JP2009241626A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】アイス制動性能とスノー制動性能とを両立した空気入りタイヤを提供すること。
【解決手段】トレッド部1を2本の周方向細溝3によってタイヤ赤道CLを含むセンター領域Ceと、幅方向両外側に位置するショルダー領域Shとに区画し、ショルダー領域Shに配設された陸部をブロック列で構成し、かつ1本の周方向主溝2によって、幅方向内側に位置する第1ショルダーブロック列Sh−1と幅方向外側に位置する第2ショルダーブロック列Sh−2とに区画し、センター領域Ceに配設された陸部を複数の幅方向サイプが形成されたリブ列で構成し、さらにトレッド部の全接地面積をS、該リブ列の接地面積の合計をS1、第1ショルダーブロック列の接地面積の合計をS2、及び前記第2ショルダーブロック列の接地面積の合計をS3とした場合に、0.45S≦S1≦0.55S、0.15S≦S2≦0.25S、及び0.20S≦S3≦0.35Sとする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、トレッド部が、2本の周方向細溝によって、タイヤ赤道を含むセンター領域と、該センター領域の幅方向両外側に位置するショルダー領域とに区画され、アイス制動性能とスノー制動性能とを両立した空気入りタイヤに関する。
従来より、スタッドレスタイヤのアイス性能を向上させる目的で、トレッド部の各領域(センター領域及びショルダー領域)に複数のサイプを形成したものが知られている。そして、アイス制動性能を向上させる目的で、トレッド部の各領域にタイヤ幅方向に延びるサイプを数多く形成して、前後方向のエッジ効果を高めてきた。また、スノー制動性能を向上させる目的で、トレッド部の各領域にタイヤ幅方向に延びる横溝を数多く形成し、前後方向でのトラクション性能を向上させてきた。
従来、アイス制動性能とスノー制動性能との両者をバランス良く向上させる方法として、図2に示すように、トレッド部101にて、周方向主溝102と横溝103とに区画されたブロックを構成し、さらに該ブロックには、各々幅方向サイプ104を形成することが一般的に行われてきた。かかるトレッド部101を備える空気入りタイヤは、横溝103に起因してスノートラクション性能が向上することにより、スノー制動性能が向上する。また、幅方向サイプ104に起因して、エッジ効果が高まることにより、アイス制動性能が向上する。
ここで、上記の構成を備える空気入りタイヤにおいて、アイス制動性能をさらに向上するには、トレッド部の接地面積を大きくする、即ち、溝面積を小さくする必要がある。しかし、溝面積を小さくするために単に横溝本数を減らすと、トラクション性能が低下することでスノー制動性能が悪化する場合がある。したがって、従来の方法では、アイス制動性能とスノー制動性能との両者をさらに向上することには限界があった。
下記特許文献1では、トレッドの中央領域に配設された第1周方向主溝と、第1周方向主溝の幅方向両外側に配設された第2周方向主溝と、幅方向両端部から第2周方向主溝を横断して第1周方向主溝に向かって延び、第1周方向主溝に対して連結しない横溝と、横溝の第1周方向主溝側の端部に連結され、周方向に延び、かつ周方向に隣接する横溝とは連結しない副溝と、を備えた空気入りタイヤが記載されている。かかる空気入りタイヤでは、副溝よりも幅方向外側領域にて横溝を配設することにより、スノー制動性能の向上を図るものである。また、横溝を第1周方向主溝に対して連結させないことで、第1周方向主溝と第2周方向主溝との間に周方向に延びるリブ列を配設し、接地面積を確保することにより、アイス制動性能の向上を図るものである。
しかし、下記特許文献1に記載された空気入りタイヤでは、幅方向外側領域でのブロック列での接地面積が相対的に大きいため、かかる部位での面内収縮力(タイヤを接地させた際に、接地面内で中心部に向かって作用する力)の影響が大きくなり、全体として制動方向に発生する力が小さくなる。その結果、かかる空気入りタイヤでは、アイス制動性能が十分に向上するものではなかった。
また、下記特許文献2では、トレッド部が、タイヤ周方向に連続して延びる中央周方向リブと、中央周方向リブ両側に隣接して配置され、タイヤ周方向に連続して延びる左右一対の中央周方向溝と、中央周方向溝の外側に隣接して配置され、タイヤ周方向に延びる左右一対の中間部ロック列と、中間ブロック列の外側に隣接して配置され、タイヤ周方向に連続して延びる左右一対の両側周方向溝と、両側周方向溝の外側に隣接して配置され、タイヤ周方向に延びる左右一対の両側ブロック列とを備え、トレッド部の全接地幅に対して、中央周方向リブの接地幅を11〜13%、中間ブロック列の接地幅を15〜17%、両側ブロック列の接地幅を15〜18%とした空気入りタイヤが記載されている。かかる空気入りタイヤでは、トレッド部の幅方向外側領域にて配設されたブロック列での接地面積を大きくし、かかる領域にて横溝やサイプを重点的に配置することでアイス制動性能及びスノー制動性能の両方の向上を図るものである。
しかし、下記特許文献2に記載された空気入りタイヤでは、各リブ列及びブロック列での接地面積比を(中央周方向リブ)<(中間ブロック列)≦(両側ブロック列)とするものであるため、幅方向外側領域でのブロック列の接地面積が相対的に大きくなる。これにより、かかる部位での面内収縮力の影響が大きくなり、全体として制動方向に発生する力が小さくなる。その結果、かかる空気入りタイヤでは、やはりアイス制動性能が十分に向上するものではなかった。
特開2003−211921号公報 特開2000−168316号公報
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、アイス制動性能とスノー制動性能とを両立した空気入りタイヤを提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成すべく、トレッドパターンの各領域(センター領域及びショルダー領域)において、低μ路面(アイス路面に相当)上でタイヤへ制動付加し、タイヤが滑り始めるまでの制動力分担について鋭意検討を行った。その結果、面内収縮力の影響により、ショルダー領域では前後方向(制動方向)に発生する力がセンター領域に比べて小さくなること、並びにショルダー領域の幅方向外側に配設された陸部の接地面積を相対的に小さくすることにより、ショルダー領域の幅方向外側に配設された陸部での面内収縮成分が小さくなり、全体として制動方向に発生する力が大きくなることが判明した。本発明は、上記の検討の結果なされたものであり、下記の如き構成により上述の目的を達成するものである。
即ち、本発明に係る空気入りタイヤは、トレッド部が、2本の周方向細溝によって、タイヤ赤道を含むセンター領域と、前記センター領域の幅方向両外側に位置するショルダー領域とに区画された空気入りタイヤにおいて、前記ショルダー領域に配設された陸部は、複数の横溝によって区画されたブロックで構成され、かつ1本の周方向主溝によって、幅方向内側に位置する第1ショルダーブロック列と幅方向外側に位置する第2ショルダーブロック列とに区画され、前記センター領域に配設された陸部は、少なくとも1本の周方向主溝と前記周方向細溝とによって区画された複数のリブ列で構成され、かつ前記リブ列は複数の幅方向サイプが形成され、前記トレッド部の全接地面積をS、前記リブ列の接地面積の合計をS1、前記第1ショルダーブロック列の接地面積の合計をS2、及び前記第2ショルダーブロック列の接地面積の合計をS3とした場合に、0.45S≦S1≦0.55S、0.15S≦S2≦0.25S、及び0.20S≦S3≦0.35Sであることを特徴とする。
本発明の空気入りタイヤでは、リブ列の接地面積の合計(S1)、第1ショルダーブロック列の接地面積の合計(S2)、及び第2ショルダーブロック列の接地面積の合計(S3)が、トレッド部の全接地面積(S)に対して、0.45S≦S1≦0.55S、0.15S≦S2≦0.25S、及び0.20S≦S3≦0.35Sとなるように構成されている。ここで、「リブ列の接地面積の合計」とは、センター領域に配設されたリブ列全ての接地面積の合計を意味する。また、「第1ショルダーブロック列の接地面積の合計」とは、トレッド部の幅方向両外側に配設された一対の第1ショルダーブロック列の接地面積の合計を意味する。同様に、「第2ショルダーブロック列の接地面積の合計」とは、トレッド部の幅方向両外側に配設された一対の第2ショルダーブロック列の接地面積の合計を意味する。
かかる構成によれば、トレッド部において、ショルダー領域の幅方向外側に位置するブロック列(第2ショルダーブロック列)の接地面積が相対的に小さくなるため、面内収縮成分が小さくなり、全体として制動方向に発生する力が大きくなる。さらに、センター領域でのリブ列の接地面積が相対的に大きくなるため、制動方向に発生する力が大きいセンター領域でのリブ列にて幅方向サイプのサイプ密度を高めることができる。その結果、本発明の空気入りタイヤでは、アイス制動性能を向上することができる。さらに、センター領域に配設されたリブ列での幅方向サイプのサイプ密度が高まることにより、特に圧雪路面において幅方向サイプの前後方向でのエッジ効果が有効に作用する。その結果、特に圧雪路面でのスノー制動性能を向上することができる。加えて、本発明の空気入りタイヤでは、ショルダー領域に配設された陸部が複数の横溝によって区画されたブロックで構成されるため、トラクション性能が向上する。その結果、スノー制動性能を向上することができる。
上記において、前記センター領域に配設された陸部は、タイヤ赤道を挟んで両側で延びる2本の周方向主溝と前記周方向細溝とによって、タイヤ赤道を含む第1センターリブ列と、前記第1センターリブ列の幅方向両外側に位置する第2センターリブ列とに区画されるものであり、前記第1センターリブ列の接地面積をS11、前記第2センターリブ列の接地面積の合計をS12とした場合に、0.15S≦S11≦0.30S、0.20S≦S12≦0.32S、0.7S11≦(S12+S2)/2≦1.2S11、及びS2<S12であることが好ましい。ここで、「第2センターリブ列の接地面積の合計」とは、第1センターリブ列の幅方向両外側に位置する一対の第2センターリブ列の接地面積の合計を意味する。
かかる構成によれば、トレッド部において、特に制動方向に発生する力が大きい第1センターリブ列の接地面積が相対的に大きくなるため、かかるリブ列での幅方向サイプのサイプ密度をより高めることができる。さらに、周方向細溝を介して隣接する第2センターリブ列と第1ショルダーブロック列とにおいて、第2センターリブ列の接地面積が第1ショルダーブロック列の接地面積よりも相対的に大きくなるため、面内収縮力の影響が小さくなるとともに、センター領域でのサイプ密度をより高めることができる。その結果、かかる構成によれば、さらにアイス制動性能を向上しつつ、特に圧雪路面でのスノー制動性能も向上することができる。
上記において、前記横溝の延在方向に延び、前記第2センターリブ列にて閉端する切欠き溝を配設したものであることが好ましい。かかる構成によれば、制動方向に発生する力が大きいセンター領域に配設された第2センターリブ列にて、幅方向に延びる切欠き溝が配設されるため、スノー制動性能がより向上する。
上記において、タイヤ赤道から接地端までの距離をW1、タイヤ赤道から前記周方向細溝までの距離をW2とした場合に、W2/W1=0.45±0.03であることが好ましい。ここで、「タイヤ赤道から周方向細溝までの距離」とは、タイヤ赤道から周方向細溝の幅方向中心線までの距離を意味する。
本発明者らは、特にトレッド部の面内収縮力に注目して実験と検討を行った結果、トレッド部が2本の周方向細溝によってセンター領域とショルダー領域とに区画されたものである場合、W2/W1=0.45±0.03となる幅方向位置を境界線として、かかる境界線よりもセンター側(センター領域)では、アイス路面にて制動方向に発生する力が大きく、一方、かかる境界線よりもショルダー側(ショルダー領域)ではアイス路面にて制動方向に発生する力が小さいことを見出した。
したがって、トレッド部が2本の周方向細溝によってセンター領域とショルダー領域とに区画されたものである場合、W2/W1=0.45±0.03となる幅方向位置に周方向細溝が配設され、かかる周方向細溝よりも幅方向内側(センター領域)のリブ列でのリブ幅を大きく設定し、かかるリブ列での幅方向サイプのサイプ密度を高めることにより、アイス制動性能とスノー制動性能、特にアイス制動性能と圧雪路面でのスノー制動性能とをより向上することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の空気入りタイヤにおけるトレッドパターンの一例を示す展開図である。
本実施形態の空気入りタイヤは、図1に示すように、トレッド部1が、2本の周方向細溝3によって、タイヤ赤道CLを含むセンター領域Ceと、センター領域Ceの幅方向両外側に位置するショルダー領域Shとに区画されている。また、ショルダー領域Shに配設された陸部は、複数の横溝4によって区画されたブロックで構成され、かつ周方向主溝2によって、幅方向両外側に位置する一対のショルダー領域Shの各々が、幅方向内側に位置する第1ショルダーブロック列Sh−1と幅方向外側に位置する第2ショルダーブロック列Sh−2とに区画されている。ここで、周方向細溝3の溝幅としては特に限定されるものではないが、例えば0.5〜2mmのものが挙げられる。また、横溝4の溝幅としては、例えば4〜7mmのものが挙げられる。なお、第2ショルダー部Sh−2は接地端7を跨いで幅方向外側に延設された部分を含むものであってもよい(図示省略)。
さらに、センター領域Ceに配設された陸部は、タイヤ赤道CLを挟んで両側で延びる2本の周方向主溝2と周方向細溝3とによって、タイヤ赤道CLを含む第1センターリブ列Ce−1と、第1センターリブ列Ce−1の幅方向両外側に位置する第2センターリブ列Ce−2とに区画され、第1センターリブ列Ce−1と第2センターリブ列Ce−2とには複数の幅方向サイプ5が形成されている。なお。本実施形態においては、幅方向サイプがショルダー領域Shに配設されたブロック列にも形成されている。
ショルダー領域Shに配設された周方向主溝2の溝幅は、4.5〜8mmであることが好ましい。かかる範囲で設定されることにより、面内収縮力により第2ショルダーブロック列Sh−2が幅方向内側に倒れこむ際に、幅方向内側に位置する第1ショルダーブロック列Sh−1にて支持することができる。その結果、ショルダー領域Shでの接地面積を確保し、アイス制動性能を向上することができる。また、センター領域Ceに配設された周方向主溝2の溝幅は、4.5〜8mmであることが好ましい。
センター領域Ceに形成される幅方向サイプ5間の間隔は、ブロック剛性を確保しつつ、前後方向のエッジ効果が好適に作用するものであれば特に限定されるものではないが、例えば3〜6mmのものが挙げられる。また、幅方向サイプ5のサイプ幅についても特に限定されるものではなく、例えば0.2〜0.5mmのものが挙げられる。なお、幅方向サイプ5は、タイヤ幅方向に対して傾斜するものであってもよい。
第2センターリブ列Ce−2には、横溝4の延在方向に延び、第2センターリブ列Ce−2内で閉端する切欠き溝6が配設されている。幅方向に延びる切欠き溝6が、センター領域に配設された第2センターリブ列Ce−2に配設されることにより、スノー制動性能がより向上する。かかる切欠き溝6の溝幅は、横溝4と略同等であってよい。
本実施形態に係る空気入りタイヤにおいては、トレッド部の全接地面積をS、第1センターリブ列Ce−1の接地面積をS11、第2センターリブ列Ce−2の接地面積の合計をS12、第1ショルダーブロック列Sh−1の接地面積の合計をS2、及び第2ショルダーブロック列Sh−2の接地面積の合計をS3とした場合に、0.15S≦S11≦0.30S、0.20S≦S12≦0.32S、0.15S≦S2≦0.25S、及び0.20S≦S3≦0.35Sとなる。また、0.7S11≦(S12+S2)/2≦1.2S11、及びS2<S12となる。なお、リブ列の接地面積の合計をS1とした場合、本実施形態ではS1=S11+S12となり、0.45S≦S1≦0.55Sの関係が成り立つ。
トレッド部1のリブ列とブロック列とが上記の関係にある場合、ショルダー領域Shの幅方向外側に位置するブロック列(第2ショルダーブロック列Sh−2)の接地面積が相対的に小さくなるため、面内収縮成分が小さくなり、全体として制動方向に発生する力が大きくなる。さらに、センター領域Shでのリブ列の接地面積が相対的に大きくなるため、制動方向に発生する力が大きいセンター領域Ceでのリブ列にて幅方向サイプのサイプ密度を高めることができる。さらに本実施形態では、特に制動方向に発生する力が大きい第1センターリブ列Ce−1の接地面積が大きくなるため、かかるリブ列での幅方向サイプ5のサイプ密度を高めることができる。また、周方向細溝3を介して隣接する第2センターリブ列Ce−2と第1ショルダーブロック列Sh−1とにおいて、第2センターリブ列Ce−2の接地面積が第1ショルダーブロック列Sh−1の接地面積よりも相対的に大きくなるため、面内収縮力の影響が小さくなるとともに、センター領域Ceでのサイプ密度をより高めることができる。このような構成を備えることにより、本実施形態の空気入りタイヤでは、アイス制動性能を向上することができる。加えて、センター領域Ceに配設されたリブ列での幅方向サイプのサイプ密度が高まることにより、特に圧雪路面において幅方向サイプ5の前後方向でのエッジ効果が有効に作用する。その結果、特に圧雪路面でのスノー制動性能を向上することができる。
また、本実施形態の空気入りタイヤでは、ショルダー領域Shに配設された陸部が複数の横溝4によって区画されたブロックで構成されるため、トラクション性能が向上する。その結果、スノー制動性能を向上することができる。
ここで、図1に示すように、タイヤ赤道CLから接地端7までの距離をW1、タイヤ赤道CLから周方向細溝3までの距離をW2とした場合に、W2/W1=0.45±0.03となる幅方向位置に周方向細溝3が配設され、かかる周方向細溝3よりも幅方向内側(センター領域)の第1センターリブ列Ce−1及び第2センターリブ列Ce−2でのリブ幅を大きく設定し、これらのリブ列での幅方向サイプ5のサイプ密度を高めることにより、アイス制動性能とスノー制動性能、特にアイス制動性能と圧雪路面でのスノー制動性能とをより向上することができる。
本発明では、トレッド部1全体のサイプ密度が0.1〜0.2mm/mmであることが好ましく、0.13〜0.16mm/mmであることがより好ましい。また、トレッド部1に形成されるサイプは直線サイプに限られず、波型サイプであってもよい。
本発明の空気入りタイヤは、上記の如きトレッドパターンを備える以外は、通常の空気入りタイヤと同等であり、従来公知の材料、形状、構造、製法等がいずれも本発明に採用できる。
本発明の空気入りタイヤは、アイス制動性能とスノー制動性能とを両立させることができるため、特にスタッドレスタイヤとして有用である。
[他の実施形態]
以下、本発明の他の実施の形態について説明する。
(1)前述の実施形態では、図1に示すように、センター領域Ceにてタイヤ赤道CLを挟んで両側で延びる2本の周方向主溝2が配設された例を示したが、タイヤ赤道CL上に1本の周方向主溝を配設したものであってもよい。タイヤ赤道CL上に1本の周方向主溝を配設した場合は、複数本の周方向主溝を配設した場合に比べて、センター領域での陸部面積が有効に確保され、センター領域での陸部剛性を高めることができる。これにより、センター領域での幅方向サイプ密度を高めることができるため、かかる構成を備える空気入りタイヤでは、アイス制動性能とスノー制動性能、特にアイス制動性能と圧雪路面でのスノー制動性能とをより向上することができる。
(2)前述の実施形態では、図1に示すように、周方向主溝2がストレート状に形成された例を示したが、周方向主溝はジグザグ状に形成されたものであってもよい。かかる構成によれば、周方向主溝の前後方向及び横方向に対するエッジ効果が向上する。これにより、かかる構成を備える空気入りタイヤでは、さらにアイス制動性能が向上するとともに、アイス旋回性能を向上することができる。
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明する。なお、タイヤの各性能評価は、次のようにして行った。
(1)アイス制動性能
テストタイヤ(サイズ205/65R15)を実車(国産3000ccクラスのFRセダン)に装着し、1名乗車の荷重条件にて、アイス路面を走行させ、速度40km/hで制動力をかけてABSを作動させた際の制動距離を指数で評価した。なお、評価は従来品(比較例1)を100としたときの指数表示で示し、数値が大きいほど良好なアイス制動性能を示す。
(2)スノー制動性能
テストタイヤ(サイズ205/65R15)を実車(国産3000ccクラスのFRセダン)に装着し、1名乗車の荷重条件にて、圧雪路面を走行させ、速度40km/hで制動力をかけてABSを作動させた際の制動距離を指数で評価した。なお、評価は従来品(比較例1)を100としたときの指数表示で示し、数値が大きいほど良好なスノー制動性能を示す。
実施例1
図1に示すトレッド部において、タイヤ赤道CLから接地端7までの距離をW1、タイヤ赤道CLから周方向細溝3までの距離をW2とした場合におけるW2/W1=0.45とし、さらにトレッド部1の全接地面積をS、第1センターリブ列Ce−1の接地面積をS11、第2センターリブ列Ce−2の接地面積の合計をS12、第1ショルダーブロック列Sh−1の接地面積の合計をS2、及び第2ショルダーブロック列Sh−2の接地面積の合計をS3とした場合に、S11=0.22S、S12=0.26S、S2=0.22S、及びS3=0.30Sに設定した空気入りタイヤを製造した。かかるタイヤを用いて、上記の各性能評価を行った結果を表1に示す。
従来品(比較例1)
図2に示すトレッド部において、周方向主溝102と横溝103とに区画され、トレッド部101の各領域にて均一な形状のブロックを構成し、さらに該ブロックには、各々幅方向サイプ105を形成したこと以外は実施例1と同様にして空気入りタイヤを製造した。かかるタイヤを用いて、上記の各性能評価を行った結果を表1に示す。
比較例2−3
実施例1において、W2/W1=0.41とした以外は実施例1と同様にして空気入りタイヤを製造した(比較例2)。また、実施例1において、W2/W1=0.49とした以外は実施例1と同様にして空気入りタイヤを製造した(比較例3)。これらのタイヤを用いて、上記の各性能評価を行った結果を表1に示す。
比較例4−5
実施例1において、S11=0.28S、S12=0.33S、S2=0.21S、及びS3=0.18Sに設定した以外は実施例1と同様にして空気入りタイヤを製造した(比較例4)。また、実施例1において、S11=0.20S、S12=0.20S、S2=0.24S、及びS3=0.36Sに設定した以外は実施例1と同様にして空気入りタイヤを製造した(比較例5)。これらのタイヤを用いて、上記の各性能評価を行った結果を表1に示す。
Figure 2009241626
表1の結果から、実施例1の空気入りタイヤでは、比較例1の空気入りタイヤに比べて、アイス制動性能及びスノー制動性能に優れることがわかる。一方、比較例2の空気入りタイヤでは、ショルダー領域のブロック幅が大きくなるため、面内収縮力の影響により、アイス路面にて制動方向に発生する力が小さくなる。その結果、アイス制動性能が向上せず、比較例1の空気入りタイヤと略同等となった。また、比較例3の空気入りタイヤでは、ショルダー領域のブロック幅が小さくなるため、ショルダー領域に配設されたブロックでのトラクション性能が低下する。その結果、スノー制動性能が向上せず、比較例1の空気入りタイヤと略同等となった。さらに、比較例4の空気入りタイヤでは、ショルダー領域Shの幅方向外側に位置するブロック列(第2ショルダーブロック列Sh−2)の接地面積が小さくなるため、ショルダー領域に配設されたブロックでのトラクション性能が低下する。その結果、比較例1の空気入りタイヤに比べてスノー制動性能が悪化した。また、比較例5の空気入りタイヤでは、ショルダー領域Shの幅方向外側に位置するブロック列(第2ショルダーブロック列Sh−2)の接地面積が大きくなるため、ショルダー領域Shの幅方向外側に配設された陸部での面内収縮成分が大きくなり、全体として制動方向に発生する力が小さくなる。その結果、比較例1の空気入りタイヤに比べてアイス制動性能が悪化した。
本発明の空気入りタイヤにおけるトレッドパターンの一例を示す展開図 比較例1で採用した従来の空気入りタイヤのトレッドパターンを示す展開図
符号の説明
1:トレッド部
2:周方向主溝
3:周方向細溝
4:横溝
5:幅方向サイプ
6:切欠き溝
7:接地端
Ce:センター領域
Sh:ショルダー領域

Claims (4)

  1. トレッド部が、2本の周方向細溝によって、タイヤ赤道を含むセンター領域と、前記センター領域の幅方向両外側に位置するショルダー領域とに区画された空気入りタイヤにおいて、
    前記ショルダー領域に配設された陸部は、複数の横溝によって区画されたブロックで構成され、かつ1本の周方向主溝によって、幅方向内側に位置する第1ショルダーブロック列と幅方向外側に位置する第2ショルダーブロック列とに区画され、
    前記センター領域に配設された陸部は、少なくとも1本の周方向主溝と前記周方向細溝とによって区画された複数のリブ列で構成され、かつ前記リブ列は複数の幅方向サイプが形成され、
    前記トレッド部の全接地面積をS、前記リブ列の接地面積の合計をS1、前記第1ショルダーブロック列の接地面積の合計をS2、及び前記第2ショルダーブロック列の接地面積の合計をS3とした場合に、0.45S≦S1≦0.55S、0.15S≦S2≦0.25S、及び0.20S≦S3≦0.35Sであることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記センター領域に配設された陸部は、タイヤ赤道を挟んで両側で延びる2本の周方向主溝と前記周方向細溝とによって、タイヤ赤道を含む第1センターリブ列と、前記第1センターリブ列の幅方向両外側に位置する第2センターリブ列とに区画されるものであり、前記第1センターリブ列の接地面積をS11、前記第2センターリブ列の接地面積の合計をS12とした場合に、0.15S≦S11≦0.30S、0.20S≦S12≦0.32S、0.7S11≦(S12+S2)/2≦1.2S11、及びS2<S12である請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記横溝の延在方向に延び、前記第2センターリブ列にて閉端する切欠き溝を配設したものである請求項2記載の空気入りタイヤ。
  4. タイヤ赤道から接地端までの距離をW1、タイヤ赤道から前記周方向細溝までの距離をW2とした場合に、W2/W1=0.45±0.03である請求項1〜3いずれか記載の空気入りタイヤ。
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