JP2009229346A - 流速測定装置および流速測定方法 - Google Patents

流速測定装置および流速測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 配管に入力させる超音波を工夫することで、複雑な計算処理を行わずとも、ノイズに埋もれることなく確実かつ簡単に反射波を検出することが可能となる。
【解決手段】 隣り合う超音波パルス波の周波数を異ならせて所定の入力間隔をあけて入力する超音波入力部252と、反射波を受信する超音波受信部256と、反射波を各々の周波数で分離する波形分離部220と、分離させた2つの反射波を対比可能な形式に変換する反射波変換部222と、変換後の隣り合う2つの反射波から相互相関法を用いることにより同一の反射体からの反射波を識別する反射波識別部224と、入力した間隔と反射波の間隔との差分から反射体の流速を計算する流速計算部226とを備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、超音波を利用した流速測定装置および流速測定方法に関する。
超音波が物質を透過して伝播する性質を利用して、流体導管の内部の流体の流速を外側から計ることができる超音波流速分布計は、発電所や工場等の大口径を有する配管の流量を測定するために広く利用されている。
超音波流量計には、伝搬時間差法、伝搬時間逆数差法、シング・アラウンド法、ドップラ法等さまざまな方法を用いたものがある。特にドップラ法を用いた超音波流速分布流量計(以下ドップラ式超音波流速分布流量計とする。)は、導管が不透明であっても、また流体自体が不透明であっても導管内の速度分布や流量を測定することができるため、懸濁液や水銀、ナトリウム等の液体金属等の様々な不透明流体の流速測定に適応できるという利点を有している(例えば特許文献1)。
またドップラ式超音波流速分布流量計は、トランスデューサ(超音波入力部)から流体内に入力される超音波パルス波の測定線上における流体速度分布の経時変化を得ることができるため、過渡流れや乱流における流体の流速分布や流量計測への応用が期待されている。
しかし、ドップラ式超音波流速分布流量計は、反射体からの反射波である超音波エコー信号を信号処理して解析し、流体の速度分布や流量を求めているため、ひとつの速度分布を得るために、多数の超音波パルス波を繰り返し入力しなければならない。このため、時間分解能が数10msecと低くなってしまい、過渡流れや乱流における流体の流速分布や流量計測への適応は困難となっていた。
そこで、トランスデューサから超音波パルス波を所定時間離隔して2回入力させ、同一の反射体から最初に得られた反射波(参照波)と次に得られた反射波(探索波)との時間差と入力時間の差を比較することによって流速を計測する、いわゆるダブルパルス法が開発されている(例えば特許文献2)。
上述した特許文献2に記載された技術では、参照波と探索波が同一の反射体からの反射波であるか否かの判定を相互相関法を用いて行っており、参照波と探索波の相互相関を計算する際の探索範囲は、経験値によって設定されている。しかし、このように探索範囲を経験値によって設定した場合、反射波同士の相互相関の誤認が生じるおそれがある。
そこで、参照波をフーリエ変換して平均周波数および標準偏差を算出することによって探索範囲を設定することで、流体とともに流動する反射体が移動する場所を予測して探索窓の範囲を決定することができ、反射波同士の相互相関の誤認を著しく減少させることにより信頼性を向上させることが可能な技術が開示されている(例えば特許文献3)。
特開2000−97742号公報 特許第3669580号 特許第3795510号
しかし、上述した特許文献3に開示されている方法では、複雑な計算処理を行わなければならないため、計算負荷が大きくなり、時間分解能のさらなる向上の妨げとなっている。また、配管の材質や管径及び流体の速度等によっては反射波が重畳しノイズとなってしまい参照波と探索波がノイズに埋もれるため検出が困難となることもあった。
そこで、本発明は、上述した超音波流速分布計が有する上記問題に鑑み、入力させる超音波を工夫することで、複雑な計算処理を行わずとも、ノイズに埋もれることなく確実かつ簡単に反射波を検出することが可能な流速測定装置および流速測定方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明にかかる流速測定装置の代表的な構成は、管の内部を移動する、超音波を反射する反射体を含む液体の流速を測定する流速測定装置であって、管の外側から内部に向かって隣り合う超音波パルス波の周波数を異ならせて所定の入力間隔をあけて複数回入力する超音波入力部と、反射体によって反射された反射波を受信する超音波受信部と、反射波を各々の周波数で分離する波形分離部と、分離させた2つの反射波のいずれか一方または両方を対比可能な形式に変換する反射波変換部と、変換後の隣り合う2つの反射波から相互相関法を用いることにより同一の反射体からの反射波を識別する反射波識別部と、超音波入力部が入力した際の隣り合う超音波パルス波の間隔と超音波受信部が受信した隣り合う反射波の間隔との差分から反射体の流速を計算する流速計算部と、を備えたことを特徴とする。
上記構成によれば、周波数の異なる超音波を入力することにより、反射波が重なって帰ってきてもこれを分離することができ、さらに対比可能な形式に変換することにより、周波数が異なっていても相互相関法を用いて参照波と探索波を識別することができる。したがって2つの入力パルス波の間隔を縮めることができるため、速い流速、太い管径に対応させることができ、従来は測定できなかった適用範囲に使用することができる。
さらに、超音波受信部が受信する反射波の周波数の組み合わせが特徴的となるため、配管等から重畳するノイズから容易に分離することが可能となり、適応範囲を広げることができる。
反射波変換部は、分離させた2つの反射波の包絡線を求め、反射波識別部は、2つの反射波の包絡線間で相互相関法を用いることにより同一の反射体からの反射波を識別してもよい。
同一の反射体で反射した反射波がどれにあたるかは、1つめの反射波の所定範囲を切り取って参照波とし、2つめの反射波に参照波と相関値の高い位置を求め、これを探索波とする。ここで2つの超音波の周波数が大きく異なるほどに、波形の相違も大きくなるため、相関値が低くなってしまう。しかし上記構成によれば、包絡線同士で相互相関を取ることにより、周波数が異なるにもかかわらず、同一の反射体からの反射を識別(抽出)することができる。これにより2種類の周波数の差の大小にかかわらず、高い精度で比較することができる。したがってトランスデューサの入力しやすい周波数であって、かつなるべく差の大きな周波数を入力することができ、容易かつ明確に周波数分離することが可能となる。
また反射波変換部は、分離させた2つの反射波の周波数変換を行い、対比できるように同じ周波数に揃えてもよい。すなわち、混在して受信された異なる周波数の反射波を、いったん分離し、同じ周波数に変換する。これにより、上記と同様に、高い精度で比較することが可能となる。
また、超音波入力部は、複数回入力した超音波パルス波の反射波を超音波受信部が受信し、反射波の受信を完了した後に、再度反射体の方向に超音波パルス波を入力することを複数回繰り返してもよい。
反射波の受信を完了した後に、再度反射体の方向に超音波パルス波を入力することを複数回繰り返すことにより、測定値を平均化し、より正確な流速分布を測定することが可能となる。また待機時間を変化させることによって、測定距離を変えることができる。たとえば、待機時間を長くすれば測定距離は長くなり、待機時間を短くすれば測定距離は短くなる。
また超音波パルス波の個々の入力は、少なくとも1周期を有するとよい。超音波パルス波が多いほど分離は容易となるが、1周期からでも各々の超音波パルス波を特徴的とし、周波数分離することができるためである。
また、複数回入力する超音波パルス波の各々の異ならせる周波数は、一方の超音波の周波数に対して他方の周波数を略1.1倍以上とするとよい。略1.1倍以上とすることにより、周波数分離が容易になるという効果を確実に得ることができるためである。また異ならせる周波数をトランスデューサの周波数特性の範囲内にすることにより、出力の変化を殆ど伴わずに超音波を発生させることができる。したがって、同一の超音波入力部によって異なる周波数を発生させることができるため、周波数の各々異なる超音波パルスの伝播経路を同一とすることができ、かつ超音波入力部を小型化することができる。
本発明にかかる流速測定装置の他の代表的な構成は、管の内部を移動する、超音波を反射する反射体を含む液体の流速を測定する流速測定装置であって、管の外側から内部に向かって隣り合う超音波パルス波の周波数を異ならせて所定の入力間隔をあけて複数回入力する超音波入力部と、反射体によって反射された反射波を受信する超音波受信部と、反射波を各々の周波数で分離する波形分離部と、分離させた隣り合う反射波のうち後の反射波を入力間隔だけ早めて乗算して合波を生成する反射波合成部と、合波のうねりの位相から、隣り合う反射波の反射間隔と入力間隔との差分を算出する差分算出部と、差分から反射体の流速を計算する流速計算部と、を備えたことを特徴とする。
上記構成によれば、反射波を周波数分離した後に、入射間隔だけずらして本来のパルス波開始タイミングを一致させた上で積算して合成し、合波のうねりの位相から入射間隔と反射間隔の差分を求めることにより、反射体の流速を計算することができる。これにより、流速が高速でも低速でも計測を行うことができ、従来は測定できなかった適用範囲に使用することができる。
本発明にかかる流速想定装置の他の代表的な構成は、管の内部を移動する、超音波を反射する反射体を含む液体の流速を測定する流速測定装置であって、管の外側から内部に向かって隣り合う超音波パルス波の周波数を異ならせて所定の入力間隔をあけて複数回入力する超音波入力部と、反射体によって反射された反射波を受信する超音波受信部と、反射波を各々の周波数で分離する波形分離部と、分離させた隣り合う反射波のうち後の反射波を入力間隔だけ早めて加算して合波を生成する反射波合成部と、合波の包絡線の位相から、隣り合う反射波の反射間隔と入力間隔との差分を算出する差分算出部と、差分から反射体の流速を計算する流速計算部と、を備えたことを特徴とする。
上記構成によれば、反射波を周波数分離した後に、入射間隔だけずらして本来のパルス波開始タイミングを一致させた上で加算して合成し、合波の包絡線の位相から入射間隔と反射間隔の差分を求めることにより、反射体の流速を計算することができる。これにより、流速が高速でも低速でも計測を行うことができ、従来は測定できなかった適用範囲に使用することができる。
上記課題を解決するために、本発明にかかる流速測定方法の代表的な構成は、管の内部を移動する、超音波を反射する反射体を含む液体の流速を測定する流速測定方法であって、管の外側から内部に向かって隣り合う超音波パルス波の周波数を異ならせて所定の入力間隔をあけて異なる周波数で複数回入力し、反射体によって反射された反射波を受信し、反射波を各々の周波数で分離し、分離させた2つの反射波のいずれか一方または両方を対比可能な形式に変換し、変換後の隣り合う2つの反射波から相互相関法を用いることにより同一の反射体からの反射波を識別し、超音波を入力した際の間隔と受信した間隔との差分から反射体の流速を計算することを特徴とする。
上述した流速測定装置の技術的思想に基づく構成要素やその説明は、当該流速測定方法にも適用可能である。
以上説明したように本発明の流速測定装置および流速測定方法によれば、複雑な計算処理を行わずとも、ノイズに埋もれることなく確実かつ簡単に反射波を検出することが可能となる。
(第一実施形態)
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、第一実施形態にかかる流速測定装置を用いた流速測定システムを説明するための図である。
流速測定システム100は、管としての配管102と、配管102の内部に流れる流体としての液体104と、液体104の内部に含まれる超音波の反射体としての気泡106と、流速測定装置200と、を含んで構成される。図1において液体104は、白抜き矢印で示すように左から右へ流れているものとする。また、図1に示すように、探触子250は、配管102の外側から配管102の軸線方向に対し所定の角度(図1中θで示す。)で設置される。角度θは測定する流速によって適宜設定することができるが、例えば45°に設定することができる。
図1に示すように、流速測定装置200から入力した超音波パルス波254は、気泡106で反射し、反射波は流速測定装置200によって受信される。気泡106の流速は、液体104の流速を代表するものとすることができるため、気泡106の流速を算出できれば液体104の流速を算出できるものとなる。また流速と配管102の断面積から流量を求めることも可能となる。
以下、流速測定システム100における流速測定装置200の構成を説明する。
図2は、第一実施形態にかかる流速測定装置200の概略的な機能を示した機能ブロック図であり、図3は、流速測定装置200を説明するための図である。
図2に示すように、流速測定装置200は、コンピュータ210と、探触子250からなり、本実施形態ではコンピュータ210と探触子250はケーブル202を介して有線で接続されている。
コンピュータ210は、制御部212と、記憶部228と、表示部230と、操作部232とを含んで構成され、探触子250は、超音波入力部252と、超音波受信部256とを含んで構成される。
制御部212は、中央処理装置(CPU)を含む半導体集積回路により流速測定装置200を管理および制御する。記憶部228は、ROM、RAM、EEPROM、不揮発性RAM、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)等で構成され、制御部212で処理されるプログラムを記憶する。表示部230は、液晶ディスプレイ、EL(Electro Luminescence)、PDP(Plasma Display Panel)等で構成され、記憶部228に記憶されたアプリケーションのGUI(Graphical User Interface)を表示することができる。操作部232は、キーボード、十字キー、ジョイスティック等の複数のキー(スイッチ)およびマウスから構成され、ユーザの操作入力を受け付ける。
超音波入力部252は、圧電素子で構成され、配管102の外側から内部に向かって超音波パルス波254を所定の入力間隔t1をあけて2回入力する。超音波入力部252が2回入力する超音波パルス波254は、隣り合う超音波パルス波254の周波数と異ならせている。本実施形態において参照波としての1回目の超音波パルス波254(以下、第一超音波パルス波254aとする。)の周波数は1MHzであり、探索波としての2回目の超音波パルス波254(以下、第二超音波パルス波254bとする。)の周波数は1.1MHzである。また、超音波パルス波254の個々の入力すなわち第一超音波パルス波254aおよび第二超音波パルス波254bの入力は、少なくとも1周期を有している。
第一超音波パルス波254aの周波数に対して第二超音波パルス波254bの周波数を1.1倍以上とすることにより、出力の変化を殆ど伴わずに超音波パルス波254を発生させることができる。したがって、同一の超音波入力部252によって異なる周波数を発生させることができるため、第一超音波パルス波254aと第二超音波パルス波254bの伝播経路を同一とすることができ、かつ超音波入力部252を小型化することができる。
また、超音波入力部252によって入力される超音波パルス波254の周波数は、圧電素子の厚みに依存する。しかしながら、1周期長以上の長さの超音波パルス波254であれば、同一の圧電素子であっても周波数を変更することが可能である。
また、超音波パルス波が多いほど分離は容易となるが、1周期からでも各々の超音波パルス波を特徴的とし、周波数分離することができる。このため、超音波パルス波の入力は1周期以上であればよい。
超音波受信部256は、気泡106によって反射された反射波258を受信する。本実施形態において、第一超音波パルス波254aの反射波258を第一反射波258a(参照波)とし、第二超音波パルス波254bの反射波258を第二反射波258b(探索波)とする。
図3に示すように、超音波パルス波254は気泡106(液体104の流れ)の速度よりも十分に微小な所定の入力間隔t1で入力されるため、測定範囲内(超音波パルス波254の径)を気泡106が移動している間に第一超音波パルス波254aおよび第二超音波パルス波254bを気泡106に衝突させることができる。また、探触子250からの超音波の入射角が下流側に傾斜されていることにより、第一超音波パルス波254aと第二超音波パルス波254bの入力の間隔よりも、第一反射波258aと第二反射波258bの受信の間隔のほうが長くなることとなる。
制御部212は、パルサー214、レシーバ216、A/D変換部218、波形分離部220、反射波変換部222、反射波識別部224、流速計算部226としても機能する。
パルサー214は、ケーブル202を介して超音波入力部252に超音波入力信号(電圧)を送信する。超音波入力信号には超音波入力部252が入力する超音波パルス波254の周波数情報および間隔情報を含んでいる。
本実施形態において、パルサー214は2つ設けられ、第一パルサー214aは、第一超音波パルス波254aを1MHz1周期として超音波入力部252に入力させる超音波信号を送信し、その後所定の入力間隔t1をあけて、第二パルサー214bは第二超音波パルス波254bを1.1MHz1周期として超音波入力部252に入力させる超音波信号を送信する。
パルサー214を2つ設けることにより、所定の入力間隔t1を安定かつ確実に短くすることができる。したがって、測定可能な反射体(気泡)の流速の上限を増加させることが可能となる。また、これに伴い時間分解能を向上させることもできる。
レシーバ216は、超音波受信部256によってアナログ信号に変換された反射波258の信号を増幅する。
A/D変換部218は、レシーバ216によって増幅されたアナログ信号としての反射波258をデジタル信号に変換する。
波形分離部220は、反射波を各々の周波数で分離する。周波数分離は、周波数が大きく異なればLPF(ローパスフィルタ)、HPF(ハイパスフィルタ)で分離することができる。周波数が近い場合であっても、FFT変換(高速フーリエ変換)など既知の手法を用いることができる。
反射波変換部222は、分離させた2つの反射波のいずれか一方または両方を対比可能な形式に変換する。周波数が異なっていては、同じ反射体から反射した反射波であっても、波形が異なっていることから対比できないためである。
反射波識別部224は、変換後の隣り合う2つの反射波から相互相関法を用いることにより同一の反射体からの反射波を識別する。反射波変換部222によって対比可能な形式に変換した上で、第一反射波258aの所定範囲を切り取って参照波とし、第二反射波258bに参照波と相関値の高い位置を求め、これを探索波とする。所定範囲とは第一超音波パルス波254aを入力してから所定時間経過後の所定範囲であり、経過時間によって探触子250からの距離を設定し、所定範囲の大きさで取得する反射体の大きさ(泡の集合体)を設定することができる。所定範囲が小さすぎると相関値の高い波形が多く出てしまって探索波の見分けがつかなくなってしまうが、所定範囲が大きすぎると泡の形の変化の影響で正しい探索波も相関値が低くなってしまい、やはり見分けがつかなくなる。したがって、所定範囲は適宜設定する必要がある。
流速計算部226は、超音波入力部252が入力した際の隣り合う超音波パルス波の間隔と超音波受信部256が受信した隣り合う反射波の間隔との差分から気泡106の流速を計算する。
図4は、超音波入力部252が入力した超音波パルス波254と超音波受信部256が受信した反射波258を説明するための図である。
図4に示すように、第一超音波パルス波254aと第二超音波パルス波254bは所定の入力間隔t1をあけて超音波入力部252によって、配管102の外側から内部に向かって入力される(図4参照)。超音波受信部256は、第一反射波258aと第二反射波258bとが重なり合った合波の状態で受信される。従来技術の方法であれば第一反射波258aが充分に減衰した後に第二超音波パルス波254bを入力するところ、間隔t1を詰めて入力しているためである。それぞれの反射波は反射体たる泡の集合体の表面で複雑に反射し、入力した波形と比較して乱れた波形となっている。
しかし、第一超音波パルス波254aと第二超音波パルス波254bとの周波数を異ならせていることにより、これらを周波数分離することができる。波形分離部220が周波数分離するための具体的な方法としては、FFT変換など既知の手法を用いることができる。
ここで分離させた2つの反射波の間で、同一の反射体から反射した部分を抽出する必要がある。これには相互相関法を用いるのであるが、周波数が異なるために同一の反射体に反射していたとしても波形の相関性(類似性)が低くなってしまい、見つけにくい状態となっている。
そこで、相互相関を取る前に、分離させた2つの反射波を対比可能な形式に変換する。本実施形態では、反射波変換部222は、第一反射波258a、第二反射波258bのそれぞれにおいて包絡線を求める。そして反射波識別部224は、包絡線同士の間で相関を比較する。具体的には、第一反射波258aの包絡線の所定範囲を切り取って参照波とし、第二反射波258bの包絡線に参照波と相関値の高い位置を求め、これを探索波とする。このように包絡線同士で相互相関を取ることにより、周波数が異なるにもかかわらず、同一の反射体からの反射を識別(抽出)することができる。これにより2種類の周波数の差の大小にかかわらず、高い精度で比較することができる。したがってトランスデューサの入力しやすい周波数であって、かつなるべく差の大きな周波数を入力することができ、容易かつ明確に周波数分離することが可能となる。
また反射波変換部222は、包絡線を求める代わりに、分離させた2つの反射波のいずれか一方または両方の周波数変換を行い、対比できるように同じ周波数に揃えてもよい。すなわち、混在して受信された異なる周波数の反射波を、いったん分離し、同じ周波数に変換する。これにより、上記と同様に、高い精度で比較することが可能となる。
ただし通常の周波数変換と同様であるが、周波数をアップサンプリングする場合には、補間した後に補間フィルタ(インタボレーションフィルタ:LPF)を通すことによりノイズ除去することが好ましい。またダウンサンプリングする際には折り返しノイズを防止するために、間引く前に間引きフィルタ(デシメーションフィルタ:LPF)を通すことが好ましい。
参照波と探索波を特定すると、第一反射波258aと第二反射波258bの受信間隔t2を求めることができる(図4参照)。第一超音波パルス波254aと第一反射波258aをトリガとして、第二超音波パルス波254bと第二反射波258bを比較すると、t1の間に気泡106が移動するため(図3参照)、第二反射波258bが第二超音波パルス波254bよりもt1とt2の差分すなわちΔt間隔があくこととなる。
Figure 2009229346
第一超音波パルス波254aの入力から第一反射波258aの受信までの時間をτとした場合、式1より第一超音波パルス波254aの反射位置すなわち超音波入力部252から気泡106までの距離が導出される。式1中、距離をxと、音速をcとする。さらに、式2より、t1とt2の差分Δtから気泡106の流速(速度)vを算出することができる。
また、上述した超音波入力部252は、複数回入力した超音波パルス波254の反射波258を超音波受信部256が受信し、反射波258の受信を完了した後に(所定の間隔Rをあけて)、再度気泡106の方向に超音波パルス波254を入力することを複数回繰り返してもよい。
このように超音波パルス波254を所定の間隔Rをあけて複数回入力することにより、測定距離(測定可能な管の径)を変えることができる。たとえば、待機時間Rを長くすれば測定距離は長くなり、待機時間Rを短くすれば測定距離は短くなる。
図5は、相互相関法を用いた流速測定装置200の測定限界を示す図である。
Figure 2009229346
上述した式3および式4より式5が導き出される。式5より、超音波入力部252が入力する超音波パルス波254のビーム径による最大計測範囲Zmaxすなわち配管102の直径の限界および気泡106(反射体)の速度Vpの限界を求めることができる。式3、式4、式5中最大計測範囲をZmaxと、Vusを音速と、PRFを繰り返し周波数と、Vpを反射体(気泡106)の移動速度と、Dusを超音波パルス波のビーム径と、θwを液体104中における超音波屈折角とする。
たとえば、図5(b)に示すように、超音波パルス波254の径が25mmであり、配管102の直径が3mである場合、気泡106(反射体)に代表される液体104の流速は7m/secまで測定可能となる。
上述したように、超音波入力部252は超音波パルス波254を所定の間隔をあけて複数回入力するので、気泡106(反射体)を含む液体104の速度を測定することができる。このとき、周波数の異なる超音波を入力することにより、反射波が重なって帰ってきてもこれを分離することができ、さらに対比可能な形式に変換することにより、周波数が異なっていても相互相関法を用いて参照波と探索波を識別することができる。したがって2つの入力パルス波の間隔を縮めることができ、時間分解能を向上させることができる。
これにより、測定可能な流速の範囲を高めることができる。図5(a)においてPRFが1/t1となるため、式4により、t1が短くなればなるほど測定可能な流速が速くなる。そして上記構成では、2つの入力パルス波の間隔を縮めることができるため、t1を短くすることができる。したがって従来は測定できなかった速い流速に適用することができる。
また従来技術の方法であれば第一反射波258aが充分に減衰した後に第二超音波パルス波254bを入力する必要があったため、探触子250からの距離が遠くなると、第二超音波パルス波254bを入力する頃には気泡106が超音波パルス波のビーム径Dusを超えてしまっていた。しかし上記構成では2つの入力パルス波の間隔を縮めることができるため、探触子250からの距離が遠くなっても気泡106がビーム径Dusの中にいる間に第二超音波パルス波254bを到達させることができる。すなわち、従来は測定できなかった太い管径に適用することができる。
さらに、超音波受信部256が受信する反射波258の周波数の組み合わせが特徴的となるため、配管102から重畳するノイズから容易に分離することが可能となるため、適応範囲を広げることができる。
(流速測定方法)
続いて、上述した流速測定装置200を用いた流速測定方法について説明する。図6は、流速測定装置200を用いた流速測定方法の流れを示したフローチャートである。
まず、配管102の外側に流速測定装置200の探触子250を設置する(S300:探触子設置ステップ)。探触子250を構成する超音波入力部252から配管102の内部に向かって超音波パルス波254を所定の入力間隔t1をあけて異なる周波数で2回入力し(S302:超音波入力ステップ)、超音波受信部256が気泡106によって反射された反射波258を受信する(S304:超音波受信ステップ)。そして波形分離部220が反射波を各々の周波数で分離し(S306:波形分離ステップ)、反射波変換部222が分離させた2つの反射波のいずれか一方または両方を対比可能な形式に変換する(S308:反射波変換ステップ)。そして反射波識別部224が変換後の隣り合う2つの反射波から相互相関法を用いることにより同一の反射体からの反射波を識別し(S310:反射波識別ステップ)、流速計算部226は超音波入力部252が入力した際の間隔t1と超音波受信部256が受信した間隔t2との差分Δtから気泡106の流速を計算する(S312:流速計算ステップ)。
上記説明した如く、本実施形態にかかる流速測定装置および流速測定方法においては、周波数の異なる超音波を入力することにより、反射波が重なって帰ってきてもこれを分離することができ、さらに対比可能な形式に変換することにより、容易に参照波と探索波を識別することができる。したがって2つの入力パルス波の間隔を縮めることができるため、速い流速、太い管径に対応させることができ、従来は測定できなかった適用範囲に使用することができる。
(第二実施形態)
本発明にかかる流速測定システムの第二実施形態について説明する。上記第一実施形態と説明の重複する部分については同一の符号を付して説明を省略する。上述した第一実施形態では、同一の圧電素子を用いて、異なる周波数の超音波パルス波を入力したが、2つの圧電素子を重ねて異なる周波数の超音波パルス波を入力することもできる。以下、流速測定システム100における流速測定装置200の構成を説明する。
流速測定装置200は、コンピュータ210と、探触子450からなり、本実施形態ではコンピュータ210と探触子450はケーブル202を介して有線で接続されている。上述した第一実施形態と機能が実質的に等しい構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
図7は、第二実施形態にかかる探触子450を説明するための図である。図7に示すように探触子450は、2枚の圧電素子452(452aおよび452b)で構成され、圧電素子452aと圧電素子452bは接着されている。さらに、図7に示すように電極454は、3本(454a、454b、454c)あり、電圧を印加する位置を変化させることによって圧電素子452の厚みを変更することができる。
たとえば、電極454aおよび電極454cに電圧を印加すると、圧電素子452の厚みは、圧電素子452aおよび圧電素子452bの厚さL1となり、電極454bおよび電極454cに電圧を印加すると、圧電素子452bの厚さL2となる。
超音波入力部252によって入力される超音波パルス波254の周波数は、圧電素子の厚みに依存するため、電圧を印加する位置を変更するだけで、迅速かつ確実に異なる周波数の超音波パルス波を入力することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施例について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
なお、本明細書の流速測定方法における各工程は、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいは個別に実行される処理も含むとしても良い。
(第三実施形態)
本発明にかかる流速測定システムの第三実施形態について説明する。上記第一実施形態と説明の重複する部分については同一の符号を付して説明を省略する。
上記第一実施形態においては、相互相関法を用いて2つの反射波の位置を求め、その時間差から流速(反射体の移動速度)を求めるものであった。これに対し本実施形態は、反射波の波形合成によって入射間隔と反射間隔の差分Δtを求めて、流速を求めるものである。
図8は第三実施形態にかかる流速測定装置200aの概略的な機能を示した機能ブロック図、図9は第三実施形態において超音波入力部が入力した超音波パルス波と超音波受信部が受信した反射波を説明するための図である。図8に示す流速測定装置200aは、図2に示した流速測定装置200に比して、反射波変換部222および反射波識別部224に代えて、反射波合成部260および差分算出部262を備えている。図9に示すように、反射波合成部260は、分離させた隣り合う反射波のうち、後の反射波を入力間隔t1だけ早めて乗算することにより合波258cを生成する。そして差分算出部262は、反射波合成部260が生成した合波258cのうねり258dを生成し、このうねり258dの位相から、隣り合う反射波の反射間隔t2と入力間隔t1との差分Δtを算出する。
図10は反射波の合成とうねりを説明するための図である。図10の横軸は第一反射波258aの位相である。図10(a)は第一反射波258aと第二反射波258bのずれの位相差が0度のとき、図10(b)は位相差30度のとき、図10(c)は位相差60度のとき、図10(d)は位相差90度のときを示している。また各図において、パルスAは第一反射波258a、パルスBは第二反射波258bであり、積算による合波を実線で示している。合波の周波数は、第一反射波258aと第二反射波258bの周波数の和となる。また合波のうねりとは波形の移動平均であって、その周波数は第一反射波258aと第二反射波258bの周波数の差になる。
図10からわかるように、第一反射波258aと第二反射波258bとの位相のずれは、合波258cのうねり258dの位相となって表れる。仮にずれの位相差が0のとき、すなわち流速0のときには、時間0(第一反射波258aの開始時)にうねり258dのピークがある。位相差が大きくなると、すなわち流速が速くなっていくと、うねり258dのピークは遅れていき、時間0のときの位相は変化する。
うねり258dの位相からΔtを求める方法について説明する。まずパルスA(第一反射波258a)とパルスB(第二反射波258b)の周波数差は、次のように表すことができる。
Figure 2009229346
よって乗算は、次のようになる。
Figure 2009229346
上記の式の第2項から、うねりの位相差はパルスA、Bの遅れ時間Δtと一致することがわかる。
上記の式展開のように、パルスA、Bの乗算は高周波成分と低周波成分(うねり)に分類でき、それぞれの周波数は大きく異なることから、LPF(ローパスフィルタ)などで簡単に「うねり」のみを抽出することができる。さらに、抽出した「うねり」の項からも明らかなように、「うねり波形」はパルスA、Bの周波数差を周波数とし、かつ、気泡の移動によるパルスBの遅れ時間Δtを位相変化とするcos波であることがわかる。このことから、「Δt=うねりの位相変化」であることがわかる。
したがって、差分算出部262は、合波258cのうねり258dの位相から、入射間隔t1と反射間隔t2の差分Δtを求めることができる。具体的には、例えば時間0からうねり258dのピークまでの位相を求めることにより、Δtを求めることができる。このようにして差分Δtを求めることができれば、上記第一実施形態と同様に、流速を求めることができる。
なお、流速が速い場合には差分Δtが長くなるため、第二反射波258bを入力間隔t1だけ早めても二つの波が重ならず、合波258cを生成できない可能性がある。さらには、差分Δtが第一反射波258aの1波長以下であることが好ましい。そのような場合、入力間隔t1を短くすることにより反射体の移動量を少なくすることができるため、差分Δtを短くすることができ、合波258cを生成することができる。一方、流速が遅い場合に入力間隔t1が極端に短いと、位相差が生じないため速度が検知しにくくなってしまう。そのような場合には、入力間隔t1を長くすることにより差分Δtを長くして、分解能を上げることができる。すなわち流速に対する計測レンジを入力間隔t1によって調節することができ、流速が高速でも低速でも計測を行うことができるため、従来は測定できなかった適用範囲に幅広く対応することができる。
また、第一反射波258aと第二反射波258bの周波数は、分離できる程度に異なっており、かつ乗算してうねり258dが取れる程度に近い周波数であることが必要である。そのため、第一超音波パルス254aと第二超音波パルス254bの一方に対する他方の周波数を1.1倍〜1.3倍程度にすることが好ましい。
さらに有効に合波を生成するために、第一反射波258aと第二反射波258bとは、より長い範囲で重複している方が好ましい。したがって、超音波入力部252(トランスデューサ)の傾斜に対する流れの方向が、遠ざかる場合には先に入射する第一超音波パルス254aの方が波長が長いことが好ましく、近づく場合には後に入射する第二超音波パルス254bの方が波長が長いことが好ましい。
(第四実施形態)
本発明にかかる流速測定システムの第四実施形態について説明する。上記第一実施形態と説明の重複する部分については同一の符号を付して説明を省略する。
上記第三実施形態においては、反射波を積算することによって合波を生成し、差分Δtを算出した。これに対し本実施形態は、反射波を加算することによって合波を生成し、入射間隔と反射間隔の差分Δtを求めて、流速を求めるものである。
本実施形態において流速測定装置の装置構成は図8に示した流速測定装置200aと同様であるが、反射波合成部260は分離させた隣り合う反射波のうち後の反射波を入力間隔だけ早めて加算して合波を生成し、差分算出部262は合波の包絡線の位相から、隣り合う反射波の反射間隔と入力間隔との差分を算出する点において異なっている。
図11は第四実施形態において超音波入力部が入力した超音波パルス波と超音波受信部が受信した反射波を説明するための図である。図11に示すように、反射波合成部260は、分離させた隣り合う反射波のうち、後の反射波を入力間隔t1だけ早めて加算することにより合波258eを生成する。そして差分算出部262は、反射波合成部260が生成した合波258eの包絡線258fを生成し、この包絡線258fの位相から、隣り合う反射波の反射間隔t2と入力間隔t1との差分Δtを算出する。
図12は反射波の合成と包絡線を説明するための図である。図12の横軸は第一反射波258aの位相である。図12(a)は第一反射波258aと第二反射波258bのずれの位相差が0度のとき、図12(b)は位相差30度のとき、図12(c)は位相差60度のとき、図12(d)は位相差90度のときを示している。
図12からわかるように、第一反射波258aと第二反射波258bとの位相のずれは、合波258eの振幅となって表れる。そして合波258eの包絡線258fを取れば、包絡線の位相となって表れることになる。仮にずれの位相差が0のとき、時刻0(第一反射波258aの開始時)に包絡線258fのピークがある。位相差が大きくなると、すなわち流速が速くなっていくと、包絡線258fのピークは遅れていき、時間0のときの位相は変化する。
したがって、差分算出部262は、合波258cの包絡線258fの位相から、入射間隔t1と反射間隔t2の差分Δtを求めることができる。具体的には、例えば時間0から包絡線258fのピークまでの位相を求めることにより、Δtを求めることができる。このようにして差分Δtを求めることができれば、上記第一実施形態と同様に、流速を求めることができる。
なお本実施形態においても、上記第三実施形態と同様に、入力間隔t1を増減することによって流速に対する計測レンジを調節することができ、従来は測定できなかった適用範囲に幅広く対応することができる。
本発明は、流速測定装置および流速測定方法に利用することができる。
実施形態にかかる流速測定装置を用いた流速測定システムを説明するための図である。 第一実施形態にかかる流速測定装置の概略的な機能を示した機能ブロック図である。 流速測定装置を説明するための図である。 超音波入力部が入力した超音波パルス波と超音波受信部が受信した反射波を説明するための図である。 相互相関法を用いた流速測定装置の測定限界を示す図である。 第一実施形態にかかる流速測定装置を用いた流速測定方法の流れを示したフローチャートである。 第二実施形態にかかる探触子を説明するための図である。 第三実施形態にかかる流速測定装置の概略的な機能を示した機能ブロック図である。 第三実施形態において超音波入力部が入力した超音波パルス波と超音波受信部が受信した反射波を説明するための図である。 反射波の合成とうねりを説明するための図である。 第四実施形態において超音波入力部が入力した超音波パルス波と超音波受信部が受信した反射波を説明するための図である。 反射波の合成と包絡線を説明するための図である。
符号の説明
100 …流速測定システム、102 …配管、104 …液体、106 …気泡、200 …流速測定装置、202 …ケーブル、210 …コンピュータ、212 …制御部214 …パルサー、214a …第一パルサー、214b …第二パルサー、216 …レシーバ、218 …A/D変換部、220 …波形分離部、222 …反射波変換部、224 …反射波識別部、226 …流速計算部、228 …記憶部、230 …表示部、232 …操作部、250 …探触子、252 …超音波入力部、254 …超音波パルス波、254a …第一超音波パルス波、254b …第二超音波パルス波、256 …超音波受信部、258 …反射波、258a …第一反射波、258b …第二反射波、258c …合波、258d …うねり、258e …合波、258f …包絡線、260 …反射波合成部、262 …差分算出部、450 …探触子、452、452a、452b …圧電素子、454、454a、454b、454c …電極

Claims (8)

  1. 管の内部を移動する、超音波を反射する反射体を含む液体の流速を測定する流速測定装置であって、
    前記管の外側から内部に向かって隣り合う超音波パルス波の周波数を異ならせて所定の入力間隔をあけて複数回入力する超音波入力部と、
    前記反射体によって反射された反射波を受信する超音波受信部と、
    前記反射波を各々の周波数で分離する波形分離部と、
    分離させた2つの反射波のいずれか一方または両方を対比可能な形式に変換する反射波変換部と、
    変換後の隣り合う2つの反射波から相互相関法を用いることにより同一の反射体からの反射波を識別する反射波識別部と、
    前記超音波入力部が入力した際の隣り合う超音波パルス波の間隔と前記超音波受信部が受信した隣り合う反射波の間隔との差分から前記反射体の流速を計算する流速計算部と、
    を備えたことを特徴とする流速測定装置。
  2. 前記反射波変換部は、分離させた2つの反射波の包絡線を求め、
    前記反射波識別部は、前記2つの反射波の包絡線間で相互相関法を用いることにより同一の反射体からの反射波を識別することを特徴とする請求項1に記載の流速測定装置。
  3. 前記超音波入力部は、前記複数回入力した超音波パルス波の反射波を前記超音波受信部が受信し、反射波の受信を完了した後に、再度反射体の方向に超音波パルス波を入力することを複数回繰り返すことを特徴とする請求項1に記載の流速測定装置。
  4. 前記超音波パルス波の個々の入力は、少なくとも1周期を有することを特徴とする請求項1に記載の流速測定装置。
  5. 前記複数回入力する超音波パルス波の各々異ならせる周波数は、一方の超音波の周波数に対して他方の周波数を略1.1倍以上とすることを特徴とする請求項1に記載の流速測定装置。
  6. 管の内部を移動する、超音波を反射する反射体を含む液体の流速を測定する流速測定装置であって、
    前記管の外側から内部に向かって隣り合う超音波パルス波の周波数を異ならせて所定の入力間隔をあけて複数回入力する超音波入力部と、
    前記反射体によって反射された反射波を受信する超音波受信部と、
    前記反射波を各々の周波数で分離する波形分離部と、
    分離させた隣り合う反射波のうち後の反射波を入力間隔だけ早めて乗算して合波を生成する反射波合成部と、
    前記合波のうねりの位相から、隣り合う反射波の反射間隔と入力間隔との差分を算出する差分算出部と、
    前記差分から前記反射体の流速を計算する流速計算部と、
    を備えたことを特徴とする流速測定装置。
  7. 管の内部を移動する、超音波を反射する反射体を含む液体の流速を測定する流速測定装置であって、
    前記管の外側から内部に向かって隣り合う超音波パルス波の周波数を異ならせて所定の入力間隔をあけて複数回入力する超音波入力部と、
    前記反射体によって反射された反射波を受信する超音波受信部と、
    前記反射波を各々の周波数で分離する波形分離部と、
    分離させた隣り合う反射波のうち後の反射波を入力間隔だけ早めて加算して合波を生成する反射波合成部と、
    前記合波の包絡線の位相から、隣り合う反射波の反射間隔と入力間隔との差分を算出する差分算出部と、
    前記差分から前記反射体の流速を計算する流速計算部と、
    を備えたことを特徴とする流速測定装置。
  8. 管の内部を移動する、超音波を反射する反射体を含む液体の流速を測定する流速測定方法であって、
    前記管の外側から内部に向かって隣り合う超音波パルス波の周波数を異ならせて所定の入力間隔をあけて異なる周波数で複数回入力し、
    前記反射体によって反射された反射波を受信し、
    前記反射波を各々の周波数で分離し、
    分離させた2つの反射波のいずれか一方または両方を対比可能な形式に変換し、
    変換後の隣り合う2つの反射波から相互相関法を用いることにより同一の反射体からの反射波を識別し、
    超音波を入力した際の間隔と受信した間隔との差分から前記反射体の流速を計算することを特徴とする流速測定方法。
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