JP2009224059A - 導電性微粒子、異方性導電材料、及び、接続構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】微細な電極間の導電接続に用いられ、長期間保管しても低融点金属層の融点が高くならない導電性微粒子、該導電性微粒子を用いてなる異方性導電材料、及び、接続構造体を提供する。
【解決手段】基材微粒子の表面に、銅層、バリア層、低融点金属層が順次形成された導電層を有する導電性微粒子であって、前記バリア層は第6族元素の合金を含有する金属層であり、前記バリア層に含有される金属に占める第6族元素の含有量は5〜50重量%である導電性微粒子。
【選択図】なし

Description

本発明は、微細な電極間の導電接続に用いられ、長期間保管しても低融点金属層の融点が高くならない導電性微粒子、該導電性微粒子を用いてなる異方性導電材料、及び、接続構造体に関する。
従来、電子回路基板において、ICやLSIは、電極をプリント基板にハンダ付けすることによって接続されていた。しかし、ハンダ付けでは、プリント基板と、ICやLSIとを効率的に接続することはできなかった。また、ハンダ付けでは、ICやLSIの実装密度を向上させることが困難であった。
これを解決するためにハンダを球状にした、いわゆる「ハンダボール」でICやLSIを基板に接続するBGA(ボールグリッドアレイ)が開発された。BGAによれば、チップ又は基板に実装されたハンダボールを高温で溶融させ基板とチップとを接続することができる。したがって、電子回路基板の生産効率が改善され、チップの実装密度が向上した電子回路基板を製造することができる。
しかし、近年、基板の多層化が進み、多層基板は使用環境の影響を受けやすいことから、基板に歪みや伸縮が発生し、基板間の接続部に断線が発生するという問題があった。
このような問題に対し、特許文献1には、基材樹脂微粒子の表面に、導電性の高い金属が含まれる金属層が形成され、さらに、低融点の金属が含まれる金属層が形成された導電性微粒子が開示されている。このような導電性微粒子を用いれば、柔軟な基材樹脂微粒子が導電性微粒子に加わる応力を緩和することができる。導電性微粒子の最表面に低融点の金属を用いることにより、電極と容易に導電接続することができる。
このような導電性微粒子は、長期間保管すると、導電性の高い金属が、低融点の金属が含まれる金属層に拡散したり、低融点の金属が、導電性の高い金属が含まれる金属層に拡散したりすることがあった。そのため、低融点の金属が含まれる金属層の融点が高くなり、通常のリフロー工程で低融点の金属が含まれる金属層が溶融しなかったり、接続抵抗値が高くなったりするという問題があった。なお、上記リフロー工程は、「基板上の電子部品を接続する箇所に予め低融点の金属が含まれる金属層を設けた導電性微粒子を供給し、加熱するハンダ付けの工程」を意味する。
このような問題に対し、特許文献2〜4には、導電性の高い金属粒子の表面にニッケル層等の拡散防止層が形成され、さらに低融点の金属が含まれる金属層が形成された金属ボールが開示されている。このような金属ボールを用いれば、低融点の金属が含まれる金属層の融点が高くなることがないとされている。しかし、このような金属ボールを長期間保管すると、低融点の金属が含まれる金属層の融点が高くなるという問題があった。特に、低融点の金属が含まれる金属層の厚さが薄いと、低融点の金属が含まれる金属層の融点が著しく高くなるという問題があった。
特許第3542611号 特開2007−44718号公報 特開2007−46087号公報 特開2007−75856号公報
本発明は、微細な電極間の導電接続に用いられ、長期間保管しても低融点金属層の融点が高くならない導電性微粒子、該導電性微粒子を用いてなる異方性導電材料、及び、接続構造体に関する。
本発明は、基材微粒子の表面に、銅層、バリア層、低融点金属層が順次形成された導電層を有する導電性微粒子であって、上記バリア層は第6族元素の合金を含有する金属層であり、上記バリア層に含有される金属に占める第6族元素の含有量は5〜50重量%である導電性微粒子である。
以下に本発明を詳述する。
本発明者は、鋭意検討の結果、導電性微粒子の最表面に低融点金属層を有する導電性微粒子は、低融点金属層に接する内側の層に特定の元素を含有するバリア層を形成させることにより、長期間保管しても低融点金属層の融点が高くならないことを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の導電性微粒子は、基材微粒子の表面に、銅層、バリア層、低融点金属層が順次形成された導電層を有する。
上記基材微粒子は特に限定されず、樹脂微粒子、無機微粒子、金属微粒子等が挙げられる。上記基材微粒子は、銅を含有する金属微粒子であってもよく、銅を含有する金属微粒子は、上記銅層が形成されていなくてもよい。
また、上記樹脂微粒子は柔軟性に優れるため、導電性微粒子と基板とを導電接続した後、基板の歪みや伸縮が発生したとしても、柔軟な樹脂微粒子が導電性微粒子に加わる応力を緩和できる。
上記樹脂微粒子は特に限定されず、例えば、ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、ポリアルキレンテレフタレート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、フェノールホルムアルデヒド樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミンホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂等で構成される樹脂微粒子が挙げられる。
上記ポリオレフィン樹脂は特に限定されず、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリイソブチレン樹脂、ポリブタジエン樹脂等が挙げられる。上記アクリル樹脂は特に限定されず、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリメチルアクリレート樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
上記樹脂微粒子の10%K値の好ましい下限は1000MPa、好ましい上限は15000MPaである。上記10%K値が1000MPa未満であると、圧縮変形させたときに粒子の破壊が生じることがある。上記10%K値が15000MPaを超えると、電極を傷つけることがある。上記10%K値のより好ましい下限は2000MPa、より好ましい上限は10000MPaである。
なお、上記10%K値は、微小圧縮試験器(例えば、島津製作所社製「PCT−200」)を用い、粒子を直径50μmのダイアモンド製円柱の平滑圧子端面で、圧縮速度2.6mN/秒、最大試験荷重10gの条件下で圧縮した場合の圧縮変位(mm)を測定し、下記式により求めることができる。
K値(N/mm)=(3/√2)・F・S−3/2・R−1/2
F:粒子の10%圧縮変形における荷重値(N)
S:粒子の10%圧縮変形における圧縮変位(mm)
R:粒子の半径(mm)
上記樹脂微粒子は、圧縮変形回復率の好ましい下限が30%である。圧縮変形回復率が30%未満であると、得られた導電性微粒子の弾力性が低下し、接続信頼性が低下することがある。
なお、上記圧縮変形回復率とは、微小圧縮試験機(例えば、島津製作所社製「PCT−200」)を用いて、樹脂微粒子を反転荷重値9.8mNまで圧縮した後、荷重を減らしていくときの、荷重値と圧縮変位との関係を測定して得られる値である。上記圧縮変形回復率は、荷重を除く際の終点を原点荷重値0.98mNとし、負荷及び除負荷における圧縮速度を0.284mN/秒として測定したときに、反転の点までの変位(L1)と、反転の点から原点荷重値をとる点までの変位(L2)との比を百分率(%)として表した値である。
上記樹脂微粒子を作製する方法は特に限定されず、例えば、重合法による方法、高分子保護剤を用いる方法、界面活性剤を用いる方法等が挙げられる。
上記重合法による方法は特に限定されず、乳化重合、懸濁重合、シード重合、分散重合、分散シード重合等の重合法による方法が挙げられる。
上記基材微粒子は、平均粒子径の好ましい下限が1μm、好ましい上限が2000μmである。平均粒子径が1μm未満であると、樹脂微粒子が凝集しやすく、凝集した樹脂微粒子を用いて得られた導電性微粒子が隣接電極間を短絡させることがある。平均粒子径が2000μmを超えると、異方性導電材料として回路基板を接続できないことがある。上記平均粒子径のより好ましい下限は2μm、より好ましい上限は1000μmである。さらに、上記平均粒子径のより好ましい下限は3μm、より好ましい上限は100μmである。
なお、上記基材微粒子の平均粒子径は、光学顕微鏡、又は、電子顕微鏡を用いて無作為に選んだ50個の基材微粒子を観察して得られた直径の平均値を意味する。
また、上記基材微粒子は、標準偏差を粒子径で割った値であるCV値の好ましい上限が15%である。CV値が15%を超えると、得られた導電性微粒子の接続信頼性が低下することがある。CV値のより好ましい上限は10%である。
本発明の導電性微粒子は、上記基材微粒子の表面に銅層を有する。
本発明において、上記銅層は、導電性微粒子の導電性を高めることができる。
なお、上記銅層は上記基材微粒子に直接形成してもよい。また、上記銅層と上記基材微粒子との間に、ニッケル層等の下地金属層を介在させてもよい。
上記銅層の厚さは特に限定されないが、好ましい下限は0.1μm、好ましい上限は100μmである。上記銅層の厚さが0.1μm未満であると、導電性が充分に得られないことがある。上記銅層の厚さが100μmを超えると、導電性微粒子の柔軟性が損なわれることがある。上記銅層の厚さのより好ましい下限は0.2μm、より好ましい上限は50μmである。さらに、上記銅層の厚さのより好ましい下限は0.5μm、より好ましい上限は10μmである。
なお、上記銅層の厚さは、無作為に選んだ10個の導電性微粒子の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察して測定し、これらを算術平均した厚さである。
本発明の導電性微粒子は、上記銅層の表面にバリア層を有し、上記バリア層は、第6族元素の合金を含有する金属層である。
上記バリア層が存在しないと、表面の低融点金属層と上記銅層とが接するため、上記銅層に含有される銅が低融点金属層に拡散し、錫−銅合金が形成され、低融点金属層の融点が高くなる。特に、導電性微粒子を長期間保管すると、低融点金属層の融点が高くなり、導電性微粒子を電極に実装できなくなる。本発明の導電性微粒子は、バリア層が第6族元素の合金を含有する金属層であるため、銅層に含有される銅が低融点金属層に拡散しにくくなり、低融点金属層の融点の上昇を防止することができる。上記バリア層が第6族元素の合金を含有する金属層であるため、本発明の導電性微粒子は、長期間保管した後も、容易に電極に実装することができる。
なお、上記バリア層は、銅を低融点金属層に拡散させないために、少なくとも、銅層の表面に不連続な状態で第6族元素の合金が存在していればよい。銅が低融点金属層に拡散することを防止する効果に優れることから、上記バリア層は、銅層の表面を完全に被覆する金属層であることが好ましい。
ここで、第6族元素は、クロム、モリブデン、タングステン、シーボーギウムが挙げられる。第6族元素は安定性に優れることから、クロム、モリブデン、タングステンであることが好ましく、クロムであることがより好ましい。
上記合金を形成する第6族元素以外の金属は特に限定されず、例えば、ニッケル、鉄、コバルト等が挙げられる。第6族元素と容易に合金を形成することができることから、上記合金を形成する第6族元素以外の金属はニッケルであることが好ましい。
なかでも、上記バリア層を容易に形成することができるため、第6族元素の合金は、ニッケル−モリブデン合金、又は、ニッケル−タングステン合金であることが好ましい。
上記バリア層に含有される金属に占める第6族元素の含有量の下限は5重量%、上限は50重量%である。上記バリア層に含有される金属に占める第6族元素の含有量が5重量%未満であると、銅層に含有される銅が低融点金属層に拡散することを防ぐことができない。上記バリア層に含有される金属に占める第6族元素の含有量が50重量%を超えると、共析メッキによりバリア層を形成することができない。上記バリア層に含有される金属に占める第6族元素の含有量の好ましい下限は10重量%、好ましい上限は25重量%である。
なお、バリア層に含有される金属に占める第6族元素の含有量は、エネルギー分散蛍光X線分析装置(島津製作所社製「Rayny EDX−800HS」)で求めることができる。
上記バリア層の厚さは特に限定されないが、好ましい下限は0.05μm、好ましい上限は5μmである。上記バリア層の厚さが0.05μm未満であると、銅層に含有される銅が低融点金属層に拡散することを防ぐことができないことがある。上記バリア層の厚さが5μmを超えると、導電性微粒子の柔軟性が損なわれることがある。上記バリア層の厚さのより好ましい下限は0.1μm、より好ましい上限は3μmである。
なお、上記バリア層の厚さは、無作為に選んだ10個の導電性微粒子の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察して測定し、これらを算術平均した厚さである。
本発明の導電性微粒子は、上記バリア層の表面に低融点金属層を有する。
上記低融点金属層は、リフロー工程により溶融して電極に接合し、低融点金属と電極とが面接触するため、接続信頼性を高めることができる。
上記低融点金属層を構成する低融点金属は特に限定されず、錫や、錫−銅合金、錫−銀合金、錫−ビスマス合金、錫−亜鉛合金等の錫合金を用いることができる。
なかでも、上記低融点金属層の融点を低下させることができることから、錫−銀合金が好適である。
更に、上記低融点金属層と電極との接合強度を向上させるために、上記低融点金属層に、ニッケル、アンチモン、アルミニウム、鉄、金、チタン、リン、ゲルマニウム、テルル、ガリウム、コバルト、マンガン、クロム、モリブデン、パラジウム、インジウム等の金属を含有させてもよい。なかでも、上記低融点金属層と電極との接合強度を向上させる効果に優れていることから、上記低融点金属にニッケル、アンチモン、アルミニウムを含有させることが好適である。
上記低融点金属層に含有される金属の合計に占める上記金属の含有量は特に限定されないが、好ましい下限は0.0001重量%、好ましい上限は2重量%である。上記金属の含有量が0.0001重量%未満であると、上記低融点金属層と電極との接合強度が充分に得られないことがある。上記金属の含有量が2重量%を超えると導電性微粒子の柔軟性が損なわれることがある。
上記低融点金属層の厚さの好ましい下限は0.1μm、好ましい上限は200μmである。上記低融点金属層の厚さが0.1μm未満であると、リフローして溶融させても充分に電極に接合できないことがある。上記低融点金属層の厚さが200μmを超えると、得られた導電性微粒子が隣接電極間を短絡させることがある。上記低融点金属層の厚さのより好ましい下限は0.2μm、より好ましい上限は100μmである。さらに、上記低融点金属層の厚さのより好ましい下限は0.5μm、より好ましい上限は10μmである。
なお、上記低融点金属層の厚さは、無作為に選んだ10個の導電性微粒子の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察して測定し、これらを算術平均した厚さである。
本発明の導電性微粒子の製造方法は特に限定されず、例えば、以下の方法により製造することができる。
基材微粒子の表面に銅層を形成させるために、基材微粒子の表面に無電解メッキ法により下地メッキ層としてニッケル層(以下、下地ニッケルメッキ層ともいう)を形成させる。なお、上記基材微粒子が銅を含有する金属微粒子である場合、上記下地メッキ層は形成しなくてもよい。
次に、下地ニッケルメッキ層の表面に銅層を形成させる。
上記銅層を形成させる方法は特に限定されず、例えば、無電解メッキ法、電解メッキ法による方法が挙げられる。
なお、上記基材微粒子が銅を含有する金属微粒子である場合、上記銅層は形成しなくてもよい。
次に、上記銅層の表面に第6族元素の合金を含有するバリア層を形成する。
上記バリア層を形成させる方法は特に限定されず、例えば、電解共析メッキ法による方法が挙げられる。
次に、上記バリア層の表面に低融点金属層を形成する。
上記低融点金属層を形成させる方法は特に限定されず、例えば、無電解メッキ法、電解メッキ法による方法が挙げられる。
本発明の導電性微粒子は、絶縁性のバインダー樹脂中に分散させることにより異方性導電材料としても好適に用いることができる。例えば、本発明の導電性微粒子をバインダー樹脂や粘接着剤等と混合することで、異方性導電ペースト、異方性導電インク、異方性導電粘接着剤、異方性導電フィルム、異方性導電シート等の異方性導電材料として使用することができる。本発明の導電性微粒子を用いてなる異方性導電材料もまた、本発明の1つである。
また、本発明の導電性微粒子は特に狭小な電極間の導電接続に用いたときに、高い接続安定性を発揮することができる接続構造体が得られる。本発明の導電性微粒子を用いてなる接続構造体もまた、本発明の1つである。
本発明によれば、微細な電極間の導電接続に用いられ、長期間保管しても低融点金属層の融点が高くならない導電性微粒子、該導電性微粒子を用いてなる異方性導電材料、及び、接続構造体を提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(実施例1)
テトラメチロールメタンテトラアクリレート50重量%とジビニルベンゼン50重量%との共重合樹脂で形成された樹脂微粒子10g(平均粒子径10μm)を無電解ニッケルメッキし、樹脂微粒子の表面に厚さ0.01μmのニッケル層を形成した。
ニッケル層が形成された樹脂微粒子を電解銅メッキし、ニッケル層の表面に厚さ0.5μmの銅層を形成した。銅層が形成された樹脂微粒子を分級し、凝集した樹脂微粒子を除去した。
形成された銅層の表面に、電解共析メッキにより、バリア層として厚さ0.1μmのニッケル−モリブデン合金を含有するニッケル−モリブデン層を形成させた。ニッケル−モリブデン層に含有される金属に占めるモリブデンの含有量は5重量%であった。なお、バリア層に含有される金属に占める第6族元素の含有量は、エネルギー分散蛍光X線分析装置(島津製作所社製「Rayny EDX−800HS」)により求めた。以下、同様とする。
ニッケル−モリブデン層が形成された樹脂微粒子を電解錫メッキし、ニッケル−モリブデン層の表面に厚さ1μmの錫層を形成させた。錫層が形成された樹脂微粒子を分級し、凝集した樹脂微粒子を除去し、導電性微粒子を得た。
(実施例2)
電解共析メッキ液におけるニッケル塩とモリブデン塩との含有量を調整したこと以外は、実施例1と同様にして導電性微粒子を得た。ニッケル−モリブデン層に含有される金属に占めるモリブデンの含有量は50重量%であった。
(実施例3)
テトラメチロールメタンテトラアクリレート50重量%とジビニルベンゼン50重量%との共重合樹脂で形成された樹脂微粒子10g(平均粒子径10μm)を無電解ニッケルメッキし、樹脂微粒子の表面に厚さ0.01μmのニッケル層を形成した。
ニッケル層が形成された樹脂微粒子を電解銅メッキし、ニッケル層の表面に厚さ0.5μmの銅層を形成した。銅層が形成された樹脂微粒子を分級し、凝集した樹脂微粒子を除去した。
形成された銅層の表面に、電解共析メッキにより、バリア層として厚さ0.1μmのニッケル−タングステン合金を含有するニッケル−タングステン層を形成させた。ニッケル−タングステン層に含有される金属に占めるタングステンの含有量は5重量%であった。
ニッケル−タングステン層が形成された樹脂微粒子を電解錫メッキし、ニッケル−タングステン層の表面に厚さ1μmの錫層を形成させた。錫層が形成された樹脂微粒子を分級し、凝集した樹脂微粒子を除去し、導電性微粒子を得た。
(実施例4)
電解共析メッキ液におけるニッケル塩とタングステン塩との含有量を調整したこと以外は、実施例3と同様にして導電性微粒子を得た。ニッケル−タングステン層に含有される金属に占めるタングステンの含有量は50重量%であった。
(比較例1)
電解共析メッキ液におけるニッケル塩とモリブデン塩との含有量を調整したこと以外は、実施例1と同様にして導電性微粒子を得た。ニッケル−モリブデン層に含有される金属に占めるモリブデンの含有量は1重量%であった。
(比較例2)
電解共析メッキ液におけるニッケル塩とタングステン塩との含有量を調整したこと以外は、実施例3と同様にして導電性微粒子を得た。ニッケル−タングステン層に含有される金属に占めるタングステンの含有量は1重量%であった。
(比較例3)
電解ニッケルメッキによりバリア層として厚さ0.1μmのニッケル層を形成させたこと以外は、実施例1と同様にして導電性微粒子を得た。
<評価>
実施例1〜4及び比較例1〜3で得られた導電性微粒子について以下の評価を行った。結果を表1に示した。
(溶融評価)
得られた導電性微粒子1gを180℃の真空オーブンに100時間放置し、加速試験を行った。加速試験後の導電性微粒子10個を、基板に配置された銅電極10箇所にそれぞれ搭載し、導電性微粒子が搭載された基板を270℃で1分間リフローした。
リフロー後、導電性微粒子が搭載された銅電極と、導電性微粒子の表面に形成されている錫層との接点を走査型電子顕微鏡で観察した。溶融評価は以下の基準で行った。
○:10個の導電性微粒子の錫層が溶融し、銅電極の表面に濡れ広がっていた。
×:錫層が溶融した導電性微粒子がなかった。
Figure 2009224059
本発明によれば、微細な電極間の導電接続に用いられ、長期間保管しても低融点金属層の融点が高くならない導電性微粒子、該導電性微粒子を用いてなる異方性導電材料、及び、接続構造体を提供することができる。

Claims (6)

  1. 基材微粒子の表面に、銅層、バリア層、低融点金属層が順次形成された導電層を有する導電性微粒子であって、前記バリア層は第6族元素の合金を含有する金属層であり、前記バリア層に含有される金属に占める第6族元素の含有量は5〜50重量%であることを特徴とする導電性微粒子。
  2. 第6族元素の合金は、ニッケル−モリブデン合金、又は、ニッケル−タングステン合金であることを特徴とする請求項1記載の導電性微粒子。
  3. 低融点金属層は、錫を含有することを特徴とする請求項1又は2記載の導電性微粒子。
  4. 基材微粒子は、樹脂微粒子であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の導電性微粒子。
  5. 請求項1、2、3又は4記載の導電性微粒子を用いてなることを特徴とする異方性導電材料。
  6. 請求項1、2、3若しくは4記載の導電性微粒子、又は、請求項5記載の異方性導電材料を用いてなることを特徴とする接続構造体。
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