JP2009231329A - 半導体マルチチップパッケージ - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の半導体チップを積層してなるマルチチップパッケージ(MCP)において、上下に位置する半導体チップの入出力パッドを、パッケージの厚さを増大させることなく電気的に接続する。
【解決手段】主面上に形成された第1の入出力パッドを有する第1の半導体チップと、裏面上に形成された第2の入出力パッドを有し、前記第1の半導体チップ上に積層された第2の半導体チップと、前記第1の半導体チップと前記第2の半導体チップとの間に介在し、前記第1の半導体チップの前記第1の入出力パッドと前記第2の半導体チップの前記第2の入出力パッドとを、前記第1の半導体チップ及び前記第2の半導体チップの積層方向において電気的に接続するための端子及び配線パターンの少なくとも一方を有するパッド間接続シートとを具えるようにして半導体マルチチップパッケージを構成する。
【選択図】図5

Description

本発明は、半導体集積回路のマルチチップパッケージに関する。
半導体部品が搭載される現在の電子製品市場では、携帯電話や携帯情報処理端末、小型音響製品などの携帯用家電製品の需要が急激に高まっている。このような市場の要求に応えるためには、半導体部品の小型化、軽薄化が必要である。そのため、システムをひとつの半導体チップに格納するSystem On Chip (SOC)技術が用いられたり、また特に近年急速に普及しているフラッシュメモリに代表される不揮発性半導体記憶装置では、軽薄小型かつ大容量であることが望まれるので、半導体チップを垂直方向に積層するマルチチップパッケージ(MCP)技術が用いられている。
SOC技術は1チップの半導体素子にシステムを作りこむ技術であるが、これに対してMCP技術は複数の半導体チップを1パッケージに詰め込む技術であり、チップの積層方法を工夫することで小型化を図ることが可能である。
一般に、半導体チップと基板とを結線するためにはワイヤーボンディングと呼ばれる方法が用いられるが、これを行うためには各半導体チップの入出力パッド付近に適切な空間(スペース)が必要となる。そのため従来技術では回路としての機能をまったく持たないスペーサーを半導体チップ間に挟みこんで前記空間を確保していた。しかしながら、前記スペーサーの存在によってMCP全体の厚さが増大する原因となっている。
また、多くのチップを積層するとワイヤーボンディングを行う回数が増加するので、その結果狭い空間の中にワイヤーが密集してしまう。このような問題に鑑み、従来においては様々な結線の技術が開示されてきた。
特開2005−203775号では、積層されたチップにおいてワイヤーボンディングに必要な入出力パッド付近の空間を確保するために、チップの形状をそれぞれ異なったものにするアイディアを提供している。これによって、各チップの入出力パッド部分を他のチップに覆われないよう露出させている。しかしながら、この場合においても、配線構造が複雑になるのを防止すべく、結果的に上述のスペーサーに相当する再配線用素子を介在させており、上述したMCPの厚さの低減には何ら寄与していない。
また、特開2006−86149号では、MCP技術において各半導体チップを接続するために、配線専用の半導体素子(再配線用素子)を用意する方法を提供している。この場合においても、上記再配線用素子の活用によりボンディングワイヤー同士でチップ間を接続する必要がなくなり、ワイヤー同士の接触が避けられ、配線構造を簡易化することができる。しかしながら、前記再配線用素子は、上記のスペーサーに相当するので、前記再配線用素子の介在によって上述したMCPの厚さの低減には何ら寄与していない。
さらに、特開2003−68975号では、2つの半導体チップを積層する際に、チップのパッド部分が露出するようにチップを互いに少しだけずらしたり、またはチップの両端にパッドが並んでいる場合は、チップ同士を交差状に重ねてパッド部分を露出させたりすることで、各チップでのワイヤーボンディング用スペースを確保する技術を提供している。しかしながら、この場合においては、積層する半導体チップ間に樹脂層を介在させ、この樹脂層内でバンプを用いて互いの半導体チップの電気的接続を実施している。したがって、前記樹脂層等の存在によってMCPの厚さ低減には何ら寄与していない。
また、特開2001−196529号では、チップ上に実装した配線を用いてワイヤーボンディングの自由度を増し、さらにチップの入出力パッドを他のチップのパッドと貼りあわせ、入出力信号線を引き出す手段を提供している。また、特開2001−7278号では配線シートを用いて入出力信号を引き出し、他のチップと結線する方法を提供している。しかしながら、いずれもメモリチップのパッケージに見られるような、同一入出力パッド同士を接続する方法は示していない。
特開2005−203775号 特開2006−86149号 特開2003−68975号 特開2001−196529号 特開2001−7278号
本発明は、複数の半導体チップを積層してなるマルチチップパッケージ(MCP)において、上下に位置する半導体チップの入出力パッドを、パッケージの厚さを増大させることなく電気的に接続することを目的とする。
上記目的を達成すべく、本発明の一態様は、第1の主面上に形成された第1の入出力パッドを有する第1の半導体チップと、第2の主面上に形成された第2の入出力パッドを有し、前記第1の半導体チップ上に前記第2の主面が前記第1の主面に対向するように積層された第2の半導体チップと、前記第1の半導体チップと前記第2の半導体チップとの間に介在し、前記第1の半導体チップの前記第1の入出力パッドと前記第2の半導体チップの前記第2の入出力パッドとを電気的に接続するための端子及び配線パターンの少なくとも一方を有するパッド間接続シートと、を具えることを特徴とする、半導体マルチチップパッケージに関する。
また、本発明の他の態様は、第1の主面上に形成された第1の入出力パッドを有する第1の半導体チップと、第2の主面上に形成された第2の入出力パッドを有し、前記第2の主面が前記第1の主面に対向するように前記第1の半導体チップ上に積層された第2の半導体チップと、前記第1の半導体チップの前記第1の主面上、又は前記第2の半導体チップの前記第2の主面上において形成され、前記第1の半導体チップの前記第1の入出力パッドと前記第2の半導体チップの前記第2の入出力パッドとを電気的に接続するための配線パターンと、を具えることを特徴とする、半導体マルチチップパッケージに関する。
上記態様によれば、複数の半導体チップを積層してなるマルチチップパッケージ(MCP)において、上下に位置する半導体チップの入出力パッドを、パッケージの厚さを増大させることなく電気的に接続することができる。
以下、本発明の具体的な実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態における第1の半導体チップの上平面図であり、図2〜4は、第1の実施形態における第2の半導体チップの上平面図である。また、図5は、第1の実施形態で使用するパッド間接続シートの概観を示す上平面であり、図6は、前記第1の半導体チップ及び前記第2の半導体チップを前記パッド間接続シートを挟んで積層した際の上平面図である。
図1に示すように、第1の半導体チップ11は矩形状を呈し、その主面の左辺側には、かかる辺に沿って第1の入出力パッド111、第2の入出力パッド112、第3の入出力パッド113、第4の入出力パッド114及び第5の入出力パッド115がほぼ等間隔で配置されている。また、第1の半導体チップ11の前記主面の下辺側には、かかる辺に沿って第5の入出力パッド115、第6の入出力パッド116、第7の入出力パッド117、第8の入出力パッド118及び第9の入出力パッド119がほぼ等間隔で配置されている。
第1の入出力パッド111から第9の入出力パッド119の外方(半導体チップ11の縁部側)には、各入出力パッドに対応してボンディングパッド121から129が設けられている。第1の入出力パッド111から第9の入出力パッド119とボンディングパッド121から129とは、それぞれ第1の半導体チップ11の前記主面上に形成された配線層131から139によって電気的に接続されている。ボンディングパッド121から129は、後に基板との電気的接続を、ワイヤーボンディングを介して行うために設けられている。
また、図1から明らかなように、ボンディングパッド121から125は、半導体チップ11の左辺側において、かかる辺に沿って設けられており、ボンディングパッド126から129は、半導体チップ11の下辺側において、かかる辺に沿って設けられている。
図2に示すように、第2の半導体チップ21は同じく矩形状を呈し、その主面の左辺側には、かかる辺に沿って第1の入出力パッド211、第2の入出力パッド212、第3の入出力パッド213、第4の入出力パッド214及び第5の入出力パッド215がほぼ等間隔で配置されている。また、第2の半導体チップ21の前記主面の下辺側には、かかる辺に沿って第5の入出力パッド215、第6の入出力パッド216、第7の入出力パッド217、第8の入出力パッド218及び第9の入出力パッド219がほぼ等間隔で配置されている。
なお、図1に示す第1の半導体チップ11と、図2に示す第2の半導体チップ21とは、第2の半導体チップ21においてボンディングパッドが形成されていない以外は、全く同様の構成を呈している。すなわち、第1の半導体チップ11と第2の半導体チップ21とは、ほぼ同一の製造工程によって得ることができ、目的とする半導体マルチチップパッケージ(MCP)の製造コストを十分に低減することができる。
第2の半導体チップ21を第1の半導体チップ11上に積層するに際しては、第2の半導体チップ21を、予め、図3に示すように、最初に反時計回りに90度回転させた後、図4に示すように表裏反転させておく。これによって、当初、第2の半導体チップ21の主面上左辺側に位置した第1の入出力パッド211、第2の入出力パッド212、第3の入出力パッド213、第4の入出力パッド214及び第5の入出力パッド215は、第2の半導体チップ21の上辺側に移動し、同じく主面上の下辺側に位置した第5の入出力パッド215、第6の入出力パッド216、第7の入出力パッド217、第8の入出力パッド218及び第9の入出力パッド219は、第2の半導体チップ21の右辺側に移動する。
図3に示すように、パッド間接続シート31には、その左辺側において、かかる辺に沿うようにして第1の端子311、第2の端子312、第3の端子313、第4の端子314及び第5の端子315がほぼ等間隔で配置されている。また、パッド間接続シート31の下辺側には、かかる辺に沿って第5の端子315、第6の端子316、第7の端子317、第8の端子318及び第9の端子319がほぼ等間隔で配置されている。なお、これらの端子は、第1の半導体チップ11と第2の半導体チップ21とを積層させた場合に、第1の半導体チップ11の入出力パッドの位置と一致するようにして形成する。
また、パッド間接続シート31の上辺側において、かかる辺に沿うようにして第1の端子311、第10の端子320、第11の端子321、第12の端子322及び第13の端子323がほぼ等間隔で配置されている。また、パッド間接続シート31の右辺側には、かかる辺に沿って第13の端子323、第14の端子324、第15の端子325、第16の端子326及び第9の端子319がほぼ等間隔で配置されている。なお、これらの端子は、第1の半導体チップ11と第2の半導体チップ21とを積層させた場合に、第2の半導体チップ21の入出力パッドの位置と一致するようにして形成する。
さらに、上述した各端子は、シートを貫通して主面及び裏面側にその端部が露出するようにして構成されている。
パッド間接続シート31においては、第2の端子312及び第10の端子320間、第3の端子313及び第11の端子321間、第4の端子314及び第12の端子322間、第5の端子315及び第13の端子323間、第6の端子316及び第14の端子324間、第7の端子317及び第15の端子325間、並びに第8の端子318及び第16の端子326間は、パッド間接続シート31に形成された配線層340から346よって電気的に接続されている。
MCPを形成する際には、図1に示す第1の半導体チップ11と、図4に示す状態の第2の半導体チップ21とを、図5に示すパッド間接続シート31を挟んで積層する。この際、第1の半導体チップ11の各入出力パッドと第2の半導体チップ21の各入出力パッドとは互いに対向するようにして位置する。また、これら半導体チップの各入出力パッドは、パッド間接続シート31における端子と電気的に接続するようになる。
具体的には、パッド間接続シート31の、図5中のパッド間接続シート31の左辺から下辺にかけて配置された第1の端子311から第9の端子319は、それぞれ第1の半導体チップ11の第1の入出力パッド111から第9の入出力パッド119に電気的に接続され、パッド間接続シート31の、図5中のパッド間接続シート31の上辺から右辺にかけて配置された第1の端子311から第13の端子323、及び第14の端子324から第9の端子319は、それぞれ第2の半導体チップ21の第1の入手力パッド211から第9の入出力パッド219と電気的に接続される。
この際、パッド間接続シート31においては、上述したように第2の端子312及び第10の端子320間、第3の端子313及び第11の端子321間、第4の端子314及び第12の端子322間、第5の端子315及び第13の端子323間、第6の端子316及び第14の端子324間、第7の端子317及び第15の端子325間、並びに第8の端子318及び第16の端子326間は、配線層340から346よって電気的に接続されている。したがって、パッド間接続シート31の、上述した端子と、これらを電気的に接続する配線層とを介して、第1の半導体チップ11の入出力パッド111から119と、第2の半導体チップ21の入出力パッド211から219とは、薄いパッド間接続シート31を介して電気的に接続される。
したがって、上下に位置する第1の半導体チップ11及び第2の半導体チップ21の入出力パッドを、パッケージの厚さを増大させることなく電気的に接続することができるようになる。
なお、第1の半導体チップ11及び第2の半導体チップ21を、パッド間接続シート31を介して積層する際、第1の半導体チップ11のボンディングパッド121から129は、図6に示すように、第2の半導体チップ21の端部から露出させる。ボンディングパッド121から129は、後述するように、第1の半導体チップ11及び第2の半導体チップ21のベースとなる基板のパッドと、ワイヤーボンディングによって電気的に接続される。
但し、これらボンディングパッドは必ずしも要求されるものではなく、以下の実施形態で説明する接続方法を用いれば、省略することができる。したがって、この場合は、第1の半導体チップ11と第2の半導体チップ21とを全く同じ構成及び大きさとすることができ、目的とするパッケージ構造の製造コストをより低減できるようになる。
(第2の実施形態)
図7は、第2の実施形態における第1の半導体チップの上平面図である。なお、本実施形態では、第1の半導体チップの構成のみが上記第1の実施形態と異なり、第2の半導体チップについては上記第1の実施形態と同じであるので、詳細な説明は省略する。また、以下に説明するように、本実施形態では、パッド間接続シートは使用しない。
図7に示すように、本実施形態では、第1の半導体チップ41は矩形状を呈し、その主面の左辺側には、かかる辺に沿って第1の入出力パッド411、第2の入出力パッド412、第3の入出力パッド413、第4の入出力パッド414及び第5の入出力パッド415がほぼ等間隔で配置されている。また、第1の半導体チップ41の前記主面の下辺側には、かかる辺に沿って第5の入出力パッド415、第6の入出力パッド416、第7の入出力パッド417、第8の入出力パッド418及び第9の入出力パッド419がほぼ等間隔で配置されている。
さらに、第1の半導体チップ41の前記主面の上辺側には、かかる辺に沿って第1の入出力パッド411、第10の入出力パッド420、第11の入出力パッド421、第12の入出力パッド422及び第13の入出力パッド423がほぼ等間隔で配置されている。また、第1の半導体チップ41の前記主面の右辺側には、かかる辺に沿って第13の入出力パッド423、第14の入出力パッド424、第15の入出力パッド425、第16の入出力パッド426及び第9の入出力パッド419がほぼ等間隔で配置されている。
なお、第1の入出力パッド411から第9の入出力パッド419の外方(半導体チップ41の縁部側)には、各入出力パッドに対応してボンディングパッド431から439が配置されている。これらボンディングパッドはそれぞれ第1の半導体チップ11の前記主面上に形成された配線層(図番省略)によって、対応する入出力パッドに電気的に接続されている。ボンディングパッド431から439は、後に基板との電気的接続を、ワイヤーボンディングを介して行うために設けられている。
また、図7から明らかなように、ボンディングパッド431から435は、半導体チップ41の左辺側において、かかる辺に沿って設けられており、ボンディングパッド436から439は、半導体チップ41の下辺側において、かかる辺に沿って設けられているものである。
なお、第2の入出力パッド412及び第10の入出力パッド420間、第3の入出力パッド413及び第11の入出力パッド421間、第4の入出力パッド414及び第12の入出力パッド422間、第5の入出力パッド415及び第13の入出力パッド423間、第6の入出力パッド416及び第14の入出力パッド424間、第7の入出力パッド417及び第15の入出力パッド425間、並びに第8の入出力パッド418及び第16の入出力パッド426間は、第1の半導体チップ11の前記主面に形成された配線層440から446よって電気的に接続されている。
また、半導体チップ41の上辺側に設けられた第1の入出力パッド411から第13の入出力パッド423、及び半導体チップ41の右辺側に設けられた第13の入出力パッド423から第9の入出力パッド419は、以下に説明するように、第1の半導体チップ41と第2の半導体チップ21とを積層した際に、第2の半導体チップ21の第1の入出力パッド211から第9の入出力パッド219と電気的に接続される。したがって、半導体チップ41の上辺に沿って配置された第1の入出力パッド411から第13の入出力パッド423、及び半導体チップ41の右辺に沿って配置された第13の入出力パッド423から第9の入出力パッド419は、第2の半導体チップ21の入出力パッド211から219の位置と一致するようにして形成する。
本実施形態では、第2の半導体チップ21を第1の半導体チップ41上に積層するに際しては、第2の半導体チップ21を、予め図4の状態にした後、両者を積層する。この際、第1の半導体チップ41の各入出力パッドと第2の半導体チップ21の各入出力パッドとは互いに対向するようにして位置するとともに、第2の半導体チップ21の入出力パッド211から219は、第1の半導体チップ41の入出力パッドの一部と電気的に接続されるようになる。
具体的には、第1の半導体チップ41の、第1の入出力パッド411から第13の入出力パッド423、及び第13の入出力パッド423から第9の入出力パッド419は、それぞれ第2の半導体チップ21の、第1の入出力パッド211から第9の入出力パッド219と電気的に接続される。
また、上述したように、第1の半導体チップ41においては、入出力パッド412及び入出力パッド420間、入出力パッド413及び入出力パッド421間、入出力パッド414及び入出力パッド422間、入出力パッド415及び入出力パッド423間、入出力パッド416及び入出力パッド424間、入出力パッド417及び入出力パッド425間、並びに入出力パッド418及び入出力パッド426間は、配線層440から446によって電気的に接続されているので、第2の半導体チップ21の入出力パッド211から219が、第1の半導体チップ41の入出力パッド411から423、及び423から419とそれぞれ電気的に接続されていることに起因して、第2の半導体チップ21の入出力パッド211から219は、第1の半導体チップの入出力パッド411から419とも電気的に接続されることになる。
これによって、上下に位置する第1の半導体チップ41及び第2の半導体チップ21の入出力パッドを、第1の半導体チップ41の前記主面に形成した配線層などを介して電気的に接続することができるようになるので、上下に位置する第1の半導体チップ41及び第2の半導体チップ21の入出力パッドを、パッケージの厚さを増大させることなく電気的に接続することができるようになる。
なお、第1の半導体チップ41及び第2の半導体チップ21を積層する際、第1の半導体チップ41のボンディングパッド431から439は、図6に示すように、第2の半導体チップ21の端部から露出される。ボンディングパッド431から439は、後述するように、第1の半導体チップ11及び第2の半導体チップ21のベースとなる基板のパッドと、ワイヤーボンディングによって電気的に接続される。
また、本実施形態において、第2の半導体チップの入出力パッドを第1の半導体チップ41の入出力パッドと同様にして形成すれば、上記第1の実施形態と同様に、前記第2の半導体チップにおいてボンディングパッドや配線層が形成されていない以外は、全く同様の構成を呈するようになる。したがって、第1の半導体チップ41と前記第2の半導体チップとを、ほぼ同一の製造工程によって得ることができ、目的とする半導体マルチチップパッケージ(MCP)の製造コストを十分に低減することができる。
また、本実施形態でも、第1の半導体チップ41においてボンディングパッドは必ずしも要求されるものではなく、以下の実施形態で説明する接続方法を用いれば、省略することができる。したがって、この場合は、第1の半導体チップ41と第2の半導体チップ21とをより近い構成及び同じ大きさとすることができ、目的とするパッケージ構造の製造コストをより低減できるようになる。
さらに、本実施形態では、第1の半導体チップ41の主面上において配線層440等を形成し、第2の半導体チップ21の入出力パッドとの電気的接続の機能を持たせているが、第2の半導体チップ21の裏面を、上述したような第1の半導体チップ41の主面のように形成し、第2の半導体チップ21に対して第1の半導体チップ11の入出力パッドとの電気的接続機能を付与することもできる。
(第3の実施形態)
本実施形態では、上述した第1の実施形態及び第2の実施形態におけるMCP技術を用いた実際のパッケージ構造について説明する。
図8は、本実施形態における半導体チップのパッケージ構造を示す上平面図であり、図9は、図8に示すパッケージ構造を矢印Aの側から見た場合の側面図である。
本実施形態では、第1の実施形態における第1の半導体チップ11あるいは第2の実施形態における第1の半導体チップ41と第2の半導体チップ21との組み合わせを1ユニットとして、これらユニットが2組積層されたような構成を呈している。なお、図中では、下方に位置するユニットを参照数字52で表し、上方に位置するユニットを参照数字53で表している。
また、最上層にはコントローラ54が搭載され、下方に位置する各ユニット52及び53の各半導体チップに所定の制御信号を送信して、これら半導体チップの動作を可能としている。
各ユニット52及び53は、基板51上に順次に形成され、ユニット52、53の第1の半導体チップ11(41)のボンディングパッド11Aと基板51のボンディングパッド51Aとは、ワイヤー57を介して電気的に接続されている。また、ユニット52、53の第1の半導体チップ11(41)のボンディングパッド11Bと基板51のボンディングパッド51Bとは、ワイヤー58を介して電気的に接続されている。さらに、コントローラ54のボンディングパッド54Aと基板51のボンディングパッド51Cとは、ワイヤー59で互いに接続されている。
したがって、コントローラ54からの制御信号は、最初基板51に対して送信され、そこから、ワイヤー57及び58を介して各ユニットの第1の半導体チップ11(41)に送信される。上述したように、各ユニットにおいて、第1の半導体チップ11(41)の入出力パッドは、第2の半導体チップ21の入出力パッドと電気的に接続されているので、各ユニットの第1の半導体チップ11(41)に導入された制御信号は、第2の半導体チップ21へも導入される。この結果、コントローラ54の制御信号によって、各ユニット中の第1の半導体チップ11(41)及び第2の半導体チップ21を制御できるようになる。
なお、第1の半導体チップとして、第1の実施形態に示したような半導体チップ11とした場合、第1の半導体チップ11と第2の半導体チップ21との間にはパッド間接続シートが介在するが、図9においては省略している。
また、本実施形態のパッケージ構造は、例えばメモリカード等に好適に用いることができる。
(第4の実施形態)
本実施形態でも、上述した第1の実施形態及び第2の実施形態におけるMCP技術を用いた実際のパッケージ構造について説明する。但し、基本的な構造は第3の実施形態と同様であり、その積層形態において相違する。
図10は、本実施形態における半導体チップのパッケージ構造を示す上平面図であり、図11は、図10に示すパッケージ構造を矢印Bの側から見た場合の側面図である。
第3の実施形態では、各ユニット52及び53を積層する際において、第1の半導体チップ11(41)及び第2の半導体チップ21を互いに完全に重複するようにしたが、本実施形態では、下方に位置するユニット52の第1の半導体チップ11(41)と、上方に位置するユニット53の第2の半導体チップ11(41)とを、ボンディングパッドが形成された領域が互いに重複しないようにして積層している。したがって、下方に位置するユニット52における第1の半導体チップ11(41)のボンディングパッド11Aは、図10に示す積層構造の左辺側及び下辺側に露出し、上方に位置するユニット53における第1の半導体チップ11(41)のボンディングパッド11Bは、図10に示す積層構造の上辺側及び右辺側に露出している。
なお、その他の構造については、第3の実施形態と同様であり、最上層にはコントローラ54が形成され、下方に位置する各ユニット52及び53の各半導体チップに所定の制御信号を送信して、これら半導体チップの動作を可能としている。具体的には、コントローラ54からの制御信号は、ワイヤー59を介して基板51に対して送信され、そこから、ワイヤー57及び58を介して各ユニットの第1の半導体チップ11(41)に送信される。
上述したように、各ユニットにおいて、第1の半導体チップ11(41)の入出力パッドは、第2の半導体チップ21の入出力パッドと電気的に接続されているので、各ユニットの第1の半導体チップ11(41)に導入された制御信号は、第2の半導体チップ21へも導入される。この結果、コントローラ54の制御信号によって、各ユニット中の第1の半導体チップ11(41)及び第2の半導体チップ21を制御できるようになる。
なお、第1の半導体チップとして、第1の実施形態に示したような半導体チップ11とした場合、第1の半導体チップ11と第2の半導体チップ21との間にはパッド間接続シートが介在するが、図11においては省略している。
また、本実施形態のパッケージ構造は、例えばメモリカード等に好適に用いることができる。
(第5の実施形態)
本実施形態でも、上述した第1の実施形態及び第2の実施形態におけるMCP技術を用いた実際のパッケージ構造について説明する。但し、基本的な構造は第3の実施形態と同様であり、その積層形態において相違する。
図12は、本実施形態における半導体チップのパッケージ構造を示す側面図である。第3の実施形態では、各ユニット52及び53を構成する第1の半導体チップ11(41)がボンディングパッドを有し、かかるボンディングパッドが形成された領域を第2の半導体チップ21から露出させ、前記ボンディングパッドを介したワイヤーボンディングによって、各ユニットの第1の半導体チップ11(41)と基板51との電気的接続を図ったが、本実施形態では、第1の半導体チップ11(41)にボンディングパッドを形成することなく、第2の半導体チップ21と同サイズとし、互いに積層するようにしている。
図12において、各ユニットは、ユニット52の第1の半導体チップ11(41)と第2の半導体チップ21との間において、これらチップの入出力パッドと電気的に接続されるとともに挟み込まれるようにして形成された配線57を介して基板51に接続され、同じくユニット53の第1の半導体チップ11(41)と第2の半導体チップ21との間において、これらチップの入出力パッドと電気的に接続されるとともに挟み込まれるようにして形成された配線58を介して基板51に接続される。
このような構成によっても、最上層に位置するコントローラ54から、下方に位置する各ユニット52及び53の各半導体チップに基板51を介して所定の制御信号が送信され、これら半導体チップの動作を行うことができる。
なお、図12では示していないが、コントローラ54は基板51と図示しない配線によって電気的に接続されている。
(第6の実施形態)
本実施形態でも、上述した第1の実施形態及び第2の実施形態におけるMCP技術を用いた実際のパッケージ構造について説明する。但し、基本的な構造は第3の実施形態と同様であり、その積層形態において相違する。
図13は、本実施形態における半導体チップのパッケージ構造60を示す側面図である。第3の実施形態では、各ユニット52及び53を構成する第1の半導体チップ11(41)がボンディングパッドを有し、かかるボンディングパッドが形成された領域を第2の半導体チップ21から露出させ、前記ボンディングパッドを介したワイヤーボンディングによって、各ユニットの第1の半導体チップ11(41)と基板51との電気的接続を図ったが、本実施形態では、各ユニットの第1の半導体チップ11(41)及び第2の半導体チップ21を貫通するとともに、基板51にまで達するようなスルーホールビアを形成した後、このビア内に層間接続体67を形成することによって、各ユニットの各半導体チップと基板51との電気的接続を図っている。
これによって、図示しないコントローラ54、下方に位置する各ユニット52及び53の各半導体チップに基板51を介して所定の制御信号が送信され、これら半導体チップの動作を行うことができる。
なお、本実施形態では、当然に配線のためのボンディングパッドは必要としないので、各ユニットにおける第1の半導体チップ11(41)においてボンディングパッドの形成は省略し、第2の半導体チップ21と同じ大きさに形成している。
(第7の実施形態)
本実施形態でも、上述した第1の実施形態及び第2の実施形態におけるMCP技術を用いた実際のパッケージ構造について説明する。但し、基本的な構造は第3の実施形態と同様であり、その積層形態において相違する。
すなわち、本実施形態では、第1の実施形態及び第2の実施形態におけるMCP技術を、TSOP型のパッケージに適用する場合を示している。図14は、本実施形態に使用する基板構造を示す平面図である。
図14に示すように、本実施形態では、リードフレーム71上に、例えば図8及び9に示すような基板51を配置する。この際、基板51の左辺側に位置するボンディングパッド51Bは、ワイヤー72によって直接的にリードフレーム71と電気的に接続される。一方、基板51の下側に位置するボンディングパッド51Aは、基板51に形成された配線層74を介して基板51の右辺側に位置するボンディングパッド51Dと電気的に接続した後、ワイヤー73によってリードフレーム71と電気的に接続される。
なお、基板51のボンディングパッド51A及び51Bと各ユニット中における半導体チップとの電気的接続は、第3の実施形態のようにして行うことができる。
(第8の実施形態)
本実施形態でも、上述した第1の実施形態及び第2の実施形態におけるMCP技術を用いた実際のパッケージ構造について説明する。但し、基本的な構造は第4の実施形態と同様であり、その積層形態において相違する。
すなわち、本実施形態では、第1の実施形態及び第2の実施形態におけるMCP技術を、TSOP型のパッケージに適用する場合を示している。図15は、本実施形態に使用する基板構造を示す平面図である。
図15に示すように、本実施形態では、リードフレーム71上に、例えば図10及び11に示すような基板51を配置する。この際、基板51の左辺側に位置するボンディングパッド51Aは、ワイヤー72によって直接的にリードフレーム71と電気的に接続される。一方、基板51の下側に位置するボンディングパッド51Aは、基板51に形成された配線層74を介して基板51の右辺側に位置するボンディングパッド51Dと電気的に接続された後、ワイヤー73によってリードフレーム71と電気的に接続される。
また、基板51の上辺側に位置するボンディングパッド51Bは、基板51の裏面側(もしくは基板51の内部)に形成された配線層75、ビア77、基板51の主面側に形成された配線層74を介して基板51の右辺側に位置するボンディングパッド51Dと電気的に接続された後、ワイヤー73によってリードフレーム71と電気的に接続される。さらに、基板51の右辺側に位置するボンディングパッド51Bは、同じく基板51の裏面側(もしくは基板51の内部)に形成された配線層76、ビア77、主面側に露出して延在した配線層76を介して基板51の左辺側に位置するボンディングパッド51Aと電気的に接続された後、ワイヤー72によってリードフレーム71と電気的に接続される。
なお、基板51のボンディングパッド51A及び51Bと各ユニット中における半導体チップとの電気的接続は、第3の実施形態のようにして行うことができる。
以上、本発明を上記具体例に基づいて詳細に説明したが、本発明は上記具体例に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱しない限りにおいてあらゆる変形や変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、ユニット毎に2つの半導体チップが積層された場合についてのみ示しているが、積層数については要求されるパッケージ構造に応じて任意の数とすることができる。また、ユニットの数も上述したように2つに限定されるものではなく、要求されるパッケージ構造に応じて任意の数とすることができる。
第1の実施形態における第1の半導体チップの上平面図である。 第1の実施形態における第2の半導体チップの上平面図である。 同じく、第1の実施形態における第2の半導体チップの上平面図である。 同じく、第1の実施形態における第2の半導体チップの上平面図である。 第1の実施形態で使用するパッド間接続シートの概観を示す上平面である。 第1の実施形態における、第1の半導体チップ及び第2の半導体チップをパッド間接続シートを挟んで積層した際の上平面図である。 第2の実施形態における第1の半導体チップの上平面図である。 第3の実施形態における半導体チップのパッケージ構造を示す上平面図である。 図8に示すパッケージ構造を矢印Aの側から見た場合の側面図である。 第4の実施形態における半導体チップのパッケージ構造を示す上平面図である。 図10に示すパッケージ構造を矢印Bの側から見た場合の側面図である。 第5の実施形態における半導体チップのパッケージ構造を示す側面図である。 第6の実施形態における半導体チップのパッケージ構造を示す側面図である。 第7の実施形態に使用する基板構造を示す平面図である。 第8の実施形態に使用する基板構造を示す平面図である。
符号の説明
11,14 第1の半導体チップ
21 第2の半導体チップ
111〜119、411〜426 第1の半導体チップの入出力パッド
211〜219 第2の半導体チップの入出力パッド
440〜446 第1の半導体チップの配線層
31 パッド間接続シート
311〜326 パッド間接続シートの端子
340〜346 パッド間接続シートの配線層

Claims (5)

  1. 第1の主面上に形成された第1の入出力パッドを有する第1の半導体チップと、
    第2の主面上に形成された第2の入出力パッドを有し、前記第1の半導体チップ上に前記第2の主面が前記第1の主面に対向するように積層された第2の半導体チップと、
    前記第1の半導体チップと前記第2の半導体チップとの間に介在し、前記第1の半導体チップの前記第1の入出力パッドと前記第2の半導体チップの前記第2の入出力パッドとを電気的に接続するための端子及び配線パターンの少なくとも一方を有するパッド間接続シートと、
    を具えることを特徴とする、半導体マルチチップパッケージ。
  2. 第1の主面上に形成された第1の入出力パッドを有する第1の半導体チップと、
    第2の主面上に形成された第2の入出力パッドを有し、前記第2の主面が前記第1の主面に対向するように前記第1の半導体チップ上に積層された第2の半導体チップと、
    前記第1の半導体チップの前記第1の主面上、又は前記第2の半導体チップの前記第2の主面上において形成され、前記第1の半導体チップの前記第1の入出力パッドと前記第2の半導体チップの前記第2の入出力パッドとを電気的に接続するための配線パターンと、
    を具えることを特徴とする、半導体マルチチップパッケージ。
  3. 前記半導体マルチチップパッケージは、前記第1の半導体チップ及び前記第2の半導体チップを積層形成するための基板を具え、
    前記第1の入出力パッドと前記第2の入出力パッドとは、ワイヤーボンディングによって前記基板と電気的に接続されたことを特徴とする、請求項1または2に記載の半導体マルチチップパッケージ。
  4. 前記半導体マルチチップパッケージは、前記第1の半導体チップ及び前記第2の半導体チップを積層形成するための基板を具え、
    前記第1の入出力パッドと前記第2の入出力パッドとは、前記第1の半導体チップ及び前記第2の半導体チップに形成されたスルーホールビアを介して前記基板と電気的に接続されたことを特徴とする、請求項1または2に記載の半導体マルチチップパッケージ。
  5. 前記第1の半導体チップは、前記第2の半導体チップが積層された状態で露出する露出部を前記第1の主面に有し、前記露出部に前記第1の入出力パッドと電気的に接続されると共に、前記ワイヤーボンディングに接続される端子が形成されたことを特徴とする、請求項3記載の半導体マルチチップパッケージ。
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