JP2009228437A - スクロール圧縮機 - Google Patents
スクロール圧縮機 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009228437A JP2009228437A JP2008071187A JP2008071187A JP2009228437A JP 2009228437 A JP2009228437 A JP 2009228437A JP 2008071187 A JP2008071187 A JP 2008071187A JP 2008071187 A JP2008071187 A JP 2008071187A JP 2009228437 A JP2009228437 A JP 2009228437A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fence
- electric element
- scroll
- sealed container
- oil
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Rotary Pumps (AREA)
- Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)
Abstract
【課題】電動要素室内で冷媒ガスから分離したオイルを密閉容器内底部のオイル溜に円滑に流下させ、吐出管から吐出されるオイル量を効果的に低減することができるスクロール圧縮機を提供する。
【解決手段】電動要素20の固定子23のコイルエンド24外側周囲に立設され、電動要素20の回転子25が位置する内側と、密閉容器2が位置する外側とに電動要素20上の空間を仕切るフェンス60を設ける。フェンス60の内外を連通する連通部62と、フェンス60と密閉容器2間に渡って立設されたトラップ部64とをフェンス60に形成する。
【選択図】図1
【解決手段】電動要素20の固定子23のコイルエンド24外側周囲に立設され、電動要素20の回転子25が位置する内側と、密閉容器2が位置する外側とに電動要素20上の空間を仕切るフェンス60を設ける。フェンス60の内外を連通する連通部62と、フェンス60と密閉容器2間に渡って立設されたトラップ部64とをフェンス60に形成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、縦型の密閉容器内に電動要素と該電動要素によって駆動されるスクロール圧縮要素とを収納し、密閉容器を構成するエンドキャップに取り付けられた吸込管より吸い込んだ冷媒をスクロール圧縮要素にて圧縮し、密閉容器を構成する容器本体に取り付けられた吐出管より吐出するスクロール圧縮機に関するものである。
従来よりこの種スクロール圧縮機は、縦型の密閉容器内に電動機(モータから成る電動要素)とこの電動機で駆動されるスクロール圧縮要素を収納し、密閉容器を構成するエンドキャップに取り付けられた吸込管より吸い込んだ冷媒を、スクロール圧縮要素にて圧縮し、円筒形の容器本体に取り付けられた吐出管より吐出する構成とされている。
このように構成されたスクロール圧縮機において、スクロール圧縮要素下部の電動要素室(中部空間)に、吐出管の開口部側と電動要素室の内側とを仕切る仕切板が設けられている。そして、仕切板の内側より電動機下部の下部空間へ連通する通路を設け、この通路より下部空間へ、スクロール圧縮要素より吐出された冷媒ガスと、スクロール圧縮要素の摺動部へ供給された潤滑油、及び、冷媒ガスから分離されたオイルとを導いていた。下部空間へ導かれた冷媒ガスは、密閉容器の内壁に沿って設けられたガス戻し通路から、コイルエンド近傍に設けられた吐出管より圧縮機外へ排出されると共に、下部空間へ導かれたオイルはオイル溜に貯留され、オイルポンプにて再度摺動部へ循環していた(特許文献1参照)。
2005−282544号公報
しかしながら、このような内部高圧スクロールにおいて、電動要素室の仕切板の内側で冷媒ガスから分離したオイルは、電動要素の回転子による遠心力や風圧で固定子側に移動していく。このように電動要素の回転子による遠心力や風圧で固定子側に移動したオイルは、仕切板の内側より電動機下部の下部空間へ連通する通路より全て落下せずに一部のオイルは固定子と密閉容器との隅部に滞留していた。このため、滞留したオイルが吐出管から吐出されてしまうという問題があった。
本発明は、係る従来技術の課題を解決するために成されたものであり、電動要素室内で冷媒ガスから分離したオイルを密閉容器内底部のオイル溜に円滑に流下させ、吐出管から吐出されるオイル量を効果的に低減することができるスクロール圧縮機を提供することを目的とする。
即ち、本発明のスクロール圧縮機は、密閉容器内にスクロール圧縮要素と、該スクロール圧縮要素を駆動する電動要素と、該電動要素の回転軸を軸支するための軸受部を有する支持フレームとを設けると共に、スクロール圧縮要素を、鏡板の表面に渦巻き状のラップが立設された固定スクロールと、該固定スクロールに対して電動要素の回転軸により旋回運動され、鏡板の一方の面に渦巻き状のラップが立設された揺動スクロールとから構成し、両ラップを互いに噛み合わせて形成される複数の圧縮空間を、外側から内側に向かって次第に縮小させることにより、外周部の圧縮空間に連通された吸込管より吸い込んだガスを圧縮して中心部より固定スクロール側の密閉容器内に吐出し、支持フレームに設けた連通路を介して電動要素側に導くと共に、軸受部近傍の密閉容器に取り付けられた吐出管より吐出するものであって、電動要素の固定子のコイルエンド外側周囲に立設され、電動要素の回転子が位置する内側と、密閉容器が位置する外側とに電動要素上の空間を仕切るフェンスと、該フェンスに形成され、当該フェンスの内外を連通する連通部と、フェンスと密閉容器間に渡って立設されたトラップ部とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、密閉容器内にスクロール圧縮要素と、このスクロール圧縮要素を駆動する電動要素と、この電動要素の回転軸を軸支するための軸受部を有する支持フレームとを設けると共に、スクロール圧縮要素を、鏡板の表面に渦巻き状のラップが立設された固定スクロールと、この固定スクロールに対して電動要素の回転軸により旋回運動され、鏡板の一方の面に渦巻き状のラップが立設された揺動スクロールとから構成し、両ラップを互いに噛み合わせて形成される複数の圧縮空間を、外側から内側に向かって次第に縮小させることにより、外周部の圧縮空間に連通された吸込管より吸い込んだガスを圧縮して中心部より固定スクロール側の密閉容器内に吐出し、支持フレームに設けた連通路を介して電動要素側に導くと共に、軸受部近傍の密閉容器に取り付けられた吐出管より吐出するスクロール圧縮機において、電動要素の固定子のコイルエンド外側周囲に立設され、電動要素の回転子が位置する内側と、密閉容器が位置する外側とに電動要素上の空間を仕切るフェンスと、このフェンスに形成され、当該フェンスの内外を連通する連通部と、フェンスと密閉容器間に渡って立設されたトラップ部とを備えているので、電動要素の回転子の回転によって電動要素上で回転するオイルを、フェンスによってその内側の回転子側と外側の密閉容器側とに仕切ることができる。
これにより、フェンス内側のオイルは連通部を通って外側に出て行き、フェンス外側では回転子の回転による影響が抑制され、回転は緩慢となる。そして、このフェンスと密閉容器間のオイルはトラップ部で捕捉されるので、円滑に密閉容器内底部のオイル溜に流下させることができるようになる。これにより、電動要素上で回転し、遠心力で外側に偏り、吐出管から吐出されるオイル量を効果的に低減することができるようになるものである。
本発明は、電動要素室内で冷媒ガスから分離したオイルが密閉容器内底部のオイル溜に円滑に流下せず、吐出管から吐出されてしまうのを防止することを主な特徴とする。電動要素室内で冷媒ガスから分離したオイルが吐出管から吐出されてしまうという不都合を、連通部とトラップ部とを備えたフェンスを電動要素の回転子が位置する内側と、密閉容器が位置する外側とに電動要素上の空間を仕切ることで実現した。
次に、図面に基づき本発明の実施の形態を詳述する。図1は本発明の一実施例を示すスクロール圧縮要素10を備えた内部高圧型スクロール圧縮機1の縦断側面図、図2は本発明の一実施例を示すスクロール圧縮要素10を備えた内部高圧型スクロール圧縮機1を構成するフェンス60の斜視図、図3は本発明の一実施例を示すスクロール圧縮要素10を備えた内部高圧型スクロール圧縮機1の横断側面図をそれぞれ示している。
本実施形態におけるスクロール圧縮機1は、内部高圧型のもので、図1に示すように、鋼板からなる縦型円筒状の密閉容器2と、この密閉容器2の内部空間に配置収納された電動要素20(電動モータ)、及び、この電動要素20の上側に位置して当該電動要素20の回転軸22により駆動されるスクロール圧縮要素10にて構成されている。該密閉容器2は、底部をオイル溜6とし、電動要素20とスクロール圧縮要素10を収納する容器本体4と、この容器本体4の上部開口を閉塞するよう取り付けられた椀状のエンドキャップ4Aと、容器本体4の底部開口を閉塞するよう取り付けられた椀状のボトム4Bとから構成されている。
密閉容器2内には上支持フレーム28(支持フレーム)が設けられており、この上支持フレーム28によって、密閉容器2内は吐出室42と、電動要素室43とに区画されている。この吐出室42は、上支持フレーム28のエンドキャップ4A側(上側)、電動要素室43は上支持フレーム28のボトム4B側(下側)に形成されている。具体的には吐出室42は、スクロール圧縮要素10とエンドキャップ4Aとの間に形成されている。
この場合、上支持フレーム28の周縁部には、電動要素20側に突出する複数の台座部28A(図1では一箇所のみ図示)が形成されており、各台座部28Aを溶接Wにて密閉容器2の容器本体4に固定している。また、上支持フレーム28の後述する軸受部30近傍に対応する位置の容器本体4(密閉容器2)には、金属管にて構成された吐出管50が溶接固定されており、この吐出管50は容器本体4内に所定寸法延在し、上支持フレーム28下側の電動要素室43内(後述するフェンス60と遮蔽板54との間)に開口している。
また、スクロール圧縮要素10は、上支持フレーム28に固定された固定スクロール12と、この固定スクロール12に対して後述するように自転せずに旋回運動される揺動スクロール14とから構成されており、固定スクロール12と揺動スクロール14を互いに噛み合わせた状態で、当該固定スクロール12と揺動スクロール14との間に形成された密閉空間に圧縮空間16(圧縮室)を形成している。固定スクロール12は、円板状の鏡板12Aと、これに直立し、インボリュート曲線或いはこれに近似の曲線に形成されたラップ12Bとから構成され、その中心部に吐出口17、外周部に吸込口18を備えている。
この吸込口18には、密閉容器2のエンドキャップ4Aを貫通して吸込管51が垂直方向から接続されており、この吸込管51は、エンドキャップ4Aの中心線に対して一側(例えば、後述する複数の支持脚70のうちの一つの支持脚70側)に位置している。また、吐出口17が連通している吐出室42内は、スクロール圧縮要素10(固定スクロール12と揺動スクロール14)と密閉容器2内面(エンドキャップ4A及び容器本体4の内面)間に構成された連通路34を介して後述するフェンス60と遮蔽板54との間のガス経路Pに連通している。
また、揺動スクロール14は、円板状の鏡板14Aと、これに直立し、固定スクロール12のラップ12Bと同一形状に形成されたラップ14Bと、鏡板14Aのラップ14Bと反対面に突出形成され、中心にボス孔を備えたボス29とから構成されている。そして、前記上支持フレーム28の中央部には連続して下方に延在する軸受部30が形成されており、この軸受部30に回転軸22の上部が支承されている。
尚、回転軸22の下部にはオイルポンプ76が設けられている。このオイルポンプ76は回転軸22の回転によって密閉容器2内底部(ボトム4B)内に構成されたオイル溜6に溜まったオイルを吸い上げ、回転軸22内に形成されたオイル通路22Cを経てスクロール圧縮機1の摺動部(回転軸22と軸受部30間、後述する偏心軸22Aとボス29間、揺動スクロール14と上支持フレーム28間など)に供給される。
前記電動要素20は、コイルを備えて前記密閉容器2の容器本体4内面に固定(例えば、焼き嵌め)された固定子23と、固定子23内で回転する磁石を内蔵した回転子25とから構成されており、この回転子25の中心に、前記回転軸22が嵌合されている。そして、回転軸22の下部(回転子25のボトム4B側)は、副軸受となる下支持フレーム52に軸支されている。この下支持フレーム52も、電動要素20の下側で密閉容器2の容器本体4に溶接Wにより固定されている。
電動要素20を構成する回転軸22の上部先端には、当該回転軸22の軸芯と所定寸法軸芯がずれた偏心軸(ピン)22Aが設けられており、この偏心軸22Aが前記揺動スクロール14のボス29のボス孔内に回転可能に挿入されている。また、固定スクロール12は、上支持フレーム28に複数本のボルト78(図中1本のみ図示)によって固定されており、揺動スクロール14はオルダムリング41、及び、オルダムキーよりなるオルダム機構40によって上支持フレーム28に支承されている。これにより、揺動スクロール14は、固定スクロール12に対して、自転せずに旋回運動を行うように構成されている。
即ち、揺動スクロール14は、回転軸22の軸芯に対して偏心した偏心軸22Aにより、当該回転軸22の軸芯に対して偏心して挿入されたボス29が駆動され、オルダムリング41により、固定スクロール12に対して自転しないように円軌道上を公転する。そして、公転により、固定スクロール12と揺動スクロール14は、ラップ12Bとラップ14B間に形成された三日月状の複数の圧縮空間16を外方から内方へ向かって次第に縮小させる。これによって、冷媒ガスは吸込管51から圧縮空間16内に吸い込まれる。そして、吸い込まれた冷媒ガスは、圧縮空間16を外方から内方へ向かって次第に圧縮されて高圧ガスとなり、吐出口17から吐出室42に吐出されることとなる。
一方、電動要素20を構成する固定子23は、密閉容器2(容器本体4)内面に固定されると共に、固定子23の周縁部には、容器本体4の内壁と所定の隙間23A(空間)が構成されている。この隙間23Aは、固定子23の周囲4箇所に略等間隔で形成され、隙間23A以外の固定子23周囲が容器本体4の内壁に固定されている。そして、前記電動要素室43は、固定子23と密閉容器2内面との間の隙間23A(通路)を介して下部のオイル溜6に連通している。
また、前記上支持フレーム28の下面には、当該上支持フレーム28から電動要素20側に延在して前記軸受部30の周囲を囲繞する遮蔽板54が設けられている。この遮蔽板54は、ルミラ(商標名)などの絶縁材にて構成されると共に、前記軸受部30と所定の間隔を存してその外側に設けられている。詳しくは、遮蔽板54は、固定子23のコイルエンド24の内側で、回転子25の上方に対応する領域と同じ、若しくは、当該領域よりも外側に対応している(図1参照)。
遮蔽板54は、上部が上支持フレーム28の下面に固定されると共に、遮蔽板54の下端は電動要素20の上端となる固定子23のコイルエンド24上面よりも少許下方まで延在(実施例では回転子25上面と、固定子23のコイルエンド24の上面との略中間の位置まで延在)している。尚、Bは回転子25の上面に取り付けられたバランサであり、遮蔽板54の内側に位置している。また、密閉容器2には、当該密閉容器2を立設するための支持脚70が複数(図1では2個図示)設けられている。
また、電動要素20の固定子23のコイルエンド24外側周囲には、前記フェンス60が立設されている。このフェンス60は、電動要素20上の空間(電動要素室43)を電動要素20の回転子25が位置する側(内側)と、密閉容器2が位置する側(外側)とに仕切っている。即ち、フェンス60は、上端部(立設された上下幅方向の上端部)を上支持フレーム28の下面に当接し、下端部(立設された上下幅方向の下端部)を固定子23に当接させている。そして、フェンス60と遮蔽板54との間に後述するガス経路Pを形成している。尚、フェンス60の上端部は、実際には図1に示すように内側に傾斜させて、その先端を上支持フレーム28の下面に当接させているが、図2では、説明の都合上、上端を内側に傾斜させていない。
そして、前記吐出管50はフェンス60を貫通(この場合、吐出管50はフェンス60の上部近傍を貫通)して、ガス経路P内に開口している。また、フェンス60と密閉容器2内面間は、前記固定子23と密閉容器2内面間の隙間23A同等の隙間60Aが形成されており、この隙間23Aと隙間60Aは連通している。また、連通路34(前記吐出室42内からスクロール圧縮要素10と密閉容器2内面間に構成された通路)は、電動要素室43内のフェンス60と遮蔽板54との間(ガス経路P内)に連通している。
該フェンス60は、弾性を有する帯状の絶縁材(例えばルミラ(商標名))にて構成されると共に、図2に示すように固定子23周囲に装着可能な円筒形に形成され、下部は固定子23の外周(コイルエンド24部の外周)に略密着して装着されている。このフェンス60には、当該フェンス60の円筒形を形成する周囲長よりも長い帯状材料が用いられており、この帯状材料にてフェンス60が円筒形に形成され、余った部分の略中央が折り返されて、U字形状、若しくは、V字形状のトラップ部64が形成されている。
詳しくは、フェンス60は、長い帯状材料の一側端部が、当該帯状材料の所定位置に重合されその部分が固定(ネジにて固定)されて円筒形のフェンス60が造られている。このとき、他側の余った部分をフェンス60の外側(隙間60A側)に延在させている。そして、余った部分の略中央が折り返されてU字形状、若しくは、V字形状のトラップ部64が形成されている。このトラップ部64は、回転子25の回転方向と反対方向(隙間60Aを回転子25の回転方向に回転する冷媒ガスの上流側)に開口すると共に、フェンス60外側の隙間60Aを円周方向に仕切っている。
また、トラップ部64の先端は、フェンス60が固定子23の外周に装着された状態で、密閉容器2内径よりも外側に延在させている。これにより、フェンス60が固定子23の外周に装着された状態で、トラップ部64の先端が弾性により密閉容器2内壁に押圧され、密着するように構成されている。即ち、密閉容器2の内壁にトラップ部64の先端を弾性で密着させることにより、フェンス60外側の隙間60Aを円周方向に冷媒ガスが通過しないように隙間無く仕切っている。
また、フェンス60には、当該フェンス60の内側と外側とを連通している複数の連通部62が設けられている。この連通部62は円形に形成され、立設されたフェンス60の、上下幅方向の略中央、若しくは、中央近傍に設けられると共に、円周方向に略等間隔で6箇所設けられている。即ち、連通部62は、フェンス60が固定子23に装着された状態で、固定子23の上縁(コイルエンド24)が覗ける位置に設けられている。尚、連通部62は円形に限らず、方形、楕円形、星形、三角形などに形成しても差し支えない。
このスクロール圧縮機1の吐出管50は図示しない外部の凝縮器の入口側に接続され、吸込管51は図示しない外部の蒸発器の出口側に接続される。そして、このスクロール圧縮機1と前記凝縮器、図示しない減圧装置及び前記蒸発器により周知の冷媒回路を構成する。また、この冷媒回路内には所定量の冷媒ガスが封入される。そして、スクロール圧縮要素10の吐出口17から吐出された冷媒ガスは吐出室42、及び、連通路34を通って電動要素室43内(フェンス60と遮蔽板54との間)に至り、電動要素室43内を出て吐出管50から前記凝縮器、減圧装置、蒸発器に順次流入し、吸込管51からスクロール圧縮要素10の吸込口18に戻る循環を繰り返す。
次に、スクロール圧縮機1の冷媒ガスとオイルの流れの概略を説明する。電動要素20の固定子23(コイル)に通電され、回転子25が起動して回転軸22が回転すると、前述のように揺動スクロール14が公転される。そして、吸込管51より吸込口18へ導かれた冷媒ガスは、スクロール圧縮要素10の圧縮空間16にて圧縮された後、吐出口17より吐出室42へ吐出され、連通路34を経て電動要素室43内(フェンス60と遮蔽板54との間のガス経路P内)に流入する。
そして、ガス経路Pに流入した冷媒ガスは、そこで流速が遅くなりオイルが分離される。詳しくは、冷媒ガスは、狭い連通路34から、フェンス60と遮蔽板54との間の、容積の広いガス経路P内に吐出されることにより流速が遅くなって、オイルが分離される。そして、フェンス60と遮蔽板54との間のガス経路P内に流入した冷媒ガスは、図3に示すように回転子25の回転(白抜き矢印方向へ回転)による風圧(コイルエンド24と遮蔽板54との隙間からの風圧)で、当該回転子25と同じ方向(図3白抜き矢印方向)に回転する。
該ガス経路P中で回転する冷媒ガスは遠心力でフェンス60に押し付けられ、ガスより重いオイルはフェンス60内面側で捕捉され、各連通部62から隙間60A側(フェンス60外面側)に通り抜ける。隙間60A側に通り抜けたオイル(このとき冷媒ガスも通り抜ける)は、そのまま図3白抜き矢印方向に移動していく。そして、白抜き矢印方向に移動するオイルは、やがてフェンス60外側の隙間60Aを円周方向に仕切っているトラップ部64で全て捕捉され、捕捉されたオイルは、自重で固定子23と密閉容器2内面間の隙間23Aから底部のオイル溜6に落下していく。
即ち、電動要素20と上支持フレーム28間の電動要素室43を、フェンス60で内側と外側とに仕切っているので、フェンス60の外側では回転子25の回転風圧を緩和することができる。そして、フェンス60内側からはオイルと冷媒ガス、特に遠心力によりオイルが連通部62から外側に出る。該連通部62の外側(フェンス60と密閉容器2間の隙間60A)は、フェンス60により回転子25の回転風圧が緩和されているので、トラップ部64で容易にオイルを捕捉することができる。
そして、トラップ部64で捕捉されたオイルは、隙間60A、23Aを通り底部のオイル溜6に落下していく。また、スクロール圧縮機1の摺動部に供給され潤滑を終えたオイルは、軸受部30と回転軸22などの隙間から流出して遮蔽板54内側を落下し、回転子25と固定子23間に形成されたオイル通路を通り下部のオイル溜6に落下していく。そして、オイル溜6に落下したオイルは、再びオイルポンプ76によって前述した摺動部に供給される。尚、フェンス60と遮蔽板54との間のガス経路P内に流入し、オイルが分離された冷媒ガスは、吐出管50よりスクロール圧縮機1の外(密閉容器2の外)へ吐出される。
このように、電動要素20の固定子23のコイルエンド24外側周囲にフェンス60を立設し、このフェンス60で、電動要素20の回転子25が位置する内側と、密閉容器2が位置する外側とに電動要素室43(電動要素20上の空間)を仕切っている。また、フェンス60には、当該フェンス60の内外を連通する連通部62と、フェンス60と密閉容器2間に渡って立設されたトラップ部64とを備えている。これにより、電動要素20の回転子25の回転によって電動要素20上で回転するオイルを、フェンス60によってその内側の回転子25側と外側の密閉容器2側とに仕切ることができる。
また、フェンス60内側のオイルは連通部62を通って外側(フェンス60と密閉容器2内面との間)に出て行くので、フェンス60外側では回転子25の回転による影響が抑制され、回転が緩慢となる。そして、このフェンス60と密閉容器2間のオイルはトラップ部64で捕捉されるので、そこから円滑に密閉容器2内底部のオイル溜6に流下させることができる。これにより、電動要素20上で回転し、遠心力で外側に偏り、吐出管50から吐出されるオイル量を効果的に低減することができる。尚、スクロール圧縮機を長時間運転すると、仕切板(従来例)下部と固定子との隅部にオイルが大量に溜まって、摺動部へ供給するオイルが不足してしまうといった不都合なども防止することができる。
尚、実施例では、フェンス60に連通部62を6箇所設けたが、連通部62の数は6箇所に限らず4、5箇所、或いは、6箇所以上であっても差し支えない。また、フェンス60の上下方向略中心に位置して連通部62を設けたが、それに加えて、数個の連通部62をフェンス60の下端部に設けても差し支えない。これにより、ガス経路Pのフェンス60下部に溜まったオイルを、固定子23と密閉容器2内面間の隙間23Aから底部のオイル溜6に落下させることができるので、フェンス60と固定子23間に流入したオイルも確実に回収することができる。従って、摺動部へ供給するオイルが不足してしまうなどといった不都合も未然に防止することができる。
また、トラップ部64をU字形状、若しくは、V字形状に形成したが、トラップ部64はU字形状、若しくは、V字形状に限らず、フェンス60外側の隙間60Aを円周方向に仕切り、オイルを捕捉することができれば、トラップ部64をフェンス60から放射方向に直線、若しくは、上流方向外側に傾斜した直線で形成しても差し支えない。また、トラップ部64の開口を、冷媒ガスの下流側に開口しても差し支えない。この場合、トラップ部64の先端を弾性で密閉容器2の内壁に押圧しているので、トラップ部64でフェンス60外側の隙間60Aを円周方向に仕切ることができる。これにより、実施例同様の効果を得ることができる。尚、本発明は、実施例のみに限定されるものではなく、この発明の趣旨を逸脱しない範囲で他の様々な変更を行っても本発明は有効である。
1 スクロール圧縮機
2 密閉容器
4 容器本体
4A エンドキャップ
4B ボトム
20 電動要素
28 上支持フレーム
10 スクロール圧縮要素
12 固定スクロール
14 揺動スクロール
50 吐出管
51 吸込管
60 フェンス
60A 隙間
62 連通部
64 トラップ部
2 密閉容器
4 容器本体
4A エンドキャップ
4B ボトム
20 電動要素
28 上支持フレーム
10 スクロール圧縮要素
12 固定スクロール
14 揺動スクロール
50 吐出管
51 吸込管
60 フェンス
60A 隙間
62 連通部
64 トラップ部
Claims (1)
- 密閉容器内にスクロール圧縮要素と、該スクロール圧縮要素を駆動する電動要素と、該電動要素の回転軸を軸支するための軸受部を有する支持フレームとを設けると共に、前記スクロール圧縮要素を、鏡板の表面に渦巻き状のラップが立設された固定スクロールと、該固定スクロールに対して前記電動要素の回転軸により旋回運動され、鏡板の一方の面に渦巻き状のラップが立設された揺動スクロールとから構成し、前記両ラップを互いに噛み合わせて形成される複数の圧縮空間を、外側から内側に向かって次第に縮小させることにより、外周部の前記圧縮空間に連通された吸込管より吸い込んだガスを圧縮して中心部より前記固定スクロール側の前記密閉容器内に吐出し、前記支持フレームに設けた連通路を介して前記電動要素側に導くと共に、前記軸受部近傍の前記密閉容器に取り付けられた吐出管より吐出するスクロール圧縮機において、
前記電動要素の固定子のコイルエンド外側周囲に立設され、前記電動要素の回転子が位置する内側と、前記密閉容器が位置する外側とに前記電動要素上の空間を仕切るフェンスと、
該フェンスに形成され、当該フェンスの内外を連通する連通部と、
前記フェンスと前記密閉容器間に渡って立設されたトラップ部とを備えたことを特徴とするスクロール圧縮機。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008071187A JP2009228437A (ja) | 2008-03-19 | 2008-03-19 | スクロール圧縮機 |
CN200910118478A CN101539141A (zh) | 2008-03-19 | 2009-03-13 | 涡旋压缩机 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008071187A JP2009228437A (ja) | 2008-03-19 | 2008-03-19 | スクロール圧縮機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009228437A true JP2009228437A (ja) | 2009-10-08 |
Family
ID=41122490
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008071187A Pending JP2009228437A (ja) | 2008-03-19 | 2008-03-19 | スクロール圧縮機 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009228437A (ja) |
CN (1) | CN101539141A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20210108759A (ko) * | 2020-02-26 | 2021-09-03 | 엘지전자 주식회사 | 압축기 |
US11408421B2 (en) | 2018-11-05 | 2022-08-09 | Danfoss (Tianjin) Ltd. | Scroll compressor |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5868247B2 (ja) * | 2012-04-09 | 2016-02-24 | 三菱電機株式会社 | ロータリー式圧縮機 |
CN113700650B (zh) * | 2021-09-16 | 2022-09-30 | 珠海格力电器股份有限公司 | 压缩机以及具有其的空调器 |
-
2008
- 2008-03-19 JP JP2008071187A patent/JP2009228437A/ja active Pending
-
2009
- 2009-03-13 CN CN200910118478A patent/CN101539141A/zh active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11408421B2 (en) | 2018-11-05 | 2022-08-09 | Danfoss (Tianjin) Ltd. | Scroll compressor |
KR20210108759A (ko) * | 2020-02-26 | 2021-09-03 | 엘지전자 주식회사 | 압축기 |
KR102338884B1 (ko) * | 2020-02-26 | 2021-12-13 | 엘지전자 주식회사 | 압축기 |
US11466684B2 (en) | 2020-02-26 | 2022-10-11 | Lg Electronics Inc. | Compressor with flow path guide that separates a refrigerant flow path from an oil flow path |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CN101539141A (zh) | 2009-09-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5255157B2 (ja) | 圧縮機 | |
JP2007170253A (ja) | スクロール圧縮機 | |
JP4991136B2 (ja) | 圧縮機 | |
JP2009228437A (ja) | スクロール圧縮機 | |
JP2009228441A (ja) | スクロール圧縮機 | |
JP5362239B2 (ja) | スクロール圧縮機 | |
JP2015105638A (ja) | 圧縮機 | |
JP5247194B2 (ja) | スクロール圧縮機 | |
JP2013024129A (ja) | 圧縮機 | |
WO2020170886A1 (ja) | 密閉型圧縮機 | |
JP2009228439A (ja) | スクロール圧縮機 | |
WO2014108973A1 (ja) | スクロール圧縮機 | |
WO2021070730A1 (ja) | 圧縮機 | |
WO2021085082A1 (ja) | 圧縮機 | |
JP5247195B2 (ja) | スクロール圧縮機 | |
JP5216383B2 (ja) | スクロール圧縮機 | |
JP4448314B2 (ja) | スクロール圧縮機 | |
JP2014214736A (ja) | スクロール流体機械 | |
KR102259671B1 (ko) | 로터리 압축기 | |
JP6440927B2 (ja) | 密閉型スクロール圧縮機 | |
JP4164917B2 (ja) | 高圧ドーム形圧縮機 | |
JP6098706B1 (ja) | スクロール圧縮機 | |
JP6108276B2 (ja) | 圧縮機 | |
JPWO2012157224A1 (ja) | 圧縮機 | |
JP6874795B2 (ja) | スクロール圧縮機 |