JP2009229137A - 目標体探査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】計測時において、目標体である磁性体が1個の場合、2個以上ある場合に、そのいずれであるかを確実に判別し得る目標体探査装置を提供する。
【解決手段】3軸磁気計測を開始してから、一定レベル以上の信号を計測した時点t=t0より、一定レベルより小さい信号を計測する時点t0+Δtまでにわたり、時間順次に、3軸磁界値Bx(t)、By(t)、Bz(t)を計測・記憶し、かつ、これら3軸磁界値Bx(t)、By(t)、Bz(t)から3軸合成値Bt(t)を算出記憶し(ST1〜ST7)、つぎに、時間Δt間における3軸合成値Btの波形データの山(ピーク)の数nを数え(ST8)、山の数nが1か、2以上かを判定し(ST9)、n=1の場合は、波形は1つのモーメントに起因するものとし、n=2以上の場合は、波形が2つ以上のモーメントに起因するものと判断する(ST10、ST11)。
【選択図】図2

Description

この発明は、目標体、特に電気モーメント又は磁気モーメントとみなすことができる目標体を探査する目標体探査装置に関する。
従来、地中にあるいは海底中などにある物体を探査するため、図10に示すように、人が磁気検知器1を所持して、あるいは海中に沈めて姿勢を水平に維持し、任意の方向に移動しながら目標体2の発する磁界を測定して、その磁界の大きさ、変化などにより、その物体を探査することが行われている。
また海底に埋没している危険物やケーブルを探知するために、これら探知物体からの磁気を検知する磁気センサを収容した長手状のセンサ収容器を備えた磁気探査器に重しを付けるとともに曳航ロープで牽引して海中を探査する磁気探査装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)
上記した図10に示す磁気検知器をある方向に移動させると図11に示すように目標体が遠方にある場合に磁気検知器の測定値は0に近い。そこより目標体に近づく方向に移動させてゆくと、測定値がだんだん大きくなり、やがて目標体が存在すると思われる位置付近を通過させ波形のピークが得られる時間tn又は位置を磁気検知器と目標体の最近接時間又は最近接位置とし、目標体の存在を確認することができる。
特開平7−318660号公報
上記した従来の磁気検知器では、センサが1軸の場合、目標体と磁気検知器の相対位置によって計測される波形が一様でないため、その波形が1つの磁気モーメントに起因するのか、2つ以上の磁気モーメントに起因するのか確実に判別することができない。また、波形が2つ以上の磁気モーメントに起因すると分かっている場合であっても、波形が1つの磁性体に起因するのか、2つ以上の磁性体に起因するのかの判別することができない。例えば、図12に示すように、2つの磁性体2A,2Bが隣接して存在する場合に、図13に示すような波形が得られる。しかし、この波形は、図14に示すような2つの磁性体2A、2Bがそれぞれ1つの磁気モーメントであるとして、この2つの磁気モーメントに起因する場合と、図15に示すような1つの磁性体2で2つの磁気モーメントとみなせるマルチダイポールに起因する場合等に生じるものであり、この波形からは、図14,図15のいずれの場合に起因するものか区別がつかない、という問題がある。
この発明は上記問題点に着目してなされたものであって、計測時において、目標体である磁性体が1個の場合、2個以上ある場合に、そのいずれであるかを確実に判別し得る目標体探査装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明の目標体探査装置は、電気モーメント又は磁気モーメントとみなすことが出来る目標体が相対的に運動する時に発生する電界又は磁界を互いに直行する3軸成分で計測する電界センサ又は磁気センサと、この電界センサ又は磁気センサで計測された3軸成分を合成演算する合成値演算手段と、前記演算された3軸合成値の時系列変化データによる3軸合成波形をパターン認識し、前記計測データが1つのモーメントによるものか2つ以上のモーメントに起因するものか判別する手段と、
を備えることを特徴とする(実施形態1)。
また、請求項2に係る発明の目標体探査装置は、電気モーメント又は磁気モーメントとみなすことが出来る目標体が相対的に運動する時に発生する電界又は磁界を互いに直行する3軸成分で計測する電界センサ又は磁気センサと、この電界センサ又は磁気センサで計測された3軸成分を合成演算する合成値演算手段と、前記計測・演算された3軸合成値を表す関数を近似式にて近似することにより、計測される3軸合成値を予測する3軸合成値予測手段と、前記3軸合成値の実測値と予測値の差を求め、この差値より前記計測データが1つのモーメントによるものか2つ以上のモーメントに起因するものか判別する手段と、
を備えることを特徴とする(実施形態3)。
また、請求項3に係る発明の目標体探査装置は、電気モーメント又は磁気モーメントとみなすことが出来る目標体が相対的に運動する時に発生する電界又は磁界を互いに直行する3軸成分で計測する電界センサ又は磁気センサと、この電界センサ又は磁気センサで計測された3軸成分を合成演算する合成値演算手段と、前記計測・演算された3軸合成値を表す関数を近似式にて近似することにより、センサ速度と波形に起因する目標との水平距離の比およびセンサ速度と目標と鉛直距離の比とを求める手段と、これらの比の値を比較してモーメントの位置関係を推定し、推定結果に応じ前記計測データが1つのモーメントによるものか2つ以上のモーメントに起因するものか判別する手段と、を備えることを特徴とする(実施形態2)。
請求項1に係る発明によれば、3軸合成値の時系列変化データによる3軸合成波形をパターン認識し、3軸合成波形が1ピークであるか、2ピーク以上であるかに応じ、前記計測データが1つのモーメントによるものか2つ以上のモーメントに起因するものか確実に判別することができる。
又、請求項2に係る発明によれば、3軸合成値の実測値と予測値の差を求め、差値が所定値以上になると計測データが2つ以上のモーメントに起因するものと判別できるので、上記効果に加えて、全波形に相当する計測データを得る前に、波形が複数のダイポールによる波形であることを知ることができる。この場合、同一の目標体による計測波形なのか、異なる2つの目標体による計測波形なのか不明であるが、十分な計測データが出ていない場合でも有効である。
また請求項3に係る発明によれば、センサ速度と波形に起因する目標との水平距離の比およびセンサ速度と目標と鉛直距離の比とを求める手段と、これらの比の値を比較してモーメントの位置関係を推定するものであるから、計測データが1つのモーメントによるものか2つ以上のモーメントに起因するものか確実に判別することができることは、もちろん、同一の目標体による波形か、異なる2つの目標体による計測波形なのか見分けることができる。
以下実施の形態により、この発明をさらに詳細に説明する。
〈実施形態1〉
この実施形態で使用する磁気検知装置(目標体探査装置)10は、図1に示すように、互いに直交して配置されるX軸磁気センサ11x、Y軸磁気センサ11y、Z軸磁気センサ11zからなるセンサ部11と、このセンサ部11からの3軸の磁気信号を取り込んで所定のデータ処理を実行するデータ処理部12と、測定データ、演算データなどを記憶するメモリ13と、データ処理部12から出力されるデータを表示する表示部14とを備えている。
この磁気検知装置10は、図10に示す磁気検知器1の場合と同様に、矢印方向に移動しながら、時刻tの経過毎に、X軸磁気センサ11x、Y軸磁気センサ11y、Z軸磁気センサ11zで3軸の磁界値Bx(t)、By(t)、Bz(t)を計測し、メモリ13に記憶するように構成している。また、これら3軸の磁界値Bx(t)、By(t)、Bz(t)から、次式の演算を実行し、3軸合成値Bt(t)を算出する機能を備えている。
また、図11,図13に示すような波形に相当する3軸合成値Bt(t0)からBt(t0+Δt)の間の波形でのピーク(山)の数nを計数するように構成し、この数nが、1であれば、3軸合成値Bt(t)の波形は、1つのモーメントに起因するものとし、数nが2以上の場合は、3軸合成値Bt(t)の波形は、2つ以上のモーメントに起因するものと判断するように構成している。
次に、この実施形態磁気検知装置における処理動作を、図2に示すフロー図により説明する。処理がスタートすると、先ずステップST1において、3軸磁気計測を開始する。次にステップST2へ移行する。ステップST2においては、3軸磁気計測信号が一定レベル以上の信号か否か判定する。3軸磁気計測信号が一定レベル以上でない場合は、まだ、目標体が近傍に存在しないものとして、その後の処理をせず、処理を終了する。一方、3軸磁気計測信号が一定レベル以上の場合は、ステップST3へ移行する。
ステップST3においては、時刻tをt0とし、ステップST4へ移行する。ステップST4においては、3軸磁界値Bx(t)、By(t)、Bz(t)を測定し、メモリ13へ記憶する。次にステップST5へ移行する。
ステップST5においては、測定した3軸磁界値Bx(t)、By(t)、Bz(t)を用いて上記式(1)により3軸合成値Bt(t)を算出し、メモリ13に記憶する。続いてステップST6へ移行する。
ステップST6においては、3軸磁気計測信号が一定レベル以上の信号か否か判定する。3軸磁気計測信号が一定レベル以上の場合は、ステップST4へもどり、次のタイミングにおける3軸磁界値Bx(t)、By(t)、Bz(t)の測定と、ステップST5における3軸合成値Bt(t)の算出を行い、以後、3軸磁気計測信号が一定レベル以上でなくなるまで、ステップST4〜ST6の処理を繰り返し、3軸磁界値Bx(t)、By(t)、Bz(t)の測定・記憶と、3軸合成値Bt(t)の算出・記憶を繰り返す。ステップST6において、3軸磁気計測信号が一定レベル以上でなくなると、ステップST7へ移行する。
ステップST7においては、現時刻t0+Δtを記憶し、次にステップST8へ移行する。ステップST8においては、時刻t0から時刻t0+ΔtまでのΔt間のBtの波形データより、ピーク(山)の数nを数える。例えば波形が図11のような場合は、n=1であり、波形が図13のような場合は、n=2である。次ぎにステップST9へ移行する。
ステップST9においては、n≧2か否か判定する。判定YESの場合は、ステップST10へ移行する。一方、判定NOの場合は、ステップST11へ移行する。
ステップST10においては、波形は2つ以上のモーメントに起因すると判断する。次にステップST12へ移行する。一方、ステップST11においては、波形は、1つのモーメントに起因すると判断する。続いてステップST12へ移行する。
ステップST12においては、判断結果を表示部14に表示し、処理を終了する。
この実施形態磁気検知装置では、3軸合成値の時系列変化データによる3軸合成波形をパターン認識し、3軸合成波形が1ピーク(n=1)であるか、2ピーク(n=2)以上であるかに応じ、前記計測データが1つのモーメントによるものか2つ以上のモーメントに起因するものか確実に判別することができる。
〈実施形態2〉
次に、この発明の第2の実施形態について、説明する。この第2の実施形態の磁気検知装置は、回路構成として、図1に示すものを使用し、測定タイミング毎に、3軸磁界値Bx(t)、By(t)、Bz(t)の測定と、3軸合成値Bt(t)の算出を行いながら、埋没した2つの目標体が磁性体の場合に、これら2つの目標体を2つの磁性体であると探査し得るように構成したものである。
この実施形態磁気探知装置で採用する、目標体が1つの磁性体であるか、2つの磁性体であるかを探査する方法について説明する。ここで、図3に示すように、埋没した磁性体15A,15Bが磁性体の場合、目標体15A,15Bに対してセンサ(磁気検知装置10)が相対的に移動する場合、時間tにおける磁気検知装置10と目標体15A,15Bとの直距離d(t)及びd(t)は幾何学的に次式のようになる。
ここで、D1・D2は目標体15A・15Bの埋没深さ、P1・P2は時間0(t=0)のときの磁気探査装置10の位置を原点とした時の目標体15A・15Bの位置、V1・V2は目標体15A・15Bに対する磁気検知装置10の相対速度である。
また、一般的に式(1)で示される3軸合成値は磁気検知装置と目標体との直距離の−3乗に比例することが知られているため、目標体15Aに起因する波形に関して、以下のような近似式を得ることができる。
ここでCは定数であり、簡単のため以下のようにおく。
同様に、目標体15Bに起因する波形に関して、次のような近似式を得ることができる。
同様に、式(3)と式(7)から
が得られる。式(8)、(9)において、{1/B(t)}2/3とtは、時間毎に計測される独立した計測値であるので、縦軸(Y軸)を{1/B(t)}2/3、横軸(X軸)をtとして、最小自乗法により、以下の次の式(10)で示される2次関数の一般式にて近似する。
y(x)=ax+bx+c・・・・(10)
この近似によって、式(10)における定数a、b、cが得られる。さらに式(10)は以下のように変形できる。
よって、図4に示すように、目標体15Aに起因する波形のピークQより前の計測データ(図4のO参照)に対して、上記の近似を行い、以下の式(12)に示す近似結果を得た場合、
a=a
b=b・・・・(12)
c=c
式(8)と式(11)の関係から、式(12)の結果を用いて、以下の値が求められる。
同様に、目標体15Bに起因する波形のピーク(図4のR参照)後の計測データ(図4のP参照)に対して、上記の近似を行うと、以下の値が求められる。
ここで、式(14)と式(17)から得られる値の比較、及び式(16)式(18)から得られる値の比較を行う。比較方法の一例として、以下の差分をとる。
目標体15A・15Bが同一の目標体である場合D1・D2、PI・P2及びV1・V2、がそれぞれ等しくなるため、式(19)、式(20)のΔ・P/V及びΔ・D/Vの値は0となる。つまりΔ・P/V及びΔ・D/Vの値が、予め設定していた閾値よりも大きい場合に計測波形は2つの目標体からなると判断するようにしている。
また磁気検知装置10自身が移動する場合など、V1・V2が等しいと仮定できる場合、つまり、V=V1=V2となる場合(Vは定数)、式(19)と式(20)は次式のようになる。この実施形態装置では、式(21)、(22)のΔP/V及びΔD/Vについて予め閾値を設定しており、図5の表に示す判別のパターンから、目標体15A・15Bの位置関係を推定できるように構成している。この推定結果により、計測データが異なる2つ以上の目標体に起因するのかどうかを判断することができる。
この実施形態磁気検知装置10の処理動作を図6に示すフロー図を参照して説明する。この実施形態の場合においても、3軸磁気計測を開始してから、信号が一定レベル以上になると、その時点から3軸磁界値Bx(t)、By(t)、Bz(t)の記憶を行い、この3軸磁界値Bx(t)、By(t)、Bz(t)の測定・記憶を、3軸磁気計測信号が一定レベルより小となる時点まで、行っている(ステップST21〜ST25参照)。
ステップST25において、計測信号が一定レベルにならなくなると、判定NOでステップST26へ移行する。ステップST26においては、この時点t1を記憶する。続いて、ステップST27へ移行する。
ステップST27においては、時刻t0〜t0+Δtの間の3軸磁界値Bx(t)、By(t)、Bz(t)をメモリ13から読み出して、上記式(1)により、それぞれの時点の3軸合成値Bt(t)を計算する。この合成値は、図4のデータOに相当する。次にステップST28へ移行する。
ステップST28においては、3軸合成値を示す上記式(9)の関数を、一般近似式(10)、(11)にて近似し、近似結果として、定数a1、、cを得、この定数a1、、cを用いて、式(14)、式(16)により、P1/V1、D /V を求める。次にステップST29移行する。
ステップST29においては、時刻t1−Δt〜t1の間の3軸磁界値Bx(t)、By(t)、Bz(t)をメモリ13から読み出して、上記式(1)により、それぞれの時点の3軸合成値Bt(t)を計算する。この合成値は、図4のデータPに相当する。次にステップST30へ移行する。
ステップST30においては、3軸合成値を示す上記式(9)の関数を、一般近似式(10)、(11)にて近似し、近似結果として、定数a2、、cを得、この定数a2、、cを用いて、式(17)、式(18)により、P2/V2、D /V を求める。次にステップST31へ移行する。
ステップST31においては、上記式(19)、(20)の計算を行い、ΔP/V、ΔD/Vを求める。続いて、ステップST32へ移行する。
ステップST32においては、計算で得たΔP/V、ΔD/Vより図5に示す表を参照して目標体の位置関係を求める。ΔP/V、ΔD/Vがともに、閾値より小さいと図7の(a)に示すように、目標体は1つものであると、判定する。ΔP/Vが閾値より大で、ΔD/Vが閾値より小さい場合は、図7の(b)に示すように、同じ深さにある2つの目標体であると判定する。また、ΔP/Vが閾値より小さくて、ΔD/Vが閾値より大の場合、図7の(c)に示すように、水平方向に同じ位置にある2つの目標体であると判定する。さらにΔP/V、ΔD/Vがともに閾値より大である場合は、図7の(d)に示すように、水平方向・深さとも異なる位置にある2つの目標体であると判定する。次にステップST33へ移行する。
ステップST33においては、ステップST32で求めた判定結果を、表示部14に表示する。
この実施形態磁気検知装置は、センサ速度と波形に起因する目標との水平距離の比およびセンサ速度と目標と鉛直距離の比とを求め、これらの比の値を比較してモーメントの位置関係を推定するものであり、計測データが1つのモーメントによるものか2つ以上のモーメントに起因するものか確実に判別することができることは、もちろん、同一の目標体による波形か、異なる2つの目標体による計測波形なのか見分けることができる。
〈実施形態3〉
次に、この発明の第3の実施形態について、説明する。この第3の実施形態の磁気検知装置も、回路構成は、図1に示すものを使用し、測定タイミング毎に、3軸磁界値Bx(t)、By(t)、Bz(t)の測定と、3軸合成値Bt(t)の算出を行いながら、埋没した2つの目標体が磁性体の場合に、例えば図4に示す3軸合成値の波形が完全に得られるよりも前に、これら2つの目標体を2つの磁性体であると判別し得るように構成したものである。
この実施形態磁気検知装置で採用する、3軸合成値の波形を計測中に、途中で、埋没した2つの目標体が磁性体の場合に、その旨を判別しうる方法について説明する。
図8に示すように、波形が計測中の場合に、目標体15Aに起因する波形のピーク前の計測データに対して、上記実施形態2と同様に式(10)に近似を行い、式(8)に式(14)、(15)に示される近似結果を代入する。次式を得る。
式(23)が測定波形を予測する数式(図8の計算値)となる。時間Δt後の実測値をBmt(t+Δt)、式(23)から予測される測定値をBct(t+Δt)とし、その差をΔBt(t+Δt)とすると次式で表せる。
ΔBt(t+Δt)の値が、予め設定しておいた閾値よりも大きい場合、計測中の波形は異なる2つのモーメントに起因すると判断できる。
この実施形態磁気検知装置10の処理動作を図9に示すフロー図を参照して説明する。この実施形態では、第1の実施形態のステップST1〜ST5における処理と同じ処理をステップST41〜ST45において行い、時間t0からt1までの間における3軸磁界値Bx(t)、By(t)、Bz(t)を計測・記憶するとともに、3軸合成値Bt(t)を計算・記憶している。
計測開始後、時間がt1に達すると、ステップST46のt=t1か、の判定がYESとなり、ステップST47へ、移行する。ステップS47においては、メモリ13からBt(t0)〜Bt(t1)値を読み出し、式(10)に近似する。そしてステップST48へ移行する。
ステップST48においては、式(13)、(14)、(15)に示す近似結果を式(8)に代入し、時間tにおける3軸合成値の予測値Bct(t)を求める(t>t1)。次にステップST49へ移行する。ステップST49においては、時間tにおける計測値から3軸合成値Bmt(t)を求める(t>t1)。続いてステップST50へ移行する。
ステップST50においてはΔBt(t)=Bmt(t)−Bct(t)の計算を行う。そしてステップST51へ移行する。
ステップST51においては差値ΔBt(t)が一定の値以上か否か判定する。差値ΔBt(t)が一定の値以上の場合は、ステップST52へ移行する。また、差値ΔBt(t)が一定の値より小さい場合は、ステップST53へ移行する。
ステップST52においては、波形は1つのモーメントに起因するものと判断する。そしてステップST34へ移行する。一方、ステップST53においては、波形は2つ以上のモーメンと起因するものと判断する。そしてステップST54へ移行する。
ステップST54においては、判断結果を表示部14に表示する。次にステップST55へ移行する。ステップST55においては、計測信号が一定レべる以上か否か判定し、一定レベル以上の場合は、ステップST48へ戻り、その後再度ステップST48〜ST55の処理を繰り返す。ステップST55において、計測信号が一定レべルより小と判定されると、処理を終了する。
この実施携帯磁気検知装置は、3軸合成値の実測値と予測値の差を求め、差値が所定値以上になると計測データが2つ以上のモーメントに起因するものと判別するので、全波形に相当する計測データを得る前に、波形が複数のダイポールによる波形であることを知ることができる。
この実施形態の変形例として、実施形態2と組み合わせ、式(24)によって、計測中の波形は2つの目標体からなる可能性があると判断された場合に、その後波形が十分取得された状態で、実施形態2におけるステップST26以降の処理による、判別を行うようにしても良い。
なお、上記した各実施形態では、目標体が磁気モーメントとみなせる磁性体であって、磁気検知装置による磁気検知で目標体を探査する場合について説明しているが、一般的に磁気モーメントとによって作られる磁界H(r)と、電気モーメントによって作られる電界E(r)は以下のように類似して表される。
ここで、Pは電気モーメント,Mは磁気モーメント、εは真空中の誘電率、μは真空中の透磁率、rは測定位置である。
そのため、本願発明は、目標体が電気モーメントとしてみなすことができる場合も磁気検知装置に代えて電界検知装置を用いることにより、目標体を探査する場合にも適用できる。
また、上記実施形態では、目標体が所定位置にあり、磁気検知装置が移動して探査する場合について説明しているが、本発明においては、磁気検知装置を所定位置に設置しておき、目標体が移動する場合にも適用できる。
この発明の一実施形態に係る磁気検知装置の回路構成を示すブロック図である。 この発明の第1の実施形態磁気検知装置の処理動作を説明するフロー図である。 この発明の第2の実施形態磁気検知装置で、埋没する2つの目標体と磁気検知装置との位置、距離関係を説明する図である。 同第2の実施形態磁気検知装置の動作を説明するための3軸合成値の波形を示す図である。 同第2の実施形態磁気検知装置における速度と水平距離比の変化、速度と垂直距離比の変化から、1つの目標体か、2以上の目標体がどのような位置関係にあるか判別するための表を示す図である。 同第2の実施形態磁気検知装置の処理動作を説明するフロー図である。 同第2の実施形態磁気検知装置で図5に示す表によって判別される2つの目標体の位置関係を示す図である。 この発明の第3の実施形態磁気検知装置による実測3軸合成値と、予測3軸合成値の波形を示す図である。 同第3の実施形態磁気検知装置の処理動作説明するフロー図である。 従来の1軸磁気検知器による埋没磁生体である目標体探査を説明する図である。 同従来の磁気検知器による目標体からの磁気検知を説明するため1軸磁気検知波形を示す図である。 同従来の磁気検知器による探査で、埋没目標体が2個ある場合を示す図である。 磁気検知器の検知磁気波形のピーク(山)が2つある場合の例を示す波形図である。 それぞれ1つの磁気モーメントとみなせる2つの磁性体が埋没目標体である場合を示す図である。 2つの磁気モーメントとみなせる1つの磁性体が埋没目標体である場合を示す図である。
符号の説明
10 磁気検知装置
11 センサ部
11x X軸センサ
11y Y軸セッサ
11z Z軸センサ
12 データ処理部
13 メモリ
14 表示部
15,15A,15B 目標体

Claims (3)

  1. 電気モーメント又は磁気モーメントとみなすことが出来る目標体が相対的に運動する時に発生する電界又は磁界を互いに直行する3軸成分で計測する電界センサ又は磁気センサと、
    この電界センサ又は磁気センサで計測された3軸成分を合成演算する合成値演算手段と、
    前記演算された3軸合成値の時系列変化データによる3軸合成波形をパターン認識し、前記計測データが1つのモーメントによるものか2つ以上のモーメントに起因するものか判別する手段と、
    を備えることを特徴とする目標体探査装置。
  2. 電気モーメント又は磁気モーメントとみなすことが出来る目標体が相対的に運動する時に発生する電界又は磁界を互いに直行する3軸成分で計測する電界センサ又は磁気センサと、
    この電界センサ又は磁気センサで計測された3軸成分を合成演算する合成値演算手段と、
    前記計測・演算された3軸合成値を表す関数を近似式にて近似することにより、計測される3軸合成値を予測する3軸合成値予測手段と、
    前記3軸合成値の実測値と予測値の差を求め、この差値より前記計測データが1つのモーメントによるものか2つ以上のモーメントに起因するものか判別する手段と、
    を備えることを特徴とする目標体探査装置。
  3. 電気モーメント又は磁気モーメントとみなすことが出来る目標体が相対的に運動する時に発生する電界又は磁界を互いに直行する3軸成分で計測する電界センサ又は磁気センサと、
    この電界センサ又は磁気センサで計測された3軸成分を合成演算する合成値演算手段と、
    前記計測・演算された3軸合成値を表す関数を近似式にて近似することにより、センサの相対速度と波形に起因する目標との水平距離の比およびセンサの相対速度と目標と鉛直距離の比とを求める手段と、
    これらの比の値を比較してモーメントの位置関係を推定し、推定結果に応じ前記計測データが1つのモーメントによるものか2つ以上のモーメントに起因するものか判別する手段と、
    を備えることを特徴とする目標体探査装置。
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