JP2009240671A - 遊技機および遊技媒体貸出装置 - Google Patents

遊技機および遊技媒体貸出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 大当り遊技状態に移行するまでに多くの遊技球の借り入れを行うことができない遊技者に対しても、通常遊技状態が長時間継続したことに対する救済を図ることができ、もって遊技者間における不平等を解消することができる遊技機および遊技媒体貸出装置を提供する。
【解決手段】 保険機能に加入した際、大当り遊技状態に移行することなく特別図柄の変動表示回数が天井回数である600回に到達すると、保険機能が発動し、球貸単価が3円に変更され、使用した遊技球の1/4が返却される救済が遊技者に与えられる。また、特別図柄Jの変動表示回数が天井回数に到達する前に保険機能を解約すると、保険料の一部が返却される。
【選択図】 図7

Description

本発明は、互いに併設された遊技機および遊技媒体貸出装置に関する。
弾球遊技機であるパチンコ機、スロットマシンなどの遊技機においては、遊技球やメダルの増減を目的として遊技が行われることが多い。また、このような遊技球などの増減のほか、液晶表示装置などに演出表示を行うことにより、遊技者に対する遊技の興味を増大させることが広く行われている。
また、従来のパチンコ遊技機では、多くの賞球を得ることができる大当り遊技状態と、賞球を得る機会の少ない通常遊技状態とを備えるものが知られている。一般に、大当り遊技状態のときに遊技者が所有する遊技球が増加し、通常遊技状態のときに遊技者が所有する遊技球が減少する。このため、通常遊技状態のときには、遊技者は、遊技球貸出装置であるカードユニットから遊技球を借り入れて遊技を継続することになる。このカードユニットには、有価価値関連情報として残高が記憶された記憶媒体であるプリペイドカードが挿入可能とされており、カードユニットから遊技球を借り入れした際には、借り入れした遊技球の球数に応じて、残高が減少させられる。
このパチンコ遊技機では、通常遊技状態にあるときに大当り遊技状態に移行するか否かの抽選が行われ、抽選の途中で識別図柄が変動表示する。この識別図柄の変動表示が確定表示となったときに大当り遊技状態に移行するか否かの報知が行われ、変動表示が確定表示に変わることをもって1回の変動表示が終了するものである。
ところで、この種のパチンコ遊技機では、大当り遊技状態へ移行する確率が高くないものがあり、通常遊技状態が長時間にわたって継続することがある。このように通常遊技状態が長時間にわたって継続すると、遊技球を借り入れするために遊技者にかかる負担が大きくなる。このような負担を軽減するため、従来、大当り遊技状態に移行した際、大当り遊技状態に移行するまでの通常遊技状態の継続量に応じて、払い出される賞球を増加させる遊技機が知られている(たとえば、特許文献1参照)。この遊技機では、大当り遊技状態で払い出される賞球を増加させることにより、消費した遊技球を遊技者に還元して救済措置を図っている。
また、原則としてプリペイドカードの残高が0となっている場合には、遊技球の借り入れを行うことができないが、大当り遊技状態に移行し、かつ遊技機の上皿に遊技球が残っていない場合に限って、プリペイドカード自体の価値によって遊技球を貸し出す遊技媒体貸出装置が知られている(たとえば特許文献2参照) 。この遊技媒体貸出装置では、大当り遊技状態中であるにもかかわらず、新たにプリペイドカードを購入するという事態を行わせないようにする救済という措置を図っている。
特開2003−284846号公報 特開2000−254335号公報
上記特許文献1に開示された遊技機では、大当り遊技状態に移行した場合に、大当り遊技状態に移行する前に消費した遊技球を還元する救済措置を図ることができる。ところが、大当り遊技状態に移行する前に遊技球を借り入れすることができなくなってしまった遊技者に対する救済を図ることができなかった。このため、多くの遊技球の借り入れを行うことができる遊技者とできない遊技者との間で不平等が生じるという問題があった。
また、上記特許文献2に開示された遊技媒体貸出装置では、大当り遊技状態中における遊技者の救済が行われるものの、大当り遊技状態に移行していない遊技機を遊技する遊技者に対する救済を図ることができない。したがって、大当り遊技状態に移行する前に遊技球を借り入れすることができなくなってしまった遊技者に対する救済を図ることができず、多くの遊技球の借り入れを行うことができる遊技者とできない遊技者との間で不平等が生じるという問題があった。
そこで、本発明の課題は、大当り遊技状態に移行するまでに多くの遊技球の借り入れを行うことができない遊技者に対しても、通常遊技状態が長時間継続したことに対する救済を図ることができ、もって遊技者間における不平等を解消することができる遊技機および遊技媒体貸出装置を提供することにある。
上記課題を解決した本発明に係る遊技機は、所定の有利条件を満たした際に、遊技者に対して有利な有利状態を発生させる有利状態発生手段を備えた遊技機において、遊技者が所有する遊技媒体を取り込み可能な遊技媒体取込手段と、遊技媒体取込手段によって取り込まれた遊技媒体の数を計数する遊技媒体数計数手段と、遊技媒体計数手段によって計数された遊技媒体を徴収する遊技媒体徴収手段と、遊技媒体徴収手段によって所定数の遊技媒体が徴収された場合に、遊技状態を初期遊技状態から特定遊技状態に変更する遊技状態変更手段と、遊技状態変更手段による初期遊技状態から特定遊技状態への遊技状態の変更に関する特定遊技状態変更情報を記憶する遊技状態記憶手段と、遊技状態記憶手段に特定遊技状態変更情報が記憶された状態であって、有利状態が発生する以前に所定の救済発動条件が満たされた場合に、遊技者に対して所定の価値を付与する所定価値付与手段と、遊技者が操作可能な操作手段と、遊技状態記憶手段に特定遊技状態変更情報が記憶された状態であって、所定の価値を遊技者に付与する以前に遊技者によって操作手段が所定の操作をされた場合に、遊技媒体徴収手段によって徴収された遊技媒体の遊技媒体数に対応する価値である特定価値を、遊技者に対して返却することを決定する特定価値返却決定手段と、特定価値返却手段によって特定価値を返却すると決定した場合に、遊技者に対して特定価値を返却する特定価値返却手段と、を備えることを特徴とするものである。
本発明に係る遊技機においては、遊技状態記憶手段に特定遊技状態変更情報が記憶された状態であって、有利状態(大当り遊技状態)が発生する以前に所定の救済発動条件が満たされた際に、所定の価値を付与する。このため、大当り遊技状態に移行するまでに多くの遊技球の借り入れを行うことができない遊技者に対しても、通常遊技状態が長時間継続したことに対する救済を図ることができ、もって遊技者間における不平等を解消することができる。
また、遊技状態記憶手段に特定遊技状態変更情報が記憶された状態であって、所定の価値を遊技者に付与する以前に遊技者によって操作手段が操作された場合に、遊技媒体徴収手段によって徴収された遊技媒体数に対応する価値である特定価値を、遊技者に対して返却する。このため、遊技状態を特定遊技状態に変更するための遊技球の全部を遊技者から徴収するとは限らなくなるので、遊技者に対して、所定の救済を受けることが可能となる特定遊技状態への変更の促進を図ることができる。
ここで、特定価値返却手段によって特定価値が返却された場合に、遊技状態記憶手段が記憶している特定遊技状態変更情報を消去する遊技状態情報消去手段と、遊技状態情報消去手段によって特定遊技状態変更情報が消去された場合に、遊技状態を初期遊技状態に変更する遊技状態初期化手段と、をさらに備える態様とすることができる。
本発明に係る遊技機では、特定価値返却手段によって特定価値が返却された場合に特定遊技状態変更情報が消去される。このため、操作手段を操作することによって特定価値が何度も返却されることはなくなるので、遊技者に対する過剰な利益の付与を防止することができる。
また、所定の始動条件を満たすことにより、識別情報を変動表示させてから確定表示させることで、1回の変動表示を終了させる可変表示手段と、遊技状態変更手段によって特定遊技状態に変更された後における可変表示手段による変動表示の終了回数を計数する変動表示終了回数計数手段と、変動表示終了回数計数手段によって計数された可変表示手段による変動表示の終了回数に応じて、特定価値を決定する特定価値決定手段と、をさらに備え、特定価値決定手段は、特定価値決定手段で決定された特定価値を遊技者に対して返却する態様とすることができる。
本発明に係る遊技機では、識別情報の変動表示の終了回数に応じて特定価値を決定している。このため、たとえば、変動表示の終了回数が増えることによってその分特定価値を多くすると、救済発動条件が満たされる直前などで、所定の価値による救済と、特定価値による救済のいずれを受けるかを選択することができる。したがって、救済の内容についての選択をすることができることから、遊技の興趣の向上に寄与することができる。さらには、特定遊技状態に変更された後の識別情報の変動表示の終了回数に応じた特定価値を付与するので、遊技者に対する過剰な利益の付与を防止した救済措置を提供することができる。
他方、上記課題を解決した本発明に係る遊技媒体貸出装置は、所定の有利条件を満たした際に、遊技者に対して有利な有利状態を発生させる有利状態発生手段を備えた遊技機に併設され、記憶媒体に記憶された有価価値関連情報を読み取り、記憶媒体から読み取った有価価値関連情報に基づく有価価値を特定可能な有価価値読取手段と、有価価値読取手段によって特定された有価価値の範囲内で遊技媒体を遊技者に貸し出す処理を行う遊技媒体貸出手段と、を備える遊技媒体貸出装置において、記憶媒体に記憶された有価価値関連情報に基づいて特定された有価価値から、所定の有価価値を徴収する有価価値徴収手段と、有価価値徴収手段によって所定の有価価値が徴収された場合に、制御状態を初期制御状態から特定制御状態に変更する制御状態変更手段と、制御状態変更手段による初期制御状態から特定制御状態への制御状態の変更に関する特定制御状態変更情報を記憶する制御状態記憶手段と、遊技機から有利状態が発生したことを示す有利状態発生信号を入力する有利状態発生信号入力手段と、制御状態記憶手段に特定制御状態変更情報が記憶された状態であって、有利状態発生信号が有利状態発生信号入力手段に入力される以前に所定の救済発動条件が満たされた場合に、遊技者に対して所定の価値を付与する所定価値付与手段と、制御状態記憶手段に特定制御状態変更情報が記憶された状態であって、所定の価値を遊技者に対して付与する以前に有利状態発生信号が有利状態発生信号入力手段に入力された場合に、有価価値徴収手段によって徴収された有価価値に対応する価値である特定価値を、遊技者に対して返却することを決定する特定価値返却決定手段と、特定価値返却決定手段によって特定価値を返却すると決定された場合に、遊技者に対して特定価値を返却する特定価値返却手段と、を備えることを特徴とするものである。
本発明に係る遊技媒体貸出装置においては、特定制御状態記憶手段に特定制御状態特定情報が記憶された状態であって、併設された遊技機において、有利状態(大当り遊技状態)が発生したことによって有利状態発生信号が有利状態発生信号入力手段に入力される以前に所定の救済発動条件が満たされた場合に、遊技者に対して所定の価値を付与する。このため、大当り遊技状態に移行するまでに多くの遊技球の借り入れを行うことができない遊技者に対しても、通常遊技状態が長時間継続したことに対する救済を図ることができ、もって遊技者間における不平等を解消することができる。
また、特定制御状態記憶手段に特定制御状態特定情報が記憶された状態であって、所定の価値を遊技者に付与する以前に遊技者によって操作手段が操作された場合に、有価価値徴収手段によって徴収された有価価値に対応する価値である特定価値を、遊技者に対して返却する。このため、制御状態を特定制御状態に変更するための有価価値の全部を遊技者から徴収するとは限らなくなるので、遊技者に対して、所定の救済を受けることが可能となる特定制御状態への変更の促進を図ることができる。
ここで、特定価値返却手段によって特定価値が返却された場合に、制御状態記憶手段が記憶している特定制御状態変更情報を消去する制御状態情報消去手段と、制御状態情報消去手段によって特定制御状態変更情報が消去された場合に、制御状態を初期制御状態に変更する制御状態初期化手段と、をさらに備える態様とすることができる。
本発明に係る遊技機では、特定価値返却手段によって特定価値が返却された場合に特定制御状態変更情報が消去される。このため、操作手段を操作することによって特定価値が何度も返却されることはなくなるので、遊技者に対する過剰な利益の付与を防止することができる。
また、遊技機は、所定の始動条件を満たすことにより、識別情報を変動表示させてから確定表示させることで、1回の変動表示を終了させる可変表示手段と、1回の変動表示が終了した場合に、1回の変動表示が終了したことを示す情報である変動表示終了信号を出力する変動表示終了信号出力手段と、を備えており、遊技機における変動表示終了信号出力手段から出力された変動表示終了信号を入力する変動表示終了信号入力手段と、変動表示終了信号入力手段が変動表示終了信号を入力した回数を計数する変動表示終了回数計数手段と、変動表示終了回数計数手段によって計数された変動表示終了信号入力手段が入力した変動表示終了信号の入力回数に応じて、特定価値を決定する特定価値決定手段と、をさらに備え、特定価値決定手段は、特定価値決定手段で決定された有価価値媒体対応価値を遊技者に対して返却する態様とすることができる。
本発明に係る遊技媒体貸出装置では、併設された遊技機における識別情報の変動表示の終了回数に応じて特定価値を決定している。このため、たとえば、併設された遊技機における変動表示の終了回数が増えることによってその分特定価値を多くすると、救済発動条件が満たされる直前などで、所定の価値による救済と、特定価値による救済のいずれを受けるかを選択することができる。したがって、救済の内容についての選択をすることができることから、遊技の興趣の向上に寄与することができる。さらには、特定制御状態に変更された後の識別情報の変動表示の終了回数に応じた特定価値を付与した場合には、遊技者に対する過剰な利益の付与を防止した救済措置を提供することができる。
本発明に係る遊技機および遊技媒体貸出装置によれば、大当り遊技状態に移行するまでに多くの遊技球の借り入れを行うことができない遊技者に対しても、通常遊技状態が長時間継続したことに対する救済を図ることができ、もって遊技者間における不平等を解消することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において、同一または相当要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態について説明する。図1は本発明に係るパチンコ遊技機およびカードユニットの斜視図、図2は図1に示すパチンコ遊技機の分解斜視図、図3は図1に示すパチンコ遊技機を背面側から示す斜視図、図4は図2に示す遊技盤の正面図である。
(遊技機の構成)
図1に示すパチンコ遊技機1は、遊技場(ホール)の所定の設置枠に収容されて設置される外枠2を備えている。外枠2の正面側には、外枠2に対して回動可能に設けられたベースドア(内枠)3が配設され、ベースドア3内には、図2に示す遊技盤4が組み込まれている。また、外枠2の正面には、フロント扉5が設けられている。フロント扉5は、遊技盤4の正面を覆うとともに、ベースドア3の正面側に回動可能に設置されている。
また、パチンコ遊技機1には、プリペイドカードPなどが挿入されると、当該プリペイドカードの残高に応じて、遊技球が貸し出されるように構成された遊技媒体貸出装置であるカードユニット100が隣接して併設されている。
フロント扉5は、その中央の略全域にガラス板5aを備え、その内側の遊技盤4が視認可能な構成とされている。フロント扉5の下部には、カードユニット100のカード返却操作や遊技球の貸し出し(球貸し)操作等を行う球貸し操作関連ボタンを有する球貸し操作パネル28が設けられている。また、この球貸し操作パネル28には、球貸し操作を行う球貸しボタン28a、カードユニット100に挿入されたプリペイドカードPを排出させるカード排出ボタン28b、およびカードユニット100に挿入されたプリペイドカードPの残高を示す度数表示器28cが設けられている。さらに、遊技者が操作可能とされた第1操作ボタン29Aおよび第2操作ボタン29Bが設けられている。操作ボタン29Aおよび第2操作ボタン29Bは、遊技者が操作可能であり、遊技者が第1操作ボタン29Aを操作した際、後に説明する主制御回路30におけるメインCPU31に対して、第1操作ボタン29Aから第1操作信号が送信される。また、遊技者が第2操作ボタン29Bを操作した際、後に説明する主制御回路30におけるメインCPU31に対して、第2操作ボタン29Bから第2操作信号が送信される。第2操作ボタン29Bは、操作手段を構成する。
また、フロント扉5の下側には、外枠2に対して開閉可能な皿パネル6が設置されている。この皿パネル6の正面側には、カードユニット100により貸し出された遊技球および後述する入賞口に入球した場合に払い出される遊技球を受け止める上皿6aと、この上皿6aの満杯時に球出口6dの内方で溢れた遊技球を受け止める下皿6bと、この下皿6bの右側に設けられた発射ハンドル6cと、が配置されている。上皿6aには、上皿6aに載置された遊技球を検出する遊技球検出センサBSが設けられている。遊技球検出センサBSは、上皿6aにおける遊技球を検出した場合に、遊技球検出信号を主制御回路30におけるメインCPU31に送信する。
さらに、上皿6aには、上皿6aに載置された遊技球を取り込む取込操作が行われる際の取込口7Aを備える取込口開閉装置7(図5参照)が設けられている。取込口開閉装置7には、取込口7Aを開閉する遊技球取込シャッタ7Bが設けられており、遊技球取込シャッタがONとなることによって取込口7Aが開放される。また、遊技球取込シャッタがOFFとなることによって取込口7Aが閉鎖される。取込口開閉装置7は、遊技媒体取込手段を構成する。
取込口開閉装置7には、取込口に取り込まれた遊技球を検出する取込球計数スイッチ6S(図5参照)が設けられている。取込球計数スイッチ6Sは、取込口開閉装置7から取り込まれた遊技球を検出した際に、遊技球検出信号を払出・発射CPU81に送信する。
発射ハンドル6cは、上皿6aに受け止められている遊技球を発射するためのもので、皿パネル6に対して回動自在に設けられ、遊技者は発射ハンドル6cを操作することによりパチンコ遊技を進めることができる。この発射ハンドル6cが遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときに、その回動角度に応じて、発射ハンドル6cの背面側に設けられた発射モータに電力が供給され、遊技球が遊技盤4に順次発射される。
発射された遊技球は、図4に示すように、遊技盤4の左側に設けられたガイドレール8により案内され、遊技盤4の上部に移動し、その後、遊技釘等との衝突によりその進行方向を変えながら遊技盤4の下方に向かって流下する。
遊技盤4には、遊技状態において遊技球が流下する領域となる遊技領域4a(図2参照)が形成されており、この遊技領域4a内に、遊技球の流下方向を変更させる多数の遊技釘が設けられている。また、図4に示すように、遊技領域4a上において、遊技盤面を左右に仕切る中心線上であって、高さ方向の中央部のやや下側寄りの位置には始動入賞口9が設けられている。さらに、その中心線の左側であって高さ方向の中央部のやや上側寄りの位置には、普通図柄作動ゲート10が設けられている。また、中心線の右側であって高さ方向の中央部のやや上側寄りの位置にも普通図柄作動ゲート10が設けられている。
さらに、始動入賞口9のやや下側位置に大入賞口11が設けられ、始動入賞口9の側方には、一般入賞口12a〜12dが設けられている。また、遊技領域4aの中央部下端部には、アウト口14が設けられている。
始動入賞口9は、遊技球が入賞可能とされている。始動入賞口9には、始動入賞口スイッチ9S(図5)が設けられており、始動入賞口9に遊技球が入賞することにより、始動入賞口スイッチ9Sが遊技球を検出する。始動入賞口スイッチ9Sが遊技球を検出すると、主制御回路30におけるメインCPU31では、大当り判定するための大当り判定用乱数値等の抽出を行う。
普通図柄作動ゲート10は、遊技球が通過可能とされており、遊技球が通過したことを条件として普通当り判定用乱数値を抽出するトリガーとなる通過ゲートとされている。この普通当り判定用乱数値の抽出により遊技状態が普通図柄当り遊技状態となったときに、始動入賞口9に具備されている1対の羽根(普通電動役物、チューリップ)9aが所定秒数開閉し、入賞がしやすくなる。
大入賞口11は、いわゆるアタッカー式の開閉装置であり、上述した大当り判定用乱数値に基づいて大当り判定を行い、識別情報である特別図柄が大当りの表示結果となり、遊技状態が大当り状態となったときに、閉じているシャッタが所定の態様で開閉し、遊技球が入球(入賞)すると、所定数の遊技球(たとえば15個)が賞球として払出されるトリガーとなる入賞口とされている。
一般入賞口12a〜12dは、遊技球が入球(入賞)すると、所定数の遊技球(たとえば10個)が賞球として払出されるトリガーとなる入賞口とされている。これらの一般入賞口12a〜12dは、透光性基板15に設けられている。
アウト口14は、始動入賞口9、大入賞口11、一般入賞口12a〜12dなどの何れにも入球しなかった遊技球を受け入れるものである。
また、遊技盤4は、図4に示すように、透光性基板15からなり、この透光性基板15は、たとえばポリカーボネートなどの合成樹脂あるいはその他の透明な部材(透光性部材)で形成された透明部を有している。ここで、「透明な部材」とは、光透過率が100%またはその部材を通して対象を視認可能な程度に光透過率が高いものをいう。本実施形態の遊技領域4aはその大半が透明遊技領域となっている。この透光性基板15には、遊技釘が少なくともその先端部を埋設されて固定され、この透光性基板15とフロント扉5のガラス板5aにより形成された領域が遊技領域4aとされている。そして、この透光性基板15の背面側には、図2および図4に示すように、各種画像情報を表示する大画面の表示領域16aを有する演出実行手段である液晶表示装置16が配置されている。すなわち、この液晶表示装置16に表示された画像は、透光性基板15の略中央の遊技釘が設けられていない部分と、その周辺の遊技釘が設けられている部分を通して、遊技者がパチンコ遊技機1の正面側から視認することができる。
この表示領域16aには、図4に示すように、装飾図柄Dが可変表示される。また、装飾図柄Dは、可変表示された後に確定表示される。装飾図柄Dは、表示領域16aの中央部に大きく表示されている。装飾図柄Dは、複数、本実施形態では3つの図柄要素を有する3桁の数字列からなる図柄列であり、左図柄DL、中図柄DC、右図柄DRを図柄要素として有している。これらの図柄要素となる左図柄DL、中図柄DC、右図柄DRの組み合わせによって装飾図柄Dが構成される。
装飾図柄Dにおける図柄要素DR,DC,DLは、いずれも、「0」→「1」→「2」→・・・→「9」→「0」→「1」→・・・の順番で順次高速で連続的に繰り返して変動表示される。装飾図柄Dは、変動表示を行った後、左図柄DL、右図柄DR、中図柄DCの順で停止表示される。これらの左図柄DL、中図柄DC、右図柄DRが停止表示されることによって確定表示がなされる。また、ここで言う「可変表示」とは、変動可能に表示される概念であり、たとえば、実際に変動して表示される「変動表示」、実際に停止して表示される「停止表示」等を可能とするものである。
他方、表示領域16aには、装飾図柄Dの他にも、背景画像、キャラクタ画像等が表示される。
さらに、パチンコ遊技機1は、図2に示すように、液晶表示装置16の上方に、所定の遊技状態となったことを遊技者に報知する効果音や音声などを出力するスピーカ18L,18R、図4に示すように、遊技盤4の下部に、所定の遊技状態となったことを所定のパターンで点灯・消灯することによって報知する装飾ランプ19L,19R、上述したカードユニット100により貸し出された遊技球および始動入賞口9、大入賞口11、一般入賞口12a〜12dへの入賞による賞球となる遊技球を上皿6aに払い出す払出装置85(図5参照)等を具備している。
また、パチンコ遊技機1の背面側には、図3に示すように、遊技者に有利であり、通常遊技状態よりも多くの賞球を得る期待度合いが高く、遊技者に特定の利益を付与する有利状態(大当り遊技状態)に移行するか否かを判定する主制御回路30を備える主制御基板21、映像および音声等の演出を制御する副制御回路40を備える副制御基板22、遊技球の払出・発射を制御する払出・発射制御回路80を備える払出・発射制御基板23、電源を供給する電源供給ユニット24、電源スイッチ25、およびバックアップクリアスイッチ26がそれぞれ配置されている。
また、パチンコ遊技機1の背面側には、外部出力端子板27が設けられている。外部出力端子板27には、図示しない通信線が接続されており、カードユニット100と接続されている。外部出力端子板27は、主制御回路30において生成される図柄確定信号や大当り信号をカードユニット100に出力する。外部出力端子板27は、変動表示終了信号出力手段を構成する。
さらに、図4に示すように、表示領域16aの上部には、保留球数を報知する4つの特別図柄保留ランプR1〜R4が設けられており、左側の2つの特別図柄保留ランプR1,R2と右側の2つの特別図柄保留ランプR3,R4との間には、特別図柄Jおよび普通図柄Nを表示する可変表示装置である特別図柄表示装置16bが設けられている。特別図柄Jは、大当りか否の判定の結果を示す図柄であり、特別図柄Jとしては、「−」、「H」、「F」、「T」の4種類の図柄が表示される。また、普通図柄Nは、特別図柄Jの表示位置の側方に配置されたLEDランプの色によって表示される。さらに、特別図柄表示装置16bと表示領域16aの間には、普通図柄保留ランプr1〜r4が設けられている。特別図柄表示装置16bは、特別図柄Jおよび普通図柄Nを可変表示させた後に停止表示させる。特別図柄Jおよび普通図柄Nは、可変表示された後に停止表示される。この停止表示によって確定表示がなされる。特別図柄表示装置16bは、可変表示手段を構成する。
これらの特別図柄Jのうち、「H」、「F」が大当り特別図柄となる。特に、「H」は通常大当り特別図柄となり、「F」は確変大当り特別図柄となる。また、「−」ははずれ特別図柄となる。さらに、「T」はいわゆる小当り特別図柄となる。また、普通図柄Nとしては、LEDランプが赤く点灯したときにはずれ普通図柄となり、緑色に点灯したときに当り普通図柄となる。
表示領域16aに停止表示される装飾図柄Dは、特別図柄Jに対応しており、特別図柄Jが「−」、「T」である場合には、3桁の数字列がゾロ目でない数字列(はずれ対応図柄)が停止表示され、特別図柄Jが「H」のときには、偶数の3桁からなるゾロ目の数字列(通常大当り対応図柄)が停止表示され、特別図柄Jが「F」のときには、奇数の3桁からなるゾロ目の数字列(確変大当り対応図柄)が停止表示される。
図5は、図1〜図4に示すパチンコ遊技機1の内部の構成を中心に示すブロック構成図、図6はカードユニットのブロック構成図である。パチンコ遊技機1は、上述した主制御回路30、副制御回路40、払出・発射制御回路80、電源供給ユニット24を中心に複数の構成要素を有し、この電源供給ユニット24は、主制御回路30、副制御回路40および払出・発射制御回路80にそれぞれ接続され各々への電力供給が可能とされている。
(主制御回路の構成)
主制御回路30は、メインCPU(Central Processing Unit)31、メインROM(Read Only Memory)32およびメインRAM(Random Access Memory)33を有し、他に初期リセット回路34とコマンド出力ポート35を有している。
メインCPU31は、後述するカウントスイッチ11CSなどから遊技球の検出信号を入力する一方、メインROM32に記憶されている制御プログラムにしたがい作動して、パチンコ遊技機1における大当り抽選や、賞球排出といったパチンコ遊技機1全体の動作制御を司り、コマンド出力ポート35を介して副制御回路40および払出・発射制御回路80に各種のコマンドを送信する。
メインCPU31は、大当り抽選の結果や遊技状態の消化などにより、遊技者にとって不利な通常遊技状態と、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な有利状態である大当り遊技状態との間を移行制御している。また、メインCPU31は、始動入賞口スイッチ9Sによって遊技球が検出されたことに基づいて、大当り遊技状態に移行するか否かを判定しており、大当り抽選に当選することが、通常遊技状態から大当り遊技状態への移行を行う所定の有利条件となる。
また、遊技状態としては、通常遊技状態および大当り遊技状態のほか、通常遊技状態よりも大当り遊技状態に移行しやすく、遊技者にとって有利な遊技状態である確変遊技状態が設定されている。確変遊技状態は、通常遊技状態よりも、メインCPU31における大当り抽選の当選確率を高く設定して、大当り遊技状態に移行しやすくしている。また、確変遊技状態中には、時短遊技状態に移行することもある。時短遊技状態は、通常遊技状態(非変動短縮遊技状態)よりも普通図柄の変動時間を短縮し、始動入賞口9の羽根9aを開きやすくし、場合によっては普通図柄の当選確率を高く設定して、さらに始動入賞口9の羽根9aを開きやすくして始動入賞口9への入賞割合を高めている。
メインCPU31は、確変大当り遊技状態が終了した後は遊技状態を確変遊技状態に移行させる。また、通常大当り遊技状態が終了した後は遊技状態を通常遊技状態へと移行させる。確変遊技状態は、次に大当り抽選に当選するまで継続する。さらに、確変遊技状態に移行させる際に、時短遊技状態に移行させる場合、時短遊技状態は、次に大当り抽選に当選するか、所定回数、たとえば100回の特別図柄の変動表示が終了するまで継続する。このように、メインCPU31では、各遊技状態のいずれに移行するかを制御している。さらに、メインCPU31は、確変遊技状態および時短遊技状態に移行すると、特別図柄の変動表示時間を短縮する制御を行う。
メインROM32には、図7(a)に示す保険プランテーブルおよび図7(b)に示す保険解約プラン決定テーブルが記憶されている。メインCPU31は、第1操作ボタン29Aから送信される第1操作信号に基づいて、保険プランへの加入を決定する。また、第2操作ボタン29Bから送信される第2操作信号に基づいて、保険プランの解約を決定する。図7(a)に示す保険プランテーブルには、保険加入条件となる遊技球の徴収個数、保険発動条件となる特別図柄の変動表示回数を示す天井、保険発動条件が満たされた場合の保険内容としての遊技球の貸出金額変更率、および遊技球の返却球数が記憶されている。具体的には、設定額が250球(1000円)と記憶されている。遊技球の貸出金額が通常4円であることから、遊技球250球に対して1000円の設定額が設定されている。また、天井600ゲーム(600G)、遊技球の貸出金額変更率が4円から3円、返却遊技球数が使用球数の1/4に設定されている。ここでの使用球数とは、保険プランに加入した後に遊技盤に打ち込まれた遊技球の数を意味する。
また、図7(b)に示す保険返却プラン決定テーブルには、保険返却プランの種類、保険プランを解約したときの特別図柄Jの変動回数、および遊技球の返却球数(返却料)が記憶されている。
具体的に、返却プランAでは、保険プランを解約したときの特別図柄Jの変動回数として0G〜299G、返却料として50球が記憶されている。また、返却プランBでは、保険プランを解約したときの特別図柄Jの変動回数が300G以上、返却料として100球が記憶されている。
また、メインROM32には、メインCPU31が実行する制御プログラムと、恒久的なデータとして、大当り判定テーブル、特別図柄決定テーブル、変動パターンテーブル等が記憶されている。メインRAM33は、メインCPU31が作動する際に用いるデータやプログラムが一時的に記憶されるようになっている。メインRAM33は、特別図柄や普通図柄を制御するために、特別図柄記憶領域(0)〜特別図柄記憶領域(4)の5つの特別図柄記憶領域および普通図柄記憶領域(0)〜普通図柄記憶領域(4)の5つの普通図柄記憶領域が設けられている。
特別図柄記憶領域(0)〜(4)には、それぞれ大当り抽選、大当り特別図柄決定抽選、変動パターン決定抽選によって抽出された乱数等のデータが記憶される。この特別図柄記憶領域(0)に記憶されたデータに基づいて、大当り判定などが行われる。また、普通図柄記憶領域(0)〜(4)にはそれぞれ普通当り抽選によって抽出された乱数等のデータが記憶される。この普通図柄記憶領域(0)に記憶されたデータに基づいて、普通当り判定などが行われる。
メインCPU31は、始動入賞口9に遊技球が入賞し、始動入賞口スイッチ9Sからの検出信号を受信すると、大当り抽選のための大当り判定用乱数値および大当り図柄決定抽選のための大当り図柄乱数値を抽出する。大当り判定用乱数値としては、0〜229の大当り判定用乱数値の中から1つの大当り判定用乱数値を抽出する。また、大当り図柄乱数値としては、0〜99の大当り図柄乱数値の中から1つの大当り図柄乱数値を抽出する。
メインCPU31は、抽出した大当り判定用乱数値および大当り図柄乱数値のデータをメインRAM33における特別図柄記憶領域(0)〜特別図柄記憶領域(4)のうちデータが記憶されていない最も若い番号の特別図柄記憶領域に記憶する。ただし、特別図柄記憶領域(4)にデータがすでに記憶されている場合には、抽出された大当り判定用乱数値および大当り図柄乱数値といったデータは破棄される。続いて、特別図柄記憶領域(0)に記憶されたデータに基づいて大当り判定および大当り特別図柄判定が行われ、これらの大当り判定および大当り特別図柄判定が終了した後、特別図柄記憶領域(0)に記憶されたデータが消去され、特別図柄記憶領域(1)〜(4)に記憶されたデータが、それぞれ1つ若い番号の特別図柄記憶領域に転送される。さらに、メインRAM33には、変動パターンコマンドなどの各種コマンドを副制御回路40に、図柄停止コマンドや大当り開始コマンドなどの各種コマンドを払出・発射制御回路80に送信するための送信バッファが設けられている。
メインCPU31における大当り抽選は、次の手順で行われる。メインCPU31は、特別図柄記憶領域(0)に記憶された大当り判定用乱数値を大当り判定テーブルに参照し、「大当り」であるか「はずれ」であるかを決定する。また、大当りである場合には、「通常大当り」「確変大当り」「小当り」のいずれであるかを決定する。
続いて、大当り図柄決定抽選を行う。メインCPU31における大当り図柄決定抽選は、次の手順で行われる。メインCPU31は、大当り抽選の結果が大当りである場合に、特別図柄記憶領域(0)に記憶された大当り図柄乱数値を特別図柄決定テーブルに参照し、停止図柄値データおよび停止図柄(特別図柄)を決定する。ここで停止図柄を決定する際に、大当りが「通常大当り」「確変大当り」「小当り」のいずれであるかが決定される。
さらに、メインCPU31は、特別図柄決定抽選の際に特別図柄指定コマンドを決定する。ここで決定された特別図柄指定コマンドには、遊技状態に関する情報が含まれており、大当り遊技状態に移行する場合には、大当り遊技状態中におけるラウンド数、大当り遊技状態終了後の遊技状態、大当り遊技状態終了後における時短回数に関する情報が含まれている。メインCPU31は、ここで決定した特別図柄指定コマンドを、メインRAM33における送信バッファにセットする。
さらに、メインCPU31は、普通図柄作動ゲート10を遊技球が通過し、作動ゲートスイッチ10Sからの検出信号を受信すると、普通当り抽選のための普通当り判定用乱数値を抽出する。普通当り判定用乱数値としては、0〜14の普通当り判定用乱数値の中から1つの普通当り判定用乱数値を抽出する。メインCPU31は、抽出した普通当り判定用乱数値のデータをメインRAM33における普通図柄記憶領域(0)〜普通図柄記憶領域(4)のうちデータが記憶されていない最も若い番号の普通図柄記憶領域に記憶する。ただし、普通図柄記憶領域(4)にデータがすでに記憶されている場合には、抽出された普通当り判定用乱数値のデータは破棄される。続いて、普通図柄記憶領域(0)に記憶されたデータに基づいて普通当り判定が行われ、普通当り判定が終了した後、普通図柄記憶領域(0)に記憶されたデータが消去され、普通図柄記憶領域(1)〜普通図柄記憶領域(4)に記憶されたデータが、それぞれ1つ若い番号の普通図柄記憶領域に転送される。
普通当り判定では、抽出した普通当り判定用乱数値および現在の遊技状態が時短遊技状態であるか否かによって普通当りか否かが決定される。非時短遊技状態中に抽出された普通当り判定用乱数値が「13」である場合には、普通当りと判定し、普通当り判定用乱数値がそれ以外の場合にはハズレと判定する。一方、時短遊技状態中に抽出された普通当り判定用乱数値が「7」である場合には、ハズレと判定し、普通当り判定用乱数値がそれ以外の場合には普通当りと判定する。普通当りと判定した場合、メインCPU31は、始動入賞口9における羽根9aを所定時間開放させる。始動入賞口9の羽根9aの開放時間は、非時短遊技状態の場合0.2秒、時短遊技状態の場合3秒とされている。また、メインCPU31は、特別図柄Jおよび普通図柄Nを変動表示させる表示制御を行う。
メインCPU31は、メインRAM33の送信バッファにセットされている特別図柄指定コマンドや変動パターンコマンドなどの各種コマンドをコマンド出力ポート35より、副制御回路40に送信する。また、図柄停止コマンドや大当り開始コマンドなどの各種コマンドを払出・発射制御回路80に送信する。初期リセット回路34は、電源投入時にリセット信号をメインCPU31に出力する。このリセット信号により、メインCPU31は制御プログラムの先頭から処理を実行する。
また、主制御回路30には、カウントスイッチ11CSをはじめとする各スイッチ等が接続されている。カウントスイッチ11CSは大入賞口11に入賞した遊技球の個数を計測し、計測結果を示す検出信号を主制御回路30に出力する。一般入賞口スイッチ12Sは各一般入賞口12a〜12dに入賞した遊技球の検出信号を主制御回路30に出力する。作動ゲートスイッチ10Sは普通図柄作動ゲート10を通過する遊技球の検出信号を主制御回路30に出力する。始動入賞口スイッチ9Sは始動入賞口9に入賞した遊技球の検出信号を主制御回路30に出力する。
始動口ソレノイド9Lは始動入賞口9に設けられた一対の羽根9a,9aを開閉させ、大入賞口ソレノイド11Lは大入賞口11に設けられたシャッタを開閉させる。バックアップクリアスイッチ26は、電断時等におけるバックアップデータを操作者の操作に応じてクリアする。
また、パチンコ遊技機1では、始動入賞口スイッチ9Sが遊技球の入賞を検出して検出信号を送信し、主制御回路30がその検出信号を受信したときに、主制御回路30におけるメインCPU31は、上記の大当り抽選および大当り特別図柄抽選を行う。大当り抽選および大当り特別図柄抽選の結果、通常大当り、確変大当り、または小当りが決定された場合には、遊技状態は通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な大当り遊技状態に移行させる。ただし、小当りは、通常大当りや確変大当りよりも遊技者における有利度合いが低い大当りとされている。
メインCPU31は、遊技状態を大当り遊技状態に移行させた際に、大入賞口11を閉鎖状態から開放状態に変移させる。また、大入賞口11を開放状態に変移させてから所定の開放時間、たとえば30秒の経過があったとき、または大入賞口11への所定個数、たとえば10個の遊技球の入賞があったときに、大入賞口11を閉鎖させるラウンド制御を行う。
また、メインCPU31は、大入賞口11が開放しているときに、遊技球が10個入賞して大入賞口11が閉鎖した場合、または大入賞口11が開放してから30秒が経過した場合に、大入賞口11が次に開放する前のインターバルに至るまで大入賞口11を閉鎖した待機状態に制御する。さらに、始動入賞口スイッチ9Sから送信された検出信号に基づく大当り抽選および大当り特別図柄抽選の結果を報知する特別図柄Jの変動表示が行われている最中には、検出信号を最大4つ保留し、その保留個数に応じて特別図柄保留ランプR1〜R4を点灯させる。
さらに、大当り抽選の結果がはずれとなった場合には、大入賞口11の開閉制御を行うことはないが、大当りとなった場合には、大入賞口11を開閉制御する。大入賞口11の開閉制御では、大入賞口11の開状態と閉状態との1回の開閉動作を1ラウンドとして、決定されたラウンド数まで大入賞口11の開閉動作の駆動制御を行う。ここで、大当りが確変大当りまたは通常大当りである場合には、ラウンド制御を15回(15ラウンド)行い、小当りの場合にはラウンド制御を2回(2ラウンド)行う。
また、主制御回路30は、作動ゲートスイッチ10Sからの検出信号を受信した際には、上記の普通当り抽選を行う。作動ゲートスイッチ10Sから送信された検出信号に基づく普通当り抽選の結果を報知する普通図柄Nにおける普通図柄の変動表示が行われている最中には、検出信号を最大4つ保留し、その保留個数に応じて普通図柄保留ランプr1〜r4を点灯させる。
(副制御回路の構成)
副制御回路40は、主制御回路30からコマンドを入力し、その入力したコマンドにしたがい、液晶表示装置16を用いた識別図柄の可変表示、リーチ演出、予告演出といった演出に必要な制御を行う一方、所定の画像を液晶表示装置16に表示させる。また、副制御回路40は、スピーカ18L、18Rを用いた音声出力による演出や装飾ランプ19L、19Rを用いた点滅表示による演出を行うのに必要な制御も行う。
この副制御回路40は、サブCPU41を中心に構成され、サブROM42と、サブRAM43およびコマンド入力ポート48を有し、画像制御回路50と、音声制御回路60、およびランプ制御回路70を有している。
サブCPU41は、主制御回路30から入力したコマンドにしたがいサブROM42に記憶されているプログラムに沿った処理を実行し、画像制御回路50、音声制御回路60およびランプ制御回路70を作動させる。サブROM42にはサブCPU41が実行するプログラムと、恒久的なデータが記憶されている。
また、サブRAM43には、サブCPU41が作動する際に用いるデータやプログラムを一時的に記憶する作業領域が設けられている。さらに、サブRAM43には、主制御回路30から送信される特別図柄指定コマンドおよび変動パターンコマンドなどの各種コマンドを格納するための受信バッファ、選択された演出テーブルが一時的にセットされるテーブル記憶領域等が設けられている。
サブROM42には、装飾図柄Dを決定するための装飾図柄決定テーブルが記憶されている。サブCPU41は、主制御回路30から送信される特別図柄指定コマンドを装飾図柄決定テーブルに参照して、装飾図柄Dを決定する。さらに、サブROM42には、装飾図柄Dの変動表示を行う際における演出内容を決定するための演出テーブルが記憶されている。サブCPU41は、主制御回路30から送信される変動パターンコマンドを演出テーブルに参照して、装飾図柄Dを変動表示させる際の演出の内容を決定する。
サブCPU41は、決定した装飾図柄Dを可変表示させ、変動表示から停止表示に至るまでの表示制御を行う。また、サブCPU41は、サブROM42に記憶された演出テーブルを参照して決定した演出データに対応する表示内容を液晶表示装置16に表示させる。
(画像制御回路の構成)
画像制御回路50は、VDP(Video Display Processor)51と、D/Aコンバータ52と、初期リセット回路53と、画像データROM(画像記憶手段)54a,54bとを有している。VDP51は、サブCPU41で決定された液晶表示装置16に表示させる内容に応じた画像を形成し、その形成された画像をD/Aコンバータ52に出力する。D/Aコンバータ52はVDP51から出力される画像データをD/A変換して、変換により得られたアナログ信号を液晶表示装置16に出力し、画像を表示させる。初期リセット回路53はサブCPU41からのリセット命令を受けて、VDP51を初期状態に戻す処理を実行する。画像データROM54aには、装飾図柄、特別図柄、キャラクタ、背景などを示す画像のデータ(画像データ)を記憶し、画像データROM54bには、各種画像データを液晶表示装置16に表示させるための画像データを記憶している。VDP51は、サブCPU41から出力される装飾図柄および特別図柄に対応する画像データを画像データROM54a,54bから読み出し、この画像データに基づく図柄等の画像を液晶表示装置16に表示させる。
(音声制御回路の構成)
音声制御回路60は、音源IC61と、アンプ(以下「AMP」という)62と、音声データROM63とを有している。音源IC61は、サブCPU41からの指示にしたがい、音声データROM63に記憶されている音声データを用いて音声信号を生成する。AMP62は、音源IC61により生成された音声信号を適切なレベルに増幅し、増幅した音声信号をスピーカ18L、18Rに供給して音声を出力させる。音声データROM63は予告演出、リーチ演出、大当り演出などに用いられる音楽、音声、効果音などのデータ(音声データ)を記憶している。
(ランプ制御回路の構成)
ランプ制御回路70は、装飾ランプ19L、19Rの点滅パターンを示す装飾データを記憶した装飾データROM71と、サブCPU41からの指示にしたがい、装飾データROM71に記憶されている装飾データを用いて装飾ランプ19L、19Rを点滅させるドライブ回路72とを有している。
(払出・発射制御回路の構成)
払出・発射制御回路80は、払出・発射CPU81を中心に構成され、払出・発射ROM82と、払出・発射RAM83および入出力ポート84を有している。払出・発射CPU81は、入出力ポート84を介して主制御回路30からコマンドを入力し、その入力したコマンドにしたがって、各種処理を行う。ここで入力したコマンドが払出コマンドである場合には、払出コマンドに基づいて、遊技球の払出数を決定する。払出・発射CPU81は、決定した遊技球の払出信号を、入出力ポート84を介して払出装置85に送信し、決定した払出数の遊技球の払出を行わせる。
また、払出・発射制御回路80には、取込球計数スイッチ6Sが接続されている。払出・発射CPU81は、取込球計数スイッチ6Sから送信される検出信号に基づいて、取込口開閉装置7から取り込まれた遊技球の取込数を計数する。払出・発射CPU81は、遊技媒体数計数手段を構成する。また、取込口開閉装置7は、払出・発射CPU81によって計数された遊技媒体を徴収する遊技媒体徴収手段を構成する。さらに、払出・発射CPU81は、カードユニット100から送信される遊技球貸出信号に基づいて、遊技球の貸出数を決定する。払出・発射CPU81は、決定した遊技球の貸出信号を、入出力ポート84を介して払出装置85に送信し、決定した貸出数の遊技球の貸出を行わせる。
払出・発射ROM82には払出・発射CPU81が実行するプログラムと、恒久的なデータが記憶されている。また、払出・発射RAM83には、払出・発射CPU81が作動する際に用いるデータやプログラムを一時的に記憶する作業領域が設けられている。さらに、払出・発射RAM83には、主制御回路30から送信される図柄停止コマンドや大当り開始コマンドなどの各種コマンドを格納するための受信バッファやカードユニット100に送信する保険準備制御状態信号を格納する送信バッファ等が設けられている。
ここで、払出・発射RAM83は、特定遊技状態が特定可能な特定遊技状態特定情報としての保険遊技状態フラグや、特別遊技状態が特定できる特別遊技状態特定情報としての保険遊技状態フラグを記憶する。この特定遊技状態特定情報は、特定遊技状態変更情報に含まれるものである。払出・発射RAM83は、遊技状態記憶手段を構成する。
また、払出・発射RAM83には、主制御回路30から送信された図柄停止コマンドを受信した回数を計数する遊技回数カウンタおよび貸し出した遊技球数を計数する貸出遊技球カウンタが設けられている。払出・発射CPU81は、払出・発射RAM83に設けられた遊技回数カウンタを用いて、特別図柄Jの変動表示の終了回数を計数している。
さらに、払出・発射CPU81は、主制御回路30から保険コマンドが送信された場合に、遊技状態を保険に加入していない初期遊技状態から、保険に加入した特定遊技状態に変更する。払出・発射CPU81は、遊技状態変更手段を構成する。さらに、払出・発射CPU81は、保険に加入した後、特別図柄Jの変動回数を計数している。特別図柄Jの変動回数が所定の天井回数(600回)に到達した場合、遊技状態を特定遊技状態から保険による救済が発動する特別遊技状態に変更する。
また、払出・発射CPU81は、保険準備遊技状態フラグまたは保険遊技状態フラグがセットされているときに、主制御回路30から大当り開始コマンドが送信された場合に、セットされている保険準備遊技状態フラグまたは保険遊技状態フラグを解除する。そして、遊技状態を初期遊技状態に変更する。払出・発射CPU81は、遊技状態初期化手段を構成する。
また、払出・発射CPU81は、特別図柄Jの変動回数が天井回数に到達する前に第2操作ボタン29Bから第2操作信号が送信された場合には保険解約処理を行う。この保険解約処理によって、保険準備遊技状態フラグが成立した後の遊技回数カウンタで計数された特別図柄Jの変動回数に応じた返却料の遊技球を遊技者に返却することを決定し、払出信号を払出装置85に出力する。払出・発射CPU81は、特定価値決定手段および特定価値返却決定手段を構成する。さらに、払出・発射CPU81は、払出装置85に払出信号を出力し、払出装置85から遊技球が払い出された場合に、保険準備遊技状態フラグを解除する。払出・発射CPU81は、遊技状態情報消去手段を構成する。
また、払出・発射CPU81は、特別図柄Jの変動回数が天井回数に到達した場合には、カードユニット100によって貸し出される遊技球の貸出単価を、通常貸出単価よりも低く、保険プランに対応した特別貸出単価(3円)に変更させる特別貸出単価変更信号となる保険遊技状態信号をカードユニット100に出力する。払出・発射CPU81は、入出力ポーと84およびカードユニット100における入出力ポート114の間で接続された信号線SLを介して、保険遊技状態信号をカードユニット100に出力する。
さらに、払出・発射CPU81は、予定価値付与手段を構成する。さらに、払出・発射CPU81は、カードユニット100から送信される遊技球貸出信号に基づいて、遊技球の貸出数を決定する。払出・発射CPU81は、決定した遊技球の貸出信号を、入出力ポート84を介して払出装置85に送信し、決定した貸出数の遊技球の貸出を行わせる。
払出装置85には、払い出した遊技球の払出数を計数する計数スイッチ、遊技球を払い出す払出ソレノイド、および払出状況を監視する払出状況監視装置が設けられている。払出装置85は、払出・発射CPU81から払出信号が出力された場合に払出信号に応じた数の遊技球を払い出す。払出装置85は、特定価値返却手段を構成する。計数スイッチは、計数した遊技球の払出数を払出・発射制御回路80に送信する。また、払出状況監視装置は、球詰まりなどによって遊技球の払出が停止してしまった場合に、エラー信号を払出・発射制御回路80に送信する。
また、発射装置86は、発射ハンドル6cの回転角度を検出す回転角度センサおよび打出ハンマを作動させる発射モータを備えている。回転角度センサは、検出した回転角度に基づく回転角信号を払出・発射制御回路80に送信する。また、払出・発射CPU81は、回転角センサから送信された回転角信号に基づいて発射モータに供給する電流の電流値を算出する。払出・発射CPU81は、算出した電流値の電流を発射装置86における発射モータに供給し、発射装置86に対して、遊技球を遊技盤4上の遊技領域4aに向けて発射させる。
電源供給ユニット24は、払出・発射制御回路80の制御にしたがい副制御回路40、主制御回路30および払出・発射制御回路80への電力供給を行う。
(カードユニットの構成)
図1に示すように、カードユニット100には、紙幣を投入可能な紙幣投入口101、硬貨を投入可能な硬貨投入口102、プリペイドカードを投入可能なプリペイドカード投入口103、および贋物と判定されて受付不能であった硬貨を返却する硬貨返却口104が形成されている。遊技者は、所定金額の貨幣(紙幣や硬貨)や遊技用記録媒体を投入することにより、遊技に必要な遊技球の貸し出しを受けることができる。なお、プリペイドカードとしては、ICカードや磁気カードなどを想定することができる。
また、カードユニット100には、図6に示すカードユニット制御回路110におけるカードユニットCPU111で制御されるカード挿入中ランプ104aや状態表示ランプ104b,104c、警告ランプ104dが設けられている。カード挿入中ランプ104aは、緑色発光ダイオードからなり、プリペイドカード投入口にプリペイドカードPが挿入された状態で発光する。また、状態表示第1ランプ104bは、黄色発光ダイオードからなり、硬貨の投入可能な状態で発光する。さらに、状態表示第2ランプ104cは、赤色発光ダイオードからなり、紙幣の投入可能な状態で発光する。なお、たとえば貨幣(紙幣や硬貨)の投入詰まりやプリペイドカードPの読取エラーなどが発生した場合、カードユニットCPU111により警告ランプ104dが発光する。
さらに、カードユニット100には、図6に示すカードユニット制御回路110が設けられている。カードユニット制御回路110は、カードユニットCPU111を中心として構成され、カードユニットROM112、およびカードユニットRAM113を有しており、他に入出力ポート114を有している。また、カードユニット100は、カードリーダライタ105、貨幣投入検知センサ106、貨幣識別機107、およびカード挿入検知センサ108を備えている。
カードユニットCPU111は、貨幣投入検知センサ106から出力される検出情報やパチンコ遊技機1における払出・発射制御回路80から送信される貸出信号等に基づいて、プリペイドカードPにおける残高の書き込み等を行う。カードユニットROM112は、カードユニットCPU111における各種処理を行うためのプログラムを記憶している。
カードユニットRAM113には、カードユニットCPU111が作動する際に用いるデータやプログラムが一時的に記憶されるようになっている。入出力ポート114は、パチンコ遊技機1における払出・発射制御回路80および球貸し操作パネル28に接続されており、大当り信号や図柄確定信号などを入力する。入出力ポート114は、有利状態発生信号入力手段および変動表示終了信号入力手段を構成する。さらに、入出力ポート114は、図示しないユニットコントローラを介して図示しないホールコンピュータに接続されている。
カードリーダライタ105は、プリペイドカード投入口103から投入されたプリペイドカードPに書き込まれた情報を読み出し、読み出した情報をカードユニットRAM113におけるカード情報記憶領域に記憶させる。また、カードリーダライタ105は、カードユニットCPU111の指令にしたがい、所定の残高情報を含む各種情報をプリペイドカード投入口103から投入されたプリペイドカードPに書き込む。
貨幣投入検知センサ106は、紙幣投入口101に投入された紙幣や硬貨投入口102に投入された硬貨を検知している。貨幣識別機107は、貨幣投入検知センサ106による検知情報にしたがい、紙幣投入口101に投入された紙幣や硬貨投入口102に投入された硬貨の真贋を識別している。カード挿入検知センサ108は、プリペイドカード投入口103に投入されたプリペイドカードPを検知している。
このような構成において、プリペイドカード投入口103を介してプリペイドカードPがカードユニット100に受け付けられると、カード挿入検知センサ108の検知信号に基づいて、カードユニットCPU111で制御されたカードリーダライタ105によりプリペイドカードPのカードIDや残高情報などのプリペイドカード記録情報が読み取られる。そして、このとき読み取られたプリペイドカード記録情報は、カードユニット100に固有のユニットIDとともに、カードユニット100の入出力ポート114から図示しないユニットコントローラを介してホールコンピュータに送信される。
ホールコンピュータでは、カードユニット100から送信されたプリペイドカード記録情報に基づいて、プリペイドカードPに記録された記録情報を検出し、検出した残高をカードIDとともに記憶しておく。また、カードユニット100からプリペイドカード記録情報が送信された際に、記憶しているカードIDおよび残高情報を照合し、照合が一致した場合に残高情報がカードユニット100に送信される。
カードユニット100は、その入出力ポート114を介して残高情報を受信すると、当該残高情報をカードユニットRAM113に記憶する。そして、カードユニットCPU111は、ここで記憶した残高情報をそのままカードリーダライタ105によってプリペイドカードPに書き込むか、カードユニットROM112に記憶された処理プログラムによって残高情報に基づく残度数を算出し、その残度数をカードリーダライタ105によってプリペイドカードPに書き込む。残高情報として記憶される記憶度数は、たとえば100円分に相当し、たとえば1度数分の価値によって25球の遊技球の貸出が行われる。
また、プリペイドカードPが受け付けられている場合に、紙幣投入口101や硬貨投入口102に所定金額の貨幣が投入された際、カードユニットCPU111で制御された貨幣投入検知センサ106の検知信号に基づいて、貨幣識別機107により貨幣の真贋が識別される。このとき、貨幣識別機107により貨幣が贋物であると識別された場合、贋物硬貨は硬貨返却口104から返却され、贋物紙幣は紙幣投入口101から返却される。
これに対して、貨幣が真正なものと識別された場合、識別した貨幣の有価価値関連情報としての残高情報が、現在受付中のプリペイドカードPの残高情報に加算され、その加算結果がカードユニットRAM113に更新記憶される。カードユニットRAM113に加算更新記憶された新たな残高情報は、カードユニットCPU111によりホールコンピュータに送信される。
カードユニットRAM113に残高情報が記憶されると、当該残高情報に基づいて、カードユニット100の入出力ポート114からパチンコ遊技機1の球貸し操作パネル28に残高表示信号が出力される。そして、当該残高表示信号により残り度数表示器28cの7セグメントLEDが発光して残高が度数単位で表示される。たとえば残度数が「30」であれば、残り度数表示器28cに「30」と表示される。
さらに、カードユニット100は、各種情報を表示する表示モニタ109が取り付けられている。表示モニタ109には、併設されたパチンコ遊技機1における遊技方法、遊技履歴、所定の宣伝、テレビ画像等が選択的に表示可能とされている。
また、カードユニット100は、入力装置121を備えている。入力装置121は、たとえば表示モニタ109に表示され、遊技者が操作可能となる第1タッチボタン122Aおよび第2タッチボタン122Bを備えている。また、入力装置121は、カードユニットCPU111に接続されており、第1タッチボタン122Aの操作に基づく第1操作信号および第2タッチボタン122Bの操作に基づく第2操作信号をカードユニットCPU111に送信する。
(球貸処理の説明)
次に、遊技機1とカードユニット100とで行われる球貸処理について説明する。パチンコ遊技機1に電源が投入され、カードユニット100と通信可能状態となると、払出・発射制御回路80は貸出待機状態となり、払出・発射CPU81は、入出力ポート84を介して、PRDY信号(LOWのREADY信号)カードユニット100におけるカードユニット100に出力する。このPRDY信号は、カードユニット100におけるカードユニットCPU111に出力される。この状態において、球貸しボタン28aが操作されると、カードユニットCPU111により入出力ポート114からBRDY信号(LOWのREADY信号)が払出・発射制御回路80に出力される。
このとき、カードユニットCPU111により入出力ポート114からBRQ信号(LOWの貸出要求信号)が払出・発射制御回路80に出力される。ここで、払出・発射制御回路80がBRDY信号のLOWを検出した状態においてBRQ信号のLOWを検出すると、払出・発射制御回路80は、払出装置85から遊技球の払出が可能か否かを確認して、払出可能であればEXS信号(LOWの払出準備信号)をカードユニット100に出力する。
EXS信号のLOWを検出したカードユニット100のカードユニットCPU111は、BRQ信号をLOWからHIGHにすることにより、球貸しコマンドを払出・発射制御回路80に出力する。そして、BRQ信号のHIGHを検出した払出・発射制御回路80からは、払出装置85に払出信号が出力され、これに基づいて、払出装置85により遊技球25個(1度数分)の払出が行われる。
遊技球25個の払出しが終了すると、払出・発射制御回路80は、EXS信号をLOWからHIGHにすることにより、球貸し完了信号をカードユニット100におけるカードユニットCPU111に出力する。このとき、EXS信号のHIGHを検出したカードユニットCPU111は、カードユニットRAM113に記憶された記憶度数の残度数「30」から1度数を減算更新する。これと同時に、更新後の残度数「29」を球貸し操作パネル28の残り度数表示器28cに表示する。
具体的には、カードユニットRAM113において残高情報が更新記憶されると、更新後の残高情報に基づいて、カードユニット100の入出力ポート114からパチンコ遊技機1の球貸し操作パネル28に残高表示信号が出力される。そして、当該残高表示信号により残り度数表示器28cの7セグメントLEDが発光して残高が度数単位で表示される。たとえば更新後の残度数が「29」であれば、残り度数表示器28cに「29」と表示される。
カードユニット100は、上述したような球貸処理を遊技球の貸出希望分だけ繰り返す。そして、球貸し処理が終了したとき、BRDY信号をLOWからHIGHにすることにより、球貸終了信号を払出・発射制御回路80に出力する。これにより球貸処理が完了する。
(パチンコ遊技機の動作内容)
次に、パチンコ遊技機1の動作内容のうち、主制御回路30および副制御回路40による制御処理の手順について、図8〜図27に示すフローチャートを参照して説明する。図8は電源を投入したあとに主制御回路30により繰返し実行されるメイン制御処理の動作手順を示すフローチャート(メインフローチャート)である。
(メイン制御処理の動作手順)
図8に示すように、パチンコ遊技機1は、電源投入に伴い主制御回路30のメインCPU31がメイン制御処理を開始し、初期設定処理を行い(S1)、次に、タイマ更新処理を行う(S2)。タイマ更新処理では、待ち時間タイマなどを更新する。続いて、特別図柄制御処理を行う(S3)。
特別図柄制御処理は、図9に示すフローチャートのようにして行われる。特別図柄制御処理を開始すると、まず、制御状態フラグをロードする(S21)。この制御状態フラグは、液晶表示装置16における図柄の可変表示画像を用いた特別図柄ゲームの状態を示すフラグであって、メインCPU31が後続の各ステップいずれを実行するかを判定するためのデータが設定されている。
次に、特別図柄記憶チェック処理を行う。特別図柄記憶チェック処理で制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示すデータ“00”であるか否かを判断し、データが “00”でなければ処理を終了する。また、データが“00”である場合には、始動記憶数が0を超えているか否かを判定し、始動記憶数が0を超えておらず、0である場合にはデモ表示処理を行い、その後、処理を終了する。一方、始動記憶数が“0”でなければ、制御状態フラグに特別図柄変動時間管理を示すデータ“01”をセットする。その後、始動記憶数を1減算するとともに、特別図柄記憶領域に記憶されたデータの転送を行い、さらに大当り判定処理を行う。それから特別図柄決定処理および変動パターン決定処理を行い、始動領域(0)に記憶された乱数値をクリアして、待ち時間タイマをセットした後、特別図柄記憶チェック処理を終了する。
特別図柄記憶チェック処理が済んだら、特別図柄変動時間管理処理を行う(S23)。特別図柄変動時間管理処理は、図10に示すフローチャートに沿って行われる。図10に示すように、特別図柄変動時間管理処理では、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理処理を示すデータ“01”であるか否かを判断する(S31)。
その結果、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理処理を示すデータ“01”でない場合には、特別図柄変動時間管理処理を終了する。一方、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理処理を示すデータ“01”である場合には、特別図柄記憶チェック処理でセットした待ち時間タイマが0となっているか否かを判断する(S32)。その結果、待ち時間タイマが0となっていないと判断した場合には、そのまま特別図柄変動時間管理処理を終了する。
一方、待ち時間タイマが0となっていると判断した場合には、制御状態フラグに特別図柄表示時間管理処理を示すデータ“02”をセットするとともに、メインRAM33における送信バッファに図柄停止コマンドおよび変動表示終了信号である図柄確定信号をセットする(S33)。その後、特別図柄変動時間が確定した後の時間に対応する確定後待ち時間(0.75秒)を待ち時間タイマ(t)にセットし(S34)、特別図柄変動時間管理処理を終了する。
図9に示すフローに戻り、特別図柄変動時間管理処理が済んだら、特別図柄表示時間管理処理を行う(S24)。特別図柄表示時間管理処理は、図11に示すフローに沿って行われる。図11に示すように、特別図柄表示時間管理処理では、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示すデータ“02”であるか否かを判断する(S41)。その結果、制御状態フラグが“02”でないと判断した場合には、特別図柄表示時間管理処理を終了する。一方、制御状態フラグを示すデータが“02”であると判断した場合には、ステップS34でセットした確定後待ち時間に対応する待ち時間タイマ(t)が0であるか否かを判断する(S42)。その結果、待ち時間タイマ(t)が0でなければ特別図柄表示時間管理処理を終了する。一方、待ち時間タイマ(t)が0であれば、特別図柄記憶チェック処理における大当り判定の結果が大当りであるか否かを判断する(S43)。
大当り判定の結果が大当りでないと判断した場合には、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了処理を示すデータ“07”をセットする(S44)。その後、時短状態変動回数カウンタが0となっているか否かを判断する(S45)。ここで、時短状態変動回数カウンタが0となっていると判断した場合には、そのまま特別図柄表示時間管理処理を終了する。
一方、時短状態変動回数カウンタが0となっていないと判断した場合には、時短状態変動回数カウンタを1減算し(S46)、時短状態変動回数カウンタが0となっているか否かを判断する(S47)。ここで、時短状態変動回数カウンタが0となっていないと判断した場合には、そのまま特別図柄表示時間管理処理を終了する。一方、時短状態変動回数カウンタが0となっていると判断した場合には、遊技状態フラグをクリアし、通常遊技状態に対応する通常遊技状態コマンドをセットする(S48)。
また、ステップS43において、大当り判定の結果が大当りであると判断した場合には、大当りフラグ、大入賞口開放回数カウンタ、遊技状態フラグ、および時短状態変動回数カウンタをそれぞれクリアする(S49)。それから、制御状態フラグに大当り開始インターバル処理を示すデータ“03”をセットする(S50)。その後、大当り開始インターバル時間に対応する時間(たとえば5秒)を待ち時間タイマ(t)にセットし(S51)、さらに大当り開始コマンドおよび大当り信号をメインRAM33における送信バッファにセットする(S52)。この大当り開始コマンドには、大当り種類情報が付加される。大当り種類情報とは、大当りの種類が確変大当り、通常大当り、および小当りのいずれであるかを示す情報である。
それから、大入賞口開放回数上限データをセットする(S53)。大入賞口開放回数上限データは、ステップS43で判断された大当りが確変大当りまたは通常大当りである場合には、15(ラウンド)Rにセットされ、小当りである場合には、2Rにセットされる。その口後、大入賞開放回数表示LEDパターンフラグをセットする(S54)。大入賞口開放回数表示は確変大当りまたは通常大当りである場合には、15(ラウンド)Rにセットされ、小大当りである場合には、2Rにセットされる。こうして、特別図柄表示時間管理処理を終了する。
図9に示すフローに戻り、特別図柄表示時間管理処理が済んだら、大当り開始インターバル管理処理を行う(S25)。大当り開始インターバル管理処理では、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理処理を示すデータ“03”である場合に、特別図柄変動時間管理処理(S24)でセットされた待ち時間タイマ(t)が0となっているか否かを判断する。その結果、待ち時間タイマ(t)が0となっている場合には、特別電動役物の作動回数カウンタに1を加算し、大入賞口開放中を示すデータ“04”を制御状態フラグにセットした後、特別電動役物の開放上限時間を特別電動役物開放時間タイマにセットして、大当り開始インターバル処理を終了する。
大当り開始インターバル管理処理が済んだら、大入賞口開放中処理を行う(S26)。大入賞口開放中処理では、制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示すデータ“04”である場合に、大入賞口11への遊技球の入球数をカウントする大入賞口入賞カウンタのカウント数が最大入賞個数(8個)以上であるかを判断し、カウント数が最大入賞個数以上でない場合には、大当り開始インターバル管理処理(S25)または大入賞口再開放前待ち時間管理処理(S27)でセットした特別電動役物開放時間タイマが“0”となっているか否かを判断する。その結果、特別電動役物開放時間タイマが“0”となっていない場合には、大入賞口開放中処理を終了する。
また、大入賞口カウンタのカウント数が最大入賞個数以上であると判断された場合、または大入賞口開放時間タイマが“0”となっていると判断された場合には、大入賞口閉鎖処理を行い、大入賞口11を閉鎖させる。続いて、作動回数カウンタのカウント数が、最大作動回数以上となっているか否かを判断し、作動回数カウンタが最大作動回数以上となっていない場合には、ラウンド間インターバル表示時間の待ち時間(2.040秒)を待ち時間タイマ(t)にセットするとともに、制御状態フラグに大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示すデータ“05”をセットして、大入賞口開放中処理を終了する。
一方、作動回数カウンタが最大作動回数以上である場合には、大当り終了インターバル表示時間の待ち時間を待ち時間タイマ(t)にセットするとともに、制御状態フラグに大当り終了インターバル処理を示すデータ“06”をセットして、大入賞口開放中処理を終了する。
大入賞口開放中処理が済んだら、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を行う(S27)。大入賞口再開放前待ち時間管理処理では、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示すデータ“05”である場合に、大入賞口開放中処理(S26)でセットされた待ち時間タイマ(t)が“0”となっているか否かを判断し、待ち時間タイマ(t)が“0”となっている場合には、特別電動役物の作動回数カウンタに1を加算し、大入賞口開放中処理を示すデータ“04”を制御状態フラグにセットする。続いて、特別電動役物の開放上限時間を特別電動役物開放時間タイマにセットして、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を終了する。
大入賞口再開放前待ち時間管理処理が済んだら、大当り終了インターバル処理を行う(S28)。大当り終了インターバル処理では、制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示すデータ“06”である場合に、大入賞口開放中処理(S26)でセットされた大当り終了インターバルに対応する待ち時間タイマ(t)が“0”であるか否かを判断し、待ち時間タイマ(t)が“0”でない場合には、大当り終了インターバル処理を終了する。また、待ち時間タイマ(t)が“0”である場合には、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了処理を示す“07”をセットして大当り終了インターバル処理を終了する。
大当り終了インターバル処理が済んだら、特別図柄ゲーム終了処理を行う(S29)。特別図柄ゲーム終了処理では、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示すデータ“07”であるか否かを判断し、制御状態フラグがデータ“07”でない場合には、特別図柄ゲーム終了処理を終了する。一方、制御状態フラグがデータ“07”である場合には、制御状態フラグに特別図柄記憶チェック処理を示すデータ“00”をセットする。こうして、特別図柄ゲーム終了処理を終了する。特別図柄ゲーム終了処理が終了することにより、特別図柄制御処理が終了する。
こうして特別図柄制御処理が終了すると、図8に示すフローに戻り、普通図柄制御処理を行う(S4)。普通図柄制御処理では、図柄表示装置16bに表示される普通図柄Nに関する制御を行う。普通図柄制御処理を開始すると、普通図柄制御状態フラグを読み出し、そのフラグに応じて普通図柄の変動時間、停止表示された普通図柄を監視する。そして、停止表示された普通図柄が普通当り図柄であるときは羽根9aの開放、閉鎖を示す変数をメインRAM33に記憶して、普通図柄制御処理を終了する。
それから、図柄表示装置制御処理を行う(S5)。図柄表示装置制御処理では、ステップS3における特別図柄制御処理およびステップS4における普通図柄制御処理の結果に基づいて、図5に示す特別図柄Jおよび普通図柄Nなどの可変表示の表示制御を行う。
続いて、遊技情報データ生成処理を行う(S6)。遊技情報データ生成処理では、パチンコ遊技機1から図示しないホールコンピュータへの出力信号を生成する。その後、図柄保留個数データ生成処理を行う(S7)。図柄保留個数データ生成処理では、特別図柄制御処理(S3)および普通図柄制御処理(S4)において増減する始動記憶領域における特別図柄保留個数および普通図柄保留個数に対応するデータをそれぞれ生成する。図柄保留個数データ生成処理に続いて、ポート出力処理を行う(S8)。ポート出力処理では、特別図柄制御処理(S3)や普通図柄制御処理(S4)で決定される大入賞口11や始動入賞口9における羽根9aの開放制御を行う。
続いて、入賞口関連コマンド制御処理を行う(S9)。入賞口関連コマンド制御処理では、特別図柄制御処理でセットされる大当り遊技状態開始コマンドなどに基づく制御を行う。入賞口関連コマンド制御処理が済んだら、記憶・遊技状態コマンド制御処理を行う(S10)。記憶・遊技状態コマンド制御処理では、特別図柄制御処理でセットされる遊技状態コマンドなどに基づく制御を行う。記憶・遊技状態コマンド制御処理が済んだら、コマンド出力制御処理を行う(S11)。コマンド出力制御処理では、メインRAM33における送信バッファにセットされた各コマンドを副制御回路40に送信する。コマンド出力制御処理が済んだら、タイマ更新処理(S2)に戻る。以降ステップS2〜ステップS11を繰り返し実行する。
主制御回路30では、上述したメイン制御処理とともに、割込許可フラグが設定されていることを条件に、主として、メイン制御処理で用いられる乱数を更新するため、定期的(たとえば2msごと)にメイン制御処理に割込むシステムタイマ割込処理を行う。図12は、システムタイマ割込制御処理の手順を示すフローチャートである。
図12に示すように、パチンコ遊技機1は、システムタイマ割込処理を開始すると、メモリ内の記憶領域(レジスタ)に記憶された、メイン制御処理における実行中のプログラムアドレスデータ等を一旦退避させ(S56)、乱数更新処理を行う(S57)。乱数更新処理では、メインCPU31が、大当り判定用の乱数値や大当り図柄決定用の乱数値を更新する処理を行う。乱数更新処理が済んだら、スイッチ入力検出処理を行う(S58)。
スイッチ入力検出処理では、賞球関連スイッチの入力チェック、特別図柄ゲーム関連のスイッチ入力チェック、普通図柄関連のスイッチ入力チェックを行う。特別図柄ゲーム関連のスイッチ入力チェックでは、カウントスイッチ11CS、始動入賞口スイッチ9Sそれぞれの検出信号の出力チェックを行い、始動入賞口スイッチ9Sからの出力があると、始動記憶数カウンタが4未満のときに以下の処理を行う。また、始動記憶数カウンタが4以上の場合には、可変表示中や大当り中に始動入賞口9に遊技球が入賞した場合は最大4つまで始動記憶として乱数を記憶するため、以下の処理を行わない。
そして、大当り判定用乱数カウンタから大当り判定用乱数値を抽出し、大当り図柄決定用乱数カウンタから大当り図柄用乱数値を抽出する。また、抽出した大当り判定用乱数値および大当り図柄用乱数値をメインRAM33に記憶させ、これらの乱数がステップS22の特別図柄記憶チェック処理における大当り判定および大当り図柄の決定処理に用いられる。これをもってスイッチ入力検出処理を終了する。
スイッチ入力検出処理が済んだら、タイマ更新処理を行う(S59)。タイマ更新処理では、待ち時間タイマなどを更新する。タイマ更新処理の後は、遊技情報出力処理を行う(S60)。遊技情報出力処理では、パチンコ遊技機1から図示しないホールコンピュータへの出力信号を生成して出力する。それから、メインRAM33に記憶されているデータに基づき各ソレノイド、モータのON,OFFを制御するなどしてポート出力処理を行い(S61)、続いて、各種コマンドを出力するコマンド出力を行う(S62)。コマンド出力では、送信バッファにセットされているなどの各種コマンドをコマンド出力ポート35より、副制御回路40に送信する。
続いて、ランプ制御処理(S63)および払出処理(S64)を行う。ランプ制御処理では、ランプ点滅コマンドを副制御回路40に出力する。また、払出処理では、賞球数を示すデータを含む賞球コマンドを払出装置85に出力する。払出処理が済んだら、保険決定処理を行う(S65)。保険決定処理については、後に説明する。その後、退避させたメイン制御処理のプログラムアドレスデータ等のレジスタを復帰させ(S66)、メイン制御処理を中断した(退避させた)時点から再開し、システムタイマ割込処理を終了する。
次に、保険選択処理について説明する。図13は、保険決定処理の手順を示すフローチャートである。図13に示すように、保険決定処理では、保険ボタンがONされているか否かを判断する(S71)。保険ボタンがONされているか否かは、第1操作ボタン29Aから第1操作信号が送信されたか否かによって判断する。その結果、保険ボタンがONとなっていないと判断した場合には、保険決定処理を終了する。一方、保険ボタンがONとなっていると判断した場合には、保険コマンドをメインRAM33の送信バッファにセットする(S72)。
続いて、保険解約ボタンがONされているか否かを判断する(S73)。保険解約ボタンがONされているか否かは、第2操作ボタン29Bから第2操作信号が送信されたか否かによって判断する。その結果、保険解約ボタンがONされていると判断した場合には、保険解約コマンドをメインRAM33の送信バッファにセットして(S73)、保険選択処理を終了する。一方、保険解約ボタンがONされていないと判断した場合には、そのまま保険選択処理を終了する。
(払出・発射制御回路の動作手順)
次に、払出・発射制御回路80の動作について説明する。払出・発射制御回路80では主制御回路30から送信されたコマンドを受信することにより、球貸制御、賞球制御等を行う。図14は、払出・発射制御回路80により繰り返し実行される払出・発射制御メイン処理の手順を示すフローチャートである。
図14に示すように、払出・発射CPU81では、払出・発射制御メイン処理を行うに当たり、最初に所定の初期化処理を行う(S81)。次に、1ms経過したか否かを判断し(S82)、1ms経過したと判断した場合にはステップS81に戻る。また、1ms経過していないと判断した場合には、コマンド解析処理を行い(S83)、続いて球貸制御処理を行う(S84)。コマンド解析処理および球貸制御処理については、後に説明する。
球貸制御処理が済んだら賞球制御処理を行う(S85)。賞球制御処理では、主制御回路30から送信される賞球コマンドに対応する賞球の払出しを行う。続いて、枠スイッチ検出処理を行う(S86)。枠スイッチ検出処理では、枠体における各種スイッチから出力される信号に基づく処理を行う。枠スイッチ検出処理が済んだら、エラー処理を行う(S87)。エラー処理では、各処理においてエラーが生じた場合に、その旨を表示する処理を行う。
また、払出・発射CPU81は、上記メイン処理の実行中に、主制御回路30からの図柄停止コマンドや大当り開始コマンドなどの各種コマンドを受信するため、コマンド割込処理を行う。図15は、コマンド割込処理の動作手順を示すフローチャートである。図15に示すように、コマンド割込処理では、主制御回路30から送信されたコマンドを払出・発射制御回路80が受信したら、まず保護レジスタを退避する(S91)。次に、主制御回路30からの送信されたコマンドを払出・発射RAM83における受信バッファに格納する(S92)。続いて、レジスタを復帰させる(S93)。こうしてコマンドを受信した際の処理は終了する。
次に、コマンド解析処理(S83)について説明する。図16は、コマンド解析処理の手順を示すフローチャートである。図16に示すように、コマンド解析処理では、主制御回路30から送信されたコマンドが受信バッファに格納されているか否かを判断する(S101)。その結果、コマンドが受信バッファに格納されていない場合には、コマンド解析処理を終了する。
また、コマンドが受信バッファに格納されている場合には、受信したコマンドが図柄停止コマンドであるか否かを判断する(S102)。その結果、受信したコマンドが図柄停止コマンドである場合には、遊技カウンタ加算処理を行う(S103)、遊技回数カウンタに1を加算して、ステップS104に進む。また、受信したコマンドが図柄停止コマンドでない場合には、そのままステップS104に進む。
次に、受信したコマンドが大当り開始コマンドであるか否かを判断する(S104)。その結果、受信したコマンドが大当り開始コマンドである場合には、大当りフラグをセットして(S105)、ステップS106に進む。また、受信したコマンドが大当り開始コマンドでない場合には、そのままステップS106に進む。続いて、保険コマンド解析処理を行って(S106)、コマンド解析処理を終了する。保険コマンド解析処理については、後に説明する。
続いて、球貸制御処理について説明する。図17は、球貸制御処理の手順を示すフローチャートである。図17に示すように、球貸制御処理では、カードユニット100から出力された遊技球貸出信号があるか否かを判断する(S111)。その結果、遊技球貸出信号がないと判断した場合には、そのまま球貸制御処理を終了する。
一方、遊技球貸出信号があると判断した場合には、遊技球貸出処理を行う(S112)。遊技球貸出処理では、払出装置85に対して遊技球の貸出を行わせる貸出信号を出力する。その後、遊技球の貸出数を貸出カウンタに加算して(S113)、球貸制御処理を終了する。
続いて、保険コマンド解析処理(S106)について説明する。図18は、保険コマンド解析処理の手順を示すフローチャートである。図18に示すように、コマンド解析処理では、受信バッファに格納されたコマンドが保険コマンドであるか否かを判断する(S121)。
その結果、受信したコマンドが保険コマンドである場合には、受信したコマンドが保険コマンドである場合には、払出・発射RAM83に保険フラグをセットする(S122)。その後、保険制御処理を行って(S123)、保険コマンド処理を終了する。一方、受信したコマンドが保険コマンドである場合には、受信したコマンドが保険解約コマンドであるか否かを判断する(S124)。その結果、受信したコマンドが保険解約コマンドでない場合には、受信したコマンドは払出コマンドであるので、受信コマンドに応じた払出データを払出・発射RAM83にセットして(S125)、保険制御処理を行って(S123)、保険コマンド解析処理を終了する。また、受信したコマンドが保険解約コマンドである場合には、保険解約フラグをセットする(S126)。その後、保険制御処理を行って(S123)、保険コマンド解析処理を終了する。
続いて、保険制御処理について説明する。図19は、保険制御処理の手順を示すフローチャートである。図19に示すように、保険制御処理では、まず、保険加入処理を行う(S131)。保険加入処理に続いて、保険実行処理を行い(S132)、続いて保険解約処理を行う(S133)。その後、保険解除処理を行って(S134)、保険制御処理を終了する。以下、これらの各処理手順について説明する。
図20は、保険加入処理の手順を示すフローチャートである。図20に示すように、保険加入処理では、後に説明する保険料徴収処理におけるステップS154においてセットされる保険準備遊技状態フラグがセットされているか否かを判断する(S141)。その結果、保険準備遊技状態フラグがセットされていると判断した場合には、ステップS145に進む。一方、保険準備遊技状態フラグがセットされていないと判断した場合には、後に説明するステップS164における遊技球返却処理でセットされる保険遊技状態フラグがセットされているか否かを判断する(S142)。
その結果、保険遊技状態フラグがセットされていると判断した場合には、ステップS106における保険コマンド解析処理でセットされる保険フラグがセットされているか否かを判断する(S143)。その結果、保険フラグがセットされていない場合には、保険加入処理を終了する。また、保険フラグがセットされている場合には、保険料徴収フラグをセットする(S144)。
それから、払出・発射RAM83に記憶された保険フラグをクリアする(S145)。その後、保険料徴収処理を行って(S146)、保険加入処理を終了する。
続いて、保険料徴収処理について説明する。図21は、保険料徴収処理の手順を示すフローチャートである。図21に示すように、保険料徴収処理では、払出・発射RAM83に保険料徴収フラグがセットされているか否かを判断する(S151)。その結果、保険料徴収フラグがセットされていないと判断した場合には、そのまま保険料徴収処理を終了する。
また、保険料徴収フラグがセットされていると判断した場合には、取込口開閉装置7によって取込口7Aを開放し、上皿6aに載置された遊技球の球数を取り込む。ここで、取込口開閉装置7から取り込まれた遊技球の取込球数を取込球計数スイッチ6Sから出力された検出信号に基づいて計数し、取込球数が250球以上であるか否かを判断する(S152)。
その結果、取込球数が250球以上であると判断した場合には、取込口開閉装置7の取込口7Aを閉鎖し、遊技球の取込を終了するとともに、取り込んだ125球の遊技球を徴収する(S153)。その後、保険準備遊技状態フラグをセットする(S154)。
続いて、遊技回数カウンタをクリアするとともに、貸出遊技球カウンタをクリアする(S155)。その後、保険料徴収フラグをクリアして(S156)、保険料徴収処理を終了する。また、受皿球数が250球以上でない場合にも、保険料徴収フラグをクリアして(S156)、保険料徴収処理を終了する。
次に、保険実行処理の手順について説明する。図22は、保険実行処理の手順を示すフローチャートである。図22に示すように、保険実行処理では、保険準備遊技状態がセットされているか否かを判断する(S161)。その結果、保険準備遊技状態フラグがセットされていないと判断した場合には、そのまま保険実行処理を終了する。
一方、保険準備遊技状態フラグがセットされていると判断した場合には、遊技回数カウンタのカウント値が600回以上となっているか否かを判断する(S162)。その結果、遊技回数カウンタのカウント値が600回以上となっていないと判断した場合には、そのまま保険実行処理を終了する。
また、遊技回数カウンタのカウント値が600回以上となっていると判断した場合には、返却実行フラグをセットする(S163)。その後、遊技球返却処理を行って(S164)、保険実行処理を終了する。
続いて、遊技球返却処理について説明する。図23は、遊技球返却処理の手順を示すフローチャートである。図23に示すように、遊技球返却処理では、返却実行フラグがセットされているか否かを判断する(S165)。その結果、返却実行フラグがセットされていないと判断した場合には、遊技球返却処理を終了する。
また、返却実行フラグがセットされていると判断した場合には、貸出カウンタのカウント数の1/4に相当する遊技球の返却を行う(S166)。このために、払出装置85に対して送信する所定の払出信号を払出・発射RAM83における送信バッファにセットする。
それから、保険遊技状態フラグをセットし(S167)、保険準備遊技状態フラグをクリアする(S168)。その後、カードユニット100に送信するための保険遊技状態信号を送信バッファにセットし(S169)、返却実行フラグをクリアして(S170)、遊技球返却処理を終了する。
続いて、保険解約処理について説明する。図24は、保険解約処理の手順を示すフローチャートである。図24に示すように、保険解約処理では、保険コマンド解析処理におけるステップS126においてセットされる保険解約フラグがセットされているか否かを判断する(S171)。その結果、保険解約フラグがセットされていないと判断した場合には、保険解約処理を終了する。
一方、保険解約フラグがセットされていると判断した場合には、現在の遊技状態が保険準備遊技状態であるか否かを判断する(S172)。その結果、現在の遊技状態が保険準備遊技状態でないと判断した場合には、保険解約フラグをクリアして(S178)保険解約処理を終了する。また、現在の遊技状態が保険準備遊技状態であると判断した場合には、遊技回数カウンタのカウント値が0回以上299回以下であるか否かを判断する(S173)。
その結果、遊技回数カウンタのカウント値が0回以上299回以下である場合には、遊技球を50球返却する処理を行う(S174)。一方、遊技回数カウンタのカウント値が300回を超える場合には、遊技球を100球返却する処理を行う(S175)。その後、保険解除フラグをセットする(S176)。その後、保険解約フラグをクリアして(S177)、保険解約処理を終了する。
続いて、保険解除処理について説明する。図25は、保険解除処理の手順を示すフローチャートである。図25に示すように、保険解除処理では、図16に示すステップS105でセットされる大当りフラグがセットされているか否かを判断する(S181)。この結果、大当りフラグがセットされていると判断した場合には、保険解除フラグをクリアして(S183)、保険解除処理を終了する。ここでクリアされる保険遊技状態関連フラグには、保険遊技状態フラグおよび保険準備遊技状態フラグが含まれる。
一方、大当りフラグがセットされていないと判断した場合には、保険解除フラグがセットされているか否かを判断する(S182)。その結果、保険解除フラグがセットされていないと判断した場合には、そのまま保険解除処理を終了する。一方、保険解除フラグがセットされていると判断した場合には、保険解除フラグをクリアし(S183)、その後、保険遊技状態関連フラグをクリアして(S184)、保険解除処理を終了する。
また、カードユニット100におけるカードユニットCPU111では、パチンコ遊技機1における払出・発射制御回路80から送信される信号を入力する際の信号入力処理を行っている。この信号入力処理について説明する。図26は、カードユニットにおける信号入力処理の手順を示すフローチャートである。
図26に示すように、カードユニット100におけるカードユニットCPU111で行われる信号入力処理では、パチンコ遊技機1における払出・発射制御回路80から保険遊技状態信号が送信され、保険遊技状態信号がONとなっているか否かを判断する(S191)。その結果、保険遊技信号がONとなっていないと判断した場合には、ステップS194に進む。
一方、保険遊技状態信号がONとなっていると判断した場合には、保険制御状態フラグをセットする(S192)。それから、遊技球貸出単価を4円から3円に変更する(S193)。
続いて、パチンコ遊技機1における主制御回路30から大当り信号が外部出力端子板27を介して送信され、大当り信号がONとなっているか否かを判断する(S194)。その結果、大当り信号がONとなっていない場合には、信号入力処理を終了する。一方、大当り信号がONとなっている場合には、保険制御状態フラグをOFFにする(S195)。その後、遊技球貸出単価を3円から4円に設定して(S196)、信号入力処理を終了する。
本実施形態に係るパチンコ遊技機1では、大当り遊技状態に移行すると、遊技者は、大量の遊技球を獲得できるが、大当り遊技状態に移行しない場合には、遊技球を損失することになる。このように、大当り遊技状態に移行していないときに、遊技者における遊技球の損失を軽減するための保険機能が設けられている。
さらに、本実施形態に係るパチンコ遊技機1では、保険機能に加入した後、特別図柄Jの変動回数が天井に到達した場合、保険機能による救済を受けることができるが、天井に到達する前に遊技を終了してしまった場合には、保険機能による救済を受けることができない。したがって、保険機能による救済を受けるためには、特別図柄Jの変動回数が天井に到達するまで遊技を継続することを強いられることになる。この点、本実施形態に係るパチンコ遊技機1では、特別図柄Jの変動回数が天井に到達する前に保険機能を解約すると、徴収された保険料の一部が返却される。以下、この保険機能への加入から保険機能の発動、さらには保険機能の解約・解除について説明する。
パチンコ遊技機1における表示領域16aでは、図4に示す装飾図柄Dの変動表示が行われていないデモ画面が表示される際、図27(a)に示すように、「レスキューペイ機能説明」画面が表示される。レスキューペイ機能説明画面では、キャラクタMが表示されるとともに、保険機能としてのレスキューペイの説明を行う。レスキューペイ機能説明画面には、「大はまりしても大丈夫!レスキューペイに加入すれば救済されます。それでは実際に試してみよう。選択ボタンをPUSH!」というメッセージを表示して、遊技者に対して、保険機能が存在することを報知し、第1操作ボタン29Aの操作を促す。ここで、第1操作ボタン29Aが一定時間操作されない場合には、デモ画面表示に切り替わり、デモ画面表示が一定時間継続すると、再びレスキューペイ機能説明画面が表示される。以後、レスキューペイ機能画面が表示されている際に第1操作ボタン29Aが操作されるか、装飾図柄Dの変動表示が開始するまでこれらの表示が繰り返される。
ここで、レスキューペイ機能説明画面が表示されているときに、遊技者が第1操作ボタン29Aを操作すると、図27(b)に示すように、レスキューペイ機能説明第2画面が表示される。表示領域16aに表示されるレスキューペイ機能説明第2画面には、保険プランへの加入方法および保険による救済内容(特典)が表示される。具体的には、加入方法として「保険球を250球支払う。払った後、600はまるとレスキュー機能発動。下記の特典を受けられます。」と表示される。また、特典として「レスキュー発動後の貸し球単価3円(1球)レスキュー発動後、使用遊技球の1/4返却」と表示される。
さらに、図27(c)に示すように、表示領域16aには、レスキューペイ機能説明第三画面が表示される。レスキューペイ機能説明第三画面では「途中でレスキューペイをやめたくなっても大丈夫!レスキューペイをやめた時の遊技ゲーム数に応じて支払った保険料の一部が戻ってくるよ!例)レスキュー機能発動まで100G→50球返却気軽に加入しちゃおう!」というメッセージが表示される。このメッセージにより、保険機能による救済が発動する前に保険機能を解約することにより、加入料の一部が返却されることを遊技者に報知する。また「※大当りが発生するとレスキューペイは解除されます。」というメッセージが表示される。このメッセージにより、保険機能を解約することにより、保険機能が解除されることが報知される。
それから、図28(a)に示すように、表示領域16aにはレスキューペイ加入画面が表示される。レスキューペイ表示画面には、図27(a)に示すメッセージと同一のメッセージとともにキャラクタMが表示され、「レスキューペイに加入しますか?加入するならボタンをPUSH」という文字を表示して保険プランへの加入を促す。
それから、遊技者が第1操作ボタン29Aを操作して保険料が徴収されると、図28(b)に示すように、表示領域16aには「レスキューペイをセットしました」という表示がなされ、保険プランに加入したことを遊技者に報知する。一方、一定時間第1操作ボタン29Aの操作がない場合には、デモ画面に切り替わる。
保険プランに加入した後は、図28(c)に示すように、装飾図柄Dの可変表示が行われている間、表示領域16aの下隅に「レスキューペイセットレスキュー機能発動まで残り600Gただいま解約すると50球返却されます。」というメッセージが表示される。こうして、保険機能が発動するまでに要する特別図柄Jの変動回数と、保険機能が発動する前に保険機能を解約した場合に返却される遊技球の球数が報知される。
続いて、図29(a)に示すように、装飾図柄Dの変動表示がされている間、保険機能発動までの特別図柄Jの変動回数、および保険機能が発動する前に保険機能を解約した際に返却される遊技球数が表示領域16aの下隅に表示される。図29(a)に示す例では、「レスキューペイまで301Gただいま解約すると100球返却されます。」という表示がなされている。
図29(a)に示す変動表示が終了すると、次の変動表示が開始される前において、図29(b)に示すように、「レスキューペイまで300Gただいま解約すると100球返却されます。」と表示される。ここで、装飾図柄Dの変動表示が開示される前に、図29(c)に示すレスキューペイ解約画面が表示される。
レスキューペイ解約画面では、「レスキューペイを解約しますか?ただいま解約しますと100球返却されます。解約するならボタンをPUSU!」というメッセージが表示される。このメッセージによって、遊技者における保険機能の解約の意思を再確認するとともに、保険機能を解約した場合に遊技者に与えられる利益の内容が報知される。
その後、第2操作ボタン29Bが操作されると、図30(a)に示すように、レスキューペイ解約第2画面が表示領域16aに表示される。レスキューペイ解約第2画面では、表示領域16aの中央に「レスキューペイを解約しました。」というメッセージが表示される。
それから、図29(b)に示すように、以後の表示領域16aには、装飾図柄Dが中央に大きく表示される。その後、図29(c)に示すように、装飾図柄Dが変動表示されるとともに、レスキューペイに関する表示が消去される。
このように、本実施形態に係るパチンコ遊技機1においては、大当り遊技状態に移行する以前に600回という天井回数に特別図柄Jの変動回数が到達した際に救済が発動し、貸球単価の変更が行われる。救済が発動した後の貸球単価は、救済が発動する前の貸球単価よりも廉価となっている。パチンコ遊技機1は、遊技球を貸し出す貸出単価を、低くさせる信号をカードユニット100に出力する。このため、大当り遊技状態に移行しない場合であっても、特別図柄Jの変動回数が保険プランに対応した天井回数に到達することにより、遊技球の貸出単価が通常貸出単価よりも低い特別貸出単価となる。したがって、大当り遊技状態に移行するまでに多くの遊技球の借り入れを行うことができない遊技者に対しても、通常遊技状態が長時間継続したことに対する救済を図ることができ、もって遊技者間における不平等を解消することができる。
また、天井回数に特別図柄Jの変動回数が到達する以前に保険機能を解約した際に、徴収された遊技球の一部を、遊技者に対して返却する。このため、保険プランに加入するための遊技球の全部を遊技者から徴収するとは限らなくなるので、遊技者に対して、救済の発動が行われる保険プランへの加入の促進を図ることができる。
また、本実施形態に係るパチンコ遊技機1では、保険機能が発動して遊技球が返却された場合に保険機能が解除される。このため、保険機能よって遊技球が何度も返却されることはなくなるので、遊技者に対する過剰な利益の付与を防止することができる。
さらに、本実施形態に係るパチンコ遊技機1においては、天井回数に到達する前に大当り遊技状態に移行した際に保険料の返却を行うにあたり、変動回数が多い方が返却料を多くしている。このため、大当り遊技状態に長時間移行せず、保険機能による救済が行われない場合であっても、特別図柄Jの変動回数の増加に伴って返却される遊技球数が増加する。したがって、大当り遊技状態に移行することなく特別図柄Jの変動回数が増加した方が遊技者に対して多くの遊技球の返却を行うことができる。よって、遊技者に対して、保険機能への加入の促進をさらに図ることができる。また、変動回数の増加に伴って返却料が増加することにより、遊技者に対して、保険機能による救済とは異なる遊技者に対する救済を図ることもできる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態では、上記第1の実施形態と比較して、保険プランによる救済が発動した際の救済の方法が主に相違している。以下、その相違点を中心として、本実施形態について説明する。
図31(a)は、カードユニットROM112に記憶された保険プランテーブルを示す図、(b)は保険解約プラン決定テーブルを示す図である。図31(a)に示すように、本実施形態に係る保険プランテーブルには、保険加入条件となるプリペイドカードPの徴収記憶度数、保険発動条件が満たされた場合の保険内容として、遊技球の貸出金額変更率および返却度数が記憶されている。保険発動条件が満たされて救済が発動した際に保険内容として、遊技球の変更率のほか、返却度数が記憶されている。このように、本実施形態では、保険内容が遊技球の返却でなくカードユニット100に挿入されたプリペイドカードPへの記憶度数の加算によって行われる。
具体的には、設定額が10度数(1000円)と記憶されている。遊技球の貸出金額が通常4円であることから、遊技球250球に対して1000円の設定額が設定されている。また、天井600ゲーム(600G)、遊技球の貸出金額変更率が4円から3円、返却遊技度数が使用度数の1/4に設定されている。
また、図31(b)に示す保険解約プラン決定テーブルには、上記実施形態における遊技球の返却球数に代えて、プリペイドカードPへの返却度数が記憶されている。具体的に、返却プランAでは2度数、返却プランBでは4度数が記憶されている。
また、本実施形態に係るカードユニット100におけるカードユニットRAM113には、併設されたパチンコ遊技機1における遊技回数を計数する遊技回数カウンタが設けられている。また、パチンコ遊技機1におけるメインCPU31は、メインRAM33における送信バッファに図柄停止コマンドを格納する際に、図柄確定信号も格納する。メインCPU31は、格納した図柄確定信号および大当り遊技状態に移行する際にメインRAM33に格納する大当り信号をカードユニット100におけるカードユニット制御回路110に送信する。
続いて、本実施形態における特徴的な処理として、カードユニット制御回路110で行われる保険選択処理について説明する。図32は、保険選択処理の手順を示すフローチャートである。図32に示すように、保険選択処理では、保険ボタンがONされているか否かを判断する(S201)。保険ボタンがONされているか否かは、第1タッチボタン122Aから第1操作信号が送信されたか否かによって判断する。その結果、保険ボタンがONとなっていないと判断した場合には、保険フラグをクリアし(S209)、保険解約設定処理を行って(S210)、保険選択処理を終了する。
一方、保険ボタンがONとなっていると判断した場合には、保険準備制御状態フラグがセットされているか否かを判断する(S203)。その結果、保険準備制御状態フラグがセットされていると判断した場合には、保険フラグをクリアし(S209)、保険解約設定処理を行って(S210)、保険選択処理を終了する。一方、保険準備制御状態フラグがセットされていないと判断した場合には、保険制御状態フラグがセットされているか否かを判断する(S203)。
その結果、保険制御状態フラグがセットされていると判断した場合には、保険フラグをクリアし(S209)、保険解約設定処理を行って(S210)、保険選択処理を終了する。また、保険制御状態フラグがセットされていないと判断した場合には、保険フラグがセットされているか否かを判断する(S204)。その結果、保険フラグがセットされていない場合には、保険フラグをクリアし(S209)、保険解約設定処理を行って(S210)、保険選択処理を終了する。
また、保険フラグがセットされている場合には、カードユニット100に挿入されたプリペイドカードPのカード残高が10度数以上残っているか否かを判断する(S205)。その結果、10度数以上残っていないと判断した場合には、保険フラグをクリアし(S209)、保険解約設定処理を行って(S210)、保険選択処理を終了する。
一方、10度数以上残っていると判断した場合には、手数料としてカードユニット100に挿入されたプリペイドカードPから10度数を徴収する(S206)。その後、遊技回数カウンタおよび使用度数カウンタをクリアし(S207)、保険準備制御状態フラグをセットする(S208)。その後、保険フラグをクリアし(S209)、保険解約設定処理を行って(S210)、保険選択処理を終了する。
続いて、保険解約設定処理について説明する。図33は、保険解約設定処理の手順を示すフローチャートである。図33に示すように、保険解約設定処理では、保険解約ボタンONされているか否かを判断する(S211)。保険解約ボタンがONされているか否かは、第2タッチボタン122Bから第2操作信号が送信されたか否かによって判断する。その結果、保険ボタンがONとなっていないと判断した場合、現在の制御状態が保険準備制御状態であるか否かを判断する(S212)
その結果、現在の制御状態が保険準備制御状態でないと判断した場合には、保険解約設定処理を終了する。また現在の遊技状態が保険準備制御状態であると判断した場合には、遊技回数カウンタのカウント値が0回以上299回以下であるか否かを判断する(S213)。
その結果、遊技回数カウンタのカウント値が0回以上299回以下である場合には、カードユニットRAM113に保険解約フラグAをセットして(S214)、保険解約設定処理を終了する。一方、遊技回数カウンタのカウント値が300回以上である場合には、カードユニットRAM113に保険解約フラグBをセットして(S215)、保険解約設定処理を終了する。
続いて、カードユニット100におけるカードユニットCPU111で行われる保険実行処理について説明する。図34は、保険実行処理の手順を示すフローチャートである。図34に示すように、保険実行処理では、最初に遊技回数カウンタのカウント値が600回以上となっているか否かを判断する(S221)。その結果、遊技回数カウンタのカウント値が600回以上となっていないと判断した場合には、保険解約処理を行って(S227)、保険実行処理を終了する。また、遊技回数カウンタのカウント値が600回以上となっていると判断した場合には、保険準備制御状態フラグがセットされているか否かを判断する(S222)。
その結果、保険準備制御状態フラグがセットされている場合には、保険準備制御状態フラグがセットされた後、カードユニット100で使用されたプリペイドカードPの使用度数の1/4を返却する(S223)。このときの使用度数は、使用度数カウンタのカウント数である。また、使用度数の返却は、カードユニット100に挿入されているプリペイドカードPに記憶度数を書き込むことによって行われる。それから、保険準備制御状態フラグをクリアする(S224)。続いて保険制御状態フラグをセットし(S225)、遊技球貸出単価を4円から3円に変更して(S226)、保険実行処理を終了する。
続いて、保険解除処理について説明する。図35は、保険解除処理の手順を示すフローチャートである。図35に示すように、保険解除処理では、保険解約フラグがセットされているか否かを判断する(S231)。その結果、保険解約フラグがセットされていないと判断した場合には、保険解除処理を終了する。
また、保険解約フラグがセットされていると判断した場合には、セットされている保険解約フラグは保険解約フラグAであるか否かを判断する(S232)。その結果、セットされている保険解約フラグが保険解約フラグAであると判断した場合には、カードユニット100に挿入されているプリペイドカードPに2度数の記憶度数の返却を行う(S233)。一方、セットされている保険解約フラグが保険解約フラグAでないと判断した場合には、セットされている保険解約フラグは保険解約フラグBである。この場合には、カードユニット100に挿入されているプリペイドカードPに4度数の記憶度数の返却を行う(S233)。その後、保険準備制御状態フラグをクリアして(S235)、保険解除処理を終了する。
続いて、カードユニット100における信号入力処理について図36を参照して説明する。図36に示すように、信号入力処理では、パチンコ遊技機1から図柄確定信号が送信され、図柄確定信号がONとなっているか否かを判断する(S241)。その結果、図柄確定信号がONとなっていると判断した場合には、遊技回数カウンタに1を加算する(S242)。また、図柄確定信号がONとなっていないと判断した場合には、そのままステップS243に進む。
次に、球貸処理を実行しているか否かを判断する(S243)。ここで、球貸処理を実行していると判断した場合には、保険準備制御中であるか否かを判断する(S244)。その結果、保険準備制御中であると判断した場合には、使用度数カウンタに1を加算する(S245)。また、ステップS243で球貸処理を実行していないと判断した場合、ステップS244で保険準備制御中でないと判断した場合には、そのままステップS246に進む。
続いて、パチンコ遊技機1における主制御回路30から大当り信号が外部出力端子板27を介して送信され、大当り信号がONとなっているか否かを判断する(S246)。その結果、大当り信号がONとなってない場合には、そのまま信号入力処理を終了する。また、大当り信号がONとなっている場合には、保険制御状態関連フラグをクリアして(S330)、信号入力処理を終了する。
本実施形態では、カードユニット100によって保険の加入・発動が行われており、この点が上記第1の実施形態では、パチンコ遊技機1によって保険機能の加入・発動が行われている点と異なっている。以下、本実施形態における保険機能加入・発動について説明する。
カードユニット100における表示モニタ109では、通常、図37(a)に示すように、「レスキューペイ機能説明」画面が表示される。レスキューペイ機能説明画面では、キャラクタMが表示されるとともに、保険機能としてのレスキューペイの説明を行う。レスキューペイ機能説明画面には、「大はまりをしても大丈夫!レスキューペイに加入すれば救済されます。それでは実際に試してみよう。選択ボタンをPUSH!」というメッセージを表示して、遊技者に対して、保険機能が存在することを報知し、第1タッチボタン122Aの操作を促す。
ここで、遊技者が第1タッチボタン122Aを操作して保険料が徴収されると、表示モニタ109には、図37(b)に示すように、レスキューペイプラン選択画面が表示される。表示モニタ109に表示されるレスキューペイプラン機能説明画面には、保険プランへの加入方法および保険による救済内容(特典)が表示される。具体的には、加入方法として「保険料10度数を支払う払った後、600はまるとレスキュー機能発動。下記の特典を受けられます。」と表示される。また、特典として「レスキュー発動後の貸し球単価3円(1球)レスキュー発動後、使用度数の1/4返却」と表示される。
さらに、図37(c)に示すように、表示領域16aには、レスキューペイ機能説明第三画面が表示される。レスキューペイ機能説明第三画面では「途中でレスキューペイをやめたくなっても大丈夫!レスキューペイをやめた時の遊技ゲーム数に応じて支払った保険料の一部が戻ってくるよ!例)レスキュー機能発動まで100G→4度数返却気軽に加入しちゃおう!」というメッセージが表示される。このメッセージにより、保険機能による救済が発動する前に保険機能を解約することにより、加入料の一部が返却されることを遊技者に報知する。また「※大当りが発生するとレスキューペイは解除されます。」というメッセージが表示される。このメッセージにより、大当りが発生することにより、保険機能が解除されることが報知される。
それから、図38(a)に示すように、表示領域16aにはレスキューペイ加入画面が表示される。レスキューペイ表示画面には、図37(a)に示すメッセージと同一のメッセージとともにキャラクタMが表示され、「レスキューペイに加入しますか?加入するならボタンをPUSH」という文字を表示して保険プランへの加入を促す。
それから、遊技者が第1操作ボタン122Aを操作すると、図38(b)に示すように、表示モニタ109には、レスキューペイをセットしました」という表示がなされ、保険プランに加入したことを遊技者に報知する。
保険プランに加入した後は、図38(c)に示すように、装飾図柄Dの可変表示が行われている間、表示領域16aの下隅に「レスキューペイセットレスキュー機能発動まで残り600Gただいま解約すると2度数返却されます。」というメッセージが表示される。こうして、保険機能が発動するまでに要する特別図柄Jの変動回数と、保険機能が発動する前に保険機能を解約した場合に返却されるプリペイドカードPに対する記憶度数が報知される。
その後、併設されたパチンコ遊技機1における特別図柄Jの変動表示が行われている際には、図39(a)に示すように、保険内容を示す画面が表示される。図39(a)に示す画面が表示されている際に、パチンコ遊技機1における特別図柄Jの変動表示が終了すると、次の変動表示が開始される前において、図39(b)に示すように、表示モニタ109にレスキューペイ解約画面が表示される。レスキューペイ解約画面には、「レスキューペイ解約したときの返却度数4度数返却」というメッセージが大きく表示される。また、「レスキューペイを解約しますか?ただいま解約しますと4度数返却されます。解約するならボタンをPUSH!」というメッセージが表示される。このメッセージによって、遊技者における保険機能の解約の意思を再確認するとともに、保険機能を解約した場合に遊技者に与えられる利益の内容が報知される。
その後、第2タッチボタン122Bに遊技者が触れると、図39(c)に示すように、レスキューペイ解約第2画面が表示モニタ109に表示される。レスキューペイ解約第2画面では、表示モニタ109の中央に「レスキューペイを解約しました。」というメッセージが表示される。
このように、本実施形態に係るカードユニット100においては、併設されたパチンコ遊技機1において、大当り遊技状態に移行する以前に600回という天井回数に特別図柄Jの変動回数が到達した際に救済が発動し、貸球単価の変更が行われる。救済が発動した後の貸球単価は、救済が発動する前の貸球単価よりも廉価となっている。パチンコ遊技機1は、遊技球を貸し出す貸出単価を、低くさせる信号をカードユニット100に出力する。このため、大当り遊技状態に移行しない場合であっても、特別図柄Jの変動回数が保険プランに対応した天井回数に到達することにより、遊技球の貸出単価が通常貸出単価よりも低い特別貸出単価となる。したがって、大当り遊技状態に移行するまでに多くの遊技球の借り入れを行うことができない遊技者に対しても、通常遊技状態が長時間継続したことに対する救済を図ることができ、もって遊技者間における不平等を解消することができる。
また、天井回数に特別図柄Jの変動回数が到達する以前に保険機能を解約した際に、徴収された遊技球の一部を、遊技者に対して返却する。このため、保険プランに加入するための遊技球の全部を遊技者から徴収するとは限らなくなるので、遊技者に対して、救済の発動が行われる保険プランへの加入の促進を図ることができる。
また、本実施形態に係るカードユニット100では、保険機能によって記憶度数が返却された場合に保険機能が解除される。このため、保険機能よって記憶度数が何度も返却されることはなくなるので、遊技者に対する過剰な利益の付与を防止することができる。
さらに、本実施形態では、併設されたパチンコ遊技機1において天井回数に到達する前に大当り遊技状態に移行した際に保険料の返却を行うにあたり、変動回数が多い方が返却料を多くしている。このため、大当り遊技状態に長時間移行せず、保険機能による救済が行われない場合であっても、特別図柄Jの変動回数の増加に伴って返却される遊技球数が増加する。したがって、大当り遊技状態に移行することなく特別図柄Jの変動回数が増加した方が遊技者に対して多くの遊技球の返却を行うことができる。よって、遊技者に対して、保険機能への加入の促進をさらに図ることができる。また、変動回数の増加に伴って返却料が増加することにより、遊技者に対して、保険機能による救済とは異なる遊技者に対する救済を図ることもできる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。たとえば、上記実施形態では、保険が発動する条件として、特別図柄の変動回数が600回に到達することを規定しているが、その他の回数とすることもできる。また、保険プランを複数設定して、それぞれに天井回数や救済内容を適宜決定する態様とすることもできる。さらには、複数の保険プランを設定した際に、これらの保険プランに重複して加入することができる態様とすることもできる。
また、保険が発動する条件としては、特別図柄の変動回数が所定回数に到達することの他の項目を設定することもできる。具体的には、保険に加入した後、打ち出した遊技球が所定数を超えた場合、遊技球が遊技領域4aにおける所定の通過領域を通過した回数が所定回数に到達した場合、パチンコ遊技機を継続して遊技した時間が所定時間を超えた場合などとすることができる。また、これらの項目を適宜組み合わせることもできる。この場合、保険が救済する条件が多様化されるので、その分遊技の興趣の向上に寄与することができる。
また、上記実施形態では、パチンコ遊技機1において保険機能に加入した際の保険機能による救済が遊技球の返却とされているが、カードユニット100に挿入されたプリペイドカードPへの記憶度数の返却とすることもできる。あるいは、カードユニットにおいて保険機能に加入した際の保険機能による救済が記憶度数の返却とされているが、パチンコ遊技機1における遊技球の返却とすることもできる。
さらに、上記実施形態では、天井回数に到達する前に保険機能を解約した際に保険料の返却を行うにあたり、変動回数が多い方が返却料を多くするようにしているが、変動回数が少ない方が返却料を多くする態様とすることもできる。
さらに、上記実施形態では、遊技機としてパチンコ遊技機を用いているが、たとえば回胴式遊技機(パチスロ遊技機) を用いることもできる。この場合、遊技媒体はメダル(コイン)となる。
本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機およびカードユニットの斜視図である。 図1に示すパチンコ遊技機の分解斜視図である。 図1に示すパチンコ遊技機を背面側から示す斜視図である。 図1に示す遊技盤の正面図である。 パチンコ遊技機の内部の構成を中心に示すブロック構成図である。 カードユニットのブロック構成図である。 (a)は保険プランテーブルを示す図、(b)は保険返却プラン決定テーブルを示す図である。 電源を投入したあとに主制御回路により繰返し実行されるメイン制御処理の手順を示すフローチャートである。 特別図柄制御処理の手順を示すフローチャートである。 特別図柄変動時間管理処理の手順を示すフローチャートである。 特別図柄表示時間管理処理の手順を示すフローチャートである。 システムタイマ割込制御処理の手順を示すフローチャートである。 保険決定処理の手順を示すフローチャートである。 払出・発射制御回路80により繰り返し実行される払出・発射制御メイン処理の手順を示すフローチャートである。 コマンド割込処理の手順を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の手順を示すフローチャートである。 球貸制御処理の手順を示すフローチャートである。 保険コマンド解析処理の手順を示すフローチャートである。 保険制御処理の手順を示すフローチャートである。 保険加入処理の手順を示すフローチャートである。 保険料徴収処理の手順を示すフローチャートである。 保険実行処理の手順を示すフローチャートである。 遊技球返却処理の手順を示すフローチャートである。 保険解約処理の手順を示すフローチャートである。 保険解除処理の手順を示すフローチャートである。 カードユニットにおける信号入力処理の手順を示すフローチャートである。 保険加入手続きの際にパチンコ遊技機における表示領域に表示される画像を示す図である。 図27に続く画像を示す図である。 保険機能を解約する際に表示領域に表示される画像を示す図である。 図29に続く画像を示す図である。 (a)は第2の実施形態に係る保険プランテーブルを示す図、(b)は第2の実施形態に係る保険返却プラン決定テーブルを示す図である。 第2の実施形態の保険選択処理の手順を示すフローチャートである。 第2の実施形態の保険解約設定処理の手順を示すフローチャートである。 第2の実施形態の保険実行処理の手順を示すフローチャートである。 第2の実施形態の保険解除処理の手順を示すフローチャートである。 第2の実施形態のカードユニットにおける信号入力処理の手順を示すフローチャートである。 保険加入手続きの際にカードユニットにおける表示モニタに表示される画像を示す図である。 図37に続く画像を示す図である。 保険機能を解約する際に表示モニタに表示される画像を示す図である。
符号の説明
1…パチンコ遊技機、4…遊技盤、7…遊技球検出スイッチ、9…始動入賞口、9S…始動入賞口スイッチ、11…大入賞口、16…液晶表示装置、16a…表示領域、21…主制御基板、22…副制御基板、29…操作ボタン、30…主制御回路、31…メインCPU、40…副制御回路、41…サブCPU、50…画像制御回路、60…音声制御回路、70…ランプ制御回路、80…払出・発射制御回路、100…カードユニット、110…カードユニット制御回路。

Claims (6)

  1. 所定の有利条件を満たした際に、遊技者に対して有利な有利状態を発生させる有利状態発生手段を備えた遊技機において、
    遊技者が所有する遊技媒体を取り込み可能な遊技媒体取込手段と、
    前記遊技媒体取込手段によって取り込まれた遊技媒体の数を計数する遊技媒体数計数手段と、
    前記遊技媒体計数手段によって計数された遊技媒体を徴収する遊技媒体徴収手段と、
    前記遊技媒体徴収手段によって所定数の遊技媒体が徴収された場合に、遊技状態を初期遊技状態から特定遊技状態に変更する遊技状態変更手段と、
    前記遊技状態変更手段による前記初期遊技状態から前記特定遊技状態への遊技状態の変更に関する特定遊技状態変更情報を記憶する遊技状態記憶手段と、
    前記遊技状態記憶手段に前記特定遊技状態変更情報が記憶された状態であって、前記有利状態が発生する以前に所定の救済発動条件が満たされた場合に、遊技者に対して所定の価値を付与する所定価値付与手段と、
    遊技者が操作可能な操作手段と、
    前記遊技状態記憶手段に前記特定遊技状態変更情報が記憶された状態であって、前記所定の価値を遊技者に付与する以前に遊技者によって前記操作手段が所定の操作をされた場合に、前記遊技媒体徴収手段によって徴収された遊技媒体の遊技媒体数に対応する価値である特定価値を、遊技者に対して返却することを決定する特定価値返却決定手段と、
    前記特定価値返却手段によって前記特定価値を返却すると決定した場合に、遊技者に対して前記特定価値を返却する特定価値返却手段と、を備えることを特徴とする遊技機。
  2. 前記特定価値返却手段によって前記特定価値が返却された場合に、前記遊技状態記憶手段が記憶している前記特定遊技状態変更情報を消去する遊技状態情報消去手段と、
    前記遊技状態情報消去手段によって前記特定遊技状態変更情報が消去された場合に、遊技状態を前記初期遊技状態に変更する遊技状態初期化手段と、をさらに備える請求項1に記載の遊技機。
  3. 所定の始動条件を満たすことにより、識別情報を変動表示させてから確定表示させることで、1回の変動表示を終了させる可変表示手段と、
    前記遊技状態変更手段によって前記特定遊技状態に変更された後における前記可変表示手段による変動表示の終了回数を計数する変動表示終了回数計数手段と、
    前記変動表示終了回数計数手段によって計数された前記可変表示手段による変動表示の終了回数に応じて、前記特定価値を決定する特定価値決定手段と、をさらに備え、
    前記特定価値返却手段は、前記特定価値決定手段で決定された前記特定価値を遊技者に対して返却する請求項1または請求項2に記載の遊技機。
  4. 所定の有利条件を満たした際に、遊技者に対して有利な有利状態を発生させる有利状態発生手段を備えた遊技機に併設され、
    記憶媒体に記憶された有価価値関連情報を読み取り、前記記憶媒体から読み取った有価価値関連情報に基づく有価価値を特定可能な有価価値読取手段と、
    前記有価価値読取手段によって特定された有価価値の範囲内で遊技媒体を遊技者に貸し出す処理を行う遊技媒体貸出手段と、
    を備える遊技媒体貸出装置において、
    前記記憶媒体に記憶された有価価値関連情報に基づいて特定された有価価値から、所定の有価価値を徴収する有価価値徴収手段と、
    前記有価価値徴収手段によって所定の有価価値が徴収された場合に、制御状態を初期制御状態から特定制御状態に変更する制御状態変更手段と、
    前記制御状態変更手段による前記初期制御状態から前記特定制御状態への制御状態の変更に関する特定制御状態変更情報を記憶する制御状態記憶手段と、
    前記遊技機から前記有利状態が発生したことを示す有利状態発生信号を入力する有利状態発生信号入力手段と、
    前記制御状態記憶手段に前記特定制御状態変更情報が記憶された状態であって、前記有利状態発生信号が前記有利状態発生信号入力手段に入力される以前に所定の救済発動条件が満たされた場合に、遊技者に対して所定の価値を付与する所定価値付与手段と、
    遊技者が操作可能な操作手段と、
    前記制御状態記憶手段に前記特定制御状態変更情報が記憶された状態であって、前記所定の価値を遊技者に対して付与する以前に遊技者によって前記操作手段が操作された場合に、前記有価価値徴収手段によって徴収された有価価値に対応する価値である特定価値を、遊技者に対して返却することを決定する特定価値返却決定手段と、
    前記特定価値返却決定手段によって前記特定価値を返却すると決定された場合に、遊技者に対して前記特定価値を返却する特定価値返却手段と、を備えることを特徴とする遊技媒体貸出装置。
  5. 前記特定価値返却手段によって前記特定価値が返却された場合に、前記制御状態記憶手段が記憶している特定制御状態変更情報を消去する制御状態情報消去手段と、
    前記制御状態情報消去手段によって前記特定制御状態変更情報が消去された場合に、制御状態を前記初期制御状態に変更する制御状態初期化手段と、をさらに備える請求項4に記載の遊技媒体貸出装置。
  6. 前記遊技機は、所定の始動条件を満たすことにより、識別情報を変動表示させてから確定表示させることで、1回の変動表示を終了させる可変表示手段と、
    1回の変動表示が終了した場合に、1回の変動表示が終了したことを示す変動表示終了信号を出力する変動表示終了信号出力手段と、を備えており、
    前記遊技機における前記変動表示終了信号出力手段から出力された前記変動表示終了信号を入力する変動表示終了信号入力手段と、
    前記変動表示終了信号入力手段が前記変動表示終了信号を入力した回数を計数する変動表示終了回数計数手段と、
    前記変動表示終了回数計数手段によって計数された前記変動表示終了信号入力手段が入力した前記変動表示終了信号の入力回数に応じて、前記特定価値を決定する特定価値決定手段と、をさらに備え、
    前記特定価値決定手段は、前記特定価値決定手段で決定された前記特定価値を遊技者に対して返却する請求項4または請求項5に記載の遊技媒体貸出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH04244178A (ja) * 1991-01-28 1992-09-01 Universal Kk スロットマシン
JP2005224304A (ja) * 2004-02-10 2005-08-25 Aruze Corp 遊技媒体貸出装置

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