JP2009234925A - ストレス軽減剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】柑橘類又はその加工物由来のβ−クリプトキサンチンを用いた、精神的ストレス負荷による生体への悪影響を予防、抑制又は改善しうるストレス軽減剤、特に副腎の肥大を抑制する作用、胸腺・生殖器の萎縮を抑制する作用、及び皮膚バリアー回復能を改善する作用に優れたストレス軽減剤を提供する。
【解決手段】柑橘類又はその加工物(好ましくは温州ミカンの果皮又は圧搾残渣)に由来するβ−クリプトキサンチンを有効成分とするストレス軽減剤を、経口投与剤として食品や医薬品に含有させたり、皮膚外用剤に含有させる。
【選択図】なし

Description

本発明は、β−クリプトキサンチンを有効成分とするストレス軽減剤に関する。詳しくは、本発明は、精神的ストレス負荷によって生じる機能低下、特に副腎肥大、生殖器萎縮、及び皮膚バリアー回復能低下に対し優れた抑制効果を発揮するストレス軽減剤に関する。
現代はストレス過負荷の時代であり、現代に暮らすものは多かれ少なかれ、負荷されたストレスの影響のもとに暮らしている。このようなストレスの生体に及ぼす影響は近年になって詳細に調査されるようになり、予想外に大きな影響を及ぼすことが明確になりつつある。したがって、このようなストレスによる生体への影響を軽減させる手段の開発が望まれている。
一方、温州ミカン等の柑橘類の皮は漢方で陳皮と称され、健胃、鎮咳、去痰、感冒などを目的とする処方に使用されてきたことから、これまでに温州ミカンに含まれる成分の生理的な作用に関する活発な研究が行われてきた。
これまで温州ミカンには、カロチノイドの一種であるβ−クリプトキサンチンが多く含まれることが知られている。β−クリプトキサンチンには抗酸化作用、発ガン抑制作用、脂肪細胞の肥大抑制作用があり、さらに脂質合成を抑えることでメタボリックシンドロームに対する予防効果、運動による疲労の低減効果、骨粗鬆症改善効果、美白効果をも有するとの報告がある。
しかしながら、精神的ストレス負荷による悪影響、例えば粘膜の機能低下、消化器系・呼吸器系等の機能障害などに対する改善作用についてはこれまで知られておらず、このような観点からの研究例は報告されていない。
本発明者は、これまで陳皮と同様の成分を含む温州ミカンの搾汁(ジュース)圧搾残渣がストレスモデルに及ぼす作用について検討してきた。その結果、これらを外用で用いることにより皮膚機能低下改善作用が発揮されること(特許文献1)、及び経口摂取することによってIgA産生恒常化作用が発揮されること(特許文献2)を見いだし、それぞれ先に特許出願した。
しかしながら、柑橘類に含まれる成分の精神的ストレス負荷による悪影響に対する作用に関して、未だ十分な研究がなされているとは言えず、また温州ミカンの皮や圧搾残渣のほとんどが産業廃棄物として処理されている現状においては、ストレス改善作用の観点からこれらのさらなる有効利用が求められている。
特開2001−213775号公報 特開2005−255574号公報
本発明は、柑橘類又はその加工物に含まれるβ−クリプトキサンチンを用いた、精神的ストレス負荷による生体への悪影響を予防、抑制又は改善しうるストレス軽減剤を提供することを課題とする。
本発明者は、上述した課題に鑑み、温州ミカン等の柑橘類又はその加工物に豊富に含まれるβ−クリプトキサンチンが、精神的ストレス負荷による生体への悪影響のうち、特定の生理的現象に対する優れた予防・抑制・改善作用を有することを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(9)に示すストレス軽減剤及びそれを用いた経口投与剤並びに皮膚外用剤に関する。
(1)β−クリプトキサンチンを有効成分とするストレス軽減剤。
(2)前記β−クリプトキサンチンが、柑橘類又はその加工物に由来するものである、(1)記載のストレス軽減剤。
(3)前記柑橘類又はその加工物が、柑橘類の果皮又は圧搾残渣であることを特徴とする、(2)記載のストレス軽減剤。
(4)前記柑橘類が、温州ミカンであることを特徴とする、(2)又は(3)記載のストレス軽減剤。
(5)副腎肥大抑制剤として用いることを特徴とする、(1)〜(4)のいずれかに記載のストレス軽減剤。
(6)生殖器萎縮抑制剤として用いることを特徴とする、(1)〜(4)のいずれかに記載のストレス軽減剤。
(7)(5)又は(6)記載のストレス軽減剤を含有するストレス対応用の経口投与剤。
(8)皮膚バリアー回復能改善剤として用いることを特徴とする、(1)〜(4)のいずれかに記載のストレス軽減剤。
(9)(8)記載のストレス軽減剤を含有するストレス対応用の皮膚外用剤。
本発明のβ−クリプトキサンチンを有効成分とするストレス軽減剤は、精神的ストレス負荷による悪影響を予防・抑制・改善する作用を有する。β−クリプトキサンチンのこのような抗精神的ストレス作用は初めての知見である。特に、本発明のストレス軽減剤は、抗精神的ストレス作用のうち特に分泌系統への悪影響に対する改善作用、具体的には副腎肥大抑制効果、及び胸腺及び生殖器(卵巣、子宮)萎縮改善効果、又は皮膚バリアー回復能の改善効果において優れた作用を示す。
以下に、本発明の実施の形態を説明する。
本発明のストレス軽減剤は、β−クリプトキサンチンを有効成分とする。
(1)β−クリプトキサンチン
本発明のストレス軽減剤の有効成分は、β−クリプトキサンチン(竈-cryptoxanthin)である。β−クリプトキサンチンは、柑橘類や野菜などのオレンジ色の色素に多く含まれるカロチノイドであり、以下の化学構造を有する。β−クリプトキサンチンの抽出・単離は、従来公知の方法を用いることができる。
Figure 2009234925
(2)柑橘類又はその加工物
本発明におけるβ−クリプトキサンチンは、好ましくは柑橘類又はその加工物に由来するものである。柑橘類としては、温州ミカン、バレンシアオレンジ、ネーブルオレンジ、キンカン、ポンカン、夏ミカン、甘夏ミカン、伊予かん、グレープフルーツ、レモン、ユズ、スダチ、スルガオレンジ、デコポン、ザボン、文旦等が挙げられる。これらのうち、特に好ましいものは温州ミカンである。
柑橘類(ミカン)の構造は、表面の果皮、果皮の内壁にある白色部分(中果皮)、種子、通常食される「さのう」(果肉部)、及びじょうのう膜(さのうを包む内袋)によって構成されている。β−クリプトキサンチンは、これら柑橘類の構成部分のうち、果皮及びさのうに多く含まれ、特にさのうに多く含まれる。
柑橘類又はその加工物としては、柑橘類の果皮、搾汁液(ジュース)、該搾汁液を濃縮した濃縮液、あるいは搾汁液もしくはその濃縮液を乾燥したり、さらに必要に応じて粉末化したりしたもの(固体)、圧搾残渣(ジュース圧縮残渣)などが挙げられる。また、柑橘類の果皮をそのまま又は乾燥させたもの(凍結乾燥品、通風乾燥品,天日干し品など)もしくはそれらの粉砕物なども挙げられる。
柑橘類の圧搾残渣は、柑橘類を搾汁した後に残るもので、繊維質、ペクチン等を含む。本発明で用いられる圧搾残渣は、かかる搾汁後の残渣をそのまま用いても良く、あるいは乾燥後粉末化したものを用いても良い。
本発明のβ−クリプトキサンチンは、柑橘類の果皮及びさのうに多く含まれることから、本発明で用いられる柑橘類又はその加工物としては、柑橘類の果皮又は圧搾残渣(主にさのうの圧搾残渣)が好ましい。さらに、β−クリプトキサンチンは柑橘類のさのうに特に多く含まれることから、特に柑橘類のジュース製造過程で出る圧搾ジュース残渣やさのうを多く含むジュースが好ましい。
本発明のストレス軽減剤を構成するβ−クリプトキサンチンとしては、柑橘類又はその加工物から抽出して用いても良く、またβ−クリプトキサンチンを多く含む柑橘類又はその加工物それ自体を、本発明のストレス軽減剤として用いても良い。また、本発明で用いるβ−クリプトキサンチンとしては、柑橘類又はその加工物に由来するものに限らず、いかなる方法で得られたものでも良い。
(3)副腎肥大抑制剤
本発明のストレス軽減剤は、副腎肥大抑制剤として用いることができる。精神的ストレスが負荷されると、分泌系におけるストレス兆候として副腎の肥大が起こる。本発明のストレス軽減剤は、種々のストレス兆候のうち、特にこの副腎の肥大に対する顕著な予防・抑制作用又は改善作用を有する。
(4)生殖器萎縮改善剤
本発明のストレス軽減剤は、胸腺や生殖器(卵巣、子宮等)の萎縮に対する予防・抑制作用又は改善作用を有する。精神的ストレスが負荷されると、分泌系のストレス兆候として胸腺の萎縮や生殖器等の萎縮が起こる。本発明のストレス軽減剤は、かかる胸腺又は生殖器の萎縮に対する顕著な予防・抑制作用又は改善作用を有する。
(5)皮膚バリアー回復能改善剤
本発明のストレス軽減剤は、皮膚バリアー回復能の改善作用を有する。精神的ストレスが負荷されると、皮膚の表皮細胞の正常な再生を促進する皮膚バリアー回復能が低下し、皮膚機能の著しい低下が起こる。本発明のストレス軽減剤は、かかる胸腺又は生殖器の萎縮に対する顕著な予防・抑制作用又は改善作用を有する。
(6)経口投与剤又は皮膚外用剤
本発明のストレス軽減剤の剤形としては特に限定されず、生体がストレスを受けることにより影響される場所に到達できればその投与経路及び剤形は特に問わない。具体的には、経口投与であれば食品あるいは医薬品等の液剤や内服剤が挙げられ、経皮投与であれば化粧料、皮膚外用医薬等の皮膚外用剤が挙げられる。
食品、医薬品等の内服剤としては、例えば錠剤、粉剤、顆粒剤等の固形剤や、液剤、半固形剤等が挙げられ、経口投与により体内に吸収させることができる。
柑橘類又はその加工物以外の任意成分としては、前記内服剤が食品であれば、例えば、甘味剤、塩味剤、香辛料、酸味料、うま味料などの調味料、乳化・分散剤、抗酸化剤、防腐剤、増粘剤、結合剤、香料などが例示できる。また、医薬品であれば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、被覆剤、滑沢剤、増量剤、希釈剤、pH調整剤、乳化・分散剤、安定化剤、嬌味嬌臭剤、着色剤などが例示できる。
皮膚外用剤としては、例えば軟膏剤、液剤、貼付剤、噴霧剤、口腔用剤、リニメント剤等が挙げられ、口腔(経粘膜)投与または経皮投与により組成物を体内に吸収させることができる。
軟膏剤の場合は、柑橘類又はその加工物以外の任意成分として、一般的な軟膏剤に用いられるものを必要に応じて適宜配合することができるが、例えば基材として脂肪、脂肪油、ラノリン、ワセリン、ろう、樹脂、グリコール類、高級アルコール、グリセリン、乳化剤、懸濁化剤等を配合することができる。柑橘類又はその加工物の含有割合は特に限定されるものではないが、例えば0.5〜5重量%程度がよい。
液剤の場合は、柑橘類又はその加工物以外の任意成分として、一般的な液剤に用いられるものを必要に応じて適宜配合することができるが、例えば保存剤(パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プロピル)、糖類、甘味剤、エタノール、脂肪油、石けん、グリセリン、乳化剤、懸濁化剤等を配合することができる。柑橘類又はその加工物の含有割合は特に限定されるものではないが、例えば1〜10重量%程度がよい。
貼付剤の場合は、柑橘類又はその加工物以外の任意成分として、一般的な貼付剤に用いられるものを必要に応じて適宜配合することができるが、例えばカオリン、精油成分、l-メントール、ハッカ油、ユーカリ油、グリセリン、プロピレングリコール、懸濁化剤、乳化剤、水等を配合することができる。柑橘類又はその加工物の含有割合は特に限定されるものではないが、例えば0.5〜5重量%程度がよい。
なお、化粧料として使用する場合は、例えば、スクワラン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類、ホホバ油、カルナウバワックス,オレイン酸オクチルドデシル等のエステル類、オリーブ油、牛脂、椰子油等のトリグリセライド類、ステアリン酸、オレイン酸、リチノレイン酸等の脂肪酸、オレイルアルコール、ステアリルアルコール、オクチルドデカノール等の高級アルコール、スルホコハク酸エステルやポリオキシエチレンアルキル硫酸ナトリウム等のアニオン界面活性剤類、アルキルベタイン塩等の両性界面活性剤類、ジアルキルアンモニウム塩等のカチオン界面活性剤類、ソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセライド、これらのポリオキシエチレン付加物、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル等の非イオン界面活性剤類、ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブタンジオール等の多価アルコール類、増粘・ゲル化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、色剤、防腐剤、粉体等を含有することができる。
これらのうち、特に好ましいものは、多価アルコール類である。例えば、ストレスの負荷途中で本発明の皮膚外用剤を使用する場合には、既にそれ以前に負荷されたストレスによって皮膚バリアー機能が低下している場合があり、このようなときに多価アルコールが皮膚の保水能力を高め、皮膚バリアー機能を補完することができる。
なお、皮膚外用剤として用いる場合は、炎症を鎮める成分、例えばインドメタシンやブフェキサマック等の非ステロイド抗炎症剤やゴボウ根エキス、シラカバエキスなどの抗炎症生薬及び/又はその抽出物を含有することも、既に現れているストレスの悪影響を鎮め、相加的乃至は相乗的な効果が得られるので好ましい。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。
本実験では、過密負荷により精神的ストレス負荷を与えられた動物を用い、精神的ストレス負荷による影響(副腎肥大、胸腺及び生殖器萎縮)に対する本発明のストレス軽減剤の作用効果を検証した。
I.実験の方法
<使用動物>
HOS:Hr−1ヘアレスマウス(雌、7週)を、1ケージ(cage)当たり5匹の割合で馴化した後、以下の4グループに分けて飼育し、使用した。
(1)Normal(ノーマルグループ);1cageあたり5匹入れ、市販飼料を与えて12日間飼育した(1グループ)。
(2)Stress(精神的ストレス負荷グループ);1cageあたり20匹入れ、市販飼料を与えて12日間飼育した(3グループ)。
<実験手順>
上記飼育法にて飼育した実験動物群(4グループ)について、実験を開始した。すなわち、市販飼料(製造者;オリエンタル社(株)、商品名;普通飼料「MF」)を、上記4グループに摂餌(Food Intake)し、7日間飼育した。ただし、上記(2)(精神的ストレス負荷グループ;3グループ)のうち1グループには、検体を含まない飼料を与えた(Control)。別の1グループには、公知の抗精神薬である塩酸クロルプロマジン(Chlorpromazine hydrochloride)を混ぜた飼料を与えた(Positive Control)。残りの1グループには、β−クリプトキサンチンを与えた。ここで用いたβ−クリプトキサンチンは、温州ミカンの果肉をアセトンーメタノール(1:1)で抽出後、抽出物をODS及びシリカゲルカラムクロマトグラフィーで粗く精製した後、最終的に目的物をHPLCで精製し得たものである。なお、各投与量は表1に示した。
II.実験結果
実験開始から7日後に、各グループのマウスについて、臓器(卵巣;Ovary、胸腺;Thymus、及び副腎;Adrenal)の重量を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2009234925
表1からわかるように、精神的ストレスが負荷されると、卵巣及び胸腺は萎縮する(Control)が、β−クリプトキサンチンを与えることにより、公知の抗精神薬(Chlorpromazine hydrochloride)と同等又はそれ以上の萎縮抑制・改善効果が発揮されることがわかる。また、表1からわかるように、精神的ストレスが負荷されると、副腎は肥大する(Control)が、β−クリプトキサンチンを与えることにより、公知の抗精神薬より更に優れた肥大抑制効果が発揮されることがわかる。
このように、実施例1の結果によれば、本発明のストレス軽減剤は、精神的ストレスによる副腎肥大に対する優れた抑制・改善作用、及び胸腺・生殖器萎縮に対する優れた抑制・改善作用を有することがわかる。
本実験では、過密負荷により精神的ストレス負荷を与えられた動物を用い、精神的ストレス負荷による皮膚バリアー回復能の低下に対する本発明のストレス軽減剤の作用効果を検証した。
実施例1と同様の方法で飼育した実験動物群(4グループ)について、実施例1と同様に市販飼料(表1に示す検体を混合したもの及び混合しないもの)を摂餌し、7日間飼育した。実験開始7日後、背部の皮膚(15×30mm)を、セロハンテープを用いて繰り返し剥がし(テープストリッピング)、皮膚障害を惹起した。
次いで、各マウスの皮膚を剥がした部分のTEWL値(経皮性水分蒸散量)を、経日的(テープストリッピング後、0日目、1日、2日、3日、4日)に測定した。テープストリッピング後1〜4日目のTEWL値を、テープストリッピング実施当日(0日目)の値と比較して回復率(Recovery;%)を求め、皮膚のバリアー回復能を検証した。
結果を表2に示す。なお、表2中のday−nは、テープストリッピング後の経過日数(n)を示す(実験開始後からの日数は7+n)。
Figure 2009234925
表2に示す結果からわかるように、本発明のストレス軽減剤は、精神的ストレスの負荷によって生じる皮膚バリアー回復能の低下を抑制し、該回復能を改善させる作用を有する。
本発明のストレス軽減剤は、精神的ストレス負荷による生体の分泌系の機能低下、特に副腎肥大及び胸腺・生殖器萎縮に対し、これを抑制・改善する作用に優れている。また、皮膚バリアー回復能の低下を抑制し、該回復能を改善する作用に優れている。
本発明のストレス軽減剤は、産業廃棄物として処理されることの多い温州ミカンの果皮や圧搾残渣を有効に利用することができることから、我が国の優れた農産物である温州ミカンのさらなる有効利用に役立つことが期待される。

Claims (9)

  1. β−クリプトキサンチンを有効成分とするストレス軽減剤。
  2. 前記β−クリプトキサンチンが、柑橘類又はその加工物に由来するものである、請求項1記載のストレス軽減剤。
  3. 前記柑橘類又はその加工物が、柑橘類の果皮又は圧搾残渣であることを特徴とする、請求項2記載のストレス軽減剤。
  4. 前記柑橘類が、温州ミカンであることを特徴とする、請求項2又は3記載のストレス軽減剤。
  5. 副腎肥大抑制剤として用いることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のストレス軽減剤。
  6. 生殖器萎縮抑制剤として用いることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のストレス軽減剤。
  7. 請求項5又は6記載のストレス軽減剤を含有するストレス対応用の経口投与剤。
  8. 皮膚バリアー回復能改善剤として用いることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のストレス軽減剤。
  9. 請求項8記載のストレス軽減剤を含有するストレス対応用の皮膚外用剤。
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