JP2009249509A - シーリング材劣化防止剤組成物ならびにこれを用いる積層体および施工方法 - Google Patents

シーリング材劣化防止剤組成物ならびにこれを用いる積層体および施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】シーリング材の劣化を短期間に解消することができ、塗布後シーリング材に光沢を発生させないシーリング材劣化防止剤組成物の提供並びにこれを用いる積層体および施工方法。
【解決手段】2価の有機錫化合物(A)と揮発性有機溶剤(B)とを含有し、前記有機錫化合物(A)および前記揮発性有機溶剤(B)の合計量中、前記有機錫化合物(A)を0.05〜60質量%含有するシーリング材劣化防止剤組成物、並びにシーリング材と前記シーリング材の上に当該シーリング材劣化防止剤組成物を用いて得られる劣化防止剤層とを有する積層体、並びにシーリング材が劣化した際に前記シーリング材の表面に当該シーリング材劣化防止剤組成物を塗布するシーリング材劣化防止剤組成物の施工方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、シーリング材劣化防止剤組成物ならびにこれを用いる積層体および施工方法に関する。
ポリサルファイドポリマーをウレタンプレポリマーで硬化させた硬化物がシーリング材として従来使用されている。
ポリサルファイドポリマーをウレタンプレポリマーで硬化させた硬化物を材料として使用するシーリング材において、経年によってまたは風雨や紫外線等にさらされる環境条件等によって、シーリング材が軟化したり、シーリング材の表面にベタツキが生じるというような劣化が発生した場合、シーリング材を補修する必要がある。
シーリング材の補修方法としては、劣化したシーリング材を撤去後新たにシーリング材を打ち直す方法、劣化したシーリング材にベタツキを防止するスプレー剤等を塗布する方法が挙げられる。
一方出願人は以前に加水分解性シリル基を持つ反応性オリゴマーを硬化させてなる弾性シーリング材の表面のタックを早期に除去することのできるタック除去剤組成物、および弾性シーリング材表面のタックを早期に除去し、弾性シーリング材表面の硬化を促進する工法の提供を目的として、特許文献1を提案した。
特開2001−354950号公報
しかしながら、劣化したシーリング材を撤去後新たにシーリング材を打ち直す方法は撤去や再施工に時間がかかるため作業性に劣った。
また、劣化したシーリング材にベタツキを防止するスプレー剤等を塗布する方法は、塗布後シーリング材の表面が光沢を帯びてしまうことがあり、このような外観が用途によっては意匠上好ましくない場合があった。
そこで、本発明は、シーリング材の劣化を短期間に解消することができ、塗布後シーリング材に光沢を発生させないシーリング材劣化防止剤組成物を提供することを目的とする。
また、本発明は、シーリング材の劣化が短期間に解消され、シーリング材に光沢を発生させない積層体を提供する。
また、本発明は、シーリング材の劣化を短期間に解消することができ、シーリング材に光沢を発生させないシーリング材劣化防止剤組成物の施工方法を提供する。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、2価の有機錫化合物(A)と揮発性有機溶剤(B)とを含有し、前記有機錫化合物(A)および前記揮発性有機溶剤(B)の合計量中、前記有機錫化合物(A)を0.05〜60質量%含有する組成物が、シーリング材の劣化を短期間に解消することができ、塗布後シーリング材に光沢を発生させないシーリング材劣化防止剤組成物となりうること、シーリング材が劣化した際劣化したシーリング材の表面に当該組成物を塗布することによって、シーリング材の劣化が短期間に解消され、シーリング材に光沢を発生させない積層体を得ることができることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、下記(1)〜(5)を提供する。
(1) 2価の有機錫化合物(A)と揮発性有機溶剤(B)とを含有し、前記有機錫化合物(A)および前記揮発性有機溶剤(B)の合計量中、前記有機錫化合物(A)を0.05〜60質量%含有するシーリング材劣化防止剤組成物。
(2) シーリング材と、前記シーリング材の上に、上記(1)に記載のシーリング材劣化防止剤組成物を用いて得られる劣化防止剤層とを有する積層体。
(3) 前記シーリング材がポリサルファイド系シーリング材である上記(2)に記載の積層体。
(4) シーリング材が劣化した際に前記シーリング材の表面に上記(1)に記載のシーリング材劣化防止剤組成物を塗布するシーリング材劣化防止剤組成物の施工方法。
(5) 前記シーリング材がポリサルファイド系シーリング材である上記(4)に記載のシーリング材劣化防止剤組成物の施工方法。
本発明のシーリング材劣化防止剤組成物は、シーリング材の劣化を短期間に解消することができ、塗布後シーリング材に光沢を発生させない。
また、本発明の積層体は、シーリング材の劣化が短期間に解消され、シーリング材に光沢を発生させない。
また、本発明のシーリング材劣化防止剤組成物の施工方法は、シーリング材の劣化を短期間に解消することができ、シーリング材に光沢を発生させない。
本発明について以下詳細に説明する。
はじめに本発明のシーリング材劣化防止剤組成物について以下に説明する。
本発明のシーリング材劣化防止剤組成物は、
2価の有機錫化合物(A)と揮発性有機溶剤(B)とを含有し、前記有機錫化合物(A)および前記揮発性有機溶剤(B)の合計量中、前記有機錫化合物(A)を0.05〜60質量%含有する組成物である。
なお本発明のシーリング材劣化防止剤組成物を以下「本発明の組成物」ということがある。
有機錫化合物(A)について以下に説明する。
本発明の組成物に含有される有機錫化合物(A)は、2価の錫および有機基を有する化合物であれば特に制限されない。
有機錫化合物(A)が有する有機基は特に制限されない。有機基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基、芳香族基、アラルキル基が挙げられる。
また、有機基は例えば酸素原子、窒素原子、硫黄原子のようなヘテロ原子を有することができる。有機基は具体的には例えばカルボニルオキシ基のような基を有することができる。
有機錫化合物(A)は、有機基を1個または2個有することができる。
有機錫化合物(A)は、シーリング材の劣化によるベタツキをより抑制し、軟化したシーリング材の硬度をより短期間に、より効果的に回復させることができ、シーリング材に光沢をより生じさせにくくするという観点から、カルボン酸塩であるのが好ましい。
錫とカルボン酸塩を形成することができるカルボン酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ペンタン酸、オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、ノナン酸、デカン酸、ネオデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ナフテン酸等の飽和または不飽和の直鎖状または分岐鎖状の脂肪族カルボン酸;安息香酸、ナフトエ酸のような芳香族カルボン酸が挙げられる。
2価の錫のカルボン酸塩としては、例えば、ジオクチル酸スズ、ナフテン酸スズなどが挙げられる。
なかでも、シーリング材の劣化によるベタツキをより抑制し、軟化したシーリング材の硬度をより短期間に、より効果的に回復させることができ、シーリング材に光沢をより生じさせにくくするという観点から、ジオクチル酸スズが好ましい。
有機錫化合物(A)はその製造について特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。また、本発明において有機錫化合物(A)として市販品を使用することができる。
有機錫化合物(A)はそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明の組成物は、シーリング材の劣化によるベタツキを抑制し軟化したシーリング材の硬度を回復させることができることによってシーリング材の劣化の解消に優れ、シーリング材に光沢を生じさせにくくするという観点から、有機錫化合物(A)および揮発性有機溶剤(B)の合計量中、有機錫化合物(A)を0.05〜60質量%含有する。
本発明の組成物が有機錫化合物(A)を0.05質量%以上含有する場合、シーリング材の劣化によるベタツキを抑制し、軟化したシーリング材の硬度を回復させることができ、シーリング材の劣化の解消に優れる。
また、本発明の組成物が有機錫化合物(A)を60質量%以下含有する場合、シーリング材の劣化によるベタツキを抑制することができ、シーリング材の劣化の解消に優れる。
また、シーリング材の劣化によるベタツキをより抑制し、軟化したシーリング材の硬度をより短期間に、より効果的に回復させることができ、シーリング材に光沢をより生じさせにくくするという観点から、有機錫化合物(A)を有機錫化合物(A)および揮発性有機溶剤(B)の合計量中、10〜30質量%含有するのが好ましい。
揮発性有機溶剤(B)について以下に説明する。
本発明の組成物は、短期間にシーリング材の劣化を解消することができるという観点から、溶剤として揮発性有機溶剤(B)を含有する。
本発明の組成物に含有される揮発性有機溶剤(B)は、室温で揮発性を有し、有機錫化合物(A)を均一に溶解または分散させることができ、有機錫化合物(A)と反応しない有機溶剤であれば特に制限されない。
例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ミネラルスピリット等の脂肪族系溶剤;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、酢酸オクチル等のエステル系溶剤;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤;ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリジノン等のアミド系溶剤等が挙げられる。
なかでも、汎用性という観点から、酢酸エチル、トルエン、メチルエチルケトンが好ましい。
揮発性有機溶剤(B)はそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明の組成物は、有機錫化合物(A)および揮発性有機溶剤(B)のほかに、本発明の効果を損なわない範囲で添加剤を含有することができる。
本発明の組成物が含有することができる添加剤は、特に制限されない。例えば、有機錫化合物(A)以外の硬化触媒、揺変性付与剤、充填剤、可塑剤、脱水剤、反応性希釈剤、顔料、染料、老化防止剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、接着性付与剤、分散剤、紫外線吸収剤が挙げられる。
添加剤はそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明の組成物は、その製造について特に制限されない。例えば、有機錫化合物(A)と揮発性有機溶剤(B)と必要に応じて使用することができる添加剤とを室温下において撹拌装置を使用して混合し製造する方法が挙げられる。
本発明の組成物は、シーリング材劣化防止剤組成物として使用することができる。
本発明の組成物は、その使用方法について特に制限されない。
打設されたシーリング材の上に、本発明の組成物を、例えば、刷毛塗り、スプレーガンなどの塗装手段によって塗布する方法が挙げられる。
本発明の組成物の塗布量については、硬化後に厚さ0.001〜50μm程度の劣化防止剤層を形成できる量で本発明の組成物を塗布するのが好ましい。
本発明の組成物をシーリング材の上に塗布した後、室温(およそ20℃)程度の条件下に1日〜2日置き、本発明の組成物を硬化させ乾燥させることができる。
本発明の組成物は硬化後シーリング材の劣化防止剤層となることができる。
本発明の組成物を適用することができるシーリング材としては、例えば、ポリサルファイド系シーリング材が挙げられる。
ポリサルファイド系シーリング材としては、例えば、ウレタンプレポリマーと、ポリサルファイドポリマーとを反応させて得られるものが挙げられる。
シーリング材を製造する際に使用されるウレタンプレポリマーは特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。
具体的には、例えば、ポリオールとポリイソシアネートとを、ヒドロキシ基に対してイソシアネート基が過剰となるように反応させることにより得られるものが挙げられる。
ウレタンプレポリマーを製造する際に使用されるポリイソシアネートはイソシアネート基を2個以上有する化合物であれば特に制限されない。例えば、エチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHMDI)のような脂肪族系ポリイソシアネート化合物;トルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、トリフェニルメタントリイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネートのような芳香環を有するポリイソシアネート化合物;ノルボルナン骨格を有するジイソシアネート(NBDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)のような脂環式系ポリイソシアネート化合物;およびこれらの変成物が挙げられる。
ウレタンプレポリマーを製造する際に使用されるポリイソシアネートはそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
ウレタンプレポリマーを製造する際に使用されるポリオールはヒドロキシ基を2個以上有するものであれば特に限定されない。例えば、ポリエーテルポリオール;ポリエステルポリオール;ポリマーポリオール;ポリカーボネートポリオール;ポリブタジエンポリオール;水素添加されたポリブタジエンポリオール;アクリルポリオール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオールのような低分子量のポリオールが挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、1,1,1−トリメチロールプロパン、1,2,5−ヘキサントリオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール及びペンタエリスリトールからなる群から選ばれる少なくとも1種に、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド及びポリオキシテトラメチレンオキサイドからなる群から選ばれる少なくとも1種を付加させて得られるポリオールが挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、グリセリン、1,1,1−トリメチロールプロパン及びその他の低分子ポリオールからなる群から選ばれる少なくとも1種と、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、セバシン酸、ダイマー酸、その他の脂肪族カルボン酸及びオリゴマー酸からなる群から選ばれる少なくとも1種との縮合重合体;プロピオンラクトン、バレロラクトンの開環重合体が挙げられる。
ポリオールは、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
ウレタンプレポリマーはその製造について特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。
ポリサルファイドポリマーは、分子内にスルフィド結合またはポリスルフィド結合を有するポリマーであれば特に制限されない。
ポリサルファイドポリマーはその骨格について特に制限されない。例えば、スルフィド結合またはポリスルフィド結合にアルキル基のような炭化水素基が結合しているものが挙げられる。
ポリサルファイドポリマーは骨格中に例えば、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、イミド基を有することができる。
ポリサルファイドポリマーが骨格内にエーテル結合を有する場合ポリサルファイドポリエーテルポリマーとなる。
ポリサルファイドポリマーは末端または両末端に例えば、チオール基、ヒドロキシ基、アミノ基のような官能基を有することができる。
ポリサルファイド系シーリング材を製造する際に使用されるポリサルファイドポリマーとしては、例えば、主鎖中に−(C24OCH2OC24−SX)−(但し、xは1〜5の整数である。)で表される構造単位を含有し、かつ末端に−C24OCH2OC24−SHで表されるチオール基を有するものが挙げられる。
ポリサルファイドポリマーは室温で流動性を有するのが好ましい。
ポリサルファイドポリマーの数平均分子量は通常100〜200,000であり、好ましくは400〜50,000である。
また、ポリサルファイド系シーリング材を製造する際に使用されるポリサルファイドポリマーとしては、例えば、チオール基含有ポリサルファイドポリエーテルポリマーが挙げられる。
チオール基含有ポリサルファイドポリエーテルポリマーとしては、例えば、主鎖中に
(1)−(R1O)n(但し、R1は炭素数2〜4のアルキレン基、nは6〜200の整数を示す。)で表されるポリエーテル部分と、
(2)−C24OCH2OC24−SX−および−CH2CH(OH)CH2−SX−(但し、xは1〜5の整数である。)で示される構造単位を含み、かつ、末端に、
(3)−C24OCH2OC24−SHおよび/または−CH2CH(OH)CH2−SHで表されるチオール基を有するものが挙げられる。
ポリサルファイドポリエーテルポリマー中において、(1)のポリエーテル部分と(2)で示される構造単位は、任意の配列で結合することができる。
またその割合は、(R1O)n成分が2〜95重量%、(C24OCH2OC24X)成分が3〜70重量%、(CH2CH(OH)CH2X)成分が1〜50重量%とすることができる。
ポリサルファイドポリエーテルポリマーの数平均分子量は通常600〜200,000であり、好ましくは800〜50,000である。
ポリサルファイドポリマーは、その製造について特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。
また、本発明においてポリサルファイドポリマーとして市販品を使用することができる。ポリサルファイドポリマーの市販品としては、例えば、チオコールLP−55、LP−32、LP−282が挙げられる。
シーリング材は硬化剤(例えば、ウレタンプレポリマー)のほかに添加剤を含有することができる。シーリング材が含有することができる添加剤は、特に制限されない。例えば、硬化触媒、揺変性付与剤、充填剤、可塑剤、脱水剤、反応性希釈剤、顔料、染料、老化防止剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、接着性付与剤、分散剤、紫外線吸収剤が挙げられる。
添加剤はそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
シーリング材はその製造について特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。
本発明の組成物は、劣化したシーリング材に塗布するのが好ましい態様の1つとして挙げられる。本発明の組成物を劣化したシーリング材に塗布することによって、短期間にシーリング材の劣化を回復させることができ、具体的にはシーリング材の劣化によるベタツキを抑制し、劣化によって軟化したシーリング材に硬度を付与することができ、指等で触れてもシーリング材が指等に付着することがなく、塗布後シーリング材が光沢を帯びることがなく外観上意匠性を損なうことがない。
なお、本発明の組成物はシーリング材が劣化する前にシーリング材に塗布することができる。
次に本発明の積層体について以下に制限されない。
本発明の積層体は、
シーリング材と、前記シーリング材の上に、本発明のシーリング材劣化防止剤組成物を用いて得られる劣化防止剤層とを有する積層体である。
本発明の積層体に使用されるシーリング材は特に制限されない。例えば、上述と同義のものが挙げられる。
なかでも、シーリング材の劣化によるベタツキがより抑制され、軟化したシーリング材の硬度をより短期間に、より効果的に回復させることができ、シーリング材に光沢をより生じさせにくくするという観点から、シーリング材がポリサルファイド系シーリング材であるのが好ましく、ウレタンプレポリマーとポリサルファイドポリマーとから得られるポリサルファイド系シーリング材がより好ましい。
また、本発明の積層体に使用されるシーリング材劣化防止剤組成物は、本発明のシーリング材劣化防止剤組成物であれば特に制限されない。
本発明の積層体はその製造について特に制限されない。例えば、次に説明する本発明のシーリング材劣化防止剤組成物の施工方法によって製造することができる。
シーリング材の上に塗布されたシーリング材劣化防止剤組成物は硬化後シーリング材の劣化防止剤層となる。
本発明の積層体について添付の図面を用いて以下に説明する。ただし、本発明は添付の図面に限定されない。
図1は、本発明の積層体の一例の断面の概略を模式的に表した断面図である。
図1において、本発明の積層体100は、シーリング材104の上にシーリング材104の劣化防止剤層102を有する。
次に本発明のシーリング材劣化防止剤組成物の施工方法について以下に説明する。
本発明のシーリング材劣化防止剤組成物の施工方法は、
シーリング材が劣化した際に前記シーリング材の表面に本発明のシーリング材劣化防止剤組成物を塗布する施工方法である。
本発明のシーリング材劣化防止剤組成物の施工方法において使用することができるシーリング材としては、例えば、経年によってまたは風雨や紫外線等にさらされる環境条件等によって、シーリング材が軟化したり、シーリング材の表面にベタツキが生じたり、シーリング材に指で触れるとシーリング材が指に付着するというような劣化が発生しているものが挙げられる。
シーリング材の材料としては特に制限されない。例えば、上記と同義のものが挙げられる。
なかでも、シーリング材の劣化によるベタツキがより抑制され、軟化したシーリング材の硬度をより短期間に、より効果的に回復させることができ、シーリング材に光沢をより生じさせにくくするという観点から、シーリング材がポリサルファイド系シーリング材であるのが好ましく、ウレタンプレポリマーとポリサルファイドポリマーとから得られるポリサルファイド系シーリング材がより好ましい。
また、本発明の積層体に使用されるシーリング材劣化防止剤組成物は、本発明のシーリング材劣化防止剤組成物であれば特に制限されない。
本発明のシーリング材劣化防止剤組成物の施工方法について添付の図面を用いて以下に説明する。なお本発明は添付の図面に限定されない。
図1は、本発明の積層体の一例の断面の概略を模式的に表した断面図である。
本発明のシーリング材劣化防止剤組成物の施工方法は、図1に示すように、まずシーリング材104の上にシーリング材劣化防止剤組成物102を塗布する塗布工程を有する。
シーリング材劣化防止剤組成物102をシーリング材104の表面に塗布する方法は特に制限されない。例えば、上記と同義のものが挙げられる。
シーリング材劣化防止剤組成物102をシーリング材104の上に塗布した積層体100を、硬化工程において、室温(およそ20℃)程度の条件下に1〜2日置き(図示せず。)、シーリング材劣化防止剤組成物102を硬化し乾燥させる。
硬化後、シーリング材劣化防止剤組成物102は劣化防止剤層102となり、本発明の積層体100が得られる。
以下に、実施例を示して本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されない。
1.評価
得られた組成物について、ベタツキの抑制、光沢の有無を以下のように評価した。結果を第1表に示す。
(1)試験用サンプル
打設後、経年変化によって表面が軟化したポリサルファイド系シーリング材を試験用サンプルとした。試験用サンプルのサイズは縦10mm、横50mm、厚さ5mmであった。
(2)ベタツキの抑制
試験用サンプルを1種類の組成物に対して3つ準備し、それぞれの試験用サンプルの表面に得られた組成物を塗布し、塗布後23℃の条件下にそれぞれ、12時間、24時間、48時間、168時間置いた。所定の時間が経過した後、6号ケイ砂を試験用サンプルの表面に試験用サンプルが見えなくなるまで振り掛け、その後、ケイ砂の上から内径5mmのホースを用いて圧力0.1MPaのエアーを2秒間噴射させた。このとき、試験用サンプルに対するエアーの噴射角度を45度とした。
エアーの噴射後、試験用サンプル上のケイ砂の付着具合を目視で確認した。
ベタツキの抑制の評価基準については、試験用サンプル上にケイ砂の付着がない場合を「○」とし、薄っすらとケイ砂が付着している場合を「△」とし、試験用サンプルがケイ砂に覆われて見えない場合を「×」とした。
(3)光沢の有無
試験用サンプルの表面に得られた組成物を塗布し、塗布後23℃の条件下に24時間置いた。所定の時間が経過した後、試験用サンプルの表面の光沢の有無を目視で確認した。
2.組成物の製造
下記第1表に示す成分を同表に示す量(単位:質量部)で用いて均一に混合し、組成物を製造した。
ただし、比較例6においては、組成物を調製する代わりにシリコーン系組成物を用いて、これを試験用サンプルに塗布した。
Figure 2009249509
第1表に示されている各成分は、以下のとおりである。
・有機錫化合物(A1):オクチル酸スズ[商品名:ニッカオクチックススズ(ニッカオクチックススズはオクチル酸スズの単一品である。)、Sn28%、日本化学産業社製]
・有機亜鉛化合物:オクチル酸亜鉛[商品名:ニッカオクチックス亜鉛(オクチル酸亜鉛43%、ミネラルスピリット57%含有)、Zn8%、日本化学産業社製]
・有機4価錫化合物1:ジ−n−ブチルスズジラウリン酸塩(商品名:Stann−BL、三共有機合成社製)
・有機4価錫化合物2:ジ−n−ブチルスズマレイン酸塩およびジ−n−ブチルスズ(マレイン酸モノアルキルエステル)塩の混合物(商品名:SCAT−4A、三共有機合成社製)
・有機溶媒(B1):酢酸エチル
・有機溶媒(B2):トルエン
・有機溶媒(B3):メチルエチルケトン
・シリコーン系組成物:VY52、横浜ゴム社製
第1表に示す結果から明らかなように、有機錫化合物(A)を有機錫化合物(A)および揮発性有機溶剤(B)の合計量中0.05質量%未満で含有する比較例1は、シーリング材のベタツキの抑制に劣り短期間にシーリング材の劣化を解消することができず、塗布後シーリング材に光沢が出てしまった。
有機錫化合物(A)を有機錫化合物(A)および揮発性有機溶剤(B)の合計量中60質量%を越える量で含有する比較例2は、シーリング材のベタツキの抑制に劣り短期間にシーリング材の劣化を解消することができず、塗布後シーリング材に光沢が出てしまった。
有機錫化合物(A)以外の2価の有機金属化合物を含有する比較例3は、シーリング材のベタツキの抑制に劣りシーリング材の劣化を解消することが全くできず、塗布後シーリング材に光沢が出てしまった。
4価の有機錫化合物を含有する比較例4、5は、シーリング材のベタツキの抑制に劣りシーリング材の劣化を解消することが全くできず、塗布後シーリング材に光沢が出てしまった。
シリコーン系樹脂組成物である比較例6は塗布後シーリング材に光沢が出てしまった。
これに対して、実施例1〜6はシーリング材のベタツキの抑制に優れシーリング材の劣化を短期間に解消することでき、塗布後シーリング材に光沢が出なかった。
図1は、本発明の積層体の一例の断面の概略を模式的に表した断面図である。
符号の説明
100 本発明の積層体
102 劣化防止剤層(本発明のシーリング材劣化防止剤組成物)
104 シーリング材

Claims (5)

  1. 2価の有機錫化合物(A)と揮発性有機溶剤(B)とを含有し、前記有機錫化合物(A)および前記揮発性有機溶剤(B)の合計量中、前記有機錫化合物(A)を0.05〜60質量%含有するシーリング材劣化防止剤組成物。
  2. シーリング材と、前記シーリング材の上に、請求項1に記載のシーリング材劣化防止剤組成物を用いて得られる劣化防止剤層とを有する積層体。
  3. 前記シーリング材がポリサルファイド系シーリング材である請求項2に記載の積層体。
  4. シーリング材が劣化した際に前記シーリング材の表面に請求項1に記載のシーリング材劣化防止剤組成物を塗布するシーリング材劣化防止剤組成物の施工方法。
  5. 前記シーリング材がポリサルファイド系シーリング材である請求項4に記載のシーリング材劣化防止剤組成物の施工方法。
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