JP2005330285A - 皮膚保湿用化粧料組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】女性に多く発生する肌のつっぱり感、肌荒れ、水分不足現象などを改善することができる皮膚保湿用化粧料組成物の提供。
【解決手段】有効成分としてポーチュラカ抽出物、納豆ガム、ヒアルロン酸、及び蜂蜜抽出物を含有する皮膚保湿用化粧料組成物。特にポーチュラカ抽出物を0.001〜20重量%、納豆ガムを0.00001〜10重量%、ヒアルロン酸0.00001〜10重量%、及び蜂蜜抽出物0.00001〜10重量%を含有する皮膚保湿用化粧料組成物が好適である。
【選択図】なし

Description

本発明は、有効成分としてポーチュラカ(Portulaca oleracea)抽出物、納豆ガム、ヒアルロン酸(hyaluronic acid)、及び蜂蜜抽出物(Honey extract)を含有する皮膚保湿用化粧料組成物に関する。より詳細には、本発明は、ポーチュラカ抽出物、納豆ガム、ヒアルロン酸、及び蜂蜜抽出物を含有することによって、女性に多く発生する肌のつっぱり感、肌荒れ、水分不足現象などを改善することができる皮膚保湿用化粧料組成物に関する。
皮膚は、外部から順に表皮、真皮、皮下組織の3つの層に大別され、体内の諸器官を気温及び湿度変化、紫外線、その他の物理的又は化学的な外部環境の刺激から保護する機能を有する。特に、表皮は、人体内部の水分蒸発を防止する重要な役目をする。
前記表皮は、外部から順に角質層、顆粒層、有棘層、基底層に分けられ、角質層の細胞は、レンガのような役目をし、角質細胞間の細胞間脂質は、モルタルのように作用して、皮膚バリア(障壁)を構成する(J. Invest. Dermatol. 80(Suppl.), 44-49. 1983)。また、健常人の角質細胞には、高濃度の自然保湿因子(Natural Moisturing Factor, NMF)が存在し、これが皮膚の水分保有を助ける。例えば、アミノ酸のような物質は、水溶性であるため、效果的に水分と結合して、皮膚が乾燥することを抑制する(J. Invest. Dermatol. 54, 24-31, 1970)。
しかしながら、近年、環境の変化や生活パターンの変化に伴う冷暖房の人為的な温度調節、社会生活で発生する各種ストレスや環境汚染に伴う皮膚ストレス、化粧習慣に伴う頻繁な洗顔及び加齢に伴う自然な皮膚老化などの様々な原因により、角質層の水分が減少し、皮膚が乾燥して、表面が荒くなり、皮膚がかさかさし、しっとり感が低下し、活気がないように見えるなどの現象が発生し、皮膚保湿剤の必要が増加している。
従来、保湿剤として、水分を吸収する性質のある湿潤剤(humectant)や水分蒸発を防止する被覆性保湿剤(Occlusive Moisturizer)を使用して、角質層における水分保有を増加させる方法が行われてきた。前記湿潤剤としては、グリセリン、プロピレングリコール、1、3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトール、2−ピロリドン−5−カルボン酸ナトリウムなどの物質が挙げられるが、これらは、皮膚への塗布時、べたつき感が激しかったり、ねばねば感が残るという短所がある。また、被覆性保湿剤には、セラミドなどの脂質成分や必須脂肪酸及び脂質複合体などが使われたが(J.Invest.Dermatol.(5), 731-740,1994)、乳化剤型の安定度を維持するのが困難であり、透明なゲル状の製品の製造には適しないという短所がある。
しかしながら、最近になって、角質層の分化が皮膚水分の乾燥を防ぐのに重要であるという主張が提起され、基底層の角質形成細胞から最外郭の角質層の角質細胞に発達する分化過程が正常に行わなければ、皮膚の水分保有バリアとしての役目をすることができないという事実が明らかになった。すなわち、角化の過程で、細胞は、自然保湿因子と細胞間脂質を生成し、その結果、角質層は、堅固で且つ柔軟になって、防御壁としての機能できるようになる。加齢に伴う、皮膚の乾燥傾向を生理的観点から見れば、角質層の脱落時間が長くなったり、表皮細胞の脂質合成能力が低下して、皮膚角質層の保湿因子と脂質の量が減少するものと解析できる。したがって、角質形成細胞の分化を促進させることによって、皮膚バリアの強化を誘導して、皮膚の水分維持機能及び外部環境からの保護機能を増進させることができる新しいアプローチが可能となる。
本発明者らは、肌のつっぱり感、肌荒れ、水分不足現象などを改善するために、皮膚保湿効果に優れ、且つ皮膚への塗布時に、べたつき感やねばねば感がなく、剤型安定性に優れた化粧料組成物について研究した。その結果、ポーチュラカ抽出物、納豆ガム、ヒアルロン酸、及び蜂蜜抽出物を含有する化粧料を製造し、人の皮膚に塗布した時、実際に皮膚保湿効果が優れていることを確認した。そして、このような保湿効果が角質形成細胞の分化を促進させ、皮膚バリアの強化を誘導し、皮膚水分維持機能を向上させることを明らかにすることによって、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の目的は、有効成分としてポーチュラカ抽出物、納豆ガム、ヒアルロン酸、及び蜂蜜抽出物を含有することによって、皮膚に対する保湿効果が優れていて、肌のつっぱり感、肌荒れ、水分不足現象を改善することができる皮膚保湿用化粧料組成物を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明にかかる皮膚保湿用化粧料組成物は、ポーチュラカ抽出物、納豆ガム、ヒアルロン酸、及び蜂蜜抽出物を含有することを特徴とする。
より好ましくは、本発明にかかる皮膚保湿用化粧料組成物は、組成物の総重量に対してポーチュラカ抽出物0.001〜20重量%、納豆ガム0.00001〜10重量%、ヒアルロン酸0.00001〜10重量%、及び蜂蜜抽出物0.00001〜10重量%を含有することを特徴とする。
本発明にかかる化粧料組成物は、ポーチュラカ抽出物、納豆ガム、ヒアルロン酸、及び蜂蜜抽出物を含有するものであって、皮膚の角質形成細胞の分化を促進し、且つ皮膚バリア機能を回復させ、肌のつっぱり感、肌荒れを解消し、肌のツヤを増加させる効果があるため、皮膚保湿用化粧料として有用に使用できる。
以下、本発明についてより詳細に説明する。
本発明に使われるポーチュラカ抽出物は、Portulaca oleraceaの葉、幹、根から抽出した成分であって、l−ノルエピネフリン、ビタミンA、B1、B2、Cと、α−トコフェロール、β−カロチン、オメガ−3脂肪酸、グルタチオン、グルタミン酸、リンゴ酸、クエン酸などを含有しており、皮膚において抗菌、抗炎、傷治癒、抗炎症作用を示すので、昔から各種の皮膚疾患に使われてきている。
本発明において、ポーチュラカ抽出物の含量は、0.001〜20重量%が好ましい。0.001重量%未満では、皮膚に対する効果が微弱であり、20重量%超過では、特異な臭いが激しいため、化粧料に適合しない。
一方、本発明に使われる納豆ガム(INCI NAME: Natto gum, 商品名「SOYPOL(Bioland Ltd., Korea)」として市販されている)は、大豆に微生物を培養して得られた天然高分子成分であって、グルタミン酸及び果糖が主成分であり、保湿力に優れ、且つ潤滑性に優れた原料である。
本発明において、納豆ガムの含量は、0.00001〜10重量%が好ましい。0.00001重量%未満では、皮膚に対する効果が微弱であり、10重量%超過では、水に完全に溶解し難く、べたつき感が示されるので、化粧料に適合しない。
一方、本発明に使われるヒアルロン酸は、微生物を培養して得られた天然高分子成分であって、遊離酸(free acid)または塩(salt)の形態である。また、ヒアルロン酸は、ムコ多糖類の一種であり、人体の真皮層の結合組織に存在し、水分維持に重要な役目をする成分である。
本発明において、ヒアルロン酸の含量は、0.00001〜10重量%が好ましい。0.00001重量%未満では、皮膚に対する効果が微弱であり、10重量%超過では、水に完全に溶解し難く、べたつき感が示されるので、化粧料に適合しない。
一方、本発明に使われる蜂蜜抽出物は、蜂蜜から抽出した物質であって、オリゴサッカライド(oligosaccharide)、アミノ酸(amino acid)、及び微量元素が多量含有されている。特に、自然保湿因子(NMF)と類似な生化学的成分を有するので、皮膚の水分調節機能が極めて優れる。また、結合水(bound water)と外部から導入される水分を保有しようとする能力が優れているので、しっとりした皮膚状態を長時間維持させ、表皮の角質層に特別に作用して水分バランスを調節し、長時間保湿効果を付与すると共に、脱水現象を遅延させる。
本発明では、蜂蜜抽出物として、商品名Melhydran(製造社:Laboratoire Serobiologiques)を使用し、蜂蜜抽出物の含量は、組成物の総重量に対して0.00001〜10重量%が好ましい。これは、0.00001重量%未満では、皮膚に対する効果が微弱であり、10重量%超過では、水に完全に溶解し難く、べたつき感が示されるので、化粧料に適合しない。
以下、実施例及び試験例により本発明を具体的に説明するが、本発明がこれらの例に限定されるものではない。
[製作例1]ポチューラカ抽出物の製造
乾燥ポチューラカ(Portulaca oleracea)の前哨400gに精製水1500g、ブチレングリコール500gを加えた後、冷却コンデンサ付きの抽出機で2時間の間70℃で加熱して抽出した。この抽出物を、室温で2日間放置した後300mesh濾過布濾した後、0.45μmフィルタで濾過してポチューラカ抽出物を得た。
[製作例2]納豆ガム及びヒアルロン酸の製造
大韓民国公開特許1999−0053080号公報に開示の製法により納豆ガムを得て、大韓民国登録特許10−0030926号及び10−0030928号に開示の製法によりヒアルロン酸を得た。
[試験例1]角質形成細胞の分化促進効果
ヒトの角質形成細胞を培養用フラスコに入れ、培養して、約80%程度に成長させた後、下記表1の試料を各々5ppmの濃度で添加して、4日間処理した。次に、尿素(urea)やSDS(sodium dodecyl sulfate)のような変性剤及びβ−メルカプトエタノール(β−mercaptoethanol)のような還元剤を混合して、溶解される蛋白質を除去した。その後、残った角質層の310nmにおける吸光度を測定して、ペプチド濃度を分析し、陰性対照群である蒸留水を基準(0%)として各試料による角質形成細胞の増加量を比較した。結果を下記表1に示す。
Figure 2005330285
前記表1の結果から、本発明に使われた物質は、角質形成細胞の分化促進効果が非常に優れていることを確認することができた。
[実施例1〜3及び比較例1〜3]皮膚保湿用化粧料の製造
下記表2に記載の重量%に基づいて、成分1〜8の水相パートと、成分9〜12のアルコールパートを各々室温で溶解した後、水相を攪拌しながら、アルコールパートを水相に徐々に添加して可溶化した。次に、アルコールパートの添加が完了した後、3〜5分程度攪拌を続けた後、真空脱気して、化粧料の製造を完成した。
Figure 2005330285
[試験例2]皮膚バリア機能の回復効果
無毛マウス(hairless mouse)の皮膚にアセトンを反復的に塗布して、バリア機能を損傷させた後、表皮水分損失量(TEWL, transdermal water loss)をServomed社(スウェーデン)evaporimeter EP1で測定し、4.0g/m/hに到達したところで、前記表2の組成物が含有された試料を5cm面積に塗布した。その後、1時間、2時間、4時間、8時間経過後に表皮水分損失量を測定し、その減少度を評価することによって、バリア機能が回復する程度を評価した。この際、公知の脂質混合物(セラミド(ceramide): コレステロール(cholesterol):脂肪酸(fatty acid)の2:1:1混合物)を陽性対照群として使用した。結果は、初期損傷されたバリア状態での表皮水分損失量を基準(100%)にして、時間による変化を比較した。結果を下記表3に示す。
Figure 2005330285
前記表3の結果から明らかなように、本発明にかかる実施例1〜3の皮膚バリア機能の回復効果が比較例1〜3に比べて非常に優れていることを確認することができる。
[試験例3]皮膚水分含量の増加効果
前記表2の組成で製造した化粧料について皮膚保湿力の改善効果を実験した。
まず、皮膚疾患のない20〜30代の140名を対象にして、1グループ当たり20名ずつ7つのグループに分けて、各グループに各々前記試験例2と同様に実施例1〜3及び比較例1〜3並びに陽性対照群を提供し、毎日2回ずつ1ケ月間顔及び前膊部に塗布するようにした。塗布開始前に予め恒温、恒湿条件(24度、湿度40%)でcorneometer(CM820 courage Khazaka electronic GmbH, Germany)を用いて皮膚伝導度を測定して、基本値を求め、1週、2週、4週経過後及び塗布中止後2週経過(総6週経過)後の皮膚伝導度を測定し、その増加率を評価した。結果を下記表4に示す。
Figure 2005330285
皮膚伝導度は皮膚水分量に比例するため、前記表4の結果から、本発明にかかる実施例1〜3の皮膚水分含量の増加効果が非常に優れていることを確認することができた。また、実施例2〜3の場合、使用中止2週後(総6週後)にも他の例に比べて水分含量が高く維持されていることから、長期的(継続的)な保湿効果があることが分かった。
[試験例4]
前記試験例3の試験対象者に対して実施例1〜3及び比較例1〜3を使用した後の肌のつっぱり感、肌荒れ、水分不足についてアンケート調査を行うことによって、主観的な効能評価を実施した。アンケート調査は、肌のつっぱり感、肌荒れ、水分不足の各項目について製品の効果に対する満足度を1〜5点(数字が大きいほど満足度が高い)に区分して表示した。結果を下記表5に示す。
Figure 2005330285
前記表5の結果から明らかなように、本発明にかかる実施例1〜3は比較例1〜3に比べて肌のつっぱり感、肌荒れ、水分不足を改善する効果が非常に優れていることが分かった。

Claims (2)

  1. 有効成分としてポーチュラカ抽出物、納豆ガム、ヒアルロン酸及び蜂蜜抽出物を含有することを特徴とする皮膚保湿用化粧料組成物。
  2. 前記有効成分として組成物の総重量に対してポーチュラカ抽出物0.001〜20重量%、納豆ガム0.00001〜10重量%、ヒアルロン酸0.00001〜10重量%、及び蜂蜜抽出物0.00001〜10重量%を含有することを特徴とする請求項1に記載の皮膚保湿用化粧料組成物。

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