大当り変動設定処理において、メインCPU37aは、第2大当り図柄用乱数を確認するため、特別図柄入力処理で取得し、RAM37cに記憶されている第2別図柄保留記憶数の「1」に対応する第2大当り図柄用乱数を読み出す(ステップS120)。なお、ステップS120において、メインCPU37aは、第2特別図柄保留記憶数の「1」に対応する第2大当り図柄用乱数を読み出すと、第2特別図柄保留記憶数の「2」に対応する第2大当り図柄用乱数を第2特別図柄保留記憶数の「1」に対応する第2大当り図柄用乱数に更新する。また、メインCPU37aは、各第2特別図柄保留記憶数に対応する第2大当り図柄用乱数を1減算(「4」なら「3」、「3」なら「2」のように)した第2特別図柄保留記憶数に対応する第2大当り図柄用乱数に更新する。
そして、メインCPU37aは、ステップS120で読み出した第2大当り図柄用乱数に基づき、大当り図柄テーブル2から第2特別図柄を選択する(ステップS121)。続いて、メインCPU37aは、ステップS121で決定した第2特別図柄を特別図柄2停止番号としてRAM37cに記憶(設定)する(ステップS122)。そして、メインCPU37aは、ステップ122で設定した特別図柄2停止番号に基づき、特別図柄2種別フラグテーブルから特別図柄2種別データを選択し(ステップS123)、選択したデータを特別図柄2種別フラグとしてRAM37cに記憶(設定)する(ステップ124)。特別図柄2種別データは、特別図柄2種別フラグに設定する内容を示すものであり、特別図柄2種別フラグ毎に対応する特別図確2種別データが用意され、メインCPU37aによって、該データが選択され対応する特別図柄2種別フラグが設定される。
続いて、メインCPU37aは、ステップS124で設定した特別図柄2種別フラグに基づき、特別図柄2用の特別図柄確変予備フラグテーブルから特別図柄確変予備フラグデータを選択し(ステップS125)、選択したデータを特別図柄確変予備フラグとしてRAM37cに記憶(設定)する(ステップS126)。続いて、メインCPU37aは、ステップS124で設定した特別図柄2種別フラグに基づき、特別図柄2用の変動時間短縮予備フラグテーブルから変動時間短縮予備フラグデータを選択し(ステップS127)、選択したデータを変動時間短縮予備フラグとしてRAM37cに記憶(設定)する(ステップS128)。続いて、メインCPU37aは、ステップS124で設定した特別図柄2種別フラグに基づき、普図確変予備フラグテーブル2から普図確変予備フラグデータを選択し(ステップS129)、選択したデータを普図確変予備フラグとしてRAM37cに記憶(設定)する(ステップS130)。続いて、メインCPU37aは、ステップS124で設定した特別図柄2種別フラグに基づき、特別図柄2用の変動時間短縮回数予備テーブルから変動時間短縮回数予備データを選択し(ステップS131)、選択したデータを変動時間短縮回数予備としてRAM37cに記憶(設定)する(ステップS132)。
続いて、メインCPU37aは、ステップS124で設定した特別図柄2種別フラグに基づき、特別電動役物設定2テーブルから特別電動役物設定テーブルデータを選択し(ステップS133)、選択したデータから特別電動役物設定2テーブルを特定して、該テーブルに定める特別電動役物連続作動回数最大値及び特別電動役物予備タイマをRAM37cに記憶(設定)する(ステップS134)。特別電動役物設定テーブルデータは、特別電動役物設定2テーブルの種類を示すものであり、特別電動役物設定2テーブル毎に対応する特別電動役物設定テーブルデータが用意され、メインCPU37aによって、該データが選択され対応する特別電動役物設定2テーブルが特定される。
続いて、メインCPU37aは、特別図柄2用の変動パターン振分テーブルを決定する(ステップS135)。ステップS135において、メインCPU37aは、特別図柄2用の大当り演出用の変動パターン振分テーブルを決定する。そして、メインCPU37aは、変動パターン決定処理を実行する(ステップS136)。変動パターン決定処理において、メインCPU37aは、実行する第2の変動ゲームの変動パターンを決定する。変動パターン決定処理の具体的な処理内容は、図20のフローチャートに示しており、詳細は後述する。そして、ステップS132の終了後、メインCPU37aは、特別図柄2大当り変動設定処理を終了し、特別図柄2開始処理のステップS70からの処理を実行する。
次に、特別図柄1はずれ変動設定処理、特別図柄2はずれ変動設定処理、特別図柄1大当り変動設定処理及び特別図柄2大当り変動設定処理のステップS84、ステップS94、ステップS116及びステップS136で実行される変動パターン決定処理について図20にしたがって説明する。
変動パターン決定処理において、メインCPU37aは、変動パターンを決定するための変動パターン振分用乱数を取得する(ステップS140)。なお、本実施形態では、第1の変動ゲーム又は第2の変動ゲームに係る処理に拘らず同じ変動パターン振分用乱数を用いる。そして、メインCPU37aは、ステップS140で取得した変動パターン振分用乱数に基づき、図18の特別図柄1はずれ変動設定処理ではステップS83で決定した変動パターン振分テーブルから変動パターンを決定し、図19の特別図柄2はずれ変動設定処理ではステップS93で決定した変動パターン振分テーブルから1つの変動パターンを決定する(ステップS141)。また、ステップS141においてメインCPU37aは、図21の特別図柄1大当り変動設定処理ではステップS115で決定した変動パターン振分テーブルから変動パターンを決定し、図23の特別図柄2大当り変動設定処理ではステップS135で決定した変動パターン振分テーブルから1つの変動パターンを決定する。続いて、メインCPU37aは、ステップS141で決定した変動パターンをRAM37cの変動パターン番号に記憶(設定)する(ステップS142)。変動パターン番号には、変動パターン番号1と変動パターン番号2とがある。ステップS142において、メインCPU37aは、特別図柄1はずれ変動設定処理と特別図柄1大当り変動設定処理を通じて変動パターンを決定する場合には、変動パターン番号1にステップS141で決定した変動パターンを記憶(設定)する。また、メインCPU37aは、特別図柄2はずれ変動設定処理と特別図柄2大当り変動設定処理を通じて変動パターンを決定する場合には、変動パターン番号2にステップS141で決定した変動パターンを記憶(設定)する。そして、メインCPU37aは、第1の変動ゲームの実行に係る処理を行う場合には、変動パターン番号1を参照し、第2の変動ゲームの実行に係る処理を行う場合には、変動パターン番号2を参照することで、各変動ゲームの変動パターンを把握する。
続いて、メインCPU37aは、ステップS142で設定した変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドをRAM37cにセットする(ステップS143)。また、ステップS143において、RAM37cにセットする変動パターン指定コマンドに対応する第1,第2特別図柄表示装置23,24で特別図柄を変動表示させることを示す情報(フラグなど)をRAM37cにセットする。なお、ステップS143でセットする変動パターン指定コマンドには、第1及び第2演出表示装置21,22のいずれで実行させる図柄変動ゲームであるかを示す情報も含まれている。また、ステップS143でRAM37cにセットした変動パターン指定コマンドは、次周期以降のタイマ割込み処理のコマンド出力処理により、統括制御基板38に出力される。また、メインCPU37aは、ステップS143でRAM37cに特別図柄を変動表示を開始させることを示す情報をセットしている場合、次周期以降の出力処理により第1,第2特別図柄表示装置23,24の変動表示を開始させる変動制御を実行する。そして、ステップS143の終了後、メインCPU37aは、変動パターン決定処理を終了する。
次に、特別図柄1開始処理のステップS53、及び特別図柄2開始処理のステップS73で実行される特別図柄カウント処理について図25にしたがって説明する。
特別図柄カウント処理において、メインCPU37aは、特別図柄確率変動フラグを確認するためRAM37cから特別図柄確率変動フラグを読み出す(ステップS150)。そして、メインCPU37aは、ステップS150で読み出した特別図柄確率変動フラグが「01H」であるか否かを判定する(ステップS151)。この判定結果が否定の場合(確変状態でない場合)、メインCPU37aは、ステップS157に移行する。一方、ステップS151の判定結果が肯定の場合(確変状態である場合)、メインCPU37aは、特別図柄高確率中変動回数の値をRAM37cの処理領域にセットする(ステップS152)。特別図柄高確率中変動回数は、確変状態が付与される図柄変動ゲームの残り回数を示すものであり、メインCPU37aによって確変状態の開始時(確変大当りに伴う大当り遊技の終了後から次の図柄変動ゲームが開始されるまでにおいて)、特別図柄確変予備フラグに基づき10000回が設定されている。そして、メインCPU37aは、ステップS152で処理領域にセットした特別図柄高確率中変動回数を−1(1減算)して更新し、更新後、特別図柄高確率中変動回数の値をRAM37cの記憶領域にセットする(ステップS153)。すなわち、特別図柄高確率中変動回数は、メインCPU37aによって図柄変動ゲームを実行する毎に減算されるようになっている。
続いて、メインCPU37aは、ステップS153で更新後の特別図柄高確率中変動回数が0(零)であるか否かを判定する(ステップS154)。ステップS154において、メインCPU37aは、確変状態の終了条件の一つである10000回の図柄変動ゲームが実行されたか否か(終了条件が成立したか否か)を判定している。ステップS154の判定結果が否定の場合、メインCPU37aは、特別図柄カウント処理を終了する。
一方、ステップS154の判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、確変状態を終了させるためRAM37cに記憶されている特別図柄確率変動フラグと普通図柄確率変動フラグに「00H」をともにセットする(ステップS155)。そして、メインCPU37aは、確変状態を終了させることを示す特別図柄確率変動終了指定コマンドをRAM37cにセットする(ステップS156)。なお、ステップS156でRAM37cにセットした特別図柄確率変動終了指定コマンドは、次周期以降のタイマ割込み処理のコマンド出力処理により、統括制御基板38に出力される。そして、ステップS156の終了後、メインCPU37aは、特別図柄カウント処理を終了する。
また、メインCPU37aは、ステップS151を否定判定してステップS157に移行した場合(通常状態である場合)、メインCPU37aは、変動時間短縮中回数の値をRAM37cの処理領域にセットする(ステップS157)。変動時間短縮中回数は、通常状態での入球率向上状態が付与される図柄変動ゲームの残り回数を示すものであり、メインCPU37aによって通常状態での入球率向上状態の開始時(非確変大当りに伴う大当り遊技の終了後から次の図柄変動ゲームが開始されるまでにおいて)、変動時間短縮回数予備に基づき100回が設定されている。そして、メインCPU37aは、ステップS157で処理領域にセットした変動時間短縮中回数が0(零)であるか否かを判定する(ステップS158)。この判定結果が否定の場合、メインCPU37aは、特別図柄カウント処理を終了する。一方、ステップS158の判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、ステップS157で処理領域にセットした変動時間短縮中回数を−1(1減算)して更新し、更新後、変動時間短縮中回数の値をRAM37cの記憶領域にセットする(ステップS159)。すなわち、変動時間短縮中回数は、メインCPU37aによって図柄変動ゲームを実行する毎に減算されるようになっている。
続いて、メインCPU37aは、ステップS159で更新後の変動時間短縮中回数が0(零)であるか否かを判定する(ステップS160)。ステップS160において、メインCPU37aは、通常状態での入球率向上状態の終了条件の一つである100回の図柄変動ゲームが実行されたか否か(終了条件が成立したか否か)を判定している。ステップS160の判定結果が否定の場合、メインCPU37aは、特別図柄カウント処理を終了する。
一方、ステップS160の判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、通常状態での入球率向上状態を終了させるためRAM37cに記憶されている変動時間短縮フラグと普通図柄確率変動フラグに「00H」をともにセットする(ステップS161)。そして、メインCPU37aは、通常状態での入球率向上状態を終了させることを示す変動時間短縮終了指定コマンドをRAM37cにセットする(ステップS162)。なお、ステップS162でRAM37cにセットした変動時間短縮終了指定コマンドは、次周期以降のタイマ割込み処理のコマンド出力処理により、統括制御基板38に出力される。そして、ステップS162の終了後、メインCPU37aは、特別図柄カウント処理を終了する。
次に、特別図柄1処理のステップS23から移行することで実行される特別図柄1変動処理について図26にしたがって説明する。
特別図柄1変動処理において、メインCPU37aは、特別図柄1タイマの値をRAM37cの処理領域に読み出してセットする(ステップS170)。ステップS170において処理領域にセットされる特別図柄1タイマは、第1の変動ゲームの開始から当該第1の変動ゲームの残り時間を示す。特別図柄1タイマには、メインCPU37aによって特別図柄1開始処理のステップS50で決定した変動パターンに定める変動時間データが設定されている。続いて、メインCPU37aは、ステップS170で処理領域にセットした特別図柄1タイマの値を減算して更新する(ステップS171)。
続いて、メインCPU37aは、ステップS171で更新後の特別図柄1タイマが0(零)であるか否かを判定し、判定後、特別図柄1タイマの値をRAM37cの記憶領域にセットする(ステップS172)。ステップS172において、メインCPU37aは、第1の変動ゲームの変動パターンに定める変動時間が経過したか否かを判定している。ステップS172の判定結果が否定の場合(第1の変動ゲームの変動時間が経過していない場合)、メインCPU37aは、特別図柄1変動処理を終了するとともに、特別図柄1処理を終了し、タイマ割込み処理のステップMC6からの処理を実行する。
一方、ステップS172の判定結果が肯定の場合(第1の変動ゲームの変動時間が経過した場合)、メインCPU37aは、変動開始時にRAM37cに記憶した特別図柄1停止番号を特別図柄1番号としてRAM37cにセットする(ステップS173)。特別図柄1番号は、第1特別図柄表示装置23に確定停止表示させる特別図柄を示している。
続いて、メインCPU37aは、ステップS173でセットした特別図柄1番号に基づき、第1の変動ゲームの終了を示す特別図柄1図柄停止指定コマンドをRAM37cにセットする(ステップS174)。また、ステップS174において、メインCPU37aは、第1特別図柄表示装置23で特別図柄1番号に対応する第1特別図柄を確定停止表示させることを示す情報をRAM37cにセットする。ステップS174でRAM37cにセットした特別図柄1図柄停止指定コマンドは、次周期以降のタイマ割込み処理のコマンド出力処理により、統括制御基板38に出力される。また、メインCPU37aは、ステップS174でRAM37cに第1特別図柄表示装置23に特別図柄を確定停止表示させることを示す情報をセットしている場合、次周期以降の出力処理により第1特別図柄表示装置23の変動表示を停止させる停止制御を実行する。
そして、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別図柄1タイマに変動インターバル時間として796msを設定(セット)する(ステップS175)。変動インターバル時間は、今回の第1の変動ゲームの終了後に次の処理(第1の変動ゲームの開始又は大当り遊技の開始)が開始されるまでの時間を示す。第1の変動ゲームの終了後、当該第1の変動ゲームの結果がはずれである場合であって、第1特別図柄始動保留記憶数が存在するときには、変動インターバル時間の経過後に次の第1の変動ゲームが開始される。また、第1の変動ゲームの終了後、当該第1の変動ゲームの結果が大当りである場合には、変動インターバル時間の経過後に大当り遊技が開始される。
続いて、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別図柄1処理フラグに「02H」を設定(セット)する(ステップS176)。そして、メインCPU37aは、特別図柄1変動処理を終了し、タイマ割込み処理のステップMC6からの処理を実行する。
次に、特別図柄2処理のステップS27から移行することで実行される特別図柄2変動処理について図27にしたがって説明する。
特別図柄2変動処理において、メインCPU37aは、特別図柄2タイマの値をRAM37cの処理領域に読み出してセットする(ステップS180)。ステップS180で処理領域にセットされる特別図柄2タイマは、第2の変動ゲームの開始から当該第2の変動ゲームの残り時間を示す。特別図柄2タイマには、メインCPU37aによって特別図柄2開始処理のステップS70で決定した変動パターンに定める変動時間データが設定されている。続いて、メインCPU37aは、ステップS180でセットした特別図柄2タイマの値を減算して更新する(ステップS181)。
続いて、メインCPU37aは、ステップS181で更新後の特別図柄2タイマが0(零)であるか否かを判定し、判定後、特別図柄2タイマの値をRAM37cの記憶領域にセットする(ステップS182)。ステップS182において、メインCPU37aは、第2の変動ゲームの変動パターンに定める変動時間が経過したか否かを判定している。ステップS182の判定結果が否定の場合(第2の変動ゲームの変動時間が経過していない場合)、メインCPU37aは、特別図柄2変動処理を終了するとともに、特別図柄2処理を終了し、タイマ割込み処理のステップMC7からの処理を実行する。
一方、ステップS182の判定結果が肯定の場合(第2の変動ゲームの変動時間が経過した場合)、メインCPU37aは、変動開始時にRAM37cに記憶した特別図柄2停止番号を特別図柄2番号としてRAM37cにセットする(ステップS183)。特別図柄2番号は、第2特別図柄表示装置24に確定停止表示させる特別図柄を示している。
続いて、メインCPU37aは、ステップS183でセットした特別図柄2番号に基づき、第2の変動ゲームの終了を示す特別図柄2図柄停止指定コマンドをRAM37cにセットする(ステップS184)。また、ステップS184において、メインCPU37aは、第2特別図柄表示装置24で特別図柄2番号に対応する第2特別図柄を確定停止表示させることを示す情報をRAM37cにセットする。ステップS184でRAM37cにセットした特別図柄2図柄停止指定コマンドは、次周期以降のタイマ割込み処理のコマンド出力処理により、統括制御基板38に出力される。また、メインCPU37aは、ステップS184でRAM37cに第2特別図柄表示装置24に特別図柄を確定停止表示させることを示す情報をセットしている場合、次周期以降の出力処理により第2特別図柄表示装置24の変動表示を停止させる停止制御を実行する。
そして、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別図柄2タイマに変動インターバル時間として796msを設定(セット)する(ステップS185)。変動インターバル時間は、今回の第2の変動ゲームの終了後に次の処理(第2の変動ゲームの開始又は大当り遊技の開始)が開始されるまでの時間を示す。第2の変動ゲームの終了後、当該第2の変動ゲームの結果がはずれである場合であって、第2特別図柄始動保留記憶数が存在するときには、変動インターバル時間の経過後に次の第2の変動ゲームが開始される。また、第2の変動ゲームの終了後、当該第2の変動ゲームの結果が大当りである場合には、変動インターバル時間の経過後に大当り遊技が開始される。
続いて、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別図柄2処理フラグに「02H」を設定(セット)する(ステップS186)。そして、メインCPU37aは、特別図柄2変動処理を終了し、タイマ割込み処理のステップMC6からの処理を実行する。
次に、特別図柄1処理のステップS23から移行することで実行される特別図柄1表示処理について図28にしたがって説明する。
特別図柄1表示処理において、メインCPU37aは、特別図柄1タイマの値をRAM37cの処理領域に読み出してセットする(ステップS190)。ステップS190において処理領域にセットされる特別図柄1タイマは、変動インターバル時間の残り時間を示す。特別図柄1タイマには、メインCPU37aによって特別図柄1変動処理のステップS175で設定される変動インターバル時間が設定されている。そして、メインCPU37aは、ステップS190でセットした特別図柄1タイマの値を減算して更新する(ステップS191)。
続いて、メインCPU37aは、ステップS191で更新後の特別図柄1タイマが0(零)であるか否かを判定し、判定後、特別図柄1タイマの値をRAM37cの記憶領域にセットする(ステップS192)。ステップS192において、メインCPU37aは、変動インターバル時間が経過したか否かを判定している。ステップS192の判定結果が否定の場合(変動インターバル時間が経過していない場合)、メインCPU37aは、特別図柄1表示処理を終了するとともに、特別図柄1処理を終了し、タイマ割込み処理のステップMC6からの処理を実行する。
一方、ステップS192の判定結果が肯定の場合(変動インターバル時間が経過した場合)、メインCPU37aは、大当りフラグ1の内容を確認するためRAM37cから大当りフラグ1を読み出す(ステップS193)。続いて、メインCPU37aは、ステップS193で読み出した大当りフラグ1が「00H」であるか否かを判定する(ステップS194)。この判定結果が否定の場合、大当り遊技に係る処理に移行するためメインCPU37aは、ステップS196に移行する。一方、ステップS194の判定結果が肯定の場合、次の第1の変動ゲームに係る処理に移行するためメインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別図柄1処理フラグに「00H」を設定(セット)する(ステップS195)。ステップS194において、メインCPU37aは、第1の変動ゲームの終了から変動インターバル時間の経過時に、次の第1の変動ゲームに係る処理の実行に移行するか、又は大当り遊技に係る処理の実行に移行するかを判定している。そして、メインCPU37aは、特別図柄1表示処理を終了するとともに、特別図柄1処理を終了し、タイマ割込み処理のステップMC6からの処理を実行する。
ステップS194からステップS196に移行したメインCPU37aは、RAM37cに記憶されている大当りフラグ1に「00H」を設定(セット)する。また、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別図柄1処理フラグに「00H」を設定(セット)する(ステップS197)。また、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されているシステムフラグ1に「01H」を設定(セット)する(ステップS198)。また、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別図柄確率変動フラグに「00H」を設定(セット)する(ステップS199)。また、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている変動時間短縮フラグに「00H」を設定(セット)する(ステップS200)。また、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別図柄高確率中変動回数に0回を設定(セット)する(ステップS201)。また、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている普通図柄確率変動フラグに「00H」を設定(セット)する(ステップS202)。また、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている変動時間短縮中回数に0回を設定(セット)する(ステップS203)。また、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別図柄大当り種別フラグに「01H」を設定(セット)する(ステップS204)。特別図柄大当り種別フラグは、大当りが生起される場合において、第1の変動ゲーム又は第2の変動ゲームのいずれで大当りが生起されたかを示している。そして、特別図柄大当り種別フラグには、メインCPU37aによって第1の変動ゲームで大当りが生起される場合には「01H」が設定されており、第2の変動ゲームで大当りが生起される場合には「02H」が設定されている。そして、メインCPU37aは、特別図柄1表示処理を終了するとともに、特別図柄1処理を終了し、タイマ割込み処理のステップMC6からの処理を実行する。
次に、特別図柄2処理のステップS27から移行することで実行される特別図柄2表示処理について図29にしたがって説明する。
特別図柄2表示処理において、メインCPU37aは、特別図柄2タイマの値をRAM37cの処理領域に読み出しセットする(ステップS210)。ステップS210においてセットされる特別図柄2タイマは、変動インターバル時間の残り時間を示す。特別図柄2タイマには、メインCPU37aによって特別図柄2変動処理のステップS185で設定される変動インターバル時間が設定されている。そして、メインCPU37aは、ステップS210で処理領域にセットした特別図柄2タイマの値を減算して更新する(ステップS211)。
続いて、メインCPU37aは、ステップS211で更新後の特別図柄2タイマが0(零)であるか否かを判定し、判定後、特別図柄2タイマの値をRAM37cの記憶領域にセットする(ステップS212)。ステップS212において、メインCPU37aは、変動インターバル時間が経過したか否かを判定している。ステップS212の判定結果が否定の場合(変動インターバル時間が経過していない場合)、メインCPU37aは、特別図柄2表示処理を終了するとともに、特別図柄2処理を終了し、タイマ割込み処理のステップMC7からの処理を実行する。
一方、ステップS212の判定結果が肯定の場合(変動インターバル時間が経過時した場合)、メインCPU37aは、大当りフラグ2の内容を確認するためRAM37cから大当りフラグ2を読み出す(ステップS213)。続いて、メインCPU37aは、ステップS213で読み出した大当りフラグ2が「00H」であるか否かを判定する(ステップS214)。この判定結果が否定の場合、大当り遊技に係る処理に移行するためメインCPU37aは、ステップS216に移行する。一方、ステップS214の判定結果が肯定の場合、次の第2の変動ゲームに係る処理に移行するためメインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別図柄2処理フラグに「00H」を設定(セット)する(ステップS215)。ステップS214において、メインCPU37aは、第2の変動ゲームの終了から変動インターバル時間の経過時に、次の第2の変動ゲームに係る処理の実行に移行するか、又は大当り遊技に係る処理の実行に移行するかを判定している。そして、メインCPU37aは、特別図柄2表示処理を終了するとともに、特別図柄2処理を終了し、タイマ割込み処理のステップMC7からの処理を実行する。
ステップS214からステップS216に移行したメインCPU37aは、RAM37cに記憶されている大当りフラグ2に「00H」を設定(セット)する。また、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別図柄2処理フラグに「00H」を設定(セット)する(ステップS216)。また、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されているシステムフラグ1に「01H」を設定(セット)する(ステップS217)。また、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別図柄確率変動フラグに「00H」を設定(セット)する(ステップS219)。また、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている変動時間短縮フラグに「00H」を設定(セット)する(ステップS220)。また、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別図柄高確率中変動回数に0回を設定(セット)する(ステップS221)。また、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている普通図柄確率変動フラグに「00H」を設定(セット)する(ステップS222)。また、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている変動時間短縮中回数に0回を設定(セット)する(ステップS223)。また、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別図柄大当り種別フラグに「02H」を設定(セット)する(ステップS224)。そして、メインCPU37aは、特別図柄2表示処理を終了するとともに、特別図柄2処理を終了し、タイマ割込み処理のステップMC7からの処理を実行する。
次に、特別電動役物処理のステップS31から移行することで実行される大当り設定処理について図30にしたがって説明する。
大当り設定処理において、メインCPU37aは、大当り遊技の開始を指示するオープニング指定コマンドをRAM37cにセットする(ステップS230)。なお、ステップS230でRAM37cにセットしたオープニング指定コマンドは、次周期以降のタイマ割込み処理のコマンド出力処理により、統括制御基板38に出力される。続いて、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別電動役物タイマにオープニング時間である7000msをセットする(ステップS231)。
続いて、メインCPU37aは、特別電動役物処理フラグに「01H」を設定(セット)する(ステップS232)。続いて、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別電動役物連続作動回数に「01H」を設定(セット)する(ステップS233)。特別電動役物連続作動回数は、大当り遊技において実行するラウンド遊技を示しており、メインCPU37aによって1回目のラウンド遊技の開始時及び実行中には「01H」が設定されており、2回目のラウンド遊技の開始時及び実行中には「02H」が設定されている。また、特別電動役物連続作動回数は、メインCPU37aによって3回目〜14回目のラウンド遊技の開始時及び実行中には「03H」〜「14H」が設定されており、規定ラウンド数である15回目のラウンド遊技の開始時及び実行中には「0FH」が設定されている。ステップS233において、メインCPU37aは、オープニング演出の終了後に1回目のラウンド遊技を実行させるため、特別電動役物連続作動回数に「01H」をセットする。そして、メインCPU37aは、大当り設定処理を終了するとともに、特別電動役物処理を終了し、タイマ割込み処理のステップMC8からの処理を実行する。
次に、特別電動役物処理のステップS31から移行することで実行される大入賞口閉鎖2処理について図31にしたがって説明する。
大入賞口閉鎖2処理において、メインCPU37aは、特別電動役物タイマの値をRAM37cの処理領域に読み出してセットする(ステップS240)。ステップS240において処理領域にセットされる特別電動役物タイマは、オープニング演出に定めるオープニング時間の残り時間又は、ラウンド遊技とラウンド遊技とのラウンドインターバル時間を示す。そして、メインCPU37aは、ステップS240でセットした特別電動役物タイマの値を減算して更新する(ステップS241)。
続いて、メインCPU37aは、ステップS241で更新後の特別電動役物タイマが0(零)であるか否かを判定し、判定後、特別電動役物タイマの値をRAM37cの記憶領域にセットする(ステップS242)。ステップS242において、メインCPU37aは、オープニング時間が経過したか否か、又はラウンドインターバル時間が経過したか否かを判定している。ステップS242の判定結果が否定の場合、メインCPU37aは、大入賞口閉鎖2処理を終了するとともに、特別電動役物処理を終了し、タイマ割込み処理のステップMC8からの処理を実行する。
一方、ステップS242の判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、特別電動役物連続作動回数を確認するためRAM37cから特別電動役物連続作動回数を読み出す(ステップS243)。そして、メインCPU37aは、ステップS243で読み出した特別電動役物連続作動回数と、RAM37cに記憶されている特別電動役物連続作動回数最大値とを比較し(ステップS244)、特別電動役物連続作動回数が特別電動役物連続作動回数最大値未満であるか否かを判定する(ステップS245)。ステップS245において、メインCPU37aは、次に開始させるラウンド遊技が規定ラウンド数に定めるラウンド遊技(15回目のラウンド遊技)であるか否かを判定している。そして、ステップS245の判定結果が肯定の場合(次に開始させるラウンド遊技が規定ラウンド数に定めるラウンド遊技でない場合)、メインCPU37aは、ステップS243で確認した特別電動役物連続作動回数に設定されているラウンド遊技の開始を指示するラウンド指定コマンドをRAM37cにセットする(ステップS246)。そして、メインCPU37aは、ステップS248に移行する。
一方、ステップS245の判定結果が否定の場合(次に開始させるラウンド遊技が規定ラウンド数に定めるラウンド遊技である場合)、メインCPU37aは、規定ラウンド数に定めるラウンド遊技の開始を指示する最終ラウンド指定コマンドをRAM37cにセットする(ステップS247)。そして、メインCPU37aは、ステップS248に移行する。なお、ステップS246又はステップS247でRAM37cにセットしたラウンド指定コマンド及び最終ラウンド指定コマンドは、次周期以降のタイマ割込み処理のコマンド出力により統括制御基板38に出力される。
ステップS246又はステップS247からステップS248に移行したメインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別電動役物処理フラグに「02H」を設定(セット)する。続いて、メインCPU37aは、大入賞口扉29の開動作(大入賞口装置28の開放)を指示する大入賞口出力フラグに「01H」をセットする(ステップS249)。大入賞口出力フラグは、大入賞口扉29を開動作させるか否かを示すものであり、メインCPU37aによって大入賞口装置28を開動作させる場合に「01H」が設定されており、大入賞口扉29を閉動作させる場合に「00H」が設定されている。そして、大入賞口出力フラグに「01H」をセットしている場合にメインCPU37aは、次周期以降のタイマ割込み処理の出力処理により大入賞口装置28を開放させるように駆動信号を出力して大入賞口ソレノイドSOL2を制御する。一方、大入賞口出力フラグに「00H」をセットしている場合にメインCPU37aは、次周期以降のタイマ割込み処理の出力処理により大入賞口装置28を閉鎖させる(閉鎖を維持する)ように駆動信号を出力して大入賞口ソレノイドSOL2を制御する。
続いて、メインCPU37aは、特別図柄1大当り変動設定処理のステップS114、又は特別図柄2大当り変動設定処理のステップS134で設定した特別電動役物予備タイマの値を、RAM37cに記憶されている特別電動役物タイマに設定(セット)する(ステップS250)。ステップS250において、メインCPU37aは、次のラウンド遊技で大入賞口装置28を開放させる規定開放時間(開放パターン)をセットしている。そして、メインCPU37aは、大入賞口閉鎖2処理を終了するとともに、特別電動役物処理を終了し、タイマ割込み処理のステップMC8からの処理を実行する。
次に、特別電動役物処理のステップS31から移行することで実行される大入賞口開放処理について図32にしたがって説明する。
大入賞口開放処理において、メインCPU37aは、大入賞口入賞数を確認するためRAM37cから特別電動役物入力処理(入力処理のステップMD3)でカウントしている大入賞口入賞数を読み出す(ステップS260)。そして、メインCPU37aは、ステップS260で読み出した大入賞口入賞数と、RAM37cに記憶されている大入賞口入賞数最大値とを比較し(ステップS261)、大入賞口入賞数が大入賞口入賞数最大値未満であるか否かを判定する(ステップS262)。ステップS262において、メインCPU37aは、1回のラウンド遊技で規定入賞個数の遊技球が大入賞口装置28に入球したか否かを判定している。ステップS262の判定結果が否定の場合、メインCPU37aは、ステップS266に移行する。
一方、ステップS262の判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、特別電動役物タイマの値をRAM37cの処理領域に読み出しセットする(ステップS263)。ステップS263において処理領域にセットされる特別電動役物タイマは、1回のラウンド遊技において大入賞口装置28を開放させてから閉鎖させるまでの開放時間(規定開放時間)の残り時間を示す。そして、特別電動役物タイマには、メインCPU37aによって大入賞口閉鎖2処理のステップS251で設定される特別電動役物予備タイマの時間が設定されている。そして、メインCPU37aは、ステップS263でセットした特別電動役物タイマの値を減算して更新する(ステップS264)。
続いて、メインCPU37aは、ステップS264で更新後の特別電動役物タイマが0(零)であるか否かを判定し、判定後、特別電動役物タイマの値をRAM37cの記憶領域にセットする(ステップS265)。ステップS265において、メインCPU37aは、1回のラウンド遊技で大入賞口装置28を開放させてから規定開放時間が経過したか否かを判定している。この判定結果が否定の場合、メインCPU37aは、大入賞口開放処理を終了するとともに、特別電動役物処理を終了し、タイマ割込み処理のステップMC8からの処理を実行する。一方、ステップS265の判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、ステップS266に移行する。
ステップS262又はステップS265からステップS266に移行したメインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別電動役物タイマにラウンドインターバル時間として2000msを設定する。ステップS266に移行する場合、メインCPU37aは、ステップS262を否定判定する、又はステップS265を肯定判定する。すなわち、1回のラウンド遊技において、メインCPU37aは、規定入賞個数の遊技球が大入賞口装置28に入球する、又は大入賞口装置28が開放してから規定開放時間が経過する場合にステップS266に移行する。続いて、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別電動役物処理フラグに「03H」を設定(セット)する(ステップS267)。続いて、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている大入賞口入賞数に当該入賞数が0(零)個であることを示す「00H」を設定(セット)する(ステップS268)。続いて、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている大入賞口出力フラグに「00H」をセットする(ステップS269)。そして、メインCPU37aは、次周期以降のタイマ割込み処理の出力処理により大入賞口装置28を閉鎖させるように駆動信号を出力して大入賞口ソレノイドSOL2を制御する。そして、メインCPU37aは、大入賞口開放処理を終了するとともに、特別電動役物処理を終了し、タイマ割込み処理のステップMC8からの処理を実行する。
次に、特別電動役物処理のステップS31から移行することで実行される大入賞口閉鎖1処理について図33にしたがって説明する。
大入賞口閉鎖1処理において、メインCPU37aは、特別電動役物タイマの値をRAM37cの処理領域に読み出してセットする(ステップS270)。ステップS270において処理領域にセットされる特別電動役物タイマは、ラウンドインターバル時間の残り時間を示す。特別電動役物タイマには、メインCPU37aによって大入賞口開放処理のステップS266で設定されるラウンドインターバル時間が設定されている。そして、メインCPU37aは、ステップS270でセットした特別電動役物タイマの値を減算して更新する(ステップS271)。
続いて、メインCPU37aは、ステップS271で更新後の特別電動役物タイマが0(零)であるか否かを判定し、判定後、特別電動役物タイマの値をRAM37cの記憶領域にセットする(ステップS272)。ステップS272において、メインCPU37aは、ラウンドインターバル時間が経過したか否かを判定している。ステップS272の判定結果が否定の場合、メインCPU37aは、大入賞口閉鎖1処理を終了するとともに、特別電動役物処理を終了し、タイマ割込み処理のステップMC8からの処理を実行する。
一方、ステップS272の判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、特別電動役物連続作動回数の値をRAM37cの処理領域に読み出しセットする(ステップS273)。そして、メインCPU37aは、ステップS273で処理領域にセットした特別電動役物連続作動回数と、RAM37cに記憶されている特別電動役物連続作動回数最大値とを比較し(ステップS274)、特別電動役物連続作動回数が特別電動役物連続作動回数最大値未満であるか否かを判定する(ステップS275)。ステップS275において、メインCPU37aは、今回のラウンド遊技が規定ラウンド数に定めるラウンド遊技であるか否かを判定している。そして、ステップS275の判定結果が否定の場合(今回のラウンド遊技が規定ラウンド数に定めるラウンド遊技である場合)、メインCPU37aは、ステップS279に移行する。
一方、ステップS275の判定結果が肯定の場合(今回のラウンド遊技が規定ラウンド数に定めるラウンド遊技でない場合)、メインCPU37aは、ステップS273で処理領域にセットした特別電動役物連続作動回数を+01H(1加算)して更新し、更新後、特別電動役物連続作動回数の値をRAM37cの記憶領域にセットする(ステップS276)。ステップS276において、メインCPU37aは、特別電動役物連続作動回数が「01H」である場合には、「02H」に、「02H」である場合には「03H」に更新し、「14H」である場合には「0FH」に更新し、該回数に示すラウンド遊技の次のラウンド遊技を指定するように更新する。
続いて、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別電動役物タイマにラウンドインターバル時間の一部(12ms)を設定(セット)する(ステップS277)。本実施形態では、大入賞口開放処理のステップS266と、大入賞口閉鎖1処理のステップS277において、ラウンドインターバル時間が設定され合計2012ms(2000ms+12ms)が定められている。また、メインCPU37aは、ステップS275を否定判定する場合にステップS279に移行するため、ラウンドインターバル時間の一部(12ms)を特別電動役物タイマに設定しない。続いて、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別電動役物処理フラグに「01H」を設定(セット)する(ステップS278)。そして、メインCPU37aは、大入賞口閉鎖1処理を終了するとともに、特別電動役物処理を終了し、タイマ割込み処理のステップMC8からの処理を実行する。
ステップS275からステップS279に移行したメインCPU37aは、特別図柄確変予備フラグの内容を確認するためRAM37cから特別図柄確変予備フラグを読み出す(ステップS279)。そして、メインCPU37aは、ステップS279で読み出した特別図柄確変予備フラグが「01H」であるか否かを判定する(ステップS280)。ステップS280において、メインCPU37aは、大当り遊技の終了後に確変状態を付与する確変大当りであるか、又は大当り遊技の終了後に通常状態(非確変状態)を付与する非確変大当りであるかを判定している。
そして、ステップS280の判定結果が肯定の場合(確変状態を付与する場合)、メインCPU37aは、確変大当り用のエンディング演出の開始を指示するエンディング高確指定コマンドをRAM37cにセットする(ステップS281)。そして、メインCPU37aは、ステップS283に移行する。一方、ステップS280の判定結果が否定の場合(通常状態を付与する場合)、メインCPU37aは、非確変大当り用のエンディング演出の開始を指示するエンディング通常指定コマンドをRAM37cにセットする(ステップS282)。そして、メインCPU37aは、ステップS283に移行する。エンディング演出には、大当り遊技終了後に確変状態を付与することを報知する確変大当り用のエンディング演出と、大当り遊技終了後に通常状態を付与することを報知する非確変大当り用のエンディング演出とが用意されている。なお、ステップS281又はステップS282において、RAM37cにセットしたエンディン高確指定コマンド、又はエンディング通常指定コマンドは、次周期以降のタイマ割込み処理のコマンド出力処理により統括制御基板38に出力される。
ステップS281又はステップS282からステップS283に移行したメインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別電動役物タイマにエンディング時間である8000msをセットする。ステップS283においてセットされる特別電動役物タイマには、エンディング演出に定めるエンディング時間(8000ms)が設定される。続いて、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別電動役物処理フラグに「04H」を設定(セット)する(ステップS284)。そして、メインCPU37aは、大入賞口閉鎖1処理を終了するとともに、特別電動役物処理を終了し、タイマ割込み処理のステップMC8からの処理を実行する。
次に、特別電動役物処理のステップS31から移行することで実行される大当り終了処理について図34及び図35にしたがって説明する。
大当り終了処理において、メインCPU37aは、特別電動役物タイマの値をRAM37cの処理領域に読み出しセットする(ステップS290)。ステップS290において処理領域にセットされる特別電動役物タイマは、エンディング時間の残り時間を示す。特別電動役物タイマには、メインCPU37aによって大入賞口閉鎖1処理のステップS283で設定されるエンディング時間(8000ms)が設定されている。そして、メインCPU37aは、ステップS290で処理領域にセットした特別電動役物タイマの値を減算して更新する(ステップS291)。
続いて、メインCPU37aは、ステップS291で更新後の特別電動役物タイマが0(零)であるか否かを判定し、判定後、特別電動役物タイマの値をRAM37cの記憶領域にセットする(ステップ292)。ステップS292において、メインCPU37aは、エンディング時間が経過したか否かを判定している。ステップS292の判定結果が否定の場合、メインCPU37aは、大当り終了処理を終了するとともに、特別電動役物処理を終了し、タイマ割込み処理のステップMC8からの処理を実行する。
一方、ステップS292の判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、特別図柄確変予備フラグの内容を確認するためRAM37cから特別図柄確変予備フラグを読み出す(ステップS293)。そして、メインCPU37aは、ステップS293で読み出した特別図柄確変予備フラグが「01H」であるか否かを判定する(ステップS294)。この判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、確変状態の開始を示す特別図柄高確率指定コマンドをRAM37cにセットする(ステップS295a)。そして、メインCPU37aは、ステップS296に移行する。一方、ステップS294の判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、通常状態(低確率状態)の開始を示す特別図柄低確率指定コマンドをRAM37cにセットする(ステップS295b)。そして、メインCPU37aは、ステップS296に移行する。なお、ステップS295a又はステップS295bでRAM37cにセットした特別図柄高確率指定コマンド又は特別図柄低確率指定コマンドは、次周期以降のタイマ割込み処理のコマンド出力処理により統括制御基板38に出力される。
続いて、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている変動時間短縮予備フラグの値を変動時間短縮フラグにセットする(ステップS296)。続いて、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている普図確変予備フラグの値を普通図柄確率変動フラグにセットする(ステップS297)。続いて、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別図柄確変予備フラグの値を特別図柄確率変動フラグにセットする(ステップS298)。続いて、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている変動時間短縮回数予備の値を変動時間短縮中回数にセットする(ステップS299)。続いて、メインCPU37aは、特別図柄確変予備フラグの内容を確認するためRAM37cから特別図柄確変予備フラグを読み出す(ステップS300)。そして、メインCPU37aは、ステップS300で読み出した特別図柄確変予備フラグが「01H」であるか否かを判定する(ステップS301)。この判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、図35に示すステップS302に移行し、確変状態での図柄変動ゲームを開始させる処理に係る、ステップS302〜ステップS312の処理を実行する。一方、ステップS301の判定結果が否定の場合、メインCPU37aは、図35に示すステップS313に移行し、通常状態(通常状態であって入球率向上状態)での図柄変動ゲームを開始させる処理に係る、ステップS313〜ステップS323の処理を実行する。
図35に示すように、ステップS301からステップS302に移行したメインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別図柄確変予備フラグに「00H」を設定(セット)する。続いて、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別電動役物連続作動回数に「00H」を設定(セット)する(ステップS303)また、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別電動役物連続作動回数最大値に「00H」を設定(セット)する(ステップS304)。また、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別電動役物処理フラグに「00H」を設定(セット)する(ステップS305)。また、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されているシステムフラグ1に「00H」を設定(セット)する(ステップS306)。また、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別図柄高確率中変動回数に10000回を設定(セット)する(ステップS307)。また、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別電動役物予備タイマに「00H」を設定(セット)する(ステップS308)。また、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている普図確変予備フラグに「00H」を設定(セット)する(ステップS309)。また、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別図柄1種別フラグに「00H」を設定(セット)する(ステップS310)。また、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別図柄2種別フラグに「00H」を設定(セット)する(ステップS311)また、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別図柄大当り種別フラグに「00H」を設定(セット)する(ステップS312)。そして、メインCPU37aは、大当り終了処理を終了するとともに、特別電動役物処理を終了し、タイマ割込み処理のステップMC8からの処理を実行する。
図35に示すように、ステップS301からステップS313に移行したメインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別電動役物連続作動回数に「00H」を設定(セット)する。続いて、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別電動役物連続作動回数最大値に「00H」を設定(セット)する(ステップS314)。また、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別電動役物処理フラグに「00H」を設定(セット)する(ステップS315)。また、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されているシステムフラグ1に「00H」を設定(セット)する(ステップS316)。また、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別電動役物予備タイマに「00H」を設定(セット)する(ステップS317)。また、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている変動時間短縮予備フラグに「00H」を設定(セット)する(ステップS318)。また、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている普図確変予備フラグに「00H」を設定(セット)する(ステップS319)。また、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている変動時間短縮回数予備に「00H」を設定(セット)する(ステップS320)。また、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別図柄1種別フラグに「00H」を設定(セット)する(ステップS321)。また、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別図柄2種別フラグに「00H」を設定(セット)する(ステップS322)。また、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別図柄大当り種別フラグに「00H」を設定(セット)する(ステップS323)。そして、メインCPU37aは、大当り終了処理を終了するとともに、特別電動役物処理を終了し、タイマ割込み処理のステップMC8からの処理を実行する。
本実施形態のメインCPU37aは、各大当り抽選の当選時、各特別図柄を決定することで特定大当り及び非特定大当りを決定する抽選手段として機能するとともに、該決定に基づき入球率向上状態を付与する特典付与手段として機能する。また、メインCPU37aは、作動ゲート33への遊技球の通過を経過に、開閉羽根26bを開放させるか否かの当り抽選を行う当り抽選手段として機能し、該当り抽選に当選する場合に開閉羽根26bの開閉動作を制御する開放制御手段として機能する。また、メインCPU37aは、各大当り判定で大当りの決定時、各特別図柄を決定することで、1回のラウンド遊技を第1の開放パターンで行わせる第1大当り遊技を付与するか、第2の開放パターンで行わせる第2大当り遊技を付与するかを選択(決定)する開放パターン選択手段として機能し、その決定に基づき大入賞口装置28を制御する大入賞装置制御手段として機能する。
次に、統括制御基板38(統括CPU38a)が統括制御プログラムにしたがい実行する制御内容について説明する。
まず、統括CPU38aが実行する図柄変動ゲームに係る処理について説明する。
統括CPU38aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、該コマンドを各制御基板39,40に出力する。また、統括CPU38aは、特別図柄1図柄停止指定コマンドを入力すると、当該コマンドを各制御基板39,40に出力する。また、統括CPU38aは、特別図柄2図柄停止指定コマンドを入力すると、当該コマンドを各制御基板39,40に出力する。また、統括CPU38aは、特別図柄高確率指定コマンドを入力すると、確変状態が付与されたことを示す情報(フラグなど)をRAM38cに設定するとともに、該コマンドを各制御基板39,40に出力する。また、統括CPU38aは、特別図柄確率変動終了指定コマンドを入力するまでの間、RAM38cに前記情報を継続的に設定し、確変状態であることを把握している。そして、統括CPU38aは、特別図柄確率変動終了指定コマンドを入力すると、通常状態が付与されたこと(確変状態が終了されたこと)を示す情報(フラグなど)をRAM38cに設定する。また、統括CPU38aは、特別図柄低確率指定コマンドを入力すると、通常状態が付与されたことを示す情報(フラグなど)をRAM38cに設定するとともに、該コマンドを各制御基板39,40に出力する。また、統括CPU38aは、特別図柄高確率指定コマンドを入力しない場合には、RAM38cに通常状態が付与されている示す情報(フラグなど)を設定している。
また、統括CPU38aは、各特別図柄を指定する図柄番号指定コマンドを入力すると、当該コマンドに指定される特図の種類を判定する。そして、統括CPU38aは、その判定した特図の情報をRAM38cに記憶(設定)する。また、統括CPU38aは、特図に応じた飾図を決定し、その決定した飾図を示す第1演出表示図柄指定コマンド又は第2演出表示図柄指定コマンドを演出表示制御基板39(サブCPU39a)に出力する。第1演出表示図柄指定コマンドには、第1演出表示装置21で確定停止表示される図柄組み合わせが定められ、第2演出表示図柄指定コマンドには、第2演出表示装置22で確定停止表示される図柄組み合わせが定められている。
具体的には、統括CPU38aは、第1特別図柄を指定する図柄番号指定コマンドに指定される特図が[1]、[3]、[5]、[7]、[9]の場合、飾図による図柄組み合わせとして大当りを認識することができる飾図による大当りの図柄組み合わせを決定する。また、統括CPU38aは、第2特別図柄を指定する図柄番号指定コマンドに指定される特図が[1.]、[3.]、[5.]、[7.]の場合、飾図による図柄組み合わせとして大当りを認識することができる飾図による大当りの図柄組み合わせを決定する。すなわち、統括CPU38aは、飾図の図柄組み合わせとして、第1大当り遊技が付与されるとともに確変大当りであることを認識することができる「1」、「3」、「5」、「7」、「9」の中から同一の数字3つの飾図による大当りの図柄組み合わせを抽選により決定する。また、統括CPU38aは、第2特別図柄を指定する図柄番号指定コマンドに指定される特図が[0.]、[2.]、[6.]、[8.]の場合、飾図による図柄組み合わせとして大当りを認識することができる飾図の図柄組み合わせを決定する。すなわち、統括CPU38aは、飾図の図柄組み合わせとして、第1大当り遊技が付与されるとともに非確変大当りであることを認識することができる「0」、「2」、「4」、「6」、「8」の中から同一の数字3つの飾図による大当りの図柄組み合わせを抽選により決定する。
また、統括CPU38aは、第1特別図柄を指定する図柄番号指定コマンドに指定される特図が[0]、[2]、[4]、[6]、[8]の場合、飾図による図柄組み合わせとして大当りを認識できない、且つ、大当りの図柄組み合わせとは異なる図柄組み合わせを決定する。また、統括CPU38aは、第2特別図柄を指定する図柄番号指定コマンドに指定される特図が[4.]、[9.]の場合、飾図による図柄組み合わせとして大当りを認識できない、且つ、大当りの図柄組み合わせとは異なる図柄組み合わせを決定する。すなわち、統括CPU38aは、第2大当り遊技が付与されることは、飾図の図柄組み合わせからは遊技者に認識し得ないようにしている。また、第2大当り遊技が付与される場合、当該大当り遊技の終了後に確変状態が付与されることは、飾図の図柄組み合わせからは遊技者に認識し得ないようにしている。そして、統括CPU38aは、[0]、[2]、[4]、[6]、[8]と、[4.]、[9.]の特図に対する飾図による図柄組み合わせとして、複数種類の図柄組み合わせの中から1つの図柄組み合わせを決定する。本実施形態において、[0]、[2]、[4]、[6]、[8]と、[4.]、[9.]の特図に対する飾図による図柄組み合わせは、3つの数字を数字の順に配列した[123]、[234]、[345]などのはずれの図柄組み合わせと同じ図柄組み合わせである。
また、統括CPU38aは、各特別図柄を指定する図柄番号指定コマンドに指定される特図が[−]の場合には、変動パターン指定コマンドに指定される変動パターンの種類を特定する。そして、統括CPU38aは、変動パターン指定コマンドに指定される変動パターンがはずれリーチ演出用の変動パターンである場合には飾図の図柄組み合わせとして飾図によるリーチを形成するはずれの図柄組み合わせを決定し、はずれ演出用の変動パターンである場合には飾図の図柄組み合わせとして飾図によるリーチを形成しないはずれの図柄組み合わせを決定する。
本実施形態のパチンコ機10では、第2大当り遊技が決定されていても、飾図による図柄組み合わせとしては、遊技者側から見た場合においてはずれを認識し得る図柄組み合わせが決定される。その結果、遊技者には、第2大当り遊技が付与される場合には、第1演出表示装置21の表示結果からは認識させ難くなっている。さらに、第2大当り遊技は、第2の開放パターンに基づき大入賞口装置28が開放されるため、大入賞口装置28の動作態様からも遊技者に第2大当り遊技が付与されていることを認識させ難くなっている。したがって、第2大当り遊技に基づく大当り遊技の終了後、突然に確変状態が開始されるため、確変状態に突入したことに対して遊技者にお得感を抱かせることができる。
なお、本実施形態では、第1の大当り判定で大当りに当選し、第2大当り遊技が付与される場合には、確変大当りであるか否かに拘らず入球率向上状態が付与されるようになっている。このため、遊技者には、大当りが生起され第2大当り遊技終了後に入球率向上状態が付与される場合であっても、該大当りが確変大当りであったか又は非確変大当りであったかは認識し得ないようになっている。
次に、統括CPU38aが実行する大当り遊技に係る処理について説明する。
統括CPU38aは、オープニング指定コマンドを入力すると、該コマンドを各制御基板39,40に出力する。そして、本実施形態において統括CPU38aは、RAM38cに記憶されている特図の種類を特定し、特図の種類が第1大当り遊技を実行する特図である場合には、オープニング演出として大当り遊技が開始されることを認識可能な演出内容を決定する。また、統括CPU38aは、特図の種類が第2大当り遊技を実行する特図である場合には、オープニング演出として大当り遊技が開始されることを認識し得ない(し難い)演出内容を決定する。また、統括CPU38aは、特図の種類が第1特別図柄を示すものである場合には第1演出表示装置21でのオープニング演出の開始を指示するとともに、第2特別図柄を示すものである場合には第2演出表示装置22でのオープニング演出の開始を指示する。
なお、大当り遊技が開始されることを認識可能とは、第1及び第2演出表示装置21,22に「大当り」などを画像表示させることで大当りが付与されることを遊技者に認識させることである。また、大当り遊技が開始されることを認識し得ないとは、第1演出表示装置21に「大当り」など画像表示させないで大当りが付与されることを遊技者に認識させないことである。統括CPU38aが出力するオープニング指定コマンドには、オープニング演出の演出内容を指定する情報も含まれている。
続いて、統括CPU38aは、ラウンド指定コマンド又は最終ラウンド指定コマンドを入力すると、入力した各コマンドを各制御基板39,40に出力する。そして、本実施形態において統括CPU38aは、RAM38cの特図の種類を特定し、特図の種類が第1大当り遊技を実行する特図である場合には、各ラウンド演出として大当り遊技を付与していること認識可能な演出内容を決定する。また、統括CPU38aは、特図の種類が第2大当り遊技を実行する特図である場合には、ラウンド演出として大当り遊技を付与していることを認識し得ない又はし難い演出内容を決定する。統括CPU38aが出力するラウンド指定コマンドには、開始させるラウンド遊技が何れ(何回目)のラウンド遊技であるかを指定する情報が含まれている。また、統括CPU38aは、特図の種類が第1特別図柄を示すものである場合には第1演出表示装置21でのラウンド演出の開始を指示するとともに、第2特別図柄を示すものである場合には第2演出表示装置22でのラウンド演出の開始を指示する。
なお、大当り遊技を付与していることを認識可能とは、第1及び第2演出表示装置21,22に「1ラウンド」、「2ラウンド」などのようにラウンド数を画像表示させることで大当りが付与されることを遊技者に認識させることである。また、大当り遊技を付与していることを認識し得ないとは、第1演出表示装置21にラウンド数などを画像表示させないで大当りが付与されることを遊技者に認識させないことである。
また、統括CPU38aは、メインCPU37aからエンディング高確指定コマンド又はエンディング通常指定コマンドを入力すると、入力した各コマンドを各制御基板39,40に出力する。また、統括CPU38aは、特図の種類が第1特別図柄を示すものである場合には第1演出表示装置21でのエンディング演出の開始を指示するとともに、第2特別図柄を示すものである場合には第2演出表示装置22でのエンディング演出の開始を指示する。
次に、演出表示制御基板39(サブCPU39a)が演出制御プログラムにしたがい実行する制御内容について説明する。
サブCPU39aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、その変動パターンに対応する演出内容で図柄変動ゲームが行われるように演出表示装置20(第1及び第2演出表示装置21,22)の表示内容を制御する。そして、サブCPU39aは、図柄変動ゲームの開始時、変動パターン指定コマンドに指定される変動パターンに対応する変動時間を変動タイマにセットする。続いて、サブCPU39aは、図柄変動ゲームの開始が指示されている場合、指示されている図柄変動ゲームに対応する各変動ゲームを各演出表示装置21,22で実行させる。そして、サブCPU39aは、特別図柄1図柄停止指定コマンドを入力すると、第1演出表示図柄指定コマンドに指定される飾図を、第1演出表示装置21に確定停止表示させる。また、サブCPU39aは、特別図柄2図柄停止指定コマンドを入力すると、第2演出表示図柄指定コマンドに指定される飾図を、第2演出表示装置22に確定停止表示させる。なお、サブCPU39aは、第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲームの一方の図柄変動ゲーム中に、他方の図柄変動ゲームで大当りが生起される場合には、実行中の図柄変動ゲームに対応する第1,第2演出表示装置21,22の表示態様を一旦、停止表示させるように制御する。そして、サブCPU39aは、生起されている大当り遊技の終了後、前記他方の図柄変動ゲームを再開させる。サブCPU39aは、前記他方の図柄変動ゲームの再開後、特別図柄1,特別図柄2図柄停止指定コマンドの入力時、第1,第2演出表示図柄指定コマンドに指定される飾図を対応する第1,第2演出表示装置21,22に確定停止表示させ、各変動ゲームを終了させる。
そして、サブCPU39aは、オープニング指定コマンドを入力すると、入力したコマンドに指定される内容のオープニング演出を行わせるように各演出表示装置21,22を制御する。そして、サブCPU39aは、オープニング演出コマンドに指示されている各演出表示装置21,22でオープニング演出を実行させる。また、サブCPU39aは、各ラウンド指定コマンド(ラウンド指定コマンド及び最終ラウンド指定コマンド)を入力すると、入力したコマンドに指定される内容のラウンド演出を行わせるように各演出表示装置21,22を制御する。そして、サブCPU39aは、各ラウンド指定コマンドに指示されている各演出表示装置21,22で各ラウンド演出を実行させる。また、サブCPU39aは、各エンディング指定コマンド(エンディング高確指定コマンド及びエンディング通常指定コマンド)を入力すると、入力したコマンドに指定される内容のエンディング演出を行わせるように各演出表示装置21,22を制御する。そして、サブCPU39aは、各エンディング指定コマンドに指示されている各演出表示装置21,22でエンディング演出を実行させる。そして、サブCPU39aは、エンディング演出を開始させると、次の図柄変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを入力するまでの間、エンディング演出を継続的に実行させる。
また、サブCPU39aは、特別図柄高確率指定コマンドを入力すると、確変状態中の表示態様で各演出表示装置21,22を制御する。そして、サブCPU39aは、確変状態中の表示態様として、通常状態での背景から当該背景の色を変化させる(例えば、通常状態中の背景の青から確変状態中の背景の赤に変化させる)などするとともに、「確変中」という画像表示を各演出表示装置21,22に表示させる。また、サブCPU39aは、特別図柄確率変動終了指定コマンドを入力すると、確変状態中の表示態様から通常状態中の表示態様に移行させ、通常状態中の表示態様で各演出表示装置21,22を制御する。そして、サブCPU39aは、通常状態中の表示態様として、確変状態での背景から当該背景の色を変化させるなどし、「確変中」という画像表示を各演出表示装置21,22に表示させないようにする。すなわち、サブCPU39aは、特別図柄確変変動終了指定コマンドの入力を契機に、通常状態中(非確変状態中)の表示態様で各演出表示装置21,22を制御する。なお、本実施形態において、ランプ・音声制御基板40も統括CPU38aから各コマンドを入力すると、該コマンドと変動タイマに基づき各コマンドに指定される内容の演出を実行させるようにランプ・LED16及びスピーカ17を制御する。
したがって、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)遊技者は、大入賞口装置28の開放時間として長い時間(本実施形態では25000ms)が定められている第1の開放パターンに従う第1大当り遊技が付与されることを願っている。すなわち、遊技者は、第1の開放パターンに従う第1大当り遊技が付与されることで、第2の開放パターンに比較して多くの賞球を獲得する可能性を高めることができる。また、遊技者は、遊技状態として大当りに当選し易い確変状態が付与されることをも願っている。そして、第1始動入賞装置25を狙って遊技を行う場合には、非特定大当りに当選すると第2の開放パターンに基づく第2大当り遊技が行われる可能性がある一方で、第2始動入賞装置26を狙って遊技を行う場合には、非特定大当りに当選すると第1の開放パターンに基づく第1大当り遊技が行われる可能性がある。すなわち、確変状態においては、第2始動入賞装置26を狙って遊技を行わせることで、第2の開放パターンによる第2大当り遊技が付与されることを契機として確変状態から通常状態に移行する可能性がなくなる。このため、確変状態が終了する場合には、大当りに当選する毎に賞球を多く獲得する可能性が高まる賞球を獲得し易い第1大当り遊技を付与した上で終了されることとなる。したがって、賞球を獲得し易い有利な大当り遊技と、賞球を獲得し難い不利な大当り遊技とを用いるゲーム性を活かしつつ、確変状態中において当該確変状態を前記不利な大当り遊技が行われることを契機にして終了されない構成にすることで該確変状態中の遊技の興趣を向上させることができる。
(2)第1始動入賞装置25を狙って遊技を行う場合、特定大当りに当選する場合にも第2大当り遊技が行われる可能性があり、第2大当り遊技が付与される場合であっても、当該大当り遊技に対して遊技者にはお得感を抱かせることができる。そして、大当りが付与される場合には、特定大当りであるか非特定大当りであるかは、図柄変動ゲームの表示結果からは認識し得ないようになっている。さらに、特定大当り及び非特定大当りの大当り遊技終了後には、ともに入球率向上状態が付与され、大当り抽選で大当りに当選する確率が高確率であるか低確率であるかのみが異なるようになっている。このため、第2大当り遊技が付与された後、当該大当り遊技終了後の遊技状態は、見た目上に遊技者に認識し得ないようになっている。したがって、通常状態時には、第2大当り遊技終了後には、高確率状態であるか否かの秘匿状態となり得るとともに、該秘匿状態とすることで第2大当り遊技終了後の遊技の興趣を向上させることができる。
(3)各始動入賞装置25,26への遊技球の入球に基づく図柄変動ゲームにおいて、同時に大当り遊技が行われることがないようにした。このため、同時に大当り遊技が行われることを図柄変動ゲーム毎に監視する必要がなくなる。すなわち、複数の始動入賞装置25,26及び複数の演出表示装置21,22を備える遊技機において、各表示装置で同時に大当り遊技が行われる可能性がある遊技機に比較して、遊技に関わる制御負担を軽減することができる。
(4)第1大当り判定及び第2大当り判定の一方で大当りが決定されている場合、その大当りを決定している判定に基づく図柄変動ゲーム中において他方の大当り判定は、判定されることなく大当り判定ではずれを決定するのと同等の結果を導出するようにした。このため、専用の判定値などを備える必要がなく、制御負担を軽減することができる。
(5)また、大当りとなる図柄変動ゲーム中にははずれとなる図柄変動ゲームのみ実行される可能性がある。このため、大当り遊技中に大当りの導出結果が創出されたりする状態をも回避することができる。
(6)壁部としての壁釘27bを設けることで、確変状態中に第2始動入賞装置26に向って遊技球を発射させて遊技を行っているにも拘らず、第1始動入賞装置25に遊技球が入球することで第1始動入賞装置25への入球に基づく図柄変動ゲーム(第1の変動ゲーム)が行われることを防止することができる。したがって、確変状態中にあるにも拘らず、第2の開放パターンに従う第2大当り遊技が遊技者に付与されてしまうことを防止することができる。
(7)第2の開放パターンに従う第2大当り遊技では、1回のラウンド遊技において大入賞口装置28が連続的に発射される1球の発射間隔より短い時間だけ開放する。このため、第2の開放パターンに従う第2大当り遊技の1回のラウンド遊技において遊技者には、略賞球を獲得させないようになっている。このため、第2の開放パターンが選択される確変大当りは、遊技者に賞球を獲得させる大当りではなく確変状態を獲得させるための大当りと位置付けることができる。したがって、確変状態以外の状態には確変状態への期待を抱かせるゲーム性を与え、確変状態には確変状態への期待だけでなく賞球の獲得(遊技者の保有する遊技球を増加させる)への期待を抱かせるゲーム性を与えることができる。すなわち、複数種類の大当り遊技を備えることで、遊技状態毎に異なるゲーム性を持たせることができる。
(8)第1大当り遊技では、第2大当り遊技に比較してより多くの賞球を遊技者に獲得させることができるようにした。このため、第2大当り遊技による特定大当りは、遊技者に賞球を獲得させる大当りではなく確変状態を獲得させるための大当りと位置付けることができる。したがって、第1始動入賞装置25で遊技を行う場合(通常状態であって入球率向上状態でない)には確変状態への期待を抱かせるゲーム性を与え、第2始動入賞装置26で遊技を行う場合(確変状態)には確変状態への期待だけでなく賞球の獲得(遊技者の保有する遊技球を増加させる)への期待を抱かせるゲーム性を与えることができる。すなわち、複数種類の大当り遊技を備えることで、遊技状態毎に異なるゲーム性を持たせることができる。
(9)第1,第2始動入賞装置25,26における第1の開放パターン及び第2の開放パターンが選択される(第1大当り遊技及び第2大当り遊技が付与される)割合を同じとすることで、第1,第2始動入賞装置25,26間での大当り遊技による格差を減少させることができる。このため、いずれかの始動口装置で遊技を行うと絶対的に有利(トータル的に賞球を多く獲得できる)というゲーム性を持たせるのではなく、いずれの始動口装置ともに夫々に特性を持たせ、遊技状態毎に各始動口装置を使い分けることで遊技全体を通して遊技者に有利な遊技を行わせることができるゲーム性を提供することができる。
(10)第2大当り遊技中には、オープニング演出で大当りが付与されていることを認識し難い演出を行うとともに、ラウンド演出においても大当りが付与されていることを認識し難い演出を行うようにした。そして、エンディング演出において、確変状態が付与されることを遊技者に認識させるようにした。このため、第2大当り遊技の開始時、遊技者には大当りが付与されていること自体に気付かせ難くし、エンディング演出や開閉羽根26bの開放態様の相違から確変状態が付与されたことを認識させることができる。したがって、第2大当り遊技の実行時、第2大当り遊技が付与されていることに対して、遊技者による認識を遅らせることで突然確変状態に突入したという感覚を顕著にすることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・本実施形態は、大当りフラグ1、大当りフラグ2に「01H」が設定されている場合においても第1大当り判定及び第2大当り判定を実行するようにしても良い。この場合、メインCPU37aには、大当り判定値として乱数の値が定められていない大当り判定値を用いて第1大当り判定及び第2大当り判定をするようにする。また、メインCPU37aは、ステップS44及びステップS64の処理を実行しないで、ステップS46及びステップS66において、肯定判定する場合に大当りフラグ1又は大当りフラグ2を確認するようにしても良い。そして、メインCPU37aは、ステップS46において大当りフラグ2が「01H」である場合には、強制的にはずれと第1大当り判定を判定する。また、メインCPU37aは、ステップS66において大当りフラグ1が「01H」である場合には、強制的にはずれと第2大当り判定を判定する。
・本実施形態において、第2大当り遊技のラウンド遊技1回の大入賞口装置28の開放時間は、連続して発射される遊技球1球の発射間隔(本実施形態では0.6秒)より短い時間であれば0.2秒や0.3秒に変更しても良い。また、前記遊技球1球の発射間隔より長い時間であっても、第1大当り遊技に比較して獲得する賞球の数に差を生じさせることができれば良い。例えば、第2大当り遊技の大入賞口装置28の開放時間を0.6秒として、1球や2球の遊技球が大入賞口装置28に入球可能に構成しても良い。
・本実施形態は、図36(a)に示すように、第1大当り判定で大当りが決定される場合には、特定大当りを決定する場合には必ず第1大当り遊技を付与し、非特定大当りを決定する場合には必ず第2大当り遊技を付与するようにしても良い。この場合、図36(b)に示すように、第2大当り判定で大当りが決定される場合には、特定大当りを決定する場合には第1大当り遊技又は第2大当り遊技が付与され、非特定大当りを決定する場合には必ず第1大当り遊技が付与されるようにする。第1,第2大当り判定で大当りの決定時、決定され得る内容は、第1大当り判定で非特定大当りを決定する場合に第2大当り遊技が付与され得ない構成であって、第1,第2大当り判定での特定大当りを決定する割合と、第1大当り遊技と第2大当り遊技を決定する割合とが同じであれば良い。
・本実施形態は、第1大当り遊技と、第2大当り遊技とで規定ラウンド数は同じであっても良い。この場合、第2大当り遊技では当該大当り遊技を通じて第1大当り遊技に比較して遊技者に獲得させ得る賞球の数が十分に少ない(賞球を略獲得できない)構成とすることが好ましい。
・本実施形態において、特別電動役物設定2テーブル1では、特別電動役物予備タイマに25000msを定めても良い。こうすることで、入球率向上状態中に第2始動入賞装置26を狙って遊技を行うことは、遊技者にとって有利となるゲーム性をより顕著にすることができる。
・本実施形態は、第1大当り判定で非特定大当りを決定する場合のみに入球率向上状態を付与し、第2大当り判定で非特定大当りを決定する場合には、入球率向上状態を付与しないようにしても良い。すなわち、第1特別図柄[0]、[2]、[6]、[8]では、大当り遊技終了後に入球率向上状態を付与し、第2特別図柄[0.]、[2.]、[6.]、[8.]では、大当り遊技終了後に入球率向上状態を付与しないようにする。この場合、図24に示す特別図柄2用の変動時間短縮予備フラグテーブル及び特別図柄2用の変動時間短縮回数予備テーブルを設ける必要がなくなる。また、特別図柄2種別フラグが「01H」の場合には、普図確変予備フラグ「00H」を設定するようにする。
・本実施形態は、特別電動役物設定2テーブルとして、特別電動役物連続作動回数最大値が15回で、特別電動役物予備タイマフラグが20000msと定められる特別電動役物設定2テーブル2を設けても良い。すなわち、大当り遊技中のラウンド遊技1回の大入賞口装置28の開放時間が20000msである第3大当り遊技を新たに設ける。この場合、第2特別図柄[1.]、[3.]、[5.]、[7.]に基づく大当りの一部で第3大当り遊技が付与されるようにしても良いし、第2特別図柄[0.]、[2.]、[6.]、[8.]に基づく大当りの一部で第3大当り遊技が付与されるようにしても良い。このような構成において、第3大当り遊技においても、ラウンド遊技1回の大入賞口装置28の開放時間は、大入賞口装置28が開放されてから規定入賞個数である10個の遊技球を発射するまでに要する時間は、6.0秒に対して十分長い20秒に定められている。このため、遊技者は、第3大当り遊技において、第2大当り遊技に比べて多くの賞球を獲得することができる。こうすることで、大当り遊技にバリエーションを持たせることもできる。また、特別電動役物設定1テーブルの種類を複数種類に増加させても良い。
・本実施形態において、障害釘27aは、設けなくても良い。また、その場合、開閉羽根26bは、閉状態において完全に第2始動入賞口26aを閉鎖するような構成としても良い。また、障害釘27aの代わりに壁状の板などを配設しても良い。
・本実施形態において、壁釘27bの代わりに遊技盤13上に突出部を壁上に形成したり、壁状の板などを配設するようにしても良い。
・本実施形態において、第1始動入賞装置25及び第2始動入賞装置26の配設位置は、変更しても良い。例えば、第1始動入賞装置25を演出表示装置20の左方に設けても良い。また、配設位置を変更する場合において、各始動入賞装置25,26に遊技球を発射させる場合、いずれか一方の始動入賞装置に向った遊技球は、もう一方の始動入賞装置に入球しない構成であれば良い。
・本実施形態は、第1始動入賞装置25に開閉動作可能な開閉羽根を設けても良い。この場合、第1始動入賞装置25の開閉羽根を開動作させるか否かの抽選結果を導出するための普図ゲーム(開閉羽根26bを開動作させるか否かの抽選結果を導出するものとは別である)を行うようにする。
・本実施形態において、第2始動入賞装置26の第2始動口スイッチSE2は、入球率向上状態でのみ遊技球を検知、入球率向上状態以外では遊技球を検知しないようにしても良い。また、第2始動口スイッチSE2は、遊技球を検知してもその検知を無効(遊技球を検知しなかったことと同等)にするようにしても良い。
・本実施形態において、図柄変動ゲームは、第1の変動ゲームと第2の変動ゲームを同時に行わないようにしても良い。この場合、第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲームの共に始動保留が存在する場合には、各変動ゲームを交互に行い、一方の変動ゲームの始動保留のみ存在する場合には、始動保留の存在する変動ゲームを実行するような構成としても良い。
・本実施形態は、第1始動入賞装置25に入球する場合と、第2始動入賞装置26に入球する場合とで、大当りの当選確率や、大当りに当選する場合の確変割合を異なるようにしても良い。
・本実施形態において演出表示装置20には、ワープ入球口20a、ワープ出球口20b、ワープ通路20cは、形成しなくても良い。
・本実施形態は、通常状態時に第2始動入賞装置26に遊技球が入球した場合、第2大当り判定ではずれを決定するのと同等の結果を導出したり、第2大当り判定自体を行わないようにしても良い。また、確変状態時に第1始動入賞装置25に遊技球が入球した場合、第1大当り判定ではずれを決定するのと同等の結果を導出したり、第1大当り判定自体を行わないようにしても良い。
・本実施形態は、第1大当り判定用乱数と、第2大当り判定用乱数の各種乱数を共通の乱数から取得するようにしても良い。この場合、本実施形態のように各大当り判定の当選確率が同一の場合には、各大当り判定時に用いられる大当り判定値を共通化しても良い。
・本実施形態のROM37bには、各種テーブルが記憶されているが、テーブルとして記憶せず制御プログラムの中に各種テーブルの内容を定め、当該制御プログラムに基づき各種フラグや、変動パターンなどを決定するようにしても良い。この場合であっても、制御プログラムに定められる内容をテーブル化して表した場合には、本実施形態のように表すことができる。
・本実施形態では、変動時間短縮機能を設けなくても良い。この場合、特定大当りでは、確変状態として高確率状態とともに入球率向上状態が付与され、非特定大当りでは、通常状態として低確率状態が付与され入球率向上状態が付与されないようになる。すなわち、確変状態時と、通常状態時のゲーム性をより明確にすることができる。
10…パチンコ機、13…遊技盤、13a…遊技領域、20…演出表示装置、21…第1演出表示装置、22…第2演出表示装置、23…第1特別図柄表示装置、24…第2特別図柄表示装置、25…第1始動入賞装置、25a…第1始動入賞口、26…第2始動入賞装置、26a…第2始動入賞口、26b…開閉羽根、27a…障害釘、27b…壁釘、28…大入賞口装置、32…普通図柄表示装置、33…作動ゲート、37…主制御基板、37a…メインCPU、37b…ROM、37c…RAM、38…統括制御基板、38a…統括CPU、38b…ROM、38c…RAM、39…演出表示制御基板、39a…サブCPU、39b…ROM、39c…RAM。