JP2009248220A - 弦楽器演奏ロボット及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】弓と弦の接触座標系を自動で算出・設定することができる弦楽器演奏ロボット及びその制御方法を提供すること。
【解決手段】本発明の一態様に係る弦楽器演奏ロボットは、弓を把持する手部を有し、弓により弦楽器を演奏する弦楽器演奏ロボットであって、弓の代わりに、手部に装着される治具20と、治具20に設けられ、治具20を弦楽器の弦に接触させた際に、治具20にかかる力に応じた信号を出力する応力センサ23と、応力センサ23からの出力信号に基づいて、弓の弦に対する接触座標系を算出する制御部を備え、制御部により算出された接触座標系を用いて、治具を弓に持ち替えて弦楽器を演奏する。
【選択図】図3

Description

本発明は、弦楽器を演奏する弦楽器演奏ロボット及びその制御方法に関する。
従来から、工場内での物体の搬送や加工等の作業を行うロボットが開発されている。このようなロボットに、作業に必要な位置、姿勢等を教示する技術が提案されている(特許文献1〜4)。特許文献1には、ロボットのアームの先端に測定センサを装着し、当該測定センサによりワークを測定してワークに対する座標系を決定し、ロボットへ動作を教示した後、センサを工具に交換して作業するロボットが記載されている。
特許文献2には、ワークの表面に倣いながら操作して、工具の経路と姿勢及びワークにかける力を測定する、ロボット教示装置が記載されている。特許文献3には、接触又は圧力を検知するシート状のロボットアーム用触覚センサが記載されている。特許文献4には、触覚センサデバイスをロボットに連結して基準座標内の位置を校正する方法が記載されている。
近年、人間の手の形を模したロボットハンドが開発されている。このようなロボットハンドは、複数または単数の関節を含む指部を備え、これらの指部の関節を駆動し、指部の姿勢を変形することで様々な作業を行うことができる。このようなロボットハンドによりバイオリンなどの弦楽器を演奏するロボットが開発されている。
特公平6−8730号公報 特開平9−47989号公報 特開2003−71778号公報 特開2006−503721号公報
ところで、弦楽器の演奏においては、弦のどの位置を弾くかが音質に重要である。また、ある弦を弾く際に同時に他の弦を演奏しないように、弓の姿勢も重要である。弦楽器演奏ロボットにおいて、このような問題は、弓と弦の接触座標系を与えることで解決される。従来、弦楽器演奏ロボットにその座標系を与える作業は、人が手動で行っている。このため、精度の割に手間がかかるという問題がある。また、弓と弦の接触位置は、設計上では一意に決まっているはずだが、部品の加工精度、組み付け精度、たわみなどにより理想どおりとならないことがある。このため、弦楽器演奏ロボットが演奏した音の音質が悪くなったり、複数の弦を同時に弾いてしまったりすることがある。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、本発明の目的は、弓と弦の接触座標系を自動で算出・設定することができる弦楽器演奏ロボット及びその制御方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に係る弦楽器演奏ロボットは、弓を把持する手部を有し、前記弓により弦楽器を演奏する弦楽器演奏ロボットであって、前記弓の代わりに、前記手部に装着される治具と、前記治具に設けられ、前記治具を前記弦楽器の弦に接触させた際に、前記治具にかかる力に応じた信号を出力するセンサと、前記センサからの出力信号に基づいて、前記弓の前記弦に対する接触座標系を算出する制御部を備え、前記制御部により算出された接触座標系を用いて、前記治具を前記弓に持ち替えて、前記弦楽器を演奏するものである。これにより、自動的に弓と弦との接触座標系を設定することができる。
本発明の第2の態様に係る弦楽器演奏ロボットは、上記の弦楽器ロボットにおいて、前記センサは、前記弦との接触部において複数の検出部を備えるものである。これにより、精度よく弓と弦との接触座標系を設定することができる。
本発明の第3の態様に係る弦楽器演奏ロボットは、上記の弦楽器ロボットにおいて、前記制御部は、前記センサからの出力信号が略一定となるように、前記治具を移動させて、前記接触座標系を算出するものである。これにより、弓と弦との接触座標系を設定することができる。
本発明の第4の態様に係る弦楽器演奏ロボットは、上記の弦楽器ロボットにおいて、前記接触座標系はxyz直交座標系であり、前記制御部は、接触位置(x、y、z)及び接触姿勢(θx、θy、θz)を求めることにより、前記弓と前記弦との接触座標系を算出するものである。
本発明の第5の態様に係る弦楽器演奏ロボットの制御方法は、弓を把持する手部を有し、前記弓により弦楽器を演奏する弦楽器演奏ロボットの制御方法であって、前記手部に、前記弓の代わりにセンサを備える治具を装着するステップと、前記センサにより、前記治具を前記弦楽器の弦に接触させた際に、前記治具にかかる力を測定するステップと、前記センサからの出力に基づいて、前記弓の前記弦に対する接触座標系を算出するステップと、前記制御部により算出された接触座標系を用いて、前記治具を前記弓に持ち替えて、前記弦楽器を演奏するステップとを含む。これにより、自動的に弓と弦との接触座標系を設定することができる。
本発明の第6の態様に係る弦楽器演奏ロボットの制御方法は、上記の制御方法において、前記制御部は、前記センサからの出力が略一定となるように、前記治具を移動させて、前記接触座標系を算出する。
本発明の第7の態様に係る弦楽器演奏ロボットの制御方法は、上記の制御方法において、前記接触座標系はxyz直交座標系であり、接触位置(x、y、z)及び接触姿勢(θx、θy、θz)を求めることにより、前記弓と前記弦との接触座標系を算出する。
本発明によれば、簡便な制御で、弦を指板に押し当てることができる弦楽器演奏システム、及び弦楽器演奏ロボットを提供することができる。
以下に、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略する。
本発明の実施の形態に係る弦楽器演奏ロボットについて、図1を用いて説明する。図1は、本実施の形態にかかる弦楽器演奏ロボット100の概略構成を示す図である。弦楽器演奏ロボット100は、胴体部10、左手部11、右手部12、左手用アクチュエータ13、右手用アクチュエータ14、左腕部15、右腕部16、腕用アクチュエータ17、センサ18、及び制御部19を備えている。なお、弦楽器演奏ロボット100は、図示しない頭部と脚部とを有する人型のヒューマイノイドロボットであってもよい。弦楽器演奏ロボット100は、両腕、及び両手を駆動して、バイオリン50を演奏する。このバイオリン50は、通常のバイオリンに限らず、電子バイオリンであってもよい。
胴体部10には、左腕部15及び右腕部16が接続されている。左腕部15及び右腕部16は、例えば、6自由度や7自由度のロボットアームである。左腕部15及び右腕部16は、肩関節を介して胴体部10に取り付けられている。左腕部15及び右腕部16には、肘関節が設けられている。この肘関節は、左腕部15、及び右腕部16の上腕と前腕とを連結している。左腕部15の先端には左手部11が接続され、右腕部16の先端には、右手部12が接続されている。左手部11及び右手部12は、手首関節を介して、左腕部15及び右腕部16にそれぞれ接続されている。
さらに、胴体部10には、左腕部15及び右腕部16の各関節を駆動する腕用アクチュエータ17が設けられている。腕用アクチュエータ17によって、肘関節、肩関節、手首関節が駆動する。腕用アクチュエータ17としては、例えば、ソレノイドやモータ等を用いることができる。ここでは、腕用アクチュエータ17として、サーボモータを用いている。なお、腕用アクチュエータ17を配置する場所は、胴体部10に限らず、各関節の近傍でもよい。もちろん、自由度の数に応じた数の腕用アクチュエータ17が設けられている。
左手部11及び右手部12は、複数の指を有するロボットハンドである。例えば、左手部11、及び右手部12はそれぞれ、人間の手と同様に、五指を有する。もちろん、指部の数は、4本以下でもよく6本以上でもよい。左手部11には、五指に設けられた指関節を駆動するための左手用アクチュエータ13が設けられている。同様に、右手部12には、五指に設けられた指関節を駆動するための右手用アクチュエータ14が設けられている。なお、1本の指の指関節は1以上であればよい。左手用アクチュエータ13は、例えば、左手部11の手の平部に収容され、右手用アクチュエータ14は、右手部12の手の平部に収容される。左手用アクチュエータ13は、左手部11の指関節を駆動し、右手用アクチュエータ14は右手部12の指関節を駆動する。左手用アクチュエータ13及び右手用アクチュエータ14としては、例えば、ソレノイドやモータ等を用いることができる。ここでは、左手用アクチュエータ13及び右手用アクチュエータ14として、サーボモータを用いている。
なお、腕用アクチュエータ17、左手用アクチュエータ13及び右手用アクチュエータ14は自由度に応じた数のモータ等を有している。例えば、左腕部15及び右腕部16が6自由度のロボットアームである場合、それぞれの腕には、6つのモータが設けられる。また、両腕、及び両手の各関節には、サーボモータの動力を伝達するギヤやベルトやプーリなどが設けられていてもよい。
左手部11及び右手部12は、バイオリン50を演奏する弦楽器演奏マニピュレータを構成する。左手部11は、バイオリン50の指板52部分を把持する。すなわち、左手部11がバイオリン50のネック部分を把持して、バイオリン50を持ち上げる。そして、バイオリン50のボディーを胴体部10で保持する。例えば、人間と同様に、頭部の顎部と肩部とでバイオリンのあご当てを挟み込む。これにより、バイオリン50を安定して保持することができる。もちろん、上記以外の方法で、バイオリン50を保持してもよい。例えば、弦楽器演奏ロボット100に、バイオリン保持機構を設けてもよい。
右手部12は、バイオリン50の演奏に用いる弓53を把持する。すなわち、右手部12で弓53を操作する。右手部12が弓53を把持した状態で、腕用アクチュエータ17を駆動する。これにより、右腕部16の関節が駆動し、音を奏でるための弓53の往復動作が行なわれる。バイオリン50には、4本の弦51が設けられている。弓53の弦51に対する接触位置及び姿勢は、後に説明する治具20により算出され、設定される。
そして、左手部11の指の先端が、それぞれの弦51を指板52に対して押し当てる。図2に、左手部11の詳細な構成を示す。図2に示すように、4本の弦51が人差指42、中指43、薬指44、小指45で、それぞれ押さえられる。これにより、弦51の振動部分の長さが変化して、音程を調整することができる。左手部11によって弦51を指板52に押し当てた状態で、右手部12が弓53によって弦51を振動させる。具体的には、右手部12が弓53のヘアーを弦51に当接させた状態で、弓53を弦方向から傾いた方向に移動させる。例えば、弓53を把持した右手部12を図1の矢印方向に駆動する。弦51と弓53とがこすれ、弦51が振動する。これにより、弦51の振動部分の長さに応じた音階の音が奏でられる。
胴体部10には、各関節の駆動を制御するための制御部19が設けられている。制御部19は、腕用アクチュエータ17、左手用アクチュエータ13、及び右手用アクチュエータ14の駆動を制御する。制御部19は、例えば、エンコーダなどのセンサ18からの出力に応じて、フィードバック制御する。制御部19による制御は、公知の制御方法を用いることができる。これにより、右手部12、及び左手部11が上述のように駆動して、音を奏でることができる。
ここで、制御部19について詳細に説明する。制御部19は、演算処理部であるCPU(Central Processing Unit)、記憶領域であるROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)、通信用のインターフェースなどを有し、弦楽器演奏ロボット100の各種動作を制御する。例えば、ROMには、制御するための制御プログラムや、各種の設定データ等が記憶されている。そして、CPUは、このROMに記憶されている制御プログラムを読み出し、RAMに展開する。そして、設定データや、センサ等からの出力に応じてプログラムを実行する。
制御部19は、演奏する曲に応じて、腕用アクチュエータ17、左手用アクチュエータ13、及び右手用アクチュエータ14の駆動を制御する。例えば、演奏曲に応じて、左手部11の押し当て位置のパターンを生成する。そして、押し当て位置のパターンに基づいて左手部11を移動させる。これにより、所定のタイミングで、左手部11の指部の押し当て位置が所定の位置に変化する。また、演奏曲に応じて、弓53を移動するタイミングのパターンを生成する。そして、このタイミングパターンに応じて弓53の往復動作を制御する。これにより、所定の音程が所定のタイミングで奏でられていき、演奏することができる。
本実施の形態に係る弦楽器演奏ロボット100は、弓53と弦51の接触座標系を決定するための治具20を有している。図3に示すように、治具20は、把持部21、応力センサ23を備えている。治具20は、弓53と同様に、弦51と接触する所定の幅、長さの接触面22を備えている。接触面22には、その略全面にわたって、治具20の長さ方向に延在するように応力センサ23が設けられている。応力センサ23は、治具20を弦51に押し付けた際の力を測定し、当該力に応じた信号を出力するものである。応力センサ23としては、例えば、シート状に形成され、検出面の各部にかかる力を検出することができるものを用いることができる。なお、これに限定されるものではなく、複数の応力センサが所定の間隔で設けられていてもよい。
弦楽器演奏ロボット100は、バイオリン50の演奏を行う前に、弓53の代わりに治具20の把持部21を右手部12で把持し、弓53のヘアーと同様に治具20の応力センサ23を弦51に押し当てて、演奏を行う際の弓53と弦51との接触位置、姿勢等の接触座標系の設定動作を実行する。応力センサ23は、接触座標系の設定動作の開始にともなって変化する、治具20にかかる応力状態を検出する。制御部19は、応力状態の検出結果に基づいて、実際に弓53を用いて演奏動作を行う際の、弓53と弦51の接触位置、姿勢等を決定する。弓53と弦51との接触座標系を設定するための制御方法については、後に詳述する。
バイオリン50の演奏を行う際には、弦楽器演奏ロボット100は治具20を弓53に持ち替える。そして、制御部19は、治具20を用いて設定された弦51に対する接触位置に弓53を接触させ、所定の姿勢で弓53の往復動作を制御する。このように、本発明によれば弓53と弦51との接触座標系を自動で算出・設定することができる。これにより、精度よく弓53と弦51とを接触させることができ、音質を向上させることが可能となる。また、ある弦を弾く際に同時に他の弦を演奏しないように、弓53の姿勢を決定することができる。なお、本実施の形態において、弦楽器演奏ロボット100が行なう演奏とは、完全な曲の演奏に限らず、少なくとも1つの音階の音が奏でられるものであればよい。また、弓53の動作は、物理的に異なるロボットが行ってもよい。
次に、本実施の形態に係る弦楽器演奏ロボットの制御方法について図4〜図10参照して説明する。図4は、本実施の形態に係る弓53と弦51の接触座標系を示す図である。図4に示すように弓53又は治具20の弦51の接触座標系は、xyz直交座標系である。xyz直交座標系の原点が、弓53と弦51との接触位置(x、y、z)となる。また、接触姿勢(θx、θy、θz)は、xyz直交座標の座標系回転を示す。例えば、x軸回りの回転は、y軸の回転角度θyとz軸の回転角度θzで表される。
バイオリン50の演奏を行う際には、このxyz直交座標系において、弦51が伸びる方向をy軸方向とし、水平に保持した弦51に垂直な方向(鉛直方向)z軸方向とし、y−z平面に垂直な方向をx軸方向とする。このような弓53と弦51の接触座標系を求めるのに必要な値は、接触位置(x、y、z)及び接触姿勢(θx、θy、θz)である。図3に示す治具20を用いて、以下に説明するステップ1〜ステップ3を経ることでこれらの値を求め、接触座標系を導出・設定する。このステップ1〜ステップ3がそれぞれ図6〜8に示される。
図5に楽器演奏を行う際の弦楽器演奏ロボット100の制御方法を説明するフロー図を示す。図5に示すように、まず治具20を右手部12に装着する(ステップS1)。そして、治具20を弦51に押し当てて(ステップS2)、押圧力を保ったままあらかじめ設定された接触座標を用いて治具20を移動させる(ステップS3)。そして、以下に説明するステップ1〜ステップ3の各判定条件で、新たな接触座標を設定するために接触位置(x、y、z)及び接触姿勢(θx、θy、θz)を算出する(ステップS4)。
ここで、ステップS3における、弓53と弦51の接触座標系の設定するための制御方法について説明する。最初に、接触位置x、z及び接触姿勢θx、θzを求めるステップ1について図6を参照して説明する。図6に示すように、まず、治具20を目標位置まで移動させる(ステップS11)。目標位置としては、例えば、あらかじめ設定されたバイオリン50の設計位置でのA線の位置とする。そして、治具20が弦51に接触しているか否かが判断される(ステップS12)。治具20が弦51に接触していない場合(ステップS12、NO)、治具20を下方(−z方向)に平行移動させ(ステップS13)、再度、治具20が弦51に接触しているか否かが判断される(ステップS12)。
ステップS12において、治具20の応力センサ23が弦51との接触により力を検出した場合、治具20が弦51に接触していると判断される(ステップS12、YES)。そして、応力センサ23により検出される応力分布が適当か否か判断される(ステップS14)。図9に、治具20に設けられた応力センサ23の応力分布の検出結果を示す。応力センサ23を弦51に押し当てると、弦51に接触している部分Cに応力が検出される。適正な位置、角度で治具20と弦51とが接触している場合、図9(a)に示すように、応力センサ23の弦51に接触している部分Cにおいて、全体的に略等しい所定の応力が検出され、応力分布が略均一となる。一方、不適正な位置、角度で治具20と弦51とが接触している場合、図9(b)に示すように、応力センサ23の弦51に接触している部分Cにおいて、位置により異なる応力が検出され、応力分布が不均一となる。
応力分布が不均一であり適当でないと判断された場合(ステップS14、NO)、治具20をx軸周りに回転させ、z軸方向に移動させる(ステップS15)。そして、再度、応力センサ23により検出される応力分布が適当か否か判断される(ステップS14)。応力分布が不均一であり適当であると判断された場合(ステップS14、YES)、応力の向きが適当であるか否か判断される(ステップS16)。図10に、応力センサ23における応力が検出される位置を示す。図10(a)に示すように、弦51に接触している部分Cの方向が、治具20が延在する方向に直行する、すなわち、応力センサ23の検出面の延設された方向に直交する場合、応力の向きは適当であると判断される。一方、図10(b)に示すように、弦51に接触している部分Cの方向が、治具20が延在する方向に直行する方向から傾いている、すなわち、応力センサ23の検出面の延設された方向から傾いている場合、応力の向きは不適当であると判断される。
応力の向きが不適当であると判断された場合、(ステップS16、NO)、治具20をz軸回りに回転させる(ステップS17)。そして再度、応力の向きが適当であるか否か判断される(ステップS16)。応力の向きが適当であると判断されると(ステップS16、YES)、接触位置x、z及び接触姿勢θx、θzが決定する。なお、接触位置xは治具20の端部から応力位置までの距離により決定される。また、治具20に抵抗体を取り付け、弦51に接触させることによりそのときの電圧値を読み取るポテンショメータのような構造を用いて、接触位置xを求めることも可能である。
次に、接触姿勢θyを求めるステップ2について図7を参照して説明する。図7に示すように、ステップ1での接触位置x、z及び接触姿勢θx、θzを維持したまま、治具20をy軸回りに治具20を回転させる(ステップS21)。そして、応力センサ23で検出される応力の発生箇所が2箇所以上か否かが判定される(ステップS22)。応力センサ23において、応力の発生箇所が2箇所以上ある場合、複数の弦51に同時に治具20が接触していることとなる。このため、応力の発生箇所が2箇所以上にならないように、θyが決定される。
応力の発生箇所が2箇所以上ではない場合、同方向にさらに治具20を回転させる(ステップS23)。ステップS22において、応力センサ23で検出される応力の発生箇所が2箇所の場合(ステップS24)、当該治具20の回転角度から、応力の発生箇所が2箇所とならないようにθyが求められる(ステップS25)。一方、応力の発生箇所が3箇所以上の場合(ステップS26)、ステップS21で回転させた方向とは逆の方向に回転させる(ステップS27)。そして、再度ステップS22に戻り、応力の発生箇所が2箇所以上か否かが判定され、同様に応力の発生箇所が2箇所以上とならないようにθyが決定される。
最後に、接触位置yを求めるステップ3について図8を参照して説明する。図8に示すように、ステップ1での接触位置x、z及び接触姿勢θx、θzを維持したまま、+y軸方向に治具20を移動させる(ステップS31)。ここでは、+y軸方向が、図2に示すバイオリン50の駒54の方向とする。そして、応力センサ23で検出される応力分布が均一か否か判断される(ステップS32)。応力分布が均一である場合、さらに+y軸方向に治具20を移動させる(ステップS33)。
その後、応力センサ23で検出された応力分布が均一でないと判断された場合(ステップS32、NO)において、応力センサ23の弦51との接触部分Cが応力センサ23の幅方向にわたって存在するものの、応力分布が不均一であると判断されたとき(ステップS34)、治具20をx軸周りに回転させ、z軸方向に移動させる(ステップS35)。そして、再度、応力センサ23により検出される応力分布が適当か否か判断される(ステップS32)。
応力センサ23で検出された応力分布が均一でないと判断された場合(ステップS32、NO)において、応力センサ23の弦51との接触部分Cが応力センサ23の幅方向に接触しない部分があると判断されたとき(ステップS36)、治具20をx軸周りに回転させ、z軸方向に移動させる(ステップS37)。その後、ステップS37において治具20を移動させることにより、応力センサ23の接触していなかった部分が弦51に接触した場合(ステップS38、NO)、再度、応力センサ23により検出される応力分布が適当か否か判断される(ステップS32)。
一方、ステップS37において治具20を移動させたとしても、依然として、応力センサ23の接触していなかった部分が存在する場合(ステップS38、NO)、当該応力が検出されなかった位置が駒54の位置と決まり、これから接触位置yが求められる。以上のステップ1〜ステップ3により、接触位置(x、y、z)及び接触姿勢(θx、θy、θz)が求められる。そして、演奏動作を行う際には、図5のステップS5に示すように上述のようにして求められた新たな接触座標系を設定する。そして、治具20を弓53に持ち替えて(ステップS6)、この新たな接触座標系を用いて、演奏動作を行うことができる。
以上説明したように、本発明によれば、治具20を用いて、応力センサ23の検出値が常に一定となるように治具20を移動させることで、弓53の弦51に対する接触座標系を自動で算出・設定することができる。このため、バイオリン50の演奏を行う際には、弦楽器演奏ロボット100は治具20を弓53に持ち替えて、新たに設定された接触座標系を用いて演奏動作を行うことが可能となる。これにより、精度よく弓53と弦51とを接触させることができ、音質を向上させることが可能となる。また、ある弦を弾く際に同時に他の弦を演奏しないように、弓53の姿勢を決定することができる。
なお、上記の例では、バイオリンを演奏する弦楽器演奏ロボットについて説明したが、他の弦楽器を演奏するものであってもよい。例えば、ビオラ、チェロ、コントラバス、ウッドベースなどの擦弦楽器について演奏することができる。
本実施の形態に係る弦楽器演奏ロボットの構成を示すブロック図である。 本実施の形態に係る弦楽器演奏ロボットにおいて、バイオリンを把持した左手部の構成を示す図である。 本実施の形態に係る弦楽器演奏ロボットに用いられる治具の構成を説明する図である。 本実施の形態に係る弦楽器演奏ロボットにおいて、弓と弦の接触座標系を説明するための図である。 本実施の形態に係る弦楽器演奏ロボットの制御方法を説明するためのフロー図である。 本実施の形態に係る弦楽器演奏ロボットの弓と弦の接触座標系を設定するときの制御方法を説明するためのフロー図である。 本実施の形態に係る弦楽器演奏ロボットの弓と弦の接触座標系を設定するときの制御方法を説明するためのフロー図である。 本実施の形態に係る弦楽器演奏ロボットの弓と弦の接触座標系を設定するときの制御方法を説明するためのフロー図である。 本実施の形態に係る弦楽器演奏ロボットに用いられる治具の検出結果を示す図である。 本実施の形態に係る弦楽器演奏ロボットに用いられる治具の検出結果を示す図である。
符号の説明
10 胴体部
11 左手部
12 右手部
13 左手用アクチュエータ
14 右手用アクチュエータ
15 右腕部
16 左腕部
17 腕用アクチュエータ
18 センサ
19 制御部
20 治具
21 把持部
22 接触面
23 応力センサ
40 指部
41 親指
42 人差指
43 中指
44 薬指
45 小指、
50 バイオリン
51 弦
52 指板
53 弓
54 駒
100 弦楽器演奏ロボット

Claims (7)

  1. 弓を把持する手部を有し、前記弓により弦楽器を演奏する弦楽器演奏ロボットであって、
    前記弓の代わりに、前記手部に装着される治具と、
    前記治具に設けられ、前記治具を前記弦楽器の弦に接触させた際に、前記治具にかかる力に応じた信号を出力するセンサと、
    前記センサからの出力信号に基づいて、前記弓の前記弦に対する接触座標系を算出する制御部を備え、
    前記制御部により算出された接触座標系を用いて、前記治具を前記弓に持ち替えて、前記弦楽器を演奏する弦楽器演奏ロボット。
  2. 前記センサは、前記弦との接触部において複数の検出部を備える請求項1に記載の弦楽器演奏ロボット。
  3. 前記制御部は、前記センサからの出力信号が略一定となるように、前記治具を移動させて、前記接触座標系を算出する請求項1又は2に記載の弦楽器演奏ロボット。
  4. 前記接触座標系はxyz直交座標系であり、
    前記制御部は、接触位置(x、y、z)及び接触姿勢(θx、θy、θz)を求めることにより、前記弓と前記弦との接触座標系を算出する請求項1、2又は3に記載の弦楽器演奏ロボット。
  5. 弓を把持する手部を有し、前記弓により弦楽器を演奏する弦楽器演奏ロボットの制御方法であって、
    前記手部に、前記弓の代わりにセンサを備える治具を装着するステップと、
    前記センサにより、前記治具を前記弦楽器の弦に接触させた際に、前記治具にかかる力を測定するステップと、
    前記センサからの出力に基づいて、前記弓の前記弦に対する接触座標系を算出するステップと、
    前記制御部により算出された接触座標系を用いて、前記治具を前記弓に持ち替えて、前記弦楽器を演奏するステップとを含む弦楽器演奏ロボットの制御方法。
  6. 前記制御部は、前記センサからの出力が略一定となるように、前記治具を移動させて、前記接触座標系を算出する請求項5に記載の弦楽器演奏ロボットの制御方法。
  7. 前記接触座標系はxyz直交座標系であり、接触位置(x、y、z)及び接触姿勢(θx、θy、θz)を求めることにより、前記弓と前記弦との接触座標系を算出する請求項5又は6に記載の弦楽器演奏ロボットの制御方法。
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