JP2009249246A - ジルコニア粒子とその製造方法 - Google Patents

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秀治 秋原
Akio Takeda
明男 竹田
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Koichi Mizutani
浩一 水谷
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Abstract

【課題】触媒や触媒担体として好適なジルコニア粒子及びその製造方法を提供する。
【解決手段】ジルコニア含有液を噴霧乾燥し、焼成することで、平均粒径が5μm以上100μm未満である球状のジルコニア粒子を製造することができる。このジルコニア粒子は、球状であることにより、破損、磨耗を起こしにくく、触媒や触媒担体として長期・連続的に使用できる。また、特定の平均粒径を有することにより、触媒、触媒担体として優れた反応性・分散性をもつ。ジルコニア粒子は、比表面積が100m2/g以上であることが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、球状かつ平均粒径が5μm以上100μm未満のジルコニア粒子であるジルコニア粒子とその製造方法に関する。
ファインセラミックスが機能材料あるいは構造材料、触媒担体等として多方面から注目されているが、その材料は例えば、アルミナ、ジルコニア、シリカ、窒化珪素等の無機材料が多い。その中でもジルコニアは、耐熱性セラミックス材料、触媒、触媒担体、顔料、ガスセンサ、導電性材料などの分野で使用されており、用途は多様である。 ジルコニア粒子の製造方法としては、特許文献1には、重質な高真球度のセラミックス成型球状物の製造方法が記載されている。特許文献1に記載されている製造方法は、セラミックス粉末を溶媒と混合し、スラリーとした後、スラリーを噴霧乾燥して製造することを特徴としている。また、特許文献2には、高真球度をもち、平均粒径が0.1〜4.5mmの微小なジルコニア粒子の製造方法が記載されている。特許文献2に記載されている製造方法は、ジルコニア粉末を比重が1以上の有機溶媒に懸濁させ、水又は水に高分子物質を混合した液体をバインダーとして用い、液中造粒し製造することを特徴としている。
特開2003−63874号公報 特開平7−257925号公報
ジルコニア粒子は、固定床、流動床等で使用される触媒、又はそのような触媒の担体として使用されることがある。特に、その中でも流動床で使用する場合には、強度が強く、粒子同士の衝突による破損や磨耗による粉体の発生が少ない球状の粒子であることが望ましい。また、反応性や分散状態を考慮すると、適度な粒子径や比表面積を有する粒子が好ましい。粒子径が小さすぎるとフィルターへの目詰まりを起こしやすく、粒子径が大きすぎると懸濁性が低下するためである。しかしながら、特許文献1又は2に記載の方法では、最終的に高温で焼結する必要があり、得られるジルコニア粒子の形状、粒子径、比表面積が最適な範囲とはなっていない。
そこで、本発明の目的は、触媒や触媒担体として好適なジルコニア粒子及びその製造方法を提供することにある。
本発明は、前記課題を解決するために次の構成を有する。すなわち、平均粒径が5μm以上100μm未満である球状のジルコニア粒子に関し、好ましくは比表面積が100m2/g以上である球状のジルコニア粒子に関する。また、このようなジルコニア粒子の製造方法であって、ジルコニア含有液を噴霧乾燥し、焼成する製造方法に関する。
本発明のジルコニア粒子は、球状であることにより、破損、磨耗を起こしにくく、触媒や触媒担体として長期・連続的に使用できる。また、本発明のジルコニア粒子は、特定の粒子径を有することにより、触媒や触媒担体として優れた反応性・分散性を有するジルコニア粒子となる。
以下本発明についてさらに詳しく詳述する。
本発明は、平均粒径が5μm以上100μm未満である球状のジルコニア粒子に関し、好ましくは比表面積が100m2/g以上であるジルコニア粒子に関する。
本発明のジルコニア粒子は、球状である。球状のジルコニア粒子であれば、破損、磨耗を起こしにくく、触媒や触媒担体として長期・連続的に使用できる。粒子の形状は、SEM写真の観察により判断する。ここで「球状」とは、真球だけでなく、真球が少々歪んだものや、少々の凹凸がある略球状の粒子も含む。許容される歪みや凹凸の程度は、粒子の長径/短径の比が1≦(長径/短径)<1.2であるが、1≦(長径/短径)<1.1であることが好ましい。粒子の長径と短径はSEM写真を用いて測定できる。
本発明のジルコニア粒子の平均粒径は、5μm以上100μm未満であるが、10μm以上80μm以下であることが好ましく、20μm以上70μm以下であることがより好ましい。このような平均粒径を有するジルコニア粒子であれば、触媒や触媒担体として優れた反応性・分散性を有する。ここで、「平均粒径」とは、体積基準により求めた平均粒径(メディアン径)を意味する。この平均粒径は、水中にジルコニア粒子を分散させ、レーザ回折式粒度分布測定装置により測定することができる。
本発明のジルコニア粒子の比表面積は、100m2/g以上であることが好ましく、150m2/g以上であることがより好ましく、200m2/g以上であることがさらに好ましい。このような比表面積を有するジルコニア粒子であれば、触媒や触媒担体としてより優れた反応性・分散性を有する。本発明のジルコニア粒子の比表面積は、反応性・分散性の観点からは大きくても構わないが、粒子強度及び粒子密度の観点から、400m2/g以下であることが好ましく、350m2/g以下であることがより好ましく、300m2/g以下であることがさらに好ましい。ここで、「比表面積」とは、窒素ガス吸着法を用いたBET式により算出したBET比表面積を意味する。BET式は、Langmuirの単分子層吸着理論を多分子吸着に拡張した理論であり、単位質量あたりの全表面積(全比表面積)を知ることができる。
球状のジルコニア粒子の製造方法としては、例えば転動造粒法、流動造粒法、噴霧乾燥法等を挙げることができるが、中でも噴霧乾燥法がマイクロオーダーの製造方法として適している。以下、本発明のジルコニア粒子の製造方法の一例として、噴霧乾燥法について説明する。
噴霧乾燥法とは、高温気流中に、原料であるジルコニウム成分を含むジルコニウム含有液(溶液、ペースト、懸濁液)を分散させ、噴霧機を通して噴霧させ乾燥する方法である。噴霧機は、ディスク式、ノズル式のどちらを用いてもよい。
ジルコニウム含有液としては、特に限定されないが、例えば、硝酸ジルコニウム、水酸化ジルコニウム等のジルコニウム化合物を溶媒に溶解させた溶液、ジルコニア粉末を溶媒に分散させた懸濁液、ジルコニアゾル等を用いることができ、中でもジルコニアゾルが好ましい。溶媒としては、例えば水や、ベンゼン、トルエン、t−ブタノール、シクロヘキサノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸、プロピオン酸等の有機溶媒が適している。
ジルコニアゾル中のジルコニア濃度は、特に限定されないが、ジルコニウム含有液中のジルコニア固形物濃度で5〜40質量%が好ましく、10〜30質量%がより好ましい。ジルコニア濃度が薄すぎると、製造したジルコニア粒子の乾燥状態が低下する場合がある。逆に、ジルコニア濃度が濃すぎると、原液の粘性が増加し微粒化しにくくなる。
本発明では、ジルコニウム含有液に適量のバインダーを添加し、噴霧乾燥することが好ましい。バインダーの添加により、得られるジルコニア粒子の粒子間の付着が少なく、比表面積の大きいジルコニア粒子を得ることができる。
使用するバインダーは、特に限定されないが、例えば、溶媒に共存させることのできる有機高分子化合物、有機低分子化合物又は無機化合物が使用できる。有機高分子化合物としては、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレングリコール(PEG)、多糖類などの水酸基含有ポリマーが挙げられる。有機低分子化合物としては、メタノール、エタノール、エチレングリコールなどのアルコールが挙げられる。無機化合物としては、硝酸アンモニウム、炭酸アンモニウムなどの金属塩、シリカゾル、アルミナゾルなどのゾルが挙げられる。中でも、有機高分子化合物が好ましく、有機高分子化合物の中でも、PVA、PEG、多糖類が好ましい。これらのバインダーは、焼成過程で消失するものが良い。バインダーは、1種のみを用いても、2種以上を併用してもよい。
バインダーの添加量は、ジルコニウム成分(ジルコニウム化合物又はジルコニア)に対して0.01〜20質量%が好ましく、0.1〜10質量%の範囲がより好ましい。
噴霧乾燥を行う際の送液量、熱風量、乾燥温度は、装置の形状や処理能力により適宜設定が可能であり、特に限定はない。一般的に、ノズル式噴霧乾燥機を用いた場合、得られる粒子径はノズル径に依存し、ディスク式噴霧乾燥機を用いた場合、ディスクのアトマイザー回転数に依存する。また、得られる粒子径は、例えば単位時間内の送液量、熱風量、感想温度などによっても調整することができる。単位時間内の送液量が多いほど、又は熱風量が小さいほど、噴霧液滴径が大きくなるため、得られるジルコニア粒子の平均粒径が大きくなる。単位時間内の送液量が少ないほど、又は熱風量が大きいほど、噴霧液滴径が小さくなるため、得られるジルコニア粒子の平均粒径は小さくなる。さらに、乾燥温度が高いほど、乾燥粒かさ密度が小さくなり、ジルコニア粒子が脆くなる。
また、比表面積を制御するためには、一般に、焼成温度、バインダー量、バインダー種を制御する必要がある。焼成温度が高すぎると比表面積は小さくなり、低すぎるとバインダーがジルコニア粒子内に残る。バインダーは焼成により粒子外へ抜けるため、細孔が形成され比表面積が大きくなる。本発明では、ジルコニウム含有液を噴霧乾燥後に焼成することで、ジルコニア粒子を得ることができる。焼成温度は、用いるバインダーの熱分解温度にもよるが、200℃〜800℃で行うのが好ましく、300℃〜600℃で行うのがより好ましい。焼成は、大気中で行うことができる。焼成時間は、0.5〜10時間が好ましく、1〜5時間がより好ましい。焼成に用いる装置は、特に限定されないが、通常のマッフル炉、ロータリーキルンなどで焼成することができる。
このようにして得られた本発明のジルコニア粒子は、球状であって粒子表面の凹凸が少なく滑らかであり、磨耗による粉体の発生が少なく、かつ適度な粒子径(かつ比表面積)を有することが特徴である。本発明のジルコニア粒子は、触媒や触媒担体として好適であり、特に液相懸濁反応、気相流動床反応等に用いる触媒や触媒担体として好適である。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
ジルコニア濃度が20質量%のジルコニアゾル(第一稀元素化学工業製、商品名:ZSL−20N)300gと、予め純水100gにバインダーとしてポリビニルアルコール1.5gを溶解した溶液を、攪拌下で混合した。次に、この混合溶液をノズル式噴霧乾燥機(本体直径20cm、処理能力1.3L/hr、液体ノズル径711μm、気体ノズル径1778μm)を用いて噴霧乾燥した後、大気雰囲気下のマッフル炉により400℃で3時間焼成して、ジルコニア粒子を得た。噴霧乾燥機の入口温度は190℃、出口温度は90℃、噴霧圧は0.05MPa、熱風量は0.7m3/min、送液量は20g/minであった。製造したジルコニア粒子の平均粒径及び比表面積を表1に、SEM写真を図1に示す。
[実施例2]
ジルコニア濃度が20質量%のジルコニアゾル(第一稀元素化学工業製、商品名:ZSL−20N)2kgと、予め純水500gにバインダーとしてポリエチレングリコール10gを溶解した溶液を、攪拌下で混合した。次に、この混合溶液をディスク式噴霧乾燥機(本体直径120cm、処理能力300L/hr)を用いて噴霧乾燥した後、大気雰囲気下の焼成炉により400℃で3時間焼成して、ジルコニア粒子を得た。噴霧乾燥機の入口温度は280℃、出口温度は120℃、アトマイザー回転数18000rpm、送液量125ml/minであった。製造したジルコニア粒子の平均粒径及び比表面積を表1に、SEM写真を図2に示す。
[実施例3]
バインダーを用いなかったこと以外は、実施例1と同様の方法で、ジルコニア粒子を製造した。製造したジルコニア粒子の平均粒径及び比表面積を表1に、SEM写真を図3に示す。
[比較例1]
ジルコニア粒子(第一稀元素化学工業製、商品名:3CZ−100、酸化ジルコニウム)の平均粒径及び比表面積を表1に、SEM写真を図4に示す。
[比較例2]
ジルコニア粒子(第一稀元素化学工業製、商品名:DK−3CH、酸化ジルコニウム)の平均粒径及び比表面積を表1に、SEM写真を図5に示す。
[比較例3]
ジルコニア粒子(第一稀元素化学工業製、商品名:RC−100、酸化ジルコニウム)の平均粒径及び比表面積を表1に、SEM写真を図6に示す。
比較例1、2のジルコニア粒子は、球状粒子ではなく、歪状粒子の凝集体であった。比較例3のジルコニア粒子は、平均粒径の小さい歪状粒子の粒子が固まっていた。
実施例1で製造したジルコニア粒子のSEM写真である。 実施例2で製造したジルコニア粒子のSEM写真である。 実施例3で製造したジルコニア粒子のSEM写真である。 比較例1のジルコニア粒子のSEM写真である。 比較例2のジルコニア粒子のSEM写真である。 比較例3のジルコニア粒子のSEM写真である。

Claims (3)

  1. 平均粒径が5μm以上100μm未満である球状のジルコニア粒子。
  2. 比表面積が100m2/g以上である請求項1記載のジルコニア粒子。
  3. 請求項1又は2記載のジルコニア粒子の製造方法であって、ジルコニア含有液を噴霧乾燥し、焼成する製造方法。
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