JP2009248753A - 車両用シートの下部カバー及び車両用シート - Google Patents

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Tsukasa Fujimoto
宰 藤本
Koji Hayashi
紘司 林
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Abstract

【課題】車両用シートのシートクッションの下部において、車両前方側から車両後方側に向けて空調風をスムーズに流すことが目的である。
【解決手段】車両前方側から車両後方側に向けて流れる温風は、前方側遮蔽部120に当ったのち前方側遮蔽部120の壁面に沿って流れる。そして、温風は風洞部110の車両前端部と前方側遮蔽部120との境界部に沿って風路118に流れ込み、風路118を通って車両後方側にスムーズに流れる。また、下部カバー100は、断熱性が高い(熱伝導効率が低い)樹脂製とされ、前方側遮蔽部120が正面視においてシート骨格部材50を覆うように設けられていると共に、風洞部110の外壁面110Aの外側にシート骨格部材50が配置されている。よって、温風はシート骨格部材50に当ることなく流れるので、シート骨格部材50に熱が奪われることによる温風の温度低下が防止される。
【選択図】図1

Description

車両用シートの下部カバー及びこの下部カバーが取り付けられた車両用シートに関する。
自動車等の車室内の車体フロア部には、乗員が着座する車両用シートが配設さている。車両用シートは、組み付け性の向上や見栄えの向上等ために、シートクッションの下側(裏側)に下部カバーを取り付けることがあった(例えば、特許文献1、特許文献2を参照)。
特開2000−189292号公報 特開2006−56416号公報
上述したように、従来の車両用シートのシートクッションの下部(裏側)に取り付ける下部カバーは、組み付け性の向上や見栄えの向上が目的とされている。よって、空調風を車両用シートのシートクッションの下部空間を車両前方側から車両後方側に向けてスムーズに流し、車室内を迅速に快適な空間とすることについては考慮されていなかった。
本発明は、上記課題を解決すべく成されたもので、車両用シートのシートクッションの下部において、車両前方側から車両後方側に向けて空調風をスムーズに流す車両用シートの下部カバー及びこの下部カバーが取り付けられた車両用シートを提供することが目的である。
請求項1に記載の車両用シートの下部カバーは、乗員着座用のシートクッションから露出するシート骨格部材が車体フロア部に組み付けられた車両用シートの下部に取り付けられる下部カバーあって、車両前後方向に延在し車両下方側に開口を向けて配置された断面略U字形状とされ、前記シートクッション及び前記シート骨格部材が外壁面の外側に配置されるように前記シートクッションの下側に設けられ、車両前方側から車両後方側に向けて空調風が流れる風路を形成する風洞部と、前記風洞部の車両後方側端部から外側に向けて形成されると共に前記シート骨格部材よりも車両後方側に配置された後方側遮蔽部と、前記風洞部の車両前方側端部から外側に向けて形成されると共に前記シート骨格部材よりも車両前方側に配置され、正面視において前記シート骨格部材を覆う前方側遮蔽部と、を有し、前記風洞部の車両前方側端部と前記前方側遮蔽部との境界部は曲面で構成されていることを特徴としている。
請求項1に記載の車両用シートの下部カバーでは、前方側遮蔽部は正面視においてシート骨格部材を覆うように設けられている。よって、車両前方側から車両後方側に向けて流れる空調風は、前方側遮蔽部に当ったのち、前方側遮蔽部と風洞部の車両前方側端部との境界部に沿って風洞部が形成する風路に流れこみ、この風路を通って車両後方側にスムーズに流れる。
ここで、空調風が前方側遮蔽部に当らないで(風路を通らないで)、例えば、シート骨格部材の近傍を流れると、気流の乱れなどが大きく、空調風はスムーズに車両後方側に流れていかない。しかし、上述したように、前方側遮蔽部が正面視においてシート骨格部材を覆うように設けられることで、空調風がシート骨格部材の近傍を流れることが抑制又は防止される(空調風は風路を通って流れる)。よって、気流の乱れが抑制され、空調風がスムーズに車両後方側に流れる。
更に、風洞部の車両前端部と前方側遮蔽部との境界部は曲面形状とれている。よって、この境界部に沿って風路に流れこむ際の、空調風(気流)の乱れが抑制又は防止される。つまり、境界部を曲面で構成することで、空調風がスムーズに風路に流れ込む。
また、シートクッション及びシート骨格部材は風洞部の外壁面の外側に配置されているので、風路にはシートクッション及びシート骨格部材が露出していない。よって、風路(風洞部)を流れる空調風が、シートクッション及びシート骨格部材によって気流が乱されることなく、スムーズに車両後方側に流れる。
また、空調風が風路から車両後方側に流れ出す際の、車両前方側への巻き込みが後方側遮蔽部によって抑制又は防止される。その結果、空調風が風路からスムーズに車両後方側に流れ出す。
このように、本構成とすることで、空調風が、車両用シートの車両前方側からシートクッションの下部の風路を通ってスムーズに車両用シートの車両後方側に流れる。その結果、車室内が迅速に快適な空間となる。
ここで、空調風が温風とされ、シート骨格部材が金属等の熱伝導率が高い材質から構成されている場合、シート骨格部材に空調風(温風)が当ると熱が奪われてしまい、空調風(温風)の温度が低下する。
しかし、前述したように、下部カバーは、前方側遮蔽部が正面視においてシート骨格部材を覆うように設けられていると共に、風洞部の外壁面の外側にシート骨格部材が配置されている。よって、空調風はシート骨格部材に当ることなく流れるので、シート骨格部材に熱が奪われることによる空調風(温風)の温度低下が抑制又は防止される。
更に、風路から空調風(温風)が車両後方側に流れ出す際に、車両前方側に巻き込まれてシート骨格部材に当たり熱が奪われることによる温度低下が、後方側遮蔽部によって抑制又は防止される。
このように、空調風が温風とされ、シート骨格部材が金属等の熱伝導率が高い材質から構成されている場合であっても、本構成とすることで、シート骨格部材に熱が奪われることによる空調風(温風)の温度低下が抑制又は防止される。つまり、空調風が、車両用シートの車両前方側からシートクッションの下部の風路を通って車両後方側へと流れる際の、空調風(温風)の温度低下が抑制される。その結果、車室内が迅速に暖められる。また、空調負荷も低減される。
請求項2に記載の両用シートの下部カバーは、請求項1に記載の構成において、前記後方側遮蔽部は、後面視において前記シート骨格部材を覆ように設けられていることを特徴としている。
請求項2に記載の両用シートの下部カバーでは、後方側遮蔽部が後面視においてシート骨格部材を覆ように設けられているので、空調風が風路から車両後方側に流れ出す際の車両前方側への巻き込みが効果的に抑制又は防止される。
この結果、空調風が風路から車両後方側に、よりスムーズに流れ出す。よって、空調風が、車両用シートの車両前方側からシートクッションの下部の風路を通って、よりスムーズに車両用シートの車両後方側に流れる。
また、空調風が温風とされ、シート骨格部材が金属等の熱伝導率が高い材質から構成されている場合であっても、風路から空調風(温風)が車両後方側に流れ出す際に車両前方側に巻き込まれてシート骨格部材に当ることよってシート骨格部材に熱が奪われることが、効果的に抑制又は防止される。その結果、空調風(温風)が車両用シートの車両前方側から車両後方側へと流れる際の、空調風(温風)の温度低下が、更に抑制される。
請求項3に記載の車両用シートの下部バーは、請求項1又は請求項2に記載の構成において、前記風洞部の車両後方側端部と前記後方側遮蔽部との境界部は曲面で構成されていることを特徴としている。
請求項3に記載の両用シートの下部カバーでは、風洞部の車両後方側端部と後方側遮蔽部との境界部は曲面で構成されているので、空調風が風路から車両後方側に流れ出す際の車両前方側への巻き込みが効果的に抑制又は防止される。
この結果、空調風が風路から車両後方側に、よりスムーズに流れ出す。よって、空調風が、車両用シートの車両前方側からシートクッションの下部の風路を通って、よりスムーズに車両用シートの車両後方側に流れる。
また、空調風が温風とされ、シート骨格部材が金属等の熱伝導率が高い材質から構成されている場合であっても、シート骨格部材に熱が奪われることによる空調風(温風)の温度低下が、効果的に抑制又は防止される。その結果、空調風(温風)が車両用シートの車両前方側から車両後方側へと流れる際の、空調風(温風)の温度低下が、更に抑制される。
請求項4に記載の両用シートの下部カバーは、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の構成において、前記風洞部は、車両幅方向外側の側壁を構成する外側遮蔽部と、車両幅方向内側の側壁を構成する内側遮蔽部と、車両上方側の天井部を構成し、前記外側遮蔽部の上端部と前記内側遮蔽部の上端部とに接続された上方側遮蔽部と、を有し、前記上方側遮蔽部と前記外側遮蔽部との境界部及び前記上方側遮蔽部と前記内側遮蔽部との境界部は曲面で構成されていることを特徴としている。
請求項4に記載の両用シートの下部カバーでは、風洞部の上方側遮蔽部と外側遮蔽部との境界部及び上方側遮蔽部と内側遮蔽部との境界部は、曲面で構成されているので、風路(風洞部)を流れる空調風の気流の乱れが、効果的に抑制又は防止され、スムーズに車両後方側に流れる。したがって、空調風が、車両用シートの車両前方側からシートクッションの下部に風路を通って、よりスムーズに車両用シートの車両後方側に流れる
請求項5に記載の車両用シートは、乗員着座用のシートクッションから露出するシート骨格部材によって車体フロア部に組み付けられると共に、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の車両用シートの下部カバーが取り付けられることを特徴としている。
請求項5に記載の車両用シートは、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の車両用シートの下部カバーが取り付けられているので、空調風が車両用シートの車両前方側からシートクッションの下部に風路を通ってスムーズに車両用シートの車両後方側に流れる。
また、空調風が温風とされ、シート骨格部材が金属等の熱伝導率が高い材質から構成されている場合であっても、シート骨格部材に熱が奪われることによる空調風(温風)の温度低下が抑制又は防止されるので、空調風(温風)が車両用シートの車両前方側から車両後方側へと流れる際の、空調風(温風)の温度低下が抑制される。
以上説明したように請求項1に記載の車両用シートの下部カバーによれば、空調風を車両用シートの車両前方側からシートクッションの下部の風路を通ってスムーズに車両用シートの車両後方側に流すことができる、という優れた効果を有すると共に、空調風が温風とされ、シート骨格部材が金属等の熱伝導率が高い材質から構成されている場合であっても、空調風(温風)の温度低下を抑制することができる、という優れた効果を有する。
請求項2に記載の両用シートの下部カバーによれば、後方側遮蔽部が後面視においてシート骨格部材を覆うように設けられているので、空調風が風路から車両後方側に流れ出す際の車両前方側への巻き込みを効果的に抑制又は防止することができる、という優れた効果を有する。
請求項3に記載の車両用シートの下部バーによれば、風洞部の車両後方側端部と後方側遮蔽部との境界部は曲面で構成されているので、空調風が風路から車両後方側に流れ出す際の車両前方側への巻き込みを効果的に抑制又は防止することできる、という優れた効果を有する。
請求項4に記載の両用シートの下部カバーよれば、風洞部の上方側遮蔽部と外側遮蔽部との境界部、及び、上方側遮蔽部と内側遮蔽部との境界部は、曲面で構成されているので、風路(風洞部)を流れる空調風の気流の乱れを抑制又は防止することができる、という優れた効果を有する。
請求項5に記載の車両用シートによれば、空調風を車両用シートの車両前方側からシートクッションの下部の風路を通ってスムーズに車両用シートの車両後方側に流すことができる、という優れた効果を有すると共に、空調風が温風とされ、シート骨格部材が金属等の熱伝導率が高い材質から構成されている場合であっても、空調風(温風)の温度低下を抑制することができる、という優れた効果を有する。
以下、図1〜図6を用いて、本発明における車両用シートの下部カバー及びこの下部カバーが取り付けられた車両用シートの実施形態の一例を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る車両用シートの下部カバーが取り付けられた車両用シートの斜視図である。図2は、図1の分解斜視図である。図3は、下部カバー単体の斜視図である。図4(A)は下部カバーが取り付けられた車両用シートの正面図であり、(B)は側面図である。図5は下部カバーが取り付けられた車両用シートを備える車両の車室内を助手席側の車両幅方向外側から見た側面図であり、図6は車両用シートが組み付けられた車室内を車両上方側から見た平面図である。なお、図中の矢印FRは車両前方側方向を示し、矢印UPは車両上方側方向を示し、矢印INは車両幅方向内側方向を示し、矢印OUTは車両幅方向外側方向を示す。
図6に示すように、車両10の車室内12には、車両用シートが車両前方側から後方に向けて三列配置されている。一列目には運転席シート14及び助手席シート16が配置され、二列目には運転席側二列目シート24及び助手席側二列目シート26が配置され、三列目には運転席側三列目シート34及び助手席側三列目シート36が配置されている(図5も参照)。
ここで、本実施形態においては、本発明が適用された車両用シート(下部カバーが取り付けられた車両用シート)は、一列目の運転席シート14及び助手席シート16、二列目の運転席側二列目シート24及び助手席側二列目シート26、とされているが、以下の説明では、助手席シート16を代表して説明する。
図1に示すように、助手席シート16は、車両10の車体フロア部90上に組み付けられている(図4と図5も参照)。図1と図2とに示すように、助手席シート16は、助手席乗員J1(図5参照)が着座するシートクッション30と、シートクッション30の車両後方側端部に車両前後方向に回転可能に取り付けられたシートバック18と、を有している。また、シートバック18の上端部にはヘッドレスト20が取り付けられている。
図2に示すように、助手席シート16の下部には、シートクッション30のクッションフレームの一部を構成するロアアーム52、54が、シートクッション30の車両幅方向両外側端部(車両前後方向)に沿って左右一対設けられている。これらロアアーム52、54の車両後方側端部間には、回転軸56が架設されており、この回転軸56を回転中心にして、前述したシートバック18が車両前後方向へ回転可能に取り付けられている。なお、シートバック18のリクライニング角度は、周知のリクライニング機構(図示省略)によって、調整可能となっている。
ロアアーム52、54の下側には、車両前後方向に沿ってシートレール62、64が配設されている。シートレール62、64は、車両前後方向の端部が、ブラケット72、73、74、75を介して、車体フロア部90に形成された四つの凸状の取付部位92の上に固定されている。なお、車体フロア部90の四つの取付部位92は、平面視においてシートクッション30の四隅部に相当する位置に形成されている。
そして、ロアアーム52、54の下部が、シートレール62、64に車両前後方向にスライド可能に取り付けられている。つまり、シートクッション30とシートバック18とが一体となって、車両前後方向にスライド可能とされている。なお、シートレール62、64は、例えば、それぞれアッパーレールとロアレールとを有し、アッパーレールがロアレールに対してスライド可能とされ、ロアアーム52、54はアッパーレールに取り付けられることでスライド可能となる。また、周知のロック機構(図示省略)によって、シートクッション30を車体前後方向にスライドさせて適当な位置(シートポジション)にロックすることが可能になっている。
なお、本実施形態においては、ロアアーム52、54、回転軸56、シートレール62、64、ブラケット72、73、74、75は、金属製とされている。そして、本実施形態では、図1と図5等に示すように、ロアアーム52、54(のシートクッション30から露出した部位)、回転軸56、シートレール62、64、ブラケット72、74、75、76が、「シートクッション30から露出するシート骨格部材50」とされる。
図1と図2とに示すように、助手席シート16におけるシートクッション30の下側に、下部カバー100が取り付けられている。
図3に示すように、下部カバー100は、樹脂製とされ、風洞部110と前方側遮蔽部120と後方側遮蔽部130とから構成されている。
風洞部110は、車両前後方向に延在する断面略U字形状(略矩形状)とされ、車両下方側に開口を向けて配置される(風洞部110の車両幅方向に沿った縦断面形状が断面略U字形状(略矩形状)とされている)。そして、風洞部110の内側(内壁面側)が風路118とされている。なお、風路118についての詳しい説明は後述する。
風洞部110は、車両幅方向内側の側壁を構成する内側遮蔽部112と、車両幅方向外側の側壁を構成する外側遮蔽部114と、車両上方側の天井部を構成すると共にシートクッション30(図2参照)の裏面(下面)を覆う上方側遮蔽部116と、で構成されている。なお、上方側遮蔽部116は、内側遮蔽部112の上端部と外側遮蔽部114の上端部とに接続されている。
前方側遮蔽部120は風洞部110の車両前方側端部から外側に向けてフランジ状に形成されている。同様に、後方側遮蔽部130は、風洞部110の車両後方側端部から外側に向けてフランジ状に形成されている。
換言すると、前方側遮蔽部120及び後方側遮蔽部130は、車両幅方向に沿って配設された縦壁状とされ、風洞部110が形成する風路118に相当する領域が切り欠かれた形状(車両下方側に向けて開口された断面略U字形状(略矩形状))とされている。また、前方側遮蔽部120及び後方側遮蔽部130は平行に配置されている。
風洞部110の車両前方側端部と前方側遮蔽部120との境界部(角部)R1にはRが形成されている。同様に、風洞部110の車両後方側端部と後方側遮蔽部130との境界部(角部)R2にはRが形成されている。更に、風洞部110における上方側遮蔽部116外側遮蔽部114との境界部(角部)R3にはRが形成され、且つ、上方側遮蔽部116と内側遮蔽部112との境界部(角部)R4にはRが形成されている。
つまり、内側遮蔽部112、外側遮蔽部114、上方側遮蔽部116、前方側遮蔽部120、後方側遮蔽部130の境界部R1,R2,R3,R4は、曲面で構成されている。なお、これら境界部R1〜R4に形成されるRは少なくとも内側(風路118に面する側)に形成されていればよい。
図3に示す下部カバー100は、図1、図4に示すように、シートクッション30と車体フロア部90との間の空間に取り付けられている。換言すると、助手席シート16の下部に取り付けられている。なお、本実施形態においては、図1〜図4に示すように、下部カバー100は、ロアアーム52、54の車両前後方向の端部に設けられたブラケット180に、下部カバー100の前方側遮蔽部120、後方側遮蔽部130をビス182で締結することで助手席シート16に取り付けられる。
図1、図4に示すように、下部カバー100の風洞部110は、シートクッション30の下側に、ロアアーム52及びシートレール62と、ロアアーム54及びシートレール64と、の間に配設される。また、風洞部110の外壁面110A(図2と図3参照)の外側にシートクッション30の裏面(下面)とシート骨格部材50とが配置される。なお、風洞部110の内側遮蔽部112及び外側遮蔽部114はシート骨格部材50を覆い、上方側遮蔽部116はシートクッション30(図2参照)の裏面を覆う。
また、前方側遮蔽部120は、シート骨格部材50よりも車両前方側に配置され、正面視においてシート骨格部材50を覆うように配設される。同様に、後方側遮蔽部130は、シート骨格部材50よりも車両後方側に配置され、後面視においてシート骨格部材50を覆うように配設される。
前述したように、下部カバー100の風洞部110の内側が風路118とされている。風路118はシートクッション30の下側に車両前後方向に沿って形成され、助手席シート16の車両前方側と車両後方側との空間を連通する(図6も参照)
ここで、車両10には、空調風を車室内12へ吹き出して車室内12を空調する車両用空調装置が備えられている。そして、車室内12には空調風が吹き出される複数の吹出口が設けられている。代表的な吹出口としては、図5に示すように、車両10のウインドガラス42に向けて空調風が吹き出すようにインストルメントパネル41の上面に開口されたデフロスタ吹出口43、運転席シート14(図6参照)及び助手席シート16に着座した乗員の主に上半身に向けて空調風が吹き出すようにインストルメントパネル41の上部に開口されたレジスタ吹出口44、運転席シート14(図6参照)及び助手席シート16に着座した乗員の主に足元へ向けて空調風が吹き出すようにインストルメントパネル41の下部に開口された足元吹出口46と、があげられる。
つぎに、本実施形態の作用及び効果について説明する。
図5と図6とに示すように、助手席シート16側の足元吹出口46から温風(空調風)F1が吹き出される。温風F1は助手席シート16の乗員J1の主に足元に吹き付けられるが、一部の温風F1は、シートクッション30の下側(下部カバー100の)風路118を流れ、助手席後方側の2列目の助手席側二列目シート26の乗員J2の足元に吹き付けられる。
図1及び図4〜図5に示すように、下部カバー100の前方側遮蔽部120は正面視においてシート骨格部材50を覆うように設けられている。よって、図6に示すように車両前方側から車両後方側に向けて流れる温風F1は、前方側遮蔽部120に当ったのち前方側遮蔽部120の壁面に沿って流れる。そして、温風F1は風洞部110の車両前端部と前方側遮蔽部120との境界部R1に沿って風路118に流れ込み、風路118を通って車両後方側にスムーズに流れる。
ここで、温風F1が前方側遮蔽部120に当らないで(風路118を通らないで)、例えば、シート骨格部材50の近傍を流れると、気流の乱れが大きく、温風F1はスムーズに車両後方側に流れていかない。しかし、本実施形態では、上述したように、下部カバー100の前方側遮蔽部120は、正面視においてシート骨格部材50を覆うように設けられているので、シート骨格部材50の近傍を流れることが抑制又は防止される(温風F1は風路118を通って流れる)。つまり、気流の乱れを抑制し、温風F1をスムーズに車両後方側に流すことができる。
更に、風洞部110の車両前端部と前方側遮蔽部120との境界部R1にはRが形成されている(境界部が曲面で構成されている)。よって、この境界部R1に沿って風路118に流れこむ際、温風F1(気流)の乱れを抑制又は防止することができる。つまり、温風F1がスムーズに風路118に流れ込む(図1の温風(矢印)F1も参照)。
また、シートクッション30及びシート骨格部材50は風洞部110の外壁面110Aの外側に配置されているので、風路118にはシートクッション30の裏面(下面)及びシート骨格部材50が露出していない。よって、風路118を流れる温風F2は、シートクッション30の裏面(下面)及びシート骨格部材50によって気流が乱されない。更に風洞部110は、上方側遮蔽部116と外側遮蔽部114との境界部R4、及び上方側遮蔽部116と内側遮蔽部112との境界部R3には、それぞれRが形成されている(境界部は曲面で構成されている)ので、風路118を流れる温風F2の気流の乱れが抑制又は防止される。よって、温風F2は風路118をスムーズに車両後方側に流れる。
また、温風F3が風路118から車両後方側に流れ出す際(排出される際)、車両前方側への巻き込み(図5に示す破線の矢印F4を参照)を後方側遮蔽部130によって抑制又は防止することができる。更に、風洞部110の車両後方側端部と後方側遮蔽部130との境界部R2はRが形成されている(境界部は曲面で構成されている)ので、温風F3が風路118から車両後方側に流れ出す際の車両前方側への巻き込みを効果的に抑制又は防止することができる。そして、これらの結果、温風F3は風路118からスムーズに車両後方側に流れ出す。
このように、本実施形態の構成とすることで、温風をシートクッション30の下側(下部カバー100の)風路118を、助手席シート16の車両前方側から車両後方側にスムーズに流すことができる。
ここで、上述したように、足元吹出口46から吹き出される空調風が温風とされている場合、シート骨格部材50が本実施形態のように金属等の熱伝導率が高い材質から構成されていると、シート骨格部材50に温風が当ると熱が奪われてしまい、温風の温度が低下する。
しかし、前述したように、本実施形態の下部カバー100は、断熱性が高い(熱伝導効率が低い)樹脂製とされ、前方側遮蔽部120が正面視においてシート骨格部材50を覆うように設けられていると共に、風洞部110の外壁面110Aの外側にシート骨格部材50が配置されている。よって、温風はシート骨格部材50に当ることなく流れるので(断熱性の高い下部カバー100に沿って流れるので)、シート骨格部材50に熱が奪われることによる温風の温度低下が防止される。
更に、風路118から温風が車両後方側に流れ出す際、車両前方側に巻き込まれてシート骨格部材50に当たり熱が奪われることによる温度低下が後方側遮蔽部130によって抑制又は防止される。
したがって、シート骨格部材50が金属等の熱伝導率が高い材質から構成されている場合であっても、シート骨格部材50に熱が奪われることによる温風の温度低下を抑制又は防止することができる。つまり、温風が助手席シート16の車両前方側からシートクッション30の下部の風路118を通って車両後方側へと流れる際の、温風の温度低下を抑制することができる。
今まで説明したように、本実施形態の構成とすることで、温風を助手席シート16の車両前方側から車両後方側に、温風の温度低下を抑制しつつ、スムーズに流すことができる。その結果、助手席後方側の2列目の助手席側二列目シート26の乗員J2の足元を効果的に暖めることができる。また、車室内12全体を迅速に暖めることができると共に、空調装置の負荷(空調負荷)を低減させることができる。
なお、今まで、助手席シート16を代表して説明したが、図5に示すように、同様に、一列目の運転席シート14には本発明が適用された下部カバー300が取り付けられている。したがって、温風を運転席シート14の車両前方側から車両後方側に、温風の温度低下を抑制しつつ、スムーズに流すことができる。
同様に、二列目の運転席側二列目シート24及び助手席側二列目シート26にも、本発明が適用された下部カバー302、304が取り付けられている。
よって、運転席シート14及び助手席シート16の下部の風路118(下部カバーの風洞部)を流れてきた温風を、更に、三列目の運転席側三列目シート34及び助手席側三列目シート36に、温風の温度低下を抑制しつつ、スムーズに流すことができる。
このように、一列目の運転席シート14及び助手席シート16、二列目の運転席側二列目シート24及び助手席側二列目シート26、に本発明を適用させることで、車室内12全体を更に迅速に暖めることができる。また、これにより、空調装置の負荷(空調負荷)を更に低減させることができる。
また、温風以外の空調風であっても本発明は有効とされる。例えば、冷風の場合であっても、助手席シート16(車両用シート)の車両前方側から車両後方側にスムーズに流すことができるので、その結果、車室内12全体を迅速に冷すことができる。また、これにより、空調装置の負荷(空調負荷)を低減させることができる。
また、送風の場合であっても、助手席シート16(車両用シート)の車両前方側から車両後方側にスムーズに流すことができるので、その結果、車室内12を迅速に快適な空間とすることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されない。
例えば、図7に示す第一変形例のように、風洞部の上方側遮蔽部が半円形状とされ、風洞部が形成する風路518が、車両下側方向に向けて開口された断面略半円形状(トンネル形状とされた下部カバー500が取り付けられた車両用シート516であってもよい。
また、例えば、図8に示す第二変形の下部カバー800のように、風洞部810の、内側遮蔽部812は車両幅方向内側に向けて湾曲した形状とされ、外側遮蔽部814は車両幅方向外側に向けて湾曲した形状とされていてもよい(内側遮蔽部812と外側遮蔽部814はシート幅方向中央側に向けて湾曲されていてもよい)。言い換えると、風路818は、車両中央部の車両幅方向の幅が狭なった形状(絞形状)としてもよい。
そして、このような形状とすることで風路818を通る温風F2の風速が上がり、その結果、車両後方側への吹き出し効果を得ることができる。
また、図示は省略するが、シート骨格部材のシート幅方向外側を覆う外カバーを下部カバーに設けてもよい。言い換えると、シート骨格部材を間に挟んで風洞部の内側遮蔽部の内側及び外側遮蔽部の外側の少なくとも一方に外カバーを設けてもよい。
そして、このような外カバーを設けることで、温風の温度低下を更に効果的に抑制することができる。
また、例えば、下部カバー100、200、300、400、500、800は、樹脂製とされていたが、これに限定されない。熱伝導効率がシート骨格部材よりも低い材質で構成されていれば、特に限定されない。また、例えば、発泡ウレタン等、より断熱効果が高い材質で構成されることで、温風の温度低下を、更に効果的に抑制することがきる。
なお、風洞部(風路)の車両幅方向に沿った縦断面形状を示す「断面略U字形状」とは、図1等に示す略矩形状や図7に示す略半円形状(トンネル形状)に加え、略山型(略三角形状)なども含む形状とされている。つまり、車両下側方向に向けて開口され、車両前後方向に風路が形成される形状とされていればよい。
本発明の実施形態に係る車両用シートの下部カバーが取り付けられた車両用シートの斜視図である。 図1の分解斜視図である。 下部カバー単体の斜視図である。 下部カバーが取り付けられた車両用シートの正面図であり、(B)は側面図である。 下部カバーが取り付けられた車両用シートを備える車両の車室内を助手席側の車両幅方向外側から見た側面図である。 下部カバーが取り付けられた車両用シートを備える車両の車室内を車両上方側から見た平面図である。 第一変形例の下部カバーが取り付けられた車両用シートの正面図である。 第二変形例の下部カバーを示す平面図である。
符号の説明
10 車両
12 車室内
14 運転席シート(車両用シート)
16 助手席シート(車両用シート)
24 運転席側二列目シート(車両用シート)
26 助手席側二列目シート(車両用シート)
30 シートクッション
50 シート骨格部材
90 車体フロア部
100 下部カバー
110 風洞部
110A 外壁面
118 風路
120 前方側遮蔽部
130 後方側遮蔽部
300 下部カバー
302 下部カバー
304 下部カバー
R1 境界部
R2 境界部
R3 境界部
R4 境界部

Claims (5)

  1. 乗員着座用のシートクッションから露出するシート骨格部材が車体フロア部に組み付けられた車両用シートの下部に取り付けられる下部カバーあって、
    車両前後方向に延在し車両下方側に開口を向けて配置された断面略U字形状とされ、前記シートクッション及び前記シート骨格部材が外壁面の外側に配置されるように前記シートクッションの下側に設けられ、車両前方側から車両後方側に向けて空調風が流れる風路を形成する風洞部と、
    前記風洞部の車両後方側端部から外側に向けて形成されると共に前記シート骨格部材よりも車両後方側に配置された後方側遮蔽部と、
    前記風洞部の車両前方側端部から外側に向けて形成されると共に前記シート骨格部材よりも車両前方側に配置され、正面視において前記シート骨格部材を覆う前方側遮蔽部と、
    を有し、
    前記風洞部の車両前方側端部と前記前方側遮蔽部との境界部は曲面で構成されていることを特徴とする車両用シートの下部カバー。
  2. 前記後方側遮蔽部は、後面視において前記シート骨格部材を覆ように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車両用シートの下部カバー。
  3. 前記風洞部の車両後方側端部と前記後方側遮蔽部との境界部は曲面で構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用シートの下部カバー。
  4. 前記風洞部は、
    車両幅方向外側の側壁を構成する外側遮蔽部と、
    車両幅方向内側の側壁を構成する内側遮蔽部と、
    車両上方側の天井部を構成し、前記外側遮蔽部の上端部と前記内側遮蔽部の上端部とに接続された上方側遮蔽部と、
    を有し、
    前記上方側遮蔽部と前記外側遮蔽部との境界部及び前記上方側遮蔽部と前記内側遮蔽部との境界部は曲面で構成されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の車両用シートの下部カバー。
  5. 乗員着座用のシートクッションから露出するシート骨格部材によって車体フロア部に組み付けられると共に、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の車両用シートの下部カバーが取り付けられたことを特徴とする車両用シート。
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