JP2009235533A - 高周波電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】負荷へ供給する高周波電力をフィードバックし、その高周波電力が設定電力に一致するようにフィードバック制御する高周波電源装置において、簡易な構成により、フィードバック制御系の異常を検出する。
【解決手段】電力検出部7は、フィードバック制御用かつフィードバック制御系の異常検出用の進行波電力Pfを検出する。CPU部3は、フィードバック制御系の異常検出用の進行波電力検出信号Vpf’と、フィードバック制御用の進行波電力検出信号Vpfとが所定の関係にない場合に、異常が発生していると判定する。また、CPU部3は、正常時におけるフィードバック制御系の異常検出用の進行波電力検出信号Vpf’(1)を記憶しておき、その進行波電力検出信号Vpf’(1)と、フィードバック制御用の進行波電力検出信号Vpf’とが一致していない場合に、異常が発生していると判定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、スパッタリング装置、チャンバ装置等へ高周波電力を供給する高周波電源装置に関する。
従来、スパッタリング装置、チャンバ装置等の負荷へ高周波電力を供給する高周波電源装置が知られている。高周波電源装置は、予め設定された電力(設定電力)を負荷へ供給するために、高周波電力が設定電力に一致するように、フィードバック制御する。具体的には、高周波電源装置は、負荷へ供給する高周波電力を電力検出部にて検出し、その高周波電力が設定電力に一致するように新たな高周波電力を生成し、生成した高周波電力を負荷へ供給する。
しかしながら、高周波電源装置は、フィードバックされる高周波電力の電力値が正常値でない場合であっても、フィードバック制御により新たな高周波電力を生成し、その高周波電力を負荷へ供給してしまう。例えば、電力検出部に異常が発生した場合、高周波電源装置は、本来の高周波電力とは異なる正常でない高周波電力の電力値を用いてフィードバック制御を行うため、新たに生成した高周波電力も正常でない電力値になってしまい、結果として負荷は、必要とする電力の供給を受けることができない。また、前述した高周波電源装置では、フィードバック制御系の電力検出部等の機器に異常が発生した場合であっても、その異常を検出することができなかった。
このような問題を解決するために、例えば、特許文献1に記載された高周波電源装置が知られている。図5は、特許文献1に記載された従来の高周波電源装置の構成を示すブロック図である。この高周波電源装置101は、設定部102、電力出力部103、電力検出部104、電流検出部105、電圧検出部106、電力演算部107,108及び異常判定部109を備えている。
設定部102は、図示しない負荷へ供給すべき高周波電力の電力値(設定電力Vset)を設定する。電力出力部103は、後述する電力検出部104により検出された進行波電力検出信号Vpfの値が、設定部102により設定された設定電力Vsetに対応する値になるように、高周波電力(進行波電力)Pfを生成し、図示しない負荷へ供給する。
電力検出部104は、電力出力部103により出力された進行波電力Pf、及び、負荷から高周波電源装置101へ向かって戻ってきた反射波電力Prを検出する。そして、進行波電力Pfに対応した進行波電力検出信号Vpf、及び、反射波電力Prに対応した反射波電力検出信号Vprを生成し、進行波電力検出信号Vpf及び反射波電力検出信号Vprを電力演算部107に出力し、進行波電力検出信号Vpfを電力出力部103に出力する。電力出力部103に出力される進行波電力検出信号Vpfは、フィードバック制御のために用いられる。
ここで、反射波電力について簡単に説明する。一般に、高周波電力を高周波電源装置101から負荷へ効率よく供給するためには、高周波電源装置101側のインピーダンスと負荷側のインピーダンスとが整合している必要があり、高周波電源装置101と負荷との間に設けた整合装置(図示せず)によって、このようなインピーダンス整合が行われる。
しかし、負荷側のインピーダンスはその運転状況に応じて変動するため、整合装置によってインピーダンス整合が常に維持されているとは限らない。負荷の運転状況に応じて負荷側のインピーダンスが変動すると、高周波電源装置101のインピーダンスと負荷側のインピーダンスとが不整合となる。その結果、高周波電源装置101から供給された高周波電力である進行波電力の一部または全部が負荷において反射し、負荷から高周波電源装置101へ向かう反射波電力が発生することになる。この不整合な状態では、高周波電源装置101は、高周波電力を負荷へ効率よく供給することができない。
図5に戻って、電力演算部107は、電力検出部104により出力された進行波電力検出信号Vpfから反射波電力検出信号Vprを減算し、減算結果の負荷電力P1を異常判定部109に出力する。
電流検出部105は、電力出力部103と負荷との間の伝送路における電流を検出し、その電流値に対応した電流信号Viを電力演算部108に出力する。電圧検出部106は、電力出力部103と負荷との間の伝送路における電圧を検出し、その電圧値に対応した電圧信号Vvを電力演算部108に出力する。電力演算部108は、電流検出部105より出力された電流信号Vi、及び電圧検出部106により出力された電圧信号Vvに対して乗算及び積分の演算を行い、演算結果の負荷電力P2を異常判定部109に出力する。
異常判定部109は、電力演算部107により出力された負荷電力P1と、電力演算部108により出力された負荷電力P2との間の差の絶対値が、予め設定された閾値以上である場合、異常であると判定し、異常信号を出力する。負荷電力P1と負荷電力P2との間の差の絶対値が、予め設定された閾値以上でない場合、正常であると判定する。
このように、従来の高周波電源装置101は、電力検出部104及び電力出力部103によるフィードバック制御系の機器に異常が発生した場合、進行波電力検出信号Vpf及び反射波電力検出信号Vprに基づいて算出した負荷電力P1と、伝送路における電流信号Vi及び電圧信号Vvに基づいて算出した負荷電力P2との間の差に基づいて、その異常を検出する。
特開2005−77248号公報
しかしながら、図5に示した従来の高周波電源装置101は、フィードバック制御系の異常を検出するために、電力検出部104、電流検出部105、電圧検出部106、電力演算部107,108及び異常判定部109が必要であるから、全体として大型化すると共に、構成が複雑になり、コストが高くなるという問題があった。
そこで、前記課題を解決するため、本発明の目的は、負荷へ供給する高周波電力をフィードバックし、その高周波電力が設定電力に一致するようにフィードバック制御する高周波電源装置において、簡易な構成により、フィードバック制御系の異常を検出可能な高周波電源装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明による高周波電源装置は、所定の設定電力と負荷へ供給する進行波電力とが一致するように、フィードバック制御系により前記進行波電力を制御する高周波電源装置において、前記進行波電力を検出する電力検出部と、前記電力検出部により検出された進行波電力に対応する第1の進行波電力検出信号を演算する進行波電力演算部と、前記進行波電力演算部により演算された第1の進行波電力検出信号の値が、前記設定電力に対応する基準信号の値と一致するようにフィードバック制御し、制御信号を生成する制御部と、前記制御部により生成された制御信号を、負荷へ供給するための進行波電力に変換する電力変換部と、前記電力検出部により検出された進行波電力に対応する信号を検出し、前記フィードバック制御系の異常を検出するための第2の進行波電力検出信号として出力する出力異常検出部と、前記進行波電力演算部により演算された第1の進行波電力検出信号と、前記出力異常検出部により出力された第2の進行波電力検出信号とに基づいて、前記フィードバック制御系の異常を検出するCPU部と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明による高周波電源装置は、前記CPU部が、負荷運転前の調整時に、当該高周波電源装置と負荷との間でインピーダンスの整合がとれており、かつ、前記設定電力と進行波電力とが一致している状態における前記出力異常検出部により出力された第2の進行波電力検出信号の値を記憶し、負荷運転時に、前記記憶した第2の進行波電力検出信号の値と、前記出力異常検出部により出力された第2の進行波電力検出信号の値とを比較し、前記両値が所定の範囲内で一致していない場合に、前記フィードバック制御系に異常が発生したと判定することを特徴とする。
また、本発明による高周波電源装置は、前記CPU部が、前記進行波電力演算部により演算された第1の進行波電力検出信号の値と、前記出力異常検出部により出力された第2の進行波電力検出信号の値とが所定の関係にない場合に、前記フィードバック制御系に異常が発生したと判定することを特徴とする。
また、本発明による高周波電源装置は、前記出力異常検出部が、前記電力検出部により検出された進行波電力の信号を入力し、前記信号をダイオードにより検波して差動増幅器により増幅し、前記進行波電力に対応する第2の進行波電力検出信号を出力することを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、電力検出部により検出された進行波電力を、フィードバック制御のために用いると共に、フィードバック制御系の異常を検出するために用いるようにした。これにより、フィードバック制御系の異常を検出するための電力検出部を新たに備える必要がないから、簡易な構成により、異常を検出することが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて詳細に説明する。本発明の実施形態では、負荷へ供給する高周波電力をフィードバックし、その高周波電力が設定電力に一致するようにフィードバック制御する高周波電源装置は、電力検出部においてフィードバック制御用かつ異常検出用の進行波電力Pfを検出し、抵抗、ダイオード及び差動増幅器等からなる出力異常検出部により出力された異常検出用の進行波電力検出信号Vpf’と、フィードバック制御用の進行波電力検出信号Vpfとを比較し、これらの信号の値が所定の関係にない場合に、フィードバック制御系に異常が発生していると判定する。また、実運転前の試運転調整において高周波電源装置が正常に動作しているときに、異常検出用の進行波電力検出信号Vpf’(1)を記憶しておく。そして、実運転が開始した後に、その記憶した進行波電力検出信号Vpf’(1)と、出力異常検出部により出力された異常検出用の進行波電力検出信号Vpf’とを比較し、これらの信号の値が一致していない場合に、フィードバック制御系に異常が発生していると判定する。
〔高周波電源装置の構成〕
まず、高周波電源装置の構成について説明する。図1は、本発明の実施形態による高周波電源装置の構成を示すブロック図である。この高周波電源装置1は、設定部2、CPU部3、制御部4、電力変換部5、高周波電力変換部6、電力検出部7、分配部8、進行波・反射波電力演算部9、フィルター部10及び出力異常検出部11を備えている。高周波電源装置1は、設定部2により予め設定された設定電力Vsetに対応する基準信号Vcに、高周波電力である進行波電力Pfに対応する進行波電力検出信号Vpfが一致するように、進行波電力Pfをフィードバック制御すると共に、図示しない負荷へ供給する。ここで、制御部4、電力変換部5、高周波電力変換部6、電力検出部7、分配部8及び進行波・反射波電力演算部9によりフィードバック制御系が構成される。
設定部2は、負荷へ供給すべき高周波電力の電力値(設定電力Vset)を設定する。ここで、設定電力Vsetは、例えば、6kW、3kWである。尚、設定部2は、図5に示した設定部102に相当する。
CPU部3は、設定部2により設定された設定電力Vset、出力異常検出部11により出力された進行波電力検出信号Vpf’、並びに進行波・反射波電力演算部9により出力された進行波電力検出信号Vpf及び反射波電力検出信号Vprをそれぞれ入力し、後述する各手段により所定の処理を行い、基準信号Vc、異常信号及びモニタ信号を生成する。出力異常検出部11、進行波・反射波電力演算部9、及び、CPU部3に備えた各手段の詳細な説明については後述する。
制御部4は、CPU部3により生成された基準信号Vc、及び、進行波・反射波電力演算部9により出力された進行波電力検出信号Vpf及び反射波電力検出信号Vprをそれぞれ入力し、進行波電力検出信号Vpfが基準信号Vcに一致するようにフィードバック制御を行い、制御信号を生成する。また、反射波電力検出信号Vprが、予め設定された閾値以上である場合に、制御信号の値を制限する。これは、高周波電力変換部6において、制御信号に基づいて変換される進行波電力Pfと、負荷からの反射波電力Prとによって、高周波電力変換部6の部品が破損することを回避するためである。すなわち、反射波電力Prに対応する反射波電力検出信号Vprの値が大きい場合に、制御部4により生成される制御信号の値を小さくし、進行波電力Pfを抑制することにより、高周波電力変換部6の部品が破損しないようにするためである。
電力変換部5は、制御部4により生成された制御信号を入力し、高周波電力変換部6において進行波電力Pfを出力するために必要な制御信号Vccに変換する。高周波電力変換部6は、電力変換部5により変換された制御信号Vccを入力し、制御信号Vccを高周波電力に変換する。このようにして変換された高周波電力は、進行波電力Pfとして負荷へ供給される。ここで、進行波電力Pfは、例えば、設定電力Vsetが6kWの場合に3.2MHzまたは13.56MHzの高周波電力であり、設定電力Vsetが3Kwの場合に100MHzの高周波電力である。尚、制御部4、電力変換部5及び高周波電力変換部6は、図5に示した電力出力部103に相当する。
電力検出部7は、高周波電力変換部6により出力された進行波電力Pf、及び、負荷から高周波電源装置1へ向かって戻ってきた反射波電力Prを検出する。分配部8は、電力検出部7により検出された進行波電力Pfを入力し、入力した進行波電力Pfを2系統に分配する。分配部8により分配された進行波電力Pfは、フィルター部10及び進行波・反射波電力演算部9に出力される。進行波・反射波電力演算部9に出力された進行波電力Pfは、フィードバック制御系におけるフィードバック信号として用いられる。
進行波・反射波電力演算部9は、分配部8により分配された進行波電力Pf、及び電力検出部7により検出された反射波電力Prをそれぞれ入力し、周波数変換を施して低周波電力を生成し、実行値を算出する等の演算を行うことにより、進行波電力Pfに対応する進行波電力検出信号Vpfを生成すると共に、反射波電力Prに対応する反射波電力検出信号Vprを生成する。例えば、進行波・反射波電力演算部9は、0〜10Vの範囲内で、進行波電力Pfの値に相当する電圧を生成し、その電圧値の進行波電力検出信号Vpfを出力すると共に、反射波電力Prの値に相当する電圧を生成し、その電圧値の反射波電力検出信号Vprを出力する。進行波・反射波電力演算部9により生成された進行波電力検出信号Vpf及び反射波電力検出信号Vprは、CPU部3及び制御部4に出力される。尚、電力検出部7及び進行波・反射波電力演算部9は、図5に示した電力検出部104に相当する。進行波・反射波電力演算部9により演算された進行波電力検出信号Vpf及び反射波電力検出信号Vprは、高精度な値となる。
フィルター部10は、分配部8により分配された進行波電力Pfを入力し、高周波電力として負荷へ供給すべき周波数以外の周波数成分を除去し、進行波電力Pf’を出力する。
出力異常検出部11は、フィルター部10により出力された進行波電力Pf’を入力し、ダイオードにより進行波電力Pf’を検波し、差動増幅器により信号増幅を施し、進行波電力検出信号Vpf’を出力する。この進行波電力検出信号Vpf’は、CPU部3において異常を検出するために用いられる。出力異常検出部11の構成の詳細な説明については後述する。
ここで、進行波・反射波電力演算部9と出力異常検出部11とは、進行波電力検出信号を出力する点で同一である。これに対し、進行波・反射波電力演算部9は、周波数変換及び実効値算出等の演算処理を行うことから、高精度の進行波電力検出信号Vpfを出力することができる。一方、出力異常検出部11は、後述するように、ダイオード、オペアンプ、コンデンサ、抵抗等により簡易に構成されている。このため、出力異常検出部11により出力される進行波電力検出信号Vpf’は、進行波・反射波電力演算部9により出力される進行波電力検出信号Vpfほど高精度でない点で相違する。これは、進行波・反射波電力演算部9により出力される進行波電力検出信号Vpfが、制御部4においてフィードバック制御のために用いられるからである。
〔出力異常検出部の構成〕
次に、図1に示した出力異常検出部11の構成について説明する。図2は、出力異常検出部11の構成を示す回路図である。この出力異常検出部11は、進行波電力Pf’を入力し、この進行波電力Pf’に対応する進行波電力検出信号Vpf’を生成して出力する機能を有する。出力異常検出部11は、オペアンプOP及び抵抗R1〜R4からなる差動増幅回路と、この差動増幅回路に対する入力信号V1,V2のベースとなる基準電圧を与える電源Vと、この基準電圧を分圧する抵抗R5,R6と、ダイオードD1,D2と、これらのダイオードD1,D2の温度特性を補償する抵抗R7,R8と、コンデンサC1〜C3とを備えて構成されている。
コンデンサC1及びダイオードD1は、入力した進行波電力Pf’の高周波を検波するために備えられている。差動増幅回路の入力信号V1は、電源Vによる基準電圧に加えて、進行波電力Pf’を整流した電圧の信号であり、入力信号V2は電源Vによる基準電圧の信号である。したがって、入力信号V1と入力信号V2との差は、進行波電力Pf’に対応した信号となり、差動増幅回路の出力信号である進行波電力検出信号Vpf’は、その差を増幅した信号であって、進行波電力Pf’に対応する信号となる。
〔CPU部の構成〕
次に、図1に示したCPU部3の構成について説明する。図3は、CPU部3の構成を示すブロック図である。このCPU部3は、設定値出力手段31、モニタ出力手段32、異常判定手段33及び記憶手段34を備えている。
設定値出力手段31は、設定部2により設定された設定電力Vsetを入力し、設定電力Vsetに対応する基準信号Vcを生成し、基準信号Vcを制御部4に出力する。前述したとおり、設定電力Vsetは、負荷へ供給すべき高周波電力の電力値であるから、設定値出力手段31は、制御部4、電力変換部5及び高周波電力変換部6によって、設定電力Vsetに対応する高周波電力を生成できるように、基準信号Vcを生成する。例えば、設定値出力手段31は、0〜10Vの範囲内で、設定電力Vsetの値に相当する電圧値を演算し、その電圧値の基準信号Vcを出力する。
モニタ出力手段32は、進行波・反射波電力演算部9により出力された進行波電力検出信号Vpf及び反射波電力検出信号Vprを入力し、進行波電力Pfのモニタ用信号及び反射波電力Prのモニタ用信号をそれぞれ生成し、モニタ信号として、図示しない表示器等へ出力する。これにより、ユーザは、表示器に表示されたデータにより、進行波電力Pf及び反射波電力Prを知ることができる。
異常判定手段33は、進行波・反射波電力演算部9により出力された進行波電力検出信号Vpf及び反射波電力検出信号Vpr、及び出力異常検出部11により出力された進行波電力検出信号Vpf’をそれぞれ入力し、入力した反射波電力検出信号Vprに対応する反射波電力検出信号Vpr’(1)を後述する記憶手段34から読み出し、フィードバック制御系に異常が発生しているか否かを判定し、異常が発生していると判定した場合に、異常信号を外部に出力する。これにより、ユーザは、高周波電源装置1におけるフィードバック制御系に異常が発生していることを知ることができる。この場合、負荷の運転は正常に行われていないことになる。異常判定手段33による処理の詳細な説明については後述する。
記憶手段34には、高周波電源装置1におけるフィードバック制御系に異常が発生しておらず、正常に動作していた場合、すなわち、高周波電源装置1と負荷との間でインピーダンスの整合がとれており、かつ、設定電力Vsetと進行波電力pfとが一致している場合において、そのときの進行波電力検出信号Vpf’(1)が進行波電力検出信号Vpfに対応して記憶されている。記憶手段34に記憶された正常時の進行波電力検出信号Vpf’(1)は、異常判定手段33による処理のために用いられる。
〔異常判定手段の処理〕
次に、CPU部3における異常判定手段33の処理について説明する。図4は、異常判定手段33の処理を示すフローチャートである。まず、負荷の実運転前の試運転調整時に、異常判定手段33は、正常に運転しているときの進行波電力検出信号Vpf及び進行波電力検出信号Vpf’を、進行波電力検出信号Vpfに対応する正常な進行波電力検出信号Vpf’(1)として記憶手段34に記憶する(ステップS1)。ここで、正常に運転しているとは、高周波電源装置1におけるフィードバック制御系に異常が発生しておらず、高周波電源装置1が正常に動作しており、かつ、高周波電源装置1側のインピーダンスと負荷側のインピーダンスとの整合がとれている状態で、フィードバック制御により、進行波電力検出信号Vpfが設定電力Vsetに対応する基準信号Vcに一致している状態(進行波電力Pfが設定電力Vsetに一致している状態)をいう。
次に、実運転が開始した後に、異常判定手段33は、進行波電力検出信号Vpf及び進行波電力検出信号Vpf’を入力し(ステップS2)、入力した進行波電力検出信号Vpfをキーとして記憶手段34を検索し、進行波電力検出信号Vpfに対応する進行波電力検出信号Vpf’(1)を読み出す(ステップS3)。
異常判定手段33は、ステップS2において入力した進行波電力検出信号Vpf’の値と進行波電力検出信号Vpfの値とを比較し、所定の関係にあるか否か、例えばVpf’=√Vpfであるか否かを判定する(ステップS4)。具体的には、進行波電力検出信号Vpf’の値が、進行波電力検出信号Vpfの値をルート演算した値に対して、予め設定された上限及び下限の閾値の範囲内にあるか否かを判定する。
異常判定手段33は、Vpf’=√Vpfであると判定した場合(ステップS4:Y)、ステップS2において入力した進行波電力検出信号Vpf’の値と、ステップS3において読み出した進行波電力検出信号Vpf’(1)の値とを比較し、一致しているか否か、すなわちVpf’=Vpf’(1)であるか否かを判定する(ステップS5)。具体的には、進行波電力検出信号Vpf’の値が、進行波電力検出信号Vpf’(1)の値に対して、予め設定された上限及び下限の閾値の範囲内にあるか否かを判定する。
異常判定手段33は、Vpf’=Vpf’(1)であると判定した場合(ステップS4:Y)、フィードバック制御系に異常が発生しておらず正常であると判定する(ステップS6)。
一方、異常判定手段33は、ステップS4において、Vpf’=√Vpfでないと判定した場合(ステップS4:N)、フィードバック制御系に異常が発生していると判定し、異常信号を出力する(ステップS7)。例えば、フィードバック制御系における進行波・反射波電力演算部9に異常が発生した場合、進行波・反射波電力演算部9により出力される進行波電力検出信号Vpfは正常でない値になる。この場合、Vpf’≠√Vpfとなり、異常判定手段33は、異常発生を判定する。
また、異常判定手段33は、ステップS5において、Vpf’=Vpf’(1)でないと判定した場合(ステップS5:N)、フィードバック制御系に異常が発生していると判定し、異常信号を出力する(ステップS7)。例えば、フィードバック制御系における電力検出部7に異常が発生した場合、出力異常検出部11により出力される進行波電力検出信号Vpf’は正常でない値になる。この場合、Vpf’≠Vpf’(1)となり、異常判定手段33は、異常発生を判定する。
そして、異常判定手段33は、運転が終了すると処理を終了し(ステップS8:Y)、一方、運転が続行する限りステップS2〜ステップS7の処理を続ける(ステップS8:N)。尚、異常判定手段33は、ステップS3における進行波電力検出信号Vpf’(1)の読み出し処理を、ステップS2において入力した進行波電力検出信号Vpfの値に変化がない場合は実行せず、進行波電力検出信号Vpfの値に変化がある場合は実行するようにしてもよい。
以上のように、本発明の実施形態による高周波電源装置1によれば、CPU部3は、フィードバック制御系とは別の系統の出力異常検出部11により出力された異常検出用の進行波電力検出信号Vpf’と、進行波・反射波電力演算部9により出力されたフィードバック制御用の進行波電力検出信号Vpfとが所定の関係にない場合に、フィードバック制御系に異常が発生していると判定するようにした。また、CPU部3は、出力異常検出部11により出力された、正常時の進行波電力検出信号Vpf’(1)を記憶しておき、その正常時の異常検出用の進行波電力検出信号Vpf’(1)と、出力異常検出部11により出力された異常検出用の進行波電力検出信号Vpf’とが一致していない場合に、フィードバック制御系に異常が発生していると判定するようにした。これにより、フィードバック制御系の異常を検出することができる。
また、本発明の実施形態による高周波電源装置1によれば、1つの電力検出部7によって進行波電力Pfを検出し、この進行波電力Pfを共用して、フィードバック制御系の制御と、フィードバック制御系の異常検出とを行うようにした。これにより、新たな電力検出部を備える必要がないから、簡易な構成により、フィードバック制御系の異常を検出することができる。また、追加部品が少なくて済むから、全体として小型化を図ることができ、コストを最小限に抑えることができる。
また、本発明の実施形態による高周波電源装置1によれば、出力異常検出部11は、図4に示したように簡易に構成されているので、高周波電源装置1は、図5に示した従来の高周波電源装置101に比べて、全体として簡易な構成により、フィードバック制御系の異常を検出することができる。
また、本発明の実施形態による高周波電源装置1によれば、進行波・反射波電力演算部9は、入力した進行波電力Pfに対し、周波数変換及び実効値算出等の演算処理を行い、進行波電力検出信号Vpfを出力するようにした。これにより、進行波電力検出信号Vpfは、高精度の信号となることに加えて、フィードバック制御系において、高安定の信号となり得る。また、CPU部3は、進行波・反射波電力演算部9により出力された高精度及び高安定の進行波電力検出信号Vpfを用いて、フィードバック制御系の異常を検出するから、その異常検出は高精度に実現することができる。
以上、実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その技術思想を逸脱しない範囲で種々変形可能である。前記実施形態では、出力異常検出部11は、ダイオード、オペアンプ、抵抗等により構成するようにしたが、本発明はこれに限定するものではなく、進行波電力Pf’に対応する進行波電力検出信号Vpf’を生成して出力できればよい。
本発明の実施形態による高周波電源装置の構成を示すブロック図である。 出力異常検出部の構成を示す回路図である。 CPU部の構成を示すブロック図である。 CPU部の異常判定手段の処理を示すフローチャートである。 従来の高周波電源装置の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1,101 高周波電源装置
2,102 設定部
3 CPU部
4 制御部
5 電力変換部
6 高周波電力変換部
7,104 電力検出部
8 分配部
9 進行波・反射波電力演算部
10 フィルター部
11 出力異常検出部
31 設定値出力手段
32 モニタ出力手段
33 異常判定手段
34 記憶手段
103 電力出力部
105 電流検出部
106 電圧検出部
107,108 電力演算部
109 異常判定部

Claims (4)

  1. 所定の設定電力と負荷へ供給する進行波電力とが一致するように、フィードバック制御系により前記進行波電力を制御する高周波電源装置において、
    前記進行波電力を検出する電力検出部と、
    前記電力検出部により検出された進行波電力に対応する第1の進行波電力検出信号を演算する進行波電力演算部と、
    前記進行波電力演算部により演算された第1の進行波電力検出信号の値が、前記設定電力に対応する基準信号の値と一致するようにフィードバック制御し、制御信号を生成する制御部と、
    前記制御部により生成された制御信号を、負荷へ供給するための進行波電力に変換する電力変換部と、
    前記電力検出部により検出された進行波電力に対応する信号を検出し、前記フィードバック制御系の異常を検出するための第2の進行波電力検出信号として出力する出力異常検出部と、
    前記進行波電力演算部により演算された第1の進行波電力検出信号と、前記出力異常検出部により出力された第2の進行波電力検出信号とに基づいて、前記フィードバック制御系の異常を検出するCPU部と、
    を備えたことを特徴とする高周波電源装置。
  2. 請求項1に記載の高周波電源装置において、
    前記CPU部は、負荷運転前の調整時に、当該高周波電源装置と負荷との間でインピーダンスの整合がとれており、かつ、前記設定電力と進行波電力とが一致している状態における前記出力異常検出部により出力された第2の進行波電力検出信号の値を記憶し、
    負荷運転時に、前記記憶した第2の進行波電力検出信号の値と、前記出力異常検出部により出力された第2の進行波電力検出信号の値とを比較し、前記両値が所定の範囲内で一致していない場合に、前記フィードバック制御系に異常が発生したと判定することを特徴とする高周波電源装置。
  3. 請求項1または2に記載の高周波電源装置において、
    前記CPU部は、前記進行波電力演算部により演算された第1の進行波電力検出信号の値と、前記出力異常検出部により出力された第2の進行波電力検出信号の値とが所定の関係にない場合に、前記フィードバック制御系に異常が発生したと判定することを特徴とする高周波電源装置。
  4. 請求項1から3までのいずれか一項に記載の高周波電源装置において、
    前記出力異常検出部は、前記電力検出部により検出された進行波電力の信号を入力し、前記信号をダイオードにより検波して差動増幅器により増幅し、前記進行波電力に対応する第2の進行波電力検出信号を出力することを特徴とする高周波電源装置。
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