JP2009234947A - 加水分解物、及びそれを含有する育毛促進剤等 - Google Patents
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Abstract
【課題】 甘藷焼酎粕を有効に利用できる加水分解物を提供すること、及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】 甘藷焼酎粕を加水分解する加水分解工程、及び加水分解された甘藷焼酎粕を固液分離して、その液部を調整する固液分離工程を備えることを特徴とする加水分解物の製造方法によって、加水分解物が得られる。この加水分解物には、顕著な育毛促進効果が認められる。この育毛促進効果は、経皮投与及び経口投与のいずれでも認められるので、食品、飲料水(スポーツドリンクを含む)、サプリメント、化粧品、育毛剤、シャンプー、石けん、入浴剤などに用いることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 甘藷焼酎粕を加水分解する加水分解工程、及び加水分解された甘藷焼酎粕を固液分離して、その液部を調整する固液分離工程を備えることを特徴とする加水分解物の製造方法によって、加水分解物が得られる。この加水分解物には、顕著な育毛促進効果が認められる。この育毛促進効果は、経皮投与及び経口投与のいずれでも認められるので、食品、飲料水(スポーツドリンクを含む)、サプリメント、化粧品、育毛剤、シャンプー、石けん、入浴剤などに用いることができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、甘藷焼酎粕の有効な利用に関し、特に育毛促進剤に関する。
サツマイモから生産される甘藷焼酎のほとんどは、鹿児島県及び宮崎県で生産されており、その生産量は約7万キロリットル(平成12年ベース)である。この甘藷焼酎を製造するに際しては、蒸留工程から排出される焼酎粕の処理方法が、長年に渡って焼酎業界の懸案となっている。甘藷焼酎の生産に伴い、生産量の約2倍量程度の焼酎粕が発生する。従来には、焼酎粕の処理方法として、海洋投棄、特殊肥料化、飼料化などの方法が知られていた。
しかし、海洋投棄に伴う海洋汚染の問題を解決し、循環型社会の形成、食品循環資源の再生利用の促進などの観点から、いくつかの再生方法に関する工夫がなされてきている。例えば、鹿児島県では、サザングリーン協同組合が設立された。この組合では、甘藷焼酎粕を固液分離した後、固形部を乾燥させた後に乾燥飼料として再生する一方、液部については、メタン発酵させて、一部をバイオガスとして利用し、残部をリン肥料化及び浄化放流している。
その他にも、幾つかの研究開発がなされている。例えば、特許文献1には、甘藷焼酎粕及びクロレラ抽出液から得られる発酵生成物からなる化粧料及び床剤が、特許文献2には、焼酎粕発酵食品が、特許文献3には、甘藷焼酎蒸留粕液部を使用したパン類が、特許文献4には、医薬・食材・食品添加物等にに利用可能な焼酎粕乾燥物が、それぞれ開示されている。
その他にも、幾つかの研究開発がなされている。例えば、特許文献1には、甘藷焼酎粕及びクロレラ抽出液から得られる発酵生成物からなる化粧料及び床剤が、特許文献2には、焼酎粕発酵食品が、特許文献3には、甘藷焼酎蒸留粕液部を使用したパン類が、特許文献4には、医薬・食材・食品添加物等にに利用可能な焼酎粕乾燥物が、それぞれ開示されている。
しかしながら、未だに甘藷焼酎粕の決定的な処理方法は存在しておらず、新たな処理方法が望まれていた。
特開2007−291051号公報
特開2007−259742号公報
特開2007−236287号公報
特開2005−213157号公報
本発明者は、上記問題点に鑑み、長年に渡って甘藷焼酎粕の処理方法の研究開発を行っている者である。特に、その研究開発の一部を特許文献1として提出している。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、甘藷焼酎粕を有効に利用できる加水分解物を提供すること、及びその製造方法を提供することである。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、甘藷焼酎粕を有効に利用できる加水分解物を提供すること、及びその製造方法を提供することである。
甘藷焼酎粕には、醗酵に由来した成分である各種アミノ酸、灰分、ビタミン類、有機酸類、タンパク質、各種糖分等の栄養成分、旨味成分などの有効成分が含まれている。しかしながら、これらの有効成分を有効に利用する方法は知られていなかった。また、現在の処理方法では、甘藷焼酎粕を固液分離した後に、液部のほとんどは実質的に廃棄(浄化放流)されてしまう。甘藷焼酎粕の固液比は、約2:8であり、圧倒的に液部が多い。本発明者は、この液部を有効に利用する方法を開発した結果、甘藷焼酎粕を加水分解し、固形部から有効成分を多量に液部に溶解させた加水分解物を調製した。この加水分解物には、顕著な育毛促進効果があることを見出し、基本的には本発明を完成するに至った。
こうして、本発明に係る加水分解物は、甘藷焼酎粕の加水分解物の液部に含まれる成分を含有することを特徴とする。液部に含まれる成分については、固液分離によって得られた液部をそのものの他に、液部に含まれる成分をそのまま或いは適当な処理によって分離・精製したもの、及びこれらを凍結乾燥し、再度適当な溶媒に溶解させたものなどを含む。
本発明において、上記加水分解物を含有する育毛促進剤が提供される。また、この場合に、上記成分に加えて、更にセンブリエキス及びランの根エキスを含有することが好ましい。
また、上記加水分解物を製造する方法においては、甘藷焼酎粕を加水分解する加水分解工程、及び加水分解された甘藷焼酎粕を固液分離して、その液部を調整する固液分離工程を備えることを特徴とする。
本発明において、上記加水分解物を含有する育毛促進剤が提供される。また、この場合に、上記成分に加えて、更にセンブリエキス及びランの根エキスを含有することが好ましい。
また、上記加水分解物を製造する方法においては、甘藷焼酎粕を加水分解する加水分解工程、及び加水分解された甘藷焼酎粕を固液分離して、その液部を調整する固液分離工程を備えることを特徴とする。
甘藷焼酎粕とは、イモ焼酎を生産するに際して、甘藷(サツマイモ)をアルコール発酵させた「もろみ」を蒸留し、製品を取り出した後の残渣物を意味する。
加水分解物とは、甘藷焼酎粕を加水分解したときの結果物を意味する。ここで、加水分解とは、甘藷焼酎粕に水が作用して起こる分解反応を意味する。加水分解物としては、タンパク質・ポリペプチドから得られるアミノ酸・オリゴペプチド、多糖類から得られる単糖・オリゴ糖などが含まれるが、これらには限られない。加水分解の方法としては、(1)甘藷焼酎粕をそのまま(或いは適当な溶媒を加えた後に)80℃以上の高温とする、(2)酸またはアルカリ条件下として適当な熱処理を行う、(3)適当な酵素を用いるなどの方法が例示される。本発明においては、いずれの方法を使用することもできるが、簡便性及び経済性の観点から、上記(1)の方法を用いることが好ましい。
加水分解物とは、甘藷焼酎粕を加水分解したときの結果物を意味する。ここで、加水分解とは、甘藷焼酎粕に水が作用して起こる分解反応を意味する。加水分解物としては、タンパク質・ポリペプチドから得られるアミノ酸・オリゴペプチド、多糖類から得られる単糖・オリゴ糖などが含まれるが、これらには限られない。加水分解の方法としては、(1)甘藷焼酎粕をそのまま(或いは適当な溶媒を加えた後に)80℃以上の高温とする、(2)酸またはアルカリ条件下として適当な熱処理を行う、(3)適当な酵素を用いるなどの方法が例示される。本発明においては、いずれの方法を使用することもできるが、簡便性及び経済性の観点から、上記(1)の方法を用いることが好ましい。
液部とは、加水分解後の甘藷焼酎粕を固液分離した後の液体部分を意味する。甘藷焼酎粕では、液部が全体の8割程度を占めるので、この液部を有効利用することにより、甘藷焼酎粕の付加価値が大きくなる。
センブリエキスとは、センブリ(千振:Swertia japonica)からの抽出物を意味する。センブリは、リンドウ科センブリ属の二年草であり、薬草として利用されている。
ランの根エキスとは、ラン科に属する植物の根からの抽出物を意味する。ラン科に属する植物としては、特に限定するものではないが、例えばシンビジウム属、エビネ属に含まれるものを用いることができる。
センブリエキスとは、センブリ(千振:Swertia japonica)からの抽出物を意味する。センブリは、リンドウ科センブリ属の二年草であり、薬草として利用されている。
ランの根エキスとは、ラン科に属する植物の根からの抽出物を意味する。ラン科に属する植物としては、特に限定するものではないが、例えばシンビジウム属、エビネ属に含まれるものを用いることができる。
センブリエキス及びランの根エキスは、その一部が育毛薬としても使用されているが、本発明の育毛促進剤に併用することで、更に良好な効果が得られる。
固液分離工程とは、甘藷焼酎粕の固形部と液部とを分離する工程を意味する。本発明においては、固液分離工程には、従来周知の方法、装置を用いることができる。本発明においては、甘藷焼酎粕を固液分離する前に加水分解することにより、従来は固形部に含まれていた有用物質の一部を液部に溶解させることにより、液部の有用性を高めようとするものである。
本発明の育毛促進剤は、そのまま或いは適当な加工を加えた上で、食品、飲料水(スポーツドリンクを含む)、サプリメント、化粧品、育毛剤、シャンプー、石けん、入浴剤、有害物質の無害化(PCB、ダイオキシン等の分解)、産業資材・工業資材より発生する有害物質の分解などに用いることができる。
固液分離工程とは、甘藷焼酎粕の固形部と液部とを分離する工程を意味する。本発明においては、固液分離工程には、従来周知の方法、装置を用いることができる。本発明においては、甘藷焼酎粕を固液分離する前に加水分解することにより、従来は固形部に含まれていた有用物質の一部を液部に溶解させることにより、液部の有用性を高めようとするものである。
本発明の育毛促進剤は、そのまま或いは適当な加工を加えた上で、食品、飲料水(スポーツドリンクを含む)、サプリメント、化粧品、育毛剤、シャンプー、石けん、入浴剤、有害物質の無害化(PCB、ダイオキシン等の分解)、産業資材・工業資材より発生する有害物質の分解などに用いることができる。
本発明によれば、甘藷焼酎粕から育毛促進剤を得ることができる。この発明を利用することにより、従来には、実質的に廃棄されていた甘藷焼酎粕の液部の付加価値を飛躍的に高めることが可能となる。
次に、本発明の実施形態について、図表を参照しつつ説明するが、本発明の技術的範囲は、これらの実施形態によって限定されるものではなく、発明の要旨を変更することなく様々な形態で実施することができる。また、本発明の技術的範囲は、均等の範囲にまで及ぶものである。
<甘藷焼酎粕中アミノ酸分析>
加水分解前の甘藷焼酎粕の液部中のアミノ酸分析を行ったところ、下表2の通りであった。なお、分析は愛知県産業技術研究所食品工業技術センターに依頼した。
加水分解前の甘藷焼酎粕の液部中のアミノ酸分析を行ったところ、下表2の通りであった。なお、分析は愛知県産業技術研究所食品工業技術センターに依頼した。
<甘藷焼酎粕の加水分解工程>
甘藷焼酎粕を加水分解することにより、固形部から有用物質の一部を液部に溶解させた。詳細には、甘藷焼酎粕を90℃以上に加熱し、約20分間〜30分間の加水分解処理を行った。こうして、甘藷焼酎粕の加水分解物を得た。
<固液分離工程>
上記加水分解物を固液分離することにより液部を得た(以下、この液部を「育毛促進剤I」という)。固液分離には、従来周知の遠心分離機を用いた。
<液部中のアミノ酸分析>
上記育毛促進剤I中のアミノ酸分析を行ったところ、下表3の通りであった。なお、分析は愛知県産業技術研究所食品工業技術センターに依頼した。
甘藷焼酎粕を加水分解することにより、固形部から有用物質の一部を液部に溶解させた。詳細には、甘藷焼酎粕を90℃以上に加熱し、約20分間〜30分間の加水分解処理を行った。こうして、甘藷焼酎粕の加水分解物を得た。
<固液分離工程>
上記加水分解物を固液分離することにより液部を得た(以下、この液部を「育毛促進剤I」という)。固液分離には、従来周知の遠心分離機を用いた。
<液部中のアミノ酸分析>
上記育毛促進剤I中のアミノ酸分析を行ったところ、下表3の通りであった。なお、分析は愛知県産業技術研究所食品工業技術センターに依頼した。
このように甘藷焼酎粕を加水分解することにより、液部中のアミノ酸含量は2倍以上となった。また、含まれているアミノ酸の内容及び量についても、加水分解前に比べて大きく異なっていた。特に、プロリン、グリシン、アラニン、γ−アミノ酪酸については、加水分解前に比べると存在量が非常に多くなった。
<マウスを用いた育毛促進実験>
本実施形態の育毛促進剤の効果を確認するため、次の実験を行った。
材料と方法
1)実験動物
ICR系雄性マウス(4週齢)は日本SLC(株)から購入し、制御された飼育室(温度23±1℃、湿度55±10%、照明12hr、換気10回/hr)において、水道水及び飼料を自由に摂取させた。1週間の予備飼育の後、一群6匹として本実験に使用した。
本実施形態の育毛促進剤の効果を確認するため、次の実験を行った。
材料と方法
1)実験動物
ICR系雄性マウス(4週齢)は日本SLC(株)から購入し、制御された飼育室(温度23±1℃、湿度55±10%、照明12hr、換気10回/hr)において、水道水及び飼料を自由に摂取させた。1週間の予備飼育の後、一群6匹として本実験に使用した。
2)被験試料の調整
被験試料として、育毛促進剤I、及び育毛促進剤Iに5%センブリエキス及びランの根エキスを配合したもの(以下、「育毛促進剤II」という)を用いた。
3)育毛試験方法
被験試料のそれぞれについて、皮膚塗布試験及び経口投与試験により、育毛効果を評価した。
ペントバルビタール(ネンブタール0.3ml/kg体重)を腹腔内投与し、麻酔後に動物を固定した。5週齢マウス背部の縦横4cm×2cm(面積約8平方cm)に皮膚を傷つけないように電気バリカン(バリカンTC39(株)テスコム製)で剃毛した。検体群には剃毛後、一匹当り、0.1mlを綿棒にて塗布、又は0.3mlを経口投与した。
被験試料として、育毛促進剤I、及び育毛促進剤Iに5%センブリエキス及びランの根エキスを配合したもの(以下、「育毛促進剤II」という)を用いた。
3)育毛試験方法
被験試料のそれぞれについて、皮膚塗布試験及び経口投与試験により、育毛効果を評価した。
ペントバルビタール(ネンブタール0.3ml/kg体重)を腹腔内投与し、麻酔後に動物を固定した。5週齢マウス背部の縦横4cm×2cm(面積約8平方cm)に皮膚を傷つけないように電気バリカン(バリカンTC39(株)テスコム製)で剃毛した。検体群には剃毛後、一匹当り、0.1mlを綿棒にて塗布、又は0.3mlを経口投与した。
I:マウスの皮膚への被験試料塗布試験
蒸留水使用群(Control群)、育毛促進剤I使用群、及び育毛促進剤II使用群の3群に分け、各群について、毎日1回、0.1mlを背部に塗布し、1週間ごとに毛の長さを4週間に渡って測定した。育毛効果の判定は、毛の成長(長さ)を顕微鏡下で測定した。5〜11週齢までの間に毎週1回、体毛をピンセットで抜毛(10本/匹)、採取して、実体顕微鏡下(オリンパス製)にて長さを測定し、育毛効果を調べた。
蒸留水使用群(Control群)、育毛促進剤I使用群、及び育毛促進剤II使用群の3群に分け、各群について、毎日1回、0.1mlを背部に塗布し、1週間ごとに毛の長さを4週間に渡って測定した。育毛効果の判定は、毛の成長(長さ)を顕微鏡下で測定した。5〜11週齢までの間に毎週1回、体毛をピンセットで抜毛(10本/匹)、採取して、実体顕微鏡下(オリンパス製)にて長さを測定し、育毛効果を調べた。
II:育毛促進剤I及び育毛促進剤IIの経口投与試験
0.9%塩化ナトリウム液使用群(Control群)、育毛促進剤I使用群、及び育毛促進剤II使用群の3群に分け、各群について、毎日1回、0.3mlを経口投与し、1週間ごとに毛の長さを4週間に渡って測定した。育毛効果の判定は、毛の成長(長さ)を顕微鏡下で測定した。5〜11週齢までの間に毎週1回、体毛をピンセットで抜毛(10本/匹)、採取して、実体顕微鏡下(オリンパス製)にて長さを測定し、育毛効果を調べた。
統計処理
実験結果は、平均値±標準誤差で表示した。多群間の比較には分散分析を行った後、Duncanの多重比較を行った。2群間の比較には、Student's testを用いた。危険率(P)が5%未満(P<0.05)を有意とした。
0.9%塩化ナトリウム液使用群(Control群)、育毛促進剤I使用群、及び育毛促進剤II使用群の3群に分け、各群について、毎日1回、0.3mlを経口投与し、1週間ごとに毛の長さを4週間に渡って測定した。育毛効果の判定は、毛の成長(長さ)を顕微鏡下で測定した。5〜11週齢までの間に毎週1回、体毛をピンセットで抜毛(10本/匹)、採取して、実体顕微鏡下(オリンパス製)にて長さを測定し、育毛効果を調べた。
統計処理
実験結果は、平均値±標準誤差で表示した。多群間の比較には分散分析を行った後、Duncanの多重比較を行った。2群間の比較には、Student's testを用いた。危険率(P)が5%未満(P<0.05)を有意とした。
試験結果
I:マウスの皮膚への直接投与による育毛試験
結果を図1に示した。毛長の伸びは、1週目において、育毛促進剤IIでは8.0±0.15mm、育毛促進剤Iでは10±0.4mmであった。2週目においては、育毛促進剤IIではさらに1.0±0.04mm、育毛促進剤Iでは0.5±0.08mm、3週目においては、育毛促進剤IIではさらに0.1±0.01mm、育毛促進剤Iでは0.2±0.02mmであった。4週目においては、育毛促進剤IIではさらに0.2±0.01mm、育毛促進剤Iでは0.3±0.04mmであった。このように、いずれの育毛促進剤においても、Control群に比べて、1週目から統計的に有意な育毛促進効果が認められた。
I:マウスの皮膚への直接投与による育毛試験
結果を図1に示した。毛長の伸びは、1週目において、育毛促進剤IIでは8.0±0.15mm、育毛促進剤Iでは10±0.4mmであった。2週目においては、育毛促進剤IIではさらに1.0±0.04mm、育毛促進剤Iでは0.5±0.08mm、3週目においては、育毛促進剤IIではさらに0.1±0.01mm、育毛促進剤Iでは0.2±0.02mmであった。4週目においては、育毛促進剤IIではさらに0.2±0.01mm、育毛促進剤Iでは0.3±0.04mmであった。このように、いずれの育毛促進剤においても、Control群に比べて、1週目から統計的に有意な育毛促進効果が認められた。
II:マウスへの経口投与による育毛試験
結果を図2に示した。毛長の伸びは、1週目において、育毛促進剤IIでは3.1±0.01mm、育毛促進剤Iでは3.1±0.01mmであった。2週目においては、育毛促進剤IIではさらに6.3±0.15mm、育毛促進剤Iでは3.1±0.08mm、3週目においては、育毛促進剤IIではさらに2.2±0.18mm、育毛促進剤Iでは2.5±0.18mmであった。4週目においては、育毛促進剤IIではさらに1.2±0.18mm、育毛促進剤Iでは0.4±0.04mmであった。
このように、いずれの育毛促進剤においても、Control群に比べて、1週目から良好な育毛促進効果が認められた。特に、2〜3週目においては、統計的に有意な育毛促進効果が認められた。
結果を図2に示した。毛長の伸びは、1週目において、育毛促進剤IIでは3.1±0.01mm、育毛促進剤Iでは3.1±0.01mmであった。2週目においては、育毛促進剤IIではさらに6.3±0.15mm、育毛促進剤Iでは3.1±0.08mm、3週目においては、育毛促進剤IIではさらに2.2±0.18mm、育毛促進剤Iでは2.5±0.18mmであった。4週目においては、育毛促進剤IIではさらに1.2±0.18mm、育毛促進剤Iでは0.4±0.04mmであった。
このように、いずれの育毛促進剤においても、Control群に比べて、1週目から良好な育毛促進効果が認められた。特に、2〜3週目においては、統計的に有意な育毛促進効果が認められた。
考察
育毛促進剤I、及び育毛促進剤IIをマウスに塗布した場合には、1週目で顕著な育毛効果が認められた。2週目以降になると、育毛剤を塗布した場合とコントロール群との間の差異は少なくなった。一方、育毛促進剤I、及び育毛促進剤IIをマウスに経口投与した場合には、特に2週目以降に顕著な育毛効果が認められた。このように、甘藷焼酎粕における独特のアミノ酸組成物に生薬(センブリエキス、ランの根エキス)を添加した育毛促進剤IIでは、塗布による育毛促進効果に比べると、経口投与時の育毛促進効果が明らかであった。これは、配合成分の相乗効果であると推察された。
育毛促進剤Iよりも皮膚塗布による局所表面血液量の増大によると考えられる効果によって、毛成長の促進効果が惹起されたものと考えられた。
育毛促進剤I、及び育毛促進剤IIをマウスに塗布した場合には、1週目で顕著な育毛効果が認められた。2週目以降になると、育毛剤を塗布した場合とコントロール群との間の差異は少なくなった。一方、育毛促進剤I、及び育毛促進剤IIをマウスに経口投与した場合には、特に2週目以降に顕著な育毛効果が認められた。このように、甘藷焼酎粕における独特のアミノ酸組成物に生薬(センブリエキス、ランの根エキス)を添加した育毛促進剤IIでは、塗布による育毛促進効果に比べると、経口投与時の育毛促進効果が明らかであった。これは、配合成分の相乗効果であると推察された。
育毛促進剤Iよりも皮膚塗布による局所表面血液量の増大によると考えられる効果によって、毛成長の促進効果が惹起されたものと考えられた。
また、経口投与時には、皮膚の毛様内の微小循環並びに栄養状態を改善した結果、育毛促進されたものと考えられた。これらの結果から、甘藷焼酎粕が主成分である育毛促進剤IIは、外用及び内服のいずれにおいても育毛促進効果が期待できることが分かった。
このように、本実施形態によれば、甘藷焼酎粕から育毛促進剤を得ることができた。この育毛促進剤は、外用及び内服のいずれでも有効なので、利用範囲が非常に広いものとなる。例えば、食品、飲料水(スポーツドリンクを含む)、サプリメント、化粧品、育毛剤、シャンプー、石けん、入浴剤などに用いることができる。本実施形態を利用することにより、従来には、実質的に廃棄されていた甘藷焼酎粕の液部の付加価値を飛躍的に高めることが可能となった。
このように、本実施形態によれば、甘藷焼酎粕から育毛促進剤を得ることができた。この育毛促進剤は、外用及び内服のいずれでも有効なので、利用範囲が非常に広いものとなる。例えば、食品、飲料水(スポーツドリンクを含む)、サプリメント、化粧品、育毛剤、シャンプー、石けん、入浴剤などに用いることができる。本実施形態を利用することにより、従来には、実質的に廃棄されていた甘藷焼酎粕の液部の付加価値を飛躍的に高めることが可能となった。
Claims (4)
- 甘藷焼酎粕の加水分解物の液部に含まれる成分を含有することを特徴とする加水分解物。
- 請求項1に記載の加水分解物を含有することを特徴とする育毛促進剤。
- 更に、センブリエキス及びランの根エキスを含有することを特徴とする請求項2に記載の育毛促進剤。
- 甘藷焼酎粕を加水分解する加水分解工程、及び加水分解された甘藷焼酎粕を固液分離して、その液部を調整する固液分離工程を備えることを特徴とする請求項1に記載の加水分解物の製造方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011148792A (ja) * | 2009-12-25 | 2011-08-04 | Nippon Supplement Kk | 育毛剤 |
JP2012041297A (ja) * | 2010-08-19 | 2012-03-01 | Tekunooburu:Kk | 皮膚外用剤 |
JPWO2016068338A1 (ja) * | 2014-10-31 | 2017-09-07 | 株式会社ファーマフーズ | 発毛及び育毛促進剤並びにそれらの利用 |
JP6296259B1 (ja) * | 2016-12-27 | 2018-03-20 | 霧島ホールディングス株式会社 | 育毛剤 |
WO2020226022A1 (ja) * | 2019-05-07 | 2020-11-12 | 一般社団法人夢源 | 育毛・発毛用外用剤 |
-
2008
- 2008-03-26 JP JP2008079928A patent/JP2009234947A/ja active Pending
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