JP2009254441A - 回胴式遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技初心者から遊技上級者まで幅広い遊技者層において十分に満足することができる回胴式遊技機を提供する。
【解決手段】特殊役、ベル役、パンク役の成立を許容するAT役1〜9に当選した場合、これら入賞役のうちのいずれかを成立させるために、蹴飛ばし制御を行うことなく、所定の優先順位に従い有効入賞ライン5上に最大限引き込み制御し、先に停止した回胴の停止図柄態様に応じて後に停止する回胴の停止図柄を停止制御可能に構成し、通常遊技中にベル役に入賞したときはRT2遊技に移行制御し、RT2遊技中にパンク役に入賞したときはRT2遊技を終了するようにしている。そして所定の報知条件の下、どのAT役に当選した旨かを示唆するアシスト報知がなされ、このアシスト報知に従い遊技者が各回胴を停止させることによりパンク役の入賞の回避を容易になし得るものとしている。
【選択図】図3

Description

本発明は、回胴式遊技機に係り、詳細には、AT(アシストタイム)遊技機能を備えた回胴式遊技機に関する。
従来から回胴式遊技機としては、複数種類の図柄が表示された図柄配列帯を有する回胴が複数並設され、各回胴の停止時の前記図柄の組み合せによって遊技結果を表示する回胴装置を備え、その図柄の組み合わせに応じた遊技価値を遊技者に付与するものが一般的である。
この種の回胴式遊技機は、遊技者による回胴の回転開始操作を契機として、1または複数の入賞役若しくはハズレを電子計算機によるくじ(以下、「内部抽選」と称する)により決定し、各回胴が停止した際、この内部抽選により当選した入賞役が所定の有効入賞ライン上に停止したときに入賞が確定する。また、回胴を停止させる際には、通常、当選した入賞役を前記所定の有効入賞ライン上に極力一致させるように停止制御する。具体的には、前記内部抽選による抽選結果と遊技者による回胴の停止操作のタイミングとに基づき、当選した入賞役を所定の引き込みコマ数範囲内で有効入賞ライン上に引き込むように回胴の停止制御が行われる(いわゆる、引き込み制御:例えば、下記特許文献1参照)。
近年、このような引き込み制御の特性を利用し、遊技性を高めた回胴式遊技機が提案されている(例えば、下記特許文献2参照)。この特許文献2に記載された回胴式遊技機では、回胴を停止させる際に特定の図柄をタイミング良く狙うことにより、闇雲に回胴を停止させるよりも、当選した入賞役を有効入賞ライン上で揃い易くし、いわゆる「目押し」の技術介入度を高めて遊技性を向上させている。さらに、この特許文献2に記載された回胴式遊技機では、所定の条件を満たした場合、狙うべき特定の図柄を、液晶表示装置による画像やスピーカからの効果音等を用いて遊技者にその旨を報知し(いわゆる、アシスト報知機能)、通常の遊技状態よりも、当選した入賞役を容易に有効入賞ライン上に停止させることができるように構成されている。
また、上記特許文献2の回胴式遊技機のように単に特定の図柄を狙うだけではなく、回胴をどのような停止操作順で停止させるかにより、当選した入賞役を有効入賞ライン上に停止させるか否かを決定する回胴式遊技機も提案されている(例えば、下記特許文献3参照)。この特許文献3に記載された回胴式遊技機では、回胴の停止操作順があらかじめ規定された順番で操作された場合に限り、当選した入賞役を有効入賞ライン上に停止することを許容する一方、回胴の停止操作の順番が規定された順番で操作されなかった場合には当該当選した入賞役を有効入賞ライン上に停止させないようにし(いわゆる、蹴飛ばし制御)、「回胴の停止操作順」という要素を取り入れて遊技性を高めている。
特開昭59−186580号公報 特開2002−143383号公報 特開2001−293137号公報
しかしながら、上記特許文献2の回胴式遊技機では、遊技者が回胴を停止させる際、特定の図柄をタイミング良く狙うという目押しの技術を必要とし、たとえアシスト報知が発生する遊技中であっても、その作業が煩わしいという問題がある。特に、目押しの熟練度が低い遊技初心者においては、せっかく当選した入賞役があっても、これを有効入賞ライン上に停止させることができずに取りこぼしてしまい、遊技者の遊技意欲を減退させてしまう原因となる。
また、上記特許文献3の回胴式遊技機では、規定された順番に従い各回胴を停止させなければ、蹴飛ばし制御により、当選した入賞役が有効入賞ライン上に停止しない。このため、遊技者が期待する遊技価値が付与されないという可能性があり、遊技者に対して不信感を与えるという問題がある。
このような事情に鑑み、遊技者が適当なタイミングで回胴の停止操作を行っても、当選した入賞役が必ず有効入賞ライン上で揃うように、各図柄を配置した目押しの必要がないタイプの回胴式遊技機も考えられる。しかしながら、このような目押しが不要な回胴式遊技機においては、遊技者が適当なタイミングで回胴の停止操作を行っても、常に当選した入賞役が停止しまうため、遊技への技術介入性が皆無となり、遊技が単調になりがちになるという問題がある。
本発明は、上記問題を解決するために成されたものであり、遊技者に不信感を与えることのなく、従来のような目押しの煩わしさを極力解消し、遊技への技術介入性をも保持して、遊技初心者から遊技上級者まで幅広い遊技者層において十分に満足することができる回胴式遊技機を提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するため、複数種類の図柄が外周に施された回胴が複数並設され、各回胴の停止時の前記図柄の組み合わせによって遊技結果を表示する回胴装置と、所定の単位遊技開始条件の下で前記回胴の回転を開始させるときに遊技者が操作する回胴回転始動手段と、各回胴の回転による単位遊技の実行ごとに、1または複数の入賞役若しくはハズレに対応付けられた当選領域を遊技状態ごとに定めた抽選領域を対象として抽選を実行し、当該抽選の結果を示す抽選結果情報を生成する入賞役抽選手段と、各種遊技を実行するために、一の遊技状態から他の遊技状態への移行状態を管理制御する遊技状態移行管理手段と、各回胴のそれぞれに対応して設けられ、前記回胴の回転を個別に停止させるときに遊技者が操作する複数の回胴回転停止手段と、前記回胴回転停止手段が操作されて前記回胴を停止する際、前記回胴回転停止手段が操作されたタイミングと前記抽選結果情報とに基づき、前記抽選結果情報に対応する図柄を所定の引き込みコマ数範囲内で所定の有効入賞ラインに引き込んで前記回胴を停止制御可能な停止制御手段と、前記抽選結果情報に関連する情報を遊技者に対して報知可能な報知手段と、前記前記報知手段を制御する報知制御手段と、を備え、各回胴が停止した際、前記所定の有効入賞ライン上に停止した停止図柄の組み合わせと前記抽選結果情報に対応する図柄の組み合わせとが一致した場合に入賞が確定して当該停止図柄の組み合わせに応じた遊技価値を遊技者に付与し、通常遊技を含む複数種類の遊技を実行可能構成された回胴式遊技機であって、前記複数の回胴のうちの少なくとも第1の回胴と第2の回胴とに施された前記複数種類の図柄は、特定図柄と複数種類の特殊図柄とを含むものであって、前記特定図柄は、前記回胴回転停止手段がどのタイミングで操作されても、前記停止制御手段によって前記所定の有効入賞ライン上に引き込み可能に配置され、前記複数種類の特殊図柄は、前記回胴回転停止手段がどのタイミングで操作されても、前記停止制御手段によって一の前記特殊図柄と他の前記特殊図柄とが同時に前記所定の有効入賞ライン上に引き込み不可能に配置されている一方、前記回胴回転停止手段がどのタイミングで操作されても、前記停止制御手段によって各特殊図柄のいずれか1つが前記所定の有効入賞ライン上に引き込み可能に配置され、前記入賞役は、少なくとも1つの前記特殊図柄を含んで構成される複数の特殊入賞役と、少なくとも1つの前記特定図柄を含んで構成される第1の小役と、少なくとも1つの前記特殊入賞役を構成し得る図柄を含んで構成される第2の小役と、所定の図柄で構成され、前記入賞した際に遊技者に付与する遊技価値として、遊技媒体の払い出しなしに前記単位遊技開始条件を付与する再遊技役と、を含むものであって、前記複数の特殊入賞役は、前記第1の回胴における第1の特殊図柄と残りの回胴における所定の図柄の組み合わせとから構成される第1の特殊入賞役と、前記第1の回胴における第2の特殊図柄と残りの回胴における所定の図柄の組み合わせとから構成される第2の特殊入賞役と、前記第2の回胴における第3の特殊図柄と残りの回胴における所定の図柄の組み合わせとから構成される第3の特殊入賞役と、前記第2の回胴における第4の特殊図柄と残りの回胴における所定の図柄の組み合わせとから構成される第4の特殊入賞役と、を含み、前記入賞役抽選手段が前記抽選の対象とする抽選領域は、前記特殊入賞役、前記第1の小役、および前記第2の小役が重複して当選する重複当選領域を含むものであって、前記重複当選領域は、前記第1の特殊入賞役、前記第1の小役、および前記第2の小役にそれぞれ当選する第1の重複当選領域と、前記第2の特殊入賞役、前記第1の小役、および前記第2の小役にそれぞれ当選する第2の重複当選領域と、前記第3の特殊入賞役、前記第1の小役、および前記第2の小役にそれぞれ当選する第3の重複当選領域と、前記第4の特殊入賞役、前記第1の小役、および前記第2の小役にそれぞれ当選する第4の重複当選領域と、を含み、前記停止制御手段は、前記入賞役抽選手段よる抽選の結果が前記第1〜第4の重複当選領域のうちのいずれかが選択されたことを示す抽選結果情報である場合において、前記回胴回転停止手段の操作が1番目になされた回胴を停止する際、前記抽選結果情報に対応する特殊入賞役を構成し得る図柄または前記第1の小役を構成し得る図柄が前記所定の有効入賞ライン上に引き込み可能な位置に存在するタイミングで当該回胴回転停止手段が操作された場合、その図柄を前記所定の有効入賞ライン上に引き込んで当該回胴を停止制御し、かつ前記抽選結果情報に対応する特殊入賞役を構成し得る図柄と前記第1の小役を構成し得る図柄とが同時に前記所定の有効入賞ライン上に引き込み可能な位置に存在するタイミングで当該回胴回転停止手段が操作された場合、所定の優先順位に従い当該優先順位が高い方の入賞役を構成し得る図柄を優先的に前記所定の有効入賞ライン上に引き込んで前記回胴を停止制御し、前記回胴回転停止手段の操作が2番目以降になされた回胴を停止する際、当該回胴回転停止手段が操作されたタイミングにかかわらず、先に停止している回胴の前記所定の有効入賞ライン上における停止図柄に応じて、前記抽選結果情報に対応する特殊入賞役または前記第1の小役が成立するように当該回胴を停止制御し、かつ当該先に停止している回胴の前記所定の有効入賞ライン上における停止図柄が前記抽選結果情報に対応する特殊入賞役を構成する図柄であって前記抽選結果情報に対応する特殊入賞役を構成し得る図柄を前記所定の有効入賞ライン上に引き込み可能な位置に存在するタイミングで当該回胴回転停止手段が操作されなかった場合、前記第2の小役を構成し得る図柄を前記所定の有効入賞ライン上に引き込んで当該回胴を停止制御するものであって、前記遊技状態移行管理手段は、所定の移行条件を満たした場合、当該移行条件を満たした単位遊技の次回以降の単位遊技の遊技状態を、前記通常遊技における遊技状態とは異なる特殊遊技状態に移行させ、前記特殊遊技状態において前記第2の小役に入賞した場合、前記特殊遊技状態の終了条件を満たしたとして前記特殊遊技状態を終了させ、前記入賞役抽選手段は、前記特殊遊技状態の場合、前記抽選の対象とする抽選領域として、前記所定の遊技状態よりも前記再遊技役への当選領域を大きく定めた再遊技高確率当選抽選領域を対象として抽選を実行し、前記報知制御手段は、所定の報知条件を満たした場合、前記抽選結果情報に関する情報として、前記入賞役抽選手段による抽選結果が前記重複当選領域に該当する旨を遊技者に示唆するアシスト報知を前記報知手段に対して実行させることを特徴とする。
また、本発明は、前記第1の小役による入賞よりも前記特殊入賞役による入賞の方が相対的に高い遊技価値が遊技者に付与されるように定められており、前記所定の優先順位は、前記第1の小役よりも前記特殊入賞役の方が高い順位に設定されていることを特徴とする。
また、本発明は、前記アシスト報知は、前記回胴回転停止手段の操作順番に関連する要素を報知する停止操作順アシスト報知を含むことを特徴とする。
また、本発明は、前記停止操作順アシスト報知は、遊技者が1番目に停止させるべき回胴を特定可能とすることを特徴とする。
また、本発明は、前記第2の小役は、前記第1の回胴における特定図柄と残りの回胴における少なくとも1つの前記特殊入賞役を構成し得る図柄と、を含んで構成される第1の特殊遊技終了契機役と、前記第2の回胴における特定図柄と残りの回胴における少なくとも1つの前記特殊入賞役を構成し得る図柄と、を含んで構成される第2の特殊遊技終了契機役と、を含み、前記第1の重複当選領域と前記第2の重複当選領域とは、前記第2の小役として前記第1の特殊遊技終了契機役に当選する重複当選領域であり、前記第3の重複当選領域と前記第4の重複当選領域とは、前記第2の小役として前記第2の特殊遊技終了契機役に当選する重複当選領域であることを特徴とする。
以上のように構成された本発明に係る回胴式遊技機では、複数の入賞役の成立を許容する特定の入賞役に当選した場合(重複当選した場合)において各回胴を停止制御する際、蹴飛ばし制御を行うことなく当選した各入賞役を構成し得る図柄を所定の優先順位に基づいて最大限有効入賞ライン上に引き込んで回胴を停止制御し、このとき遊技者が所定の押し順(回胴の停止操作順)で停止操作した場合には一の入賞役が、押し順と停止操作タイミングとが一致するように停止操作した場合には他の入賞役が成立するように構成している。このような構成の下、前記重複当選した複数の入賞役のうちの一の入賞役を再遊技高確率当選遊技状態を終了させる終了契機役として設定し、上記重複当選した旨を示唆するアシスト報知発生の際には、遊技者がこれに従い回胴を停止操作するだけで、前記終了契機役の回避を容易になし得るものとし、前記再遊技高確率遊技状態の終了確率を低下させるようにしている。この結果、遊技者に不信感を与えることなく、従来のような目押しの煩わしさを解消することができる一方、遊技への技術介入性をも保持して、遊技初心者から遊技上級者まで幅広い遊技者層において十分に満足することができる回胴式遊技機を提供することができる。
以下、図面を参照しながら本発明に係る回胴式遊技機について詳細に説明する。なお、以下では、本発明に係る回胴式遊技機として、遊技媒体に遊技メダルを用いる回胴式遊技機を例にとって説明する。図1は、本発明の一実施の形態に係る回胴式遊技機の外観を示す斜視図である。
本実施の形態に係る回胴式遊技機は、図1に示すように、遊技に供する各種遊技部品を収納するための遊技機筐体1aと遊技機筐体1aの前面側に開閉自在に取り付けられた前面枠1bとを備えている。
本実施の形態に係る回胴式遊技機は、図1に示すように、遊技に供する各種遊技部品を収納するための遊技機筐体1aと遊技機筐体1aの前面側に開閉自在に取り付けられた前面枠1bとを備えている。
前面枠1bの前面の上部には、遊技機筐体1a内部に横並びに3個配設された回胴2a、2b、2c(以下、必要に応じて回胴2aを「左回胴2a」、回胴2bを「中回胴2b」、回胴2cを「右回胴2c」と称する)が透明性を有する回胴視認部3に臨ませて設けられている。この回胴2a、2b、2cは、その外周に複数種類の図柄が表示された図柄配列帯200(図5参照)を有しており、各回胴2a、2b、2cの停止時の上記図柄の組み合せによって遊技結果を表示する回胴装置を構成している。この回胴2a、2b、2cは、それぞれパルスモータからなる回胴駆動モータ211a、211b、211c(図3参照)により回転駆動されるように構成され、各回胴2a、2b、2cが回転することにより、前記図柄が変動表示可能となっている。なお、回胴2a、2b、2cは、本実施の形態のように、回胴駆動モータ211a、211b、211cのような電気的駆動源を用いて物理的に回転または停止が行われる回胴に限定されず、後述する液晶表示装置6のような画像表示装置に表示され、画像上で回転または停止が行われるような演出的な回胴であっても良い。また、回胴の数は3個に限定されるものではなく、2個、4個等、何個配設されていても良い。
また、この回胴2a、2b、2cの内部に、回胴2a、2b、2cを内部から照明するためのバックライト(図示はしていない)を配設して光の装飾による演出効果を奏するように構成しても良い。この場合、抽選結果情報(詳細は後述する)に関連する情報を遊技者に対して報知可能な報知手段として機能させることができる。なお、前記バックライトとしては、ランプ、LED等の発光素子を用いることができる。
回胴視認部3には、回胴視認部3を上下に横断するようにして4本の入賞ライン5a、5b、5c、5dが施されている。これらの入賞ラインは、具体的には図2に示すように、遊技者側から見てV字型(山型)の入賞ライン5aと、逆V字型(楔型)の入賞ライン5bと、X字型の2本の斜め入賞ライン5c、5dからなり、この入賞ライン5a、5b、5c、5dは、単位遊技(1ゲーム)に対する遊技メダルの投入枚数(賭け数)に応じてそれぞれ有効になる。この有効となった入賞ライン(以下、「有効入賞ライン」と称する)5a、5b、5c、または5d(以下、必要に応じて、有効入賞ライン5a、5b、5c、または5dを総称して「有効入賞ライン5」と称する)上で、3つの回胴2a、2b、2cが停止した際の停止図柄の組み合わせが、当選した入賞役と一致した場合に入賞が確定し、前記停止図柄の組み合わせに応じた遊技価値が遊技者に付与される。例えば、遊技メダルの払い出しを伴う入賞役が有効入賞ライン5上に停止した場合、遊技機筐体1a内のホッパーユニット(メダル払出装置)500(図3参照)が作動して、所定枚数の遊技メダルの払い出しが行われる。この遊技メダルは、遊技者が遊技を開始する際に必要なものであり、遊技価値を有するものといえる。
前面枠1bの前面のほぼ中央部には、遊技に伴う演出(演出には、文字、図形、または画像(動画や静止画)を用いた種々の演出態様を含む)を現出し、演出内容によって遊技者に各種の遊技情報を提供する液晶表示装置(LCDユニット)6が設けられている。また、液晶表示装置6には、過去の遊技の履歴、クレジット数、遊技メダルの投入枚数、入賞による払い出し枚数等の遊技情報も表示される。この液晶表示装置6は、抽選結果情報に関連する情報を遊技者に対して報知可能な報知手段として機能することができる。なお、本実施の形態では液晶表示装置6を採用しているが、遊技に伴う演出を現出することができるものであれば特に限定されず、例えば電子ペーパ、7セグメント、LED等を用いた表示装置、またはこれらを組み合わせた表示装置であっても良い。
液晶表示装置6の左右側には、LEDを内蔵し、光の装飾により遊技に伴う演出を現出する装飾ランプ部15が設けられている。上記装飾ランプ部15は、発光色の種類や発光態様(点滅・点灯、発光強度の増減等)により、抽選結果情報に関連する情報を遊技者に対して報知可能な報知手段として機能することができる。
さらに前面枠1bには、液晶表示装置6の下方の段部に、遊技に供する遊技メダルを投入するためのメダル投入口7、貯留装置(遊技機に投入された遊技メダル、または入賞によって獲得した遊技メダルを貯留して、その貯留数を電磁的方法よって記憶可能とする機能を備えた装置、図示はしていない)に貯留された範囲(以下、「クレジット」と称する)内で、遊技メダルを最大枚数賭けで一度に擬似投入し得るMAXBETボタン8、押した回数に応じて最大賭け枚数まで加算的に擬似投入し得る貯留メダル投入ボタン9、クレジットされた遊技メダルの精算を行う貯留メダル精算ボタン10、回胴2a、2b、2cの回転を一斉に開始させるためのレバー式の回胴回転始動レバー11、および各回胴2a、2b、2cの回転を個別に停止させる3個の回胴回転停止ボタン12a、12b、12c(以下、必要に応じて、回胴回転停止ボタン12aを「左回胴回転停止ボタン12a」、回胴回転停止ボタン12bを「中回胴回転停止ボタン12b」、回胴回転停止ボタン12cを「右回胴回転停止ボタン12c」と称し、またこれら回胴回転停止ボタンを総称して、単に「回胴回転停止ボタン12」と称する)等が設けられている。また、MAXBETボタン8、貯留メダル投入ボタン9、貯留メダル精算ボタン10、回胴回転始動レバー11、および回胴回転停止ボタン12a、12b、12cのそれぞれには、これらが操作された場合、その旨の検出情報を生成するスイッチが備えられている(図3参照)。
また液晶表示装置6の下方には、装飾パネル部17が設けられている。装飾パネル部17は、遊技者に対して遊技機本体100の魅力をアピールするための色彩や絵柄が施されているものであり、化粧板としての役割を果たす。
装飾パネル部17の下方には、前面枠1bと一体的に装着されたメダル受け皿部14が設けられている。メダル受け皿部14には、遊技メダルを払い出すための遊技メダル払出口14aが設けられていると共に、遊技メダル払出口14aに臨むようにして遊技メダルを貯留するための遊技メダル貯留皿14bが設けられている。
また、前面枠1bの前面上部両側および前面下部両側には、遊技に伴う演出効果音を外部に出力するための音波出力部(スピーカ)16が設けられている。スピーカ16は、演出効果音を利用して、抽選結果情報に関連する情報を遊技者に対して報知可能な報知手段として機能することができる。
次に、図3および図4を参照しつつ、本発明に係る回胴式遊技機の制御系について詳細に説明する。なお、図1と同じ構成要素には同じ参照番号を付してある。本発明の理解を容易なものとするために、先ず、図3を参照して、本発明に係る回胴式遊技機における主要な各基板と各遊技部品との接続状況について簡単に説明しておく。図3は、遊技機本体100に配置される各種基板と遊技部品(電気電子部品)との接続状況を概略的に示すブロック図である。なお、図1と同じ構成要素には同じ参照番号を付してある。
本実施の形態に係る回胴式遊技機は、図に示すように、遊技動作全般の制御を司る主制御基板400と、主制御基板400からの制御コマンドを受けて演出処理を実行する演出制御基板420と、外部電源から遊技機に必要な電源を生成し供給する電源基板440とを中心に構成されている。
主制御基板400は、遊技機本体100の遊技動作全般の制御を司る制御基板である(詳細は後述する)。主制御基板400には、遊技中継基板370を介して遊技機本体100に配置された各種スイッチやセンサ類等が接続されている。具体的には、主制御基板400には、メダル投入口7からの遊技メダルを検出するメダル検出センサ7a、MAXBETボタン8の操作を検出するMAXBETスイッチ8a、貯留メダル投入ボタンの操作を検出する貯留メダル投入スイッチ9a、貯留メダル精算ボタン10の操作を検出する貯留メダル精算スイッチ10a、回胴回転始動レバー11の操作を検出する回胴回転始動スイッチ11a、回胴回転停止ボタン12a、12b、12cの操作を検出する回胴回転停止スイッチ12a’、12b’、12c’を搭載した停止スイッチ基板360が接続されており、これらからの信号が入力される。
また、主制御基板400には、回胴中継基板330を介して回胴2a、2b、2cを回転駆動するための回胴駆動モータ211a、211b、211cおよび回胴位置検出センサ(各回胴に設けられているセンサであって、図柄の基準となる位置や回胴の回転を検出するためのセンサ)212a、212b、212cが接続されている。主制御基板400は、回胴駆動モータ211a、211b、211cを制御して、各回胴2a、2b、2cの回転動作および目的とする位置に各回胴2a、2b、2cの停止動作を実現している。
また、主制御基板400には、払出中継基板350を介してホッパーユニット500が接続されている。ホッパーユニット500には、払出制御基板450、メダル払出センサ520およびホッパーモータ510が配置されており、払出制御基板450は、主制御基板400から送信された遊技メダルの払い出しに関する払出制御コマンドに基づき、ホッパーモータ510を駆動制御し、目的とする枚数の遊技メダルを払い出すようになっている。払い出された遊技メダルは、メダル払出センサ520によって検出される。
さらに、主制御基板400には、外部集中端子基板310が接続されている。外部集中端子基板310は、外部集中端子基板310はホール全体の遊技機を統括的に管理するホールコンピュータHCに所定の遊技情報を送信する。また、さらに主制御基板400には、回胴設定基板430が接続されている。回胴設定基板430は、ホール関係者が所持する設定鍵を挿入するための設定キースイッチ、前記設定鍵が挿入されることを条件に遊技の出率に変化をもたらす「設定」を変更したり遊技動作に異常状態が発生した場合にこれを解除したりするためのリセットスイッチ等が形成されている。回胴設定基板430は、上記各スイッチの操作を検出して、その信号を出力する。
演出制御基板420には、主制御基板400と、演出I/F基板340を介して接続された液晶制御基板460とが接続されている。
演出制御基板420は主制御基板400の制御の下、LED基板380を介して遊技機に配置される各LEDを駆動制御して光の装飾による演出を実現したり、スピーカ16を駆動制御して音による演出を実現したりしている。また、演出制御基板420は主制御基板400の制御の下、液晶制御基板460を制御して液晶表示装置6により画像による演出を実現している。液晶制御基板460は、演出制御基板420からの制御コマンド(液晶コマンド)を受けて演出内容に沿った画像を表示する。この液晶制御基板460には、目的とする演出を現出するための画像データが記憶されており、演出出力全般の制御を担うVDP(Video Display Processor)が搭載されている。本実施の形態では、演出制御基板420または液晶制御基板460が、報知制御手段としての役割を果たす。
次に、図4を参照しつつ、主制御基板400および演出制御基板420の回路構成について説明する。図4は図3に示す主制御基板400および演出制御基板420の回路構成を概略的に示すブロック図である。
先ず、主制御基板400の回路構成について説明する。図4に示すように、主制御基板400は回胴式遊技機の遊技動作全般の制御を司る主制御側(メイン)の制御基板であり、1チップマイクロコンピュータ401を中心に、主制御基板400に接続された各基板との間の信号を入出力するI/Oポート回路402、カウンタ回路403、主制御基板400に接続された外部周辺基板との信号のやり取りを仲介するインターフェース(I/F)回路404〜406、モータ駆動回路407、およびスイッチ入力回路408を備えている。回胴式遊技機における遊技動作制御は、1チップマイクロコンピュータ401を中心として各上記回路が連携し合い、1チップマイクロコンピュータ401は、所定の遊技動作を実行させるための制御信号(制御コマンドを含む)を各制御基板または各遊技部品に送信して遊技動作全般を制御している。
1チップマイクロコンピュータ(本実施の形態に係る回胴式遊技機ではZ80システム相当品を採用している)401は、メインROM401a、メインRAM401b、およびメインCPU401cを備え、その他、一定周期のパルス出力を作成する機能や時間計測の機能を有するCTC(Counter Timer Circuit)401d、メインCPU401cに割り込み信号を付与する割り込みコントローラ回路401eを備えている。
メインCPU401cは、CTC401dを利用して計時機能等を発揮し、遊技動作制御プログラム(回胴式遊技機全体をどのように動作させるかが記述されているプログラム)実行して遊技の進行に係る全般的な処理を実行する。メインRAM401bは、メインCPU401cが前記遊技動作制御プログラム実行する際、データ(プログラムで使用されるフラグや変数の値)を一時的に記憶する作業領域として利用される。メインROM401aには、前記遊技動作制御プログラムの他、回胴の停止制御の際に用いられる複数種類の停止制御用のテーブル(詳細は後述する)、抽選により入賞役を決定する際に用いられる抽選テーブル(詳細は後述する)、有効入賞ライン5上に停止した図柄の確認や払い出し枚数を決定するための入賞払出判定テーブル等、各種遊技動作制御に必要な各種のテーブルが記憶されている。
カウンタ回路403は、図示はしていないが、ハードウェア的に一定範囲の乱数を生成する乱数生成回路と当該乱数生成回路から所定のタイミングで乱数値をサンプリングするサンプリング回路とを備えている。メインCPU401cは、処理状態に応じて前記サンプリング回路に指示を送ることで、前記乱数発生回路が示している数値を内部抽選用乱数値として取得する。この内部抽選用乱数値は、主に入賞役の抽選に利用される。ここで前記入賞役の抽選は、「入賞役抽選手段」により行われ、この「入賞役抽選手段」は主制御基板400の1チップマイクロコンピュータ401がその機能を担い、各回胴の回転による単位遊技の実行ごとに、1または複数の入賞役若しくはハズレに対応付けられた当選領域を遊技状態ごとに定めた抽選領域を対象として抽選を実行し、その抽選結果を示す抽選結果情報を生成する機能部をいう。この入賞役抽選手段による抽選は、図7に示す抽選テーブル50に基づき行われる。
抽選テーブル50は、抽選される入賞役の種類と入賞役ごとの当選確率とを、遊技状態ごとに定めたものである。本実施の形態における抽選テーブル50の抽選領域の大きさは65536となっており、この範囲で各入賞役の当選領域(図の「抽選値」の欄参照)が定められている(図7の「当選確率」の欄は、「抽選値/抽選領域」により算出した概算値を示している)。また、抽選テーブル50は、各遊技状態(通常遊技、RT1遊技、RT2遊技、BB遊技:これら遊技状態については後述する)に対応する抽選テーブルを複数設定されており、前記入賞役抽選手段は、各遊技状態に応じた抽選テーブルを択一的に選択し、入賞役に関する抽選を行っている。なお、各入賞役の当選確率は図に示すものに限定されず、出率(いわゆる機械割)や遊技態様に応じて適宜変更することができる。
I/F回路としては、演出制御基板420とのI/F回路404、遊技中継基板370とのI/F回路405、およびその他の基板とのI/F回路406が配置されている。I/F回路405のスイッチ入力回路408には、遊技機本体100に配置された各種スイッチやセンサからの信号が入力される。
また、モータ駆動回路407は、1チップマイクロコンピュータ401の制御の下、回胴駆動モータ211a、211b、211cを駆動制御する制御信号を出力する。
各回胴2a、2b、2cの回転制御および停止制御は、1チップマイクロコンピュータ401とモータ駆動回路407とによって行われており、これらは停止制御手段を構成している。
次に、上記停止制御手段による回胴2a、2b、2cの回転制御について説明する。モータ駆動回路407は、1チップマイクロコンピュータ401の制御の下、回胴駆動モータ211a、211b、211cに駆動パルス信号を出力する。モータ駆動回路407は、回胴2a、2b、2cを1回転させるための前記駆動パルス信号として、1−2相励磁方式で出力相パターンを504回(図柄ステップ数を24カウントとし、図柄を1コマ進める位置が21箇所あるため)出力し、回胴2a、2b、2cの回転を制御している。
また、1チップマイクロコンピュータ401には、各回胴位置検出センサ212a、212b、212cからの検出信号が入力される。各回胴位置検出センサ212a、212b、212cからの検出信号は、各回胴2a、2b、2cの基準位置を示すリセット信号として1チップマイクロコンピュータ401に入力される。1チップマイクロコンピュータ401は、前記リセット信号が入力されたときに各回胴駆動モータ211a、211b、211cに供給した前記出力相パターンの出力回数を計数する回胴励磁出力カウンタをクリアし、回胴励磁出力カウンタを順次更新しながら、モータ駆動回路407を制御して各回胴の回転動作を実現している。
次に、回胴2a、2b、2cの停止制御について説明する。1チップマイクロコンピュータ401は、前記入賞役抽選手段による抽選結果情報に基づき、メインROM401aに記憶された停止制御パターンを定めた停止テーブル(詳細は後述する)を参照し、回胴ごとの回胴励磁出力カウンタのカウント値を監視することで前記基準位置からの図柄ステップ数を把握し、有効入賞ライン5上にどの図柄が移動してきているのかを識別している。そして、回胴回転停止ボタン12a、12b、12cが操作されるごとに、抽選結果情報を確認して、前記停止テーブルを参照し、有効入賞ライン5上に停止させる図柄の種類を決定する。そして、決定した図柄を所定の引き込みコマ数範囲内で有効入賞ライン5上に停止させるように回胴駆動モータ211a、211b、211cへの出力相パターン信号を制御して、目的とする位置に回胴2a、2b、2cの停止動作を実現している。具体的には、前記抽選結果情報に対応する入賞役(当選した入賞役)を構成し得る図柄の図柄番号と各回胴回転停止ボタン12a、12b、12cの操作タイミングにより取得された停止操作図柄番号との差が所定の引き込みコマ数(本実施の形態では最大引きコマ数を4コマに設定している)範囲内であれば、上記当選した入賞役を構成し得る図柄を所定の有効入賞ライン5上に引き込んで、回胴を停止制御する。
このように、本実施の形態では、前記入賞役抽選手段による抽選結果情報に対応する入賞役を有効入賞ライン5上で極力一致させるように所定のコマ数範囲内、各回胴2a、2b、2cの回転動作および停止動作を制御している(いわゆる、引き込み制御)。従来から知られているように、このような引き込み制御の下では、遊技者による回胴の停止操作のタイミングに従い、当選した入賞役を有効入賞ライン5上で極力一致させるべく、各回胴2a、2b、2cの停止制御が行われる。また、上記引き込み制御の特性と有効入賞ラインのライン取りとの関係に基づいて各回胴における図柄を配置すれば、遊技者による回胴の停止操作のタイミングにかかわらず、特定の当選した入賞役を100%引き込み可能にしたり、停止操作のタイミングに応じて、最大引き込みコマ数引き込んでも当選した入賞役が有効入賞ライン上に停止しないようにしたりすることができる。
ここで、図5を参照して、本実施の形態における各回胴2a、2b、2cが有する図柄配列帯について説明しておく。図5は本実施の形態の各回胴が有する図柄配列帯の一例を示したものである。図5に示す、「1ST」図柄配列帯は左回胴2aに、「2ND」図柄配列帯は中回胴2bに、「3RD」図柄配列帯は右回胴2cに対応している。
図柄配列帯200には、図柄番号0〜20が図柄の並び順に沿って一つずつ割り当てられている。図柄配列帯200には、図柄種として、チェリー図柄31、ベル図柄32、リプレイ図柄33、赤7図柄34、緑7図柄35、赤ダイヤ図柄36、青ダイヤ図柄37、緑ダイヤ図柄38、BAR図柄39、ブランク図柄40の計10種類の図柄が施されており、これらの図柄が回胴の回転方向に、計21コマ配置されている。ここで、ベル図柄32は「特定図柄」に相当し、赤ダイヤ図柄36、青ダイヤ図柄37、緑ダイヤ図柄38は「特殊図柄」に相当する。
各回胴2a、2b、2cに対応する図柄配列帯「1ST」〜「3RD」には、ベル図柄32は、回胴回転停止ボタン12がどのタイミングで操作されても、前記引き込み制御により有効入賞ライン5上に引き込み可能に配置されている。また、赤ダイヤ図柄36、青ダイヤ図柄37、緑ダイヤ図柄38のそれぞれは、回胴回転停止ボタン12がどのタイミングで操作されても、前記引き込み制御により、これらの図柄が同時に有効入賞ライン5上に引き込み不可能に配置されている一方、回胴回転停止ボタン12がどのタイミングで操作されても、前記引き込み制御により、赤ダイヤ図柄36、青ダイヤ図柄37、または緑ダイヤ図柄38のうちいずれか1つが有効入賞ライン5上に引き込まれて停止可能に配置されている。またさらに、各回胴2a、2b、2cが停止した際、ベル図柄32と、赤ダイヤ図柄36、青ダイヤ図柄37、または緑ダイヤ図柄38とが同時に有効入賞ライン5上に停止不可能に配置されている。
次に、各回胴2a、2b、2cの停止図柄の組み合わせのうち、入賞役として扱われるものについて説明する。図6は、入賞役の種別、これに対応する図柄の組み合わせ、それらの遊技価値を例示したものである。なお、本発明は、図6に例示する入賞役に限定されることはなく、様々な遊技価値を有する入賞役を適宜設定することができる。また、各入賞役がどの遊技状態においても必ずしも同一の遊技価値を有するものとして設定されているとは限らない。すなわち、同一の入賞役であっても、一の遊技状態では入賞によって所定の遊技価値が遊技者に付与されるが、他の遊技状態においては遊技価値が遊技者に付与されない(あるいは、前記一の遊技状態よりも他の遊技状態の方が遊技者に付与される遊技価値が低い、または当該遊技価値が高い)ように設定することもできる。
本実施の形態における入賞役の種別としては、図6に示すように、チェリー役、再遊技役(リプレイ役)、BB役1,BB役2、AT役1〜9等が設定されている。
「チェリー役」は、「チェリー図柄31−ANY−ANY」の図柄の組み合わせで構成され、入賞が確定した場合、所定枚数の遊技メダルの払い出しを伴う入賞役である。ここで、「チェリー図柄31−ANY−ANY」とは、左回胴2aのチェリー図柄31が有効入賞ライン5上に停止さえすれば、残りの回胴2b、2cにおける停止図柄の種類は問わないという意味である。
再遊技役(以下、「リプレイ役」と称する)は、「リプレイ図柄33−リプレイ図柄33−リプレイ図柄33」の図柄の組み合わせで構成され、入賞が確定した場合、今回の遊技で投入した遊技メダルの枚数と同一の枚数を擬似的に付与して次回の遊技を開始可能とする再遊技を遊技者に付与する入賞役である。すなわち、次回の遊技を開始する際、遊技者が遊技メダルを投入(クレジットからの擬似的な投入を含む)することなく、次回の遊技を開始可能とする入賞役である。したがって、遊技者が遊技メダルを減らすことなく次回の遊技が可能になるという点で、再遊技は、遊技メダルと同様に遊技価値を有するものといえる。
なお、上述した「チェリー役」、「リプレイ役」、および後述する「AT役」のそれぞれは、当選した遊技でこれに対応する図柄の組み合わせが有効入賞ライン5上に停止しなかった場合、当該当選が無効となり、入賞役を成立させる権利を次回以降の遊技に持ち越すことができない持越不可能入賞役として設定されている。
BB役1、BB役2は、いわゆるビッグボーナス役と称される特別入賞役であり、BB役1は「赤7図柄34−赤7図柄34−赤7図柄34」、BB役2は「緑7図柄35−緑7図柄35−緑7図柄35」の図柄の組み合わせで構成され、入賞が確定した場合、次回以降の遊技状態を通常の遊技(「通常遊技」とも称する)状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態に移行させるものである。
この各BB役への入賞が確定した場合、当該入賞が確定した次回以降の遊技から、BB遊技と称される特別遊技状態に移行する。本実施の形態のBB遊技では、特別役物(いわゆる、レギュラーボーナス)を連続的に作動させる役物連続作動装置が作動し、遊技者は短時間で大量の遊技メダルを獲得することができるようになっている。このBB遊技は、所定の終了条件、例えば所定枚数の遊技メダルが払い出されたことを条件に、BB遊技が終了するようになっている。上記各BB役は、大量の遊技メダルを獲得することが可能であり、全入賞役のうちで最も高い遊技価値を有する入賞役として位置付けられている。
なお、これらBB役は、当選した遊技で有効入賞ライン5上にこれに対応する図柄の組み合わせが停止しなかった場合、当該当選は無効とされることなく、BB役を成立させる権利を次回以降の遊技に持ち越すことができる持越可能入賞役として設定されている。
AT役は、遊技者による回胴の停止操作順(以下、「押し順」と称する)または遊技者よる回胴を停止させる操作タイミング(以下、「停止操作タイミング」と称する)に応じて、複数種類の入賞役の成立を許容するものである。このAT役は本発明の特徴的要素の一つであり、以下、このAT役について詳細に説明する。
先ず、図8を参照して、各AT役に当選した場合に成立が許容される入賞役について説明する。図8は、AT役に当選した場合に成立が許容される入賞役を説明するためものである。なお、本実施の形態では、9種類のAT役1〜9(当選番号3〜11)が設定されているが(図6参照)、以下では、重複記載を避けるため、上記各AT役のうちからAT役1を例にとって説明する。
AT役1の当選により許容される図柄の組み合わせは、図に示すように、合計19種類となる。ここで、図8に示した「赤ダイヤ/青ダイヤ/緑ダイヤ」という表記は、「赤ダイヤ図柄36、青ダイヤ図柄37、または緑ダイヤ図柄38」を意味する。なお、図6に示した図柄組み合わせテーブルにおける「赤ダイヤ/青ダイヤ/緑ダイヤ」との表記も、上記表記と同様の意味である。
具体的には、AT役1に当選した場合、図に示す「図柄の組み合わせ(A)」の欄に示すように、左回胴2aにおける「赤ダイヤ」、中回胴2bにおける「赤ダイヤ/青ダイヤ/緑ダイヤ」、右回胴2cにおける「赤ダイヤ/青ダイヤ/緑ダイヤ」の組み合わせで計9種類の図柄の組み合わせの成立が許容される(以下、必要に応じて「赤ダイヤ図柄36」と、「青ダイヤ図柄37」と、「緑ダイヤ図柄38」と、による組み合わせで構成される入賞役を総称して「特殊役(特殊入賞役に相当する)」と称する)。また、「図柄の組み合わせ(B)」の欄に示すように、「ベル図柄32−ベル図柄32−ベル図柄32」の成立が許容される(以下、必要に応じて「ベル図柄32−ベル図柄32−ベル図柄32」の組み合わせで構成される入賞役を「ベル役(第1の小役に相当する)」と称する)。さらにまた、「図柄の組み合わせ(C)」の欄に示すように、左回胴2aにおける「ベル」、中回胴2bにおける「赤ダイヤ/青ダイヤ/緑ダイヤ」、右回胴2cにおける「赤ダイヤ/青ダイヤ/緑ダイヤ」の9種類の図柄の組み合わせの成立が許容される(以下、必要に応じて一の回胴の停止図柄が「ベル図柄32」、残りの回胴の停止図柄が「赤ダイヤ図柄36」または「青ダイヤ図柄37」若しくは「緑ダイヤ図柄38」の組み合わせで構成される入賞役を総称して、「パンク役(第2の小役(特殊遊技終了契機役)に相当する)」と称する)。これら入賞役に入賞した場合に得られる配当は、特殊役が遊技メダル9枚、ベル役が遊技メダル8枚、パンク役が遊技メダル0枚となっている(図6の「配当」の欄参照)。ここで、ベル役は、所定枚数の遊技メダルの払い出しを伴う入賞役であるが、さらに所定の遊技状態において入賞した場合に、その入賞した次回以降の単位遊技の遊技状態を、前記所定の遊技状態とは異なる遊技状態に移行させる「遊技状態移行契機役」としての性質も有している。またパンク役も同様に、所定枚数の遊技メダルの払い出しを伴う入賞役であるが、上記遊技状態移行契機役としての性質も有している(各遊技状態の移行条件についての詳細は後述する)。
このように上記AT役は、特殊役、ベル役、およびパンク役の成立を許容し、言い換えれば、これらの入賞役に重複して当選する(1単位遊技で同時に当選する)重複当選入賞役といえる。なお、前記特殊役は、各回胴におけるそれぞれ異なる3種類の特殊図柄、「赤ダイヤ図柄36」、「青ダイヤ図柄37」、「緑ダイヤ図柄38」の組み合わせで構成されているものとして説明したがこれに限られることはない。この特殊役は、各回胴のうち、第1の回胴における第1の特殊図柄と残りの回胴における所定の図柄の組み合わせとから構成される第1の特殊役と、前記第1の回胴における第2の特殊図柄と残りの回胴における所定の図柄の組み合わせとから構成される第2の特殊役と、第2の回胴における第3の特殊図柄と残りの回胴における所定の図柄の組み合わせとから構成される第3の特殊役と、前記第2の回胴における第4の特殊図柄と残りの回胴における所定の図柄の組み合わせとから構成される第4の特殊役と、を少なくとも含んでいれば本発明の目的を達成することができる。またこの場合において、第1の特殊図柄と第3の特殊図柄とを、第2の特殊図柄と第4の特殊図柄とを同一の図柄として用いても本発明の目的を達成することができる。また、ベル役は、「ベル図柄32」のみで構成されるものとして説明したがこれに限られることはなく、各回胴が有する図柄種または図柄配置構成若しくは引き込み制御の関係により、少なくとも1つの特定図柄と所定の図柄とで構成することができる。またパンク役は、一の回胴の停止図柄が「ベル図柄32」、残りの回胴の停止図柄が「赤ダイヤ図柄36」または「青ダイヤ図柄37」若しくは「緑ダイヤ図柄38」の組み合わせで構成されると説明したがこれに限られることはなく、各回胴が有する図柄種または図柄配置構成若しくは引き込み制御の関係により、少なくとも1つの特殊役を構成し得る図柄と所定の図柄とで構成することができる。またさらにパンク役は、第1の回胴における特定図柄と残りの回胴における少なくとも1つの特殊役を構成し得る図柄と、を含んで構成される第1のパンク役と、第2の回胴における特定図柄と残りの回胴における少なくとも1つの前記特殊役を構成し得る図柄と、を含んで構成される第2のパンク役と、を含んでも良く、この場合、第1のAT役と第2のAT役とは前記第1のパンク役の成立を許容し、第3のAT役と前記第4のAT役とは前記第2のパンク役の成立を許容するように定めることができる。
次に、AT役に当選した場合に許容される入賞役について、押し順と停止操作タイミングに応じた回胴の停止制御パターンに基づき詳細に説明する。なお、以下では、重複記載を避けるため、AT1役に当選した場合を例にとって説明する。
AT役1に当選した場合、各回胴2a、2b、2cにおける停止図柄を定めるための停止制御用のテーブルとして、図9Aに示すAT役1用停止テーブル70、図9Dに示すベル役用停止テーブル80、図12Aに示す第1停止用図柄停止テーブル選択テーブル90、図12Bに示す第2停止用図柄停止テーブル選択テーブル93、および図12Cに示す第3停止用図柄停止テーブル選択テーブル95が用いられる。ここで、本発明の理解を容易なものとするために、先ず、上記各停止テーブルについて説明しておく。
(T−1)AT役1用停止テーブル
図9Aに示すAT役1用停止テーブル70は、停止操作タイミング(図の「停止操作位置」の欄)に基づく回胴の停止位置(どの図柄番号(各図柄に割り当てられた図柄番号(図柄配列帯200:図5参照)の図柄を停止させるか)を定めたものである。ここで、図に示す「停止操作位置」とは、その図柄番号の図柄が枠内下段(図2参照)に存在するタイミングで回胴停止ボタン12が操作された場合を意味している。また図に示す「止」の欄における「↑(矢印)」は、その図柄番号の図柄が枠内下段に存在するタイミングで回胴停止ボタン12が操作された場合であっても、その図柄が枠内下段で停止せずに所定のコマ数分滑ることを意味し、「●(黒丸)」または「○(白丸)」は、当該所定のコマ数分滑った後に、これに対応する図柄番号の図柄が枠内下段に停止することを意味している。ここで、「●(黒丸)」に対応する図柄番号が枠内下段に停止した場合には、有効入賞ライン5上に「特殊図柄(赤ダイヤ図柄36、青ダイヤ図柄37、または緑ダイヤ図柄38)」が停止し、また「○(白丸)」に対応する図柄番号が枠内下段に停止した場合には、有効入賞ライン5上に「ベル図柄32」が停止する。また「滑」の欄における「0、1、2、3、4」の数字は、対応する図柄番号が枠内下段に存在するタイミングで回胴回転停止ボタン12が操作された場合の滑りコマ数を示しており、例えば「滑」の欄において「0」の表記は、その図柄番号の図柄が枠内下段に存在するタイミングで回胴停止ボタン12が操作された場合、当該図柄が枠内下段にそのまま停止(いわゆる、ビタ止まり)することを意味している。なお、重複記載を避けるため説明は省略するが、図9A、図9B、図9Cに示す各AT役2〜9用停止テーブルについても同様である。また、図9Dに示すベル役用停止テーブル80についても同様である。
また、AT役1用停止テーブル70では、所定の優先順位に従って、当該優先順位が高い方の入賞役を構成し得る図柄を優先的に前記所定の有効入賞ライン上に引き込んで前記回胴を停止させるように定めている。この優先順位は、入賞によって遊技者に付与される遊技価値(本実施の形態では、入賞時の単位遊技で得られる遊技価値)が相対的に高い入賞役の方が高い順位に定めている。すなわち、例えば、AT1役に当選した場合、左回胴2aにおいて、特殊役を構成し得る図柄とベル役を構成し得る図柄とが同時に有効入賞ライン5上に引き込み可能な位置に存在するタイミングで停止操作された場合、9枚の遊技メダルを付与する特殊役を構成し得る図柄の方が8枚の遊技メダルを付与するベル役を構成し得る図柄よりも、優先的に有効入賞ライン5上に停止させるように引き込み制御が行われるようになっている。なお、重複記載を避けるため詳細な説明は省略するが、図9A、図9B、図9Cに示す各AT役2〜9用停止テーブルについても同様である。
したがって、上記優先順位により、パンク役よりもベル役、ベル役よりも特殊役を優先的に成立させるように定めているので、左回胴2aにベル図柄32と赤ダイヤ図柄36とを同時に有効入賞ライン5上に引き込み可能な位置に存在するタイミングで停止操作された場合、具体的には、図柄番号10番〜16番(図の色分けの範囲(灰色の部分))が枠内下段に存在するタイミングで左回胴回転停止ボタン12aが操作された場合、「ベル図柄32」は有効入賞ライン5上に停止せず、必ず「赤ダイヤ図柄36」が停止するようになっている。より具体的には、図10に示すように、例えば、回胴停止操作位置が図柄番号11番のBAR図柄39である場合、AT役1用停止テーブル70を参照すれば、その停止操作位置から「3」コマ滑らせるように設定してあるので(ベル図柄32を有効入賞ライン5上に停止させないように定められている:「停止」の欄の「●(黒丸)を参照)、最終的に図柄番号14番のブランク図柄40が枠内下段に停止するように引き込み制御が行われる。したがって、左回胴2aにおける有効入賞ライン5aまたは5c上には、図柄番号14番の2コマ上の図柄番号16番が停止する。すなわち、赤ダイヤ図柄36が有効入賞ライン5aまたは5c上に停止することになり、ベル図柄32が停止することはない。なお、前記優先順位は上記のような順位に限定されることはなく、適宜変更することができる。
一方、赤ダイヤ図柄36を有効入賞ライン5上に引き込み不可能な位置に存在するタイミングで停止操作された場合、具体的には、例えば図柄番号0〜9、17〜20番が枠内下段に位置するタイミングで左回胴回転停止ボタン12aが操作された場合、「赤ダイヤ図柄36」が引き込み不可能となるので、「ベル図柄32」が有効入賞ライン5上に停止するようになっている。より具体的には、図11に示すように、例えば、回胴停止操作位置が図柄番号9番の青ダイヤ図柄37である場合、AT役1用停止テーブル70を参照すれば、その停止操作位置から「4」コマ滑らせるように定められているので、最終的に図柄番号13番のリプレイ図柄33が枠内下段に停止するように引き込み制御が行われる。したがって、左回胴2aにおける有効入賞ライン5aまたは5c上に、図柄番号13番の2コマ上の図柄番号15番のベル図柄32が有効入賞ライン5a、5c上に停止する。
(T−2)ベル役用停止テーブル
図9Dに示すベル役用停止テーブル80は、詳細は後述するが、ベル役を成立させる場合に用いられるものである。
(T−3)第1停止用図柄停止テーブル選択テーブル
図12Aに示す第1停止用図柄停止テーブル選択テーブル90は、1番目に停止操作がなされた回胴における停止図柄を定めるための停止テーブルを択一的に選択するために用いられるものである。具体的には、第1停止用図柄停止テーブル選択テーブル90は、前記抽選結果情報に基づき、チェリー役、リプレイ役、各AT役、各BB役にそれぞれ対応する停止テーブルのうちから、目的とする停止テーブルを選択するために用いられる。
(T−4)第2停止用図柄停止テーブル選択テーブル
図12Bに示す第2停止用図柄停止テーブル選択テーブル93は、2番目に停止操作がなされた回胴における停止図柄を定めるための停止テーブルを択一的に選択するために用いられるものである。具体的には、第2停止用図柄停止テーブル選択テーブル93は、前記抽選結果情報と前記1番目に停止した回胴における停止図柄(当該回胴の枠内下段に停止した図柄:図の「停止位置図柄番号」の欄を参照)とに基づき、チェリー役、リプレイ役、各AT役、各BB役にそれぞれ対応する停止テーブルのうちから、目的とする停止テーブルを選択するために用いられる。より具体的には、例えば、前記抽選結果情報がAT役1に当選した旨を示すものであって、1番目に停止した回胴が左回胴2aであり、かつその回胴の枠内下段に停止した停止図柄が図柄番号14、16の場合、AT役1用停止テーブルを選択するように定められており(当選番号3の「第1停止回胴」における「左」の欄参照)、図柄番号1、6、8、13、20の場合、ベル役用停止テーブルを選択するように定められている(当選番号3の「第1停止回胴」における「左」の欄参照)。また、1番目に停止した回胴が中回胴2bであり、かつその回胴の枠内下段に停止した停止図柄が図柄番号0、5、6、11、16の場合、AT役1用停止テーブルを選択するように定められている(当選番号3の「第1停止回胴」における「中」の欄参照)。さらにまた、1番目に停止した回胴が右回胴2cであり、かつその回胴の枠内下段に停止した停止図柄が図柄番号1、6、8、13、15、20の場合、AT役1用停止テーブルを選択するように定められている(当選番号3の「第1停止回胴」における「右」の欄参照)。
(T−5)第3停止用図柄停止テーブル選択テーブル
図12Cに示す第3停止用図柄停止テーブル選択テーブル95は、3番目(本実施の形態では、最後)に停止操作がなされた回胴における停止図柄を定めるための停止テーブルを択一的に選択するために用いられるものである。具体的には、第3停止用図柄停止テーブル選択テーブル95は、1番目に停止操作した回胴における停止図柄(当該回胴の枠内下段に停止した図柄)と2番目に停止操作した回胴における停止図柄(当該回胴の枠内下段に停止した図柄)、さらに前記抽選結果情報とに基づき、チェリー役、リプレイ役、各AT役、各BB役に対応する停止テーブルのうち、目的とする停止テーブルを選択するために用いられる。例えば、前記抽選結果情報がAT役1に当選した旨を示すものであって、既に停止している回胴における有効入賞ライン5上における停止図柄態様がAT役1のテンパイ系を呈している場合にはAT役1用停止テーブルを選択するように(当選番号3の「AT役1テンパイ」の欄参照)、ベル役がテンパイしている場合にはベル役用停止テーブルを選択するように(当選番号3の「ベル役テンパイ」の欄参照)、その他の場合にはAT役1用停止テーブルを選択するように(当選番号3の「その他」の欄参照)定められている。なお、チェリー役、リプレイ役、BB1役、BB2役に当選した場合には、1番目〜3番目の回胴を停止していく際、先に停止している回胴の停止図柄に因らず、常にその当選した入賞役に対応した同一の停止テーブルが用いられるため、図12B、図12Cでは、これら入賞役に当選した場合に用いられる図柄停止テーブルについての記載は省略している。
以上に説明した各停止制御用のテーブルを用いた各回胴の停止制御は以下のようになる。なお、ここでは、AT役1に当選した場合を例にとって回胴の停止操作順と停止操作タイミングとに基づいて場合分けをして詳細に説明し、他のAT役2〜9については重複記載を避けるため詳細な説明は省略する。
(1−1)左回胴2aに対応する回胴回転停止ボタン12aが1番目に操作され、かつ左回胴2aにおける赤ダイヤ図柄36が有効入賞ライン5上に引き込み可能な位置に存在するタイミングで回胴回転停止ボタン12aが操作された場合
この場合には、まず、第1停止用図柄停止テーブル選択テーブル90が参照されて当選番号3に対応するAT役1用停止テーブル70が選択されるので、左回胴2aにおいては赤ダイヤ図柄36を有効入賞ライン5上に引き込んで停止制御する(枠内下段の停止図柄は、図柄番号14または16となる(AT役1用停止テーブル70:左回胴の「停止」の欄の「●(黒丸)」参照:図9A)。
(1−2)左回胴2aに対応する回胴回転停止ボタン12aが1番目に操作され、かつ左回胴2aにおける赤ダイヤ図柄36が有効入賞ライン5上に引き込み可能な位置に存在するタイミングで回胴回転停止ボタン12aが操作されなかった場合
この場合、まず、第1停止用図柄停止テーブル選択テーブル90が参照されて当選番号3に対応するAT役1用停止テーブル70が選択されるので、左回胴2aにおいてはベル図柄32を有効入賞ライン5上に引き込んで停止制御する(枠内下段の停止図柄は、図柄番号1、6、8、13、または20となる(AT役1用停止テーブル70の左回胴の「停止」の欄の「○(白丸)」参照:図9A)。
(2)左回胴2a以外の他の回胴(中回胴2bまたは右回胴2c)に対応する回胴回転停止ボタン12が1番目に操作された場合
この場合には、まず、第1停止用図柄停止テーブル選択テーブル90が参照されて当選番号3に対応するAT役1用停止テーブル70が選択される。ここで、左回胴2a以外の他の回胴においては、これに対応する回胴回転停止ボタン12が操作されたタイミングにかかわらず、AT役1を構成し得る図柄、すなわち、赤ダイヤ図柄36、青ダイヤ図柄37、または緑ダイヤ図柄38のいずれかを有効入賞ライン5上に引き込んで停止制御するように定められている(枠内下段の停止図柄は、中回胴2bの場合には図柄番号0、5、6、11、16となり、右回胴2cの場合には図柄番号1、6、8、13、15、20となる(AT役1用停止テーブル70の中回胴および右回胴の「停止」の欄の「●(黒丸)」参照:図9A)。これは、左回胴2a以外の他の回胴を1番目に停止操作した場合、前記優先順位に従い、ベル役を構成し得るベル図柄32よりも特殊役を構成し得る特殊図柄(赤ダイヤ図柄36、青ダイヤ図柄37、または緑ダイヤ図柄38)を優先的に有効入賞ライン5上に引き込んで停止制御するようにAT役1用停止テーブル70に定められているからである。
(3−1)左回胴2aに対応する回胴回転停止ボタン12aが2番目に操作され、かつ左回胴2aにおける赤ダイヤ図柄36が有効入賞ライン5上に引き込み可能な位置に存在するタイミングで回胴回転停止ボタン12aが操作された場合
この場合には、先に停止している他の回胴(中回胴2bまたは右回胴2c)における有効入賞ライン5上にはAT役1を構成し得る図柄、すなわち、赤ダイヤ図柄36、青ダイヤ図柄37、または緑ダイヤ図柄38が他の回胴における有効入賞ライン5上に必ず停止している(上記(2)参照)。この状態において、左回胴2aを停止する際には、第2停止用図柄停止テーブル選択テーブル93に定められているようにAT役1用停止テーブル70が選択されるので、結果的に上記(1−1)と同様の引き込み制御となり、左回胴2aにおいては、赤ダイヤ図柄36を有効入賞ライン5上に引き込んで停止制御する。この結果、停止している回胴の有効入賞ライン5上における停止図柄態様は、特殊役のテンパイ系を呈した状態となる。
(3−2)左回胴2aに対応する回胴回転停止ボタン12aが2番目に操作され、かつ左回胴2aにおける赤ダイヤ図柄36が有効入賞ライン5上に引き込み可能な位置に存在するタイミングで回胴回転停止ボタン12aが操作されなかった場合
この場合には、先に停止している他の回胴における有効入賞ライン5上にはAT役1を構成し得る図柄、すなわち、赤ダイヤ図柄36、青ダイヤ図柄37、または緑ダイヤ図柄38が他の回胴における有効入賞ライン5上に必ず停止している(上記(2)参照)。この状態において、左回胴2aを停止する際には、第2停止用図柄停止テーブル選択テーブル93に定められているようにAT役1用停止テーブル70が選択されるので、結果的に上記(1−2)と同様の引き込み制御となり、左回胴2aにおいては、ベル図柄32を有効入賞ライン5上に引き込んで停止制御する。この結果、停止している回胴の有効入賞ライン5上における停止図柄態様は、パンク役のテンパイ系を呈した状態となる。
(4−1)左回胴2aに対応する回胴回転停止ボタン12aが操作された後(1番目に左回胴2aを停止操作した後)、次に左回胴2a以外の他の回胴(中回胴2bまたは右回胴2c)に対応する回胴回転停止ボタン12が操作され、かつ左回胴2aにおける所定の
有効入賞ライン上の停止図柄が赤ダイヤ図柄36である場合
この場合には、左回胴2aにおける有効入賞ライン5上には、赤ダイヤ図柄36が停止している(左回胴2aにおける枠内下段には図柄番号14、16が停止している)。この状態において、前記他の回胴を停止する際には、第2停止用図柄停止テーブル選択テーブル93に定められているようにAT役1用停止テーブル70が選択されるので、これに対応する回胴回転停止ボタン12が操作されたタイミングにかかわらず、特殊役を構成し得る図柄(赤ダイヤ図柄36、青ダイヤ図柄37、または緑ダイヤ図柄38)を有効入賞ライン5上に引き込んで停止制御する。この結果、停止している回胴の有効入賞ライン5上における停止図柄態様は、特殊役のテンパイ系を呈した状態となる。
(4−2)左回胴2aに対応する回胴回転停止ボタン12aが操作された後(1番目に左回胴2aを停止操作した後)、次に左回胴2a以外の他の回胴(中回胴2bまたは右回胴2c)に対応する回胴回転停止ボタン12が操作され、かつ左回胴2aにおける所定の有効入賞ライン上の停止図柄がベル図柄32である場合
この場合には、左回胴2aにおける有効入賞ライン5上には、ベル図柄32が停止している(左回胴2aにおける枠内下段には図柄番号1、6、8、13、20が停止している)。この状態において、前記他の回胴を停止する際には、第2停止用図柄停止テーブル選択テーブル93に定められているようにベル役用停止テーブル80が選択されるので、これに対応する回胴回転停止ボタン12が操作されたタイミングにかかわらず、ベル役を構成し得る図柄(ベル図柄32)を有効入賞ライン5上に引き込んで停止制御する。この結果、停止している回胴の有効入賞ライン5上における停止図柄態様は、ベル役のテンパイ系を呈した状態となる。
(5−1)最後の回胴を停止操作させる際、既に停止している回胴の有効入賞ライン5上において、特殊役のテンパイ系が成立している場合
この場合には、第3停止用図柄停止テーブル選択テーブル95を参照すれば、AT1役用停止テーブル70が参照される。そして、このAT役1用停止テーブル70に基づき、最後の回胴の停止制御が行われる。このとき、前記最後の回胴が左回胴2aの場合には上記(3−1)または(3−2)と同様の停止制御が行われ(このときには、パンク役(図8の「図柄の組み合わせ(C)」の欄参照)が成立することになる)、前記最後の回胴が左回胴2a以外の他の回胴の場合には上記(4−1)と同様の停止制御が行われる(このときには、特殊役(図8の「図柄の組み合わせ(C)」の欄参照)が成立することになる)。
(5−2)最後の回胴を停止操作させる際、既に停止している他の回胴の有効入賞ライン5上において、ベル役のテンパイ系が成立している場合
この場合には、第3停止用図柄停止テーブル選択テーブル95を参照すれば、ベル役用停止テーブル80が参照される。そして、このベル役用停止テーブル80に基づき、最後の回胴の停止制御が行われる。なお、ベル役がテンパイする場合とは、左回胴2aが1番目に停止した場合に限られる(上記(1−1)、(1−2)、(2)、(3−1)、(3−2)参照)。したがって、ここでいう「最後の回胴」とは、左回胴2a以外の他の回胴が該当する。このとき、前記最後の回胴が左回胴2a以外の他の回胴においては上記(4−2)と同様の停止制御が行われる。
(5−3)最後の回胴を停止操作させる際、既に停止している他の回胴の有効入賞ライン5上において、特殊役またはベル役のいずれのテンパイ系も成立していない場合
この場合には、第3停止用図柄停止テーブル選択テーブル95を参照すれば、AT役1役用停止テーブル70が参照される。そして、このAT役1用停止テーブル70に基づき、最後の回胴の停止制御が行われる。このときには、パンク役(図8の「図柄の組み合わせ(C)」の欄参照)が成立することになる。
このように、本発明に係る回胴式遊技機においては、前記入賞役抽選手段よる抽選の結果が各AT役1〜9のうちのいずれかが選択されたことを示す抽選結果情報である場合において、回胴回転停止ボタン12の操作が1番目になされた回胴を停止する際には、前記抽選結果情報に対応する特殊役を構成し得る図柄またはベル役(第1の小役)を構成し得る図柄が有効入賞ライン5上に引き込み可能な位置に存在するタイミングで当該回胴回転停止ボタン12が操作された場合、その図柄を有効入賞ライン5上に引き込んで当該回胴を停止制御し、かつ前記抽選結果情報に対応する特殊役を構成し得る図柄とベル役を構成し得る図柄とが同時に有効入賞ライン5上に引き込み可能な位置に存在するタイミングで回胴回転停止ボタン12が操作された場合、所定の優先順位に従って、当該優先順位が高い方の入賞役(本実施の形態では、特殊役)を構成し得る図柄を優先的に有効入賞ライン5上に引き込んで前記回胴を停止制御するようにし、回胴回転停止ボタン12の操作が2番目以降になされた回胴を停止する際には、回胴回転停止ボタン12が操作されたタイミングにかかわらず、先に停止している回胴の有効入賞ライン5上における停止図柄に応じて、前記抽選結果情報に対応する特殊役またはベル役が成立するように当該回胴を停止制御し、かつ当該先に停止している回胴の有効入賞ライン5上における停止図柄が前記抽選結果情報に対応する特殊役を構成する図柄であって、前記抽選結果情報に対応する特殊役を構成し得る図柄を有効入賞ライン5上に引き込み可能な位置に存在するタイミングで回胴回転停止ボタン12が操作されなかった場合、パンク役(第2の小役)を構成し得る図柄を所定の有効入賞ライン5上に引き込んで当該回胴を停止制御するようにしている。
この結果、AT役に当選した場合、蹴飛ばし制御を行うことなく、AT役の当選により成立が許容される特殊役、ベル役、またはパンク役を構成し得る図柄を所定の優先順位に従い最大限有効入賞ライン上に引き込みつつ、所定の押し順で回胴を停止操作した場合には、停止操作のタイミングが一致しなくとも、相対的に遊技価値の高い特殊役またはベル役を必ず成立させることができるようになる。
ところで、本実施の形態では、上記AT役に関する押し順や停止操作のタイミングに関する情報は、通常、その情報を遊技者が認識することができないようになっている。したがって、AT役の当選により許容される入賞役のうち、遊技価値の高い特殊役やベル役を成立させるには、押し順や停止操作のタイミングが偶然一致した場合に限られる。
ここで、本実施の形態では、上記AT役に当選した場合、AT役が許容する入賞役に関する押し順や停止操作のタイミングを遊技者に報知可能な遊技状態として「AT遊技」と「ART遊技」が設けられている。「ART遊技」とは、いわゆる、「RT(リプレイタイム)遊技」と「AT(アシストタイム)遊技」とを組み合わせた遊技状態であり、通常の遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態である。
ここで、「RT遊技」とは、通常遊技中よりもリプレイ役に当選する確率を上昇させた再遊技役高確率当選遊技状態であり、特殊遊技状態に相当する。RT遊技では、リプレイ役に当選する確率が上昇することに加えて、チェリー役、各AT役、各BB役の抽選も毎遊技ごとに行なわれる。したがって、このRT遊技は、通常遊技中よりも遊技者が遊技メダルを減らすことなく遊技が可能になるという点で、遊技価値を有するものといえる。なお、本実施の形態におけるRT遊技は、それぞれ性質の異なるRT1遊技とRT2遊技の2種類設けられている。RT1遊技は通常遊技中よりもリプレイ役の当選確率を若干上昇させた遊技状態(出率:RT1遊技>通常遊技)であり、RT2遊技は通常遊技中よりも著しくリプレイ役の当選確率を上昇させた遊技状態(出率:RT2遊技>RT1遊技>通常遊技)である(抽選テーブル50:図7参照)。さらに上記RT2遊技中においては、所定の条件の下、後述するAT遊技も発動し得る遊技状態であり、当該AT遊技が発動すれば、リプレイ役への高確率当選状態も加わり、遊技者は殆ど遊技メダルを減らすことなく遊技を継続することができるようになる(各RT遊技の移行条件、その終了条件についての詳細は後述する)。
「AT遊技」とは、前記入賞役抽選手段による抽選結果に関する情報を、液晶表示装置6、装飾ランプ部15、スピーカ16等の報知手段を用いて、画像、音、光等により遊技者に報知(このような報知態様を「アシスト報知」と称する)される遊技状態である。このアシスト報知としては、例えば、どの入賞役に当選したかを遊技者が特定可能とする報知態様、上述したAT役に関する押し順や停止操作のタイミングに関連する要素を遊技者に示唆する報知態様(詳細は後述する)が挙げられる。このアシスト報知発生の際には、遊技者がこれに従い回胴を停止させれば、当選した入賞役の入賞を容易になし得るものとすることができるようになる。したがって、AT遊技中は、通常遊技よりも当選した入賞役を入賞させることが容易になるという点で、遊技価値を有するものといえる(AT遊技の移行条件、その終了条件についての詳細は後述する)。
ここで、図13を参照しながら、本実施の形態におけるアシスト報知の内容について詳細に説明する。本実施の形態におけるART遊技中では、特にAT役1〜9のいずれかに当選した場合、押し順または停止操作のタイミングを遊技者に報知することにより、特殊役、ベル役、またはパンク役の入賞を容易になし得るようにしている。本実施の形態では、アシスト報知内容として、各AT役が許容する複数の特殊役のうちから特定の共通する要素を有する特殊役を抽出してグループ化した特殊役群のうち、特定の特殊役群を特定可能とするアシスト報知を実行可能に構成されている。
このアシスト報知内容における上記グループ化の概念図を図13に示す。図13は、図6に示す各AT役が許容する特殊役のうちから特定の共通する要素を抽出して、この要素ごとに纏めたものを示している。
図13を参照すれば、マトリックス状の表において、列方向の要素である、Xグループである「RX/AT役1、BX/AT役2、GX/AT役3」は左回胴2aを1番目に停止させた場合に、Yグループである「RY/AT役4、BY/AT役5、GY/AT役6」は中回胴2bを1番目に停止させた場合に、Zグループである「RZ/AT役7、BZ/AT役8、GZ/AT役9」は右回胴2cを1番目に停止させた場合に停止操作タイミングに応じて、ベル役または特殊役が必ず成立するものを抽出してグループ化したものを示している。また、行方向の要素である、Rグループである「RX/AT役1、RY/AT役4、RZ/AT役7」は赤ダイヤ図柄36を、Bグループである「BX/AT役2、BY/AT役5、BZ/AT役8」は青ダイヤ図柄37を、Gグループである「GX/AT役3、GY/AT役6、GZ/AT役9」は緑ダイヤ図柄38を、特殊役の成立条件として必ず必要とするものを抽出してグループ化したものを示している。なお、例えば図に示す「RX/AT役1」の表記は、「AT役1」の当選により成立が許容される特殊役を構成する主要な図柄「R」とその図柄が停止する回胴「X」を意味している。ここで、「R」は赤ダイヤ図柄36、「X」は左回胴2aを示している。また、「B」は青ダイヤ図柄37、「G」は緑ダイヤ図柄38、「Y」は中回胴2b、「Z」は右回胴2cを示している。
このように、アシスト報知内容を上記グループ化したものを対象として遊技者に報知するようにした場合、Xグループに属するAT役1〜3に当選した場合には左回胴2aを1番目に停止させる旨のアシスト報知を、Yグループに属するAT役4〜6に当選した場合には中回胴2bを1番目に停止させる旨のアシスト報知を、Zグループに属するAT役7〜9に当選した場合には右回胴2cを1番目に停止させる旨のアシスト報知を行うことができるようになる(以下、Xグループ、Yグループ、またはZグループを対象にしたアシスト報知を「押し順アシスト報知(停止操作順アシスト報知に相当する)」と称する)。なお、上記では、1番目に停止させる回胴を特定可能とする報知態様を例に挙げて説明したが、本発明における押し順アシスト報知はこれに限定されない。例えば、1番目に停止させてはいけない回胴を特定可能な報知態様や1番目に停止させるべき回胴を遊技者に択一的に選択させるような報知態様等を含み、この押し順アシスト報知は、押し順に関連する要素を遊技者に示唆する報知態様すべてを含む概念である。
またRグループに属するAT役1、4、7に当選した場合にはいずれかの回胴に赤ダイヤ図柄36を有効入賞ライン5上に停止させる旨のアシスト報知を、Bグループに属するAT役2、5、8に当選した場合にはいずれかの回胴に青ダイヤ図柄37を停止させる旨のアシスト報知を、Gグループに属するAT役3、6、9に当選した場合には緑ダイヤ図柄38を有効入賞ライン5上に停止させる旨のアシスト報知を行うことができるようになる(以下、Rグループ、Bグループ、またはGグループを対象にしたアシスト報知を「タイミングアシスト報知」と称する)。なお、上記では、どの特殊図柄を有効入賞ライン上に停止させるべきかを特定可能とする報知態様を例に挙げて説明したが、本発明におけるタイミングアシスト報知はこれに限定されない。例えば、有効入賞ライン上に停止させてはいけない特殊図柄を特定可能な報知態様や有効入賞ライン上に停止させるべき特殊図柄を遊技者に択一的に選択させるような報知態様等を含み、このタイミングアシスト報知は、停止操作タイミングに関連する要素を遊技者に示唆する報知態様すべてを含む概念である。
アシスト報知は、図14に示す報知態様が定められたアシスト報知用演出パターンテーブルに基づいて、液晶表示装置6、装飾ランプ部15、スピーカ16等によりその内容が遊技者に報知されるように構成されている。なお、図14に示すアシスト報知用演出パターンテーブルには、押し順を報知する押し順アシスト報知用演出パターンのみが定められたものを示しているが、これに限られることはない。アシスト報知用演出パターンには、押し順アシスト報知用の演出パターン、タイミングアシスト報知用の演出パターン、押し順と停止操作タイミングとを完璧にアシストする完全アシスト報知用の演出パターンを含ませても良い。このようにすれば、押し順のみをアシスト報知、停止操作タイミング(停止させるべき図柄)のみをアシスト報知、押し順と停止操作タイミングの双方をアシスト報知する等、種々のアシスト報知態様を組み合わせて遊技者に報知することができるようになる。
以上のように、本実施の形態に係る回胴式遊技機では、蹴飛ばし制御を行うことなく、AT役として当選した各入賞役を構成し得る図柄を優先順位に基づき最大限有効入賞ライン上に引き込んで回胴を停止制御可能に構成し、押し順アシスト報知発生の際には、これに従い遊技者が回胴をその押し順の通り停止操作するだけで、目押しをせずともベル役または特殊役の入賞を容易になし得るようにしたり、パンク役の入賞の回避を容易になし得るようにしたりすることができるようになる。この結果、目押しの技術力が低い遊技初心者であっても、目押しの煩わしさを解消すると共に、安心して遊技に興じることができるようになる。さらに押し順アシスト報知またはタイミングアシスト報知若しくは完全アシスト報知発生の際には、遊技者が停止操作タイミングを計ることにより、AT役が許容する入賞役を択一的に選択して成立させることができ、目押しの技術介入性を欲する遊技中級者や遊技上級者にとっても十分満足することができる回胴式遊技機を提供することができるようになる。
再び、図4を参照して演出制御基板420について説明する。演出制御基板420は、主制御基板400の制御の下、液晶表示装置6、スピーカ16、LED等を制御する副制御(サブ)側の制御基板であり、1チップマイクロコンピュータ421を中心に、演出制御基板420に接続された演出I/F基板340との間の信号を入出力するI/Oポート回路422、演出I/F基板340を介して演出制御基板420に接続された外部周辺基板との信号のやり取りを仲介するインターフェース(I/F)回路424および425、カウンタ回路403と同様の機能を有するカウンタ回路423を備えている。
1チップマイクロコンピュータ421は、サブROM421a、サブRAM421b、およびサブCPU421cを備え、その他、周期的な割り込みや一定周期のパルス出力を作成する機能や時間計測の機能を有するCTC421d、およびサブCPU421cに割り込み信号を付与する割り込みコントローラ回路421eを備えている。
また、図示はしていないが、演出制御基板420にはスピーカ16を制御するためのサウンドLSI、音声ROM、音処理回路を含む音波制御回路を備えている。音声ROMには演出パターンに対応した各種効果音を発生させるための音波出力用データが記憶されている。サウンドLSIは、サブCPU421cからのスピーカ16制御用の音声コマンドを受けて、所定のタイミングで前記音声ROMからデータを読み出し、所定の処理を施して音処理回路に出力する。前記音処理回路は前記データをD/A変換して音声信号を生成し、音声信号を所定レベルに増幅してスピーカに供給する。
サブCPU421cは、メインCPU401cと同様に、CTC421dを利用して計時機能やタイマ割り込み機能を発揮し、サブROM421aに記憶された演出制御プログラム(主に回胴式遊技機の演出手段(必要に応じて、液晶表示装置6、スピーカ16、LED等の演出を現出するための装置を総称して「演出手段」と称する場合がある)をどのように動作させるかが記述されているプログラム)を実行して、遊技の進行に伴う演出処理を実行すると共に、各種LED、スピーカ16、液晶表示装置6を直接的または間接的に制御する。サブRAM421bは、サブCPU421cが演出制御プログラム実行する際、一時的にデータを記憶する作業領域として利用される。サブROM421aには、前記演出制御プログラムの他、遊技に伴う演出内容(例えば、回胴回転開始時や回胴停止操作時の効果音の演出内容、当選可能性のある入賞役を遊技者に示唆する演出内容等)を定めた演出パターンテーブルが記憶されており、この演出パターンテーブルは、上述したアシスト報知内容を定めたアシスト報知用演出パターンテーブル(図14参照)を含む。上記1チップマイクロコンピュータ421は、演出パターンテーブルから目的とする演出パターンを選択してこれに基づく演出現出コマンド(LED制御用の発光コマンド、スピーカ16制御用の音声コマンド、および液晶表示装置6の制御用の液晶コマンドを含む)を出力し、液晶制御基板460、スピーカ16、LED等を制御している。
カウンタ回路423は、図示はしていないが、カウンタ回路403と同様に乱数生成回路とサンプリング回路とを備えている。サブCPU421cは、演出処理状態に応じて前記サンプリング回路に指示を送ることで、前記乱数発生回路が示している数値を演出用乱数値として取得する。この演出用乱数値は、主として演出パターンテーブルから目的とする演出パターンを決定するために利用される。
ここで、主制御基板400のメインCPU401cと演出制御基板420のサブCPU421cとのインターフェースにおけるハードウェア構成を説明しておく。
主制御基板400のメインCPU401cは、処理状態を特定可能な制御情報としての各種演出制御コマンド(詳細は後述する)を出力する。この出力した演出制御コマンドは、演出制御基板420とのI/F回路404が備える出力バッファ回路404aを介して出力される。
出力バッファ回路404aは、メインCPU401c側の信号を外部に対して出力することを許可する一方、メインCPU401c側の内部に対して信号が入力されることを禁止するように機能している。したがって、メインCPU401c側は、一方向通信における出力側としてのみ機能している。これは、外部からのゴト行為による不正な信号が演出制御基板420を介してメインCPU401cに入力されることを防止するためである。
演出制御基板420のサブCPU421cが受信する前記各種演出制御コマンドは、演出I/F基板340を通じて主制御基板400とのインターフェース(I/F)回路424の入力バッファ回路424aを介して入力される。また、主制御基板400からのストローブ信号(演出用INT信号)は、サブCPU421cの割込み信号として入力される。
入力バッファ回路424aは、メインCPU401c側の信号が入力されることを許可する一方、メインCPU401c側の内部に対して信号が出力されることを禁止するように機能している。したがって、サブCPU421c側は、一方向通信における入力側としてのみ機能している。
ここで、主制御基板400が各遊技動作の実行時に演出制御基板420に対して送信する各種演出制御コマンドについて説明する。主制御基板400が送信する演出制御コマンドとしては、以下のようなものがある。なお、これらのコマンド名は、発生時期または送信時期に着目して命名されており、その命名の内容の実行を促すものではない。
まず、遊技メダル1枚を投入するごとに発生する「メダル投入コマンド」、回胴回転始動レバー11の操作時に発生する「回転開始(遊技スタート)コマンド(当選した入賞役に関する情報や遊技状態に関する情報を含む)」、回胴回転始動レバー11操作後の回胴回転開始時に発生する「回胴起動(回胴回転)コマンド」がある。ここで、回転開始コマンドが入賞役や遊技状態の情報を含むとは、例えば回転開始コマンドが16ビットの符号からなり、そのうちの6ビットが当選した入賞役を示す情報(当選情報)に割り当てられ、他の4ビットがそのときの遊技状態を示す情報(遊技状態情報)に割り当てられるような形態を意味する。この前記回転開始コマンドに含まれる「遊技状態情報」には、「通常遊技中」、「RT1遊技中」、「RT2遊技中」、「BB遊技中」、「BB遊技終了」、「入賞役当選情報」等がある。演出制御基板420は、前記回転開始コマンドを受けて、目的とする演出内容を決定する。
さらにまた、主制御基板400から演出制御基板420に送られる演出制御コマンドには、回胴回転停止ボタン12aの操作時(左停止操作時)、回胴回転停止ボタン12bの操作時(中停止操作時)、回胴回転停止ボタン12cの操作時(右停止操作時)にそれぞれ発生する「停止ボタン左」、「停止ボタン中」、「停止ボタン右」のコマンド(順押し(左停止操作→中停止操作→右停止操作の順に押した場合)、逆押し(右停止操作→中停止操作→左停止操作の順に押した場合)、ハサミ押し(左(または右)停止操作→中停止操作→右(または左)停止操作の順に押した場合)等の「停止操作順情報」を含む)や、引き込み制御後の左回胴2a停止時、中回胴2b停止時、または右回胴2c停止時に発生する「左回胴停止」、「中回胴停止」、「右回胴停止」のコマンド(回胴の「停止位置情報」を含む)がある。これら「停止ボタン左」、「停止ボタン中」、「停止ボタン右」の各コマンドも16ビットの符号からなり、そのうちの3ビットが順押し、逆押し、ハサミ押し等の押し順情報に割り当てられ、他の4ビットがそのときの遊技状態を示す状態情報(遊技状態情報)に割り当てられる。さらに、演出制御基板420は、前記「停止ボタン左」、「停止ボタン中」、「停止ボタン右」、「左回胴停止」、「中回胴停止」、「右回胴停止」等のコマンドを受けて、目的とする演出内容を決定する。
なお、3つの回胴回転停止ボタンのうちで1番目に操作された回胴回転停止ボタンであることは、上記の押し順情報から知ることができ、「第1停止コマンド」として演出制御基板420に送信され、演出制御基板420が1番目停止時に回胴停止時の演出を実行するために利用される。同様にして、2番目、3番目に操作された回胴回転停止ボタンであることも、上記の押し順情報から知ることができ、「第2停止コマンド」、「第3停止コマンド」として演出制御基板420に送信され、利用される。
さらに、主制御基板400から演出制御基板420に送られる演出制御コマンドには、3番目に回胴回転停止ボタンを離した時に発生する「全回胴停止」コマンドがある。この全回胴停止コマンドも16ビットの符号からなり、そのうちの4ビットが有効入賞ライン5上に揃った入賞役の種類を示す情報(入賞役情報)に割り当てられ、他の3ビットが入賞ラインを示す情報(入賞ライン情報)に割り当てられ、他の4ビットがそのときの遊技状態を示す情報(遊技状態情報)に割り当てられる。
この全回胴停止コマンドは、引き込み制御中に停止ボタンから指を離した場合、3番目の回胴の引き込み制御後の回胴停止時に発生する。ここで全回胴停止コマンドに含まれる「入賞ライン情報」とは、回胴において入賞役が揃った入賞ラインに関する情報であり、また「入賞役情報」とは実際に揃った図柄に関する情報である。回転開始コマンドに含まれる「入賞役」の情報では、実際に揃う図柄が未確定であるのに対し、この全回胴停止コマンドに含まれる「入賞役」の情報は、取りこぼしをすることなく実際に揃った図柄を示す情報である点で、両者は異なる。演出制御基板420ではこの入賞ライン情報と入賞役情報に基づいて、LED、スピーカ16、液晶表示装置6等に全回胴が停止して入賞の当否が確定した後に現出すべき演出内容を決定している。
次に、図15A〜図19を参照して、本発明に係る回胴式遊技機の遊技動作制御に関する処理内容について説明する。先ず、図15Aおよび図15Bを参照して、本実施の形態の主制御基板400が実行する主制御側のメイン処理について説明する。図15Aおよび図15Bは、遊技動作制御プログラムに従い主制御基板400(メインCPU401c)が実行する主制御側のメイン処理を示すフローチャートである。
まず、遊技機本体100に対して外部から電源が投入されると、電源基板440から主制御基板400に電源が投入された旨の電源投入信号が送信され、主制御基板400を介して各基板へと電源投入信号が送信される。そして、主制御基板400は、遊技動作開始前における必要な初期設定を行う(ステップS10)。この初期設定では、各種基板や遊技部品(各スイッチ類やセンサ類)の接続状態の確認、CTC401dを含む内蔵レジスタやI/Oの初期化、メインRAM401bのワーク領域を書き込み許可にする等、遊技動作開始前における必要な初期設定を実行する(電源遮断前の遊技状態に復帰可能であれば、遊技復帰処理を実行する)。
そして、上記初期設定の処理(ステップS10)が正常に終了した場合、処理状態に応じて以下に説明するステップS11〜ステップS28の処理を実行する。
主制御基板400は、所定のワーク領域をクリアし、次回の遊技を開始させるために必要なワーク領域を確保するRAM初期化処理を実行する(ステップS11)。
次に、主制御基板400は、満杯検知金具600のON、OFF状態を監視し、満杯状態であれば所定のエラー処理を実行する(ステップS12)。満杯検知金具600(図3参照)は、ホッパーユニット500から溢れた遊技メダルを貯留する補助タンク(図示はしていない)に形成された満杯検出センサであり、前記補助タンクが遊技メダルで満杯状態となっているか否かを検出している。
次に、主制御基板400は、メダル投入処理を実行する(ステップS13)。このメダル投入処理は、メダル投入口7(クレジットからの擬似的な投入も含む)から遊技機本体100に投入された遊技メダルを検出したり、検出した遊技メダルの投入枚数を計数したりする遊技メダル投入に係る処理や、クレジットされた遊技メダルの精算に係る処理である。また、このメダル投入処理においては、遊技開始条件を満たしている際、遊技者により回胴回転始動レバー11が操作されたか否か、具体的には、回胴回転始動スイッチ11aからの回胴回転開始信号を受信したか否かをも監視しており、回胴回転開始信号を受信しない限り、ステップS14の処理には移行されないようにしている。したがって、本実施の形態の回胴式遊技機における遊技は、遊技者による遊技メダル投入動作により遊技が開始され、回胴回転始動レバー11を操作して回胴を回転させ、回胴回転停止ボタン12a、12b、12cを操作して回胴を停止させ、各回胴の停止位置により定まる図柄の組み合せによって遊技結果が得られるまで(ここでいう遊技結果とは、有効入賞ライン5上に入賞役が揃い、これに応じた遊技価値が付与されることを意味する)の一連の工程を1回の遊技(単位遊技:1ゲーム)として、繰り返される遊技である。
次に、主制御基板400は、内部抽選用乱数値をカウンタ回路のカウンタ値に基づいて抽出する(ステップS14)。前記内部抽選用乱数値を抽出するタイミングは、回胴回転始動レバー11が操作された際、回胴回転始動スイッチ11aからの回胴回転開始信号を主制御基板400が受信したタイミングで行われる。前記抽選用乱数は、主制御基板400のカウンタ回路によって生成され、本実施の形態に係る回胴式遊技機では、8ビットのバイナリカウンタを2個用いて16ビットのハードウェア乱数(0000H〜FFFFH(16進数)の繰り返し)を生成している。なお、前記乱数の生成は、ハードウェア乱数に限られることはなく、CPUに所定のプログラムを実行させることによって生成するソフトウェア乱数を用いても良い。
次に、主制御基板400は、ステップS14の処理で抽出した内部抽選用乱数値に基づき、入賞役に関する抽選を行う図柄抽選処理を実行する(ステップS15)。この図柄抽選処理は、前記内部抽選用乱数値と抽選テーブル50(図7参照)とに基づき、入賞役の当否を決定したり、抽選結果に基づく抽選結果情報(どの入賞役に当選したのかを示す情報をいい、例えば内部当選フラグが該当する)を生成したりする処理である。抽選結果情報は、メインRAM401bの所定の領域に格納される。この抽選結果情報は毎遊技ごとにクリアされるが、既に説明したように、BB役1、BB役2の当選情報に限り、これらの入賞が確定するまで、その情報は次回以降の遊技に持ち越されるようになっている。
次に、主制御基板400は、各回胴2a、2b、2cの回転を開始させるための回胴回転始動時の設定を行う回胴回転開始設定処理を実行し(ステップS16)、回胴回転停止ボタン12a、12b、12cが操作された場合、各回胴停止ボタンに対応する回胴を停止させる回胴停止処理を実行する(ステップS17)。詳細は後述するが、この回胴停止処理では、前記抽選結果情報と回胴回転停止ボタン12a、12b、12cの操作タイミングとに基づいて、停止制御用テーブルが参照され、当選した入賞役を停止させるための停止制御データ(引き込みコマ数等)が生成される。この生成されたデータに基づいて、回胴の停止制御が行われる。
次に、主制御基板400は、入賞判定処理を実行する(ステップS18)。この入賞判定処理は、当選した入賞役が有効入賞ライン5上で成立したか否かの判定をする停止図柄判定処理や、入賞確定時における遊技メダルの払い出しの枚数を設定する払出設定処理が含まれる。
次に、主制御基板400は、上記入賞判定処理(ステップS18)で設定された払い出し枚数に基づき、クレジットを加算したり、ホッパーユニット500に遊技メダルの払い出しを実行させたりする遊技メダル払出処理を実行する(ステップS19)。
次に、主制御基板400は、遊技状態移行管理処理を実行する(ステップS20)。詳細は後述するが、この遊技状態移行管理処理は、各種遊技(通常遊技、RT1遊技、RT2遊技、BB遊技等)を実行するために、一の遊技状態から他の遊技状態への移行状態を管理制御する遊技状態移行管理手段に相当し、例えば通常遊技からRT1遊技等への遊技状態の移行処理やRT1遊技を継続させるか否か等、遊技状態の移行を管理制御するための処理である。
次に、主制御基板400は、リプレイ役が有効入賞ライン5上に成立したか否かを判定する(ステップS21)。リプレイ役が成立している場合(ステップS21:YES)、再遊技を行うために必要な処理(再遊技作動開始処理)を実行する(ステップS27)。そして、再遊技作動開始処理(ステップS27)を実行した後、RAM初期化処理(ステップS11)に移行する。一方、リプレイ役が成立していない場合(ステップS21:NO)、次に主制御基板400は、BB役(BB役1またはBB役2)が有効ライン5上に成立したか否かを判定する(ステップS22)。
BB役が成立している場合(ステップS22:YES)、BB遊技を開始するために必要な設定処理(BB作動開始処理:ステップS28)を行った後、RAM初期化処理(ステップS11)に移行する。一方、BB役が成立していない場合(ステップS22:NO)、次に主制御基板400は、BB遊技中であるか否かを判定する(ステップS23)。
BB遊技中でない場合(ステップS23:NO)、そのままRAM初期化処理(ステップS11)に移行する。一方、BB遊技中である場合(ステップS23:YES)、次に主制御基板400は、BB遊技を進行する上で必要な処理(BB遊技管理処理:ステップS24)を実行した後、BB遊技の終了条件を満たしたか否かを判定する(ステップS25)。
BB遊技の終了条件を満たしていない場合(ステップS25:NO)、そのままRAM初期化処理(ステップS11)に移行する。一方、BB遊技の終了条件を満たした場合(ステップS25:YES)、BB遊技中に使用したメインRAM401bのワーク領域をクリアして(ステップS26)、ステップS12の処理へ移行する。なお、BB遊技終了後には、通常遊技に移行するようになっている。
次に、図16を参照して、図15Aの主制御側のメイン処理における回胴停止処理(ステップS17)について詳細に説明する。図16は、回胴停止処理を示すフローチャートである。
まず、主制御基板400は、回胴回転停止ボタン12の操作が有効なときに操作されたか否かを判定する(ステップS170)。回胴回転停止ボタン12は、後述する回胴回転制御処理(ステップS42)において有効であることが検出された場合にのみ操作可能となる。したがって、回胴回転停止ボタン12が有効とされるまでは、遊技者により回胴回転停止ボタン12が操作されても、無効として受けつけないようにしている(ステップS170:NO)。
遊技者による回胴回転停止ボタン12の操作が有効な場合(ステップS170:YES)、次に主制御基板400は、何番目の回胴の停止操作か否か判断する(後述するステップS171、S176)。1番目の回胴の停止操作の場合(ステップS171:YES)、図柄抽選処理(ステップS15)における抽選結果情報と第1停止用図柄停止テーブル選択テーブル90とに基づき、目的とする停止テーブルを選択する(ステップS172)。また、同様に、2番目の回胴の停止操作の場合(ステップS176:YES)には、前記抽選結果情報と第2停止用図柄停止テーブル選択テーブル93とに基づき、目的とする停止テーブルを選択し(ステップS177)、1番目および2番目の回胴の停止操作ではない場合、すなわち3番目(最後)の回胴の停止操作の場合(ステップS176:NO)には、前記抽選結果情報と第3停止用図柄停止テーブル選択テーブル95とに基づき、目的とする停止テーブルを選択する(ステップS178)。なお、前記抽選結果情報がAT役に当選したことを示すものである場合、既に説明したように、2番目、3番目の回胴の停止操作の際には、先に停止している回胴の停止位置図柄番号を基づいて停止テーブルが選択される。
次に、主制御基板400は、ステップS172、S177、またはS178の処理で選択された停止テーブルを参照し、停止操作位置に基づく滑りコマ数を決定し(ステップS173)、決定された滑りコマ数分、回胴が回転するまで待機する(ステップS174)。
次に、主制御基板400は、停止操作された回胴を停止させるために、回胴停止命令を示す回胴停止フラグを設定して回胴停止処理を終了する(ステップS175)。
次に、図17を参照して、図15Aの主制御側のメイン処理における遊技状態移行管理処理(ステップS20)について詳細に説明する。図17は、遊技状態移行管理処理を示すフローチャートである。先ず、本処理内容の理解を容易なものとするために、本実施の形態に係る回胴式遊技機における遊技の流れを説明しておく。図18は、本実施の形態に係る回胴式遊技機における遊技の流れを概略的に示したものである。
図に示すように、通常遊技中においては、パンク役の成立によりRT1遊技に移行し、ベル役の成立によりRT2遊技に移行する。RT2遊技中では、パンク役の成立によりRT1遊技に移行する。RT1遊技中では、規定されたRT1遊技継続遊技数の消化により通常遊技へと移行する。なお、通常遊技中、RT1遊技中、RT2遊技中ともに、BB役の抽選を行っており、BB役の成立によりBB遊技へと移行する。BB遊技終了後は、通常遊技に移行する。
再び、図17を参照して、遊技状態移行管理処理(ステップS20)について説明する。
まず、主制御基板400は、現在の遊技状態がどのような遊技状態であるか否かを判断する。現在の遊技状態が通常遊技中である場合(ステップS200:YES)、主制御基板400は、ベル役が有効入賞ライン5上に成立しているか否かを判定する(ステップS201)。ベル役が成立していない場合(ステップS201:NO)、ステップS203の処理に進む。一方、ベル役が成立している場合(ステップS201:YES)、RT2遊技に移行する旨の設定をする(ステップS202)。
次に、主制御基板400は、パンク役が有効入賞ライン5上に成立しているか否かを判定する(ステップS203)。パンク役が成立している場合(ステップS203:YES)、RT1遊技に移行する旨を設定し(ステップS204)、RT1遊技数カウンタに所定の遊技数(本実施の形態では、100ゲーム数分)を設定して(ステップS205)、遊技状態移行管理処理を終了する。一方、パンク役が成立していない場合(ステップS203:NO)、そのまま遊技状態移行管理処理を終了する。
ステップS200の処理において通常遊技中でない場合(ステップS200:NO)、次に主制御基板400は、RT1遊技中であるか否かを判定する(ステップS206)。RT1遊技中である場合(ステップS206:YES)、ステップS205の処理において設定されたRT遊技数カウンタから1ゲーム数分を減算(RT遊技数カウンタ−1)する(ステップS207)。
次に、主制御基板400は、RT1遊技数カウンタの値が0であるか否かを判定する(ステップS208)。RT1遊技数カウンタの値が0である場合(ステップS208:YES)、通常遊技に移行する旨を設定し(ステップS209)、遊技状態移行管理処理を終了する。一方、RT1遊技数カウンタの値が0でない場合(ステップS208:NO)、そのまま遊技状態移行管理処理を終了する。
ステップS206の処理においてRT1遊技中でない場合(ステップS206:NO)、次に主制御基板400は、RT2遊技中であるか否かを判定する(ステップS210)。RT2遊技中でない場合(ステップ210:NO)、この場合には通常遊技、RT1遊技、RT2遊技のいずれでもないので、BB遊技中であると判断し、そのまま遊技移行管理処理を終了する。一方、RT2遊技中である場合(ステップS210:YES)、次に主制御基板400は、パンク役が有効入賞ライン5上に成立したか否かを判定する(ステップS211)。
パンク役が成立している場合(ステップ211:YES)、RT1遊技に移行する旨を設定し(ステップS212)、遊技状態移行管理処理を終了する。一方、パンク役が成立していない場合(ステップS211:NO)、そのまま遊技状態移行管理処理を終了する。なお、通常遊技、またはRT1遊技、若しくはRT2遊技へと移行する旨の設定処理(ステップS202、S204、S209、S212)では、演出制御基板420側に演出制御コマンドとして遊技状態を変更する旨の遊技状態移行コマンドが送信されるようにしている。
次に、図19を参照して、上記主制御側のメイン処理において1.5ms程度ごとに実行される主制御側のタイマ割り込み処理について説明する。図19は、CTC401dからの一定時間ごとの割り込みで起動される主制御側のタイマ割り込み処理を示すフローチャートである。
1チップマイクロコンピュータ401が備えるCTC401dの時間定数レジスタには、本実施の形態に係る回胴式遊技機では1.5msに相当する値が設定されている。前述した主制御側のメイン処理(図15Aおよび図15B参照)において、1.5msごとにタイマ割り込みが発生するようになっている。なお、このタイマ割り込み処理は、CTC401d内部からのマスク可能(maskableinterrupt)な割り込み信号に基づいて実行される。
まず、主制御基板400は、タイマ割り込みが発生した場合、レジスタを所定のスタック領域に退避させる退避処理を実行する(ステップS40)。
次に、主制御基板400は、ポート入力処理を実行する(ステップS41)。このポート入力処理は、回胴式遊技機の総てに配置された各種スイッチや各種センサから入力された信号を確認して、入力された信号を管理するデータの作成を行い、作成した入力データを割り込みごとに記憶更新する処理である。
次に、主制御基板400は、各回胴2a、2b、2cの回転制御および停止制御を行うための回胴回転制御処理を実行する(ステップS42)。この回胴回転制御処理は、既に説明した各回胴2a、2b、2cの回転制御および停止制御に関する処理を実行するための処理であり、各回胴2a、2b、2cの現在位置を把握するために回胴位置検出センサ212a、212b、212cの検出信号のタイミングと各回胴駆動モータ211a、211b、211cに供給した前記出力相パターンの出力回数を計数する回胴励磁出力カウンタ(駆動パルスの個数)により上記現在位置が把握される。また、この回胴回転制御処理では、各回胴の回転開始後、各回胴がそれぞれ一定の回転速度になったか否かの検出も行われている。また、本処理において、メイン処理からの回胴停止フラグの入力があった場合には、停止位置を確認し、回胴を停止させるための駆動パルス信号を出力して目的とする位置に停止させる。
次に、主制御基板400は、定期更新処理を実行する(ステップS43)。この定期更新処理は、各種遊技動作に必要なタイマを割り込みごとに更新したり、1チップマイクロコンピュータ401に内蔵されているウォッチドッグタイマを定期的にクリアしたりする処理である。この定期更新処理が実行されない場合、例えば、遊技動作制御に異常が発生してプログラムが暴走状態となった場合、ウォッチドッグタイマがタイムアップすると、メインCPU401cが自動的にリセットされて前記暴走状態から復帰する。
次に、主制御基板400は、コマンド出力処理を実行する(ステップS44)。このコマンド出力処理は、遊技の進行に伴う処理状態に応じて、前記演出制御コマンドを演出制御基板420に送信する処理である。演出制御基板420は、この演出制御コマンドを受けて、所定の演出処理を実行する。なお、主制御基板400は、演出制御基板420に対して上記演出制御コマンドを1バイト分出力している。1つの演出制御コマンドは2バイト長であるので、連続する2回のタイマ割り込みで1つの演出制御コマンドが送信されることになる。
次に、主制御基板400は、メダル情報出力処理を実行する(ステップS45)。このメダル情報出力処理は、遊技メダルが投入された旨のメダル投入信号や遊技メダルが払い出された旨のメダル払出信号等を出力する処理である。上記各信号は、外部集中端子基板310を介して、ホールコンピュータHCに送信される。ホールコンピュータHCは、前記メダル投入信号や前記メダル払出信号等に基づき、遊技島に設置されている各遊技機に投入された遊技メダルの枚数や払い出された遊技メダルの枚数を管理する。
次に、主制御基板400は、遊技機本体100に配置されたLEDの発光を制御するための発光制御信号を出力するための表示出力処理を実行する(ステップS46)。
そして、ステップS40〜ステップS46の処理を実行した後、退避したレジスタの内容を復帰させ(ステップS47)、メインCPU401cを割り込み許可状態に設定して(ステップS48)、タイマ割り込み処理を終了する。
次に、図20〜図27を参照して、本実施の形態の回胴式遊技機における演出制御基板420が実行する演出制御側の処理内容を説明する。なお、図15Aおよび図15Bに示した主制御側のメイン処理と実質的に同様の処理内容については、重複記載を避けるため、適宜省略して説明する。
先ず、図20を参照して、本実施の形態の演出制御基板420が実行する演出制御側のメイン処理の処理内容について説明する。図20は演出制御プログラムに従い演出制御基板(サブCPU421c)420が実行する演出制御側のメイン処理を示すフローチャートである。
まず、遊技機本体100に対して外部から電源が投入されると、電源基板440によって各制御基板に電源が投入された旨の電源投入信号が送信される。そして、電源投入信号を受信した演出制御基板420は、図20に示す演出制御側のメイン処理を開始する。この演出制御側のメイン処理において、まず、演出制御基板420は、電源遮断時のバックアップが正常に行われているかを確認し、バックアップが正常であれば遊技動作開始前における必要な初期設定を実行する(ステップS50)。この初期設定処理では、CTC421dを含む内蔵レジスタやI/Oの初期化、サブRAM421bのワーク領域を書き込み許可にする等、遊技動作開始前における必要な初期設定を実行する。
次に、演出制御基板420は、電源遮断前の処理状態に復帰させる復帰処理を実行する(ステップS51)。
次に、演出制御基板420は、電源遮断が発生したか否かを確認し(ステップS52)、電源遮断の発生を確認した場合(ステップS52:YES)、電源遮断時のデータをサブRAM421bのバックアップ領域に保存するバックアップ処理を実行する(ステップS57)。一方、電源遮断の発生を確認しない場合(ステップS52:NO)、演出用乱数更新処理を実行する(ステップS53)。この演出用乱数更新処理では、主として、演出パターンを選択するために利用される演出用乱数を定期的に更新している。
次に、演出制御基板420は、後述するコマンド受信割り込みやタイマ割り込みを許可するため、割り込み許可状態に設定し(ステップS54)、次に、タイマ割り込みやコマンド受信割り込みを禁止するために割り込み禁止状態に設定する(ステップS55)。
そして、演出制御基板420は、ウォッチドッグタイマをクリアして(ステップS56)、電断が発生しない限り、ステップS52〜ステップS56をループ処理にて実行する。
次に、図21を参照して、演出制御基板420が実行する演出制御側のメイン処理において、主制御基板400からの演出制御コマンドを受信した場合に実行されるコマンド受信割り込み処理について説明する。図21は、コマンド割り込み処理を示すフローチャートである。このコマンド受信割り込み処理は、主制御基板400から演出制御コマンドを受信した場合、優先的に実行される処理である。
まず、演出制御基板420は、主制御基板400からの演出制御コマンドを受信した場合、レジスタを所定のスタック領域に退避させる退避処理を実行する(ステップS60)。
次に、演出制御基板420は、受信した演出制御コマンドを所定の演出制御コマンド格納領域(サブRAM421b)に一時的に格納し(ステップS61)、レジスタの内容を復帰させて(ステップS62)、コマンド受信割り込み処理を終了する。
次に、図22を参照して、演出制御基板420が実行する演出制御側のメイン処理において、2ms程度ごとに実行される演出制御側のタイマ割り込み処理について説明する。図22は、CTC421dからの一定時間ごとの割り込みで起動される演出制御側のタイマ割り込み処理を示すフローチャートである。
1チップマイクロコンピュータ421が備えるCTC421dの時間定数レジスタには、上述した主制御基板400と同様に、本実施の形態に係る回胴式遊技機では2msに相当する値が設定されている。したがって、前述した演出制御側のメイン処理においては、2msごとにタイマ割り込みが発生する。このとき、演出制御基板420は以下に示すような演出制御側のタイマ割り込み処理を実行する。この演出制御側のタイマ割り込み処理は、遊技の進行状態に応じた演出を実行するための処理であって、演出制御基板420は、このタイマ割り込み処理に基づき、各レジスタの退避処理、各処理内容の読み込みまたは呼び出し、および各レジスタの復帰等の処理を実行する。
まず、演出制御基板420は、レジスタを所定のスタック領域に退避させる退避処理を実行する(ステップS70)。
次に、演出制御基板420は、コマンド解析処理を実行する(ステップS71)。詳細は後述するが、このコマンド解析処理は、前記演出制御コマンド格納領域(コマンド受信割り込み処理(図21参照)のステップS61参照)に演出制御コマンドが格納されているか否かを割り込みごとに監視し、演出制御コマンドが格納されている場合、このコマンドを読み出し、読み出した演出制御コマンドに基づいて各種演出処理を実行するための処理である。このコマンド解析処理では、前記コマンド受信割り込み処理で優先的に常に新しいものに更新された演出制御コマンドが処理されることになる。また、コマンド解析処理では、LEDやスピーカ16をそれぞれ駆動制御したり、液晶表示装置6を駆動制御したりするための演出現出コマンドを作成するための処理も行われる。
次に、演出制御基板420は、演出シナリオ更新処理を実行する(ステップS72)。この演出シナリオ更新処理は、コマンド解析処理(ステップS71)において決定された演出パターンに沿って作成された演出現出コマンド(発光コマンド、音声コマンド)に基づき、LED等の各種発光手段やスピーカ16を制御するための処理である。
次に、演出制御基板420は、液晶コマンドを液晶制御基板460に送信する(ステップS73)。本実施の形態に係る回胴式遊技機では、割り込みごとに液晶制御基板460に液晶コマンドが送信されるようになっており、液晶表示装置6において2ms毎に描画が行われ画像が変化するようになっている。
そして、演出制御基板420は、ステップS70〜ステップS73の処理を実行した後、退避したレジスタの内容を復帰させ(ステップS74)、タイマ割り込み処理を終了する。
次に、図23を参照して、図22の演出制御側のタイマ割り込み処理におけるコマンド解析処理(ステップS71)について説明する。図23は、コマンド解析処理を示すフローチャートである。
まず、演出制御基板420は、コマンド受信割り込み処理(図21参照)のステップS61の処理において前記演出制御コマンド格納領域に演出制御コマンドが格納されているか否か、すなわち、主制御基板400から演出制御コマンドを受信したか否かを確認する(ステップS80)。演出制御コマンドを受信していない場合(ステップS80:NO)、コマンド解析処理を終了する。
一方、演出制御コマンドを受信していた場合(ステップS80:YES)、コマンド受信処理を実行する(ステップS81)。詳細は後述するが、このコマンド受信処理では、各種演出制御コマンドに基づく演出パターンを決定し、決定した演出パターンに沿った演出を現出させるための演出パターンデータを作成し設定する。
次に、演出制御基板420は、上記コマンド受信処理(ステップS81)で決定された演出パターンデータに基づき演出現出コマンドを作成し(ステップS82)、作成した演出現出コマンドを所定の演出現出コマンド格納領域(サブRAM421b)に格納して(ステップS83)、コマンド受信割り込み処理を終了する。
次に、図24を参照して、図23のコマンド受信処理(ステップS81)ついて詳細に説明する。図24は、コマンド受信処理を示すフローチャートである。このコマンド受信処理(ステップS81)は、上述したコマンド受信割り込み処理(図21参照)にて主制御基板400から送信された演出制御コマンドを確認した場合、その演出制御コマンドの種類を順次確認し、各演出制御コマンドの種類に応じて「遊技状態移行コマンド受信処理」、「回転開始コマンド演出処理」、「回胴停止コマンド演出処理」、「全回胴停止コマンド演出処理」、「メダル投入コマンド演出処理」、および「その他のコマンド演出処理」を順次行う処理である(ステップS300〜S311)。
まず、演出制御基板420は、遊技状態移行コマンドを受信していた場合(ステップS300:YES)、遊技状態移行コマンドに基づく受信処理を実行し(ステップS306(詳細は後述する))、回転開始コマンドを受信していた場合(ステップS301:YES)、回転開始コマンドに基づく演出を決定するための回転コマンド演出処理(ステップS307(詳細は後述する))を実行し、各停止コマンド(「停止ボタン左」、「停止ボタン中」、「停止ボタン右」、「左回胴停止」、「中回胴停止」、または「右回胴停止」コマンド等の回胴の停止に関するコマンド)を受信していた場合(ステップS302:YES)、各停止コマンドに基づく演出を決定するための回胴停止コマンド演出処理を実行し(ステップS308)、全回胴停止コマンドを受信していた場合(ステップS303:YES)、全回胴停止コマンドに基づく演出を決定するための全回胴停止コマンド演出処理を実行し(ステップS309(詳細は後述する))、メダル投入コマンドを受信していた場合(ステップS304:YES)、メダル投入コマンドに基づく演出を決定するためのメダル投入コマンド演出処理を実行し(ステップS310)、その他の演出制御コマンドを受信していた場合(ステップS305:YES)、その他の演出制御コマンドに基づく演出を決定するための演出処理を実行し(ステップS311)、コマンド受信処理を終了する。
次に、図25を参照して、図24のコマンド受信処理の遊技状態移行コマンド受信処理(ステップS306)ついて詳細に説明する。この遊技状態移行コマンド受信処理は、既に説明した遊技状態移行コマンドを受けた場合に、AT遊技の開始前処理に相当する処理である。
まず、演出制御基板420は、遊技状態移行コマンドを受信した場合、この遊技状態移行コマンドがRT2遊技に移行した旨を示すものであるか否かを判定する(ステップS400)。遊技状態移行コマンドがRT2遊技に移行した旨を示すものでない場合(ステップS400:NO)、ステップS403の処理に進む。一方、遊技状態移行コマンドがRT2遊技に移行した旨を示すものである場合(ステップS400:YES)、次に演出制御基板420は、遊技状態をAT遊技中に設定(AT遊技中フラグをセット)する(ステップS401)。
次に、演出制御基板420は、AT遊技数カウンタに所定の遊技数(本実施の形態では、50ゲーム数分)を設定する(ステップS402)。
次に、演出制御基板420は、遊技状態移行コマンドがRT1遊技に移行した旨を示すものであるか否かを判定する(ステップS403)。遊技状態移行コマンドがRT1遊技に移行した旨を示すものでない場合(ステップS403:NO)、ステップS405の処理に進む。一方、遊技状態移行コマンドがRT1遊技に移行した旨を示すものである場合(ステップS403:YES)、AT遊技中を終了させるための設定を行う(ステップS404)。本処理では、AT遊技中フラグを解除したり、AT遊技数カウンタをクリアしたりする等、AT遊技中を終了するに必要な設定を行う。
次に、演出制御基板420は、遊技状態移行コマンドが通常遊技に移行した旨を示すものであるか否かを判定する(ステップS405)。遊技状態移行コマンドが通常遊技に移行した旨を示すものでない場合(ステップS405:NO)、そのまま遊技状態移行コマンド受信処理を終了する。一方、遊技状態移行コマンドが通常遊技に移行した旨を示すものである場合(ステップS405:YES)、AT遊技の継続遊技数の抽選を行い(ステップS406)、抽選結果によるAT継続遊技数をAT遊技数カウンタに設定し、AT遊技中フラグを設定する(ステップS407)。この継続遊技数抽選は、前記演出用乱数値と図29に示すようなAT遊技数抽選用テーブルとに基づいて行われる。
このAT遊技数抽選用テーブルには、所定の振分値(%)に基づいて抽選されるAT遊技の継続遊技数が定められている。この抽選により、AT遊技に移行することができれば、AT役に当選した場合にアシスト報知が実行されることになる。演出制御基板420は、ステップS407の処理の後、遊技状態移行コマンド受信処理を終了する。
次に、図26を参照して、図24のコマンド受信処理の回転開始コマンド演出処理(ステップS307)ついて詳細に説明する。この回転開始コマンド処理は、既に説明した回転開始コマンドに含まれる「遊技状態情報」と「当選情報」とに基づき、演出パターンを決定する処理である。
まず、演出制御基板420は、回転開始コマンドに含まれる当選情報から当選した入賞役を把握する(ステップS500)。
次に、演出制御基板420は、AT遊技中であるか否かを判定する(ステップS501)。AT遊技中であるか否かは、ステップS401、S407の処理(図25参照)で設定されるAT遊技中フラグにより確認される。AT遊技中でない場合(ステップS501:NO)、各遊技状態に対応する当選した入賞役に関する演出パターンを定めた演出パターンテーブル(図示はしていない)に基づき、目的とする演出パターンを選択し(ステップS502)、回転開始コマンド演出処理を終了する。
一方、AT遊技中である場合(ステップS501:YES)、次に演出制御基板420は、アシスト報知用演出パターンテーブル(図14参照)に基づき、AT役1〜3の当選情報である場合(ステップS503:YES)には左回胴2aを1番目に停止させることを示唆する演出パターンを選択し(ステップS504)、AT役4〜6の当選情報である場合(ステップS505:YES)には中回胴2bを1番目に停止させることを示唆する演出パターンを選択し(ステップS506)、AT役7〜9の当選情報である場合(ステップS507:YES)には右回胴2cを1番目に停止させることを示唆する演出パターンを選択し(ステップS508)、AT役以外の当選情報の場合(ステップS503:NO、S505:NO、S507:NO)にはステップS502の処理を実行し、回転開始コマンド演出処理を終了する。
本実施の形態では、上記ステップS504、S506、S508の処理において選択された演出パターンに基づいて、押し順アシスト報知が実行される。遊技者は、この押し順アシスト報知に従い回胴を停止していくだけで、ベル役または特殊役を成立させることができるので、パンク役の成立(入賞)を回避することができる。このため、通常遊技からRT2遊技への移行を確実なものとし、または通常遊技からRT1遊技への移行を阻止し、若しくはRT遊技2からRT1遊技への移行を阻止することができるようになる(通常遊技からRT2遊技への移行条件については、遊技状態移行管理処理のステップS200〜S202の処理を、通常遊技からRT1遊技への移行条件については、遊技状態移行管理処理のステップS200〜S204の処理を、RT2遊技からRT1遊技への移行条件については、遊技状態移行管理処理のステップS210〜S212の処理を参照:図17)。なお、上記では遊技者がアシスト報知に従うことを前提として述べているが、実際には、アシスト報知に従うか否かは遊技者の意思に委ねられる。したがって、本発明では、アシスト報知発生時、一の遊技状態から他の遊技状態への移行確率が必ずしも100%となることを意味するわけではなく、当該移行確率を高めたり、低めたりする概念も含んでいる。
また、図14に示すアシスト報知用演出パターンテーブルには、押し順アシスト報知用の演出パターンのみを示しているが、既に説明したように、アシスト報知用演出パターンには、押し順アシスト報知用の演出パターン、タイミングアシスト報知用の演出パターン、押し順と停止操作タイミングとを完璧にアシストする完全アシスト報知用の演出パターンを含ませても良い。この場合、上述したように、押し順アシスト報知発生時には、これに従い押し順さえ一致させるように回胴を停止させれば、停止操作タイミングにかかわらず、パンク役の成立を回避することができるようになる。また押し順アシスト報知では、停止操作タイミングまでは知ることはできないが、例えば1番目に停止させるべき回胴がアシスト報知され、これに従い回胴を停止する際、遊技者が赤ダイヤ図柄36、青ダイヤ図柄37、または緑ダイヤ図柄38のいずれかを恣意的に狙うことにより、特殊役の成立の可能性も楽しむことができる。
一方、タイミングアシスト報知発生時には、何色のダイヤ図柄を有効入賞ライン5上に停止させるかのみが報知され、どの回胴に該当するダイヤ図柄を停止させるかまでは知ることができない。このため、各回胴を停止していく際に、すべての回胴において該当するダイヤ図柄を目押しすることにより、特殊役を成立させてパンク役の成立を回避することができるようになる。また、完全アシスト報知発生時には、これに従い、通常遊技中の場合には、特殊役が成立し得る停止操作タイミングを外してベル役を入賞させることにより、遊技状態を通常遊技からRT2遊技への移行を容易になし得るものとし、またRT2遊技中の場合には、AT遊技数の上乗せ抽選の権利を得ることができるようになる(後述するステップS602の処理を参照)。
このように、タイミングアシスト報知発生時や完全アシスト報知発生時、どの入賞役を成立させるかは遊技者の目押しの技量や意思に委ねられ、目押しの技術介入性や停止操作順の選択という遊技に対する技術介入性を保持することにより遊技性を向上させ、技術介入性を欲する遊技者に対しても満足させる回胴式遊技機を提供することができるようになる。なお、複数のアシスト報知用演出パターンを含む場合、どのアシスト報知用演出パターンを発生させるかについては、前記演出用乱数値を用いてアシスト報知演出パターンを抽選により決定するように構成しても良い。
次に、図27を参照して、図24のコマンド受信処理の全回胴停止コマンド演出処理(ステップS309)ついて詳細に説明する。この全回胴停止コマンド演出処理は、AT遊技の遊技数等の管理する処理を含むものであり、主として既に説明した全回胴停止コマンドに含まれる「遊技状態情報」と「入賞役情報」とに基づき、演出パターンを決定する処理である。なお、以下の説明では、主として本発明に直接的に係るAT遊技中の管理処理について説明する。
まず、演出制御基板420は、全回胴停止コマンドに含まれる遊技状態情報からRT2遊技中であるか否かを判定する(ステップS600)。RT2遊技中でない場合(ステップS600:NO)、そのまま全回胴停止コマンド演出処理を終了する。一方、RT2遊技中である場合(ステップS600:YES)、次に演出制御基板420は、全回胴停止コマンドに含まれる入賞役情報から有効入賞ライン5上にベル役が成立したか否かを判定する(ステップS601)。
ベル役が成立していない場合(ステップS601:NO)、ステップS604の処理に進む。一方、ベル役が成立している場合(ステップS601:YES)、次に演出制御基板420は、AT遊技数の上乗せ抽選を行う(ステップS602)。この上乗せ抽選は、図28に示すAT遊技数上乗せ抽選用テーブルに基づいて行われる。このAT遊技数上乗せ抽選用テーブルには、所定の振分値(%)に基づいて抽選される上乗せ遊技数が定められている。これにより、RT2遊技中、ベル役に当選する度にAT遊技数の上乗せ抽選が行われ、遊技者はよりART遊技中の利益を受けることができるようになる。
次に、演出制御基板420は、ステップS602で抽選による上乗せ遊技数をAT遊技数カウンタに加算する(ステップS603)。なお、本処理において、AT遊技中でない場合、遊技状態をAT遊技フラグ設定して、上記上乗せ遊技数をAT遊技数カウンタに設定する。
次に、演出制御基板420は、AT遊技中フラグを確認し、AT遊技中であるか否かを判定する(ステップS604)。AT遊技中でない場合(ステップS604:NO)、そのまま全回胴停止コマンド演出処理を終了する。一方、AT遊技中である場合(ステップS604:YES)、次に演出制御基板420は、AT遊技数カウンタから1ゲーム数分を減算(AT遊技数カウンタ−1)する(ステップS605)。
次に、演出制御基板420は、AT遊技数カウンタの値が0であるか否かを判定する(ステップS606)。AT遊技数カウンタの値が0でない場合(ステップS606:NO)、そのまま全回胴停止コマンド演出処理を終了する。一方、AT遊技数カウンタの値が0である場合(ステップS606:YES)、AT遊技中フラグを解除したり、AT遊技数カウンタをクリアしたりする等、AT遊技中を終了するに必要な設定を行う(ステップS607)。そして、ステップS607の処理を実行した後、全回胴停止コマンド演出処理を終了する。
以上、図面を参照しながら本発明の好ましい一実施の形態について説明したが、これは、本発明を単に例示したものであり、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。また、本発明を逸脱しない範囲において、回胴式遊技機を構成する要素、各種パラメータを適宜変更することができる。
本発明は、AT遊技機能やこれに類する遊技機能を備えた回胴式遊技機に適用可能である。
本発明の一実施の形態に係る回胴式遊技機の外観を示す斜視図である。 本発明の一実施の形態に係る回胴式遊技機に施された入賞ラインを示す図である。 本発明の一実施の形態に係る回胴式遊技機に設けられた各種基板と遊技部品との接続状況を示すブロック図である。 図3に示す主制御基板および演出制御基板の回路構成を示すブロック図である。 本発明の一実施の形態に係る回胴式遊技機の回胴が有する図柄配列帯を例示した図である。 図5に示した図柄配列帯における各回胴の図柄の組み合わせのうち、入賞役として扱われるものの種類を例示した図である。 各入賞役を抽選する際に用いられる抽選テーブルを示す図である。 AT役が許容する図柄の組み合わせを説明するための図である。 AT役に当選した場合における各回胴の停止動作を制御するために用いられる停止制御用のテーブルを示す図である。 AT役に当選した場合における各回胴の停止動作を制御するために用いられる停止テーブルを示す図である。 AT役に当選した場合における各回胴の停止動作を制御するために用いられる停止テーブルを示す図である。 AT役に当選した場合における各回胴の停止動作を制御するために用いられる停止テーブルを示す図である。 停止テーブルに基づく回胴の停止制御を説明するための図である。 停止テーブルに基づく回胴の停止制御を説明するための図である。 1番目に停止操作がなされた回胴を停止制御するための停止テーブルを択一的に選択するために用いられる選択テーブルを示す図である。 2番目に停止操作がなされた回胴を停止制御するための停止テーブルを択一的に選択するために用いられる選択テーブルを示す図である。 3番目に停止操作がなされた回胴を停止制御するための停止テーブルを択一的に選択するために用いられる選択テーブルを示す図である。 アシスト報知内容を説明するための図である。 アシスト報知内容に関する演出パターンを定めた演出パターンテーブルを示す図である。 本発明の一実施の形態に係る回胴式遊技機の主制御側におけるメイン処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施の形態に係る回胴式遊技機の主制御側におけるメイン処理を示すフローチャートである。 図15Aの回胴停止処理を示すフローチャートである。 図15Aの遊技状態移行管理処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施の形態に係る回胴式遊技機における遊技の流れを説明するための図である。 本発明の一実施の形態に係る回胴式遊技機の主制御基板側におけるタイマ割り込み処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施の形態に係る回胴式遊技機の演出制御側におけるメイン処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施の形態に係る回胴式遊技機の演出制御側におけるコマンド受信割り込み処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施の形態に係る回胴式遊技機の演出制御側におけるタイマ割り込み処理を示すフローチャートである。 図22のコマンド解析処理を示すフローチャートである。 図23のコマンド受信処理を示すフローチャートである。 図24の遊技状態移行コマンド受信処理を示すフローチャートである。 図24の回転開始コマンド演出処理を示すフローチャートである。 図24の全回胴停止コマンド演出処理を示すフローチャートである。 AT遊技数を上乗せするために用いられる抽選テーブルを示す図である。 AT遊技数を抽選するために用いられる抽選テーブルを示す図である。
符号の説明
2a 左回胴、
2b 中回胴、
2c 右回胴、
5a、5b、5c、5d 入賞ライン(有効入賞ライン)、
6 液晶表示装置、
11a 回胴回転始動レバー、
12a 左回胴回転停止ボタン、
12b 中回胴回転停止ボタン、
12c 右回胴回転停止ボタン、
15 装飾ランプ部
16 スピーカ、
200 図柄配列帯、
210 図柄種、
380 LED基板、
400 主制御基板、
420 演出制御基板、
450 払出制御基板、
460 液晶制御基板。

Claims (5)

  1. 複数種類の図柄が外周に施された回胴が複数並設され、各回胴の停止時の前記図柄の組み合わせによって遊技結果を表示する回胴装置と、
    所定の単位遊技開始条件の下で前記回胴の回転を開始させるときに遊技者が操作する回胴回転始動手段と、
    各回胴の回転による単位遊技の実行ごとに、1または複数の入賞役若しくはハズレに対応付けられた当選領域を遊技状態ごとに定めた抽選領域を対象として抽選を実行し、当該抽選の結果を示す抽選結果情報を生成する入賞役抽選手段と、
    各種遊技を実行するために、一の遊技状態から他の遊技状態への移行状態を管理制御する遊技状態移行管理手段と、
    各回胴のそれぞれに対応して設けられ、前記回胴の回転を個別に停止させるときに遊技者が操作する複数の回胴回転停止手段と、
    前記回胴回転停止手段が操作されて前記回胴を停止する際、前記回胴回転停止手段が操作されたタイミングと前記抽選結果情報とに基づき、前記抽選結果情報に対応する図柄を所定の引き込みコマ数範囲内で所定の有効入賞ラインに引き込んで前記回胴を停止制御可能な停止制御手段と、
    前記抽選結果情報に関連する情報を遊技者に対して報知可能な報知手段と、
    前記前記報知手段を制御する報知制御手段と、を備え、
    各回胴が停止した際、前記所定の有効入賞ライン上に停止した停止図柄の組み合わせと前記抽選結果情報に対応する図柄の組み合わせとが一致した場合に入賞が確定して当該停止図柄の組み合わせに応じた遊技価値を遊技者に付与し、通常遊技を含む複数種類の遊技を実行可能構成された回胴式遊技機であって、
    前記複数の回胴のうちの少なくとも第1の回胴と第2の回胴とに施された前記複数種類の図柄は、特定図柄と複数種類の特殊図柄とを含むものであって、
    前記特定図柄は、前記回胴回転停止手段がどのタイミングで操作されても、前記停止制御手段によって前記所定の有効入賞ライン上に引き込み可能に配置され、
    前記複数種類の特殊図柄は、前記回胴回転停止手段がどのタイミングで操作されても、前記停止制御手段によって一の前記特殊図柄と他の前記特殊図柄とが同時に前記所定の有効入賞ライン上に引き込み不可能に配置されている一方、前記回胴回転停止手段がどのタイミングで操作されても、前記停止制御手段によって各特殊図柄のいずれか1つが前記所定の有効入賞ライン上に引き込み可能に配置され、
    各回胴が停止した際、前記特殊図柄と前記特定図柄とが同時に前記所定の有効入賞ライン上に停止不可能に配置されており、
    前記入賞役は、
    少なくとも1つの前記特殊図柄を含んで構成される複数の特殊入賞役と、
    少なくとも1つの前記特定図柄を含んで構成される第1の小役と、
    少なくとも1つの前記特殊入賞役を構成し得る図柄を含んで構成される第2の小役と、
    所定の図柄で構成され、前記入賞した際に遊技者に付与する遊技価値として、遊技媒体の払い出しなしに前記単位遊技開始条件を付与する再遊技役と、を含むものであって、
    前記複数の特殊入賞役は、
    前記第1の回胴における第1の特殊図柄と残りの回胴における所定の図柄の組み合わせとから構成される第1の特殊入賞役と、
    前記第1の回胴における第2の特殊図柄と残りの回胴における所定の図柄の組み合わせとから構成される第2の特殊入賞役と、
    前記第2の回胴における第3の特殊図柄と残りの回胴における所定の図柄の組み合わせとから構成される第3の特殊入賞役と、
    前記第2の回胴における第4の特殊図柄と残りの回胴における所定の図柄の組み合わせとから構成される第4の特殊入賞役と、を含み、
    前記入賞役抽選手段が前記抽選の対象とする抽選領域は、前記特殊入賞役、前記第1の小役、および前記第2の小役が重複して当選する重複当選領域を含むものであって、
    前記重複当選領域は、
    前記第1の特殊入賞役、前記第1の小役、および前記第2の小役にそれぞれ当選する第1の重複当選領域と、
    前記第2の特殊入賞役、前記第1の小役、および前記第2の小役にそれぞれ当選する第2の重複当選領域と、
    前記第3の特殊入賞役、前記第1の小役、および前記第2の小役にそれぞれ当選する第3の重複当選領域と、
    前記第4の特殊入賞役、前記第1の小役、および前記第2の小役にそれぞれ当選する第4の重複当選領域と、を含み、
    前記停止制御手段は、
    前記入賞役抽選手段よる抽選の結果が前記第1〜第4の重複当選領域のうちのいずれかが選択されたことを示す抽選結果情報である場合において、
    前記回胴回転停止手段の操作が1番目になされた回胴を停止する際、前記抽選結果情報に対応する特殊入賞役を構成し得る図柄または前記第1の小役を構成し得る図柄が前記所定の有効入賞ライン上に引き込み可能な位置に存在するタイミングで当該回胴回転停止手段が操作された場合、その図柄を前記所定の有効入賞ライン上に引き込んで当該回胴を停止制御し、かつ前記抽選結果情報に対応する特殊入賞役を構成し得る図柄と前記第1の小役を構成し得る図柄とが同時に前記所定の有効入賞ライン上に引き込み可能な位置に存在するタイミングで当該回胴回転停止手段が操作された場合、所定の優先順位に従い当該優先順位が高い方の入賞役を構成し得る図柄を優先的に前記所定の有効入賞ライン上に引き込んで前記回胴を停止制御し、
    前記回胴回転停止手段の操作が2番目以降になされた回胴を停止する際、当該回胴回転停止手段が操作されたタイミングにかかわらず、先に停止している回胴の前記所定の有効入賞ライン上における停止図柄に応じて、前記抽選結果情報に対応する特殊入賞役または前記第1の小役が成立するように当該回胴を停止制御し、かつ当該先に停止している回胴の前記所定の有効入賞ライン上における停止図柄が前記抽選結果情報に対応する特殊入賞役を構成する図柄であって前記抽選結果情報に対応する特殊入賞役を構成し得る図柄を前記所定の有効入賞ライン上に引き込み可能な位置に存在するタイミングで当該回胴回転停止手段が操作されなかった場合、前記第2の小役を構成し得る図柄を前記所定の有効入賞ライン上に引き込んで当該回胴を停止制御するものであって、
    前記遊技状態移行管理手段は、所定の移行条件を満たした場合、当該移行条件を満たした単位遊技の次回以降の単位遊技の遊技状態を、前記通常遊技における遊技状態とは異なる特殊遊技状態に移行させ、前記特殊遊技状態において前記第2の小役に入賞した場合、前記特殊遊技状態の終了条件を満たしたとして前記特殊遊技状態を終了させ、
    前記入賞役抽選手段は、前記特殊遊技状態の場合、前記抽選の対象とする抽選領域として、前記所定の遊技状態よりも前記再遊技役への当選領域を大きく定めた再遊技高確率当選抽選領域を対象として抽選を実行し、
    前記報知制御手段は、所定の報知条件を満たした場合、前記抽選結果情報に関する情報として、前記入賞役抽選手段による抽選結果が前記重複当選領域に該当する旨を遊技者に示唆するアシスト報知を前記報知手段に対して実行させることを特徴とする回胴式遊技機。
  2. 前記第1の小役による入賞よりも前記特殊入賞役による入賞の方が相対的に高い遊技価値が遊技者に付与されるように定められており、
    前記所定の優先順位は、前記第1の小役よりも前記特殊入賞役の方が高い順位に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の回胴式遊技機。
  3. 前記アシスト報知は、前記回胴回転停止手段の操作順番に関連する要素を報知する停止操作順アシスト報知を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の回胴式遊技機。
  4. 前記停止操作順アシスト報知は、遊技者が1番目に停止させるべき回胴を特定可能とすることを特徴とする請求項3に記載の回胴式遊技機。
  5. 前記第2の小役は、
    前記第1の回胴における特定図柄と残りの回胴における少なくとも1つの前記特殊入賞役を構成し得る図柄と、を含んで構成される第1の特殊遊技終了契機役と、
    前記第2の回胴における特定図柄と残りの回胴における少なくとも1つの前記特殊入賞役を構成し得る図柄と、を含んで構成される第2の特殊遊技終了契機役と、
    を含み、
    前記第1の重複当選領域と前記第2の重複当選領域とは、前記第2の小役として前記第1の特殊遊技終了契機役に当選する重複当選領域であり、
    前記第3の重複当選領域と前記第4の重複当選領域とは、前記第2の小役として前記第2の特殊遊技終了契機役に当選する重複当選領域であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の回胴式遊技機。
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