JP2009032534A - 画像表示装置 - Google Patents

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Tsutomu Kuniyasu
努 國安
Yoshiyuki Kaneko
好之 金子
Hiroyasu Yanase
裕康 柳瀬
Hideyuki Shintani
英之 新谷
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Abstract

【課題】映像信号配線と走査信号配線間に配置される層間絶縁膜の表面の削れに伴う画質不良、真空度劣化を解決し、表示特性の優れた長寿命の画像表示装置を提供する。
【解決手段】層間絶縁膜14上にこの層間絶縁膜14とエッチングレートの異なる第2の絶縁膜15を積層配置し、第2の絶縁膜15にドライエッチングによりアンダーカット部16を形成する際、前記層間絶縁膜14を第2の絶縁膜15で保護する。
【選択図】図3

Description

本発明は、自発光型フラットパネル型画像表示装置に係り、特に電子源をマトリクス状に配列した画像表示装置に関する。
マトリクス状に配置した電子源を有する自発光型フラットパネルディスプレイ(FPD)の一つとして、微少で集積可能な冷陰極を利用する電界放出型画像表示装置(FED:Field Emission Display)や電子放出型画像表示装置が知られている。これらの冷陰極には、スピント型電子源、表面伝導型電子源、カーボンナノチューブ型電子源、金属―絶縁体―金属を積層したMIM(Metal−Insulator−Metal)型、金属―絶縁体―半導体を積層したMIS(Metal−Insulator−Semiconductor)型、あるいは金属―絶縁体―半導体−金属型等の薄膜型電子源などがある。
一般的な自発光型FPDは、上記のような電子源をガラス板からなる背面基板上に備えた背面パネルと、蛍光体層及びこの蛍光体層に前記電子源から放出される電子を射突させるための電界を形成する陽極とをガラスを好適とする光透過性の材料からなる前面基板上に備えた前面パネルと、両パネルの対向する内部空間を所定の間隔に保持する枠体とを備え、前記両パネルと枠体で形成される表示領域を含む内部空間を減圧状態に保持する構成とし、この表示パネルに駆動回路を組み合わせて構成される。
又、前記背面パネルの前記背面基板上には、一方向に延在し該一方向と直交する他方向に並設された複数の映像信号配線と、この映像信号配線を覆って形成された絶縁膜と、この絶縁膜上で前記他方向に延在し前記映像信号配線に交差する如く前記一方向に並設され走査信号が順次印加される複数の走査信号配線を備えている。加えて前記走査信号配線と画像信号配線の交差部付近に上記の電子源がそれぞれ設けられ、走査信号配線と電子源とはこの電子源の一部を構成する上部電極で接続され、走査信号配線から電子源に電流が供給される構成が一般的である。
更に、前記個々の電子源は対応する蛍光体層と対になって単位画素を構成する。通常は、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の単位画素で一つの画素(カラー画素、ピクセル)が構成される。なお、カラー画素の場合、単位画素は副画素(サブピクセル)とも呼ばれる。
上述の構成に加え、前述したような画像表示装置では、背面パネルと前面パネル間の前記枠体で囲繞された表示領域を含む減圧領域内に複数の間隔保持部材(スペーサ)が配置固定され、前記両パネル間の間隔を前記枠体と協働して所定間隔に保持している。このスペーサは、一般にはガラスやセラミックスなどの絶縁材あるいは幾分かの導電性を有する部材で形成した板状体からなり、通常、複数の画素ごとに画素の動作を妨げない位置に設置される。
又、封止枠となる枠体は背面基板と前面基板との内周縁にフリットガラスなどの封着部材で固着され、この固着部が気密封着され封止領域となっている。両基板と枠体とで形成される表示領域を含む減圧領域内部の真空度は、例えば10-5〜10-7Torr程度である。
枠体と基板との封止領域には、背面基板に形成された走査信号配線につながる走査信号配線引出端子や画像信号配線につながる画像信号配線引出端子がそれぞれ貫通する。
前述したMIM型電子源については、例えば特許文献1に開示されている。MIM型電子源の構造と動作は以下のとおりである。すなわち、上部電極と下部電極との間に絶縁層を介在させた構造を有し、上部電極と下部電極との間に電圧を印加することで、下部電極中のフェルミ準位近傍の電子がトンネル現象により障壁を透過し、電子加速層である絶縁層の伝導帯へ注入されホットエレクトロンとなり、上部電極の伝導帯へ流入する。これらのホットエレクトロンのうち、上部電極の仕事関数φ以上のエネルギーをもって上部電極表面に達したものが真空中に放出される。
特開2004−363075号公報 特開2006−107741号公報
このような電子源を複数の行(例えば水平方向)と複数の列(例えば垂直方向)に並べてマトリクスを形成し、各電子源対応に配列した多数の蛍光体層を真空中に配置して画像表示装置を構成することができる。この様な構成とした画像表示装置において画像表示を行う場合、線順次駆動方式と呼ばれる駆動方法が標準的に採用されている。これは、毎秒60枚(60フレーム)の静止画を表示する際、各フレームにおける表示を走査信号配線(水平方向)毎に行う方式である。従って、同一走査信号配線上にある、映像信号配線の数に対応する電子源は全て同時に動作することになる。それと共に隣接する走査信号配線相互は電気的に分離される、すなわち画素分離が行われる。
この画素分離の方法は、特許文献1、2にそれぞれ開示されているように、前記走査信号配線を挟んで配置された電子源に対し、前記走査信号配線の電子源と非接続側では走査信号配線の下方に配線々端から配線幅中央方向に向かう凹部を持つアンダーカット部を配置し、このアンダーカット部で上部電極を電気的に分断して画素分離することで達成される。
特許文献2に開示された構成では、アンダーカット部の変形が抑制されるが、この構成においても、走査信号配線下層Crを側壁の片方が素子分離用のアンダーカット、他方がコンタクト用のテーパー加工とそれぞれ異なる加工を同時に行うことが要求され、加工性の低下は免れない。
又、このアンダーカット部の形成については前記特許文献1、2とは別に、背面基板上の画像信号配線をエッチングレートの異なる材料からなる2層の絶縁膜で覆い、前記エッチングレートの差を利用してアンダーカット部を形成することが、先に本出願人等により提案されている(特願2006‐068467号参照)。
上記先の提案の実施例では、下層にシリコン窒化膜(SiN膜)を配置し、その上層に前記SiN膜に比べてエッチングレートの早いシリコン膜(Si膜)を積層し、ドライエッチングにより当該部分のSi膜を除去してアンダーカット部を形成するものである。この形成方法では、前記アンダーカット部以外の部位でSi膜の露呈された部分は前記アンダーカット部の形成時に略同時に全面除去される。すなわち、前記Si膜の中で他の配線、例えば走査信号配線等により覆われた部分、或いはレジスト膜で覆われた部分を除き、露呈されている残部は前記アンダーカット部の形成と略同時に除去される。この除去工程により前記SiN膜の一部が露呈される。ここで、前記SiN膜は画像信号配線と走査信号配線間の絶縁の確保と基板内部からの例えばアルカリの溶出を阻止して表示特性劣化を防止する役目を担っている。
上述のようなエッチングレートの差を利用する形成方法では、画素分離の信頼性を確保するためには、所望形状のアンダーカット部を確実に形成することが要求され、そのためには被エッチング膜、前記ではSi膜のエッチングを確実に行う必要がある。この要求を満たしSi膜のエッチングを確実に行うためには、下層膜のSiN膜まである程度エッチングが及ぶ可能性がある。ところが、この作業でSiN膜までエッチングが及ぶと、このSiN膜表面の一部が削られて不純物となり、この不純物が他の部位に付着し真空度劣化の要因となると共に、明暗むら、輝度むら、ざらつき等の画質不良を引き起こす要因となる恐れがある。又、膜の一部が削られるとこの膜表面が荒れて粗面化され、この粗面部分に以降のプロセスであらゆる部分から発生するプロセス残渣が付着し、この残渣が真空度劣化、画質不良を引き起こす要因となる恐れがある。
本発明の目的は、上述した問題を解決し、画素分離の信頼性の確保、更には製造工程の短縮を可能とし、表示特性の優れた長寿命の画像表示装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、一方向に延在し該一方向と直交する他方向に並設された複数の映像信号配線と、前記他方向に延在し前記映像信号配線に交差する如く前記一方向に並設された複数の走査信号配線と、前記映像信号配線と前記走査信号配線の交差部近傍に設けられ前記映像信号配線と上部電極間に絶縁体や半導体からなる電子加速層を有し前記上部電極から電子を放出する電子源を備えた背面基板と、
前記電子源に対応して設けられた蛍光体層と、前記電子源から放出される電子を前記蛍光体層に指向する如く加速電圧を印加するための陽極とを備えた前面基板と、前記前面基板と前記背面基板間に配置され前記両基板を所定の間隔に保持する枠体と、前記枠体と前記両基板を気密封着する封着部材とを備えた画像表示装置であって、
隣接する前記走査信号配線相互間で前記上部電極を分断して画素分離するアンダーカット部を前記走査信号配線の下部近傍に備え、前記背面基板は前記枠体で囲まれた領域内の前記映像信号配線層と前記走査信号配線層間を含む略全領域に層間絶縁膜を有し、この層間絶縁膜の前記アンダーカット部を除く略全面をこの層間絶縁膜とエッチングレートの異なる第2の絶縁膜で覆う構造としたことを特徴とする。
露呈された層間絶縁膜を第2の絶縁膜で覆う構成としたことにより、層間絶縁膜表面の削れや粗面化が阻止され、これに伴い削れによる不純物の発生が無くなり、更に後工程でのプロセス残渣の残留が無くなって真空度劣化や画質不良の要因を排除でき、表示特性の優れた長寿命の画像表示装置を可能にした。
又、層間絶縁膜をエッチングレートの異なる第2の絶縁膜で覆う構成とし、この第2の絶縁膜を加工してアンダーカット部を形成する構成としたことにより、加工精度と加工性の向上が図れ、上部電極の断線の発生を回避できる。更に、アンダーカット部の形状保持の信頼性が向上し、画素分離の信頼性が確保できる。
以下、本発明の最良の形態について、実施例の図面を参照して詳細に説明する。
図1乃至図4は、本発明による画像表示装置の実施例の構成を説明する模式図であり、図1(a)は平面図、図1(b)は図1(a)の側面図、図2は図1(b)のA−A線に沿う断面図、図3は図2のB−B線に沿う断面図とその背面基板と対応する部分の前面基板の断面図、図4は図2の一部を拡大して示す切欠平面図である。図1乃至図4において、参照符号1は背面基板、2は前面基板、3は枠体、4は排気管、5は封着部材、6は表示領域を含む減圧領域、7は貫通孔、8は映像信号配線、81はフィールド絶縁層、82はトンネル絶縁層、9は走査信号配線、10は電子源、11は上部電極、12はスペーサ、13は接着部材、14は層間絶縁膜、15は第2の絶縁膜、16はアンダーカット部、17は蛍光体層、18は遮光用のBM(ブラックマトリクス)膜、19は金属薄膜からなるメタルバック(陽極電極)である。
参照符号1で示す背面基板と前面基板2は略矩形状を呈し、厚さが数mm、例えば1〜10mm程度のガラス板からそれぞれ構成されている。3は枠状を呈する枠体で、この枠体3は例えばフリットガラスの燒結体或いはガラス板等から構成され、単体で若しくは複数部材の組み合わせで略矩形状とされ、前記両基板1、2間に介挿されている。この枠体3は、前記両基板1、2間の周縁部に介挿され、両端面を両基板1、2と気密接合されている。
上記の枠体3の厚さは数mm〜数十mmで、その高さは両基板1、2間の前記間隔に略等しい寸法に設定されている。4は排気管であり、この排気管4は前記背面基板1に固着されている。5は封着部材で、この封着部材5は例えば低融点フリットガラス、例えばPbO:75〜80wt%、B2 O3 :約10wt%、その他:10〜15wt%等の組成からなり、かつ非晶質タイプのフリットガラスを含むガラス材料からなるもの等が知られており、前記枠体3と両基板1、2間を接合して気密封着している。
前記枠体3と両基板1、2及び封着部材5で囲まれた表示領域を含む減圧領域6は前記排気管4を介して排気され、例えば10-5〜10-7Torrの真空度を保持している。又、前記排気管4は前述のように前記背面基板1の外表面に取り付けられ、この背面基板1を貫通して穿設された貫通孔7に連通しており、排気完了後前記排気管4は封止される。
参照符号8はストライプ状の映像信号配線である。この映像信号配線8は例えばアルミ(Al)膜、アルミ−ネオジム(Al−Nd)膜等からなり、前記背面基板1の内面に一方向(Y方向)に延在し他方向(X方向)に並設されている。この映像信号配線8の材料としてAlを用いるのは陽極酸化により良質の絶縁膜を形成できる特性を利用できることが一つの要因である。ここでは、ネオジム(Nd)を2原子量%ドープしたAl―Nd合金を用いた。
また、その成膜には、スパッタリング方法を用い、膜厚は600nmとした。成膜後、パターニング工程、エッチング工程によりストライプ形状の映像信号配線8を形成した。この映像信号配線8の配線幅は画像表示装置のサイズや解橡度により異なるが、そのサブピクセルのピッチ程度、大体100〜200ミクロン(μm)程度とする。又、前記エッチングは例えば燐酸、酢酸、硝酸の混合水溶液でのウェットエッチングを用いる。この配線は幅の広い簡易なストライプ構造のため、レジストのパターニングは安価なプロキシミティ露光や、印刷法などで行うこともできる。
映像信号配線8は上面に映像信号配線8のエッジヘの電界集中を防止するフィールド絶縁膜81及び電子源の一部を構成し電子放出部を制限するトンネル絶縁膜82をそれぞれ備えている。これは、先ず映像信号配線8上の膜幅の略中央部で将来電子放出部となる部分に相当する部位をレジスト膜でマスクし、その他の部分を選択的に厚く陽極酸化して保護絶縁膜となるフィールド絶縁膜81を形成する。この作業では化成電圧を200vとすれば、厚さ約270nmのフィールド絶縁膜81が形成される。
その後、前記レジスト膜を除去して残りの映像信号配線8の表面を陽極酸化する。例えば、化成電圧を6vとすれば、映像信号配線8上に厚さ約10nmのトンネル絶縁膜82が形成される。更に、この映像信号配線8は減圧領域6から枠体3と背面基板1との接合領域を気密に貫通し、背面基板1の長辺側の端部まで延在し、その先端部を映像信号配線引出端子8aとしている。
参照符号9はストライプ状の走査信号配線で、この走査信号配線9は前記映像信号配線8上でこれと交差する前記他方向(X方向)に延在し前記一方向(Y方向)に並設されている。この走査信号配線9はアルミ膜とアルミを主成分とするアルミ合金膜の積層膜構造若しくは比抵抗の異なるアルミ合金膜の積層膜構造となっているが、この実施例では単層構造とした。
走査信号配線9の形成方法としては、前述したアルミ膜を後述する絶縁膜上にスパッタリング方法で成膜した。膜厚は4.5μmとし、このアルミ膜をホトエッチング工程により加工し、前記トンネル絶縁膜82から所定距離離間し隣接する同色のトンネル絶縁膜82(図示せず)との間の位置で前記映像信号配線8とは直交する方向に延在するストライプ状の走査信号配線9を形成する。この走査信号配線9は延在方向に直交する断面は略矩形状である。
又、この走査信号配線9は減圧領域6から枠体3と背面基板1との接合領域を気密に貫通し、背面基板1の短辺側の端部まで延在し、その先端部を走査信号配線引出端子9aとしている。
参照符号10は電子源で、この電子源10は例えば特許文献1、2に開示された電子源の一種のMIM型電子源で、この電子源10は前記走査信号配線9と映像信号配線8の交差部近傍で、前記映像信号配線8の前記トンネル絶縁膜82に設けられている。この電子源10は前記トンネル絶縁膜82上に配置された上部電極11で前記走査信号配線9と接続されている。この上部電極11は例えばIr、Pt、Auの積層膜からなり、膜厚は例えば数3nmとした。形成は例えばスパッタ成膜を用いる。
上部電極11は、トンネル絶縁膜82からフィールド絶縁膜81、走査信号配線9を連続して覆う形状に成膜され、隣接する走査信号配線とは後述するアンダーカット部で成膜時に自動的に分断される構成となっている。
次に、参照符号12はスペーサで、このスペーサ12はセラミックス材等の絶縁材料からなり、抵抗値の偏在が少なく、かつ長方形の薄板形状に整形された絶縁性基体121と、この絶縁性基体121の表面を覆い、かつ抵抗値の偏在の少ない被膜層122から構成されている。
スペーサ12は108〜109Ω・cm程度の抵抗値を有し、全体として抵抗値の偏在の少ない構成となっている。このスペーサ12は前記枠体3と略平行で走査信号配線9上に1本おきに直立配置され、接着部材13で両基板1、2と接着固定している。また、このスペーサ12の基板との接着固定は一端側のみでも良く、更にその配置は通常、複数の画素毎に画素の動作を妨げない位置に設置される。
スペーサ12の寸法は、基板寸法、枠体3の高さ、基板素材、スペーサの配置間隔、スペーサ素材等により設定されるが、一般的には高さは前述した枠体3と略同一寸法、厚さは数十μm〜数mm以下、長さは20mm乃至1000mm程度、更にはそれ以上の長尺も可能であるが、好ましくは80mm乃至300mm程度が実用的な値となる。
参照符号14、15で示す層間絶縁膜及び第2の絶縁膜は、前記映像信号配線8と前記走査信号配線9間を含む基板表面に積層配置されている。これら2層の絶縁膜14、15は前記映像信号配線8を含む基板全面を覆って被着形成され、その上面に前記走査信号配線9が所定のパターンで被着形成された構成となっている。
積層配置された絶縁膜の内、下層側に配置された層間絶縁膜14は、前記映像信号配線8の表面に陽極酸化で形成される前記フィールド絶縁膜81にピンホールがあった揚合、その欠陥を埋め、映像信号配線8と走査信号配線9問の絶縁を保つ役割も果たす。
上層側に配置される第2の絶縁膜15は、前記層間絶縁膜14とエッチングレートの異なる材料から構成され、前記走査信号配線9の一端側の配線々端にアンダーカット部16を備えている。
この第2の絶縁膜15は前記走査信号配線9の配線々端から線幅中央方向に延びる凹部161と配線々端から外側方向に延びる外側溝部162の両部位を連続してドライエッチングで除去してアンダーカット部16としたものである。このアンダーカット部16は前記走査信号配線9の延在方向と略平行に枠体3まで延びており、このアンダーカット部16で前述した上部電極11を分断して画素分離を行う構成となっている。分断後の平面詳細を図4に示す。
前記層間絶縁膜14としては、例えばシリコン酸化物やシリコン窒化物、シリコンなどを用いることができ、又第2の絶縁膜15は前記層間絶縁膜14とはエッチングレートの異なる材料から構成され、例えばシリコン等を用いることが出来る。この層間絶縁膜14としては、第2の絶縁膜15にSiを用いる場合は、例えばシリコン酸化物やシリコン窒化膜など第2の絶縁膜15とはエッチングレートの異なる材料を用いる。
これは第2の絶縁膜15をドライエッチングで加工しアンダーカット部16を形成する際に層間絶縁膜14のエッチング量がこの第2の絶縁膜15に比べて少なくなるようにエッチング選択性を確保できる材料とするためである。
ここでは、前記層間絶縁膜14をArとN2雰囲気中で反応性スパッタにより成膜したシリコン窒化膜SiNを用い膜厚は200nmとした。
一方、第2の絶縁膜15のSiはBやP等をドープしたSiターゲットを用い、Ar雰囲気中でスパッタリングにより成膜した。膜厚は200nmとした。スパッタリング方法で形成したドープSiはドープ材が活性化されていないため、ほぼ真性半導体の場合と伺様に非常に高抵抗の半絶縁材料として用いることが可能である。
層間絶縁膜14に酸化Siや酸窒化Siを用いた場合は、SiNを用いた揚合よりさらにエッチング速度が低下するため第2の絶縁膜15との間に高い選択性を得ることができる。
この実施例では、下層の層間絶縁膜14にシリコン窒化膜(SiN膜)を配置し、その上層の第2の絶縁膜15に前記SiN膜に比べてエッチングレートの早いシリコン膜(Si膜)を積層し、選択ドライエッチングによりSi膜を除去してアンダーカット部16を形成するものである。
Siの選択ドライエッチングは、CF4とO2の混合ガス、又はSF6とO2の混合ガス等により行う。これらのガスはSiとSiNをともにエッチングするが、O2の比率を最適化することにより、Siのエッチング選択比を高めることができる。このドライエッチングにより、SiNからなる層間絶縁膜14上に配置されているSiからなる第2の絶縁膜15の一部を選択的に除去する。
このドライエッチングは、前記走査信号配線9の成形後に行なわれる。従って、前記第2の絶縁膜15はドライエッチングの際、前記走査信号配線9で覆われる部位と、表面が露呈される部位に分けられる。
この実施例では、前記表面が露呈される部位の内、前記アンダーカット部16を形成する部位を除く残部をレジスト膜で被覆する。その後ドライエッチング処理を行い前記アンダーカット部16を形成する。この形成時、前記走査信号配線9で覆われた部位と、前記レジスト膜で覆われた部位の層間絶縁膜14の表面はドライエッチング処理の影響を殆ど受けないため表面の削れ発生は無い。その後、前記レジスト膜を除去して所定の後工程を施こし、前記層間絶縁膜14の残存部上に第2の絶縁膜15をそのまま残存させた構成としている。
一方、前記スペーサ12の一端側が固定された前面基板2の内面には、赤色、緑色、青色用の蛍光体層17が遮光用のBM(ブラックマトリクス)膜18で区画された窓部に配置され、これらを覆うように金属薄膜からなるメタルバック(陽極電極)19が例えば蒸着方法で設けられて蛍光面を形成している。このメタルバック19は前面基板2と反対側、つまり背面基板1側への発光を前面基板2側へ向け反射させ、発光の取り出し効率を上げる為の光反射膜であると共に蛍光体粒子の表面の帯電を防ぐ機能も合わせ持っている。又、このメタルバック19は面電極として示してあるが、走査信号配線9と交差して画素列ごとに分割されたストライプ状電極とすることもできる。
前記蛍光体としては、例えば赤色用としてY23:Eu、Y22S:Euを、又、緑色用としてZnS:Cu,Al、Y2SiO5:Tb、更に、青色用としてZnS:Ag,Cl、ZnS:Ag,Al等を用いることができる。この蛍光体層15は蛍光体粒子の平均粒径は例えば4μm〜9μm、膜厚は例えば10μm〜20μm程度となっている。
実施例1による画素分離は、前記走査信号配線9がこの走査信号配線9を挟んでその両側に配置されている前記電子源10の一方とは導通し、他方とはアンダーカット部16で非導通する構成で実施されている。
このアンダーカット部16は、前述のように前記走査信号配線9が前記電子源10と非導通となる側で前記走査信号配線9の側壁下部分近傍の第2の絶縁膜15にエッチングで凹部及び外側溝部を形成したもので、前記凹部に対応する前記走査信号配線9の配線々端は庇状を呈する形状となっている。
図5乃至図12は、前述した実施例1を更に詳細に説明するための模式図であり、図5は図2の一部を拡大して示す平面図、図6は図5のC−C線に沿った断面図、図7は図5のD−D線に沿った断面図、図8は図5のE−E線に沿った断面図、図9は図5のF−F線に沿った断面図、図10は図5のG−G線に沿った断面図、図11は図5のH−H線に沿った断面図、図12は図5のI−I線に沿った断面図である。なお、図6乃至図12では上部電極も合わせ表示している。又これら各図において前述した図と同じ部分には同一記号を付してある。
先ず、図5は、上部電極11を除いた図2の一部を拡大して示す図で、任意のアンダーカット部16から隣接するアンダーカット部16間でY方向に延在する画像信号配線8を覆いX方向に延在する走査信号配線9の下側まで第2の絶縁膜15が延在して配置されている。
図6は、映像信号配線8の延在方向の電子源10上の断面、図7は同方向でフィールド絶縁膜上の断面、図8は同じ駆動方向で映像信号配線8相互間の断面、図9は走査信号配線9の延在方向の電子源10上の断面、図10は同方向の走査信号配線9相互間の断面、図11は走査信号配線9部の断面、図12はアンダーカット部16の断面をそれぞれ示している。これら図5乃至図12に示すように、層間絶縁膜14が存在する部位では前記アンダーカット部16部分を除いて第2の絶縁膜15が残存して積層された構成となっている。
又、前記アンダーカット部16は、凹部161の深さLuと外側溝部162の幅LoとはLu≦Loの関係に設定されている。外側溝部162の幅Loが狭いと上部電極11の成膜時にこの部分で上部電極11が分断されない恐れがあり、画素分離の信頼性確保の上から前記条件が要求されている。
図13は、本発明の構成を適用した画像表示装置の等価回路例の説明図である。図13中に破線で示した領域は表示領域を含む減圧領域6であり、この減圧領域6にn本の映像信号配線8とm本の走査信号配線9が互いに交差して配置されてn×mのマトリクスが形成されている。マトリクスの各交差部は副画素を構成し、図中の3つの単位画素(あるいは、副画素)"R","G","B"の1グループでカラー1画素を構成する。なお、電子源の構成は図示を省いた。
映像信号配線8は、映像信号配線引出端子8aで映像信号駆動回路DDRに接続され、走査信号配線9は走査信号配線引出端子9aで走査信号駆動回路SDRに接続されている。映像信号駆動回路DDRには外部信号源から映像信号NSが入力され、走査信号駆動回路SDRには同様に走査信号SSが入力される。
これにより、順次選択される走査信号配線9に交差する映像信号配線8にえい像信号を供給することで、二次元のフルカラー画像を表示することができる。
前記実施例では、アンダーカット部を除いて層間絶縁膜が存在する部位に第2の絶縁膜を積層配置する構成としたが、前記層間絶縁膜と第2の絶縁膜の積層領域が前記層間絶縁膜被着全面積の50%程度以上であれば同様な効果が得られる。
以上説明した実施例では、電子源にMIMを用いた構造を例としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、前記した各種の電子源を用いた自発光型FPDに対しても同様に適用できるものである。
又、アルミ合金としてネオジムを例示したが、これに限定されることなく合金用金属としては必要によりその他種々のものが用いられる。
更に、第2の絶縁膜としてSiを用いたが、層間絶縁膜とエッチングレートが異なりガス放出の少ない特性のものであれば他の材料でも良い事は勿論である。
本発明による画像表示装置の実施例の構成を説明する模式図で、図1(a)は平面図、図1(b)は図1(a)の側面図である。 図1(b)のA−A線に沿う模式断面図である。 図2のB−B線に沿う模式断面図とその背面基板と対応する部分の前面基板の模式断面図である。 図2の一部を拡大して示す切欠模式平面図である。 図2の一部を拡大して示す模式平面図である。 図5のC−C線に沿う模式断面図である。 図5のD−D線に沿う模式断面図である。 図5のE−E線に沿う模式断面図である。 図5のF−F線に沿う模式断面図である。 図5のG−G線に沿う模式断面図である。 図5のH−H線に沿う模式断面図である。 図5のI−I線に沿う模式断面図である。 本発明の構成を適用した画像表示装置の等価回路例の説明図である。
符号の説明
1・・・背面基板、2・・・前面基板、3・・・枠体、4・・・排気管、5・・・封着部材、6・・・表示領域を含む真空領域、7・・・貫通孔、8・・・映像信号配線、81・・・フィールド絶縁膜、82・・・トンネル絶縁膜、9・・・走査信号配線、10・・・電子源、11・・・上部電極、12・・・スペーサ、13・・・接着部材、14・・・層間絶縁膜、15・・・第2の絶縁膜、16・・・アンダーカット部、17・・・蛍光体層、18・・・遮光用のBM(ブラックマトリクス)膜、19・・・金属薄膜からなるメタルバック(陽極電極)。

Claims (6)

  1. 一方向に延在し該一方向と直交する他方向に並設された複数の映像信号配線と、前記他方向に延在し前記映像信号配線に交差する如く前記一方向に並設された複数の走査信号配線と、前記映像信号配線と前記走査信号配線の交差部近傍に設けられ前記映像信号配線と上部電極間に電子加速層を有し前記上部電極から電子を放出する電子源を備えた背面基板と、
    前記電子源に対応して設けられた蛍光体層と、前記電子源から放出される電子を前記蛍光体層に指向する如く加速電圧を印加するための陽極とを備えた前面基板と、
    前記前面基板と前記背面基板間に配置され前記両基板を所定の間隔に保持する枠体と、
    前記枠体と前記両基板を気密封着する封着部材とを備えた画像表示装置であって、
    隣接する前記走査信号配線相互間で前記上部電極を分断して画素分離するアンダーカット部を前記走査信号配線の下部近傍に備え、
    前記背面基板は前記枠体で囲まれた領域内の前記映像信号配線層と前記走査信号配線層間を含む略全領域に層間絶縁膜を有し、この層間絶縁膜の前記アンダーカット部を除く略全面をこの層間絶縁膜とエッチングレートの異なる第2の絶縁膜で覆ってなることを特徴とする画像表示装置。
  2. 前記枠体で囲まれた領域内で前記層間絶縁膜と第2の絶縁膜の積層領域が前記層間絶縁膜被着全面積の50%以上であることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 前記層間絶縁膜と第2の絶縁膜のエッチングレートは層間絶縁膜<第2の絶縁膜の関係にあることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像表示装置。
  4. 前記層間絶縁膜はシリコン窒化膜、第2の絶縁膜はシリコン膜からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像表示装置。
  5. 前記アンダーカット部は前記走査信号配線の配線々端から配線幅中央方向に向かう凹部と前記配線々端から外側方向に向かう外側溝部との組み合わせからなることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の画像表示装置。
  6. 前記アンダーカット部は前記凹部の深さと前記外側溝部の幅とが略等しい寸法であることを特徴とする請求項5に記載の画像表示装置。
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