JP2009222859A - 光スキャナ装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】常に安定した駆動を行うことができる光スキャナ装置を提供する。
【解決手段】回動可能に構成された光スキャナ部1と、光スキャナ部1を回動駆動させるための駆動部4とを備え、光スキャナ部1を回動させることにより、光スキャナ部1で反射した光を対象物に走査する光スキャナ装置10であって、光スキャナ部1周辺の温度を測定する温度測定部71と、光スキャナ部1に照射される光の照射量を出力する照射量提供部72と、測定された周辺温度と光の照射量に基づいて、光スキャナ部1周辺の温度変化量を算出する温度変化量演算部7と、温度変化量に基づいて、光スキャナ部1周辺の温度を一定に保つように制御する周辺温度制御部8を備えたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、光スキャナ装置および画像形成装置に関するものである。
レーザープリンタ等に用いられ、光走査により描画を行う光学デバイスとしては、小型化を図ることなどの目的から、ねじり振動子を用いるものが知られている。
例えば、特許文献1に記載された光学デバイスは、シリコンで構成された板状の可動部上に、アルミニウムで構成された光反射部を直接設けたものを、その両側で1対のねじりバネによって回動可能に支持してなる。そして、1対のねじりバネをねじれ変形させながら、可動部を回動(振動)させることにより、光走査を行う。その際、光反射部では、照射された光のほとんどが反射する。
しかしながら、光反射部での光反射率を完全に100%とすることはできないため、このような光学デバイスにあっては、光反射部に照射された光の一部が熱となり、可動部を昇温させてしまう。
そのため、かかる光学デバイスを長時間使用すると、可動部からの熱によりねじりバネの材料物性が変化して、ねじりバネのバネ定数が変化してしまうおそれがある。
光反射部の平面性が損なわれたり、ねじりバネのバネ定数が変化したりすると、安定した駆動(描画)を行うことが難しい。
このため、例えば、特許文献2には、常に振動系の共振周波数で駆動することができる共振型の光スキャナ装置が開示されている。
また、特許文献3には、共振振動走査ミラーの周辺温度を測定し、その温度における共振周波数を求めることによって、ミラーの駆動信号を補正する画像形成装置が開示されている。
特開平7−92409号公報 特開平9−101474号公報 特開2006−145772号公報
しかし、光反射部に照射された光の一部が熱となることによる可動部の昇温の影響を補償するためには、従来のようなフィードバック制御や、特許文献3に記載された周辺温度に基づく補正のみでは充分ではなかった。
本発明は、共振周波数にて常に安定した駆動を行うことができる光スキャナ装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明に係る光スキャナ装置は、所定の軸を中心にして回動可能に構成されたミラー部と、前記ミラー部を回動駆動させるための駆動部とを備え、前記ミラー部を回動させることにより、前記ミラー部で反射した光を対象物に走査する光スキャナ装置であって、前記ミラー部周辺の温度を測定する温度測定部と、前記ミラー部に照射される前記光の照射量を出力する照射量提供部と、前記温度測定部によって測定される周辺温度と、前記照射量提供部から出力される光の照射量に基づいて、前記ミラー部周辺の温度変化量を算出する温度変化量演算部と、前記温度変化量に基づいて、前記ミラー部周辺の温度を一定に保つように制御する周辺温度制御部とを備えたものである。
本発明によれば、周辺温度制御によって、ミラー部に照射された光の一部が熱となることによる周辺温度の上昇を調整し、ミラー部周辺の温度を一定に保つようにしたので、ミラー部自身の共振周波数にて常に安定した駆動を行うことができる光スキャナ装置を得ることができる。
また、前記ミラー部は、光反射性を有する光反射部を備えた質量部と、前記質量部を支持するための支持部と、前記質量部を回動可能に前記支持部に連結する連結部と、を備え、前記連結部は弾性部を備え、前記駆動部を作動させることにより、前記弾性部を捩り変形させつつ前記ミラー部を回動させるものとすることができる。
前記周辺温度制御部は、前記ミラー部上に設けられたヒータによって、前記ミラー部周辺に熱を供給することができる。
また、前記周辺温度制御部は、前記ミラー部を構成している材料が吸収しやすい波長の光を照射することにより、前記ミラー部周辺に熱を供給するようにしてもよい。
本発明に係る画像形成装置は、上記の光スキャナ装置を備えた画像形成装置であって、前記駆動部が前記ミラー部を回動させることにより、前記ミラー部で反射した光を走査して、対象物上に画像を形成するものである。
また、前記駆動制御部による制御は、1走査毎に行うことが望ましい。
これにより、ミラー部の共振周波数が変化して振幅が極端に小さくなり、1走査毎に出力画像における走査方向の幅が一定にならず、画像が歪んでしまうことを防止することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1による、光スキャナ装置10の構成を示すブロック図である。図に示すように、光スキャナ装置10は、光スキャナ部1、駆動部4、駆動検出部5、駆動制御部6、温度変化量演算部7、温度測定部71、照射量提供部72、周辺温度制御部8を備えている。
光スキャナ装置10は、例えば、プロジェクタ、レーザープリンタ、イメージング用ディスプレイ、バーコードリーダー、走査型共焦点顕微鏡などの画像形成装置に好適に適用することができる。その結果、優れた描画特性を有する画像形成装置を提供することができる。
例えば、図2に示すようなプロジェクタ(画像形成装置)90について説明する。なお、説明の便宜上、スクリーンSの長手方向を「横方向(水平方向)」といい、長手方向に直角な方向を「縦方向(鉛直方向)」という。
プロジェクタ90は、レーザーなどの光を照出する光源装置911,912,913と、クロスダイクロイックプリズム92と、1対の光スキャナ装置93、94と、固定ミラー95とを有している。
光源装置911,912,913は、それぞれ赤色光を照出する赤色光源装置911、青色光を照出する青色光源装置912と、緑色光を照出する緑色光源装置913である。
クロスダイクロイックプリズム92は、4つの直角プリズムを貼り合わせて構成され、赤色光源装置911、青色光源装置912、緑色光源装置913のそれぞれから照出された光を合成する光学素子である。
このようなプロジェクタ90は、赤色光源装置911、青色光源装置912、緑色光源装置913のそれぞれから、図示しないホストコンピュータからの画像情報に基づいて照出された光をクロスダイクロイックプリズム92で合成し、この合成された光を光スキャナ装置93、94によって走査させ、さらに固定ミラー95によって反射させ、スクリーンS上でカラー画像を形成するように構成されている。
ここで、光スキャナ装置93、94の光走査について具体的に説明する。
まず、クロスダイクロイックプリズム92で合成された光は、光スキャナ装置93によって横方向に走査される(以下「主走査」ともいう)。そして、この横方向に走査された光は、光スキャナ装置94によってさらに縦方向に走査される(以下「副走査」ともいう)。これにより、2次元カラー画像をスクリーンS上に形成することができる。
このような光スキャナ装置93、94として本発明に係る光スキャナ装置を用いることにより、小型で、優れた描画特性を有するプロジェクタ90を提供することができる。
なお、一般的に、副走査を行う光スキャナ装置94の回動速度は、主走査を行う光スキャナ93の回動速度に対して低速である。形成する画像の種類、大きさなどによっても異なるが、一般的には、副走査を行う光スキャナ装置94の回動周波数が60kHz程度で、主走査を行う光スキャナ装置93の回動周波数が10〜256kHz程度である。このような観点から見れば、光スキャナ装置93、94として本発明の光スキャナ装置を用いることで、主走査および副走査のそれぞれに適したねじりバネ定数を備える光スキャナ装置を容易に提供することができる。したがって、小型で、優れた描画特性を発揮するプロジェクタ90を提供することができる。ただし、プロジェクタ90の構成は、カラー画像をスクリーンS上に形成することができれば、特に限定されない。
次に、図3〜図7を用いて、光スキャナ部1、駆動部4、及び駆動検出部5の構成と動作について説明する。
図3は光スキャナ部1の構成を説明するための斜視図、図4は図3のA−A線断面図、図5は駆動部4および駆動検出部5の構成を説明するための図、図6は図1のB−B線断面図、図7は駆動検出部5を説明するための回路構成図である。
なお、以下では、説明の便宜上、図4および図6の上側を「上」、下側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言う。
光スキャナ部1は、図3に示すような1自由度振動系を有する基体2と、この基体2を支持する支持基板3とを有している。光スキャナ部1は、質量部21を回動させるための駆動部4と、質量部21の駆動状態を検出するための駆動検出部5と接続されている。
基体2は、質量部21と、1対の連結部22、23と、1対の支持部24、25とを備えている。連結部22、23は、それぞれ、長手形状をなし弾性変形可能な弾性部で構成されている。したがって、以下、説明の便宜上、連結部22を「弾性部22」ともいい、連結部23を「弾性部23」ともいう。
このような光スキャナ部1にあっては、後述するコイル43に電圧を印加することにより1対の弾性部22、23を捩れ変形させながら、質量部21を回動させるように構成されている。このとき、質量部21は、図3に示す回動中心軸Xを中心にして回動する。
このような1対の弾性部22、23は、非駆動時での質量部21の平面視にて、質量部21を中心として、ほぼ左右対称となるように設けられている。すなわち、光スキャナ部1は、非駆動時での質量部21の平面視にて、質量部21を中心として、ほぼ左右対称となるように形成されている。
質量部21は、シリコンを主材料として構成された板状のシリコン部211と、シリコン部211の下面(支持基板3と対向する側の面)に面接合するように設けられた板状の樹脂部212と、シリコン部211の上面(樹脂部212と反対側の面)に設けられた光反射部213とを有している。すなわち、質量部21は、シリコン部211と樹脂部212と光反射部213とが、シリコン部211の面の厚さ方向へ積層した積層構造を有している。言い換えれば、質量部21は、シリコン部211を樹脂部212と光反射部213とで挟み込むようにして形成されている。樹脂部212の下面(シリコン部211と反対の面)には、後述するコイル43が設けられている。
支持部24は、シリコンを主材料で構成された板状のシリコン部241と、そのシリコン部241の下面に面接合するように設けられ樹脂材料を主材料として構成された板状の樹脂部242を備えている。すなわち、シリコン部241と樹脂部242とが、その厚さ方向に積層している。これと同様に、支持部25は、シリコンを主材料で構成された板状のシリコン部251と、そのシリコン部251の下面に面接合するように設けられ樹脂材料を主材料として構成された板状の樹脂部252とを備えている。このような支持部24、25のうち、支持部24のシリコン部241の下面には、後述する増幅回路52が形成されている。
弾性部22は、質量部21を支持部24に対して回動可能とするように、質量部21と支持部24とを連結している。これと同様に、弾性部23は、質量部21を支持部25に対して回動可能とするように、質量部21と支持部25とを連結している。このような弾性部22および弾性部23は、互いに同一形状かつ同一寸法となっている。
弾性部22および弾性部23は、互いに同軸的に設けられており、これらを回動中心軸(回転軸)Xとして、質量部21が支持部24、25に対して回動可能となっている。
また、弾性部22には、後述する応力検出素子51が設けられている。弾性部22は、シリコンを主材料として構成されたシリコン部221と、シリコン部221に接合され、樹脂材料を主材料として構成された樹脂部222とで構成されている。
基体2は、シリコン層と樹脂層との積層構造からなる。
このシリコン層は、質量部21のシリコン部211と、弾性部22のシリコン部221と、弾性部23のシリコン部231と、支持部24のシリコン部241と、支持部25のシリコン部251とを一体的に形成している。
一方、樹脂層は、質量部21の樹脂部212と、弾性部22の樹脂部222と、弾性部23の樹脂部232と、支持部24の樹脂部242と、支持部25の樹脂部252とを一体的に形成している。このような樹脂材料としては、質量部21を回動させることができれば、特に限定されないが、各種熱可塑性樹脂、各種熱硬化性樹脂を用いることができる。
基体2は、支持基板3に支持されている。
支持基板3は、その上面(基体2に対向する側の面)であって、支持部24に対向する位置に1対の凸部32、33が形成されている。言い換えすれば、支持基板3の上面には凹部30が形成されている。そして、凸部32、33の上面と支持部24、25の下面とを接合させることにより、支持基板3は、基体2を支持している。
さらに、凹部30の底面には質量部21に対応する部分に開口部31が形成されている。この開口部31は、質量部21が回動(振動)する際に、支持基板3に接触するのを防止する逃げ部を構成する。開口部(逃げ部)31を設けることにより、光スキャナ部1の全体の大型化を防止しつつ、質量部21の振れ角(振幅)をより大きく設定することができる。
なお、前述したような逃げ部は、前記効果を十分に発揮し得る構成であれば、必ずしも支持基板3の下面(基体2と反対側の面)で開放(開口)していなくてもよい。すなわち、逃げ部は、支持基板3の上面に形成された凹部で構成することもできる。また、凹部30の深さ(凸部32、33の高さ)が質量部21の振れ角(振幅)に対し大きい場合などには、開口部31を設けなくともよい。また、基体2の支持部24、25の形状などによっては、支持基板3は、省略してもよい。支持基板3は、例えば、ガラスやシリコンを主材料として構成されている。
次に、図5を用いて、質量部21を回動させるための駆動部4について説明する。図5は、基体2の下面(支持基板3に対向する面)の部分断面拡大図である。
駆動部4は、質量部21の樹脂部212に設けられたコイル43と、コイル43に電圧を印加する交流電源44と、質量部21を介して、回動中心軸Xに直角な方向に対向するように設けられた1対の磁石41、42とを有している。駆動部4は、交流電源44からコイル43へ交流電圧を印加することで、質量部21を支持部24、25に対して振動(回動)させるように構成されている。
コイル43は、質量部21の樹脂部212の下面(シリコン部211と反対側の面)のほぼ全域にわたって渦巻状に形成されている。樹脂部212が絶縁層として機能するため、コイル43の配線間での短絡を防止することができる。なお、コイル43のパターニング形状は、質量部21を回動させることができれば、渦巻状に限定されない。
コイル43を形成する電線(配線)の両端部のうちの一方は、支持部24に設けられた端子431に接続され、他方は、支持部25に設けられた端子432に接続されている。そして、端子431、432には交流電源44が接続されており、交流電源44が、コイル43に交流電圧を印加することにより、コイル43から磁界を発生させることができる。
磁石41と磁石42とは、質量部21の平面視にて、質量部21を介して回動中心軸Xに直角な方向に対向して設けられている。さらに、磁石41と42とは、磁石41の磁石42と対向する側の面と、磁石42の磁石41と対向する側の面とが、互いに異なる磁極となるように設けられている。
磁石41、42としては、特に限定されないが、ネオジウム磁石、フェライト磁石、サマリウムコバルト磁石、アルニコ磁石などの永久磁石(硬磁性体)を好適に用いることができる。
駆動部4は、次のようにして質量部21を回動(駆動)させる。
なお、説明の便宜上、図5に示すように、磁石41の磁石42と対向する側の面をS極とし、磁石42の磁石41と対向する側の面をN極とした場合について代表して説明する。また、図6の上側を「上」とし、下側を「下」とする。
まず、交流電源44により、端子431から端子432へ向けてコイル43に電流を流した場合(以下「第1の状態」という)について説明する。この場合、質量部21の回動中心軸Xよりも磁石42側の部分には、図6にて下方向の電磁力が作用する(フレミングの左手の法則)。一方、質量部21の回動中心軸Xよりも磁石41側の部分には、図6にて上方向の電磁力が作用する。これにより、質量部21は、回動中心軸Xを軸として反時計回りに回転する。
反対に、交流電源44により、端子432から端子431へ向けてコイル43に電流を流した場合(以下「第2の状態」という)、質量部21のうち、回動中心軸Xよりも磁石42側では、図6にて上方向の電磁力が発生する。一方、質量部21のうち、回動中心軸Xよりも磁石41側では、図6にて下方向の電磁力が発生する。これにより、質量部21は、回動中心軸Xを軸として時計回りに回転する。
そして、このような第1の状態と第2の状態とを交互に繰り返すことにより、弾性部22、23を捩れ変形させながら、質量部21を支持部24に対して回動させることができる。
さらに、電圧印加手段として交流電源44を用いることで、第1の状態と第2の状態とを周期的に、かつ、円滑に切り換えることができ、質量部21を円滑に回動させることができる。ただし、電圧印加手段としては、コイル43に電圧を印加することができれば、本実施形態(交流電源44)に限定されず、例えば、直流電源を用いてもよい。この場合には、例えば、コイル43に直流電圧を間欠的に印加することで、質量部21を支持部24に対して回動させることができる。
次に、質量部21の駆動状態を検出する駆動検出部5について説明する。
駆動検出部5は、図5および図7に示すように、弾性部22のシリコン部221の下面(樹脂部222側の面)に設けられた応力検出素子51と、支持部24のシリコン部241に形成され、応力検出素子51に電気的に接続された増幅回路52とを有している。また支持部24の樹脂部242には、応力検出素子51と増幅回路52とを接続するための貫通孔53が複数形成されている。また、支持部24の樹脂部242には、入力端子521と出力端子522とが形成されており、これらは、それぞれ増幅回路52と電気的に接続されている。応力検出素子51は、例えば圧電素子(ピエゾ素子)を用いることができる。
駆動検出部5は、増幅回路52からの信号に基づいて質量部21の駆動状態を検知するように構成されている。具体的には、応力検出素子51は、変形量に対応して抵抗値が変化する性質を有する。このような応力検出素子51を弾性部22上に設けることで、弾性部22の捩れ変形の程度(振れ角)に対応して応力検出素子51の抵抗値を変化させることができる。
応力検出素子51の抵抗値が変化することで、応力検出素子51に流れる電流値(電気信号)が変化し、その電気信号の変化を増幅回路52で増幅し、増幅後の信号に基づいて、質量部21の駆動状態を検知する。これにより、より正確に光スキャナ部1の振動系の駆動状態を検知することができる。
なお、応力検出素子51の抵抗値変化に基づく電流値(電気信号)の変化は、微弱であるため、本実施形態のように、増幅回路52により電気信号を増幅させることで、質量部21の駆動状態をより正確に検知することができる。増幅回路52は、支持部24のシリコン部241に形成されている。
図8及び図9は、応力検出素子51として圧電素子105cを用いた場合における、質量部21の駆動状態を検出する原理を説明するための図である。
図8に示すように、圧電素子105cは光スキャナ部1の弾性部22に設置されており、図9に示すように、圧電素子105cからは光スキャナ部1の捩れ運動に対応する出力が得られる。このため、光スキャナ部1の振動系の振幅、位相、周波数が求められる。
なお、駆動検出部5の他の例として、図10及び図11に示すように、2つのフォトダイオード(PD)105a,105bを用いることもできる。
図10に示すように、フォトダイオード105a,105bは2つ並んで配置されており、光スキャナ部1により偏向された光が通過した瞬間にフォトダイオード105a,105bからパルスが出力される。光スキャナ部1の捩れ振動運動は、フォトダイオード105a,105bの出力値を繋ぐ正弦波形で表すことができる。この結果、光スキャナ部1の振動系の振幅、位相、周波数が求められる。
次に、駆動制御部6、温度変化量演算部7、温度測定部71、照射量提供部72、及び周辺温度制御部8の動作について説明する。
駆動制御部6は、駆動検出部5の検知結果に基づいて、駆動部4の作動を制御する。駆動制御部6は、増幅回路52からの信号及び補正値演算部7からの補正値に基づいて交流電源44が印加する電圧の周波数を調整し、光スキャナ部1の振動系が自己の共振周波数にて振動するように制御する。これにより、光スキャナ部1の光反射部213を大きく変位させ、光スキャナ部1による走査角度を大きくすることができる。
光スキャナ部1の振動系の振幅(振れ角)と、駆動周波数との間には、図12に示すような周波数特性が存在している。図に示すように、駆動周波数が振動系の共振周波数f0となったときに、最大の振幅が得られる。しかし、光反射部213に照射された光の一部が熱となり、弾性部22、23の温度が上昇すると、弾性部22、23を構成する材料の物性が変化し、共振周波数が変化してしまう。振動系の最大の振幅を得るためには、交流電源44から印加される電圧の周波数も振動系の共振周波数に合わせて変化させる必要がある。仮に、印加電圧を変化させずに駆動を続けると、振幅が極端に小さくなり、出力画像における走査方向の幅が一定にならず、画像が歪んでしまう。
上述したように、光スキャナ装置10は、駆動検出部5の検知結果をフィードバックすることにより交流電源44が印加する電圧の周波数を調整しているが、光反射部213に照射される光の影響による温度上昇を考慮すると、駆動検出部5の検知結果をフィードバックするだけでは十分とはいえない。特に、プロジェクタ90のように、3つの光源装置911,912,913からのレーザー光が照射される場合には、非常に速いスピードで温度上昇する傾向がある。
本実施形態による光スキャナ装置10は、温度測定部71によって、光スキャナ部1の質量部21(弾性部22、23)近傍の温度を測定し、測定結果を温度変化量演算部7に供給する。また、照射量提供部9によって光反射部213に照射される光量が温度変化量演算部7に提供される。温度変化量演算部7への測定温度及び光の照射量の供給は、駆動検出部5による質量部21の駆動状態(具体的には共振周波数)の検出と同じタイミングで行うことができる。なお、温度変化量演算部7への測定温度及び光の照射量の供給のタイミングは駆動検出部5による光スキャナ部1の振動系の駆動状態の検出と異なるタイミングで行ってもよい。
照射量提供部9は、例えばプロジェクタ90のホストコンピュータが保有する画像情報に基づいて、光源装置911,912,913から照出される光の照射量を算出し、温度変化量演算部7に提供する。
温度変化量演算部7は、温度測定部8から出力される温度情報と照射量提供部9から出力される照射量情報に基づいて、質量部21の周辺温度の変化量を算出する。
具体的には、温度変化量演算部7は、演算テーブル記憶部73に、図13に示すような演算用テーブルを記憶しており、測定温度と照射量の値の組み合わせに対応する温度変化量を取得する。得られた温度変化量は、初期状態での質量部21周辺の温度(基準温度)からの変位量である。基準温度は、予め定められた温度であってもよく、直近の実測温度であってもよい。本実施形態では、基準温度として、質量部21周辺の温度上昇による予想最高温度を設定しておく。
温度変化量演算部7において算出された温度変化量は、周辺温度制御部8に供給される。周辺温度制御部8は、供給された基準温度からの温度変化量から、質量部21周辺の温度を一定(基準温度)に保つのに必要な熱量を算出し、それに基づいてヒータ81の温度を制御する。本実施形態では、基準温度が予め高く設定されているため、ヒータ81を用いて必要なだけ温度を上昇させる。よって、光の照射によって質量部21の温度が上昇するに従って、ヒータ81から供給される熱が少なくなっていく。
ヒータ81は、例えば質量部21や弾性部22、23上に設けることが望ましい。また、ヒータ81以外にも、質量部21や弾性部22、23を構成している材料(シリコン等)が吸収しやすい波長の光を照射して温度を上昇させるなどの方法がある。
なお、基準温度を初期状態での質量部21周辺の温度に設定しておいた場合には、光の照射に伴い上昇した質量部21周辺の温度を冷却する必要があるので、ヒータ81の代わりに、例えばペルチェ素子等を用いて質量部21周辺の温度を下げることができる。
以上のように、実施の形態1によれば、温度測定部8によって測定される質量部21近傍の温度と、照射量提供部9によって提供される光反射部213への光の照射量に基づいて、温度変化量演算部7が質量部21の周辺温度の変化量を算出し、周辺温度制御部8は、供給された温度変化量に基づいて質量部21の周辺温度を基準温度に保つようにしたので、光スキャナ部1の振動系の共振周波数を一定に保つことができる。これにより、光スキャナ部1の振動系の振幅が不安定になり、出力画像における走査方向の幅が一定にならず、画像が歪んでしまうことを防ぐことができる。
本発明の光スキャナ装置10は、各部の構成は、同様の機能を発揮する任意の構成のものに置換することができ、また、任意の構成を付加することもできる。
本発明の光スキャナ装置の構成を示すブロック図である。 本発明の画像形成装置を説明するための概略図である。 光スキャナ部の構成を示す斜視図である。 図3のA−A線断面図である。 駆動部を説明するための図である。 図3のB−B線断面図である。 駆動検出部を説明するための図である。 応力検出素子として圧電素子を用いた場合における、質量部の駆動状態を検出する原理を説明するための図である。 応力検出素子として圧電素子を用いた場合における、質量部の駆動状態を検出する原理を説明するための図である。 フォトダイオードを用いた駆動検出部の原理を説明するための図である。 フォトダイオードを用いた駆動検出部の原理を説明するための図である。 光スキャナ部の振動系の振幅と、駆動周波数との関係を示す図である。 演算テーブルを示す図である。
符号の説明
1 光スキャナ部、2 基体、21 質量部、211 シリコン部、212 樹脂部、213 光反射部、22,23 弾性部(連結部)、221,231 シリコン部、222,232 樹脂部、24,25 支持部、241,251 シリコン部、242,252 樹脂部、3 支持基板、30 凹部(空間)、31 開口部(逃げ部)、32,33 凸部、4 駆動部、41,42 磁石、43 コイル、431,432 端子、44 交流電源(電圧印加手段)、5 駆動検出部、51 応力検出素子、52 増幅回路(半導体回路)、521 入力端子、522 出力端子、53 貫通孔、6 駆動制御部、7 温度変化量演算部、71 温度測定部、72 照射量提供部、73 演算テーブル記憶部、8 周辺温度制御部、81 ヒータ、90 プロジェクタ、911 赤色光源装置、912 青色光源装置、913 緑色光源装置、92 クロスダイクロイックプリズム、93,94 光スキャナ、95 固定ミラー

Claims (6)

  1. 所定の軸を中心にして回動可能に構成されたミラー部と、
    前記ミラー部を回動駆動させるための駆動部と、を備え、
    前記ミラー部を回動させることにより、前記ミラー部で反射した光を対象物に走査する光スキャナ装置であって、
    前記ミラー部周辺の温度を測定する温度測定部と、
    前記ミラー部に照射される前記光の照射量を出力する照射量提供部と、
    前記温度測定部によって測定される周辺温度と、前記照射量提供部から出力される光の照射量に基づいて、前記ミラー部周辺の温度変化量を算出する温度変化量演算部と、
    前記温度変化量に基づいて、前記ミラー部周辺の温度を一定に保つように制御する周辺温度制御部と、を備えた光スキャナ装置。
  2. 前記ミラー部は、
    光反射性を有する光反射部を備えた質量部と、
    前記質量部を支持するための支持部と、
    前記質量部を回動可能に前記支持部に連結する連結部と、を備え、
    前記連結部は弾性部を備え、
    前記駆動部を作動させることにより、前記弾性部を捩り変形させつつ前記ミラー部を回動させることを特徴とする、請求項1に記載の光スキャナ装置。
  3. 前記周辺温度制御部は、前記ミラー部上に設けられたヒータによって、前記ミラー部周辺に熱を供給することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光スキャナ装置。
  4. 前記周辺温度制御部は、前記ミラー部を構成している材料が吸収しやすい波長の光を照射することにより、前記ミラー部周辺に熱を供給することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光スキャナ装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の光スキャナ装置を備えた画像形成装置であって、
    前記駆動部が前記ミラー部を回動させることにより、前記ミラー部で反射した光を走査して、対象物上に画像を形成する画像形成装置。
  6. 前記駆動制御部による制御は、1走査毎に行うことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
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