JP2009252246A - ドキュメント処理装置へのアクセス方法およびシステム - Google Patents

Abstract

【課題】ドキュメント処理装置へのアクセス方法およびシステムを提供する。
【解決手段】先ず、コンピューティング装置が、データ・ネットワークとデータ通信状態にセットされる。次に、コンピューティング装置によってアクセス可能なドキュメント処理装置に対応する装置データが取得される。次いで、データ・ネットワークを介して、コンピューティング装置とドキュメント処理装置との間にデータ通信が確立される。次に、確立されたデータ通信にしたがって、コンピューティング装置とそれぞれとドキュメント処理装置の間の相対位置が特定される。その後、特定された相対位置に基づいて、利用可能なドキュメント処理装置の中からデフォルトの、すなわち所定の条件を満たすドキュメント処理装置のサブセットが選択される。次に、ドキュメント処理装置のサブセットの操作が、コンピューティング装置によって可能化される。
【選択図】図５

Description

本発明は、ネットワークに接続された複数のドキュメント処理装置の中から好適なドキュメント処理装置を選択し、コンピューティング装置からの操作を可能とするシステムおよび方法に関する。

多くの業務は、プリンタ、コピー機、スキャナおよびファクシミリ装置等の多数の共用ドキュメント処理装置、ならびに上記の装置の機能の複数を備えた多機能周辺装置またはＭＦＰと呼ばれる装置を使用する。ユーザは、自分のデスクトップ・コンピュータ、ポータブル・コンピュータ、携帯情報端末（ＰＤＡ）、スマート・フォン等のコンピューティング装置によってドキュメント処理装置にアクセスできる。コンピューティング装置間の接続は、通常、ローカル・エリア・ネットワーク（ＬＡＮ）、ワイド・エリア・ネットワーク（ＷＡＮ）、またはローカル・セグメントとリモート・セグメントの両方を有する複合ネットワークによって行われる。そのようなネットワーク内のデータ交換は、例えば、Ethernet（登録商標）もしくはトークン・リング等の適切な有線データ伝送システム、またはWiFiもしくはWiMax等の適切な無線データ伝送システム、または有線と無線のデータ伝送システムの両方を使用する複合ネットワークを介して行われる。

多くの企業には、多数の使用可能なドキュメント処理装置がある。ユーザには、通常、使用するように割り当てられたデフォルトの装置がある。次に、コンピュータ上で動作するアプリケーションから印刷操作等の操作を開始すると、デフォルトのプリンタでドキュメントが印刷される。デフォルトの装置は、通常、物理的にコンピューティング装置により近くにある装置、またはカラー印刷する機能等の必須の機能を有し比較的近くにある装置が選択される。

コンピューティング装置が始動されるときに、すべての利用可能なプリンタのリストが表示されることがある。この機能は、例えば、ＩＥＴＦ（Internet Engineering Task Force）の規格RFC 2608に記載されたようなサービス・ロケーション・プロトコル（ＳＬＰ）によって実行される。利用可能なドキュメント処理装置が多数存在するとき、どの装置が最も適切な場所にあり、どの装置が機能しており、またどの装置に必要な機能があるかを判断することは難しい。これらの問題は、多数のユーザまたはコンピューティング装置が移動している場合はさらに深刻になる。コンピューティング装置を操作する場所が一時的にまたは無期限に変更されることは頻繁に起こる。ユーザは、ある階の別の場所、ある建物の異なる階、異なる建物、または異なる地理的位置に移動する場合がある。そのような移動は、１または複数のデフォルトのドキュメント処理装置の識別、選択および装置に対応したソフトウェア・ドライバのインストールを必要とする問題点があった。

本発明は、上記の従来の問題点に鑑みてなされたもので、ドキュメント処理装置へのアクセス方法およびシステムを提供することを目的とする。

本発明によるドキュメント処理装置へのアクセス方法は、コンピューティング装置がネットワークへデータ通信状態に接続されると、コンピューティング装置がネットワークへ接続される位置情報を取得し、コンピューティング装置がアクセス可能な少なくとも１つのドキュメント処理装置に対応する装置データを取得し、位置情報および装置データに基づいて、コンピューティング装置と少なくとも１つのドキュメント処理装置の相対位置を特定し、相対位置の情報に基づいて所定の条件を満たすドキュメント処理装置を特定し、コンピューティング装置から特定されたドキュメント処理装置へドキュメントの送信を可能にする。

本発明によれば、ドキュメント処理装置へのアクセス方法およびシステムが提供される。

本発明による実施形態が適用されるシステム全体の構成例である。 本発明による実施形態のシステムの動作が実行されるコントローラのハードウェアの構成例を説明するための図である。 本発明による実施形態のシステムの動作が実行されるコントローラの機能ブロックの構成例を説明するための図である。 本発明による実施形態のシステムの動作が実行されるコンピューティング装置のハードウェアの構成例を説明するための図である。 本実施の形態における動作の概要の一例を示すフローチャートである。 本発明における動作の一例を詳細に表したフローチャートである。

以下、適宜、図面を参照しながら一例としての実施の形態の説明を行う。図１は本実施の形態におけるドキュメント処理装置へのアクセス・システム全体の構成例である。システム１００は、コンピュータ・ネットワーク１０２として表されている分散コンピューティング環境を利用する。

コンピュータ・ネットワーク１０２は、複数の電子装置間におけるデータの交換を可能とする本技術分野で知られている任意の分散通信システムである。コンピュータ・ネットワーク１０２は、例えば、仮想ローカル・エリア・ネットワーク、ワイド・エリア・ネットワーク、パーソナル・エリア・ネットワーク、ローカル・エリア・ネットワーク、インターネット、イントラネット、またはそれらの任意の組み合わせを含む任意のコンピュータ・ネットワークである。

また、コンピュータ・ネットワーク１０２は、例えば、トークン・リング、IEEE802.11(x)、Ethernet（登録商標）またはその他の無線ベースまたは有線ベースのデータ通信メカニズム等の既存の多数のデータ転送メカニズムによって例示されるような物理レイヤおよびトランスポート・レイヤから構成される。尚、上記のようにコンピュータ・ネットワーク１０２を示したが、これに限定されるものではなく、例えば、スタンドアローンの形態でも同様に実施可能である。

また、システム１００は、ドキュメント処理装置（画像形成装置）１０４、１１４、１２４、１３４、１４４および１５４を有する。ドキュメント処理装置１０４、１１４、１２４、１３４、１４４および１５４には、例えば、様々なドキュメント処理を実行するために適切な多機能周辺装置（Multi-Function Peripheral；ＭＦＰ）を用いることができる。尚、ＭＦＰはドキュメント処理装置の一形態であって、本発明におけるドキュメント処理装置がＭＦＰに限定されるものではない。ＭＦＰはドキュメント処理装置の一形態であって、本発明におけるドキュメント処理装置がＭＦＰに限定されるものではない。

ドキュメント処理装置１０４、１１４、１２４、１３４、１４４および１５４は、例えば、ファクシミリ通信、画像走査、コピー、印刷、電子メール、ドキュメント管理、ドキュメント保存等の処理を行う。また、例えば、ドキュメント処理装置１０４、１１４、１２４、１３４、１４４および１５４は、ドキュメント処理サービスを外部装置、あるいはネットワークに接続された装置に対して提供する。ドキュメント処理装置１０４、１１４、１２４、１３４、１４４および１５４は、ユーザあるいはネットワークに接続された装置等とやり取りするように構成された、ハードウェア、ソフトウェアおよびこれらの任意の適切な組み合わせを含む。

また、ドキュメント処理装置１０４、１１４、１２４、１３４、１４４および１５４は、例えば、IEEE 1394あるいはＵＳＢインターフェイスを有する各種ドライブ、多様なＩＣメモリカード等の、複数のポータブル記憶媒体を受け入れるためのインターフェイスを備える。また、ドキュメント処理装置１０４、１１４、１２４、１３４、１４４および１５４は、それぞれ、例えば、タッチスクリーン、ＬＣＤ、タッチパネル、英数字キーパッド等のユーザ・インターフェイス１０６、１１６、１２６、１３６、１４６および１５６を備える。ユーザは、ユーザ・インターフェイス１０６、１１６、１２６、１３６、１４６および１５６を介して、対応するドキュメント処理装置１０４、１１４、１２４、１３４、１４４および１５４と直接やり取りすることができる。

ユーザ・インターフェイス１０６、１１６、１２６、１３６、１４６および１５６は、ユーザに情報を伝達し、ユーザから選択内容を受け取るために有効に利用される。ユーザ・インターフェイス１０６、１１６、１２６、１３６、１４６および１５６は、それぞれ、ユーザにデータを提示するための種々のコンポーネントから構成される。本発明による一実施形態においては、ユーザ・インターフェイス１０６、１１６、１２６、１３６、１４６および１５６は、１または複数のグラフィック要素、テキスト・データまたは画像等をユーザに表示し、ユーザからの入力を受け取り、受け取った入力を対応するコントローラ１０８、１１８、１２８、１３８、１４８および１５８等のバックエンド・コンポーネントに送るように適応されたディスプレイを有する。

また、ドキュメント処理装置１０４、１１４、１２４、１３４、１４４および１５４は、それぞれ、適切な通信リンク１１２、１２２、１３２、１４２、１５２および１６２を介して、コンピュータ・ネットワーク１０２に通信可能に接続される。適切な通信リンクには、例えば、WiMax（Worldwide Interoperability for Microwave Access）、IEEE802.11a、IEEE802.11b、IEEE802.11g、IEEE802.11(x)、Bluetooth（登録商標）、公衆交換電話網、専用通信ネットワーク、赤外線接続、光接続や、その他の適切な有線または無線のデータ通信チャネルを用いることができる。

また、ドキュメント処理装置１０４、１１４、１２４、１３４、１４４および１５４は、ドキュメント処理装置による処理動作を容易にする適切なバックエンド・コンポーネントとして、それぞれ、コントローラ１０８、１１８、１２８、１３８、１４８および１５８を有する。

コントローラ１０８、１１８、１２８、１３８、１４８および１５８は、例えば、対応するドキュメント処理装置１０４、１１４、１２４、１３４、１４４および１５４の動作の制御、あるいはユーザ・インターフェイス１０６、１１６、１２６、１３６、１４６および１５６による画像の表示、あるいは、電子ドキュメント・データの操作指示等の処理を容易にするように構成されたハードウェア、ソフトウェア、あるいはこれらの適切な組み合わせによって実装される。以下の説明において、コントローラ１０８、１１８、１２８、１３８、１４８および１５８は、後述する動作を実行し、もしくは実行させ、もしくは制御し、またはその他の方法で指示するように機能するハードウェアのコントローラ、ソフトウェア、またはこれらの組み合わせを含むドキュメント処理装置１０４、１１４、１２４、１３４、１４４および１５４に関連する任意の無数のコンポーネントを含むものとする。尚、図および上記の説明において、コントローラ１０８、１１８、１２８、１３８、１４８および１５８は、それぞれドキュメント処理装置１０４、１１４、１２４、１３４、１４４および１５４に内蔵される形態としたが、これに限定されるものではなく、コントローラ１０８、１１８、１２８、１３８、１４８および１５８は、それぞれドキュメント処理装置１０４、１１４、１２４、１３４、１４４および１５４に通信可能に接続された外部装置の形態であってもよい。コントローラ１０８、１１８、１２８、１３８、１４８および１５８との関連において説明を行う動作は、本技術分野において知られている任意の汎用コンピューティング・システムによって実行可能である。したがって、コントローラ１０８、１１８、１２８、１３８、１４８および１５８は、そのような汎用的なコンピューティング装置を表しており、以下の説明において使用する際にも、そのように意図されている。また、以下の説明においてはコントローラ１０８、１１８、１２８、１３８、１４８および１５８を使用しているが、これは実施形態の例にすぎず、その他の実施形態においても、本発明によるドキュメント処理装置へのアクセス方法およびシステムを利用することができる。コントローラ１０８、１１８、１２８、１３８、１４８および１５８の構成等については、後ほど図２と図３を参照しながら説明を行う。

また、ドキュメント処理装置１０４、１１４、１２４、１３４、１４４および１５４には、それぞれデータ記憶装置１１０、１２０、１３０、１４０および１５０が通信可能に接続される。データ記憶装置１１０、１２０、１３０、１４０および１５０は、例えば、ハードディスク・ドライブ、その他の磁気記憶装置、光学式記憶装置、フラッシュ・メモリ、またはそれらの任意の組み合わせを含む記憶装置である。データ記憶装置１１０、１２０、１３０、１４０および１５０は、ドキュメント・データ、画像データ、電子データベースのデータ等を適切に保存する。データ記憶装置１１０、１２０、１３０、１４０および１５０は、システム１００において独立したコンポーネントとして図１に例示されているが、例えば、内蔵ハードディスク・ドライブ等のような、ドキュメント処理装置１０４、１１４、１２４、１３４、１４４および１５４の内部記憶装置、あるいはコントローラ１０８、１１８、１２８、１３８、１４８および１５８に実装される記憶装置あるいはコンポーネントであってもよい。

システム１００は、さらに、通信リンク１６６を介してコンピュータ・ネットワーク１０２とデータ通信可能なコンピューティング装置１６４を有する。コンピューティング装置１６４は、例えば、ノート形パーソナル・コンピュータ、コンピュータ・ワークステーション、デスクトップ形パーソナル・コンピュータ、ＰＤＡ（Personal Digital Assistant、携帯情報端末）、ウェブ適合携帯電話、スマート・フォン、専用ネットワーク用の電子装置、またはその他のウェブ適合電子装置を含む本技術分野において知られている任意のパーソナル・コンピューティング装置を用いることができる。また、通信リンク１６６は、例えば、Bluetooth（登録商標）、WiMax、IEEE802.11a、IEEE802.11b、IEEE802.11g、IEEE802.11(x)、専用通信ネットワーク、赤外線接続、光接続、公衆交換電話網、または、その他の適切な無線または有線のデータ通信チャネルを用いることができる。

コンピューティング装置１６４は、ドキュメント処理インストラクション、ユーザ・インターフェイスの修正、アップグレード、更新、またはパーソナル化データ等を生成し、生成したデータ等を、ドキュメント処理装置１０４、１１４、１２４、１３４、１４４および１５４、あるいはコンピュータ・ネットワーク１０２に接続されたその他の類似装置に送る。コンピューティング装置１６４の構成等については、後ほど図４を参照しながら説明を行う。

システム１００は、さらに、ドキュメント処理装置１０４、１１４および１２４を含む第１のサブセット１６８とドキュメント処理装置１３４、１４４および１５４を含む第２のサブセット１７０として図に示した、ドキュメント処理装置の１つまたは複数のサブセットを含む。サブセット１６８および１７０は、例えば、物理的に離れた場所、異なる事務所、異なる部署、予め指定された機能をそれぞれ有する異なる装置グループ、実質的に異なる場所等の、ドキュメント処理装置のグループ分けに対応する。したがって、例えば、第１のサブセット１６８は、第１の建物内または場所の事務所に対応し、第２のサブセット１７０は、第２の建物内または場所の異なる事務所に対応する。別の例として、第１のサブセット１６８は、ある会社の第１の部署に関連するドキュメント処理装置グループであり、第２のサブセット１７０は、同じ会社の第２の異なる部署に関連するドキュメント処理装置グループに対応し、２つのサブセット１６８と１７０の間の物理的な位置は、同じ建物の異なる階、同じ階の異なる部分、同じ物理的な位置、異なる建物等でよい。サブセット１６８および１７０に含まれるドキュメント処理装置の数は、それぞれ任意である。例えば、それぞれのサブセットに含まれるドキュメント処理装置が１台であってもよい。図１においては、サブセット１６８および１７０に、それぞれ３つのドキュメント処理装置が含まれているが、これは単なる例である。

次に、一例として、図２は、システム１００の動作が実行されるバックエンド・コンポーネント、すなわち、図１においてはコントローラ１０８、１１８、１２８、１３８、１４８および１５８として示したコントローラ２００のハードウェア・アーキテクチャの構成図の一例である。尚、図２では、コントローラのコンポーネントの意義をより明確にするため、参照符号２３２で表した、コントローラ以外のドキュメント処理装置のコンポーネントの一部を併せて示す。コントローラ２００は、本明細書に記載する動作を円滑に実行する能力を有する、本技術分野において知られている任意の汎用的なコンピューティング装置を表す。コントローラ２００には、少なくとも１つのＣＰＵを含むプロセッサ２０２が含まれる。プロセッサ２０２は、互いに協調して動作する複数のＣＰＵから構成されることもある。また、コントローラ２００には、ＢＩＯＳ機能、システム機能、システム構成データおよびコントローラ２００の動作に使用する他のルーチンもしくはデータ等の静的または固定的なデータ、あるいはインストラクションのために有効に使用される、不揮発性または読出し専用メモリ（ＲＯＭ）２０４が含まれる。

また、コントローラ２００には、ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ、または他の任意の適切なアドレス指定可能かつ書込み可能なメモリ・システムから構成されるＲＡＭ２０６が含まれている。ＲＡＭ２０６は、プロセッサ２０２により処理されるアプリケーションおよびデータ処理に関係するデータ・インストラクションのための記憶領域を提供する。

ストレージ・インターフェイス２０８は、コントローラ２００に関連するデータの不揮発性保存、大容量保存または長期的な保存のためのメカニズムを提供する。ストレージ・インターフェイス２０８は、参照符号２１６で示したディスク・ドライブ、あるいは光学式ドライブ、テープ・ドライブ等の適切な任意のアドレス指定可能、またはシリアル記憶装置等の大容量記憶装置の他、当業者に知られている適切な任意の記憶媒体を使用する。

ネットワーク・インターフェイス・サブシステム２１０は、ネットワークとの間の入出力を適切にルーティングすることによって、コントローラ２００が他の装置と通信することを可能にする。ネットワーク・インターフェイス・サブシステム２１０は、コントローラ２００に対する外部装置との１つまたは複数のコネクションのインターフェイスを適切にとる。例えば、図に示すように、Ethernet（登録商標）、トークン・リング等の固定または有線ネットワークとのデータ通信のための少なくとも１つのネットワーク・インターフェイス・カード２１４、およびWiFi（Wireless Fidelity）、WiMax、無線モデム、セルラ・ネットワークまたは適切な任意の無線通信システム等の手段を介した無線通信のために適切な無線インターフェイス２１８が接続される。また、ネットワーク・インターフェイス・サブシステム２１０は、任意の物理的データ転送レイヤあるいは物理的データ転送レイヤではないデータ転送レイヤまたはプロトコル・レイヤを適切に利用する。図に示すように、ネットワーク・インターフェイス・カード２１４は、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク、ワイド・エリア・ネットワークまたはこれらの組合せから適切に構成される物理的ネットワーク２２０を介したデータ交換を行うために、相互接続される。

プロセッサ２０２、読出し専用メモリ（ＲＯＭ）２０４、ＲＡＭ２０６、ストレージ・インターフェイス２０８およびネットワーク・インターフェイス・サブシステム２１０の間のデータ通信は、バス２１２によって例示したバス・データ転送メカニズムを介して行われる。

また、ドキュメント・プロセッサ・インターフェイス２２２もバス２１２を介してデータ通信を行う。ドキュメント・プロセッサ・インターフェイス２２２は、様々なドキュメント処理動作を実行するために、ドキュメント処理ハードウェア２３２との接続を提供する。そのようなドキュメント処理動作には、コピー・ハードウェア２２４によって実行されるコピー、画像走査ハードウェア２２６によって実行される画像走査、印刷ハードウェア２２８によって実行される印刷、およびファクシミリ・ハードウェア２３０によって実行されるファクシミリ通信がある。コントローラ２００は、これらのドキュメント処理動作のいずれかまたは全部を適切に動作させる。複数のドキュメント処理動作を実行可能なシステムは、ＭＦＰまたは多機能装置と呼ばれる。システム１００の機能は、ドキュメント処理装置と関連するインテリジェント・サブシステムとして図２に示したコントローラ２００（図１においてはコントローラ１０８、１１８、１２８、１３８、１４８および１５８として示されている。）を含む、ドキュメント処理装置１０４、１１４、１２４、１３４、１４４および１５４等の適切なドキュメント処理装置において実行される。

次に、一例として、システム１００の動作が実行されるコントローラの機能ブロックと動作の概要を説明する。図３において、ソフトウェアおよびオペレーティング・システム機能と関連して、図２に示したハードウェアの機能性を例示する。尚、図３においても、コントローラの機能要素の意義をより明確にするため、コントローラ以外のドキュメント処理装置の機能要素の一部を併せて示している。

図３に示すように、コントローラの機能は、ドキュメント処理エンジン３０２を有する。ドキュメント処理エンジン３０２は、印刷動作、コピー動作、ファクシミリ通信動作および画像走査動作を可能にする。これらの機能は、産業界において一般に好まれるドキュメント処理周辺装置であるＭＦＰと関連付けられることが多い。しかし、コントローラが上記のドキュメント処理動作のすべてを可能にする必要は必ずしもない。コントローラは、上記のドキュメント処理動作のサブセットである、専用のドキュメント処理装置、あるいはより限定した目的のドキュメント処理装置においても有効に用いられる。

ドキュメント処理エンジン３０２はユーザ・インターフェイス・パネル３１０と適切にインターフェイスされており、ユーザまたは管理者は、このユーザ・インターフェイス・パネル３１０を介して、ドキュメント処理エンジン３０２によって制御される機能にアクセスすることができる。アクセスは、コントローラにローカル接続されたインターフェイスを介して行われるか、遠隔のシン・クライアント（thin client）またはシック・クライアント（thick client）によって遠隔から行われる。

ドキュメント処理エンジン３０２は、印刷機能部３０４、ファクシミリ通信機能部３０６および画像走査機能部３０８とデータ通信を行う。これらの機能部は、印刷、ファクシミリの送受信、およびドキュメント画像をコピーのために取得するか、またはドキュメント画像の電子バージョンを生成するための、ドキュメント画像走査の実際の処理動作を容易にする。

ジョブ・キュー（job queue）３１２は、印刷機能部３０４、ファクシミリ通信機能部３０６および画像走査機能部３０８とデータ通信を行う。ビットマップ・フォーマット、ページ記述言語（ＰＤＬ）フォーマットまたはベクター・フォーマット等の種々の画像形式は、画像走査機能部３０８からジョブ・キュー３１２を介して以降の処理のために中継される。

ジョブ・キュー３１２は、また、ネットワーク・サービス機能部３１４ともデータ通信を行う。一実施形態において、ジョブ制御信号、状態データまたは電子ドキュメント・データが、ジョブ・キュー３１２とネットワーク・サービス機能部３１４との間で交換される。このように、クライアント側ネットワーク・サービス機能３２０を介したコントローラへのネットワーク・ベースのアクセスに適切なインターフェイスが提供され、このインターフェイスは任意の適切なシン・クライアントまたはシック・クライアントである。また、ウェブ・サービス・アクセスは、例えば、ハイパーテキスト転送プロトコル（HTTP）、ファイル転送プロトコル（FTP）、ユニフォーム・データ・ダイアグラム・プロトコルまたは他の任意の適切な交換メカニズムによって実行される。ネットワーク・サービス機能部３１４は、また、ＦＴＰ、電子メール、テルネット（TELNET）等による通信のために、クライアント側ネットワーク・サービス機能３２０とのデータ交換も有効に提供する。このように、コントローラ機能は、種々のネットワーク・アクセス・メカニズムによって、電子ドキュメントおよびユーザ情報のやり取りを容易にする。

ジョブ・キュー３１２は、また、画像プロセッサ３１６ともデータ通信を行う。画像プロセッサ３１６は、印刷機能部３０４、ファクシミリ通信機能部３０６または画像走査機能部３０８等の装置機能部と、電子ドキュメントを交換するために適したフォーマットに変換するラスタ画像処理（ＲＩＰ）、ページ記述言語インタープリタまたは任意の適切な画像処理を行うメカニズムである。

さらに、ジョブ・キュー３１２はジョブ解析部（job parser）３１８とデータ通信を行い、このジョブ解析部３１８はクライアント装置サービス部３２２等の外部装置からの印刷ジョブ言語ファイルを受け取る働きをする。クライアント装置サービス部３２２は、電子ドキュメントの印刷、ファクシミリ通信、またはコントローラ機能による処理が有効である他の適切な電子ドキュメントの入力を含む。ジョブ解析部３１８は、受け取った電子ドキュメント・ファイルを解析し、前述した機能およびコンポーネントと関連する処理のために、解析した電子ドキュメント・ファイル情報をジョブ・キュー３１２に中継する働きをする。

次に、図１においてはコンピューティング装置１６４として示した、コンピューティング装置のハードウェア構成を説明する。図４は、一例としてのコンピューティング装置４００のハードウェア・アーキテクチャの概略構成図である。

コンピューティング装置４００は、不揮発性または読出し専用メモリ（ＲＯＭ）４０４、ＲＡＭ４０６、表示インターフェイス４０８、ストレージ・インターフェイス４１０、およびネットワーク・インターフェイス・サブシステム４１２とデータ通信可能に配置された、少なくとも１つのＣＰＵから構成されるプロセッサ４０２を有する。

プロセッサ４０２は、互いに協調して動作する複数のＣＰＵから構成されることもある。また、読出し専用メモリ（ＲＯＭ）４０４等の上述したモジュールへのインターフェイスは、バス４１４を介して、実行される。

読み出し専用メモリ（ＲＯＭ）４０４は、静的なデータやＢＩＯＳのような固定的なデータ等のファームウェア、システム機能、システム構成データ、およびプロセッサ４０２によってコンピューティング装置４００の動作に使用される他のルーチンを保存する。

ＲＡＭ４０６は、プロセッサ４０２により処理されるアプリケーションおよびデータ処理に関係するデータとインストラクションのための記憶領域を提供する。

表示インターフェイス４０８は、バス４１４に接続された他のコンポーネントからデータまたはインストラクションを受け取る。表示インターフェイス４０８が受け取るデータは、ユーザ・インターフェイスに有用な表示に関するデータである。表示インターフェイス４０８は、例えば、モニタ、ＬＣＤ、プラズマ・ディスプレイまたは他の適切な視覚出力装置等のビデオ表示装置である表示モニタ４２８に出力を供給する。

ストレージ・インターフェイス４１０は、例えば、コンピューティング装置４００に関連するデータまたはインストラクションの不揮発性保存、大容量保存または長期的な保存のためのメカニズムを提供する。ストレージ・インターフェイス４１０は、参照符号４１８で示したディスク・ドライブ、テープ・ドライブ、あるいは光学式ドライブ等の適切な任意のアドレス指定可能、またはシリアル記憶装置等の記憶メカニズムを使用する。

ネットワーク・インターフェイス・サブシステム４１２は、例えば、ネットワーク・インターフェイス・カード４２０として図示した少なくとも１つのネットワーク・インターフェイスと、ＷｉＦｉ無線ネットワークカード等の無線インターフェイス４３０と通信を行う。ネットワーク・インターフェイス・サブシステム４１２は、物理レイヤとプロトコル・レイヤの両方から構成され、また、Ｅｔｈｅｒｎｅｔ（登録商標）、トークン・リング、他のワイド・エリア・ネットワークまたはローカル・エリア・ネットワーク通信システム等の任意の有線システム、あるいはＷｉＦｉ、ＷｉＭａｘ、他の適切な無線ネットワーク通信システム等の無線システムを介して、コンピューティング装置４００が他の装置と通信することを可能にする。図においては、ネットワーク・インターフェイス・カード４２０は、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク、ワイド・エリア・ネットワークまたはそれらの組合せから適切に構成される物理的ネットワーク４３２を介したデータ交換を行うために、相互接続されている。

バス４１４とデータ通信を行う入出力インターフェイス４１６は、例えばキーボード等の入力装置４２２と接続される。また、入出力インターフェイス４１６は、ＵＳＢインターフェイス、ＳＣＳＩインターフェイス、ＩＥＥＥ１３９４インターフェイス、あるいは特定の用途に適した任意の他のインターフェイス等の周辺装置インターフェイス４２４に、データ出力を提供する。さらに、入出力インターフェイス４１６は、マウス、ライトペン、タッチスクリーン等の装置と接続するために、ポインティング・デバイス・インターフェイス４２６とデータ通信を行う。

次に、本発明における動作の一例を説明する。先ず、コンピューティング装置１６４がコンピュータ・ネットワーク１０２へデータ通信状態に接続される。次に、コンピューティング装置１６４がコンピュータ・ネットワーク１０２へ接続される位置情報を取得する。コンピューティング装置１６４は、また、コンピューティング装置１６４がアクセス可能な少なくとも１つのドキュメント処理装置、例えば、１０４、１１４または１２４に対応する装置データを取得する。取得した位置情報および前記装置データに基づいて、コンピューティング装置１６４と少なくとも１つのドキュメント処理装置の相対位置を特定する。特定された相対位置の情報に基づいて、所定の条件を満たすドキュメント処理装置、例えば、１０４を特定する。次いで、特定されたドキュメント処理装置１０４に、コンピューティング装置１６４からドキュメントの送信を可能にする。このようにして、好適なドキュメント処理装置へコンピューティング装置１６４からアクセスすることが可能となる。

次に、フローチャートを参照しながら、本発明における動作の概要の一例を説明する。図５は、本実施の形態における動作の概要の一例を示すフローチャートである。先ず、ステップＳ５０２で、コンピューティング装置１６４は、コンピュータ・ネットワーク１０２等のデータ・ネットワークとデータ通信状態にセットされる。コンピューティング装置１６４は、有線または無線のデータ・リンク等の適切な通信リンク１６６を介して、コンピュータ・ネットワーク１０２に接続される。本発明の一実施形態において、通信リンク１６６はEthernet（登録商標）接続である。次にステップＳ５０４で、コンピューティング装置１６４は、コンピュータ・ネットワーク１０２を介してアクセス可能なドキュメント処理装置１０４、１１４、１２４、１３４、１４４および１５４に対応する装置データを取得する。

次にステップＳ５０６で、コンピューティング装置１６４とドキュメント処理装置１０４、１１４、１２４、１３４、１４４および１５４間のデータ通信が、データ・ネットワークを介して確立される。次にステップＳ５０８で、確立されたデータ通信に基づいて、コンピューティング装置１６４によって、コンピューティング装置１６４と各ドキュメント処理装置１０４、１１４、１２４、１３４、１４４および１５４間の相対位置が特定される。次にステップＳ５１０で、コンピューティング装置と利用可能なドキュメント処理装置１０４、１１４、１２４、１３４、１４４および１５４間の特定された相対位置にしたがって、デフォルトの、すなわち所定の条件を満たすドキュメント処理装置サブセット１６８または１７０が選択される。尚、ドキュメント処理装置サブセット１６８および１７０の少なくとも一方が１台のドキュメント処理装置からなることもある。次に処理はステップＳ５１２に進み、デフォルトのドキュメント処理装置サブセット１６８または１７０の操作が、コンピューティング装置１６４によって可能化される。

さらに、本発明における動作の一例について図６のフローチャートを用いて詳述する。先ず、ステップＳ６０２で、コンピューティング装置１６４は、コンピュータ・ネットワーク１０２等のデータ・ネットワークとデータ通信状態にセットされる。コンピューティング装置１６４とコンピュータ・ネットワーク１０２間の接続は、例えば、有線Ethernet（登録商標）接続等の、セキュリティ面で安全なネットワーク接続から構成される通信リンク１６６によって行われる。次にステップＳ６０４で、コンピューティング装置１６４は、ネットワーク１０２を介してコンピューティング装置１６４がアクセス可能なドキュメント処理装置１０４、１１４、１２４、１３４、１４４および１５４に対応するデータを取得する。コンピューティング装置１６４は、図６に示した動作を実行可能なソフトウェア、ハードウェアまたはそれらの組み合わせを含む。本発明の一実施形態によれば、アクセス可能な装置データの取得は、例えば、WINDOWS（登録商標）プリンタ・ディスカバリ、ネットワーク１０２上の各装置１０４、１１４、１２４、１３４、１４４および１５４へのＳＮＭＰブロードキャスト、ＩＥＴＦ（Internet Engineering Task Force）の規格RFC 2608に示されるサービス・ロケーション・プロトコル（ＳＬＰ）操作等を使用して行われる。取得される装置データは、例えば、各ドキュメント処理装置１０４、１１４、１２４、１３４、１４４および１５４に関連する識別データ、機能データ、ＩＰアドレス、サブセット・データ、位置情報等を含む。

ステップＳ６０６で、コンピュータ・ネットワーク１０２を介して、コンピューティング装置１６４と各ドキュメント処理装置１０４、１１４、１２４、１３４、１４４および１５４間でデータ通信が確立される。次にステップＳ６０８で、トレース・ルート処理によって、コンピューティング装置１６４と各ドキュメント処理装置１０４、１１４、１２４、１３４、１４４および１５４間のデータ経路が識別される。トレース・ルート処理は、各ドキュメント処理装置１０４、１１４、１２４、１３４、１４４および１５４のインターネット・プロトコル（ＩＰ）アドレスを識別するＳＬＰ通信等を使用して行うことができる。次にステップＳ６１０で、コンピューティング装置１６４は、コンピューティング装置１６４に対するドキュメント処理装置１０４、１１４、１２４、１３４、１４４および１５４の相対位置を特定する。そのような相対位置の特定は、取得した装置データ（例えば、WINDOWS（登録商標）ディスカバリ・プロセス、ＳＮＭＰブロードキャスト応答、ＳＬＰ操作等により取得した相互参照）にしたがって行うことができる。

ステップＳ６１０で特定された相対位置に基づいて、ステップＳ６１２で、デフォルトのドキュメント処理サブセット１６８または１７０が選択、すなわち特定される。ここで、サブセット１６８および１７０は単なる例であり、任意の数のサブセットをネットワーク１０２に接続できる。例えば、第１のサブセット１６８を建物の１階に物理的に設置されたドキュメント処理装置１０４、１１４および１２４のグループに対応し、第２のサブセット１７０を建物の２階に設置されたドキュメント処理装置１３４、１４４および１５４の第２のグループに対応させることができ、コンピューティング装置１６４は、建物の２階に設置される場合がある。このような相対位置関係に基づいて、第２のサブセット１７０のドキュメント処理装置１３４、１４４および１５４が、第１のサブセット１６８の装置１０４、１１４および１２４に比較してコンピューティング装置１６４の近くにあるとき、選択されるデフォルトのドキュメント処理装置のサブセットは第２のサブセット１７０である。本発明によれば、デフォルトのサブセットを設定する他の方法を実施することができ、前述の例は、本発明を限定するものではない。すなわち、デフォルトのサブセットの選択は、ステップＳ６０４で取得した装置データの分析によって行うことが可能であり、例えば、最も有効な装置を含むサブセット等の最も適切なサブセットを選択することもできる。

ステップＳ６１４で、選択されたデフォルトのサブセット１６８または１７０が、複数のドキュメント処理装置１１４、１２４、１３４、１４４または１５４を含むか否かが判断される。選択されたデフォルトのサブセット１６８または１７０が複数のドキュメント処理装置を含むと判断された場合、処理は直接、後ほど説明するステップＳ６２６に進む。選択されたデフォルトのサブセット１６８または１７０がドキュメント処理装置を１つだけ含むと、ステップＳ６１４で判断された場合には、処理はステップＳ６１６に進む。ステップＳ６１６で、デフォルトのサブセット１６８または１７０に関連付けられたソフトウェア・ドライバが、コンピューティング装置１６４にインストールされる。本発明の１つの例示的実施形態によれば、ソフトウェア・ドライバは、デフォルトのサブセット１６８または１７０、ポータブル記憶媒体、コンピューティング装置１６４に関連付けられたライブラリ等から受け取ることができる。

ステップＳ６１６でソフトウェア・ドライバをインストールした後、ステップＳ６１８で、選択されたデフォルトのサブセット１６８または１７０が、利用可能か否かが判断される。選択されたデフォルトのサブセット、例えば、第１のサブセット１６８が利用可能であるとき、ステップＳ６２０で、デフォルトのサブセット１６８の操作がコンピューティング装置１６４によって可能にされ、処理は終了する。

デフォルトのサブセット１６８が利用可能ではない場合には、ステップＳ６２２で、別のサブセット、例えば、第２のサブセット１７０が、利用可能か否かが判断される。ステップＳ６２２で別のサブセットが利用可能ではない場合、処理はステップＳ６２４に進み、利用可能なドキュメント処理サブセットが存在しないことを示す通知がユーザに対して表示される。別のサブセットが利用可能な場合には、処理はステップＳ６１４に戻り、別のサブセット、例えば、サブセット１７０が複数のドキュメント処理装置を含むか否かが判断される。単なる例として、ドキュメント処理装置１３４、１４４および１５４を含む第２のサブセット１７０が、選択されたデフォルトのサブセットとして参照されている。ステップＳ６１４で、選択されたデフォルトのサブセット１７０が、複数のドキュメント処理装置１３４、１４４および１５４を含むか否かが判断され、肯定的な判断の結果、処理はステップＳ６２６に進む。

次にステップＳ６２６で、デフォルトのドキュメント処理装置１３４、１４４または１５４の自動インストールが可能にセットされているか否かが判断される。すなわち、コンピューティング装置１６４のユーザが、選択されたデフォルトのサブセット１７０から適切なデフォルトのドキュメント処理装置１３４、１４４または１５４を、コンピューティング装置１６４に自動的に選択させるように選択してあるか否かが判断される。本発明のそのような実施形態においては、コンピューティング装置１６４は、ユーザがデフォルトのドキュメント処理装置１３４、１４４または１５４の識別および選択を可能にするグラフィカル・ユーザ・インターフェイスを備える。デフォルトのドキュメント処理装置１３４、１４４または１５４の自動インストールは、ドキュメント処理装置１３４、１４４および１５４に関連するソフトウェア・ドライバの選択、取得およびインストールに対応する。

ステップＳ６２６で、デフォルトのドキュメント処理装置１３４、１４４または１５４の自動インストールが、ユーザによってセットされていないと判断されたとき、処理はステップＳ６２８に進み、デフォルトのサブセット１７０の中からデフォルトの、すなわち所定の条件を満たすドキュメント処理装置１３４、１４４または１５４が選択、すなわち特定される。例えば、ユーザは、コンピューティング装置１６４と関連付けられたグラフィカル・ユーザ・インターフェイスを介して、デフォルトのサブセット１７０のドキュメント処理装置１３４、１４４および１５４の少なくとも１つを選択するように促される。ユーザがデフォルトのドキュメント処理装置１３４、１４４または１５４を選択した後、処理はステップＳ６３０に進み、選択されたドキュメント処理装置１３４、１４４または１５４に関連するソフトウェア・ドライバが、コンピューティング装置１６４にインストールされる。ソフトウェア・ドライバは、例えば、コンピューティング装置１６４に予め保存されていてもよく、選択されたデフォルトのドキュメント処理装置１３４、１４４または１５４のデータ記憶装置１４０、１５０または１６０に保存されていてもよい。尚、ステップＳ６２８において、デフォルトのドキュメント処理装置としてドキュメント処理装置１３４が選択されたものとして、説明を続ける。

次にステップＳ６３２で、選択された第１のデフォルトのドキュメント処理装置、すなわち、ドキュメント処理装置１３４が、利用可能か否かが判断される。コンピューティング装置１６４は、デフォルト装置１３４に、例えばピン（ping）または他の適切なクエリを送って、ドキュメント処理装置１３４がネットワーク１０２に接続されているか、ドキュメント処理操作に利用可能か等を確認することができる。第１のデフォルトのドキュメント処理装置１３４が利用できるとき、すなわち、アクセス可能であってコンピューティング装置１６４からドキュメント処理要求を受け取る準備ができているとき、処理はステップＳ６４０に進み、デフォルトのドキュメント処理装置１３４の操作が、コンピューティング装置１６４によってその操作のために可能化される。このような可能化によって、ユーザが、コンピュータ・ネットワーク１０２を介して、適切なアプリケーションまたはインストールされたソフトウェア・ドライバ等からデフォルトのドキュメント処理装置１３４に、ドキュメント処理ジョブを出すことが可能となる。

ステップＳ６３２で、第１のデフォルトのドキュメント処理装置１３４が利用できないと判断されたとき、例えばドキュメント処理装置１３４がエラー状態にあるか、電源が入っていないか、使用中か、応答がないか、または他の状況でアクセスできないと判断されたとき、処理はステップＳ６３４に進み、ドキュメント処理装置１３４、１４４および１５４のデフォルトのサブセット１７０から第２のデフォルトのドキュメント処理装置１４４または１５４が選択される。本発明の一実施形態によれば、ユーザの選択は、コンピューティング装置１６４上のグラフィカル・ユーザ・インターフェイスを介して、コンピューティング装置１６４に受け取られる。次にステップＳ６３６で、コンピューティング装置１７０に、第２のデフォルトのドキュメント処理装置１４４または１５４に対応するソフトウェア・ドライバがインストールされる。次に処理はステップＳ６３８に進み、第１のデフォルトのドキュメント処理装置１３４が利用できず、別なデフォルトのドキュメント処理装置１４４または１５４が選択されたことをユーザに知らせる通知メッセージが表示される。その後、ステップＳ６４０で、デフォルトのドキュメント処理装置１４４または１５４の操作が、コンピューティング装置１６４によって可能化される。

ステップＳ６２６に戻り、自動インストールがユーザによって選択されていると判断されたとき、処理はステップＳ６４２に進む。ステップＳ６４２で、選択されたデフォルトのサブセット１７０の各ドキュメント処理装置１３４、１４４および１５４に対応するソフトウェア・ドライバが、コンピューティング装置１６４に自動的にインストールされる。ステップＳ６４４で、選択されたデフォルトのサブセット１７０の操作が、コンピューティング装置１６４によって可能化される。

次に処理はステップＳ６４６に進み、識別されたデータ経路や相対位置等にしたがって、デフォルトのドキュメント処理装置１３４、１４４または１５４が、デフォルトのサブセット１７０の中から自動的に選択される。他の実施形態において、ユーザは、コンピューティング装置１６４のグラフィカル・ユーザ・インターフェイスを介して、デフォルトのドキュメント処理装置１３４、１４４または１５４を選択することができる。次に処理はステップＳ６４６からステップＳ６４８に進み、コンピューティング装置１６４は、選択されたデフォルトのドキュメント処理装置、例えば、ドキュメント処理装置１３４に対応する適切なソフトウェア・ドライバを介して、デフォルト装置１３４が利用可能か否かを判断する。デフォルトのドキュメント処理装置１３４が利用可能である場合、処理はステップＳ６４０に進み、第１のデフォルトのドキュメント処理装置１３４の操作が、コンピューティング装置１６４によって可能化され、その結果ドキュメント処理操作を実行可能となる。

ステップＳ６４８で、第１のデフォルトのドキュメント処理装置１３４が利用できないか、応答がないか、使用中か等と判断された場合には、処理はステップＳ６５０に進み、デフォルトのドキュメント処理装置として、デフォルトのサブセット１７０の中から第２のデフォルトのドキュメント処理装置１４４または１５４が選択される。次にステップＳ６５２で、コンピューティング装置１６４上のグラフィカル・ユーザ・インターフェイスを介して、別の新たなデフォルトのドキュメント処理装置、例えば、ドキュメント処理装置１４４の選択をユーザに示す通知メッセージが表示される。次に、処理はステップＳ６４０に進み、新たなデフォルトのドキュメント処理装置１４４の操作が、コンピューティング装置１６４によって、可能化される。

以上の説明から明らかなように、本発明によれば、ドキュメント処理装置へのアクセス方法およびシステムが提供される。また、本発明の一実施形態によれば、利用可能なネットワークに接続されたドキュメント処理装置の中から１または複数の利用可能なドキュメント処理装置を自動的に選択するシステムおよび方法が提供される。さらに、本発明の一実施形態によれば、選択されたドキュメント処理装置に対応するソフトウェア・ドライバをコンピューティング装置に自動的にインストールするシステムおよび方法が提供される。

尚、本実施の形態は上記に限定されるものではない。例えば、ＬＡＮで接続する場合、ＬＡＮに接続されるドキュメント処理装置の配置箇所やアドレス等を管理するサーバを別途設けても良い。すなわち、コンピューティング装置は、ＬＡＮに接続されると、前記ドキュメント処理装置の配置箇所やアドレス等を管理するサーバへアクセスし、このサーバからＬＡＮに接続されるドキュメント処理装置の配置箇所の情報やアドレスに関連する情報を取得する。その後、コンピューティング装置は、取得したドキュメント処理装置の配置箇所の情報に基いてアクセスするドキュメント処理装置を選択するとしても良い。あるいは、ＬＡＮに接続されるドキュメント処理装置の配置箇所やアドレスに関連する情報を事前にコンピューティング装置側が所有しているとしてもよい。これにより、コンピューティング装置を接続した場所から都合の良い箇所に配置される、例えば、最も近い位置に配置されるドキュメント処理装置を選択することができる。

また、コンピューティング装置は、コンピューティング装置が接続される場所の情報、例えば、Ｍ号等のＮ階といった情報の入力をユーザに促すようにしてもよい。すなわち、コンピューティング装置は、入力されたコンピューティング装置が接続される場所の情報と取得したLANに接続されるドキュメント処理装置の配置箇所の情報に基づいて適切なドキュメント処理装置を選択するとしても良い。尚、上記コンピューティング装置の動作は、ネットワークに接続されるサーバ側で処理してもよく、サーバ側は選択されたドキュメント処理装置の情報をコンピューティング装置へ送信するとしてもよい。

また、上記選択されたドキュメント処理装置のソフトウェア・ドライバを必ずしもコンピューティング装置へインストールする必要もない。すなわち、ドキュメント処理装置のＷｅｂアドレスを取得した上で、取得したＷｅｂアドレスを用いて装置のＷｅｂサイト、例えば、ドキュメント処理装置の装置情報やオプション情報、トナー等の消耗品の使用状況、あるいはジョブやログ等の諸情報を閲覧できるサイトへアクセスし、そのサイトを介して所望のドキュメントを印刷できるようにしてもよい。尚、装置情報には、装置の名称、状態、設置場所、メモリ・サイズや各フォルダ、ボックスの容量等が含まれる。

あるいは、ネットワークに接続されるドキュメント処理装置の所定のフォルダへアクセスし、そのフォルダへ所望のドキュメントを移動することで印刷が開始するようにしてもよい。

本発明は、ソース・コード、オブジェクト・コード、部分的にコンパイルされた形のようなコード中間ソースおよびオブジェクト・コードの形、あるいは本発明の実施形態で使用するために適した任意の他の形のコンピュータ・プログラムをも含む。コンピュータ・プログラムは、スタンドアローンのアプリケーション、ソフトウェア・コンポーネント、スクリプトまたは他のアプリケーションへのプラグ・インとすることができる。本発明を実施するコンピュータ・プログラムは、例えば、ＲＯＭやＲＡＭ等の記憶媒体、ＣＤ−ＲＯＭ等の光記録媒体、フロッピー（登録商標）ディスク等の磁気記録媒体等の、コンピュータ・プログラムを伝達することができる任意の実体または装置である担体上で具体化することができ、あるいは電気ケーブルまたは光ケーブルによって、または無線や他の手段によって伝えられる電気信号や光信号等の任意の担体によって伝達することができる。コンピュータ・プログラムは、サーバからインターネットを介してダウンロードすることもできる。また、コンピュータ・プログラムの機能は集積回路に組み込むこともできる。説明を行った本発明の原理を実質的にコンピュータまたはプロセッサに実行させるコードを含む任意およびすべての実施形態は、本発明の範囲内にある。

本発明の好ましい実施形態の以上の説明は、例示と説明のために行った。説明は網羅的ではなく、本発明を開示した形態に限定しようとするものでもない。以上の開示を鑑みて明らかな修正または変形が可能である。例えば、本発明による実施形態の説明に記したシステムおよび方法は、例えば、通信、汎用コンピューティング、データ処理等を含む、ネットワークに接続された装置を使用する複数の様々な分野に対しても適用可能であり、本発明がドキュメント処理への適用に限定されるものではない。実施形態は、本発明の原理とその実際的な応用例を最もよく示し、それにより当業者が、本発明を、意図された特定の使用に適した様々な実施形態において様々な修正で使用できるように選択され説明された。そのようなすべての修正と変形は、特許請求の範囲の記載に明示されるとおりの本発明の原理および範囲内において、当業者によって行われ得ることは明らかであり、特許請求の範囲の記載によって定められる本発明の範囲内にある。

１００ システム
１０２ コンピュータ・ネットワーク、分散通信システム
１０４、１１４、１２４、１３４、１４４、１５４ ドキュメント処理装置、画像形成装置、ＭＦＰ
１０６、１１６、１２６、１３６、１４６、１５６ ユーザ・インターフェイス
１０８、１１８、１２８、１３８、１４８、１５８ コントローラ
１１０、１２０、１３０、１４０、１５０、１６０ データ記憶装置
１１２、１２２、１３２、１４２、１５２、１６２、１６６ 通信リンク
１６４ コンピューティング装置
１６８、１７０ ドキュメント処理装置のサブセット
２００ コントローラ
２０２、４０２ プロセッサ
２０４、４０４ 読み出し専用メモリ、ＲＯＭ
２０６、４０６ ＲＡＭ
２０８、４１０ ストレージ・インターフェイス
２１０、４１２ ネットワーク・インターフェイス・サブシステム
２１２、４１４ バス
２１４、４２０ ネットワーク・インターフェイス・カード
２１６、４１８ ディスク・ドライブ
２１８、４３０ 無線インターフェイス
２２０、４３２ 物理的ネットワーク
２２２ ドキュメント・プロセッサ・インターフェイス
２２４ コピー・ハードウェア
２２６ 画像走査ハードウェア
２２８ 印刷ハードウェア
２３０ ファクシミリ・ハードウェア
２３２ ドキュメント処理ハードウェア
３０２ ドキュメント処理エンジン
３０４ 印刷機能部
３０６ ファクシミリ通信機能部
３０８ 画像走査機能部
３１０ ユーザ・インターフェイス・パネル
３１２ ジョブ・キュー
３１４ ネットワーク・サービス機能部
３１６ 画像プロセッサ
３１８ ジョブ解析部
３２０ クライアント側ネットワーク・サービス機能
４００ コンピューティング装置
４０８ 表示インターフェイス
４１６ 入出力インターフェイス
４２２ キーボード、入力装置
４２４ 周辺装置インターフェイス
４２６ ポインティング・デバイス・インターフェイス
４２８ 表示モニタ

Claims (11)

1. コンピューティング装置がネットワークへデータ通信状態に接続されると、このコンピューティング装置がネットワークへ接続される位置情報を取得し、
   前記コンピューティング装置がアクセス可能な少なくとも１つのドキュメント処理装置に対応する装置データを取得し、
   前記位置情報および前記装置データに基づいて、前記コンピューティング装置と前記少なくとも１つのドキュメント処理装置の相対位置を特定し、
   前記相対位置の情報に基づいて、所定の条件を満たすドキュメント処理装置を特定し、
   前記コンピューティング装置から特定された前記ドキュメント処理装置へドキュメントの送信を可能にするドキュメント処理装置へのアクセス方法。
2. コンピューティング装置がネットワークとデータ通信状態に接続された場合に、前記コンピューティング装置がアクセス可能な少なくとも１つのドキュメント処理装置に対応する装置データを取得するステップと、
   前記ネットワークを介して、前記コンピューティング装置と前記少なくとも１つのドキュメント処理装置との間でデータの通信を可能にするステップと、
   前記装置データに基づいて、前記コンピューティング装置と前記少なくとも１つのドキュメント処理装置との相対位置を特定するステップと、
   前記相対位置に基づいて所定の条件を満たすドキュメント処理装置を特定するステップと、
   特定された前記ドキュメント処理装置の前記コンピューティング装置による操作を可能にするステップと
   を含むドキュメント処理装置へのアクセス方法。
3. 特定される前記ドキュメント処理装置は、前記コンピューティング装置の位置に対して近くに存在する前記ドキュメント処理装置であることを特徴とする請求項２に記載のドキュメント処理装置へのアクセス方法。
4. 前記コンピューティング装置に前記ドキュメント処理装置のソフトウェア・ドライバがインストールされているか否かを判断し、
   前記ソフトウェア・ドライバがインストールされていない場合には、当該コンピューティング装置に前記ソフトウェア・ドライバをインストールすることを特徴とする請求項３に記載のドキュメント処理装置へのアクセス方法。
5. 前記相対位置に基づいて、少なくとも１つのドキュメント処理装置を含む複数のサブセット・グループの中から所定の条件のサブセット・グループを選択するステップを、さらに、含み、
   前記ドキュメント処理装置は、前記所定の条件のサブセット・グループの中から特定されることを特徴とする請求項２に記載のドキュメント処理装置へのアクセス方法。
6. 前記所定の条件のサブセット・グループは、前記コンピューティング装置の位置に対し、複数のサブセット・グループの中で最も近いサブセット・グループが選択されることを特徴とする請求項５に記載のドキュメント処理装置へのアクセス方法。
7. 前記コンピューティング装置に前記サブセット・グループの中から特定された前記ドキュメント処理装置のソフトウェア・ドライバがインストールされているか否かを判断し、
   前記ソフトウェア・ドライバがインストールされていない場合には、当該コンピューティング装置に前記ソフトウェア・ドライバをインストールすることを特徴とする請求項５に記載のドキュメント処理装置へのアクセス方法。
8. 前記ドキュメント処理装置の利用可能性を判断するステップと、
   前記ドキュメント処理装置が利用できない場合に、このドキュメント処理装置の代わりに前記所定の条件のサブセット・グループの中から別のドキュメント処理装置を特定するステップと、
   を、さらに、含むことを特徴とする請求項５に記載のドキュメント処理装置へのアクセス方法。
9. 前記所定のサブセット・グループの中から前記ドキュメント処理装置をユーザに選択させる表示を生成するステップを、さらに、含むことを特徴とする請求項５に記載のドキュメント処理装置へのアクセス方法。
10. 前記相対位置を特定するステップは、前記コンピューティング装置と前記少なくとも１つのドキュメント処理装置との間のデータ経路を識別するトレース・ルート処理にしたがって相対位置を特定することを特徴とする請求項２に記載のドキュメント処理装置へのアクセス方法。
11. コンピューティング装置をデータ・ネットワークとデータ通信状態にセットする手段と、
    前記コンピューティング装置によってアクセス可能な複数のドキュメント処理装置に対応する装置データを取得する手段と、
    前記データ・ネットワークを介して、前記コンピューティング装置と複数の前記ドキュメント処理装置との間のデータ通信を確立する手段と、
    確立されたデータ通信にしたがって、前記コンピューティング装置と複数の前記ドキュメント処理装置との間の相対位置を特定する位置特定手段と、
    この位置特定手段の出力にしたがって、複数のデフォルトのドキュメント処理装置のサブセットから１つの前記デフォルトのドキュメント処理装置のサブセットを選択する選択手段と、
    前記コンピューティング装置によって前記ドキュメント処理装置のサブセットの操作を可能にする可能化手段と
    を備えることを特徴とするドキュメント処理装置へのアクセス・システム。

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