JP2009242884A - 高強度ばね用の銅合金線、及び該銅合金線を用いた銅合金ばね - Google Patents

高強度ばね用の銅合金線、及び該銅合金線を用いた銅合金ばね Download PDF

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Abstract

【課題】携帯電話や種々小形電子機器等に組み込まれて動作用又は接点用ばね等として用いられ、Beなどの有害な元素を含まず、導電性とばね特性、特に通電時の発熱に伴なう熱へたり性に優れた高強度かつ高導電性の銅合金線と、該合金線による銅合金ばねを提供する。
【解決手段】本発明は、質量で、Ag:1.0〜8.0%、Ni:0.5〜5.0%、Si:0.05〜1.5%、Sn:0.1〜2.0%とMg:0.04〜0.30%を含有して残部Cuおよび不可避的不純物で構成され、かつ次式(A)値が1.5〜8.0で、引張強さ900〜1300MPa、導電率20%IACS以上の特性を有することを特徴とする高強度ばね用の銅合金線、及び該合金線を用いた銅合金ばねである。
(A)=(2Ag+0.8Ni)/(3Si+10Mg)
【選択図】 図1

Description

本発明は、携帯電話や種々小型電子機器等に組み込まれ動作用又は接点用ばねなどとして用いられ、導電性とばね特性、特に通電時の発熱に伴なう熱へたり性に優れた高強度ばね用の銅合金線と、この銅合金線を用いた銅合金ばねに関する。
銅や銅合金は電気抵抗が小さく、導電率に優れることから、急激な技術革新を続ける携帯電話や各種の電子機器等のコネクター、接点ばねなどの電気・電子用材料、部品への展開が期待され、従来からベリリウム銅合金(例えばJIS−H3270)が多用されてきた。
しかしながら、該ベリリウム銅合金はその組成に有害なベリリウムを含み、これをリサイクルする場合に環境上の問題があることからその使用が制限されており、こうした状況を踏まえて本出願人らは先の出願において、質量で、Ag:5.0〜16.0%,Ni:1.0〜5.0%,Si:0.2〜1.2%を含有し、又はさらにSn:0.2〜1.0%及び/又はZn:0.3〜1.2%を添加して残部Cuと不可避不純物で構成され、かつその組織内にCuとAgとの共晶相とNiSi粒子を各々複合形成することで、耐へたり性にも優れた高強度の銅合金材料を提供している。(特許文献1:特開2006−291271)
他方、特許文献2(特開2006−283107)は、Ni:1.5〜4質量%,Si:0.30〜1.2質量%及びMn,Mgの1種もしくは2種を合計0.03〜0.5質量%含有し、残部Cu及び不可避不純物で構成され、該合金組成中のNiとSiの質量濃度比(Ni/Si比)が、4≦{Ni/Si}≦5の範囲にある銅合金を開示し、その中で介在物の大きさが5μm以下であって、該介在物中のNi,Si及び酸素濃度の合計が10質量%以上、かつ大きさが1μm以上の介在物の個数と大きさ0.1μm以上の介在物総個数との比が0.1以下である電子材料用のCu−Ni−Si系銅合金を開示している。
特開2006−291271 特開2006−283107
このように、特許文献1による銅合金材料は、前記構成によって高強度でかつ導電性にすぐれ、特にばね用としての繰返し使用に伴なうへたりの問題を解決するものとして、その為に前記組成とともに、その組織内に共晶相とNiSi粒子を複合形成し、その相乗効果によるものとしている。
しかしながら、該特許文献1が対象とする前記へたり性は、いわゆる無通電状態の常温状態で使用されることを前提とする場合の特性であって、実際の使用では線に流れる電流によって線材自体が発熱し、この熱が線材の機械的特性、特にばね発生力やへたり寿命特性を低下させることが懸念される為、ばね設計時にはこのような加熱状態での特性変化を考慮することが求められている。
このような発熱現象は、材料組成やその内部に含まれる例えば酸化物等の抵抗物質等による電気抵抗に伴なうもので、線材の種類によって若干の相違はあるものの、例えば前記特許文献1のようにAg,Niを含む銅合金では100℃以上(例えば100〜150℃)にもなる為、仮に常温状態でいかに優れたばね特性を持つものであっても、加熱状態でそのまま特性を維持することはなかなか困難である。
ある試験によれば、例えば線材温度が50℃上昇するとヘタリ性は7%程度低下し、100℃では10%程度低下することもある為、このような状態では導電用ばね材としては使用に適さない。また特に線径が例えば0.8mm以下のような細線でなる場合は、それ自体の断面積も小さいことから、短時間で熱影響を受けてしまい、結果的に想定ばね特性が得られないという問題が生ずる。したがって、このような加熱温度環境下でのへたり性(以下、熱へたり性という)を改善し、かつ高強度でばね特性に優れた銅合金材料の出現が望まれている。
また後者の特許文献2によるCu−Ni−Si系銅合金は、このような熱に対する影響を軽減するリードフレームやコネクタ、ピン、端子、リレー、スイッチ等の電子部品に使用されるものを対象とするもので、導電性には優れるものの、強度的には低くばね用としての適性、すなわち導電性と加熱状態での弾性ばね特性を合わせ持つばね製品用とすることまでは開示していない。
本発明は、このような従来の銅合金材料の課題を解決し、特に使用時の加熱に伴なう熱へたり性を改善するとともに、高強度で導電性に優れ、また環境上の有害元素を抑制した高強度導電ばね用とする銅合金線、並びに銅合金ばねの提供を目的とする。
前記目的を達成するため、本願の請求項1に記載の発明は、質量で、Ag:1.0〜8.0%、Ni:0.5〜5.0%、Si:0.05〜1.5%、Sn:0.1〜2.0%とMg:0.04〜0.30%を含有して残部Cuおよび不可避的不純物で構成され、かつ次式(A)値が1.5〜8.0で、引張強さ900〜1300MPa、導電率20%IACS以上の特性を有することを特徴とする高強度ばね用の銅合金線である。
(A)=(2Ag+0.8Ni)/(3Si+10Mg)=1.5〜8.0
そしてより好ましい形態として、請求項2に係る発明は、質量で、前記Agが1.0%以上、5.0%未満で、かつ前記(A)値が2.5〜6.0に調整されてなることを特徴とし、請求項3に係る発明は、さらに、Ti:0.1〜0.8%、Co:0.1〜0.8%、Cr:0.1〜0.8%及びZn:0.3〜1.2%のいずれか1種又は2種以上を含有することを特徴とし、請求項4に係る発明は、その組織内にCuとAgとの共晶相及び/又はNiSi粒子を含有するとともに、0.2%耐力が前記引張強さの75〜85%の特性を有することを特徴とし、さらに請求項5に係る発明は、線径が0.8mm以下の細線材で、かつその縦断面における結晶組織の平均アスペクト比(結晶長さ/結晶太さ)が4〜20であることを各々特徴とする前記銅合金線である。
また請求項6に係る発明は、前記いずれかの銅合金線によって所定のばね形状に成形され、かつ温度125℃の加熱状態で、250N/mmの負荷応力を付加して1週間保持した後、除荷したときの熱へたり率が8.0%以下の特性を有することを特徴とする銅合金ばねである。
本願請求項1の発明によれば、Ag及びNiを基本にしてその他若干の添加元素を含むとともに、更に高強度化と熱に対するヘタリ性を高める為に特にMgを他の構成元素との関係を(A)値で調整した銅合金で構成し、ベリリウム等の有害元素を含まず環境上の問題を解決している。またその特性は、引張強さ900MPa以上の高強度特性と20%IACS以上の高導電性を具えることから、例えばコイルばね用としてのばね特性と成形性及び靭性向上を図りながら、熱へたり性を向上し得る高強度ばね用の銅合金線として、導電性にも優れた銅合金線が可能となる。
したがって、高強度で導電性及び熱へたり性を高めるとともに、環境的にも好ましいことから、その応用分野を拡大することができる。
また請求項2の発明では、前記Agをより適正にするとともに前記関係値(A)を好ましい範囲にすることで、特に細物ばね用としての特性向上を図り、請求項3及び4の発明では、さらに強度と熱へたり特性を改良した高強度特性の銅合金の提供を可能にする。
請求項5の発明では、特に熱へたりの影響を受けやすい線径0.8mm以下の細線を対象とし、更にその結晶組織のアスペクト比が大きいことから、繊維強化機能をもたらして弾性特性を更に高めることができ、高強度の導電ばね製品の線材として有効である。
さらにばね製品に関する請求項6の発明では、機械的特性及び導電特性に優れた前記銅合金細線でばね成形したもので、またその熱へたり率も8.0%以下であることから、長期に亙って安定した使用ができ、寿命特性に優れた銅合金ばね製品が提供できる。
以下、本発明の好ましい実施形態について説明するが、本明細書では特に指定する場合を除き、各構成元素の含有量の単位「%」は「質量%」を意味している。
本発明の銅合金材料は、Ag:1.0〜8.0%とNi:0.5〜5.0%、及びSi:0.05〜1.5%、Sn:0.1〜2.0%と、更にMg:0.04〜0.30%を含有して残部Cuおよび不可避的不純物で構成するとともに、前記Mgの添加量に係る次式(A)値が1.5〜8.0の範囲内に調整され、かつ引張強さ900〜1300MPa、導電率20%IACS以上を有するもので、それによって高強度で導電率に優れるとともに、ばね用(特にコイルばね用)としての成形性とばね弾性率、熱へたり性に優れた高寿命の銅合金線としている。
(A)=(2Ag+0.8Ni)/(3Si+10Mg)
本発明で各元素を前記分量に制限する理由は次による。
〔Ag〕は銅合金において強度及び弾性係数を高め、また結晶粒の粗大化を防ぐとともに、AgCu相を晶出させて高強度化を図ることから、特にばね用の銅合金には有効であるが、1.0%未満のものでは晶出層の形成が少なく、十分な効果は得られ難い。一方、Agは非常に高価で、しかもその添加は母相のCuを減少させることとなり、その添加は導電性の低下をもたらす為、上限を8.0%にしており、より好ましくは1.0以上、5.0%未満、更に好ましくは2.5〜5.0%とする。
〔Ni〕と〔Si〕は、ともに熱処理によってNiSiの金属間化合物を形成でき、導電率を低下させることなく高強度化を図ることができる。そして、Ni:0.5乃至Si:0.05%未満のものではその効果は十分なものと言えず、化合物形成が困難で所望の強度アップを図ることができない。他方、Ni:5.0%乃至Si:1.5%を超えるものでは高強度化はできるものの、その一方で多量の化合物が形成することから靭性を低下させ、それに伴なって熱間加工性及びばね特性を低下させるとともに、導電率も低下することとなる。こうした観点から、より好ましいNiは1.5〜3.0%であり、又Siは0.25〜0.65%とすることが望ましい。
〔Sn〕は、銅合金材料の強度及びばね特性を向上させるため、少なくとも0.1%以上の添加が好ましいが、2.0%を超えるほど添加したものでは導電性、加工性を低下させることとなる。したがって、より好ましくは0.15〜0.65%とする。
〔Mg〕は、0.04%以上の添加によって熱特性、特に熱へたり性を改善してばね寿命を向上できるが、0.30%を超えると良好な曲げ加工性が得られずコイリング性を低下させることから、その添加量は前記(A)値との関係を満たす0.04〜0.30%とし、より好ましくは0.06〜0.20%とする。
このような基本組成の中で、本発明は前記Mgの耐熱性及び強度向上効果に着目し、さらに種々実験に基づく試験の中で、該Mgは他の添加元素との間にある関係が存在することを見出し、その関係を前記(A)値として制限するものである。これによって、特に接点コイルばねのような細線ばね用途に用いる場合の一般的な材料強度、導電性以外に、例えばコイル成形性やばね弾性、熱に対するばね寿命特性などの特殊機能をもたらすことができる。
本発明では、前記計算式で算出される(A)値は1.5〜8.0としており、この(A)値が1.5未満のものでは強度及び導電率が満足できず、逆に8.0を超えるものでは加工性に劣る他、十分な熱へたり性が得られないこととなる為、より好ましくは2.5〜6.0とする。特にMgによる熱へたり性改善の効果は、他の元素では得られ難く、またわずかな添加によって例えばAgと同等以上に高強度化できる余剰効果もあることから、結果的に材料全体における銅の含有量(純度)を高めることができ、導電性の点でも有利である。
また本発明の銅合金線は、前記組成に加えて更にTi:0.1〜0.8%,Co:0.1〜0.8%,Cr:0.1〜0.8%、及びZn:0.3〜1.2%のいずれか1種又は2種以上の添加を許容し、それら第三元素の添加によって熱へたり性、弾性特性、加工性を高めることもできる。しかし、これら第三元素の添加は却って導電性を低下させることからその添加は必要最小限に留めることが好ましく、例えば合計添加量は1.5%以下とする。
本発明はこうした成分元素で構成され、残部が不可避的不純物とCuでなる銅合金線であり、該不可避的不純物には、例えば酸素(0),鉄(Fe),イオウ(S)などを挙げることができる。特に0は酸化物を作って塑性加工性を悪化させるとともに導電性を低下させることとなり、またS及びFeも有害な粗大介在物を形成させることから、各々0.1%以下に抑制し、またその合計は0.2%以下となるように調整することが望ましい。
こうした成分調整とともに、引張強さ900〜1300MPaで、かつ20%IACS以上の導電率を備える銅合金線であって、熱ヘタリ性を改善した高強度の導電ばね用線が提供できる。前記引張強さは例えばJIS−Z2241「金属材料引張試験方法」により、また導電率はJIS−C3002「電気用銅線及びアルミニウム線試験方法」に準拠した20℃の恒温槽中での4端子法(試料長さ100mm)により各々測定することができる。
また「熱へたり性」については、前記するように銅合金線の使用に伴なって加熱された状態での熱へたりを対象にすることから、本発明では試験ばね製品を温度125℃の加熱状態で、250N/mm2の負荷応力を付加して1週間保持した後、除荷したときのへたり量の、試験前の状態に対する比率を「熱へたり率」として示すこととする。
例えば、試験対象のばね製品が圧縮コイルばねの場合の特性としては、ばね自由長の変化量が用いられ、その計算は{(試験前の自由長−試験後の自由長)/試験前の自由長}×100の計算式で求め得るものであり、その値(熱へたり率)が小さいものほど熱へたり性に優れることを意味する。また、その測定条件を一定にする観点から、本発明では125℃の加熱温度と、250N/mmの負荷応力、及び放置時間として1週間を設定しており、この条件は本発明に基づくばね製品の適正な使用状態を前提に設定したものであり、また前記自由長の変化量に代えて、例えば圧縮や曲げに伴なう荷重ロスや曲げ角度の変化量を対象にすることもできる。
また本発明は、このような構成に加えて更に材料マトリックス中のCuとAgとの共晶相及び/又は前記NiSiの粒子状化合物の複合形成を可能とし、その形態として例えば該共晶相及び/又はNiSi粒子をその結晶組織内に均一に分布させたり、その長手方向に沿って連続又は断続的に点在配置した分布状態にすることができ、こうした第2相の形成によって、たわみ応力等の外力に抗してより大きなばね弾性をもたらすことができる。
特にこれら第2相となる析出物は、微細かつ硬質であることから分散強化あるいは繊維強化特性が付与でき、それによって材料自体の強度、ばねにおける弾性率、更には熱へたり性を高め得るが、必要以上の多量の形成は導電性を低下することから、実施においては他の特性を考慮しながら条件出しすることが必要である。
例えば前記NiSi粒子では、その粒子は換算直径で30nm以下(好ましくは5nm以下)程度の微細粒径を有し、かつこれを該銅マトリックス内に0.1〜3%の面積率で分布させることが好ましい。なお換算直径とは、該粒子の任意横断面面積を基に算出される真円直径を意味し、また図1には、本発明の実施例で得られた銅合金線の横断面における前記共晶相の分布状態の顕微鏡写真を示しており、この例では該共晶相は換算直径が0.5〜20μm程度の大きさで、ほぼ均一に分布したものとなっている。
これら内容から、前記NiSi粒子及び共晶相が微細形態で分布し、また本発明では、前記共晶相及びNiSi粒子のいずれか一方だけを形成する場合を含むとともに、その効果として、例えばNiSi粒子では、該粒子がAgとCuからなる共晶相の粒内及び粒界に分散析出することで応力が付加された際に交差すべりをピン止めする効果、すなわち熱へたり性を改善することとなる。
こうした作用によって、銅合金線の熱へたり性を高めるとともに、強度面においても更に0.2%耐力がその引張強さの75〜85%の耐力比をもたらすものが好ましく、それによって長寿命でばね弾性を向上することができる。かかる耐力比は、該線に歪(応力)を付加した時の弾性領域の範囲を意味する耐力が、引張強さのどの程度に相当するかを示すバロメーターとして示され、高強度で疲労寿命に優れたばね用とする場合は前記範囲に設定することが望ましい。
すなわち、この比率が75%未満のものでは柔軟すぎてばねとしての弾性特性が得られず、逆に85%を超えるものでは必要以上に剛性が増して疲労特性に劣り長寿命ばねとしての期待が得られ難いものとなる。なお該耐力比は、対象となる線材の化学組成やその後の加工条件によって種々変化し、例えば伸線加工率が30%程度の比較的軽度な伸線加工での耐力比はせいぜい30〜50%程度に留まるのに対し、加工率98%以上で強加工したものでは85%を超える耐力比になるなど種々変化するものであり、その用途に応じて最適条件の選定が必要である。
また本発明の前記銅合金線は、特に軽薄短小用の小形機器に用いられる例えば線径が0.8mm以下の細線材として有用であり、前記耐力比との関係を考慮して該合金線は通常次のような熱処理と加工率50%以上、好ましくは80〜97%程度の冷間加工によって得られ、その冷間加工は結晶組織を繊維状に微細化されることとなり、その縦断面における結晶の長さ(L)と太さ(d)との比率(アスペクト比:L/d)の平均値が4〜20であることが好ましい。なお、アスペクト比は、該銅合金線の例えば任意縦断面を100〜400倍程度に拡大した顕微鏡観察で、例えば無作為に抽出した5〜20点程度の結晶粒毎に求めた各アスペクト比を平均化した値(平均アスペクト比)が用いられる。平均アスペクト比が4未満のものでは、ばね用として必要な強度を持たすことができず、一方、平均アスペクト比が20を超える場合、その為に強度の加工が必要となることから、得られた線材は剛性が大きくなって、疲労寿命を低下させることが懸念されることとなり、より好ましくは6〜18とする。
次に、該銅合金線の製造方法を説明すれば、前記するように熱処理と冷間加工が行なわれ、例えば銅マトリックス中に積極的にAgとCuからなる共晶相(AgCu相)やNiSi化合物を析出させるものでは、温度300〜650℃×1分〜10時間で、真空又はアルゴンや窒素などの無酸化性雰囲気中での熱処理が推奨できる。
その温度が300℃未満では加工性が改善されず、また650℃を超える程高温のものでは結晶粒が粗大化して高強度化が図れず、ばね用途への展開が困難である。より好ましくは450〜600℃×5〜60分とする。また冷間加工については、加工率50%未満のものでは前記粒子等の好ましい分布状態が得られず、強度特性も満足するものとは成り得ない。
こうして処理された例えば線径0.8mm以下の銅合金細線は、引張強さ900〜1300MPa(好ましくは1000〜1200MPa)でかつその縦断面における結晶粒子が前記平均アスペクト比を有することから、高強度で良好な靭性を持つとともに、コイリング成形性にも優れるものとなる。
すなわち、引張強さが900MPa未満のものでは高強度ばね用として満足できず、また本発明に係る銅合金の加工硬化特性は、ステンレス鋼など他の鉄鋼材料に比して低くいことから、必要以上に強加工してもその効果は飽和するとともに、歩留まり上昇によるコストアップとなることから、その上限を1300MPaとしている。また導電率についても、例えば接点ばね用として用いる場合は、特に重要な要素であり、わずかな接触面積でも十分な導電性をもたらす為には、少なくとも20%IACSが必要である。そしてその上限については、本発明の銅合金線はAgやNiなどの添加元素を含み、また高強度化の為に種々の加工も行われることから軟銅より低い36%IACS程度とされる。
なお、この導電率については、例えば次段以降に説明するような低温度でのテンパー処理によってその特性を高めることができる。
またばね成形については、例えば通常のコイルばねや直線ばねなどの他、例えばコンタクトプローブなどでの接点ばね用として、直線ばねの一部をくの字形に折り曲げたものが実施され、これらばね製品は、さらに必要に応じてテンパーなどの第2次熱処理を行い、導電性ばねとして用いる際のへたり、弾性強度特性、熱へたり性等の諸特性を向上することも好ましい。熱へたり性については、本発明では前記するように、温度125℃での加熱状態で、負荷応力250N/mmを付加した状態で1週間保持した後に取り出した時の熱へたり率で評価しており、その値が8.0%以下のものとしている。
この場合の評価方法としては、応力付加に伴なう曲げ角度、すなわちトーション角度の変化量が用いられ、測定は、例えばこのような所定応力を付加した状態で冶具にセットして、所定温度の熱処理炉内に放置する方法が用いられる。
本発明による銅合金材料は、高強度・高導電性で、特に使用に応じた加熱状態での熱へたり性に優れており、熱影響を受けやすい特に細線でなる銅合金線、及びその合金線を用いたばね製品での高機能化を図ることができ、かかる特性が要求される各種電気・電子部品の精密導電性ばねとして有用である。
《試験1:原材料の明細》
周囲に水冷ジャケットを設けた黒鉛鋳型を有する連続鋳造機を用いて、表1に示す組成となる合計7種類の銅合金材料(実施例1A〜3)を各々1100℃以上で溶解し、連続鋳造して直径8.0mmの鋳造ロッドを製造した。一方、比較材には、前記特許文献1に相当する銅合金材料(比較例1)、従来のベリリウム添加銅合金材料(比較例2)、その他2種類の銅合金材料(比較例3、4)による各直径8.0mmロッドを比較用の原材料とした。
この中で、試験材1A〜1CはMgを約0.15%程度添加してAgを各々変化させることで前記(A)値を7.6〜2.8にまで変化させたもので、特に試験材1Aは前記先行特許文献1に単にMgを添加した場合の効果を見る為に、意図的にAg量を本発明の範囲外にしており、試験材2A〜2Cは前記試験材1A〜1CよりもMgを半分近く減少させた場合の効果を見る為に、Ag及びNi量を各々変化させ、更に試験材3ではMgの下限量に相当する0.04%に設定したものである。網掛け数値は本発明の範囲外であることを示す。
《試験2:伸線加工性》
そして、これら原材料ロッドを冷間伸線加工と350〜450℃での中間熱処理を繰返し行ないながら線径3.0mmに細径化して、更に温度450℃×6min.の条件で熱処理を行なって軟質素線とし、そして、この軟質素線を連続伸線機で各々加工率95%の冷間伸線加工を行なうことで、本発明に係る最終仕上げ径0.7mmの硬質銅合金線を得た。
次に、該合金線がばね製品に用いられることを前提として、ばね成形後に行なう低温熱処理(HT処理)による機械的特性の効果を確認する為に、該合金線を温度300℃×60min.の条件でHT処理した時の特性の変化を調べた。
こうした処理に伴なう各特性は表2に示しており、本発明に係わる実施例材は、引張強さ約1000〜1100MPaで、24〜32%IACSの高い導電性が得られている。この特性は前記先行特許文献1に係わる比較例材1との比較ではさほど異なるものではないが、従来使用されていたベリリウム銅合金に相当する比較例材2より優れ、特に、Mgを0.04〜0.08%含有する試験材2B,2C及び3では導電性にも優れた特性であった。またこの中で、試験材1C及び2Cの合金線について結晶組織を調べた結果、平均結晶粒径1.1〜5.5μmでかつアスペクト比8〜15程度の繊維状組織を有し、また図1に見られるような共晶相とNiSi粒子が確認された。
《試験3:コイリングばね加工性》
次に、その具体的用途として次の仕様のコイルばねをコイリング加工し、加工性及び得られたばね製品の特性評価を合わせて行なったので、その結果を前記表2に併記している。
ばね形状 圧縮コイルばね
コイル外径 7.66mm(D/d=10)
自由長 13.5mm
総巻数 6.5 (ピッチ1.6mm)
コイリングは、前記仕様のコイルばねを各試験材毎に新興機械工業社製のばね成形機(VF712EL型)によって、速度60個/min.の条件で連続的に成形加工し、加工作業性とばね自由長のバラツキ程度をA(良好)〜D(不可)の4段階で官能的評価したものであリ、特に試験材1C及び試験材2C,試験材3などが良好であった。
《試験4:熱へたり特性試験》
そこで、こうして得られた前記コイルばねを、各々コンベア炉によって連続的に低温テンパー処理し、目的のばね製品を得た。 テンパー処理は、温度300℃×30分の条件で加熱した後に空冷する条件で行い、これによって加工歪を解消して特性向上を図るものとしている。
またばね製品に対する熱へたり特性試験については、予め設定した負荷応力(150〜400MPa)を加えた状態で試験型具に装着するとともに、これを試験温度125℃に加熱した炉内に挿入して約1週間に亙って加熱放置する方法を採用し、試験前後のコイルばねの自由長の変化を前記算式で比較したものであり、各応力に対する熱へたり率の変化を図2に示している。
この結果に見られるように、本発明による試験材の応力250N/mmでは、いずれも6〜8%の熱へたり率に留まり、比較材の10〜13%より大幅な低減が見られた。
《試験1:原材料の明細・伸線加工性》
他の試験例として、実施例1で用いた原材料ロッドの中で、試験材1C,2C及び3と、比較材1,3を用いて、前記実施例1と同様に冷間伸線加工とその後の熱処理(中間熱処理)を繰返し行いながら線径3.0mmに細径化し、更に温度500℃×10min.の条件で各々熱処理をして軟質素線を得た。次に、この各軟質素線を各々加工率90%の連続伸線機で冷間加工して最終仕上げ径0.060mmの硬質銅合金細線に加工した。いずれの線材も伸線加工性は良好で、特に断線等の問題はなく、スムーズな細径処理ができた。
《試験2:真直加工》
そして、得られた0.060mmの各硬質銅合金細線を、各々ロールタイプの直線加工機にセットして真直処理するとともに、長さ15mmにカットして直線ばねを得た。その直線度について、各ロッド毎に抽出した20点のばねサンプル毎に各々円弧高さを測定し、その平均値を長さ100mmに換算することで行なったが、各試験材とも2/100mm程度で、比較材ばねの5/100mmより大幅に良好なものであった。
《試験3:熱へたり特性試験》
こうして得られた直線カット品の端部を治具にセットしもう一方の端部に予め設定した曲げ応力(200〜800MPa)を付与して、各々試験温度125℃に加熱した炉内に挿入して1週間放置し、その後炉内から取り出して除荷したときの直線度を試験前の直線度と比較することで、熱へたり特性を評価した。
この結果から、本発明による試験材はいずれも負荷応力250N/mmで6〜8%の熱へたり率に留まり、比較材より良好であった。
次に、この実施例で得られたばね製品の使用性能を評価する為に、半導体の回路検査用の検査冶具に取り付けて使用性能を確認した。その結果、本発明によるばね製品は高強度でしかも熱へたり性にも優れていることから、従来懸念されるようなばね特性の低下が見られず、長寿命を有するものであることが確認された。さらに、優れた導電率を有していることから、細線であるにも係らず微妙な低電流の検出ができ、特性的に優れるものであった。
以上の結果から明らかなように、本発明による銅合金材料は、ばね成形用として十分な特性を有し、また熱の影響を受けにくいこと、十分な導電性を有することから、例えば半導体や精密電子機器用のばね用材料として使用し得るものであり、さらにベリリウムなどの有害物質を含む従来の銅合金の代替材料として優れた有益性を有するものである。
本発明に係わる高強度銅合金線材の共晶相の分布状態の一例を示す顕微鏡写真である。 実施例に基づく銅合金線材の負荷応力に対する熱へたり特性の変化を示す線図である。

Claims (6)

  1. 質量で、Ag:1.0〜8.0%、Ni:0.5〜5.0%、Si:0.05〜1.5%、Sn:0.1〜2.0%とMg:0.04〜0.30%を含有して残部Cuおよび不可避的不純物で構成され、
    かつ次式(A)値が1.5〜8.0で、引張強さ900〜1300MPa、導電率20%IACS以上の特性を有することを特徴とする高強度ばね用の銅合金線。
    (A)=(2Ag+0.8Ni)/(3Si+10Mg)
  2. 質量で、前記Agが1.0%以上、5.0%未満で、かつ前記(A)値が、2.5〜6.0に調整されてなることを特徴とする請求項1記載の銅合金線。
  3. さらに、Ti:0.1〜0.8%、Co:0.1〜0.8%、Cr:0.1〜0.8%及びZn:0.3〜1.2%のいずれか1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の銅合金線。
  4. その組織内にCuとAgとの共晶相及び/又はNiSi粒子を含有するとともに、0.2%耐力が前記引張強さの75〜85%の特性を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の銅合金線。
  5. 線径が0.8mm以下の細線材で、かつその縦断面における結晶組織の平均アスペクト比(結晶長さ/結晶太さ)が4〜20であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の銅合金線。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の銅合金線によって所定のばね形状に成形され、かつ温度125℃の加熱状態で、250N/mmの負荷応力を付加して1週間保持した後、除荷したときの熱へたり率が8.0%以下の特性を有することを特徴とする銅合金ばね。
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