JP2009235826A - 床用化粧材 - Google Patents
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Abstract
【課題】特に木質系基材が薄型の場合の床用化粧材において、化粧シートの隙間がなく、かつ突き上げなどが防止可能であり、かつ、低コストで製造容易な床用化粧材を提供すること。
【解決手段】木質系基材の表面に化粧シートを貼り合せてなる床用化粧材であって、前記木質系基材の厚みが2〜4mmであり、端部の構造が、端部の断面形状は上下端より略45度で外方方向にくの字状に張り出した辺が厚みの略中央で頂点を有する形状から削られた形状を有し、一方の端部は前記頂点を一つの角として上下の辺を共有する略1mm四方の正方形が削られた形状であり、もう一方の端部は、下端を下端として下の辺を共有する略1mm四方の正方形が削り取られた形状であることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】木質系基材の表面に化粧シートを貼り合せてなる床用化粧材であって、前記木質系基材の厚みが2〜4mmであり、端部の構造が、端部の断面形状は上下端より略45度で外方方向にくの字状に張り出した辺が厚みの略中央で頂点を有する形状から削られた形状を有し、一方の端部は前記頂点を一つの角として上下の辺を共有する略1mm四方の正方形が削られた形状であり、もう一方の端部は、下端を下端として下の辺を共有する略1mm四方の正方形が削り取られた形状であることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、木質系基材の表面に化粧シートを貼り合せた矩形の部材であって、床面に複数を敷きつめてそれぞれの端部を組み合わせてなる床用化粧材に関するものであり、特に木質系基材が薄型の場合の床用化粧材に関する。
木材基材、あるいは木質材料を混合した樹脂からなる木質系基材からなる床材は、矩形の木材を床面に敷き詰めていき、その端部を組み合わせたものがフローリングの一般的な構造として知られている。端部の組み合わせ方としては、相じゃくりサネや組み合わせサネ、実はぎ、などが知られている。
図2aに示される相じゃくりは上下それぞれに切欠きを設けたサネを組み合わせたものであり、加工が簡単であるが、繋がっていないので突き上げや目隙が起きやすいという問題点がある。相じゃくりの類似構造として図2bの箱目地では、目地を広く見せることが可能であるが、化粧シートの隙間があいてしまうという問題点がある。
図3に示される組み合わせサネは、それぞれに嵌り合うサネ形状になっており、繋がっているので突き上げや目隙は抑制される。しかしながら加工が難しく、精度も必要となってくるものである。
図4に示される実はぎは、特に使用される例の多いものであるが、遊びが無い為、大きな寸法変化があると突き上げが発生するという問題点がある。
樹脂床材として必要な寸法安定性を付与する為には大量の無機物、フィラー等の繊維状物質を添加する必要があるが、それにより成形加工性は低下し特に発泡成形等を行う場合では成形不可能な場合もあり、高価な改質樹脂等を使用せざるをえない。そこで、寸法変化による突き上げを物理的に抑制する為、サネ形状の複雑化や施工方法の煩雑化が必要となる。これらにより材料コスト、生産コスト、施工コストの上昇が避けられなかった。
本発明はこのような問題点を解決する為になされたものであり、すなわちその課題とするところは、特に木質系基材が薄型の場合の床用化粧材において、化粧シートの隙間がなく、かつ突き上げなどが防止可能であり、かつ、低コストで製造容易な床用化粧材を提供することにある。
本発明はこの課題を解決したものであり、すなわちその請求項1記載の発明は、木質系基材の表面に化粧シートを貼り合せてなる床用化粧材であって、前記木質系基材の厚みが2〜4mmであり、端部の構造が、端部の断面形状は上下端より略45度で外方方向にくの字状に張り出した辺が厚みの略中央で頂点を有する形状から削られた形状を有し、一方の端部は前記頂点を一つの角として上下の辺を共有する略1mm四方の正方形が削られた形状であり、もう一方の端部は、下端を下端として下の辺を共有する略1mm四方の正方形が削り取られた形状であることを特徴とする床用化粧材である。
本発明の請求項1記載の発明により、本発明によるサネ形状を用いることにより、寸法安定性が悪くても緩衝効果により床材単独で変位を吸収し、突き上げ、目透きを防ぐ
事が可能となる。
事が可能となる。
以下、本発明を図面に基づき詳細に説明する。図1に本発明の床用化粧材の一実施例の断面の構造を示す。木質系基材1に化粧シート2を貼り合せてなり、端部(サネ部)を所望の形状に加工してなる。
本発明における木質系基材1としては、木粉を含んだ樹脂系基材として定義されるものであり、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂やエポキシ樹脂、フェノール樹脂、熱硬化性樹脂などの樹脂を主成分として、これら樹脂に炭酸カルシウム、タルク、マイカ、水酸化アルミニウム等の無機フィラーやガラスファイバー、木粉、セルロース等の繊維状物質を添加した強化樹脂等が使用でき、使用する部位、用途に合わせ適宜選択すればよい。
また、木質系基材1は、その重量を軽減する為発泡したものでも良い。発泡方法としては重曹、ADCA系、カプセル発泡剤等を用いた化学発泡成形や炭酸ガス発泡等の物理発泡成形などを適宜選択すればよい。
また、施工後の歩行感向上や床なり、不陸低減を行なう目的で、木質系基材1の裏面にクッション層(図示せず)を設けても良い。クッション層としては、熱可塑性樹脂の発泡体、ゴム、エラストマーのシート等の公知のシートを貼り合わせても良い。
本発明の特徴である木質系基材1の端部(サネ部)の形状は、図1に示す形状となるものであり、寸法(特に厚み)の詳細は使用する基材材料の線膨張係数に従って設定すればよく、例えば150mm巾の木質系基材1で線膨張係数が7.0×10−5程度、想定使用温度が0℃〜40℃の場合、最大で0.42mm程度変位する為、0.42mm以上屈曲可能な様に緩衝部の厚みを設定し、緩衝部上部の化粧層の潜り込み長さを0.42mm以上確保すれば良い。具体的には、厚さ3mmであれば加工前の端部(サネ部)の断面の斜め辺の幅は2mm強であって、図1の右側端部の断面の各辺がすべて等しく1mm程度となり、図1の左側端部の断面の上側の辺がそのままで、下側の各辺が全て等しく1mm程度となるように加工するのがほぼ好適な範囲となり、加工も簡便である。
本発明における化粧シート2としては、前記、木質系基材1の表面に貼り合わせて表面化粧を行うものであればよく、樹脂シートに印刷した化粧シートや紙に印刷した化粧紙も使用可能である。また、絵柄は印刷に限定するものではなく、転写で設けたものであってもよく、インクジェット印刷によるダイレクト印刷等であっても良く、その用途に
合わせ適宜選択すればよい。
合わせ適宜選択すればよい。
木質系基材1に化粧シート2を貼り合わせる場合は、木質系基材1の材質により表面処理等を施し、適宜接着剤をその用途により選択使用して塗布すれば良く、また貼り合わせ方法もプロファイルラッピングや成形同時ラミネート法等が使用可能であり、特に限定するものではない。
本発明の化粧シートは、使用する材料に応じた線膨張に対応して緩衝できる部分を木質系基材の各端部に付加することが可能となり、これにより温度変化による寸法変化が発生しても基材同士が突上げあうことや収縮する事による大きな目透きが防止可能である。これは基材に使用する材料が樹脂製であることに起因する屈曲げ特性に依るものであり、これにより、過大なフィラー、強化繊維等を添加しなくても実用に耐える樹脂床材を提供する事が可能となる。これは材料の軽量化、低コスト化、良好な成形性にも寄与し、更に簡便なサネ形状は加工の容易さ、加工方法の選択性を向上することを可能とし更に床材自体の厚みを薄く設定する事が可能である。
ポリプロピレン(プライムポリマー(株)製「E105」)70重量部、タルク10重量部、木粉20重量部を、200℃で設定した二軸押出機で溶融過熱混合した。
厚み3mm、巾150mm、両端上下角部を外側斜め45度に切り落とした板状金型を押出機の先端に取り付けておき、これで前記溶融過熱混合した樹脂を押出し、冷却水を循環させた前記板状金型と同型の冷却金型に引き込み、冷却固化したのち、900mmの長さに切断、堆積し、80℃のオーブンで6時間加熱した後外気冷却を行い、成形歪取りを実施して、木質系基材1の原型とした。
厚み3mm、巾150mm、両端上下角部を外側斜め45度に切り落とした板状金型を押出機の先端に取り付けておき、これで前記溶融過熱混合した樹脂を押出し、冷却水を循環させた前記板状金型と同型の冷却金型に引き込み、冷却固化したのち、900mmの長さに切断、堆積し、80℃のオーブンで6時間加熱した後外気冷却を行い、成形歪取りを実施して、木質系基材1の原型とした。
化粧シート2としてオレフィン樹脂系化粧シート((株)トッパン・コスモ製「101エコシート」)を用い、この裏面に接着剤(大日本インキ(株)製「タイホース」)を乾燥後の塗布厚が90μmとなるように塗布し、前記木質系基材1の原型と貼り合せた。
その後、木質系基材1の原型の端部(サネ部)にダブルサイザーで長手、短手両端部それぞれに各加工後の断面の各辺の幅が略1mmとなるように設定し、図1に示すようなサネ加工を施し、本発明の床用化粧材を得た。
その後、木質系基材1の裏面に両面テープを貼り、12mm合板の下地材上に短手方向に40枚(6000mm)施工し施工端にストッパーを釘で打ちつけ突きつけ施工を行なった。
その後、木質系基材1の裏面に両面テープを貼り、12mm合板の下地材上に短手方向に40枚(6000mm)施工し施工端にストッパーを釘で打ちつけ突きつけ施工を行なった。
<比較例1>
ダブルサイザーで長手、短手両端部それぞれに図2に示すような相じゃくりサネ加工を施した以外は実施例1と同様にして床用化粧材を得た。
ダブルサイザーで長手、短手両端部それぞれに図2に示すような相じゃくりサネ加工を施した以外は実施例1と同様にして床用化粧材を得た。
<比較例2>
ダブルサイザーで長手両端部に図3に示すような組み合わせサネ加工を施した以外は実施例1と同様にして床用化粧材を得た。
ダブルサイザーで長手両端部に図3に示すような組み合わせサネ加工を施した以外は実施例1と同様にして床用化粧材を得た。
<性能評価>
実施例1、比較例1、2の施工済みボードを大型恒温恒湿室に敷き、0℃24時間、40℃24時間の環境下におき、各々の条件下での施工外観を比較した。結果を表1に示す。
実施例1、比較例1、2の施工済みボードを大型恒温恒湿室に敷き、0℃24時間、40℃24時間の環境下におき、各々の条件下での施工外観を比較した。結果を表1に示す。
上記結果から、比較例1の相じゃくりサネでは基材膨張時に上サネが切欠きを乗り越えて突き上げが発生し、収縮時は目地の隙間が大きく目立つ結果となった。比較例2の組み合わせサネでは基材膨張時にサネが外れることは無かったが、基材自体が蒲鉾状に盛り上がり、床鳴りが発生するような状況となった。実施例1では収縮時目地隙間は広くなるが面取りがされている為外観的には異常が感じられなかった。膨張時は緩衝部が曲がることにより変位を吸収した為か外観異常、基材全体の変形は見られなかった。
本発明の床用化粧材は、って、床面に複数を敷きつめてそれぞれの端部を組み合わせてなる床用化粧材として利用可能である。
1…木質系基材
2…化粧シート
2…化粧シート
Claims (1)
- 木質系基材の表面に化粧シートを貼り合せてなる床用化粧材であって、
前記木質系基材の厚みが2〜4mmであり、
端部の構造が、端部の断面形状は上下端より略45度で外方方向にくの字状に張り出した辺が厚みの略中央で頂点を有する形状から削られた形状を有し、一方の端部は前記頂点を一つの角として上下の辺を共有する略1mm四方の正方形が削られた形状であり、もう一方の端部は、下端を下端として下の辺を共有する略1mm四方の正方形が削り取られた形状であることを特徴とする床用化粧材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008085061A JP2009235826A (ja) | 2008-03-28 | 2008-03-28 | 床用化粧材 |
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Publications (1)
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Country Status (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2008
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