JP2009233165A - 生体吸収性材料およびそれを用いた生体内留置物 - Google Patents
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Abstract
【課題】柔軟性を有し、分解速度を制御することが可能であり、さらにX線視認性を有する生体吸収性材料およびそれを用いた生体内留置物を提供する。
【解決手段】1つ以上の水酸基とヨード基とαβ不飽和カルボン酸を有する芳香族化合物成分と、ポリカーボネート成分あるいはポリカーボネートを構成するモノマー成分とを含む共重合体、あるいは1つ以上の水酸基とヨード基とαβ不飽和カルボン酸を有する芳香族化合物成分と、脂肪族ポリエステル成分あるいは脂肪族ポリエステルを構成するモノマー成分とを含む共重合体からなることを特徴とする生体吸収性材料およびそれを用いた生体内留置物。
【選択図】図3
【解決手段】1つ以上の水酸基とヨード基とαβ不飽和カルボン酸を有する芳香族化合物成分と、ポリカーボネート成分あるいはポリカーボネートを構成するモノマー成分とを含む共重合体、あるいは1つ以上の水酸基とヨード基とαβ不飽和カルボン酸を有する芳香族化合物成分と、脂肪族ポリエステル成分あるいは脂肪族ポリエステルを構成するモノマー成分とを含む共重合体からなることを特徴とする生体吸収性材料およびそれを用いた生体内留置物。
【選択図】図3
Description
本発明は、生体吸収性材料およびそれを用いた生体内留置物に関するものである。
化学の進歩とともに発展してきたプラスチックは、金属の代替高機能材料としてあらゆる分野で利用され、欠くことのできない材料のひとつとなった。プラスチックは日用品を始め、工業用材料としての確固たる地位を築き、さらに原子力から宇宙・海洋開発に至るまで幅広く用途が拡大している。このようなプラスチックは他の素材に見られない素晴らしい特性と可能性を秘めた材料であり、軽量、成型加工の容易さ、複雑な形状の製品でも少ない工程数でつくることができ、耐食性に優れ、耐薬品性に強いなどの特徴を有している。その反面、金属に比べて耐熱性に乏しいといった問題もあったが、1960年台からそれまでの高分子化学の研究をもとにした耐熱性をもつ新しい高分子化学の研究をもとにした耐熱性をもつ新しい高分子の設計と開発が本格化し、高強度、高弾性率高分子が開発された。こうした高分子材料は、エンジニアリングプラスチックと呼ばれており、一般に、熱変形温度が100℃以上、引張強度が60MPa以上、弾性率が2GPa以上の性能をもつものをいう。
一方、現在、環境破壊・資源枯渇などが深刻な問題となっており、これらの解決法として分解性や非毒性つまり環境適合性プラスチックの開発が要求されている。グリーンポリマー、あるいはグリーンベースドポリマーと呼ばれる植物由来高分子は期待が集まり、特にその代表であるポリ乳酸は研究開発が進んでいるが、強度や耐熱性では十分な性能が得られていない。
1976年にポリエチレンテレフタレート(PET)の耐熱性を向上させるために、P−ヒドロキシ安息香酸(PHB)で改質した液晶性ポリエステルを開発したのが液晶性エンジニアリングプラスチックの最初の報告である。その後、様々な液晶性エンジニアリングプラスチックが活発に開発、製品化されており、例としては液晶ポリアリレートI型やII型などが挙げられる。しかし、昨今の社会問題を解決するエンジニアリングプラスチックは報告されていない。
そこで、明石満らは、液晶性エンジニアリングプラスチックの開発において、反応性植物由来剛直物質として4−ヒドロキシ桂皮酸(4HCA)に着目した。4HCAホモポリマー(ポリ4HCA)に関する過去の研究例はほとんどなく、合成に関するものと粒子化に関するもののみであった。明石らは、天然由来ポリエステルに属するポリ4HCAがネマチック液晶性を示すことを初めて見出した。このホモポリマーは、光反応性、生体適合性を有しており、エンジニアリングプラスチックとして求められる耐熱性を示したが、脆く、溶解性や加工性に乏しいという問題点があった。これは、分子量が低いことと骨格の剛直性が高いことが原因と考えられた。
そこで、ポリ4HCAの骨格に柔軟性を付与する天然物を共重合する方法を考え、4HCA誘導体である3,4−ジヒドロキシ桂皮酸(カフェ酸)(DHCA)に着目した。この共重合体はエステル交換剤である無水酢酸と触媒である酢酸ナトリウムの存在下で200℃、6時間熱の重縮合により得られる。DHCAを導入しても、25℃では固体であったが、加熱によりバンド模様が明確に観察され、流動性も示したことから液晶が確認され、液晶化温度は、DHCA組成の増加に伴い、150℃まで減少し、一方、重量減少温度は300℃を超え、結果として液晶温度領域が広がり、取り扱いやすい試料となった。さらに、強度や弾性率に重要な高分子量の共重合体を合成できた。圧縮試験の結果、強度と弾性率については、共重合体比の組成によって異なるが、DHCA組成50〜100mol%で汎用エンジニアリングプラスチックの代表であるポリカーボネートに匹敵するヤング率と破断強度を示した(非特許文献1)。しかし、この共重合体は、剛直な高分子である反面、硬くて脆く柔軟性に欠ける上に、分解速度が遅いという問題がある。また、この共重合体はX線視認性が無いため、生体内においてX線透視下で使用した場合、その所在を確認し難いという問題もある。
環境循環型エンジニアリングプラスチック,高分子学会誌「高分子」11月号,明石満
本発明の目的は、柔軟性を有し、分解速度を制御することが可能であり、さらにX線視認性を有する生体吸収性材料およびそれを用いた生体内留置物を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(17)の本発明により達成される。
(1)1つ以上の水酸基とヨード基とαβ不飽和カルボン酸を有する芳香族化合物成分と、ポリカーボネート成分あるいはポリカーボネートを構成するモノマー成分とを含む共重合体からなることを特徴とする生体吸収性材料。
(2)前記1つ以上の水酸基とヨード基とαβ不飽和カルボン酸を有する芳香族化合物成分が、少なくとも1つのヨード基を有する2−ヒドロキシ桂皮酸、3−ヒドロキシ桂皮酸、4−ヒドロキシ桂皮酸、4−ヒドロキシ2−メトキシ桂皮酸、4−ヒドロキシ3−メトキシ桂皮酸のいずれかであることを特徴とする(1)に記載の生体吸収性材料。
(3)前記少なくとも1つのヨード基を有する4−ヒドロキシ桂皮酸が、4−ヒドロキシ−3,5−ジヨード桂皮酸であることを特徴とする(2)に記載の生体吸収性材料。
(4)前記ポリカーボネート成分あるいはポリカーボネートを構成するモノマー成分が、トリメチレンカーボネートあるいはエチレンカーボネートからなることを特徴とする(1)〜(3)に記載の生体吸収性材料。
(5)さらに2つ以上の水酸基とαβ不飽和カルボン酸を有する芳香族化合物成分を含むことを特徴とする(1)〜(4)に記載の生体吸収性材料。
(6)前記2つ以上の水酸基とαβ不飽和カルボン酸を有する芳香族化合物成分が、3,4−ジヒドロキシ桂皮酸であることを特徴とする(5)に記載の生体吸収性材料。
(7)前記共重合体が、ブロック共重合体、ランダム共重合体、グラフト共重合体からなる群から選ばれた少なくとも1種あるいはそれらの組み合わせであることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載の生体吸収性材料。
(8)(1)〜(7)のいずれかに記載の生体吸収性材料により形成されたことを特徴とする生体内留置物。
(9)1つ以上の水酸基とヨード基とαβ不飽和カルボン酸を有する芳香族化合物成分と、脂肪族ポリエステル成分あるいは脂肪族ポリエステルを構成するモノマー成分とを含む共重合体からなることを特徴とする生体吸収性材料。
(10)前記1つ以上の水酸基とヨード基とαβ不飽和カルボン酸を有する芳香族化合物成分が、少なくとも1つのヨード基を有する2−ヒドロキシ桂皮酸、3−ヒドロキシ桂皮酸、4−ヒドロキシ桂皮酸、4−ヒドロキシ2−メトキシ桂皮酸、4−ヒドロキシ3−メトキシ桂皮酸のいずれかであることを特徴とする(9)に記載の生体吸収性材料。
(11)前記少なくとも1つのヨード基を有する4−ヒドロキシ桂皮酸が、4−ヒドロキシ−3,5−ジヨード桂皮酸であることを特徴とする(10)に記載の生体吸収性材料。
(12)前記脂肪族ポリエステル成分あるいは脂肪族ポリエステルを構成するモノマー成分が、乳酸、グリコール酸、ε−カプロラクトンのいずれかからなることを特徴とする(9)〜(11)のいずれかに記載の生体吸収性材料。
(13)前記脂肪族ポリエステル成分が、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート・アジペートのいずれかであることを特徴とする(9)〜(11)のいずれかに記載の生体吸収性材料。
(14)さらに2つ以上の水酸基とαβ不飽和カルボン酸を有する芳香族化合物成分を含むことを特徴とする(9)〜(13)に記載の生体吸収性材料。
(15)前記2つ以上の水酸基とαβ不飽和カルボン酸を有する芳香族化合物成分が、3,4−ジヒドロキシ桂皮酸であることを特徴とする(14)に記載の生体吸収性材料。
(16)前記共重合体が、ブロック共重合体、ランダム共重合体、グラフト共重合体からなる群から選ばれた少なくとも1種あるいはそれらの組み合わせであることを特徴とする(9)〜(15)のいずれかに記載の生体吸収性材料。
(17)(9)〜(16)のいずれかに記載の生体吸収性材料により形成されたことを特徴とする生体内留置物。
本発明は、1つ以上の水酸基とヨード基とαβ不飽和カルボン酸を有する芳香族化合物成分と、ポリカーボネート成分あるいはポリカーボネートを構成するモノマー成分とを含む共重合体、あるいは1つ以上の水酸基とヨード基とαβ不飽和カルボン酸を有する芳香族化合物成分と、脂肪族ポリエステル成分あるいは脂肪族ポリエステルを構成するモノマー成分とを含む共重合体からなることを特徴とする生体吸収性材料であるため、柔軟性を有し、分解速度を制御することが可能であり、さらにヨード基を持つことによりX線視認性を有する。したがって、ステント等の生体内留置物を形成するのに適している。
以下、本発明の生体吸収性材料およびそれを用いた生体内留置物について詳細に説明する。
<第1実施形態>
本発明の生体吸収性材料の第1実施形態は、1つ以上の水酸基とヨード基とαβ不飽和カルボン酸を有する芳香族化合物成分と、ポリカーボネート成分あるいはポリカーボネートを構成するモノマー成分とを含む共重合体である。したがって、柔軟性を有し、分解速度を制御することが可能であり、さらにヨード基を持つことによりX線視認性を有する。
本発明の生体吸収性材料の第1実施形態は、1つ以上の水酸基とヨード基とαβ不飽和カルボン酸を有する芳香族化合物成分と、ポリカーボネート成分あるいはポリカーボネートを構成するモノマー成分とを含む共重合体である。したがって、柔軟性を有し、分解速度を制御することが可能であり、さらにヨード基を持つことによりX線視認性を有する。
1つ以上の水酸基とヨード基とαβ不飽和カルボン酸を有する芳香族化合物成分としては、例えば少なくとも1つのヨード基を有する2−ヒドロキシ桂皮酸、3−ヒドロキシ桂皮酸、4−ヒドロキシ桂皮酸、4−ヒドロキシ2−メトキシ桂皮酸、4−ヒドロキシ3−メトキシ桂皮酸が挙げられ、好ましくは下記一般式1で示される4−ヒドロキシ−3,5−ジヨード桂皮酸である。理由は、生体内において安全性が高く、所望の機械的強度が得られるためである。
4−ヒドロキシ−3,5−ジヨード桂皮酸の合成方法は、特に限定されないが、例えば4−ヒドロキシベンズアルデヒドと塩化ヨウ素を反応させて、下記一般式2で示される4−ヒドロキシ−3,5−ジヨードベンズアルデヒドを合成し、続いてピリジン/アニリン混合溶媒中で前記4−ヒドロキシ−3,5−ジヨードベンズアルデヒドとマロン酸を反応させ、得られた粗結晶をエタノール/水混合溶媒から再結晶化させる方法が挙げられる。
ポリカーボネート成分あるいはポリカーボネートを構成するモノマー成分としては、例えばトリメチレンカーボネートやエチレンカーボネートが挙げられ、好ましくはトリメチレンカーボネートである。理由は、生体内において安全性が高く、所望の引張ひずみ(破断時ひずみ)が得られるためである。
第1実施形態の生体吸収性材料は、さらに2つ以上の水酸基とαβ不飽和カルボン酸を有する芳香族化合物成分を含むことが好ましい。理由は、機械的強度をより向上させることができるためである。
2つ以上の水酸基とαβ不飽和カルボン酸を有する芳香族化合物成分としては、生体内において安全性が高いという理由から、3,4−ジヒドロキシ桂皮酸が好ましい。
共重合体としては、例えばブロック共重合体、ランダム共重合体、グラフト共重合体からなる群から選ばれた少なくとも1種あるいはそれらの組み合わせが挙げられ、好ましくはブロック共重合体である。理由は、高い立体規則性により、所望の機械的強度が得られるためである。
第1実施形態の好ましい形態は、一般式3
(式3中、aが10〜10,000、bが10〜10,000、cが10〜10,000である。)で示されるものである。すなわち、1つ以上の水酸基とヨード基とαβ不飽和カルボン酸を有する芳香族化合物成分が4−ヒドロキシ−3,5−ジヨード桂皮酸、2つ以上の水酸基とαβ不飽和カルボン酸を有する芳香族化合物成分が3,4−ジヒドロキシ桂皮酸(カフェ酸)、ポリカーボネートを構成するモノマー成分がトリメチレンカーボネートである。理由は、生体内において安全性が高く、所望の引張ひずみ(破断時ひずみ)が得られるためである。
第1実施形態の生体吸収性材料は、用途に応じても異なるが、通常、数平均分子量(Mn)が8,000〜1,000,000であり、分子量分布すなわち数平均分子量に対する重量平均分子量の比(Mw/Mn)が1.01〜5.00であることが好ましい。
また、第1実施形態の生体吸収性材料は、JIS−K7113に基づく引張試験における、破断強度が10〜800MPa、ヤング率が500〜30,000MPa、破断時ひずみが10〜600%であることが好ましい。
また、第1実施形態の生体吸収性材料は、37℃のpH=7.2のリン酸緩衝液に浸漬した際、2週間後における数平均分子量の減少率は1〜30%、4週間後における数平均分子量の減少率は1〜50%であることが好ましい。
第1実施形態の生体吸収性材料の製造方法は、特に限定されないが、例えば触媒である酢酸ナトリウムおよびエステル交換剤である無水酢酸の存在下、1つ以上の水酸基とヨード基とαβ不飽和カルボン酸を有する芳香族化合物成分と、2つ以上の水酸基とαβ不飽和カルボン酸を有する芳香族化合物成分と、ポリカーボネート成分あるいはポリカーボネートを構成するモノマー成分とを縮重合する方法が挙げられる。
第1実施形態の生体吸収性材料は、前記の通り柔軟性を有しかつ分解速度を制御することが可能であるため、例えばステント等の生体内留置物を形成するのに適している。
<第2実施形態>
本発明の生体吸収性材料の第2実施形態は、1つ以上の水酸基とヨード基とαβ不飽和カルボン酸を有する芳香族化合物成分と、脂肪族ポリエステル成分あるいは脂肪族ポリエステルを構成するモノマー成分とを含む共重合体である。したがって、柔軟性を有し、分解速度を制御することが可能であり、さらにヨード基を持つことによりX線視認性を有する。
本発明の生体吸収性材料の第2実施形態は、1つ以上の水酸基とヨード基とαβ不飽和カルボン酸を有する芳香族化合物成分と、脂肪族ポリエステル成分あるいは脂肪族ポリエステルを構成するモノマー成分とを含む共重合体である。したがって、柔軟性を有し、分解速度を制御することが可能であり、さらにヨード基を持つことによりX線視認性を有する。
1つ以上の水酸基とヨード基とαβ不飽和カルボン酸を有する芳香族化合物成分としては、例えば少なくとも1つのヨード基を有する2−ヒドロキシ桂皮酸、3−ヒドロキシ桂皮酸、4−ヒドロキシ桂皮酸、4−ヒドロキシ2−メトキシ桂皮酸、4−ヒドロキシ3−メトキシ桂皮酸が挙げられ、好ましくは前記一般式1で示される4−ヒドロキシ−3,5−ジヨード桂皮酸である。理由は、生体内において安全性が高く、所望の機械的強度が得られるためである。なお、4−ヒドロキシ−3,5−ジヨード桂皮酸の合成方法は、特に限定されないが、例えば前記第1実施形態にて記載した方法が挙げられる。
脂肪族ポリエステル成分あるいは脂肪族ポリエステルを構成するモノマー成分としては、生体内において安全性が高く、後述のHLBが7.0以下である添加剤との相溶性に優れているという理由から、例えば乳酸、グリコール酸、ε−カプロラクトンが挙げられる。
また、脂肪族ポリエステル成分としては、生体内において安全性が高く、所望の引張ひずみ(破断時ひずみ)が得られるという理由から、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート・アジペートが挙げられる。
第2実施形態の生体吸収性材料は、さらに2つ以上の水酸基とαβ不飽和カルボン酸を有する芳香族化合物成分を含むことが好ましい。理由は、機械的強度をより向上させることができるためである。
2つ以上の水酸基とαβ不飽和カルボン酸を有する芳香族化合物成分としては、生体内において安全性が高いという理由から、3,4−ジヒドロキシ桂皮酸が好ましい。
共重合体としては、例えばブロック共重合体、ランダム共重合体、グラフト共重合体からなる群から選ばれた少なくとも1種あるいはそれらの組み合わせが挙げられ、好ましくはブロック共重合体である。理由は、高い立体規則性により、所望の機械的強度が得られるためである。
第2実施形態の好ましい形態は、一般式4
(式4中、aが10〜10,000、bが10〜10,000、cが10〜10,000である。)で示されるものである。すなわち、1つ以上の水酸基とヨード基とαβ不飽和カルボン酸を有する芳香族化合物成分が4−ヒドロキシ−3,5−ジヨード桂皮酸、2つ以上の水酸基とαβ不飽和カルボン酸を有する芳香族化合物成分が3,4−ジヒドロキシ桂皮酸(カフェ酸)、脂肪族ポリエステルを構成するモノマー成分がグリコール酸である。理由は、生体内において安全性が高く、後述のHLBが7.0以下である添加剤との相溶性により優れているためである。
第2実施形態の生体吸収性材料は、さらにHLBが7.0以下である添加剤が含有されていることが好ましい。理由は、ヤング率が減少しかつ引張ひずみ(破断時ひずみ)がより向上する(すなわちより柔軟になる)ためである。
添加剤としては、例えば中鎖脂肪酸トリグリセリド、ソルビタン脂肪酸エステル、レシチン、ダイズ油、オリブ油、ゴマ油、トコフェロール、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソールからなる群から選ばれた少なくとも1種あるいはそれらの組み合わせが挙げられ、好ましくは中鎖脂肪酸トリグリセリドである。理由は、前記の脂肪族ポリエステル成分あるいは脂肪族ポリエステルを構成するモノマー成分が乳酸、グリコール酸あるいはε−カプロラクトンである生体吸収性材料との相溶性に優れているためである。
生体吸収性材料と添加剤との組成比(質量比)は、99:1〜50:50が好ましい。
第2実施形態の生体吸収性材料は、用途に応じても異なるが、通常、数平均分子量(Mn)が8,000〜1,000,000であり、分子量分布すなわち数平均分子量に対する重量平均分子量の比(Mw/Mn)が1.01〜5.00であることが好ましい。
また、第2実施形態の生体吸収性材料は、JIS−K7113に基づく引張試験における、破断強度が10〜800MPa、ヤング率が500〜30,000MPa、破断時ひずみが10〜600%であることが好ましい。
また、第2実施形態の生体吸収性材料は、37℃のpH=7.2のリン酸緩衝液に浸漬した際、2週間後における数平均分子量の減少率は1〜30%、4週間後における数平均分子量の減少率は1〜50%であることが好ましい。
第2実施形態の生体吸収性材料の製造方法は、特に限定されないが、例えば触媒である酢酸ナトリウムおよびエステル交換剤である無水酢酸の存在下、1つ以上の水酸基とヨード基とαβ不飽和カルボン酸を有する芳香族化合物成分と、2つ以上の水酸基とαβ不飽和カルボン酸を有する芳香族化合物成分と、脂肪族ポリエステル成分あるいは脂肪族ポリエステルを構成するモノマー成分とを縮重合する方法が挙げられる。
第2実施形態の生体吸収性材料は、前記の通り柔軟性を有しかつ分解速度を制御することが可能であるため、例えばステント等の生体内留置物を形成するのに適している。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。
(実施例1)
4−ヒドロキシベンズアルデヒド(Aldrich製 ACS試薬)0.07モル、20%塩酸(関東化学製 試薬特級)98mLを水840mLで溶かした溶液に攪拌しながら、塩化ヨウ素(Aldrich製 ACS試薬)0.14モルを20%塩酸35mLに溶かした溶液を5分かけて滴下し、2時間攪拌した。析出した結晶をろ取し、蒸留水で洗浄した後、蒸留水から再結晶させ、一晩真空乾燥させて4−ヒドロキシ−3,5−ジヨードベンズアルデヒド(I−4HBA)を合成した。
4−ヒドロキシベンズアルデヒド(Aldrich製 ACS試薬)0.07モル、20%塩酸(関東化学製 試薬特級)98mLを水840mLで溶かした溶液に攪拌しながら、塩化ヨウ素(Aldrich製 ACS試薬)0.14モルを20%塩酸35mLに溶かした溶液を5分かけて滴下し、2時間攪拌した。析出した結晶をろ取し、蒸留水で洗浄した後、蒸留水から再結晶させ、一晩真空乾燥させて4−ヒドロキシ−3,5−ジヨードベンズアルデヒド(I−4HBA)を合成した。
得られた合成物の1H NMRスペクトル(図1)には、I−4HBAのベンゼン環の2,6位のプロトンに由来するピークa1(8.2ppm付近)、アルデヒド基に由来するプロトンb1(9.7ppm付近)が観察され、重量から算出した収率は88%であった。
また、得られた合成物と4−ヒドロキシベンズアルデヒドの示差走査熱量測定(DSC測定)を行ったところ、4−ヒドロキシベンズアルデヒドの融点が117.4℃であったのに対して、I−4HBAの融点は203.7℃であった(図2)。
上記で得られたI−4HBA0.03モルとマロン酸(Aldrich製 ACS試薬)0.12モルをピリジン(Aldrich製 ACS試薬)15mLに溶解し、そこへアニリン(関東化学製 試薬特級)0.35mLを添加して、65℃で1時間攪拌した。室温まで冷却した後、1Nの塩酸水溶液(関東化学製 試薬特級)を反応生成物中に200mL加え、ガラス棒でくだきながら塩酸水溶液中に析出物を分散させた。ろ取して得られた粗結晶を1Mの水酸化ナトリウム水溶液(ナカライテスク製)150mLに溶解し、ジクロロメタン(関東化学製 試薬特級)150mLで3回洗浄した。得られた水相に濃塩酸を加えてpH=1にした後1Nの塩酸水溶液で2回洗浄してエタノール(関東化学製 試薬特級)/蒸留水(1L/0.1L)から再結晶化させ、3昼夜室温真空乾燥させて4−ヒドロキシ−3,5−ジヨード桂皮酸(I−4HCA)を合成した。
得られた合成物の1H NMRスペクトル(図3)には、I−4HCAのベンゼン環の2,6位のプロトンに由来するピークa2 (8.0〜8.2ppm)、不飽和結合のβ位に由来するプロトンc2(7.4ppm付近)、不飽和結合のα位に由来するピークd2(6.4ppm付近)が観察され、重量から算出した収率は93%であった。
また、得られた合成物と4−ヒドロキシ桂皮酸(4HCA)の示差走査熱量測定(DSC測定)を行ったところ、4HCAの融点が221.9℃であったのに対して、I−4HCAの融点が272.5℃であった(図4)。
また、得られた合成物を3.5mLのサンプル瓶に40mg入れてX線透視装置(OEC9800plus;57kVp,2.37mA)により、X線視認性を確認したところ、目視でX線視認性が確認できた。
上記で得られた4−ヒドロキシ−3,5−ジヨード桂皮酸(I−4HCA)0.167gとトリメチレンカーボネートモノマー(TMC)8.16gを混合し、オクチルスズ10μLを加えて3回窒素置換し、窒素気流下で150℃のオイルバスに6時間撹拌させた。得られた析出物をクロロホルムに溶解し、メタノール中で再沈殿させた。吸引ろ過後、室温で二昼夜真空乾燥させ、ヨウ素化Oligo−TMCを得た。
そして、3,4−ジヒドロキシ桂皮酸(カフェ酸)(DHCA)2.25gと上記ヨウ素化Oligo−TMC5.63gと上記で得られた4−ヒドロキシ−3,5−ジヨード桂皮酸(I−4HCA)5.25gと触媒である酢酸ナトリウム0.05gとエステル交換剤である無水酢酸50mLを三口フラスコに入れて10分間窒素バブリングさせ、窒素気流下で180℃のオイルバスに4時間撹拌させ縮重合した。得られた析出物をジメチルホルムアミドに溶解し、メタノール中で再沈殿させた。吸引ろ過後、室温で二昼夜真空乾燥させ、ポリ(DHCA−(I−4HCA)−TMC)共重合体を得た。
そして、3,4−ジヒドロキシ桂皮酸(カフェ酸)(DHCA)2.25gと上記ヨウ素化Oligo−TMC5.63gと上記で得られた4−ヒドロキシ−3,5−ジヨード桂皮酸(I−4HCA)5.25gと触媒である酢酸ナトリウム0.05gとエステル交換剤である無水酢酸50mLを三口フラスコに入れて10分間窒素バブリングさせ、窒素気流下で180℃のオイルバスに4時間撹拌させ縮重合した。得られた析出物をジメチルホルムアミドに溶解し、メタノール中で再沈殿させた。吸引ろ過後、室温で二昼夜真空乾燥させ、ポリ(DHCA−(I−4HCA)−TMC)共重合体を得た。
このポリ(DHCA−(I−4HCA)−TMC)共重合体を3.5mLのサンプル瓶に40mg入れてX線透視装置(OEC9800plus;57kVp,2.37mA)により、X線視認性を確認したところ、目視でX線視認性が確認できた。
また、このポリ(DHCA−(I−4HCA)−TMC)共重合体をJIS−K7113に基づいて引張試験を実施したところ、破断強度が75.7MPa、ヤング率が11,200MPa、破断時ひずみが73%であった。
また、このポリ(DHCA−(I−4HCA)−TMC)共重合体を1wt%の濃度でクロロホルムに溶解し、厚み約200μmのキャストフィルムを作製し、1昼夜室温真空乾燥後、φ10mmの円形に打ち抜いた。その後、30mLのサンプル瓶にpH=7.2のリン酸緩衝液を20mL加え、37℃で2週間および4週間上記キャストフィルムを浸漬させて加水分解試験を実施した。2週間後の数平均分子量の減少率は2%、4週間後の数平均分子量の減少率は10%であった。
(実施例2)
実施例1にて得られた4−ヒドロキシ−3,5−ジヨード桂皮酸(I−4HCA)12.5gと3,4−ジヒドロキシ桂皮酸(カフェ酸)(DHCA)5.4gとグリコール酸(GA)2.3gと触媒である酢酸ナトリウム0.05gとエステル交換剤である無水酢酸50mLを三口フラスコに入れて10分間窒素バブリングさせ、窒素気流下で200℃のオイルバスに6時間撹拌させ縮重合した。得られた析出物をペンタフルオロフェノールに溶解し、メタノール中で再沈殿させた。吸引ろ過後、室温で二昼夜真空乾燥させ、ポリ(DHCA−(I−4HCA)−GA)共重合体を得た。
実施例1にて得られた4−ヒドロキシ−3,5−ジヨード桂皮酸(I−4HCA)12.5gと3,4−ジヒドロキシ桂皮酸(カフェ酸)(DHCA)5.4gとグリコール酸(GA)2.3gと触媒である酢酸ナトリウム0.05gとエステル交換剤である無水酢酸50mLを三口フラスコに入れて10分間窒素バブリングさせ、窒素気流下で200℃のオイルバスに6時間撹拌させ縮重合した。得られた析出物をペンタフルオロフェノールに溶解し、メタノール中で再沈殿させた。吸引ろ過後、室温で二昼夜真空乾燥させ、ポリ(DHCA−(I−4HCA)−GA)共重合体を得た。
このポリ(DHCA−(I−4HCA)−GA)共重合体を3.5mLのサンプル瓶に40mg入れてX線透視装置(OEC9800plus;57kVp,2.37mA)により、X線視認性を確認したところ、目視でX線視認性が確認できた。
また、このポリ(DHCA−(I−4HCA)−GA)共重合体に対して20wt%の中鎖脂肪酸トリグリセリドを1wt%の濃度になるようにクロロホルムに溶解させて、厚さ約200μmのキャストフィルムを作製し、JIS−K7113に基づいて引張試験を実施したところ、破断強度が57.9MPa、ヤング率が4,200MPa、破断時ひずみが56.8%であった。
また、このポリ(DHCA−(I−4HCA)−GA)共重合体に対して20wt%の中鎖脂肪酸トリグリセリドを1wt%の濃度になるようにクロロホルムに溶解し、厚み約200μmのキャストフィルムを作製し、1昼夜室温真空乾燥後、φ10mmの円形に打ち抜いた。その後、30mLのサンプル瓶にpH=7.2のリン酸緩衝液を20mL加え、37℃で2週間および4週間上記キャストフィルムを浸漬させて加水分解試験を実施した。2週間後の数平均分子量の減少率は11%、4週間後の数平均分子量の減少率は14%であった。
(比較例1)
3,4−ジヒドロキシ桂皮酸(カフェ酸)(DHCA)5.4gと4−ヒドロキシ桂皮酸(4HCA)4.9gと触媒である酢酸ナトリウム0.05gとエステル交換剤である無水酢酸50mLを三口フラスコに入れて10分間窒素バブリングさせ、窒素気流下で200℃のオイルバスに6時間撹拌させ縮重合した。得られた析出物をジメチルホルムアミドに溶解し、メタノール中で再沈殿させた。吸引ろ過後、室温で二昼夜真空乾燥させ、ポリ(DHCA−4HCA)共重合体を得た。
3,4−ジヒドロキシ桂皮酸(カフェ酸)(DHCA)5.4gと4−ヒドロキシ桂皮酸(4HCA)4.9gと触媒である酢酸ナトリウム0.05gとエステル交換剤である無水酢酸50mLを三口フラスコに入れて10分間窒素バブリングさせ、窒素気流下で200℃のオイルバスに6時間撹拌させ縮重合した。得られた析出物をジメチルホルムアミドに溶解し、メタノール中で再沈殿させた。吸引ろ過後、室温で二昼夜真空乾燥させ、ポリ(DHCA−4HCA)共重合体を得た。
このポリ(DHCA−4HCA)共重合体を3.5mLのサンプル瓶に40mg入れてX線透視装置(OEC9800plus;57kVp,2.37mA)により、X線視認性を確認したところ、目視でX線視認性が確認できなかった。
また、このポリ(DHCA−4HCA)共重合体の引張試験を試みたが、硬くて脆すぎたため試験片を作製することができなかった。
また、30mLのサンプル瓶にこのポリ(DHCA−4HCA)共重合体パウダー1gとpH=7.2のリン酸緩衝液を20mL加え、37℃で2週間および4週間留置して加水分解試験を実施した。2週間後の数平均分子量の減少率は0%、4週間後の数平均分子量の減少率は0%であった。
Claims (17)
- 1つ以上の水酸基とヨード基とαβ不飽和カルボン酸を有する芳香族化合物成分と、ポリカーボネート成分あるいはポリカーボネートを構成するモノマー成分とを含む共重合体からなることを特徴とする生体吸収性材料。
- 前記1つ以上の水酸基とヨード基とαβ不飽和カルボン酸を有する芳香族化合物成分が、少なくとも1つのヨード基を有する2−ヒドロキシ桂皮酸、3−ヒドロキシ桂皮酸、4−ヒドロキシ桂皮酸、4−ヒドロキシ2−メトキシ桂皮酸、4−ヒドロキシ3−メトキシ桂皮酸のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の生体吸収性材料。
- 前記少なくとも1つのヨード基を有する4−ヒドロキシ桂皮酸が、4−ヒドロキシ−3,5−ジヨード桂皮酸であることを特徴とする請求項2に記載の生体吸収性材料。
- 前記ポリカーボネート成分あるいはポリカーボネートを構成するモノマー成分が、トリメチレンカーボネートあるいはエチレンカーボネートからなることを特徴とする請求項1〜3に記載の生体吸収性材料。
- さらに2つ以上の水酸基とαβ不飽和カルボン酸を有する芳香族化合物成分を含むことを特徴とする請求項1〜4に記載の生体吸収性材料。
- 前記2つ以上の水酸基とαβ不飽和カルボン酸を有する芳香族化合物成分が、3,4−ジヒドロキシ桂皮酸であることを特徴とする請求項5に記載の生体吸収性材料。
- 前記共重合体が、ブロック共重合体、ランダム共重合体、グラフト共重合体からなる群から選ばれた少なくとも1種あるいはそれらの組み合わせであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の生体吸収性材料。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の生体吸収性材料により形成されたことを特徴とする生体内留置物。
- 1つ以上の水酸基とヨード基とαβ不飽和カルボン酸を有する芳香族化合物成分と、脂肪族ポリエステル成分あるいは脂肪族ポリエステルを構成するモノマー成分とを含む共重合体からなることを特徴とする生体吸収性材料。
- 前記1つ以上の水酸基とヨード基とαβ不飽和カルボン酸を有する芳香族化合物成分が、少なくとも1つのヨード基を有する2−ヒドロキシ桂皮酸、3−ヒドロキシ桂皮酸、4−ヒドロキシ桂皮酸、4−ヒドロキシ2−メトキシ桂皮酸、4−ヒドロキシ3−メトキシ桂皮酸のいずれかであることを特徴とする請求項9に記載の生体吸収性材料。
- 前記少なくとも1つのヨード基を有する4−ヒドロキシ桂皮酸が、4−ヒドロキシ−3,5−ジヨード桂皮酸であることを特徴とする請求項10に記載の生体吸収性材料。
- 前記脂肪族ポリエステル成分あるいは脂肪族ポリエステルを構成するモノマー成分が、乳酸、グリコール酸、ε−カプロラクトンのいずれかからなることを特徴とする請求項9〜11のいずれかに記載の生体吸収性材料。
- 前記脂肪族ポリエステル成分が、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート・アジペートのいずれかであることを特徴とする請求項9〜11のいずれかに記載の生体吸収性材料。
- さらに2つ以上の水酸基とαβ不飽和カルボン酸を有する芳香族化合物成分を含むことを特徴とする請求項9〜13に記載の生体吸収性材料。
- 前記2つ以上の水酸基とαβ不飽和カルボン酸を有する芳香族化合物成分が、3,4−ジヒドロキシ桂皮酸であることを特徴とする請求項14に記載の生体吸収性材料。
- 前記共重合体が、ブロック共重合体、ランダム共重合体、グラフト共重合体からなる群から選ばれた少なくとも1種あるいはそれらの組み合わせであることを特徴とする請求項9〜15のいずれかに記載の生体吸収性材料。
- 請求項9〜16のいずれかに記載の生体吸収性材料により形成されたことを特徴とする生体内留置物。
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JP2008084374A JP2009233165A (ja) | 2008-03-27 | 2008-03-27 | 生体吸収性材料およびそれを用いた生体内留置物 |
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JP5467997B2 (ja) * | 2008-03-27 | 2014-04-09 | テルモ株式会社 | 生体吸収性材料およびそれを用いた生体内留置物 |
JP7414594B2 (ja) | 2020-03-11 | 2024-01-16 | 帝人株式会社 | 生体吸収性接着剤 |
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- 2008-03-27 JP JP2008084374A patent/JP2009233165A/ja active Pending
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