JP2009241146A - ステンレス鋼または高炭素鋼の冷間圧延方法 - Google Patents

ステンレス鋼または高炭素鋼の冷間圧延方法 Download PDF

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Abstract

【課題】水系の潤滑剤を用いてステンレス鋼や高炭素鋼などの金属帯を高速圧延する場合に、均一な表面光沢を得ることができる冷間圧延方法を提供する。
【解決手段】ステンレス鋼や高炭素鋼の冷間圧延に際し、ワークロールとして、ロール径が150mm以下のクロムめっきロールを用いると共に、クーラントとして、水溶液中に重量平均分子量が500〜4000のポリアルキレングリコールを1〜15質量%含有し、かつ当該水溶液の曇点が30〜65℃を満足するものを使用する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ステンレス鋼または高炭素鋼の冷間圧延方法に関し、特にステンレス鋼や高炭素鋼などの金属帯の表面品質を向上させると共に、生産性の有利な向上を図ろうとするものである。
ステンレス鋼板をはじめとして冷間圧延後の金属帯には、高い表面光沢が要求される場合がある。そのため、圧延時のロールバイトへの導入油量が少ない小径のワークロールが使用される。また、ステンレス鋼帯や高炭素鋼などは高変形抵抗であるにもかかわらず、板厚の薄い製品が要求される場合があるが、かような場合にも、低荷重で高い圧下率を得るために小径のワークロールを用いた冷間圧延が行われる。
小径のワークロールを備えた冷間圧延機としては、ゼンジミアミル等が代表的であり、圧延油として低粘度の鉱油を基油とした不水溶性圧延油(以下、ニート油と記す)が主に用いられている。
しかしながら、このニート油を用いた冷間圧延において、圧延能率を向上させるために高速圧延を行った場合、加工発熱等による金属帯の温度上昇によって、ニート油が蒸発し易くなるため、圧延中の破断事故に起因した火花等から容易に引火して、火災に至る危険性をはらんでいる。
これに対して、特許文献1では、エマルション圧延油を用いた冷間圧延方法が開示されている。このエマルション圧延油は、不水溶性油剤の基油である鉱物油、天然油脂、合成エステル等に、界面活性剤を添加して水で希釈できるようにした潤滑剤であり、水による冷却能と基油による潤滑性能を併せ持った性質を備えている。これにより、火災の危険性は解消して、高速圧延を実施することが可能となるが、高速圧延を実施した場合には、エマルションの金属帯表面への付着が不均一となり、ロールバイトへの導入油量が不均一となるため、均一な表面光沢を得ることが難しいという問題が生じている。
特開2000−26878公報
また、発明者らは先に、圧延油としてニート油やエマルション油を用いた場合の問題を解決するものとして、“ポリアルキレングリコール等の水溶性潤滑剤を主成分とするソリューションタイプ(水系)のクーラント”を開発し、特許文献2において開示した。
特開2006−272401公報
小径ワークロールを用いた冷間圧延では、高速圧延による生産能率の向上と表面光沢の均一性が求められている。しかしながら、前記したニート油による冷間圧延では、火災の危険性をはらんでいるため高速圧延を実現することは困難であった。一方、特許文献1に開示のエマルション圧延油を用いれば、高速圧延は可能になるものの、表面光沢の均一性を確保できないという問題があった。すなわち、エマルション圧延油のように、水中に基油を乳化・分散させた潤滑剤を使用する限りは、エマルション粒径の分布や不安定性に起因して、ニート油を用いた場合と同等レベルの均一な表面光沢を得ることが難しかったのである。
この点、特許文献2に開示のソリューションタイプのクーラントは、高速圧延においても火災の危険性はなく、またロールバイトへの導入量も均一になると考えられる。
しかしながら、発明者らが、実際に、上記した特許文献2に開示のクーラントを用いて、ステンレス鋼の高速圧延を実施したところ、光沢性の一層の向上を図るべく膜厚を薄くした場合には、膜厚が不均一になって十分満足いくほどの光沢性は得られないことが判明した。
本発明は、上記の問題を有利に解決するもので、火災の危険性がない水系の潤滑剤を用いて、ステンレス鋼や高炭素鋼などの金属帯を高速圧延する場合に、均一な表面光沢を得ることができる冷間圧延方法を提案することを目的とする。
さて、発明者らは、上記の問題を解決するために、特許文献2に開示のソリューションタイプのクーラントについて、その改良を試みた。
その結果、クーラントの主成分であるポリアルキレングリコールとして、重量平均分子量が所定の範囲を満足し、かつこのポリアルキレングリコールを水に溶かしたときにその水溶液の曇点が適正範囲にあり、さらにワークロールとしてクロムめっきロールを用いることによって、所期した目的が有利に達成されることの知見を得た。
本発明は上記の知見に立脚するものである。
すなわち、本発明の要旨構成は次のとおりである。
1.ステンレス鋼または高炭素鋼を冷間圧延するに際し、ワークロールとして、ロール径が150mm以下のクロムめっきロールを用いると共に、クーラントとして、水溶液中に重量平均分子量が500〜4000のポリアルキレングリコールを1〜15質量%含有し、かつ当該水溶液の曇点が30〜65℃を満足するものを使用することを特徴とする、ステンレス鋼または高炭素鋼の冷間圧延方法。
2.前記ワークロールの冷却のために供給するクーラントの温度が、当該水溶液の曇点未満の温度であることを特徴とする上記1に記載のステンレス鋼または高炭素鋼の冷間圧延方法。
本発明によれば、ステンレス鋼や高炭素鋼などを高速圧延する場合であっても、火災のおそれなしに、均一な表面光沢を得ることができる。
また、本発明によれば、光沢性に優れるステンレス鋼や高炭素鋼を高速圧延で製造できるので、生産性の向上も達成される。
以下、本発明を具体的に説明する。
さて、本発明の冷間圧延方法では、高速圧延を可能にするため、また潤滑剤の膜厚を薄くして均一な表面光沢を得るために、ワークロールとしてロール径が150mm以下のものを用いる。というのは、ステンレス鋼のように表面光沢が必要とされる場合には、ロールバイトへの潤滑剤の導入量を抑制するために、ロール径が小さいワークロールが必要とされるからである。この点、ロール径が150mm超になると、潤滑剤の膜厚を十分に薄くすることが難しいため、表面光沢の均一性の低下を余儀なくされる。
そして、本発明では、ワークロールとして、さらに、鍛鋼やクロム鋼などの母材ロールの表面にクロムめっきを施した圧延用ロールを用いる。というのは、このようなクロムめっきロールを用いることにより、以下の効果が期待できるからである。すなわち、クロムめっきロールは、硬質で金属帯との焼付きを防止する効果に優れているので、焼付きが生じ易いステンレス鋼板などに対して、ポリアルキレングリコールによる焼付き防止効果が向上し、より高速・高圧下での冷間圧延を実現することができる。
ここに、めっき方法としては、一般的な電解法でよく、まためっき厚については3〜30μm程度とするのが望ましい。
さらに、ワークロール径が150mm以下であれば圧延機の形式は問わないが、通常はレバース式の圧延機が対象となる。
また、本発明では、潤滑剤として、水溶液中に重量平均分子量が500〜4000のポリアルキレングリコールを1〜15重量%含有し、当該水溶液の曇点が30〜65℃のものを使用する。
ポリアルキレングリコールは、ポリグリコール、ポリエーテル、ポリアルキレンオキサイドとも呼ばれ、エチレンオキシド(EO)やプロピレンオキシド(PO)などのアルキレンオキシド(AO)を、活性水素を持つ物質に開環重合させて得られる重合物である。これは、主としてブレーキ液や難燃性作動油に使用されている合成潤滑剤であって、重合度やアルキル基などを変化させることによって、各種の粘度グレードを有する水溶性のものから非水溶性のものまで幅広い特徴を有する重合物を得ることができる。
このポリアルキレングリコールは、一般に分子量が大きいほど粘度も増加し、粘度指数も高くなる傾向を示す。
そこで、発明者らは、冷間圧延に使用するのに好適なポリアルキレングリコールの分子量について検討したところ、重量平均分子量で500〜4000の範囲のものが好適であることが判明した。すなわち、重量平均分子量が500満たないものは粘度が不十分で金属帯への付着性が低下し、一方重量平均分子量が4000を超えると、ロールバイトへの導入量が多くなりすぎて、表面光沢が低下してしまう。
上記の要件を満足するポリアルキレングリコールとして種々のものを用いることができる。中でも、オキシプロピレン単位からなるブロック部分の両端にオキシエチレン単位からなるブロック部分が結合された構造を有するものが代表的である。例えば、株式会社ADEKA製の商品名「アデカプルロニックL31」(アデカは登録商標)、「アデカプルロニックL62」(アデカは登録商標)等が挙げられる。また、オキシエチレン単位からなるブロック部分の両端に、オキシプロピレン単位からなるブロック部分が結合された構造を有するブロック共重合体で、リバースブロック型共重合体を用いることもできる。例えば、株式会社ADEKA製の商品名「アデカプルロニック25R2」(アデカは登録商標)やBASF Japan社製の商品名「プルロニック25R2」(プルロニックは登録商標)等が挙げられる。
本発明において、クーラントとして使用する水溶液中における上記ポリアルキレングリコールの濃度は1〜15質量%の範囲とする。というのは、ポリアルキレングリコールの濃度が1質量%に満たないと冷間圧延に必要な十分な潤滑性が得られず、一方15質量%を超えると潤滑剤の消費量が増加して、経済的ではないからである。
また、本発明では、当該水溶液の曇点が30〜65℃のものを用いる。
ここに、曇点とは、溶液の温度を上昇させたとき、急激に溶解度が低下して白濁化する温度を指す。ここでは、ポリアルキレングリコールを含有する水溶液として冷間圧延に使用する濃度条件において、水溶液の温度を変化させた場合に目視によって白濁を確認した温度を、曇点とする。例えば、曇点が40℃の水溶液について、曇点より低い温度での外観と曇点より高い温度での外観との違いを、図1に例示する。
本発明において、曇点を有する水溶液を冷間圧延のクーラントに使用するのは、曇点未満の温度域と曇点以上の温度域とで、クーラントとしての特性が変化する特徴を利用するためである。曇点未満の温度域では、ポリアルキレングリコールが水へ溶解しているため、ロールバイトへ導入される潤滑剤の量が抑制されて表面光沢を高くすることが可能である。また、洗浄性に優れるので、圧延ロールを効率的に冷却することが可能となる。一方、曇点以上の温度域では、ポリアルキレングリコールの水への溶解度が低下して、金属帯表面への付着性が向上することから、ロールバイトへ導入される潤滑剤の量を増加させることができ、高速圧延あるいは高圧下圧延時の焼付きを防止することが可能となる。特に、生産性を高めるために圧延速度を増加させた場合には、加工発熱等による金属帯の温度上昇が顕著になり、ロールと金属帯との焼付きが生じ易くなるが、その場合に金属帯に供給された水溶液の温度が、金属帯からの熱伝達により曇点以上の温度に上昇すると、ロールバイトへの導入量も増加して、焼付きの発生を防止できるという利点がある。
ここで、クーラントとして使用する水溶液の曇点を30〜65℃の範囲に限定した理由は、曇点が30℃未満の場合には、通常の温度域であってもロールバイトへの導入量が過大となって、表面光沢が低下する場合があるからであり、一方曇点が65℃を超える場合には、高速圧延によって金属帯の温度が上昇した場合でも、ロールバイトへの導入量が増加しないので焼付きの発生を効果的に防止することができないためである。この曇点の範囲規定することは、普通鋼に比べて焼付き限界の温度が低いステンレス鋼の圧延において特に重要である。
なお、より好ましい曇点の範囲は30〜50℃、さらに好ましい曇点の範囲は35〜45℃である。
なお、クーラントには、上記したポリアルキレングリコールの他、酸化防止剤や極圧添加剤、防錆剤等を添加することもできる。酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤およびアミン系酸化防止剤等を用いることができる。極圧添加剤としては、塩素化油脂、塩素化脂肪酸エステル等の塩素化化合物、硫化油脂、アルキルポリサルファイド等の合成硫黄化合物やリン化合物および有機金属塩化合物等を使用することができる。水溶性防錆剤としては、脂肪族モノカルボン酸等の脂肪酸類に、塩基性物質としてアルカノールアミン等を加えたものを用いることができる。また、必要に応じて、防腐剤や界面活性剤を添加することもできる。
本発明の実施の形態においては、圧延ロールの冷却のために供給するクーラントの温度は、当該水溶液の曇点未満とすることが好適である。小径ワークロールを用いた冷間圧延においては、ロール自身の熱容量が小さいため、金属帯の加工発熱、摩擦発熱に伴う熱伝達により容易に温度が上昇し易く、焼付きの発生が容易になり、火災の危険性も増すことになる。これに対して、曇点未満の温度に調整されたクーラントは、従来のニート油やエマルション圧延油のように、ロールに付着した油膜が熱伝達を阻害することがないので、ロールを効率的に冷却することができ、焼付きや火災の発生を効果的に防止することができる。
一方、圧延機入側の金属帯に供給するクーラントの温度は、当該水溶液の曇点以上とすることでより大きな効果を発揮する。ロールに供給するクーラントとは別系統のノズルによって、ロールバイト入側の金属帯に曇点以上の温度に調整したクーラントを供給すると、クーラント中のポリアルキレングリコールの金属帯への付着性が向上し、ロールバイトでの潤滑性が向上する。これにより、圧延速度が高くなって、ロールバイトにおける金属帯の温度が上昇して、焼付きが生じ易くなる条件になっても、ロールバイトへのポリアルキレングリコールの導入量が増加することで焼付きの発生を防止することができる。
実施例1
実施例1として、ワークロールとして、直径:100mmのクロムめっきロールを用いた冷間圧延における圧延性能について、従来のニート油またはエマルション圧延油を用いた場合と比較して説明する。
本実施例に用いたポリアルキレングリコールは、株式会社ADEKA製の商品名「アデカプルロニックL31」であり、重量平均分子量が1100、濃度:5質量%における曇点が40℃で、25℃における動粘度が196 mm2/sのものである。また、クーラントとしては、このポリアルキレングリコールのみを濃度:5質量%の割合で水に溶解させたものを用いた(これをクーラントAと呼ぶ)。
また、比較例として、従来の小径ワークロール(クロムめっきなし)を用いた冷間圧延において使用されているニート油を用いた。これは、パラフィン系鉱油:70質量%に合成エステルを30質量%加えたもので、40℃における動粘度が7.0 mm2/sであり、原液のままの状態でクーラントとして用いた(これをクーラントBと呼ぶ)。
さらに、従来技術であるエマルション圧延油として、パラフィン系鉱油:50質量%に合成エステルを45質量%加え、基油の動粘度を9.0 mm2/sに調整したものに、ノニオン系界面活性剤:3.0質量%と、酸化防止剤および防錆剤を併せて2.0質量%添加したものを用いた。この圧延油は、濃度:10質量%のエマルションとして、タンク内での撹拌により平均粒径:3.0μmに調整して、クーラントとして使用した(これをクーラントCと呼ぶ)。
本実施例では、上記クーラントを循環使用して、板厚:3.2のSUS 430酸洗材を被圧延材として、各パス圧下率が20〜22%の条件で9パスの冷間圧延を実施した。その際、最終パスにおいては、圧延速度を変更した実験を行い、鋼板の光沢度を測定すると共に、焼付きの発生状況を観察した。
図2に、冷間圧延の最終パスにおいて圧延速度を変更した場合における、圧延後の鋼板表面の光沢度について調べた結果を示す。
まず、高速圧延の可否について判断すると、ニート油を用いたクーラントBでは、冷却性能に劣るため、圧延速度が400 mpmを超えるとロールバイトで著しい焼付きが発生し、それ以上圧延速度を上げることができなかった。
これに対し、水溶性のクーラントであるクーラントAおよびクーラントCについては、冷却能に優れるため、高速域まで焼付きは発生しなかった。
同図に示したとおり、いずれのクーラントでも、圧延速度の増加につれて、ロールバイトへの潤滑剤の導入量が増加するため、光沢度は低下する傾向にあるが、本実施例であるクーラントAについては光沢度の低下の傾向が緩やかであり、高速域まで高い光沢度が維持されている。
この理由は、エマルション圧延油のロールバイトへの導入量については、エマルション粒径が大きいほど圧延速度の変化に敏感であることを考慮すると、クーラントAのように潤滑成分が水に溶解した状態では、圧延速度の変化に対してロールバイトへの導入量が鈍感になったためと考えられる。
次に、光沢度の均一性について判断すると、クーラントCを用いた場合には、鋼板の位置によって光沢度のばらつきが大きく、最大の光沢度と最小の光沢度との差が40を超える結果となった。一方、クーラントAを用いた場合にはその差は20以内であり、本実施例は光沢度の均一性に優れていることが分かる。
さらに、本実施例において、1パス当たりの圧下率を25%以上として、パス数を9パスから7パスまで減少した場合にも、焼付きの発生は見られなかった。この理由は、ワークロールとしてクロムめっきロールを使用しているので、クロムめっきを施さない場合に比べると、圧延中における摩擦発熱が低下すると共に、耐焼付き性がさらに向上するためと考えられる。
実施例2
ワークロールとしては、直径:100mmの小径ワークロールを用いた。また、クーラントとしては、表1に示す種々のポリアルキレングリコールを、同じく表1に示す種々の割合で含有するものを用いた。なお、クーラントの供給に際しては、供給温度を種々に変化させた。
上記のワークロールおよびクーラントを用い、圧延速度:800 mpmの条件で冷間圧延を行った際の、焼付き発生の有無および光沢度(Gs60°)について調べた結果を表1に併記する。
同表より明らかなように、本発明に従う条件下で冷間圧延を実施した場合には、800mpmという高速圧延を行った場合でも、焼付きの発生はなく、また光沢度も350以上で、かつ光沢度のばらつきも27以下と優れた光沢性を得ることができた。
曇点が40℃の水溶液について、曇点より低い温度(15℃)での外観と曇点より高い温度(60℃)での外観との違い比較して示した図である。 クーラントの違いによる、圧延速度と鋼板表面の光沢度との関係を示した図である。

Claims (2)

  1. ステンレス鋼または高炭素鋼を冷間圧延するに際し、ワークロールとして、ロール径が150mm以下のクロムめっきロールを用いると共に、クーラントとして、水溶液中に重量平均分子量が500〜4000のポリアルキレングリコールを1〜15質量%含有し、かつ当該水溶液の曇点が30〜65℃を満足するものを使用することを特徴とする、ステンレス鋼または高炭素鋼の冷間圧延方法。
  2. 前記ワークロールの冷却のために供給するクーラントの温度が、当該水溶液の曇点未満の温度であることを特徴とする請求項1に記載のステンレス鋼または高炭素鋼の冷間圧延方法。
JP2008093322A 2008-03-31 2008-03-31 ステンレス鋼または高炭素鋼の冷間圧延方法 Withdrawn JP2009241146A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017066518A (ja) * 2015-09-28 2017-04-06 三島光産株式会社 ロール及びその製造方法

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