JP2009236200A - ホース接続用の袋ナット付継手金具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】金属製のパイプ20と、金属製の袋ナット22と、ソケット金具24とを有し、且つパイプ20がパイプ長100mm以下の短尺のパイプであって且つ90°の大角度で曲り形状をなす袋ナット付継手金具18において、パイプ20に曲り角度が45°の2つの曲り部44-1,44-2を短い直管部46を間にして近接して設けておき、袋ナット22を挿入部26側のパイプ端でパイプ20に嵌め合せ、曲り部44-1,44-2を通過して頭部28側に持ち来して非かしめ状態で最終組付状態に組み付けるようにする。
【選択図】 図1
Description
図において200は継手金具で、金属製のパイプ202と、金属製の袋ナット204、及びソケット金具206を有している。
パイプ202は、軸線方向の一端側(図中右端側)に、可撓性のホース222の内部に挿入される挿入部208を有しており、また他端側に、径方向外向きに環状に段違い状に突出したナット掛け用の鍔状の頭部210を有している。
また挿入部208と頭部210との間の部分が、大きな曲り角度の曲り形状をなしている。
図中212はその曲り部を表しており、この曲り部212は半径Rの円弧形状の曲り形状をなしている。
ソケット金具206は、その挿入状態でソケット本体214が縮径方向にかしめられ、パイプ202の挿入部208とともにホース222の端部を内外両側から挟持する状態に、ホース222に挿入部208とともに固定されている。
そしてこの工具掛け部224から図中上向きに、薄肉をなす円筒形状のアーム228が延び出しており、そのアーム228の図中上側の端部に、径方向内方に環状に突出した鍔状の係合部230が設けられている。
袋ナット204は、係合部230側の端部を縮径方向にかしめることによって組み付けられているもので、図3(B)の204Aは、かしめ加工前の袋ナットを表している。
図3(A)中Nはそのかしめ部を表している
尚、この種構造のホース接続用の袋ナット付継手金具については下記特許文献1に開示されている。
そこで図4(A)に示しているように、鍛造によって或いは六角材の削り出しによって袋ナット232を製造し、これをパイプ202に組み付け、継手金具200を構成するといったことが考えられる。
しかしながら、パイプ202の表面には耐食性のためにメッキ処理を施しておくことが必要であり、この場合パイプ202に対して直管状態の下でメッキ処理(電気メッキ処理)を行うと、パイプ202を直管状態から曲げ加工したときに、曲り部212でメッキ剥がれを起してしまい、耐食性が低下してしまう問題を引き起す。
パイプ202の袋ナット232にて覆われた部分に良好にメッキ液が供給されないため、同部分でパイプ202表面のメッキが良好に行われないのである。
即ち袋ナットが曲り部に引掛かって、曲り部に袋ナットを通すことができないといった問題を生じることなく、それぞれの曲り部に対して袋ナットを通すことができる。
そしてこのことによって、袋ナットをそれぞれの曲り部に対して軸線方向に通すときに、袋ナットをより容易に各曲り部に対して通すことができる。
従って本発明では、曲り部と曲り部との間の直管部の長さを10mm以上の長さとしておくことが望ましい。
このようにした場合においても、袋ナットをパイプの曲り部に対して支障なく軸線方向に通すことができる。
図1において、10はホース(高圧ホース)で、内面ゴム層12と、補強層14と、外面ゴム層16との積層構造を成している。
18は、ホース10を相手部材に接続するための袋ナット付継手金具(以下単に継手金具とする)である。
尚この例において、ホース10は内径が9mmφのもので、継手金具18は、同内径を有するホース10用に構成された継手金具である。
この継手金具18は、金属製のパイプ20と、袋ナット22と、ソケット金具24とを有している。
この例においてホース10,パイプ20,袋ナット22及びソケット金具24は何れも横断面形状が円形状をなしている。
ソケット本体30はその状態でかしめ部S2,S3において縮径方向にかしめられ、パイプ20の挿入部26とでホース10の端部を内外両側から挟持する状態に、挿入部26とともにホース10に固定されている。
また反対側の上端側に、径方向内向きに環状(円環状)に突出した鍔状の係合部42が設けられている。
即ち袋ナット22を製造した段階で、係合部42の内径が最終組付状態の内径とされており、その内径はパイプ20の外形円形の頭部28の外径よりも小径をなしている。
その組付状態で袋ナット22は、係合部42の頭部28に対する係合によって、パイプ20に対し回転可能に且つ抜止状態に嵌合されている。
この実施形態において、パイプ20は二次元の曲り形状をなしている。即ち同一平面内で90°の曲り形状をなしている。詳しくは、挿入部26と頭部28との間の部分が全体として90°の角度の曲り形状をなしている。
因みにこの実施形態において、継手金具18は軸線方向の全長が61mmで、曲り部44-1,44-2は何れも同じ曲り角度且つ同じ曲り形状をなしており、それぞれ半径Rの円弧形状の曲り形状をなしている。
ここで半径Rは20mmである。また直管部46の長さは、ここでは12.5mmである。
更に袋ナット22は、軸線方向の長さが17.5mmで、雌ねじ部40は9/16−18UNF(ユニファイ細めねじ:内径φ12.76mm)である。
尚図4(A)では、曲り部を除き本実施形態の継手金具18と同一の寸法,形状のものを用いた場合で表してある。
尚図2中の破線は、1個所の曲り部でこれを大きく90°に曲げたときの状態を示している。図中の破線で示したようにこのようになした場合には、袋ナット22が曲り部に引掛かってしまって、曲り部を通過させることができない。
従ってパイプ20を予め曲げ加工し、その後において表面に電気メッキによるメッキ処理を施し、その上で袋ナット22をパイプ20に組み付けることができる。
そしてその後においてソケット金具24をパイプ20に組み付け、更にソケット金具24とパイプ20の挿入部26との間にホース10の端部を挿入し、その後ソケット金具24を縮径方向にかしめることで、ホース10に対して継手金具18を固定することができる。
そしてこのことによって、袋ナット22をそれぞれの曲り部44-1,44-2に対して軸線方向に通すときに、袋ナット22をより容易に各曲り部44-1,44-2に対して通すことができる。
従って曲り部44-1と曲り部44-1との間の直管部の長さは10mm以上の長さとしておくことが望ましい。
例えば本発明は全体として90°の曲り角度を確保するに際して30°の曲り角度を有する小角度の曲り部を3個所に設け、それらが全体として90°の曲り角度をなすようにするといったことも可能である。
その他本発明は、パイプが全体として70°以上の曲り角度で大きく曲っているとき、これを単一の曲り部とした場合に袋ナットを通過させることが困難となることから、そのような70°以上の大角度で曲ったパイプを有する継手金具に適用することが可能である。
その他に、本発明では袋ナットにおける鍔状の係合部がパイプの曲り部における曲りの内周側と外周側とに同時に接触した状態で、係合部とは軸線方向の反対側の他端の径方向内側部位が曲りの内周側に対して接触回避可能な軸線方向のナット高さを有するように袋ナットを構成することによっても問題を解決することが可能である等、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
18 袋ナット付継手金具
20 パイプ
22 袋ナット
24 ソケット金具
26 挿入部
28 頭部
34 係入溝
36 挿入空間
40 雌ねじ部
42 係合部
44-1,44-2 曲り部
46 直管部
Claims (3)
- (イ)軸線方向の一端側に、可撓性のホースの内部に挿入される挿入部を有し、他端側に径方向外向きに環状に突出したナット掛け用の鍔状の頭部を有する金属製のパイプと、
(ロ)前記ホース側の軸線方向の端部に径方向内向きに環状に突出した鍔状の係合部を、他端側の内周面に雌ねじ部を有し、該係合部の前記頭部への係合によって抜止状態で前記パイプの前記頭部に回転可能に嵌合された、相手部材との接続用の袋ナットと、
(ハ)スリーブ状のソケット本体及び前記袋ナット側の軸線方向の端部で径方向内向きに環状に突出した鍔部を有し、該鍔部の内周端を前記パイプの外周面の環状の係入溝に係入させる状態に、該袋ナット側の軸線方向端部が縮径方向にかしめられて該パイプに固定され、前記ソケット本体と前記パイプの挿入部との間に前記ホースの端部の挿入空間を形成するソケット金具と、
を有し、且つ前記パイプが、パイプ長100mm以下の短尺のパイプであって、前記挿入部側のパイプ端と前記頭部側のパイプ端とが70°以上の角度をなすように、それら挿入部と頭部との間の部分で曲った形状のベンドパイプをなすホース接続用の袋ナット付継手金具において
前記パイプの前記挿入部と前記頭部との間の部分に2以上の複数個所の曲り部を、それぞれの曲りの角度が60°以下の小角度で、各曲り部の角度を合計した全体の曲りの角度が70°以上の大角度となるように設けるとともに、軸線方向に直管状を成す長さ20mm以下の短い直管部を間にして隣接する前記曲り部と曲り部とを近接して設けてあり、
前記袋ナットが前記挿入部側のパイプ端から前記パイプに嵌め合され、前記複数の曲り部を通過して前記頭部側に非かしめ状態で最終組付状態に組み付けてあることを特徴とするホース接続用の袋ナット付継手金具。 - 請求項1において、前記パイプが全体として90°の曲りの角度を有するものであって、該パイプの前記挿入部と頭部との間の部分に、前記小角度の曲り部として45°の曲り角度を有するものが2個所に設けてあることを特徴とするホース接続用の袋ナット付継手金具。
- (イ)軸線方向の一端側に、可撓性のホースの内部に挿入される挿入部を有し、他端側に径方向外向きに環状に突出したナット掛け用の鍔状の頭部を有する金属製のパイプと、
(ロ)前記ホース側の軸線方向の端部に径方向内向きに環状に突出した鍔状の係合部を、他端側の内周面に雌ねじ部を有し、該係合部の前記頭部への係合によって抜止状態で前記パイプの前記頭部に回転可能に嵌合された、相手部材との接続用の袋ナットと、
(ハ)スリーブ状のソケット本体及び前記袋ナット側の軸線方向の端部で径方向内向きに環状に突出した鍔部を有し、該鍔部の内周端を前記パイプの外周面の環状の係入溝に係入させる状態に、該袋ナット側の軸線方向端部が縮径方向にかしめられて該パイプに固定され、前記ソケット本体と前記パイプの挿入部との間に前記ホースの端部の挿入空間を形成するソケット金具と、
を有し、且つ前記パイプが、前記挿入部と前記頭部との間の部分で曲った形状のベンドパイプをなすホース接続用の袋ナット付継手金具において
前記袋ナットは、前記鍔状の係合部が前記パイプの曲り部における曲りの内周側と外周側とに接触した状態で、該係合部に対して軸線方向の反対側の他端の径方向内側部位が、曲りの内周側に対して接触回避可能な軸線方向のナット高さを有していることを特徴とするホース接続用の袋ナット付継手金具。
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