JP2009236433A - 蓄熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】容器に収容された蓄熱材の温度分布の不均一、相状態の不均一を解消してその全量を融解させ、過冷却状態を実現することができる蓄熱装置を提供することを課題とする。
【解決手段】ECU9は、推定熱量Eを算出し、ステップS7において推定熱量Eが予め定められた必要熱量Eよりも大きいか否かの判断を行う。この必要熱量Eは、蓄熱タンク8内に収容された蓄熱材の量に基づき、蓄熱材の全量を融解させることができる熱量として規定されている。このステップS7でYESと判断したときは、ステップS8へ進み、撹拌機17を稼動させる。これにより、蓄熱タンク8内の温度分布、相状態の不均一を解消する。これにより、蓄熱材の全量を融解させることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、過冷却状態となることができる蓄熱材を用いた蓄熱装置に関する。
例えば、エンジンは、暖機が完了していない状態ではフリクションが大きい等の問題があることから早期の暖機完了が求められる。特に、シリンダボアやピストン、クランクシャフト等の摺動部を有する構成要素は効率のよい運転を実現するために早期暖機完了が望まれる。通常のエンジンは筒内爆発が開始されるとシリンダブロックやシリンダヘッド等のエンジン構成要素、さらに、これらのエンジン構成要素に形成された油路中を循環するエンジンオイルが温められ、徐々に暖機が進行する。従来、このようなエンジンの早期暖機完了を達成すべく、シリンダを囲むように形成した蓄熱材収納室に、潜熱型蓄熱材(蓄熱剤)を収納したエンジンの急速暖機装置が提案されている(特許文献1)。このような急速暖機装置は、エンジンの冷間始動時に、過冷却状態となっている蓄熱材に対して電圧印加し、これにより相変化を開始させて潜熱を発生させるように構成されている。
また、このような蓄熱材を用いた蓄熱装置は、車両用の他に住宅用、ビル用としても用いられている。蓄熱材は液相の過冷却状態から固相状態に相変化するときにその潜熱を利用するため、放熱要求時には過冷却状態となっていなければならない。特許文献2には、放熱要求時に直ぐに放熱させることができる状態としておくことを目的として、過冷却蓄熱材に電磁場を与える発明が開示されている。
特開平11−182393号公報 特開2004−239591号公報
ところで、容器に収容された蓄熱材は、一部分でも固相の状態となっていると温度が低下したときにそのまま全体が固相状態となるのみで、過冷却状態となることができない。このため、熱源から熱を得て、容器に収容された蓄熱材の大部分が融解し、熱を蓄えた状態となっていても温度低下時に過冷却状態とならずに蓄熱エネルギーを放出してしまうことがある。蓄熱材としては、例えば、酢酸ナトリウム3水和物を用いることができるが、酢酸ナトリウム3水和物は熱伝導性が悪く、熱源と接触した周囲では過冷却状態が解除されても、容器内部の全域には伝熱されず、容器内に蓄熱材が固相状態のままとなってしまう領域が発生し易い。
特許文献2に開示された発明は過冷却状態を維持するための構成となっており、過冷却状態への移行を阻害する、容器内での蓄熱材の不均一な状態に対する特別な対策を施すものとはなっていなかった。
そこで、本発明は、容器に収容された蓄熱材の温度分布の不均一、相状態の不均一を解消してその全量を融解させ、過冷却状態を実現することができる蓄熱装置を提供することを課題とする。
かかる課題を解決するための、本発明の蓄熱装置は、過冷却状態となることができる蓄熱材と、当該蓄熱材を収容した容器と、前記蓄熱材の過冷却状態を解除する発核手段と、前記蓄熱材に付与することのできる熱量を推定する熱量推定手段と、前記蓄熱材を撹拌する撹拌手段と、前記熱量推定手段により推定された推定熱量に応じて前記撹拌手段を作動させる制御手段と、を備えたこと特徴とする。蓄熱材に付与することができると推定される推定熱量が、前記蓄熱材を全量融解させる必要熱量に到達している場合には、容器内部で蓄熱材を撹拌することにより容器内での蓄熱材の温度分布、相状態の不均一を解消し、容器内の蓄熱材の全量を融解することができる。全量が融解した蓄熱材は、温度低下に伴って過冷却状態となり、次回の放熱に備えることができる。
このような蓄熱装置では、前記熱量推定手段は、熱源内を循環する循環流体の温度に基づいて前記蓄熱材に付与することのできる熱量を推定することができる。例えば、内燃機関であるエンジンを熱源とした場合、エンジン内部を循環する冷却水や潤滑油等の循環流体を前記容器内に引き込み、循環流体を媒体とした熱の授受を行う構成とすることができる。このような構成とする場合、循環流体の温度とその循環流体が蓄熱材と熱交換した期間とによって蓄熱材に付与することのできる熱量を推定することができる。
このような蓄熱装置では、前記蓄熱材の加温手段と、当該加温手段の制御手段とを備え、当該制御手段は、前記熱量推定手段により推定された推定熱量が前記蓄熱材を全量融解させる必要熱量に到達していない場合であって、前記蓄熱材が過冷却状態となることによって利用可能となる利用可能熱量が、前記加温手段を稼動させることによって前記必要熱量を補う不足熱量よりも大きいときは、前記加温手段を稼動させる構成とすることができる。推定熱量が必要熱量に僅かに及ばない場合等には、ヒーター等の加温手段を稼動させてもエネルギー収支で有利な場合がある。すなわち、蓄熱材の大部分を融解させることができているにもかかわらず、残りの部分を融解させることができなかった場合、蓄熱材に蓄えられた熱は全く利用することができない。そこで、蓄熱材が過冷却状態となって利用可能となる利用可能熱量と加温手段を稼動させることによって必要熱量を補う不足熱量とを比較して、未だエネルギー収支的に有利であるときは、加温手段を稼動させて蓄熱材を全量融解させる。すなわち、必要熱量を補うための不足熱量分を加温手段で消費しても蓄熱材を全量融解して利用可能熱量を取得する方が有利な場合は加温手段を稼動させる。なお、加温手段は、ヒーターや、熱源となるエンジンから蓄熱材が収容された容器へ循環流体を供給する電動ポンプとすることができる。電動ポンプは、仮にエンジンが停止した後であっても、シリンダブロック等の熱を、循環流体を媒体として蓄熱材へ移動させることができる。
なお、本発明における蓄熱材は、過冷却状態となって潜熱を蓄えることができ、所定の過冷却状態解除条件(発核条件)が整うことにより発熱を伴った相変化を起こして潜熱を放出すことができるものであれば採用することができる。例えば、酢酸ナトリウム3水和物を採用することができる。
本発明によれば、蓄熱材を撹拌し、蓄熱材の温度分布、不均一な相状態を解消し、蓄熱材の全量融解を行うようにしたので、容器内の蓄熱材を過冷却状態として潜熱を利用することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に詳細に説明する。
図1は、本発明の蓄熱装置100を搭載した四気筒のエンジン1の模式図である。エンジン1は、暖機時は蓄熱装置100により暖機が促進されるが、暖機完了後は本発明における熱源となるものである。エンジン1を構成するシリンダブロック2にはブロックウォータジャケット3が形成されている。このブロックウォータジャケット3は、ウォータポンプ4から供給される冷却水が導入される冷却水導入口5を備えている。冷却水導入口5の上流にはウォータポンプ4が装着されている。また、シリンダヘッド6には、ヘッドウォータジャケット7が形成されている。
エンジン1は、入口12a、出口12bを有するラジエータ12を備えている。ラジエータ12の入口12aの上流にはサーモスタット13が装着されている。三方弁であるサーモスタット13は、ヘッドウォータジャケット7からのリターン経路14が接続されるとともに、ウォータポンプ4側へ通じるバイパス経路14aと接続されている。これにより、リターン経路14中を流れる冷却水を、その温度に応じてラジエータ12側とウォータポンプ4側へ分配する。ラジエータ12の出口12bには、ラジエータ12を通過した冷却水をウォータポンプ4の上流側へ戻すリターン経路15が接続されている。
冷間状態でのサーモスタット13は、リターン経路14を流れる冷却水のほぼ全量をバイパス経路14aへ分配する。このバイパス経路14aには、蓄熱装置100を構成する蓄熱タンク8が配置されている。図2は、蓄熱タンク8を断面として示した拡大模式図である。この蓄熱タンク8は、蓄熱材を収容する容器であり、内部に蓄熱材である酢酸ナトリウム3水和物が封入されている。蓄熱タンク8内の中心部は、バイパス経路14aを形成するパイプ材が貫通しており、バイパス経路14aの近傍には、本発明における撹拌手段に相当する撹拌機17が設置されている。撹拌機17は、本発明における制御手段の機能を果たすECU(Electronic control unit)9と電気的に接続されている。また、蓄熱タンク8の側壁には蓄熱材の過冷却状態を解除する発核装置16が設置されている。発核装置16は、凸状に成形されるとともに、スリットが設けられた発核板16aと、この発核板16aを押圧し、過冷却状態の蓄熱材に刺激を与えるアクチュエータ16bを備えている。アクチュエータ16は、ECU9と電気的に接続されている。
蓄熱タンク8内には電源装置18から電力供給をうけるヒーター19が配置されている。また、蓄熱タンク内壁の温度を測定するタンク内温度センサ11を備えている。電源装置18、タンク内温度センサ11は、それぞれECU9と電気的に接続されている。ここで、ヒーター19と、タンク内温度センサ11の蓄熱タンク8内の配置について説明する。蓄熱タンク8内の中心部は、バイパス経路14aを形成するパイプ材が貫通しており、このパイプ材には高温となる冷却水が流通する。この冷却水は、熱源となるエンジン1内を循環し、エンジン1における燃焼熱を蓄熱タンク8内に移動させる。高温の冷却水は蓄熱材を融解させることができる。ところが、蓄熱材は熱伝導性が低く、何らの措置も採られない場合、図2中、参照符号Aで示した領域しか融解されず、図2中、参照符号Bで示した蓄熱タンク8の壁側の領域は、融解され難い。ヒーター19やタンク内温度センサ11は、このような蓄熱材が融解され難い領域Bに設置する。特に、タンク内温度センサ11は、後に述べるように蓄熱タンク8内の蓄熱材の全量が融解したか否かの判断の際にその測定温度が利用されることから、蓄熱タンク8内で最も蓄熱材が融解し難い場所に設置する。このような場所にタンク内温度センサ11を設置し、このタンク内温度センサ11が蓄熱材の融解温度T0を示せば、蓄熱タンク8内の蓄熱材の全量が融解したと推測することができる。なお、撹拌機17の回転部は、前記のように、バイパス経路14の近傍、すなわち、図2中、参照符号Aで示した領域に配置する。これにより、冷却水から熱を得て、蓄熱材が融解する領域で撹拌機17を稼動させることができる。
エンジン1のヘッドウォータジャケット7には、冷却水温度センサ20が装着されている。冷却水温度センサ20は、ECU9と電気的に接続されており、ECU9と協働して本発明における熱量推定手段の機能を果たす。
以上のように構成されるエンジン1における、蓄熱装置100の動作につき、図3に示したフロー図を参照しつつ説明する。
まず、ECU9は、ステップS1において、イグニションがONとなったか否かの判断を行う。このステップS1においてYESと判断されたときはステップS2へ進み、過冷却状態確認フラグがONとなっているか否かの判断を行う。ここで、過冷却状態確認フラグは、前回エンジン稼動時に、蓄熱材を全量融解することができ、蓄熱材が過冷却状態となっているか否かを確認するものである。ステップS2で、過冷却状態確認フラグがONとなっており、蓄熱材が過冷却状態となっていることが確認されたときは、YESと判断してステップS3へ進む。ステップS3では、ECU9は、発核装置16をONとし、蓄熱材の過冷却状態を解除して放熱させる。その後、ステップS4においてエンジン1の始動を確認する。なお、ステップS2でNOと判断したときは、ステップS3の処理を行うことなくステップS4の処理を行う。
ステップS4でエンジン始動を確認した後は、ステップS5において、エンジン1が停止したか否かの判断を行う。ただし、エンジン稼動中、ECU9は、冷却水温度センサ20、及び、タンク内温度センサ11が測定したデータを継続的に蓄積し、温度履歴を作成する。
ステップS5でエンジン1の停止を確認した後、ECU9は、ステップS6へ進み、エンジン稼動中に作成した温度履歴に基づいて、蓄熱材に付与することのできる熱量を推定する。この推定された熱量が、推定熱量Eとなる。図4は、エンジン1の始動後からの温度履歴、すなわち、冷却水温の推移を示すグラフである。図4におけるa〜b区間は、蓄熱材の過冷却状態が解除され、放熱したことにより、冷却水温THが上昇する区間である。その後、冷却水の温度は、エンジン1の燃焼熱等により、徐々に上昇する。蓄熱材は、a〜b区間で放熱を終えると、固相状態となり、融点であるT℃に到達するまで固相状態を維持する。その後、暖機が進行しているエンジン1からの熱を受け、融点であるT℃へ到達すると、再び液相に変化し始める。この際の吸熱反応により、蓄熱材の温度上昇は停滞し、これに伴って冷却水温THも停滞する。従って、冷却水温THの上昇曲線は図4に示すようにc〜d区間で水平となる。
ただし、この相変化が起こるのは、図2中、参照符号Aで示したリターン経路14の周囲のみであり、参照符号Bで示した領域に存在する蓄熱材は固相状態のままである。冷却水温THの上昇曲線は図4に示すようにc〜d区間で水平となった後、再び上昇し始める。このd点を越えた後、e点までの間に積算される熱量が、推定熱量Eである。具体的にはd点からe点に至るまでの冷却水温THの時間積分として求められる。
ステップS6で推定熱量Eを算出した後、ECU9は、ステップS7において推定熱量Eが予め定められた必要熱量Eよりも大きいか否かの判断を行う。この必要熱量Eは、蓄熱タンク8内に収容された蓄熱材の量に基づき、蓄熱材の全量を融解させることができる熱量として規定されている。このステップS7でYESと判断したときは、ステップS8へ進み、撹拌機17を稼動させる。これにより、蓄熱タンク8内の温度分布、相状態の不均一を解消する。エンジン1全体では、必要熱量Eを越えた熱量が蓄えられていることから、撹拌を行えば、蓄熱材の全量を融解させることができる。
ただし、実際に全量が融解したか否かの判断はステップS9において行う。すなわち、ステップS8に引き続いて行われるステップS9では、タンク内温度センサ11により測定された蓄熱タンク温度Tが蓄熱材の融解温度Tよりも高くなったか否かの判断を行う。タンク内温度センサ11は、蓄熱タンク8内で最も蓄熱材が融解し難い場所に設置されていることから、このタンク内温度センサ11により測定されるタンク内温度Tが融解温度Tを越えていれば、蓄熱材の全量が融解したものと判断する。このステップS9でYESと判断したときは、ステップS10へ進んで過冷却状態確認フラグをONとする。全量融解した蓄熱材は温度低下に伴って過冷却状態となることができ、次回のエンジン始動に備えることができる。過冷却状態確認フラグをONとした後は、処理は終了となる。
一方、ステップS9でNOと判断したときは、ステップS11へ進む。ステップS11では、過冷却状態確認フラグをOFFとする。蓄熱タンク温度Tが融解温度Tを越えることができなかったときは、蓄熱タンク8内の蓄熱材の一部が融解することができなかったと判断する。蓄熱材の一部が融解できないとき、蓄熱材は、温度が低下しても過冷却状態となることはなく、そのまま固相状態となる。このような場合、次回エンジン始動時に発核装置16を稼動させることは電力消費の無駄となるので、これを回避すべく、過冷却状態確認フラグをOFFとしておく。過冷却状態確認フラグをOFFとした後は、処理は終了となる。
一方、ステップS7において、NOと判断したときは、ステップS12へ進む。ステップS12では、推定熱量Eが必要熱量Eに係数Kを掛けたものよりも大きいか否かの判断を行う。ここで、係数Kは、ヒーター19を稼動させることを考慮し、エネルギー収支で有利な状態を確保することができるように決定される値である。例えば、必要熱量Eの80%が確保できている場合に、ヒーター19を稼動させて残りの20%を不足熱量として補う。これにより、蓄熱材を過冷却状態とし、利用可能熱量を確保することができる。このようにすれば、この利用可能熱量を確保するために、不足熱量として20%の熱量を消費していても利用可能熱量が不足熱量を上回り、エネルギー収支で有利となる。この例の場合には、係数Kは、0.8とする。
このステップS12でYESと判断したときは、ステップS13へ進み、ヒーター19を稼動させるとともに、撹拌機17を稼動させる。これにより、蓄熱材の全量を融解させ、過冷却状態とすることができる。
ただし、実際に全量が融解したか否かの判断はステップS14において行う。このステップS14の処理はステップS9における処理と同様である。すなわち、タンク内温度センサ11により測定された蓄熱タンク温度Tが蓄熱材の融解温度Tよりも高くなったか否かの判断を行う。このタンク内温度センサ11により測定されるタンク内温度Tが融解温度Tを越えていれば、蓄熱材の全量が融解したものと判断する。このステップS14でYESと判断したときは、ステップS15へ進んで過冷却状態確認フラグをONとする。全量融解した蓄熱材は温度低下に伴って過冷却状態となることができ、次回のエンジン始動に備えることができる。過冷却状態確認フラグをONとした後は、処理は終了となる。
一方、ステップS14でNOと判断したときは、ステップS11へ進む。ステップS11では、前記のように過冷却状態確認フラグをOFFとする。過冷却状態確認フラグをOFFとした後は、処理は終了となる。また、ステップS12でNOと判断したときも、同様にステップS11へ進む。ステップS11では、前記のように過冷却状態確認フラグをOFFとする。過冷却状態確認フラグをOFFとした後は、処理は終了となる。
以上、説明したように推測熱量Eが必要熱量Eを越える場合には撹拌機17を稼動させ、推測熱量Eが必要熱量E×Kを越える場合にはヒーター19及び撹拌機17を稼動させるので、蓄熱材の全量を融解し、過冷却状態とすることができる。
上記実施例は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらの実施例を種々変形することは本発明の範囲内であり、更に本発明の範囲内において、他の様々な実施例が可能であることは上記記載から自明である。上記実施例では、熱源であるエンジン1内を循環する流体として冷却水を用い、冷却水によって蓄熱タンク8内へ熱の移動を行っているが、潤滑油を採用することもできる。また、上記実施例では、蓄熱材を収容する容器としてシリンダブロック2とは離して配置される蓄熱タンク8を用いているが、シリンダブロック2に密着させた容器を用いることができる。このような容器とする場合、循環流体による熱の移動行程を省略することができる。また、ウォータポンプ4を電動のポンプとし、ヒーター9への通電に代えてウォータポンプ4を稼動させる構成とすることもできる。エンジン1は、停止した後、暫くの間は、シリンダブロック2等に熱を蓄えた状態であるので、エンジン停止後にウォータポンプ4を稼動させて熱を移動させ、蓄熱材の全量を融解させ、過冷却状態とすることができる。
また、上記実施例では、エンジン停止後に撹拌等を行う構成としているが、エンジン稼動中にこれらの措置を行う構成とすることもできる。
蓄熱装置を搭載した四気筒のエンジンの模式図である。 蓄熱タンクを断面として示した拡大模式図である。 蓄熱装置の動作制御の一例を示したフロー図である。 エンジンの始動後からの冷却水温度の推移を示すグラフである。
符号の説明
1 エンジン
2 シリンダブロック
3 ブロックウォータジャケット
4 ウォータポンプ
6 シリンダヘッド
7 ヘッドウォータジャケット
8 蓄熱タンク
9 ECU
11 タンク内温度センサ
16 発核装置
17 撹拌機
18 電源装置
19 ヒーター
20 冷却水温度センサ

Claims (3)

  1. 過冷却状態となることができる蓄熱材と、
    当該蓄熱材を収容した容器と、
    前記蓄熱材の過冷却状態を解除する発核手段と、
    前記蓄熱材に付与することのできる熱量を推定する熱量推定手段と、
    前記蓄熱材を撹拌する撹拌手段と、
    前記熱量推定手段により推定された推定熱量に応じて前記撹拌手段を作動させる制御手段と、
    を備えたこと特徴とする蓄熱装置。
  2. 請求項1記載の蓄熱装置において、
    前記熱量推定手段は、熱源内を循環する循環流体の温度に基づいて前記蓄熱材に付与することのできる熱量を推定することを特徴とした蓄熱装置。
  3. 請求項1記載の蓄熱装置において、
    前記蓄熱材の加温手段と、当該加温手段の制御手段とを備え、
    当該制御手段は、前記熱量推定手段により推定された推定熱量が前記蓄熱材を全量融解させる必要熱量に到達していない場合であって、
    前記蓄熱材が過冷却状態となることによって利用可能となる利用可能熱量が、前記加温手段を稼動させることによって前記必要熱量を補う不足熱量よりも大きいときは、前記加温手段を稼動させることを特徴とした蓄熱装置。
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