JP2009231826A - 導電性組成物及びそれを用いた太陽電池セルとその製造方法並びに該太陽電池セルを用いて形成された太陽電池モジュール - Google Patents

導電性組成物及びそれを用いた太陽電池セルとその製造方法並びに該太陽電池セルを用いて形成された太陽電池モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】得られる電極の適切な電気的性能と基板との密着性を確保する。
【解決手段】導電性組成物は、銀粉末とPbOを含有するガラス粉末と有機物からなるビヒクルとを含み、窒化ケイ素層11を貫通して窒化ケイ素層11の下に形成されたn型半導体層12と導通する電極13を形成する。銀粉末の組成物中の比率が70質量%以上95質量%以下であり、ガラス粉末が銀粉末100質量部に対して1質量部以上10質量部以下であり、ガラス粉末の塩基度が0.6以上0.8以下であってガラスの転移点が300℃〜450℃である。PbOを含有するガラス粉末はPbO−SiO2又はPbO−B23のいずれかの2元系ガラスであることが好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、主に太陽電池の電極を形成するための導電性組成物に関する。更に詳しくは、太陽電池セルの窒化ケイ素層を貫通して電極を形成するための導電性組成物及びそれを用いた太陽電池セルとその製造方法並びに該太陽電池セルを用いて形成された太陽電池モジュールに関するものである。
従来、太陽電池としてp型半導体基板を有するものが知られている。この太陽電池にはpn接合が作成され、このpn接合に向かう適切な波長の放射線は、この太陽電池内に正孔−電子対を発生させる外部エネルギーの供給源として働くようになっている。そして、pn接合に存在する電位差のため、正孔と電子とはこの接合部を反対方向に横断し、それによって、電力を外部回路に送出することが可能な電流の流れを引き起こすようになっている。そして、このような構成を有するほとんどの太陽電池は、メタライズされているシリコンウェーハ、すなわち導電性である金属接点が設けられているシリコンウェーハの形をとる。
ここで、現在、地球上で使用されているほとんどの発電太陽電池は、シリコン太陽電池である。この太陽電池ではp型半導体基板が用いられ、そのp型半導体基板の上面にn型半導体層を形成してpn接合とし、そのn型半導体層の上に反射防止用のコーティングとして窒化ケイ素層を更に形成している。そして、その窒化ケイ素層を貫通してn型半導体層と導通する電極をその窒化ケイ素層の上に形成している。ここで、このようなシリコン太陽電池を生産するためのプロセスでは、一般に、大量生産を可能とすべく単純化を最大限に実現すること、および製造コストを最小限に抑えることが目標とされている。このため、電極の形成に関してはいわゆる「ファイアスルー」と呼ばれる手順により行われている。
この電極を形成する「ファイアスルー」と呼ばれる具体的な手順は、先ず、スクリーン印刷などの方法を使用して窒化ケイ素層の上にペースト状の導電性組成物を直線状又は櫛歯状に印刷する。この導電性組成物中には銀粉末が含まれ、そのペーストを焼成することによりその銀を窒化ケイ素層に浸透させ、これによりそのペーストを焼成することにより得られた電極を窒化ケイ素層を貫通してその窒化ケイ素層の下のn型半導体層と導通させるようになっている。そして、このような電極を作るためのものとしてホウ素を含む導電性ペーストが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2006−93433号公報(明細書[0014]、図3)
しかし、上記「ファイアスルー」と呼ばれる電極の形成においては、スラリー状の導電性組成物を焼成することに得られた電極とn型半導体層の間に窒化ケイ素層が残存するとその電極の密着性が確保されない不具合が生じる。一方、焼成する際に 窒化ケイ素層に浸透するペースト状導電性組成物中の銀がその窒化ケイ素層の下のn型半導体層に更に浸透してしまうと、電極が直接p型半導体基板と導通してしまって、電極とn型半導体層の十分な導電性が得られない不具合を生じさせる。このため、太陽電池の性能を増大させるためには、窒化ケイ素層を貫通する電極とn型半導体層との適切な導通性を確保する必要がある。
本発明の目的は、焼成することにより得られる電極の適切な電気的性能と基板との密着性を確保し得る導電性組成物及びそれを用いた太陽電池セル並びの該太陽電池セルの製造方法を提供することにある。
本発明の別の目的は、焼成することにより得られる電極の適切な電気的性能と基板との密着性を確保した太陽電池セルを用いて形成された太陽電池モジュールを提供することにある。
本発明の第1の観点は、図1に示すように、銀粉末とPbOを含有するガラス粉末と有機物からなるビヒクルとを含み、窒化ケイ素層11を貫通して窒化ケイ素層11の下に形成されたn型半導体層12と導通する電極13を形成するための導電性組成物である。
その特徴ある点は、銀粉末の組成物中の比率が70質量%以上95質量%以下であり、ガラス粉末が銀粉末100質量部に対して1質量部以上10質量部以下含まれ、ガラス粉末の塩基度が0.6以上0.8以下であってガラスの転移点が300℃〜450℃であることを特徴とする。
この第1の観点の導電性組成物では、ガラス粉末の塩基度を0.6以上とするので、焼成により太陽電池セル10における窒化ケイ素層11を確実に貫通させることができ、得られた電極の密着性を確保することができる。また、その塩基度を0.8以下とするので、焼成により得られた電極がn型半導体層12を越えて直接p型半導体基板と導通するような自体を回避して、得られた電極とn型半導体層12の十分な導電性を得ることができる。
本発明の第2の観点は、第1の観点に基づく発明であって、PbOを含有するガラス粉末がPbO−SiO2又はPbO−B23のいずれかの2元系ガラスであることを特徴とする。
この第2の観点の導電性組成物では、焼成後の電極13のn型半導体層12に対する密着性を向上させることができる。
本発明の第3の観点は、第1又は第2の観点に基づく発明であって、ガラス粉末がTiO2、SiO2、Al23、ZrO2及びNiOからなる群より選ばれた1種又は2種以上を微量成分として含み、微量成分のガラス粉末中における含有量が0mol%より多く、かつ5mol%以下であることを特徴とする。
本発明の第4の観点は、p型半導体基板14に酸又はアルカリによるエッチング処理を施して、p型半導体基板14のスライスダメージを除去する工程と、p型半導体基板14にテクスチャエッチング処理を施して、p型半導体基板14の上面にテクスチャ構造を形成する工程と、p型半導体基板14の上面にn型ドーパントを熱拡散させることにより、p型半導体基板14の上面にn型半導体層12を形成する工程と、n型半導体層12上に窒化ケイ素層11を形成する工程と、窒化ケイ素層11上に第1ないし第3の観点の導電性組成物を直線状又は櫛歯状に印刷し乾燥する工程と、p型半導体基板14の下面に、Al以外の金属を含有する金属ペースト及びAlペースト17を印刷し乾燥する工程と、印刷した導電性組成物、金属ペースト及びAlペースト17を有するp型半導体基板14を焼成することにより、窒化ケイ素層11を貫通してn型半導体層12と導通する電極13を形成するとともに、p+層16、Al−Si合金層19及びリード線保持体及びアルミニウム裏面電極18を形成する工程とを含む太陽電池セルの製造方法である。
本発明の第5の観点は、p型半導体基板14と、p型半導体基板14の上面に形成されたn型半導体層12と、n型半導体層12の上に形成された窒化ケイ素層11と、第1ないし第3の観点の導電性組成物の焼き付けにより形成され窒化ケイ素層11を貫通してn型半導体層12と導通する直線状又は櫛歯状の電極13とを備える太陽電池セルである。
この第5の観点の太陽電池セルでは、窒化ケイ素層11を貫通する電極13とn型半導体層12との適切な導通性が確保され、その性能を増大させることができる。
本発明の第6の観点は、第5の観点の太陽電池セルを用いて形成された太陽電池モジュールである。
本発明の第1の観点の導電性組成物では、銀粉末の組成物中の比率が70質量%以上95質量%以下であり、ガラス粉末が銀粉末100質量部に対して1質量部以上10質量部以下含まれ、ガラス粉末の塩基度が0.6以上0.8以下であってガラスの転移点が300℃〜450℃であることを要件とするので、焼成により太陽電池セルにおける窒化ケイ素層を確実に貫通させることができ、得られた電極の密着性を確保するとともに、得られた電極がn型半導体層を越えて直接p型半導体基板と導通するような自体を回避して、その電極とn型半導体層の十分な導電性を得ることができる。
本発明の第4の観点の製造方法では、このような導電性組成物を用いて直線状又は櫛歯状の電極を形成するため、焼成により太陽電池セルにおける窒化ケイ素層を確実に貫通させることができ、得られた電極の密着性を確保するとともに、得られた電極がn型半導体層を越えて直接p型半導体基板と導通するような自体を回避して、その電極とn型半導体層の十分な導電性を有する太陽電池セルを製造することができる。
本発明の第5の観点の太陽電池セルでは、このような導電性組成物の焼き付けにより形成された直線状又は櫛歯状の電極を備えるため、窒化ケイ素層を貫通する電極とn型半導体層との適切な導通性が確保され、その性能を増大させることができる。
本発明の第6の観点の太陽電池モジュールでは、このような太陽電池セルを用いて形成されるため、その性能を増大させることができる。
本発明実施形態の導電性組成物を用いた太陽電池セルの拡大断面図である。 その太陽電池セルの焼成前の状態を示す図1に対応する断面図である。 本発明実施形態の太陽電池セルの上面図である。 本発明実施形態の太陽電池セルの裏面図である。 本発明実施形態の太陽電池モジュールの概略断面図である。
次に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
本発明の導電性組成物は、図1に示すように、太陽電池セル10における窒化ケイ素層11を貫通してその窒化ケイ素層11の下に形成されたn型半導体層12と導通する電極13を形成するためのものである。そしてこの導電性組成物は、銀粉末とPbOを含有するガラス粉末と有機物からなるビヒクルとを含む。ここで、銀粉末の組成物中の比率は70質量%以上95質量%以下である。この銀粉末が70質量%未満であると、焼成後の電極13の電気抵抗が高くなり、太陽電池セル10の特性低下を招くおそれがあるためであり、また、95質量%を超えると、塗布性が低下する傾向にあるためである。ここで、銀粉末の組成物中の比率は80質量%以上90質量%以下であることが更に好ましい。また、その銀粉末は、その塗布性および塗布膜の均一性の観点からは、その平均粒径は、レーザー回析散乱法により得られるところの平均粒径が0.1〜2.0μmであるのが好ましく、0.5〜1.0μmであることが更に好ましい。
ガラス粉末はPbOを含有するものであって、銀粉末100質量部に対して1質量部以上10質量部以下である。このガラス粉末は、焼成後の電極13における密着性を向上させるために添加されるものであり、このガラス粉末が銀粉末100質量部に対して1質量部未満であると、焼成後の電極13の接着強度が低下する不具合があり、このガラス粉末が銀粉末100質量部に対して10質量部を越えると、ガラスの偏析が生じるおそれを生じる。このガラス粉末は、銀粉末100質量部に対して3質量部以上7質量部以下であることが更に好ましい。そして、このガラス粉末がPbOを含有するものに限定するのは、広範囲にガラス代範囲を有するからである。
また、ガラス粉末の塩基度は0.6以上0.8以下である。この「塩基度」は、森永健次らにより提案されたものであり、例えば彼の著書「K.Morinaga, H.Yoshida And H.Takebe:J.Am Cerm.Soc.,77,3113(1994)」の中で以下に示すような式を用いてガラス粉末の塩基度を規定している。この抜粋を以下に示す。
「酸化物MiOのMi−O間の結合力は陽イオン−酸素イオン間引力Aiとして次式で与えられる。
i=Zi・Z02-/(ri+r02-2=Zi・2/(ri+1.40)2
i:陽イオンの価数,酸素イオンは2
i:陽イオンのイオン半径(Å),酸素イオンは1.40Å
このAiの逆数Bi(1/Ai)を単成分酸化物MiOの酸素供与能力とする。
i≡1/Ai
このBiをBCaO=1、BSiO2=0と規格化すると、各単成分酸化物のBi−指標が与えられる。この各成分のBi−指標を陽イオン分率により多成分系へ拡張すると、任意の組成のガラス酸化物の融体のB−指標(=塩基度)が算出できる。B=Σni・Bi
i:陽イオン分率
このようにして規定された塩基度は上記のように酸素供与能力をあらわし、値が大きいほど酸素を供与し易く、他の金属酸化物との酸素の授受が起こり易い。」
上記記載から明らかなように、「塩基度」とはガラス融体中への溶解の程度を表すものということができ、上記式により得られるガラス粉末の塩基度が0.6以上であれば、焼成により太陽電池セル10における窒化ケイ素層11を確実に貫通させることができ、得られた電極の密着性を確保することができる。一方、ガラス粉末の塩基度が0.8以下であれば、焼成により得られた電極がn型半導体層12を越えて直接p型半導体基板と導通するような自体を回避して、得られた電極とn型半導体層12の十分な導電性を得ることができる。なお、この塩基度は0.7以上0.8未満であることが更に好ましい。また、ガラス粉末のガラスの転移点は300℃〜450℃であって、更に300℃〜400℃であることが好ましい。なお、ガラス転移点Tgは、次のように測定した。示差熱天秤(株式会社マックサイエンス社製 TG−DTA2000S)を用いて、この示差熱天秤に、試料となるガラス粉末と基準物質とをセットし、測定条件として昇温速度10℃/minにて室温から900℃まで昇温させた。この時、試料であるガラス粉末と基準物質の温度差を温度に対してプロットした曲線(DTA曲線)を得た。このようにして得られたDTA曲線より、基線に沿う接線と第1の変曲点から第2の変曲点までの曲線に沿う接線との交点をガラス転移点Tgとした。
ビヒクルは、印刷に適した流体力学的性質を有する「ペースト」と呼ばれる粘性組成物を形成するためのものであり、有機物であることを要件とする。そして、このビヒクルとしては、エチルセルロース、アクリル樹脂、アルキッド樹脂などを溶剤に溶解したものが例示される。その他、エチルヒドロキシエチルセルロース、ウッドロジン、エチルセルロースとフェノール樹脂の混合物、低級アルコールのポリメタクリレート、エチレングリコールモノアセテートのモノブチルエーテルを含めたポリマーも例示することができる。そして、このビヒクルには、増粘剤、安定剤、又はその他の一般的な添加剤を含んでも含まなくてもよい。
次に、本発明の導電性組成物を用いた太陽電池セルの製造手順を説明する。
図2に示すように、先ず、p型半導体基板14を準備する。この基板としてSi基板を用いる場合、単結晶基板、多結晶基板のいずれであってもよい。この場合、最初に所望の厚さにスライスされた基板14のスライスダメージを除去するため、10〜20μm程度表面をフッ酸(フッ化水素酸)と硝酸との混酸または水酸化ナトリウムなどのアルカリ溶液でエッチングすることが好ましい。単結晶基板を用いる場合、上面の反射を抑えるためにその上面にテクスチャ構造を形成するのが好ましい。このテクスチャ構造は、1〜5%の水酸化ナトリウムなどのアルカリ溶液にIPAを3〜10%加え、80℃前後で30〜60分エッチングすることにより形成することができる。また、テクスチャエッチングを行う前にp型半導体基板14の下面に数百nmの酸化膜を成膜することによって受光面のみをテクスチャ構造とすることができる。
このp型半導体基板14の下面には、従来から公知適宜の方法によりp+層16を形成する。図ではAlペーストを用いる場合を示し、図2に示すように、Alペースト17をp型半導体基板14の下面に印刷し、乾燥させてその後焼成する。なお、この焼成は、後述する電極13を形成する際の焼成と同時に行うこも可能であるが、別々に行う場合は、Alペースト17の焼成を先に行う。Alペースト17は、焼成によって、乾燥状態から図1に示すアルミニウム裏面電極18へと変換される。焼成中、裏面のAlペースト17とp型半導体基板14の裏面との境界は合金状態を成し、焼成後にその境界にAl−Si合金層19を形成する。そして、そのAl−Si合金層19のp型半導体基板14側にp+層16が形成される。また、p型半導体基板14の下面には、太陽電池モジュール30を形成する際に、太陽電池セル10同士をリード線31により直列に接続するためのリード線保持体19を形成する。このリード線保持体19は、Al以外の金属を含有する金属ペーストを塗布して焼成することにより形成することができる。なお、この焼成は、後述する電極13を形成する際の焼成と同時に行うこも可能である。具体的には、上記Alペースト17をp型半導体基板14の下面に印刷する前に、p型半導体基板14の下面の一部分、即ちAlペースト17を印刷しない部分に、スクリーン版を用いて予め印刷しておく。次いで、印刷した金属ペーストを乾燥させ、その後焼成する。上記金属ペーストに含まれる金属には、金、白金、銀、銀−パラジウム合金又はニッケル等が挙げられる。
なお、このp+層16の形成方法としては、Alペースト17を必ずしも用いなくても良く、他の方法であっても良い。例えば、700〜1000℃で数十分間BBr3を気相拡散する方法により、p型半導体基板14の下面にp+層16を形成しても良い。この方法によりp+層16を形成する場合、受光面側に拡散されないように予め受光面側に酸化膜などを形成しておく必要がある。また、ホウ素化合物を含む薬液をp型半導体基板14にスピンコートしてから700〜1000℃でアニールする方法やイオン注入によりp+層16を拡散して形成する方法であっても良い。
一方、p型半導体基板14の上面にはn型半導体層12が形成される。このn型半導体層12は、リン(P)などのn型ドーパントの熱拡散によって形成することができ、この場合オキシ塩化リン(POCl3)がリン拡散源として一般に使用される。例えば、この半導体層12をp型半導体基板14の全面に形成した後、その上面をレジストなどで保護した後、n型半導体層12が上面にのみ残るよう、エッチングによってほとんどの面から除去する。次いで有機溶媒などを使用して、レジストを除去することにより、p型半導体基板14の上面にn型半導体層12を形成することができる。なお、このn型半導体層12は、平方当たりが数十オーム程度の面積抵抗率と、約0.3から0.5μmの厚さとを有することが好ましい。
次に、このn型半導体層12の上に反射防止用のコーティングとしての窒化ケイ素層11を形成する。この窒化ケイ素層11は、プラズマ化学気相成長法(CVD)などのプロセスにより、約700から900Åの厚さになるまでn型半導体層12上に形成することができる。
そして、前述した導電性組成物を用い、窒化ケイ素層11を貫通してこの下に形成されたn型半導体層12と導通する電極13をいわゆる「ファイアスルー」と呼ばれる手順により形成する。具体的には、図2に示すように、前述した導電性組成物からなるペースト21を、窒化ケイ素層11上に直線状又は櫛歯状に印刷する。このペースト21の印刷にあってはスクリーン印刷が好ましいが、他の印刷方法であっても良い。その後、約700から975℃の温度範囲の赤外炉内で、数分から数十分間焼成を行う。この焼成によりペースト21中の銀を窒化ケイ素層11に浸透させ、図1に示すように、焼成することにより得られた電極13を窒化ケイ素層11を貫通してその窒化ケイ素層11の下のn型半導体層12と導通させる。このように、焼成することにより得られた電極13は、その適切な電気的性能とn型半導体層12との密着性を確保することができる。
このようにして、p型半導体基板14と、そのp型半導体基板14の上面に形成されたn型半導体層12と、そのn型半導体層12の上に形成された窒化ケイ素層11と、その窒化ケイ素層11を貫通してn型半導体層12と導通する直線状又は櫛歯状の電極13とを備える太陽電池セル10を得る。
このように構成された太陽電池セル10では、窒化ケイ素層11を貫通する電極13とn型半導体層12との適切な導通性が確保される結果、その性能を増大させることができる。
続いて、この太陽電池セル10を用いた太陽電池モジュール31の製造手順について説明する。図5は本発明の太陽電池モジュールの製造手順を説明するために、模式的に表した概略断面図である。図5に示す太陽電池モジュール31において、上記方法で得られた太陽電池セル10は、隣接するセル同士が直列に電気的に接続される。図3は太陽電池セル10の上面図であり、図4は太陽電池セル10の裏面図である。太陽電池セル10は、図3に示すように、その表面に本発明の上記導電性組成物によって形成された電極13及び集電極20が形成されている。なお、この集電極20は、電極13と同様、本発明の導電性組成物を用いて形成することができる。一方、裏面には、図4に示すように、上述のリード線保持体19が形成されている。隣接する太陽電池セル10同士の接続は、一方の太陽電池セル10の裏面に形成されたリード線保持体19と他方の太陽電池セル10の表面に形成された電極13をリード線31を用いてはんだ付けすることにより行う。これにより、図5に示すように、隣接するセル同士が直列に電気的に接続されることになる。
そして、図5に示すように、白板強化ガラスなどからなる透明部材32、透明のエチレンビニルアセテート共重合体(EVA)などからなる充填材33 、リード線31によって隣接した太陽電池セル10の表面の電極と裏面の電極とを交互に接続した複数の太陽電池セル10、ポリエチレンテレフタレート(PET)や金属箔をポリフッ化ビニル樹脂( PVF )で挟みこんだ耐光性フィルム34を順次積層して、ラミネータの中で脱気、加熱して押圧することによって、充填材33が硬化重合し、各部材が一体化されて太陽電池モジュール31を形成することができる。その後、アルミニウム等のフレーム35を周囲にはめ込む。さらに直列接続された複数の太陽電池セル10の最初のセルと最後のセルの電極の一端は出力取出部である端子ボックス36に、出力取出配線37によって接続される。
このようにして得られた本発明の太陽電池モジュール31は、本発明の太陽電池セル10を用いて形成されるため、その性能を増大させることができる。
次に本発明の実施例を比較例とともに詳しく説明する。
<実施例1>
導電性ペーストを下記のように作製した。
先ず、α-テルピネオール及びブチルカルビトールアセテートを2:1で混合した溶剤を13質量部、エチルセルロース樹脂を質量1.5部及び分散剤としてジカルボン酸系分散剤を0.5質量部とを混合したビークルを得た。
次に、導電性粉末として、平均粒径0.8μmのAg粉末を82.5質量部と、鉛系ガラスフリットとしてガラス転移点が340℃、塩基度が0.6の平均粒径0.5μmのPbO−B23を2.5質量部とを、ビークル15質量部に混合した後、三本ロールで混練し、Ag粉末及びガラス粉末を分散させ、銀粉末とガラス粉末とビヒクルとを含む導電性組成物からなるペーストを得た。
次に、上記ペーストを用いて電極付き基板を下記のように作製した。
20mm角、0.6mm厚のn型Siウェハーの片面に、プラズマCVDにより厚さ0.07μmの窒化珪素膜を形成した基板を作製した。その基板上に、ライン幅100μm、スペース幅2mm、乳剤厚30μmのスクリーン版を用いて、導電性ペーストをスクリーン印刷し、幅約120μm、厚さ約25μmの印刷パターンを形成した。続いて、ベルト式乾燥炉にて150℃で、10分間、乾燥した。更に、赤外線ランプ加熱炉を用いて、大気中で、室温から800℃まで、15秒で昇温した後、15秒で室温まで冷却して、印刷パターンを焼成し、電極付き基板を得た。このようにしてガラス転移点が340℃、塩基度が0.6のガラス粉末を含むペーストを用いた電極付き基板を実施例1とした。この時使用したガラス粉末には、微量成分として、TiO2、SiO2、Al23、ZrO2及びNiOが、計0.2mol%含まれていた。
<実施例2>
導電性ペースト中の鉛系ガラスフリットのガラス転移点が315℃、塩基度が0.7の平均粒径0.5μmのPbO−B23であること以外は、実施例1と同様にして、導電性ペーストの調製を行い、その後実施例1と同様の条件及び手順により電極付き基板を作成した。このようにしてガラス転移点が315℃、塩基度が0.7のガラス粉末を含むペーストを用いた電極付き基板を実施例2とした。
<実施例3>
導電性ペースト中の鉛系ガラスフリットのガラス転移点が300℃、塩基度が0.8の平均粒径0.5μmのPbO−B23であること以外は、実施例1と同様にして、導電性ペーストの調製を行い、その後実施例1と同様の条件及び手順により電極付き基板を作成した。このようにしてガラス転移点が300℃、塩基度が0.8のガラス粉末を含むペーストを用いた電極付き基板を実施例3とした。
<実施例4>
導電性ペースト中の鉛系ガラスフリットとしてガラス転移点が425℃、塩基度が0.6、平均粒径0.5μmのPbO−SiO2を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、導電性ペーストの調製を行い、その後実施例1と同様の条件及び手順により電極付き基板を作成した。このようにしてガラス転移点が425℃、塩基度が0.6のガラス粉末を含むペーストを用いた電極付き基板を実施例4とした。
<実施例5>
導電性ペースト中の鉛系ガラスフリットとしてガラス転移点が400℃、塩基度が0.7、平均粒径0.5μmのPbO−SiO2を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、導電性ペーストの調製を行い、その後実施例1と同様の条件及び手順により電極付き基板を作成した。このようにしてガラス転移点が400℃、塩基度が0.7のガラス粉末を含むペーストを用いた電極付き基板を実施例5とした。
<実施例6>
導電性ペースト中の鉛系ガラスフリットとしてガラス転移点が375℃、塩基度が0.8、平均粒径0.5μmのPbO−SiO2を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、導電性ペーストの調製を行い、その後実施例1と同様の条件及び手順により電極付き基板を作成した。このようにしてガラス転移点が375℃、塩基度が0.8のガラス粉末を含むペーストを用いた電極付き基板を実施例6とした。
<比較例1>
導電性ペースト中の鉛系ガラスフリットのガラス転移点が400℃、塩基度が0.4の平均粒径0.5μmのPbO−B23であること以外は、実施例1と同様にして、導電性ペーストの調製を行い、その後実施例1と同様の条件及び手順により電極付き基板を作成した。このようにしてガラス転移点が400℃、塩基度が0.4のガラス粉末を含むペーストを用いた電極付き基板を比較例1とした。
<比較例2>
導電性ペースト中の鉛系ガラスフリットのガラス転移点が275℃、塩基度が0.9の平均粒径0.5μmのPbO−B23であること以外は、実施例1と同様にして、導電性ペーストの調製を行い、その後実施例1と同様の条件及び手順により電極付き基板を作成した。このようにしてガラス転移点が275℃、塩基度が0.9のガラス粉末を含むペーストを用いた電極付き基板を比較例2とした。
<比較例3>
導電性ペースト中の鉛系ガラスフリットとしてガラス転移点が490℃、塩基度が0.4、平均粒径0.5μmのPbO−SiO2を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、導電性ペーストの調製を行い、その後実施例1と同様の条件及び手順により電極付き基板を作成した。このようにしてガラス転移点が490℃、塩基度が0.4のガラス粉末を含むペーストを用いた電極付き基板を比較例3とした。
<比較例4>
導電性ペースト中の鉛系ガラスフリットとしてガラス転移点が350℃、塩基度が0.9、平均粒径0.5μmのPbO−SiO2を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、導電性ペーストの調製を行い、その後実施例1と同様の条件及び手順により電極付き基板を作成した。このようにしてガラス転移点が350℃、塩基度が0.9のガラス粉末を含むペーストを用いた電極付き基板を比較例4とした。
<比較試験及び評価1>
実施例1〜3、比較例1及び比較例2における電極付き基板のそれぞれの電極直下の窒化珪素の膜厚を測定した。この測定は、それぞれの基板の断面を研磨し、透過型電子顕微鏡(TEM)により行った。
また、電極直下に窒化珪素膜が無くなっている場合は、TEM及びX線マイクロアナライザー(EPMA)もしくは、オージェ電子分光(AES)より、電極−基板界面のガラス層の厚さ及びガラス組成の定量を行い、下記の計算に従って、ガラスと反応し、SiO2となったSiウェハーの深さを求めた。
焼成前の微量成分を除いたガラス組成をPbO(a mol%)−B23(100−a mol%)、分子量M1、比重 d1 g/cm3、焼成後、TEMにより測定したガラス組成をPbO(a/(100+b) mol%)−B23((100−a)/(100+b) mol%)−SiO2(b/(100+b) mol%)とすると、焼成後のガラス組成から、焼成前のガラス量 は、G(mol%)=a/(100+b)+(100−a)/(100+b)=100/(100+b)、また、焼成後に増加したSiO2量 は、ΔG(mol%)=b/(100+b)。
従って、焼成前のガラス量と焼成後に増加したSiO2量のモル比(G/ΔG)は、100/b・・・(1)。
上記、モル比の式(1)を体積比率に変換すると、SiO2の分子量MSiO2、比重dSiO2 g/cm3から、
式(1) = (100×M1×dSiO2)/(b×d1×MSiO2)・・・(2)。
式(2)は、単位面積当たりとすると焼成前のガラスの厚さと焼成後に増加したガラスの厚さの比率と同値となる。
ここで、焼成後のガラス層の厚さからDfiredは次の式(3)で表される。
fired=(焼成前のガラス層の厚さ:D)+(焼成後に増加したSiO2層の厚さ:ΔD)={式(2)+1}×ΔD・・・(3)
よって、式(3)より、焼成後に増加したSiO2層の厚さ:ΔDは、
ΔD=Dfired/{(100×M1×dSiO2)/(b×d1×MSiO2)+1}・・・(4)
となる。
求めたいのは、焼成によりSiO2となったSiウェハーの深さ:ΔDSiであるから、Siの比重dSiより、
ΔDSi=ΔD×dSiO2/dSi・・・(5)
となる。
上記の窒化珪素膜厚の測定結果及び測定から算出した焼成後SiO2となったSiウェハーの深さを評価項目とした。良否については、実際の太陽電池セルでの所定の特性を得ることが目的であることから、窒化珪素膜の有の場合を不良、無の場合を良好とし、また、反応後のSiウェハーの深さが、太陽電池Si基板のp−n接合のn層以下である必要がある為、一般的なn層の厚さである0.4μm未満である場合を良好とし、0.4μm以上である場合を不良とした。更に、総合評価として、上記の2つの評価項目を両方とも良好である場合のみ、良好とし、それ以外は不良とした。これらの結果を表1に示す。
Figure 2009231826
<比較試験及び評価2>
実施例3〜6、比較例3及び比較例4における電極付き基板のそれぞれの電極直下の窒化珪素の膜厚を測定した。この測定は、それぞれの基板の断面を研磨し、透過型電子顕微鏡(TEM)により行った。
また、電極直下に窒化珪素膜が無くなっている場合は、TEM及びX線マイクロアナライザー(EPMA)もしくは、オージェ電子分光(AES)より、電極−基板界面のガラス層の厚さ及びガラス組成の定量を行い、下記の計算に従って、ガラスと反応し、SiO2となったSiウェハーの深さを求めた。
焼成前の微量成分を除いたガラス組成をPbO(a mol%)−SiO2(100−a mol%)、分子量M3、比重 d3 g/cm3、焼成後、TEMにより測定したガラス組成をPbO(a/(100+b) mol%)−SiO2((100−a+b)/(100+b) mol%)とすると、焼成後のガラス組成から、焼成前のガラス量 は、G(mol%)=a/(100+b)+(100−a)/(100+b)と、また、焼成後に増加したSiO2量 は、ΔG(mol%)=b/(100+b)。
従って、焼成前のガラス量と焼成後に増加したSiO2量のモル比(G/ΔG)は、100/b・・・(6)。
前記、モル比の式(6)を体積比率に変換すると、SiO2の分子量MSiO2、比重dSiO2 g/cm3から、
式(6) = (100×M3×dSiO2)/(b×d3×MSiO2)・・・(7)。
式(7)は、単位面積当たりとすると焼成前のガラスの厚さと焼成後に増加したガラスの厚さの比率と同値となる。
ここで、焼成後のガラス層の厚さからDfiredは次の式(8)で表される。
fired=(焼成前のガラス層の厚さ:D)+(焼成後に増加したSiO2層の厚さ:ΔD)={式(7)+1}×ΔD・・・(8)
よって、式(8)より、焼成後に増加したSiO2層の厚さ:ΔDは、
ΔD=Dfired/{(100×M3×dSiO2)/(b×d3×MSiO2)+1}・・・(9)
となる。
求めたいのは、焼成によりSiO2となったSiウェハーの深さ:ΔDSiであるから、Siの比重dSiより、
ΔDSi=ΔD×dSiO2/dSi・・・(10)
となる。
上記の窒化珪素膜厚の測定結果及び測定から算出した焼成後SiO2となったSiウェハーの深さを評価項目とした。良否については、実際の太陽電池セルでの所定の特性を得ることが目的であることから、窒化珪素膜の有の場合を不良、無の場合を良好とし、また、反応後のSiウェハーの深さが、太陽電池Si基板のp−n接合のn層以下である必要がある為、一般的なn層の厚さである0.4μm未満である場合を良好とし、0.4μm以上である場合を不良とした。更に、総合評価として、上記の2つの評価項目を両方とも良好である場合のみ、良好とし、それ以外は不良とした。これらの結果を表2に示す。
Figure 2009231826
表1及び表2から明らかなように、ガラス粉末のガラス転移点が300〜450℃、かつ塩基度が0.6以上0.8以下である導電性組成物を用いた実施例1〜3及び実施例4〜6にあっては、電極とn型半導体層の間に窒化ケイ素層が残存せず、かつn型半導体層への浸透も程度が少ないことが判る。
これに対して、ガラス粉末のガラス転移点が450℃を超える比較例3や、塩基度が0.6未満の0.4である比較例1では、窒化ケイ素層が残存している。これはガラス転移点が高い、若しくは塩基度が低いことによるものと考えられる。一方、ガラス粉末のガラス転移点が300℃未満の比較例2や、塩基度が0.8を越える0.9である比較例4では、窒化ケイ素層が残存しないけれどもn型半導体層への浸透の程度が大きいことが判る。これはガラス転移点が低すぎる、若しくは塩基度が大きすぎることによるものと考えられる。
よって、ガラス粉末のガラス転移点が300℃以上450℃以下であり、かつ塩基度が0.6以上0.8以下である導電性組成物を用いることにより、太陽電池セルにおける窒化ケイ素層を貫通する電極とn型半導体層との適切な導通性を確保できることが判る。
10 太陽電池セル
11 窒化ケイ素層
12 n型半導体層
13 電極
14 p型半導体基板

Claims (6)

  1. 銀粉末とPbOを含有するガラス粉末と有機物からなるビヒクルとを含み、窒化ケイ素層(11)を貫通して前記窒化ケイ素層(11)の下に形成されたn型半導体層(12)と導通する電極(13)を形成するための導電性組成物であって、
    前記銀粉末の前記組成物中の比率が70質量%以上95質量%以下であり、
    前記ガラス粉末が前記銀粉末100質量部に対して1質量部以上10質量部以下含まれ、
    前記ガラス粉末の塩基度が0.6以上0.8以下であってガラスの転移点が300℃〜450℃である
    ことを特徴とする導電性組成物。
  2. PbOを含有するガラス粉末がPbO−SiO2又はPbO−B23のいずれかの2元系ガラスである請求項1記載の導電性組成物。
  3. ガラス粉末がTiO2、SiO2、Al23、ZrO2及びNiOからなる群より選ばれた1種又は2種以上を微量成分として含み、前記微量成分の前記ガラス粉末中における含有量が0mol%より多く、かつ5mol%以下である請求項1又は2記載の導電性組成物。
  4. p型半導体基板(14)に酸又はアルカリによるエッチング処理を施して、前記p型半導体基板(14)のスライスダメージを除去する工程と、
    前記p型半導体基板(14)にテクスチャエッチング処理を施して、前記p型半導体基板(14)の上面にテクスチャ構造を形成する工程と、
    前記p型半導体基板(14)の上面にn型ドーパントを熱拡散させることにより、前記p型半導体基板(14)の上面にn型半導体層(12)を形成する工程と、
    前記n型半導体層(12)上に窒化ケイ素層(11)を形成する工程と、
    前記窒化ケイ素層(11)上に請求項1ないし3いずれか1項に記載の導電性組成物を直線状又は櫛歯状に印刷し乾燥する工程と、
    前記p型半導体基板(14)の下面に、Al以外の金属を含有する金属ペースト及びAlペースト(17)を印刷し乾燥する工程と、
    前記印刷した導電性組成物、金属ペースト及びAlペースト(17)を有するp型半導体基板(14)を焼成することにより、前記窒化ケイ素層(11)を貫通して前記n型半導体層(12)と導通する電極(13)を形成するとともに、p+層(16)、Al−Si合金層(19)、リード線保持体及びアルミニウム裏面電極(18)を形成する工程と
    を含む太陽電池セルの製造方法。
  5. p型半導体基板(14)と、前記p型半導体基板(14)の上面に形成されたn型半導体層(12)と、前記n型半導体層(12)の上に形成された窒化ケイ素層(11)と、請求項1ないし3いずれか1項に記載の導電性組成物の焼き付けにより形成され前記窒化ケイ素層(11)を貫通して前記n型半導体層(12)と導通する直線状又は櫛歯状の電極(13)とを備える太陽電池セル。
  6. 請求項5記載の太陽電池セルを用いて形成された太陽電池モジュール。
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