JP2009237325A - 波長変換素子およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光導波路基板のリッジ型光導波路中に波長変換部を形成し、光導波路基板の表面に被覆基板を接着するタイプの波長変換素子において、波長変換後の変換光のビーム品質を向上させると同時に、被覆基板を光導波路基板に接着可能とする。
【解決手段】波長変換素子は、支持基体1、支持基体1上に設置されている光導波路基板であって、強誘電性材料からなり、波長変換機能を有するリッジ型光導波路6、光導波路6の両側にそれぞれ設けられている溝7A、7B、および溝の外側に設けられている延在部8A、8Bを備えている光導波路基板5、光導波路基板上に設けられている被覆基板13、支持基体1と光導波路基板とを接着する第一の接着層2、および光導波路基板と被覆基板13とを接着する第二の接着層12を備えている。延在部8A、8Bの第二の接着層側の表面に、レーザー光の走査によって凹部9が形成されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、波長変換素子およびその製造方法に関するものである。
ニオブ酸リチウムやタンタル酸リチウム単結晶のような非線形光学結晶は二次の非線形光学定数が高く、これら結晶に周期的な分極反転構造を形成することで、疑似位相整合(Quasi-Phase-Matched :QPM)方式の第二高調波発生(Second-Harmonic-Generation:SHG)デバイスを実現できる。また、この周期分極反転構造内に導波路を形成することで、高効率なSHGデバイスが実現でき、光通信用、医学用、光化学用、各種光計測用等の幅広い応用が可能である。
本発明者は、第二高調波発生素子の実用化研究において、青色レーザー光や紫外レーザー光(第二高調波)をコリメートすることによって、プロファイルビームを得、これを分析してみた。
このプロファイルビームを見ると、垂直方向に見て、主ビームの上と下とに、それぞれ低空間周波数パターンが現れる。これは光導波路の上下への漏光によるものである。低空間周波数パターンは、主ビームから上下にそれぞれ離れているので、比較的容易にカットできるし、主ビームの強度はカット後にも低下しない。
一方、プロファイルビームの水平方向に高空間周波数パターンが現れる。これは、リッジ型の光導波路部の両側にあるスラブ導波路部への漏光によるものである。これは、強誘電体層と接着層との間の屈折率段差が大きいため、漏洩光が基板に放射せず、スラブ部を伝搬して端面から出射されるためである。このような高空間周波数パターンは、主ビームと重なるため、分離除去が困難であるし、分離除去後には、主ビームの強度が著しく低下する。したがって、ビームの品質劣化を招く。
本出願人は、この問題を解決するために、特許文献1記載のように、延在部ないしスラブ部の表面を金属膜で被覆することによって、延在部への漏光に起因する水平方向の高空間周波数パターンを除去することを開示した。
特開2007−256324
特許文献1記載の光導波路基板では、延在部への漏光に起因する水平方向の高空間周波数パターンを防止でき、波長変換光の品質を向上させることができる。しかし、この光導波路基板の表面にキャップ(被覆基板)を接着する事が必要であるが、光導波路基板の表面に被覆基板を接着することが極めて困難であることが判明した。即ち、被覆基板が光導波路基板表面に対して接着せず、剥離してしまった。光導波路基板の表面積は非常に小さい上、金属膜と接着剤との界面における接着強度が低いために、接着力が得られないものと考えられる。
このため、本発明者は、光導波路基板の前記延在部の表面に金属膜を設けず、延在部の表面を粗らすことによって、延在部を伝搬する漏れ光を散乱させることも試みた。しかし、光学部品であるため、延在部の表面はもともと光学研磨の水準であり、これを若干粗らす程度では、延在部を伝搬する漏光を充分に散乱させて減衰させることはできないことが判明した。延在部の表面に大きな粗れを導入すると、リッジ形光導波路の表面まで悪影響があり、伝搬損失の原因となる。
本発明の課題は、光導波路基板のリッジ型光導波路中に波長変換部を形成し、光導波路基板の表面に被覆基板を接着するタイプの波長変換素子において、波長変換後の変換光のビーム品質を向上させると同時に、被覆基板を光導波路基板に接着可能とすることである。
本発明は、
支持基体、
支持基体上に設置されている光導波路基板であって、強誘電性材料からなり、波長変換機能を有するリッジ型光導波路、リッジ型光導波路の両側にそれぞれ設けられている溝、および溝の外側に設けられている延在部を備えている光導波路基板、
光導波路基板上に設けられている被覆基板、
支持基体と光導波路基板とを接着する第一の接着層、および
光導波路基板と被覆基板とを接着する第二の接着層を備えている波長変換素子であって、
延在部の第二の接着層側の表面に、レーザー光の照射によって凹部が形成されていることを特徴とする、波長変換素子およびその製法に係るものである。
本発明によれば、リッジ型光導波路の両側にある延在部の被覆基板接着層側の表面に、レーザー光の走査によって凹部を形成している。このような凹部パターンによって、延在部を伝搬する漏光を減衰させ、そのコヒーレント光としての波長変換光への可干渉性を抑制し、水平方向の高空間周波数パターンを防止することに成功した。しかも、レーザー加工による凹部を利用した場合には、リッジ型光導波路の表面には悪影響をもたらすことはなく、延在部の被覆基板への接着力が低下することはない。
以下、図面を参照しつつ、本発明を更に詳細に説明する。
まず、図1(a)に示すように、強誘電性材料4の背面にバッファ層3を形成する。そして、支持基板1上に強誘電性材料4を接着層3によって接着する。
次いで、図1(b)、(c)に示すように、強誘電性材料4の表面にレーザー光を照射し、レーザー光で表面を矢印Dのように走査することによって、溝7A、7Bを形成し、溝7Aと7Bとの間にはリッジ型光導波路6を形成する。各溝7A、7Bの下には、薄い溝形成部10A、10Bが残留する。各溝7A、7Bの外側には、それぞれ、延在部8A、8Bが形成されている。
ここで、本例では、延在部8A、8Bの各表面をレーザー光によって矢印Dのように走査することによって、細長い溝状の凹部9を形成する。好ましくは、凹部9とリッジ溝7A、7Bとは同時に形成することが可能である。
次いで、図2(a)に示すように、光導波路基板5の表面を被覆するようにバッファ層11を設ける。次いで、図2(b)に示すように、接着層12をバッファ層11上に設け、被覆基板13をバッファ層11および光導波路基板5へと接着し、デバイスを得る。
従来のデバイスにおいても、図3(a)、(b)に示すように、強誘電性材料4の表面にレーザー光を照射し、レーザー光で表面を矢印Dのように走査することによって、溝7A、7Bを形成し、溝7Aと7Bとの間にはリッジ型光導波路6を形成する。各溝7A、7Bの外側には、それぞれ、延在部18A、18Bが形成されている。しかし、従来のデバイスにおいては、延在部18A、18Bの各表面は特にレーザー加工は行わない。
この結果、従来のデバイスにおいては、例えば図4に模式的に示すように、リッジ型光導波路からなる波長変換部6においては、波長変換光が20のようにリッジ型光導波路6内に閉じ込められた形で出力する。しかし、リッジ溝7A、7Bおよび各延在部18A、18Bは、スラブ型光導波路として機能し、21のように高周波数パターンの干渉光出力を与える。このような高空間周波数パターンは、主ビームと重なるため、分離除去が困難であるし、分離除去後には、主ビームの強度が著しく低下する。
これに対して、本発明例のデバイスにおいては、例えば図5に模式的に示すように、高周波数パターン21が凹部9の作用によって抑制され、波長変換光20の品質が著しく向上する。
その上で、本発明においては、延在部8A、8Bの表面に凹部9を形成しているが、高周波数パターン21の出力を抑制した場合でも、被覆基板13の接着強度は高く、実用的な強度が得られることがわかった。単に延在部8A、8Bの表面を機械的に粗らした場合には、高周波数パターン21の出力を抑制できるほど粗さを大きくすると、リッジ型光導波路から出力する波長変換光の品質が劣化する。
溝9の平面的形状は特に限定されない。例えば、延在部の表面に、島状の溝を縦横に多数形成することができる。好ましくは、延在部の表面に細長い凹部を形成する。この実施形態においては、凹部の平面的形状の縦横比は、1:50以上とすることが好ましい。
リッジ型光導波路の幅A(図1(c)参照)は特に限定されず、所望の光出力や光密度や強誘電性材料の耐光損傷性に応じて選択することができる。一例であるが、Aは、3μm以上とすることができ、7μm以下とすることができる。また、リッジ溝7A、7Bの幅Bは、リッジ型光導波路からの光の漏れを抑制するという観点からは、3μm以上が好ましい。また、リッジ溝7A、7Bの幅Bが大きくなると、光導波路基板5の強度が低下する傾向があるので、この観点からは、幅Bは 20μm以下が好ましい。
細長い凹部9の幅Cは特に限定されないが、延在部における高周波数パターンの抑制という観点からは、0.1μm以上が好ましく、 2.0μm以上が更に好ましい。
凹部の横断面形状は特に限定されず、例えば三角形、長方形、正方形が好ましい。また、凹部の長手方向Dと直角方向に隣接する凹部の間隔は特に限定されず、間隔の下限は0μmであってもよい。しかし、隣接する凹部の間に平坦部分を設けることもできる。この場合には、平坦部分の幅は、0.1〜 2.0μmであることが好ましく、0.5〜 1.5μmであることが更に好ましい。
延在部表面の凹部の深さは、高周波数パターンの漏光を減衰させるためには、0.1μm以上とすることが好ましく、0.5μm以上とすることが更に好ましい。また、延在部表面の凹部の深さは、被覆基板への接着力を向上させるためには、2.0μm以下とすることが好ましく、1.0μm以下とすることが更に好ましい。
波長変換部内における波長変換手段は特に限定されない。好適な実施形態においては、波長変換部内に周期分極反転構造を形成し、これによって基本光の波長を変換して高調波を出力する。このような周期分極反転構造の周期は波長に応じて変更する。また周期分極反転構造の形成方法も特に限定されないが、電圧印加法が好ましい。
あるいは、ニオブ酸リチウムカリウム、タンタル酸リチウムカリウム、ニオブ酸リチウムカリウム−タンタル酸リチウムカリウム固溶体のような非線形光学結晶を使用し、入射する基本光の波長を高調波に変換することも可能である。
光導波路基板を構成する強誘電体材料は、光の変調が可能であれば特に限定されないが、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム−タンタル酸リチウム固溶体、ニオブ酸カリウムリチウム、KTP、GaAs及び水晶などを例示することができる。
強誘電体単結晶中には、光導波路の耐光損傷性を更に向上させるために、マグネシウム(Mg)、亜鉛(Zn)、スカンジウム(Sc)及びインジウム(In)からなる群より選ばれる1種以上の金属元素を含有させることができ、マグネシウムが特に好ましい。強誘電体単結晶中には、ドープ成分として、希土類元素を含有させることができる。この希土類元素は、レーザー発振用の添加元素として作用する。この希土類元素としては、特にNd、Er、Tm、Ho、Dy、Prが好ましい。
表面側バッファ層11、背面側バッファ層3の材質は、酸化シリコン、弗化マグネシウム、窒化珪素、アルミナ、五酸化タンタルを例示できる。
接着層2、12の材質は、無機接着剤であってよく、有機接着剤であってよく、無機接着剤と有機接着剤との組み合わせであってよい。
有機接着剤の具体例は特に限定されないが、エポキシ系接着剤、熱硬化型接着剤、紫外線硬化性接着剤、ニオブ酸リチウムなどの電気光学効果を有する材料と比較的近い熱膨張係数を有するアロンセラミックスC(商品名、東亜合成社製)(熱膨張係数13×10−6/K)を例示できる。
また無機接着剤としては、低誘電率で接着温度(作業温度)が約600℃以下のものが好ましい。また、加工の際に十分な接着強度が得られるものが好ましい。具体的には、酸化珪素、酸化鉛、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ホウ素等の組成を単体もしくは複数組み合わせたガラスが好ましい。また、他の無機接着剤としては、例えば五酸化タンタル、酸化チタン、五酸化ニオブ、酸化亜鉛がある。
強誘電性材料にリッジ型の光導波路を形成するための加工方法は限定されないが、レーザーアブレーションが好ましい。
少なくとも延在部上に凹部を形成するのに使用するレーザー加工について述べる。
好ましくはレーザー光のパルスの半値幅が10nsec以下である。また、レーザー光のパルスの半値幅の下限は特にないが、生産性良く基材を加工するという観点からは、0.5nsec以上が好ましい。
レーザー加工用の光の波長は、350nm以下とすることが好ましく、300nm以下とすることが一層好ましい。ただし、実用的な観点からは、150nm以上とすることが好ましい。
エキシマレーザーは、紫外線のパルス繰り返し発振レーザーであり、ArF(波長193nm)、KrF(波長248nm)、XeCl(波長308nm)などの気体状の化合物が発振する紫外光を、光共振機により方向性を揃えて取り出したものである。 現実の光源としては、エキシマレーザー光源の他に、YAGの四次高調波(例えばNd−YAGレーザーの第4次高調波)、エキシマランプが、現在のところ実用的である。
レーザー加工用の光照射素子としては、いわゆる一括露光方式の素子と多重反射方式の素子とが含まれる。また、レーザー光の照射によって凹部を形成する方法としては、次の三つの態様を挙げることができる。
(1)スポットスキャン加工
(2)一括転写加工
(3)スリットスキャン加工
支持基体1および被覆基板13の材質は特に限定されない。好適な実施形態においては、支持基体1および被覆基板13における熱膨張係数の最小値が強誘電性材料4における熱膨張係数の最小値の1/5倍以上であり、かつ支持基体1および被覆基板13における熱膨張係数の最大値が強誘電性材料4における熱膨張係数の最大値の5倍以下である。
ここで、強誘電性材料4、支持基体1、被覆基板13をそれぞれ構成する各電気光学材料に熱膨張係数の異方性がない場合には、強誘電性材料4、支持基体1、被覆基板13において最小の熱膨張係数と最大の熱膨張係数とは一致する。強誘電性材料4、支持基体1、被覆基板13を構成する各電気光学材料に熱膨張係数の異方性がある場合には、各軸ごとに熱膨張係数が変化する場合がある。例えば、強誘電性材料4を構成する各電気光学材料がニオブ酸リチウムである場合には、X軸方向、Y軸方向の熱膨張係数が16×10−6/℃であり、これが最大値となる。Z軸方向の熱膨張係数が5×10−6/℃であり、これが最小値となる。従って、支持基体1の熱膨張係数の最小値は1×10−6/℃以上とし、支持基体1の熱膨張係数の最大値は80×10−6/℃以下とする。なお、例えば石英ガラスの熱膨張係数は0.5×10−6/℃であり、1×10−6/℃未満である。
この観点からは、支持基体1、被覆基板13の熱膨張係数の最小値を、強誘電性材料4における熱膨張係数の最小値の1/2倍以上とすることが更に好ましい。また、支持基体1、被覆基板13の熱膨張係数の最大値を、強誘電性材料4の熱膨張係数の最大値の2倍以下とすることが更に好ましい。
支持基体1、被覆基板13の具体的材質は特に限定されず,ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、石英ガラスなどのガラスや水晶、Siなどを例示することができる。この場合、熱膨張差の観点では、強誘電性材料と支持基板、被覆基板とを同じ材質とすることが好ましく、ニオブ酸リチウム単結晶が特に好ましい。
(実施例)
図1、図2を参照しつつ説明した前記方法に従い、図2(b)に示すようなデバイスを作製した。具体的には、厚さ0.5mmのMgO 5%ドープニオブ酸リチウム5度オフカットY基板4上に、周期4.20μmの櫛状周期電極をフォトリソグラフィ法によって形成した。基板4裏面には全面に電極膜を形成したのち、パルス電圧を印可して周期分極反転構造を形成した。基板4に周期分極反転構造を形成した後、厚さ0.4μmのSiOアンダークラッド3をスパッタ法によって成膜した。
厚さ0.5mmのノンドープニオブ酸リチウム基板1に接着剤2を塗布した後、前記のMgOドープニオブ酸リチウム基板4と貼り合せ、MgOドープニオブ酸リチウム基板4の表面を厚さ3.7μmとなるまで研削、研磨した。
レーザーアブレーション加工法により、基板4にリッジ型光導波路7を形成した。このときに、レーザー加工時の延在部表面のビーム形状が図1(c)の形になるように、マスクを作製した。
リッジ型光導波路7および凹部9を形成した後、厚さ0.5μmのSiOオーバークラッド11をスパッタ法によって成膜した。そのオーバークラッド11上に接着剤12を塗布した後、厚さ0.5mmのノンドープニオブ酸リチウム基板13を接着した。接着剤12を熱硬化後、被覆基板13を厚さ0.1mmになるまで研削加工した。ダイサーで長さ9mm、幅1.0mmで素子を切断した後、端面を研磨した後、反射防止膜を施した。
この光導波路チップについて、チタンサファイアレーザーを使用して光学特性を測定した。レーザーからの発振出力を100mWに調整し、その基本光をレンズで導波路端面に集光した結果、80mWが導波路に結合できた。チタンサファイアレーザーの波長を可変させて位相整合する波長に調節した時に、最高13mWのSHG出力が得られた。その際の基本光の波長は919.8nmであった。
また、出射SHG光のM2値をビームプロファイラで測定したところ、1.05であり、良好なビーム品質が得られた。M2値は、理想的なガウシアンビームの場合は1.0になる。ビームのプロファイルが崩れる程、大きな値になる。これは延在部(スラブ部)から出射していたSHGの散乱光が減少した結果である。
また、被覆基板と光導波路基板5との接着状態は良好であり、−40℃と+85℃との間で熱サイクルを加えた後にも両者の間で剥離は見られなかった。
(比較例1)
実施例において、図1(b)、(c)に示したような凹部9を設けなかった。他は実施例1と同様にして光導波路チップを作製した。
このチップについて、チタンサファイアレーザーを使用して光学特性を測定した。レーザーからの発振出力を100mWに調整し、その基本光をレンズで導波路端面に集光した結果、80mWが導波路に結合できた。チタンサファイアレーザーの波長を可変させて位相整合する波長に調節した時に、最高13mWのSHG出力が得られた。その際の基本光の波長は919.9nmであった。また出射SHG光のM2値は1.25が得られた。
(比較例2)
実施例において、図1(b)、(c)に示したような凹部9を設けなかった。その代わりに、延在部8A、8Bの各表面をイオンミリング法によって粗らし、中心線平均表面粗さを0.2umまで上昇させた。他は実施例と同様にして光導波路チップを作製した。
このチップについて、チタンサファイアレーザーからの発振出力を100mWに調整し、その基本光をレンズで導波路端面に集光した結果、80mWが導波路に結合できた。チタンサファイアレーザーの波長を可変させて位相整合する波長に調節した時に、最高12mWのSHG出力が得られた。その際の基本光の波長は 919.8nmであった。また出射SHG光のM2値は1.18が得られた。
(a)は、強誘電性材料4を支持基板1に接着した状態を示す断面図であり、(b)は、強誘電性材料4をレーザ加工して得られた光導波路基板5を示す断面図であり、(c)は、光導波路基板5表面の平面形態を示す平面図である。 (a)は、光導波路基板5の表面にバッファ層11を形成した状態を示す断面図であり、(b)は、被覆基板13を光導波路基板5へと接着した状態を示す断面図である。 (a)は、従来の波長変換素子を示す断面図であり、(b)は、(a)の素子におけるリッジ型光導波路6および延在部18A、18Bの平面形状を示す平面図である。 従来の波長変換素子における波長変換光の主ビーム20および高周波数パターン21を示す模式図である。 本発明例の波長変換素子における波長変換光の主ビーム20を示す模式図である。
符号の説明
1 支持基板 2、12 接着層 3、11 バッファ層 4 強誘電性材料 5 光導波路基板 6 リッジ型光導波路 7A、7B リッジ溝 8A、8B、18A、18B 延在部 9 凹部 20 波長変換光の主ビーム 21 高周波数パターンの漏光 A リッジ型光導波路の幅 B リッジ溝の幅 C 凹部の幅 D レーザー光の走査方向

Claims (6)

  1. 支持基体、
    前記支持基体上に設置されている光導波路基板であって、強誘電性材料からなり、波長変換機能を有するリッジ型光導波路、このリッジ型光導波路の両側にそれぞれ設けられている溝、および前記溝の外側に設けられている延在部を備えている光導波路基板、
    前記光導波路基板上に設けられている被覆基板、
    前記支持基体と前記光導波路基板とを接着する第一の接着層、および
    前記光導波路基板と前記被覆基板とを接着する第二の接着層を備えている波長変換素子であって、
    前記延在部の前記第二の接着層側の表面に、レーザー光の照射によって凹部が形成されていることを特徴とする、波長変換素子。
  2. 前記凹部が細長く延びていることを特徴とする、請求項1記載の波長変換素子。
  3. 前記溝と前記凹部とが平行に延びていることを特徴とする、請求項2記載の波長変換素子。
  4. 支持基体、
    前記支持基体上に設置されている光導波路基板であって、強誘電性材料からなり、波長変換機能を有するリッジ型光導波路、このリッジ型光導波路の両側にそれぞれ設けられている溝、および前記溝の外側に設けられている延在部を備えている光導波路基板、
    前記光導波路基板上に設けられている被覆基板、
    前記支持基体と前記光導波路基板とを接着する第一の接着層、および
    前記光導波路基板と前記被覆基板とを接着する第二の接着層を備えている波長変換素子を製造する方法であって、
    前記延在部の前記第二の接着層側の表面に、レーザー光の照射によって凹部を形成することを特徴とする、波長変換素子の製造方法。
  5. 前記凹部が細長く延びるように形成することを特徴とする、請求項4記載の方法。
  6. 前記レーザー光の走査によって前記溝と前記凹部とを同時に形成することを特徴とする、請求項5記載の方法。
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