JP2009238498A - 正極活物質及び導電材を含む正極用混合物の製造方法、及び、該方法で製造された正極用混合物を備える二次電池 - Google Patents

正極活物質及び導電材を含む正極用混合物の製造方法、及び、該方法で製造された正極用混合物を備える二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】粒子径の小さな正極活物質及び導電材を分散させる際に、正極活物質の結晶構造が崩れること抑制しつつ分散させることができる正極用混合物の製造方法、及び、該方法によって製造された正極用混合物を備える、高容量、高出力の二次電池を提供する。
【解決手段】二次電池の正極層に用いられる、正極活物質及び導電材を含む正極用混合物の製造方法であって、正極活物質の一次粒子が凝集してなる二次粒子を、導電材の微粒子を含有する発泡剤に浸漬させる、浸漬工程と、発泡剤を発泡させて二次粒子を一次粒子に粉砕するとともに、一次粒子の表面に導電材の微粒子を付着させる、発泡工程と、発泡工程の後、ろ過して水洗いをする、水洗工程と、を備えることを特徴とする、正極用混合物の製造方法、及び、該方法によって製造された正極用混合物を備える二次電池とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、粒子径の小さな正極活物質と導電材とが分散された正極用混合物を得ることができる、正極用混合物の製造方法、及び、該方法によって製造された正極用混合物を備える、高容量、高出力の二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池は、他の二次電池よりもエネルギー密度が高く、高電圧で動作させることができる。そのため、小型軽量化を図りやすい二次電池として携帯電話等の情報機器に使用されており、近年、ハイブリッド自動車用等、大型の動力用としての需要も高まっている。
リチウムイオン二次電池には、正極層及び負極層と、これらの間に充填される電解質とが備えられ、電解質は、非水系の液体等によって構成される。製造されたリチウムイオン二次電池は、充電した後に放電され、放電後に充電することにより、再生される。リチウムイオン二次電池の充電時には、正極層に含有されている正極活物質からリチウムイオンが引き抜かれ、引き抜かれたリチウムイオンは、電解質を通って負極層へと移動し、負極層の中へ吸収される。一方、リチウムイオン二次電池の放電時には、負極層に含有されている負極活物質からリチウムイオンが放出され、放出されたリチウムイオンが電解質を通って正極層へと移動し、正極層内に入り込む。このように、リチウムイオン二次電池の充放電時には、正極活物質と負極活物質との間をリチウムイオンが移動する。
リチウムイオン二次電池は、負極活物質から正極活物質へリチウムイオンが移動する際に電気エネルギーが取り出される。それゆえ、リチウムイオン二次電池の性能を向上させるには、リチウムイオンが正極活物質へと移動しやすい形態とすることが重要であり、かかる形態とするには、正極活物質と電解質との界面の面積を増大させることが有効である。正極活物質と電解質との界面の面積を増大させるには、正極活物質の粒子径を小さくすることによって、正極活物質の比表面積を大きくすることが考えられる。また、リチウム拡散係数が小さな材料では、リチウム拡散距離を小さくする必要があり、そのためにも正極活物質の粒子径を小さくすることが望ましい。したがって、粒子径が小さい正極活物質を含有する正極層を用いることにより、リチウムイオン二次電池の性能を向上させることが可能になると考えられる。
粒子径の小さな正極活物質を用いた二次電池に関する技術として、例えば、特許文献1に、正極活物質の微小結晶粒子と該微小結晶粒子が多数集合した二次粒子との混合物を含む非水電解液電池に関する技術が開示されている。
また、その他にもリチウムイオン二次電池の性能を向上させることを目的とした技術が、これまでにいくつか開示されている。例えば、特許文献2には、炭素材料粉末と高分子バインダーとを含有する発泡体である電極構造体からなる負極と、リチウム化合物を正極活物質とし、結着剤もしくは導電材を含む正極と、非水電解質とを備えたことを特徴とする非水電解質二次電池に関する技術が開示されている。特許文献3には、耐衝撃性を備えた非水電解液系二次電池に関する技術が開示されている。
特開平09−129230号公報 特許第3475530号公報 特開平09−320568号公報
しかし、特許文献1に開示されている技術では、正極活物質の一次粒子(微小結晶粒子)を分散させることは考えられておらず、正極活物質と電解質との界面の面積の増大が不十分であった。また、特許文献1に開示されているようにボールミルなどで二次粒子を粉砕すると、粉砕する際に加えられる外力が強すぎることによって、正極活物質の結晶構造が崩れてしまう。これらの問題は、特許文献1に開示されている技術と、特許文献2及び/又は3に開示されている技術を組み合わせたとしても、解決することが困難であった。
そこで本発明は、粒子径の小さな正極活物質及び導電材を分散させる際に、正極活物質の結晶構造が崩れること抑制しつつ分散させることができる正極用混合物の製造方法、及び、該方法によって製造された正極用混合物を備える、高容量、高出力の二次電池を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段をとる。すなわち、
第1の本発明は、二次電池の正極層に用いられる、正極活物質及び導電材を含む正極用混合物の製造方法であって、正極活物質の一次粒子が凝集してなる二次粒子を、導電材の微粒子を含有する発泡剤に浸漬させる、浸漬工程と、発泡剤を発泡させて二次粒子を一次粒子に粉砕するとともに、一次粒子の表面に導電材の微粒子を付着させる、発泡工程と、発泡工程の後、ろ過して水洗いをする、水洗工程と、を備えることを特徴とする、正極用混合物の製造方法である。
第1の本発明及び以下に示す本発明(以下において単に「本発明」ということがある。)において、「二次電池」は、正極層と負極層との間を金属イオンが移動する二次電池を意味し、正極層と負極層との間を移動する金属イオンの具体例としては、リチウムイオンのほか、ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン等を挙げることができる。また、「正極活物質」は、二次電池の正極層と負極層との間を移動する金属イオンが出入り可能な物質を意味する。例えば、その二次電池がリチウムイオン二次電池である場合には、リチウムイオンが出入り可能な物質を意味し、ナトリウムイオンが移動する二次電池である場合には、ナトリウムイオンが出入り可能な物質を意味する。さらに、「導電材」は、導電性が高い物質を意味し、二次電池を製造する際に使用され得る導電材であれば特に限定されない。さらに、「発泡剤」とは、加熱することで気体を発生(発泡)する物質を含有する溶液を意味する。発泡剤は、正極活物質の一次粒子が凝集してできる二次粒子に含まれる一次粒子同士の間に浸透することが可能であって、加熱することで発泡し、正極活物質との反応性が低いものであれば、特に限定されない。発泡剤の具体例としては、炭酸水素ナトリウム水溶液、アゾジカルボンアミドなどを挙げることができる。ただし、水溶液中で発泡させるには、100℃以下で発泡する必要があるため、発泡剤として、約65℃で分解する炭酸水素ナトリウム水溶液を用いることが好ましい。
上記第1の本発明の正極用混合物の製造方法において、発泡剤が、炭酸水素ナトリウム水溶液であることが好ましい。
第2の本発明は、上記第1の本発明の正極用混合物の製造方法によって製造された正極用混合物を備える二次電池である。
第2の本発明の二次電池は、上記第1の本発明の正極用混合物の製造方法によって製造された正極用混合物を正極層に備えていればよく、二次電池とするために必要となるその他の部材については、その二次電池とするために一般的に使用されるものを用いることができる。
第1の本発明によれば、粒子径の小さな正極活物質及び導電材が分散された正極用混合物の製造方法が提供される。また、第2の本発明によれば、粒子径の小さな正極活物質及び導電材が分散された正極層を備える、高容量、高出力の二次電池が提供される。
金属イオンが正極層と負極層との間を移動する二次電池の高出力化を図るためには、金属イオン及び電子が正極層と負極層との間を移動しやすい形態とすることが必要である。金属イオンの移動を容易にするには、正極層及び負極層と電解液との界面を増大させることが有効であり、正極層と電解液との界面を増大させるには、正極層に含有される正極活物質の粒子径を小さくして比正極活物質の表面積を大きくすることが考えられる。しかし、正極活物質の粒子径を小さくすると、その正極活物質の一次粒子が強固に凝集し、導電材や結着剤を十分に分散させることが難しくなる。したがって、そのような正極活物質を用いた二次電池では、電子伝導性を十分に確保することができない。また、ボールミルやビーズミルなどの強力な力で正極活物質の二次粒子を粉砕すれば、粉砕はできるが、その際に正極活物質の結晶構造が崩れてしまう。それゆえ、粒子径の小さな正極活物質を、結晶構造を崩さずに分散させる方法、及び、粒子径の小さな正極活物質及び導電材が十分に分散された正極層を備える、高容量、高出力の二次電池の開発が望まれている。
本発明は、かかる観点からなされたものであり、粒子径の小さな正極活物質及び導電材を分散させる際に、正極活物質の結晶構造が崩れること抑制しつつ分散させることできる、正極用混合物の製造方法、及び、該方法によって製造された正極用混合物を備える、高容量、高出力の二次電池を提供することを主な要旨とする。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
1.正極用混合物
図1は、本発明の二次電池用正極電極体の製造方法に備えられる工程例を示すフローチャートである。図2は、正極活物質の二次粒子を粉砕し、導電材とともに分散させる過程を概略的に示す図である。以下、図1及び図2を参照しつつ、本発明の正極用混合物の製造方法について説明する。
図1に示すように、本発明の正極用混合物の製造方法は、正極活物質の一次粒子が凝集してなる二次粒子を、導電材の微粒子を含有する発泡剤に浸漬させる、浸漬工程(工程S11)と、発泡剤を発泡させて二次粒子を一次粒子に粉砕するとともに、一次粒子の表面に導電材の微粒子を付着させる、発泡工程(工程S12)と、工程S12の後、ろ過して水洗いをする、水洗工程(工程S13)と、が備えられる。
1.1.浸漬工程(工程S11)
工程S11は、正極活物質の一次粒子が凝集してなる二次粒子を、導電材の微粒子を含有する発泡剤に浸漬させる工程である。図2(a)に示すように、正極活物質の一次粒子1、1、…が小さい場合、それらが強固に凝集し、二次粒子2を形成する。工程S11では、図2(b)に示すように、この二次粒子2を発泡剤3に浸漬させ、二次粒子2に含まれる一次粒子1、1、…の間に発泡材3を浸透させる。
本発明に用いることができる正極活物質は、二次電池の正極活物質として使用できるものであれば特に限定されない。具体的には、リチウムコバルト酸化物系、リチウムニッケル酸化物系、リチウムマンガン酸化物系等に代表されるリチウム含有複合酸化物系、当該複合酸化物中に異種金属元素をドープしたもの、及び、その他異種金属の酸化物や硫化物、更には、ポリアニリン、ポリピロール等の有機化合物等が挙げられる。この中でも、リチウムコバルト酸化物系のものが好ましく使用される。具体的には、例えば、LiMOで表わされる複合酸化物を用いることができる。ここで、Mは、Coを主体とし、その他、Ni、V、Ti等の遷移金属を含む。また、y、zの値の範囲は、y=0.02〜2.2、z=1.4〜3であることが好ましい。特に、LiCoOが一般的で汎用性が高いため好ましい。
1.2.発泡工程(工程S12)
工程S12は、二次粒子2を形成している一次粒子1、1、…の間に浸透した発泡剤3を加熱して発泡させることによって、二次粒子2を一次粒子1、1、…に粉砕するとともに、発泡剤3に含有されている導電材の微粒子4、4、…を一次粒子1、1、…の表面に付着させる工程である。
発泡剤3として、炭酸水素ナトリウム水溶液を用いた場合、炭酸水素ナトリウムは大気圧下で65℃以上に加熱されることによって、下記式(1)の反応を起こす。
2NaHCO→NaCO+HO+CO (1)
図2(c)に示すように、上記式(1)の反応によって生じた炭酸ガス3’3’、…は、を一次粒子1、1、…の互いの間隔を押し広げ、二次粒子2を一次粒子1、1、…に粉砕する。そして、このようにして二次粒子2が粉砕される際に、炭素材料4、4、…が一次粒子1、1、…の表面に付着する(図2(d))。
本発明に用いることができる導電材4、4、…としては、炭素やPt等の各種金属を挙げることができる。ただし、安価で汎用性が高いという観点から、カーボンブラック、アセチレンブラック、黒鉛等であることが好ましい。
上記工程S12の説明では、発泡剤として炭酸水素ナトリウム水溶液を用いた場合を例示したが、本発明はかかる形態に限定されるものではない。発泡剤は、正極活物質の一次粒子が凝集してできる二次粒子に含まれる一次粒子同士の間に浸透することが可能であって、加熱することで発泡し、正極活物質との反応性が低いものであれば、特に限定されない。炭酸水素ナトリウム水溶液以外の発泡剤の具体例としては、アゾジカルボンアミドなどを挙げることができる。ただし、水溶液中で発泡させるためには、100℃以下で発泡する必要があるため、約65℃で分解する炭酸水素ナトリウム水溶液を用いることが好ましい。
1.3.水洗い工程(工程S13)
工程S13は、工程S12後に、ろ過して水洗いをする工程である。工程S12後にろ過を行うと、工程S12において発泡剤3に炭酸水素ナトリウム水溶液を用いた場合、上記式(1)からわかるように、残渣には炭酸ナトリウムが含まれている。工程S13では、この炭酸水素ナトリウムのように、発泡剤3に含まれていた不要な残留成分を水洗いすることで除去する。
上記工程S11〜13を経ることによって、正極活物質の結晶構造が崩れること抑制しつつ、正極活物質及び導電材が分散された、正極用混合物を得ることができる。
また、従来は、正極活物質の一次粒子の表面に炭素(導電材)をコートするために、炭素剤を材料合成時に混合しておき、焼成によって一次粒子表面に炭素を形成させていたが、この方法はオリビオン型などの酸素が脱離しにくい物質では有効であるが、層状酸化物のように酸素が遊離しやすい活物質では、炭素によって酸素が奪われ、結晶構造が変化してしまっていた。しかし、本発明の正極用混合物の製造方法によれば、100℃以下の雰囲気で正極活物質の一次粒子と導電材とを分散させることが可能であるため、このような酸素の脱離は起こらない。
2.二次電池
本発明の二次電池は、上記本発明の正極用混合物の製造方法によって製造された正極用混合物を正極層に備える二次電池である。本発明の二次電池は、上記本発明の正極用混合物の製造方法によって製造された正極用混合物が正極層に備えられていればよく、二次電池とするために必要なその他の部材については、その二次電池とするために一般的に用いられているものを用いることができる。
本発明の二次電池は、正極層に粒子径の小さな正極活物質が含有されているとともに、その正極活物質と導電材が十分に分散されているため、高容量、高出力の二次電池となる。
以下、実施例を参照しつつ、本発明についてさらに具体的に説明する。
(1)二次電池の作製
リチウムイオン二次電池を作製するため、まず、平均粒子径100nmの正極活物質(コバルト酸リチウム)を用意した。なお、上記平均粒子径は、走査型電子顕微鏡による観察により求めた。
以下、実施例及び比較例にかかるリチウムイオン二次電池の作製方法を具体的に説明する。
<実施例1>
上記正極活物質と、導電材(カーボンブラック)とを乳鉢で混合して混合粉体を作製した後、当該混合粉体を10wt%NaHCO水溶液に浸漬させ、80℃で攪拌しながら1時間反応させた。その後、ろ過、水洗いを行い、乾燥させて、正極用混合物を得た。そして、この正極用混合物に、結着剤(ポリビニリデンフルオライド)を溶解したN−メチル−2−ピロリドンを添加して混合することにより、スラリーを作製した。このようにして作製したスラリーを、アルミニウム箔に塗布し乾燥させることによって、正極を形成した。なお、正極用混合物に含有させた正極活物質と導電材との質量比は、正極活物質:導電材=85:10であった。
一方、負極としては、リチウム金属を適切な大きさに切り出して用いた。
このようにして作製した正極及び負極によって、ポリプロピレンを含有する多孔質部材により構成されるセパレータを狭持し、これらを容器へ挿入した。その後、ECとDMCとを体積比率3:7(EC:DMC=3:7)で混合した溶液に、支持塩として六フッ化リン酸リチウムを1[mol/L]で溶解させた電解液を、容器へ充填することにより、コインタイプのリチウムイオン二次電池を作製した(以下において、このリチウムイオン二次電池を「実施例1のセル」という。)。
<実施例2>
上記正極活物質と、導電材(カーボンブラック)とを乳鉢で混合して混合粉体を作製した後、当該混合粉体を10wt%NaHCO水溶液に浸漬させ、70℃で攪拌しながら5時間反応させた。その後、ろ過、水洗いを行い、乾燥させて、正極用混合物を得た。そして、この正極用混合物に、結着剤(ポリビニリデンフルオライド)を溶解したN−メチル−2−ピロリドンを添加して混合することにより、スラリーを作製した。このようにして作製したスラリーを、アルミニウム箔に塗布し乾燥させることによって、正極を形成した。なお、正極用混合物に含有させた正極活物質と導電材との質量比は、正極活物質:導電材=85:10であった。
一方、負極としては、リチウム金属を適切な大きさに切り出して用いた。
このようにして作製した正極及び負極によって、ポリプロピレンを含有する多孔質部材により構成されるセパレータを狭持し、これらを容器へ挿入した。その後、ECとDMCとを体積比率3:7(EC:DMC=3:7)で混合した溶液に、支持塩として六フッ化リン酸リチウムを1[mol/L]で溶解させた電解液を、容器へ充填することにより、コインタイプのリチウムイオン二次電池を作製した(以下において、このリチウムイオン二次電池を「実施例2のセル」という。)。
<比較例1>
上記正極活物質と、導電材(カーボンブラック)とを乳鉢で混合して混合粉体を作製した後、当該混合粉体に、結着剤(ポリビニリデンフルオライド)を溶解したN−メチル−2−ピロリドンを添加してさらに混合することにより、スラリーを作製した。このようにして作製したスラリーを、アルミニウム箔に塗布し乾燥させることによって、正極を形成した。なお、混合粉体に含有させた正極活物質と導電材との質量比は、正極活物質:導電材=85:10であった。
一方、負極としては、リチウム金属を適切な大きさに切り出して用いた。
このようにして作製した正極及び負極によって、ポリプロピレンを含有する多孔質部材により構成されるセパレータを狭持し、これらを容器へ挿入した。その後、ECとDMCとを体積比率3:7(EC:DMC=3:7)で混合した溶液に、支持塩として六フッ化リン酸リチウムを1[mol/L]で溶解させた電解液を、容器へ充填することにより、コインタイプのリチウムイオン二次電池を作製した(以下において、このリチウムイオン二次電池を「比較例1のセル」という。)。
<比較例2>
上記正極活物質と、導電材(カーボンブラック)とを乳鉢で混合して混合粉体を作製した後、当該混合粉体を純水に浸漬させ、80℃で攪拌しながら1時間反応させた。その後、ろ過、水洗いを行い、乾燥させた。そして、乾燥した混合粉体に、結着剤(ポリビニリデンフルオライド)を溶解したN−メチル−2−ピロリドンを添加して混合することにより、スラリーを作製した。このようにして作製したスラリーを、アルミニウム箔に塗布し乾燥させることによって、正極を形成した。なお、混合粉体に含有させた正極活物質と導電材との質量比は、正極活物質:導電材=85:10であった。
一方、負極としては、リチウム金属を切り出して用いた。
このようにして作製した正極層及び負極層によって、ポリプロピレンを含有する多孔質部材により構成されるセパレータを狭持し、これらを容器へ挿入した。その後、ECとDMCとを体積比率3:7(EC:DMC=3:7)で混合した溶液に、支持塩として六フッ化リン酸リチウムを1[mol/L]で溶解させた電解液を、容器へ充填することにより、コインタイプのリチウムイオン二次電池を作製した(以下において、このリチウムイオン二次電池を「比較例2のセル」という。)。
(2)放電容量測定
作製した実施例1のセル、実施例2のセル、比較例1のセル、及び比較例2のセルのそれぞれに対し、4.3[V]まで充電を1[C]で行った後、3.0[V]まで1[C]で放電を行うことにより測定した、1[C]の放電容量と、4.3[V]まで充電を1[C]で行った後、3.0[V]まで10[C]で放電を行うことにより測定した、10[C]の放電容量とを、表1に併せて示す。
Figure 2009238498
(3)結果
表1より、高レート放電において、比較例1のセル及び比較例2のセルより、実施例1のセル及び実施例2のセルの方が、放電容量が大きかった。これは、実施例1のセル及び実施例2のセルでは、正極活物質の二次粒子が一次粒子に粉砕され、その一次粒子の表面に導電材であるカーボンブラックが分散され、負荷特性が向上したためだと考えられる。したがって、本発明によれば、負荷特性に優れた二次電池を提供可能であることが示唆された。
本発明の二次電池用正極電極体の製造方法に備えられる工程例を示すフローチャートである。 正極活物質の二次粒子を粉砕し、導電材とともに分散させる過程を概略的に示す図である。
符号の説明
1 正極活物質の一次粒子
2 正極活物質の二次粒子
3 発泡剤
3’ 炭酸ガス
4 導電材

Claims (3)

  1. 二次電池の正極層に用いられる、正極活物質及び導電材を含む正極用混合物の製造方法であって、
    前記正極活物質の一次粒子が凝集してなる二次粒子を、前記導電材の微粒子を含有する発泡剤に浸漬させる、浸漬工程と、
    前記発泡剤を発泡させて前記二次粒子を前記一次粒子に粉砕するとともに、前記一次粒子の表面に前記導電材の微粒子を付着させる、発泡工程と、
    前記発泡工程の後、ろ過して水洗いをする、水洗工程と、
    を備えることを特徴とする、正極用混合物の製造方法。
  2. 前記発泡剤が、炭酸水素ナトリウム水溶液であることを特徴とする、請求項1に記載の正極用混合物の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の正極用混合物の製造方法によって製造された正極用混合物を備える、二次電池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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