JP2009246870A - 通信端末、通信端末の音声出力調整方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明に係る通信端末は、周囲騒音の影響を反映し、かつ利用者に合わせて受話音を調整することを目的とする。
【解決手段】 本実施例に係る通信端末によれば、音声入力信号を送信し、周囲雑音に応じて受話音声信号を調整し出力する通信端末において、入力される音声及び周囲雑音のレベルに応じた音声入力信号を出力するマイクと、該受話音声信号を受信する受信部と、該音声入力信号中の周囲雑音に応じた信号成分と該受話音声の信号成分との比が、所定の閾値よりも大きい場合と小さい場合のそれぞれにおける該音声入力信号を特徴づけるパラメータの統計量を求め、該統計量の差に応じて該受話音声信号を調整する音声処理部と、該調整した受話音声信号を出力するスピーカとを有することを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
[1.本実施例に係る音声伝送システムの概要]
まず図1及び図4を用いて、本実施例に係る音声伝送システム100の概要について説明する。音声伝送システム100は、図12に示す通信端末1200に実装して実現するシステムである。
次に音声伝送システム100を実装した通信端末1200について説明する。図12は本実施例に係る通信端末1200のハードブロック図である。通信端末1200は、送受信アンテナ1201、ベースバンド処理部1202、CPU1203、入力部1204、表示部1205、受信部104、送信部1206、デュプレクサ1207、マイク103、およびスピーカ105を有している。ベースバンド処理部1202は復調器1208、通信制御部1209、変調器1210、音声処理部1211、インタフェース部1212を有している。
本実施例に係る通信端末1200は、上記に示すような利用者の聴覚特性に合わせて受話音声を調整できるといった従来の通信端末と比較して有利な効果を有している。この有利な効果は音声処理部1211が有する機能によって実現している。従い以下、その機能である発話制御効果算出機能101、発話制御効果適用機能102の構成及び実行する処理について説明する。
図3は、本実施例に係る発話制御効果算出機能101の構成を示す機能ブロック図である。発話制御効果算出機能101はハード的に音声処理部1211が実現する機能であり、発話制御効果算出機能101を構成する機能も音声処理部1211が実現する機能である。発話制御効果算出機能101は、周囲雑音分離機能301、特徴量算出機能302、受話音声劣化度算出機能303、通常統計量算出機能304、劣化統計量算出機能305、変化量算出機能306を有している。また図6は発話制御効果算出機能101が実行する処理を示すフローチャートである。
なお平均の95%信頼区間の代わりに平均の99%信頼区間を使用するなどとしても良い。95%信頼区間は(1)式で算出する。95%信頼区間を示す(1)式に含まれるSE、mはそれぞれ(2)、(3)、(4)式で算出する。
次に特徴量算出機能302が算出する特徴量307についてより具体的に説明する。本実施例に係る特徴量307は以下の送話音声信号109のパワー、パワーのダイナミックレンジ、パワースペクトルの傾き、話速、間の長さ、ピッチ周波数、ピッチ周波数のダイナミックレンジ、母音の長さより構成される。
特徴量307の送話音声信号109のパワーについて説明する。
特徴量307の送話音声信号109のパワーのダイナミックレンジついて説明する。
特徴量307の送話音声信号109のパワースペクトルの傾きついて説明する。
特徴量307の送話音声信号109の話速について説明する。
特徴量307の送話音声信号109の間の長さについて説明する。
特徴量307の送話音声信号109の間のピッチ周波数について説明する。
特徴量307の送話音声信号109のピッチ周波数のダイナミックレンジについて説明する。
特徴量307の送話音声信号109の母音の長さについて説明する。
次に発話制御効果適用機能102の処理について説明する。図7は本実施例に係る発話制御効果適用機能102が実行する処理のフローチャートである。図7に示すように本実施例において、発話制御効果適用機能102が受話音声信号110に適用する変化量111は、パワーの変形量71、パワーのダイナミックレンジ72、スペクトルの傾き73、話速の変形量74、間の長さ75、ピッチ周波数の変形量76、ピッチ周波数のダイナミックレンジ77、及び母音の長さの変形量78より構成される。
[6.発話制御効果適用機能102の実施形態]
次に発話制御効果適用機能102の各変形量71〜78の受話音声信号110への具体的な適用について説明する。
(1)発話制御効果適用機能102は受話音声信号110のパワーを算出する。本実施例では、発話制御効果適用機能102はdB値で計算する。
(2)発話制御効果適用機能102は受話音声信号110のパワーにパワー変形量71を加える。発話制御効果適用機能102は送話音声信号109の変形量71の分だけ受話音声信号110のパワーを増減する。発話制御効果適用機能102は変形量71に所定の係数値を掛け、所定の割合で受話音声信号110のパワーを増減してもよい。
(1) 発話制御効果適用機能102は受話音声信号110のパワーのダイナミックレンジpr_rangeを(11)式を用いて算出する。
(2)発話制御効果適用機能102は受話音声信号110のパワーのダイナミックレンジをパワーのダイナミックレンジの変形量72を適用する。図8はパワーのダイナミックレンジの変形量72の適用処理を模式的に示した図である。パワーのダイナミックレンジは、所定の観測区間におけるパワーの最大値からパワーの最小値を減じたものである。パワーのダイナミックレンジは、パワーが示す音のメリハリを示す。図8はパワーのダイナミックレンジ内における現フレームのパワーの大きさを示している。
(1)発話制御効果適用機能102は受話音声信号110のパワースペクトルを算出する。パワースペクトルはパワーのそれぞれにおける周波数成分である。発話制御効果適用機能102は受話音声信号110のパワースペクトルを時間周波数変換する。
(2)発話制御効果適用機能102は受話音声信号110のパワースペクトルの傾きを算出する。
(3)発話制御効果適用機能102は受話音声信号110のパワースペクトルpri’を(13)式に示すように修正する。
(4)発話制御効果適用機能102は(13)式により算出し修正した受話音声信号110のパワースペクトルを周波数時間変換する。
(1)発話制御効果適用機能102は受話音声信号110の話速を算出する。たとえば話速は以下のように算出する。発話制御効果適用機能102は受話音声信号110中の母音を検出する。例えば通信端末1200は、母音と子音の標準パターンをメモリ(図12には図示せず)などに記憶しておく。そして発話制御効果適用機能102は検出した音とメモリに記憶している標準パターンを比較する。発話制御効果適用機能102は標準パターンの中から、検出した音と最もユークリッド距離が短い音を選択することによって検出した音が母音か否か判定し、これより母音を検出する。発話制御効果適用機能102は所望の時間区間内における母音の数を所望の時間区間内における音節数に置き替える。発話制御効果適用機能102はその置き替えた所望の時間区間内における音節数を所望の時間区間における受話音声信号102から除して話速(speed)を算出する。
(2)発話制御効果適用機能102は受話音声信号110の話速speed’を(14)式を用いて調整する。
(1)発話制御効果適用機能102は受話音声信号110の間の長さ(図10に記載のT1,T2,T3,T4,T5)を算出する。例えば発話制御効果適用機能102は受話音声信号110のフレームパワーを閾値(例えばフレームパワーの長期平均)と比較する。そして発話制御効果適用機能102が受話音声信号110のフレームパワーが閾値以下と判定する区間の長さを間の長さとして算出する。また発話制御効果適用機能102は受話音声信号110に含まれる周期性がない区間を無音声区間として算出してもよい。発話制御効果適用機能102が受話音声信号110のフレームパワーが閾値よりも大きいと判定する区間は、図10に記載の受話音声信号110の有音声区間1001〜1012である。有音声区間1007〜1012はそれぞれ、有音声区間1001〜1006に対応する有音声区間である。
(2)受話音声信号110の間の長さを(15)式を用いて算出する。
(1)発話制御効果適用機能102は受話音声信号110の母音長を算出する。
(2)発話制御効果適用機能102は受話音声信号110の母音長に母音長の変形量78を加算する。発話制御効果適用機能102は受話音声信号110の母音の長さvl’を(19)式を用いて算出する。
[7.音声伝送システム200の概要]
次に発話制御効果を反映した音声出力の調整の他の実施形態について説明する。図2本実施例に係る音声伝送システム200の概要を示すブロックである。
[8.音声伝送システム200の処理フローチャート]
図5は音声伝送システム200が実行する処理フローである。音声伝送システム200が実行する処理について図5を用いて詳細に説明する。
入力される音声及び周囲雑音のレベルに応じた音声入力信号を出力するマイクと、
該受話音声信号を受信する受信部と、
該音声入力信号中の周囲雑音に応じた信号成分と該受話音声の信号成分との比が、所定の閾値よりも大きい場合と小さい場合のそれぞれにおける該音声入力信号を特徴づけるパラメータの統計量を求め、該統計量の差に応じて該受話音声信号を調整する音声処理部と、
該調整した受話音声信号を出力するスピーカと、
を有することを特徴とする通信端末。
該音声処理部は、該統計量の平均に差の有無を判定し、該統計量の平均に差の有無によって該統計量の差を算出することを特徴とする通信端末。
該音声処理部は、それぞれの該統計量の信頼区間を算出し、それぞれにおける該信頼区間が重複するか否かによって該特徴量の統計量の平均に差の有無を判定することを特徴とする通信端末。
該音声処理部は、それぞれの該統計量の信頼区間が重複しない場合に、それぞれにおける該統計量の差を算出することを特徴とする通信端末。
入力される音声及び周囲雑音のレベルに応じた音声入力信号を出力し、
該受話音声信号を受信し、
該音声入力信号中の周囲雑音に応じた信号成分と該受話音声の信号成分との比が、所定の閾値よりも大きい場合と小さい場合のそれぞれにおける該音声入力信号を特徴づけるパラメータの統計量を求め、
該統計量の差に応じて該受話音声信号を調整し、
該調整した受話音声信号を出力する、
ことを特徴とする通信端末の音声出力調整方法。
101…発話制御効果算出機能
102…発話制御効果適用機能
103…マイク
104…受信部
105…スピーカ
200…音声伝送システム
201…発話制御効果算出機能
202…発話制御効果適用機能
203…発話制御効果判定機能
204…マイク
205…受信部
206…スピーカ
301…周囲雑音分離機能
302…特徴量算出機能
303…受話音声劣化度算出機能
304…通常統計量算出機能
305…劣化統計量算出機能
306…変化量算出機能
1200…通信端末
1201…アンテナ
1202…ベースバンド処理部
1211…音声処理部
Claims (5)
- 音声入力信号を送信し、周囲雑音に応じて受話音声信号を調整し出力する通信端末において、
入力される音声及び周囲雑音のレベルに応じた音声入力信号を出力するマイクと、
該受話音声信号を受信する受信部と、
該音声入力信号中の周囲雑音に応じた信号成分と該受話音声の信号成分との比が、所定の閾値よりも大きい場合と小さい場合のそれぞれにおける該音声入力信号を特徴づけるパラメータの統計量を求め、該統計量の差に応じて該受話音声信号を調整する音声処理部と、
該調整した受話音声信号を出力するスピーカと、
を有することを特徴とする通信端末。 - 請求項1に記載の通信端末において、
該音声処理部は、該統計量の平均に差の有無を判定し、該統計量の平均に差の有無によって該統計量の差を算出することを特徴とする通信端末。 - 請求項2に記載の通信端末において、
該音声処理部は、それぞれの該統計量の信頼区間を算出し、それぞれにおける該信頼区間が重複するか否かによって該特徴量の統計量の平均に差の有無を判定することを特徴とする通信端末。 - 請求項3に記載の通信端末において、
該音声処理部は、それぞれの該統計量の信頼区間が重複しない場合に、それぞれにおける該統計量の差を算出することを特徴とする通信端末。 - 音声入力信号を送信し、周囲雑音に応じて受話音声信号を調整し出力する通信端末の音声出力調整方法において、
入力される音声及び周囲雑音のレベルに応じた音声入力信号を出力し、
該受話音声信号を受信し、
該音声入力信号中の周囲雑音に応じた信号成分と該受話音声の信号成分との比が、所定の閾値よりも大きい場合と小さい場合のそれぞれにおける該音声入力信号を特徴づけるパラメータの統計量を求め、
該統計量の差に応じて該受話音声信号を調整し、
該調整した受話音声信号を出力する、
ことを特徴とする通信端末の音声出力調整方法。
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