JP2009242234A - スパークプラグ用絶縁体、その製造方法及びそれを用いたスパークプラグ - Google Patents

スパークプラグ用絶縁体、その製造方法及びそれを用いたスパークプラグ Download PDF

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Abstract

【課題】 700℃近傍といった高温下においても高耐電圧特性を有するスパークプラグ用絶縁体及びそれを備えるスパークプラグを提供する。
【解決手段】 スパークプラグ100に用いられるアルミナ(Al)を主成分とするスパークプラグ用絶縁体2であって、少なくともケイ素(Si)成分と、1種類以上の希土類元素(以下、RE.と表す)成分とを含有し、かつ、理論密度比が95%以上であるアルミナ基焼結体により構成する。かかる構成により、スパークプラグ用絶縁体2は、アルミナ結晶粒界に存在する残留気孔や低融点ガラス相の影響による絶縁破壊の発生を抑制し、700℃程度の高温下における耐電圧特性に優れた絶縁体を有するものとなる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関における混合気への着火源として使用されるスパークプラグと、それに使用されるスパークプラグ用絶縁体及びその製造方法に関するものである。
自動車エンジン等の内燃機関に使用されるスパークプラグにおいては、スパークプラグ用絶縁体(以下、単に「絶縁体」ともいう)として、従来より、アルミナ(Al)系の材料を焼成したアルミナ基焼結体により形成されている。その理由としては、アルミナが耐熱性及び機械的強度、さらには耐電圧特性に優れていることが挙げられる。なお、従来より、この絶縁体(アルミナ基焼結体)を形成するにあたっては、焼成温度の低減及び焼結性の向上を目的として、例えば酸化珪素(SiO)−酸化カルシウム(CaO)−酸化マグネシウム(MgO)からなる三成分系を焼結助剤として用いている。
ところで、スパークプラグ用絶縁体は、内燃機関の燃焼室内にて生じる火花放電による高温の燃焼ガス(約2000℃〜3000℃)の影響により、500〜700℃程度の熱間に曝されるものである。そのために、スパークプラグ用絶縁体にあっては、室温から前記高温にわたる範囲内で耐電圧特性に優れることが重要となる。とりわけ、近年では、内燃機関の高出力化やエンジンの小型化に伴い、燃焼室内における吸気及び排気バルブの占有面積の大型化や4バルブ化が検討されてきており、スパークプラグ自体が小型化(小径化)される傾向にある。そのために、絶縁体についても肉厚を薄肉化することが要求されており、絶縁体としては500℃〜700℃程度の熱間に曝されたときにも、耐電圧特性により一層優れるものが要求されるようになってきている。
しかしながら、上述のように三成分系の焼結助剤を用いて絶縁体(アルミナ基焼結体)を形成した場合には、この三成分系の焼結助剤(主にSi成分)が、焼結後にアルミナ結晶粒子の粒界に低融点ガラス相として存在してしまうために、絶縁体が700℃程度の熱間に曝されると、その温度の影響により該低融点ガラス相が軟化して耐電圧特性の低下につながってしまう。そこで、低融点ガラス相を減少させる目的として、単にこれらの焼結助剤の添加量を低減して絶縁体を形成することも考えられるが、絶縁体の緻密化が進行しなかったり、あるいは一見緻密化が進行していてもアルミナ結晶粒子により構成される粒界に多数の気孔が残留してしまい、これらが原因となって耐電圧特性の低下につながってしまう。
即ち、アルミナ結晶粒子により構成される粒界に気孔(残留気孔)が存在したり、あるいは粒界が低融点の粒界相(低融点ガラス相)からなると、絶縁体が700℃程度の熱間に曝され、かつ、スパークプラグを火花放電させるべく数十kVの高電圧が印加されたときに、粒界に存在する残留気孔に電界が集中してしまったり、あるいは粒界相が軟化してしまったりして、絶縁体の絶縁破壊(火花貫通)を起こすおそれがある。
そこで、本発明は、絶縁体(アルミナ基焼結体)中の粒界に存在する残留気孔や粒界における低融点ガラス相の影響による絶縁破壊の発生を抑え、500〜700℃程度の熱間に曝されたときにも、耐電圧特性に一層優れると共に緻密化された絶縁体、及び、そのように優れた絶縁体を製造することができる絶縁体の製造方法、並びに、それを用いたスパークプラグとを提供することにある。
前記課題を解決するための本発明の請求項1に記載のスパークプラグ用絶縁体は、アルミナ(Al)を主成分とするスパークプラグ用絶縁体であって、少なくともケイ素(Si)成分と、1種類以上の希土類元素(以下、RE.と表す)成分とを含有し、かつ、理論密度比が95%以上であるアルミナ基焼結体からなることを特徴とする。
本発明によれば、アルミナを主成分とする絶縁体中に、少なくともSi成分と、1種類以上のRE.成分とを含有させることにより、700℃程度の高温下において優れた耐電圧特性を有する絶縁体を得ることができる。この理由としては、絶縁体にSi成分とRE.成分とを含有させることにより、焼成時に両成分とも溶融して液相を生じ易く、絶縁体(アルミナ基焼結体)の緻密化を促進する焼結助剤として機能することが挙げられる。即ち、Si成分の含有により、絶縁体中において電界が集中し易い残留気孔の割合が少ない、即ち緻密化された絶縁体を得ることができる。
なお、本発明の絶縁体にあっては、上述したようにSi成分とRE.成分とを含有させることにより絶縁体の緻密化を図ることが可能となるが、得られる絶縁体の理論密度比を95%以上とすることが重要である。絶縁体の理論密度比が95%未満である場合には、700℃程度の高温下における耐電圧特性が低下するおそれがあるからである。ここでいう「理論密度」とは、焼結体を構成する各元素成分の含有量を酸化物に換算し、各酸化物の含有量から混合則によって計算される密度のことをいう。また、「理論密度比」とは、アルキメデス法によって測定された焼結体密度の前記理論密度に対する割合を示すものである。
ところで、上記Si成分にあっては緻密化を促進する焼結助剤として機能する一方で、アルミナ結晶粒子の粒界にて低融点ガラス相として存在するものでもある。そこで、本発明では、絶縁体中に1種類以上のRE.成分を含有させていることが重要となる。このRE.成分が、Si成分と共に絶縁体中に含有されることにより、焼成時に形成される粒界相中にRE.成分がSi成分と相俟ってRE.−Siからなるガラス相といった高融点相を生成して、粒界相の融点を向上させるものと考えられる。そして、この高融点相の生成により、700℃程度の高温下における粒界相の軟化を防止ないし抑制することができ、耐電圧特性の向上を図ることができる。なお、本発明におけるRE.成分としては、周期律表第3a族のSc(スカンジウム)、Y(イットリウム)、及び、La(ランタン)からLu(ルテチウム)までのランタノイド元素が挙げられ、いずれの成分についても絶縁体(アルミナ基焼結体)中に含有させることにより、粒界相の融点の向上、ひいては耐電圧特性の向上の効果を得ることができる。
即ち、本発明によれば、スパークプラグ用絶縁体を構成するアルミナ基焼結体中に、少なくともSi成分及び1種類以上のRE.成分を含有させ、かつ、焼結体の理論密度比を95%以上とすることにより、従来のスパークプラグと比較して、700℃程度の高温下における絶縁体の耐電圧特性に優れ、ひいては小型で絶縁体の厚みが薄いスパークプラグに適用した場合や、あるいは燃焼室内の温度が高い高出力内燃機関用のスパークプラグに適用した場合に、絶縁破壊(火花貫通)等のトラブルを効果的に防止できるようになる。
また、本発明のスパークプラグ用絶縁体にあっては、RE.成分を、請求項2に記載のように、酸化物換算にて0.01〜18重量%の範囲内で含有することが、700℃程度の高温下における耐電圧特性の向上をより効果的に得る上で好ましい。
また、本発明のスパークプラグ用絶縁体は、請求項3に記載のように、カルシウム(Ca)成分若しくはマグネシウム(Mg)成分のうち少なくともいずれかを含有してもよい。そして、その場合にはケイ素成分(S:単位は重量%)、カルシウム成分(C:単位は重量%)、マグネシウム成分(M:単位は重量%)の酸化物換算した各成分の総計に対するSi成分の割合を重量基準で、S/(S+C+M)≧0.7の関係式を満たすことが好ましい。
Ca成分及びMg成分は、前記Si成分と同様に、焼成時に溶融して液相を生じ、絶縁体(アルミナ基焼結体)の緻密化を促進する焼結助剤として機能する成分であり、それにより絶縁体の緻密化の向上(理論密度比の向上)を図ることができる。そして、Si、Ca、Mgの三成分系の各成分が絶縁体中に含有されるときに、Si成分の割合が前記関係式のように調整されることによって、焼成時にSi成分がRE.成分と相俟って、粒界相中に高融点相を効果的に生成し、耐電圧特性の向上を図ることができる。
さらに、前記関係式にあっては、請求項4に記載のように、0.95≧S/(S+C+M)≧0.75の関係式を満たすことにより、結晶相としてムライト(AlSi13)結晶相を少なくとも有するスパークプラグ用絶縁体を構成することが好ましい。この発明において、前記三成分系の各成分が含有されるときに、Si成分の割合を前記関係式の範囲内で調整することにより、Si成分がRE.成分と相俟って高融点相を生成すると共に、融点が1900℃近傍といったムライト結晶相を生成させることが可能となり、700℃程度の高温下における絶縁体の耐電圧特性の向上を図ることができる。
前記関係式において、Si成分の割合が0.75より少ない場合には、または0.95を超える場合には、ムライト結晶相の生成がほとんどみられない。特に、前記関係式において0.92≧S/(S+C+M)≧0.78を満たすように調整すれば、絶縁体(アルミナ基焼結体)中にムライト結晶相がより効果的に生成させることが可能となる。なお、絶縁体におけるムライト結晶相の存在箇所は特には限定されるものではなく、絶縁体(アルミナ基焼結体)の内部に存在することが好ましく、さらにはアルミナの二粒子粒界及び/又は三重点に存在することがより好ましい。
また、絶縁体に含有されるRE.成分としては、請求項5に記載のように、少なくともネオジム(Nd)成分を含有することが好ましい。Nd成分を含有することにより、絶縁体を複数個製造した際の各絶縁体の700℃程度の高温下における耐電圧値のバラツキを、他のRE.成分を含ませた場合と比較して小さくすることできる。このことは、絶縁体を量産した場合に、700℃程度の高温下における耐電圧特性に優れた絶縁体を確実に得ることが可能となる。
さらに、RE.成分としてNd成分を少なくとも含有することにより、請求項5に記載のように、絶縁体中にRE.−β−アルミナ(組成式:RE.Al1118)構造の結晶相(以下、単に「RE.−β−アルミナ結晶相」という)といった融点が2000℃近傍の高融点の結晶相を生成することが可能となる。
これはNdのイオン(Nd3+)半径がRE.成分の中でも小さいことから、Si成分と相俟って高融点結晶相を生成すると共に、Al成分とも相俟ってRE.−β−アルミナ結晶相(Al11NdO18結晶相)生成するものと考えられる。そして、この高融点のRE.−β−アルミナ結晶相の生成により、絶縁体の耐電圧特性を向上を図ることができる。絶縁体中のRE.−β−アルミナ結晶相の存在箇所は特には限定されるものではなく、絶縁体(アルミナ基焼結体)の内部にまで存在することが好ましく、さらにはアルミナの二粒子粒界及び/又は三重点に存在することがより好ましい。
なお、Nd成分に関しては、RE.−β−アルミナのJCPDSカードが存在しないためにX線回折による同定は直接的には不可能であるが、Nd3+のイオン半径がLa3+とほぼ同等であることから、Nd成分がLa−β−アルミナのJCPDSカード(No.33−699)と類似したX線回折スペクトルを示すことになる。また、RE.−β−アルミナ結晶相は、Nd成分の他に、La、Pr(プラセオジム)成分を絶縁体中に含有させた場合にも生成可能ではあるが、耐電圧値のバラツキを考慮して、少なくともNd成分を含む結晶相を生成させることが好ましいものといえる。また、RE.−β−アルミナ結晶相は、RE.−β−アルミナを原料粉末として予め添加することもできるが、焼成時に粒成長の異方性が大きいことから焼結体の緻密化が阻害するおそれがあるために、該結晶相は焼成時に生成させることが好ましい。
また、本発明の絶縁体は、請求項7に記載のように、主成分であるアルミナ粉末に対し、少なくともケイ素化合物粉末と、1種類以上のRE.成分系化合物粉末とを混合して原料粉末を調整する工程と、前記原料粉末を用いて所定の絶縁体形状を有する成形体を成形する工程と、前記成形体を1450〜1650℃の温度範囲にて1〜8時間保持して焼成する工程とにより製造することができる。このように前記各粉末の平均粒径を制御して、前記焼成条件により焼成することで、焼成中における各粉末粒子相互の反応(接触)が良好となり、その結果、得られる絶縁体中に効果的に高融点結晶相を生成させることが可能となる。また、各粉末粒子相互の反応が良好となることから、焼成収縮を高めることが可能となり、理論密度比95%以上といった緻密化した絶縁体を製造することができる。
また、本発明のスパークプラグは、請求項8に記載のように、軸状の中心電極と、その中心電極の径方向周囲に配置される主体金具と、その主体金具の一端に固着されて前記中心電極と対向するように配置された接地電極と、中心電極と主体金具との間において前記中心電極の径方向周囲を覆うように配置されると共に、請求項1ないし6のいずれかに記載のスパークプラグ用絶縁体を備えることによって、700℃程度の高温下において耐電圧特性に優れ、絶縁破壊(火花貫通)を起こしにくい絶縁体を有するスパークプラグを構成することができる。
本発明のスパークプラグの一例を示す全体正面断面図である。 スパークプラグ用絶縁体の幾つかの実施形態を示す縦断面図である。 Nd−β−アルミナ結晶相(Al11NdO18)を有する実施例である試料番号10のX線回折チャートである。 ムライト結晶相(SiAl13)を有する実施例である試料番号8のX線回折チャートである。 700℃における実施例の各試験片の耐電圧値を測定するために用いた装置を示す模式図である。 実施例である試料番号4及び6の各試験片の耐電圧値のバラツキについて示した図である。
以下、本発明の幾つかの実施の形態を図面を用いて説明する。
図1に示す本発明の一例たるスパークプラグ100は、軸状に延びる中心電極3と、この中心電極3の径方向周囲を覆うように配置された絶縁体2と、その絶縁体2を保持する主体金具4とを有する。この主体金具4は例えば炭素鋼(JIS−G3507)により形成され、先端側4aの一端に接地電極5の一端5aが溶接等により固着されている。そして、この接地電極5の他端側は、先端側中心電極4aに向かって延び、略L字状に曲げ返され、中心電極3(先端側中心電極3a)と所定の火花放電ギャップgを形成している。
本発明の主要部である絶縁体2には、自身の中心軸線O方向に沿って貫通孔6が形成されており、その一方の端部側に端子電極7が挿入・固定され、同じく他方の端部側に中心電極3が挿入・固定されている。また、この貫通孔6内において端子電極7と中心電極3との間に抵抗体8が配置されている。この抵抗体8の両端部は、導電性ガラス層9、10を介して中心電極3と端子電極7とにそれぞれ電気的に接続されている。なお、抵抗体8は、ガラス粉末と導電材料粉末(及び必要に応じてガラス粉末以外のセラミック粉末)とを混合して、ホットプレス等により焼結して得られる抵抗体組成物により形成される。また、この抵抗体8を省略して、一層の導電性ガラスシール層により中心電極3と端子電極7とを一体化した構成としてもよい。
絶縁体2は、内部に自身の中心軸線O方向に沿って中心電極3を嵌め込むための貫通孔6を有し、全体が本発明の絶縁材料により構成されている。即ち、該絶縁材料はアルミナ(Al)を主成分として構成されており、少なくともケイ素(Si)成分と1種類以上のRE.成分を含有し、特にRE.成分にあっては酸化物換算にて0.01〜18重量%の範囲内で含有してなるアルミナ基焼結体から構成される。
さらに、絶縁体2を詳細にみると、図1に示すように、絶縁体2の軸方向中間には、周方向外向きに突出する突出部2eが例えばフランジ状に形成されている。そして、絶縁体2には、中心電極3の先端に向かう側を前方側として、その突出部2eよりも後方側がこれよりも細形に形成された本体部2bとされている。一方、突出部2eの前方側にはこれよりも細径の第一軸部2gと、その第一軸部2gよりもさらに細径の第二軸部2iがこの順序で形成されている。なお、本体部2bの外周面には釉薬2dが施され、当該外周面の後端部にはコルゲーション2cが形成されている。また、第一軸部2gの外周面は略円筒状とされ、第二軸部2iの外周面は先端に向かうほど縮径する略円錐状とされている。
ついで、絶縁体2の貫通孔6は、中心電極3を挿通させる略円筒状の第一部分6aと、その第一部分6aの後方側(図中上方側)においてこれよりも大径に形成される略円筒状の第二部分6bとを有する。図1に示すように、端子電極7と抵抗体8は第二部分6b内に収容され、中心電極3は第一部分6a内に挿通される。中心電極3の後端部には、その外周面から外向きに突出して電極固定用凸部3aが形成されている。そして、この貫通孔6の第一部分6aと第二部分6bとは、第一軸部内において互いに接続しており、その接続位置には、中心電極3の電極固定用凸状部3bを受けるための凸部受け面6cがテーパ面あるいはR面状に形成されている。
また、第一軸部2gと第二軸部2iとの接続部2hの外周面は段付部とされ、これが主体金具4の内面に形成された主体金具側係合部としての凸状部4cと環状の板パッキン11を介して係合することにより、絶縁体2の軸方向の抜止めがなされている。他方、主体金具4の後方側開口部内面と、絶縁体2の外面との間には、フランジ状の突出部2eの後方側周縁と係合する環状の線パッキン12が配置され、そのさらに後方側には粉末滑石13を介して環状の線パッキン14が配置されている。そして、絶縁体2を主体金具4に向けて前方側に押し込み、その状態で主体金具4の開口縁を線パッキン14に向けて内側にR状にカシメることにより、カシメ部4bが形成され、主体金具4が絶縁体2に対して固定されることになる。
図2(a)及び図2(b)は、絶縁体2の幾つかの例を示すものである。その各部の寸法は、以下に例示する。
・全長L1:30〜75mm。
・第一軸部2gの長さL2:0〜30mm(但し、突出部2eとの接続部2fを含まず、第二軸部2iとの接続部2hを含む)。
・第二軸部2iの長さL3:2〜27mm。
・本体部2bの外径D1:9〜13mm。
・突出部2eの外径D2:11〜16mm。
・第一軸部2gの外径D3:5〜11mm。
・第二軸部2iの基端側外径D4:3〜8mm。
・第二軸部2iの先端部外径D5(但し、先端面外周縁にRないし面取りが施される場合は、中心軸線Oを含む断面において、そのR部ないし面取り部の基端位置における外径を指す):2.5〜7mm。
・貫通孔6の第二部分6bの内径D6:2〜5mm。
・貫通孔6の第一部分6aの内径D7:1〜3.5mm。
・第一軸部2gの肉厚t1:0.5〜4.5mm。
・第二軸部2iの基端部肉厚t2(中心軸線Oと直交する向きにおける値):0.3〜3.5mm。
・第二軸部2iの先端部肉厚3t(中心軸線Oと直交する向きにおける値;但し、先端面外周縁にRないし面取りが施される場合は、中心軸線Oを含む断面において、該R部ないし面取り部の基端位置における肉厚を指す):0.2〜3mm。
・第二軸部2iの平均肉厚tA((t1+t2)/2):0.25〜3.25mm。
なお、図2(a)に示す絶縁体2における前記各部の寸法は、例えば以下の通りである:L1=約60mm、L2=約10mm、L3=約14mm、D1=約11mm、D2=約13mm、D3=約7.3mm、D4=5.3mm、D5=約4.3mm、D6=3.9mm、D7=2.6mm、t1=1.7mm、t2=1.3mm、t3=0.9mm、tA=1.5mm。
また、図2(b)に示す絶縁体2は、第一軸部2g及び第二軸部2iがそれぞれ、図2(a)に示すものと比較してやや大きい外径を有している。各部の寸法としては、例えば以下の通りである:L1=約60mm、L2=約10mm、L3=約14mm、D1=約11mm、D2=約13mm、D3=約9.2mm、D4=6.9mm、D5=約5.1mm、D6=3.9mm、D7=2.7mm、t1=3.3mm、t2=2.1mm、t3=1.2mm、tA=2.7mm。
ついで、この絶縁体2は、例えば下記のような方法で製造される。まず、原料粉末として、アルミナ(Al)粉末と、Si成分、カルシウム(Ca)成分、マグネシウム(Mg)成分の各無機系粉末と、さらにRE.成分系粉末を添加した上で配合し、親水性結合剤(例えば、ポリビニルアルコール)と溶媒としての水とを添加・混合して成形用素地スラリーを調製する。
原料粉末の主成分であるアルミナ粉末は、その平均粒径が2μm以下のものを使用するのがよい。平均粒径が2μmを超えると、焼結体自体の緻密化を十分に進行させることが困難となりがちで、絶縁体の耐電圧特性の低下につながってしまうことがある。なお、原料粉末を構成するアルミナ粉末は、焼成後のアルミナ基焼結体100重量%中に、Al成分の酸化物換算にて、75.0〜99.7%の範囲内となるように適宜調製されることが良好な耐電圧特性を得る上で好ましい。
RE.成分系粉末としては、焼成によりRE.成分の酸化物に転化できる物質である限りその種類に特に制限はなく、例えばRE.成分の酸化物、及びその複合酸化物等の粉末を挙げることができる。なお、添加されるRE.成分系粉末は、焼成後のアルミナ基焼結体100重量%中に、RE.成分の酸化物換算にて0.01〜18重量%の範囲内となるように適宜調整され、添加される必要がある。ここでいうRE.成分としては、周期律表第3a族のSc(スカンジウム)、Y(イットリウム)、及び、La(ランタン)からLu(ルテチウム)までのランタノイド元素の各成分が挙げられる。
さらに、Si成分はSiO粉末、Ca成分はCaCO粉末、Mg成分はMgO粉末の形でアルミナ粉末に添加することができる。なお、Si、Ca、Mgの各成分については、各成分の酸化物(複合酸化物でもよい)の他、水酸化物、炭酸塩、塩化物、硫酸塩、硝酸塩等、リン酸塩等の各種無機系粉末を使用してもよい。但し、これら無機系粉末は、いずれも大気中高温の焼成により酸化されて酸化物に転化できるものを使用する必要がある。
添加される各無機系粉末は、Si成分(S:単位は重量%)、Ca成分(C:単位は重量%)、Mg成分(M:単位は重量%)の酸化物換算した各成分の総計に対するSi成分の割合を重量基準で、S/(S+C+M)≧0.7を満たすように、より好ましくは0.95≧S/(S+C+M)≧0.75の関係式を満たすように適宜調整され、添加される必要がある。また、各無機系粉末の好適な平均粒径としては、各無機系粉末とも平均粒径1μm以下とするとよい。各無機系粉末の平均粒径が前記範囲内にあると、前記平均粒径の範囲にあるアルミナ粉末及びRE.成分系粉末との焼結過程での反応(接触)が良くなるものと考えられ、更には焼成収縮を高め、緻密化した絶縁体を構成することができる。
成形用素地スラリーを調整する際の溶媒としての水には特に制限がなく、従来の絶縁体を製造する場合と同様の水を使用することができる。また、バインダーには、例えば親水性有機化合物を使用することができ、例えばポリビニルアルコール(PVA)、水溶性アクリル樹脂、アラビアゴム、デキストリン等を挙げることができる。これの中でもPVAが最も好ましい。また、成形用素地スラリーを調整する方法には、特に制限がなく、原料粉末、バインダー及び水を混合して成形用素地スラリーを形成することができればどのような混合方法であってもよい。バインダー及び水の配合量は、原料粉末を100重量部とした場合に、バインダーは0.1〜5重量部、特に0.5〜3重量部の割合で、水は40〜120重量部、特に50〜100重量部の割合で配合される。
成形用素地スラリーは、スプレードライ法等により噴霧乾燥されて球状の成形用素地造粒物に調製される。この造粒物の平均粒径としては、30〜200μmがよく、特に好ましくは50〜150μmである。そして、得られた成形用素地造粒物をラバープレス成形することにより、絶縁体の原形となるプレス成形体を作る。得られたプレス成形体は、その外側をレジノイド砥石等にて切削加工されて、図2に対応した外形形状に仕上げられ、ついで大気雰囲気下において焼成温度1450℃〜1650℃の範囲内で、かつ1〜8時間の焼成時間の焼成時間により成形体を焼成し、その後、釉薬をかけて仕上焼成されて、絶縁体2が完成される。
前記成形体の焼成温度に関しては、その焼成温度が1450℃よりも低い場合には、十分に緻密化した絶縁体が得られない場合がある。他方、焼成温度が1650℃を超える場合には、アルミナ結晶粒子が焼成中に異常粒成長してしまうために、絶縁体の機械的強度が低下し易く、かつ、粒界に粗大な気孔が生じ易く耐電圧特性の低下につながってしまう。
また、前記焼成温度の条件における前記成形体の焼成時間に関しては、1時間〜8時間保持させることが好ましい。この焼成時間が、1時間より短い場合には、十分に緻密化した絶縁体(アルミナ基焼結体)が得られない場合がある。一方、8時間よりも焼成時間が長い場合には、アルミナ結晶粒子が焼成中に異常粒成長してしまうために、焼成温度が高過ぎる(1650℃以上)時と同様に、耐電圧特性の低下につながってしまう。なお、成形体を前記焼成温度範囲内にて成形体を保持するにあたり、前記温度範囲内の任意の温度を一定に維持させながら所定時間保持させてもよいし、前記温度範囲内において所定の加熱パターンに従って温度を変動させつつ所定時間保持させてもよい。
以下、スパークプラグ100の作用について説明する。即ち、スパークプラグ100は、主体金具4に形成されたネジ部4dによりエンジンブロックに取り付けられ、燃焼室内に導入される混合気への着火源として使用される。ここで、スパークプラグ100に使用されている絶縁体2は本発明の絶縁体で構成されていることで、700℃程度の高温下での耐電圧特性が向上し、燃焼室内が高温となる高出力エンジンに使用された場合でも、絶縁破壊(火花貫通)を起こしにくく、高い信頼性を確保することができる。
例えば、図2(a)及び(b)に示すように、絶縁体2において、係合用突出部2eよりも前方側に、これよりも小径で径方向の厚さが薄肉である軸部(この場合、第一軸部2gと第二軸部2iとを合わせた部分)が形成される場合、その軸部、例えば第二軸部2iにおいて絶縁破壊(火花貫通)が生じ易くなる。従って、このような絶縁体2においては、本発明の絶縁体が特に有用となる。例えば、図4(a)の絶縁体では、第二軸部2iの平均肉厚tAが1.5mmとされているが、中心電極3の周囲にこのような肉厚の薄い部分が形成されていても、本発明の絶縁体を適用することにより、絶縁破壊(火花貫通)等のトラブルの発生を効果的に防止ないし抑制することができる。
本発明の絶縁体が適用可能なスパークプラグは図1に示すタイプのものに限らず、例えば、複数の接地電極の先端を中心電極の側面と対向させてそれらの間に火花放電ギャップを形成したものであってもよい。この場合には、絶縁体の先端部を中心電極の側面と接地電極の先端面との間に進入させたセミ沿面タイプのスパークプラグとして構成してもよい。この構成では、絶縁体の先端部の表面を沿う形態の火花放電がなされるので、気中放電タイプのスパークプラグと比べて燻り等に対する耐汚損性が向上する。
(実施例1)
本発明の効果を確認するために、以下の実験を行った。
まず、表1に示すアルミナ(Al)粉末(いずれも純度99.8%以上)のうち、平均粒径が0.1〜2.2μmにあたる番号のアルミナ粉末(1)〜(6)の中からそれぞれ1種を選択し、各アルミナ粉末に平均粒径0.6μmのSiO粉末(純度99.9%)と、平均粒径0.8μmのCaCO粉末(純度99.9%)と、平均粒径0.3μmのMgO粉末(純度99.9%)とを添加して、さらには表2に示す平均粒径1.0〜19.0μmの各種RE.酸化物(RE.成分系粉末)を表3に示す量比となるように秤量した上で添加して、原料粉末を調製した。なお、各種RE.酸化物は、アルミナ粉末、SiO粉末、CaCO粉末及びMgO粉末の合計添加量に対して外配合にて添加した。
そして、これらの原料粉末総量を100重量部として、親水性結合剤としてPVA2重量部と、溶媒としての水70重量部を配合し、アルミナ製ボールを用いたボールミルにて湿式混合することにより、成形用素地スラリーを調製する。ついで、この成形用素地スラリーをスプレードライ法等により噴霧乾燥して球状の成形用素地造粒物を調製し、篩により粒径10〜355μmに整粒する。そして得られた成形用素地造粒物をラバープレス型内に投入し、貫通孔6形成用ラバープレスピンを挿入しつつ約100MPaの圧力にてラバープレス成形を行い、得られたプレス成形体の外側をレジノイド砥石にて切削加工して、所定の絶縁体形状の成形体に成形する。その後、大気雰囲気下において表3に示す焼成温度(最高焼成保持温度)と保持時間をもって各成形体を焼成し、その後、釉薬をかけて仕上焼成し、図2(a)に示すような絶縁体2をそれぞれ製造した。
そして、以下の方法によって、焼成して得られた絶縁体の理論密度比、絶縁体に含有されるRE.成分の酸化物換算値、上述したS/(S+C+M)の関係式の値、絶縁体中のRE.−β−アルミナ構造の結晶相及びムライト結晶相の有無、700℃における耐電圧値及び実機耐電圧テストの各試験並びに各分析を行った。なお、それらの結果を表4に示した。
(1)理論密度比:アルキメデス法により各絶縁体の密度(相対密度)の測定を行い、混合則による理論密度に対する比で示した。
(2)絶縁体に含有されるRE.成分の酸化物換算値:各絶縁体を蛍光X線で分析して、それより検出されたRE.成分の量を酸化物換算した値で示した。ここで、表2に示すRe.成分のうち、La、Nd、Dy(ジスプロシウム)、Er(エルビウム)、Sc及びYに関しては、それぞれLa、Nd、Dy、Er、Sc、Yとして換算し、Prに関してはPr11として換算するものとする。
(3)S/(S+C+M)の関係式の値:各絶縁体を化学分析して、それより得られたSi成分、Ca成分、Mg成分の値をそれぞれ酸化物換算し、上記関係式にて算出した。
(4)RE.−β−アルミナ結晶相及びムライト結晶相の有無:各絶縁体において、自身の軸線との直交断面をとり、その断面組織のX線回折を行い、JCPDSカードNo.33−699、No.15−776に相当するスペクトルが存在するか否かにより判断した。図3には、Nd−β−アルミナ結晶相(Al11NdO18)を有する実施例である試料番号10のX線回折チャートを示した。図4には、ムライト結晶相(SiAl13)を有する実施例である試料番号8のX線回折チャートを示した。なお、各結晶相が存在したときにも、例えば極少量の存在割合のために、X線回折にて明確にスペクトルとして現れない場合があり、その場合には本実施例では無という判断をした。
(5)700℃における耐電圧値:本試験にあたっては、上述した同様の成形用素地造粒物を用いて、耐電圧値測定用のテストピースをそれぞれ作製した。詳細には、金型プレス成形(加圧力100MPa)により成形用素地造粒物を成形し、これを前記絶縁体と同じ条件にて焼成すると共に、Φ25mm×t(厚さ)=0.65mmの円板状試験片を得た。そして、この各試験片20を、図5に示すように、電極21a、21b間に挟み、さらにアルミナ製碍筒22a、22b及び封着ガラス23により固定して、電熱ヒータ24にて加熱用ボックス25内を700℃に加熱し、数十kV程度の高電圧を各試験片20に印加するための高電圧発生装置(CDI電源)26を使用して一定の高電圧を印加することで、各試験片20の耐電圧値を測定した。
(6)実機耐電圧テスト:各絶縁体を用いて、図1に示すスパークプラグをそれぞれ形成する。ここで、本実施例におけるスパークプラグの主体金具のねじ径は12mmとした。そして、そのスパークプラグを4気筒エンジン(排気量2000cc)に取付け、スロットル全開状態、エンジン回転数6000rpmにて、放電電圧を35kV及び38kVにて制御しつつ、絶縁体の先端(図中下方)温度を700℃程度に設定した上で連続運転を行い、50時間経過後に絶縁体に火花貫通が生じたか否かを評価した。なお、50時間経過後に絶縁体に異常がみられなかったものについては○印、逆に50時間未満にて絶縁体に絶縁破壊(火花貫通)がみられたものについては×印で示した。
Figure 2009242234
Figure 2009242234
Figure 2009242234
Figure 2009242234
表4の結果より、S/(S+C+M)の関係式が0.7以上を満たし(換言すれば、Si成分を含有し)、RE.成分を含有し、さらに理論密度比が95%以上である試料番号1〜17のものにあっては、700℃の耐電圧値がいずれも60kV/mm以上と良好な値を示し、実機耐電圧テストについても放電電圧35kV及び38kVの両方において良好な結果が得られることがわかる。その中でもRE.成分の含有量が0.01〜18重量%の範囲のものは700℃の耐電圧値がより良好な値を示した。
一方、絶縁体中にRE.成分を含有しない比較例である試料番号18のものでは、700℃の耐電圧値が47kV/mmと劣る結果となった。また、RE.成分の酸化物換算での含有量が所定の範囲内ではあるが、理論密度比が95.0%以下となった試料番号19及び20では、700℃の耐電圧値がそれぞれ43kV/mm、32kV/mmと劣る結果となった。これにより、理論密度比が95%より低い場合では耐電圧値向上の効果が得られないことがわかる。
(実施例2)
実施例1に用いた試料番号4及び6の耐電圧測定用のテストピースをそれぞれ10個ずつ実施例1と同様の方法を用いて作製し、得られたそれぞれのテストピースについて、700℃における耐電圧値の測定を実施例1と同様の方法により行った。そして、試料番号4及び6の各耐電圧値をそれぞれプロットしたものを図6に示した。
図6の結果より、Nd成分を含有する試料番号4のものとLa成分を含有する試料番号6のものは、いずれも10個の平均値において、700℃の耐電圧値が60kV/mm以上と良好な値を示すものの、Nd成分を含有するものについては、La成分を含有するものと比較して耐電圧値のバラツキが小さく、さらに10個全てのものが耐電圧値60kV/mmを示し、耐電圧値の最高値及び最小値がLa成分のものより高い値を示すことが本実施例よりわかる。これにより、Nd成分を含有する本発明の絶縁体を量産した場合にあっても、700℃程度の高温下における耐電圧特性に優れた絶縁体を確実に得られるものであるといえる。
100 スパークプラグ
2 スパークプラグ用絶縁体(絶縁体)
3 中心電極
4 主体金具
5 接地電極

Claims (8)

  1. アルミナ(Al)を主成分とするスパークプラグ用絶縁体であって、
    少なくともケイ素(Si)成分と、1種類以上の希土類元素(以下、RE.と表す)成分とを含有し、かつ、理論密度比が95%以上であるアルミナ基焼結体からなる
    ことを特徴とするスパークプラグ用絶縁体。
  2. 前記RE.成分を、酸化物換算にて0.01〜18重量%の範囲内で含有する請求項1に記載のスパークプラグ用絶縁体。
  3. カルシウム(Ca)成分若しくはマグネシウム(Mg)成分のうち少なくともいずれかを含有すると共に、前記ケイ素成分、該カルシウム成分及び該マグネシウム成分の各成分の含有量を酸化物換算で、それぞれS(単位:重量%)、C(単位:重量%)及びM(単位:重量%)としたときに、
    S/(S+C+M)≧0.7
    の関係式を満たす請求項1または2に記載のスパークプラグ用絶縁体。
  4. 前記ケイ素成分、前記カルシウム成分及び前記マグネシウム成分の各成分の含有量を酸化物換算で、それぞれS(単位:重量%)、C(単位:重量%)及びM(単位:重量%)としたときに、
    0.95≧S/(S+C+M)≧0.75
    の関係式を満たすと共に、結晶相としてムライト(AlSi13)結晶相を有する請求項3に記載のスパークプラグ用絶縁体。
  5. 前記RE.成分として、少なくともネオジム(Nd)成分を含有する請求項1ないし4のいずれかに記載のスパークプラグ用絶縁体。
  6. 結晶相としてRE.−β−アルミナ(組成式:RE.Al1118)構造の結晶相を有する請求項5に記載のスパークプラグ用アルミナ系絶縁体。
  7. 主成分であるアルミナ粉末に対し、少なくともケイ素化合物粉末と、1種類以上のRE.成分系粉末とを混合して原料粉末を調整する工程と、
    前記原料粉末を用いて所定の絶縁体形状を有する成形体を成形する工程と、
    前記成形体を1450〜1650℃の温度範囲にて1〜8時間保持して焼成する工程と、からなる
    ことを特徴とするスパークプラグ用絶縁体の製造方法。
  8. 軸状の中心電極と、
    前記中心電極の径方向周囲に配置される主体金具と、
    前記主体金具の一端に固着されて前記中心電極と対向するように配置された接地電極と、
    前記中心電極と前記主体金具との間において該中心電極の径方向周囲を覆うように配置されると共に、請求項1ないし6のいずれかに記載のスパークプラグ用絶縁体と、を備えた
    ことを特徴とするスパークプラグ。
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