JP2011094564A - エンジン暖機用蓄熱装置およびこれを備えたエンジン暖機システム - Google Patents

エンジン暖機用蓄熱装置およびこれを備えたエンジン暖機システム Download PDF

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Abstract

【課題】内部で円滑な熱交換を行え、さらに、回収した熱をエンジン暖機媒体の加熱に有効に使用することができるエンジン暖機用蓄熱装置を提供すること。
【解決手段】エンジン暖機用蓄熱装置10は、潜熱蓄熱に用いられる蓄熱材7と、蓄熱材7と直接接触することにより熱交換を行う熱交換媒体6と、蓄熱材7および熱交換媒体6を収容する直接接触式蓄熱容器1と、直接接触式蓄熱容器1内の上部に収容された暖機媒体用熱交換器3とを備えている。暖機媒体用熱交換器3は、蓄熱材7との間に所定の間隔が設けられる態様で直接接触式蓄熱容器1内の上部に収容されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車のエンジンを暖機するために用いる蓄熱装置に関し、詳しくは、エンジン稼動時に蓄えた熱をエンジン始動の際の暖機に用いるように構成された蓄熱装置に関する。
一般的な水冷式エンジンでは、冷却水通路としてエンジンにウォータジャケットを設け、エンジン冷却水をこのウォータジャケットに循環することで、エンジン全体を均一に冷却するようにしている。ところが、エンジンを冷間始動するときには、低温のエンジン冷却水がウォータジャケットを循環することとなり、エンジンを早期に暖機することができない。この場合、エンジンの吸気ポートや燃焼室などの壁面温度が低くなるため、燃料が霧化し難くなり、始動性の低下や排気エミッションの悪化などが誘発されてしまう。また、エンジンオイルなどはその粘性に温度依存性があり、低温では特に粘性が高い。冬場や寒冷地利用では、始動時のエンジンオイルの高い粘性により圧力損失が増大し、エンジン循環ポンプの動力増加による燃費低下を招く。
そこで従来、水冷式エンジンにおいて、エンジンの排気熱を蓄熱装置に一時的に蓄え、エンジンが冷間始動させるときに、この蓄熱装置内に蓄えられた熱でエンジン冷却水を加熱し、エンジンを早期に暖機しようとする下記の特許文献1に示されるような蓄熱装置が提案されている。
特許文献1には、ラジエータを迂回する冷却水のバイパス流路の一部が挿通されたケーシングと、ケーシングに充填された糖アルコールを主成分とする蓄熱材と、凝縮部がケーシングに挿入されたヒートパイプとを備え、ヒートパイプの蒸発部が、排気ガスの排出経路の高音部に配置されていることを特徴とする蓄熱装置が開示されている。そして特許文献1においては、「ヒートパイプによって排気ガスの排出経路からエンジンの排熱を回収して蓄熱するため、従前の冷却水の循環経路をそのまま適用でき、装置構成をより簡素化できる。しかも、蓄熱材が糖アルコールを主成分とする潜熱型蓄熱材であり、高温による劣化がないため、一層優れた耐久性を発揮できる。」と称されている。
特開2001−280134号公報
しかしながら、特許文献1に記載された蓄熱装置では、冷却水と蓄熱材とは、蓄熱装置内に固定された熱交換手段を直接介して熱交換する。この場合、熱交換手段近傍の蓄熱材が固化することで熱交換手段まわりに蓄熱材が固体となって蓄積し、冷却水と熱交換手段から離れたところの蓄熱材との間の熱交換では、蓄熱材から冷却水への伝熱速度(放熱速度)が小さくなってしまう。
また、蓄熱装置内に固定されたヒートパイプと蓄熱材との間の熱交換においても同様に、ヒートパイプから離れたところの蓄熱材とヒートパイプとの間の熱交換では、ヒートパイプから蓄熱材への伝熱速度(蓄熱速度)が小さくなってしまう。
すなわち、特許文献1に記載された蓄熱装置では、蓄熱装置内における熱交換が円滑でないという問題がある。蓄熱装置内における熱交換が円滑でないことにより、蓄熱速度および放熱速度が小さくなってしまうとエンジンを早期に暖機することができず、エンジンの燃費が低下する。
一方、例えば電気モータとエンジンとを動力源とするハイブリッド自動車は、エンジンのみを動力源とする自動車よりも一般に燃費がよい。しかしながら、冬場や寒冷地で車を運転する場合にエンジンの暖機に要する時間が長くなってしまうと、エンジン始動時の燃費が低下し、燃費がよいというハイブリッド自動車のメリットが損なわれる。したがって、ハイブリッド自動車においては、エンジン始動時の燃費改善(エンジンの暖機時間短縮)が強く望まれている。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、内部で円滑な熱交換を行え、さらに、回収した熱をエンジン暖機媒体の加熱に有効に使用することができるエンジン暖機用蓄熱装置を提供することである。
課題を解決するための手段及び効果
上記目的を達成するために本発明は、エンジン稼動時に蓄えた熱をエンジン始動の際の暖機に使用するためのエンジン暖機用蓄熱装置であって、潜熱蓄熱に用いられる蓄熱材と、前記蓄熱材と直接接触することにより熱交換を行う熱交換媒体と、前記蓄熱材および前記熱交換媒体を収容する直接接触式蓄熱容器と、前記蓄熱材との間に所定の間隔が設けられる態様で前記直接接触式蓄熱容器内の上部に収容され、前記熱交換媒体によりエンジン暖機媒体を間接加熱する暖機媒体用熱交換器と、を備えるエンジン暖機用蓄熱装置を提供する。
この構成によると、直接接触式蓄熱容器内の蓄熱材と、熱交換媒体とが、直接接触式蓄熱容器内で直接接触することにより、熱交換媒体を介して回収された熱は蓄熱容器内で蓄熱され、また放熱される。すなわち、直接接触式蓄熱容器の内部において熱交換が円滑に行われる。これにより、従来技術に比して蓄熱速度および放熱速度を大きくすることができる。また、直接接触式蓄熱容器内に暖機媒体用熱交換器が収容されているため、熱交換媒体を介して回収された熱で暖機媒体用熱交換器はあらかじめ加温される。したがって、エンジン暖機媒体を加熱する際、暖機媒体用熱交換器自体に熱が消費されることを防止でき、すなわち、回収した熱をエンジン暖機媒体の加熱に有効に使用することができる。なお、暖機媒体用熱交換器は、蓄熱材との間に所定の間隔が設けられる態様で直接接触式蓄熱容器内に収容されているので、蓄熱材と熱交換媒体との直接接触が当該暖機媒体用熱交換器により妨げられることはない。
また本発明において、前記直接接触式蓄熱容器の外周に断熱層が形成されていることが好ましい。この構成によると、直接接触式蓄熱容器の壁面を介した外部への無駄な放熱を防止でき、回収した熱をエンジン暖機媒体の加熱に有効に使用することができる。
さらに本発明において、前記暖機媒体用熱交換器が、前記直接接触式蓄熱容器内の前記熱交換媒体中に収容されていることが好ましい。この構成によると、熱交換媒体を介して回収された熱で暖機媒体用熱交換器はあらかじめより加温される。
また本発明は、その第2の態様によれば、上記エンジン暖機用蓄熱装置を備えるエンジン暖機システムを提供する。本エンジン暖機システムによると、エンジンの暖機時間を従来よりも短縮でき、その結果、エンジン始動時の燃費を改善することが可能となる。
本発明の一実施形態に係るエンジン暖機用蓄熱装置およびこれを備えたエンジン暖機システムを示すブロック図である。 図1に示したエンジン暖機システムの変形例を示すブロック図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明においては、本発明に係るエンジン暖機用蓄熱装置を備えたエンジン暖機システムについて説明しながら、本発明に係るエンジン暖機用蓄熱装置について説明する。
(エンジン暖機システムの構成)
図1は、本発明の一実施形態に係るエンジン暖機用蓄熱装置10およびこれを備えたエンジン暖機システム100を示すブロック図である。図1に示すように、エンジン暖機システム100は、エンジン稼動時に蓄えた熱をエンジン始動の際の暖機に使用するためのエンジン暖機システムであって、エンジン5(内燃機関)の排気ガスから排気熱を回収する排気熱回収装置2と、回収された排気熱を蓄熱しかつ蓄熱した熱でエンジン暖機媒体を間接加熱するエンジン暖機用蓄熱装置10と、エンジン暖機システム100を制御するECU4(Electronic Control Unit、制御装置)とを備えている。ここで、エンジン暖機媒体とは、エンジン5の冷却水や潤滑油のことをいう。
(エンジン暖機用蓄熱装置)
エンジン暖機用蓄熱装置10は、潜熱蓄熱に用いられる蓄熱材7と、蓄熱材7と直接接触することにより熱交換を行う熱交換媒体6と、蓄熱材7および熱交換媒体6を収容する直接接触式蓄熱容器1と、直接接触式蓄熱容器1内の上部に収容された暖機媒体用熱交換器3とを備えている。
[蓄熱材および熱交換媒体]
ここで、蓄熱材7としては、潜熱(融解熱)が大きい物質を採用することが好ましく、このような物質として、エリスリトール、マンニトール、ガラクチトール、キシリトールなどの糖アルコール類が挙げられる。例えばエリスリトールは、融点:約119℃、融解熱:約340kJ/kg、マンニトールは、融点:約167℃、融解熱:約300kJ/kg、の物資である。なお、以降の説明では、特記なき限り、蓄熱材7としてエリスリトールを採用したものとする。また、熱交換媒体6は蓄熱材7よりも比重の小さい物質である。熱交換媒体6としては、蓄熱材7と完全に分離した状態を維持できる物質を採用することが好ましく、このような物質として、例えば、鉱物油が挙げられる。なお、以降の説明では、特記なき限り、熱交換媒体6として鉱物油を採用したものとする。
[直接接触式蓄熱容器]
直接接触式蓄熱容器1の外周には断熱層8が形成されている。断熱層8の形成方法としては、グラスウールなどの断熱材を直接接触式蓄熱容器1の外周に巻いて断熱層を形成してもよいし、直接接触式蓄熱容器1を二重殻容器にして、グラスウールなどの断熱材で断熱層8を形成したり、真空断熱層としたりしてもよい。直接接触式蓄熱容器1の外周に断熱層8を形成することで、蓄熱容器の壁面を介した外部への無駄な放熱を防止でき、熱交換媒体6を介して回収した熱をエンジン暖機媒体の加熱に有効に使用することができる。
また、直接接触式蓄熱容器1には、熱交換媒体6を送り出すための熱媒供給経路11と、直接接触式蓄熱容器1の内部へ熱交換媒体6を戻すための熱媒戻し経路12とが接続されている。熱媒供給経路11には熱媒循環ポンプ23が設けられ、熱媒循環ポンプ23と直接接触式蓄熱容器1との間の熱媒供給経路11に温度計T2が取り付けられている。温度計T2は、この部分を流れる熱交換媒体6の温度を測定している。また直接接触式蓄熱容器1内に配設された熱媒戻し経路12の端には、複数の孔があけられた多孔管20が取り付けられている。この多孔管20は直接接触式蓄熱容器1の底面に沿って底面全体に配設されている。そして、熱媒戻し経路12から多孔管20を介して直接接触式蓄熱容器1内に熱交換媒体6が戻される。なお、多孔管20ではなく、内部を熱交換媒体6が流れるように形成された多孔板などを、直接接触式蓄熱容器1の底面全体に配設してもよい。
[暖機媒体用熱交換器]
暖機媒体用熱交換器3は、その内部に流される熱交換媒体6の有する熱でエンジン暖機媒体を間接加熱するための熱交換器である。また暖機媒体用熱交換器3は、蓄熱材7との間に所定の間隔が設けられる態様で、かつ、直接接触式蓄熱容器1内の熱交換媒体6中に位置するように直接接触式蓄熱容器1内の上部に収容されている。
また、エンジン5の冷却水または潤滑油を循環させるエンジン暖機媒体循環経路14が暖機媒体用熱交換器3に接続されている。熱交換媒体6とエンジン暖機媒体との間の熱交換は間接加熱方式であるため、仮に熱交換媒体6中に蓄熱材7が混入したとしても、エンジン暖機媒体(エンジン5の冷却水や潤滑油)に蓄熱材7が混入することはない。
また、暖機媒体用熱交換器3をエンジン暖機媒体がバイパスする第1バイパス経路17が、エンジン暖機媒体循環経路14に接続されている。そして、第1バイパス経路17の上流側の当該第1バイパス経路17とエンジン暖機媒体循環経路14との接続部には第1バイパスバルブ26が設けられている。第1バイパスバルブ26は電動の三方弁であり、第1バイパス経路17の導通を制御するバルブである。
また、エンジン5と第1バイパスバルブ26との間のエンジン暖機媒体循環経路14には暖機媒体循環ポンプ28が設けられ、この暖機媒体循環ポンプ28とエンジン5との間のエンジン暖機媒体循環経路14に温度計T3が取り付けられている。温度計T3は、この部分を流れるエンジン暖機媒体の温度を測定している。また、暖機媒体循環ポンプ28は、エンジン5に連結されエンジン5の回転により駆動されるポンプである。
(排気熱回収装置)
エンジン5の排気ガスを排出するための排気経路29の末端部にはマフラー(不図示)が取り付けられている。排気熱回収装置2は、このマフラーに設置された熱交換器である。排気熱回収装置2では、エンジン5からの排気ガスと熱交換媒体6との間で熱交換され、排気熱が回収される。なお、排気熱回収装置2は、必ずしもマフラーに設置される必要はなく、エンジン5からの排気熱を回収できる位置に設けられればよい。
(熱媒循環経路)
熱媒供給経路11および熱媒戻し経路12には、熱交換媒体6を循環させる熱媒循環経路13が接続されている。この熱媒循環経路13は、直接接触式蓄熱容器1と排気熱回収装置2との間で熱交換媒体6を循環させるための排気熱回収装置2側の熱媒循環経路13bと、直接接触式蓄熱容器1と暖機媒体用熱交換器3との間で熱交換媒体6を循環させるための暖機媒体用熱交換器3側の熱媒循環経路13aとで構成される。
熱媒循環経路13と熱媒供給経路11との接続部には第1切換バルブ22が設けられ、熱媒循環経路13と熱媒戻し経路12との接続部には第2切換バルブ24が設けられている。第1切換バルブ22および第2切換バルブ24は、排気熱回収装置2と暖機媒体用熱交換器3との間の熱媒循環経路13中に設けられ、蓄熱材7への蓄熱状態とエンジン暖機媒体への放熱状態とを切換える電動の三方弁である。第1切換バルブ22は、直接接触式蓄熱容器1からの熱交換媒体6の流れを熱媒循環経路13b側もしくは熱媒循環経路13a側に切換えるための切換バルブであり、第2切換バルブ24は、熱媒循環経路13b側もしくは熱媒循環経路13a側からの熱交換媒体6を直接接触式蓄熱容器1に戻すための切換バルブである。
また、排気熱回収装置2を熱交換媒体6がバイパスする第2バイパス経路15が、熱媒循環経路13bに接続されている。そして、第2バイパス経路15の上流側の当該第2バイパス経路15と熱媒循環経路13bとの接続部には第2バイパスバルブ21が設けられている。第2バイパスバルブ21は電動の三方弁であり、第2バイパス経路15の導通を制御するバルブである。また、熱交換媒体6が排気熱回収装置2を出て直接接触式蓄熱容器1へ戻るまでの熱媒循環経路13bには温度計T1が取り付けられている。温度計T1は、この部分を流れる熱交換媒体6の温度を測定している。
なお、前記した第1バイパス経路17および第1バイパスバルブ26の替わりに、暖機媒体用熱交換器3を熱交換媒体6がバイパスするバイパス経路(不図示)が熱媒循環経路13aに接続され、かつ、この経路の導通を制御するバイパスバルブ(不図示)が設けられていてもよい。
(制御装置)
第1切換バルブ22、第2切換バルブ24、熱媒循環ポンプ23、第1バイパスバルブ26、第2バイパスバルブ21、および温度計T1〜T3が、エンジン暖機システム100を制御するECU4(制御装置)に電気的に接続されている。ECU4は、温度計T1〜T3からの信号を受けて、第1切換バルブ22、第2切換バルブ24、熱媒循環ポンプ23、第1バイパスバルブ26、および第2バイパスバルブ21を制御する制御装置である。なお、第1切換バルブ22、第2切換バルブ24、熱媒循環ポンプ23、第1バイパスバルブ26、および第2バイパスバルブ21の動力源は、自動車に搭載されたバッテリー(不図示)である。
なお、熱媒循環ポンプ23をエンジン5に連結し、エンジン5の回転で熱媒循環ポンプ23を駆動してもよい。この場合、熱媒循環ポンプ23はECU4で制御されない。
(エンジン暖機システムの作動)
次に、エンジン暖機システム100の作動について説明する。エンジン暖機システム100の作動は、蓄熱動作とエンジン暖機動作とに大きく分けられる。
(蓄熱動作)
まず蓄熱動作について説明する。蓄熱動作はエンジン稼動時に行われる。ECU4は、排気熱回収装置2側の熱媒循環経路13bを熱交換媒体6が循環するように、第1切換バルブ22および第2切換バルブ24を切換える(または、その状態であることを確認する)。そして熱媒循環ポンプ23を起動し直接接触式蓄熱容器1と排気熱回収装置2との間で熱交換媒体6を循環させる。
排気熱回収装置2にはエンジン5から排気経路29を経由して高温の排気ガスが供給されるため、排気熱回収装置2内を熱交換媒体6が流れることにより、熱交換媒体6はエンジン5の排気熱で加熱され、エンジン5の排気熱が回収される。排気熱回収装置2で加熱された熱交換媒体6は、熱媒戻し経路12から、多孔管20を介して直接接触式蓄熱容器1に収容されている蓄熱材7内へ戻され、蓄熱材7に対して直接接触することで蓄熱材7に熱を供給(蓄熱材7と熱交換)しながら、蓄熱材7と熱交換媒体6との比重差により直接接触式蓄熱容器1内を上昇(浮上)する。そして、熱交換媒体6は、蓄熱材7の上方に形成された熱交換媒体6の層へ到達するようになっている。熱交換媒体6の層に到達し放熱した熱交換媒体6は、排気熱回収装置2でエンジン5の排気熱により再加熱されるために熱媒供給経路11から熱媒循環経路13bへ再供給される。
ここで、エンジン5の排気熱の温度は変動することがある。したがって、エンジン5の排気熱で加熱され高温となった熱交換媒体6と、蓄熱材7とが接触して蓄熱材7が劣化しないように、ECU4は、温度計T1による検知温度が、例えば160℃になったら第2バイパスバルブ21を制御し、熱交換媒体6を第2バイパス経路15に流して排気熱回収装置2をバイパスさせる。そして、温度計T1による検知温度が例えば150℃まで下がったら第2バイパスバルブ21を切換制御して熱交換媒体6を排気熱回収装置2に流し、蓄熱材7への蓄熱を再開する。
なお、温度計T1による検知温度が160℃に到達した場合、熱交換媒体6をバイパスさせる替わりに熱媒循環ポンプ23を停止させて蓄熱材7の過加熱を防止してもよい。そして温度計T1による検知温度が150℃まで下がったらECU4は熱媒循環ポンプ23の運転を再開させる。この場合、熱媒循環ポンプ23の運転再開初期は、150℃という比較的高温の熱交換媒体6が、熱媒循環経路13bを流れるため、仮に熱媒循環経路13b中に蓄熱材7が混入していたとしても、混入している蓄熱材7は高温の熱交換媒体6により押し流される。すなわち、このような熱媒循環ポンプ23の停止・起動制御により、熱媒循環経路13bをフラッシングできる。
そして、熱媒供給経路11に取り付けられた温度計T2による検知温度が、例えば140℃になれば、ECU4は熱媒循環ポンプ23を停止させて蓄熱動作を完了させる。蓄熱動作を完了させる温度計T2による検知温度は140℃〜150℃程度である。ここで、蓄熱材7への蓄熱が終了した段階で熱交換媒体6を第2バイパス経路15にバイパスさせるなどして熱媒循環ポンプ23を運転し続けることも可能であるが、上記したように温度計T2による検知温度に基づいて熱媒循環ポンプ23を停止させることで、無駄なポンプ動力の消費を抑えることができ、エンジン5の燃費向上を図れる。
熱媒循環ポンプ23を停止させた段階で、熱交換媒体6の温度は140℃程度になっている。ここで、暖機媒体用熱交換器3は直接接触式蓄熱容器1内の熱交換媒体6中に収容されているため、暖機媒体用熱交換器3はあらかじめ熱交換媒体6により加温された状態となっている。
なお、温度計T2の検知温度に基づいて熱媒循環ポンプ23を制御するのではなく、直接接触式蓄熱容器1内部の温度分布によって蓄熱完了時期を判断し熱媒循環ポンプ23を制御してもよい。
(エンジン暖機動作)
次にエンジン暖機動作について説明する。停止していたエンジン5を始動すると、冷却水などのエンジン暖機媒体は暖機媒体循環ポンプ28によりエンジン暖機媒体循環経路14を循環し始める。ここで、ECU4は、暖機媒体用熱交換器3側の熱媒循環経路13aを熱交換媒体6が循環するように、第1切換バルブ22および第2切換バルブ24を切換える。そして熱媒循環ポンプ23を起動し直接接触式蓄熱容器1と暖機媒体用熱交換器3との間で熱交換媒体6を循環させる。
直接接触式蓄熱容器1内の熱交換媒体6が暖機媒体用熱交換器3に到達すると、熱交換媒体6とエンジン暖機媒体との間で熱交換され、エンジン暖機媒体が加熱されるとともに熱交換媒体6は抜熱される。暖機媒体用熱交換器3で抜熱された熱交換媒体6は、熱媒戻し経路12から、多孔管20を介して直接接触式蓄熱容器1に収容されている蓄熱材7内へ戻され、蓄熱材7に対して直接接触することで蓄熱材7から熱を受け取り(蓄熱材7と熱交換し)ながら、蓄熱材7と熱交換媒体6との比重差により直接接触式蓄熱容器1内を上昇(浮上)する。そして、熱交換媒体6は、蓄熱材7の上方に形成された熱交換媒体6の層へ到達するようになっている。熱交換媒体6の層に到達し受熱した熱交換媒体6は、暖機媒体用熱交換器3でエンジン暖機媒体を再加熱するために熱媒供給経路11から熱媒循環経路13aへ再供給される。
ここで、ECU4は、温度計T3の検知温度、すなわちエンジン暖機媒体の温度を常に監視している。そして、温度計T3の検知温度が所定温度に達したら、第1バイパス経路17を導通させる側に第1バイパスバルブ26を切換え、エンジン暖機媒体を第1バイパス経路17に流して暖機媒体用熱交換器3をバイパスさせる。これにより、エンジン暖機媒体の過加熱を防止できる。温度計T3の検知温度が所定温度以下に低下すれば、第1バイパスバルブ26を切換えることで、暖機媒体用熱交換器3内にエンジン暖機媒体を再度流す。なお、ECU4は、第1バイパスバルブ26を切換える替わりに熱媒循環ポンプ23を停止させてエンジン暖機媒体の過加熱を防止してもよい。エンジンの暖機が完了すれば、ECU4は前記蓄熱動作を行い、次回のエンジン始動に備えて直接接触式蓄熱容器1内に蓄熱しておく。
以上、本発明に係るエンジン暖機用蓄熱装置10を備えたエンジン暖機システム100について説明しつつエンジン暖機用蓄熱装置10を説明したように、当該エンジン暖機用蓄熱装置10によると、直接接触式蓄熱容器1内の蓄熱材7と、熱交換媒体6とが、直接接触式蓄熱容器1内で直接接触することにより、熱交換媒体6を介して回収された熱は蓄熱容器内で蓄熱され、また放熱される。すなわち、直接接触式蓄熱容器1の内部において熱交換が円滑に行われる。これにより、従来技術に比して蓄熱速度および放熱速度を大きくすることができる。
また、直接接触式蓄熱容器1内に暖機媒体用熱交換器3が収容されているため、熱交換媒体6を介して回収された熱で暖機媒体用熱交換器3はあらかじめ加温される。したがって、エンジン暖機動作時にエンジン暖機媒体を加熱する際、暖機媒体用熱交換器3自体に熱が消費されることを防止でき、すなわち、蓄熱動作時に回収した熱をエンジン暖機媒体の加熱に有効に使用することができる。なお、暖機媒体用熱交換器3は、蓄熱材7との間に所定の間隔が設けられる態様で直接接触式蓄熱容器1内に収容されているので、蓄熱材7と熱交換媒体6との直接接触が当該暖機媒体用熱交換器3により妨げられることはない。
なお、蓄熱材7からエンジン暖機媒体への伝熱速度(放熱速度)は、直接接触式蓄熱容器1内での蓄熱材7から熱交換媒体6への熱伝達速度が律速であり、暖機媒体用熱交換器3での熱交換媒体6からエンジン暖機媒体への熱伝達からはほとんど影響を受けない。熱交換媒体6からエンジン暖機媒体への暖機媒体用熱交換器3を介した熱伝達は、液体同士間での熱交換であるため、熱交換媒体6の流量調整などにより熱交換を円滑に行え、熱伝達速度を任意に調整できるからである。
また、このようなエンジン暖機用蓄熱装置10を備えたエンジン暖機システム100によると、エンジン5の暖機時間を従来よりも短縮でき、その結果、エンジン始動時の燃費を改善することが可能となる。
(変形例)
図2は、図1に示したエンジン暖機システム100の変形例を示すブロック図である。ここでは、エンジン暖機システム100との相違点について主に説明することとする。なお、図2に示すエンジン暖機システム101において、図1に示したエンジン暖機システム100の構成機器と同一の構成機器については同一の符号を付している。
図2に示すように、本変形例のエンジン暖機システム101は、前記実施形態の第1切換バルブ22および第2切換バルブ24という2つの切換バルブではなく、1つの切換バルブ30(電動の三方弁)のみを有している。すなわち、排気熱回収装置2と暖機媒体用熱交換器3との間の熱媒循環経路13中に設けられ蓄熱材7への蓄熱状態とエンジン暖機媒体への放熱状態とを切換える切換バルブは、熱媒循環経路13中に設けられた切換バルブ30、1つである。直接接触式蓄熱容器1から出た熱交換媒体6は、熱媒循環ポンプ23を経て暖機媒体用熱交換器3に入り、そのあと、排気熱回収装置2を経由して直接接触式蓄熱容器1に戻るか、排気熱回収装置2を経由せずに直接接触式蓄熱容器1に戻るかが、切換バルブ30により適宜切換えられる。すなわち、蓄熱動作時には、排気熱回収装置2を経由して熱交換媒体6が直接接触式蓄熱容器1に戻るように、ECU4は切換バルブ30を制御する。一方、エンジン暖機動作時には、排気熱回収装置2を経由せずに熱交換媒体6が直接接触式蓄熱容器1に戻るように、ECU4は切換バルブ30を制御する。
なお、本実施形態の場合、蓄熱動作時には第1バイパス経路17をエンジン暖機媒体が流れるように第1バイパスバルブ26を制御することにより、熱交換媒体6とエンジン暖機媒体との間で熱交換はされない。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々に変更して実施することが可能なものである。
例えば、前記した実施形態においては、直接接触式蓄熱容器1内の熱交換媒体6中に位置するように暖機媒体用熱交換器3を直接接触式蓄熱容器1内に収容した例を示したが、暖機媒体用熱交換器3は、蓄熱材7との間に所定の間隔が設けられる態様で直接接触式蓄熱容器1内の上部に収容されればよく、熱交換媒体6内に位置しなくてもよい。直接接触式蓄熱容器1内に収容されることだけでも暖機媒体用熱交換器3は加温される。
1:直接接触式蓄熱容器
2:排気熱回収装置
3:暖機媒体用熱交換器
5:エンジン
6:熱交換媒体
7:蓄熱材
10:エンジン暖機用蓄熱装置
11:熱媒供給経路
12:熱媒戻し経路
13:熱媒循環経路
100,101:エンジン暖機システム

Claims (4)

  1. エンジン稼動時に蓄えた熱をエンジン始動の際の暖機に使用するためのエンジン暖機用蓄熱装置であって、
    潜熱蓄熱に用いられる蓄熱材と、
    前記蓄熱材と直接接触することにより熱交換を行う熱交換媒体と、
    前記蓄熱材および前記熱交換媒体を収容する直接接触式蓄熱容器と、
    前記蓄熱材との間に所定の間隔が設けられる態様で前記直接接触式蓄熱容器内の上部に収容され、前記熱交換媒体によりエンジン暖機媒体を間接加熱する暖機媒体用熱交換器と、
    を備えることを特徴とする、エンジン暖機用蓄熱装置。
  2. 前記直接接触式蓄熱容器の外周に断熱層が形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のエンジン暖機用蓄熱装置。
  3. 前記暖機媒体用熱交換器が、前記直接接触式蓄熱容器内の前記熱交換媒体中に収容されていることを特徴とする、請求項1または2に記載のエンジン暖機用蓄熱装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のエンジン暖機用蓄熱装置を備えるエンジン暖機システム。
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