JP2009226141A - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ノイズに埋もれた線状の陰影に対し、シャープネスを低減することなくノイズを低減することができる画像処理装置および画像処理方法を提供する。
【解決手段】 X線画像の各画素に対し異なる方向に対して平滑化作用を有する複数の平滑化フィルタfを適用して、各画素について各平滑化フィルタの出力である平滑化値をそれぞれ算出する平滑値算出部11と、各画素における各平滑化フィルタの平滑化値における最小または最大の平滑化値を各画素の画素値として記録する平滑化処理部12と、各平滑化フィルタの平滑化値に基づいて平滑化フィルタが平滑化作用を有する方向を各画素の走行方向として記録する走行方向検出部13と、走行方向検出部13に記録されている各画素の走行方向と直交する方向に対して高周波強調処理を行い、算出される高周波強調処理値を各画素の画素値として記録する高周波強調処理部14とからなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像処理方法およびその装置に関する。
現在、医療の現場では、エックス線透視、血管造影、超音波断層、コンピュータ断層(CT)などの画像診断技術を用いて人体内を観察しながら、悪性腫瘍、血管病変などの病巣に針やカテーテル(細管)を体表面から挿入して治療を行う方法が開発されており、かかる治療方法を総称してインターベンショナルラジオロジー(IVR)と呼ばれる。このIVR等において、カテーテル等を目的の部位まで導くためガイドワイヤが使用されるが、このガイドワイヤの観察にはX線透視画像が用いられることが多く、現在の血管病変、ガンなどの治療においてX線透視画像は必要な画像技術となっている。
本発明は、かかるX線透視画像においてガイドワイヤ等の視認性を向上させるためにX線透視画像を処理する画像処理装置および画像処理方法に関する。
IVR等において、X線透視画像はデジタルX線センサ等のデジタルX線画像撮影機器によって撮影される。かかる撮影機器によって撮影されたデジタルX線画像にはX線量子ノイズ(以下、単にノイズという)が含まれているが、このデジタルX線画像に含まれるノイズは1画素に入射するX線フォトンの個数Nの平方根に比例することが知られている。例えば、1画素に100個のフォトン数が入射すれば、出力信号の期待値Lとノイズの標準偏差σは次のように表される。
なお、EはX線フォトンの平滑エネルギー、aはX線エネルギーを出力信号に変換する際のゲインである。
L=a×100×E
σ=a×10×E
したがって、均一な被写体にX線を照射して得られた画像は平滑的にはLの画像レベルの上にσの標準偏差を持つようなノイズが分布したものとなるため、IVRで用いるような細いガイドワイヤ(0.2〜0.4mm程度)やカテーテル(1mm以下)はそのノイズの中で線状の陰影として描出される。
かかるデジタルX線画像において、線状陰影を良好な信号対雑音比で観察できれば、ガイドワイヤ等の視認性を向上させることができる。
良好な信号対雑音比で観察する最も簡単な方法は、患者に照射するX線量を強くすることであるが、IVRでは、X線を患者に常時照射しておく必要があることから、患者被曝をできるだけ抑える必要上、1画像あたりのX線量を極めて弱く設定しなければならない。
このため、デジタルX線画像にはノイズが目立ち、ガイドワイヤ等のような線状陰影を良好な信号対雑音比で観察することができない。
そこで、デジタルX線画像中のガイドワイヤ等の視認性を向上させるために、撮影されたデジタルX線画像を画像処理する技術が開発されている(特許文献1〜4、非特許文献1)。
特許文献1には、画像の濃度変化を画素毎に検出して最も濃度変化の少ない方向を線状陰影の走行方向と推定し、その方向に平滑化処理を行う手法が記載されている。
また、特許文献2には、局所分散の変化が最も小さい方向を線状陰影の走行方向と推定し同様の処理を行う手法が記載されている。
さらに、特許文献3には、いくつかの方向性パターンを用意してそのパターンとの類似性を計算して線状陰影の走行方向を検出し非線形フィルタリングを行う手法が記載されている。
そして、特許文献4には、線状陰影の走行方向と指向性の強さを計算する方法として分散・共分散行列から固有値と固有ベクトルを求め、指向性の強さに応じて線状陰影の走行方向に平滑化を行う手法が記載されている。
この手法は、医用画像情報学会雑誌 vol.21, no.3, pp. 239-251, Sep. 2004.に記載されている “主成分分析による線状陰影の検出法とリアルタイム透視画像処理への応用”でその効果が示され、線状陰影のコントラストを強調するとともに背景ノイズを低減させうることが示されている。
このように、従来から、ガイドワイヤ等の視認性を向上させるために、デジタルX線画像を画像処理する技術が開発されているが、医用応用においてはまだ十分な効果とは言いがたく、背景ノイズで観察しにくい線状陰影の検出能力をさらに高める技術が要求されている。
特開平6−348842号 特開2004−266829号 特開2005−354685号 特開2001−111835号
本発明は上記事情に鑑み、ノイズに埋もれた線状の陰影に対し、シャープネスを低減することなくノイズを低減することができる画像処理装置および画像処理方法を提供することを目的とする。
第1発明の画像処理装置は、線状対象物を撮影したX線画像が入力され、該X線画像において前記線状対象物によって形成される線状陰影を鮮鋭化する画像鮮鋭化手段を備えており、該画像鮮鋭化手段は、前記X線画像の各画素に対し異なる方向に対して平滑化作用を有する複数の平滑化フィルタを適用して、各画素について各平滑化フィルタの出力である平滑化値をそれぞれ算出する平滑値算出部と、該平滑値算出部で算出された各画素における各平滑化フィルタの平滑化値のうち、最小または最大の平滑化値を各画素毎に求め、該最小または最大の平滑化値を各画素の画素値として記録する平滑化処理部と、前記平滑値算出部で算出された各画素における各平滑化フィルタの平滑化値のうち、最小または最大の平滑化値が得られる平滑化フィルタを各画素毎に求め、該平滑化フィルタが平滑化作用を有する方向を各画素の走行方向として記録する走行方向検出部と、前記走行方向検出部に記録されている各画素の走行方向と直交する方向に対する高周波強調作用を有する高周波強調フィルタを各画素に適用して、該高周波強調フィルタの出力である高周波強調処理値を前記平滑化処理部に記録されている画素値に基づいて算出し、該高周波強調処理値を各画素の画素値として記録する高周波強調処理部とからなることを特徴とする。
第2発明の画像処理装置は、第1発明において、前記X線画像における線状陰影のパターンを認識して、各画素における線状陰影の走行方向を算出し、各画素について線状陰影が存在する確からしさを推定して各画素における確からしさを数値化した存在推定値を算出するパターン認識手段と、各画素について、該パターン認識手段で算出された走行方向と前記走行方向検出部に記録されている走行方向との比較に基づいて、前記存在推定値を補正して補正推定値を算出する推定値補正手段と、前記推定値補正手段において得られた補正推定値に基づいて、前記高周波強調処理部に記録されている各画素値を補正して補正画素値を算出する画素値補正手段とを備えていることを特徴とする。
第3発明の画像処理装置は、第2発明において、前記画素値補正手段は、前記X線画像に対して背景ノイズを低減させるノイズ低減処理を行って、各画素について修正画素値を算出するノイズ低減処理部と、該ノイズ低減処理部において算出された各画素の修正画素値を、前記補正推定値に基づいて補正して前記補正画素値に加える画素値補正部とを備えていることを特徴とする。
第4発明の画像処理装置は、第3発明において、前記パターン認識手段は、前記X線画像の各画素について、各画素を中心とする関心領域の分散・共分散行列から求められる固有ベクトルに基づいて、各画素における線状陰影の走行方向および存在推定値を算出するものであることを特徴とする。
第5発明の画像処理装置は、第1発明において、前記平滑化フィルタは、水平方向垂直方向ともに7画素以上の大きさを有するものであることを特徴とする。
第6発明の画像処理方法は、線状対象物を撮影したX線画像が入力され、該X線画像において前記線状対象物によって形成される線状陰影を鮮鋭化する画像処理方法であって、前記X線画像における各画素に対して、異なる方向に対して平滑化作用を有する複数の平滑化フィルタを適用して、各平滑化フィルタの出力である平滑化値をそれぞれ算出する平滑値算出処理と、該平滑値算出処理において算出された各画素における各平滑化フィルタの平滑化値のうち、最小または最大の平滑化値を各画素毎に求め、該最小または最大の平滑化値を各画素の画素値として記録する平滑化処理と、前記平滑値算出処理において算出された各画素における各平滑化フィルタの平滑化値のうち、最小または最大の平滑化値が得られる平滑化フィルタを各画素毎に求め、該平滑化フィルタが平滑化作用を有する方向を各画素の走行方向として記録する走行方向検出処理と、前記走行方向検出処理において記録された各画素の走行方向と直交する方向に対する高周波強調作用を有する高周波強調フィルタを各画素に適用して、該高周波強調フィルタの出力である高周波強調処理値を前記平滑化処理において記録された画素値に基づいて算出し、該高周波強調処理値を各画素の画素値として記録する高周波強調処理を行うことを特徴とする。
第7発明の画像処理方法は、第6発明において、前記X線画像における線状陰影のパターンを認識して、各画素における線状陰影の走行方向を算出し、各画素について線状陰影が存在する確からしさを推定して各画素における確からしさを数値化した存在推定値を算出するパターン認識処理と、各画素について、該パターン認識処理で算出された走行方向と前記走行方向検出処理において算出された走行方向との比較に基づいて、前記存在推定値を補正して補正推定値を算出する推定値補正処理と、前記推定値補正処理において得られた補正推定値に基づいて、前記高周波強調処理において記録された各画素の画素値を補正して補正画素値を算出する画素値補正処理とを行うことを特徴とする。
第8発明の画像処理方法は、第7発明において、前記画素値補正処理は、前記X線画像に対して、背景ノイズを低減させるノイズ低減処理を行って、各画素の修正画素値を算出するノイズ低減処理と、該ノイズ低減処理おいて算出された各画素の修正画素値を、前記補正推定値に基づいて補正して前記補正画素値に加える処理とを行うことを特徴とする。
第9発明の画像処理方法は、第7または第8発明において、前記パターン認識処理において、前記X線画像の各画素について、各画素を中心とする関心領域の分散・共分散行列から求められる固有ベクトルに基づいて、各画素における線状陰影の走行方向および存在推定値を算出することを特徴とする。
第10発明の画像処理方法は、第1発明において、前記平滑化フィルタは、水平方向垂直方向ともに7画素以上の大きさを有するものであることを特徴とする。
第1発明によれば、線状対象物が形成する線状陰影が存在する画素では、線状陰影の走行方向と一致する方向に対して平滑化作用を有する平滑化フィルタの平滑化値が最小または最大の平滑化値となるから、線状陰影が存在する画素とその他の画素との間において画素値の差が大きくなる。すると、平滑化処理部に記録されている画素値に基づいて平滑化処理画像を形成すれば、線状陰影と背景とのコントラストを強くすることができる。しかも、平滑化処理部に記録されている画素値に基づいて、走行方向検出部に記録されている各画素の走行方向と直交する方向における高周波強調処理を各画素について行えば、線状陰影の辺縁の鮮鋭度が強調されるから、線状陰影が鮮明になる。よって、高周波強調処理部に記録されている画素値に基づいて画像を形成すれば、線状陰影と背景とが明確に識別できるようになるので、ガイドワイヤ等の線状対象物の視認性が高くなる。
第2発明によれば、異なる方法で算出された線状陰影の走行方向を比較した結果に基づいて、線状陰影が存在する確からしさを表す存在推定値を補正し補正推定値を求めているので、補正推定値の信頼性、つまり、線状陰影の存在有無を推定する精度を高くすることができる。すると、画素値補正手段によって算出された補正画素値に基づいて画像を形成すれば、線状陰影のごとく誤認されていたノイズが高精度で除去されているので、画像の画質がさらに高くなり、ガイドワイヤ等の線状対象物の視認性をさらに高くすることができる。
第3発明によれば、ノイズの影響を低減した修正画素値を補正画素値に加えるので、修正画素値を補正画素値に加えた画素値に基づいて形成される画像(補正画像)は、その背景を自然な背景とすることができ、人が画像を見たときの違和感を少なくすることができる。しかも、補正推定値に基づいて、補正画素値に修正画素値が与える影響を調整しているので、修正画素値を加えた補正画像の画質が低下することを防ぐことができる。
第4発明によれば、線状陰影がある局所に存在していても、線状陰影の走行方向と存在推定値を精度よく求めることができるし、1次元の積和演算を組み合わせるだけで処理が行えるので、積和演算が少なく処理速度が速くなる。しかも、X線画像を対象としたときに、画像の明るい部分と暗い部分の検出精度を同じ検出精度とすることができる。
第5発明によれば、各画素の走行方向推定精度をある程度高く維持しつつ、処理速度を高くすることができる。
第6発明によれば、線状対象物が形成する線状陰影が存在する画素では、線状陰影の走行方向と一致する方向に対して平滑化作用を有する平滑化フィルタの平滑化値が最小または最大の平滑化値となるから、線状陰影が存在する画素とその他の画素との間において画素値の差が大きくなる。すると、平滑化処理により記録された画素値に基づいて平滑化処理画像を形成すれば、線状陰影と背景とのコントラストを強くすることができる。しかも、平滑化画像形成処理により記録された画素値に基づいて、走行方向検出処理により記録された各画素の走行方向と直交する方向における高周波強調処理を各画素について行えば、線状陰影の辺縁の鮮鋭度が強調されるから、線状陰影が鮮明になる。よって、高周波強調処理により記録されている画素値に基づいて画像を形成すれば、線状陰影と背景とが明確に識別できるようになるので、ガイドワイヤ等の線状対象物の視認性が高くなる。
第7発明によれば、異なる方法で算出された線状陰影の走行方向を比較した結果に基づいて、線状陰影が存在する確からしさを表す存在推定値を補正し補正推定値を求めているので、補正推定値の信頼性、つまり、線状陰影の存在有無を推定する精度を高くすることができる。すると、画素値補正処理によって算出された補正画素値に基づいて画像を形成すれば、線状陰影のごとく誤認されていたノイズが高精度で除去されているので、画像の画質がさらに高くなり、ガイドワイヤ等の線状対象物の視認性をさらに高くすることができる。
第8発明によれば、ノイズの影響を低減した修正画素値を補正画素値に加えるので、修正画素値を補正画素値に加えた画素値に基づいて形成される画像(補正画像)は、その背景を自然な背景とすることができ、人が画像を見たときの違和感を少なくすることができる。しかも、補正推定値に基づいて、補正画素値に修正画素値が与える影響を調整しているので、修正画素値を加えた補正画像の画質が低下することを防ぐことができる。
第9発明によれば、線状陰影がある局所に存在していても、線状陰影の走行方向と存在推定値を精度よく求めることができるし、1次元の積和演算を組み合わせるだけで処理が行えるので、積和演算が少なく処理速度が速くなる。しかも、X線画像を対象としたときに、画像の明るい部分と暗い部分の検出精度を同じ検出精度とすることができる。
第10発明によれば、各画素の走行方向推定精度をある程度高く維持しつつ、処理速度を高くすることができる。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図1は本実施形態の画像処理装置1の概略ブロック図である。同図に示すように、本実施形態の画像処理装置1は、画像鮮鋭化手段10と、パターン認識手段20と、推定値補正手段30と、画素値補正手段40とを備えている。
なお、これらの各手段は、例えば、各手段の機能を実現する物理的に独立した装置や回路によって実現されていてもよいし、複数の手段の機能を実現する装置や回路によって実現されていてもよい。
まず、個々の手段について説明する前に、本実施形態の画像処理装置1による画像処理の概略を図2に基づいて説明する。
本実施形態の画像処理装置1において画像処理を行う画像Rは、例えば、IVRにおいて使用されるガイドワイヤ等の線状対象物を撮影したX線画像やバイオプシーなどで用いられる組織採取用の穿刺針、あるいは血管造影における造影された細血管などであり、かかるX線画像等における線状陰影の視認性を向上するために画像処理装置1よる画像処理が行われる。
図2は本実施形態の画像処理装置1による画像処理のフローチャートである。図2に示すように、画像Rは、全ての画素について、方向性をもつ複数の平滑化フィルタによって画素値を平滑化する処理が行われて、画像Rの全ての画素について各平滑化フィルタの出力である平滑化値が算出される(平滑化値算出処理)。
画像Rの全ての画素について平滑化値が算出された後、画像Rの各画素について、その画素における線状陰影の方向と平滑化作用を有する方向とが一致する平滑化フィルタの平滑化値(最適平滑化値)を求めて、最適平滑化値を各画素の画素値として記憶する(平滑化処理)。
この最適平滑化値を各画素の画素値とする画像(平滑化画像S1)は、画像Rに比べて背景に対する線状陰影のコントラストが強くなった画像となる。
平滑化画像S1は画像Rに比べて線状陰影のコントラストが強くなるが、さらに画質を向上するために、平滑化画像S1の各画素に対して、各画素における線状陰影の方向と直交する方向に対して高周波強調作用を有する高周波強調作用フィルタを適用する。すると、各画素について、高周波強調作用フィルタの出力(高周波強調処理値)が得られるので、その高周波強調処理値を記憶する(高周波強調処理)。
この高周波強調処理値を各画素の画素値とする画像(高周波強調処理画像S2)は、平滑化画像S1に比べて線状陰影の辺縁の鮮鋭度および線状陰影のコントラストがさらに向上した画像となる。
よって、高周波強調処理画像S2では線状陰影と背景とが明確に識別できるようになるので、ガイドワイヤ等の線状対象物の視認性が高くなる。
なお、上述した各画素における線状陰影の方向は、平滑化値として採用する値を出力するフィルタが平滑化作用を有する方向φであり、走行方向検出処理によって求められる。
高周波強調処理画像S2は、画像Rに対して背景領域のノイズパターンが大きく変化するので、人が目視で直接観察するには不自然な画像となる可能性が高い。
そこで、人が観察し易い画像を形成するために、パターン認識処理を行って各画素において線状陰影が存在する確からしさ推定し、その上で、確からしさを数値化した存在推定値Tを補正した補正推定値Tを用いて、高周波強調処理画像S2の各画素の画素値と、画像Rから背景ノイズのノイズを低減する処理(ノイズ低減処理)を行って得られたノイズ低減画像Lの各画像の画素値(修正画素値)とを加算する。そして、両画素値を加算して得られる画素値を、各画素の画素値Yとして記憶する(画像値補正処理)。
すると、補正推定値Tが大きい画素、つまり、線状陰影の存在する確率が大きい画素では、高周波強調処理画像S2の画素値の割合が大きくなる。一方、補正推定値Tが小さい画素、つまり、線状陰影の存在する確率が低い画素では、ノイズ低減画像Lの画素値の割合が大きくなる。このため、画素値Yの値を各画素の値とする補正画像Zは、線状陰影は鮮明であるが全体として自然な画像に近い状態となる。
よって、人が画像を見たときの違和感を少なくしつつ画質の低下も防ぐことができ、ガイドワイヤ等の線状対象物の視認性が高くなる。
つぎに、本実施形態の画像処理装置1の詳細を説明する。
まず、画像鮮鋭化手段10を説明する。
画像鮮鋭化手段10は、上述した平滑化値算出処理、平滑化処理、走行方向検出処理、高周波強調処理を行うものであり、図1に示すように、平滑化値算出部11、平滑化処理部12、走行方向検出部13、高周波強調処理部14を備えている。
(平滑化値算出部11)
平滑化値算出部11は、画像Rの各画素に対して方向性をもつ平滑化フィルタを適用して、平滑化値を得る平滑化値算出処理を実行するものであり、方向性をもつ平滑化フィルタとして、8種類の平滑化フィルタf0〜f7を有している。
この8種類の平滑化フィルタf0〜f7は、互いに異なる方向に対して平滑化作用を有するものであり、22.5度単位で平滑化作用を有する方向が変化するように設定されている(図3(A))。なお、図3(A)では、各平滑化フィルタ中の線の方向が平滑化作用を有する方向を表している。
各平滑化フィルタは、水平方向7画素×垂直方向7画素の大きさを有するフィルタであり、所定の方向に対して平滑化作用を有するように各画素の係数が設定されている。図3(B)の平滑化フィルタは右斜め45度の方向に対して平滑化作用を有するフィルタ(図3(A)ではf6が相当する)の一例であり、図3(C)の平滑化フィルタは0度の方向に対して平滑化作用を有するフィルタ(図3(A)ではf0が相当する)の一例である。
そして、各平滑化フィルタf0〜f7は、フィルタ中心の画素をこのフィルタを適用する画像Rの画素に合わせた状態で、フィルタ内の各画素の係数とフィルタの各画素に対応する画像Rの画素の画素値とを掛け合わせて各画素についてそれぞれ乗算値を算出し、全て(図3(A)であれば49個)の乗算値を足し合わせた値をフィルタ出力(平滑化値)として出力する。
なお、各平滑化フィルタにおける各画素の係数は、検出する対象に応じて適宜設定することができる。
図3(B)、(C)の平滑化フィルタでは、中心の画素を通り平滑化作用を有する方向に位置する7つの画素に対して、これらの7つの画素の係数を全て加えると約1となる同じ係数が設定され、他の画素には0が係数として設定されている。これは、画像R上において幅が1画素程度である線状陰影を検出することを目的としているからである。多少幅の広い線状陰影の検出を目的とするのであれば、図4(A)に示すような係数を有する平滑化フィルタが好ましい。また、右斜め45度の方向に走行するの線状陰影に対して背景との差が大きくなるような作用を加えて平滑化するのであれば、図4(B)に示すような係数を有する平滑化フィルタが好ましい。つまり、平滑化フィルタは、検出対象とする線状陰影の大きさや入力される画像Rの背景ノイズの量などに応じて最も検出精度のよくなるように係数を詳細に定めればよい。
また、平滑化フィルタの画素値は、水平方向垂直方向ともに7画素の場合に限られず、水平方向垂直方向ともに画素が奇数であって平滑化の効果が十分に行われる大きさであればよく、水平方向5画素×垂直方向5画素でもよいし、水平方向7画素以上×垂直方向7画素以上でもよい。しかし、処理対象となる画像Rが医用X線デジタル画像である場合、ガイドワイヤが主な対象となり、かかるガイドワイヤが線状陰影としてデジタル画像上に描出される際には、その最小の幅を2〜3画素に想定すべきである。このような線幅の線状陰影を平滑化するには平滑化フィルタのサイズは水平方向5画素×垂直方向5画素では不十分であり、水平方向7画素以上×垂直方向7画素以上のサイズが必要である。すると、平滑化フィルタの大きさが、水平方向7画素×垂直方向7画素であれば、走行方向推定精度ある程度高く維持しつつ、処理速度も高くすることができるので、好適である。
さらに、上記の例では、8種類の平滑化フィルタf0〜f7を使用しているが、使用する平滑化フィルタの数はとくに限定されず、6種類以下や9種類以上でもよいが、8種類の平滑化フィルタを使用すれば、走行方向推定精度ある程度高く維持しつつ、処理速度も速くすることができるので、好適である。
(平滑化処理部12)
平滑化処理部12は、上記平滑化値算出部11における平滑化値算出処理によって得られた平滑化値のうち、各画素に最も適した平滑化値(最適平滑化値)を選択して、この最適平滑化値を各画素の画素値として記憶する平滑化処理を実行するものである。
この最適平滑化値は、以下の基準で選択される。
例えば、画像R上において、右斜め45度の角度で線状陰影が走行している画素(対象画素)に、図3(B)のフィルタを適用した場合を考える。
まず、図3(B)の平滑化フィルタf6は、画像R上における線状陰影の走行方向に沿って存在する画素の画素値を平滑化する作用があるので、この平滑化フィルタf6を対象画素に適用すれば、画像R上において、対象画素を含み線状陰影の走行方向に沿って存在する画素の画素値を平滑化した値がフィルタ出力として得られる。つまり、画像R上における線状陰影の方向とフィルタが平滑化作用を有する方向とが一致するので、画像R上において、線状陰影上の画素値を平滑化でき、この線状陰影上の画素値を平滑化した値がフィルタ出力として得られるのである。
一方、図3(C)の平滑化フィルタf0をこの対象画素に適用した場合、この平滑化フィルタf0が平滑化作用を有する方向と画像R上における線状陰影の走行方向とは異なるため、線状陰影の走行方向に沿って存在する画素の画素値を平滑化する作用は生じない。そして、この平滑化フィルタf0が平滑化作用を有する方向に沿って、背景の画素の画素値を平滑化した場合に近い値がフィルタ出力として出力されることになる。
同様に、図3(B)の平滑化フィルタf6と異なる方向に平滑化作用を有する他の平滑化フィルタf1〜f5、f7でも、線状陰影の走行方向に沿って存在する画素の画素値を平滑化する作用は生じない。そして、各平滑化フィルタf1〜f5、f7が平滑化作用を有する方向に沿って、背景の画素の画素値を平滑化した場合に近い値がフィルタ出力として出力されることになる。
すると、画像RがX線透視画像であって観察対象がスチール製のワイヤであれば、線状陰影は背景よりも小さい(暗い)濃度の画素値となるから、図3(B)の平滑化フィルタf6を適用した場合におけるフィルタ出力は、図3(C)の平滑化フィルタf0や他の平滑化フィルタf1〜f5、f7を適用したときにおけるフィルタ出力よりも小さくなる。
つまり、8種類の平滑化フィルタf0〜f7のうち、最も小さいフィルタ出力が得られる平滑化フィルタ(上記例では平滑化フィルタf6)が、8種類の平滑化フィルタf0〜f7を適用した画素における線状陰影の走行方向とほぼ一致する方向に沿った平滑化作用を有することになるのである。すると、この平滑化フィルタ(上記例では平滑化フィルタf6)は、線状陰影のコントラストを最も適切に向上できるものとなるから、かかる平滑化フィルタのフィルタ出力(平滑化値)を最適平滑化値とするのである。
そして、平滑化処理部12に記憶されている最適平滑化値を使用して平滑化画像S1を形成すれば、この平滑化画像S1は、画像Rに対して線状陰影のコントラストが強くなった画像となるのである。
なお、線状陰影が背景よりも大きい(明るい)濃度の画素値となる場合には、複数の平滑化フィルタの平滑化値のうち、最も大きい平滑化値を最適平滑化値とすればよい。
(走行方向検出部13)
走行方向検出部13は、画像Rの画素において線状陰影の走行方向を算出する処理を実行するものである。具体的には、上記平滑化値算出部11における平滑化値算出処理によって得られた複数の平滑化値のうち、各画素に最も適した平滑化値(最適平滑化値)を選択して、この最適平滑化値を出力する平滑化フィルタが平滑化作用を有する方向を線状陰影の走行方向φとして、各画素と対応させて記憶する。
この線状陰影の走行方向は、基準方向に対する角度、例えば、画像Rの垂直方向(図3では上下方向)に対する角度で表現することができる。例えば、図3(A)における平滑化フィルタf1であればφ=−45度、図3(A)における平滑化フィルタf7であればφ=45度で表わすことができる。
なお、平滑化処理において上述した8種類の平滑化フィルタf0〜f7を採用した場合には、平滑化作用を有する方向が22.5度単位で変化するので、線状陰影の走行方向φの角度も22.5度単位で規定されるが、平滑化フィルタの数を増やせば走行方向φの角度を検出する精度を高くすることも可能である。
また、線状陰影の走行方向を表す方法は、上記のごとき方法に限られず、特に限定されない。
そして、走行方向検出部13においても、平滑化処理部12と同様に、前記線状陰影が背景よりも大きい(明るい)濃度の画素値となる場合には、複数の平滑化フィルタの平滑化値のうち、最も大きい平滑化値を最適平滑化値とすればよい。
(高周波強調処理部14)
高周波強調処理部14は、平滑化処理部12の平滑化処理において選択された最適平滑化値に基づいて、各画素について高周波強調処理を実行するものである。そして、高周波強調処理によって得られた高周波強調処理値を、各画素の画素値として記録する機能も有している。
この高周波強調処理部14において行われる高周波強調処理では、高周波強調フィルタを各画素に適用して、この高周波強調フィルタのフィルタ出力が高周波強調処理値となる。各画素に適用される高周波強調フィルタは、走行方向検出部13に記録されている各画素の走行方向φと直交する方向に対する高周波強調作用を有するものが採用される。
例えば、画像R上において右斜め45度の角度で線状陰影が走行している画素であれば、走行方向はφ=45度となるため、垂直方向に対して135度(−45度)の方向に対する高周波強調作用を有する高周波強調フィルタを適用して高周波強調処理値が算出される。かかる垂直方向に対して135度(−45度)の方向に対する高周波強調作用を有する高周波強調フィルタとしては、図5(A)に示すような負の値を含んだフィルタ係数配列を有するフィルタを採用することができる。
そして、高周波強調処理部14に記憶されている高周波強調処理値を使用して高周波強調画像S2を形成すれば、この高周波強調画像S2は、平滑化画像S1と比較して線状陰影の辺縁の鮮鋭度が強調された画像となるので、線状陰影が鮮明になる。すると、高周波強調画像S2では、線状陰影と背景とが明確に識別できるようになる。
以上のように、画像鮮鋭化手段10を適用して画像Rの画像処理を行えば、線状陰影を鮮明にした画像を得ることができるので、ガイドワイヤ等の線状対象物の視認性を高くすることができる。
図7に画像鮮鋭化手段10を適用して画像処理を行った例を示す。
図7(A)における左列が画像処理前の画像R、真ん中の列が最適平滑化値を使用して形成された画像S1、右列が高周波強調処理値を使用して形成された画像S2である。
図7(A)において、画像Rは、円環状の信号(線状陰影)が背景ノイズ上に存在する画像であり、画像Rの(a)では線状陰影の線幅が1画素、同様に(b)、(c)では2、3画素の幅である。そして、図7(B)、(C)の(a)、(b)、(c)は、それぞれ図7(A)の(a)、(b)、(c)の画像に対して画像処理を施したものである。
図7(A)の画像Rに示すように、画像処理前の画像Rでは線状陰影を判別することが非常に難しい状態であるが、図7(A)の画像S1では線状陰影が視認できる程度に画質が改善されていることが確認できる。そして、図7(A)の画像S2では線状陰影と背景のコントラストがさらに改善され、平滑化画像S1よりも視認性が向上されていることが確認できる。
なお、高周波強調フィルタのフィルタ出力(高周波強調処理値)は、フィルタ中心の画素を、このフィルタを適用する画素と一致させた状態で、フィルタ内の各画素の係数とフィルタの各画素に対応する画素の画素値(最適平滑化値)とを掛け合わせて各画素についてそれぞれ乗算値を算出し、全て(図5(A)であれば25個)の乗算値を足し合わせた値である。
また、高周波強調フィルタの画素値は、水平方向垂直方向ともに5画素の場合に限られず、水平方向垂直方向ともに奇数画素であれば、とくに制限されない。
そして、平滑化フィルタと同様に、高周波強調フィルタも平滑化画像S1中の線状陰影の大きさや平滑化画像S1の平滑化状況などに応じて最も線状陰影の辺縁の鮮鋭度が強調できるように係数を詳細に定めればよい。
また、高周波強調処理部14における高周波強調処理は、必ずしも上記のごとき高周波強調フィルタを使用しなくてもよく、各画素の走行方向φと直交する方向における高周波を強調できる方法であれば、他の方法も採用することも可能である。
つぎに、パターン認識手段20を説明する。
パターン認識手段20は、線状陰影の走行方向θを算出するとともに、線状陰影が存在する確からしさ推定し、この確からしさを数値化した存在推定値Tを算出して記憶するパターン認識処理を実行するものである。
パターン認識手段20におけるパターン認識処理は、入力画像の画素分布を統計的な2次元データ分布としてとらえ、主成分を算出してその固有値から局所における線状陰影の存在の確からしさを求め、さらに固有ベクトルの向きを算出して線状陰影の走行方向を算出する走行方向検知法を採用している。すなわち、パターン認識処理では、画像鮮鋭化手段10において線状陰影の走行方向φを求めた手法とは異なる手法で線状陰影の走行方向を求めているのである。
以下に、走行方向検知法を用いたパターン認識処理の原理を説明する。
画像上の線状陰影は,図5(B)に示すように、画像濃度(画素値)の局所分布を2次元統計量分布ととらえて主成分分析を行うことにより検出できる。つまり、線状陰影の画素値が周囲の画素値よりも大きい場合には、図5(B)に示すように線状陰影に沿った方向に第1主成分、線状陰影と直交する方向に第2主成分が得られる。
なお、X線透視画像などのように、ガイドワイヤなどの線状陰影の画素値が周囲の画素値よりも小さい場合には、パターン認識処理を行う前に、白黒反転を用いて、線状陰影の部分の画素値が周囲の画素値よりも大きくなるように変換する。
画像上の(2M+1)x(2M+1)の局所領域において、図5(B)に記載した座標系で定義される画素値S(i,j)を用いて表される分散共分散行列Aを計算すれば、式1〜7により各主成分の固有値と固有ベクトルを算出することができる。
なお、上記式6、6に示したように、分散共分散行列Aの成分に画素分布の重心を含めたのは、線状陰影が局所領域の中心から少し外れた位置に存在していたとしても線状陰影の走行方向を適正に求められるからである。
本実施形態のパターン認識では、分散共分散行列Aから計算される第1、第2主成分の固有値をそれぞれλ1,λ2として、線状陰影の走行方向θと指向性の強さを以下の式8、9によって定義した。
式8は分散共分散行列Aの固有ベクトルの向きである。また、指向性の強さを式8で定義することにより、X線画像を対象とするときに都合のよい取り扱いができるようになる。
すなわち、透視X線画像のランダムノイズの確率密度関数がポアソン分布で与えられることから、線状陰影の存在しないランダムノイズだけの領域における指向性の強さζBの期待値μと標準偏差σが、以下の式でそれぞれ近似できることが解析的に導かれる。なお、κは映像系のゲインなどから決まる定数であり、あらかじめ求めておくことができる。
上記関係により、各局所領域で計算されるζとζとの有意差を簡単に求めることができ、以下の式で与えられるTの値を、「線状陰影が存在する確からしさ」を表わす指標(推定存在値T)とした。
推定存在値Tは正規化された統計変数であるから、例えば、推定存在値Tが約3.0以上であれば背景ノイズとの間で有意な差があり、線状陰影が存在していると解釈できる量である。そして、この推定存在値Tは、左辺第2項があらかじめ求めておくことができる定数となっているので、線画像を対象としたときに画像の明るい部分と暗い部分の検出精度を同じ検出精度とすることができるので、好適である。
なお、推定存在値Tの値は、入力画像における線状陰影の線の幅とSNR(=[線状陰影と背景の信号差]/[背景ノイズの標準偏差])の積にほぼ比例するので、分散共分散行列Aの成分の空間的平滑化処理を行えば、線状陰影の存在を推定する精度を高めることができる。なぜなら、ある局所領域で求めた分散共分散行列Aの各成分を隣接した局所領域の各成分との間で平滑化すれば、ζの信号対雑音比が改善するからである。
また、検出対象となる線状陰影の濃度がその近傍の背景濃度の平滑値よりも低い場合、つまり、X線透視画像などのようにガイドワイヤなどの線状陰影の画素値が周囲の画素値よりも小さい場合には、全ての画素の平滑値よりも大きい画素値を有する画素を、全て背景の画素の平滑値に変換しても線状陰影の検出には影響がなく、ノイズの標準偏差を低減させることができる。すなわちノイズのクリッピングによる平滑化を行っても、線状陰影の検出には影響がなく、ノイズの標準偏差を低減させることができる。
なお、入力される画素値には、高周波強調処理部14に記憶されている高周波強調処理値を使用しているが、処理前の画像Rを採用することも可能である。しかし、入力される画素値に高周波強調処理値を使用すれば、線状陰影の走行方向θや存在推定値Tを推定する精度を向上させることができる。
また、パターン認識処理は上記の走行方向検出法に限られず、線状陰影の存在する確からしさが出力されるとともに線状陰影の走行方向が出力される手法であればいかなる手法でも採用することができる。例えば、例えば、Hough変換(ハウ変換)などを採用することも可能である。しかし、Hough変換(ハウ変換)は線状陰影の走行方向と存在の確からしさを精度よく求めることはできるが、非常に演算量が多くリアルタイム演算が困難である。一方、本実施形態のパターン認識手段で採用している分散・共分散行列を用いた走行方向検出法によるパターン認識であれば、1次元の積和演算を組み合わせるだけで処理が行うことができるから積和演算が少ないので処理速度が速くなり、リアルタイムで画像を観察する必要があるIVR等における画像処理を行う上では好ましい。
つぎに、推定値補正手段30を説明する。
推定値補正手段30は、前記パターン認識手段20のパターン認識処理において得られた各画素の存在推定値Tを補正して補正推定値Tfを算出する推定値補正処理を行うものである。
推定値補正処理は、前記パターン認識手段20のパターン認識処理において得られた走行方向θと走行方向検出部13に記録されている走行方向φとの比較に基づいて、存在推定値Tを補正する処理である。具体的には、走行方向θと走行方向φを比較する方向比較処理を行った上で、両者の角度がある程度の範囲で一致しているか否かを判断して、存在推定値Tを補正して、補正推定値Tを算出する。
本実施形態の平滑化値算出部11における平滑化処理では、8種類の平滑化フィルタf0〜f8が採用されているが、この8種類の平滑化フィルタf0〜f8では、個々のフィルタが平滑化作用を有する方向は22.5度ずつずれている。すると、走行方向検出手段13において各画素と対応させて記憶されている線状陰影の走行方向φは、22.5度の精度で検出された結果となる。
推定値補正処理では、パターン認識手段20で得られた走行方向θが、走行方向φに対してφ+11.25度〜φ−11.25度の範囲内にあれば、両方向が一致しているので、方向比較処理において走行方向θは適切であると判断される。つまり、その画素は線状陰影が存在していると判断される。すると、その画素の存在推定値Tは、そのままその画素の補正推定値Tfとして記憶される。
一方、パターン認識手段20で得られた走行方向θが、走行方向φに対してφ+11.25度〜φ−11.25度の範囲内になければ、両方向が一致していないので、方向比較処理において走行方向θは誤っていると判断される。つまり、その画素はノイズを線状陰影と誤認していると判断される。すると、その画素では、存在推定値Tの値を弱めるように補正され、補正された値がその画素の補正推定値Tfとして記憶される。
つまり、推定値補正処理を行うことによって、パターン認識手段20のパターン認識処理においてノイズで偶然に生ずる線状のパターンを検出すべきガイドワイヤ等の線状陰影と誤認して存在推定値Tが設定されても、この誤認を低減させた補正推定値Tfに補正することができるのである。
例えば、図6に示すように、平滑化フィルタの領域内において、偶然ノイズがラインを形成したり(図6(a))、線状陰影の一部とノイズとが存在したり(図6(b))する場合がある。かかる場合には、走行方向φおよび走行方向θが、図6(a)、(b)内に記載しているように誤算出される可能性がある。
しかし、上記のごとき誤算出は、走行方向φと走行方向θとが一致しないので、推定値補正処理によって誤認を検出できるから、存在推定値Tを補正推定値Tfに補正できるのである。そして、存在推定値Tは、以下の式13で補正推定値Tfに補正することができる。
なお、補正推定値Tfを補正する式は上記の式13に限られず、走行方向θと走行方向φとのズレ量に比例させて補正推定値Tfを算出するようにしてもよく、とくに限定されない。
図7(B)に推定値補正処理により確からしさを補正した効果を示す。
図7(B)において、左列は存在推定値Tを使用して線状パターンの存在の確からしさを濃度で表した画像であり、右列に補正推定値Tfを使用して線状パターンの存在の確からしさを濃度で表した画像である。
なお、図7(B)では、線状陰影の確からしさが大きくなるにつれて白くなり、線状陰影の確からしさが小さくなるにつれて黒くなるように画像が形成されている。
図7(B)において、左列の画像に比べて右列の画像は、背景部における白い部分が低減し、線状陰影が鮮明に現れているおり、背景部における誤認が低減されていることが確認できる。つまり、推定値補正処理を行うことによって、線状陰影が存在する確からしさを推定する精度が高くなっていることが確認できる。
つぎに、画素値補正手段40を説明する。
画素値補正手段40は、上述した画像値補正処理およびノイズ低減処理を行うものであり、図1に示すように、画像値補正部41、ノイズ低減処理部42とを備えている。
ノイズ低減処理部42は、画像Rから背景ノイズのノイズを低減するノイズ低減処理を行って、各画素について修正画素値を算出するものである。
ノイズ低減処理は、例えば、ローパスフィルタを画像Rの各画素に適用して、このローパスフィルタのフィルタ出力を修正画素値とすることによって行うことができる。
画像値補正部41は、高周波強調処理部14に記憶されている各画素の高周波強調処理値に、前記ノイズ低減処理部42のノイズ低減処理によって得られた各画素の修正画素値を加算して、各画素について補正画素値Yを算出する画像値補正処理を行うものである。
画像値補正処理では、修正画素値と高周波強調処理値とを、推定値補正手段30において得られた各画素の補正推定値Tfに応じて 0〜1の間で配合係数Uを決め、以下の式に基づいて、各画素の補正画素値Yを算出する。
Y=U× (高周波強調処理値)+(1−U)×(修正画素値)
そして、補正推定値Tfの大きいものほど配合係数Uの値が大きくなるようにしておけば、補正推定値Tfが大きい画素、つまり、線状陰影の存在する確率が大きい画素では、高周波強調処理値の重みが大きくなる。一方、存在推定値Tfが小さい画素、つまり、線状陰影の存在する確率が低い画素では、修正画素値の画素値の重みが大きくなる。
すると、補正画素値Yの値を各画素の値とする補正画像は、線状陰影の部分は高周波強調処理によって鮮明になった状態となる一方、背景部分は高周波強調処理の影響が少なくしかもノイズ低減された画像となるので、全体として自然な画像に近い状態となる。
よって、補正画素値Yによって形成される画像は、その画像を人が目視で確認したときに、その画像から違和感を感じる可能性を低くでき、しかも、画質は向上できるので、ガイドワイヤ等の線状対象物の視認性が高くなる。
しかも、画像値補正処理において、線状陰影の領域は高周波強調処理画像S2の画素値の重みが大きく設定されるので、ノイズ低減処理では、線状陰影のコントラスト低下などを気にする必要はなく、ノイズを十分低減させることができるいかなる手法でも適用できる。
例えば、補正推定値Tfがある閾値以上ではU=1、補正推定値Tfがある閾値以下の場合にはU=0となるように配合係数Uを設定しておけば、線状陰影と認識される部分(確からしさの大きい部分)では高周波強調処理値がその画素値となり、背景と認識される部分(確からしさの小さい部分)では修正画素値がその画素値となる。つまり、補正画素値Yによって形成される画像では、背景部分にのみ修正画素値の画素値が適用された画像とすることができるから、背景のノイズを大幅に低減しつつ、線状陰影の視認性を高く保つことができる。
なお、補正画素値Yを算出する方法は上記の方法に限定されず、線状陰影のコントラストが強調されかつ背景ノイズが低減し、しかも、自然な画像に近い状態の画像を形成できる補正画素値Yが得られるのであればとくに限定されないが、上記の方法を採用すれば、画像値補正処理を実行するハードウェア構成を簡素にできるという利点がある。
また、ノイズ低減処理は上述したローパスフィルタを用いて処理する方法に限られず、画像Rに含まれるノイズを低減でき、補正画素値Yによって形成される画像を全体として自然な画像に近い状態とできるのであれば、とくに限定されない。
例えば、単にローパスフィルタのフィルタ出力を修正画素値とするのではなく、ローパスフィルタのフィルタ出力を利用して修正画素値を算出するようにしてもよい。具体的には、画像Rの各画素値から、各画素のローパスフィルタのフィルタ出力を減算して減算画素値を算出し、減算画素値を50%に低減させた50%画素値を算出し、50%画素値を修正画素値に加算する処理を行って修正画素値を算出する。この場合、減算画素値として、画像Rにおけるノイズや細かいパターンなどの高調波成分を抽出した画像の画素値と同等の画素値が得られる。すると、各画素のローパスフィルタのフィルタ出力に50%画素値を加算した修正画素値は、画像Rのノイズが50%に低減された像の画素値となる。このため、この方法で得られた修正画素値を画像値補正処理に適用すれば、補正画素値Yによって形成される画像では、背景における低周波成分だけでなく高周波成分のノイズも低減できるから、画質をさらに向上させることができる。
他にも、ノイズ低減処理として、画像Rの高周波成分を抽出しその成分をβ倍(βは 0〜1 の値)する処理や、メディアンフィルタなどの統計的フィルタを適用して処理する方法を採用できる。
本発明の画像処理装置は、IVR等において使用されるX線透視画像に含まれるガイドワイヤ等の線状陰影の視認性を向上させる画像処理装置に適している。
本実施形態の画像処理装置1の概略ブロック図である。 本実施形態の画像処理装置1による画像処理のフローチャートである。 (A)は8種類の平滑化フィルタf0〜f7の概略説明図であり、(B)は右斜め45度の方向に平滑化作用を有する平滑化フィルタf6の一例であり、(C)は0度の方向に平滑化作用を有する平滑化フィルタf0の一例である。 右斜め45度の方向に平滑化作用を有する平滑化フィルタf6の他の例である。 (A)は垂直方向に対して135度の方向に対して高周波強調作用を有する高周波強調フィルタの一例であり、(B)は走行方向検知法を用いたパターン認識処理の原理を説明した図である。 走行方向φおよび走行方向θの誤認識が発生する状態の説明図である。 (A)における左列が画像処理前の画像R、真ん中の列が最適平滑化値を使用して形成された画像S1、右列が高周波強調処理値を使用して形成された画像S2であり、(B)における左列が存在推定値Tを使用して線状パターンの存在の確からしさを濃度で表した画像であり、右列が補正推定値Tfを使用して線状パターンの存在の確からしさを濃度で表した画像である。
符号の説明
1 画像処理装置
10 画像鮮鋭化手段
11 平滑化値算出部
12 平滑化処理部
13 走行方向検出部
14 高周波強調処理部
20 パターン認識手段
30 推定値補正手段
40 画素値補正手段
41 画素値補正部
42 ノイズ低減処理部
R 画像

Claims (10)

  1. 線状対象物を撮影したX線画像が入力され、該X線画像において前記線状対象物によって形成される線状陰影を鮮鋭化する画像鮮鋭化手段を備えており、
    該画像鮮鋭化手段は、
    前記X線画像の各画素に対し異なる方向に対して平滑化作用を有する複数の平滑化フィルタを適用して、各画素について各平滑化フィルタの出力である平滑化値をそれぞれ算出する平滑値算出部と、
    該平滑値算出部で算出された各画素における各平滑化フィルタの平滑化値のうち、最小または最大の平滑化値を各画素毎に求め、該最小または最大の平滑化値を各画素の画素値として記録する平滑化処理部と、
    前記平滑値算出部で算出された各画素における各平滑化フィルタの平滑化値のうち、最小または最大の平滑化値が得られる平滑化フィルタを各画素毎に求め、該平滑化フィルタが平滑化作用を有する方向を各画素の走行方向として記録する走行方向検出部と、
    前記走行方向検出部に記録されている各画素の走行方向と直交する方向に対する高周波強調作用を有する高周波強調フィルタを各画素に適用して、該高周波強調フィルタの出力である高周波強調処理値を前記平滑化処理部に記録されている画素値に基づいて算出し、該高周波強調処理値を各画素の画素値として記録する高周波強調処理部とからなる
    ことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記X線画像における線状陰影のパターンを認識して、各画素における線状陰影の走行方向を算出し、各画素について線状陰影が存在する確からしさを推定して各画素における確からしさを数値化した存在推定値を算出するパターン認識手段と、
    各画素について、該パターン認識手段で算出された走行方向と前記走行方向検出部に記録されている走行方向との比較に基づいて、前記存在推定値を補正して補正推定値を算出する推定値補正手段と、
    前記推定値補正手段において得られた補正推定値に基づいて、前記高周波強調処理部に記録されている各画素値を補正して補正画素値を算出する画素値補正手段とを備えている
    ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記画素値補正手段は、
    前記X線画像に対して背景ノイズを低減させるノイズ低減処理を行って、各画素について修正画素値を算出するノイズ低減処理部と、
    該ノイズ低減処理部において算出された各画素の修正画素値を、前記補正推定値に基づいて補正して前記補正画素値に加える画素値補正部とを備えている
    ことを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  4. 前記パターン認識手段は、
    前記X線画像の各画素について、各画素を中心とする関心領域の分散・共分散行列から求められる固有ベクトルに基づいて、各画素における線状陰影の走行方向および存在推定値を算出するものである
    ことを特徴とする請求項3記載の画像処理装置。
  5. 前記平滑化フィルタは、水平方向垂直方向ともに7画素以上の大きさを有するものである
    ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  6. 線状対象物を撮影したX線画像が入力され、該X線画像において前記線状対象物によって形成される線状陰影を鮮鋭化する画像処理方法であって、
    前記X線画像における各画素に対して、異なる方向に対して平滑化作用を有する複数の平滑化フィルタを適用して、各平滑化フィルタの出力である平滑化値をそれぞれ算出する平滑値算出処理と、
    該平滑値算出処理において算出された各画素における各平滑化フィルタの平滑化値のうち、最小または最大の平滑化値を各画素毎に求め、該最小または最大の平滑化値を各画素の画素値として記録する平滑化処理と、
    前記平滑値算出処理において算出された各画素における各平滑化フィルタの平滑化値のうち、最小または最大の平滑化値が得られる平滑化フィルタを各画素毎に求め、該平滑化フィルタが平滑化作用を有する方向を各画素の走行方向として記録する走行方向検出処理と、
    前記走行方向検出処理において記録された各画素の走行方向と直交する方向に対する高周波強調作用を有する高周波強調フィルタを各画素に適用して、該高周波強調フィルタの出力である高周波強調処理値を前記平滑化処理において記録された画素値に基づいて算出し、該高周波強調処理値を各画素の画素値として記録する高周波強調処理を行う
    ことを特徴とする画像処理方法。
  7. 前記X線画像における線状陰影のパターンを認識して、各画素における線状陰影の走行方向を算出し、各画素について線状陰影が存在する確からしさを推定して各画素における確からしさを数値化した存在推定値を算出するパターン認識処理と、
    各画素について、該パターン認識処理で算出された走行方向と前記走行方向検出処理において算出された走行方向との比較に基づいて、前記存在推定値を補正して補正推定値を算出する推定値補正処理と、
    前記推定値補正処理において得られた補正推定値に基づいて、前記高周波強調処理において記録された各画素の画素値を補正して補正画素値を算出する画素値補正処理とを行う
    ことを特徴とする請求項6記載の画像処理装置。
  8. 前記画素値補正処理は、
    前記X線画像に対して、背景ノイズを低減させるノイズ低減処理を行って、各画素の修正画素値を算出するノイズ低減処理と、
    該ノイズ低減処理おいて算出された各画素の修正画素値を、前記補正推定値に基づいて補正して前記補正画素値に加える処理とを行う
    ことを特徴とする請求項7記載の画像処理方法。
  9. 前記パターン認識処理において、
    前記X線画像の各画素について、各画素を中心とする関心領域の分散・共分散行列から求められる固有ベクトルに基づいて、各画素における線状陰影の走行方向および存在推定値を算出する
    ことを特徴とする請求項7または8記載の画像処理方法。
  10. 前記平滑化フィルタは、水平方向垂直方向ともに7画素以上の大きさを有するものである
    ことを特徴とする請求項6記載の画像処理方法。
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