JP2009250068A - 多気筒内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】全気筒運転と気筒休止運転とのいずれが行われる場合であっても、過給機による吸気圧送量を機関運転状態に見合う量に調節することのできる多気筒内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】この装置は、可変容量型の過給機を備えた多気筒の内燃機関に適用される。目標過給圧Tpmに基づき過給機の作動を制御して同過給機による吸気圧送量を調節する過給機制御を実行する。実行条件の成立時には全気筒運転および気筒休止運転のいずれか一方を選択して行う気筒休止制御を実行する。実行条件の未成立時には全気筒運転を行う。目標過給圧Tpmの算出に用いる同目標過給圧Tpmと機関回転速度との関係として、全気筒運転を行うとき(S201:NOまたはS202:NO)の関係(Bマップ)と、気筒休止運転を行うとき(S202:YES)の関係(Cマップ)とで異なる関係が設定される。
【選択図】図7

Description

本発明は、一部の気筒の稼働を停止させる気筒休止運転が実行される多気筒内燃機関の制御装置に関するものである。
近年、多気筒の内燃機関において、通常は全気筒を稼働させる全気筒運転を行う一方、予め定められた機関運転領域では一部の気筒の稼働を停止させる気筒休止運転を行うといった気筒休止制御を実行するものが提案されている(例えば特許文献1参照)。
通常、この気筒休止制御の実行が許可される場合において、内燃機関の高負荷運転時には全気筒運転が行われ、低負荷運転時には気筒休止運転が行われる。これは、内燃機関では稼働気筒における1サイクル当たりの吸入空気量や燃料噴射量が多いときにおいて燃費が良好になる傾向があり、こうした内燃機関の燃費特性を考慮して同機関の燃費改善を図るためである。
上記気筒休止制御の実行時には、内燃機関の燃費が良好でない低負荷運転時、すなわち稼働気筒における1サイクル当たりの吸入空気量や燃料噴射量が少なくなるおそれのある状況のときに、気筒休止運転の実行によって一部の気筒の稼働が停止されることにより、残りの稼働気筒における1サイクル当たりの吸入空気量や燃料噴射量が多くなる。その結果、気筒休止運転中の稼働気筒において、1サイクル当たりの吸入空気量や燃料噴射量が、全気筒運転で機関高負荷運転となったときの稼働気筒における1サイクル当たりの吸入空気量や燃料噴射量に近い値となり、機関低負荷運転時における内燃機関の燃費改善が図られるようになる。
一方、内燃機関に過給機を設けることが提案され、実用されている。そうした内燃機関では、過給機の作動を通じて空気が強制的に燃焼室へと送り込まれることにより、充填効率が高められて出力性能の向上が図られる。
また、内燃機関の出力性能のさらなる向上や過給機の過回転の回避などを目的として、過給機によって機関燃焼室に強制的に送り込まれる空気の量(吸気圧送量)を可変とする可変容量側の過給機も実用されている。こうした可変容量型の過給機が設けられた内燃機関では、機関出力軸の回転速度(機関回転速度)などの機関運転状態に基づいて動作指令値が算出されるとともにその動作指令値に応じたかたちで過給機を動作させることにより、過給機による吸気圧送量がそのときどきの機関運転状態に見合う量に調節される。
特開2006−207382号公報
ここで、過給機は内燃機関の出力性能を向上させるために設けられるものであるために、そうした過給機の作動制御は出力性能の向上を図るために実行されることが望ましい。これに対して、気筒休止運転は内燃機関の燃費を改善させるべく行われる。そのため、可変容量型の過給機が設けられた内燃機関において気筒休止運転が行われる場合には、これに合わせて過給機の作動制御が燃費性能の向上を図るべく実行されることが望ましい。
このように、可変容量型の過給機が設けられた内燃機関において気筒休止制御を実行する装置では、全気筒運転が行われるときと気筒休止運転が行われるときとで過給機の作動制御に対する要求が異なったものとなる。そのため、そうした装置では、気筒休止運転と全気筒運転との切り換えを考慮せずに過給機の動作指令値を算出するようにした場合に、その動作指令値に基づき過給機を動作させたときに過給機による実際の吸気圧送量と機関運転状態に見合う量とが一致しないおそれがある。
本発明は、そうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、全気筒運転と気筒休止運転とのいずれが行われる場合であっても、過給機による吸気圧送量を機関運転状態に見合う量に調節することのできる多気筒内燃機関の制御装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について説明する。
請求項1に記載の発明は、機関運転状態と吸気圧送量との関係を変更可能な可変容量型の過給機を備えた多気筒の内燃機関に適用されて、機関運転状態に基づき算出される動作指令値に基づき前記過給機の作動を制御して同過給機による吸気圧送量を調節する過給機制御を実行し、実行条件の成立時には前記内燃機関の全ての気筒を稼働させる全気筒運転および前記内燃機関の一部の気筒の稼働を停止させる気筒休止運転のいずれか一方を選択して行う気筒休止制御を実行し、前記実行条件の未成立時には前記全気筒運転を行う多気筒内燃機関の制御装置において、前記動作指令値の算出に用いる該動作指令値と機関運転状態との関係として、前記全気筒運転を行うときと前記気筒休止運転を行うときとで異なる関係が設定されてなることをその要旨とする。
上記構成によれば、全気筒運転が行われるときにおいては出力性能の向上を図る一方、気筒休止運転が行われるときにおいては燃費改善を図るといったように、過給機制御を全気筒運転時と気筒休止運転時とにおいて異なる態様で実行することができる。そのため、全気筒運転と気筒休止運転とのいずれが行われている場合であっても、過給機による吸気圧送量を機関運転状態に見合う量に調節することができるようになる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の多気筒内燃機関の制御装置において、前記気筒休止運転は、前記内燃機関の低回転低負荷運転時において実行され、前記制御装置は、前記動作指令値と機関運転状態との関係として、前記全気筒運転を行うときの過給圧と比較して前記動作指令値の算出に用いる機関運転状態が同一である状況のもとで前記気筒休止運転を行うときの過給圧が低くなる関係が設定されてなることをその要旨とする。
上記構成において、実行条件が未成立であるために気筒休止制御が実行されないとき、すなわち全気筒運転が行われるときは、気筒休止運転を行うことができない状況であって、大きな機関出力を得たい状況である。また、気筒休止制御の実行時において全気筒運転が行われるときは、内燃機関の運転領域が高負荷領域や高回転領域であり、大きな出力を得たい状況である。このように、上記構成にあって全気筒運転が行われるときは、いずれも大きな出力を得たい状況であり、過給機によって多量の吸気が圧送されることが望ましい。これに対し、気筒休止制御の実行時において気筒休止運転が行われるときは、燃費の改善を図りつつ内燃機関の運転を継続したい状況であり、過給機の吸気圧送量を少なくすることが望まれる。
上記構成によれば、全気筒運転が行われるときには機関燃焼室に多量の吸気を導入することによって出力性能を向上させることが可能になる。しかも、気筒休止運転が行われるときには機関燃焼室に導入される吸気の量を燃費改善に適した比較的少ない量とすることによって燃費向上を図ることができるようになる。
なお、請求項1または2に記載の制御装置は、請求項3によるように、内燃機関の温度が所定温度以上であることをもって前記実行条件が成立していると判断する装置に適用することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の多気筒内燃機関の制御装置において、前記内燃機関は複数の気筒群を有してなるとともにそれら気筒群毎に過給機が各別に設けられてなり、前記制御装置は、前記複数の気筒群のうちの一部の気筒群の稼働を停止させることによって前記気筒休止運転を行うことをその要旨とする。
気筒休止運転時において稼働が休止される気筒と稼働が継続される気筒とに対して共通の過給機によって吸気を圧送する比較例の制御装置では、全気筒運転に適した動作指令値と機関運転状態との関係や気筒休止運転に適した同関係を設定する場合、全気筒運転時における過給機の作動量と吸気圧送量との関係、および気筒休止運転時における同関係を共に正確に把握する必要がある。
上記構成では、気筒休止運転に際しても稼働が継続される気筒群については、全気筒運転が行われる場合と同様に、全ての気筒が運転されるとともに、全ての気筒に対する吸気圧送量がそれら気筒のみに対して過給を行う過給機の作動制御を通じて調節される。そのため、気筒休止運転に際して稼働が継続される気筒群に対応する過給機の作動状態と同過給機の作動による吸気圧送量との関係が、全気筒運転時と気筒休止運転時とでほぼ同一の関係になる。したがって上記構成では、気筒休止運転に際して稼働が継続される気筒群にあってその全ての気筒が稼働されているときにおける過給機の作動量と吸気圧送量との関係を把握することのみをもって、動作指令値と機関運転状態との関係として全気筒運転に適した関係と気筒休止運転に適した関係とを設定することができる。
したがって上記構成によれば、過給機の作動量と吸気圧送量との関係として二つの関係を把握する必要のある比較例の制御装置と比較して、全気筒運転に適した動作指令値と機関運転状態との関係や気筒休止運転に適した同関係を比較的容易に設定することができる。
なお、例えばV型或いは水平対向型の気筒配列を有する内燃機関など、二つのバンクを有する内燃機関にあって請求項4に記載の構成の実現を図る上では、請求項5に記載の構成のように、バンク単位で気筒群を設定するとの構成を採用することができる。
以下、本発明にかかる多気筒内燃機関の制御装置を具体化した一実施の形態について説明する。
本実施の形態にかかる制御装置は二つのバンクを有するV型6気筒のガソリン内燃機関に適用される。
図1に、本実施の形態の内燃機関を中心とする機関システムの概略構成を示す。
同図1に示すように、内燃機関10には吸気通路11と排気通路12とが二本ずつ設けられている。それら吸気通路11および排気通路12はそれぞれ、内燃機関10の一方のバンク13の気筒群(気筒♯1〜♯3)と他方のバンク13の気筒群(気筒♯4〜♯6)とに対してそれぞれ一本ずつ接続されている。
各吸気通路11の最上流には共通のエアクリーナ14が設けられている。各吸気通路11におけるエアクリーナ14より下流側には、その上流側から順に、各気筒に強制的に空気を送り込むための過給機40(詳しくはそのコンプレッサ41)、吸気通路11を通過する空気の量を調節するためのスロットルバルブ15、燃料を噴射するためのインジェクタ16がそれぞれ設けられている。なお、各吸気通路11の最下流側の部分は共通の吸気マニホール17により構成されている。そして、各吸気通路11を通過した吸気は、吸気マニホール17内に一旦集められた後、各バンク13の各気筒に吸入される。
各排気通路12には、その上流側から順に、排気マニホールド18、過給機40(詳しくはそのタービン42)、排気を浄化するための排気浄化装置19がそれぞれ設けられている。
上記過給機40としては、タービン42によって排気のエネルギーを回収し、これをコンプレッサ41に伝えることによって過給を行う排気駆動式のものが採用されている。詳しくは、過給機40のタービン42にはタービンホイール42aが設けられており、同過給機40のコンプレッサ41にはコンプレッサホイール41aが設けられている。また、これらタービンホイール42aおよびコンプレッサホイール41aは一体に回転する構造になっている。そして、内燃機関10の運転中において排気通路12を流れる排気がタービンホイール42aに吹き付けられて同タービンホイール42aが回転すると、これに伴ってコンプレッサホイール41aが回転して吸気通路11内の空気が強制的に内燃機関10の各気筒内に送り込まれる。
また本実施の形態では、上記過給機40として、同過給機40によって回収する排気エネルギー量を変更可能な可変容量式のものが採用されている。具体的には、過給機40は、タービンホイール42aに吹き付けられる排気の流速を調整するための可変ノズル機構43を備えており、同可変ノズル機構43の作動制御を通じて内燃機関10の気筒内に強制的に送り込まれる空気の量(吸気圧送量)と機関運転状態との関係が変更される。以下、そうした関係の変更態様について説明する。
図2に、過給機40のタービン42の断面構造を示す。
同図2に示すように、タービン42の内部には渦巻き形状をなすスクロール通路44が設けられている。このスクロール通路44は内燃機関10の排気通路12(図1参照)の一部を構成しており、同スクロール通路44の内部には内燃機関10の排気が送り込まれる。また、タービン42の内部にはスクロール通路44内に送り込まれた排気をタービンホイール42aへ向けて吹き付けるための環状通路45が、同スクロール通路44に沿って設けられている。そして、内燃機関10の排気は、この環状通路45によってその流速を高められつつタービンホイール42aに吹き付けられる。この環状通路45には、互いに同期した状態で開閉動作する複数のノズルベーン46が設けられている。このノズルベーン46は可変ノズル機構43の一部を構成している。
図3に、タービンホイール42aと各ノズルベーン46との位置関係を示す。
同図3に示すように、各ノズルベーン46はタービンホイール42aの回転軸L1周りにおいて所定間隔おきに配設されている。そして、可変ノズル機構43の作動制御を通じて各ノズルベーン46を一斉に開閉駆動して隣り合うノズルベーン46同士の間隔を変更することにより、スクロール通路44からタービンホイール42aに吹き付けられる排気の流速が変更される。これにより、タービンホイール42aの回転速度が調整され、ひいては吸気圧送量が調節される。
図4に、内燃機関10の構造を概略的に示す。
同図4に示す内燃機関10においては、スロットルバルブ15の開度がアクセルペダル20の踏み込み量(アクセル踏込量ACC)等に基づき調整され、同スロットルバルブ15の開度に対応した量の空気が吸気通路11を介して各気筒の燃焼室21に吸入される。またインジェクタ16から、内燃機関10の燃焼室21に吸入される空気の量(吸入空気量GA)に応じた量の燃料が内燃機関10の吸気通路11に噴射供給される。これにより、内燃機関10における各気筒の燃焼室21内に空気と燃料とからなる混合気が形成される。そして、その混合気に対し点火プラグ22による点火が行われることによって、同混合気が燃焼してピストン23が往復移動して、内燃機関10の出力軸であるクランクシャフト10aが回転する。燃焼後の混合気は、排気として各燃焼室21から排気通路12に送り出される。
内燃機関10の各気筒において、吸気通路11と燃焼室21との間は吸気バルブ24の開閉動作によって連通・遮断され、排気通路12と燃焼室21との間は排気バルブ25の開閉動作によって連通・遮断される。これら吸気バルブ24および排気バルブ25に関しては、クランクシャフト10aの回転が伝達される吸気カムシャフト26および排気カムシャフト27の回転に伴い開閉動作する。より詳しくは、吸気カムシャフト26に固定された吸気カム26aと上記吸気バルブ24との間にローラ28を備えたロッカアーム29が設けられ、回転する吸気カム26aのローラ28への押圧に基づき、ロッカアーム29がその一端を支持するラッシュアジャスタ30との接点を中心に回動して吸気バルブ24を押圧する。そして、このロッカアーム29による吸気バルブ24の押圧に基づき同吸気バルブ24が開閉動作する。また、排気カムシャフト27に固定された排気カム27aと上記排気バルブ25との間にローラ31を備えたロッカアーム32が設けられ、回転する排気カム27aのロッカアーム32への押圧に基づき、同ロッカアーム32がその一端を支持するラッシュアジャスタ33との接点を中心に回動して排気バルブ25を押圧する。そして、このロッカアーム32による排気バルブ25の押圧に基づき同排気バルブ25が開閉動作する。
本実施の形態では、内燃機関10の全ての気筒を稼働させる全気筒運転の他に、燃費改善等を意図して一部の気筒の稼働を停止させて残りの気筒のみを稼働させる気筒休止運転が実行される。こうした気筒休止運転は、内燃機関10における一部の気筒(詳しくは、図1の右側に示すバンク13の各気筒♯4〜♯6)について、インジェクタ16からの燃料噴射の停止および混合気への点火のための点火プラグ22への通電の停止を行うとともに吸気バルブ24および排気バルブ25のリフト(開閉動作)を停止させることによって実現される。吸気バルブ24および排気バルブ25のリフト停止は、ロッカアーム29,32に設けられたリフト停止機構34,35によって行われる。リフト停止機構34は内燃機関10の一方のバンク13の各気筒(同♯4〜♯6)に設けられた各吸気バルブ24に各別に設けられており、リフト停止機構35は同バンク13の各気筒(同♯4〜♯6)に設けられた各排気バルブ25に各別に設けられている。なお図4は、それらリフト停止機構34,35が設けられた気筒に対応する部分の内燃機関10の構造を示している。
図4に示すように、リフト停止機構34は、吸気カム26aの同ロッカアーム29(ローラ28)への押圧に基づく吸気バルブ24のリフトを停止させるために、吸気カム26aと吸気バルブ24との間に設けられたロッカアーム29に取り付けられている。このリフト停止機構34により、ローラ28がロッカアーム29に対して上記押圧の方向において相対移動が可能になる状態(移動可能状態)と同相対移動が禁止される状態(移動禁止状態)とが切り換えられる。
全気筒運転が行われるときには、リフト停止機構34は移動禁止状態とされる。この移動禁止状態では、吸気カム26aによりローラ28が押圧されると、それに基づきロッカアーム29が上述したように回動して吸気バルブ24が開閉する。一方、気筒休止運転が行われるときにおいて吸気バルブ24のリフトを停止させる際には、上記リフト停止機構34が移動可能状態とされる。この場合、吸気カム26aによりローラ28が押圧されると、同ローラ28がロッカアーム29に対し相対移動するため、そのロッカアーム29が吸気バルブ24を開閉させるように回動することはなく、吸気カム26aの回転に伴う同吸気バルブ24のリフトは停止されるようになる。
一方、リフト停止機構35は、排気カム27aの同ロッカアーム32(ローラ31)への押圧に基づく排気バルブ25のリフト(開閉)を停止させるべく、排気カム27aと排気バルブ25との間に設けられたロッカアーム32に取り付けられている。このリフト停止機構35は、上述したリフト停止機構34と同様の構造を有しており、ローラ31をロッカアーム32に対し上記押圧の方向について相対移動可能とした状態(移動可能状態)と、その相対移動を禁止した状態(移動禁止状態)との間で切り換えるものである。
全気筒運転が行われるときにおいてリフト停止機構35は移動禁止状態とされ、このとき排気カム27aによってローラ31が押圧されると、それに基づきロッカアーム32が上述のように回動して排気バルブ25が開閉するようになる。一方、気筒休止運転が行われるときにおいて排気バルブ25のリフトを停止させる際には、上記リフト停止機構35が移動禁止状態とされる。この移動禁止状態で排気カム27aによってローラ31が押圧されると、同ローラ31がロッカアーム32に対し相対移動するために、同ロッカアーム32が排気バルブ25を開閉させるように回動することはなく、排気カム27aの回転に伴う同排気バルブ25のリフトは停止されるようになる。
本実施の形態にかかる制御装置には、内燃機関10の運転制御などの各種制御を実行する電子制御装置50が設けられている。この電子制御装置50は、上記各種制御にかかる演算処理を実行するCPU、その制御に必要なプログラムやデータの記憶されたROM、CPUの演算結果が一時的に記憶されるRAM、外部との間で信号を入・出力するための入・出力ポート等を備えている。
電子制御装置50の入力ポートには、以下に示す各種センサ等が接続されている。
・アクセル踏込量ACCを検出するためのアクセルポジションセンサ51。
・吸入空気量GAを検出するためのエアフローメータ52。
・クランクシャフト10aの回転速度(機関回転速度NE)を検出するためのクランクポジションセンサ53。
・内燃機関10の冷却水の温度(冷却水温THW)を検出するための水温センサ54。
・吸気通路11におけるスロットルバルブ15より下流側の圧力(過給圧PM)を検出するための過給圧センサ55。
また、電子制御装置50の出力ポートには、スロットルバルブ15、インジェクタ16、点火プラグ22、可変ノズル機構43、および各リフト停止機構34,35の駆動回路等が接続されている。
そして電子制御装置50は、上記各種センサから入力した検出信号に基づいてアクセル踏込量ACC、吸入空気量GA、機関回転速度NE、および機関負荷KL(具体的には、吸入空気量GA/機関回転速度NE)といった機関運転状態を把握するとともに、同機関運転状態に応じて、上記出力ポートに接続された各種駆動回路に指令信号を出力する。これによりインジェクタ16の駆動制御(燃料噴射制御)、点火プラグ22の駆動制御、可変ノズル機構43の駆動制御(過給機制御)、リフト停止機構34,35の駆動制御、スロットルバルブ15の開度制御などの各種制御が電子制御装置50を通じて実施される。
本実施の形態では、前述した全気筒運転および気筒休止運転のいずれか一方を選択的に行う気筒休止制御が実行される。以下、この気筒休止制御について詳しく説明する。
この気筒休止制御では、図5に示すAマップを参照することによって、全気筒運転と気筒休止運転との切り換えが行われる。このAマップには、機関回転速度NEおよび機関負荷KLに基づき定められる機関運転領域であって気筒休止運転の実行される領域(気筒休止領域AP)と全気筒運転の実行される領域(全気筒領域AA)がそれぞれ規定されている。なお、上記気筒休止領域APは全ての機関運転領域のうちの低回転低負荷領域(機関回転速度NEおよび機関負荷KLが共に高い領域)に設定されており、上記全気筒領域AAはそれ以外の機関運転領域、すなわち気筒休止領域APよりも高回転高負荷側の領域(機関回転速度NEが高い領域や機関負荷KLが高い領域)に設定されている。そして、機関回転速度NEおよび機関負荷KLに定まる機関運転領域が上記気筒休止領域AP内にあるときには気筒休止運転が選択されて行われ、同機関運転領域が上記全気筒領域AA内にあるときには全気筒運転が選択されて行われる。このように気筒休止制御では、内燃機関10の低回転低負荷運転時に気筒休止運転が行われ、それ以外のときには全気筒運転が行われる。
図6は、上述した気筒休止制御にかかる処理(気筒休止制御処理)の具体的な実行手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される一連の処理は、電子制御装置50を通じて、例えば所定時間毎の時間割り込みにて周期的に実行される。
図6に示すように、この処理では先ず、内燃機関10の温度(具体的には、その指標値である冷却水温THW)が気筒休止制御の実行水温である所定温度A(例えば、80℃)より高いか否かが判断される(ステップS101)。ここで、内燃機関10の温度が低いときには燃料の揮発性が低いことや稼働部分のフリクションが高いこと等に関連して同内燃機関10の運転状態の不安定化を招き易いことから、このとき気筒休止運転を行って一部の気筒の稼働を停止させると、同内燃機関10の運転状態が不安定になるおそれがある。そのため上記所定温度Aとしては、気筒休止運転を行った場合であっても内燃機関10を安定した状態で運転することが可能になる温度が実験結果等から予め求めされて記憶されている。
そして、冷却水温THWが所定温度A以下である場合には(ステップS101:NO)、気筒休止制御の実行条件が未成立であるとして、同気筒休止制御の実行が禁止される(ステップS102)。そして、この場合には全気筒運転が行われる。
一方、冷却水温THWが所定温度Aより高い場合には(ステップS101:YES)、気筒休止制御の実行条件が成立しているとして気筒休止制御の実行が許可される。そして、図5に示されるAマップが参照されて、機関回転速度NEおよび機関負荷KLに基づき定まる機関運転領域が前記気筒休止領域APにあるか否かが判断される(ステップS103)。このときの機関運転領域が気筒休止領域APである場合には(ステップS103:YES)気筒休止運転が選択されて行われる一方(ステップS104)、同機関運転領域が気筒休止領域APになく全気筒領域AAである場合には(ステップS103:NO)全気筒運転が選択されて行われる(ステップS105)。
次に、本実施の形態にかかる過給機制御について詳細に説明する。
過給機制御では、機関回転速度NEに基づいて過給圧PMについての制御目標値(目標過給圧Tpm)が算出されるとともに、同目標過給圧Tpmと過給圧PMとが一致するように可変ノズル機構43の作動が制御される。
ここで、上述した気筒休止制御の実行が禁止されて全気筒運転が行われるときは、内燃機関10の運転状態が不安定になるおそれがあるために気筒休止運転を行うことができない状況であり、大きな機関出力を得たい状況である。また、気筒休止制御の実行時において全気筒運転が行われるときは、内燃機関10の運転領域が高負荷領域や高回転領域(図5に示す全気筒領域AA)であり、大きな出力を得たい状況である。このように本実施の形態では、全気筒運転が行われるときはいずれも大きな出力を得たい状況である。過給機40は基本的に内燃機関10の出力性能を向上させるために設けられるものであるために、全気筒運転が行われるときには、内燃機関10の出力性能を向上させるべく過給機40によって多量の吸気が圧送されるように過給機制御が実行されることが望ましい。
一方、本実施の形態では気筒休止運転が内燃機関10の燃費を改善するために行われる。そのため、気筒休止制御の実行時において気筒休止運転が行われるときは、燃費の改善を図りつつ内燃機関10の運転を継続したい状況であると云える。したがって、気筒休止運転が行われるときには、内燃機関10の燃費を良好にするべく過給機40の吸気圧送量が少なくなるように、過給機制御が実行されることが望ましい。
このように本実施の形態では、気筒休止制御が実行されるため、全気筒運転が行われるときと気筒休止運転が行われるときとで過給機制御に対する要求が異なる。
こうした実情をふまえて、本実施の形態では過給機制御を、全気筒運転が行われるときと気筒休止運転が行われるときとで異なる実行態様をもって実行するようにしている。
図7は、そうした過給機制御の実行にかかる処理(過給機制御処理)の具体的な実行手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される一連の処理は、電子制御装置50を通じて、例えば所定時間毎の時間割り込みにて周期的に実行される。
図7に示すように、この処理では先ず、冷却水温THWが所定温度Aより高いか否かが判断され(ステップS201)、機関回転速度NEおよび機関負荷KLに基づき定まる機関運転領域が前記気筒休止領域APであるか否かが判断される(ステップS202)。
そして、冷却水温THWが所定温度A以下である場合(ステップS201:NO)や、機関回転速度NEおよび機関負荷KLに基づき定まる機関運転領域が全気筒領域AAである場合には(ステップS202:NO)、このとき全気筒運転が行われていると判断される。そして、この場合には機関回転速度NEに基づいて図8に示すBマップから目標過給圧Tpmが算出されるとともに(ステップS203)、同目標過給圧Tpmと過給圧PMとが一致するように可変ノズル機構43の作動が制御される(ステップS204)。なお、この場合にはバンク13(図1参照)毎に設けられた二つの過給機40の可変ノズル機構43の作動がそれぞれ同一の制御態様をもって制御される。
ここで、本実施の形態における燃料噴射制御では、気筒休止制御の実行が禁止されたり気筒休止制御において全気筒運転が選択されたりして全気筒運転が行われる場合には基本的に、内燃機関10の出力性能の向上を図るべく、混合気の空燃比が理論空燃比よりもリッチ側の比率になるように燃料噴射量が調節される。具体的には、燃料噴射量についての制御目標値(要求燃料噴射量)として混合気の空燃比が理論空燃比よりもリッチ側の比率になる値が吸入空気量GAに基づき算出されるとともに、その要求燃料噴射量と同量の燃料が噴射されるようにインジェクタ16の作動が制御される。
そして本実施の形態の過給機制御では、全気筒運転時における目標過給圧Tpmとして、そうした燃料噴射制御の実行態様に見合う値、言い換えれば、燃料噴射制御を通じて混合気の空燃比がリッチ側の比率に調節される状況に適した高い過給圧に相当する値が設定される。上記Bマップには、そうした目標過給圧Tpmが設定されるようになる同目標過給圧Tpmと機関回転速度NEとの関係が実験結果などに基づいて予め求められて、規定されている。
本実施の形態では、このように目標過給圧Tpmが設定されるため、全気筒運転が行われるときにおいて過給圧PMが高い圧力に調節されて内燃機関10の燃焼室21に多量の吸気が導入されるようになる。そして、これによって高い出力で内燃機関10を運転することができるようになり、同内燃機関10の出力性能を向上させることができるようになる。
一方、冷却水温THWが所定温度Aより高く(ステップS201:YES)且つ機関運転領域が気筒休止領域APである場合には(ステップS202:YES)、このとき気筒休止運転が行われていると判断される。そして、この場合には機関回転速度NEに基づいて図9に示すCマップから目標過給圧Tpmが算出されるとともに(ステップS205)、同目標過給圧Tpmと過給圧PMとが一致するように可変ノズル機構43の作動が制御される(ステップS204)。なお本実施の形態の過給機制御では、気筒休止運転が行われる場合に、稼働が停止される気筒に対して過給を行うための過給機40の可変ノズル機構43の作動制御が停止され、稼働が継続される気筒に対して過給を行うための過給機40の可変ノズル機構43の作動制御のみが実行される。そのため、Cマップから算出される目標過給圧Tpmに基づく可変ノズル機構43の作動制御は、稼働が継続される気筒に対して過給を行うための過給機40(図1の右側に示す過給機40)の可変ノズル機構43について実行される。
ここで、本実施の形態における燃料噴射制御では、気筒休止運転が行われる場合において、内燃機関10の燃費を良好にするために、混合気の空燃比が全気筒運転時における空燃比よりリーン側の比率(例えば、理論空燃比)になるように燃料噴射量が調節される。具体的には、上記要求燃料噴射量として混合気の空燃比が全気筒運転時における空燃比よりリーン側の比率になる値が吸入空気量GAに基づき算出されるとともに、その要求燃料噴射量と同量の燃料が噴射されるようにインジェクタ16の作動が制御される。
そして、本実施の形態の過給機制御では、そのように燃料噴射制御を通じて混合気の空燃比がリーン側の比率に調節される状況に適した過給圧に相当する値が目標過給圧Tpmとして設定される。上記Cマップには、そうした目標過給圧Tpmが設定されるようになる同目標過給圧Tpmと機関回転速度NEとの関係が実験結果などに基づいて予め求められて、規定されている。このCマップには、具体的には、同一の機関回転速度NEのもとで上記Bマップから求められる目標過給圧Tpmより低い圧力が目標過給圧Tpmとして算出されるようになる関係が規定されている。
本実施の形態では、このように目標過給圧Tpmが設定されるため、気筒休止運転が行われるときにおいて過給圧PMが比較的低い圧力に調節されて内燃機関10の燃焼室21に導入される吸入空気量が比較的少ない量になる。そして、これによって吸入空気量GAを燃費改善に適した量とすることができるようになり、内燃機関10の燃費を改善することができるようになる。
以下、こうした過給機制御を実行することによる作用について説明する。
本実施の形態にかかる過給機制御では、目標過給圧Tpmの算出に用いるマップとして、全気筒運転時に適した機関回転速度NEと目標過給圧Tpmとの関係が記憶されたBマップ(図8)、および気筒休止運転時に適した機関回転速度NEと目標過給圧Tpmとの関係が記憶されたCマップ(図9)の二つのマップが設定されている。そして、全気筒運転時には機関回転速度NEに基づいてBマップから目標過給圧Tpmが算出され、気筒休止運転時には機関回転速度NEに基づいてCマップから目標過給圧Tpmが算出される。
そのため、過給機制御を全気筒運転時と気筒休止運転時とにおいて異なる態様で実行することができるようになり、それら全気筒運転および気筒休止運転のいずれが行われている場合であっても過給機40による吸気圧送量を機関運転状態に見合う量に調節することができるようになる。
また、BマップおよびCマップに規定される機関回転速度NEと目標過給圧Tpmとの関係として、気筒休止運転が行われるときの目標過給圧Tpmが同一の機関回転速度NEのもとで全気筒運転が行われるときの目標過給圧Tpmより低くなる関係が設定されている。そのため、全気筒運転が行われるときには高い出力で内燃機関10を運転して同内燃機関10の出力性能を向上させることができるようになり、気筒休止運転が行われるときにおいては吸入空気量を燃費改善に適した比較的少ない量として内燃機関10の燃費を改善することができるようになる。
ところで、例えば各バンク共通の一つの過給機が設けられたV型の内燃機関において気筒休止制御を実行する制御装置など、気筒休止運転時において稼働が休止される気筒と稼働が継続される気筒とに対して共通の過給機によって吸気を圧送する比較例の制御装置では、全気筒運転時と気筒休止運転時とで過給機に流入する排気の量が大きく異なる。そのため同装置では、機関回転速度と可変ノズル機構の作動量と過給圧との関係についても同様に、全気筒運転時と気筒休止運転時とで大きく異なる関係になる。
こうした比較例の制御装置において、機関回転速度と目標過給圧との関係との関係として全気筒運転に適した関係と気筒休止運転に適した関係とを各別に設定するためには、全気筒運転時における機関回転速度、ノズル機構の作動量および過給圧の関係と気筒休止運転時における同関係とを共に正確に把握する必要がある。
この点、本実施の形態にかかる制御装置は、二つのバンク13を有するとともにバンク毎に過給機40が設けられたV型の内燃機関10に適用される。そして、この内燃機関10の一方のバンク13の気筒群(図1の右側に示すバンク13の各気筒♯4〜♯6)の稼働を停止させることによって気筒休止運転が行われる。そのため、気筒休止運転に際しても稼働が継続される他方のバンク13の気筒群(図1の左側に示すバンク13の各気筒♯1〜♯3)については、全気筒運転が行われる場合と同様に、全ての気筒が運転されるとともに、それら気筒のみに対して排気エネルギーの回収と過給とを行う過給機40(詳しくは、可変ノズル機構43)の作動制御を通じて全ての気筒に対する吸気圧送量が調節される。
こうしたことから上記内燃機関10では、気筒休止運転に際して稼働が継続されるバンク13の気筒群については、機関回転速度NEと可変ノズル機構43の作動量と過給圧PMとの関係が、全気筒運転時と気筒休止運転時とでほぼ同一の関係になると云える。そのため、気筒休止運転に際して稼働が継続されるバンク13の気筒群にあって全ての気筒が稼働されているときの機関回転速度NEと可変ノズル機構43の作動量と過給圧PMとの関係を把握することのみをもって、機関回転速度NEと目標過給圧Tpmとの関係として全気筒運転に適した関係(Bマップに規定される関係)と気筒休止運転に適した関係(Cマップに規定される関係)とを設定することができる。
したがって本実施の形態では、機関回転速度とノズル機構の作動量と過給圧との関係として二つの関係を把握する必要のある比較例の制御装置と比較して、全気筒運転に適した機関回転速度NEと目標過給圧Tpmとの関係や気筒休止運転に適した同関係を比較的容易に設定することができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、以下に記載する効果が得られるようになる。
(1)目標過給圧Tpmの算出に用いるマップとして、全気筒運転時に適した機関回転速度NEと目標過給圧Tpmとの関係が記憶されたBマップ、および気筒休止運転時に適した機関回転速度NEと目標過給圧Tpmとの関係が記憶されたCマップの二つのマップを設定するようにした。そのため、全気筒運転および気筒休止運転のいずれが行われている場合であっても、過給機40による吸気圧送量を機関運転状態に見合う量に調節することができる。
(2)BマップおよびCマップに規定される機関回転速度NEと目標過給圧Tpmとの関係として、気筒休止運転が行われるときの目標過給圧Tpmが同一の機関回転速度NEのもとで全気筒運転が行われるときの目標過給圧Tpmより低くなる関係を設定するようにした。そのため、全気筒運転が行われるときには高い出力で内燃機関10を運転して同内燃機関10の出力性能を向上させることができるようになり、気筒休止運転が行われるときにおいては吸入空気量を燃費改善に適した比較的少ない量として内燃機関10の燃費を改善することができるようになる。
(3)機関回転速度とノズル機構の作動量と過給圧との関係として二つの関係を把握する必要のある比較例の制御装置と比較して、全気筒運転に適した機関回転速度NEと目標過給圧Tpmとの関係や気筒休止運転に適した同関係を比較的容易に設定することができる。
なお、上記実施の形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・内燃機関10の温度としてその指標値である冷却水温THWを用いるようにしたが、これに代えて、例えば潤滑オイルの温度など、内燃機関10の温度についての他の指標値を検出して用いるようにしてもよい。また、内燃機関10の温度を検出してこれを用いることもできる。
・リフト停止機構34,35を省略することができる。この場合には、インジェクタ16からの燃料噴射の停止と混合気への点火のための点火プラグ22への通電の停止とをもって気筒休止運転を行うようにすればよい。
・上記実施の形態は、内燃機関10の温度に基づく条件以外の条件が気筒休止制御の実行および実行停止を切り替えるための実行条件として設定される装置にも適用することができる。
・可変ノズル機構43を有する過給機40に代えて、その作動量の変更を通じて機関運転状態と吸気圧送量との関係を変更することの可能な可変容量型の過給機であれば、排気の流勢を利用して過給を行う他のタイプの過給機や、電動モータによって駆動されるタイプの過給機を用いることもできる。
・目標過給圧Tpmの算出に用いるパラメータとしては、機関回転速度NEに加えて、例えば機関負荷KLや冷却水温THWなど、機関回転速度NE以外の機関運転状態を採用することができる。
・気筒休止運転に際して同一の気筒の稼働を停止させることに限らず、気筒休止運転の実行毎に異なる気筒を停止させるようにしてもよい。
・例えばV型8気筒の内燃機関やV型12気筒の内燃機関など、6気筒以外の気筒数のV型の内燃機関にも、上記実施の形態はその構成を適宜変更した上で適用することができる。
・複数の気筒群が設定されるとともに気筒群毎に過給機が各別に設けられた内燃機関に適用されてそれら気筒群のうちの一部の気筒群の稼働を停止させることによって気筒休止運転が行われる制御装置であれば、直列の気筒配列の多気筒内燃機関に適用される制御装置にも、上記実施の形態はその構成を適宜変更した上で適用することができる。そうした制御装置としては、具体的には、互いに異なる三つの気筒に対応するように二つの過給機が設けられた6気筒の直列気筒配列の内燃機関に適用されて一方の過給機に対応する気筒群の稼働を停止させることによって気筒休止運転が行われる制御装置などを挙げることができる。
・機関回転速度NEと目標過給圧Tpmとの関係に代えて、機関回転速度NEと可変ノズル機構43の作動量についての制御目標値との関係を設定するようにしてもよい。要は、過給機40の作動を制御するための動作指令値として機関運転状態に見合う適切な値を算出することが可能になる同動作指令値と機関運転状態との関係であれば、機関回転速度NEと目標過給圧Tpmとの関係以外の関係を設定することが可能である。
・例えば6気筒の内燃機関の気筒休止運転時における運転モードとして二つの気筒の稼働を停止させる運転モードと四つの気筒の稼働を停止させる運転モードとを設定してそれら運転モードを機関回転速度NEなどの機関運転状態に応じて切り替えるなど、気筒休止運転に際して稼働を停止させる気筒の数を多段階に変更するようにしてもよい。同構成にあっては、そうした運転モード毎に、過給機40の作動を制御するための動作指令値と機関運転状態との関係を各別に設定するようにすればよい。これにより、気筒休止運転の実行時において、稼働を停止させる気筒の数に応じたかたちで、過給機による吸気圧送量を機関運転状態に見合う量に調節することができるようになる。
・本発明は、気筒休止運転に際して稼働が休止される気筒と稼働が継続される気筒とに共通の過給機を通じて吸気を圧送する制御装置にも適用することができる。
・本発明は、V型の内燃機関や直列気筒配列の内燃機関の他、水平対向型の内燃機関等にも適用することができる。また、ガソリン内燃機関に限らず、ディーゼル内燃機関にも本発明は適用可能である。
本発明を具体化した一実施の形態にかかる制御装置が適用される機関システムの概略構成を示す略図。 過給機のタービンの断面構造を示す断面図。 タービンホイールと各ノズルベーンとの位置関係を示す略図。 内燃機関の構造を概略的に示す略図。 Aマップのマップ構造を示す略図。 気筒休止制御処理の具体的な実行手順を示すフローチャート。 過給機制御処理の具体的な実行手順を示すフローチャート。 Bマップのマップ構造を示す略図。 Cマップのマップ構造を示す略図。
符号の説明
10…内燃機関、10a…クランクシャフト、11…吸気通路、12…排気通路、13…バンク、14…エアクリーナ、15…スロットルバルブ、16…インジェクタ、17…吸気マニホールド、18…排気マニホールド、19…排気浄化装置、20…アクセルペダル、21…燃焼室、22…点火プラグ、23…ピストン、24…吸気バルブ、25…排気バルブ、26…吸気カムシャフト、26a…吸気カム、27…排気カムシャフト、27a…排気カム、28,31…ローラ、29,32…ロッカアーム、30,33…ラッシュアジャスタ、34,35…リフト停止機構、40…過給機、41…コンプレッサ、41a…コンプレッサホイール、42…タービン、42a…タービンホイール、43…可変ノズル機構、44…スクロール通路、45…環状通路、46…ノズルベーン、50…電子制御装置、51…アクセルポジションセンサ、52…エアフローメータ、53…クランクポジションセンサ、54…水温センサ、55…過給圧センサ。

Claims (5)

  1. 機関運転状態と吸気圧送量との関係を変更可能な可変容量型の過給機を備えた多気筒の内燃機関に適用されて、機関運転状態に基づき算出される動作指令値に基づき前記過給機の作動を制御して同過給機による吸気圧送量を調節する過給機制御を実行し、実行条件の成立時には前記内燃機関の全ての気筒を稼働させる全気筒運転および前記内燃機関の一部の気筒の稼働を停止させる気筒休止運転のいずれか一方を選択して行う気筒休止制御を実行し、前記実行条件の未成立時には前記全気筒運転を行う多気筒内燃機関の制御装置において、
    前記動作指令値の算出に用いる該動作指令値と機関運転状態との関係として、前記全気筒運転を行うときと前記気筒休止運転を行うときとで異なる関係が設定されてなる
    ことを特徴とする多気筒内燃機関の制御装置。
  2. 請求項1に記載の多気筒内燃機関の制御装置において、
    前記気筒休止運転は、前記内燃機関の低回転低負荷運転時において実行され、
    前記制御装置は、前記動作指令値と機関運転状態との関係として、前記全気筒運転を行うときの過給圧と比較して前記動作指令値の算出に用いる機関運転状態が同一である状況のもとで前記気筒休止運転を行うときの過給圧が低くなる関係が設定されてなる
    ことを特徴とする多気筒内燃機関の制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の多気筒内燃機関の制御装置において、
    当該制御装置は、前記内燃機関の温度が所定温度以上であることをもって前記実行条件が成立していると判断するものである
    ことを特徴とする多気筒内燃機関の制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の多気筒内燃機関の制御装置において、
    前記内燃機関は複数の気筒群を有してなるとともにそれら気筒群毎に過給機が各別に設けられてなり、
    前記制御装置は、前記複数の気筒群のうちの一部の気筒群の稼働を停止させることによって前記気筒休止運転を行う
    ことを特徴とする多気筒内燃機関の制御装置。
  5. 請求項4に記載の多気筒内燃機関の制御装置において、
    前記内燃機関は二つのバンクを有してなるとともにそれらバンク単位で前記気筒群が設定されてなる
    ことを特徴とする多気筒内燃機関の制御装置。
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