JP2009232312A - 多値位相シフトキーイング符号分割多重伝送システム - Google Patents

多値位相シフトキーイング符号分割多重伝送システム Download PDF

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Abstract

【課題】広いダイナミックレンジの増幅器及び広帯域の伝送路を必要ととせず、しかもA/D変換器を必要としない。
【解決手段】符号化信号生成部102及びMPSK変調部104を具える送信装置100と、MPSK復調部122及び復号化信号生成部124を具える受信装置120とを具えるMPSK伝送システムである。符号化信号生成部は、複数チャンネル分の送信信号101を符号化して符号化送信信号103を生成して出力する。MPSK変調部は複数チャンネル分の符号化送信信号が入力されて、この複数チャンネル分の符号化送信信号を多重化し、かつMPSK変調してMPSK変調信号105を生成して出力する。MPSK復調部は、伝送路20を伝搬したMPSK変調信号が入力されて、符号化受信信号123を生成して出力する。復号化信号生成部は、符号化受信信号を復号化して受信信号125を生成して出力する。
【選択図】図2

Description

この発明は、符号分割多重(CDM: Code division Multiplexing)信号を多値位相シフトキーイング(MPSK: Multi Phase Sift Keying)して伝送を行う多値位相シフトキーイング符号分割多重伝送システムに関する。
光アクセスネットワーク通信システム(Access Network Communication Systems)の代表例として、事業者と複数の加入者を、受動光ネットワーク(PON: Passive Optical Network)を介して接続して構成される双方向光通信が注目されている。PONとは、光伝送路の途中に受動素子である光合分岐器(スターカプラ : star coupler)を接続して、一本の光伝送路を複数の光伝送路に分岐し、この光合分岐器を中心にしてスター型に複数の加入者側終端装置(ONU: Optical Network Unit)を接続するネットワークである(例えば、非特許文献1参照)。局側終端装置(OLT: Oprical Line Terminal)と複数のONU間を結ぶネットワークにPONを採用することによって、OLTと光合分岐器間の光伝送路を複数のONUで共有することができ、設備コストを抑制することが可能である。
最近、PONシステムとして符号分割多重(CDM)方式による通信を行うCDM-PONシステムが注目されている(例えば、非特許文献2〜4参照)。CDM-PONシステムは、同一時刻に複数の信号を多重することが可能であり、周波数あるいは時間スロット等の通信資源を節約しつつ、大容量の通信を行うことができる装置であるという特長を有している。
また、デジタル信号を送信するための変調方式として多値振幅シフトキーイング(MASK; Multi Amplitude Shift Keying)及びMPSK等が知られている。デジタル変調の場合はアナログ変調の場合の変調に相当する処理をキーイングと呼称するのが一般的であるので、ここでもキーイングという呼称を使う。デジタル通信におけるMASKはデジタル信号を搬送波の振幅を変化させて変調する方式であり、MPSKはデジタル信号を搬送波として利用する正弦波の位相の値を変化させて変調する方式である。
石崎、他、「アクセス系光伝送モジュールの開発」沖電気研究開発 第190号、Vol.69、No.2、2002年4月 鹿嶋、他、「高QoSマルチメディア光配信システムの研究開発−COFトランシーバ−」沖電気研究開発 第200号、Vol.71、No.4、2004年10月 玉井、他、「次世代光アクセスシステムCOF-PONの研究開発−長距離ハイブリッドWDM-CDM-PON−」沖電気研究開発 第210号、Vol.74、No.2、2007年4月 Gyaneshwar Chandra Gupta, et al., "A Simple One-System Solution COF-PON for Metro/Access Networks", Journal of lightwave technology, Vol. 25, No. 1, January 2007, pp. 193-200.
上述のCDM-PONシステムに代表されるCDM方式による伝送システムにおいては、複数チャンネルの2値デジタル信号が符号化されて生成された符号化信号が、アナログ加算によって多重化されてCDM信号が生成される。後述するように、2値デジタル信号が符号化されても、信号のビットレートが符号長倍に増大するが2値デジタル信号の形態は維持される。しかしながら、Nチャンネル(ここで、Nは2以上の整数である。)分の符号化信号が多重されるとN値多重のデジタル信号となる。すなわち、Nチャンネル分の2値デジタル信号である符号化信号がアナログ加算されて生成されるCDM信号は、N値多重のデジタル信号となる。
従って、従来のCDM方式による伝送システムは、N値多重のデジタル信号であるCDM信号が伝送路を使って伝送されるシステムである。伝送システムによって伝送される送信信号は、電波によって伝送するか電気あるいは光伝送路を用いて伝送するかに関らず、その強度が伝送損失によって低下する。従って、伝送路で発生する強度損失分を回復する増幅を受信側で行う必要がある。
この場合、受信側で受信したCDM信号を増幅する増幅器には、N値多重信号の強度を識別可能な状態で増幅することが求められる。すなわち、この増幅器には、Nの値の大きさに比例した広いダイナミックレンジを有していることが必要である。多くの場合、従来のCDM方式による伝送システムは、16チャンネル以上の多数のチャンネルが多重される。例えば、16チャンネル多重のCDM信号は16値多重のデジタル信号となる。
例えば、16値多重のデジタル信号の強度を識別可能な状態で増幅することが可能な増幅器は、1対16の信号強度比を識別する必要がある。このような条件を満たす増幅器のダイナミックレンジは、12 dB(10log1016≒12)必要である。このように、16値多重のデジタル信号の強度を識別可能な状態で増幅することが可能である増幅器は一般に高価である。従って、このような増幅器を必要とする伝送システムの製造コストは非常に高いものとなる。
また、従来のCDM伝送システムで使われるCDM信号は、符号化のために使われる符号のビットレートと等しいビットレートとなる。ここで、符号のビットレートとは、符号化するための変調ビットレートを指す。例えば、1 Mbit/sのビットレートの2値デジタル信号を32ビットの符号長の符号で符号化すると、この符号化された信号のビットレートは、符合長倍の32 Mbit/s(=1 Mbit/s×32)となる。この場合、符号化するための変調ビットレートは32 Mbit/sである。1 Mbit/sのビットレートの2値デジタル信号が符号化されて生成されたCDM信号は、符号化するための変調ビットレートと等しいビットレート(32 Mbit/s)となる。
このように、CDM方式の伝送を行う場合、伝送されるCDM信号のビットレートは、符号化される前のデジタル信号のビットレートの符号長倍のビットレートとなる。すなわち、広帯域の伝送路が必要とされる。
例えば、CDM-PONシステムの場合、送信側でCDM信号を電気信号から光信号に変換するための半導体レーザ等の発光素子、及び受信側でCDM信号を光信号から電気信号に変換するためのフォトダイオード等の受光素子には広帯域に対応可能である高価な能動素子を利用する必要がある。しかも、CDM-PONシステムにおいて伝送されるCDM信号の時間波形は矩形波であることが望ましい。この矩形波は、ビットレート周波数及びその高調波から成っているので、非常に高い周波数成分を含んでいる。すなわち、この点からも、広帯域の伝送路が一層必要とされる。
また、従来のMPSKによる伝送システムにおいては、MPSKされる送信信号は2値デジタル形式の単一チャンネル分の信号、あるいは多数チャンネル分の2値デジタル信号を時分割多重して生成された時分割多重信号である。すなわち、従来のMPSKによる伝送システムにおけるMPSKされる送信信号は、2値デジタル形式の信号である。
従来のMPSKによる伝送システムでは、受信側でMPSK信号を復調する際に、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器(Analogue to Digital変換器)による閾値判定をする必要がある。この理由は以下のとおりである。
すなわち、従来のCDM信号を利用しないMPSKでは、上述のように2値デジタル形式の送信信号を送信する方式であるため、送信側でI/Q(in-phase and quadra-phase signal components)変換してMPSKがなされて生成された送信信号であるMPSK信号に対しては、受信側でI/Q逆変換して復調する構成とする必要がある。すなわち、受信されるMPSK信号が2値デジタル形式の信号をI/Q変換してMPSKがなされて生成された信号であることに起因して、I/Q逆変換器の前段で、受信側でI相信号(In-phase)及びQ相信号(Quadra-phase)を、アナログ信号の形態からデジタル信号の形態に変換するA/D変換器による閾値判定をすることが必要となる。
高速動作に対応可能であるA/D変換器を実現することは一般に難しい。従って、CDM信号のビットレートはA/D変換器の動作速度によって律速されることとなり、伝送システムの高速化がこのために制限を受ける。
一方、MASK方式の変調によるCDM伝送システム(「MASK-CDM伝送システム」と略記する。)を実現することも可能である。MASK-CDM伝送システムでは、多値デジタル信号であるCDM信号デジタル値を、搬送波として利用する正弦波の振幅の値に割り当てるMASKを実行することになる。すなわち正弦波の振幅の変化として、多値デジタル信号であるCDM信号を変調することとなるので、MASK-CDM伝送システムでは、MASKされて伝送されるCDM信号の伝送損失の影響を強く受ける。従って、多重するチャンネル数が多くなることに対応して、上述の従来のCDM方式による伝送システムと同様に、受信側でダイナミックレンジの広い増幅器が必要となる。
そこで、この発明の目的は、広いダイナミックレンジの増幅器、及び広帯域の伝送路を必要とせず、またアナログ形式の信号をデジタル形式の信号に変換するA/D変換の必要がない、多値位相シフトキーイング符号分割多重伝送システム(「MPSK-CDM伝送システム」と略記する。)を提供することにある。
この発明の発明者は、CDM伝送システムにおいて、CDM信号をMPSKして伝送すれば、符号化された送信すべき信号の情報は、伝送路を伝搬中は、搬送波の振幅変化ではなく位相変化として反映されている。したがって、伝送路における搬送波の減衰の影響は受けにくいことに着目した。
すなわち、符号化された複数チャンネル分の符号化送信信号を多重して送信するに当たり、強度多値信号であるCDM信号をMPSKして位相多値信号であるMPSK変調信号の形態で生成して送信する。そしてこのMPSK変調信号を、受信側において位相復調して強度多値信号に変換し、それぞれのチャンネルの復号化を行う構成とする。このような構成とすれば、広いダイナミックレンジの増幅器、及び広帯域の伝送路を必要ととせず、しかも、A/D変換して閾値判定をする必要のない伝送システムの実現が可能となることを確信した。
上述の理念に基づくこの発明の要旨によれば、以下の構成のMPSK伝送システムが提供される。すなわち、この発明のMPSK伝送システムは、符号化信号生成部及びMPSK変調部を具える送信装置と、MPSK復調部及び復号化信号生成部を具える受信装置とを具えて構成される。符号化信号生成部は、複数チャンネル分の送信信号を符号化して符号化送信信号を生成して出力する。MPSK変調部は、複数チャンネル分の符号化送信信号が入力されて、この複数チャンネル分の符号化送信信号を多重化し、かつMPSK変調してMPSK変調信号を生成して出力する。MPSK復調部は、MPSK変調信号が入力されて、このMPSK変調信号を位相復調して符号化受信信号を生成して出力する。復号化信号生成部は、符号化受信信号を復号化して受信信号を生成して出力する。
MPSK変調部は、デジタル加算器と、I/Q変換器と、I/Q信号合成部とを具えて構成するのが好適である。デジタル加算器は、符号化信号生成部から出力される全てのチャンネルの符号化送信信号が入力されて、全てのチャンネルの符号化送信信号をデジタル加算して符号多重送信信号を生成して出力する。I/Q変換器は、符号多重送信信号が入力されて、この符号多重送信信号をI/Q変換して第1相信号と第2相信号とを生成して出力する。I/Q信号合成部は、第1相信号と第2相信号とが入力されて、これら第1相信号と第2相信号とからMPSK変調信号を生成して出力する。
I/Q信号合成部は、第1発振器と、第1位相シフタと、I相信号生成器と、Q相信号生成器と、第1合波器とを具えて構成するのが好適である。第1発振器は、符号化送信信号のビットレートに等しい周波数より高い周波数の第1正弦波信号を生成して出力する。第1位相シフタは、第1正弦波信号が入力されて、この第1正弦波信号の位相をπ/2シフトして第1位相シフト正弦波信号を生成して出力する。I相信号生成器は、第1正弦波信号と第1相信号とを積算してI相信号を生成して出力する。Q相信号生成器は、第1位相シフト正弦波信号と第2相信号とを積算してQ相信号を生成して出力する。第1合波器は、I相信号とQ相信号とを合波してMPSK変調信号を生成して出力する。
デジタル加算器は、2nチャンネル分の符号化送信信号が入力されて、符号多重送信信号を、nビットの並列型デジタル信号の形態で生成して出力する機能を有していることが好適である。ここで、nは2以上の整数である。
MPSK復調部は、位相復調部と、強度加算部とを具えて構成するのが好適である。位相復調部は、MPSK変調信号が入力されて、復調I相信号と復調Q相信号とを生成して出力する。強度加算部には、復調I相信号と復調Q相信号とが、復調I相信号の強度と復調Q相信号の強度との比がチャンネル数2nに応じて(n-1)対1となるように調整されてから加算して、符号化受信信号を生成して出力する。ここで、復調I相信号は多重するチャンネル数に応じて必要な増幅を行うのが好ましい。
位相復調部は、分岐器と、第2発振器と、第2位相シフタと、復調I相信号生成器と、復調Q相信号生成器と、第1ローパスフィルタと、第2ローパスフィルタとを具えて構成するのが好適である。分岐器は、MPSK変調信号が入力されて、このMPSK変調信号を第1信号と第2信号とに分岐して出力する。第2発振器は、第1正弦波信号と同一周波数であってかつ同期した第2正弦波信号を生成して出力する。第2位相シフタは、第2正弦波信号が入力されて、この第2正弦波信号の位相をπ/2シフトして第2位相シフト正弦波信号を生成して出力する。復調I相信号生成器は、第1信号と第2正弦波信号とを積算して復調I相信号を生成して出力する。復調Q相信号生成器は、第2信号と第2位相シフト正弦波信号とを積算して復調Q相信号を生成して出力する。第1ローパスフィルタは、復調I相信号が入力されて、この復調I相信号の高周波成分を除去して出力する。第2ローパスフィルタは、復調Q相信号が入力されて、この復調Q相信号の高周波成分を除去して出力する。
強度加算部は、増幅器と第2合波器とを具えて構成するのが好適である。増幅器は、第1ローパスフィルタから出力された復調I相信号を(n-1)倍に増幅して出力する。第2合波器は、増幅器から出力された復調I相信号と、第2ローパスフィルタから出力された復調Q相信号とを加算して、符号化受信信号を生成して出力する。
また、強度加算部が減衰器を具え、次のように構成してもよい。第2ローパスフィルタから出力された復調Q相信号を1/(n-1)倍に減衰させて出力する。第2合波器は、減衰器から出力された復調Q相信号と、第1ローパスフィルタから出力された復調I相信号とを加算して、符号化受信信号を生成して出力する。
この発明のMPSK-CDM伝送システムの送信装置はMPSK変調部を具えており、このMPSK変調部で生成されたMPSK変調信号が送信装置から送信される。MPSK変調信号は、CDM信号がMPSKされた信号であるので伝送路を伝搬中にその振幅が減少するという変化が生じても、MPSK変調信号によって伝送される情報は位相変調されて反映されているのでその影響は受けない。
一方、この発明MPSK-CDM伝送システムの受信装置はMPSK復調部を具えており、このMPSK復調部において、受信したMPSK変調信号が位相復調されて符号化受信信号に変換される。そして、符号化受信信号は、受信装置が具えている復号化信号生成部によって、復号化されて受信信号が生成される。このような構成では、MPSK復調部に入力されるMPSK変調信号そのものを基本的に増幅する必要はない。MPSK復調部における位相復調処理をするに当たり、後述するように増幅器が必要とされるが、この増幅器は、従来のMASK伝送システムに必要とされる広いダイナミックレンジを有することが保障された増幅器である必要はない。
後述するように、MPSK変調信号は従来のMASK伝送システムよりも低いビットレートの信号として生成することが可能である。そのため、この発明のMPSK-CDM伝送システムは広帯域の伝送路を必要としない。
MPSK変調部は、デジタル加算器と、I/Q変換器と、I/Q信号合成部とを具えて構成される。デジタル加算器から出力される信号はそのビットレートが低減されている。例えば、2nチャンネル多重の場合を想定した場合、2nチャンネル分の符号化送信信号が入力されて、符号多重送信信号を、nビットの並列型デジタル信号の形態で生成して出力する機能を有しているデジタル加算器を使用する。
このデジタル加算器には2nチャンネル分の符号化送信信号が入力されるが、n個分の並列信号が出力される。これらの並列信号のそれぞれのビットレートは、デジタル加算器に入力される2nチャンネルの各符号送信信号のビットレートのn/2nになっている。また、I/Q変換器には、n個分の並列信号が入力されて第1相信号と第2相信号とが生成されて出力されI/Q信号合成部に入力されてMPSK変調信号として生成されて出力される。これら、第1相信号、第2相信号のビットレートも、2nチャンネルの各符号送信信号のビットレートのn/2nになっている。
I/Q信号合成部では、第1相信号と第2相信号とが入力されて、I相信号とQ相信号とが生成されMPSK処理が行われる。
MPSK復調部が具える位相復調部では、MPSK変調信号が入力されて、復調I相信号と復調Q相信号とが生成されて出力される。そして、強度加算部には、復調I相信号と復調Q相信号とを入力して、両者の強度比がチャンネル数2nに応じて(n-1)対1となるように調整して両者を強度加算することによって符号化受信信号を生成して出力する構成とされている。このため、従来のMPSK方式の伝送システムにおいて必要とされていた、MPSK復調部におけるA/D変換器による閾値判定が不要である。
位相復調部では、MPSK変調信号が入力されて、復調I相信号と復調Q信号とが生成されて出力される。強度加算部は、増幅器と第2合波器とを具えて構成され、復調I相信号は(n-1)倍に増幅され復調Q相信号と加算されることによって、符号化受信信号が生成される。ここで、復調I相信号を(n-1)倍に増幅するための増幅器は、2n多重あるいはn多重信号の強度を識別可能な状態で増幅する広いダイナミックレンジは必要とされない。増幅されていない復調Q相信号と(n-1)倍に増幅された復調I相信号とを識別可能な状態で増幅することが可能であればよく、広いダイナミックレンジが保障された増幅器を使う必要はない。
以下、この発明の実施の形態につき図1〜図7を参照して説明する。図1〜図3及び図6、図7は、従来及びこの発明の伝送システムの概略的ブロック構成図である。なお、これらの図においては、この発明の実施の形態が理解できる程度に各構成要素の配置関係等を概略的に示しているに過ぎず、この発明のMPSK-CDM伝送システムの実施の形態を図示例に限定するものではない。
<従来のCDM伝送システム>
まず、この発明のCDM伝送システムが解決すべき課題を具体的に明確にするために、従来のCDM伝送システムの概略的構成及びその動作について、図1を参照して説明する。図1は、従来のCDM伝送システムの概略的ブロック構成図である。
従来のCDM伝送システムは、送信装置10と、送信装置10から出力されるCDM送信信号を伝送する伝送線路20と、受信装置40とを具えて構成される。送信装置10は、第1〜第2nチャンネルの送信信号11-1〜11-2nをそれぞれ符号化する符号器12-1〜12-2nを具えた符号化信号生成部12と、符号器12-1〜12-2nから出力される第1〜第2nチャンネルの符号化送信信号をアナログ加算して符号分割多重送信信号を生成して出力するアナログ加算器14とを具えている。
伝送路20は、送信装置10から出力されるCDM送信信号を光信号に変換する光電変換器22と、光ファイバー伝送路24と、CDM送信信号を受信して電気の形態のCDM受信信号に変換する光電変換器26とを具えて構成される。
図1では、伝送路20を光電変換器22及び26と光ファイバー伝送路24とを具え、CDM信号を光信号として伝送するPON型の通信網を利用する場合を想定して示してある。しかしながら、送信装置10と受信装置40との接続又は結合に無線を利用することも可能である。この場合には、送信装置10には電気信号を電波にして送信する装置が必要となり、受信装置40には電波を受信して電気信号に変換する装置が必要である。
また、PON型の通信網を利用する伝送システムに限らず、光信号を介在させることなく全ての動作を電気信号のみに基づいて実行されるCDM伝送システムであっても、図1に示すCDM伝送システムと同様の効果が得られる。伝送路として無線を利用するにしても、あるいは光信号を介在させることなく電気信号のみを利用するにしても、この伝送路の構成部分は、当業者にとっては既存の技術である。従って、以下、この発明のMPSK-CDM伝送システムを説明する場合も含めて、無線を利用する形態、あるいは電気信号のみで実現する形態については取り上げず、この発明を利用して好適である、PONを利用する形態を取り上げて説明する。
受信装置40は、送信装置10から送信されたCDM送信信号を受信して、第1から第2nチャンネルに分配するアナログ分配器30と、アナログ分配器30から出力される第1〜第2nチャンネルの受信信号をそれぞれ復号化する復号器34と、復号器34から出力された信号を閾値判定して受信信号を再生する閾値判定器36とを具えている。閾値判定器36からは、再生された受信信号37-1が出力される。図1では、受信装置40のうち第1チャンネル受信装置32のみを示しているが、第2〜第2nチャンネル受信装置についても、その構成は同一である。すなわち、第2〜第2nチャンネル受信装置からも、それぞれ再生された受信信号37-2〜37-2nが出力される。
図1に示す従来のCDM伝送システムによれば、符号器12-1〜12-2nから出力される第1〜第2nチャンネルの符号化送信信号はそれぞれ2値デジタル信号であるので、アナログ加算器14で多重化された結果生成されて出力されるCDM送信信号は、2n値信号である。また、この2n値信号であるCDM送信信号は、伝送路20を伝搬する間に強度損失が発生して、受信装置40で受信されるCDM受信信号の強度は弱くなっており、アナログ分配器30で、CDM受信信号を分配する前に増幅する必要がある。図1では、この増幅のために使われる増幅器は図示を省略してあるが、アナログ分配器30に含まれているものと了解されたい。
アナログ分配器30に含まれる増幅器には、上述したように、2n値多重信号の強度を識別可能な状態で増幅することが求められ、広いダイナミックレンジを有していることが必要である。また、上述したように、CDM信号のビットレートは、符号化される前のデジタル信号のビットレートの符号長倍のビットレートとなり、非常に高いビットレートの信号である。従って、広帯域の伝送路が必要とされ、光電変換器22及び26に対して高速で動作する高価な素子が必要となる。
<MPSK-CDM伝送システム>
図2を参照してこの発明の実施の形態のMPSK-CDM伝送システムの構成及びその動作について説明する。図2はこの発明の実施の形態のMPSK-CDM伝送システムの概略的ブロック構成図である。この発明の実施の形態のMPSK-CDM伝送システムは、符号化信号生成部102及びMPSK変調部104を具える送信装置100と、MPSK復調部122及び復号化信号生成部124を具える受信装置120とを具えて構成される。
符号化信号生成部102は、複数チャンネル分の送信信号101を符号化して符号化送信信号103を生成して出力する。MPSK変調部104は、複数チャンネル分の符号化送信信号103が入力されて、この複数チャンネル分の符号化送信信号103を多重化し、かつMPSK変調してMPSK変調信号105を生成して出力する。MPSK復調部122は、伝送路20を伝搬してきたMPSK変調信号105が入力されて、このMPSK変調信号105を位相復調して符号化受信信号123を生成して出力する。復号化信号生成部124は、符号化受信信号123を復号化して受信信号125を生成して出力する。
図2では、送信信号101、符号化送信信号103、符号化受信信号123及び受信信号125を一本の矢印を付した線分で示してあるが、MPSK-CDM伝送システムであるので、これらの信号は多重されるチャンネル数分ある。すなわち、ここでは、簡略化して代表して一本の矢印つきの線分で示してあるが、これらの信号を示す矢印つきの線分で示す伝送路にはチャンネル数分の伝送路が存在していると理解されたい。
また、図2では送信装置100に対して受信装置として一台分の受信装置120のみが示してあるが、CDM通信では、多重されるチャンネル数分の受信装置を具えることが可能である。ここでは、送信装置と複数台の受信装置との配置の関係は省略し、送信装置100に対して一台の受信装置120を代表させて示してある。
MPSK変調信号105は、符号化送信信号103がMPSKされた信号であるので伝送路20を伝搬中にその振幅が減少するという変化が生じても、MPSK変調信号105によって伝送される情報は位相変調されて反映されているのでその影響は受けない。MPSK変調信号105によって伝送される情報とは、2値デジタル信号の形態で反映されている、各チャンネルの送信信号に乗せられたデータ等の多重化情報であって、MPSKされて搬送波の位相が変調された形態で反映されている。
伝送路20を伝搬して受信装置120に送信されたMPSK変調信号105は、上述したように、送信された情報は搬送波の位相が変調された形態で反映されているので、MPSK変調信号105が伝送路20においてその強度損失が発生しても、搬送波の位相には影響しない。従って、受信装置120では、MPSK変調信号105を受信してもそれを増幅する必要は基本的にない。ここで、受信装置120においてMPSK変調信号105を基本的に増幅する必要はないという意味は、MPSK復調部122及び復号化信号生成部124を構成する能動素子等の構成要素が動作するために必要とされる強度にMPSK変調信号105の強度が確保されていれば、MPSK変調信号105を増幅する必要がないということである。
これに対して、従来のCDM伝送システムにおいては、CDM信号がN値多重信号であることから、受信装置側でN値多重信号として認識可能であるレベルにCDM信号を増幅する必要がある。従って、従来のCDM伝送システムの場合は、Nの値の大きさに比例した広いダイナミックレンジを有する増幅器が基本的に必要となる。
<MPSK変調部>
図3を参照して、送信装置100が具えるMPSK変調部104の構成及びその動作について説明する。図3は、MPSK変調部104の構成を示す概略的ブロック構成図である。
符号化信号生成部102は、第1〜第2nチャンネルの送信信号41-1〜41-2nをそれぞれ符号化して符号化送信信号43-1〜43-2nを生成して出力する符号器42-1〜42-2nを具えている。この発明の実施の形態のMPSK-CDM伝送システムにおいては、チャンネル数は2nに設定するのが好適である。これは、後述するこの発明のMPSK復調部122の特徴は、2nチャンネル分の信号を伝送するMPSK-CDM伝送システムを構成した場合に最大限に発揮されるからである。
MPSK変調部104は、デジタル加算器44と、I/Q変換器46と、I/Q信号合成部54とを具えて構成するのが好適である。デジタル加算器44は、符号化信号生成部102から出力される全てのチャンネルの符号化送信信号43-1〜43-2nが入力されて、全てのチャンネルの符号化送信信号をデジタル加算して符号多重送信信号45-1〜45-nを生成して出力する。I/Q変換器46は、符号多重送信信号45-1〜45-nが入力されて、この符号多重送信信号45-1〜45-nをI/Q変換して第1相信号47-1と第2相信号47-2とを生成して出力する。I/Q信号合成部54は、第1相信号47-1と第2相信号47-2とが入力されて、これら第1相信号47-1と第2相信号47-2とからMPSK変調信号53を生成して出力する。
ここで、デジタル加算器44は、2nチャンネル分の符号化送信信号43-1〜43-2nが入力されて、符号多重送信信号45-1〜45-nを、nビットの並列型デジタル信号の形態で生成して出力する機能を有している。デジタル加算器には2nチャンネル分の符号化送信信号43-1〜43-2nが入力されるが、n個分の並列信号である符号多重送信信号45-1〜45-nが出力される。
デジタル加算器44は、例えば、Xilinx社製のVirtex-5、あるいはAltera社製のStratixII-GXとして市販されているFPGA(Field Programmable Gate Array)を適宜利用して構成することが可能である。
また、I/Q変換器46は、例えば、8値MPSKを実現する場合には、同相成分(I相成分)及び直交成分(Q相成分)で0、±1、及び±2を割り当てれば、8値位相を表すことができるので、デジタル加算器44からの出力をI相及びQ相の0、±1、及び±2に割り当てる変換テーブルを、メモリ(変換テーブル)を用いて実現すればよい。これらのI/Q変換器46における変換処理及びメモリは、上述したFPGAを用いて実現することが可能である。
I/Q信号合成部54は、第1発振器60と、第1位相シフタ58と、I相信号生成器48と、Q相信号生成器50と、第1合波器52とを具えて構成するのが好適である。第1発振器60は、符号化送信信号43-1等のビットレートに等しい周波数より高い周波数の第1正弦波信号61-1を生成して出力する。第1正弦波信号61-1は、分岐器62に入力されて第1正弦波信号63-1と63-2とに分岐される。第1正弦波信号63-1は、第1位相シフタ58に入力され位相をπ/2シフトしされて第1位相シフト正弦波信号59に変換されて出力される。
I相信号生成器48は、第1正弦波信号63-2と第1相信号47-1とを積算してI相信号49を生成して出力する。Q相信号生成器50は、第1位相シフト正弦波信号59と第2相信号47-2とを積算してQ相信号51を生成して出力する。第1合波器52は、I相信号49とQ相信号51とを合波してMPSK変調信号53を生成して出力する。
この発明の実施の形態のMPSK-CDM伝送システムでは、送信装置100と受信装置120との接続又は結合にPONシステムが利用される。この場合、MPSK変調信号53は、伝送路20に入力され半導体レーザ等の発光素子で構成される光電変換器56によって、電気信号の形態から光信号の形態のMPSK変調信号57に変換される。後述するように、MPSK変調信号57は伝送路20を伝搬して、フォトダイオード等の受光素子で構成される光電変換器によって光信号の形態から電気信号の形態のMPSK変調信号に変換されて受信装置で受信され、受信装置120が具えるMPSK復調部122に入力される。
ここで、デジタル加算器44の動作について説明する。ここでは説明の便宜上、8チャンネル多重のMPSK-CDM伝送システムを例にとって説明する。すなわち、23(n=3)チャンネル多重のMPSK-CDM伝送システムにおけるデジタル加算器44の動作について説明する(nは2以上の整数である。)。もちろん、チャンネル数は2nであればnの値はいくらであっても以下の説明は同様に成立する。
また、第1〜第8チャンネルのそれぞれの符号器42-1〜42-8から出力される、2値デジタル信号である符号化送信信号43-1〜43-8を、それぞれ仮に以下の表1に示すとおりと仮定する。もちろん、符号化送信信号43-1〜43-8がこれ以外であっても、以下の説明は同様に成立する。
Figure 2009232312
符号化送信信号43-1〜43-8の8つの信号が並列してデジタル加算器44に入力されると、符号多重送信信号45-1〜45-3の3つの並列信号として出力される。すなわち、符号多重送信信号45-1〜45-3の3つの並列信号のそれぞれのビットレートは、デジタル加算器44に入力される23(=8)チャンネルの各符号化送信信号のビットレートの3/23=3/8になっている。また、I/Q変換器46には、3個分の並列信号である符号多重送信信号45-1〜45-3が入力されて第1相信号47-1と第2相信号47-2とが生成されて出力されI/Q信号合成部54に入力されてMPSK変調信号53として生成されて出力される。これら、第1相信号47-1、第2相信号47-2及びMPSK変調信号53のビットレートも、23(=8)チャンネルの各符号送信信号のビットレートの3/8になっている。ただし、MPSK変調信号53の周波数は、第1発振器60から出力される、MPSKのために利用した正弦波の周波数と等しい。
表1に示した符号化送信信号43-1〜43-8を単純に加算すると以下のとおりの8値の符号多重信号となる。すなわち加算した結果(7, 0, 2, 6, 2, 4, 3, 5, 1)となる。(7, 0, 2, 6, 2, 4, 3, 5, 1)の形態の8値の符号多重信号がデジタル加算器44に入力されると以下の処理が実行される。
まず、符号化送信信号43-1〜43-8が加算されて生成された8値の符号多重信号(7, 0, 2, 6, 2, 4, 3, 5, 1)の最初から1ビット目の値7に対しては、3ビットの2進数(111)に変換されて出力される。出力は次のようになされる。すなわち、この3ビットの2進数(111)の最上位のビット(1番左側の桁)が示す「1」の値が符号多重送信信号45-1の最初のビットとして出力され、最上位から2番目のビット(左側から2番目の桁)が示す「1」の値が符号多重送信信号45-2の最初のビットとして出力され、最下位のビット(1番右側の桁)が示す「1」の値が符号多重送信信号45-3の最初のビットとして出力される。
同様に、符号多重信号(7, 0, 2, 6, 2, 4, 3, 5, 1)の最初から2ビット目の値0に対しては、3ビットの2進数(000)に変換され次のように出力される。この3ビットの2進数(000)の最上位のビット(1番左側の桁)が示す「0」の値が符号多重送信信号45-1の第2番目のビットとして出力され、最上位から2番目のビット(左側から2番目の桁)が示す「0」の値が符号多重送信信号45-2の第2番目のビットとして出力され、最下位のビット(1番右側の桁)が示す「0」の値が符号多重送信信号45-3の第2番目のビットとして出力される。
符号多重信号(7, 0, 2, 6, 2, 4, 3, 5, 1)の最初から3ビット目以降の値に対しても同様の処理が行われて、デジタル加算器44から符号多重送信信号45-1〜45-3が、そのビットレートが3/8に低減された並列信号として出力される。以上説明したことから明らかなように、並列信号である符号多重送信信号45-1〜45-3のそれぞれのビットレートは、デジタル加算器44に入力される2nチャンネルの各符号化送信信号のビットレートのn/2nになっている。
図4(A)〜(D)を参照して、I/Q信号合成部54の動作について説明する。図4(A)から(D)は第1相信号47-1とI相信号49との関係、及び第2相信号47-2とQ相信号51との関係を示す図である。図4(A)は第1相信号47-1の時間波形を示す図であり、図4(B)は第2相信号47-2の時間波形を示す図であり、図4(C)はI相信号49の時間波形を示す図であり、図4(D)はQ相信号51の時間波形を示す図である。
図4(A)〜(D)の各図において横軸に時間を任意スケールで目盛って示してあり、縦軸は省略してあるが縦軸方向に信号強度を任意スケールで目盛って示してある。また、図4(C)及び(D)においては、図示は省略してあるが、振動の中心強度は2である。
第1相信号47-1は、後述するように8(=23)チャンネルの場合は、(-2,-1,0,1,2)のいずれかの値をとるデジタル信号であり、この第1相信号47-1が、2信号積算器であるI相信号生成器48によって第1正弦波信号63-2と積算されてI相信号49が生成されて出力される。I相信号49は、第1発振器60から供給される第1正弦波信号61-1と同一の周波数を有する正弦波によって変調されたI相信号である。
第1発振器60から供給される第1正弦波信号61-1の周波数が、第1相信号47-1及び第2相信号47-2のビットレート周波数の4倍の周波数であるとする。この場合、第1相信号47-1の1ビット分が正弦波の4周期分で変調される。例えば、図4(A)に示す最初のビットである強度が「2」であるビットは、図4(C)に示すように振動の中心強度が2であり振幅が2である正弦波信号となる。同様に第2相信号47-2の1ビット分も正弦波の4周期分で変調される。例えば、図4(B)に示す最初から3番目のビットである強度が「2」であるビットは、図4(D)に示すように振動の中心強度が2であり振幅が2である正弦波信号となる。
同様に、図4(A)に示す最初から4番目のビットである強度が「1」であるビットであは、振動の中心強度が1であり振幅が1である正弦波信号となる。図4(B)に示す最初から4番目のビットである強度が「-1」であるビットは、振動の中心強度が-1であり振幅が1である正弦波信号となる。一般に、第1相信号47-1の時間波形を示す図4(A)、及び第2相信号47-2の時間波形を示す図4(B)において強度が「±M」であるビットに対しては、I相信号49の時間波形を示す図4(C)、及びQ相信号51の時間波形を示す図4(D)においては、振動の中心が±Mであり振幅がMである正弦波信号となる。ここで、Mは0以上の整数である。
図4(C)及び図4(D)に示すI相信号49の時間波形及びQ相信号51の時間波形において、図4(A)及び図4(B)に示す第1相信号47-1の時間波形及び第2相信号47-2の時間波形の各ビットが示す強度が(-2,-1,0,1,2)のいずれであるかに従って、それぞれ振動の中心が(-2,-1,0,1,2)であり振幅が(2,1,0,1,2)である正弦波信号となる。
次に図5を参照して、符号多重送信信号45-1〜45-3がI/Q変換器46及びI/Q信号合成部54によってMPSKされてI相信号49とQ相信号51に変換される仕組みを説明する。図5は、I/Q変換器46で実行される動作の説明に供する図である。横軸はMPSKにおけるI相軸を示し、縦軸はQ相を示す。
符号多重送信信号45-1〜45-3は、上述したように、デジタル加算器44から3ビットのデジタル信号の最上位桁から最下位桁にそれぞれ対応する値を並列に出力される信号である。そして、デジタル加算器44から出力されるデジタル信号は、十進数で0〜7を与える二進数(000)〜(111)までの8値で構成される信号である。
そこで、デジタル加算器44から出力される信号強度のうち、二進数(000)〜(111)までのそれぞれの値が、符号多重送信信号45-1〜45-3として並列して出力されI/Q変換器46に入力された場合、二進数(000)〜(111)までのそれぞれの値は、どのようにMPSKされるかを、図5及び表2を参照して説明する。
Figure 2009232312
表2は、デジタル加算器44から、符号多重送信信号45-1〜45-3の並列信号の形式で出力される出力信号を構成する強度が、二進数(000)〜(111)までのそれぞれの値で与えられる場合、これらの値がどのようにMPSKされるかを示している。すなわち、二進数(000)〜(111)までのそれぞれの値に対して、第1相信号47-1及び第2相信号47-2が、符号多重送信信号45-1〜45-3からどのように変換されて得られるかを示している。表2では、第1相信号47-1の振動の中心強度及び振幅の値を「A」欄に示し、第2相信号47-2の振動の中心強度及び振幅の値を「B」欄に示してある。
図5において、円周上を8等分する各点が、二進数(000)〜(111)までのそれぞれの値に対応する。すなわち、二進数(000)に対しては円周上を8等分する点のI相軸の値にして2と示す位置に対応し、図5では(1)と示してある。表2において、位相(1)と示してある欄は、デジタル加算器44からの3ビット出力値(000)に対応させてある。同様に表2において、位相(2)から(8)と示してある欄は、それぞれデジタル加算器44からの3ビット出力値(001)〜(111)に対応させてある。
図5において、二進数(001)に対しては円周上を8等分する点のI相軸の値にして1と示す位置に対応し図5では(2)と示してある。同様に、二進数(010)〜(111)に対しては円周上を8等分する点のI相軸の値にして、それぞれ0、-1、-2、-1、0、1と示す位置に対応し、図5ではそれぞれ(3)〜(8)と示してある。
第1相信号47-1と第2相信号47-2とからMPSK変調信号53が生成される過程を整理すると次のようになる。
図4(A)に示す第1相信号47-1がI相信号生成器48によって図4(C)に示すI相信号49に変換され、図4(B)に示す第2相信号47-2がQ相信号生成器50によって図4(D)に示すQ相信号51に変換される。I相信号49とQ相信号51とは、搬送波の位相がπ/2だけずれている。このように位相がπ/2だけずれた状態で、第1合波器52で強度加算されてMPSK変調信号53が生成される。このため、MPSK変調信号53には、2進数(001)〜(111)のそれぞれに対応する図5に示す位相(1)〜(8)に対応する全ての情報が含まれている。すなわち、I相信号49とQ相信号51との2信号が、I相信号49とQ相信号51を運ぶ搬送波の位相がπ/2だけずれていることから、時間軸上で重なり合うことがなく、両者それぞれの情報が独立に時間軸上に配列されて、MPSK変調信号53として生成される。
上述したように、第1相信号47-1及び第2相信号47-2のビットレートも、2nチャンネルの各符号化送信信号のビットレートのn/2nになっている。また、MPSK変調信号53の搬送波としての周波数は第1発振器60から出力される正弦波の周波数に等しい。この正弦波の周波数は、上述したように第1相信号47-1及び第2相信号47-2のビットレート周波数の4倍である。一般に、MPSKで使用される正弦波の周波数は、第1相信号及び第2相信号のビットレート周波数の数倍程度でよい。
従って、MPSK変調信号53の搬送波としての周波数程度の伝送帯域が確保されればよく、この発明の実施の形態のMPSK-CDM伝送システムは広帯域の伝送路を必要とせず、現状の伝送路で対応可能である。
<MPSK復調部>
図6を参照して、受信装置120が具えるMPSK復調部122の構成及びその動作について説明する。図6は、MPSK復調部122の構成を示す概略的ブロック構成図である。
MPSK復調部122は、位相復調部72と、強度加算部74とを具えて構成するのが好適である。位相復調部72は、MPSK変調信号69が入力されて、復調I相信号73-1と復調Q相信号73-2とを生成して出力する。そして、強度加算部74には、復調I相信号73-1と復調Q相信号73-2とを、両者の強度比がチャンネル数2nに応じて(n-1)対1となるように調整してから両者を強度加算することによって符号化受信信号89を生成して出力する。
このため、強度加算部74は、図6に示すように増幅率が(n-1)倍の増幅器86を具え、復調I相信号73-1を(n-1)倍に増幅して復調I相信号87を出力する。そして、復調I相信号87と復調Q相信号73-2とを第2合波器88で強度加算することによって符号化受信信号89を生成して出力する構成とするのがよい。これとは逆の構成として、復調Q相信号73-2を1/(n-1)に減衰させて復調I相信号73-1と強度加算することによって符号化受信信号89を生成して出力する構成としてもよい。しかしながら、後者の方法は、復号化信号生成部124で処理される符号化受信信号89の信号強度が弱くなる構成であるので一般には得策ではない。
図6では、伝送路20を伝搬した光信号の形態のMPSK変調信号57が光電変換器68によって電気信号の形態のMPSK変調信号69に変換されて受信装置が具えるMPSK復調部122に入力される構成が示されている。複数の受信装置にMPSK変調信号69を分配する方法は、受信装置のそれぞれが同一の構成のMPSK復調部122を具えているものとし、各受信装置のMPSK復調部122に入力する前段で、MPSK変調信号69を分岐してそれぞれの受信装置のMPSK復調部122に入力する構成とするのが一つの方法である。この方法をとるには、MPSK変調信号69を分岐する分配器70-1を、図6で破線の正方形に70-1と示した位置に設置すればよい。
一方、受信装置が一台のMPSK復調部122を構成する装置と、チャンネル数分の復号化信号生成部124を構成する装置から構成することも可能である。この場合は、符号化受信信号89を分岐する分配器70-2を、図6で破線の正方形に70-2と示した位置に設置すればよい。また、光電変換器68の前段に光学的な分配器(図示を省略してある。)を設けて、チャンネル数分のそれぞれの受信装置に分配してもよい。この発明のMPSK-CDM伝送システムを、PONを利用して構成する場合には、光電変換器68の前段に光学的な分配器を配置する構成とすることも可能である。
位相復調部72は、分岐器76と、第2発振器90と、第2位相シフタ94と、復調I相信号生成器78と、復調Q相信号生成器80と、第1ローパスフィルタ82と、第2ローパスフィルタ84とを具えて構成するのが好適である。分岐器76は、MPSK変調信号69(分配器70-1が使われている場合は、MPSK変調信号71)が入力されて、このMPSK変調信号を第1信号77-1と第2信号77-2とに分岐して出力する。
第2発振器90は、図3に示した第1正弦波信号61-1と同一周波数であってかつ同期した第2正弦波信号91を生成して出力する。第1正弦波信号61-1と第2正弦波信号91とを同一周波数としかつ両者を同期させる方法は、図3では図示を省略してある。具体的には、第1正弦波信号61-1をMPSK変調信号と多重して送信し、受信側で第1正弦波信号61-1だけ抽出する等複数の手法がとられる。この場合は、図6に示す第2発振器は独立して設ける必要がなく、この代わりに第1正弦波信号61-1とMPSK変調信号とが多重された信号から第1正弦波信号61-1の成分を抽出するための装置が使われる。
図6では第2発振器90を設置するように示してあるが、この意味合いは、第1正弦波信号61-1と同一周波数であってかつ同期した第2正弦波信号91が受信側で必要となることを、象徴的に示したものである。第2正弦波信号91は、分岐器92で第2正弦波信号93-1と第2正弦波信号93-2に分岐されて、それぞれ第2位相シフタ94と復調I相信号生成器78とに供給される。
第2位相シフタ94は、第2正弦波信号93-1が入力されて、この第2正弦波信号93-1の位相をπ/2シフトして第2位相シフト正弦波信号95を生成して出力する。復調I相信号生成器78は、第1信号77-1と第2正弦波信号93-2とを積算して復調I相信号79を生成して出力する。復調Q相信号生成器80は、第2信号77-2と第2位相シフト正弦波信号95とを積算して復調Q相信号81を生成して出力する。第1ローパスフィルタ82は、復調I相信号79が入力されて、この復調I相信号79の高周波成分を除去して復調I相信号73-1を生成して出力する。第2ローパスフィルタ84は、復調Q相信号81が入力されて、この復調Q相信号81の高周波成分を除去して復調Q相信号73-2を生成して出力する。
表3を参照して、復調I相信号73-1、復調Q相信号73-2、復調I相信号87及び符号化受信信号89の振動の中心強度及び振幅の値について説明し、MPSK復調部122の機能について説明する。
Figure 2009232312
復調I相信号73-1と復調Q相信号73-2は、それぞれ4値デジタル信号であり、符号化受信信号89は8値デジタル信号である。表3は、復調I相信号73-1及び復調Q相信号73-2を表す4値デジタル信号の強度(1, 2, 3, 4)の4段階がどのように表され、符号化受信信号89を表す8値デジタル信号の強度(1, 2, 3, 4, 5, 6, 7 8)の8段階がどのように表されるかを表している。表3の最左欄に示す位相とは、表2の最左欄に示す位相と対応させてあり、図4で示したMPSKされた結果、円周を8等分したそれぞれに位置に対応する8段階の信号強度の大きさに対応させてある。すなわち、表3の最左欄に示す位相は、表2と同様に、図5において円周上を8等分する各点に対応している。
表3では、復調I相信号73-1の振動の中心強度及び振幅の値を「I相」欄に示し、復調Q相信号73-2の振動の中心強度及び振幅の値を「Q相」欄に示してある。また、復調I相信号87の振動の中心強度及び振幅の値を「I相の(n-1)倍」と示す欄に示してあり、符号化受信信号89の振動の中心強度及び振幅の値を「加算値」と示す欄に示してある。
第1信号77-1と第2信号77-2とは、MPSK変調信号69を強度分割して生成される信号であるから、その振幅の大きさを除き送信装置が具えるMPSK変調部104が生成したMPSK変調信号53と同一の内容の信号である。位相復調部72において、Q相側の信号である第2信号77-2の搬送波としての位相が、第2位相シフタ94から出力される第2位相シフト正弦波信号95によってシフトされる。
第1信号77-1は、復調I相信号生成器78に入力されて第2正弦波信号93-2と積算され復調I相信号79が生成されて出力される。一方、第2信号77-2は、復調Q相信号生成器80に入力されて第2位相シフト正弦波信号95と積算されて復調Q相信号81が生成されて出力される。復調I相信号79及び復調Q相信号81は、それぞれ第1相信号47-1及び第2相信号47-2に対応する信号となる。ただし、復調I相信号79及び復調Q相信号81には、MPSK変調部104での処理等において高周波成分が含まれている。
そこで、復調I相信号79及び復調Q相信号81はそれぞれ第1ローパスフィルタ82及び第2ローパスフィルタ84によって高周波成分が除去されて、第1相信号47-1及び第2相信号47-2のビットレート周波数と同一の周波数成分が濾波されて出力される。第1ローパスフィルタ82及び第2ローパスフィルタ84からそれぞれ出力される復調I相信号73-1及び復調Q相信号73-2は、高周波成分が除去された、振幅の大きさを除き第1相信号47-1及び第2相信号47-2に相似の時間波形を有する信号となる。
復調I相信号73-1及び復調Q相信号73-2は、上述したようにこのまま強度加算すると、両者の情報が相殺されてしまうので、復調I相信号73-1と復調Q相信号73-2とを識別するために、復調I相信号73-1の強度を増幅器86で2(=3-1)倍に増幅する。これは、ここで多重するチャンネル数を8(=23)チャンネルと設定したからであり、一般に2チャンネルと設定した場合は、増幅器86によって(n-1)倍に増幅する。
このように、復調I相信号73-1の強度を2倍に増幅した上で復調Q相信号73-2と加算することによって、8値のデジタル信号に変換される。このように8値のデジタル信号に変換されて生成される符号化受信信号89は、8チャンネル分の符号化送信信号43-1〜43-8が多重されて生成される8値のデジタル符号多重信号と相似形の時間波形を有する信号となる。すなわち、送信装置において8チャンネル分の符号化送信信号43-1〜43-8が多重されて生成される符号多重信号が、受信装置が具えるMPSK復調部122によって再生されたことを意味している。
符号化受信信号89は、8チャンネル分の符号化送信信号43-1〜43-8が多重されて生成される符号多重信号が再生されることによって生成された信号であるから、通常のCDM伝送装置が具える復号化信号生成部124によって復号することが可能である。通常のCDM伝送装置が具える復号化信号生成部124は、復号器96と閾値判定器98を具えて構成される。復号器96と閾値判定器98による復号化処理は、通常のCDM伝送装置における場合と同一であるので、その説明を省略する。
<従来のMPSK伝送システムとMPSK-CDM伝送システムとの相違点>
従来の2値デジタルの送信信号をMPSKして伝送するMPSK伝送システムでは、受信側でMPSK変調信号を復調する際に、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器による閾値判定をする必要がある理由について、図7を参照して具体的に説明する。図7(A)及び(B)は、従来の2値デジタルの送信信号をMPSKして伝送するMPSK伝送システムの概略的ブロック構成図であり、図7(A)は送信側装置、図7(B)は受信側装置を示している。
従来の2値デジタルの送信信号をMPSKして伝送するMPSK伝送システムは、この発明の実施の形態のMPSK-CDM伝送システムと共通する構成要素を具えているので、この共通の構成要素については、その説明を可能な限り省略する。
従来のMPSK伝送システムも、この発明の実施の形態のMPSK伝送システムと同様に送信側装置200と受信側装置220とを具えて構成される。送信側装置200から送信されるMPSK変調信号は、伝送路240を伝搬して受信側装置220に伝送される。
図7(A)に示す送信側装置200は、I/Q変換器202、I相の変調器204-1、Q相の変調器204-2、I相信号生成器206-1、Q相信号生成器206-2、第1合波器208、第1位相シフタ214、分岐器212、及び第1発振器210を具えて構成される。
一方、図7(B)に示す受信側装置220は、分岐器222、復調I相信号生成器224-1、復調Q相信号生成器224-2、第1ローパスフィルタ226-1、第2ローパスフィルタ226-2、A/D変換器228-1及び228-2、第2発振器232、分岐器236、第2位相シフタ234、及びI/Q逆変換器230を具えて構成される。
この発明の実施の形態のMPSK-CDM伝送システムと従来のMPSK伝送システムとの相違点は、受信側の装置が具えるMPSK復調部の構成にある。
従来のMPSK伝送システムの受信側装置220において、第1ローパスフィルタ226-1及び第2ローパスフィルタ226-2の後段に、それぞれA/D変換器228-1及び228-2が設けられている。A/D変換器は、アナログ信号を閾値判定してデジタル信号に変換する機能を有する素子であるから、閾値判定器であるともいえる。
すなわち、2値デジタル信号をMPSKして伝送する従来のMPSK伝送システムでは、第1ローパスフィルタ226-1及び第2ローパスフィルタ226-2の後段に、それぞれA/D変換器228-1及び228-2を設ける必要がある。そして、A/D変換器228-1及び228-2からそれぞれ出力されるデジタル信号をI/Q逆変換器230に入力して、I/Q逆変換器230で符号化受信信号231を生成して出力する構成となっている。
これに対して、この発明の実施の形態のMPSK-CDM伝送システムでは、既に説明したように、多値デジタル形式の信号をMPSKして伝送するシステムであるので、A/D変換器を設ける代わりに強度加算部74を設けて、復調I相信号73-1をアナログ信号の状態で増幅し、復調Q相信号73-2とアナログ加算をするだけで、符号化受信信号89を生成することが可能である。従って、この発明の実施の形態のMPSK-CDM伝送システムでは、MPSK復調部122においてA/D変換器を必要としない。
従来のCDM伝送システムの概略的ブロック構成図である。 この発明の実施の形態のMPSK-CDM伝送システムの概略的ブロック構成図である。 MPSK変調部の構成を示す概略的ブロック構成図である。 第1相信号とI相信号との関係及び第2相信号とQ相信号との関係を示す図であり(A)は第1相信号の時間波形、(B)は第2相信号の時間波形、(C)はI相信号の時間波形及び(D)はQ相信号の時間波形をそれぞれ示す図である。 I/Q変換器で実行される動作の説明に供する図である。 MPSK復調部の構成を示す概略的ブロック構成図である。 従来の2値デジタルの送信信号をMPSKして伝送するMPSK伝送システムの概略的ブロック構成図であり、(A)は送信側装置、(B)は受信側装置をそれぞれ示す図である。
符号の説明
10、100:送信装置
12、102:符号化信号生成部
12-1〜12-2n、42-1〜42-2n:符号器
14:アナログ加算器
20、204:伝送路
22、26、56、68:光電変換器
24:光ファイバー伝送路
30:アナログ分配器
32:第1チャンネル受信装置
34、96:復号器
36、98:閾値判定器
40、120:受信装置
44:デジタル加算器
46、202:I/Q変換器
48、206-1:I相信号生成器
50、206-2:Q相信号生成器
52、208:第1合波器
54:I/Q信号合成部
58、214:第1位相シフタ
60、210:第1発振器
62、76、92、212、222、236:分岐器
70-1、70-2:分配器
72:位相復調部
74:強度加算部
78、224-1:復調I相信号生成器
80、224-2:復調Q相信号生成器
82、226-1:第1ローパスフィルタ
84、226-2:第2ローパスフィルタ
86:増幅器
88:第2合波器
90、232:第2発振器
94、234:第2位相シフタ
104:多値位相シフトキーイング変調部(MPSK変調部)
122:多値位相シフトキーイング復調部(MPSK復調部)
124:復号化信号生成部
200:送信側装置
204-1、204-2:変調器
220:受信側装置
228-1、228-2:A/D変換器(閾値判定器)
230:I/Q逆変換器

Claims (8)

  1. 送信装置と受信装置とを具え、
    前記送信装置は、
    複数チャンネル分の送信信号を符号化して符号化送信信号を生成して出力する符号化信号生成部と、
    前記複数チャンネル分の符号化送信信号が入力されて、該複数チャンネル分の符号化送信信号を多重化し、かつ多値位相シフトキーイング変調して多値位相シフトキーイング変調信号を生成して出力する多値位相シフトキーイング変調部と
    を具え、
    前記受信装置は、
    前記多値位相シフトキーイング変調信号が入力されて、該多値位相シフトキーイング変調信号を位相復調して符号化受信信号を生成して出力する多値位相シフトキーイング復調部と、
    前記符号化受信信号を復号化して受信信号を生成して出力する復号化信号生成部と
    を具えることを特徴とする多値位相シフトキーイング符号分割多重伝送システム。
  2. 前記多値位相シフトキーイング変調部は、
    前記符号化信号生成部から出力される全てのチャンネルの前記符号化送信信号が入力されて、全てのチャンネルの前記符号化送信信号をデジタル加算して符号多重送信信号を生成して出力するデジタル加算器と、
    前記符号多重送信信号が入力されて、該符号多重送信信号をI/Q変換して第1相信号と第2相信号とを生成して出力するI/Q(in-phase and quadra-phasesignal components)変換器と、
    前記第1相信号と前記第2相信号とが入力されて、該第1相信号と該第2相信号とから多値位相シフトキーイング変調信号を生成して出力するI/Q信号合成部と
    を具えることを特徴とする請求項1に記載の多値位相シフトキーイング符号分割多重伝送システム。
  3. 前記I/Q信号合成部は、
    前記符号化送信信号のビットレートに等しい周波数より高い周波数の第1正弦波信号を生成して出力する第1発振器と、
    前記第1正弦波信号が入力されて、該第1正弦波信号の位相をπ/2シフトして第1位相シフト正弦波信号を生成して出力する第1位相シフタと、
    前記第1正弦波信号と前記第1相信号とを積算してI相(In-phase)信号を生成して出力するI相信号生成器と、
    前記第1位相シフト正弦波信号と前記第2相信号とを積算してQ相(Quadra-phase)信号を生成して出力するQ相信号生成器と、
    前記I相信号と前記Q相信号とを合波して多値位相シフトキーイング変調信号を生成して出力する第1合波器と
    を具えることを特徴とする請求項2に記載の多値位相シフトキーイング符号分割多重伝送システム。
  4. 前記デジタル加算器は、2nチャンネル分の符号化送信信号が入力されて、符号多重送信信号を、nビットの並列型デジタル信号の形態で生成して出力する機能を有していることを特徴とする請求項3に記載の多値位相シフトキーイング符号分割多重伝送システム。ここで、nは2以上の整数である。
  5. 前記多値位相シフトキーイング復調部は、
    前記多値位相シフトキーイング変調信号が入力されて、復調I相信号と復調Q相信号とを生成して出力する位相復調部と、
    前記復調I相信号と前記復調Q相信号とを、前記復調I相信号の強度と前記復調Q相信号の強度との比が、チャンネル数2nに応じて、(n-1)対1となるように調整してから加算して、符号化受信信号を生成して出力する強度加算部と
    を具えることを特徴とする請求項4に記載の多値位相シフトキーイング符号分割多重伝送システム。
  6. 前記位相復調部は、
    前記多値位相シフトキーイング変調信号が入力されて、該多値位相シフトキーイング変調信号を第1信号と第2信号とに分岐して出力する分岐器と、
    前記第1正弦波信号と同一周波数であってかつ同期した第2正弦波信号を生成して出力する第2発振器と、
    前記第2正弦波信号が入力されて、該第2正弦波信号の位相をπ/2シフトして第2位相シフト正弦波信号を生成して出力する第2位相シフタと、
    前記第1信号と前記第2正弦波信号とを積算して前記復調I相信号を生成して出力する復調I相信号生成器と、
    前記第2信号と前記第2位相シフト正弦波信号とを積算して復調Q相信号を生成して出力する復調Q相信号生成器と、
    前記復調I相信号が入力されて、該復調I相信号の高周波成分を除去して出力する第1ローパスフィルタと、
    前記復調Q相信号が入力されて、該復調Q相信号の高周波成分を除去して出力する第2ローパスフィルタと
    を具えることを特徴とする請求項5に記載の多値位相シフトキーイング符号分割多重伝送システム。
  7. 前記強度加算部は、
    前記第1ローパスフィルタから出力された復調I相信号を(n-1)倍に増幅して出力する増幅器と、
    該増幅器から出力された復調I相信号と、前記第2ローパスフィルタから出力された復調Q相信号とを加算して、前記符号化受信信号を生成して出力する第2合波器と
    を具えることを特徴とする請求項5に記載の多値位相シフトキーイング符号分割多重伝送システム。
  8. 前記強度加算部は、
    前記第2ローパスフィルタから出力された復調Q相信号を1/(n-1)倍に減衰させて出力する減衰器と、
    該増幅器から出力された復調Q相信号と、前記第1ローパスフィルタから出力された復調I相信号とを加算して、前記符号化受信信号を生成して出力する第2合波器と
    を具えることを特徴とする請求項5に記載の多値位相シフトキーイング符号分割多重伝送システム。
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