JP2009229589A - レンズユニット、カメラモジュール、及び金型 - Google Patents
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Abstract
【課題】金型により成形されるレンズの外形のばらつきの影響を排除して、保持体(鏡筒)に対してレンズを位置精度良く取り付けること。
【解決手段】レンズユニット50は、レンズ部12及びレンズ部12を囲むフランジ部14を有するレンズ10と、フランジ部14を押圧してレンズ10を保持する保持体20と、を備え、フランジ部14の主面には、レンズ10の光軸AXに沿って延在する側面17を有する突出部15が形成され、保持体20は、突出部15の側面17を押圧することでレンズ10を保持する。
【選択図】図2
【解決手段】レンズユニット50は、レンズ部12及びレンズ部12を囲むフランジ部14を有するレンズ10と、フランジ部14を押圧してレンズ10を保持する保持体20と、を備え、フランジ部14の主面には、レンズ10の光軸AXに沿って延在する側面17を有する突出部15が形成され、保持体20は、突出部15の側面17を押圧することでレンズ10を保持する。
【選択図】図2
Description
本発明は、レンズユニット、カメラモジュール、及び金型に関する。
近年、携帯電話、ノート型パソコン等といった様々な電子機器にはカメラモジュールが組み込まれることが一般的になっている。電子機器にカメラモジュールを組み込み、電子機器に撮像機能を付加することによって、電子機器の更なる高付加価値化を図ることができる。
このようなカメラモジュールにおいては、性能向上、小型化、及び低価格化等といったように様々な開発目標がある。
例えば、特許文献1には、カメラモジュールに含まれるレンズユニットの小型化を図る技術が開示されている。特許文献1では、レンズと鏡筒の双方に形成させた凹部同士を互いに連結させることで、レンズと鏡筒を接着させるための接着剤の保持溝を形成させている。これによって従来必要であったレンズ押さえという別の部材を設ける必要性を排除し、レンズユニットの小型化を図っている。
特開2007−333999号公報
ところで、レンズを鏡筒に取り付ける手法には、レンズの外形(レンズの上面視形状)を基準としてレンズを鏡筒に嵌めこむ方法が知られている(特許文献1参照)。
しかしながら、レンズは金型成形によって大量生産される部品であり、金型の製造誤差、金型嵌合部分の隙間による偏り、金型の磨耗等に起因して、実際に製造される個々のレンズの形状(特に、レンズの上面視形状)には個々のレンズ間で偏心ばらつきが生じる場合がある。
通常、レンズ成形用の金型は、レンズ部を成形する金型とフランジ部を成形する金型とを別個の金型とする。この場合、金型同士の配置ずれに応じて、光軸に対するレンズ側面(光軸に沿って延在し、レンズの外周を規定する側面)の位置が偏心する場合がある。
このようにレンズの上面視形状(以下、単にレンズの外形と呼ぶこともある)に偏心ばらつきが生じた場合、鏡筒に対するレンズの位置は理想位置からずれる。この状態で鏡筒をカメラモジュールに組み込むと、鏡筒におけるレンズの配置ずれによって、カメラモジュールの解像度が劣化してしまうおそれがある。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、金型により成形されるレンズの外形のばらつきの影響を排除して、保持体(鏡筒)に対してレンズを位置精度良く取り付けることを目的とする。
本発明にかかるレンズユニットは、レンズ部及び当該レンズ部を囲むフランジ部を有するレンズと、前記フランジ部を押圧して前記レンズを保持する保持体と、を備え、前記フランジ部の主面には、前記レンズの光軸に沿って延在する側面を有する突出部が形成され、前記保持体は、前記突出部の前記側面を押圧することで前記レンズを保持する。
保持体は、フランジ部の主面に形成された突出部の側面を押圧してレンズを保持する。レンズ部と突出部を共通の金型部品で成形すれば、両者を高精度で所望の位置に位置決めすることができる。従って、レンズの外形の偏心ばらつきの影響を排除して、保持体に対してレンズを位置精度良く取り付けることができる。
前記保持体は、前記レンズを少なくとも部分的に受け入れる受け部を有し、当該受け部には、前記保持体に対する前記レンズの取り付けに伴って、前記突出部が嵌め込まれる、と良い。
前記レンズ及び前記保持体は、樹脂材料からなる、と良い。
前記側面は、前記レンズ部の外周に亘って形成される、と良い。
前記突出部は、前記フランジ部の物体側の前記主面に形成される、と良い。
複数の前記レンズを備え、前記保持体は、複数の前記レンズ夫々に形成された前記突出部の前記側面を押圧して複数の前記レンズ夫々を保持する、と良い。
前記レンズの上面視形状を規定する前記レンズの側面は、前記保持体から離間している、と良い。
前記レンズ部及び前記突出部は、共通の金型部品によって樹脂が成形される、と良い。
本発明にかかるカメラモジュールは、撮像素子と、レンズ部及びフランジ部を有し、前記撮像素子上に配置されるレンズと、前記フランジ部を押圧して前記レンズを保持する保持体と、を備え、前記フランジ部の主面には、前記レンズの光軸に沿って延在する側面を有する突出部が形成され、前記保持体は、前記突出部の前記側面を押圧することで前記レンズを保持する。
本発明にかかる金型は、保持体による押圧によって前記保持体に保持されるレンズを成形するための固定型又は移動型の金型であって、前記レンズのレンズ部を成形するための第1部分と、前記レンズのフランジ部を成形するための第2部分と、を備え、前記第2部分には、前記レンズの光軸に沿って延在する側面を有する第1突出部が形成され、当該第1突出部によって、前記フランジ部の主面には前記保持体によって押圧される側面を有する第2突出部が形成される。
本発明によれば、保持体(鏡筒)に対してレンズを位置精度良く取り付けることができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。なお、各実施の形態は、説明の便宜上、簡略化されている。図面は簡略的なものであるから、図面の記載を根拠として本発明の技術的範囲を狭く解釈してはならない。図面は、もっぱら技術的事項の説明のためのものであり、図面に示された要素の正確な大きさ等は反映していない。同一の要素には、同一の符号を付し、重複する説明は省略するものとする。上下左右といった方向を示す言葉は、図面を正面視した場合を前提として用いるものとする。
〔第1の実施形態〕
以下、図1乃至4を参照して、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、カメラモジュールの構成を示す概略的な分解斜視図である。図2は、レンズユニットの断面構成を示す概略的な模式図である。図3は、レンズの構成を示す模式図である。図4は、金型の断面構成を示す模式図である。
以下、図1乃至4を参照して、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、カメラモジュールの構成を示す概略的な分解斜視図である。図2は、レンズユニットの断面構成を示す概略的な模式図である。図3は、レンズの構成を示す模式図である。図4は、金型の断面構成を示す模式図である。
図1に示すように、カメラモジュール100は、レンズユニット50、ホルダー51、撮像素子52、配線基板53、信号処理回路54、フレキシブル配線55、及びコネクタ56を有する。
カメラモジュール100は、携帯電話又はノートパソコンといった小型電子機器に組み込まれる。カメラモジュール100は、撮像素子52で撮像した像をコネクタ56から電気信号として出力する。
レンズユニット50は、鏡筒にレンズが取り付けられた光学部品である。レンズユニット50の外周面にはネジ溝が形成されている。
ホルダー51は、レンズユニット50が取り付けられる台座部品である。ホルダー51は、筒部51a及び基部51bを有する。筒部51aの内周面にはネジ溝が形成されている。なお、レンズユニット50内のレンズの光軸に対応する開口がホルダー51には形成されている。
ホルダー51のネジ溝に対してレンズユニット50のネジ溝を噛み合わせた状態で、レンズユニット50を回転させることで、レンズユニット50はホルダー51に取り付けられる。なお、レンズユニット50を回転させるジグは、レンズユニット50の前面に形成された4つの凹部を把持し、この状態でレンズユニットをホルダー51に対して回転させる。
撮像素子52は、CCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)といった一般的な撮像素子である。撮像素子52の撮像面(主面)には複数の画素がマトリクス状に形成されている。撮像素子52は、ホルダー51の基部51bに設けられた収納空間に収納される。
配線基板53は、単層又は複層の配線層を有する板状部材である。貫通電極等を介して上下面の配線は互いに接続される。
信号処理回路54は、撮像素子52を制御する半導体集積回路である。例えば、信号処理回路54は、撮像素子52に対して信号の蓄積を指示したり、撮像素子52に蓄積された信号を出力させたりする。また、信号処理回路54は、撮像素子52から出力されたアナログ信号をデジタル信号に変換して出力する。
フレキシブル配線55は、可撓性を有する配線基板である。フレキシブル配線55の一端には上述の信号処理回路54が接続され、フレキシブル配線55の他端にはコネクタ56が取り付けられる。フレキシブル配線55は、信号の伝送路として機能する。
コネクタ56は、カメラモジュール100を他の電子部品(マザーボード又はドーターボード等)に接続させる。
なお、フレキシブル配線55上には、信号処理回路54、配線基板53、撮像素子52、ホルダー51、及びレンズユニット50がこの順で積層される。また、撮像素子52、配線基板53、信号処理回路54、フレキシブル配線55、及びコネクタは、この順で電気的に接続されている。カメラモジュール100の具体的な組み立て手順は任意である。
カメラモジュール100は、次のように動作する。物体側から入射する像は、レンズユニット50のレンズを介して撮像素子52の撮像面に結ばれる。撮像素子52は、入射した像を電気信号に変換する。信号処理回路54は、撮像素子52からの電気信号に対して信号処理(A/D変換、画像補正処理等)を実行する。信号処理回路54から出力される電気信号は、フレキシブル配線55及びコネクタ56を介して外部の電子機器に接続される。
図2及び図3を参照して、レンズユニット50の具体的な構成について説明する。
図2に示すように、レンズユニット50は、レンズ10及び鏡筒(保持体)20を有する。レンズ10は、鏡筒20に部分的に嵌め込まれ、鏡筒20により押圧された状態で鏡筒20により保持される。
レンズ10は、物体側からの入射光を撮像素子52の撮像面に結像させる。鏡筒20は、レンズ10のフランジ部14を部分的に押圧してレンズ10を保持する。レンズ10は、樹脂(例えば、シクロオレフィンポリマー樹脂(商品名:ゼオネックス E48R 日本ゼオン製))が金型で成形されることで製造される。鏡筒20は、樹脂(例えば、ポリカーボネート樹脂(商品名:ユーピロンS−3000R 三菱エンジニアリングプラスティクス製))が金型で成形されることで製造される。鏡筒20は、黒色であり、その前面部分は絞りとして機能する。
図2及び3に示すように、レンズ10は、レンズ部12及びフランジ部14を有する。レンズ部12は、光学的に機能する部分である。フランジ部14は、レンズ10を鏡筒20に取り付けるための部分である。
レンズ部12は、互いに対向するレンズ面12a及びレンズ面12bを有する。レンズ面12aは物体側のレンズ面であり、レンズ面12bは撮像素子側のレンズ面である。なお、レンズ面12aは凹状であり、レンズ面12bは凸状である。
フランジ部14は、レンズ部12の周りに形成される。フランジ部14は、光軸AXから離間するに従って肉厚が薄くなる。つまり、フランジ部14は、肉厚W3の内周部14a、肉厚W2の中間部14b、及び肉厚W1の外周部14cを有する(但し、W3>W2>W1である)。内周部14a、中間部14b、及び外周部14cは、いずれもレンズ面12aを囲むように形成されている。
内周部14aの前面(物体側の主面)は、中間部14bの前面よりも物体側にある。内周部14aには、中間部14bの前面から物体側へ突出する突出部15が形成される。なお、内周部14aと中間部14bの間には、縁16aが形成される。
突出部15は、レンズ10の光軸AXに平行な側面17が形成される。側面17は、レンズ10の光軸AXに沿って延在する。また、側面17は、レンズ部12の外周に亘る範囲で形成されている。
中間部14bの前面は、外周部14cの前面よりも物体側にある。中間部14bの前面と外周部14cの前面間にはスロープが形成される。中間部14bと外周部14cの境界は、異なる金型の境界部分に位置する(図4参照)。中間部14bと外周部14cの肉厚を上述のように設定することによって、金型の境界部分に形成されやすいバリ等によってレンズの配置位置がずれることを効果的に抑制することができる。
外周部14cには、レンズ10の外形を規定する側面18が形成される。外周部14cの前面と外周部14cの側面18間には縁16bが形成される。
図2及び図3に示すように、鏡筒20は、平板部22及び筒部23を有する。
平板部22は、レンズ10の光軸AXに対応する開口OP1を有する。平板部22は、レンズ10の光軸AXから離間するに従って肉厚が厚くなる。具体的には、平板部22は、肉厚W10の内周部22a、及び肉厚W11の外周部22bを有する(但し、W11>W10である)。
内周部22aの内端は、光軸AXに向かって肉厚が次第に薄くなる(換言すると、内周部22aは、光軸AXに向かって肉厚が次第に薄くなる先端部を有する)。平板部22の内周部22aによってレンズ10の開口径が設定される。平板部22は、レンズ10に対して光学的に絞りとして機能する。
外周部22bの背面(撮像素子側の主面)は、内周部22aの背面よりも撮像素子側へ突出している。外周部22bには、内周部22aの背面から撮像素子側へ突出する突出部24が形成される。なお、内周部22aと外周部22bの間には、縁26が形成される。
突出部24は、レンズ10の光軸AXに平行な側面25が形成される。側面25は、レンズ10の光軸AXに沿って延在する。
突出部24の側面25は光軸AXを中心として輪状に延在する。突出部24の側面25における互いに対向する部分の間にはレンズ10を受け入れる空間が形成される。換言すると、突出部24によって、レンズ10を受け入れるための受け部が鏡筒20に形成される。鏡筒20に形成された受け部には、レンズ10の突出部15が嵌め込まれる。
なお、レンズ10の突出部15の外周幅(図2(b)の幅W30)は、鏡筒20に形成された受け部の受け幅(図2(c)の幅W31)よりも10μm程度長い。従って、レンズ10の突出部15を鏡筒20に形成された受け部に圧入されることで、鏡筒20に押圧された状態でレンズ10を鏡筒20に保持させることができる。
鏡筒20は、フランジ部14に対する押圧によってレンズ10を保持する。レンズ10が鏡筒20の受け部に嵌め込まれたとき、突出部15の側面17と突出部24の側面25とは互いに直接的に接触している。
筒部23は、レンズ10の光軸AXに沿って延在する筒状部材である。筒部23の外周面には上述のネジ溝が形成される。尚、鏡筒20に光硬化型等の接着剤を用いてレンズ10を接着させても良い。
図3を参照してレンズ10の成形工程について説明する。
図3に示すように、レンズ10は、上型金型30a〜30c、下型金型31a〜31cによって成形される。ここでは、下型金型は移動型であり、上型金型は固定型である。
レンズ10は、図3に示すように上型金型と下型金型を互いの対向面同士を当接させた状態で、樹脂を金型により形成される空間に注入し、これを硬化させることで成形される。レンズ10を成形する装置の具体的な構成は任意である。レンズ10は通常の成形装置により通常の製造手順に従って製造される。
上型金型30aと下型金型31aによって、レンズ10のレンズ部12とフランジ部14の一部(内周部14a、中間部14b)が形成される。上型金型30bと下型金型31bによって、フランジ部の外周部14cが形成される。上型金型30cと下型金型31cによって、フランジ部の外周部14cが形成される。なお、下型金型31cには、樹脂を移送するための通路が形成される。なお、この通路に応じて、レンズにはゲートが接続される。レンズに接続されたゲートは、この工程後に切削機械によって切り落とされる。
上述の説明から明らかなように、本実施形態においては、突出部15とレンズ部12は互いに共通の金型で成形される。共通の金型により成形されることで、突出部15とレンズ部12間の配置間隔は所望の間隔に設定される。そして、突出部15は、光軸AXに対して所望の位置に位置決めされる。鏡筒20は、レンズ10の突出部15の側面18を押圧し、これによってレンズ10を保持する。上述のように突出部15は光軸AXに対して所望の位置に位置決めされているため、突出部15の側面17を鏡筒20に押圧させることで、位置精度良く鏡筒20にレンズ10を取り付けることができる。そして、レンズモジュール50の光学的特性が個々の製品間でばらつくことが抑制される。
冒頭で説明したように、レンズは金型成形によって大量生産される部品であり、個々のレンズの外形(レンズの前面視形状)に偏心ばらつきが生じる場合がある。図4に場合、フランジ部の外周部14cは、フランジ部14の他の部分(内周部14a、中間部14b)とは異なる金型によって成形される。このような場合、上型金型30a、31aに対する上型金型30b、31b、30c、31cの配置ずれ等の要因によって、光軸AXに対するレンズ10の外形を規定する側面の距離が変動する場合がある。このような場合、従来のように、レンズ10の外形を基準としてレンズを鏡筒に嵌め込む場合には、鏡筒に対して位置精度良くレンズ10を嵌め入れることができず、レンズユニット50の光学的な特性が劣化してしまう場合がある。
本実施形態では、この点に鑑みて、レンズ10の外形のばらつきの影響を排除するため、レンズ10の側面18を鏡筒20に押圧させるのではなく、レンズ10に突出部15を形成し、この突出部15の側面17を鏡筒20に押圧させる。このようにして、レンズ10の外形のばらつきの影響を排除し、高い精度を持って鏡筒20にレンズ10を取り付けることができる。これによって、カメラモジュール100の解像度特性のばらつきを効果的に抑制することができる。
〔第2の実施形態〕
以下、図5及び6を参照して、本発明の第2の実施形態について説明する。図5は、レンズユニットの断面構成を示す概略的な模式図である。図6は、金型の断面構成を示す模式図である。
以下、図5及び6を参照して、本発明の第2の実施形態について説明する。図5は、レンズユニットの断面構成を示す概略的な模式図である。図6は、金型の断面構成を示す模式図である。
本実施形態においては、鏡筒70は、遮光シート67を挟んで積層させられた2枚のレンズ40、60を保持する。各レンズ40、60には、第1の実施形態と同様の突出部15が形成されている。鏡筒70は、各レンズ40、60の突出部15の側面を押圧し、これによって各レンズ40、60を保持する。各レンズ40、60のレンズ部と突出部とは互いに共通の金型によって成形される。従って、本実施形態の場合も、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、レンズ40とレンズ60の相対的な位置関係も精度良く確保することができる。
図5に示すように、レンズ40は、第1の実施形態におけるレンズ10と略同様の構成を有する。但し、レンズ面42aは、物体側に向かって凸状に形成される。レンズ面42bは、撮像素子側から見て、凹上に形成される。また、符号の対応関係は次のとおりである。レンズ部42は、レンズ部12に対応する。フランジ部44は、フランジ部14に対応する。内周部44aは、内周部14aに対応する。中間部44bは、中間部14bに対応する。外周部44cは、外周部14cに対応する。
遮光シート67は、レンズ40及びレンズ60の光軸AXに対応した位置に形成された開口OP2を有する。遮光シート67は、レンズ40を介して入射する光の光路を規制する絞りとして機能する。なお、遮光シート67は、黒色樹脂等で形成される。
レンズ60は、第1の実施形態におけるレンズ10と略同様の構成を有する。但し、レンズ部62と内周部64a間には、肉厚W4の第2内周部64dが形成される。符号の対応関係は次のとおりである。レンズ部62は、レンズ部12に対応する。フランジ部64は、フランジ部14に対応する。内周部(第1内周部)64aは、内周部14aに対応する。中間部64bは、中間部14bに対応する。外周部64cは、外周部14cに対応する。
鏡筒70は、第1の実施形態における鏡筒20と略同様の構成を有する。但し、遮光シート67及びレンズ60の追加に伴って、鏡筒70の具体的な構造は変形している。例えば、筒部73の内側面には、遮光シート67を保持するためのスロープ74が形成される。
なお、符号の対応関係は次のとおりである。平板部72は、平板部22に対応する。筒部73は、筒部23に対応する。内周部72aは、内周部22aに対応する。外周部72bは、外周部22bに対応する。
図5から明らかなように、レンズ60は、鏡筒70の下端部分によって形成される受け部に収納される。レンズ60は、この受け部に嵌め込まれることによって、鏡筒70によって押圧された状態で鏡筒70により保持される。
図6(a)に示すように、レンズ40は、上型金型32a〜32c、33a〜33cによって樹脂が成形されることで製造される。この場合も、第1の実施形態と同様に、上型金型32aと下型金型33aによって、レンズ40のレンズ部42とフランジ部44の一部(内周部44a、中間部44b)が形成される。上型金型32bと下型金型33bによって、フランジ部の外周部44cが形成される。上型金型32cと下型金型33cによって、フランジ部の外周部44cが形成される。なお、下型金型33cには、樹脂を移送するための通路が形成される。
図6(b)に示すように、レンズ60は、上型金型34a〜34c、35a〜35cによって樹脂が成形されることで製造される。この場合も、第1の実施形態と同様に、上型金型34aと下型金型35aによって、レンズ60のレンズ部62とフランジ部64の一部(第2内周部64d、第1内周部64a、中間部64b)が形成される。上型金型34bと下型金型35bによって、フランジ部の外周部64cが形成される。上型金型34cと下型金型35cによって、フランジ部の外周部64cが形成される。なお、下型金型35cには、樹脂を移送するための通路が形成される。
本実施形態においては、本実施形態の冒頭で説明したように、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、レンズを積層させることによって、例えば、収差を低減し解像度を向上させることができる。
〔第3の実施形態〕
以下、図7を参照して、本発明の第3の実施形態について説明する。図7は、レンズユニットの断面構成を示す概略的な模式図である。
以下、図7を参照して、本発明の第3の実施形態について説明する。図7は、レンズユニットの断面構成を示す概略的な模式図である。
本実施形態においては、レンズ60は鏡筒70の内部に収納される。このような場合であっても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、レンズ60を鏡筒70に収納させることで、レンズユニット50のカメラモジュール100への取り付けを安全に実行することができる。
図7に示すレンズ40、遮光シート67、レンズ60は、第2の実施形態におけるものと同じ構成を有する。図7に示す鏡筒76は、第2の実施形態における鏡筒70とは異なる構成を有する。
図7に示すように、鏡筒76の筒部73は、下端側に向かって肉厚が狭くなる。すなわち、筒部73は、肉厚W20の胴部73a、及び肉厚W21の下端部73bを有する。胴部73aの内側面は、レンズ60の突出部15の側面に直接的に接触している。他方、下端部73bの内側面は、レンズ60(レンズ60の外形を規定する側面)には接触していない。
〔第4の実施形態〕
以下、図8及び9を参照して、本発明の第4の実施形態について説明する。図8は、レンズユニットの断面構成を示す概略的な模式図である。図9は、金型の断面構成を示す模式図である。
以下、図8及び9を参照して、本発明の第4の実施形態について説明する。図8は、レンズユニットの断面構成を示す概略的な模式図である。図9は、金型の断面構成を示す模式図である。
本実施形態においては、鏡筒77は、遮光シート67、68を挟んで順次積層させられた3枚のレンズ40、60、80を保持する。各レンズ40、60、80には、第1の実施形態と同様の突出部15が形成されている。鏡筒70は、各レンズ40、60、80の突出部15の側面を押圧し、これによって各レンズ40、60、80を保持する。各レンズ40、60、80のレンズ部と突出部とは互いに共通の金型によって成形される。従って、本実施形態の場合も、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
図8に示すレンズ40、遮光シート67、レンズ60は、第3の実施形態におけるものと同じ構成を有する。図8に示す鏡筒77は、第3の実施形態における鏡筒76とは異なる構成を有する。
図8に示すように、筒部73は、第3の実施形態と同様に、下端側に向かって肉厚が狭くなる。ここでは、レンズ80の追加に伴って、筒部73は、肉厚W20の胴部73a、肉厚W21の第1下端部73b、及び肉厚W22の第2下端部73cを有する。第1下端部73bと第2下端部73cの間には、遮光シート68を保持するためのスロープ74bが形成される。
レンズ80の構成は、レンズ60と略同様の構成を有する。但し、レンズ面82aは、光軸AXに向かって次第に物体側に向かう凸状に形成される。レンズ面82bは、光軸AXに向かって次第に、撮像素子側から離間する凹状に形成される。
符号の対応関係は次のとおりである。レンズ部82は、レンズ部62に対応する。フランジ部84は、フランジ部64に対応する。内周部(第1内周部)84aは、内周部64aに対応する。中間部84bは、中間部64bに対応する。外周部84cは、外周部64cに対応する。第2内周部84dは、第2内周部64dに対応する。
図9に示すように、レンズ80は、上型金型36a〜36c、37a〜37cによって樹脂が成形されることで製造される。この場合も、第1の実施形態と同様に、上型金型36aと下型金型37aによって、レンズ80のレンズ部82とフランジ部84の一部(第2内周部84d、第1内周部84a、中間部84b)が形成される。上型金型36bと下型金型37bによって、フランジ部の外周部84cが形成される。上型金型36cと下型金型37cによって、フランジ部の外周部84cが形成される。なお、下型金型37cには、樹脂を移送するための通路が形成される。
本実施形態においては、本実施形態の冒頭で説明したように、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、レンズを積層させることによって、、例えば、収差を低減し解像度を向上させることができる。
〔第5の実施形態〕
以下、図10を参照して、本発明の第5の実施形態について説明する。図10は、レンズユニットの断面構成を示す概略的な模式図である。
以下、図10を参照して、本発明の第5の実施形態について説明する。図10は、レンズユニットの断面構成を示す概略的な模式図である。
本実施形態においては、第1の実施形態とは異なり、突出部15の側面17は、物体側に向かって光軸AX寄りに傾斜している。鏡筒20は、突出部15の側面17を押圧し、これによってレンズ10を保持する。このような場合であっても第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
本発明の技術的範囲は上述の実施形態に限定されない。レンズユニット、カメラモジュールが組み込まれる本体機器は様々である。鏡筒によって保持されるレンズの具体的な形状は任意である。レンズを保持する保持体は鏡筒のように筒状である必要はなく、他の筐体と一体成形されていても良い。カメラモジュール、レンズユニットの製造方法は任意である。
100 カメラモジュール
AX 光軸
OP1 開口
OP2 開口
10 レンズ
12 レンズ部
14 フランジ部
15 突出部
17 側面
20 鏡筒(保持体)
22 平板部
23 筒部
24 突出部
25 側面
26 縁
AX 光軸
OP1 開口
OP2 開口
10 レンズ
12 レンズ部
14 フランジ部
15 突出部
17 側面
20 鏡筒(保持体)
22 平板部
23 筒部
24 突出部
25 側面
26 縁
Claims (10)
- レンズ部及び当該レンズ部を囲むフランジ部を有するレンズと、
前記フランジ部を押圧して前記レンズを保持する保持体と、
を備えるレンズユニットであって、
前記フランジ部の主面には、前記レンズの光軸に沿って延在する側面を有する突出部が形成され、
前記保持体は、前記突出部の前記側面を押圧することで前記レンズを保持する、レンズユニット。 - 前記保持体は、前記レンズを少なくとも部分的に受け入れる受け部を有し、
当該受け部には、前記保持体に対する前記レンズの取り付けに伴って、前記突出部が嵌め込まれることを特徴とする請求項1に記載のレンズユニット。 - 前記レンズ及び前記保持体は、樹脂材料からなることを特徴とする請求項1又は2に記載のレンズユニット。
- 前記側面は、前記レンズ部の外周に亘って形成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のレンズユニット。
- 前記突出部は、前記フランジ部の物体側の前記主面に形成されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のレンズユニット。
- 複数の前記レンズを備え、
前記保持体は、複数の前記レンズ夫々に形成された前記突出部の前記側面を押圧して複数の前記レンズ夫々を保持することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のレンズユニット。 - 前記レンズの上面視形状を規定する前記レンズの側面は、前記保持体から離間していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のレンズユニット。
- 前記レンズ部及び前記突出部は、共通の金型部品によって樹脂が成形されることで形成されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のレンズユニット。
- 撮像素子と、
レンズ部及びフランジ部を有し、前記撮像素子上に配置されるレンズと、
前記フランジ部を押圧して前記レンズを保持する保持体と、
を備えるカメラモジュールであって、
前記フランジ部の主面には、前記レンズの光軸に沿って延在する側面を有する突出部が形成され、
前記保持体は、前記突出部の前記側面を押圧することで前記レンズを保持する、カメラモジュール。 - 保持体による押圧によって前記保持体に保持されるレンズを成形するための固定型又は移動型の金型であって、
前記レンズのレンズ部を成形するための第1部分と、
前記レンズのフランジ部を成形するための第2部分と、
を備え、
前記第2部分には、前記レンズの光軸に沿って延在する側面を有する第1突出部が形成され、
当該第1突出部によって、前記フランジ部の主面には前記保持体によって押圧される側面を有する第2突出部が形成される、金型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008072270A JP2009229589A (ja) | 2008-03-19 | 2008-03-19 | レンズユニット、カメラモジュール、及び金型 |
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Publications (1)
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JP2009229589A true JP2009229589A (ja) | 2009-10-08 |
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ID=41245098
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2008072270A Withdrawn JP2009229589A (ja) | 2008-03-19 | 2008-03-19 | レンズユニット、カメラモジュール、及び金型 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009229589A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2008
- 2008-03-19 JP JP2008072270A patent/JP2009229589A/ja not_active Withdrawn
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