JP2009224240A - 画像表示装置 - Google Patents

画像表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009224240A
JP2009224240A JP2008068738A JP2008068738A JP2009224240A JP 2009224240 A JP2009224240 A JP 2009224240A JP 2008068738 A JP2008068738 A JP 2008068738A JP 2008068738 A JP2008068738 A JP 2008068738A JP 2009224240 A JP2009224240 A JP 2009224240A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
layer
silicon
aluminum
upper electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008068738A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukio Takasaki
幸男 高崎
Hiroyasu Yanase
裕康 柳瀬
Hideyuki Shintani
英之 新谷
Koichi Shoji
公一 庄司
Takahiro Ueno
高弘 上野
Masamichi Terakado
正倫 寺門
Tatsumi Hirano
辰巳 平野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2008068738A priority Critical patent/JP2009224240A/ja
Publication of JP2009224240A publication Critical patent/JP2009224240A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
  • Cold Cathode And The Manufacture (AREA)

Abstract

【課題】スキャン線バス配線を構成するアルミニウムとシリコンの相互拡散に起因するアンダーカット部の同通によるスキャン線間の短絡を防止する。
【解決手段】スキャン線は、その上層に上部電極26の延長部を上層として積層したアルミニウム又はアルミニウム合金の中層92と、データ線8との間に有する層間絶縁膜14上に形成されたシリコン系膜24からなる下層とから構成された走査信号線バス配線9を構成し、中層92と下層24の間にシリコン酸化膜95を設けた。
【選択図】図4

Description

本発明は、自発光型フラットパネル型画像表示装置に係り、特に薄膜型電子源をマトリクス状に配列した画像表示装置に関する。
マトリクス状に配置した電子源を有する自発光型フラットパネルディスプレイ(FPD)の一つとして、微少で集積可能な冷陰極を利用する電子放出型の画像表示装置が知られている。
この種の画像表示装置を構成する冷陰極に金属―絶縁体―金属を積層したMIM(Metal-Insulator-Metal)型の薄膜型電子源がある。MIM型電子源を用いた画像表示装置は、この電子源をガラスなどの絶縁材からなる背面基板上に備えた背面パネルと、蛍光体層及びこの蛍光体層に前記電子源から放出される電子を射突させるための電界を形成する陽極とをガラス等の光透過性の絶縁材からなる前面基板上に備えた前面パネルと、両パネルの対向する内部空間を所定の間隔に保持する枠体とを備え、前記両パネルと枠体で形成される表示領域を含む内部空間を真空状態に保持する構成とし、この表示パネルに駆動回路を組み合わせて構成される。
また、前記背面パネルの前記背面基板上には、一方向に延在し該一方向と直交する他方向に並設された複数の映像信号配線(データ線と称する)と、このデータ線を覆って形成された絶縁膜と、この絶縁膜上で前記他方向に延在し前記データ線に交差する如く前記一方向に並設されて走査信号が順次印加される複数の走査信号配線(スキャン線と称する)を備えている。このスキャン線とデータ線の交差部付近に上記の電子源がそれぞれ設けられる。スキャン線と電子源とはスキャン線バス配線を覆う上部電極を給電電極として接続され、スキャン線バス配線から電子源に電流が供給される構成が一般的である。
更に、前記個々の電子源は、対応する蛍光体層と対になって単位画素を構成する。通常は、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の単位画素で一つの画素(カラー画素、ピクセル)が構成される。なお、カラー画素の場合、単位画素は副画素(サブピクセル)とも呼ばれる。
さらに、この画像表示装置では、背面パネルと前面パネル間の前記枠体で囲繞された表示領域を含む減圧領域内に複数の間隔保持部材(スペーサ)が配置固定され、前記両パネル間の間隔を前記枠体と協働して所定間隔に保持している。このスペーサは、一般にはガラスやセラミックスなどの絶縁材あるいは幾分かの導電性を有する材料で形成した板状体からなり、通常、複数の画素ごとに画素の動作を妨げない位置に設置される。
また、封止枠となる前記枠体は背面基板と前面基板との内周縁にフリットガラスなどの封着部材で固着されて気密封着の封止領域となっている。両基板と枠体とで形成される減圧領域内部の真空度は、例えば10-5〜10-7Torr程度である。
枠体と基板との封止領域には、背面基板に形成された走査信号配線につながるスキャン線引出端子やデータ線につながるデータ線引出端子がそれぞれ貫通している。
前述したMIM型電子源については、例えば特許文献1、2に開示されている。MIM型電子源の構造と動作の概略は以下のとおりである。すなわち、電子源は、上部電極と下部電極との間に絶縁層(電子加速層、トンネル膜)を介在させた構造を有し、上部電極と下部電極との間に電圧を印加することで、下部電極中のフェルミ準位近傍の電子がトンネル現象により障壁を透過し、電子加速層である絶縁層の伝導帯へ注入されてホットエレクトロンとなり、上部電極の伝導帯へ流入する。これらのホットエレクトロンのうち、上部電極の仕事関数以上のエネルギーをもって上部電極表面に達したものが真空中に放出される。
特開2004−363075号公報 特開2006−107741号公報
このような電子源をスキャン線(スキャン線バス配線)の延在方向と平行な複数の行(例えば、水平方向、X方向)とデータ線の延在方向と平行な複数の列(例えば、垂直方向、Y方向)に並べてマトリクスを形成し、各電子源対応に配列した多数の蛍光体層を真空中に配置して画像表示装置を構成することができる。
この様な構成とした画像表示装置において画像表示を行う場合、線順次駆動方式と呼ばれる駆動方法が標準的に採用されている。この駆動方法は、たとえば毎秒60枚(60フレーム)の画像を表示する際、各フレームにおける表示をスキャン線(水平方向)毎に行う方式である。従って、同一スキャン線上にあるデータ線の数に対応する電子源は全て同時に動作することになる。動作時、スキャン線には、サブピクセル{フルカラー表示のためのカラー1画素(ピクセル)を構成する副画素}に含まれる電子源が消費する電流にデータ線数をかけた電流が流れる。このスキャン線電流は、配線抵抗によりスキャン線に沿って電圧降下が増大し、電子源の均一な動作を妨げる。
スキャン線の配線抵抗を低減する対策として、電子源の上部電極に給電するスキャン線バス配線を低抵抗化することが考えられる。スキャン線バス配線の配線抵抗を下げるには、比抵抗が小さい厚膜材料を用いるのが有効である。その低抵抗材料として耐酸化性の高いアルミニウム(Al)、または、その上層に上部電極を被覆する中層に、アルミニウム‐ネオジム合金(Al−Nd合金)などのアルミニウム系金属材料を使用し、その下層にはデータ線との絶縁をとる層間絶縁層である酸化シリコン膜(SiO2)や窒化シリコン膜(SiN2)とはエッチング速度が異なるシリコン膜(Si)を配置したものもある。このシリコン膜の下層にエッチングバックによるアンダーカットを入れて中層のアルミニウムに庇を作り、蒸着される上部電極に対して隣接の電子源との間で分離する。
なお、特許文献2では、AlまたはAl合金に対し、CrまたはCr合金等を選択的にエッチング処理して、片方は下層のCrまたはCr合金等の電極が張り出し、他の片方は下層のCrまたはCr合金等の電極がAlまたはAl合金電極に対しアンダーカットを形成する。電極電位の卑なAlまたはAl合金より、電極電位の貴なCrまたはCr合金等の金属材料を選択エッチングしてアンダーカットをウェット・エッチングで入れるために、下層より上層のCrまたはCr合金等の膜厚を厚くし、また上層CrまたはCr合金等で被覆されないAl又はAl合金の露出量を制限して、AlまたはAl合金とCrまたはCr合金等の間の局部電池作用を制御し、適切なアンダーカット量を確保する製造方法が開示されている。
また、下層をシリコン膜とし、エッチングバックでアンダーカットを入れるものでは、下層のシリコン膜及び層間絶縁膜と中層のアルミニウムまたはアルミニウム合金との間でアルミニウム(Al)とシリコン(Si)の相互拡散が起こり、下層のシリコン膜及び層間絶縁膜に拡散したアルミニウムによって隣接する電子源の上部電極との間で短絡が発生することがある。
本発明の目的は、データ線との絶縁を行う層間絶縁膜の上に、電子源の上部電極となる導電薄膜を上層とし、中層にアルミニウム系金属を用いたスキャン線バス配線の下層にアンダーカットを形成するシリコン膜を設けた積層構造をもつ画像表示装置において、前記中層と下層の間でのアルミニウムとシリコンの相互拡散に起因するスキャン線間の短絡を防止することにある。
本発明の画像表示装置は、平坦な絶縁基板上に形成された複数のデータ線と、前記データ線とは層間絶縁膜を介して交差して形成された複数のスキャン線と、前記スキャン線に接続し前記データ線を下部電極としてトンネル絶縁膜を介して積層する上部電極とで構成された電子源を有する。上記スキャン線は、スキャン線バス配線と、このスキャン線バス配線に接続した前記上部電極とで構成される。
上記目的を達成するため、本発明は、前記スキャン線は、その上層に前記上部電極の延長部を上層として積層したアルミニウム又はアルミニウム合金の中層と、前記データ線との間に有する層間絶縁膜上に形成されたシリコン系膜からなる下層とから構成された走査信号線バス配線を有し、前記中層と前記下層の間にシリコン酸化膜を設けたことを特徴とする。
前記下層のシリコン系膜にアンダーカット部を形成し、このアンダーカット部で隣接する電子源のための上部電極を分断して素子分離を行う。前記下層のシリコン系膜は、データ線との間を絶縁する層間絶縁膜とはエッチングレートを異ならせる(エッチングレートが大)ことで、アンダーカット部を形成して中層のアルミニウム膜に庇を形成して隣接する電子源のための上部電極を分断する。
前記中層と前記下層の間に設けたシリコン酸化膜により、アルミニウムとシリコンの相互拡散が抑制され、スキャン線間の短絡が防止される。
以下、本発明を実施例の図面を参照して詳細に説明する。
図1乃至図4は、本発明による画像表示装置の構成を説明する模式図で、図1は、画像表示装置の全体構成の概略図であり、図1(a)は平面図、図1(b)は図1(a)のX側の側面図である。また、図2は、図1(b)のA−A線に沿う断面図である。そして、図3は、図2のB−B線に沿う断面図とその背面基板と対応する部分の前面基板の断面図である。図4は、本発明の画像表示装置の実施例を説明する模式断面図で、図1乃至図3と同一部分には同一参照記号を付してある。
図1乃至図4において、参照符号1は背面基板、2は前面基板、3は枠体、4は排気管、5は封着部材、6は表示領域を含む真空領域、7は貫通孔、8はデータ線、81はフィールド絶縁膜、82はトンネル絶縁層、9はスキャン線、92は中層膜、94は電子源の上部電極ともなる上層膜、10は電子源、11は接続配線、12はスペーサ、13は接着部材、14は層間絶縁膜、25はアンダーカット部、15は蛍光体層、16は遮光用のBM(ブラックマトリクス)膜、17は金属薄膜からなるメタルバック(陽極電極)である。
背面基板1と前面基板2は略矩形状を呈し、厚さ数mm、例えば1〜10mm程度のガラス板からそれぞれ構成されている。参照符号3は枠状を呈する枠体である。この枠体3は例えばフリットガラスの燒結体或いはガラス板等から構成され、単体で、若しくは複数部材の組み合わせで略矩形状とされ、前記両基板1、2間に介挿されている。
枠体3は、背面基板1と前面基板2との間の周縁部に介挿され、両端面が両基板1、2と気密接合されている。この枠体3の厚さは数mm〜数十mm、その高さは両基板1、2間の前記間隔に略等しい寸法に設定されている。参照符号4は排気管であり、前記背面基板1に固着されている。参照符号5は封着部材である。この封着部材5は例えば、低融点フリットガラス、例えばPbO:75〜80wt%、B2 O3 :約10wt%、その他:10〜15wt%等の組成からなり、かつ非晶質タイプのフリットガラスを含むガラス材料からなるもの等が知られており、前記枠体3と両基板1、2間を接合して気密封着している。
前記枠体3と両基板1、2及び封着部材5で囲まれた表示領域を含む真空領域6は前記排気管4を介して排気され、例えば10−5〜10−7Torrの真空度を保持している。又、前記排気管4は前述のように前記背面基板1の外表面に取り付けられ、この背面基板1を貫通して穿設された貫通孔7に連通しており、排気完了後前記排気管4は封止される。
参照符号8はストライプ状のデータ線である。このデータ線8は、例えばアルミニウム(Al)の膜、アルミニウム‐ネオジム(Al−Nd)合金等のアルミニウム系金属の膜からなり、背面基板1の内面に一方向(Y方向)に延在し他方向(X方向)に複数本並設されている。データ線8は、後述するように上面にトンネル絶縁層82及びフィールド絶縁膜81を備えている。このデータ線8は真空領域6から枠体3と背面基板1との接合領域を気密に貫通し、背面基板1の長辺側の端部まで延在し、その先端部をデータ線引出端子8aとしている。
ストライプ状のスキャン線9は、データ線8上でこれと交差する前記他方向(X方向)に延在し前記一方向(Y方向)に複数本並設されている。図4に示したように、スキャン線9はアルミニウム系膜92とアルミを主成分とするアルミ合金膜からなる膜94の積層膜構造、若しくは比抵抗の異なるアルミ合金膜からなる膜の積層膜構造となっている。このスキャン線9は真空領域6から枠体3と背面基板1との接合領域を気密に貫通し、背面基板1の短辺側の端部まで延在し、その先端部を走査信号配線引出端子9aとしている。
電子源10は、例えば特許文献1、2に開示された電子源の一種のMIM型電子源であり、前記スキャン線9とデータ線8の交差部近傍で前記スキャン線9を挟んでデータ線8の陽極酸化膜であるトンネル絶縁層82と上部電極26で構成される。この電子源10はスキャン線9と上部電極11(図3の11、図4の26)で接続されている。前記データ線8とスキャン線9間には層間絶縁膜14が配置されている。
図3において、スペーサ12はセラミックス材等の絶縁材料からなり、抵抗値の偏在が少なく、かつ長方形の薄板形状に整形された絶縁性基体121と、この絶縁性基体121の表面を覆い、かつ抵抗値の偏在の少ない被膜層122から構成されている。このスペーサ12は108〜109Ω・cm程度の抵抗値を有し、全体として抵抗値の偏在の少ない構成となっている。この構成では、スペーサ12は前記枠体3と略平行でスキャン線9上に1本おきに直立配置され、接着部材13で両基板1、2と接着固定している。スペーサ12の基板1との接着固定は一端側のみでも良く、更にその配置は通常、複数の画素毎に画素の動作を妨げない位置に設置される。
スペーサ12の寸法は、基板寸法、枠体3の高さ、基板素材、スペーサの配置間隔、スペーサ素材等により設定されるが、一般的には高さは前述した枠体3と略同一寸法、厚さは数十μm〜数mm以下、長さは20mm乃至1000mm程度、更にはそれ以上の長尺も可能であるが、好ましくは80mm乃至300mm程度が実用的な値となる。
層間絶縁膜14は、例えばシリコン酸化物やシリコン窒化物、シリコンなどを用いることができるが、ここではシリコン窒化膜を用いている。この層間絶縁膜14は前記フィールド絶縁膜にピンホールがあった揚合、その欠陥を埋め、映像信号配線8と走査信号配線9問の絶縁を保つ役割を果たす。層間絶縁膜14はスキャン線9の側壁下にアンダーカット部25を形成して隣接する電子源との分離構造を構成している。
この分離は、スキャン線9がこのスキャン線9を挟んでその両側に配置されている電子源10の一方とは導通し、他方とは非導通する構成で実施されている。アンダーカット部25は、スキャン線9が電子源10と非導通となる側でスキャン線9の側壁下部分の層間絶縁膜14にエッチングバックで凹みを形成し、この部分のスキャン線9の中層92が庇を呈する形状となって構成されている。このアンダーカット部25で、電子源10を構成するトンネル絶縁層82とスキャン線9とを繋ぐ上部電極26を分断し、隣接する他方の電子源と非導通として分離を図っている。一方、前記導通側ではこの層間絶縁膜14は前記スキャン線9下に埋設されている。
前記スペーサ12の一端側が固定された前面基板2の内面には、赤色、緑色、青色用の蛍光体層15が遮光用のBM(ブラックマトリクス)膜16で区画された窓部に配置され、これらを覆うように金属薄膜からなるメタルバック(陽極電極)17が例えば蒸着方法で設けられて蛍光面を形成している。このメタルバック17は前面基板2と反対側、つまり背面基板1側への発光を前面基板2側へ向け反射させ、発光の取り出し効率を上げる為の光反射膜であると共に蛍光体粒子の表面の帯電を防ぐ機能も合わせ持っている。又、このメタルバック17は面電極として示してあるが、走査信号配線9と交差して画素列ごとに分割されたストライプ状電極とすることもできる。
前記蛍光体としては、例えば赤色用としてY23:Eu、Y22S:Euを、又、緑色用としてZnS:Cu,Al、Y2SiO5:Tb、更に、青色用としてZnS:Ag,Cl、ZnS:Ag,Al等を用いることができる。この蛍光体層15は蛍光体粒子の平均粒径は例えば4μm〜9μm、膜厚は例えば10μm〜20μm程度となっている。
上記したように、この実施例では、層間絶縁膜14上にこの層間絶縁膜14とエッチングレートの異なるシリコン系膜24を配置し、このシリコン系膜24にアンダーカット部25を形成した構成である。このアンダーカット部25で上部電極26を分断して隣接する電子源との分離を行う。
層間絶縁膜14としては、シリコン系膜24にシリコン(Si)を用いる場合は、例えばシリコン酸化物やシリコン窒化物などシリコン系膜24とはエッチングレートの異なる材料を用いる。これはシリコン系膜24をドライエッチングで加工し、アンダーカット部を形成する際に層間絶縁膜14のエッチング量がこのシリコン系膜24に比べて少なくなるようにエッチング選択性を確保できる材料とするためである。ここでは、前記層間絶縁膜14をアルゴン(Ar)と窒素(N2)雰囲気中で反応性スパッタにより成膜した窒化シリコンSiNを用い膜厚は200nmとした。この層間絶縁膜14は、陽極酸化で形成する前記フィールド絶縁膜81にピンホールがあった揚合、その欠陥を埋め、映像信号配線8と走査信号配線間の絶縁を保つ役割も果たす。
一方、シリコン系膜24は、シリコン(Si)にホウ素(B)や燐(P)等をドープしたターゲットを用い、アルゴン(Ar)雰囲気中でスパッタリングにより成膜した。膜厚は200nmとした。スパッタリング方法で形成したドープドシリコンはドープ材が活性化されていないため、ほぼ真性半導体の場合と伺様に非常に高抵抗の半絶縁材料として用いることが可能である。層間絶縁膜14に酸化シリコン(SiO2)や酸窒化シリコン(SiON)を用いた場合は、窒化シリコン(SiN)を用いた揚合よりさらにエッチング速度が低下するためシリコン系膜24との間に高い選択性を得ることができる。
このシリコン系膜24の表面に酸化膜(SiO2)95を形成した。このシリコン酸化膜(SiO2)は、このシリコン酸化膜や層間絶縁膜14と上層に堆積するアルミニウム(Al)の中層との間でのシリコンとアルミニウムとの相互拡散を抑制し、中層を覆う上部電極の分離部を電気的に導通状態にすることを防止する。
次に、本発明の画像表示装置の製造方法の要部(スキャン線、データ線及び電子源等の製造)を、図5乃至図13を参照して説明する。図5乃至図13において、各図(a)は模式平面図、各図(b)は各図(a)のC−C線に沿う模式断面図、各図(c)は各図(a)のD−D線に沿う模式断面図で、前述した図と同一部分には同一記号を付してある。この電子源はMIM電子源である。
先ず、フィールド絶縁膜81及びトンネル絶縁層82を備えたデータ線8をガラス基板1上に形成する。次に、層間絶縁膜14と、その上部に第2の絶縁膜としてシリコン系膜24をスパッタリング方法でそれぞれ成膜する(図5)。この成膜はCVDを利用することも可能である。層間絶縁膜14としては、例えばシリコン酸化物やシリコン窒化物などシリコン系膜24とはエッチングレートの異なる材料を用いる。これはシリコン系膜24をドライエッチングで加工し、アンダーカット部を形成する際に層間絶縁膜14のエッチング量がこのシリコン系膜24に比べて少なくなるようにエッチング選択性を確保できる材料とするためである。
ここでは、層間絶縁膜14をアルゴン(Ar)と窒素(N2)雰囲気中で反応性スパッタにより成膜した窒化シリコンSiNを用い膜厚は200nmとした。この層間絶縁膜14は陽極酸化で形成するフィールド絶縁膜81にピンホールがあった揚合、その欠陥を埋め、映像信号配線8と走査信号配線間の絶縁を保つ役割を果たすものであることは前記のとおりである。
このシリコン系膜24を大気中に放置するか、加熱することで表面に酸化膜95を形成する。大気中に放置による自然酸化では、その膜厚は2μm程度、加熱などの強制酸化ではその膜厚は4μm程度である。
次に、スキャン線バス配線9用のアルミニウム膜91をシリコン系膜24の全面を覆うようにスパッタリング方法で成膜する。その膜厚は4.5μmとした(図6)。続いて、アルミ膜91をホトエッチング工程により加工し、前記トンネル絶縁層82とそこから所定距離離間し、隣接する同色のトンネル絶縁層82(図示せず)との間の位置で前記データ線8とは直交する方向に延在するストライプ状のスキャン線9の膜92を形成する(図7)。この膜92は延在方向に直交する断面は略矩形状である。この加工でのエッチングは例えば燐酸、酢酸、硝酸の混合水溶液でのウェット・エツチングを用いる。膜92をアルミニウムで構成することは、低抵抗を呈することと、エッチング液の燐酸、酢酸、硝酸の比率を調整することにより、具体的には硝酸の比率を高めることによりレジスト端面の接着性を低下させることで加工が容易であり、走査信号配線材料として好ましいものである。
次に、層間絶縁膜14及びシリコン系膜24にフィールド絶縁膜81表面に達する開口を穿設する(図8)。これは、平面が略矩形状で深さ方向が略擂鉢状を呈する開口14a、24aを略同心で穿設する。この穿設はフォトリソグラフィ技術とドライエッチングで可能で有る。この開口位置は、データ線8の線幅内で、前記膜92の一方の側壁92aと前記トンネル絶縁層82間とし、開口はそれぞれ側壁にテーパーを備え、積層状態で連続したテーパーを持つ実質的に一つの開口として扱われる構成となっている。しかも、前記テーパー及び膜境界部分の形状は、上部に積層する金属膜が当該部分で段切れを発生させ難い構成となっている。
続いて、前記膜92及び開口等の上面全面にアルミニウムを主成分とする合金膜93を成膜する(図9)。このアルミニウム合金膜93は前述したネオジム(Nd)を2原子量%ドープしたアルミニウム‐ネオジム合金膜とし、スパッタリング方法で成膜する。成膜後、ホトエッチング工程により加工し、膜92の上面92bから一方の側壁92aを通り開口14a、開口24aの一部に亘って連続してスキャン線バス配線9の膜94を積層配置した(図10)。一方、膜92の他方の側壁92c側は、前記素子分離を考慮して上面の一部から側壁にかけて上層膜94が残存しない構成としている。従って、シリコン系膜24は前記側壁92cの外側部分から隣接するスキャン線(図示せず)側に延在した中間部24bも露呈されている。このアルミニウム合金膜からなる膜94と、アルミニウム膜からなる前記膜92との積層膜でスキャン線バス配線9が構成される。
一方、アルミ合金膜の積層膜構造で前記スキャンバス配線9を形成する際は、前記膜92を構成するアルミニウム合金膜の比抵抗を、前記膜94を構成するアルミニウム合金膜の比抵抗より小さいものとして形成する。次に、シリコン系膜24のシリコン膜の選択ドライ・エッチングを行う。この選択ドライ・エッチングは、CF4とO2の混合ガス、又はSF6とO2の混合ガスにより行う。これらのガスはSiとSiNをともにエッチングするが、O2の比率を最適化することにより、Siのエッチング選択比を高めることができる。このドライ・エッチングにより、SiNからなる層間絶縁膜14上に配置されているシリコンからなるシリコン系膜24の一部を選択的に除去する。この選択ドライ・エッチングにより、前記中間部24bを含めて露呈部分が除去される。更に、これに加えて前記中間部24bの前記膜92の下側に続く一部がサイドエッチによって削除され、前記膜92が庇の形状を呈して、この部分がアンダーカット部25となる(図11)。
次に、層間絶縁膜14を加工し、トンネル絶縁層82上の層間絶縁膜14を除去してトンネル絶縁層82を露呈する。エッチングは、例えばCF4やSF6を主成分とするエッチングガスを用いたドライ・エッチングによって行うことができる(図12)。
次に、上部電極26の成膜を行う。この成膜法は、例えばスパッタ成膜を用いる。上部電極26としては、例えばイリジウム(Ir)、白金(Pt)、金(Au)の積層膜を用い、膜厚は例えば3nmとした。この上部電極26は、トンネル絶縁層82からフィールド絶縁膜81、上層膜94を連続して覆う形状に成膜され、図示しない隣接する電子源の上部電極とはアンダーカット部25で分離される(図13)。
以上の実施例では、電子源にMIM型を用いた構造を例としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、前記した各種の電子源を用いた自発光型FPDに対しても同様に適用できるものである。又、アルミニウム合金としてアルミニウム‐ネオジムを例示したが、これに限定されることなく合金用金属としては必要によりその他種々のものが用いられる。
本発明による画像表示装置の実施例の構成を説明する模式図である。 図1の背面基板の構成を説明する平面である。 背面基板と対応する部分の前面基板の断面図である。 本発明による画像表示装置の要部構造を説明する模式断面図である。 本発明による画像表示装置の製造工程を説明する模式図である。 本発明による画像表示装置の製造工程を説明する図5に続く模式図である。 本発明による画像表示装置の製造工程を説明する図6に続く模式図である。 本発明による画像表示装置の製造工程を説明する図7に続く模式図である。 本発明による画像表示装置の製造工程を説明する図8に続く模式図である。 本発明による画像表示装置の製造工程を説明する図9に続く模式図である。 本発明による画像表示装置の製造工程を説明する図10に続く模式図である。 本発明による画像表示装置の製造工程を説明する図11に続く模式図である。 本発明による画像表示装置の製造工程を説明する図12に続く模式図である。
符号の説明
1・・・背面基板、2・・・前面基板、3・・・枠体、4・・・排気管、5・・・封着部材、6・・・表示領域を含む真空領域、7・・・貫通孔、8・・・映像信号配線、81・・・フィールド絶縁膜、82・・・トンネル絶縁層、9・・・走査信号配線、91・・・アルミ膜、92・・・走査信号配線下層膜、93・・・アルミ合金膜、94・・・走査信号配線上層膜、95・・・酸化膜、10・・・電子源、11・・・接続配線、12・・・スペーサ、13・・・接着部材、14・・・層間絶縁膜、15・・・蛍光体層、16・・・遮光用のBM(ブラックマトリクス)膜、17・・・金属薄膜からなるメタルバック(陽極電極)、24・・・第2の絶縁膜、25・・・アンダーカット部、26・・・上部電極。

Claims (2)

  1. 平坦な絶縁基板上に形成された複数のデータ線と、前記データ線とは層間絶縁膜で絶縁し交差して形成された複数のスキャン線と、前記スキャン線に接続し前記データ線を下部電極としてトンネル絶縁膜を介して積層する上部電極とで構成された電子源を有し、
    前記スキャン線は、走査信号線バス配線と前記上部電極とで構成された画像表示装置であって、
    前記走査線バス配線は、その上層に前記上部電極の延長部を上層として積層したアルミニウム又はアルミニウム合金の中層と、前記データ線との間に有する層間絶縁膜上に形成されたシリコン膜からなる下層とから構成されたスキャン線バス配線を有し、
    前記中層と前記下層の間にシリコン酸化膜を有することを特徴とする画像表示装置。
  2. 請求項1において、
    前記下層を構成するシリコン膜は、前記中層を構成するアルミニウム又はアルミニウム合金の隣接する電子源側の下端において当該中層の内部に後退したアンダーカット部を有し、該アンダーカット部で前記上層を構成する上部電極を前記隣接する電子源の上部電極と分離していることを特徴とする画像表示装置。
JP2008068738A 2008-03-18 2008-03-18 画像表示装置 Pending JP2009224240A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008068738A JP2009224240A (ja) 2008-03-18 2008-03-18 画像表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008068738A JP2009224240A (ja) 2008-03-18 2008-03-18 画像表示装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009224240A true JP2009224240A (ja) 2009-10-01

Family

ID=41240793

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008068738A Pending JP2009224240A (ja) 2008-03-18 2008-03-18 画像表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009224240A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20060065895A1 (en) Image display device
KR20040010026A (ko) 전계방출형 화상표시장치
JP2006252979A (ja) 画像表示装置
US20060043877A1 (en) Self-luminous planar display device
US6765347B2 (en) Display device
US20070114926A1 (en) Image display device
US20070159057A1 (en) Image Display Device
US20060066215A1 (en) Image display device and method for manufacturing the same
JP2001101965A (ja) 薄膜型電子源、およびそれを用いた表示装置
JP2007095437A (ja) 画像表示装置
JP2009224240A (ja) 画像表示装置
US20080303406A1 (en) Image Display Device and Manufacturing Method of the Same
JP2009076206A (ja) 画像表示装置及びその製造方法
JP2008277064A (ja) 画像表示装置及びその製造方法
JP2009032619A (ja) 画像表示装置及びその製造方法
JP2009123587A (ja) 画像表示装置
JP2009037982A (ja) 画像表示装置及びその製造方法
JP2008034317A (ja) 画像表示装置
JP2008282758A (ja) 画像表示装置
JP2009032534A (ja) 画像表示装置
US20060157757A1 (en) Image display device
JP2008071493A (ja) 画像表示装置及びその製造方法
JP2007311251A (ja) 画像表示装置
JP2006202531A (ja) 画像表示装置
JP2009037845A (ja) 画像表示装置及びその製造方法