JP2017160815A - ターボ過給装置及びこれを搭載したエンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】重量の増加やコストの増加を抑えつつ、大小のターボ過給機を2台使用した場合と同様の効果を得ることの可能な、新規かつ改良されたターボ過給装置及びこれを搭載したエンジンを提供する。【解決手段】ターボ過給装置100は高圧段モノローター110を備えており、高圧段モノローター110は、高圧段排気タービン111と高圧段圧縮機インペラ112とが背中合わせに配置され結合ピン113によって組み付けられていることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、ターボ過給装置及びこれを搭載したエンジンに関する。
内燃機関のターボ過給装置においては、過給機が1台の場合、その1台の過給機の圧縮機の特性は、エンジンの使用領域によって決まる。したがって、エンジン使用領域に合わせて最適な効率となるように圧縮機特性を設定することが一般的である。ところが、エンジンの回転数が低い場合は、排気ガス量が十分でないため、排気ガスタービンの軸回転数が低く、圧縮機の圧縮圧力は低い。したがって、エンジン低回転時は、空気量不足によって燃料が十分燃えないため、煤が多量に生成され、これが黒鉛となって大気へ放出されるうえ、燃費が悪化する。
従来、上記問題に対処するため、大小のターボ過給機を2台使用することが行われていた。すなわち、既存の特性の異なる大小2台のターボ過給機を配管で組み合わせ、排気ガス調整弁を用いた制御により過給圧を調整することが行われていた。
三菱重工技報Vol.47No.4(2010)自動車関連技術特集 乗用ディーゼルエンジン用可変2ステージターボの開発 7頁〜11頁
しかしながら、上記従来の大小のターボ過給機を2台使用する方法では、次のような問題があった。まず、2台の過給機の配管で構成するため、重量の増加、コストが高騰する。また、エンジン搭載時に2台分の過給機取り付けスペースを必要とし、車両によっては搭載できない。また、エンジン搭載時、過給装置の重量の増加で、エンジン重心が偏り、重心調整のためのコスト増加や、複雑な配管構造による整備作業性の悪化や整備コストの高騰が避けられない。
そこで本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、重量の増加やコストの増加を抑えつつ、大小のターボ過給機を2台使用した場合と同様の効果を得ることの可能な、新規かつ改良されたターボ過給装置及びこれを搭載したエンジンを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の第1の観点によれば、高圧段モノローターを備えたターボ過給装置であって、前記高圧段モノローターは、高圧段排気タービンと高圧段圧縮機インペラとが背中合わせに配置され結合部材によって組み付けられていることを特徴とする、ターボ過給装置が提供される。
かかる構成によれば、高圧段と低圧段のターボ過給装置を有する2段圧縮方式のターボ過給装置において、高圧段排気タービンと高圧段圧縮機インペラは、お互いに背中合わせに結合部材によって組み付けられ、コンパクトな高圧段モノローターを構成することができる。これにより、1台のターボ過給装置で従来の2台使用と同様の機能と性能を有し、小型で軽量、低コストなターボ過給装置を提供することができる。
本発明はさまざまな応用が可能である。例えば、前記高圧段排気タービン及び前記高圧段圧縮機インペラの軸心を、モノローターガイド筒が貫通しており、前記高圧段モノローターは、前記高圧段排気タービン及び前記高圧段圧縮機インペラが軸受を介して前記モノローターガイド筒に支持され、シールされてユニット化されるようにしてもよい。かかる構成によれば、高圧段モノローターは、モノローターガイド筒に、高圧段排気タービン及び高圧段圧縮機インペラが軸受を介してシールされることによってユニット化されるため、容易にユニット化することができる。
また、さらに、低圧段排気タービンと低圧段圧縮機インペラとを有する低圧段ローターを備え、前記高圧段モノローターは、前記低圧段排気タービンと前記低圧段圧縮機インペラとの間に配置され、排気側には排気ガス流量調整弁と排気ガスバイパス弁とが設けられ、前記排気ガス流量調整弁で前記高圧段排気タービンへの排気ガス流入量を制御し、前記排気ガスバイパス弁で前記低圧段排気タービンへの排気ガス流入量を調整し、吸気側には前記高圧段圧縮機インペラの吸気量を切り替える吸気切替弁が設けられ、前記吸気切替弁で、前記低圧段圧縮機インペラの過給新気を前記高圧段圧縮機インペラ側へ流入させることと流入させないこととを切り替え、前記排気ガス流量調整弁、前記排気ガスバイパス弁、及び前記吸気切替弁で過給圧の制御が行われるようにしてもよい。このように、排気ガス流量調整弁、排気ガスバイパス弁、及び吸気切替弁の3つの弁を制御することにより、過給圧を適切に制御できる。
また、前記過給圧の制御は、極低回転領域において完全に前記低圧段ローターと前記高圧段モノローターとで2段に過給する第1のモードと、低・中回転領域において前記排気ガス流量調整弁を制御して可変に前記低圧段ローターと前記高圧段モノローターとで2段に過給する第2のモードと、高回転領域において前記低圧段ローターのみで1段に過給する第3のモードと、高回転領域において過給圧が設定値をオーバーしたときに前記排気ガスバイパス弁を開きガス量を調整する第4のモードと、を切り替えることにより行われるようにしてもよい。排気ガス流量調整弁、排気ガスバイパス弁、及び吸気切替弁の3つの弁を制御して、第1のモードから第4のモードの過給圧の制御を行うことで、過給圧マッチングの自由度を高めることが可能である。
また、前記過給圧の制御は、(あらかじめ設定されている)エンジン回転数に対応する前記高圧段モノローターの圧力比と、(あらかじめ設定されている)エンジン回転数に対応する前記低圧段ローターの圧力比と、前記エンジン回転数に対応する前記高圧段モノローターの圧力比と、前記エンジン回転数に対応する前記低圧段ローターの圧力比とを加えたトータル圧力比と、に基づいて、電子回路で演算しながら行われるようにしてもよい。このように、過給圧の制御において、エンジン回転数に対応する前記高圧段モノローターの圧力比と、エンジン回転数に対応する前記低圧段ローターの圧力比と、トータル圧力比とに基づいて、電子回路により演算しながら制御を行うことで、容易かつ正確に制御を行うことができる。
上記課題を解決するため、本発明の第2の観点によれば、ターボ過給装置を搭載したエンジンであって、3つの気筒を有する第1の気筒グループと3つの気筒を有する第2の気筒グループとを備え、前記第1の気筒グループに対応して、第1のターボ過給装置と、前記第1のターボ過給装置から前記第1の気筒グループへの給気を冷却する第1の給気冷却器と、を備え、前記第2の気筒グループに対応して、第2のターボ過給装置と、前記第2のターボ過給装置から前記第2の気筒グループへの給気を冷却する第2の給気冷却器と、を備えたことを特徴とする、エンジンが提供される。ここで、第1のターボ過給装置及び第2のターボ過給装置には、上記本発明の第1の観点のターボ過給装置が採用される。
かかる構成によれば、エンジンは低回転側でも高いトルクを得ることができる。また、一方の気筒グループの燃料をカットする領域が増えるため、燃費を向上させることができる。
本発明はさまざまな応用が可能である。例えば、前記第1のターボ過給装置を通過する前の排気ガスは第1の高圧EGR弁、第1の高圧EGR冷却器、及び第1の高圧EGR逆止リード弁を順次介して、前記第1の気筒グループに還流し、前記第2のターボ過給装置を通過する前の排気ガスは第2の高圧EGR弁、第2の高圧EGR冷却器、及び第2の高圧EGR逆止リード弁を順次介して、前記第2の気筒グループに還流するようにしてもよい。このような構成により、燃焼後の排気ガスの一部を取り出し、再度吸気させることができるため、排気ガス中の窒素酸化物(NOx)を低減することができ、燃費を向上させることができる。また、過給圧が排気ガス圧よりも高い場合でも、高圧EGR逆止リード弁によって、排気ガス脈流の合間を縫って還流できる。
また、前記第1の気筒グループと前記第2の気筒グループとにそれぞれ対応して排気ガス後処理装置を備え、前記排気ガス後処理装置によって処理された排気ガスが前記ターボ過給装置に還流するようにしてもよい。このような構成により、排気ガスは過給圧の影響を受けずに用意に還流することができる。
また、負荷が約0〜約50パーセントのときには、前記第1の気筒グループは燃焼運転し、前記第2の気筒グループは燃料カットされ、負荷が50〜約100パーセントのときには、前記第1の気筒グループ及び前記第2の気筒グループは燃焼運転し、前記2つの気筒グループのうちの先に燃焼運転が行われる前記第1の気筒グループは負荷が100パーセントであり、後に燃焼運転が行われる前記第2の気筒グループは負荷が0〜100パーセントであるようにしてもよい。エンジンの負荷が0〜50パーセントのときには、ターボ過給装置によって部分負荷での高トルク発生回転数領域を従来ターボより低くできる。このため、第2の気筒グループが燃料カットされる回転数領域が拡大して、燃費が大幅に向上する。また、エンジンの負荷が50〜100パーセントのときには、ターボ過給装置によって第1の気筒グループの負荷を100パーセントにすることにより、排気ガスの温度を高くすることができる。排気ガス後処理装置の作動温度を満たすためには、排気ガス後処理装置の入り口の温度は高温である必要がある。仮に排気ガスの温度が低いと、排ガスの温度を上げるために自動車の走行に無関係な燃料を投入しなければならない。しかし、第1の気筒グループの負荷を100パーセントにすることによって、排気ガスの温度を高くすることができるため、無駄な燃料の投入がなくなる。
また、第1のパワータービンと第2のパワータービンとを有するターボコンパウンド装置をさらに備え、前記第1の気筒グループに備えられた前記ターボ過給装置の排気は、前記ターボコンパウンド装置の前記第1のパワータービンに供給され、前記第2の気筒グループに備えられた前記ターボ過給装置の排気は、前記ターボコンパウンド装置の前記第2のパワータービンに供給されるようにしてもよい。このような構成により、第1のターボ過給装置と第2のターボ過給装置で回収しきれなかった残りの排気ガスのエネルギーをターボコンパウンド装置で回収することができる。よって、エンジンの熱効率を向上させることができる。
上記課題を解決するため、本発明の第3の観点によれば、ターボ過給装置を搭載したエンジンであって、3つの気筒を有する第1の気筒グループと、1つの気筒を有する第2の気筒グループと、を備え、前記第1の気筒グループと前記第2の気筒グループの給気は共通し、前記第1の気筒グループと前記第2の気筒グループの排気は2G排気逆止リード弁を介して連通し、前記第1の気筒グループと前記第2の気筒グループに共通のターボ過給装置と、前記第1の気筒グループと前記第2の気筒グループに共通の前記気筒への給気を冷却する給気冷却器と、を備えたことを特徴とする、エンジンが提供される。ここで、ターボ過給装置には、上記本発明の第1の観点のターボ過給装置が採用される。
かかる構成によれば、エンジンは低回転側でも高いトルクを得ることができる。また、一方の気筒グループの燃料をカットする領域が増えるため、燃費を向上させることができる。
本発明はさまざまな応用が可能である。例えば、前記ターボ過給装置を通過する前の排気ガスは高圧EGR弁、高圧EGR冷却器、及び高圧EGR逆止リード弁を順次介して、前記第1の気筒グループと前記第2の気筒グループに還流するようにしてもよい。このような構成により、燃焼後の排気ガスの一部を取り出し、再度吸気させることができるため、排気ガス中の窒素酸化物(NOx)を低減することができ、燃費を向上させることができる。また、過給圧が排気ガス圧よりも高い場合でも、高圧EGR逆止リード弁によって、排気ガス脈流の合間を縫って還流できる。
また、前記第1の気筒グループと前記第2の気筒グループには共通の排気ガス後処理装置を備え、前記排気ガス後処理装置によって処理された排気ガスが前記ターボ過給装置に還流するようにしてもよい。このような構成により、排気ガスは過給圧の影響を受けずに用意に還流することができる。
また、負荷が約0〜約75パーセントのときには、前記第1の気筒グループは燃焼運転し、前記第2の気筒グループは燃料カットされ、負荷が75〜約100パーセントのときには、前記第1の気筒グループ及び前記第2の気筒グループは燃焼運転し、前記第1の気筒グループ及び前記第2の気筒グループの負荷は100パーセントであるようにしてもよい。エンジンの負荷が0〜75パーセントのときには、ターボ過給装置によって部分負荷での高トルク発生回転数領域を従来ターボより低くできる。このため、第2の気筒グループが燃料カットされる回転数領域が拡大して、燃費が大幅に向上する。また、エンジンの負荷が75〜100パーセントのときには、ターボ過給装置によって第1の気筒グループの負荷を100パーセントにすることにより、排気ガスの温度を高くすることができる。排気ガス後処理装置の作動温度を満たすためには、排気ガス後処理装置の入り口の温度は高温である必要がある。仮に排気ガスの温度が低いと、排ガスの温度を上げるために自動車の走行に無関係な燃料を投入しなければならない。しかし、第1の気筒グループの負荷を100パーセントにすることによって、排気ガスの温度を高くすることができるため、無駄な燃料の投入がなくなる。
また、1つのパワータービンを有するターボコンパウンド装置をさらに備え、前記ターボ過給装置の排気は、前記ターボコンパウンド装置の前記パワータービンに供給されるようにしてもよい。このような構成により、ターボ過給装置で回収しきれなかった残りの排気ガスのエネルギーをターボコンパウンド装置で回収することができる。よって、エンジンの熱効率を向上させることができる。
本発明によれば、重量の増加やコストの増加を抑えつつ、大小のターボ過給機を2台使用した場合と同様の効果を得ることの可能な、新規かつ改良されたターボ過給装置が提供される。本発明のその他の効果については、後述する発明を実施するための形態においても説明する。
第1の実施形態のターボ過給装置100の全体構成を概略的に示した図である。 高圧段モノローターの構成を説明するための図である。 高圧段モノローターをユニット化した状態を示す図であり、(a)はモノローターガイド筒を示し、(b)は高圧段モノローターをユニット化した状態を示す。 低圧段ローターを示す図である。 高圧段モノローターと低圧段ローター組み合わせた図である。 ターボ過給装置の空気流量と圧力比との関係を示す図である。 各モードと過給圧及びエンジントルクとの関係を示す図である。 モード1を説明するための図である。 モード2を説明するための図である。 モード3を説明するための図である。 第4のモードを説明するための図である。 第2の実施形態にかかるエンジンの全体の構成を説明するための図である。 ターボコンパウンド装置を説明するための図である。 エンジントルクとエンジン回転数との関係を説明するための図である。 エンジン負荷と回転数比との関係を説明するための図である。 第3の実施形態にかかるエンジンの全体の構成を説明するための図である。 ターボコンパウンド装置を説明するための図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
本実施形態のターボ過給装置100の全体の構成について、図1を参照しながら説明する。図1は、ターボ過給装置100の全体構成を概略的に示した図である。ターボ過給装置100は、図1に示したように、高圧段モノローター110を備えており、高圧段モノローター110は、高圧段排気タービン111と高圧段圧縮機インペラ112とが背中合わせに配置され結合ピン(結合部材)113によって組み付けられている。
ターボ過給装置100は、図1に示したように、高圧段モノローター110の他に、主に、低圧段ローター120、高圧段タービンハウジング130、高圧段インペラハウジング140、低圧段タービンハウジング150、低圧段インペラハウジング160を備えて構成されている。
以下、本実施形態のターボ過給装置100の各構成要素について、図1〜図4を参照しながら説明する。
(高圧段モノローター110)
高圧段モノローター110は、エンジン300の低回転域の排気ガス量が少ない領域で、空気を高い圧力で圧縮できる特性を持ったターボである。高圧段モノローター110は、図2に示したように、高圧段排気タービン111と高圧段圧縮機インペラ112とが、お互いに背中合わせに配置されて結合ピン113を介して組み付けられて構成されている。
高圧段排気タービン111と高圧段圧縮機インペラ112は、図2に示したように、背面側の径寸法が同じであり、径寸法が小さい。高圧段排気タービン111と高圧段圧縮機インペラ112の背面側の周面には、結合ピン113が挿入される挿入穴111a、112aが等間隔に4つ形成されている。高圧段排気タービン111と挿入穴111aと高圧段圧縮機インペラ112の挿入穴112aに結合ピン113の両端がそれぞれ挿入されて、高圧段排気タービン111と高圧段圧縮機インペラ112が組み付けられる。
高圧段圧縮機インペラ112の周部にはラビリンスシール114が設けられる。高圧段モノローター110の高圧段排気タービン111と高圧段圧縮機インペラ112の断面形状は中をくり貫いた丁度お碗の様な形状である。このため、高圧段モノローター110を軽量化できる。従って、高圧段ターボの回転遅れ応答が改善できてターボラグを小さく出来る。
高圧段モノローター110は、図3に示したように、高圧段排気タービン111及び高圧段圧縮機インペラ112の軸心をモノローターガイド筒115が貫通している。モノローターガイド筒115は、両端が開放された筒状に構成されており、内部に後述の低圧段排気タービン軸122が貫通する。高圧段モノローター110は、高圧段排気タービン111及び高圧段圧縮機インペラ112の端部がモノローター軸受116を介してモノローターガイド筒115に支持されている。さらに、高圧段モノローター110は、モノローター軸受116とモノローター軸シール117とが高圧段排気タービン111及び高圧段圧縮機インペラ112を挟むようにモノローター軸受ナット118で組み付けられて、ユニット化される。
(低圧段ローター120)
低圧段ローター120は、エンジン300の中高回転域の排気ガス量が多い領域で、空気を高い圧力で圧縮できる特性を持ったターボである。低圧段ローター120は、高圧段モノローター110に比べて径寸法が大きい。低圧段ローター120は、図4に示したように、低圧段排気タービン121の低圧段排気タービン軸122にローター軸受123とローター軸シール124とがローター軸受ナット125で組み付けられる。また、低圧段ローター120は、低圧段圧縮機インペラ126がインペラ組付ナット127で組み付けられて構成する。
(高圧段モノローター110と低圧段ローター120との組合構成)
高圧段モノローター110は、図5に示したように、高圧段排気タービン111と高圧段タービンハウジング130とが取り付けられ、高圧段圧縮機インペラ112と高圧段インペラハウジング140とが取り付けられる。
低圧段ローター120は、低圧段排気タービン軸122にローター軸受123とローター軸シール124とが組み込まれる。低圧段排気タービン軸122はモノローターガイド筒115の中を貫通して低圧段圧縮機インペラ126側に突出する。低圧段排気タービン軸122は、低圧段圧縮機インペラ126側において、ローター軸受123とローター軸シール124とが組み込まれて低圧段圧縮機インペラ126にインペラ組付ナット127で締結固定される。
高圧段モノローター110の高圧段排気タービン111と高圧段圧縮機インペラ112との間には、互いの室内からのガス漏れを防止するために、ラビリンスシール114が構成される。ラビリンスシール114は、非接触構造により回転部と固定部の固体同士の摩擦が行らない機構を有する。回転部と固定部の間に凹凸の隙間を何段にも組み合わせて、各段ごとに徐々に漏れ圧を下げて行く。
高圧段モノローター110は、エンジン300の低回転域で高圧生成するため、コンプレッサー特性はサージング線に非常に近い領域で使用することになる。このため、排気ガスの量が増えてくると高圧段排気タービン111が高回転になる。よって、直ぐにサージングの領域に入るため、コンプレッサーの圧力生成機能が失墜(ストール)する。
一方、低圧段ローター120は、エンジン300の低回転域の排気ガスの量が少ないでは高圧を生成する機能がほとんどなく、エンジン300の低回転域では低圧段排気タービン121が回らないため、空気を高圧で圧縮することはできない。しかし、低圧段ローター120は、前述のように、エンジン300の中高回転域の排気ガス量が多い領域で、空気を高い圧力で圧縮できる。
よって、ターボ過給装置100は、高圧段モノローター110と低圧段ローター120を組み合わせることによって、エンジン300としては低回転から高回転までの全域で、高い空気圧力を得ることが可能となる。
再び図1に示したように、ターボ過給装置100には、排気ガス流入部に排気ガスマニホルド170が組み付けられており、吸気流入部に吸気マニホルド180が組み付けられる。排気ガスマニホルド170には、排気ガス流量調整弁190と排気ガスバイパス弁200の2つのバルブが設けられる。ターボ過給装置100は、排気ガス流量調整弁190で高圧段排気タービン111への排気ガス流入量を制御し、排気ガスバイパス弁200で低圧段排気タービン121への排気ガス流入量を調整する。
また、ターボ過給装置100には、吸気マニホルド180に高圧段圧縮機インペラの吸気量を切り替える吸気切替弁210が設けられる。吸気切替弁210で、低圧段圧縮機インペラ126の過給新気を高圧段圧縮機インペラ112側へ流入させることと流入させないこととを切り替える。ターボ過給装置100は、排気ガス流量調整弁190、排気ガスバイパス弁200、及び吸気切替弁210で過給圧の制御を行う。
ターボ過給装置100の過給圧の制御は、図6に示したエンジン回転数に対応する高圧段モノローター110の圧力比HPとエンジン回転数に対応する低圧段ローター120の圧力比LPと、高圧段モノローター110の圧力比HPと低圧段ローター120の圧力比LPとを加えたトータル圧力比TPに基づき、電子回路により演算しながら行われる。
以上、本実施形態のターボ過給装置100の全体構成について説明した。次に、本実施形態のターボ過給装置100の動作について、図7〜図11を参照しながら説明する。図7は、第1のモードから第4のモードに切り替える過給圧とエンジントルクの状態を示す図であり、図8は第1のモードの状態であり、図9は第2のモードの状態、図10は第3のモードの状態であり、図11は第4のモードの状態である。
図7において、P1は本実施形態のターボ過給装置100を用いた場合のエンジン300の過給圧であり、P2は従来のターボ過給装置を用いた場合のエンジンの過給圧である。また、T1は本実施形態のターボ過給装置100を用いた場合の部分負荷回転領域でのエンジン300の最高トルクを示し、第4のモードにおいて、エンジン最高回転となる。さらに、T2は従来のターボ過給装置を用いた場合の部分負荷領域でのエンジンの最高トルクHTである。第1のモードから第4のモードまでの切り替えは、図7におけるエンジン300の過給圧とエンジン300の最大トルクに基づいて行われる。
(第1のモード)
第1のモードは、極低回転領域において完全に2段に圧縮する状態である。このときのターボ過給装置100の各部の状態は、図8に示したように、以下のようである。
エンジン回転状態:極低回転の領域
高圧段モノローター110の動作:全域作動
排気ガス流量調整弁190:高圧段排気タービン111の入り口側へ開く
排気ガスバイパス弁200:閉じ位置
吸気切替弁210:高圧段圧縮機インペラ112の入り口側へ開く
(第2のモード)
第2のモードは、低・中回転領域において排気ガス流量調整弁190を制御して可変に2段に圧縮する状態である。このときのターボ過給装置100の各部の状態は、図9に示したように、以下のようである。
エンジン回転状態:低速から中速回転の領域
高圧段モノローター110の動作:サージング限界域まで作動
排気ガス流量調整弁190:高圧段排気タービン111の入り口と低圧段排気タービン121の入り口への流量を制御する
排気ガスバイパス弁200:閉じ位置
吸気切替弁210:高圧段圧縮機インペラ112の入り口側へ開く
(第3のモード)
第3のモードは、高回転領域において低圧段のみの1段に圧縮する状態である。このときのターボ過給装置100の各部の状態は、図10に示したように、以下のようである。
エンジン回転状態:高速回転の領域
高圧段モノローター110の動作:アイドリング状態(完全停止ではない)
排気ガス流量調整弁190:低圧段排気タービン121の入り口へ開く
ただし、高圧段排気タービン111の入り口側へ僅かに開いてごく少量の排気ガスを導入する。
排気ガスバイパス弁200:閉じ位置
吸気切替弁210:低圧段圧縮機インペラ126の入り口側へ開く
ただし、高圧段圧縮機インペラ112の入り口側へ僅かに開いてごく少量の吸気を導入する。
(第4のモード)
第4のモードは、高回転領域において過給圧が設定値をオーバーしたときに排気ガスバイパス弁200を開きガス量を調整する状態である。このときのターボ過給装置100の各部の状態は、図11に示したように、以下のようである。
エンジン回転状態:高速回転の領域
高圧段モノローター110の動作:アイドリング状態(完全停止ではない)
排気ガス流量調整弁190:低圧段排気タービン121の入り口へ開く
ただし、高圧段排気タービン111の入り口側へ僅かに開いてごく少量の排気ガスを導入する。
排気ガスバイパス弁200:開き位置
ただし、吸気圧が開弁設定値を超えると、その吸気圧を利用して弁開度を制御する。
吸気切替弁210:低圧段圧縮機インペラ126の入り口側へ開く
ただし、高圧段圧縮機インペラ112の入り口側へ僅かに開いてごく少量の吸気を導入する。
(第1の実施形態の効果)
以上説明したように、本実施形態によれば、高圧段と低圧段のターボを有する2段圧縮方式のターボ過給装置100において、高圧段排気タービン111と高圧段圧縮機インペラ112は、お互いに背中合わせに結合ピン113を介して組み付けられ、コンパクトな高圧段モノローター110を構成することができる。これにより、1台のターボ過給装置100で従来の2台使用と同様の機能と性能を有し、小型で軽量、低コストなターボ過給装置100を提供することができる。
また、高圧段モノローター110は、モノローターガイド筒115に、高圧段排気タービン111及び高圧段圧縮機インペラ112がモノローター軸受116を介してモノローター軸シール117でシールされることによってユニット化されるため、容易にユニット化することができる。
また、排気ガス流量調整弁190、排気ガスバイパス弁200、及び吸気切替弁210の3つの弁を制御して、第1のモードから第4のモードの過給圧の制御を行うことで、過給圧マッチングの自由度を高めることが可能である。
さらに、過給圧の制御において、エンジン回転数に対応する高圧段モノローター110の圧力比とエンジン回転数に対応する低圧段ローター120の圧力比と、高圧段モノローター110の圧力比と低圧段ローター120の圧力比とを加えたトータル圧力比に基づいた、高圧段モノローターと低圧段モノローターとの特性マップにより電子回路により演算しながら制御を行うことで、容易かつ正確に制御を行うことができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態ついて図12を参照しながら説明する。本実施形態は、第1の実施形態のターボ過給装置100を搭載したエンジン300である。
エンジン300は、図12に示したように、6気筒のエンジンブロック310を、前3気筒と後ろ3気筒との2つの第1の気筒グループ311Aと第2の気筒グループ311Bとし、各気筒グループ311A、311Bに、第1のターボ過給装置100Aと、第2のターボ過給装置100Bと、第1の排気マニホルド320Aと、第2の排気マニホルド320Bと、第1の吸気マニホルド330Aと、第2の吸気マニホルド330Bと、第1の給気冷却器340Aと、第2の給気冷却器340Bとを設けたことを特徴とする。なお、第1の実施形態と同様の構成は同一の符号を付し、重複説明を省略する。
以下、本実施形態のエンジン300の各構成要素について、図12を参照しながら詳述する。
(エンジンブロック310)
エンジンブロック310は、6気筒であり、前側に配置される3気筒の第1の気筒グループ311Aと後ろ側に配置される3気筒の第2の気筒グループ311Bとから構成される。
(第1の排気マニホルド320A、第2の排気マニホルド320B)
第1の排気マニホルド320Aは第1の気筒グループ311Aに設けられ、第2の排気マニホルド320Bは第2の気筒グループ311Bに設けられる。第1の排気マニホルド320Aは第1の気筒グループ311Aの排気を第1のターボ過給装置100Aに送る。第2の排気マニホルド320Bは第2の気筒グループ311Bの排気を第2のターボ過給装置100Bに送る。
(第1の吸気マニホルド330A、第2の吸気マニホルド330B)
第1の吸気マニホルド330Aは第1の気筒グループ311Aに設けられ、第2の吸気マニホルド330Bは第2の気筒グループ311Bに設けられる。第1の吸気マニホルド330Aは第1の気筒グループ311Aに吸気する。第2の吸気マニホルド330Bは第2の気筒グループ311Bに吸気する。
(第1のターボ過給装置100A、第2のターボ過給装置100B)
第1のターボ過給装置100Aと第2のターボ過給装置100Bは第1の実施形態のターボ過給装置100と同様の構成であるため、詳細な説明は省略する。第1のターボ過給装置100Aは、図12に示したように、第1の排気マニホルド320Aの下流側の端部に設けられ、第1の排気マニホルド320Aからの排気が供給される。また、第2のターボ過給装置100Bは、図12に示したように、第2の排気マニホルド320Bの下流側の端部に設けられる。第2の排気マニホルド330Aからの排気が供給される。
第1のターボ過給装置100Aと第2のターボ過給装置100Bの下流には、ターボコンパウンド装置410が設けられる。第1のターボ過給装置100Aと第2のターボ過給装置100Bは高圧段と低圧段が一体のコンパクトなターボのため、図12に示したように、あたかも従来のターボが1個の場合と同様に配置することができる。
また、第1のターボ過給装置100A、第2のターボ過給装置100Bは、可変2段圧縮ターボのため、エンジン300の低回転域から高い圧力比が得られるので、高いトルクが得られ、ターボ応答遅れの回避と加速性能を向上させることができる。よって、燃費を向上することができる。
(第1の給気冷却器340A、第2の給気冷却器340B)
第1の給気冷却器340Aは、第1のターボ過給装置100Aと第1の吸気マニホルド330Aとを連通する管路341に設けられ、第1の気筒グループ311Aに供給される吸気を冷却する。また、第2の給気冷却器340Bは、第2のターボ過給装置100Bと第2の吸気マニホルド330Bとを連通する管路342に設けられ、第2の気筒グループ311Bに供給される吸気を冷却する。
また、エンジン300は、第1のターボ過給装置100Aを通過する前の排気ガスを第1の吸気マニホルド330Aに還流する管路343に第1の高圧EGR弁350A、第1の高圧EGR冷却器360A、及び第1の高圧EGR逆止リード弁370Aが設けられる。また、第2のターボ過給装置100Bを通過する前の排気ガスを第2の吸気マニホルド330Bに還流する管路344に第2の高圧EGR弁350B、第2の高圧EGR冷却器360B、及び第2の高圧EGR逆止リード弁370Bが設けられる。
このような構成により、第1及び第2のターボ過給装置100A、100Bを通過する前の排気ガスは、第1及び第2の高圧EGR弁350A、350B、第1及び第2の高圧EGR冷却器360A、360B、及び第1及び第2の高圧EGR逆止リード弁370A、370Bを介して第1及び第2の吸気マニホルド330A、330Bにそれぞれ還流する。
ターボコンパウンド装置410の排気側は2つの流路を介して1つの排気マフラー380に連通している。ターボコンパウンド装置410から排気マフラー380までの2つの流路のうちの一方には第1の排気ガス後処理装置390Aが設けられ、他方の流路には第2の排気ガス後処理装置390Bが設けられる。第1の排気ガス後処理装置390Aによって処理された排気ガスは、第1のターボ過給装置100Aのターボ吸い込み口400Aに還流する。また、第2の排気ガス後処理装置390Bによって処理された排気ガスは、第2のターボ過給装置100Bのターボ吸い込み口400Bに還流する。
ターボコンパウンド装置410は、第1のターボ過給装置100Aと第2のターボ過給装置100Bで取り切れなかった残りの排気ガスのエネルギーを回収するものである。ターボコンパウンド装置410は、図13に示したように、パワータービン装置420と、高速発電機430と、電力制御装置440と、クランク軸加勢装置450と、を備えて構成される。
パワータービン装置420は、第1のパワータービン421と、第2のパワータービン422と、第1のタービンハウジング423と、第2のタービンハウジング424と、軸受425と、軸受ケース426と、軸シール427と、タービン組み付けナット428と、タービン軸429と、より構成される。他に、図示はしていないが、ケーシング、ケース組み付け金具、シール、ボルト、ナットなどが設けられる。
パワータービン装置420の第1のガス入り口420aには、図12に示したように、第1のターボ過給装置100Aからの第1の排気管460が接続される。第1のターボ過給装置100Aからの排気は第1のガス入り口420aを介して第1のパワータービン421に供給される。第2のガス入り口420bには、第2のターボ過給装置100Bの第2の排気管470が接続される。第2のターボ過給装置100Bからの排気は第2のガス入り口420bを介して第2のパワータービン422に供給される。
タービン軸429には、穴加工が施され、穴の内側にスプライン溝加工が行われる。この穴に、後述する高速発電機430の発電機駆動軸431の外周に加工したスプライン溝を合わせて結合される。
パワータービン装置420は、3気筒の第1の気筒グループ311Aと3気筒の第2の気筒グループ311Bのグループ毎の排ガス量に合った最適効率のものが用いられる。したがって、第1のパワータービン421及び第2のパワータービン422の直径を小さくできるため、狭いスペースに配置することができ、搭載効率を向上させることができる。特に、2台のターボ過給装置100A、100Bを搭載するので、長手方向に余裕があり、搭載に有利となる。
高速発電機430は、図13に示したように、永久磁石を埋め込んだ発電機駆動軸431がタービン軸429に直結で結合される。高速発電機430は、タービン軸429を介して発電機駆動軸431が回転することにより、同期発電し、交流電流・電圧を電力制御装置440に送り込む。
電力制御装置440は、図13に示したように、バッテリー441とパワーコントロールユニット442と、を備えて構成される。
動力制御装置440は、以下の特徴を備える。
(1)タービン発生電力がクランク軸加勢装置450の伝動モータ455に必要な電力を上回る場合
余剰な電力をバッテリー441に充電する。
(2)タービン発生電力がクランク軸加勢装置450の伝動モータ455に必要な電力を下回る場合
バッテリー441から電量を補填する。
(3)バッテリー441が満充電の場合
余剰な電力が発電カットされる。
(4)バッテリー441が蓄電不足の場合
(a)ターボ発電量に余剰がある場合
余剰な電力はバッテリー441に充電される。
(b)ターボ発電量に余剰がない場合
他の発電手段によりバッテリー441を充電する。
クランク軸加勢装置450は、図13に示したように、クランク軸451と、クランク軸受452と、弾性継手453と、弾性継手組み付けボルト454と、電動モータ455と、電動モータ固定ブラケット456と、ブラケット組み付けボルト457と、電動モータ固定ボルト458と、を備えて構成される。
クランク軸加勢装置450は、図13に示したように、クランク軸451の先端で弾性継手453を介して電動モータ455によりクランク軸451の回転を加勢する。電動モータ455の回転は、直接クランク軸451の先端から加勢する構造である。
以上、本実施形態のエンジン300の全体構成について説明した。次に、本実施形態のエンジン300の動作について図14を参照しながら説明する。
(1)エンジン300の負荷が0〜50パーセントのとき
図14に示したように、第1の気筒グループ311Aは燃料が0〜100パーセント投入されて燃焼運転する。一方、第2の気筒グループ311Bは燃料カットされる。よって、エンジン300の負荷が50パーセントのとき、第1の気筒グループ311Aの負荷は0〜100パーセントになり、第2のエンジン気筒グループ311Bの負荷は0パーセントになる。また、第1の気筒グループ311Aの排ガスで第1のパワータービン421が作動する。
よって、100パーセント近傍で燃焼効率の良い領域を多用できるので、熱効率が向上する。また、2段圧縮により高圧比が得られるので、低速域のトルクが向上して燃費が良くなる。また、ターボコンパウンド装置パワータービン装置420の動力回生効率は、100パーセント近傍の排ガス量に合った高効率領域が多用される。このため、排ガスエネルギーを高効率に回収することができるので、熱効率が向上する。なお、燃焼運転するグループと燃料カットするグループとは固定せず、適宜変更するようにしてもよい。
(2)エンジン300の負荷が50〜100パーセントのとき
図14に示したように、第1の気筒グループ311Aは燃料が100パーセント投入されて燃焼運転する。一方、第2の気筒グループ311Bは燃料カットが止められて、燃料が0〜100パーセント投入される。よって、第1の気筒グループ311Aと第2の気筒グループ311Bの両方が燃焼運転する全気筒燃焼運転を行う。このとき、第1の気筒グループ311Aの負荷は100パーセントである。一方、第2の気筒グループ311Bの負荷は0〜100パーセントである。
第1のパワータービン421はガス量100パーセントで高効率に動力回生する。同時に、第2のパワータービン422はガス量0〜100パーセントで高効率に動力回生する。第1のパワータービン421及び第2のパワータービン422は、効率が最も良い領域を常時使用できるので、熱効率が向上する。なお、燃焼運転するグループと燃料カットするグループとは固定せず、そのときの排ガスの温度条件に応じて、走行中に切り替える。
ここで、エンジン300の負荷に対する回転領域の使用頻度を図15を参照しながら説明する。図15に示したように、30〜70パーセントの回転領域では、エンジン300の負荷は全域においてほぼ定量的に多用されている。また、70〜100パーセントの回転領域では、エンジン300の負荷は発進時や登坂などの車両に大きな力が必要な時に使用され、使用頻度は交通事情、運転技量に左右される。
(第2の実施形態の効果)
以上説明したように、本実施形態によれば、エンジン300は低回転側でも高いトルクを得ることができる。また、一方の気筒グループ311A、311Bの燃料をカットする領域が増えるため、燃費を向上させることができる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態ついて図16を参照しながら説明する。本実施形態は、第1の実施形態のターボ過給装置100を搭載したエンジン500である。
エンジン500は、図16に示したように、4気筒のエンジンブロック510を、3気筒と1気筒との2つのグループ(第1のグループ511Aと第2のグループ511B)とし、各グループ511A、511Bに、排気マニホルド520A、520Bを設け、エンジン500全体に、ターボ過給装置100と、吸気マニホルド530と、給気冷却器540を各1つ設けたことを特徴とする。なお、第1の実施形態と同様の構成は同一の符号を付し、重複説明を省略する。
以下、本実施形態のエンジン500の構成について、図16を参照しながら詳述する。
(エンジンブロック510)
エンジンブロック510は、4気筒であり、3気筒の第1のグループ511Aと1気筒の第2のグループ511Bとから構成される。
(第1の排気マニホルド520A、第2の排気マニホルド520B)
第1の排気マニホルド520Aは第1のグループ511Aに設けられ、第2の排気マニホルド520Bは第2のグループ511Bに設けられる。第1の排気マニホルド520Aは第1のグループ511Aの排気をターボ過給装置100に送る。第2の排気マニホルド520Bは第2のグループ511Bの排気をターボ過給装置100に送る。第1の排気マニホルド520Aと第2の排気マニホルド520Bとは、ターボ過給装置100の直前で合流する。
(吸気マニホルド530)
吸気マニホルド530はエンジンブロック510の全体で1つ設けられ、第1のグループ511Aと第2のグループ511Bに同時に均等に吸気する。
(ターボ過給装置100)
ターボ過給装置100は第1の実施形態のターボ過給装置100と同様の構成であるため、詳細な説明は省略する。ターボ過給装置100は第1の排気マニホルド520A及び第2の排気マニホルド520Bの下流側の端部に設けられ、第1の排気マニホルド520Aと第2の排気マニホルド520Bからの合流した排気が供給される。ターボ過給装置100の下流には、ターボコンパウンド装置610が設けられる。
(給気冷却器540)
給気冷却器540は、ターボ過給装置100と吸気マニホルド530とを連通する管路541に設けられ、第1のグループ511A及び第2のグループ511Bに供給される吸気を冷却する。
また、エンジン500は、ターボ過給装置100を通過する前の排気ガスを吸気マニホルド530に還流する管路543に高圧EGR弁550、高圧EGR冷却器560、及び高圧EGR逆止リード弁570が設けられる。このような構成により、ターボ過給装置100を通過する前の排気ガスは、高圧EGR弁550、高圧EGR冷却器560、及び高圧EGR逆止リード弁570を介して吸気マニホルド530に還流する。
ターボコンパウンド装置610の排気側は排気マフラー580に連通している。ターボコンパウンド装置610から排気マフラー580までの流路には排気ガス後処理装置590が設けられる。排気ガス後処理装置590によって処理された排気ガスは、管路544を介してターボ過給装置100のターボ吸い込み口600に還流する。
ターボコンパウンド装置610は、図17に示したように、パワータービン装置620と、高速発電機630と、電力制御装置640と、クランク軸加勢装置650と、を備えて構成される。なお、本実施形態では、パワータービン装置620が1つパワータービン621で構成されている以外の構成は第2実施形態とは同様である。よって、以下、第2の実施形態相違する構成について説明し、同様の構成については説明を省略する。
パワータービン装置620は、1つのパワータービン621と、1つのタービンハウジング623が設けられる。また、パワータービン装置620には、1つのガス入り口620aが設けられている。ガス入り口620aにはターボ過給装置100からの排気管660が接続される。
以上、本実施形態のエンジン500の全体構成について説明した。次に、本実施形態のエンジン500の動作について説明する。
(1)エンジン500の負荷が0〜75パーセントのとき
第1のグループ511Aは燃焼運転し、第2のグループ511Bを燃料カットする。第1のグループ511Aの負荷は0〜100パーセントである。
(2)エンジン500の負荷が75〜100パーセントのとき
第2のグループ511Bへの燃料カットを止め、第1のグループ511Aと第2のグループ511Bの両方が燃焼運転する全気筒燃焼運転を行う。このとき、第1のグループ511Aの負荷は100パーセントである。一方、第2のグループ511Bの負荷は75〜100パーセントである。
(第3の実施形態の効果)
以上説明したように、本実施形態によれば、エンジン500は低回転側でも高いトルクを得ることができる。また、一方の気筒グループ511A、511Bの燃料をカットする領域が増えるため、燃費を向上させることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態では、高圧段排気タービン111及び高圧段圧縮機インペラ112の軸心を、モノローターガイド筒115が貫通しており、高圧段モノローター110は、高圧段排気タービン111及び高圧段圧縮機インペラ112がモノローター軸受116を介してモノローターガイド筒115に支持され、モノローター軸シール117でシールされてユニット化されている構成としたが、本発明はこの例に限定されない。
また、例えば、上記実施形態では、さらに、低圧段排気タービン121と低圧段圧縮機インペラ126とを有する低圧段ローター120を備え、高圧段モノローター110は、低圧段排気タービン121と低圧段圧縮機インペラ126との間に配置され、排気側には排気ガス流量調整弁190と排気ガスバイパス弁200とが設けられ、排気ガス流量調整弁190で高圧段排気タービン111への排気ガス流入量を制御し、排気ガスバイパス弁200で低圧段排気タービン121への排気ガス流入量を調整し、吸気側には高圧段圧縮機インペラ112の吸気量を切り替える吸気切替弁210が設けられ、吸気切替弁210で、低圧段圧縮機インペラ126の過給新気を高圧段圧縮機インペラ112側へ流入させることと流入させないこととを切り替え、排気ガス流量調整弁190、排気ガスバイパス弁200、及び吸気切替弁210で過給圧の制御が行われる構成としたが、本発明はこの例に限定されない。
また、例えば、上記実施形態では、過給圧の制御は、極低回転領域において完全に低圧段ローター120と高圧段モノローター110とで2段に過給する第1のモードと、低・中回転領域において排気ガス流量調整弁190を制御して可変に低圧段ローター120と高圧段モノローター110とで2段に過給する第2のモードと、高回転領域において低圧段ローター120のみで1段に過給する第3のモードと、高回転領域において過給圧が設定値をオーバーしたときに排気ガスバイパス弁200を開きガス量を調整する第4のモードと、を切り替えることにより行われる構成としたが、本発明はこの例に限定されない。
また、例えば、上記実施形態では、過給圧の制御は、エンジン回転数に対応する高圧段モノローター110の圧力比と、エンジン回転数に対応する低圧段ローター120の圧力比と、前記エンジン回転数に対応する前記高圧段モノローター110の圧力比と、前記エンジン回転数に対応する前記低圧段ローター120の圧力比とを加えたトータル圧力比と、に基づいて、電子回路で演算しながら行われる構成としたが、本発明はこの例に限定されない。
また、例えば、上記第2の実施形態では、エンジンブロック310は、6気筒であり、前側に配置される3気筒の第1の気筒グループ311Aと後ろ側に配置される3気筒の第2の気筒グループ311Bとから構成されるものとし、第3の実施形態では、エンジンブロック510は、4気筒であり、3気筒の第1のグループ511Aと1気筒の第2のグループ511Bとから構成されるものとしたが、本発明はこの例に限定されない。例えば、エンジンブロックの気筒の数は適宜数とすることができる。また、各気筒グループの気筒の数も適宜数とすることができる。さらに、気筒グループの数も3つ以上とするなど適宜数とすることができる。
また、例えば、上記第2の実施形態及び上記第3の実施形態では、ターボ過給装置100、100A、100Bを通過する前の排気ガスは高圧EGR弁350A、350B、550、高圧EGR冷却器360A、360B、560、及び高圧EGR逆止リード弁370A、370B、570を順次介して、第1の気筒グループ311Aと第2の気筒グループ311Bとに還流する構成としたが、本発明はこの例に限定されない。例えば、ターボ過給装置100、100A、100Bを通過する前の排気ガスが、第1の気筒グループ311Aと第2の気筒グループ311Bとに還流しない構成としてもよい。
また、例えば、上記第2の実施形態では、第1の気筒グループ311Aと第2の気筒グループ311Bとにそれぞれ対応して排気ガス後処理装置390A、390Bを備え、排気ガス後処理装置390A、390Bによって処理された排気ガスがターボ過給装置100A、100Bに還流する構成としたが、本発明はこの例に限定されない。例えば、排気ガス後処理装置390A、390Bによって処理された排気ガスがターボ過給装置100A、100Bに還流しない構成としてもよい。
また、例えば、上記第2の実施形態では、負荷が約0〜約50パーセントのときには、第1の気筒グループ311Aは燃焼運転し、第2の気筒グループ311Bは燃料カットされ、負荷が50〜約100パーセントのときには、第1の気筒グループ311A及び第2の気筒グループ311Bは燃焼運転し、2つの気筒グループのうちの先に燃焼運転が行われる第1の気筒グループ311Aは負荷が100パーセントであり、後に燃焼運転が行われる第2の気筒グループ311Bは負荷が0〜100パーセントである構成としたが、本発明はこの例に限定されない。例えば、負荷が約0〜約50パーセントのときに燃焼運転するグループと燃料カットされるグループは、適宜設計することができる。また、負荷が50〜約100パーセントのときの各グループの負荷も適宜設計することができる。
また、例えば、上記第3の実施形態では、第1の気筒グループ511Aと第2の気筒グループ511Bには共通の排気ガス後処理装置590を備え、排気ガス後処理装置590によって処理された排気ガスがターボ過給装置100に還流する構成としたが、本発明はこの例に限定されない。例えば、排気ガス後処理装置390A、390Bによって処理された排気ガスがターボ過給装置100A、100Bに還流しない構成としてもよい。また、第1の気筒グループ511Aと第2の気筒グループ511Bはそれぞれ別々の排気ガス後処理装置を備えてもよい。
また、例えば、上記第3の実施形態では、負荷が約0〜約75パーセントのときには、第1の気筒グループ511Aは燃焼運転し、第2の気筒グループ511Bは燃料カットされ、負荷が75〜約100パーセントのときには、第1の気筒グループ511A及び第2の気筒グループ511Bは燃焼運転し、第1の気筒グループ511A及び第2の気筒グループ511Bの負荷は100パーセントである構成としたが、本発明はこの例に限定されない。例えば、負荷が約0〜約70パーセントのときに燃焼運転するグループと燃料カットされるグループは、適宜設計することができる。また、負荷が70〜約100パーセントのときの各グループの負荷も適宜設計することができる。
100 ターボ過給装置
100A 第1のターボ過給装置
100B 第2のターボ過給装置
110 高圧段モノローター
111 高圧段排気タービン
112 高圧段圧縮機インペラ
111a、112a 挿入穴
113 結合ピン(結合部材)
114 ラビリンスシール
115 モノローターガイド筒
116 モノローター軸受
117 モノローター軸シール
118 モノローター軸受ナット
120 低圧段ローター
121 低圧段排気タービン
122 低圧段排気タービン軸
123 ローター軸受
124 ローター軸シール
125 ローター軸受ナット
126 低圧段圧縮機インペラ
127 インペラ組付ナット
130 高圧段タービンハウジング
140 高圧段インペラハウジング
150 低圧段タービンハウジング
160 低圧段インペラハウジング
170 排気ガスマニホルド
180 吸気マニホルド
190 排気ガス流量調整弁
200 排気ガスバイパス弁
210 吸気切替弁
300 エンジン
310 エンジンブロック
311A 第1の気筒グループ
311B 第2の気筒グループ
320A、320B 排気マニホルド
330A、330B 吸気マニホルド
340A 第1の給気冷却器
340B 第2の給気冷却器
350A、350B 高圧EGR弁
360A、360B 高圧EGR冷却器
370A、370B 高圧EGR逆止リード弁
380 排気マフラー
390A、390B 排気ガス後処理装置
400A、400B ターボ吸い込み口
410 ターボコンパウンド装置
420 パワータービン装置
420a 第1のガス入り口
420b 第2のガス入り口
421 第1のパワータービン
422 第2のパワータービン
423 第1のタービンハウジング
424 第2のタービンハウジング
425 軸受
426 軸受ケース
427 軸シール
428 タービン組み付けナット
429 タービン軸
430 高速発電機
440 電力制御装置
441 バッテリー
442 パワーコントロールユニット
450 クランク軸加勢装置
451 クランク軸
452 クランク軸受
453 弾性継手
454 弾性継手組み付けボルト
455 電動モータ
456 電動モータ固定ブラケット
457 ブラケット組み付けボルト
458 電動モータ固定ボルト
460 第1の排気管
470 第2の排気管
500 エンジン
510 エンジンブロック
511A 第1の気筒グループ
511B 第2の気筒グループ
520A 第1の排気マニホルド
520B 第2の排気マニホルド
530 吸気マニホルド
540 給気冷却器
550 高圧EGR弁
560 高圧EGR冷却器
570 高圧EGR逆止リード弁
580 排気マフラー
590 排気ガス後処理装置
600 ターボ吸い込み口
610 ターボコンパウンド装置
620 パワータービン装置
621 パワータービン
623 タービンハウジング
620a ガス入り口
630 高速発電機
640 電力制御装置
650 クランク軸加勢装置
660 排気管

Claims (15)

  1. 高圧段モノローターを備えたターボ過給装置であって、
    前記高圧段モノローターは、高圧段排気タービンと高圧段圧縮機インペラとが背中合わせに配置され結合部材によって組み付けられていることを特徴とする、ターボ過給装置。
  2. 前記高圧段排気タービン及び前記高圧段圧縮機インペラの軸心を、モノローターガイド筒が貫通しており、
    前記高圧段モノローターは、前記高圧段排気タービン及び前記高圧段圧縮機インペラが軸受を介して前記モノローターガイド筒に支持され、シールされてユニット化されていることを特徴とする、請求項1に記載のターボ過給装置。
  3. さらに、低圧段排気タービンと低圧段圧縮機インペラとを有する低圧段ローターを備え、
    前記高圧段モノローターは、前記低圧段排気タービンと前記低圧段圧縮機インペラとの間に配置され、
    排気側には排気ガス流量調整弁と排気ガスバイパス弁とが設けられ、
    前記排気ガス流量調整弁で前記高圧段排気タービンへの排気ガス流入量を制御し、
    前記排気ガスバイパス弁で前記低圧段排気タービンへの排気ガス流入量を調整し、
    吸気側には前記高圧段圧縮機インペラの吸気量を切り替える吸気切替弁が設けられ、
    前記吸気切替弁で、前記低圧段圧縮機インペラの過給新気を前記高圧段圧縮機インペラ側へ流入させることと流入させないこととを切り替え、
    前記排気ガス流量調整弁、前記排気ガスバイパス弁、及び前記吸気切替弁で過給圧の制御が行われることを特徴とする、請求項1又は2に記載のターボ過給装置。
  4. 前記過給圧の制御は、
    極低回転領域において完全に前記低圧段ローターと前記高圧段モノローターとで2段に過給する第1のモードと、
    低・中回転領域において前記排気ガス流量調整弁を制御して可変に前記低圧段ローターと前記高圧段モノローターとで2段に過給する第2のモードと、
    高回転領域において前記低圧段ローターのみで1段に過給する第3のモードと、
    高回転領域において過給圧が設定値をオーバーしたときに前記排気ガスバイパス弁を開きガス量を調整する第4のモードと、
    を切り替えることにより行われることを特徴とする、請求項3に記載のターボ過給装置。
  5. 前記過給圧の制御は、
    エンジン回転数に対応する前記高圧段モノローターの圧力比と、
    エンジン回転数に対応する前記低圧段ローターの圧力比と、
    前記エンジン回転数に対応する前記高圧段モノローターの圧力比と、前記エンジン回転数に対応する前記低圧段ローターの圧力比とを加えたトータル圧力比と、
    に基づいて、電子回路で演算しながら行われることを特徴とする、請求項3に記載のターボ過給装置。
  6. ターボ過給装置を搭載したエンジンであって、
    3つの気筒を有する第1の気筒グループと3つの気筒を有する第2の気筒グループとを備え、
    前記第1の気筒グループに対応して、請求項1〜4のいずれかに記載の第1のターボ過給装置と、前記第1のターボ過給装置から前記第1の気筒グループへの給気を冷却する第1の給気冷却器と、を備え、
    前記第2の気筒グループに対応して、請求項1〜4のいずれかに記載の第2のターボ過給装置と、前記第2のターボ過給装置から前記第2の気筒グループへの給気を冷却する第2の給気冷却器と、を備えたことを特徴とする、エンジン。
  7. 前記第1のターボ過給装置を通過する前の排気ガスは第1の高圧EGR弁、第1の高圧EGR冷却器、及び第1の高圧EGR逆止リード弁を順次介して、前記第1の気筒グループに還流し、
    前記第2のターボ過給装置を通過する前の排気ガスは第2の高圧EGR弁、第2の高圧EGR冷却器、及び第2の高圧EGR逆止リード弁を順次介して、前記第2の気筒グループに還流することを特徴とする、請求項6に記載のエンジン。
  8. 前記第1の気筒グループと前記第2の気筒グループとにそれぞれ対応して排気ガス後処理装置を備え、
    前記排気ガス後処理装置によって処理された排気ガスが前記ターボ過給装置に還流することを特徴とする、請求項6又は7に記載のエンジン。
  9. 負荷が約0〜約50パーセントのときには、前記第1の気筒グループは燃焼運転し、前記第2の気筒グループは燃料カットされ、
    負荷が50〜約100パーセントのときには、前記第1の気筒グループ及び前記第2の気筒グループは燃焼運転し、前記2つの気筒グループのうちの先に燃焼運転が行われる前記第1の気筒グループは負荷が100パーセントであり、後に燃焼運転が行われる前記第2の気筒グループは負荷が0〜100パーセントであることを特徴とする、請求項6〜8のいずれかに記載のエンジン。
  10. 第1のパワータービンと第2のパワータービンとを有するターボコンパウンド装置をさらに備え、
    前記第1の気筒グループに備えられた前記ターボ過給装置の排気は、前記ターボコンパウンド装置の前記第1のパワータービンに供給され、
    前記第2の気筒グループに備えられた前記ターボ過給装置の排気は、前記ターボコンパウンド装置の前記第2のパワータービンに供給されることを特徴とする、請求項6〜9のいずれかに記載のエンジン。
  11. ターボ過給装置を搭載したエンジンであって、
    3つの気筒を有する第1の気筒グループと、1つの気筒を有する第2の気筒グループと、を備え、
    前記第1の気筒グループと前記第2の気筒グループの給気は共通し、
    前記第1の気筒グループと前記第2の気筒グループの排気は2G排気逆止リード弁を介して連通し、
    前記第1の気筒グループと前記第2の気筒グループに共通の請求項1〜4のいずれかに記載のターボ過給装置と、
    前記第1の気筒グループと前記第2の気筒グループに共通の前記気筒への給気を冷却する給気冷却器と、
    を備えたことを特徴とする、エンジン。
  12. 前記ターボ過給装置を通過する前の排気ガスは高圧EGR弁、高圧EGR冷却器、及び高圧EGR逆止リード弁を順次介して、前記第1の気筒グループと前記第2の気筒グループに還流することを特徴とする、請求項11に記載のエンジン。
  13. 前記第1の気筒グループと前記第2の気筒グループには共通の排気ガス後処理装置を備え、
    前記排気ガス後処理装置によって処理された排気ガスが前記ターボ過給装置に還流することを特徴とする、請求項11又は12に記載のエンジン。
  14. 負荷が約0〜約75パーセントのときには、前記第1の気筒グループは燃焼運転し、前記第2の気筒グループは燃料カットされ、
    負荷が75〜約100パーセントのときには、前記第1の気筒グループ及び前記第2の気筒グループは燃焼運転し、前記第1の気筒グループ及び前記第2の気筒グループの負荷は100パーセントであることを特徴とする、請求項11〜13のいずれかに記載のエンジン。
  15. 1つのパワータービンを有するターボコンパウンド装置をさらに備え、
    前記ターボ過給装置の排気は、前記ターボコンパウンド装置の前記パワータービンに供給されることを特徴とする、請求項11〜14のいずれかに記載のエンジン。

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