JP2009247506A - ステント - Google Patents
ステント Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009247506A JP2009247506A JP2008097633A JP2008097633A JP2009247506A JP 2009247506 A JP2009247506 A JP 2009247506A JP 2008097633 A JP2008097633 A JP 2008097633A JP 2008097633 A JP2008097633 A JP 2008097633A JP 2009247506 A JP2009247506 A JP 2009247506A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- drug
- stent
- polymer
- average
- layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Materials For Medical Uses (AREA)
- Media Introduction/Drainage Providing Device (AREA)
Abstract
【解決手段】 生体内で実質的に非分解性の材料をステント基材とするステントであって、前記ステントは前記ステント基材の少なくとも一部に第一の薬剤のみから形成される薬剤層を有し、前記薬剤層の外面に第二の薬剤及び高分子を主成分とするコーティング層を有するステントを構成した。
【選択図】なし
Description
実施形態としての「ステント基材」は、例えば、筒状の材料チューブをレーザーカット等によりステントデザインにカットすることで作製可能である。
実施形態のステントは、前記ステント基材の少なくとも一部に第一の薬剤のみから形成される薬剤層を有し、前記薬剤層の外面に第二の薬剤及び高分子を主成分とするコーティング層を有することを特徴とする。
前記第一の薬剤と前記第二の薬剤は血管平滑筋細胞の増殖を抑制する効果を有することが好ましい。血管平滑筋細胞の増殖を抑制する効果を有する薬剤を使用することで、ステント留置後に再狭窄を生じる原因となる血管平滑筋細胞の増殖を防止可能である。
実施形態の高分子は生分解性高分子であることが好ましい。生分解性高分子を用いることでステント留置後の慢性期には前記高分子は全て生分解により消失し、前記第一の薬剤及び前記第二の薬剤の放出が完了した後にはステント基材のみが体内に残留することになる。従って、ステントの基材として実績のある金属材料、例えばSUS316Lやニッケルチタン合金、コバルトクロム合金等を使用することにより、慢性期においても安全性や信頼性の高いステントを容易に実現可能である。
本発明にかかる生分解性高分子は、生分解性高分子自体の生体適合性、分解産物の安全性を考慮すると、乳酸、グリコール酸、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン、テトラメチレンカーボネート、ジオキサノンのいずれかからなる重合体であることが好ましい。
本発明にかかる生分解性高分子は、生分解性高分子自体の生体適合性、分解産物の安全性を考慮すると、乳酸、グリコール酸、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン、テトラメチレンカーボネート、ジオキサノンのうち、少なくとも2種類からなる共重合体であることが好ましい。
本発明にかかるステントは、生体内で実質的に非分解性の材料をステント基材とするステントを準備する工程と、第一の溶媒に前記第一の薬剤のみを溶解させて得られた第一の溶液を前記ステントに付着させる工程と、前記第一の溶媒を除去し前記薬剤層を形成する工程と、第二の溶媒に前記第二の薬剤及び前記高分子を溶解させて得られた第二の溶液を前記薬剤層の外面に付着させる工程と、前記第二の溶媒を除去し前記コーティング層を形成する工程を有する製造方法によって製造される。
ステント基材は、当業者が通常作製する方法と同様に、ステンレス鋼(SUS316L)の内径1.50mm、外径1.80mmの筒状チューブをレーザーカットによりステントデザインにカットし、電解研磨を施すことで作製した。得られたステントは、全長が15mm、厚みが120μm、拡張後の公称径が3.5mmである。ステント基材の内表面、外表面、側表面を合わせた全表面積は89mm2である。
第二の溶液中のタクロリムス濃度を0.40wt%とし、第一の溶液及び第二の溶液を吹き付ける時間を変更した以外は実施例1と同様に作製した。薬剤層の平均重量は408μg、コーティング層の平均重量は570μgだった。得られたステントにコーティングされた第一の薬剤量は平均で408μg、第二の薬剤量は163μg、高分子量は平均で407μgだった。
第二の溶液を吹き付ける時間を変更した以外は実施例2と同様に作製した。薬剤層の平均重量は420μg、コーティング層の平均重量は690μgだった。得られたステントにコーティングされた第一の薬剤量は平均で420μg、第二の薬剤量は平均で197μg、高分子量は平均で493μgだった。
高分子としてポリ−D,L−乳酸(製品番号:100DG065、Absorbable Polymers International社、標準ポリスチレン換算重量平均分子量86,000)を使用し、第一の溶液を吹き付ける時間を変更した以外は実施例1と同様に作製した。薬剤層の平均重量は580μg、コーティング層の平均重量は730μgだった。得られたステントにコーティングされた第一の薬剤量は平均で580μg、第二の薬剤量は平均で324μg、高分子量は平均で406μgだった。
第二の溶液中のタクロリムス濃度を0.40wt%とし、第一の溶液及び第二の溶液を吹き付ける時間を変更した以外は実施例4と同様に作製した。薬剤層の平均重量は610μg、コーティング層の平均重量は550μgだった。得られたステントにコーティングされた第一の薬剤量は平均で610μg、第二の薬剤量は平均で157μg、高分子量は平均で393μgだった。
第二の溶液を吹き付ける時間を変更した以外は実施例5と同様に作製した。薬剤層の平均重量は610μg、コーティング層の平均重量は710μgだった。得られたステントにコーティングされた第一の薬剤量は平均で610μg、第二の薬剤量は平均で203μg、高分子量は平均で507μgだった。
第二の溶液を吹き付けずにコーティング層を形成しなかったこと以外は実施例1と同様に作製した。薬剤層の平均重量は390μgだった。得られたステントにコーティングされた第一の薬剤量は平均で390μg、第二の薬剤量は平均で0μg、高分子量は平均で0μgだった。
第一の溶液を吹き付ける時間を変更した以外は比較例1と同様に作製した。薬剤層の平均重量は590μgだった。得られたステントにコーティングされた第一の薬剤量は平均で590μg、第二の薬剤量は平均で0μg、高分子量は平均で0μgだった。
第一の溶液の吹き付けを実施せず、第二の溶液中のタクロリムス濃度を1.00wt%とし、吹き付ける時間を変更した以外は実施例1と同様に作製した。薬剤層の平均重量は0μg、コーティング層の平均重量は1,230μgだった。得られたステントにコーティングされた第一の薬剤量は平均で0μg、第二の薬剤量は平均で615μg、高分子量は平均で615μgだった。
第一の溶液の吹き付けを実施せず、第二の溶液中のタクロリムス濃度を1.00wt%とし、吹き付ける時間を変更した以外は実施例4と同様に作製した。薬剤量の平均重量は0μg、コーティング層の平均重量は1,180μgだった。得られたステントにコーティングされた第一の薬剤量は平均で0μg、第二の薬剤量は平均で590μg、高分子量は平均で590μgだった。
バルーンサイズが3.5×18mmのバルーンカテーテルを準備し、バルーン部分に実施例または比較例のステントを1個ずつクリンプした。クリンプには、ハンドクリンピング装置HH100(MSI社)を使用した。クリンプ後、エチレンオキサイドガス滅菌を行った。さらに、エチレンオキサイドガス除去を促進するために、55℃のオーブン中で72時間養生処理を行ったものをサンプルとした。
Claims (9)
- 生体内で実質的に非分解性の材料をステント基材とするステントであって、前記ステントは前記ステント基材の少なくとも一部に第一の薬剤のみから形成される薬剤層を有し、前記薬剤層の外面に第二の薬剤及び高分子を主成分とするコーティング層を有することを特徴とするステント。
- 前記高分子が生分解性高分子であることを特徴とする請求項1記載のステント。
- 前記生分解性高分子が、乳酸、グリコール酸、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン、テトラメチレンカーボネート、ジオキサノンのいずれかからなる単独重合体であることを特徴とする請求項2記載のステント。
- 前記生分解性高分子が、乳酸、グリコール酸、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン、テトラメチレンカーボネート、ジオキサノンのうち、少なくとも2種類からなる共重合体であることを特徴とする請求項2記載のステント。
- 前記第一の薬剤と前記第二の薬剤が血管平滑筋細胞の増殖を抑制する効果を有することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のステント。
- 前記第一の薬剤と前記第二の薬剤が、タクロリムス(FK506)、シクロスポリン、シロリムス、アザチオプリン、マイコフェノレートモフェチル、もしくはこれらのアナログのいずれかであることを特徴とする請求項5記載のステント。
- 前記第一の薬剤と前記第二の薬剤が同一であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のステント。
- 前記第一の薬剤と前記第二の薬剤がタクロリムス(FK506)であることを特徴とする請求項7記載のステント。
- 生体内で実質的に非分解性の材料をステント基材とするステントを準備する工程と、第一の溶媒に前記第一の薬剤のみを溶解させて得られた第一の溶液を前記ステントに付着させる工程と、前記第一の溶媒を除去し前記薬剤層を形成する工程と、第二の溶媒に前記第二の薬剤及び前記高分子を溶解させて得られた第二の溶液を前記薬剤層の外面に付着させる工程と、前記第二の溶媒を除去し前記コーティング層を形成する工程を有する請求項1から8のいずれかに記載のステントの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008097633A JP2009247506A (ja) | 2008-04-03 | 2008-04-03 | ステント |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008097633A JP2009247506A (ja) | 2008-04-03 | 2008-04-03 | ステント |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009247506A true JP2009247506A (ja) | 2009-10-29 |
Family
ID=41308756
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008097633A Pending JP2009247506A (ja) | 2008-04-03 | 2008-04-03 | ステント |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009247506A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9155648B2 (en) | 2011-03-24 | 2015-10-13 | Terumo Kabushiki Kaisha | Stent delivery system and method using the same |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0956807A (ja) * | 1995-08-22 | 1997-03-04 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | 薬剤を付着・コーティングしたステント及びその製造方法 |
JP2004041704A (ja) * | 2002-05-14 | 2004-02-12 | Terumo Corp | ステント |
JP2005538809A (ja) * | 2002-09-18 | 2005-12-22 | メドトロニック ヴァスキュラー インコーポレイテッド | 医療装置のための制御可能な薬剤放出勾配コーティング |
WO2006027994A1 (ja) * | 2004-09-08 | 2006-03-16 | Kaneka Corporation | 生体留置用ステント |
JP2006523501A (ja) * | 2003-03-28 | 2006-10-19 | コナー メドシステムズ, インコーポレイテッド | 有益な薬剤の濃度勾配を有する、移植可能な医療装置 |
-
2008
- 2008-04-03 JP JP2008097633A patent/JP2009247506A/ja active Pending
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0956807A (ja) * | 1995-08-22 | 1997-03-04 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | 薬剤を付着・コーティングしたステント及びその製造方法 |
JP2004041704A (ja) * | 2002-05-14 | 2004-02-12 | Terumo Corp | ステント |
JP2005538809A (ja) * | 2002-09-18 | 2005-12-22 | メドトロニック ヴァスキュラー インコーポレイテッド | 医療装置のための制御可能な薬剤放出勾配コーティング |
JP2006523501A (ja) * | 2003-03-28 | 2006-10-19 | コナー メドシステムズ, インコーポレイテッド | 有益な薬剤の濃度勾配を有する、移植可能な医療装置 |
WO2006027994A1 (ja) * | 2004-09-08 | 2006-03-16 | Kaneka Corporation | 生体留置用ステント |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9155648B2 (en) | 2011-03-24 | 2015-10-13 | Terumo Kabushiki Kaisha | Stent delivery system and method using the same |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5056013B2 (ja) | 生体留置用ステント | |
JP4894519B2 (ja) | 生体留置用ステント | |
US20070038289A1 (en) | Stent to be placed in vivo | |
JP5368991B2 (ja) | 薬剤徐放性ステント | |
CN108289747B (zh) | 生物体吸收性支架 | |
WO2004064910A1 (ja) | 生体留置用ステント | |
WO2016112391A1 (en) | Coatings, materials, and devices with biohealing properties | |
JP2015154925A (ja) | 耐食性に優れたステント | |
JP5597625B2 (ja) | 薬剤溶出性ステント | |
EP2994174A1 (en) | A hollow stent filled with a therapeutic agent formulation | |
WO2006027992A1 (ja) | 生体留置用ステント | |
JP4379044B2 (ja) | 生体留置用ステント | |
JP2009247506A (ja) | ステント | |
JP6820745B2 (ja) | 薬剤溶出型ステント | |
WO2004080521A1 (ja) | ステント | |
JP2010166936A (ja) | ステント | |
JP2007312987A (ja) | ステント | |
JP2016163619A (ja) | 防食効果を利用したマグネシウムの分解速度制御 | |
JP2010154884A (ja) | コーティング層を有するインプラント | |
JP2015154921A (ja) | 薬剤徐放性ステント | |
JP2010166935A (ja) | ステント | |
JPWO2007132801A1 (ja) | ステント | |
JP2008119199A (ja) | カルシニューリン産生亢進を抑制する薬剤コーティングステント | |
JP2016165375A (ja) | 防食被覆層を有するステントの製造方法 | |
JP2007301214A (ja) | 被覆ステント |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110221 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130212 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20130319 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130408 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20130430 |